JP2010118158A - 光電変換素子用ペースト組成物、光電変換素子用多孔質膜の製造方法及び光電変換素子 - Google Patents

光電変換素子用ペースト組成物、光電変換素子用多孔質膜の製造方法及び光電変換素子 Download PDF

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Abstract

【課題】光電変換素子用ペースト組成物、この組成物を用いた光電変換素子用多孔質膜の製造方法、及びこの多孔質膜を備える光電変換素子において、比表面積が大きく、かつ、強度不足などの問題が発生しない多孔質膜を形成するとともに、この多孔質膜を用いることで、光電変換素子の高効率化及び長寿命化を実現する。
【解決手段】無機金属酸化物微粒子11と、乳化重合により得られるアクリル系ポリマー微粒子15と、有機溶剤と、を含む光電変換素子用ペースト組成物を透明導電性の基板3上に塗布した後に、乾燥及び焼結することにより多孔質膜10を形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、色素増感型太陽電池等の光電変換素子用ペースト組成物、この組成物を用いた光電変換素子用多孔質膜の製造方法、及びこの多孔質膜を備える光電変換素子に関する。
多孔質膜を形成する方法として、多孔質膜を形成するための粒子と、高分子有機物などの増粘剤と、溶媒とを混合して、ペースト状、インク状又は粘土状の混合物を調製し、この混合物を基体上に塗布又は成型した後、焼結等の処理によって増粘剤を除去することにより、多孔質膜を得るという方法が広く用いられている。
他方、このような方法で得られた多孔質膜を湿式の光電変換素子(例えば、色素増感型太陽電池等)の電極として用いることが知られている。(例えば、非特許文献1及び特許文献1を参照)。色素増感型太陽電池等の光電変換素子の基本構造は、金属酸化物半導体電極と、その表面に吸着した色素と、酸化還元対を有する電解質と、対向電極とからなる。また、色素増感型太陽電池等の光電変換素子に用いる多孔質膜に求められる特性として、多孔質膜の比表面積が大きい必要があることが挙げられる。
ここで、前記非特許文献1では、酸化チタン(TiO)等の金属酸化物半導体電極を多孔質化して表面積を大きくすること、及び色素としてルテニウム錯体を単分子吸着させることにより、光電変換効率を著しく向上できるとされている。しかし、前述した非特許文献1に記載された方法によっても、得られる多孔質膜が有する比表面積の大きさは不十分であるため、光電変換効率を高めることが困難であった。
このような状況を改善するために、例えば、特許文献2では、ポリスチレン、ブタジエンゴム、アクリロニトリロ・ブタジエン共重合ゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリル、ポリウレタン、ポリオレフィン及びビニル化合物の高分子微粒子を、金属酸化物半導体電極を形成する材料として添加することが提案されている。また、特許文献3では、増粘剤と、増粘剤以外の添加剤として非増粘性のポリマー微粒子(ポリスチレン微粒子、ポリエチレン微粒子、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ポリプロピレン微粒子及びポリメチルメタクリレート微粒子)を、金属酸化物半導体電極を形成する材料として添加することが提案されている。このような高分子微粒子は、焼結処理によって焼失するので、適当な空孔が形成され、高い比表面積の多孔質膜が形成されることが予想される。
Graetzelら著、J.Am.Chem.Soc.115(1993年)6382 特許第2664194号公報 特開2005−302321号公報 特開2006−324011号公報
ところで、光電変換素子に実用的な多孔質膜を得るためには、金属酸化物半導体電極を形成する材料として添加する高分子微粒子には、金属酸化物半導体電極の形成に用いる溶剤との相溶性や金属酸化物半導体との相性(分散性など)が必要とされる。
しかしながら、前記特許文献2には、用いる高分子微粒子の種類は開示されているものの、高分子微粒子の詳細な物性や使用例等が具体的に開示されておらず、光電変換素子に使用した場合の光電効率等の効果は不明である。
また、前記特許文献3では、非増粘性のポリマー微粒子を用いているが、このような非増粘性ポリマー微粒子は、通常、高度に架橋されており、溶剤や金属酸化物半導体との相互作用は発生しない。結果として、焼結後の多孔質膜の強度不足などの問題が発生する懸念があり、この多孔質膜を用いた光電変換素子の寿命の低下につながる、という問題があった。
また、通常、多孔質膜の形成に用いられる酸化チタン等の金属酸化物半導体は、450℃から500℃の範囲内で焼結することで、金属酸化物粒子同士の結着(ネッキング)が起きるため、高分子微粒子の焼失温度は、この温度より低い400℃程度であることが好ましい。一方、特許文献2や特許文献3で提案されているような広範囲な種類の高分子微粒子を用いた場合には、光電変換素子としての性能が十分に発揮できないことが考えられる。
そこで、本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、色素増感型太陽電池等の光電変換素子用ペースト組成物、この組成物を用いた光電変換素子用多孔質膜の製造方法、及びこの多孔質膜を備える光電変換素子において、比表面積が大きく、かつ、強度不足などの問題が発生しない多孔質膜を形成するとともに、この多孔質膜を用いることで、光電変換素子の高効率化及び長寿命化を実現することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、色素増感太陽電池等の光電変換素子用の金属酸化物半導体電極を作成する際に、特定の膨潤性のアクリル系ポリマー微粒子を金属酸化物半導体微粒子分散用のバインダとして用いることにより、比表面積が大きく、かつ、強度不足などの問題が発生しない多孔質膜を形成できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のある観点によれば、光電変換素子用多孔質膜の形成に用いる光電変換素子用ペースト組成物であって、無機半導体微粒子と、乳化重合により得られるアクリル系ポリマー微粒子と、有機溶剤と、を含む光電変換素子用ペースト組成物が提供される。
ここで、前記光電変換素子用ペースト組成物において、前記アクリル系ポリマーは、前記有機溶剤により膨潤して増粘するものであることが好ましい。
また、前記アクリル系ポリマー微粒子の数平均粒径は、50nm以上1500nm以下であることが好ましい。
また、前記アクリル系ポリマー微粒子は、粒径の異なる複数種類の微粒子の混合物であってもよい。
前記光電変換素子用ペースト組成物は、非粒子状ポリマーをさらに含んでいてもよい。
前記光電変換素子用ペースト組成物は、増粘剤をさらに含んでいてもよい。
また、本発明の他の観点によれば、前述した光電変換素子用ペースト組成物を透明導電性の基板上に塗布した後に、乾燥及び焼結することにより多孔質膜を形成する光電変換素子用多孔質膜の製造方法が提供される。
また、本発明のさらに他の観点によれば、前述した光電変換素子用多孔質膜を備える光電変換素子が提供される。
本発明によれば、色素増感型太陽電池等の光電変換素子用ペースト組成物、この組成物を用いた光電変換素子用多孔質膜の製造方法、及びこの多孔質膜を備える光電変換素子において、特定の膨潤性アクリル系ポリマー微粒子をバインダとして用いた無機半導体微粒子が分散されたペースト組成物を用いて多孔質膜を形成することにより、比表面積が大きく、かつ、強度不足などの問題が発生しない多孔質膜を形成することが可能となる。また、このような多孔質膜を用いることで、光電変換素子の高効率化及び長寿命化を実現することが可能となる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(光電変換素子の全体構成について)
まず、図1を参照しながら、本発明の一実施形態に係る光電変換素子の全体構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る光電変換素子1の全体構成を示す説明図である。
図1に示すように、本実施形態に係る光電変換素子1は、2つの基板2と、2つの透明電極3と、導電性対極4と、スペーサ5と、取り出し導線6と、電解質溶液7と、多孔質膜10と、を主に備える。
<基板について>
2つの基板2は、所定の間隔を空けて互いに対向して配置されている。この基板2の材質としては、光電変換素子1の外部からの光(太陽光など)の可視から近赤外領域に対して光吸収が少ない透明な材料であれば特に限定はされない。基板2の材質の具体例としては、石英、並ガラス、BK7、鉛ガラス等のガラス基材や、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリビニルブチラート、ポリプロピレン、テトラアセチルセルロース、シンジオクタチックポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリスルフォン、ポリエステルスルフォン、ポリエーテルイミド、環状ポリオレフィン、ブロム化フェノキシ、塩化ビニル等の樹脂基材などが挙げられる。
<電極について>
透明電極3は、2つの基板2のうち、外部からの光が入射する側の基板2の表面に設けられており、例えば、透明導電性酸化物(TCO:Transparent Conductive Oxide)を用いて膜状に形成される。TCOとしては、例えば、光電変換素子1の外部からの光の可視から近赤外領域に対して光吸収が少ない導電材料なら特に限定されないが、ITO(インジウムスズ酸化物)、酸化スズ(フッ素等がドープされたものを含む)、酸化亜鉛等の良好な導電性を有する金属酸化物が好適である。また、基板2のシート抵抗(表面抵抗)はできるだけ低い方が好ましく、具体的には20Ω/cm(Ω/sq.)以下であることが好ましいので、透明電極3は、基板2のシート抵抗に応じた厚みを有していることが好ましい。
導電性対極4は、光電変換素子1の正極として機能するものであり、2つの基板2のうち、透明電極3が設けられた基板2と対向する基板2の表面に、透明電極3に対向するように設けられており、膜状に形成される。この導電性対極4の表面(透明電極3と対向する側)には、導電性を有する金属触媒層が設けられている。導電性対極4の金属触媒層に用いられる導電性の材料としては、例えば、金属(白金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム等)、金属酸化物(ITO(インジウムスズ酸化物)、酸化スズ(フッ素等がドープされた物を含む)、酸化亜鉛等)、または炭素などが挙げられる。なお、導電性対極4の膜厚は、特に限定されないが、例えば、5nm〜10μmであることが好ましい。
なお、透明電極3及び導電性対極4には、取り出し導線6が接続されており、透明電極3からの取り出し導線6と導電性対極4からの取り出し導線6とが光電変換素子1の外部で接続されることにより、電流回路を形成することができる。
これら透明電極3と導電性対極4とは、スペーサ5により所定間隔離隔させられている。このスペーサ5は、透明電極3及び導電性対極4の外縁部に沿って設けられており、透明電極3と導電性対極4との間の空間を封止する役割を有している。このスペーサ5としては、例えば、フィルム状に成形した熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂、ガラスフリット等を使用することができる。
また、透明電極3と導電性対極4とスペーサ5により囲まれた領域内には、多孔質膜10が、透明電極3の表面に、導電性対極4と対向するように設けられている。
<電解質溶液について>
さらに、多孔質膜10と導電性対極4との間の空間には、スペーサ5により電解質溶液7が封入されている。電解質溶液7は、例えば、電解質、媒体、及び添加物を含んでいる。
ここで、電解質としては、例えば、Iとヨウ化物(LiI、NaI、KI、CsI、MgI、CaI、CuI、テトラアルキルアンモニウムヨーダイド、ピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等)との混合物、Brと臭化物(LiBr等)との混合物、有機溶融塩化合物などを用いることができるが、この限りではない。また、ここでいう有機溶融塩化合物とは、有機カチオンと無機または有機アニオンからなるイオン対化合物であって、融点が室温以下であるものを指す。
有機溶融塩化合物を構成する有機カチオンの具体例としては、芳香族系カチオン類として、例えば、N−メチル−N’−エチルイミダゾリウムカチオン、N−メチル−N’−n−プロピルイミダゾリウムカチオン、N−メチル−N’−n−ヘキシルイミダゾリウムカチオン等のN−アルキル−N’−アルキルイミダゾリウムカチオン類や、N−ヘキシルピリジニウムカチオン、N−ブチルピリジニウムカチオン等のN−アルキルピリジニウムカチオン類などが挙げられる。また、脂肪族カチオン類として、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウムカチオン等の脂肪族系カチオン類、N,N−メチルピロリジニウム等の環状脂肪族カチオン類などが挙げられる。
一方、有機溶融塩化合物を構成する無機または有機アニオンとしては、例えば、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等のハロゲン化物イオン、六フッ化リンイオン、四フッ化ホウ素イオン、三フッ化メタンスルホン酸塩、過塩素酸イオン、次塩素酸イオン、塩素酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン等の無機アニオン類や、ビス(トリフロロメチルスルホニル)イミド等のアミド系アニオン類もしくはイミド系アニオン類などが挙げられる。
なお、有機溶融塩化合物としては、この他にも、Inorganic Chemistry、35巻、1168〜1178頁、1996年に記載のものなど、公知の化合物を用いることができる。
以上例示したヨウ化物、臭化物等は、単独で、または複数種を組み合わせて用いることができる。このうち特に、Iとヨウ化物の組み合わせ(例えば、IとLiI)、ピリジニウムヨーダイド、またはイミダゾリウムヨーダイド等を混合した電解質が好ましく用いられるが、これらに限定されることはない。
また、電解質溶液7の濃度は、媒体中にI2が0.01〜0.5Mであり、ヨウ化物と臭化物のいずれか一方または双方等(複数種の場合はそれらの混合物)が0.1〜15M以下であることが好ましい。
電解質溶液7に用いられる媒体としては、良好なイオン伝導性を発現できる化合物であることが好ましい。このような媒体のうち液体状のものとしては、例えば、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル化合物や、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等の鎖状エーテル類や、メタノール、エタノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル等のアルコールや、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類や、アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル化合物や、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物や、3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物や、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の非プロトン極性物質や、水などを用いることができる。これらは単独で用いてもよく、または複数種を組み合わせて用いてもよい。また、固体状(ゲル状を含む)の媒体を用いる目的で、液体状媒体にポリマーを含ませることもできる。この場合、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン等のポリマーを上記液体状媒体中に添加したり、エチレン性不飽和基を有した多官能性モノマーを上記液体状媒体中で重合させたりして、媒体を固体状にすることができる。
なお、電解質溶液7としては、この他に、CuI、CuSCN(これらの化合物は液体状媒体を必要としないp型半導体であり電解質として作用する。)等やNature、395巻、583〜585頁(1998年10月8日)記載の2,2’,7,7’−テトラキス(N,N−ジ−p−メトキシフェニルアミン)−9,9’−スピロビフルオレンのような正孔輸送材料などを用いてもよい。
また、電解質溶液7中には、光電変換素子1の耐久性や電気的出力を向上させることを目的として、各種添加物を加えてもよい。例えば、耐久性向上を目的としてヨウ化マグネシウム等の無機塩類を添加してもよいし、電気的出力向上を目的としてt−ブチルピリジン、2−ピコリン、2,6−ルチジン等のアミン類や、デオキシコール酸等のステロイド類や、グルコース、グルコサミン、グルクロン酸等の単糖類およびそれらの糖アルコール類や、マルトース等の二糖類や、ラフィノース等の直鎖状オリゴ糖類や、シクロデキストリン等の環状オリゴ糖類や、ラクトオリゴ糖等の加水分解オリゴ糖類などを添加してもよい。
また、電解質溶液7が封入されている層の厚みは、特に限定されないが、導電性対極4と色素が吸着した多孔質膜10とが直接接触しないような最小の厚みとすることが好ましい。具体的には、0.1〜100μm程度であることが好ましい。
(多孔質膜の構造及び機能について)
次に、図2及び図3を参照しながら、本実施形態に係る多孔質膜10の構造及び機能について詳細に説明する。図2は、無機金属酸化物半導体に色素が連結された状態を模式的に示す説明図であり、図3は、本実施形態に係る多孔質膜10の製造方法を模式的に示す説明図である。
<光電変換機能について>
多孔質膜10は、光電変換素子1において、光電変換機能を有する無機金属酸化物半導体膜として使用されるものであり、多孔質の膜状に形成されている。図2に示すように、多孔質膜10においては、例えばTiO等の無機金属酸化物半導体の微粒子11(以下、単に「無機金属酸化物微粒子11」と称する。)の表面に、増感色素13を、連結基13aを介して連結することにより、無機金属酸化物半導体が増感された光電変換素子1が得られる。なお、ここでいう「連結」とは、無機金属酸化物半導体と増感色素が化学的に結合または物理的に結合(例えば、吸着等により結合)していることを意味する。従って、ここでいう「連結基」には、化学的な官能基のみならず、アンカー基や吸着基も含まれる。
上述したように、無金属酸化物微粒子11と、その表面に連結基13aを介して連結された増感色素13とを含む多孔質膜10においては、図2に示すように、無機金属酸化物微粒子11の表面に連結された増感色素13に光が当たると、増感色素13が励起状態となり、増感色素13は、光励起された励起電子を放出する。放出された励起電子は、連結基13aを介して、無機金属酸化物微粒子11の伝導帯に伝達される。さらに、無機金属酸化物微粒子11に到達した励起電子は、他の無機金属酸化物微粒子11を伝わって、透明電極3に達し、取り出し導線6を通って光電変換素子1の外部に流出する。一方、励起電子を放出して電子が不足する状態となった増感色素13は、対極4から供給される電子を、電解質溶液7中のI/I 等の電解質を介して受け取ることにより、電気的に中性の状態に戻る。
なお、図2には、無機金属酸化物微粒子11の表面に増感色素13が1つだけ連結された状態が示されているが、図2は単に模式的に示したものであり、光電変換素子1の電気的出力の向上という観点から、無機金属酸化物微粒子11の表面に連結される増感色素13の数は可能な限り多く、多数の増感色素13が無機金属酸化物微粒子11の表面のできる限り広い範囲を被覆している状態となることが好ましい。ただし、被覆される増感色素13の数が多くなる場合には、近接する増感色素13同士の相互作用により、励起電子が失括してしまい、電気エネルギーとして取り出せない場合があるため、このような場合には、適当な距離をもって増感色素13が被覆できるように、デオキシコール酸などの共吸着物質を用いればよい。
次に、本実施形態に係る多孔質膜10に使用可能な無機金属酸化物微粒子11及び増感色素13について詳細に説明する。
<無機金属酸化物半導体について>
一般に、無機金属酸化物半導体は、一部の波長域の光について光電変換機能を有しているが、無機金属酸化物微粒子11の表面に増感色素13を連結することにより、可視光から近赤外光までの領域の光に対する光電変換が可能となる。このような無機金属酸化物微粒子11として使用できる化合物としては、増感色素13を連結することで光電変換機能が増感されるものであれば特に制限はされないが、例えば、酸化チタン、酸化スズ、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化ニオブ、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化ストロンチウム、酸化タンタル、酸化アンチモン、酸化ランタノイド、酸化イットリウム、酸化バナジウム等が挙げられる。ここで、無機金属酸化物微粒子11の表面が増感色素13によって増感されるためには、無機金属酸化物の伝導帯が増感色素13の光励起準位から電子を受け取りやすい位置に存在していることが好ましい。このような観点から、無機金属酸化物微粒子11として使用する化合物としては、例えば、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化ニオブ等が特に好ましい。さらに、価格や環境衛生等の観点から、酸化チタンがさらに好ましい。なお、本実施形態では、無機金属酸化物微粒子11として、上述した無機金属酸化物のうちの一種を単独で用いてもよく、あるいは、複数種を組み合わせて用いてもよい。
<増感色素について>
増感色素13としては、例えば、アゾ系色素、キナクリドン系色素、ジケトピロロピロール系色素、スクワリリウム系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、ポルフィリン系色素、クロロフィル系色素、ルテニウム錯体系色素、インジゴ系色素、ペリレン系色素、ジオキサジン系色素、アントラキノン系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、及びこれらの誘導体などを用いることができる。
また、増感色素13は、光励起された色素の励起電子を無機金属酸化物の伝導帯に迅速に伝達できるように、その構造中に、連結基13aとして、無機金属酸化物微粒子11の表面に連結することが可能な官能基を有していることが好ましい。このような官能基としては、無機金属酸化物微粒子11の表面に増感色素13を連結し、色素の励起電子を無機金属酸化物の伝導帯に迅速に伝達する機能を有する置換基であれば特に制限はされないが、例えば、カルボキシル基、ヒドロキシ基、ヒドロキサム酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基などが挙げられる。
<多孔質膜の構造について>
続いて、図3(b)を参照しながら、本実施形態に係る多孔質膜10の構造について詳細に説明する。
図3(b)に示すように、多孔質膜10は、透明電極3の表面に、複数の無機金属酸化物微粒子11を積層して形成され、この積層された無機金属酸化物微粒子11の層の中にナノメートルオーダーの空孔17を有する多孔質体(ナノポーラスな膜)となっている。多孔質膜10は、このように、多数の空孔17を有する多孔質体となっていることにより、多孔質膜10の表面積を増加させることができ、多量の増感色素13を無機金属酸化物微粒子11の表面に連結させることができ、これにより、光電変換素子1が高い変換効率を有することができる。
また、無機金属酸化物微粒子11の粒径としては、1次粒子の数平均粒径で、20nm〜100nm程度のものを使用し、この無機金属酸化物微粒子11が複数層積層されて多孔質膜10を構成している。この多孔質膜10の膜厚は、数μmのオーダー(好ましくは、10μm以下)であることが好ましい。多孔質膜10の膜厚が数μmのオーダーよりも薄いと、多孔質膜10を透過する光が多くなり、増感色素13の光励起が不十分となり、有効な光電変換効率が得られないおそれがある。一方、多孔質膜10の膜厚が数μmのオーダーよりも厚いと、多孔質膜10の表面(電解質溶液7に接している側の表面)と導電面(多孔質膜10と透明電極3との界面)との距離が長くなるために、発生した励起電子が導電面に有効に伝達されにくくなるため、良好な変換効率が得られにくくなるおそれがある。
(多孔質膜の製造方法について)
次に、図3(a)及び(b)を参照しながら、上述した構造を有する多孔質膜10の製造方法について説明する。
本実施形態に係る多孔質膜10は、上述した無機金属酸化物微粒子11、及び、これを結着させるためのバインダを、水または適当な有機溶剤中に分散させたペースト組成物を調製し、次いで、調製されたペースト組成物を、透明導電性の基板、すなわち、基板2上に設けられた導電層としての透明電極3上に塗布した後に、乾燥及び焼結することにより得られる。さらに、得られた多孔質膜10を透明導電性の基板(基板2及び透明電極3)ごと、増感色素13を溶解させた溶液中に浸漬させることにより、無機金属酸化物微粒子11の表面と増感色素13の連結基13aとの親和性を利用して、多孔質膜10を構成する無機金属酸化物微粒子11の表面に増感色素13を結合させることにより、本実施形態に係る多孔質膜10を製造することができる。なお、増感色素13を無機金属酸化物微粒子11の表面に結合させる方法は、上記の方法には限られない。
<ペースト組成物について>
本実施形態に係る多孔質膜10の製造に用いられる光電変換素子1用のペースト組成物は、上述したように、無機金属酸化物微粒子11と、バインダと、有機溶剤と、を含む。
無機金属酸化物微粒子11については、前述の通りなので、ここではその説明を省略する。
〔アクリル系ポリマー微粒子について〕
バインダとして、本実施形態では、ナノメートルオーダーの粒径を有するアクリル系ポリマー微粒子15を使用する。このように、バインダとして、ナノメートルオーダーの微粒子状のものを使用するのは、多孔質膜10にナノメートルオーダーの空孔17を形成するためである。すなわち、図3(a)に示すように、ナノメートルオーダーの粒径を有するアクリル系ポリマー微粒子15をバインダとして、無機金属酸化物微粒子11を結着させ、所定温度で乾燥・焼結させることで、図3(b)に示すように、アクリル系ポリマー微粒子15が消失(焼失)し、ナノメートルオーダーの空孔17を多孔質膜10に形成させることができる。
また、通常、無機金属酸化物微粒子11同士を焼結させて励起電子の移動経路を形成するために、焼結温度は450℃〜500℃程度とされているが、バインダとして、アクリル系ポリマーを使用するのは、アクリル系ポリマーは、有機系ポリマーの中でも焼結により消失する温度が低いためである。すなわち、バインダとして用いる有機系ポリマーの消失温度が高く、多孔質膜10の焼結温度である450℃〜500℃程度で消失しない場合には、上述した励起電子の移動経路をうまく形成することができないおそれがある。また、バインダとして用いる有機系ポリマーの消失温度が高いと、焼結工程でバインダを完全に消失させるために焼結温度をより高くする必要がある。一方で、透明電極3は、焼結工程により抵抗が上昇するため、焼結温度を高くすればするほど抵抗も上昇することとなり、光電変換の際に電気的ロスが大きくなってしまう。このような観点から、本実施形態では、バインダとして、アクリル系ポリマーを使用しており、特に、消失温度が400℃以下のものが好ましい。なお、アクリル系ポリマーの消失温度は、例えば、熱重量分析(TG/DTA)等により測定することができる。
ここで、アクリル系ポリマーの重合法としては、一般に、溶媒にモノマーを溶解させ溶液状で行う溶液重合法、モノマー及び生成ポリマーを溶解しない溶媒中でモノマーを激しく攪拌しながら行う懸濁重合法、水に不溶または難溶性のビニル化合物を乳化剤により水に分散させた状態で行う乳化重合法などがあるが、アクリル系ポリマー微粒子15として使用可能なアクリル系ポリマーとしては、乳化重合法により得られるものに限られる。その理由は、溶液重合法及び懸濁重合法を用いた場合には、アクリル系ポリマー微粒子15を有機溶剤中に分散させたときに粒子の形状を保持することができず、焼結工程によりナノメートルオーダーの空孔17を形成することができないためである。
アクリル系ポリマー微粒子15として使用可能なアクリル系ポリマー(アクリル樹脂及びメタクリル樹脂を含む)としては、特に制限はなく、各種のアクリル系モノマー単独で、あるいは、複数種類のアクリル系モノマーを共重合して得られたものであってもよい。さらには、アクリル系以外の他のモノマーをコモノマーとして用いて共重合して得られたものであってもよい。また、アクリル系ポリマー微粒子15として使用可能なアクリル系ポリマーは、架橋剤を用いて架橋されたものであってもよい。アクリル系ポリマー微粒子15として使用可能なアクリル系ポリマーを構成するモノマーの具体例としては、以下のものが挙げられるが、この限りではない。
アクリル系のモノマーの具体例としては、アクリル酸;メタクリル酸;アルキルアクリレート(例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェニルエチルアクリレート等)やヒドロキシ基含有アルキルアクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等)などのアクリル酸エステル;アルキルメタクリレート(例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルエチルメタクリレート等)やヒドロキシ基含有アルキルメタクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等)などのメタクリル酸エステル;アクリルアミド;置換アクリルアミド(例えば、N−メチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド等);メタクリルアミド;置換メタクリルアミド(例えば、N−メチルメタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,N−ジメチロールメタクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド等);アミノ基置換アルキルアクリレート(例えば、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート等);アミノ基置換アルキルメタクリレート(例えば、N,N−ジエチルアミノメタクリレート等);エポキシ基含有アクリレート(例えば、グリシジルアクリレート等);エポキシ基含有メタクリレート(例えば、グリシジルメタクリレート等);アクリル酸の塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等);メタクリル酸の塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)が挙げられる。前述のモノマーは、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて(共重合させて)使用することができる。
また、アクリル系のモノマーと共重合させることが可能なコモノマーとしては、例えば、スチレン及びその誘導体;不飽和ジカルボン酸(例えば、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸等);不飽和ジカルボン酸のエステル(例えば、イタコン酸メチル、イタコン酸ジメチル、マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチル、フマール酸メチル、フマール酸ジメチル等);不飽和ジカルボン酸の塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等);スルホン酸基またはその塩を含有するモノマー(例えば、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸及びそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等));無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物;ビニルイソシアネート;アリルイソシアネート;ビニルメチルエーテル;ビニルエチルエーテル;酢酸ビニルなどが挙げられる。前述のモノマーは、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて(共重合させて)使用することができる。
また、本実施形態に係るアクリル系ポリマー微粒子15の数平均粒径は、50nm以上1500nm以下であることが好ましい。数平均粒径が50nm未満のアクリル系ポリマー微粒子15を形成することは困難である。一方、アクリル系ポリマー微粒子15の数平均粒径が1500nmを超える場合には、無機金属酸化物微粒子11の粒径が20nm〜100nm程度であることから、無機金属酸化物微粒子11の粒径と比較してアクリル系ポリマー微粒子15の粒径が大きすぎ、焼結工程後に空孔17が大きくなりすぎるため、表面積増大の効果が低くなってしまう。表面積増大の効果の観点からさらに好ましくは、アクリル系ポリマー微粒子15の数平均粒径は、無機金属酸化物微粒子11の数平均粒径と同程度である。
なお、本実施形態に係るアクリル系ポリマー微粒子15や無機金属酸化物微粒子11の数平均粒径の測定方法については、顕微鏡(例えば、透過型電子顕微鏡など)写真を画像解析することにより、1視野中に存在する粒子の数平均の粒子径を求めることができる。また、光散乱を利用した粒度分布計を用いる方法によっても求めることが可能である。
さらに、本実施形態に係るアクリル系ポリマー微粒子15は、数平均粒径の異なる複数種類の微粒子群の混合物であってもよい。すなわち、アクリル系ポリマー微粒子15としては、数平均粒径の異なる複数の微粒子群を組み合わせて使用してもよい。
また、本実施形態に係るアクリル系ポリマーは、有機溶剤により膨潤して増粘するものであることが好ましい。ここでいう「膨潤」とは、アクリル系ポリマー微粒子15の表面が有機溶剤と相互作用(アクリル系ポリマー微粒子15の表面が有機溶剤に部分的に溶解)し、これにより、アクリル系ポリマー微粒子15の粒径が拡大するとともに、バインダとしてのアクリル系ポリマー自体が増粘することを意味する。なお、このような膨潤したアクリル系ポリマーを使用したペースト組成物の粘度は、スクリーン印刷やダイコーティング等の製造工程に適するものであれば限定されないが、Shear
Rate 10sec−1での粘度が5〜100Pa・sec程度が好ましい。
この場合、膨潤後のアクリル系ポリマー微粒子15の粒径は、膨潤前のアクリル系ポリマー微粒子15の粒径の3倍以内であることが好ましい。膨潤したアクリル系ポリマー微粒子15は、乾燥・焼結工程により有機溶剤が除去されると、再び収縮するのであるが、膨潤後のアクリル系ポリマー微粒子15の粒径が膨潤前の粒径の3倍を超えると、粒子の収縮率が高くなり過ぎるため、形成された多孔質膜10の機械的強度が不足することとなってしまうためである。
上述したアクリル系ポリマー微粒子15の含有量は、質量割合で、(無機酸化物微粒子11):(有機溶剤)=1:0.01〜1:5であることが好ましい。
〔有機溶剤について〕
本実施形態に係る光電変換素子用ペースト組成物で使用可能な有機溶剤としては、アクリル系ポリマー微粒子15を膨潤させることができるものであれば、特に制限はされない。ただし、製造工程を考慮した場合には、乾燥速度が早すぎる場合には、製造中に乾燥してしまい、固形分の析出などが起こるので好ましくない。このような観点から、本実施形態に係る光電変換素子用ペースト組成物に使用可能な有機溶剤としては、好ましくは沸点が150℃以上、より好ましくは180℃以上の溶剤が挙げられる。このような溶剤としては、例えば、テルペン系の溶剤(テルピネオールなど)やカルビトール系溶剤(ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート)などが挙げられる。
有機溶剤の含有量は、質量割合で、(無機酸化物微粒子11):(有機溶剤)=1:1〜1:10であることが好ましい。
〔その他の添加剤について〕
また、本実施形態に係る光電変換素子用ペースト組成物は、必要に応じて各種添加剤を含んでいてもよい。このような添加剤としては、例えば、非粒子状ポリマーが挙げられる。非粒子状ポリマーは、スクリーン印刷などの工程に適正な粘度の調整や、無機金属酸化物微粒子11の分散性の向上を目的として添加されるものである。このような非粒子状ポリマーとしては、例えば、懸濁重合法や溶液重合法で得られるアクリル系ポリマーを使用することができる。
また、本実施形態に係る光電変換素子用ペースト組成物は、必要に応じて増粘剤をさらに含んでいてもよい。これにより、アクリル系ポリマー単独では、透明導電性の基材へ所望の厚み(例えば、数μm程度)で塗布するには、ペースト組成物の粘度が不十分である場合に、ペースト組成物を必要十分な粘度とすることができる。本実施形態で使用可能な増粘剤としては、例えば、エチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリエチレングリコール等のポリオキシアルキレン樹脂などが挙げられる。
また、前述したように、無機金属酸化物粒子11をペースト状にするためには、無機金属酸化物粒子11を水または適当な有機溶剤中に分散させればよいが、均質で表面積が大きな多孔質膜10を形成するためには、分散性の良いペースト組成物を調製することが重要である。このような観点から、本実施形態に係る光電変換素子用ペースト組成物に、必要に応じて、分散剤をさらに添加してもよい。このような分散剤としては、例えば、硝酸等の酸や、アセチルアセトン、ポリエチレングリコール、トリトンX−100などが挙げられる。
<ペースト組成物の塗布方法について>
前述したようにして調製された光電変換素子用ペースト組成物を透明導電性の基材に塗布する方法としては、例えば、スピンコーティング、スクリーン印刷、スキージを用いた塗布、ディップコーティング、吹き付けによる塗布、ローラを用いた塗布、ダイコーティング等が挙げられる。ただし、スピンコーティング等の場合には、焼結後の多孔質膜10の膜厚が1μm程度の薄い膜しか得られないため、多孔質膜10の膜厚を上述したような数μmオーダーのものとするためには、スクリーン印刷やディップコーティング等の方法を用いることが好ましい。
なお、上述したようなアクリル系ポリマー微粒子15をバインダとして使用することにより、特に増粘剤を添加しなくても、ペースト組成物の粘度を増加させることができるので、スクリーン印刷やディップコーティング等の方法を用いることが可能となる。すなわち、本実施形態に係るアクリル系ポリマー微粒子15は、無機金属酸化物微粒子11を結着させるバインダとしての役割と、ペースト組成物の粘度を増加させて基板への塗布を容易にする増粘剤的な役割とを兼ね備えている。
<乾燥及び焼結の条件について>
塗布された無機金属酸化物を含むペースト組成物は、乾燥及び焼結工程を経ることによりペースト組成物中の揮発成分が除去され、透明導電性の基材の導電面上(すなわち、透明電極3の表面)に、無機金属酸化物微粒子11を含む多孔質膜10が形成される。
乾燥及び焼結の条件としては、例えば、400℃〜500℃の温度で30分〜1時間程度の加熱を行う方法が挙げられるが、透明導電性の基材の導電面(すなわち、透明電極3)と多孔質膜10とが十分な密着性を有し、このような多孔質膜10を有する光電変換素子1が、光照射時に良好な起電力が得られるものであれば、特に制限はされない。
<増感色素溶液の浸漬方法について>
増感色素を溶解させた溶液(以下、「色素溶液」と称する。)の調製に使用される溶媒としては、例えば、エタノール、ベンジルアルコール等のアルコール系溶媒や、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒や、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロベンゼン等のハロゲン系溶媒や、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒や、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒や、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒や、炭酸ジエチル、炭酸プロピレン等の炭酸エステル系溶媒や、ヘキサン、オクタン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒や、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチルイミダゾリノン、Nメチルピロリドンや、水などの各種溶媒を用いることができるが、これらには限られない。色素溶液の濃度は、特に制限されないが、0.01〜10mmol/L程度とすればよい。
また、透明導電性の基材上に設けられた多孔質膜10の色素溶液中への浸漬条件は特に限定はされず、所望の光電変換効率が得られるように適宜設定すればよいが、例えば、雰囲気温度を室温〜80℃程度とし、浸漬時間を1〜60時間程度とすることが好ましい。
(光電変換素子の製造方法について)
以上説明した多孔質膜10が形成された透明導電性の基板(基板2及び透明電極3)を用いて、以下のようにして本実施形態に係る光電変換素子1を製造することができる。すなわち、表面に多孔質膜10が形成された透明導電性の基板を導電性対極4と組み合わせ、多孔質膜10と導電性対極4との間の領域に電解質溶液7を注入することにより、前述した構造を有する光電変換素子1を製造することができる。このとき、必要に応じて、電解質溶液7の漏れや揮発を防止するために、樹脂フィルム製のスペーサ5等により、光電変換素子1の周囲を封止する。すなわち、本実施形態に係るスペーサ5は、電解質溶液7を注入する領域を確保する役割と、電解質溶液7の漏れや揮発を防止する封止材としての役割を果たしている。
なお、光電変換素子1は、必要に応じて、複数の光電変換素子1を連結させるなどして組み合わせてもよい。例えば、複数の光電変換素子1を直列に組み合わせることによって、全体としての起電圧を高くすることができる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
本実施例では、下記表1に示すバインダを用いて作製した光電変換素子の変換効率等を評価した。以下、手順ごとに説明する。
(使用したバインダ)
バインダとしては、下記の表1に示すように、実施例1〜8及び比較例1では、乳化重合法により得られたアクリルポリマー微粒子を使用し、比較例2では、懸濁重合法により得られたアクリル系ポリマー微粒子を使用し、比較例3では、溶液重合法により得られたアクリル系ポリマー微粒子を使用し、比較例4〜8では、懸濁重合法により得られたアクリル系以外のポリマー微粒子を使用した。
(ポリマー微粒子の物性)
次に、テルピネオール中に、前記各ポリマー微粒子を15質量%の量で溶解させ、レオメータにより粘度を室温で測定した。その結果、実施例1〜8の各ポリマー微粒子の溶液は、増粘していることが分かった。例えば、実施例1における乳化重合法により合成した平均粒径70nmのアクリルポリマー微粒子の溶液については、Share rate 10sec−1での粘度が30Pa・secであった。また、前記各ポリマー微粒子の溶液を透過型電子顕微鏡で観察したところ、乳化重合により得られたアクリルポリマー微粒子を用いた実施例1〜8及び比較例1については、ポリマー微粒子が粒子の形状を保持してまま膨潤していることが分かった。一方、他のポリマー微粒子を用いた比較例2〜8については、粒子の形状を保持できていないことが分かった。また、透過型電子顕微鏡写真を画像処理することにより、実施例1〜8及び比較例1の膨潤後の粒径を表1に示した。例えば、実施例1では、ポリマー微粒子の膨潤後の粒径は145nmであり、テルピネオール中で約2.1倍に膨潤していた。
なお、膨潤前のポリマー微粒子の数平均粒子径(nm)については、三菱レイヨン社製ダイヤナールシリーズ、総研化学社製ケミスノーシリーズ等の予め数平均粒子径が測定されたものを購入して使用した。
(透明電極)
全ての実施例及び比較例において、透明電極としては、フッ素ドープ型酸化スズ層(透明電極層)付きのガラス基板(旭ガラス社製、タイプU−TCO)を使用した。
(導電性対極)
全ての実施例及び比較例において、導電性対極としては、フッ素ドープ型酸化スズ層付きのガラス基板(旭ガラス社製、タイプU−TCO)の導電層上に、スパッタリング法により白金層(白金電極層)(厚み150nm)を積層したものを用いた。
(多孔質膜形成用ペースト組成物の作製)
次に、多孔質膜形成用ペースト組成物を作製した。具体的には、各実施例及び比較例において、酸化チタン微粒子(日本アエロジル社製P−25)3g、アセチルアセトン0.2g、界面活性剤(和光純薬製ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル)0.3gをテルピネオール7.0gと共にビーズミル処理により12時間分散を施した。さらに、下記表1に記載されたバインダとしてのポリマー微粒子1.0gを加えてペースト組成物を作製した。各実施例及び比較例におけるペースト組成物のShear rate 10sec−1での粘度は、例えばスクリーン印刷を行うことが可能な程度に十分な粘度を有するものであった(例えば、実施例1では、22Pa・secであった)。
(酸化チタン微粒子を含む多孔質膜の作製)
次に、酸化チタン微粒子を含む多孔質膜を作製した。具体的には、透明電極の導電面に、前述したようにして作製した各実施例及び比較例におけるペースト組成物をスクリーン印刷により製膜し、450℃のオーブンで1時間焼結して、膜厚10μm、有効面積0.25cmの各実施例及び比較例による酸化チタン多孔質膜を有する酸化チタン電極を得た。
(得られた多孔質膜の評価)
作製した各実施例及び比較例における酸化チタン多孔質膜のBET比表面積を測定した結果を下記表1に示す。その結果、例えば、実施例1では約163m/gと、実施例1〜実施例8の多孔質膜は、非常に高い表面積を有することが分かった。また、実施例1〜8の多孔質膜は、クラックの発生が無く、ガラス基板への密着性の高い膜であった。また、乳化重合以外の重合法を用いて重合されたアクリル系ポリマー微粒子をバインダとして使用した比較例2及び3や、非増粘性のポリマー微粒子をバインダとして使用した比較例4〜8の多孔質膜については、いずれの場合についてもクラックの発生が観測され、乳化重合により重合された増粘性の(有機溶剤により膨潤する)アクリル系ポリマー微粒子をバインダとして使用した実施例1〜8及び比較例1の多孔質膜よりも機械的強度が弱いものとなった。機械的強度についてはガラス基板への密着性の評価を行った。評価方法としては、セロハンテープによる剥離試験を行い、その結果を表1に示した。
(増感色素の吸着)
次に、前述したようにして得られた酸化チタン電極に増感色素を以下のようにして増感色素を吸着させた。光電変換用増感色素N719(Solaronix社製)をエタノール(濃度0.6mmol/L)に溶解させて色素溶液を調製し、この色素溶液に、各実施例及び比較例における酸化チタン電極を浸漬させた後に、室温で24時間放置した。着色した酸化チタン電極の表面をエタノールで洗浄した後、4−t−ブチルピリジンの2mol%アルコール溶液に30分間浸漬させ、室温で乾燥させて、増感色素の吸着した酸化チタン多孔質膜を有する光電変換電極を得た。
(電解質溶液の調製)
次に、下記処方の電解質溶液を調製した。電解質を溶解させる溶媒としては、メトキシアセトニトリルを用いた。
LiI : 0.1M
: 0.05M
4−t−ブチルピリジン : 0.5M
1−プロピル−2,3−ジメチルイミダゾリウムヨージド : 0.6M
(光電変換セルの組み立て)
次に、各実施例及び比較例における光電変換電極を用いて、図1に示したような光電変換セル(光電変換素子)の試験サンプルを組み立てた。すなわち、上記のようにして光電変換用増感色素を吸着させた酸化チタン多孔質膜が形成された上記透明電極(フッ素ドープ型酸化スズ層付ガラス基板)と、フッ素ドープ型酸化スズ層付ガラス基板の導電層上に白金層が積層された導電性対極とを、樹脂フィルム製スペーサ(三井・デュポンポリケミカル社製「ハイミラン」フィルム(25μm厚))を挟んで固定し、その空隙に上記電解質溶液を注入して電解質溶液層を形成した。ガラス基板には、それぞれ変換効率測定用の導線を接続した。
(変換効率の測定)
以上のようにして作製した各実施例及び比較例における光電変換セルについて、以下の方法により変換効率を測定した。すなわち、ORIEL社製ソーラーシュミレータ(#8116)をエアマスフィルタと組み合わせ、光量計で100mW/cmの光量に調整して測定用光源とし、光電変換セルの試験サンプルに光照射をしながら、KEITHLEY MODEL2400ソースメーターを使用してI‐Vカーブ特性を測定した。変換効率η(%)は、I‐Vカーブ特性測定から得られたVoc(開放電圧値)、Isc(短絡電流値)、ff(フィルファクター値)を用いて、下記変換効率式(1)により算出した。得られた変換効率の値を表1に示す。
Figure 2010118158
その結果、表1に示すように、実施例1〜8の光電変換セルについては、いずれも6%を超える高い変換効率が得られることが分かった。一方、比較例1〜8の光電変換セルについては、いずれも光電変換効率が低いものとなった。
Figure 2010118158
(熱重量分析)
なお、各実施例及び比較例におけるバインダとして用いたポリマー微粒子について熱重量分析を行った。具体的には、測定器として、セイコーインスツルメント社製熱分析計6000TG/DTAを用い、試料として各ポリマー微粒子を約5mg計量し、上記測定器で昇温レート10℃/分で400℃まで昇温し、その後10分間温度を維持した。その結果、実施例1〜8及び比較例1の乳化重合により得られたアクリルポリマーは、いずれも消失後の残渣量が0.5質量%以下であった。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態では、光電変換機能を有し、表面に増感色素が連結されて増感される無機半導体微粒子として、無機金属酸化物微粒子11を例に挙げて説明したが、本発明に係る無機半導体微粒子としては、無機金属酸化物微粒子11には限られず、例えば、金属酸化物ではない無機半導体微粒子であってもよい。このような金属酸化物ではない無機半導体微粒子として使用できる化合物の例としては、シリコン、ゲルマニウム、III族−V族系半導体、金属カルコゲニド等が挙げられる。
本発明の一実施形態に係る光電変換素子の全体構成を示す説明図である。 無機金属酸化物半導体に色素が連結された状態を模式的に示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る多孔質膜の製造方法を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1 光電変換素子
2 基板
3 透明電極
4 導電性対極
5 スペーサ
6 取り出し導線
7 電解質溶液
10 多孔質膜
11 無機金属酸化物微粒子
13 増感色素
15 アクリル系ポリマー微粒子
17 空孔

Claims (8)

  1. 無機半導体微粒子と、乳化重合により得られるアクリル系ポリマー微粒子と、有機溶剤と、を含むことを特徴とする、光電変換素子用ペースト組成物。
  2. 前記アクリル系ポリマーは、前記有機溶剤により膨潤して増粘するものであることを特徴とする、請求項1に記載の光電変換素子用ペースト組成物。
  3. 前記アクリル系ポリマー微粒子の数平均粒径は、50nm以上1500nm以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の光電変換素子用ペースト組成物。
  4. 前記アクリル系ポリマー微粒子は、粒径の異なる複数種類の微粒子の混合物であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の光電変換素子用ペースト組成物。
  5. 非粒子状ポリマーをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の光電変換素子用ペースト組成物。
  6. 増粘剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の光電変換素子用ペースト組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の光電変換素子用ペースト組成物を透明導電性の基板上に塗布した後に、乾燥及び焼結することにより多孔質膜を形成することを特徴とする、光電変換素子用多孔質膜の製造方法。
  8. 請求項7に記載の製造方法により形成された光電変換素子用多孔質膜を備えることを特徴とする、光電変換素子。

JP2008288485A 2008-11-11 2008-11-11 光電変換素子用ペースト組成物、光電変換素子用多孔質膜の製造方法及び光電変換素子 Withdrawn JP2010118158A (ja)

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