JP2007072760A - 電源回路 - Google Patents

電源回路 Download PDF

Info

Publication number
JP2007072760A
JP2007072760A JP2005259142A JP2005259142A JP2007072760A JP 2007072760 A JP2007072760 A JP 2007072760A JP 2005259142 A JP2005259142 A JP 2005259142A JP 2005259142 A JP2005259142 A JP 2005259142A JP 2007072760 A JP2007072760 A JP 2007072760A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
output
control
control output
power supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005259142A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4556812B2 (ja
Inventor
Akimitsu Inoue
昭光 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2005259142A priority Critical patent/JP4556812B2/ja
Publication of JP2007072760A publication Critical patent/JP2007072760A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4556812B2 publication Critical patent/JP4556812B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Voltage And Current In General (AREA)
  • Continuous-Control Power Sources That Use Transistors (AREA)

Abstract

【課題】 電源電圧の供給を受けるマイコン等のシステムリセットや故障等を防止し得る電源回路を提供する。
【解決手段】 電源回路30のアシスト回路30cは、オペアンプOP32により駆動電圧ライン+Vccの駆動電圧Vccに基づく検出電圧Vaと基準電圧Vrとの誤差を増幅したものを、制御電圧Vpおよび参照電圧Vp'+として出力し、コンパレータCP33により制御電圧Vpと参照電圧Vp'+とに基づいて両出力間に出力差が生じた場合に比較結果電圧Vdを出力する。これにより、位相補償回路(C22,Q24)により当該遷移が遅延し制御電圧Vpと参照電圧Vp'+との間に出力差が生じてもコンパレータCP33から比較結果電圧Vdが出力されてトランジスタQ34により制御電圧VpがマイコンMC5の動作状態の電位Vtの方向に引き込まれるので、駆動電圧Vccの沈み込みを抑制してマイコンMC5等のシステムリセットを防止する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の定電圧回路を備えた電源回路に関するものである。
複数の定電圧回路を備えた電源回路として、例えば、下記特許文献1に開示されるものがある。ここで、この特許文献1に開示される電源回路の構成概要等を図13〜図15に基づいて説明する。なお、図13に示す電源回路100は、当該特許文献1の図1に開示される電源回路を抜粋したものに相当する。
図13に示すように、当該電源回路100は、主に、定電圧供給部100aと電流シンク部100bとからなり、外部から供給されるバッテリ電圧VB(例えば12V)から、MOS−IC(以下「IC」という)21の駆動電圧Vcc(例えば5V)を供給可能に構成されている。なお、定電圧供給部100aおよび電流シンク部100bは、以下に説明するように、いずれも定電圧回路として機能している。
定電圧供給部100aは、バッテリ電圧VBを駆動電圧Vccに降圧可能なシリーズレギュレータ方式の定電圧電源回路で、トランジスタQ21〜Q24、抵抗R21〜R27、コンデンサC21〜C23、オペアンプOP6、定電圧源CV29により構成されている。なお、トランジスタQ23,Q24、抵抗R25〜R27、オペアンプOP6および定電圧源CV29は、駆動電圧Vccで駆動されるマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)MC5(CPUを備える)等の集積回路とともに当該IC21の内部に構成されている。
トランジスタQ21は、駆動電圧ライン+Vccに供給される電圧、つまり駆動電圧Vccを制御可能なPNPトランジスタで、エミッタが抵抗R21を介してバッテリ電圧ライン+VBに、またコレクタがIC21の端子T7に、それぞれ接続されている。なお、この端子T7には、アースとの間に平滑用のコンデンサC21が接続されているとともに、後述する位相補償用のコンデンサC22が接続されている。また、このトランジスタQ21のベースには、バッテリ電圧ライン+VBに接続される抵抗R23と、トランジスタQ22のコレクタに接続される抵抗R24と、がそれぞれ接続されている。なお、このトランジスタQ22は、電流ドライブ用のNPNトランジスタで、そのエミッタはアースに接続され、ベースは制御電圧が出力されるIC21の端子T25に接続されている。
オペアンプOP6は、前述したトランジスタQ21から端子T7を介して供給される駆動電圧Vccを監視制御可能な差動増幅器で、端子T7とアースとの間に直列に接続された抵抗(抵抗R25,R26と抵抗R27)による分圧を検出電圧Vaとして非反転入力の入力電圧とし、定電圧源CV29から出力される基準電圧Vrを反転入力の入力電圧として、両者の差電圧を増幅した制御電圧Vpを出力可能に構成されている。
このオペアンプOP6の出力は、トランジスタQ23のゲートに入力可能に当該トランジスタQ23のしきい値電圧Vt(例えば1V)前後になるように設定されているほか、コンデンサC22に直列に接続されるトランジスタQ24や、後述するように電流シンク部100bを構成するオペアンプOP31にも入力可能に構成されている。なお、このトランジスタQ24はNチャネルMOSトランジスタで、抵抗として機能し端子T23を介してコンデンサC22と直列に接続されることで、オペアンプOP6の入出力間(非反転入力と出力)を接続して位相補償回路を構成する。
トランジスタQ23は、前述したトランジスタQ22を介してトランジスタQ21を制御可能なNチャネルMOSトランジスタで、IC21の端子T26とアースとの間に、ドレインおよびソースが接続されている。またこの端子T26には、前述した端子T25が直結されているほか、当該端子T26とバッテリ電圧ライン+VBとの間に介在する抵抗R22や当該端子T26とアースとの間に介在するコンデンサC23が、それぞれ接続されている。
このように定電圧供給部100aが構成されることによって、トランジスタQ21から端子T7を介してIC21に供給される駆動電圧Vccは、その分圧である検出電圧VaがオペアンプOP6に入力されるので、オペアンプOP6では、当該検出電圧Vaと基準電圧Vrとの差電圧として制御電圧Vp(トランジスタQ23のしきい値電圧Vt前後)をトランジスタQ23のゲートに出力する。これにより、当該トランジスタQ23は、飽和領域で制御されるため、ドレイン電流、つまりトランジスタQ22のベース電流をアナログ的に制御可能にして、当該トランジスタQ22を介してトランジスタQ21のベース電圧を制御可能にしている。
例えば、駆動電圧Vccが制御目標の5Vよりも高い場合には、オペアンプOP6から出力される制御電圧Vpが上昇するので、ゲート電圧の上昇によってトランジスタQ23のドレイン電流、つまりトランジスタQ22のベース電流が増加してトランジスタQ21のベース電圧を降下させる。このため、トランジスタQ21により制御される駆動電圧Vccは低下するので、端子T7に供給される駆動電圧Vccを制御目標の5Vに近づけることが可能となる。
一方、駆動電圧Vccが制御目標の5Vよりも低い場合には、オペアンプOP6からの制御電圧Vpが降下するため、ゲート電圧の上昇によりトランジスタQ23のドレイン電流、つまりトランジスタQ22のベース電流が減少してトランジスタQ21のベース電圧を上昇させる。このため、トランジスタQ21により制御される駆動電圧Vccは増加するので、端子T7に供給される駆動電圧Vccを制御目標の5Vに近づけることが可能となる。
このように定電圧供給部100aが構成され動作するのに対し、電流シンク部100bは、トランジスタQ25、抵抗R25〜R27、オペアンプOP31によりIC21内に構成される。即ち、オペアンプOP31の反転入力に、抵抗R25と抵抗R26,R27との分圧による検出電圧Vbを入力可能にするとともに、非反転入力に、定電圧供給部100aのオペアンプOP6の出力を入力可能に構成する。そして、このオペアンプOP31の出力(シンク電圧Vs)をNチャネル型のMOSトランジスタQ25のゲートに入力可能に構成するとともに、当該トランジスタQ25のドレイン−ソース間により端子T7−アース間を導通可能に構成する。これにより、マイコンMC5の駆動電圧Vccよりも高い電圧がバッテリ電圧ライン+VBから端子T9に入力されても、これによる注入電流IoをトランジスタQ25によりアース側に逃がすことができるようにしている。
即ち、マイコンMC5による負荷電流(消費電流)Ix(例えば数10mA)に比べて端子T9から流れ込む注入電流Io(例えば数mA以下)は桁違いに小さいため、マイコンMC5の動作中には、当該注入電流IoがコンデンサC21に充電されることはない。ところが、マイコンMC5が休止、つまりスリープ状態に遷移している場合には、トランジスタQ21もオフ状態にあるため、当該注入電流IoはコンデンサC21に充電されて端子T9の電圧を上昇させる。このような端子T7の電圧上昇は、マイコンMC5の駆動電圧Vccよりも高いバッテリ電圧VB近くまで達し得るため、マイコンMC5が許容する最大入力電圧を超過する場合にはマイコンMC5の破損原因になりかねない。
このため、電流シンク部100bでは、マイコンMC5の動作状態にかかわらず端子T7の印可許容電圧、つまり駆動電圧Vcc(ここでは5V)、の分圧を検出電圧Vb(例えば2V)とし、この検出電圧Vbを基準にオペアンプOP6の出力電圧(制御電圧Vp)がVbと等しくなるようにオペアンプOP31で監視しシンク電圧Vsを出力してトランジスタQ25を制御する。即ち、マイコンMC5のスリープ状態においては、電流シンク部100bは、定電圧供給部100aのオペアンプOP6による制御電圧VpをオペアンプOP31によって監視することで、オペアンプOP6の入力電圧Vaを介して端子T7の電圧(駆動電圧Vcc)を間接的に監視し、当該駆動電圧Vccが印可許容電圧以下となるように制御している。これにより、コンデンサC21に充電された電荷や注入電流Ioをアース側に逃がすことになるので(電流シンク)、当該端子T7の電圧上昇を抑制してマイコンMC5の破損を防止可能にしている。
特開2005−71320号公報
しかしながら、シンク電流回路を備えた電源回路100は、マイコンMC5が動作状態にある場合には、注入電流IoはマイコンMC5による負荷電流Ixよりも桁違いに小さいため、マイコンMC5の負荷電流Ixの方が注入電流Ioよりも圧倒的に上回る。このため、前述したように、定電圧供給部100aでは定電圧制御が行われるので、オペアンプOP6の制御電圧Vpは、しきい値電圧Vt前後に制御される。これに対し、マイコンMC5がスリープ状態にある場合には、前述したように、バッテリ電圧ライン+VBから端子T9、ダイオードD3および端子T7を介してコンデンサC21に流れ込む注入電流Ioが問題となるので、このような注入電流Ioをアース側に逃がすべく、電流シンク部100bでは、オペアンプOP31によりオペアンプOP6の制御電圧Vpが検出電圧Vbとほぼ等しくなるように制御される。このため、当該電源回路100には、次の(1)、(2)に掲げる技術的な問題が存在する。
(1) マイコンMC5がスリープ状態から動作状態に遷移する際の問題
オペアンプOP6の出力には、コンデンサC22と抵抗として機能するトランジスタQ24とによる位相補償回路が接続されている。このため、マイコンMC5がスリープ状態から動作状態に遷移する際に、オペアンプOP6の制御電圧Vpが検出電圧Vb相当からトランジスタQ23のしきい値電圧Vt付近に降下するように制御されても、当該位相補償回路を構成するコンデンサC22がその放電に時間を要することから、その放電期間中、制御電圧Vpが緩やかに立ち下がってしまう。
したがって、図14中に示す点線Kの波形(当該位相補償回路が存在しない場合の出力応答波形)のようには制御電圧Vpが急峻に立ち下がることができない。このため、オペアンプOP6の出力応答が遅れる分、前述したオペアンプOP6による駆動電圧Vccの制御に遅れが生じ、駆動電圧Vccの沈み込みを招く。つまり、オペアンプOP6の制御電圧VpがトランジスタQ23のしきい値電圧Vt(1V)から検出電圧Vb(2V)にほぼ等しくなるまでの間に亘って、駆動電圧Vccが降下し続けるため(沈み込み)、これによる駆動電圧Vccの低下が駆動電圧Vccの安定供給を妨げ、ひいてはマイコンMC5のシステムリセットに繋がり得るという問題がある。
(2) マイコンMC5が動作状態からスリープ状態に遷移する際の問題
一方、マイコンMC5が動作状態からスリープ状態に遷移する際には、当該位相補償回路がオペアンプOP6の負荷として作用する。このため図15に示すように、オペアンプOP31によりオペアンプOP6の制御電圧Vpが検出電圧Vbとほぼ等しくなるように制御されても、当該制御電圧VpがトランジスタQ24を介してコンデンサC22に充電される間、オペアンプOP6の出力(制御電圧Vp)が緩やかに立ち上がってしまう。
したがって、図15中に示す点線K’の波形(当該位相補償回路が存在しない場合の出力応答波形)のようには制御電圧Vpが急峻に立ち上がることができない。このため、オペアンプOP6の出力応答が遅れる分、前述したオペアンプOP31による駆動電圧Vccの制御に遅れが生じてオーバーシュートの発生を招く。つまり、オペアンプOP6の制御電圧VpがトランジスタQ23のしきい値電圧Vt(1V)から検出電圧Vb(2V)にほぼ等しくなるまでの間に亘って、駆動電圧Vccが上昇し続けるため(オーバーシュート)、これがリップル電圧となり駆動電圧Vccの安定供給を妨げ、ひいてはマイコンMC5の故障原因に繋がり得るという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、電源電圧の供給を受けるマイコン等のシステムリセットや故障等を防止し得る電源回路を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の電源回路では、電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]に基づく制御入力[Va]と所定の第1基準入力[Vr]との差に基づいた第1制御出力[Vp]を出力可能な第1制御手段[OP32,OP42,OP52]、および、外部から入力される電圧で前記電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]よりも高い第1入力電圧[VB]を前記第1制御出力[Vp]に従って前記電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]に等しく降圧可能または遮断可能な第1降圧手段[Q21]、を有し、前記第1制御出力[Vp]が前記第1入力電圧[VB]の降圧を制御可能な定電圧制御出力状態[マイコンMC5の動作状態]の期間中に前記第1降圧手段[Q21]により降圧された電圧を前記電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]として前記電源ライン[+Vcc]に出力可能で、前記第1制御出力[Vp]が前記第1入力電圧[VB]の遮断を制御可能な遮断制御出力状態[マイコンMC5のスリープ状態]の期間中に前記電源ライン[+Vcc]への出力を遮断可能な第1定電圧回路[30a,40a,50a]と、
前記第1定電圧回路[30a,40a,50a]の第1制御手段[OP32,OP42,OP52]により出力される第1制御出力[Vp]と所定の第2基準入力[Vb]との差に基づいた第2制御出力[Vs]を出力可能な第2制御手段[OP31]、および、前記第1定電圧回路[30a,40a,50a]の第1降圧手段[Q21]が前記第1入力電圧[VB]の遮断状態に制御されている期間中に入力される電圧で前記電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]よりも高い第2入力電圧[VB]を前記第2制御出力[Vs]に従って降圧可能な第2降圧手段[Q25]、を有し、当該遮断制御の期間中、前記第2降圧手段[Q25]により降圧された電圧を前記電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]として前記電源ライン[+Vcc]に出力可能な第2定電圧回路[30b,40b,50b]と、
前記第1定電圧回路[30a,40a,50a]の第1制御手段[OP32,OP42,OP52]により出力される第1制御出力[Vp]が、前記定電圧制御出力状態[動作状態]と前記遮断制御出力状態[スリープ状態]との間で遷移することを遅延させ得る遅延要因回路[C22,Q24]と、を備えた電源回路であって、
前記第1制御手段[OP32,OP42,OP52]としての誤差増幅器[OP32,OP42,OP52]であって、前記電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]に基づく制御入力[Va]と前記所定の第1基準入力[Vr]との誤差を増幅したものを、前記第1制御出力[Vp]および他の第1制御出力[Vp'+]として出力可能な誤差増幅器[OP32,OP42,OP52]と、前記第1制御出力[Vp]と前記他の第1制御出力[Vp'+]とに基づいてこれら両出力間に出力差が生じた場合に所定の第3制御出力[Vd]を出力可能な差動比較器[CP33]と、前記第3制御出力[Vd]に基づいて前記第1制御出力[Vp]を前記定電圧制御出力状態[動作状態]の電位[Vt]に接近させるトランジスタ[Q34]と、を備える定電圧制御方向引込回路[30c,40c,50c]であって、
前記第1定電圧回路[30a,40a,50a]の第1制御手段[OP32,OP42,OP52]から出力される第1制御出力[Vp]が、前記遮断制御出力状態[スリープ状態]から前記定電圧制御出力状態[動作状態]に遷移する期間中に、前記第1制御出力[Vp]を前記定電圧制御出力状態[動作状態]の方向に引き込むことを技術的特徴とする。なお、[ ]内の数字等は、[発明を実施するための最良の形態]の欄で説明する符号等に対応し得るものである(以下同じ)。
また、上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の電源回路では、電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]に基づく制御入力[Va]と所定の第1基準入力[Vr]との差に基づいた第1制御出力[Vp]を出力可能な第1制御手段[OP42]、および、外部から入力される電圧で前記電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]よりも高い第1入力電圧[VB]を前記第1制御出力[Vp]に従って前記電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]に等しく降圧可能または遮断可能な第1降圧手段[Q21]、を有し、前記第1制御出力[Vp]が前記第1入力電圧[VB]の降圧を制御可能な定電圧制御出力状態[マイコンMC5の動作状態]の期間中に前記第1降圧手段[Q21]により降圧された電圧を前記電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]として前記電源ライン[+Vcc]に出力可能で、前記第1制御出力[Vp]が前記第1入力電圧[VB]の遮断を制御可能な遮断制御出力状態[マイコンMC5のスリープ状態]の期間中に前記電源ライン[+Vcc]への出力を遮断可能な第1定電圧回路[40a]と、
前記第1定電圧回路[40a]の第1制御手段[OP42]により出力される第1制御出力[Vp]と所定の第2基準入力[Vb]との差に基づいた第2制御出力[Vs]を出力可能な第2制御手段[OP31]、および、前記第1定電圧回路[40a]の第1降圧手段[Q21]が前記第1入力電圧[VB]の遮断状態に制御されている期間中に入力される電圧で前記電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]よりも高い第2入力電圧[VB]を前記第2制御出力[Vs]に従って降圧可能な第2降圧手段[Q25]、を有し、当該遮断制御の期間中、前記第2降圧手段[Q25]により降圧された電圧を前記電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]として前記電源ライン[+Vcc]に出力可能な第2定電圧回路[40b]と、
前記第1定電圧回路[40a]の第1制御手段[OP42]により出力される第1制御出力[Vp]が、前記定電圧制御出力状態[動作状態]と前記遮断制御出力状態[スリープ状態]との間で遷移することを遅延させ得る遅延要因回路[C22,Q24]と、を備えた電源回路であって、
前記第1制御手段[OP42]としての誤差増幅器[OP42]であって、前記電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]に基づく制御入力[Va]と前記所定の第1基準入力[Vr]との誤差を増幅したものを、前記第1制御出力[Vp]および他の第1制御出力[Vp'-]として出力可能な誤差増幅器[OP42]と、前記第1制御出力[Vp]と前記他の第1制御出力[Vp'-]とに基づいてこれら両出力間に出力差が生じた場合に所定の第3制御出力[Vd’]を出力可能な差動比較器[CP44]と、前記第3制御出力[Vd’]に基づいて前記第1制御出力[Vp]を前記定電圧制御出力状態[動作状態]の電位[Vt]に接近させるトランジスタ[Q47]と、を備える遮断制御方向引込回路[40d]であって、
前記第1定電圧回路[40a]の第1制御手段[OP42]から出力される第1制御出力[Vp]が、前記定電圧制御出力状態[動作状態]から前記遮断制御出力状態[スリープ状態]に遷移する期間中に、前記第1制御出力[Vp]を前記遮断制御出力状態[スリープ状態]の方向に引き込むことを技術的特徴とする。
請求項1の発明では、定電圧制御方向引込回路[30c,40c,50c]は、誤差増幅器[OP32,OP42,OP52]、差動比較器[CP33]およびトランジスタ[Q34]を備えることで、誤差増幅器[OP32,OP42,OP52]により、電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]に基づく制御入力[Va]と所定の第1基準入力[Vr]との誤差を増幅したものを、第1制御出力[Vp]および他の第1制御出力[Vp'+]として出力し、差動比較器[CP33]により、第1制御出力[Vp]と他の第1制御出力[Vp'+]とに基づいてこれら両出力間に出力差が生じた場合に所定の第3制御出力[Vd]を出力する。そして、差動比較器[CP33]により第3制御出力[Vd]が出力されると、トランジスタ[Q34]はこれに基づいて第1制御出力[Vp]を定電圧制御出力状態[動作状態]の電位[Vt]に接近させる。
これにより、第1制御出力[Vp]が、遮断制御出力状態[スリープ状態]から定電圧制御出力状態[動作状態]に遷移する期間中に、遅延要因回路[C22,Q24]等により当該遷移が遅延等して第1制御出力[Vp]と他の第1制御出力[Vp'+]との間に出力差が生じると、差動比較器[CP33]から第3制御出力[Vd]が出力されてトランジスタ[Q34]によって第1制御出力[Vp]が定電圧制御出力状態[動作状態]の方向に引き込まれるので、当該第1制御出力[Vp]は、遅延要因回路[C22,Q24]の影響を受けることなく、定電圧制御出力状態[動作状態]に極めて俊敏に遷移することが可能となる。したがって、電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]の沈み込み(図14参照)を抑制できるので、当該電源ライン[+Vcc]による電圧[Vcc]の安定供給を可能にし当該電圧[Vcc]の供給を受けるマイコン[MC5]等のシステムリセットを防止することができる。
請求項2の発明では、遮断制御方向引込回路[40d]は、誤差増幅器[OP42]、差動比較器[CP44]およびトランジスタ[Q47]を備えることで、誤差増幅器[OP42]により、電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]に基づく制御入力[Va]と所定の第1基準入力[Vr]との誤差を増幅したものを、第1制御出力[Vp]および他の第1制御出力[Vp'-]として出力し、差動比較器[CP44]により、第1制御出力[Vp]と他の第1制御出力[Vp'-]とに基づいてこれら両出力間に出力差が生じた場合に所定の第3制御出力[Vd’]を出力する。そして、差動比較器[CP44]により第3制御出力[Vd’]が出力されると、トランジスタ[Q47]はこれに基づいて第1制御出力[Vp]を遮断制御出力状態[スリープ状態]の電位[Vb]に接近させる。
これにより、第1制御出力[Vp]が、定電圧制御出力状態[動作状態]から遮断制御出力状態[スリープ状態]に遷移する期間中に、遅延要因回路[C22,Q24]等により当該遷移が遅延等して第1制御出力[Vp]と他の第1制御出力[Vp'-]との間に出力差が生じると、差動比較器[CP44]から第3制御出力[Vd’]が出力されてトランジスタ[Q47]によって第1制御出力[Vp]が遮断制御出力状態[スリープ状態]の方向に引き込まれるので、当該第1制御出力[Vp]は、遅延要因回路[C22,Q24]の影響を受けることなく、遮断制御出力状態[スリープ状態]に極めて俊敏に遷移することが可能となる。したがって、電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]のオーバーシュート(図15参照)を抑制できるので、当該電源ライン[+Vcc]による電圧[Vcc]の安定供給を可能にし当該電圧[Vcc]の供給を受けるマイコン[MC5]等の故障を防止することができる。
以下、本発明の電源回路の実施形態について図を参照して説明する。なお、以下説明する各実施形態に係る電源回路30,40,50は、[背景技術]の欄で説明した特許文献1に開示される電源回路100をベースに構成されるものである。そのため、これらの電源回路30,40,50の説明においては、当該電源回路100と実質的に同一の構成部分には同一符号を付すものとし、また該当部分の説明は省略するものとする。
[第1実施形態]
まず、図1〜図4に基づいて第1実施形態に係る電源回路30を説明する。この第1実施形態に係る電源回路30は、[発明が解決しようとする課題]の欄で説明した「(1) マイコンMC5がスリープ状態から動作状態に遷移する際の問題」を解決し得るもので、前述の電源回路100とは、次の〔1〕、〔2〕および〔3〕が異なる。なお、マイコンMC5のスリープ状態は、特許請求の範囲に記載の「遮断制御出力状態」に相当し得るもので、またマイコンMC5の動作状態は、特許請求の範囲に記載の「定電圧制御出力状態」に相当し得るものである。
〔1〕電源回路30では、駆動電圧Vccを監視制御するオペアンプOP32(電源回路100のオペアンプ6に相当)の出力を受けるコンパレータCP33と、該コンパレータCP33の出力を受けるトランジスタQ34と、このトランジスタQ34に直列に接続されるとともにトランジスタQ23に対してカレントミラーの関係に接続されるトランジスタQ36と、を設けた(図1参照)。なお、このオペアンプOP32は、特許請求の範囲に記載の「誤差増幅器」に相当し得るもので、「差動増幅器」とも称されるものである。また、コンパレータCP33は、特許請求の範囲に記載の「差動比較器」に相当し得るもので、「差動コンパレータ」とも称されるものである。
前掲(1) の問題は、電源回路100を構成するオペアンプOP6の出力に接続される位相補償回路(コンデンサC22,トランジスタQ24;特許請求の範囲に記載の「遅延要因回路」に相当し得るもの)のコンデンサC22が放電に時間を要することに基づいている。そこで、図1に示すように、本第1実施形態に係る電源回路30では、オペアンプOP32の正相出力p(電源回路100のオペアンプ6の出力に相当)と、次項〔2〕で説明する同オペアンプOP32の参照電圧Vp'+(参照出力p'+)と、の出力電圧差を比較することでオペアンプOP32の出力応答の遅れを監視可能なコンパレータCP33を設け、当該コンパレータCP33の出力をゲートで受けるNチャネルMOSトランジスタQ34を、オペアンプOP32の正相出力pとアースの間に設けた。なお、この正相出力pとトランジスタQ34のドレインと間には、トランジスタQ23とカレントミラーの関係に接続されるトランジスタQ36が介在しているが、このトランジスタQ36はなくても良い。またトランジスタQ34のソースは、アースに直結されており、当該トランジスタQ34とアースとの間には、負荷回路等は接続されていない。
このコンパレータCP33は、いわゆる差動コンパレータで、例えば、反転入力の入力電圧に対して非反転入力の入力電圧が高いときには、比較出力としてHレベルの比較結果電圧Vdを出力し、反転入力の入力電圧に対して非反転入力の入力電圧が低いときには、比較出力としてLレベルの比較結果電圧Vdを出力し得る機能を有するものである。
本第1実施形態では、オペアンプOP32から出力される制御電圧VpをコンパレータCP33の非反転入力に入力し、オペアンプOP32から出力される参照電圧Vp'+をコンパレータCP33の反転入力に入力している。このため、制御電圧Vpが参照電圧Vp'+よりも高い場合(Vp>Vp'+)、コンパレータCP33からHレベルの比較結果電圧Vdが出力され、この逆、即ち制御電圧Vpが参照電圧Vp'+よりも低い場合には(Vp<Vp'+)、コンパレータCP33からLレベルの比較結果電圧Vdが出力される。なお、このコンパレータCP33の反転入力には、オペアンプOP32の参照出力p'+が直結されており、当該コンパレータCP33の反転入力とオペアンプOP32の参照出力p'+との間には負荷回路等は接続されていない。このコンパレータCP33から出力される比較結果電圧Vdは、特許請求の範囲に記載の「第3制御出力」に相当し得るものである。
トランジスタQ34は、コンパレータCP33の出力をゲートで受けるNチャネルMOSトランジスタで、そのドレインはトランジスタQ36のソースに接続され、またソースはアースに接続されている。つまり、当該トランジスタQ34のドレイン−ソース間が、トランジスタQ23とカレントミラーの関係に接続されるトランジスタQ36と、アースとの間に介在するように接続されている。したがって、このトランジスタQ34のゲートにHレベルの比較結果電圧Vdが入力されると(Vp>Vp'+)、当該トランジスタQ34のスイッチング動作がオン状態となるため、トランジスタQ36を介してオペアンプOP32の正相出力p(制御電圧Vp)をアース側に接続することが可能となる。
トランジスタQ36は、トランジスタQ23に対してカレントミラーの関係に接続されるNチャネルMOSトランジスタで、そのドレインおよびゲートは、オペアンプOP32の正相出力p(制御電圧Vp)に接続されるとともにトランジスタQ23のゲートにも接続されている。またトランジスタQ36のソースはトランジスタQ34のドレインに接続されている。そして、IC21の半導体基板上における当該トランジスタQ36の配置は、同半導体基板上に形成されるトランジスタQ23に対して鏡面対称に隣接して位置するように設定されている。
これにより、当該トランジスタQ36とトランジスタQ23とは、電気的にも機械的(熱的)にもカレントミラーの関係にあるため、トランジスタQ23のドレイン−ソース間を流れるドレイン電流とほぼ等しいドレイン電流がトランジスタQ36のドレイン−ソース間にも流れる。このため、オペアンプOP32の正相出力pから出力される制御電圧VpがトランジスタQ23のしきい値電圧Vtよりも下回った場合には、当該トランジスタQ23は遮断状態(オフ状態)に遷移してドレイン電流が流れなくなることから、当該トランジスタQ23とカレントミラーの関係にあるトランジスタQ36も遮断状態(オフ状態)に遷移させることが可能となる。
このように接続される、コンパレータCP33、トランジスタQ34、Q36を設けることによって、位相補償回路の有無に関わりなく、オペアンプOP32の正相出力pを、当該トランジスタQ34を介してアース側に接続することが可能となる。即ち、これらコンパレータCP33等によって、オペアンプOP32の出力差(正相出力pと参照電圧Vp'+との差)を監視し両出力間に出力差が生じた場合、例えば、制御電圧Vpが参照電圧Vp'+よりも高い場合(Vp>Vp'+)、当該コンパレータCP33からHレベルの比較結果電圧Vdが出力され、それを受けたトランジスタQ34が正相出力pをアースに直結するという、バイパス回路が形成される。
これにより、たとえオペアンプOP32の正相出力pに、コンデンサC22とトランジスタQ24による抵抗とからなる位相補償回路が接続されていても、当該トランジスタQ34のスイッチング動作によってオペアンプOP32の正相出力pをアース側にバイパスできるので、オペアンプOP32の出力に応答遅れが生じた場合(正相出力pと参照電圧Vp'+との出力差が生じた場合)に、当該オペアンプOP32の駆動を高めて応答の遅れを改善することが可能となる。なお、これらコンパレータCP33等による回路は、特許請求の範囲に記載の「定電圧制御方向引込回路」の一部に相当し得るもので、図1においては、符号30cを付した破線範囲がアシスト回路(定電圧制御方向引込回路)の一部となる。
また、トランジスタQ23にカレントミラーの関係で接続されるトランジスタQ36が、オペアンプOP32の出力とアースとの間をスイッチング可能なトランジスタQ34に直列に設けられているので、オペアンプOP32から出力される制御電圧VpがトランジスタQ23のしきい値電圧Vtよりも下回った場合には、当該トランジスタQ23のオフに遷移することよってカレントミラーの関係にあるトランジスタQ36もオフに遷移する。このため、正相出力p(制御電圧Vp)を過剰にアース側に引き込んでしまうという現象が発生しないので、当該トランジスタQ23によりトランジスタQ22、Q21を介して制御される駆動電圧Vccに、オーバーシュートによるリップル電圧が発生することを防止できる。
〔2〕図1に示すように、電源回路30では、電源回路100のオペアンプ6に相当するものとして、出力を2系統有するオペアンプOP32を設けた。なお、図2には、オペアンプOP32の回路例が示されているので、ここからは図2を参照して説明する。
図2に示すように、オペアンプOP32は、トランジスタQ32a,Q32b,Q32f,Q32gからなる差動部、抵抗32iおよびトランジスタQ32j,Q32kからなる定電流部、トランジスタQ32c,Q32d,Q32e,Q32hからなる正相出力部、トランジスタQ32m,Q32nからなる参照出力部、を備えている。
即ち、オペアンプOP32の差動部は、非反転入力IN+をゲートで受けるPチャネルMOSトランジスタQ32aと反転入力IN−をゲートで受けるPチャネルMOSトランジスタQ32fと、これらの差動入力に従った電流を流し得るNチャネルMOSトランジスタQ32b,Q32gと、を有する。なお、この差動部には、定電流部を構成するトランジスタQ32jとカレントミラーの関係にあるPチャネルMOSトランジスタQ32kによって定電流を供給可能にしている。
また、オペアンプOP32の定電流部は、駆動電圧ライン+Vccとアースとの間に介在して当該駆動電圧ライン+Vccから供給される駆動電圧Vccに基づいて定電流を発生させ得る抵抗32iと、この抵抗32iに直列に接続されて当該定電流をトランジスタQ32kによって取り出し得るようにカレントミラーの関係に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ32j,Q32kと、を有する。
さらに、オペアンプOP32の正相出力部は、前述した差動部のトランジスタQ32bとカレントミラーの関係に構成されるNチャネルMOSトランジスタQ32cと、このトランジスタQ32cに直列に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ32dと、このトランジスタQ32dとカレントミラーの関係に構成されるPチャネルMOSトランジスタQ32eと、このトランジスタQ32eに直列に接続されるとともに差動部のトランジスタQ32gとカレントミラーの関係に構成されるNチャネルMOSトランジスタQ32hと、を有する。
そして、非反転入力IN+に比例する電流を流し得るトランジスタQ32eを駆動電圧Vcc側に、反転入力IN−に比例する電流を流し得るトランジスタQ32hをアース側に、それぞれ位置するように両トランジスタを直列に対向するように接続して駆動電圧Vccとアースとの間に介在させる。これにより、非反転入力IN+と反転入力IN−との差電圧を両者の接続点から正相出力pとして制御電圧Vnを出力することが可能となる。なお、この正相出力pは、通常のオペアンプ(例えば電源回路100のオペアンプ6)の出力に相当するものである。
このオペアンプOP32では、このような制御電圧Vn(正相出力p)を出力し得る正相出力部に加えて、前述した正相出力部のトランジスタQ32dとカレントミラーの関係に構成されるPチャネルMOSトランジスタQ32mと、このトランジスタQ32mと直列に接続されるとともに差動部のトランジスタQ32gとカレントミラーの関係に構成されるNチャネルMOSトランジスタQ32mと、からなる参照出力部を有する。つまり、この参照出力部は、正相出力部を構成するトランジスタQ32e,Q32hと同様に、トランジスタQ32m,Q32nを、トランジスタQ32d,Q32gに対して接続する。
そして、非反転入力IN+に比例する電流を流し得るトランジスタQ32mを駆動電圧Vcc側に、反転入力IN−に比例する電流を流し得るトランジスタQ32nをアース側に、それぞれ位置するように両トランジスタを直列に接続して駆動電圧Vccとアースとの間に介在させる。これにより、正相出力pと同様に、非反転入力IN+と反転入力IN−との差電圧を両者の接続点から参照出力p'+として参照電圧Vp'+を出力することが可能となる。なお、参照出力p'+による参照電圧Vp'+と正相出力pによる制御電圧Vpとは、〔3〕で説明するように、コンパレータCP33の動作点が高電位側にシフトしているほかは、ほぼ同様の出力特性となる。なお、このトランジスタQ32m,Q32nによる回路は、特許請求の範囲に記載の「定電圧制御方向引込回路」の残部に相当し得るもので、図2においては、符号30cを付した破線範囲がアシスト回路(定電圧制御方向引込回路)の残部にあたる。
このように構成することにより、オペアンプOP32では、通常のオペアンプの出力に相当する正相出力pのほかに、この正相出力pとは独立して正相出力が得られる参照出力p'+を出力することが可能になる(参照出力p'+による出力電圧のことを「参照電圧Vp'+」という)。したがって、当該参照出力p'+を前述したコンパレータCP33の反転入力に接続することで、前項〔1〕で説明したように、コンパレータCP33により、正相出力pと参照電圧Vp'+との出力差を監視し出力差が生じた場合にトランジスタQ34をオン状態に制御しオペアンプOP32の正相出力pをアース側にバイパスすることが可能となる。なお、参照出力p'+や参照電圧Vp'+は、特許請求の範囲に記載の「他の第1制御出力」に相当し得るものである。
〔3〕電源回路30では、オペアンプOP32を構成するトランジスタQ32nのチャネル幅Wを当該オペアンプOP32を構成するトランジスタQ32hのチャネル幅Wよりも小さくなるように設定した。なお、チャネル幅Wとは、当該トランジスタが構成される半導体装置のチャネル長L(ドレイン−ソース間の離隔距離)に対する直交方向の幅のことである。
即ち、トランジスタQ32gとカレントミラーの関係に接続されるトランジスタQ32hのチャネル幅Whと、同様にトランジスタQ32gとカレントミラーに構成されるトランジスタQ32nのチャネル幅Wnとを、Wh>Wnの関係に設定する。これにより、図3に示すように、参照出力p'+の動作点が正相出力pの動作点よりも高くなるため(高電位側にシフト)、この電圧差を利用して制御電圧Vpが参照電圧Vp'+よりも低い場合(オペアンプOP32の出力に応答遅れがない場合)、コンパレータCP33の比較結果電圧VdがLレベルとなるように設定する。
つまり、オペアンプOP32の反転入力と非反転入力に同一電位の電圧が入力された場合に、参照電圧Vp'+の方が制御電圧Vpよりも高くなるように、トランジスタQ32n,Q32hのチャネル幅Wn,Whを設定する。なお、トランジスタQ32nに対向するトランジスタQ32mのチャネル幅Wmは、当該トランジスタQ32mにカレントミラーの関係にあるトランジスタQ32dのチャネル幅Wdと同じ幅(Wd=Wm)の関係に設定されている。
これにより、オペアンプOP32の反転・非反転入力に同一電位の電圧が入力されても、当該オペアンプOP32の正相出力pから出力される制御電圧Vpと参照出力p'+から出力される参照電圧Vp'+とは同一電位とならないため、このような場合にコンパレータCP33の反転・非反転入力が同一電位となってHレベルとLレベルとの中間電位が出力されるのを防止できる。つまり、オペアンプOP32の両入力に同一電位の電圧が入力された場合におけるコンパレータCP33の不安定動作を防止することが可能となる。
このようにアシスト回路30cを構成することにより、図4に示すように、マイコンMC5のスリープ状態では、オペアンプOP32の正相出力pからは、制御電圧Vpとして、抵抗R25と抵抗R26,R27との分圧による検出電圧Vbにほぼ等しく制御された電圧(駆動電圧Vccが5Vの場合、約2V)が出力される。これは、[背景技術]の欄で説明したように、電流シンク部30bでは、マイコンMC5の動作状態にかかわらず端子T7の印可許容電圧、つまり駆動電圧Vcc(ここでは5V)、の分圧を検出電圧Vbとし、この検出電圧Vbを基準にオペアンプOP32の制御電圧Vpが当該検出電圧Vbと等しくなるようにオペアンプOP32で監視しシンク電圧Vsを出力してトランジスタQ25を制御しているためである。また、オペアンプOP32の参照出力p'+からは、正相出力pによる制御電圧Vpよりも高い電圧の参照電圧Vp'+が出力されているため(Vp><Vp'+)、コンパレータCP33からはLレベルの比較結果電圧Vdが出力されている(トランジスタQ34はオフ状態)。
このようなスリープ状態から当該マイコンMC5の動作状態に遷移した場合には、その状態遷移の期間中に、オペアンプOP32の制御電圧Vpが検出電圧Vb相当からトランジスタQ23のしきい値電圧Vt付近に降下するように制御されても、位相補償回路(コンデンサC22,トランジスタQ24)を構成するコンデンサC22がその放電に時間を要することから、その放電期間中、制御電圧Vpが緩やかに立ち下がる。これに対し、オペアンプOP32の参照出力p'+にはコンパレータCP33が接続されている以外には何も接続されていないため、目標となるトランジスタQ23のしきい値電圧Vt付近に急峻に降下する(図4に示す符号αの破線楕円内)。
このため、コンパレータCP33に入力される制御電圧Vpと参照電圧Vp'+との間には、制御電圧Vpの出力応答が遅れる分、Vp>Vp'+の関係が生じるため、コンパレータCP33からHレベルの比較結果電圧Vdが出力されてトランジスタQ34のスイッチング動作がオフ状態からオン状態に移行する。そのため、オペアンプOP32の正相出力pがアース側に接続されるので、制御電圧VpがトランジスタQ23のしきい値電圧Vt(駆動電圧Vccが5Vの場合、約1V)の方向に強制的に引き込まれる(図4に示す符号βの破線楕円内)。
これにより、オペアンプOP32の正相出力pに位相補償回路(C22,Q24)が接続されていても、その影響を受けることなく、制御電圧VpはトランジスタQ23のしきい値電圧Vtに俊敏に遷移することが可能となる。なお、制御電圧VpがトランジスタQ23のしきい値電圧Vt付近に達した後は、当該トランジスタQ23が飽和領域で制御されるため、トランジスタQ22、Q21を介して駆動電圧Vccの供給が開始され、オペアンプOP32は動作状態で安定し、参照出力p'+からは正相出力pよりも高い電圧の参照電圧Vp'+が出力される(図4に示す符号γの破線楕円内)。
したがって、図4と図14とを比較すると明かなように、オペアンプOP32による出力応答の遅れを大幅に改善することができ、オペアンプOP32の出力応答遅れによる駆動電圧Vccの沈み込みを抑制可能にしている。よって、駆動電圧ライン+Vcc(電源ライン)による駆動電圧Vccの安定供給を可能にするので、当該駆動電圧Vccの供給を受けるマイコンMC5等のシステムリセットを防止することができる。
以上説明したように、本第1実施形態に係る電源回路30では、アシスト回路30cは、オペアンプOP32、コンパレータCP33およびトランジスタQ34を備えることで、オペアンプOP32により、駆動電圧ライン+Vccの駆動電圧Vccに基づく検出電圧Vaと基準電圧Vrとの誤差を増幅したものを、制御電圧Vpおよび参照電圧Vp'+として出力し、コンパレータCP33により、制御電圧Vpと参照電圧Vp'+とに基づいてこれら両出力間に出力差が生じた場合に比較結果電圧Vdを出力する。そして、コンパレータCP33により比較結果電圧Vdが出力されると、トランジスタQ34はこれに基づいて制御電圧VpをマイコンMC5の動作状態の電位Vtに接近させる。
これにより、制御電圧Vpが、マイコンMC5のスリープ状態から動作状態に遷移する期間中に、位相補償回路(C22,Q24)等により当該遷移が遅延等して制御電圧Vpと参照電圧Vp'+との間に出力差が生じると、コンパレータCP33から比較結果電圧Vdが出力されてトランジスタQ34によって制御電圧VpがマイコンMC5の動作状態の電位Vtの方向に引き込まれるので、当該制御電圧Vpは、位相補償回路(C22,Q24)の影響を受けることなく、マイコンMC5の動作状態の電位Vtにリアルタイムに遷移することが可能となる。したがって、駆動電圧ライン+Vccの駆動電圧Vccの沈み込み(図14参照)を抑制できるので、当該駆動電圧ライン+Vccによる駆動電圧Vccの安定供給を可能にし当該駆動電圧Vccの供給を受けるマイコンMC5等のシステムリセットを防止することができる。
[第2実施形態]
次に、図5〜図8に基づいて第2実施形態に係る電源回路50を説明する。この第2実施形態に係る電源回路40は、[発明が解決しようとする課題]の欄で説明した「(1) マイコンMC5がスリープ状態から動作状態に遷移する際の問題」に加えて、「(2) マイコンMC5が動作状態からスリープ状態に遷移する際の問題」をも解決するもので、前述の電源回路100とは、第1実施形態で説明した〔1〕、〔2〕および〔3〕に加えて、次の〔4〕、〔5〕および〔6〕が異なる。
なおここでは、〔4〕、〔5〕および〔6〕による構成等を中心に説明することとし、〔1〕、〔2〕および〔3〕による構成等については、第1実施形態で説明したものと同様であるので省略するが、電源回路40においても〔1〕、〔2〕および〔3〕による構成を備えるため、第1実施形態による作用・効果と同様の作用・効果が得られる。なお、図5において、符号40aは定電圧供給部を、また符号40bは電流シンク部を、さらに号40cはアシスト回路を、それぞれ示し、前述した電源回路30の定電圧供給部30a、電流シンク部30b、アシスト回路30cと同様に構成される。また、第1実施形態の電源回路30と実質的に同一の構成部分には同一符号を付し説明を省略する。
〔4〕電源回路40では、駆動電圧Vccを監視制御するオペアンプOP42(電源回路100のオペアンプ6に相当)の出力を受けるコンパレータCP44と、該コンパレータCP44の出力を受けるトランジスタQ47と、を設けた(図5参照)。なお、このオペアンプOP42は、特許請求の範囲に記載の「誤差増幅器」に相当し得るもので、「差動増幅器」とも称されるものである。また、コンパレータCP44は、特許請求の範囲に記載の「差動比較器」に相当し得るもので、「差動コンパレータ」とも称される。
前掲(2) の問題は、電源回路100を構成するオペアンプOP6の出力に接続される位相補償回路(コンデンサC22,トランジスタQ24)が、当該オペアンプ6の負荷として作用することに基づいている。そこで、図5に示すように、本第2実施形態に係る電源回路40では、オペアンプOP42の正相出力p(電源回路100のオペアンプ6の出力に相当)と、次項〔5〕で説明する同オペアンプOP42の参照電圧Vp'-(参照出力p'-)と、の出力電圧差を比較することでオペアンプOP42の出力応答の遅れを監視可能なコンパレータCP44を設け、当該コンパレータCP44の出力をゲートで受けるNチャネルMOSトランジスタQ47を、オペアンプOP42の正相出力pと駆動電圧Vccの間に設けた。なお、このトランジスタQ47のソースは駆動電源Vccに直結されており、当該トランジスタQ47と駆動電源Vccとの間には、負荷回路等は接続されていない。
このコンパレータCP44は、いわゆる差動コンパレータで、例えば、反転入力の入力電圧に対して非反転入力の入力電圧が高いときには、比較出力としてHレベルの比較結果電圧Vd’を出力し、反転入力の入力電圧に対して非反転入力の入力電圧が低いときには、比較出力としてLレベルの比較結果電圧Vd’を出力し得る機能を有するものである。
本第2実施形態では、オペアンプOP42から出力される制御電圧VpをコンパレータCP44の非反転入力に入力し、オペアンプOP42から出力される参照電圧Vp'-をコンパレータCP44の反転入力に入力している。このため、制御電圧Vpが参照電圧Vp'-よりも高い場合(Vp>Vp'-)、コンパレータCP44からHレベルの比較結果電圧Vdが出力され、この逆、即ち制御電圧Vpが参照電圧Vp'-よりも低い場合には(Vp<Vp'-)、コンパレータCP44からLレベルの比較結果電圧Vd’が出力される。なお、このコンパレータCP44の反転入力には、オペアンプOP42の参照出力p'-が直結されており、当該コンパレータCP44の反転入力とオペアンプOP42の参照出力p'-との間には負荷回路等は接続されていない。このコンパレータCP44から出力される比較結果電圧Vd’は、特許請求の範囲に記載の「第3制御出力」に相当し得るものである。
トランジスタQ47は、コンパレータCP44の出力をゲートで受けるPチャネルMOSトランジスタで、そのドレインはオペアンプOP42の正相出力pに接続され、またソースは駆動電圧Vccに接続されている。つまり、当該トランジスタQ47のドレイン−ソース間が、正相出力pと駆動電圧Vccとの間に介在するように接続されている。
このように接続される、コンパレータCP44およびトランジスタQ47を設けることによって、位相補償回路の有無に関わりなく、オペアンプOP42の正相出力pを、当該トランジスタQ47を介して駆動電圧Vcc側に接続することが可能となる。即ち、これらコンパレータCP44等によって、オペアンプOP42の出力差(正相出力pと参照電圧Vp'-との差)を監視し両出力間に出力差が生じた場合、例えば、制御電圧Vpが参照電圧Vp'-よりも低い場合(Vp<Vp'-)、当該コンパレータCP44からLレベルの比較結果電圧Vd’が出力され、それを受けたトランジスタQ47が正相出力pを駆動電圧Vccに直結するという、バイパス回路が形成される。
これにより、たとえオペアンプOP42の正相出力pに、コンデンサC22とトランジスタQ24による抵抗とからなる位相補償回路が接続されていても、当該トランジスタQ47のスイッチング動作によってオペアンプOP42の正相出力pを駆動電圧Vcc側にバイパスできるので、オペアンプOP42の出力に応答遅れが生じ得る場合に当該オペアンプOP42の駆動を高めて応答の遅れを改善することが可能となる。なお、このトランジスタQ47による回路は、特許請求の範囲に記載の「遮断制御方向引込回路」の一部に相当し得るもので、図5においては、符号50dを付した破線範囲がアシスト回路(遮断制御方向引込回路)の一部となる。
〔5〕図5に示すように、電源回路40では、電源回路100のオペアンプ6に相当するものとして、出力を3系統有するオペアンプOP42を設けた。なお、図6に示すオペアンプOP42の回路例は、前述した第1実施形態の電源回路30の定電圧供給部30aを構成するオペアンプOP32の回路例(図2参照)にアシスト回路40dを追加したものに相当する。そのため、図6において、図2のオペアンプOP32と実質的に同一の構成部分には同一符号を付し説明を省略する。
図6に示すように、オペアンプOP42は、トランジスタQ32a,Q32b,Q32f,Q32gからなる差動部、抵抗32iおよびトランジスタQ32j,Q32kからなる定電流部、トランジスタQ32c,Q32d,Q32e,Q32hからなる正相出力部、トランジスタQ32m,Q32nからなる第1参照出力部、トランジスタQ42a,Q42bからなる第2参照出力部、を備えている。なお、差動部、定電流部および正相出力部は、オペアンプOP32を構成する差動部、定電流部および正相出力部と同様に構成されており、また第1参照出力部はオペアンプOP32を構成する参照出力部に相当しそれと同様に構成されているため、ここではこれらの説明を省略する。
このオペアンプOP42では、差動部、定電流部および正相出力部により制御電圧Vn(正相出力p)を出力し、また差動部、定電流部および第1参照出力部により参照電圧Vp'+(参照出力p'+)を出力し得ることに加えて、差動部、定電流部および第2参照出力部により参照電圧Vp'-(参照出力p'-)を出力し得るように構成されている。
この第2参照出力部では、第1参照出力部を構成したトランジスタQ32m,Q32nと同様に、トランジスタQ42a,Q42bが構成されている。即ち、この第2参照出力部は、正相出力部を構成するトランジスタQ32e,Q32hと同様に、トランジスタQ42a,Q42bを、トランジスタQ32d,Q32gに対して接続する。そして、非反転入力IN+に比例する電流を流し得るトランジスタQ42aを駆動電圧Vcc側に、反転入力IN−に比例する電流を流し得るトランジスタQ42bをアース側に、それぞれ位置するように両トランジスタを直列に対向するように接続して駆動電圧Vccとアースとの間に介在させる。
これにより、正相出力pと同様に、非反転入力IN+と反転入力IN−との差電圧を両者の接続点から参照出力p'-として参照電圧Vp'-を出力することが可能となる。なお、参照出力p'-による参照電圧Vp'-と正相出力pによる制御電圧Vpとは、〔6〕で説明するように、コンパレータCP44の動作点が低電位側にシフトしているほかは、ほぼ同様の出力特性となる。なお、このトランジスタQ42a,Q42bによる回路は、特許請求の範囲に記載の「遮断制御方向引込回路」の残部に相当し得るもので、図6においては符号40dを付した破線範囲がアシスト回路(遮断制御方向引込回路)の残部にあたる。
このように構成することにより、オペアンプOP42では、通常のオペアンプの出力に相当する正相出力pのほかに、この正相出力pとは独立して正相出力が得られる参照出力p'+、さらには参照出力p'-を出力することが可能になる(参照出力p'-による出力電圧のことを「参照電圧Vp'-」という)。したがって、当該参照出力p'-を前述したコンパレータCP44の反転入力に接続することで、前項〔4〕で説明したように、コンパレータCP44により、正相出力pと参照電圧Vp'-との出力差を監視し出力差が生じた場合にトランジスタQ47をオン状態に制御しオペアンプOP42の正相出力pを駆動電圧Vcc側にバイパスすることが可能となる。なお、参照出力p'-や参照電圧Vp'-は、特許請求の範囲に記載の「他の第1制御出力」に相当し得るものである。
〔6〕電源回路40では、オペアンプOP42を構成するトランジスタQ42bのチャネル幅Wを当該オペアンプOP42を構成するトランジスタQ32hのチャネル幅Wよりも大きくなるように設定した。
即ち、トランジスタQ32gとカレントミラーの関係に接続されるトランジスタQ32hのチャネル幅Whと、同様にトランジスタQ32gとカレントミラーに構成されるトランジスタQ42bのチャネル幅Wbを、Wh<Wbの関係に設定する。これにより、図7に示すように、参照出力p'-の動作点が正相出力pの動作点よりも低くなるため(低電位側にシフト)、この電圧差を利用して制御電圧Vpが参照電圧Vp'-よりも高い場合(オペアンプOP42の出力に応答遅れがない場合)、コンパレータCP44の比較結果電圧VdがHレベルとなるように設定する。なお、図7では、第1実施形態で説明した〔3〕によるトランジスタQ32n,32hのチャネル幅Wn,Whの設定(Wh>Wn)によって、参照出力p'+の動作点が正相出力pの動作点よりも高電位側にシフトしている。
つまり、オペアンプOP42の反転入力と非反転入力に同一電位の電圧が入力された場合に、参照電圧Vp'-の方が制御電圧Vpよりも低くなるように、トランジスタQ42b,Q32hのチャネル幅Wb,Whを設定する。なお、トランジスタQ42bに対向するトランジスタQ42aのチャネル幅Waは、当該トランジスタQ42aにカレントミラーの関係にあるトランジスタQ32dのチャネル幅Wdと同じ幅(Wd=Wa)の関係に設定されている。
これにより、オペアンプOP42の反転・非反転入力に同一電位の電圧が入力されても、当該オペアンプOP42から出力される、正相出力pと参照出力p'+とは同一電位とならないため、このような場合にコンパレータCP44の反転・非反転入力が同一電位となってHレベルとLレベルとの中間電位が出力されるのを防止できる。つまり、オペアンプOP42の両入力に同一電位の電圧が入力された場合におけるコンパレータCP44の不安定動作を防止することが可能となる。
このようにアシスト回路40dを構成することにより、図8に示すように、マイコンMC5の動作状態では、オペアンプOP42の正相出力pからは、制御電圧Vpとして、トランジスタQ23のしきい値電圧Vtにほぼ等しく制御された電圧(駆動電圧Vccが5Vの場合、約1V)が出力されている。これは、[背景技術]の欄で説明したように、マイコンMC5が動作状態に遷移している場合には、トランジスタQ22を介してトランジスタQ21のアナログ的な制御を可能にするため、オペアンプOP42により当該トランジスタQ23を飽和領域で制御しているためである。また、オペアンプOP42の参照出力p'-からは正相出力pによる制御電圧Vpよりも低い電圧の参照電圧Vp'-が出力されている。
このような動作状態から当該マイコンMC5のスリープ状態に遷移した場合には、その状態遷移の期間中に、オペアンプOP42の制御電圧Vpがしきい値電圧Vt付近から抵抗R25と抵抗R26,R27との分圧による検出電圧Vb(駆動電圧Vccが5Vの場合、約2V)相当に上昇するように制御されても、位相補償回路(コンデンサC22,トランジスタQ24)が負荷として作用することから、当該制御電圧VpがトランジスタQ24を介してコンデンサC22に充電される間、制御電圧Vpが緩やかに立ち上がる。これに対し、オペアンプOP42の参照出力p'-にはコンパレータCP44が接続されている以外には何も接続されていないため、目標となる検出電圧Vb相当に急峻に上昇する(図8に示す符号δの破線楕円内)。
このため、コンパレータCP44に入力される制御電圧Vpと参照電圧Vp'-との間には、Vp<Vp'-の関係が生じるため、コンパレータCP44からLレベルの比較結果電圧Vd’が出力されてトランジスタQ47のスイッチング動作がオフ状態からオン状態に移行する。そのため、オペアンプOP42の正相出力pが駆動電圧Vcc側に接続されるので、制御電圧Vpが検出電圧Vb相当(駆動電圧Vccが5Vの場合、約2V)の方向に強制的に引き込まれる(図8に示す符号εの破線楕円内)。
これにより、オペアンプOP42の正相出力pに位相補償回路(C22,Q24)が接続されていても、その影響を受けることなく制御電圧Vpは検出電圧Vbに俊敏に遷移することが可能となる。なお、制御電圧Vpが検出電圧Vb相当に達した後は、当該トランジスタQ23が非飽和領域で制御されるため、トランジスタQ22、Q21がオフ状態になり駆動電圧Vccの供給が遮断されるので、電流シンク部40bのオペアンプOP31により、抵抗R25等の分圧による検出電圧Vbを基準にオペアンプOP42は、制御電圧Vpが検出電圧Vbと等しくなるように制御される(図8に示す符号ζの破線楕円内)。
したがって、図8と図15とを比較すると明かなように、オペアンプOP42による出力応答の遅れを大幅に改善することができ、オペアンプOP42の出力応答遅れによる駆動電圧Vccのオーバーシュートを抑制可能にしている。よって、駆動電圧ライン+Vcc(電源ライン)による駆動電圧Vccの安定供給を可能にするので、当該駆動電圧Vccの供給を受けるマイコンMC5等の故障を防止することができる。
以上説明したように、本第2実施形態に係る電源回路40では、アシスト回路40dは、オペアンプOP42、コンパレータCP44およびトランジスタQ47を備えることで、オペアンプOP42により、駆動電圧ライン+Vccの駆動電圧Vccに基づく検出電圧Vaと基準電圧Vrとの誤差を増幅したものを、制御電圧Vpおよび参照電圧Vp'-として出力し、コンパレータCP44により、制御電圧Vpと参照電圧Vp'-とに基づいてこれら両出力間に出力差が生じた場合に比較結果電圧Vd’を出力する。そして、コンパレータCP44により比較結果電圧Vd’が出力されると、トランジスタQ47はこれに基づいて制御電圧VpをマイコンMC5のスリープ状態の電位Vbに接近させる。
これにより、制御電圧Vpが、マイコンMC5の動作状態からスリープ状態に遷移する期間中に、位相補償回路(C22,Q24)等により当該遷移が遅延等して制御電圧Vpと参照電圧Vp'-との間に出力差が生じると、コンパレータCP44から比較結果電圧Vd’が出力されてトランジスタQ47によって制御電圧VpがマイコンMC5のスリープ状態の電位Vbの方向に引き込まれるので、当該制御電圧Vpは、位相補償回路(C22,Q24)の影響を受けることなく、マイコンMC5のスリープ状態の電位Vbにリアルタイムに遷移することが可能となる。したがって、駆動電圧ライン+Vccの駆動電圧Vccのオーバーシュート(図15参照)を抑制できるので、当該駆動電圧ライン+Vccによる駆動電圧Vccの安定供給を可能にし当該駆動電圧Vccの供給を受けるマイコンMC5等の故障を防止することができる。
[第3実施形態]
続いて、図9〜図12に基づいて第3実施形態に係る電源回路50を説明する。この第3実施形態に係る電源回路50は、[発明が解決しようとする課題]の欄で説明した「(1) マイコンMC5がスリープ状態から動作状態に遷移する際の問題」に加えて、「(2) マイコンMC5が動作状態からスリープ状態に遷移する際の問題」をも解決するもので、前述の電源回路100とは、第1実施形態で説明した〔1〕、〔2〕および〔3〕に加えて、次の〔7〕、〔8〕および〔9〕が異なる。
なおここでは、〔7〕、〔8〕および〔9〕による構成等を中心に説明することとし、〔1〕、〔2〕および〔3〕による構成等については、第1実施形態で説明したものと同様であるので省略するが、電源回路50においても〔1〕、〔2〕および〔3〕による構成を備えるため、第1実施形態による作用・効果と同様の作用・効果が得られる。なお、図9において、符号50aは定電圧供給部を、また符号50bは電流シンク部を、さらに号50cはアシスト回路を、それぞれ示し、前述した電源回路30の定電圧供給部30a、電流シンク部30b、アシスト回路30cと同様に構成される。また、第1実施形態の電源回路30と実質的に同一の構成部分には同一符号を付し説明を省略する。
〔7〕電源回路50では、駆動電圧Vccを監視制御するオペアンプOP52(電源回路100のオペアンプ6に相当)の出力として得られる、次項〔8〕で説明する参照電圧Vp'0(参照出力p'0)を電流シンク部50bのオペアンプOP31の非反転入力に直結した。なお、このオペアンプOP52は、「誤差増幅器」あるいは「差動増幅器」として概念されるものである。なお、このオペアンプOP52の参照出力p'0(参照電圧Vp'0)とオペアンプOP31との間には、負荷回路等は接続されていない。
前掲(2) の問題は、電源回路100を構成するオペアンプOP6の出力に接続される位相補償回路(コンデンサC22,トランジスタQ24)が、当該オペアンプ6の負荷として作用することで、オペアンプOP6の出力応答が遅れる分、電流シンク部100bのオペアンプOP31による駆動電圧Vccの制御に遅れが生じることである。そこで、図9に示すように、本第3実施形態に係る電源回路50では、オペアンプOP52の正相出力p(電源回路100のオペアンプ6の出力に相当)とは独立した出力として、次項〔8〕で説明するオペアンプOP52の参照電圧Vp'0(参照出力p'0)を設け、それを電流シンク部50bのオペアンプOP31に直接接続するアシスト回路50dを設けた。
このようにオペアンプOP52とオペアンプOP31と直結するアシスト回路50dを設けることによって、位相補償回路の有無に関わりなく、オペアンプOP52の正相出力p相当をオペアンプOP31の非反転入力に入力することが可能になるので、たとえオペアンプOP52の正相出力pに、コンデンサC22とトランジスタQ24による抵抗とからなる位相補償回路が接続されていても、オペアンプOP52の正相出力p相当を参照出力p'0からオペアンプOP31の非反転入力に入力することができるので、オペアンプOP52の出力に応答遅れが生じ得る場合に当該オペアンプOP52の駆動を高めて応答の遅れを改善することが可能となる。
〔8〕図10に示すように、電源回路50では、電源回路100のオペアンプ6に相当するものとして、出力を3系統有するオペアンプOP52を設けた。なお、図10に示すオペアンプOP52の回路例は、前述した第1実施形態の電源回路30の定電圧供給部30aを構成するオペアンプOP32の回路例(図2参照)にアシスト回路50dを追加したものに相当する。そのため、図10において、図2のオペアンプOP32と実質的に同一の構成部分には同一符号を付し説明を省略する。
図10に示すように、オペアンプOP52は、トランジスタQ32a,Q32b,Q32f,Q32gからなる差動部、抵抗32iおよびトランジスタQ32j,Q32kからなる定電流部、トランジスタQ32c,Q32d,Q32e,Q32hからなる正相出力部、トランジスタQ32m,Q32nからなる第1参照出力部、トランジスタQ52a,Q52bからなる第2参照出力部、を備えている。なお、差動部、定電流部および正相出力部は、オペアンプOP32を構成する差動部、定電流部および正相出力部と同様に構成されており、また第1参照出力部はオペアンプOP32を構成する参照出力部に相当しそれと同様に構成されているため、ここではこれらの説明を省略する。
このオペアンプOP52では、差動部、定電流部および正相出力部により制御電圧Vn(正相出力p)を出力し、また差動部、定電流部および第1参照出力部により参照電圧Vp'+(参照出力p'+)を出力し得ることに加えて、差動部、定電流部および第2参照出力部により参照電圧Vp'0(参照出力p'0)を出力し得るように構成されている。
この第2参照出力部では、第1参照出力部を構成したトランジスタQ32m,Q32nと同様に、トランジスタQ52a,Q52bが構成されている。即ち、この第2参照出力部は、正相出力部を構成するトランジスタQ32e,Q32hと同様に、トランジスタQ52a,Q52bを、トランジスタQ32d,Q32gに対して接続する。そして、非反転入力IN+に比例する電流を流し得るトランジスタQ52aを駆動電圧Vcc側に、反転入力IN−に比例する電流を流し得るトランジスタQ52bをアース側に、それぞれ位置するように両トランジスタを直列に対向するように接続して駆動電圧Vccとアースとの間に介在させる。これにより、正相出力pと同様に、非反転入力IN+と反転入力IN−との差電圧を両者の接続点から参照出力p'0として参照電圧Vp'0を出力可能となる。
〔9〕電源回路50では、オペアンプOP52を構成するトランジスタQ52bのチャネル幅Wを当該オペアンプOP52を構成するトランジスタQ32hのチャネル幅Wを同じになるように設定した。
即ち、トランジスタQ32gとカレントミラーの関係に接続されるトランジスタQ32hのチャネル幅Whと、トランジスタQ32gとカレントミラーに構成されるトランジスタQ52bのチャネル幅Wbとを、同じに設定する(Wh=Wb)。これにより、図11に示すように、参照出力p'0の動作点と正相出力pの動作点とが等しくなるため、正相出力pによる制御電圧Vpと同一の特性をもつ参照電圧Vp'0を、参照出力p'0から得ることが可能となる。なお、図11では、第1実施形態で説明した〔3〕によるトランジスタQ32n,32hのチャネル幅Wn,Whの設定(Wh>Wn)によって、参照出力p'+の動作点が正相出力pの動作点よりも高電位側にシフトしている。
このように構成することにより、オペアンプOP52では、通常のオペアンプの出力に相当する正相出力pのほかに、この正相出力pとは独立して正相出力と同様の出力特性が得られる参照出力p'0を出力することが可能になる(参照出力p'0による出力電圧のことを「参照電圧Vp'0」という)。このため、図12に示すように、マイコンMC5の動作状態では、オペアンプOP52の正相出力pからは、制御電圧Vpとして、トランジスタQ23のしきい値電圧Vtにほぼ等しく制御された電圧(駆動電圧Vccが5Vの場合、約1V)が出力され、またオペアンプOP52の参照出力p'0からも、参照電圧Vp'0として、これと同じ電圧が出力されている。
このような動作状態から当該マイコンMC5のスリープ状態に遷移した場合には、その状態遷移の期間中に、オペアンプOP52の制御電圧Vpがしきい値電圧Vt付近から抵抗R25と抵抗R26,R27との分圧による検出電圧Vb(駆動電圧Vccが5Vの場合、約2V)相当に上昇するように制御されても、位相補償回路(コンデンサC22,トランジスタQ24)が負荷として作用することから、当該制御電圧VpがトランジスタQ24を介してコンデンサC22に充電される間、制御電圧Vpが緩やかに立ち上がる(図12に示す符号ηの破線楕円内)。これに対し、オペアンプOP52の参照出力p'0にはオペアンプOP31が接続されている以外には何も接続されていないため、目標となる検出電圧Vb相当に急峻に上昇する(図12に示す符号θの破線楕円内)。
このため、トランジスタQ23のゲートに入力される制御電圧Vpには、出力応答遅れが大きく発生しているものの、オペアンプOP31の非反転入力に入力される参照電圧Vp'0については、出力応答遅れを最小限に抑制することができる。これにより、オペアンプOP52の正相出力pに位相補償回路(C22,Q24)が接続されていても、その影響を受けることなくこれとは独立した参照出力p'0から参照電圧Vp'0を電流シンク部50bに出力できるので、オペアンプOP52の正相出力pに出力応答遅れがあってもこれとは関係なく、電流シンク部50bによる駆動電圧Vccの制御が可能となる。
したがって、図12と図15とを比較すると明かなように、オペアンプOP52による出力応答の遅れを大幅に改善することができ、オペアンプOP52の出力応答遅れによる駆動電圧Vccのオーバーシュートを抑制可能にしている。よって、駆動電圧ライン+Vcc(電源ライン)による駆動電圧Vccの安定供給を可能にするので、当該駆動電圧Vccの供給を受けるマイコンMC5等の故障を防止することができる。
なお、上述した各実施形態に係る電源回路30,40,50で用いたコンパレータCP33は、入力電圧(反転入力、非反転入力)の変動に対する出力が比較的高速(敏感や俊敏)に応答するものや比較的低速(鈍感や緩慢)に応答するもの等があるが、これらは、上述したマイコンMC5等の状態(動作状態⇔スリープ状態)の遷移途中における駆動電圧Vccの供給安定収束性と、コンパレータCP33の安定制御性と、のトレードオフとなる。即ち、コンパレータCP33の応答速度(スルーレート)が高くなるとその分、発振等が生じやすく制御状態の安定性に欠けるが、それよりも駆動電圧Vccの高速な安定を要求する場合には比較的高速に反応するコンパレータをコンパレータCP33に適用する。これに対し、駆動電圧Vccの高速な安定性よりもコンパレータの制御状態の安定性を要求する場合には比較的低速に反応するコンパレータをコンパレータCP33に適用する。
なお、上述した各実施形態に係る電源回路30,40,50からは、技術的思想の創作として、以下のような発明の概念を把握することができる。
<1> 電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]に基づく制御入力[Va]と所定の第1基準入力[Vr]との差に基づいた第1制御出力[Vp]を出力可能な第1制御手段[OP32,OP52]、および、外部から入力される電圧で電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]よりも高い第1入力電圧[VB]を第1制御出力[Vp]に従って電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]に等しく降圧可能または遮断可能な第1降圧手段[Q21]、を有し、第1制御出力[Vp]が第1入力電圧[VB]の降圧を制御可能な定電圧制御出力状態[マイコンMC5の動作状態]の期間中に第1降圧手段[Q21]により降圧された電圧を電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]として電源ライン[+Vcc]に出力可能で、第1制御出力[Vp]が第1入力電圧[VB]の遮断を制御可能な遮断制御出力状態[マイコンMC5のスリープ状態]の期間中に電源ライン[+Vcc]への出力を遮断可能な第1定電圧回路[30a,40a,50a]と、
第1定電圧回路[30a,40a,50a]の第1制御手段[OP32,OP42,OP52]により出力される第1制御出力[Vp]と所定の第2基準入力[Vb]との差に基づいた第2制御出力[Vs]を出力可能な第2制御手段[OP31]、および、第1定電圧回路[30a,40a,50a]の第1降圧手段[Q21]が第1入力電圧[VB]の遮断状態に制御されている期間中に入力される電圧で電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]よりも高い第2入力電圧[VB]を第2制御出力[Vs]に従って降圧可能な第2降圧手段[Q25]、を有し、当該遮断制御の期間中、第2降圧手段[Q25]により降圧された電圧を電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]として電源ライン[+Vcc]に出力可能な第2定電圧回路[30b,40b,50b]と、
第1定電圧回路[30a,40a,50a]の第1制御手段[OP32,OP42,OP52]により出力される第1制御出力[Vp]が、定電圧制御出力状態[動作状態]と遮断制御出力状態[スリープ状態]との間で遷移することを遅延させ得る遅延要因回路[C22,Q24]と、を備えた電源回路であって、
第1定電圧回路[30a,40a,50a]による第1制御出力[Vp]が遮断制御出力状態[スリープ状態]から定電圧制御出力状態[動作状態]に遷移すること、または第1定電圧回路[30a,40a,50a]による第1制御出力[Vp]が定電圧制御出力状態[動作状態]から遮断制御出力状態[スリープ状態]に遷移すること、を遅延要因回路[C22,Q24]の影響を受けることなく可能にするアシスト回路[30c,40c,50c]を備える。なお、[ ]内の数字等は、上述した各実施形態で説明した符号等に対応し得るものである(以下同じ)。
<1> の構成によると、アシスト回路[30c,40c,40d,50c]を備えるので、第1定電圧回路[30a,40a,50a]による第1制御出力[Vp]が遮断制御出力状態[スリープ状態]から定電圧制御出力状態[動作状態]に遷移すること、または第1定電圧回路[30a,40a,50a]による第1制御出力[Vp]が定電圧制御出力状態[動作状態]から遮断制御出力状態[スリープ状態]に遷移すること、を遅延要因回路[C22,Q24]の影響を受けることなく可能にする。
これにより、遮断制御出力状態[スリープ状態]から定電圧制御出力状態[動作状態]に遷移する際に第1制御出力[Vp]の状態遷移を遅延要因回路[C22,Q24]の影響を受けることなく可能にするので、このような状態遷移の際に第1制御出力[Vp]が遅れること(出力応答遅れ)による第1降圧手段[Q21]の制御遅延によって当該第1降圧手段[Q21]により降圧された電圧の電源ライン[+Vcc]への遮断から出力への切り換えが遅れて発生する電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]の沈み込みを(図14参照)、抑制することが可能となる。したがって、このような沈み込みによる電源ライン[+Vcc]の電圧降下を抑制するため、当該電源ライン[+Vcc]による電圧[Vcc]の安定供給を可能にし当該電圧[Vcc]の供給を受けるマイコン[MC5]等のシステムリセットを防止することができる。
また、定電圧制御出力状態[動作状態]から遮断制御出力状態[スリープ状態]に遷移する際、に第1制御出力[Vp]の状態遷移を遅延要因回路[C22,Q24]の影響を受けることなく可能にするので、このような状態遷移の際に第1制御出力[Vp]が遅れること(出力応答遅れ)に起因する第2制御手段[OP31]による第2降圧手段[Q25]の制御遅延によって当該第2降圧手段[Q25]により降圧された電圧の電源ライン[+Vcc]への出力が遅れて発生する電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]のオーバーシュートを(図15参照)、抑制することが可能となる。したがって、このようなオーバーシュートによる電源ライン[+Vcc]の電圧上昇を抑制するため、当該電源ライン[+Vcc]による電圧[Vcc]の安定供給を可能にし当該電圧[Vcc]の供給を受けるマイコン[MC5]等の故障を防止することができる。
<2> <1> に記載の電源回路において、アシスト回路[30c,40c,40d,50c]は、第1定電圧回路[30a,40a,50a]の第1制御手段[OP32,OP52]から出力される第1制御出力[Vp]が、遮断制御出力状態[スリープ状態]から定電圧制御出力状態[動作状態]に遷移する期間中に、第1制御出力[Vp]を定電圧制御出力状態[動作状態]の方向に引き込む定電圧制御方向引込回路[30c,40c,50c]である。
<2> の構成によると、アシスト回路[30c,40c,40d,50c]である定電圧制御方向引込回路[30c,40c,50c]は、第1定電圧回路[30a,40a,50a]の第1制御手段[OP32,OP42,OP52]から出力される第1制御出力[Vp]が、遮断制御出力状態[スリープ状態]から定電圧制御出力状態[動作状態]に遷移する期間中に、第1制御出力[Vp]を定電圧制御出力状態[動作状態]の方向に引き込む。これにより、このような状態遷移の期間中には、第1制御出力[Vp]が定電圧制御出力状態[動作状態]の方向に引き込まれるので、当該第1制御出力[Vp]は、遅延要因回路[C22,Q24]の影響を受けることなく、定電圧制御出力状態[動作状態]に俊敏に遷移することが可能となる。したがって、電源ライン[+Vcc]の電圧[Vcc]の沈み込み(図14参照)を抑制できるので、当該電源ライン[+Vcc]による電圧[Vcc]の安定供給を可能にし当該電圧[Vcc]の供給を受けるマイコン[MC5]等のシステムリセットを防止することができる。
<3> <1> に記載の電源回路において、アシスト回路[40d]は、第1定電圧回路[40a]の第1制御手段[OP42]から出力される第1制御出力[Vp]が、定電圧制御出力状態[動作状態]から遮断制御出力状態[スリープ状態]に遷移する期間中に、第1制御出力[Vp]を遮断制御出力状態[スリープ状態]の方向に引き込む遮断制御方向引込回路[40d]である。
<3> の構成によると、アシスト回路[30c,40c,40d,50c]である遮断制御方向引込回路[40d]は、第1定電圧回路[40a]の第1制御手段[OP42]から出力される第1制御出力[Vp]が、定電圧制御出力状態[動作状態]から遮断制御出力状態[スリープ状態]に遷移する期間中に、第1制御出力[Vp]を遮断制御出力状態[スリープ状態]の方向に引き込む。これにより、このような状態遷移の期間中には、第1制御出力[Vp]が遮断制御出力状態[スリープ状態]の方向に引き込まれるので、当該第1制御出力[Vp]は、遅延要因回路[C22,Q24]の影響を受けることなく、遮断制御出力状態[スリープ状態]に俊敏に遷移することが可能となる。したがって、電源ライン[+Vcc]のオーバーシュート(図15参照)を抑制できるので、当該電源ライン[+Vcc]による電圧[Vcc]の安定供給を可能にし当該電圧[Vcc]の供給を受けるマイコン[MC5]等の故障を防止することができる。
本発明の第1実施形態に係る電源回路の構成例を示す回路図である。 本第1実施形態に係る電源回路の定電圧供給部を構成するオペアンプの回路例を示す回路図である。 図2に示すオペアンプの差動入力に対する出力特性を示す説明図である。 本第1実施形態に係る電源回路の動作を示す説明図で、マイコンがスリープ状態から動作状態に遷移する際における制御電圧Vp、参照電圧Vp'+および駆動電圧Vccの変動特性を示すものである。 本発明の第2実施形態に係る電源回路の構成例を示す回路図である。 本第2実施形態に係る電源回路の定電圧供給部を構成するオペアンプの回路例を示す回路図である。 図6に示すオペアンプの差動入力に対する出力特性を示す説明図である。 本第3実施形態に係る電源回路の動作を示す説明図で、マイコンが動作状態からスリープ状態に遷移する際における制御電圧Vp、参照電圧Vp'-および駆動電圧Vccの変動特性を示すものである。 本発明の第3実施形態に係る電源回路の構成例を示す回路図である。 本第3実施形態に係る電源回路の定電圧供給部を構成するオペアンプの回路例を示す回路図である。 図10に示すオペアンプの差動入力に対する出力特性を示す説明図である。 本第3実施形態に係る電源回路の動作を示す説明図で、マイコンが動作状態からスリープ状態に遷移する際における制御電圧Vp、参照電圧Vp'0および駆動電圧Vccの変動特性を示すものである。 特許文献1に開示される電源回路の構成例を示す回路図である。 特許文献1に開示される電源回路の動作を示す説明図で、マイコンがスリープ状態から動作状態に遷移する際における制御電圧Vpおよび駆動電圧Vccの変動特性を示すものである。 特許文献1に開示される電源回路の動作を示す説明図で、マイコンが動作状態からスリープ状態に遷移する際における制御電圧Vpおよび駆動電圧Vccの変動特性を示すものである。
符号の説明
30、40、50…電源回路
30a、40a、50a…定電圧供給部(第1定電圧回路)
30b、40b、50b…電流シンク部(第2定電圧回路)
30c、40c、50c…アシスト回路(定電圧制御方向引込回路)
40d…アシスト回路(遮断制御方向引込回路)
50d…アシスト回路
C22…コンデンサ(遅延要因回路)
C21、C23…コンデンサ
CP33…コンパレータ(差動比較器)
CV29…定電圧源
D3…ダイオード
Io…注入電流
Ix…負荷電流
OP31…オペアンプ(第2制御手段)
OP32、OP42、OP52…オペアンプ(第1制御手段、誤差増幅器)
p…正相出力(第1制御出力)
p'+、p'-…参照出力(他の第1制御出力)
p'0…参照出力
Q21…トランジスタ(第1降圧手段)
Q24…トランジスタ(遅延要因回路)
Q22、Q23…トランジスタ
Q25…トランジスタ(第2降圧手段)
Q34、Q42、Q54…トランジスタ
R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27…抵抗
T7、T9、T23、T25、T26…端子
MC5…マイコン
Va…検出電圧(制御入力)
Vb…検出電圧(第2基準入力、遮断制御出力状態の電位)
VB…バッテリ電圧(第1入力電圧、第2入力電圧)
Vcc…駆動電圧(電源ラインの電圧)
Vd、Vd’…比較結果電圧(第3制御出力)
Vn…逆制御電圧(他の第1制御出力)
Vp…制御電圧(第1制御出力)
Vp'+、Vp'-…参照電圧(他の第1制御出力)
Vp'0…参照電圧
Vr…基準電圧(第1基準入力)
Vs…シンク電圧(第2制御出力)
Vt…しきい値電圧(定電圧制御出力状態の電位)
+VB…バッテリ電圧ライン
+Vcc…駆動電圧ライン(電源ライン)

Claims (2)

  1. 電源ラインの電圧に基づく制御入力と所定の第1基準入力との差に基づいた第1制御出力を出力可能な第1制御手段、および、外部から入力される電圧で前記電源ラインの電圧よりも高い第1入力電圧を前記第1制御出力に従って前記電源ラインの電圧に等しく降圧可能または遮断可能な第1降圧手段、を有し、前記第1制御出力が前記第1入力電圧の降圧を制御可能な定電圧制御出力状態の期間中に前記第1降圧手段により降圧された電圧を前記電源ラインの電圧として前記電源ラインに出力可能で、前記第1制御出力が前記第1入力電圧の遮断を制御可能な遮断制御出力状態の期間中に前記電源ラインへの出力を遮断可能な第1定電圧回路と、
    前記第1定電圧回路の第1制御手段により出力される第1制御出力と所定の第2基準入力との差に基づいた第2制御出力を出力可能な第2制御手段、および、前記第1定電圧回路の第1降圧手段が前記第1入力電圧の遮断状態に制御されている期間中に入力される電圧で前記電源ラインの電圧よりも高い第2入力電圧を前記第2制御出力に従って降圧可能な第2降圧手段、を有し、当該遮断制御の期間中、前記第2降圧手段により降圧された電圧を前記電源ラインの電圧として前記電源ラインに出力可能な第2定電圧回路と、
    前記第1定電圧回路の第1制御手段により出力される第1制御出力が、前記定電圧制御出力状態と前記遮断制御出力状態との間で遷移することを遅延させ得る遅延要因回路と、
    を備えた電源回路であって、
    前記第1制御手段としての第1誤差増幅器であって、前記電源ラインの電圧に基づく制御入力と前記所定の第1基準入力との誤差を増幅したものを、前記第1制御出力および他の第1制御出力として出力可能な誤差増幅器と、
    前記第1制御出力と前記他の第1制御出力とに基づいてこれら両出力間に出力差が生じた場合に所定の第3制御出力を出力可能な差動比較器と、
    前記第3制御出力に基づいて前記第1制御出力を前記定電圧制御出力状態の電位に接近させるトランジスタと、を備える定電圧制御方向引込回路であって、
    前記第1定電圧回路の第1制御手段から出力される第1制御出力が、前記遮断制御出力状態から前記定電圧制御出力状態に遷移する期間中に、前記第1制御出力を前記定電圧制御出力状態の方向に引き込むことを特徴とする電源回路。
  2. 電源ラインの電圧に基づく制御入力と所定の第1基準入力との差に基づいた第1制御出力を出力可能な第1制御手段、および、外部から入力される電圧で前記電源ラインの電圧よりも高い第1入力電圧を前記第1制御出力に従って前記電源ラインの電圧に等しく降圧可能または遮断可能な第1降圧手段、を有し、前記第1制御出力が前記第1入力電圧の降圧を制御可能な定電圧制御出力状態の期間中に前記第1降圧手段により降圧された電圧を前記電源ラインの電圧として前記電源ラインに出力可能で、前記第1制御出力が前記第1入力電圧の遮断を制御可能な遮断制御出力状態の期間中に前記電源ラインへの出力を遮断可能な第1定電圧回路と、
    前記第1定電圧回路の第1制御手段により出力される第1制御出力と所定の第2基準入力との差に基づいた第2制御出力を出力可能な第2制御手段、および、前記第1定電圧回路の第1降圧手段が前記第1入力電圧の遮断状態に制御されている期間中に入力される電圧で前記電源ラインの電圧よりも高い第2入力電圧を前記第2制御出力に従って降圧可能な第2降圧手段、を有し、当該遮断制御の期間中、前記第2降圧手段により降圧された電圧を前記電源ラインの電圧として前記電源ラインに出力可能な第2定電圧回路と、
    前記第1定電圧回路の第1制御手段により出力される第1制御出力が、前記定電圧制御出力状態と前記遮断制御出力状態との間で遷移することを遅延させ得る遅延要因回路と、
    を備えた電源回路であって、
    前記第1制御手段としての誤差増幅器であって、前記電源ラインの電圧に基づく制御入力と前記所定の第1基準入力との誤差を増幅したものを、前記第1制御出力および他の第1制御出力として出力可能な誤差増幅器と、
    前記第1制御出力と前記他の第1制御出力とに基づいてこれら両出力間に出力差が生じた場合に所定の第3制御出力を出力可能な差動比較器と、
    前記第3制御出力に基づいて前記第1制御出力を前記定電圧制御出力状態の電位に接近させるトランジスタと、を備える遮断制御方向引込回路であって、
    前記第1定電圧回路の第1制御手段から出力される第1制御出力が、前記定電圧制御出力状態から前記遮断制御出力状態に遷移する期間中に、前記第1制御出力を前記遮断制御出力状態の方向に引き込むことを特徴とする電源回路。
JP2005259142A 2005-09-07 2005-09-07 電源回路 Expired - Fee Related JP4556812B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005259142A JP4556812B2 (ja) 2005-09-07 2005-09-07 電源回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005259142A JP4556812B2 (ja) 2005-09-07 2005-09-07 電源回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007072760A true JP2007072760A (ja) 2007-03-22
JP4556812B2 JP4556812B2 (ja) 2010-10-06

Family

ID=37934143

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005259142A Expired - Fee Related JP4556812B2 (ja) 2005-09-07 2005-09-07 電源回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4556812B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010009108A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Denso Corp 電源回路

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06162772A (ja) * 1992-11-25 1994-06-10 Sharp Corp 電源電圧降圧回路
JP2000057773A (ja) * 1998-08-12 2000-02-25 Nec Corp センスアンプ駆動回路
JP2002056673A (ja) * 2000-08-08 2002-02-22 Mitsubishi Electric Corp 電源回路およびそれを備える半導体記憶装置
JP2002189522A (ja) * 2000-12-21 2002-07-05 Rohm Co Ltd レギュレータ
JP2005018311A (ja) * 2003-06-25 2005-01-20 Rohm Co Ltd 電源回路
JP2005071320A (ja) * 2003-08-06 2005-03-17 Denso Corp 電源回路および半導体集積回路装置
JP2005174351A (ja) * 1994-08-04 2005-06-30 Renesas Technology Corp 半導体装置および電源電圧発生回路
JP2006039816A (ja) * 2004-07-26 2006-02-09 Oki Electric Ind Co Ltd 降圧電源装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06162772A (ja) * 1992-11-25 1994-06-10 Sharp Corp 電源電圧降圧回路
JP2005174351A (ja) * 1994-08-04 2005-06-30 Renesas Technology Corp 半導体装置および電源電圧発生回路
JP2000057773A (ja) * 1998-08-12 2000-02-25 Nec Corp センスアンプ駆動回路
JP2002056673A (ja) * 2000-08-08 2002-02-22 Mitsubishi Electric Corp 電源回路およびそれを備える半導体記憶装置
JP2002189522A (ja) * 2000-12-21 2002-07-05 Rohm Co Ltd レギュレータ
JP2005018311A (ja) * 2003-06-25 2005-01-20 Rohm Co Ltd 電源回路
JP2005071320A (ja) * 2003-08-06 2005-03-17 Denso Corp 電源回路および半導体集積回路装置
JP2006039816A (ja) * 2004-07-26 2006-02-09 Oki Electric Ind Co Ltd 降圧電源装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010009108A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Denso Corp 電源回路

Also Published As

Publication number Publication date
JP4556812B2 (ja) 2010-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI585565B (zh) 電壓調節器
US8847569B2 (en) Semiconductor integrated circuit for regulator
JP4804156B2 (ja) 定電圧回路
JP4686222B2 (ja) 半導体装置
JP4562638B2 (ja) 低電圧検出回路
US10061335B2 (en) Voltage regulator
JP5194760B2 (ja) 定電圧回路
JP6371543B2 (ja) 過熱保護回路及びボルテージレギュレータ
US9703305B2 (en) Power circuit
TWI658665B (zh) 過電流保護電路、半導體裝置、及電壓調節器
JP2005269829A (ja) 電源装置
US20050151522A1 (en) Constant-voltage power supply circuit
JP2005249519A (ja) 電流検出回路、負荷駆動回路、及び記憶装置
JP5895369B2 (ja) レギュレータ用半導体集積回路
JP6761361B2 (ja) 電源装置
JP2021096674A (ja) レギュレータ用半導体集積回路およびファンモータシステム
JP2019045886A (ja) 電源回路
JP4556812B2 (ja) 電源回路
JP4572779B2 (ja) 電源回路
JP2008181451A (ja) 定電流回路
JP2005278056A (ja) 電源電圧低下検出回路
US7164700B2 (en) Laser driving circuit
JP4904954B2 (ja) 基準電圧発生回路
JP2011053765A (ja) オーバーシュート防止回路
JP4355803B2 (ja) コイル負荷駆動回路及びコイル負荷駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070914

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100420

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100518

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100629

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100712

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4556812

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130730

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees