JP2007070594A - ウレタン変性エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低温下でも柔軟性を維持することが可能であって、コンクリート構造物用の被覆材やクッション材等に好適に用いることができ、且つ、保存安定性に優れる塗料用樹脂組成物が得られるウレタン変性エポキシ樹脂組成物、及びその硬化物を提供すること。
【解決手段】 分子中にウレタン結合とエポキシ基とを有するウレタン変性エポキシ樹脂(A)と、有機アルコキシ化合物類(B)と、ケトン系有機溶剤(C)とを含有することを特徴とするウレタン変性エポキシ樹脂組成物、及びその硬化物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、得られる硬化物の低温下での柔軟性を損なうことなく、保存安定性に優れるウレタン変性エポキシ樹脂組成物及びその硬化物に関する。
一般に、エポキシ樹脂組成物を用いて得られる硬化物は機械的特性、電気的特性に優れ、接着性、耐溶剤性、耐水性、耐熱性等が良好であることから、電気・電子部品の絶縁材料、接着剤、塗料、土木建築用等に広く用いられている。しかしながら、エポキシ樹脂の硬化物は柔軟性に乏しく、例えば、コンクリート構造物用の被覆材等の柔軟性が求められる用途には不向きであるとされており、改良が求められていた。
前述の課題の改良手段としては、例えば、エポキシ樹脂中にウレタン構造を導入することによって、エポキシ樹脂が本来有する優れた耐食性を損なうことなく、柔軟性を付与できることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
前記特許文献1で提案されたウレタン変性エポキシ樹脂を用いることによって、硬化物に柔軟性を付与することは可能となったが、該樹脂を用いた塗料用組成物は保存安定性が悪く、塗料用組成物の粘度が経時とともに高くなり、塗装作業中のトラブルの原因となることが多く、解決方法が求められている。
特開平2−238019号公報(第3−5頁)
上記のような実情に鑑み、本発明は、得られる硬化物の低温下での柔軟性を損なうことなく、保存安定性に優れるウレタン変性エポキシ樹脂組成物及びその硬化物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、有機アルコキシ化合物類と、ケトン系有機溶剤とを含有するウレタン変性エポキシ樹脂組成物が、保存安定性に優れ、且つ低温下でも柔軟性が良好な硬化物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、分子中にウレタン結合とエポキシ基とを有するウレタン変性エポキシ樹脂(A)と、有機アルコキシ化合物類(B)と、ケトン系有機溶剤(C)とを含有することを特徴とするウレタン変性エポキシ樹脂組成物、及びその硬化物を提供するものである。
本発明により、経時的な粘度の上昇が小さい、保存安定性に優れるウレタン変性エポキシ樹脂組成物を得ることができる。該組成物から得られる硬化物は、低温下でも柔軟性を維持することから、コンクリート構造物用の被覆材やクッション材等に好適に用いることができる。
本発明で用いるウレタン変性エポキシ樹脂(A)は、分子中にウレタン結合とエポキシ基とを有するものである。ウレタン結合は一般的に加水分解しやすいものであり、水分との反応によって、アミノ基が生成する。生成した該アミノ基は樹脂中のエポキシ基と常温でも反応することが可能であることから、ウレタン変性エポキシ樹脂を用いた組成物の粘度が時間とともに上昇し、保存安定性が悪くなっているものと推測される。本発明は、この粘度上昇を抑制し、且つウレタン変性エポキシ樹脂(A)を用いて得られる硬化物の優れた柔軟性を損なわない方法を検討した成果であって、後述する有機アルコキシ化合物類(B)とケトン系有機溶剤(C)とを併用することに特徴を有するものである。
前記ウレタン変性エポキシ樹脂(A)は、その構造として特に限定されるものではないが、ウレタン結合とエポキシ基とを効率的に1分子中に導入することが出来る点から、ポリヒドロキシ化合物(x1)とポリイソシアネート化合物(x2)とを反応させて得られる、イソシアネート基を有するウレタン結合含有化合物(X)と、水酸基含有エポキシ化合物(Y)とを反応させて得られる樹脂であることが好ましい。
前記ポリヒドロキシ化合物(x1)としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等が挙げられる。前記ポリエーテルポリオールとしては、低分子量多価アルコール類、アミン類、多価フェノール類、水等の2個以上の活性水素を有する化合物を開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等の低級アルキレンオキサイドあるいはテトラヒドロフラン等の環状エーテルを付加重合させた生成物であり、前記低分子量多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、水添ビスフェノールA、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられ、上記アミン類としてはアンモニウム、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン等が挙げられ、上記多価フェノール類としてはレゾルシン、ハイドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等が挙げられる。
また、前記ポリエステルポリオールとしては、前記低分子量多価アルコール類またはポリエーテルポリオールと多価カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸または炭酸との縮合物、ラクトンの開環重合物等が挙げられる。前記多価カルボン酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マレイン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられ、前記ヒドロキシカルボン酸としては、例えば、12−ヒドロキシステアリン酸、ヒマシ油脂肪酸等が挙げられ、前記ラクトンとしては、例えば、ε−カプロラクタム等が挙げられる。
又、ポリヒドロキシ化合物(x1)としては、ヒドロキシカルボン酸とアルキレンオキシドの付加物、ポリブタジエンポリオール、ポリオレフィンポリオール等を用いることもできる。
これらの中でも、ポリエーテルポリオールを用いた場合に、密着性、柔軟性等に優れた硬化物が得られるので好ましい。
また、前記ポリヒドロキシ化合物(x1)の分子量としては、特に制限されるものではないが、柔軟性と硬化性のバランスに優れる点から、重量平均分子量として300〜5000、特に500〜2000の範囲のものを用いることが好ましい。
前記ポリイソシアネート化合物(x2)としては、脂肪族、脂環族または芳香族ポリイソシアネートが挙げられ、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネートなどが挙げられ、これらのポリイソシアネート化合物は単独でも2種以上を併用することもできる。これらの中でも、得られる硬化物の機械的物性に優れる点から、芳香族ポリイソシアネートであることが好ましく、特に2,6−トリレンジイソシアネートを用いることが好ましい。
前記ウレタン結合含有化合物(X)は、前記ポリヒドロキシ化合物(x1)と前記ポリイソシアネート化合物(x2)とを用いて製造することができ、例えば、60〜120℃で1〜15時間撹拌することによって容易に製造することができる。この場合、必要に応じて、アミン系、錫系等の触媒を用いることができ、また、反応に不活性な溶媒中で反応させることもできる。
前記ポリヒドロキシ化合物(x1)と前記ポリイソシアネート化合物(x2)との反応比率としては、得られるウレタン結合含有化合物(X)の末端にイソシアネート基を残存させるために、前記ポリヒドロキシ化合物(x1)中の水酸基に対して、前記ポリイソシアネート化合物(x2)中のイソシアネート基が過剰となる比率であることが好ましく、特に未反応のポリイソシアネート化合物(x2)の残存量を低減し、より保存安定性に優れるウレタン変性エポキシ樹脂(A)が得られる点から、ポリヒドロキシ化合物(x1)中の水酸基に対して、ポリイソシアネート化合物(x2)中のイソシアネート基が1.2〜2.2倍(モル数)となる比率で用いることが好ましい。
前記水酸基含有エポキシ化合物(Y)としては、例えば、グリシドール、エポキシ化ジシクロペンテニルアルコール、3,4−エポキシシクロヘキシルメタノール等のエポキシアルコール化合物;エチレングリコールモノグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル等の多価アルコールのグリシジルエーテル化合物;レゾルシン、メチルレゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA、テルペン系炭化水素にフェノールを2モル付加させたテルペンジフェノール、ビフェノール等の多価フェノール化合物またはこれらの多価フェノール化合物のエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテル化合物等の芳香族環含有ポリグリシジルエーテル化合物等が挙げられ、単一の化合物であっても2種以上の混合物であってもよく、また、水酸基を持たないエポキシ化合物との混合物であってもよい。
前記化合物(Y)としては、特に制限されるものではないが、硬化性に優れるウレタン変性エポキシ樹脂組成物が得られる点から、エポキシ当量が1000以下、特に500以下のものが好ましい。
これらの中でも、分子末端にエポキシ基を有するグリシジル化合物、例えば、グリシドールまたは芳香族環含有ポリグリシジルエーテル化合物を用いた場合に硬化性、密着性等に優れるので好ましく、とくに性能バランスに優れる硬化物が得られる点から、グリシドールを用いることが好ましい。
前記ウレタン結合含有化合物(X)と、前記水酸基含有エポキシ化合物(Y)との反応割合としては、特に限定されるものではないが、ウレタン変性エポキシ樹脂組成物の使用中や保存中の発砲抑制と得られる硬化物の柔軟性及び耐水性に優れる点から、ウレタン結合含有化合物(X)中のイソシアネート基1当量に対して、水酸基含有エポキシ化合物(Y)中の水酸基が1〜1.5当量となる割合で反応させることが好ましく、その条件としては、例えば、60〜120℃で1〜20時間反応させる方法が挙げられる。このとき、必要に応じて、アミン系や錫系の種々の触媒を用いることができ、又、反応に不活性の溶媒中で反応を行っても良い。
前記ウレタン変性エポキシ樹脂(A)は単独でも、2種以上の混合物として本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物に用いても良い。
本発明で用いる有機アルコキシ化合物類(B)としては、例えば、オルソギ酸メチル、オルソギ酸エチル、ジメトキシプロパン等が挙げられ、組成物中で脱水剤としての効果を有する。これらの中でも、脱水効果が高く、且つ得られる硬化物の物性への影響が少ない点から、オルソギ酸メチル、オルソギ酸エチルを用いることが好ましく、特にオルソギ酸エチルを用いることが好ましい。
前記有機アルコキシ化合物類(B)の配合量としては、特に限定されるものではないが、脱水効果と硬化物物性のバランスに優れる点から、前記ウレタン変性エポキシ樹脂(A)100重量部に対して1.5重量部以上用いることが好ましく、特に2.5〜5.0重量部用いることが好ましい。又、その配合方法としても特に限定されるものではなく、例えば、前述のウレタン変性エポキシ樹脂(A)を製造した後、後述するケトン系有機溶剤(C)を含む有機溶剤等とともに一括で添加する方法、予め、ケトン系有機溶剤(C)やその他の使用する有機溶剤の1種又は2種以上に添加しておいて使用する方法等が挙げられる。
本発明で用いるケトン系有機溶剤(C)としては、特に限定されるものではなく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、ホロン、イソホロン、ピロピオニルアセトン、ベンゾイルアセトン等が挙げられ、単独でも、2種以上の混合溶剤として用いても良い。これらの中でも、得られるウレタン変性エポキシ樹脂組成物の保存安定性と乾燥工程中に系内から容易に放出され、得られる硬化物への悪影響が少ない点から、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトンを用いることが好ましく、特にメチルイソブチルケトンを用いることが好ましい。
前記ケトン系有機溶剤(C)は、前記ウレタン変性エポキシ樹脂(A)中のウレタン結合がアミノ基まで加水分解された際に、該アミノ基をケトンでケチミン(ケトイミン)化し不活性化することでエポキシ基との反応を抑える効果があるものと推測され、前記有機アルコキシ化合物類(B)は、組成物中の水分を単に脱水するのみならず、前記のケチミン化の際に反応が速やかに進行するための触媒(脱水剤)の効果を有するものであって、前記有機アルコキシ化合物類(B)とケトン系有機溶剤(C)とを併用することによって初めて、ウレタン変性エポキシ樹脂(A)を含有する組成物の長期保存安定性を達成することが出来るものであると考えられる。
又、前記ケチミン構造は、水分によって容易にケトンとアミンに戻ることが知られており、ウレタン変性エポキシ樹脂組成物を塗装した後は、大気中の水分によって速やかにケトン系有機溶剤とアミノ基に戻り、ケトン系有機溶剤は系外に排出され、アミノ基はエポキシ基との反応に寄与し、3次元網目構造の一部として硬化物中に取り込まれることになり、得られる硬化物の物性には影響を与えないものと推測する。
本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物は、前述のウレタン変性エポキシ樹脂(A)と、有機アルコキシ化合物類(B)と、及びケトン系有機溶剤(C)とを用いる以外、なんら制限されるものではなく、本発明の効果を損なわない範囲において必要に応じて、例えば、エポキシ樹脂硬化剤、硬化促進剤、ケトン系以外のその他の有機溶剤、顔料等や、ハジキ防止剤、ダレ止め剤、流展剤、消泡剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の各種添加剤を配合してもよい。
得られる硬化物中の架橋密度を高め、耐水性や強靭性等に優れる硬化物を得るためには、アミン系硬化剤や酸無水物類等のエポキシ樹脂硬化剤を用いることが好ましく、特にアミン系硬化剤(D)を用いることが好ましい。
前記アミン系硬化剤(D)としては、特に限定されるものではないが、例えば、芳香族、脂肪族あるいは複素環式ポリアミン類およびそれらのエポキシ付加物、アミド化物、マンニッヒ変性物等を挙げることができる。
前記ポリアミン類としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等のポリアルキレンポリアミン類;1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノ−3,6−ジエチルシクロヘキサン、イソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン類;m−キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等のポリアミン類が挙げられる。また、エポキシ付加物は、前記ポリアミン類と、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類またはカルボン酸のグリシジルエステル等の各種のエポキシ樹脂とを反応させることによって得られる物であり、前記アミド化物は、前記ポリアミン類とダイマー酸等のカルボン酸類とを反応させることによって得られるものであり、前記マンニッヒ変性物は、前記ポリアミン類と、ホルムアルデヒド等のアルデヒド類およびフェノール、クレゾール、キシレノール、ブチルフェノール、レゾルシン等の芳香核に少なくとも一個のアルデヒド反応点を有するフェノール類と反応させることによって得られるものである。
前記硬化剤の使用量としては特に限定されるものではないが、得られる硬化物の柔軟性、耐水性等の性能バランスに優れる点から、ウレタン変性エポキシ樹脂組成物中のエポキシ基に対して、該硬化剤の活性水素が好ましくは0.7〜1.2当量、更に好ましくは0.8〜1.1当量となるように用いる。
前記硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール類、3級アミン類、フェノール類等が挙げられる。
前記ケトン系以外のその他の有機溶剤としては、本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物を均一に溶解又は分散させることができるものであればなんら制限されるものではなく、例えば、テレピン油、トルエン、キシレン、メシチレン、市販の脂肪族、脂環族あるいは芳香族高沸点炭化水素系溶剤、酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が挙げられ、これらの溶剤は2種以上の混合溶剤として用いることもできる。
前記顔料等としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、セルロース、ケイ砂、セメント、カオリン、クレー、水酸化アルミニウム、ベントナイト、タルク、シリカ、微粉末シリカ、二酸化チタン、カーボンブラック、グラファイト、酸化鉄、歴青物質などの充填剤もしくは顔料が挙げられる。これらの充填剤や顔料には、一般的に水分が含まれていることが多く、従来ウレタン変性エポキシ樹脂組成物に顔料等を配合する際には、その水分含有量について留意し、且つ配合してからの使用期間に制限があって、取り扱い上の問題点が多かった。しかし、本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物を用いることにより、市販されている顔料等をそのまま使用することが可能となり、また配合してからの保存条件や保存期間もその他のエポキシ樹脂組成物と同様に扱うことが可能となり、工業的に取り扱いやすいものである。
また、本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物には、必要に応じて、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ベンジルアルコール、コールタール等の希釈剤(可塑剤)、さらに、キシレン樹脂、石油樹脂等の粘着性の樹脂類を併用することもできる。
本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物の調製方法としては、特に限定されるものではないが、ウレタン変性エポキシ樹脂(A)、有機アルコキシ化合物類(B)、ケトン系有機溶剤(C)を含む有機溶剤の混合物に更に顔料等の所望の添加物を加え、ホモミキサー等により撹拌した後、ガラスビーズを入れて所定時間振とう機等で混練りする方法等によって、均一化したものに、所定量のアミン系硬化剤(D)を配合し、更に均一化する方法が好ましい。
本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物の用途としては、特に制限されるものではないが、例えば、塗料、接着剤や、特に柔軟性を必要とされるコンクリート構造物用の被覆材等として好適に用いることができる。
本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物を塗料用に使用する場合における塗装方法については、特に限定されず、ロールコート、スプレー、刷毛、ヘラ、バーコーター、浸漬塗装等にて行う事ができる。
また、本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物を接着剤として使用する場合は、特に限定されず、スプレー、刷毛、ヘラにて基材へ塗布後、基材の接着面を合わせることで行う事ができ、接合部は周囲の固定や圧着する事で強固な接着層を形成することができる。基材としては鋼板、コンクリート、モルタル、木材、樹脂シート、樹脂フィルム等が挙げられ、必要に応じて研磨等の物理的処理やコロナ処理等の電気処理、化成処理等の化学処理などの各種表面処理を施したものにも使用することが出来る。
また、本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物をコンクリート構造物用の被覆材等として使用する場合も、特に限定されず、ロール、スプレー、刷毛、ヘラ、鏝にて行う事ができる。
本発明のウレタンエポキシ樹脂硬化物を得る方法としては、一般的なウレタン変性エポキシ樹脂組成物の硬化方法に準拠すればよいが、加熱温度及び時間は、組み合わせる硬化剤の種類により異なるためそれぞれの最適温度、最適時間を選択することが好ましい。また、成形方法などもウレタン変性エポキシ樹脂組成物の一般的な方法が用いられ、特に本発明のウレタン変性エポキシ樹脂組成物に特有の条件は不要である。
以下に本発明を実施例により詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中で特に断りのない限り、「部」「%」は重量基準である。
実施例1
温度計、撹拌装置、冷却管、窒素導入口を備えた4つ口フラスコにトルエンジイソシアネート227gを仕込み、PTMG−650(三菱化学株式会社製ポリテトラメチレングリコール)468gを四分割で添加し、80℃で1時間撹拌した。その後、ジブチル錫ジラウレート0.07gを添加し、80℃で2時間撹拌した。次に、グリシドール87gを仕込み100℃で3時間攪拌し、赤外分光分析によりイソシアネートに基づく吸収が消失したことを確認してウレタン変性エポキシ樹脂(A−1)を得た。ここにキシレン78g、メチルイソブチルケトン78g、オルソギ酸エチル39.5gを添加し、エポキシ当量900(ワニス値)のウレタン変性エポキシ樹脂組成物(1)を得た。
実施例2
実施例1において、メチルイソブチルケトン78gをメチルエチルケトン78gに代えた以外は実施例1と同様な方法によりエポキシ当量902(ワニス値)のウレタン変性エポキシ樹脂組成物(2)を得た。
比較例1
実施例1において、キシレン78g、メチルイソブチルケトン78g、オルソギ酸エチル39.5gの代わりに、キシレン195.5g用いる以外は実施例1と同様にして、エポキシ当量905(ワニス値)のウレタン変性エポキシ樹脂組成物(3)を得た。
比較例2
実施例1において、キシレン78g、メチルイソブチルケトン78g、オルソギ酸エチル39.5gの代わりに、キシレン117.5g、メチルイソブチルケトン78g用いる以外は実施例1と同様にして、エポキシ当量895(ワニス値)のウレタン変性エポキシ樹脂組成物(4)を得た。
試験例1,2および比較試験例1,2
塗膜の柔軟性評価
得られたウレタン変性エポキシ樹脂組成物(1)〜(4)とアミン系硬化剤ラッカマイドWH−630(大日本インキ化学工業株式会社製、活性水素当量79g/eq)とキシレンを表1に従って、500mlのポリカップに計量し、均一混合した。その後、この配合物をガムテ−プ(3枚)により囲いを作ったポリプロピレン板に塗布し、25℃で24時間、80℃で72時間硬化させた。得られた塗膜を1cm×10cmの短冊にカッティングし、テンシロン(A&D株式会社製、RTC1210A)を用いて23℃及び−20℃における引張り試験を実施し、引張り強度、伸び率の測定を行い、結果を表1に示した。下記に試験条件を示す。
荷重フルスケ−ル:23℃ 25N、−20℃ 200N
試験速度:5mm/min
標線間距離及び支点間距離:80mm
測定サンプルの膜厚:240〜270μm
試験例3,4および比較試験例3,4
得られたウレタン変性エポキシ樹脂組成物(1)〜(4)、酸化チタンR−5N(堺化学工業株式会社製)、タルクMS(日本タルク株式会社製)、炭酸カルシウム カルファイン200(丸尾カルシウム株式会社製)を表2に従って500mlのポリカップに計量し、ホモミキサーにより600rpm×2min、900rpm×2min撹拌混合し、ウレタン変性エポキシ樹脂の塗料用組成物を得た。その後、得られた塗料用組成物の25℃の粘度を測定した。これを50℃の乾燥機に入れ、1週間毎に取り出し、25℃で2時間放置した後の粘度の測定を行い、結果を表2に示した。
Figure 2007070594
Figure 2007070594

Claims (10)

  1. 分子中にウレタン結合とエポキシ基とを有するウレタン変性エポキシ樹脂(A)と、有機アルコキシ化合物類(B)と、ケトン系有機溶剤(C)とを含有することを特徴とするウレタン変性エポキシ樹脂組成物。
  2. 前記ウレタン変性エポキシ樹脂(A)が、ポリヒドロキシ化合物(x1)とポリイソシアネート化合物(x2)とを反応させて得られる、イソシアネート基を有するウレタン結合含有化合物(X)と、水酸基含有エポキシ化合物(Y)とを反応させて得られる樹脂である請求項1記載のウレタン変性エポキシ樹脂組成物。
  3. 有機アルコキシ化合物類(B)がオルソギ酸メチル及び/又はオルソギ酸エチルである請求項1記載のウレタン変性エポキシ樹脂組成物。
  4. ウレタン変性エポキシ樹脂(A)100重量部に対して有機アルコキシ化合物類(Y)を1.5重量部以上用いる請求項1記載のウレタン変性エポキシ樹脂組成物。
  5. ケトン系有機溶剤(C)がメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びアセトンからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤である請求項1記載のウレタン変性エポキシ樹脂組成物。
  6. ポリヒドロキシ化合物(x1)がポリエーテルポリオールである請求項2記載のウレタン変性エポキシ樹脂組成物。
  7. ポリイソシアネート化合物(x2)が芳香族ポリイソシアネートである請求項2記載のウレタン変性エポキシ樹脂組成物。
  8. 水酸基含有エポキシ化合物(Y)がグリシドールである請求項2記載のウレタン変性エポキシ樹脂組成物。
  9. 更にアミン系硬化剤(D)を含有する請求項1〜8の何れか1項記載のウレタン変性エポキシ樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9の何れか1項記載のウレタン変性エポキシ樹脂組成物を硬化させて得られることを特徴とする硬化物。


JP2005343671A 2005-08-10 2005-11-29 ウレタン変性エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 Pending JP2007070594A (ja)

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