JP2007067108A - 分割輸送形静止誘導電器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低床トレーラによる輸送を確実且つ容易に行うことで輸送コストの低減を図り、さらには分解範囲を最小限にとどめて現地での再組立作業の効率と組立品質の向上に寄与する分解輸送形静止誘導電器を提供する。
【解決手段】 静止誘導電器タンク4は、高さ方向について3分割に分割可能であり、各分割タンクは上部から順に上部タンク6A、中央部タンク5、下部タンク6Bから構成される。このうち、中央部タンク5は縦方向に4分割に分割可能であり、両長尺面において左右のコ字形タンク5A、5Bおよび一対のパネル状の中間タンク5Cという4つの部分に分割される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、送変電用に使用される分解輸送形静止誘導電器に係り、特に静止誘導電器本体を収納する静止誘導電器タンクの分割構成に関するものである。
電力需要が増大する近年、送変電用機器分野において高電圧化および大容量化が急速に進められている。これに伴い、人口の密集する都市部近郊では送変電施設の用地取得は困難度が増しており、用地の取得し易い山間地に送変電施設を建設することが多くなっている。山間地に送変電施設を建設する場合の問題点として、山間地までの輸送条件が厳しいことが挙げられる。また、輸送する送変電用機器は重量が大きいので、橋梁の補強や道路の拡張といった道路補強工事を行う必要があり、工事の検討や調査も含めて輸送コストが嵩むことがネックとなっている。したがって、送変電用機器の輸送に際しては、輸送制限をクリアすることは勿論、輸送コストをできるだけ抑えることが求められている。
上記のニーズに応えるべく、輸送寸法の縮小化および重量の軽量化を図った送変電機器が種々提案されている。例えば、山間部への設置に好適な静止誘導電器としては、完成品を分解して輸送し、現地で再組立するタイプのもの、いわゆる分解輸送形が提案されている。分解輸送形静止誘導電器では、一旦工場で静止誘導電器として組み立てを完了させた後、鉄心、コイル、上下部タンクなどの各部分に分解し、この分解部分を現地まで一般の低床トレーラで輸送して、最終的に現地でこれらを再組立するようになっている。
ところで、静止誘導電器は、鉄心、コイルなどからなる静止誘導電器本体を、絶縁油と共に静止誘導電器タンク内に収納して構成されている。このうち、静止誘導電器本体については、鉄心は4個のU字形鉄心ユニットに分解可能であり、コイルは各相の3個の組立ユニットに分解することができる。したがって、たとえ静止誘導電器が大容量の大形のものであったとしても、静止誘導電器本体に関しては一般の低床トレーラで輸送することに何ら問題が生じることはない。
一方、静止誘導電器タンクは、組立時や運転中に作用する内外の圧力に耐える必要性から、静止誘導電器を構成する部品の中で最大形状となる。一例として、500kV、1000MVA級の静止誘導電器の場合、静止誘導電器タンクの大きさは幅約3.7m、高さ約4.5m、長さ約12mといった巨大な直方体となる。これに対して、低床トレーラでの輸送制限は、幅、高さ共に3.2m、長さは11mまでである。したがって、この輸送制限からも明らかなように、静止誘導電器タンクの分割輸送は必須事項である。すなわち、構成部品の中で最大形状である静止誘導電器タンクを分割して輸送することで、輸送条件が厳しい山間地でも高電圧、大容量の静止誘導電器を据え付けることが実現可能となっている。
分割輸送を行う静止誘導電器タンクの製作にあたっては、低床トレーラでの輸送可能な大きさおよび重量の実現可能性をはじめ、分割に伴う静止誘導電器タンクの強度および機能性維持の可否、さらには再組立時の簡便性といった様々な点を考慮しなくてはならない。例えば、静止誘導電器タンクを分割するといっても単純に均等な分割は実施できないことがある。
具体的には、静止誘導電器タンク内壁面の各3相のコイル正面にはタンクの過熱防止用磁気シールドが取り付けられている。このため、前記シールドが取り付けられた範囲ではこのシールドを分断させることがないように静止誘導電器タンクの分割は制約を受けざるを得ない。また、タンクに取り付けられた部材を回避しようとして徒に複雑な分割方法を採用することになれば、現地での再組立作業が非効率的となるばかりでなく、再組立作業の作業効率が劣化して、作業に伴って発生する塵などの異物がタンク内に侵入する危険性が高まり、静止誘導電器の品質が低下するおそれがあった。
そこで、分解輸送される静止誘導電器タンクにあっては、低床トレーラによる輸送および現地での再組立作業が容易且つ安全に行われるように、できるだけシンプルな分割構成を採用することが望ましい。以下、図9を参照して特許文献1に記載された従来の静止誘導電器タンクの分割構成について説明する。
図9は従来の分解輸送形静止誘導電器の側面図である。静止誘導電器タンクはまず高さ方向に3分割され、上部から順に上部タンク6A、中央部タンク5、下部タンク6Bで構成されている。ただし、静止誘導電器タンクは高さ方向に均等に3等分されるのではなく、上部タンク6Aおよび下部タンク6Bは同程度の高さ寸法であり、中央部タンク5は上部タンク6Aおよび下部タンク6Bの3倍程度の高さ寸法を有している。
また、中央部タンク5は幅方向にあたる短尺面の両面において左右のコ字形タンク5A、5B及び一対の中間タンク5Cに分割される。上部タンク6Aの下面側および下部タンク6Bの上面側には水平タンクフランジ8a1、8a2が設けられ、コ字形タンク5A、5Bにはそれぞれ垂直タンクフランジ8b1、8b2が設けられている。これらのフランジ8a1、8a2、8b1、8b2は、静止誘導電器タンクの内外部に張り出す構成を有し、締め付け固定用穴を設けており、外部に張り出すフランジ部分が静止誘導電器タンク組立時における溶接部となる。なお、図9中、符号11は補強ビームを示している。
特開平8−111319号公報
ところで、静止誘導電器タンクの長さ寸法は通常、幅寸法よりも非常に長く、前述した500kV、1000MVA級の静止誘導電器では、長さ寸法が幅寸法の3倍以上もある。このため、静止誘導電器タンクの寸法のうち、幅寸法が低床トレーラの輸送制限に収まったとしても、長さ寸法が低床トレーラの輸送限界を超えるといった事態が考えられる。このような場合には、静止誘導電器タンクの幅寸法にあたる短尺面を分割する方法は有効とは言い難い。
つまり、特許文献1に記載された公知例のように、中央部タンクの両短尺面の幅方向について少なくとも2個以上に分割するといった構成では、タンクの長さ寸法は殆ど短縮されない。そのため、上記特許文献1の公知例では負荷時タップ切換器タンクを独立させることで長さ寸法の制約を回避しており、中央部タンクをそのまま低床トレーラの輸送制限の長さ以内に収めることは難しかった。送変電施設の建設用地として険しい山間地に選ばざるを得ない昨今の状況では、輸送条件は厳しくなる一方であり、静止誘導電器タンクを適切に分割することにより、低床トレーラの輸送制限に柔軟に対応できる分割輸送形静止誘導電器が待たれていた。
本発明は、以上の課題を解決するために提案されたものであり、低床トレーラの輸送制限に適した最小サイズになるように静止誘導電器タンクを効率よく分割することにより、低床トレーラによる輸送を確実且つ容易に行うことで輸送コストの低減を図り、さらには分解範囲を最小限にとどめて現地での再組立作業の効率と組立品質の向上に寄与する分解輸送形静止誘導電器を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、複数個に分割可能な静止誘導電器タンクに上下ヨーク部を有する鉄心およびコイルを収納してなる分解輸送形静止誘導電器において、静止誘導電器タンクを高さ方向について上部タンク、中央部タンクおよび下部タンクの3個の分割タンクに分割し、前記分割タンクの分割部を前記鉄心の前記上下ヨーク部の内側位置よりそれぞれ上下外側に対向する位置とし、前記中央部タンクの長さ方向にあたる両長尺面の幅方向について少なくとも2個以上に分割したことを特徴とするものである。
本発明の分解輸送形静止誘導電器によれば、高さ方向に3分割されたタンクのうち、中央部タンクの長さ方向にあたる両長尺面の幅方向について少なくとも2個以上に分割することによって、静止誘導電器タンクを、低床トレーラの輸送制限に収まるサイズにまで効率よく分割することができるため、低床トレーラによる輸送を確実且つ容易に行うことで輸送コストの低減が実現すると共に、現地での再組立作業の作業効率と組立品質の向上に寄与することができる。
(構成)
以下、本発明に係る分割輸送形静止誘導電器を実施するための最良の形態(以下「実施形態」という)について、図1〜図7を参照して具体的に説明する。なお、図9に示した公知例および各図において同一部分に関しては同一符号を付すものとする。
図1において、静止誘導電器タンク4内には静止誘導電器本体を構成する鉄心1とコイル2が絶縁油3と共に収納されており、さらに静止誘導電器タンク4内壁のコイル2に対向する部位には漏れ磁束を収束するための磁気シールド7が取り付けられている。また、コイル2は鉄心1のヨーク部1a、1b間に配置されている。
このような静止誘導電器タンク4は、高さ方向について3分割に分割可能であり、各分割タンクは上部から順に上部タンク6A、中央部タンク5、下部タンク6Bから構成される。また、上部タンク6Aと中央部タンク5、および中央部タンク5と下部タンク6Bは、それぞれ各分割タンクに設けられた水平タンクフランジ8a1および水平タンクフランジ8a2において接続される。これら水平タンクフランジ8a1、8a2は、鉄心1における上下ヨーク部1a、1bに対してコイル2と反対側位置で対向するように配置される。したがって、図1に示されるようにS1>0、S2>0となるようにする。
本実施形態の特徴は中央部タンク5の分割構成にある。すなわち、中央部タンク5は長さ方向に4分割に分割可能であり、図2および図3に示されるように、中央部タンク5の両長尺面において左右のコ字形タンク5A、5Bおよび一対のパネル状の中間タンク5Cという4つの部分に分割される。このうち、左右のコ字形タンク5A,5Bは同一寸法であり、一対の中間タンク5C同士も同一寸法である。
分割される各タンクの具体的な寸法に関しては静止誘導電器の種類によるが、例えば1000MVA級の静止誘導電器では中央部タンク5の長さ寸法が約12mであるが、この場合、左右のコ字形タンク5A,5Bの長さ寸法を1.5mとし、中間タンク5Cの長さ寸法を9mとなるように分割している。なお、コ字形タンク5A,5Bの幅寸法は3.7mである。また、コ字形タンク5Aと中間タンク5C、および中間タンク5Cとコ字形タンク5Bは、それぞれ各タンクに設けられる垂直タンクフランジ8b1および垂直タンクフランジ8b2において接続される。
なお、図2中、符号12は連結補強部であり、図2及び図3中の符号18はタップリード13によりコイル12と接続される負荷時タップ切換器、符号19は負荷時タップ切換器を収納するタンク、符号20は接続ダクトである。接続ダクト20は静止誘導電器タンク4と負荷時タップ切換器タンク19を接続するものであり、コ字形タンク5A、5Bの短尺面に設けられている。
また、分割されるタンクである上部タンク6A、中央部タンク5、下部タンク6B、および左右のコ字形タンク5A、5B、中間タンク5Cの各タンクフランジ8a1、8a2、8b1、8b2における接続部分に関しては、図9に示した上記公知例と同様の構成であり、その詳細を図4から図7に示した。すなわち、垂直タンクフランジ8b1、8b2は静止誘導電器タンク4内外部に張り出し、水平タンクフランジ8a1、8a2は静止誘導電器タンク4外部に張り出す構成を有するものとする。
この静止誘導電器タンク4内側における各タンクフランジ8a1、8a2、8b1、8b2の張り出し部には、図5に示されるように、静止誘導電器タンク4の短尺方向に沿って複数個のボルト穴が設けられ、ここにボルト15が装着される。このような各タンクフランジ8a1、8a2、8b1、8b2は、互いに接する各タンクフランジ8a1、8a2、8b1、8b2の平面部でガスケット14a、14bを挟み、静止誘導電器タンク4内側の各タンクフランジ8a1、8a2、8b1、8b2の張り出し部に設けられるボルト穴においてボルト15によって締め付けられて接続される。
(本実施形態における組立構成および組立手順)
続いて、上記のような構成を有する本実施形態における分解輸送時の組立構成、および輸送後の現地での組立構成および組立手順について説明する。本実施形態を分解輸送する場合には、まず組立済みの静止誘導電器タンク4から負荷時タップ切換器タンク20を取り外し、タンク4自体についても、上部タンク6A、中央部タンク5、下部タンク6Bの3つの分割タンクに分解し、静止誘導電器タンク4から静止誘導電器本体を取り出す。静止誘導電器本体については、鉄心1を4個のU字形鉄心ユニットに、コイル2を各相の3個の組み立てユニットに、それぞれ分解する。
その後、図6に示されるように、分解された中央部タンク5において一対の中間タンク5Cを除いた左右のコ字形タンク5A、5Bを、互いにコ字形の開口部分を向かい合わせるようにして、垂直タンクフランジ8b1、8b2において組み合わせる。この接続部は図7に示されるように、垂直タンクフランジ8b1,8b2の互いに接する平面部でガスケット14bを挟み、静止誘導電器タンク4内の張り出し部に設けられているボルト穴15においてボルトによって締めつける。
そして、この左右のコ字形タンク5A、5Bの上下の開口部には、それぞれ輸送カバー17を取り付ける。また、分解された両長尺面の一対の中間タンク5Cは各々防湿梱包されて輸送される。輸送後の現地組立時には、分解輸送に際して組み合わされたコ字形タンク5A、5Bは分解され、再度中間タンク5Cを含めて中央部タンク5に組み立てられる。
次に、図4に示されるように垂直タンクフランジ8b1、8b2それぞれの互いに接する平面部でガスケット14bを挟み、ボルト穴においてボルト15によって締めつける。その後、静止誘導電器タンク4外側における水平タンクフランジ8a1、8a2および垂直タンクフランジ8b1、8b2の各一対の張り出し部が、図4に示されるように溶接部16にて各分割タンクが溶接され、静止誘導電器タンク4が一体化される。
(作用効果)
以上のような構成を有する本実施形態に係る静止誘導電器タンク4の製作にあたり、懸念される主たる問題点は、先にも述べた通り、分割した各部品の寸法および重量が低床トレーラで輸送可能かどうか、分割に伴う静止誘導電器タンクの強度および機能性が維持されているか否か、さらには再組立時の簡便性があるかといった点にある。これらの点に留意しつつ、本実施形態の持つ作用効果について下記に記載する。
まず、本実施形態の静止誘導電器タンク4では図3に示すように、高さ方向について3分割される構成を有する。したがって、静止誘導電器タンク4が、500kV−1000MVA級の大容量静止誘導電器のように、高さが約4.5mとなるタンクであったにせよ、低床トレーラでの輸送制限高さ3.2m以内の高さ寸法で、上部タンク6A、中央部タンク5、下部タンク6Bを容易に構成することができる。つまり、静止誘導電器タンク4の高さ寸法に関しては、輸送制限による制約を解消することができる。
一方、3個の分割タンク中で最大形状となる中央部タンク5は、その長尺な面において、一対の中間タンク5Cと、左右のコ字形タンク5A,5Bという、合計4つの部分に分割される。このため、各タンクのサイズは中央部タンク5と比べて大幅に縮小化されており、中央部タンク5が巨大であっても、中間タンク5Cと、左右のコ字形タンク5A、5Bとを、低床トレーラの輸送制限内に収めることができ、低コストで効率良く輸送することが可能である。
具体的には、1000MVA級の静止誘導電器の場合、長さ寸法9mの中間タンク5Cは、低床トレーラの輸送制限長さ11mに余裕で収まるため、これを複数並べて置くことが可能である。しかも、中間タンク5Cはパネル状なので、低床トレーラの輸送制限幅である3.2m内には少なくとも4枚程度は十分に積載することが可能である。
また、左右のコ字形タンク5A,5Bは互いにコ字形の開口部分を向かい合わせるようにして組み合わせて輸送するが、1000MVA級の静止誘導電器の場合では、組み合わせたコ字形タンク5A,5Bの長さ寸法は1.5m×2=3mとなる。これが、図6に示したコ字形タンク5A,5Bの左右方向全体の長さとなる。したがって、2つのコ字形タンク51A,51Bを合わせたとしても、これらを低床トレーラの輸送制限幅である3.2m内に収めることができる。
また、1000MVA級の静止誘導電器において、コ字形タンク51A、51Bの幅寸法は3.7mなので、組み合わせたコ字形タンク51A,51Bを2組並べて置いたとしても、その寸法は3.7m×2=7.4mであり、低床トレーラの輸送制限長さである11m内に十分に収めることが可能である。以上のようにして分割したタンク5A、5B、5Cを、種類ごとに分け、1台の低床トレーラには4枚の中間タンク5Cを載せ、別の低床トレーラにコ字形タンク5A、5Bを2組載せるようにすれば、2台の低床トレーラを使って、2つ分の中央部タンク5を輸送することが可能である。
上述したように本実施形態によれば、500kV,1000〜1500MVA級の静止誘導電器タンク4であっても低床トレーラによる輸送が可能である。すなわち、鉄心1やコイル2を含む静止誘導電器本体だけではなく、静止誘導電器の構成部品中で最大形状である中央部タンク5までも、一般の低床トレーラで、安全且つ確実に輸送することが可能である。したがって、静止誘導電器を構成する全ての部品に関して道路補強工事を行うことなく、工場から現地まで輸送することができる。これにより、道路補強工事のための調査や検討に要する時間を削減することができ、輸送コストの大幅な低減が可能である。
また、高さ方向について3分割される静止誘導電器タンク4の上下の水平タンクフランジ8a1、8a2の位置は、鉄心1の上下ヨーク部1a、1bの内側位置に対してさらに上下外側とされ、図1に示したようにS1>0、S2>0となる。したがって、静止誘導電器タンク4の磁気シールド7は、中央部タンク5内壁面のコイル2と対向した部分に取り付けられることになり、中央部タンク5のコ字形タンク5A、5B及び中間タンク5Cに配置することができる。したがって、磁気シールド7が分断されることなくコイル2の漏れ磁束を効果的に吸収でき、中央部タンク5内壁面の局部加熱を防止することが可能となる。
また、本実施形態では、各分割タンクに設けられた垂直タンクフランジ8b1、8b2、水平タンクフランジ8a1、8a2はいずれも、静止誘導電器タンク4内外に張り出した平面部においてガスケット14a,14bを挟んで組み立てられる。さらに、現地組立に際しては、静止誘導電器タンク4内部の各フランジ部はボルト穴15にボルトで固定され、静止誘導電器タンク4外部の各フランジ部の外周は溶接部16にて溶接され、強固に連結シールされて一体化される。したがって、タンク強度および油密特性を確保した静止誘導電器タンク4を得ることができる。つまり、静止誘導電器タンク4を複数に分割した場合に、再組立した後でもタンク強度や機能が低下する心配がなく、高い信頼性を獲得できる。
なお、図6,図7に示されているように、中央部タンク5は輸送状態ではコ字形タンク5A、5Bは垂直フランジ8b1、8b2で組み合わされ、上下には輸送カバー17が取り付けられて密封されることにより、コ字形タンク51A,51Bに取り付けられた磁気シールド7やタップリード13をそのまま組み込んだ状態で現地まで輸送することも可能となる。
また、中間タンク5Cについても、磁気シールド7やタップリード13をそのまま組み込み、防湿梱包状態で現地まで輸送することも可能となる。したがって、再組立作業は最小限で済み、作業効率が向上する。このようにタップリード13を組み込んだまま輸送すれば、現地タップリード接続作業は容易となり、組み立て品質は向上する。
(他の実施形態)
なお、本発明にかかる分割輸送形静止誘導電器は上記実施形態に限定されるものではなく、その形状、配置および数量は適宜変更されることが可能である。例えば、本実施形態では中央部タンク5の長尺な面での分割は両面とも2箇所としたが、1箇所であっても同様の効果を得ることは可能である。また、上記実施形態では負荷時タップ切換器9は負荷時タップ切換器タンク20と共に独立させて輸送したが、中央部タンク5の長尺面を分割しているので、コ字形タンク5Bに取り付けた状態のままでも、低床トレーラの輸送制限長さに収めることができ、コ字形タンク5Bに取り付けたままで低床トレーラにて輸送することも可能である。
さらに、図8に示されているように、中央部タンクを長尺面と短尺面を持つL字形タンクに2分割した構成でも同様の効果を得ることは可能である(請求項3の発明に対応)。また、本発明の適用対象となる静止誘導機器の具体的な構成は限定されるものではなく、本発明は、静止誘導機器一般に同様に適用可能である。
本発明に係る代表的な実施形態における静止誘導電器タンクと静止誘導電器本体の関係を示し、図3におけるD矢視図からの断面図。 本実施形態における静止誘導電器タンクと静止誘導電器本体の関係を示し、図3に示したX−Xにおける上方向からの断面図。 本実施形態における分解輸送形静止誘導電器の正面図。 本実施形態における中央部タンクの長尺面の分割部拡大断面図。 本実施形態における中央部タンクの長尺面の分割部拡大図であって図4のA矢視図。 本実施形態における分解輸送時の両コ字形タンクの組み立て正面図。 本実施形態における分解輸送時の中央部タンク長尺面の分割部拡大断面図。 本発明の他の実施形態の分割構成を示す平面図。 従来の分解輸送形静止誘導電器タンクの側面図。
符号の説明
1…鉄心
1a、1b…ヨーク部
2…コイル
3…絶縁油
4…静止誘導電器タンク
5…中央部タンク
5A、5B…コ字形タンク
5C…中間タンク
6A…上部タンク
6B…下部タンク
7…磁気シールド
8a1、8a2…水平タンクフランジ
8b1、8b2…垂直タンクフランジ
9A、9B…L字形タンク
11…補強ビーム
12…連結補強部
13…タップリード
14a、14b…ガスケット
15…ボルト
16…溶接部
17…輸送カバー
18…負荷時タップ切換器
19…負荷時タップ切換器タンク
20…接続ダクト

Claims (3)

  1. 複数個に分割可能な静止誘導電器タンクに上下ヨーク部を有する鉄心およびコイルを収納してなる分解輸送形静止誘導電器において、
    前記静止誘導電器タンクを高さ方向について上部タンク、中央部タンクおよび下部タンクの3個の分割タンクに分割し、前記分割タンクの分割部を前記鉄心の前記上下ヨーク部の内側位置よりそれぞれ上下外側に対向する位置とし、前記中央部タンクの長さ方向にあたる両長尺面の幅方向について少なくとも2個以上に分割したことを特徴とする分解輸送形静止誘導電器。
  2. 前記中央部タンクの両長尺面を、左右のコ字形タンクと中間タンクに分割したことを特徴とする請求項1に記載の分解輸送形静止誘導電器。
  3. 前記中央部タンクを、長尺面と短尺面を持つL字形タンクに2分割したことを特徴とする請求項1または2に記載の分解輸送形静止誘導電器。
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