JP2009253200A - 変圧器ならびに変圧器の輸送および組み立て方法 - Google Patents

変圧器ならびに変圧器の輸送および組み立て方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成により、漏れ磁束に起因する発熱を抑制し、コイルおよびタンク間の絶縁を確保する変圧器ならびに変圧器の輸送および組み立て方法、を提供する。
【解決手段】変圧器10は、コイルグループ11およびコイルグループ12と、タンク31と、スペーサ部材41とを有する。コイルグループ11およびコイルグループ12は、共通の鉄心21,22に対して巻回されるコイルからなり、その巻回軸方向において分割される。コイルグループ11およびコイルグループ12は、互いに距離を隔てて配置される絶縁バリア18および絶縁バリア19によってそれぞれ周囲を取り囲まれる。タンク31は、コイルグループ11およびコイルグループ12を収容する。スペーサ部材41は、コイルグループ11とコイルグループ12との間に介在するように、タンク31内に設けられる。スペーサ部材41は、木材から形成される。
【選択図】図1

Description

この発明は、一般的には、変圧器ならびに変圧器の輸送および組み立て方法に関し、より特定的には、変電所などで使用される大型の変圧器ならびにその変圧器の輸送および組み立て方法に関する。
従来の変圧器に関して、たとえば、特開2000−68126号公報には、輸送の荷姿の小型・軽量化を可能にするとともに、下部タンクフランジ間の溶接を容易にすることを目的とした分解輸送変圧器の輸送および組み立て方法が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された分解輸送変圧器の輸送および組み立て方法においては、同一相分のコイルを分割し、複数のコイルグループとして、変圧器の工場から据え付け現地に輸送する。この際、各コイルグループの下部に端枠を設けることにより、コイルグループの積層方向の緩みを防止する。据え付け現地に到着したら、コイルグループに端枠を設けたままの状態で下部タンクに装着する。
特開2000−68126号公報
変圧器をコンパクトに輸送するため、コイルを分割輸送する方法が知られている。しかしながら、上述の特許文献1に開示されるように、コイルグループを端枠を介して下部タンクに装着した場合、各コイルグループから生じる漏れ磁束が端枠に侵入することにより、端枠やタンクが発熱するおそれが生じる。また、端枠を介してコイルグループとタンクとが通電するおそれも生じる。
このため、コイルの分割輸送方式が採られた従来の変圧器においては、漏れ磁束に起因した発熱に対する対策や、コイルおよびタンク間の絶縁を確保する対策を講じる必要があった。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、簡易な構成により、漏れ磁束に起因する発熱を抑制し、コイルおよびタンク間の絶縁を確保する、変圧器ならびに変圧器の輸送および組み立て方法を提供することである。
この発明に従った変圧器は、第1コイルグループおよび第2コイルグループと、タンクと、スペーサ部材とを備える。第1コイルグループおよび第2コイルグループは、共通の鉄心に対して巻回されるコイルからなり、その巻回軸方向において分割される。第1コイルグループおよび第2コイルグループは、互いに距離を隔てて配置される第1絶縁体および第2絶縁体によってそれぞれ周囲を取り囲まれる。タンクは、第1コイルグループおよび第2コイルグループを収容する。スペーサ部材は、第1コイルグループと第2コイルグループとの間に介在するように、タンク内に設けられる。スペーサ部材は、非金属から形成される。
この発明に従った変圧器の輸送および組み立て方法は、コイルを同一平面内で螺旋状に巻いたコイル層を、その平面に直交する方向に複数層に積層することにより、第1コイルグループおよび第2コイルグループを組み立てる工程と、第1コイルグループおよび第2コイルグループに、それぞれ、コイル層を拘束するための拘束部材を設ける工程と、拘束部材を設けた第1コイルグループおよび第2コイルグループを、個別に変圧器の据え付け場所に輸送する工程と、変圧器の据え付け場所において、第1コイルグループおよび第2コイルグループをタンク内に載置するとともに、第1コイルグループと第2コイルグループとの間に非金属から形成されるスペーサ部材を介在させる工程と、第1コイルグループおよび第2コイルグループに対して共通の鉄心を配置する工程とを備える。
この発明に従えば、簡易な構成により、漏れ磁束に起因する発熱を抑制し、コイルおよびタンク間の絶縁を確保する、変圧器ならびに変圧器の輸送および組み立て方法を提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
図1は、この発明の実施の形態1における変圧器を示す斜視図である。なお、図1中には、代表的にU相コイルが設けられた断面が示されているが、V相コイルおよびW相コイルが設けられた断面も同様の構造を有する。
図1を参照して、まず、本実施の形態における変圧器10の基本的な構造について説明すると、変圧器10は、第1コイルグループとしてのコイルグループ11および第2コイルグループとしてのコイルグループ12と、タンク31と、スペーサ部材41とを有する。コイルグループ11およびコイルグループ12は、共通の鉄心21,22に対して巻回されるコイルからなり、その巻回軸方向において分割される。コイルグループ11およびコイルグループ12は、互いに距離を隔てて配置される第1絶縁体としての絶縁バリア18および第2絶縁体としての絶縁バリア19によってそれぞれ周囲を取り囲まれる。タンク31は、コイルグループ11およびコイルグループ12を収容する。スペーサ部材41は、コイルグループ11とコイルグループ12との間に介在するように、タンク31内に設けられる。スペーサ部材41は、非金属としての木材から形成される。
続いて、本実施の形態における変圧器10の構造について詳細な説明を行なう。図2は、図1中の変圧器のコイル配置を示す平面図である。
図1および図2を参照して、変圧器10は、鉄心21,22,23,24と、鉄心21〜24のいずれかに巻回されるU相コイル13U、V相コイル13VおよびW相コイル13Wとを有する三相変圧器である。変圧器10は、外鉄形変圧器である。変圧器10は、各相のコイル毎に2つの独立した閉磁路を有するようにした鉄心形式を採り、鉄心21〜24が各相コイルの外側にあるような外観を有する。
鉄心21〜24は、強磁性体から形成されており、本実施の形態ではケイ素鋼板から形成されている。鉄心21〜24は、それぞれ環状に延在する形状を有する。鉄心21〜24は、各鉄心が環状に延在する平面内において一列に配列されている。U相コイル13Uは、隣接する鉄心21および鉄心22に巻回され、V相コイル13Vは、隣接する鉄心22および鉄心23に巻回され、W相コイル13Wは、隣接する鉄心23および鉄心24に巻回されている。
U相コイル13Uは、コイルグループ11およびコイルグループ12を含んで構成されている。コイルグループ11およびコイルグループ12には、鉄心21および鉄心22が挿入される貫通孔としての鉄心挿入孔17が形成されている。コイルグループ11とコイルグループ12とは、鉄心21および鉄心22に対するU相コイル13Uの巻回軸方向において互いに距離を隔てて配置されている。
V相コイル13VおよびW相コイル13Wは、U相コイル13Uと同様の構造を有し、コイルグループ11およびコイルグループ12を含んで構成されている。
図3は、図1中の各コイルグループを形成するコイル層を示す図である。図3(B)には、図3(A)中のB−B線上に沿ったコイル層の断面が示されている。
図1から図3を参照して、略矩形の断面形状を有する紙巻コイル15が同一平面内で螺旋状に巻かれることにより、コイル層16が形成されている。コイルグループ11,12は、複数のコイル層16を紙巻コイル15の巻回軸方向に積層することにより形成されている。
コイルグループ11およびコイルグループ12には、それぞれ、各コイルグループの周囲を取り囲むように配置される絶縁バリア18および絶縁バリア19が設けられている。絶縁バリア18,19は、絶縁材から形成されており、本実施の形態では、パルプを高密度に圧縮し、ボード状にしたプレスボードから形成されている。絶縁バリア18および絶縁バリア19は、それぞれ、コイルグループ11およびコイルグループ12の四つ角に配置された複数のプレスボードが組み合わさって形成されており、全体として見れば、鉄心21〜24が環状に延在する平面に平行な平面内において、積層されたコイル層16の周りを周回するように設けられている。
絶縁バリア18と絶縁バリア19とは、互いに距離を隔てて配置されている。絶縁バリア18,19は、コイルグループ11およびコイルグループ12の各コイルグループと、鉄心21〜24もしくはタンク31との間の絶縁を確保するために設けられている。
なお、図中では省略されているが、隣接するコイル層16の間にもプレスボード等の絶縁材が配置されている。
図4は、図2中のIV−IV線上に沿った変圧器の断面図である。図1および図4を参照して、タンク31は、鉄心21〜24と、U相コイル13U、V相コイル13VおよびW相コイル13Wとを収容する。タンク31内は、冷却油または絶縁油として機能する油により満たされている。
タンク31は、磁性体であり、かつ導体である金属から形成されており、本実施の形態では鉄から形成されている。タンク31は、下部タンク32と、下部タンク32に組み合わされる上部タンク33とにより構成されている。下部タンク32は、上部タンク33の下方に配置されている。下部タンク32は、U相コイル13U、V相コイル13VおよびW相コイル13Wを下方から受ける受け皿形状を有する。コイルグループ11とコイルグループ12とは、下部タンク32上に互いに間隔を設けて配置されている。タンク31は、図中に示す構造に限られず、たとえば、下部タンク、中部タンクおよび上部タンクの3分割構造を有してもよい。
なお、タンク31の内壁には、各相コイルからの漏れ磁束がタンクに侵入してタンクの発熱を生じさせないための磁気シールドが接合されている。磁気シールドは、鉄心21〜24を形成する材料と同一材料であるケイ素鋼板から形成されている。
スペーサ部材41は、コイルグループ11およびコイルグループ12に接触し、コイルグループ11とコイルグループ12との間に隙間を形成するように設けられている。スペーサ部材41は、下部タンク32に接触して設けられている。スペーサ部材41は、下部タンク32の底部と鉄心21〜24との間の空間に配置されている。
スペーサ部材41は、非金属から形成されている。スペーサ部材41は、非磁性かつ絶縁性の材料から形成されている。本実施の形態では、スペーサ部材41が、木材により形成されている。スペーサ部材41は、これに限らず、プレスボードや樹脂から形成されてもよい。
スペーサ部材41は、ブロック部としての木製ブロック42と、くさび機構部としての木製くさび43,44とを含んで構成されている。コイルグループ11とコイルグループ12との並び方向において、木製ブロック42の両側にそれぞれ木製くさび43および木製くさび44が配置されている。木製くさび43および木製くさび44は、それぞれコイルグループ11およびコイルグループ12に隣接して配置されている。
図5は、図1中の木製ブロックを示す斜視図である。図5を参照して、木製ブロック42は、中実の略直方体形状を有する。下部タンク32は、底部37と、底部37の両縁から立ち上がり、互いに対向する一対の側部36とを有する。木製ブロック42は、底部37に設置されている。木製ブロック42は、一対の側部36間で延伸する形状を有する。木製ブロック42は、下部タンク32に溶接された固定用金具51によって、下部タンク32に固定されている。木製ブロック42は、変圧器10の組み立て時、コイルグループ11とコイルグループ12との間に必要となる隙間を形成するために設けられている。
図1および図4を参照して、変圧器10は、木製くさび46および木製くさび47をさらに有する。木製くさび46および木製くさび47は、それぞれ、コイルグループ11およびコイルグループ12と、下部タンク32との間の隙間に配置されている。木製ブロック42と下部タンク32との間で木製くさび43,44,46,47によるくさび力をコイルグループ11およびコイルグループ12に作用させることにより、各コイルグループがタンク31内で位置決めされている。
なお、本実施の形態では、木製ブロック42が下部タンク32に固定される構造について説明したが、木製ブロック42は、下部タンク32上に載置されるだけの構造であってもよい。また、木製くさび46,47のみを用いてコイルグループ11,12の位置決めが可能であれば、スペーサ部材41が木製ブロック42のみから構成されてもよい。
変圧器10の稼動時、U相コイル13U、V相コイル13VおよびW相コイル13Wの各相コイルに電流が流れることにより、コイルグループ11,12で漏れ磁束が生じる。本実施の形態では、コイルグループ11とコイルグループ12との間に介在するスペーサ部材41が非磁性材料である木材から形成されるため、コイルグループ11,12で生じた漏れ磁束に起因して、スペーサ部材41が発熱するということがない。また、コイルグループ11,12で生じた漏れ磁束が、スペーサ部材41を介してタンク31に侵入することもない。
また、本実施の形態では、スペーサ部材41が絶縁材料である木材から形成されるため、コイルグループ11,12とスペーサ部材41との間の絶縁を考慮する必要がなくなる。
続いて、図1中の変圧器10の輸送および組み立て方法について説明を行なう。図6は、図1中の変圧器の輸送および組み立て方法の流れを示すフローチャート図である。
図6を参照して、まず、変圧器の工場内で、図1中の変圧器10を組み立て、所定の検査を行なう(S101)。
図7は、図6中のS102に示す工程を説明するための斜視図である。図6および図7を参照して、次に、変圧器10の工場から据え付け地まで輸送するため、変圧器10を分解する(S102)。
この際、輸送中のコイルグループ11,12を一体に保持するために、コイルグループ11,12にそれぞれ拘束部材としての拘束用上枠55を装着する。拘束用上枠55は、コイルグループ11,12の上端に設けられている。拘束用上枠55は、コイル層16(図1,2)の積層方向の力をコイルグループ11,12に作用させることで、積層されたコイル層16の緩みを防ぐ。拘束用上枠55は、コイル層16の積層方向において各コイルグループの両側に配置される一対の拘束板56と、一対の拘束板56同士を締結するボルト58およびナット59とから構成されている。拘束板56は、矩形リブ57によって補強されている。
本実施の形態では、さらに、輸送中のコイルグループ11,12を一体に保持するための拘束用下枠60が、コイルグループ11,12の下端にそれぞれ設けられている。拘束用下枠60は、各コイルグループの四方を取り囲むように設けられている。
図6を参照して、次に、各相コイルや鉄心21〜24などの変圧器10の構成部品を、変圧器10の据え付け場所まで輸送する(S103)。
本実施の形態では、U相コイル13U、V相コイル13VおよびW相コイル13Wを、それぞれコイルグループ11とコイルグループ12とに分割することにより、各コイルグループを個別に据え付け場所まで搬送する。これにより、コイルの輸送単位(コイルの輸送重量や寸法)を小さく抑えた上で、各コイルグループを単独で軽量トラックなどで輸送することが可能となる。
次に、変圧器10の据え付け場所において、コイルグループ11,12を下部タンク32に設置する(S104)。
図8および図9は、図6中のS104に示す工程を説明するための断面図である。図8を参照して、図6中のS104に示す工程においては、まず、コイルグループ11,12の下端に設けられた拘束用下枠60を取り外す。この際、コイルグループ11,12の上端に設けられた拘束用上枠55は、装着したままの状態とされる。拘束用下枠60を取り外すことにより、コイルグループ11,12がコンパクトとなり、変圧器10の重量やタンク31に配置される油量を低減させることができる。また、拘束用上枠55は、引き続きコイルグループ11,12を一体に保持する役割を果たす。
木製ブロック42が設けられた下部タンク32上に、コイルグループ11を載置する。木製くさび46および木製くさび43を、それぞれ、コイルグループ11と、下部タンク32および木製ブロック42との間に挿入し、コイルグループ11を位置決めする。図9を参照して、図8に示す工程と同様の工程により、コイルグループ12を下部タンク32に設置するとともに、木製くさび47および木製くさび44によって、コイルグループ12を位置決めする。木製くさび43,44を用いることにより、コイルグループ11,12のより確実な位置決めが可能となる。また、木製ブロック42を下部タンク32に固定する構成により、コイルグループ11およびコイルグループ12の位置決め作業を個別に行なうことができる。
本実施の形態では、スペーサ部材41によってコイルグループ11とコイルグループ12との間に隙間が形成されている。このため、コイルグループ11,12を下部タンク32に設置する工程時、コイルグループ11およびコイルグループ12の上端にそれぞれ装着された拘束用上枠55同士が干渉するということがない。また、木製くさび43および木製くさび44を、それぞれ木製ブロック42とコイルグループ11およびコイルグループ12との間に挿入する作業を行なうための空間を確保することができる。
図6を参照して、次に、鉄心21〜24を、コイルグループ11,12に形成された鉄心挿入孔17に挿入する(S105)。
図10は、図6中のS105に示す工程を説明するための断面図である。図10を参照して、図6中のS105に示す工程においては、まず、下部タンク32に、ビーム支え66を介してコイル支持用共通ビーム67を取り付ける。このコイル支持用共通ビーム67は、コイルグループ11およびコイルグループ12間に渡って鉄心挿入孔17に挿入され、コイルグループ11,12の重量を受ける。
次に、拘束用上枠55をコイルグループ11,12から取り外す。この際、鉄心挿入孔17に挿入されたコイル支持用共通ビーム67によって、コイルグループ11,12の形状が崩れることを防止できる。次に、鉄心21〜24を定められた鉄心挿入孔17に挿入するとともに、ビーム支え66およびコイル支持用共通ビーム67を撤去する。以上の工程により、図2中のコイル配置を有する変圧器10を組み立てる。
このように構成された、この発明の実施の形態における変圧器10ならびにその輸送および組み立て方法によれば、コイルグループ11とコイルグループ12との間に配置されるスペーサ部材41を木材から形成することにより、漏れ磁束に起因する発熱を抑制するための方策や、各相コイルおよびタンク31間の絶縁を確保する方策が不要となる。このため、変圧器10を簡易な構成としつつ、各相コイルの分割輸送を可能とできる。
続いて、U相コイル13U、V相コイル13VおよびW相コイル13Wの各相コイルをコイルグループ11とコイルグループ12とに分割する位置について、詳細な説明を行なう。
図1を参照して、代表的にU相コイル13Uについて説明すると、U相コイル13Uは、電圧の入力側に配置される高圧側コイル(1次コイル)14Hと、電力の出力側に配置される低圧側コイル(2次コイル)14Lとを含んで構成されている。コイルの巻回軸方向において、高圧側コイル14Hの両側にそれぞれ低圧側コイル14Lが配置されている。本実施の形態では、U相コイル13Uが、コイルの巻回軸方向における高圧側コイル14Hの中心付近でコイルグループ11とコイルグループ12とに分割されている。
高圧側コイル14Hは、紙巻コイル15の断面積および巻き数が等しくなる同種のコイル層16から形成されており、低圧側コイル14Lは、同様に、同種のコイル層16から形成されている。高圧側コイル14Hおよび低圧側コイル14Lをそれぞれ形成するコイル層16同士は、紙巻コイル15の断面積および巻き数が異なるため、高圧側コイル14Hと低圧側コイル14Lとは、別工程により製造されている。
図11は、図1中に示す変圧器の第1変形例を模式的に表わす平面図である。図12は、図11中の変圧器の輸送時の状態を示す平面図である。
図11および図12を参照して、本変形例では、コイルの巻回軸方向において、低圧側コイル14Lの両側にそれぞれ高圧側コイル14Hが配置され、さらにその高圧側コイル14Hの両側にそれぞれ低圧側コイル14L´が配置されている。U相コイル13Uは、コイルの巻回軸方向における低圧側コイル14Lの中心付近でコイルグループ71とコイルグループ72とに分割されている。コイルグループ71とコイルグループ72とは、それぞれ輸送ケース73および輸送ケース74に収容されて、別々に輸送される。
図13は、図1中に示す変圧器の第2変形例を模式的に表わす平面図である。図14は、図13中の変圧器の輸送時の状態を示す平面図である。
図13および図14を参照して、本変形例では、コイルの巻回軸方向において、高圧側コイル14Hの両側に中圧側コイル(2次コイル)14Mが配置され、さらにその中圧側コイル14Mの両側にそれぞれ低圧側コイル(3次コイル)14Lが配置されている。U相コイル13Uは、中圧側コイル14Mと低圧側コイル14Lとの境界位置で、コイルグループ81,82,83に分割されている。コイルグループ81と、コイルグループ82および83とは、それぞれ輸送ケース84および輸送ケース85に収容されて、別々に輸送される。
本変形例では、U相コイル13Uが中圧側コイル14Mと低圧側コイル14Lとの境界位置で分割されている。このような構成により、図1および図11に示す形態のように、同一工程で製造されるコイルを分割する必要がないため、製造工程の簡略化を図ることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1における変圧器を示す斜視図である。 図1中の変圧器のコイル配置を示す平面図である。 図1中の各コイルグループを形成するコイル層を示す図である。 図2中のIV−IV線上に沿った変圧器の断面図である。 図1中の木製ブロックを示す斜視図である。 図1中の変圧器の輸送および組み立て方法の流れを示すフローチャート図である。 図6中のS102に示す工程を説明するための斜視図である。 図6中のS104に示す工程を説明するための断面図である。 図6中のS104に示す工程を説明するための別の断面図である。 図6中のS105に示す工程を説明するための断面図である。 図1中に示す変圧器の第1変形例を模式的に表わす平面図である。 図11中の変圧器の輸送時の状態を示す平面図である。 図1中に示す変圧器の第2変形例を模式的に表わす平面図である。 図13中の変圧器の輸送時の状態を示す平面図である。
符号の説明
10 変圧器、11,12,71,72,81〜83 コイルグループ、15 紙巻コイル、16 コイル層、18,19 絶縁バリア、21〜24 鉄心、31 タンク、41 スペーサ部材、42 木製ブロック、43,44 木製くさび、55 拘束用上枠。

Claims (5)

  1. 共通の鉄心に対して巻回されるコイルからなり、その巻回軸方向において分割され、互いに距離を隔てて配置される第1絶縁体および第2絶縁体によってそれぞれ周囲を取り囲まれる第1コイルグループおよび第2コイルグループと、
    前記第1コイルグループおよび前記第2コイルグループを収容するタンクと、
    前記タンク内に設けられ、前記第1コイルグループと前記第2コイルグループとの間に介在し、非金属から形成されるスペーサ部材とを備える、変圧器。
  2. 前記第1コイルグループおよび前記第2コイルグループは、それぞれ、コイルを同一平面内で螺旋状に巻いたコイル層を、その平面に直交する方向に複数層に積層することによって形成され、
    前記第1コイルグループおよび前記第2コイルグループは、コイルの断面積および巻き数が等しくなる同種の前記コイル層を分断しないように、前記スペーサ部材によって分割される、請求項1に記載の変圧器。
  3. 前記スペーサ部材は、前記タンクに固定されるブロック部と、前記第1コイルグループおよび前記第2コイルグループに対してくさび力を作用させ、前記タンク内で前記第1コイルグループおよび前記第2コイルグループを位置決めするくさび機構部とを有する、請求項1または2に記載の変圧器。
  4. 前記スペーサ部材は、木材、プレスボードおよび樹脂のいずれかにより形成される、請求項1から3のいずれか1項に記載の変圧器。
  5. コイルを同一平面内で螺旋状に巻いたコイル層を、その平面に直交する方向に複数層に積層することにより、第1コイルグループおよび第2コイルグループを組み立てる工程と、
    前記第1コイルグループおよび前記第2コイルグループに、それぞれ、前記コイル層を拘束するための拘束部材を設ける工程と、
    前記拘束部材を設けた前記第1コイルグループおよび前記第2コイルグループを、個別に変圧器の据え付け場所に輸送する工程と、
    変圧器の据え付け場所において、前記第1コイルグループおよび前記第2コイルグループをタンク内に載置するとともに、前記第1コイルグループと前記第2コイルグループとの間に非金属から形成されるスペーサ部材を介在させる工程と、
    前記第1コイルグループおよび前記第2コイルグループに対して共通の鉄心を配置する工程とを備える、変圧器の輸送および組み立て方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012243956A (ja) * 2011-05-19 2012-12-10 Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd 変圧器中身の固定構造を備えた油入変圧器

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