JP2007062834A - 電子レンジ用容器 - Google Patents

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久和 安室
Keizo Kanzaki
敬三 神崎
Takashi Miura
崇 三浦
Kikuo Matsuoka
喜久夫 松岡
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Abstract

【課題】容器本体と蓋体の密封性が良好で、製造時や流通時等における容器の破損を防止できるとともに、電子レンジによる加熱調理時には容器内の内圧上昇によって確実に自動開口する電子レンジ用容器を提供する。
【解決手段】フランジ部を有する合成樹脂製の容器本体と、容器本体のフランジ部にヒートシールされる内面樹脂層及び外面樹脂層を積層した蓋材からなる電子レンジ用容器において、蓋材の内面樹脂層と外面樹脂層の間に容器本体内部と連通する未接着部を設け、該未接着部の外縁部から蓋材の端部に到る部分の内面樹脂層と外面樹脂層を弱接着するとともに、該弱接着部のシール強度を容器本体フランジ部と蓋材の内面樹脂層とのシール部のシール強度よりも小さくする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レトルト食品、冷凍食品等を収納し、電子レンジで加熱調理される電子レンジ用包装容器に関する。
従来、レトルト食品、冷凍食品等を収納後密封し、食べる時に電子レンジで加熱調理する合成樹脂製の電子レンジ調理用包装容器が種々知られている。しかしながら、これらの包装容器を電子レンジで加熱すると、食品から発生する水蒸気等により包装容器の内圧が上昇し、包装容器が破裂して食品が飛散するとともに、電子レンジ内を汚したり、人体に対してやけど等の危害を与えるおそれがある。
このため、このような包装容器を電子レンジで加熱調理する前に、包装容器をあらかじめ部分的に開封したり、包装容器に孔を開けることにより包装容器内で発生する水蒸気等を外部に排出し、包装容器の破裂を防止する方法がとられている。
しかしながら、このような方法は一般消費者にとっては手間のかかるものであるとともに、電子レンジ加熱により発生した水蒸気が直ちに包装容器外へ排出されるために、水蒸気による加熱蒸らし効果が低減し、食味が落ちるという欠点がある。
このような欠点を解消するために、フランジ部を有する合成樹脂製の容器内に食品類を充填し、該フランジ部に蓋体をヒートシールする際に、ヒートシール部に容器の内側方向に突出する突出部を形成することによって、電子レンジで加熱調理する際に、容器内の内圧上昇によって該突出部を自動的に開口させて包装体の破裂を防止する電子レンジ調理用包装容器が種々提案されている。(例えば、特許文献1〜3参照)
特開昭62−235080号公報 特開平11−171261号公報 特開2000−62858号公報
しかしながらこれらの包装容器では、電子レンジ調理時の容器内の内圧上昇によって前記突出部の先端シール部をシール後退させて自動開口させるには、突出部のシール強度を低い値に設定することが必要となる。このため、食品類を充填密封した包装容器の落下耐性等が低下し、包装容器の製造時や流通時の衝撃等により包装容器が前記突出部において破損し、包装容器内の食品類が漏れ出すといった問題点があった。
したがって、本発明は上記従来技術の問題点を解消して、容器本体と蓋体の密封性が良好で、製造時や流通時等における容器の破損を防止できるとともに、電子レンジによる加熱調理時には容器内の内圧上昇によって確実に自動開口する電子レンジ用容器を提供することを目的とする。
本発明者等は鋭意検討した結果、積層材料により構成した電子レンジ用容器の蓋材の内面樹脂層と外面樹脂層の間に容器本体内部と連通する未接着部を設け、該未接着部の外縁部から蓋材の端部に到る部分を弱接着することによって上記課題が解決されることを発見し、本発明を完成したものである。
すなわち、本発明では次の1〜6の構成を採用する。
1.フランジ部を有する合成樹脂製の容器本体と、容器本体のフランジ部にヒートシールされる内面樹脂層及び外面樹脂層を積層した蓋材からなる電子レンジ用容器において、蓋材の内面樹脂層と外面樹脂層の間に容器本体内部と連通する未接着部を設け、該未接着部の外縁部から蓋材の端部に到る部分の内面樹脂層と外面樹脂層を弱接着するとともに、該弱接着部のシール強度を容器本体フランジ部と蓋材の内面樹脂層とのシール部のシール強度よりも小さくしたことを特徴とする電子レンジ用容器。
2.蓋材の未接着部の内面樹脂層に通気孔又は切り込みを設けることによって、未接着部と容器本体内部を連通させたことを特徴とする1に記載の電子レンジ用容器。
3.蓋材の未接着部と弱接着部の境界が、容器本体フランジ部と蓋材の内面樹脂層とのシール部の内側端部よりも外側に配置されたものであることを特徴とする1又は2に記載の電子レンジ用容器。
4.合成樹脂製の容器本体が角型容器であり、容器のコーナー部に位置するように蓋材の未接着部を設けたことを特徴とする1〜3のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
5.合成樹脂製の容器本体が断面形状が円形のカップ状容器であり、蓋材の未接着部を容器本体フランジ部と蓋材の内面樹脂層とのシール部近辺に円弧状に設けたことを特徴とする1〜3のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
6.蓋材の未接着部と対向する位置に、蓋材剥離用のタブを設けたことを特徴とする1〜5のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
上記のような構成を採用することにより、本発明は次のような効果を奏する。
(1)包装容器本体と蓋材の密封性が良好で、製造時や流通時、或いは電子レンジ加熱時等に内容物が漏れ出すことがない。
(2)電子レンジによる加熱調理時に、包装容器の内圧が一定以上になると、蓋材の弱接着部において蓋材を構成する内面樹脂層と外面樹脂層の界面から自動開口し、容器の破裂や変形を防止することができる。
(3)特別な工程や部材を必要とせず、低コストで包装容器を製造することができる。
本発明では電子レンジ用容器の蓋材を、内面樹脂層及び外面樹脂層を積層した材料により構成する。蓋材の内面樹脂層を構成する材料としては、通常包装容器の製造に用いられるヒートシール性を有するプラスチック材料が使用される。
このようなヒートシール性を有するプラスチック材料としては、例えば公知の低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン系不飽和カルボン酸乃至その無水物でグラフト変性されたオレフィン樹脂等のオレフィン系樹脂、比較的低融点乃至低軟化点のポリアミド乃至コポリアミド樹脂、ポリエステル乃至コポリエステル樹脂、ポリカーボネイト樹脂等が使用される。
また、蓋材の外面樹脂層を構成するプラスチック材料としては、ヒートシール性を有し又は有さない熱可塑性樹脂、各種バリヤーフイルムや酸素吸収性樹脂を使用することができる。このようなプラスチック材料としては、例えばヒートシール性を有する熱可塑性樹脂からなる単層のフイルム、シート類や、ヒートシール性を有する熱可塑性樹脂を他の熱可塑性樹脂等と積層した多層フイルム、シート等が挙げられる。
このような熱可塑性樹脂としては、例えば結晶性ポリプロピレン、結晶性プロピレン−エチレン共重合体、結晶性ポリブテン−1、結晶性ポリ4−メチルペンテン−1、低−、中−、或いは高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、EVAケン化物、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)等のポリオレフィン類;ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体等の芳香族ビニル共重合体;ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン樹脂等のハロゲン化ビニル重合体;ポリアクリル系樹脂;アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体の如きニトリル重合体;ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート等のポリエステル類;6−ナイロン、12−ナイロン、メタキシリレンジアミン(MX)ナイロンのようなポリアミド類;各種ポリカーボネート;フッ素系樹脂;ポリオキシメチレン等のポリアセタール類等の熱可塑性樹脂を挙げることができる。これらの熱可塑性樹脂は単独で又は二種以上をブレンドして使用することができ、また、各種の添加剤を配合して使用してもよい。
バリヤーフイルムとしては、公知の酸素バリヤー性を有する熱可塑性樹脂により構成されたフイルムは、全て使用することができる。このような樹脂としては、例えばエチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂等が挙げられるが、焼却処分時に有害ガスを発生するおそれのない塩素を含まない樹脂を使用することが好ましい。
特に好ましい酸素バリヤー性樹脂としては、エチレン含有量が20〜60モル%、特に25〜50モル%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体を、ケン化度が96モル%以上、特に99モル%以上となるようにケン化して得られる共重合体ケン化物が挙げられる。
他の好ましい酸素バリヤー性樹脂としては、炭素数100個当たりのアミド基の数が5〜50個、特に6〜20個の範囲にあるポリアミド類;例えばナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6/6,6共重合体、メタキシリレンアジパミド(MX6)、ナイロン6,10、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン13等が挙げられる。
また、他のバリヤーフイルムとして、シリカ蒸着ポリエステルフイルム、アルミナ蒸着ポリエステルフイルム、シリカ蒸着ナイロンフイルム、アルミナ蒸着ナイロンフイルム、アルミナ蒸着ポリプロピレンフイルム、炭素膜蒸着ポリエステルフイルム、炭素膜蒸着ナイロンフイルム、さらにアルミナ及びシリカをポリエステルフイルムやナイロンフイルム等のベースフイルムに同時蒸着した2元蒸着フイルム、またナイロン6/メタキシリレンジアミンナイロン共押出しフイルム、ポリプロピレン/エチレン−ビニルアルコール共重合体共押出しフイルム、またポリビニルアルコールコートポリプロピレンフイルム、ポリビニルアルコールコートポリエステルフイルム、ポリビニルアルコールコートナイロンフイルム、ポリアクリル酸系樹脂コートポリエステルフイルム、ポリアクリル酸系樹脂コートナイロンフイルム、ポリアクリル酸系樹脂コートポリプロピレンフイルム、ポリグリコール酸樹脂コートポリエステルフイルム、ポリグリコール酸樹脂コートナイロンフイルム、ポリグリコール酸樹脂コートポリプロピレンフイルム等の有機樹脂コートフイルム、さらに有機樹脂材料及び無機材料からなるハイブリッドコート材をポリエステルフイルムやナイロンフイルム、ポリプロピレンフイルム等のベースフイルムにコーティングしたもの等を挙げることができる。
これらのバリヤーフイルムは、単独で又は2種以上を組合わせて使用することができる。
酸素吸収性樹脂としては、(1)樹脂自体が酸素吸収性を有する樹脂を使用する、もしくは(2)酸素吸収性を有する又は有しない熱可塑性樹脂中に酸素吸収剤を配合した樹組成物を使用することができる。酸素吸収性樹脂組成物(2)を構成する熱可塑性樹脂としては特に制限はなく、酸素バリヤー性を有する熱可塑性樹脂や、酸素バリヤー性を有さない熱可塑性樹脂のいずれもが使用できる。樹脂組成物(2)を構成する熱可塑性樹脂として、樹脂自体が酸素吸収性又は酸素バリヤー性を有するものを使用した場合は、酸素吸収剤による酸素吸収効果との組合せにより、容器内部への酸素の侵入を効果的に防止することができるので好ましい。
樹脂自体が酸素吸収性を有するものとしては、例えば、樹脂の酸化反応を利用したものが挙げられる。酸化性の有機材料、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリプロピレン、エチレン一酸化炭素共重合体、6−ナイロン、12−ナイロン、メタキシリレンジアミン(MX)ナイロンのようなポリアミド類に、酸化触媒としてコバルト、ロジウム、銅等の遷移金属を含む有機酸塩類や、ベンゾフェノン、アセトフェノン、クロロケトン類のような光増感剤を加えたものが使用できる。これらの酸素吸収材料を使用した場合は、紫外線、電子線のような高エネルギー線を照射することによって、一層の効果を発現させることも出来る。
熱可塑性樹脂中に配合する酸素吸収剤としては、従来この種の用途に使用されている酸素吸収剤は全て使用できるが、一般には還元性でしかも実質上水に不溶なものが好ましく、その適当な例としては、還元性を有する金属粉、例えば還元性鉄、還元性亜鉛、還元性錫粉;金属低位酸化物、例えばFeO、Fe;還元性金属化合物、例えば炭化鉄、ケイ素鉄、鉄カルボニル、水酸化第一鉄等の一種又は二種以上を組み合わせたものを主成分としたものが挙げられる。特に好ましい酸素吸収剤としては、還元性鉄、例えば鉄鋼の製造工程で得られる酸化鉄をコークスで還元し、生成した海綿鉄を粉砕後、水素ガスや分解アンモニアガス中で仕上還元を行なった還元性鉄や、酸洗工程で得られる塩化鉄水溶液から鉄を電解析出させ、粉砕後仕上還元を行なった還元性鉄等が挙げられる。
これらの酸素吸収剤は必要に応じて、アルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、第三リン酸塩、第二リン酸塩、有機酸塩、ハロゲン化物等の電解質からなる酸化促進剤や、さらには活性炭、活性アルミナ、活性白土のような助剤とも組み合わせて使用することができる。特に好ましい酸化促進剤としては、塩化ナトリウム、塩化カルシウム或いはこれらを組合わせたもの等が挙げられる。
還元性鉄と酸化促進剤を組合わせて使用する場合には、両者の配合割合は、合計量を100重量部として、還元性鉄99〜80重量部及び酸化促進剤1〜20重量部、特に還元性鉄98〜90重量部及び酸化促進剤2〜10重量部とすることが好ましい。
他の酸素吸収剤としては、多価フェノールを骨格内に有する高分子化合物、例えば多価フェノール含有フェノール・アルデヒド樹脂等が挙げられる。更に、水溶性物質であるアスコルビン酸、エリソルビン酸、トコフェロール類及びこれらの塩類等も好適に使用することが出来る。これらの酸素吸収性物質の内でも、還元性鉄及びアスコルビン酸系化合物が特に好ましい。
また、上記の樹脂自体が酸素吸収性を有する樹脂を、酸素吸収剤として熱可塑性樹脂中に配合してもよい。
これら酸素吸収剤は、一般に平均粒径が50μm以下、特に30μm以下の粒径を有することが好ましく、透明あるいは半透明性を必要とする場合には、平均粒径10μm以下、特に5μm以下の粒径を有することが好ましい。酸素吸収剤は、上記の樹脂に1乃至70重量%、特に5乃至30重量%の割合で配合することが好ましい。
本発明の電子レンジ用容器の容器本体を構成する材料としては、通常は、上記した蓋材の内面樹脂層を構成するヒートシール性を有するプラスチック材料が使用される。このようなプラスチック材料としては、例えばヒートシール性を有する熱可塑性樹脂からなる単層のフイルム、シート類や、ヒートシール性を有する熱可塑性樹脂を他の熱可塑性樹脂等と積層した多層フイルム、シート等が挙げられる。
本発明において、容器本体及び蓋材を構成材料としては、各種バリヤーフイルムや酸素吸収性樹脂層を含む多層構造の積層体を使用することが好ましい。積層体を構成する各層間には必要に応じて接着剤層を介在させることができる。このような接着剤としては特に制限はなく、例えば無水マレイン酸のような酸無水物で変性されたポリオレフィン系接着剤や、ポリウレタン系接着剤等、通常積層体用の接着剤として用いられるものはいずれも使用することができる。
容器本体を構成する積層体の好適な層構成としては、例えば、容器の外層側から順に、ポリプロピレン(PP)/接着剤/エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)のようなガスバリヤー性樹脂/接着剤/PP;PP/接着剤/EVOH/接着剤/酸素吸収性樹脂層(例えば、還元性鉄及び酸化促進剤を含むポリオレフィン)/PP等が挙げられる。
また、蓋材を構成する積層体の好適な層構成としては、例えば、蓋材の外層側から順に、ナイロン(NY)/EVOH/PP系・ポリエチレン(PE)系複合材料(内面樹脂層);NY/EVOH/直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(内面樹脂層);蒸着ポリエチレンテレフタレート(PET)/NY/PP系・PE系複合材料(内面樹脂層);蒸着PET/NY/LLDPE(内面樹脂層);蒸着PET/NY/ポリブチレンテレフタレート(PBT)系樹脂(内面樹脂層);等が挙げられる。
つぎに、図面に基づいて本発明の電子レンジ用容器について説明する。
図1〜図4は本発明の電子レンジ用容器の1例を示す図であり、図1は容器の斜視図、また、図2は容器を電子レンジで加熱した際に容器が自動開口する状態を示す斜視図である。そして、図3は図1のXX線における断面の状態を示す部分拡大模式図であり、図4は電子レンジで加熱した際に図3の部分にかかる内圧の状態を説明する部分拡大模式図である。
この電子レンジ用容器B1は、フランジ部を有する角型の容器本体1と、容器本体1のフランジ部2に周縁シール部4においてヒートシールされる蓋材3からなるものである。蓋材3は、ヒートシール性を有する内面樹脂層5と、ガスバリヤーフイルム11と熱可塑性フイルム12を貼合わせた外面樹脂層6を積層したもので、内面樹脂層5と外面樹脂層6の間には通気孔8により容器本体内部と連通する未接着部7が設けられている。未接着部7の外縁部16から蓋材3の外側端部に到る部分13は、そのシール強度が容器本体フランジ部2と蓋材3の内面樹脂層5との周縁シール部4のシール強度よりも小さくなるように、弱接着部として構成されている。また、未接着部7と弱接着部13の境界16は、フランジ部2と内面樹脂層5との周縁シール部4の内側端部15よりも外側に配置されている。この容器B1では、内面樹脂層5と外面樹脂層6の積層工程を簡単にするために、未接着部7の内縁部17から蓋材3の内側部分14は、弱接着部13と同様のシール強度を有する弱接着部として構成したが、弱接着部13とは異なるシール強度とすることもできる。内面樹脂層5と外面樹脂層6は、通常はヒートシールにより積層されるが、接着剤を使用して積層することもできる。
内容物を充填密封した容器B1を電子レンジで加熱すると、図4にみられるように、内容物から発生した水蒸気等は通気孔8を通って未接着部7内に入り込み、未接着部7を膨張させて未接着部7と弱接着部13の境界16から弱接着部13の外側に向かう応力集中が発生し(図4矢印)、境界16から弱接着部13の剥離が始まる。容器内の内圧上昇とともに弱接着部13が後退し、剥離が蓋材3の外端に達すると、蓋材3が内面樹脂層5と外面樹脂層6の界面で開口し、水蒸気等が外部に排出されて内容物の加熱調理が完了する。(図2参照)
なお、図示しないが、電子レンジによる加熱前あるいは加熱中において、容器内に充填した米飯等の内容物の一部が通気孔8を塞ぐように留まったり、通気孔8を通って未接着部7に入り込んだりしないように、通気孔8に水蒸気等のみを通過させるフィルター機能部材を設けるようにしても良い。
図5は、本発明の電子レンジ用容器の他の例を示す平面図である。
この容器B2は、フランジ部2を有する角型の容器本体と、容器本体のフランジ部に周縁シール部4においてヒートシールされる蓋材3からなるものである。この容器B2では、蓋材3のコーナー部に切り込み18により容器本体内部と連通する略三角形の未接着部7が設けられている。また、未接着部7と対向するコーナー部に、電子レンジ加熱により蓋材3の弱接着部13が自動開口した後に、蓋材3を剥離するためのタブ9を設けるとともに、蓋材の剥離を容易にするために該コーナー部で周縁シール部4を容器外側方向に向けて突出させている。容器B2の他の構成は、図1〜図4の容器B1と基本的に同様である。
図6は、本発明の電子レンジ用容器の他の例を示す平面図である。
この容器C1は、容器本体を容器底部に向けて縮径する円筒状のカップ型容器として構成し、容器本体のフランジ部2に蓋体3の周縁部をヒートシールすることにより周縁シール部4を形成したものである。蓋体3には、通気孔8により容器本体内部と連通する円形の未接着部7が設けられ、未接着部7と対向する位置には蓋材剥離用のタブ9が設けられている。容器C1の他の構成は、図1〜図4の容器B1と基本的に同様である。
図7は、本発明の電子レンジ用容器の他の例を示す平面図である。
この容器C2では、蓋体3に切り込み18により容器本体内部と連通する未接着部7を、蓋体3の略半分の大きさの半円状に形成したものである。容器C1の他の構成は、図6の容器C1と同様である。
この例では、蓋体3に形成する未接着部7の形状を半円状としたが、半円よりも小さい円弧状とする等適宜変更できることは勿論である。
つぎに、実施例により本発明の電子レンジ用容器についてさらに説明するが、以下の実施例は、本発明を限定するものではない。
(実施例1)
本実施例では、図1〜図4に記載の角型電子レンジ用容器B1を次の手順で作製した。 図3の外面樹脂層6を構成する厚さ12μmのシリカ蒸着2軸延伸ポリエステルフイルム12と厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフイルム11、及び内面樹脂層5を構成する厚さ50μmのポリプロピレンフイルムとを、ポリウレタン系接着剤を使用してドライラミネーションにより、蓋材となるロール状の多層フイルムを作製した。この際に、ポリプロピレンフイルム5の蓋材3の一方の短辺の内側部に、幅10mm×長さ80mmの通気孔8を設けるとともに、2軸延伸ナイロンフイルム11とポリプロピレンフイルム5をラミネートする際に、該通気孔8の周囲に幅30mm×長さ100mmの未接着部7を形成した。
一方、厚さ0.8mmのポリプロピレン樹脂製多層シートを使用して、通常の真空・圧空成形機により、外寸155mm×133mm、高さ29mm(内容積約340ml)で、直線部のフランジ幅が8mm、コーナー部の最大フランジ幅が17mmの、図1に示すフランジ付角型容器B1を成形した。この角型容器10個に米飯各200gを充填し、上記で得られた蓋材用多層フイルムを切断して作製された蓋材3を、フランジ部2とヒートシールすることにより密封した。
この容器における、蓋材3のナイロンフイルム11とポリプロピレンフイルム5の接着強度(図3の弱接着部13及び接着部14)は5N/15mmであり、ポリプロピレンフイルム5と容器本体のフランジ部2との周縁シール部4のシール強度は15N/15mmであった。また、蓋材3の未接着部7と弱接着部13の境界16は、フランジ部2とポリプロピレンフイルム5の周縁シール部4の内側端部15よりも2mm外側に位置するように構成した(図3参照)。
(実施例2)
実施例1において、蓋材3の未接着部7と弱接着部13の境界16を、周縁シール部4の内側端部15よりも3mm外側に位置するように構成した以外は、実施例1と同様にして蓋材及び容器本体を作製し、同様に米飯各200gを充填密封した角型容器10個を製造した。
(実施例3)
実施例2において、蓋材の内面樹脂層5を構成するポリプロピレンフイルムに設ける通気孔8のサイズを幅5mm×長さ60mmとし、該通気孔8の周囲に形成する未接着部7のサイズを幅20mm×長さ80mmとした以外は、実施例2と同様にして蓋材及び容器本体を作製し、同様に米飯各200gを充填密封した角型容器10個を製造した。
(参考例)
実施例3において、蓋材3の未接着部7と弱接着部13の境界16を、周縁シール部4の内側端部15よりも2mm内側に位置するように構成した以外は、実施例3と同様にして蓋材及び容器本体を作製し、同様に米飯各200gを充填密封した角型容器10個を製造した。
(比較例)
実施例1において、蓋材の内面樹脂層5を構成するポリプロピレンフイルムに、通気孔8及び未接着部7を設けずに蓋材3を構成した以外は、実施例1と同様にして蓋材及び容器本体を作製し、同様に米飯各200gを充填密封した角型容器10個を製造した。
上記の各例で得られた米飯充填容器各10個を、定格出力600Wの電子レンジで加熱し、弱接着部13の外端からの自動開口の状況、及び容器の周縁シール部4における漏洩の有無を調べ、その結果を表1に示した。また、5℃で保存した米飯充填容器を1.2mの高さから10回水平に落下させてシール破損の有無を調べ、その結果を表1に示した。
表1において、未接着部と弱接着部の境界位置は、図3における周縁シール部4の内側端部15を基準とし、未接着部7と弱接着部13の境界16が内側端部15よりも2mm容器の外側にある場合を2(mm)、境界16が内側端部15よりも2mm容器の内側にある場合を−2(mm)と表示した。
Figure 2007062834
上記表1によれば、本発明の未接着部と弱接着部を設けた蓋材を使用すると、電子レンジ加熱で弱接着部から自動的に蒸気が抜け、容器と蓋材間で漏洩することなく内容物の調理を行うことができた。また、落下試験でもシール破損はなく、内容物の漏洩はなかった。
上記の各例では、本発明を角型容器に適用した例について説明したが、本発明を円筒状のカップ型容器等、他の形状を有する容器に適用できることは言うまでもない。また、通気孔に代えてスリット状の切り込みを設けたり、その位置の変更、或いは未接着部の形状や寸法を変更する等、適宜設計変更できることは言うまでもない。
本発明の電子レンジ用容器の1例を示す斜視図である。 図1の容器を電子レンジで加熱した際に、容器が自動開口する状態を示す図である。 図1のXX線における断面の状態を示す部分拡大模式図である。 電子レンジ加熱時に、図3の部分にかかる内圧の状態を説明する図である。 本発明の電子レンジ用容器の他の例を示す平面図である。 本発明の電子レンジ用容器の他の例を示す平面図である。 本発明の電子レンジ用容器の他の例を示す平面図である。
符号の説明
B1,B2 角型容器
C1,C2 カップ型容器
1 容器本体
2 フランジ部
3 蓋材
4 周縁シール部
5 内面樹脂層
6 外面樹脂層
7 未接着部
8 通気孔
9 蓋材剥離用タブ
11 ガスバリヤーフイルム
12 熱可塑性フイルム
13 弱接着部
14 接着部
15 周縁シール部内端
16 未接着部と弱接着部の境界
18 切り込み

Claims (6)

  1. フランジ部を有する合成樹脂製の容器本体と、容器本体のフランジ部にヒートシールされる内面樹脂層及び外面樹脂層を積層した蓋材からなる電子レンジ用容器において、蓋材の内面樹脂層と外面樹脂層の間に容器本体内部と連通する未接着部を設け、該未接着部の外縁部から蓋材の端部に到る部分の内面樹脂層と外面樹脂層を弱接着するとともに、該弱接着部のシール強度を容器本体フランジ部と蓋材の内面樹脂層とのシール部のシール強度よりも小さくしたことを特徴とする電子レンジ用容器。
  2. 蓋材の未接着部の内面樹脂層に通気孔又は切り込みを設けることによって、未接着部と容器本体内部を連通させたことを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ用容器。
  3. 蓋材の未接着部と弱接着部の境界が、容器本体フランジ部と蓋材の内面樹脂層とのシール部の内側端部よりも外側に配置されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子レンジ用容器。
  4. 合成樹脂製の容器本体が角型容器であり、容器のコーナー部に位置するように蓋材の未接着部を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
  5. 合成樹脂製の容器本体が断面形状が円形のカップ状容器であり、蓋材の未接着部を容器本体フランジ部と蓋材の内面樹脂層とのシール部近辺に円弧状に設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
  6. 蓋材の未接着部と対向する位置に、蓋材剥離用のタブを設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
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