JP2014024553A - 蓋付き容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓋材と容器本体とがシールされて構成される環状シール部が設計位置からどの方向にズレてしまった場合でも、容器内からの排出ガスが開封用タブにかからず、圧力弁機能が働いていることを示す、破裂音のないガス抜きが可能な蓋付き容器を提供する。
【解決手段】蓋材10には、少なくとも一対の裏ハーフカット11が蓋材10の中心Oを挟んで対向する位置にあり、裏ハーフカット11は、シーラント層5側から剥離面まで貫通しており、裏ハーフカット11の一端は、環状シール部30の内側端部30aから蓋材10の内方に向かい斜めに設けられており、開封用タブ12の容器本体20と接する部分の両端と蓋材10の中心Oとを結んだ領域にαは裏ハーフカット11が存在しない。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子レンジ等で加熱して容器内の圧力が高まった際に、容器内のガスを容器外に排出する圧力弁機能を備えた蓋付き容器に関する。より詳しくは、容器本体に蓋材をヒートシールする際に位置ズレが生じても圧力弁機能が正常に機能する蓋付き容器に関する。
従来技術として、安定したガス抜き性を備えた圧力弁機能を備えた蓋材を用いて構成した容器について開示された文献がある(特許文献1)。
特許文献1の容器は、特許文献1の図4等に示すように、容器本体90の開口部が蓋材50によってヒートシールされており、その蓋材50は、表面層1と、ポリオレフィンと環状オレフィンコポリマーとを所定の比率で配合した混合樹脂層3に接して積層されたポリエステル系フィルム層2と、最下部に位置するシーラント層5と、を有し、ポリエステル系フィルム層2と混合樹脂層3との界面が剥離面となる積層体で構成しており、開口部の内側となる領域には、シーラント層5側から切り込まれた裏ハーフカット30が少なくとも1つ設けられている。
特許文献1の容器は、容器内の圧力が高まった際に、容器内のガスが裏ハーフカット30に浸入し、ポリエステル系フィルム層2と混合樹脂層3との間で界面剥離が生じ、容器内のガスをポリエステル系フィルム層2と混合樹脂層3との隙間を通って容器外に排出することができる。その結果、安定したガス抜きを行うことを可能にしている。
特許文献1には、一例であるが、特許文献1の図3、図4等に示すように、裏ハーフカット30を容器の開口中心付近に設けた構成例が開示されている。しかし、裏ハーフカット30を容器の開口中心付近に設けた場合は、容器内のガスがどの方向からでも容器外に排出される可能性があるため、容器内のガスが容器外に排出される排出位置を規定することができない。そのため、蓋材50を容器本体90から開封するための開封用タブ50q付近から容器外に高温、高圧なガスが排出した場合は、開封用タブ50qにガスがかかり、開封用タブ50qが高温となり開封用タブ50qを持てず、使用者が蓋材50を開封することが困難となるおそれがある。
このようなことから、容器内のガスが容器外に排出される排出位置を開封用タブにかからないようにした蓋付き容器の開発が望まれている。
また、特許文献2には、特許文献2の図3等に示すように、ハーフカット線7を、蓋材4の周縁に沿って連続的または断続的に設けた構成例について開示されている。
さらに、特許文献3には、特許文献3の図8、図9等に示すように、環状の切り込み部8がヒートシール部4の内縁41より蓋材5の内方に設けられていると共に、その環状の切り込み部8の一部8aが他部8bよりヒートシール部4側に突出して易剥離部7を形成した構成例について開示されている。また、段落番号0043に環状の切り込み部8の一部8aとヒートシール部4の内縁41との距離Laが1.0mmである旨が開示されている。特許文献3では、環状の切り込み部8の一部8aで構成する易剥離部7が容器内部の圧力上昇により剥離し、易剥離部7からガスを排出することにしている。
特開2007−320582号公報 特開平10−258878号公報 特開2007−204134号公報
しかし、特許文献2は、特許文献1と同様に、電子レンジ等で加熱して容器内の圧力が高まった際に容器の内部に生じたガスを容器外に逃がすことのみを主眼にしており、ガスの排出位置を開封用タブにかからないようにすることについては何ら考慮されていない。
また、特許文献2には、特許文献2の図3等に示すように、ハーフカット線7を蓋材4の周縁に沿って設けた構成例について開示されているが、蓋材4と容器本体1とを熱接着(シール)させた状態において、加熱によって生じたガスが排出される排出位置を開封用タブにかからないようにする内容については開示されていない。このため、蓋材4と容器本体1とを熱接着(シール)させて構成する接着部分(シール部分)のヒートシール位置が設計位置からズレた場合に、ハーフカット線7が接着部分に重なってしまい、電子レンジ等で加熱して容器内の圧力が高まった際に容器の内部に生じたガスを容器外に逃がすことができない状況が発生し、開封用タブの付近からガスが排出されたり、容器内の圧力が高いままの状態で開封せざるを得ない状態になったり、加熱途中で破裂するおそれがあり、好ましくない。
開封用タブの付近からガスが排出された場合は、開封用タブが高温となり開封用タブを持てず、使用者が蓋材を開封することが困難となるおそれがある。また、容器内の圧力が高いまま使用者が開封することになると、開封時に高温のガスが一気に噴き出してしまうおそれがある。また、破裂した場合に内容物が電子レンジ内に飛び散り、電子レンジが汚れてしまうという問題がある。
特許文献3は、環状の切り込み部8の一部8aで構成する易剥離部7からガスを排出するため、ガスの排出位置を開封用タブにかからないように規定することが可能である。しかし、特許文献3では、蓋材5と容器本体1とをヒートシールする際に位置ズレが発生し、環状の切り込み部8の位置が設計位置よりもヒートシール部4側に接近してしまった場合は、易剥離部7ではなく環状の切り込み部8からガスが外部に排出してしまうおそれがあり、この場合は、ガスの排出位置を規定できなくなってしまう。
なお、特許文献3には、段落番号0050、図11に、蓋材5と容器本体1との位置ズレを考慮し、環状の切り込み部8の一部8aで構成する易剥離部7の外側に補助切れ込み部21を設けた構成例について開示されている。しかし、易剥離部7の外側方向に位置ズレが発生した場合は、補助切れ込み部21を設けた意味が無くなってしまう。また、易剥離部7の外側方向に位置ズレが発生した場合は、環状の切れ込み部8もヒートシール部4側に接近することになり、意図しない場所からガスが外部に排出してしまうおそれがある。もし、開封用タブが設けられた位置からガスが外部に排出した場合は、開封用タブが高温となり開封用タブを持てず、使用者が蓋材を開封することが困難となるおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、蓋材と容器本体とがシールされて構成されるシール部が設計位置からどの方向にズレてしまった場合でも、容器内からの排出ガスが開封用タブにかからず、圧力弁機能が働いていることを示す、破裂音のないガス抜きが可能な蓋付き容器を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は以下の特徴を有することとする。
本発明にかかる蓋付き容器は、
蓋材と容器本体とを有し、前記容器本体の環状の開口部を前記蓋材で塞ぐ蓋付き容器であって、
前記蓋材は、前記容器本体より突出する開封用タブを有し、
前記蓋材は、第一の層、第二の層、シーラント層の3層を少なくとも積層しており、
前記第一の層と前記第二の層との界面が剥離面となり、
前記シーラント層が前記容器本体とシールされて環状シール部を構成し、
前記蓋材には、少なくとも一対の裏ハーフカットが前記蓋材の中心を挟んで対向する位置にあり、
前記裏ハーフカットは、前記シーラント層側から前記剥離面まで貫通しており、
前記裏ハーフカットの一端は、前記環状シール部の内側端部から前記蓋材の内方に向かい斜めに設けられており、
前記開封用タブの前記容器本体と接する部分の両端と前記蓋材の中心とを結んだ領域には前記裏ハーフカットが存在しない、ことを特徴とする。
本発明によれば、蓋材と容器本体とがシールされて構成されるシール部が設計位置からどの方向にズレてしまった場合でも、容器内からの排出ガスが開封用タブにかからず、圧力弁機能が働いていることを示す、破裂音のないガス抜きが可能になる。
本実施形態の蓋付き容器100の構成例を示す図である。 第一の蓋材10の層構成例を示す図である。 図1に示す蓋付き容器100内のガスが蓋付き容器100外に排出した状態を示す図である。 第1の実施形態の試験方法の説明図である。 第1の実施形態の試験結果を示す図である。 環状シール部30の形成位置が設計位置の場合(a)と、環状シール部30の形成位置が設計位置から左に2.0mmズレてしまった場合(b)と、を示す図である。 実施例1の試験結果を示す図である。 第二の蓋材10の層構成例を示す図である。 実施例2の試験結果を示す図である。
(本発明にかかる蓋付き容器100の概要)
まず、図1、図2を参照しながら、本発明にかかる蓋付き容器100の概要について説明する。図1は、本発明にかかる蓋付き容器100の構成例を示し、図1(a)は、蓋付き容器100を上面から見た状態を示し、図1(b)は、蓋付き容器100の断面構成例を示し、図1(a)に示すA-A'断面構成例を示す。図2は、蓋材10の層構成例を示す。
本発明にかかる蓋付き容器100は、図1(b)に示すように、蓋材10と容器本体20とを有し、容器本体20の環状の開口部を蓋材10で塞ぐ蓋付き容器100であって、蓋材10は、図1(a)に示すように、容器本体20より突出する開封用タブ12を有し、蓋材10は、図2に示すように、第1の層(混合樹脂層3に相当)、第2の層(ポリエステル系フィルム層4に相当)、シーラント層5の3層を少なくとも積層しており、第1の層3と第2の層4との界面が剥離面となり、シーラント層5が容器本体20とシールされて環状シール部30を構成する蓋付き容器100である。
本発明にかかる蓋材10には、少なくとも一対の裏ハーフカット11が蓋材10の中心0を挟んで対向する位置にあり、裏ハーフカット11は、シーラント層5側から剥離面まで貫通しており、裏ハーフカット11の一端は、環状シール部30の内側端部30aから蓋材10の内方に向かい斜めに設けられており、開封用タブ12の容器本体20と接する部分の両端と蓋材10の中心Oとを結んだ領域αには裏ハーフカット11が存在しないことを特徴としている。
本発明にかかる蓋材10には、裏ハーフカット11が設けられているため、容器内の圧力が高まった際に、容器内のガスが裏ハーフカット11に浸入し、第1の層3と第2の層4との間で界面剥離が生じ、第1の層3と第2の層4との隙間を通って容器内のガスを容器外に排出することができる。その際に、本発明にかかる蓋材10は、図1に示すように、少なくとも一対の裏ハーフカット11が蓋材10の中心0を挟んで対向する位置にあり、且つ、環状シール部30の内側端部30aから蓋材10の内方に向かい斜めに設けられている。また、開封用タブ12の容器本体20と接する部分の両端と蓋材10の中心Oとを結んだ領域αには裏ハーフカット11が存在しないようにしている。
本発明にかかる蓋材10は、第1の層3と第2の層4との界面で剥離すればよく、第1の層3は混合樹脂層3に限定されず、易剥離ニスを第1の層3又は第2の層4の接合面に塗布して剥離面を形成してもよい。
本発明においては、蓋材10と容器本体20とをシールする際に、機械特性上、蓋材10と容器本体20とのシール位置(環状シール部30の形成位置)が設計位置から上下左右に2mmの範囲でズレが生じることが判明した。このため、本発明においては、少なくとも一対の裏ハーフカット11を蓋材10の中心Oを挟んで対向する位置に設け、裏ハーフカット11は、環状シール部30の内側端部30aから蓋材10の内方に向かい斜めに設けることにした。なお、設計位置とは、容器本体20の中心に対して蓋材10の中心Oが重なるときに蓋材10と容器本体20とをシールするとできる蓋材10と容器本体20とのシール位置(環状シール部30の形成位置)である。これにより、蓋材10と容器本体20とをシールする際に、蓋材10と容器本体20とのシール位置(環状シール部30の形成位置)が設計位置からどの方向にズレてしまった場合でも、少なくとも1箇所の裏ハーフカット11は、その裏ハーフカット11の一部が環状シール部30に重ならずに形成でき、さらに、確実に圧力弁機能を発揮するための裏ハーフカット11の位置である、環状シール部30の内側端部30aから2mm以内の位置に裏ハーフカット11の一部が存在するように形成することができる。その結果、蓋材10と容器本体20とがシールされて構成される環状シール部30が設計位置からどの方向にズレてしまった場合でも、容器内からの排出ガスが開封用タブ12にかからず、圧力弁機能が働いていることを示す、破裂音のないガス抜きが可能になる。以下、添付図面を参照しながら、本発明にかかる蓋付き容器100の実施形態について詳細に説明する。
(第一の蓋材の実施形態)
<蓋付き容器100の構成例>
まず、図1、図2を参照しながら、本実施形態の蓋付き容器100の構成例について説明する。図1は、本実施形態の蓋付き容器100の構成例を示し、図1(a)は、蓋付き容器100を上面から見た状態を示し、図1(b)は、蓋付き容器100の断面構成例を示し、図1(a)に示すA-A'断面構成例を示す。図2は、蓋材10の層構成例を示す。
本実施形態の蓋付き容器100は、図1(b)に示すように、蓋材10と、容器本体20と、を有し、蓋材10を構成するシーラント層5と容器本体20とがシールされ、容器本体20の環状の開口部が蓋材10で塞がれた蓋付き容器100である。
本実施形態の蓋材10は、表面層1、接着層2、混合樹脂層3、ポリエステル系フィルム層4、シーラント層5で構成している。本実施形態の蓋材10は、混合樹脂層3とポリエステル系
フィルム層4との間で界面剥離が生じる。
表面層1は、外気と接する最外層を構成する層であり、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート等のプラスチックフィルム又はシート、アルミニウム、鉄、銅、これらを主成分とする合金等の金属箔又は金属板、セロファン、紙、織布、不織布等の材料を用いて構成する。なお、表面層1は、上記材料を用いて単層もしくは多層で構成する。
表面層1は、寸法安定性、耐熱性、機械的強度、印刷適正などを考慮した場合、ポリエステル系樹脂であるポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン系樹脂である二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリアミド系樹脂であるナイロン(Ny)等の材料を用いて構成する。また、本実施形態の蓋材10を電子レンジで加熱する蓋付き容器100の蓋材10として用いる場合は、表面層1は、非金属材料のみで構成する必要がある。
接着層2は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、無延伸ポリプロピレン(CPP)、エチレン−メタクリル酸共重合体樹脂(EMAA)等のポリオレフィンを材料とし、後述する混合樹脂層3と接着層2との接着を強固にし、意図しない層間での剥離を防止するための層である。また、接着層2は、後述する混合樹脂層3を構成する環状オレフィンコポリマーの有する縦裂き性を低減し、後述する混合樹脂層3から剥離する際の縦裂きを防止するための層である。
接着層2を構成する材料としては、後述する混合樹脂層3を構成する材料である押出サンドラミネート用樹脂との接着強度を確保するため、押出サンドラミネートに使用する樹脂と同じ系統の材料が好ましい。具体的には、押出サンドラミネート用樹脂として環状オレフィンコポリマーとポリエチレン系樹脂とを混合する場合は、ポリエチレン系樹脂を用いることが好ましい。また、押出サンドラミネート用樹脂として環状オレフィンコポリマーとポリプロピレン系樹脂とを混合する場合は、ポリプロピレン系樹脂を用いることが好ましい。
接着層2は、フィルム状のものを表面層1とラミネート(ウェットラミネート、ノンソルベントラミネート、ドライラミネート、押出ラミネート等)して形成しても良く、また、押し出しなどの方法で押出樹脂を表面層1の一方の面に形成しても良い。フィルム状のものを用いる場合は、LDPE、LLDPE、CPP、EMAA、PETなどを用いることができる。押出樹脂を用いる場合は、LDPE、LLDPE、PP、EMAAなどを用いることができる。
混合樹脂層3は、表面層1及び接着層2と、ポリエステル系フィルム層4及びシーラント層5と、を押出サンドラミネートする際に、これらの間に流し込まれる樹脂で構成する。混合樹脂層3の厚さは、安定したピール性を得るために10μm〜30μmであることが好ましい。
本実施形態の混合樹脂層3は、ポリオレフィンと、ポリオレフィンに対して環状オレフィンコポリマー(COC)を1〜24重量%の比率で混合した樹脂で構成している。例えば、混合樹脂層3は、ポリオレフィンと環状オレフィンコポリマーとの比率がポリオレフィン:環状オレフィンコポリマー=95:5で混合した樹脂で構成することができる。ポリオレフィンとしては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等が挙げられる。ここで、COCとは、α−オレフィンと環状オレフィンとを、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶媒中、いわゆるチーグラー触媒やメタロセン触媒等の触媒を調合することにより得ることができる共重合体であり、このよ
うな共重合体としては、三井化学社製の商品名「アペル」などがある。また、ポリオレフィンとしては旭化成ケミカルズ株式会社製の商品名「サンテック」などがある。
混合樹脂層3は、低密度ポリエチレン(LDPE)と環状オレフィンコポリマー(COC)との混合比率を変えることで後述するポリエステル系フィルム層4との界面剥離強度をコントロールできるので、界面剥離強度を所望の値に調整することができる。
なお、環状オレフィンコポリマー(COC)の含有量は、1〜24重量%が好ましく、特に好ましくは、5〜20重量%である。この理由は、含有量が1%未満であると、界面剥離強度が強くなってしまい、また、24%より多いと、剥離強度のコントロールができなくなるためである。
シーラント層5は、蓋材10を容器本体20に接着(ヒートシール)するための層であり、公知の蓋材のシーラント層に用いられる材料を用いることができる。但し、シーラント層5を構成する材料は、容器本体20を構成する材料に応じて適宜選択する。例えば、容器本体20がポリプロピレン(PP)で構成している場合は、ポリプロピレン(PP)に対してイージーピール性を有するDIFAREN−E3700T(大日本インキ社製)を用いてシーラント層5を構成する。
<裏ハーフカット11の位置>
次に、図1を参照しながら、本実施形態の蓋材10に設けられる裏ハーフカット11の設計位置について説明する。
本実施形態の裏ハーフカット11は、図1(b)に示すように、シーラント層5側から少なくとも混合樹脂層3まで到達するように切り込まれている。但し、ハーフカットの精度を考慮し、蓋材10としての機能が低下しないように原反にあわせて適宜施せば良い。裏ハーフカット11は、ロータリーダイカッター、トムソン刃、レーザ等を用いた公知の方法で形成することができる。
また、本実施形態の裏ハーフカット11は、図1(a)に示すように、シーラント層5が容器本体20とシールされて構成する環状シール部30の内側端部30aから蓋材10の中心Oを挟んで対向する位置にあれば良い。これにより、蓋材10と容器本体20とをシールする際に、蓋材10と容器本体20とのシール位置(環状シール部30の形成位置)が設計位置からどの方向にズレてしまった場合でも、少なくとも1箇所の裏ハーフカット11の一部が、環状シール部30に重ならずに形成でき、さらに、確実に圧力弁機能が正常に機能してガス抜きできる環状シール部30の内側端部30aから2mm以内の位置に裏ハーフカット11を形成することができる。その結果、電子レンジ等で加熱して容器内の圧力が高まった際に容器内のガスが容器外に排出される排出位置を開封用タブ12にかからないようにすることができる。また、容器内の圧力が高まりすぎる前に、容器内のガスが裏ハーフカット11に浸入し、混合樹脂層3とポリエステル系フィルム層4との間で界面剥離が生じ、混合樹脂層3とポリエステル系フィルム層4との隙間を通って容器内のガスを容器外に排出できるため、容器内のガスが容器外に排出する際に破裂音が生じないようにすることができる。
裏ハーフカット11は、必ずしも連続している必要はなく、断続的に(換言すると、ミシン目状に)形成されていても良い。また、裏ハーフカット11は、図2に示す蓋材10の層構成例の原反を図1(a)に示す蓋材10の製品形状に打ち抜く際に同時に形成しても良く、また、原反を図1(a)に示す蓋材10の製品形状に打ち抜いた後に、別工程で形成しても良い。また、図1(a)に示す蓋材10の製品形状に打ち抜く前の原反に裏ハーフカット11を施し、裏ハーフカット11を施した原反を図1(a)に示す蓋材10の製品形状に打ち抜くようにしても良い。図1(a)に示す蓋材10は、容器本体20とヒートシールすることで、
環状シール部30が形成される。
本実施形態の蓋付き容器100は、図1(a)に示すように、蓋材10を容器本体20から開封するための開封用タブ12が蓋材10の外周縁から突出して設けられており、蓋材10の中心Oを挟んで対向する位置に設けられている裏ハーフカット11は、開封用タブ12の中央部と蓋材10の中心Oとを結んだ線L1と直交する線L2上に設けられている。なお、開封用タブ12の両端の位置から蓋材10の中心Oまでを結んだ線との領域αに裏ハーフカット11が設けられていると、使用者が開封用タブ12を開封する際に裏ハーフカット11から排出したガスに触れてしまうおそれがある。このため、本実施形態では、開封用タブ12と蓋材10の中心Oとを結んだ線L1と直交する線L2上に裏ハーフカット11を設けるようにしている。これにより、裏ハーフカット11から排出したガスに触れるのを防止することができる。なお、裏ハーフカット11を設ける位置は、図1(a)に示すように、線L1と直交する線L2上に限定せず、上述した領域αを除いた領域であれば任意の領域に設けることが可能である。これにより、開封用タブ12の付近からガスが排出された場合は、開封用タブ12が高温となり開封用タブ12を持てず、使用者が蓋材10を開封することが困難となるという問題が起こらないようにすることができる。
<蓋付き容器100の形成方法例>
次に、図1、図2を参照しながら、図1に示す蓋付き容器100の形成方法例について説明する。
まず、表面層1と接着層2とをドライラミネートする。また、ポリエステル系フィルム層4とシーラント層5とをドライラミネートする。これにより、表面層1と接着層2とが積層されたフィルムと、ポリエステル系フィルム層4とシーラント層5とが積層されたフィルムと、を形成する。
次に、接着層2とポリエステル系フィルム層4との間に前述した成分の混合樹脂層3を構成する樹脂を押し出しながら、上記形成した2つのフィルムをサンドラミネートして図2に示す層構成例の蓋材10の原反を形成する。
次に、シーラント層5側から少なくとも混合樹脂層3まで到達するように裏ハーフカット11を形成し、裏ハーフカット11を形成した原反を図1(a)に示す蓋材10の製品形状に打ち抜く。
この場合、裏ハーフカット11は、図1(a)、(b)に示すように、環状シール部30の内側端部30aから蓋材10の内方に向かって斜めに形成された裏ハーフカット11が、蓋材10の領域αを除いて、蓋材10の中心Oを挟んで対向する位置に互い形成する。
次に、図1(b)に示すように、容器本体20に内容物40が収納された状態で、容器本体20と、蓋材10のシーラント層5と、をヒートシールして環状シール部30を形成する。これにより、蓋材10により容器本体20の環状の開口部が塞がれた蓋付き容器100が形成される。また、蓋材10と容器本体20とをシールする際に、機械特性上、環状シール部30の形成位置が設計位置からどの方向にズレてしまっても、少なくとも1箇所の裏ハーフカット11の一部は、環状シール部30に重ならずに形成でき、さらに、確実にガス抜きできる環状シール部30の内側端部30aから2mm以内の位置に裏ハーフカット11を形成することができる。
本実施形態の蓋付き容器100は、蓋材10に裏ハーフカット11が設けられているため、蓋付き容器100を電子レンジで加熱調理し、容器内の圧力が高まった際に、図3に示すように、容器内のガスが裏ハーフカット11に浸入し、ポリエステル系フィルム層4と混合樹脂層3との間で界面剥離が生じ、ポリエステル系フィルム層4と混合樹脂層3との隙間を通っ
て容器内のガスを容器外に排出することができる。
その際に、本実施形態の蓋材10は、図1に示すように、環状シール部30の内側端部30aから蓋材10の内方に向かって斜めに形成された裏ハーフカット11が、蓋材10の領域αを除いて、蓋材10の中心Oを挟んで対向する位置に互い形成しているため、蓋材10と容器本体20とがシールされて構成される環状シール部30が設計位置からどの方向にズレてしまった場合でも、容器内のガスが容器外に排出される排出位置を開封用タブ12にかからないようにすることができる。また、容器内の圧力が必要以上に高まる前に容器内のガスを容器外に排出することができる。従って、容器内のガスが容器外に排出する際に破裂音が生じないようにすることができる。
(破裂音のないガス抜きが可能な裏ハーフカット11と環状シール部30の内側端部30aとの距離を見出すための試験)
<サンプルの作成方法>
次に、蓋材10と容器本体20とをシールして加熱した際に、破裂音がなく確実にガスが排出されるための環状シール部30の内側端部30aと裏ハーフカット11との距離を見出すために以下の試験を行った。
なお、本試験は環状シール部30の内側端部30aと裏ハーフカット11との距離を見出すことを目的としているため、容器本体20と蓋材10とを張り合わせる際にスリット位置が確認できるように裏ハーフカット11の位置を表面層1に印し、意図するスリット位置を得るために手作業でシールした。
<試験用サンプルの層構成>
まず、図2に示す層構成の蓋材10の原反を形成した。
表面層1は、PETフィルム「凸版印刷製のGL-ARH-F」で構成した。PETフィルムの層厚は12μmとした。
接着層2は、PEフィルム「アイセロ化学製のH-510」で構成した。PEフィルムの層厚は35μmとした。
混合樹脂層3は、低密度ポリエチレン(LDPE)「旭化成ケミカルズ製のサンテック」と環状オレフィンコポリマー(COC)「三井デュポン製のアペル」との混合比率がLDPE:COC=95:5の混合樹脂で構成した。混合樹脂層3の層厚は15〜20μmとした。
ポリエステル系フィルム層4は、PETフィルム「東洋紡製のE5100」で構成した。PETフィルムの層厚は25μmとした。
シーラント層5は、容器本体20をポリプロピレン(PP)で構成するため、PPの容器本体20に対してイージーピール性を有する材料である「大日本インキ社製のDIFAREN−E3700T」で構成した。シーラント層5の層厚は50μmとした。
<試験用サンプルの裏ハーフカット11の長さと、環状シール部30の内側端部30aから裏ハーフカット11までの距離>
次に、シーラント層5側から少なくとも混合樹脂層3まで到達するように裏ハーフカット11を形成した。裏ハーフカット11は、環状シール部30の内側端部30aからの距離を蓋材10の中心Oに向かって後述する様々な位置(0mm:内側端部30aと同じ位置、1.0mm、1.5mm、2.0mm、2.5mm、3.0mm)となるように形成した。また、裏ハーフカット11の長さも後述する様々な長さで形成した。
試験用サンプルの環状シール部30の内側端部30aから裏ハーフカット11の位置までの距離rの関係を図4に示す。図4においてLは、裏ハーフカット11の長さ(ハーフカット長さ)を示す。
次に、図1(b)に示すように、容器本体20に内容物40として水が収納された状態で、
容器本体20と蓋材10のシーラント層5とをヒートシールして環状シール部30を形成し、蓋材10により容器本体20の環状の開口部が塞がれた蓋付き容器100を形成した。
次に、上記形成した蓋付き容器100を電子レンジで加熱調理し、容器内のガスが容器外に排出される排出位置を規定(位置規定)することができ、破裂音が生じないか試験した。なお、位置規定は、蓋材10の中心Oから裏ハーフカット11で設けた円弧の2端点をそれぞれ通る線分を蓋材10の外周縁まで引き、その線分で挟まれた領域からガス抜きができるかどうかを試験した。上記の領域からガス抜きができる場合は、位置規定ができるとし、上記の領域からガス抜きができない場合は、位置規定ができないとした。
(試験1)
試験1は、蓋材10の外径(蓋外径)をφ155とした。環状シール部30の内側端部30aの径(内側端部径)をφ130とした。また、裏ハーフカット11の形状を円弧形状とし、裏ハーフカット11の長さ(ハーフカット長さ)を41.9mmとした。この条件で、裏ハーフカット11が、環状シール部30の内側端部30aと一番近い位置の距離が蓋材10の中心Oに向かって0mm(内側端部30aと同じ位置)、1.0mm、1.5mm、2.0mm、2.5mm、3.0mmの位置になるように形成した。裏ハーフカット11を各種位置で形成した蓋材10を、水220ccが入ったポリプロピレン容器(口内径127.5mm、内容量220cc)にヒートシールして作成した蓋付き容器100のサンプルを各々5つ形成し、そのサンプルを電子レンジで加熱調理し、容器内のガスが容器外に排出される排出位置を規定することができ、破裂音がしないか試験した。
(試験2)
試験2は、蓋材10の外径(蓋外径)をφ95とした。環状シール部30の内側端部30aの径(内側端部径)をφ82とした。また、裏ハーフカット11の形状を円弧形状とし、裏ハーフカット11の長さ(ハーフカット長さ)を41.9mmとした。その他の条件は試験1と同様にして蓋材10を作成し、水200ccが入ったポリプロピレン容器(口内径79mm、内容量200cc)にヒートシールして作成した蓋付き容器100のサンプルを電子レンジで加熱調理し、それぞれ試験した。
(試験3)
試験3は、蓋材10の外径(蓋外径)をφ95とした。環状シール部30の内側端部30aの径(内側端部径)φ82とした。また、裏ハーフカット11の形状を円弧形状とし、裏ハーフカット11の長さ(ハーフカット長さ)を20.9mmとした。その他の条件は試験1と同様にして蓋材10を作成し、水200ccが入ったポリプロピレン容器(口内径79mm、内容量200cc)にヒートシールして作成した蓋付き容器100のサンプルを電子レンジで加熱調理し、それぞれ試験した。
(試験4)
試験4は、蓋材10の外径(蓋外径)をφ71とした。環状シール部30の内側端部30aの径(内側端部径)φ63とした。また、裏ハーフカット11の形状を円弧形状とし、裏ハーフカット11の長さ(ハーフカット長さ)を20.9mmとした。その他の条件は試験1と同様にして蓋材10を作成し、水200ccが入ったポリプロピレン容器(口内径62mm、内容量200cc)にヒートシールして作成した蓋付き容器100のサンプルを電子レンジで加熱調理し、それぞれ試験した。
(試験5)
試験5は、蓋材10の外径(蓋外径)をφ155とした。環状シール部30の内側端部30aの径(内側端部径)φ130とした。また、裏ハーフカット11の形状を円弧形状とし、裏ハーフカット11の長さ(ハーフカット長さ)を20.9mmとした。その他の条件は試験1と同様にして蓋材10を作成し、水220ccが入ったポリプロピレン容器(口内径127.5mm、内容量220cc
)にヒートシールして作成した蓋付き容器100のサンプルを電子レンジで加熱調理し、それぞれ試験した。
試験1〜5の結果を図5に示す。
図5において、○は、5つの全てのサンプルにおいて破裂音がなかったことを示し、△は、5つのサンプルのうち4つのサンプルにおいて破裂音がなかったことを示し、×は、5つのサンプルのうち3つ以下のサンプルにおいて破裂音がなかったことを示す。
<蓋材10の外径サイズと、裏ハーフカット11の長さと、裏ハーフカット11の位置と、の関係性の試験結果>
図5に示す試験1〜試験5の試験結果から、蓋材10の外径サイズ、裏ハーフカット11の長さに関係なく、裏ハーフカット11が環状シール部30の内側端部30aから2.0mmまでの位置にある場合は、全てのサンプルにおいて、破裂音がなかった。また、2.5mmでは、一部のサンプルにおいて、破裂音がなかった。
このことから、破裂音がなく、且つ、位置規定が確実に行える環状シール部30の内側端部30aから裏ハーフカット11までの距離は、環状シール部30の内側端部30aから蓋材10の中心Oに向かって2.0mmまでの距離である。この結果、蓋材10に設ける裏ハーフカット11を蓋材10の中心Oを挟んで対向する位置に設け、裏ハーフカット11を蓋材10と容器本体20との環状シール部30の設計位置の内側に接する位置から蓋材10の内方に向かって斜めに設ければ、仮に一方の裏ハーフカット11が埋まってしまったとしても、蓋材10の中心Oを挟んで対向する位置に設けた他方の裏ハーフカット11が蓋材10と容器本体20との実際のシール位置から2.0mm以内にあるため、確実にガス抜きを行うことができる。
例えば、環状シール部30の形成位置が設計位置から左に2.0mmズレてしまった場合を図6に示す。図6(a)は、環状シール部30の形成位置が設計位置の場合を示し、図6(b)は、蓋材10が右に2.0mmズレたため、環状シール部30の形成位置が設計位置から左に2.0mmズレてしまった場合を示す。
図6(b)に示すように、一方の裏ハーフカット11がヒートシールで埋まってしまっても、他方の裏ハーフカット11が実際のシール位置から2.0mm離れた場所にくる。
シール位置から2.0mm離れた位置までは確実に規定位置からガス抜きができることが試験1〜5により判明しているため、環状シール部30の形成位置が設計位置から左に2.0mmズレてしまっても、確実にガス抜きすることができる。
<実施例1>
原反は試験1〜5で使用したものと同一とした。
蓋材10の外径(蓋外径)をφ95とした。また、裏ハーフカット11の形状を円弧形状とし、裏ハーフカット11の長さ(ハーフカット長さ)を41.9mmとした。
裏ハーフカット11は、シーラント層5側から少なくとも混合樹脂層3まで到達するように形成した。
裏ハーフカット11は、開封用タブ12と蓋材10の中心Oとを結んだ線L1と直交する線L2上でかつ、蓋材10の中心Oを挟んで対向する位置にそれぞれ設けた。
裏ハーフカット11は、環状シール部30の内側端部30aから蓋材10の内方に向かい長さ41.9mmで斜め(角度θ=10°)に設けた。
角度θは、環状シール部30の内径のラインに対し裏ハーフカット11のラインを何度傾けたかを表している。
上記の蓋材10を水200ccが入ったポリプロピレン容器(口内径79mm、容量200cc)にヒートシールし、蓋付き容器100のサンプルを100個作成し、そのサンプルを電子レンジで加熱
調理し、容器内のガスが開封用タブ12にかからずに排出でき、ガス排出時に破裂音が発生するかどうか試験した。
<実施例1の結果>
図7に結果を示す。
実施例1の場合は、すべて容器内のガスが開封用タブ12にかからずに排出でき、ガス排出時にも破裂音が発生しなかった。
なお、図1に示す蓋材10は、最外層から順に、表面層1、接着層2、混合樹脂層3、ポリエステル系フィルム層4、シーラント層5で構成している。しかし、図1に示す蓋材10の構成は一例であり、例えば、混合樹脂層3、ポリエステル系フィルム層4を逆に設けることも可能である。この場合は、最外層から順に、表面層1、ポリエステル系フィルム層4、混合樹脂層3、接着層2、シーラント層5で構成することも可能である。
また、図1に示す蓋材10は、特許文献1と同様に、シーラント層5とポリエステル系フィルム層4との間に中間層を設けることも可能である。また、上述したシーラント層5と接着層2との間に中間層を設けることも可能である。中間層は、蓋材10の強度を向上させることを目的として設けられる層であり、アルミ箔、PET、PE、紙などを単層又は複層で構成することが可能である。但し、本実施形態の蓋材10を電子レンジで加熱する蓋付き容器100の蓋材10として用いる場合は、中間層は、非金属材料のみで構成する必要がある。
(第二の蓋材の実施形態)
次に、第二の蓋材の実施形態について説明する。
第二の蓋材10は、図8に示すように、易剥離ニス6とポリエステル系フィルム層4とで界面剥離層を構成し、易剥離ニス6とポリエステル系フィルム層4との間で界面剥離が生じるようにしたものである。
(実施例2の蓋材10の層構成)
まず、図8に示す層構成の蓋材10の原反を形成した。
表面層1は、PETフィルム「凸版印刷製のGL-ARH-F」で構成した。PETフィルムの層厚は12μmとした。
接着層2は、PEフィルム「アイセロ化学製のH-510」で構成した。PEフィルムの層厚は35μmとした。
易剥離ニス6は、剥離ニスで構成した。
ポリエステル系フィルム層4は、PETフィルム「東洋紡製のE5100」で構成した。PETフィルムの層厚は25μmとした。
シーラント層5は、容器本体20をポリプロピレン(PP)で構成するため、PPの容器本体20に対してイージーピール性を有する材料である「大日本インキ製のDIFAREN−E3700T」で構成した。シーラント層5の層厚は50μmとした。
<実施例2>
蓋材10の外径(蓋外径)をφ95とした。また、裏ハーフカット11の形状を円弧形状とし、裏ハーフカット11の長さ(ハーフカット長さ)を41.9mmとした。
裏ハーフカット11は、シーラント層5側から少なくとも易剥離ニス6まで到達するように形成した。
裏ハーフカット11は、開封用タブ12と蓋材10の中心Oとを結んだ線L1と直交する線L2上でかつ、蓋材10の中心Oを挟んで対向する位置にそれぞれ設けた。
裏ハーフカット11は、環状シール部30の内側端部30aから蓋材10の内方に向かい長さ41.9mmで斜めに(角度θ=10°)に設けた。
角度θは、環状シール部30の内径のラインに対し裏ハーフカット11のラインを何度傾けたかを表している。
上記の蓋材10を水200ccが入ったポリプロピレン容器(口内径79mm、内容量200cc)にヒートシールし、蓋付き容器200のサンプルを100個作成し、そのサンプルを電子レンジで加熱調理し、容器内のガスが開封用タブ12にかからずに容器外に排出することができ、ガス排出時に破裂音が発生するかどうか試験した。
<実施例2の結果>
図9に結果を示す。
実施例2の場合は、実施例1の場合と同様に、すべて開封用タブ12にかからずにガスが排出でき、ガス排出時にも破裂音が発生しなかった。
なお、上述した実施形態及び実施例は、本発明の好適な実施形態及び実施例であり、上記実施形態及び実施例のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
例えば、第1の実施形態では、図1に示すように、混合樹脂層3とポリエステル系フィルム層4とで界面剥離層を構成し、第2の実施形態では、図8に示すように、易剥離ニス6とポリエステル系フィルム層4とで界面剥離層を構成した。しかし、上記実施形態は、好適な実施形態であり、本実施形態の技術思想は、界面剥離層を構成する第1の層と第2の層との界面が剥離面となる構成であれば、特に限定せず、任意の界面剥離層を構成することが可能である。即ち、本発明の技術思想である、第1の層と第2の層とで構成する界面剥離層と、シーラント層5と、を少なくとも有し、シーラント層5側から界面剥離層まで切り込まれた少なくとも一対の裏ハーフカット11が、蓋材10の中心Oを挟んで対向する位置にあり、裏ハーフカット11は環状シール部30の内側端部30aから蓋材10の内方に向かって斜めに設けられている構成であれば、あらゆる層構成の蓋材10が適用可能である。
1 表面層
2 接着層
3 混合樹脂層
4 ポリエステル系フィルム層
5 シーラント層
6 易剥離ニス
10 蓋材
11 裏ハーフカット
12 開封用タブ
20 容器本体
30 環状シール部
30a 内側端部
40 内容物
100、200 蓋付き容器

Claims (1)

  1. 蓋材と容器本体とを有し、前記容器本体の環状の開口部を前記蓋材で塞ぐ蓋付き容器であって、
    前記蓋材は、前記容器本体より突出する開封用タブを有し、
    前記蓋材は、第一の層、第二の層、シーラント層の3層を少なくとも積層しており、
    前記第一の層と前記第二の層との界面が剥離面となり、
    前記シーラント層が前記容器本体とシールされて環状シール部を構成し、
    前記蓋材には、少なくとも一対の裏ハーフカットが前記蓋材の中心を挟んで対向する位置にあり、
    前記裏ハーフカットは、前記シーラント層側から前記剥離面まで貫通しており、
    前記裏ハーフカットの一端は、前記環状シール部の内側端部から前記蓋材の内方に向かい斜めに設けられており、
    前記開封用タブの前記容器本体と接する部分の両端と前記蓋材の中心とを結んだ領域には前記裏ハーフカットが存在しない、ことを特徴とする蓋付き容器。
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