JP4752419B2 - 電子レンジ用容器 - Google Patents

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Description

本発明は、レトルト食品、冷凍食品等を収納し、電子レンジで加熱調理される電子レンジ用包装容器に関する。
従来、レトルト食品、冷凍食品等を収納後密封し、食べる時に電子レンジで加熱調理する合成樹脂製の電子レンジ調理用包装容器が種々知られている。しかしながら、これらの包装容器を電子レンジで加熱すると、食品から発生する水蒸気等により包装容器の内圧が上昇し、包装容器が破裂して食品が飛散するとともに、電子レンジ内を汚したり、人体に対してやけど等の危害を与えるおそれがある。
このため、このような包装容器を電子レンジで加熱調理する前に、包装容器をあらかじめ部分的に開封したり、包装容器に孔を開けることにより包装容器内で発生する水蒸気等を外部に排出し、包装容器の破裂を防止する方法がとられている。
しかしながら、このような方法は一般消費者にとっては手間のかかるものであるとともに、電子レンジ加熱により発生した水蒸気が直ちに包装容器外へ排出されるために、水蒸気による加熱蒸らし効果が低減し、食味が落ちるという欠点がある。
このような欠点を解消するために、フランジ部を有する合成樹脂製の容器内に食品類を充填し、該フランジ部に蓋体をヒートシールする際に、ヒートシール部に容器の内側方向に突出する突出部を形成することによって、電子レンジで加熱調理する際に、容器内の内圧上昇によって該突出部を自動的に開口させて包装体の破裂を防止する電子レンジ調理用包装容器が種々提案されている。(例えば、特許文献1〜3参照)
特開昭62−235080号公報 特開平11−171261号公報 特開2000−62858号公報
しかしながらこれらの包装容器では、電子レンジ調理時の容器内の内圧上昇によって前記突出部の先端シール部をシール後退させて自動開口させるには、突出部のシール強度を低い値に設定することが必要となる。このため、食品類を充填密封した包装容器の落下耐性等が低下し、包装容器の製造時や流通時の衝撃等により包装容器が前記突出部において破損し、包装容器内の食品類が漏れ出すといった問題点があった。
また、容器本体に貼着する蓋材に、蓋材を横断する背貼り部或いは封止フィンを突出させて形成し、この突出部に剥離部や弱封止部を設けた包装容器も提案されている。(例えば、特許文献4、5参照)
特開2000−153885号公報 特開2003−200979号公報
しかしながら、特許文献4、5に記載された包装容器は、蓋材を構成する樹脂フイルムを蓋材の上面(容器本体の反対側)に突出するように立ち上げて背貼り部或いは封止フィンを形成し、この蓋材を直接包装容器本体に貼着するものである。したがって、蓋材の背貼り部或いは封止フィンとなる突出部の基部(合わせ目)と容器本体との間に空隙が生じ、この部位における蓋材と容器本体のシールが不完全になり、内容物を充填密封した包装容器の流通過程や、電子レンジによる加熱調理時に、内容物の漏洩が発生するという問題がある。また、特殊な加工を施した蓋材を使用するために、容器の製造工程が複雑になりコストアップを招くという欠点がある。
したがって、本発明は上記従来技術の問題点を解消して、特殊な部材や製造工程を必要とせずに、容器本体と蓋体の密封性が良好で、製造時や流通時等における容器の破損を防止できるとともに、電子レンジによる加熱調理時には容器内の内圧上昇によって蓋材が確実に自動開口する電子レンジ用容器を、低コストで提供することを目的とする。
本発明者等は鋭意検討した結果、蓋材の表面に蓋材を横断するように設けた帯状の開封用部材の一端を容器の開口予定部で蓋材に固定し、他端を容器の開口予定部に対向する位置に固定することによって上記課題が解決されることを発見し、本発明を完成したものである。
すなわち、本発明では次の1〜13の構成を採用する。
1.フランジ部を有する合成樹脂製の容器本体と、該フランジ部に周縁部をヒートシールされる合成樹脂製の蓋材からなる電子レンジ用容器において、蓋材の表面に蓋材を横断するように設けた帯状の開封用部材の一端を容器の開口予定部で蓋材に固定し、他端を容器の開口予定部に対向する位置に固定したことを特徴とする電子レンジ用容器。
2.容器の開口予定部におけるフランジ部と蓋材の周縁シール部に易開口手段を設けたことを特徴とする1に記載の電子レンジ用容器。
3.前記易開口手段として、フランジ部と蓋材の周縁シール部を容器の外側方向に向けて突出させたことを特徴とする2に記載の電子レンジ用容器。
4.容器の開口予定部において、フランジ部と蓋材の周縁シール部の外側に未シール部を設け、該未シール部に帯状の開封用部材の一端を固定したことを特徴とする1〜3のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
5.蓋材の未シール部を折返し、該折返し部に帯状の開封用部材の一端を固定したことを特徴とする4に記載の電子レンジ用容器。
6.帯状の開封用部材の他端を、容器の開口予定部と対向する位置において、蓋材に固定したことを特徴とする1〜5のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
7.容器の開口予定部と対向する位置において、フランジ部と蓋材の周縁シール部の外側に未シール部を設け、蓋材の未シール部を折返して該未シール部に帯状の開封用部材の他端を固定したことを特徴とする6に記載の電子レンジ用容器。
8.帯状の開封用部材の他端を、容器の開口予定部と対向する位置において、容器本体に固定したことを特徴とする1〜5のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
9.帯状の開封用部材を蓋材を構成する合成樹脂よりも熱膨張率の小さい合成樹脂により構成したことを特徴とする1〜8のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
10.帯状の開封用部材を、蓋材を構成する合成樹脂よりも引張り伸び率の小さい合成樹脂により構成したことを特徴とする1〜8のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
11.帯状の開封用部材をヒートシールにより蓋材又は容器本体に固定したことを特徴とする1〜10のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
12.容器上面の形状を角型とし、容器の1つのコーナー部に開口予定部を設けて帯状の開封用部材の一端を固定し、該開口予定部と対向するコーナー部に帯状の開封用部材の他端を固定したことを特徴とする1〜11のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
13.蓋材に、蓋材剥離用タブを設けたことを特徴とする1〜12のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
上記のような構成を採用することにより、本発明は次のような効果を奏する。
(1)包装容器本体と蓋材の密封性が良好で、製造時や流通時、或いは電子レンジ加熱時等に内容物が漏れ出すことがない。
(2)電子レンジによる加熱調理時に、包装容器の内圧が一定以上になると、蓋材が容器の外側から確実に自動開口し、容器の破裂や変形を防止することができる。
(3)特別な工程や部材を必要とせず、単純な部材の追加により低コストで包装容器を製造することができる。
本発明で電子レンジ調理用包装体の容器本体及び蓋材を構成する材料としては、通常包装容器の製造に用いられるヒートシール性を有するプラスチック材料が使用される。このようなプラスチック材料としては、例えばヒートシール性を有する熱可塑性樹脂からなる単層のフイルム、シート類や、ヒートシール性を有する熱可塑性樹脂を他の熱可塑性樹脂等と積層した多層フイルム、シート等が挙げられる。
このようなヒートシール性を有するプラスチック材料としては、例えば公知の低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン系不飽和カルボン酸乃至その無水物でグラフト変性されたオレフィン樹脂等のオレフィン系樹脂、比較的低融点乃至低軟化点のポリアミド乃至コポリアミド樹脂、ポリエステル乃至コポリエステル樹脂、ポリカーボネイト樹脂等が使用される。
また、ヒートシール性を有するプラスチック材料と積層する他のプラスチック材料としては、ヒートシール性を有し又は有さない熱可塑性樹脂、各種バリヤーフイルムや酸素吸収性樹脂を使用することができる。
このような熱可塑性樹脂としては、例えば結晶性ポリプロピレン、結晶性プロピレン−エチレン共重合体、結晶性ポリブテン−1、結晶性ポリ4−メチルペンテン−1、低−、中−、或いは高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、EVAケン化物、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)等のポリオレフィン類;ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体等の芳香族ビニル共重合体;ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン樹脂等のハロゲン化ビニル重合体;ポリアクリル系樹脂;アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体の如きニトリル重合体;ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート等のポリエステル類;6−ナイロン、12−ナイロン、メタキシリレンジアミン(MX)ナイロンのようなポリアミド類;各種ポリカーボネート;フッ素系樹脂;ポリオキシメチレン等のポリアセタール類等の熱可塑性樹脂を挙げることができる。これらの熱可塑性樹脂は単独で又は二種以上をブレンドして使用することができ、また、各種の添加剤を配合して使用してもよい。
バリヤーフイルムとしては、公知の酸素バリヤー性を有する熱可塑性樹脂により構成されたフイルムは、全て使用することができる。このような樹脂としては、例えばエチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂等が挙げられるが、焼却処分時に有害ガスを発生するおそれのない、例えば塩素を含まない樹脂を使用することが好ましい。
特に好ましい酸素バリヤー性樹脂としては、エチレン含有量が20〜60モル%、特に25〜50モル%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体を、ケン化度が96モル%以上、特に99モル%以上となるようにケン化して得られる共重合体ケン化物が挙げられる。
他の好ましい酸素バリヤー性樹脂としては、炭素数100個当たりのアミド基の数が5〜50個、特に6〜20個の範囲にあるポリアミド類;例えばナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6/6,6共重合体、メタキシリレンアジパミド(MX6)、ナイロン6,10、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン13等が挙げられる。
また、他のバリヤーフイルムとして、シリカ蒸着ポリエステルフイルム、アルミナ蒸着ポリエステルフイルム、シリカ蒸着ナイロンフイルム、アルミナ蒸着ナイロンフイルム、アルミナ蒸着ポリプロピレンフイルム、炭素膜蒸着ポリエステルフイルム、炭素膜蒸着ナイロンフイルム、さらにアルミナ及びシリカをポリエステルフイルムやナイロンフイルム等のベースフイルムに同時蒸着した2元蒸着フイルム、またナイロン6/メタキシリレンジアミンナイロン共押出しフイルム、ポリプロピレン/エチレン−ビニルアルコール共重合体共押出しフイルム、またポリビニルアルコールコートポリプロピレンフイルム、ポリビニルアルコールコートポリエステルフイルム、ポリビニルアルコールコートナイロンフイルム、ポリアクリル酸系樹脂コートポリエステルフイルム、ポリアクリル酸系樹脂コートナイロンフイルム、ポリアクリル酸系樹脂コートポリプロピレンフイルム、ポリグリコール酸樹脂コートポリエステルフイルム、ポリグリコール酸樹脂コートナイロンフイルム、ポリグリコール酸樹脂コートポリプロピレンフイルム等の有機樹脂コートフイルム、さらに有機樹脂材料及び無機材料からなるハイブリッドコート材をポリエステルフイルムやナイロンフイルム、ポリプロピレンフイルム等のベースフイルムにコーティングしたもの等を挙げることができる。
これらのバリヤーフイルムは、単独で又は2種以上を組合わせて使用することができる。
酸素吸収性樹脂としては、(1)樹脂自体が酸素吸収性を有する樹脂を使用する、もしくは(2)酸素吸収性を有する又は有しない熱可塑性樹脂中に酸素吸収剤を配合した樹組成物を使用することができる。酸素吸収性樹脂組成物(2)を構成する熱可塑性樹脂としては特に制限はなく、酸素バリヤー性を有する熱可塑性樹脂や、酸素バリヤー性を有さない熱可塑性樹脂のいずれもが使用できる。樹脂組成物(2)を構成する熱可塑性樹脂として、樹脂自体が酸素吸収性又は酸素バリヤー性を有するものを使用した場合は、酸素吸収剤による酸素吸収効果との組合せにより、容器内部への酸素の侵入を効果的に防止することができるので好ましい。
樹脂自体が酸素吸収性を有するものとしては、例えば、樹脂の酸化反応を利用したものが挙げられる。酸化性の有機材料、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリプロピレン、エチレン一酸化炭素共重合体、6−ナイロン、12−ナイロン、メタキシリレンジアミン(MX)ナイロンのようなポリアミド類に、酸化触媒としてコバルト、ロジウム、銅等の遷移金属を含む有機酸塩類や、ベンゾフェノン、アセトフェノン、クロロケトン類のような光増感剤を加えたものが使用できる。これらの酸素吸収材料を使用した場合は、紫外線、電子線のような高エネルギー線を照射することによって、一層の効果を発現させることも出来る。
熱可塑性樹脂中に配合する酸素吸収剤としては、従来この種の用途に使用されている酸素吸収剤は全て使用できるが、一般には還元性でしかも実質上水に不溶なものが好ましく、その適当な例としては、還元性を有する金属粉、例えば還元性鉄、還元性亜鉛、還元性錫粉;金属低位酸化物、例えばFeO、Fe;還元性金属化合物、例えば炭化鉄、ケイ素鉄、鉄カルボニル、水酸化第一鉄等の一種又は二種以上を組み合わせたものを主成分としたものが挙げられる。特に好ましい酸素吸収剤としては、還元性鉄、例えば鉄鋼の製造工程で得られる酸化鉄をコークスで還元し、生成した海綿鉄を粉砕後、水素ガスや分解アンモニアガス中で仕上還元を行なった還元性鉄や、酸洗工程で得られる塩化鉄水溶液から鉄を電解析出させ、粉砕後仕上還元を行なった還元性鉄等が挙げられる。
これらの酸素吸収剤は必要に応じて、アルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、第三リン酸塩、第二リン酸塩、有機酸塩、ハロゲン化物等の電解質からなる酸化促進剤や、さらには活性炭、活性アルミナ、活性白土のような助剤とも組み合わせて使用することができる。特に好ましい酸化促進剤としては、塩化ナトリウム、塩化カルシウム或いはこれらを組合わせたもの等が挙げられる。
還元性鉄と酸化促進剤を組合わせて使用する場合には、両者の配合割合は、合計量を100重量部として、還元性鉄99〜80重量部及び酸化促進剤1〜20重量部、特に還元性鉄98〜90重量部及び酸化促進剤2〜10重量部とすることが好ましい。
他の酸素吸収剤としては、多価フェノールを骨格内に有する高分子化合物、例えば多価フェノール含有フェノール・アルデヒド樹脂等が挙げられる。更に、水溶性物質であるアスコルビン酸、エリソルビン酸、トコフェロール類及びこれらの塩類等も好適に使用することが出来る。これらの酸素吸収性物質の内でも、還元性鉄及びアスコルビン酸系化合物が特に好ましい。
また、上記の樹脂自体が酸素吸収性を有する樹脂を、酸素吸収剤として熱可塑性樹脂中に配合してもよい。
これら酸素吸収剤は、一般に平均粒径が50μm以下、特に30μm以下の粒径を有することが好ましく、透明あるいは半透明性を必要とする場合には、平均粒径10μm以下、特に5μm以下の粒径を有することが好ましい。酸素吸収剤は、上記の樹脂に1乃至70重量%、特に5乃至30重量%の割合で配合することが好ましい。
本発明において、容器本体及び蓋材を構成材料としては、各種バリヤーフイルムや酸素吸収性樹脂層を含む多層構造の積層体を使用することが好ましい。積層体を構成する各層間には必要に応じて接着剤層を介在させることができる。このような接着剤としては特に制限はなく、例えば無水マレイン酸のような酸無水物で変性されたポリオレフィン系接着剤や、ポリウレタン系接着剤等、通常積層体用の接着剤として用いられるものはいずれも使用することができる。
容器本体を構成する積層体の好適な層構成としては、例えば、容器の外層側から順に、ポリプロピレン(PP)/接着剤/エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)のようなガスバリヤー性樹脂/接着剤/PP;PP/接着剤/EVOH/接着剤/酸素吸収性樹脂層(例えば、還元性鉄及び酸化促進剤を含むポリオレフィン)/PP等が挙げられる。
また、蓋材を構成する積層体の好適な層構成としては、例えば、蓋材の外層側から順に、ナイロン(NY)/EVOH/PP系・ポリエチレン(PE)系複合材料;NY/EVOH/直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE);蒸着ポリエチレンテレフタレート(PET)/NY/PP系・PE系複合材料;蓋着PET/NY/LLDPE;蒸着PET/NY/ポリブチレンテレフタレート(PBT)系樹脂等が挙げられる。
本発明の電子レンジ用容器では、蓋材の表面に蓋材を横断するように帯状の開封用部材を設け、その一端を容器の開口予定部で蓋材に固定し、他端を容器の開口予定部に対向する位置に固定する。
このような開封用部材を使用することによって、内容物を充填密封した容器を電子レンジにより加熱した際に、内圧の上昇によって蓋材が膨らもうとするのに対して、帯状の開封用部材は蓋材の膨らみを抑えようとするので、開封用部材の端部を固定した蓋材の部分(開口予定部及びその対向部)に、蓋材を外側にめくり上げようとする力が働き、開口予定部から蓋材が剥離する。
帯状の開封用部材を構成する材料としては、各種の合成樹脂、天然或いは合成繊維からなる織布、不織付等が用いられるが、通常は容器本体や蓋材として用いられる熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。これらの熱可塑性樹脂は、無延伸、1軸又は2軸に延伸した単層或いは多層フイルムとして使用することができる。
帯状の開封用部材を、蓋材を構成する合成樹脂よりも熱膨張率の小さい、或いは引張り伸び率の小さい合成樹脂シート、織布、不織付等により構成した場合には、電子レンジにより容器を加熱した際に、膨張しようとする蓋材と開封用部材の伸びの差違によって、蓋材を外側からめくり上げようとする力がより大きくなるので好ましい。
帯状の開封用部材の一端は、容器の開口予定部で蓋材の端部に固定するが、電子レンジ加熱時に蓋材の剥離を容易にするためには、容器の開口予定部におけるフランジ部と蓋材の周縁シール部に易開口手段を設けておくことが好ましい。易開口手段としては、容器の開口予定部におけるフランジ部と蓋材の周縁シール部を容器の外側に向けて突出させた構成が好適である。また、他の易開口手段として、容器の開口予定部におけるフランジ部と蓋材の周縁シール部のシール強度を、周縁シール部の他の部位よりも小さくしておく方法、或いはこれらを組合わせた方法等が挙げられる。
帯状の開封用部材の他端は、容器の開口予定部と対向する位置において、蓋材の端部或いは容器本体のフランジ部等に固定される。なお、帯状の開封用部材の両端を容器の開口予定部とした構成とすることも可能である。
開封用部材と蓋材或いは容器本体を固定する方法は任意であり、ヒートシール、接着剤による接着、ホッチキス或いは鳩目等の固定部材による固定等の方法が使用できるが、通常はヒートシールにより固定される。
つぎに、図面に基づいて本発明の電子レンジ用容器についてさらに説明するが、以下の具体例は本発明を限定するものではない。
図1〜図4は、本発明の電子レンジ用容器の1例を示す図であり、図1は加熱前の容器の斜視図、そして図2は図1の容器の断面模式図である。また、図3は容器を加熱した際の開口予定部にかかる力の状態を説明するための図2の部分拡大模式図であり、図4は容器が加熱により開口した状態を示す斜視図である。
この電子レンジ用容器1は、フランジ部2を有する角型の容器本体3と、容器本体3のフランジ部2に周縁シール部5においてヒートシールされる蓋材4、蓋材4の表面に設けた帯状の開封用部材6からなるものである。開封用部材6の一端12は、容器の開口予定部となる容器の1つのコーナー部において、蓋材4の表面にヒートシールにより固定されており、開封用部材6の他端13は、開口予定部と対向するコーナー部において蓋材4の表面にヒートシールにより固定されている。
容器の開口予定部では、フランジ部2と蓋材4の周縁シール部14の外側に未シール部15を設け、該未シール部15に開封用部材6の一端12を固定してある(図2参照)。また、開口予定部における周縁シール部14は、容器の外側方向に向けて突出させて構成してある。(図1参照)
この容器1にレトルト食品等の内容物を充填密封したものを電子レンジで加熱すると、図3にみられるように、内容物から発生した水蒸気等によって容器の内圧が上昇し、蓋材4を外側に向けて膨張させる力が働く。一方、蓋材4の表面に対角線状に設けられた帯状の開封用部材6は、蓋材4の膨張を抑えつけようとし、図1に矢印で示したように、開封用部材6の両端部12、13から蓋材4の内側方向に向かう力が働く。その結果、開封用部材6の端部12、13を固定した部分で、蓋材4を外側にめくり上げようとする力が働くが、開口予定部における周縁シール部14は、容器の外側方向に向けて突出させて構成してあるので、まず開口予定部の未シール部15側の周縁シール部14の突出部の先端から剥離が始まる(図3参照)。そして、容器の内圧の上昇によって、周縁シール部14の剥離が容器内側端部に達すると、図4にみられるように蓋材4が外側から開口され、容器の内圧が低下して内容物の調理が完了する。
図5は、本発明の電子レンジ用容器の他の例を示す断面模式図である。
この容器11では、容器の開口予定部において蓋材4の周縁シール部14の外側に設けた蓋材の未シール部15を折返し、この折返し部15に開封用部材の一端12を固定したものである。また、容器の開口予定部と対向する位置においても、フランジ部2と蓋材4の周縁シール部5の外側に未シール部15を設け、この未シール部を折返した部分15に開封用部材6の他端13を固定している。容器11の他の構成は、図1〜図4の容器1と同様である。
図6は、本発明の電子レンジ用容器の他の例を示す断面模式図である。
この容器21では、図5の容器11と同様に、容器の開口予定部に設けた蓋材の折返し部15に開封用部材の一部12を固定し、開封用部材の他端13を開口予定部と対向する位置において、容器のフランジ部2を超えて容器本体3に固定したものである。容器21の他の構成は、図5の容器11と同様である。
図7は、本発明の電子レンジ用容器の他の例を示す平面図である。
この容器31は、容器本体を容器底部に向けて縮径する円筒状のカップ型容器として構成したもので、容器の開口予定部において、蓋材4の表面に設けた帯状の開封用部材6の一端12を蓋材に固定し、開封用部材6の他端13を開口予定部と対向する位置において蓋材6に固定したものである。また、容器の開口予定部において、蓋材4と容器フランジ部との周縁シール部14を容器の外側方向に向けて突出させるとともに、蓋材7に剥離用のタグ7を設けてある。容器31の他の構成は、基本的に図1〜図4の容器1と同様である。
つぎに、実施例により本発明の電子レンジ用容器についてさらに説明するが、以下の実施例は、本発明を限定するものではない。
(実施例1)
本実施例では、図1〜図4に記載の角型電子レンジ用容器1を次の手順で作製した。
厚さ12μmのシリカ蒸着2軸延伸ポリエステルフイルムと厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフイルム及び厚さ50μmのポリプロピレンフイルムとを、ポリウレタン系接着剤を使用してドライラミネーションにより、蓋材となるロール状の多層フイルムを作製した。
一方、厚さ0.8mmのポリプロピレン樹脂製多層シートを使用して、通常の真空・圧空成形機により、外寸155mm×133mm、高さ29mm(内容積約340ml)で、直線部のフランジ幅が8mm、コーナー部の最大フランジ幅が17mmの、図1に示すフランジ付角型容器1を成形した。この角型容器20個に米飯各200gを充填し、上記で得られた蓋材用多層フイルムを切断して作製された蓋材4を、フランジ部2とヒートシールすることにより密封した。
つぎに、幅15mmのポリプロピレン製多層フイルムからなる帯状開封用部材6を用意し、蓋材4の表面に蓋材4を対角線状に横断するように設け、開封用部材の一端12を開口予定部となる容器のコーナー部において蓋材4の表面にヒートシールにより固定し、開封用部材の他端13を開口予定部と対向するコーナー部において蓋材4の表面にヒートシールにより固定した。その際に、フランジ部2と蓋材4のシール強度を14.0N/15mmとした。また、開口予定部における周縁シール部14の形状は、図7にみられるように、容器の外側方向に向けて突出させた。
(実施例2)
実施例1において、帯状開封用部材6をポリプロピレンにより構成された不織布とした以外は、実施例1と同様にして蓋材及び容器本体を作製し、同様に米飯各200gを充填密封した角型容器20個を製造した。
(比較例1)
実施例1において、蓋材4の表面に帯状開封用部材12を付設しない以外は、実施例1と同様にして蓋材及び容器本体を作製し、同様に米飯各200gを充填密封した角型容器20個を製造した。
上記の各例で得られた米飯充填容器各20個を、定格出力600Wの電子レンジで加熱し、開口予定部からの開口の状況を調べ、その結果を表1に記載した。
Figure 0004752419
表1にみられるように、本発明の帯状の開封用部材6を設置した電子レンジ用容器は、電子レンジ加熱により容器の内圧の上昇とともに蓋材4が膨張するのに対し、帯状の開封用部材6の伸びが小さいため、開口予定部において開封用部材6によって蓋材4が容器内側に引っ張られることにより、開口予定部から確実に開口し蒸気が抜けた。また、開封用部材6を不織布としたものについても同様に、開口予定部から確実に開口し蒸気が抜けた。
一方、帯状の開封用部材6を付設しない容器は、ほとんどが開口予定部以外から開口してしまい、開口時間にも大きなばらつきがあった。
本発明の電子レンジ用容器の1例を示す斜視図である。 図1の容器の断面模式図である。 図1の容器を加熱した際に、開口予定部にかかる力の状態を説明するための部分拡大図である。 図1の容器が加熱により開口した状態を示す図である。 本発明の電子レンジ用容器の他の例を示す断面模式図である。 本発明の電子レンジ用容器の他の例を示す断面模式図である。 本発明の電子レンジ用容器の他の例を示す平面図である。
符号の説明
1,11,21,31 電子レンジ用容器
2 フランジ部
3 容器本体
4 蓋材
5 周縁シール部
6 開封用部材
7 剥離用タグ
12,13 開封用部材端部
14 開口予定部における周縁シール部
15 未シール部

Claims (13)

  1. フランジ部を有する合成樹脂製の容器本体と、該フランジ部に周縁部をヒートシールされる合成樹脂製の蓋材からなる電子レンジ用容器において、蓋材の表面に蓋材を横断するように設けた帯状の開封用部材の一端を容器の開口予定部で蓋材に固定し、他端を容器の開口予定部に対向する位置に固定したことを特徴とする電子レンジ用容器。
  2. 容器の開口予定部におけるフランジ部と蓋材の周縁シール部に易開口手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ用容器。
  3. 前記易開口手段として、フランジ部と蓋材の周縁シール部を容器の外側方向に向けて突出させたことを特徴とする請求項2に記載の電子レンジ用容器。
  4. 容器の開口予定部において、フランジ部と蓋材の周縁シール部の外側に未シール部を設け、該未シール部に帯状の開封用部材の一端を固定したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
  5. 蓋材の未シール部を折返し、該折返し部に帯状の開封用部材の一端を固定したことを特徴とする請求項4に記載の電子レンジ用容器。
  6. 帯状の開封用部材の他端を、容器の開口予定部と対向する位置において、蓋材に固定したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
  7. 容器の開口予定部と対向する位置において、フランジ部と蓋材の周縁シール部の外側に未シール部を設け、蓋材の未シール部を折返して該未シール部に帯状の開封用部材の他端を固定したことを特徴とする請求項6に記載の電子レンジ用容器。
  8. 帯状の開封用部材の他端を、容器の開口予定部と対向する位置において、容器本体に固定したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
  9. 帯状の開封用部材を、蓋材を構成する合成樹脂よりも熱膨張率の小さい合成樹脂により構成したことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
  10. 帯状の開封用部材を、蓋材を構成する合成樹脂よりも引張り伸び率の小さい合成樹脂により構成したことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
  11. 帯状の開封用部材をヒートシールにより蓋材又は容器本体に固定したことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
  12. 容器上面の形状を角型とし、容器の1つのコーナー部に開口予定部を設けて帯状の開封用部材の一端を固定し、該開口予定部と対向するコーナー部に帯状の開封用部材の他端を固定したことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の電子レンジ用容器。
  13. 蓋材に、蓋材剥離用タブを設けたことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の電子レンジ用容器。




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