JP2007062349A - 印刷ヘッド検査装置、印刷装置、印刷ヘッド検査方法及びそのプログラム - Google Patents

印刷ヘッド検査装置、印刷装置、印刷ヘッド検査方法及びそのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】印刷ヘッドの検査に用いる検査領域を必要最小限の大きさ又はそれに近い大きさに抑えることができる。
【解決手段】印刷ヘッド検査装置50は、帯電したインク滴をノズル23から検査領域52に向かって出射させる操作を第1領域52aから第2領域52bにわたって行うように制御する。この制御の実行中に検査領域52で検出された電圧は、印刷ヘッド24から第1領域52aまでの距離と印刷ヘッド24から第2領域52bまでの距離が異なることから、第1及び第2領域52a,52bの境界位置Pを境にして異なる値になる。このため、この電圧に基づいて境界位置Pに対する印刷ヘッド24の相対位置を算出することができる。そして、その相対位置に基づいて印刷ヘッド24の検査位置を設定し、その検査位置で印刷ヘッド24の複数のノズル23の各々につきインク滴が正常に飛翔するか否かの検査を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、印刷ヘッド検査装置、印刷装置、印刷ヘッド検査方法及びそのプログラムに関する。
従来、印刷ヘッド検査装置としては、インクジェットプリンタのノズルから噴射されるインク滴を帯電させ、該帯電したインク滴をノズルに対向するインク滴を受ける部分(検査領域)に飛翔させ、インク滴の飛翔により生じる誘導電圧を検出することによりノズルからインク滴が噴射されているか否かを検査するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭59−120464号公報
ここで、ノズルからのインク滴の噴射の有無の検査では、インク滴が着弾する検出位置を変えながら検査を行うことがあるため、それに応じた検査領域のサイズを設計する必要がある。しかしながら、この特許文献1に記載された印刷ヘッド検査装置では、印刷ヘッドの取付誤差などにより検査領域と印刷ヘッドとの位置関係がずれることがあるが、そのような位置関係のズレを考慮していない。このため、検査領域のサイズを決めるに当たっては、本来検査に必要な大きさに加えて検査領域と印刷ヘッドとの相対的なズレが生じても検査に支障がないようなマージンを設ける必要があり、検査領域が大きくなってしまうという問題があった。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、検査領域を必要最小限の大きさ又はそれに近い大きさに抑えることができる印刷ヘッド検査装置、印刷装置、印刷ヘッド検査装置の制御方法及びそのプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の印刷ヘッド検査装置は、
印刷形成体が出射する複数の出射孔を備えた印刷ヘッドを検査する印刷ヘッド検査装置であって、
前記印刷ヘッドの検査に利用される検査領域を含み、前記出射孔から出射した前記印刷形成体が到達可能であり前記印刷ヘッドとの間に生じる電界強度が異なる第1及び第2領域を互いに隣接して形成した包括領域と、
前記出射孔から前記印刷形成体を出射させる印刷形成体出射手段と、
前記包括領域での電気的変化を検出する電気的変化検出手段と、
前記出射孔から前記印刷形成体を前記包括領域に向かって出射させる操作を前記第1領域から前記第2領域にわたって行うよう前記印刷形成体出射手段を制御することにより前記包括領域で生じる電気的変化を前記電気的変化検出手段によって検出し、該電気的変化に基づいて前記第1領域と前記第2領域との境界位置に対する前記印刷ヘッドの相対位置を求め、該相対位置に基づいて前記検査領域内の検査位置を設定し、該検査位置で前記印刷ヘッドの複数の出射孔の各々につき前記印刷形成体が正常に出射するか否かの検査を行う制御手段と、
を備えたものである。
この印刷ヘッド検査装置では、出射孔から印刷形成体を包括領域に向かって出射させる操作を第1領域から第2領域にわたって行うよう制御することにより包括領域で生じる電気的変化を検出し、該電気的変化に基づいて第1領域と第2領域との境界位置に対する印刷ヘッドの相対位置を求める。このときの電気的変化は、第1及び第2領域の境界位置を境にして異なる値になる。その理由は、印刷形成体が出射孔から第1領域に到達することによって生じる電気的変化と、印刷形成体が出射孔から第2領域に到達することによって生じる電気的変化とは、印刷ヘッド−第1領域間に生じる電界強度と印刷ヘッド−第2領域間に生じる電界強度とが異なることから、互いに異なった値となることにある。このため、包括領域で検出された電気的変化に基づいて第1領域と第2領域との境界位置に対する印刷ヘッドの相対位置を算出することができる。そして、その相対位置に基づいて印刷ヘッドの検査位置を設定し、その検査位置で印刷ヘッドの複数の出射孔の各々につき印刷形成体が正常に出射するか否かの検査を行う。このように、本発明の印刷ヘッド検査装置によれば、第1領域と第2領域との境界位置に対して印刷ヘッドがどの位置にあるかがわかるため、印刷ヘッドの取付誤差などによるズレを考慮したマージンを検査領域内に設ける必要がない。したがって、検査領域を必要最小限の大きさ又はそれに近い大きさに抑えることができる。
ここで、「印刷形成体」とは、印刷媒体に画像を形成させるためのものをいい、例えば着色剤(インク等)や着色剤を印刷媒体に付着させる部材(ドットワイヤ等)などを含む。
本発明の印刷ヘッド検査装置は、前記包括領域に対して前記印刷ヘッドを移動させるヘッド移動手段、を備え、前記制御手段は、前記印刷ヘッドを移動させながら前記複数の出射孔のうちの特定の出射孔から前記印刷形成体を前記検査領域に向かって出射させる操作を前記第1領域から前記第2領域にわたって行うよう前記ヘッド移動手段及び前記印刷形成体出射手段を制御してもよい。出射孔から印刷形成体を出射する操作を第1領域から第2領域にわたって行うには、印刷ヘッドを包括領域と対向する位置に固定して第1領域から第2領域にわたって配列された別々の出射孔を利用して行うことも可能であるが、ここでは、包括領域に対して印刷ヘッドを移動させながら特定の出射孔を利用して行うため、別々の出射孔から出射して包括領域の電気的変化を検出するのに比べて検出値のばらつきを抑制することができる。ここで、前記制御手段は、前記第1領域と前記第2領域との境界位置に対する前記印刷ヘッドの相対位置を求めることができなかったときには、前記特定の出射孔とは異なる出射孔を利用して再び前記相対位置を求めるようにしてもよい。こうすれば、特定の出射孔から印刷形成体が正常に出射しないことがあったとしても、別の出射孔から印刷形成体を出射させることにより確実に第1及び第2領域の境界位置に対する印刷ヘッドの相対位置を求めることができる。
本発明の印刷ヘッド検査装置において、前記第1領域と前記第2領域は、前記印刷ヘッドに対して所定の電位差を持ち前記印刷ヘッドからの距離が互いに異なるように形成されていてもよい。こうすれば、比較的簡易な構成で印刷ヘッド−第1領域間の電界強度と印刷ヘッド−第2領域間の電界強度とを異なる値とすることができる。
本発明の印刷ヘッド検査装置において、前記第1及び第2領域は、いずれも前記検査領域内に形成されていてもよい。
本発明の印刷ヘッド検査装置において、第1及び第2領域がいずれも検査領域内に形成されている場合、前記印刷形成体は、インクであり、前記検査領域は、前記印刷ヘッドに対して所定の電位差を持つ電極部材と該電極部材のうち前記印刷ヘッドに面する側に設けられた液体吸収体とを備え、前記印刷ヘッドから前記液体吸収体までの距離が前記第1領域と前記第2領域とで異なるように形成されていてもよい。こうすれば、印刷ヘッドの出射孔から出射して検査領域に到達したインクは液体吸収体に吸収されるため、検査領域に至ったインクがその後の該検査領域の電気的変化を検出する妨げになりにくい。
ここで、「液体吸収体」は、導電性材料で形成された液体吸収体のほか、非導電性材料で形成された液体吸収体も含む。非導電性材料で形成された液体吸収体は、例えば水のような導電性を有する液体で濡らすことにより導電性を付与してもよいが、非導電性のまま用いることもできる。
このように第1及び第2領域をいずれも検査領域内に形成し印刷ヘッドからの距離が第1領域と第2領域とで異なるようにした本発明の印刷ヘッド検査装置において、前記検査領域は、表面に段差を有し、該段差をなす上段面及び下段面の一方が前記第1領域であり、該段差をなす上段面及び下段面のもう一方が前記第2領域であってもよい。こうすれば、比較的容易に印刷ヘッドから各検査領域までの距離を異なるようにすることができる。あるいは、前記検査領域は、表面に凹部を有し、該表面のうち前記凹部を除く少なくとも一部の領域が前記第1領域であり、前記凹部が前記第2領域であってもよい。こうすれば、第1領域と第2領域との境界位置が2箇所になるため、各境界位置に対する印刷ヘッドの相対位置を算出することができることから、印刷ヘッドの検査位置をより正確に求めることができる。あるいは、前記検査領域は、表面に凸部を有し、該表面のうち前記凸部を除く少なくとも一部の領域が前記第1領域であり、前記凸部が前記第2領域であってもよい。こうしても、第1領域と第2領域との境界位置が2箇所になるため、各境界位置に対する印刷ヘッドの相対位置を算出することができることから、印刷ヘッドの検査位置をより正確に求めることができる。
第1及び第2領域をいずれも検査領域内に形成し印刷ヘッドからの距離が第1領域と第2領域とで異なるようにした本発明の印刷ヘッド検査装置において、前記印刷形成体は、インクであり、前記検査領域は、前記印刷ヘッドに対して所定の電位差を持つ電極部材と該電極部材のうち前記印刷ヘッドに面する側に設けられた液体吸収体とを備え、前記液体吸収体が前記第1領域であり、前記電極部材のうち前記液体吸収体を貫通して表面に突出した凸部が前記第2領域であってもよい。こうすれば、印刷ヘッドの出射孔から出射して検査領域に到達したインクは液体吸収体に吸収されるため、検査領域に至ったインクがその後の該検査領域の電気的変化を検出する妨げになりにくい。また、第2領域としての突起が電極部材で形成され寸法精度がよくなる。
本発明の印刷ヘッド検査装置において、前記第1及び第2領域は、一方が前記検査領域でもう一方が該検査領域を取り囲む周壁の頂面であってもよい。こうすれば、検査領域をフラットな領域としたままでも本発明の効果が得られる。このように第1及び第2領域の一方を検査領域としもう一方を該検査領域を取り囲む周壁の頂面とした場合、前記周壁の頂面は、絶縁性材料で形成されていてもよい。こうすれば、印刷ヘッドと周壁の頂面との間の電界強度は略ゼロになるのに対して印刷ヘッドと検査領域との間の電界強度はそれより大きな値になる。あるいは、前記周壁の頂面は、前記検査領域と同電位となるように形成され且つ前記印刷ヘッドまでの距離が前記検査領域に比べて短くなるように形成されていてもよい。こうすれば、印刷ヘッドと周壁の頂面との間の電界強度は印刷ヘッドと検査領域との間の電界強度と異なる値となる。
本発明の印刷ヘッド検査装置において、前記制御手段は、前記操作を前記第1領域から前記第2領域にわたって行ったときの前記電気的変化検出手段によって検出された電気的変化の最大値又は最小値に基づいて前記第1領域と前記第2領域との境界位置に対する前記印刷ヘッドの相対位置を求めてもよい。こうすれば、比較的精度よく境界位置に対する印刷ヘッドの相対位置を求めることができる。
本発明の印刷ヘッド検査装置において、前記印刷ヘッドと前記検査領域との間に所定の電位差を発生させると共に前記出射孔から出射する前の印刷形成体を帯電させる電位差発生手段を備え、前記電位差発生手段は、前記操作が行われる際には、前記印刷ヘッドと前記検査領域との間に前記所定の電位差を発生させると共に前記出射孔から出射する前の印刷形成体を帯電させてもよい。こうすれば、出射孔から検査領域に向かって印刷形成体を出射した際に第1及び第2領域において確実に電気的変化を起こすことができる。
本発明の印刷ヘッド検査装置において、前記印刷ヘッドは、インクジェットヘッド又はドットインパクトヘッドであってもよい。インクジェットヘッドは、印刷品質を高めるには印刷形成体であるインクの吐出状態を検査する必要があるため、本発明を適用する意義が高い。また、ドットインパクトヘッドは、印刷品質を高めるには印刷形成体であるドットワイヤの押し出し状態を検査する必要があるため、本発明を適用する意義が高い。
本発明の印刷ヘッド検査装置において、前記制御手段は、前記検査位置で前記印刷ヘッドの複数の出射孔の各々につき前記印刷形成体が正常に出射するか否かの検査を行うに際して、前記検査位置で前記印刷ヘッドの複数の出射孔の各々につき前記印刷形成体を前記検査領域に向かって出射させる操作を行うよう前記印刷形成体出射手段を制御することにより前記検査領域で生じる電気的変化を前記電気的変化検出手段によって検出し、該電気的変化に基づいて前記印刷形成体が正常に出射するか否かを判定するようにしてもよい。こうすれば、印刷ヘッドの検査を行うことができる。
本発明の印刷装置は、印刷形成体が出射する複数の出射孔を備えた印刷ヘッドと、上述したいずれかに記載の印刷ヘッド検査装置と、を備えたものである。本発明の印刷ヘッド検査装置は、上述したように検査領域を必要最小限の大きさ又はそれに近い大きさに抑えることができるものであるから、これを備えた印刷装置も同様の効果が得られる。
本発明の印刷ヘッド検査方法は、
印刷形成体が出射する複数の出射孔を備えた印刷ヘッドを、該印刷ヘッドの検査に利用される検査領域を含み前記出射孔から出射した前記印刷形成体が到達可能であり前記印刷ヘッドとの間に生じる電界強度が異なる第1及び第2領域を互いに隣接して形成した包括領域を利用して検査する、印刷ヘッド検査方法であって、
(a)前記出射孔から前記印刷形成体を前記包括領域に向かって出射させる操作を前記第1領域から前記第2領域にわたって行うステップと、
(b)前記ステップ(a)の実行中に検出した前記包括領域の電気的変化に基づいて前記第1領域と前記第2領域との境界位置に対する前記印刷ヘッドの相対位置を求めるステップと、
(c)前記ステップ(b)で求めた相対位置に基づいて前記検査領域内の検査位置を設定し、該検査位置で前記印刷ヘッドの複数の出射孔の各々につき前記印刷形成体が正常に出射するか否かの検査を行うステップと、
を含むものである。
この印刷ヘッド検査方法では、出射孔から印刷形成体を検査領域に向かって出射させる操作を第1領域から第2領域にわたって行うよう制御することにより包括領域で生じる電気的変化を検出し、該電気的変化に基づいて第1領域と第2領域との境界位置に対する印刷ヘッドの相対位置を求める。このときの電気的変化は、第1及び第2領域の境界位置を境にして異なる値になる。その理由は、印刷形成体が出射孔から第1領域に到達することによって生じる電気的変化と、印刷形成体が出射孔から第2領域に到達することによって生じる電気的変化とは、印刷ヘッド−第1領域間に生じる電界強度と印刷ヘッド−第2領域間に生じる電界強度とが異なることから、互いに異なった値となることにある。このため、包括領域で検出された電気的変化に基づいて第1領域と第2領域との境界位置に対する印刷ヘッドの相対位置を算出することができる。そして、その相対位置に基づいて印刷ヘッドの検査位置を設定し、その検査位置で印刷ヘッドの複数の出射孔の各々につき印刷形成体が正常に出射するか否かの検査を行う。このように、本発明の印刷ヘッド検査方法によれば、第1領域と第2領域との境界位置に対して印刷ヘッドがどの位置にあるかがわかるため、印刷ヘッドの取付誤差などによるズレを考慮したマージンを検査領域内に設ける必要がない。したがって、検査領域を必要最小限の大きさ又はそれに近い大きさに抑えることができる。なお、この印刷ヘッド検査方法において、上述した種々の印刷ヘッド検査装置の機能を実現するようなステップを追加してもよい。
本発明は、上述した印刷ヘッド検査方法の各ステップを1以上のコンピュータに実行させるためのプログラムである。このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(例えばハードディスク、ROM、FD、CD、DVDなど)に記録されていてもよいし、伝送媒体(インターネットやLANなどの通信網)を介してあるコンピュータから別のコンピュータへ配信されてもよいし、その他どのような形で授受されてもよい。このプログラムを一つのコンピュータに実行させるか複数のコンピュータに分散して実行させれば、上述した印刷ヘッド検査方法の各ステップが実行されるため、上述した印刷ヘッド検査方法と同様の作用効果が得られる。
図1は、本発明の一実施形態である印刷ヘッド検査装置50を含むインクジェットプリンタ20の構成の概略を示す構成図であり、図2は、印刷ヘッド24の説明図であり、図3は、紙送り機構31の説明図であり、図4は、印刷ヘッド検査装置50の構成の概略を示す構成図である。
本実施形態のインクジェットプリンタ20は、図1に示すように、印刷ヘッド24やキャリッジ22などにより構成されるプリンタ機構21と、駆動モータ33により駆動される紙送りローラ35を含む紙送り機構31と、プラテン44の右端近傍に形成されたキャップ装置40と、プラテン44上のフラッシング領域42の隣りに形成され印刷ヘッド24からインク滴が正常に吐出するか否かを検査する印刷ヘッド検査装置50と、インクジェットプリンタ20全体をコントロールするコントローラ70とを備えている。なお、本発明の中核をなす構成は印刷ヘッド検査装置50と印刷ヘッド24であるが、その他の構成についても順次説明する。
プリンタ機構21は、キャリッジベルト32とキャリッジモータ34とによりガイド28に沿って左右に往復動するキャリッジ22と、このキャリッジ22に搭載されイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各色のインクを個別に収容したインクカートリッジ26と、各インクカートリッジ26から供給された各インクに圧力をかける印刷ヘッド24と、この印刷ヘッド24で加圧されたインク滴を記録紙Sに吐出する出射孔としてのノズル23と、印刷中の記録紙Sを支持する支持部材としてのプラテン44とを備えている。キャリッジ22の近傍には、キャリッジ22の位置を検出するリニア式エンコーダ25が配置されており、このリニア式エンコーダ25を用いてキャリッジ22のポジションが管理可能となっている。インクカートリッジ26は、図示しないが、溶媒としての水に着色剤としての染料又は顔料を含有したシアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)などの印刷用に用いる印刷形成体としてのインクを各々収納する容器として構成されており、キャリッジ22に着脱可能に装着されている。また、プラテン44の左端近傍には、フラッシング領域42が形成されている。このフラッシング領域42は、ノズル23の先端でインクが乾燥して固化するのを防止するために定期的又は所定のタイミングで印刷データとは無関係にインク滴を吐出させる、いわゆるフラッシング動作を行うときに利用される。
ここで、プリンタ機構21の多くの構成要素(キャリッジ22など)については周知であるためその詳細な説明を省略し、以下に本発明と関連性の高い印刷ヘッド24について説明する。印刷ヘッド24には、図2に示すように、シアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)及びブラック(K)の各色のインクを吐出する複数のノズル23を配列したノズル列43が設けられている。なお、ここでは、すべてのノズルをノズル23と総称し、すべてのノズル列をノズル列43と総称し、シアンのノズル及びノズル列をノズル23C及びノズル列43C、マゼンタのノズル及びノズル列をノズル23M及びノズル列43M、イエローのノズル及びノズル列をノズル23Y及びノズル列43Y、ブラックのノズル及びノズル列をノズル23K及びノズル列43Kと称する。以下ノズル23Kを用いて説明する。この印刷ヘッド24では、180個のノズル23Kを記録紙Sの搬送方向に沿って配列してノズル列43Kを構成している。ノズル23Kには、インク滴を吐出するための駆動素子として圧電素子48が設けられており、この圧電素子48に電圧をかけることによりこの圧電素子48を変形させてインクを加圧しノズル23Kから吐出する。
この印刷ヘッド24は、各ノズル23Kをそれぞれ駆動する複数の圧電素子48に対応して設けられた複数のマスク回路47を備えている。マスク回路47には、コントローラ70で生成された原信号ODRVや印刷信号PRTnが入力される。なお、印刷信号PRTnの末尾のnはノズル列に含まれるノズルを特定するための番号であり、本実施形態ではノズル列は180個のノズルからなるため、nは1から180のいずれかの整数値となる。この原信号ODRVは、一画素分の区間内(キャリッジ22が一画素の間隔を横切る時間内)において、図2下部に示すように、第1パルスP1と第2パルスP2と第3パルスP3との3つの駆動波形からなっている。この3つの駆動波形を繰り返し単位とする原信号ODRVを、本実施形態では1セグメントと称する。マスク回路47は、原信号ODRVや印刷信号PRTnが入力されると、これらの信号に基づいて第1パルスP1と第2パルスP2と第3パルスP3とのうち必要なパルスを駆動信号DRVn(nの意味するところは印刷信号PRTnのnと同じ)としてノズル23Kの圧電素子48に向けて出力する。具体的には、マスク回路47から圧電素子48に第1パルスP1のみが出力されると、ノズル23Kから1ショットのインク滴が吐出され、記録紙Sには小さいサイズのドット(小ドット)が形成される。また、第1パルスP1と第2パルスP2とが圧電素子48に出力されると、ノズル23Kから2ショットのインク滴が吐出され、記録紙Sには中サイズのドット(中ドット)が形成される。また、第1パルスP1と第2パルスP2と第3パルスP3とが圧電素子48に出力されると、ノズル23Kから3ショットのインク滴が吐出され、記録紙Sには大きいサイズのドット(大ドット)が形成される。このように、インクジェットプリンタ20では、一画素区間において吐出するインク量を調整することにより3種類のサイズのドットを形成することが可能である。なお、他の色のノズル23C,23M,23Yやノズル列43C,43M,43Yについても上記ノズル23Kやノズル列43Kと同様である。また、印刷ヘッド24は、ここでは圧電素子48を変形させてインクを加圧する方式を採用しているが、発熱抵抗体(例えばヒータなど)に電圧をかけインクを加熱して発生した気泡によりインクを加圧する方式を採用してもよい。
紙送り機構31は、図3に示すように、給紙トレイ14に載置された記録紙Sを挿入する記録紙挿入口18と、給紙トレイ14に載置された記録紙Sを印刷ヘッド24に供給する給紙ローラ36と、印刷ヘッド24へ記録紙Sやロール紙を搬送する紙送りローラ35と、印刷後の記録紙Sを排紙する排紙ローラ37とを備えている。給紙ローラ36、紙送りローラ35及び排紙ローラ37は、図示しないギヤ機構を介して駆動モータ33(図1参照)により駆動される。なお、給紙ローラ36の回転駆動力と図示しない分離パッドの摩擦抵抗とによって、複数の記録紙Sが一度に給紙されることを防いでいる。
印刷ヘッド検査装置50は、本発明の中核をなすものであり、図4に示すように、印刷ヘッド24のノズル23から飛翔されたインク滴が着弾可能な検査ボックス51と、検査ボックス51内に設けられ印刷ヘッド24からの距離が互いに異なる第1及び第2領域52a,52bを含んでなる検査領域52と、検査領域52と印刷ヘッド24との間に電圧を印加する電圧印加回路53と、第1及び第2領域52a,52bの電圧を検出する電圧検出回路54とを備えている。検査ボックス51は、プラテン44の印刷可能領域から左側に外れた位置に設けられ、略直方体で上部が開口した筐体である。検査領域52は、検査ボックス51の中に設けられ、インク滴が直接着弾する上側インク吸収体55と、この上側インク吸収体55に着弾したあと下方に透過してきたインク滴を吸収する下側インク吸収体56と、上側インク吸収体55と下側インク吸収体56との間に配置されたメッシュ状の電極部材57とにより構成されている。上側インク吸収体55は、電極部材57と同電位となるように導電性を有するスポンジによって作製されている。このスポンジは、着弾したインク滴が速やかに下方に移動可能な透過性の高いものであり、ここではエステル系ウレタンスポンジ(商品名:エバーライトSK−E,ブリジストン(株)製)が用いられている。また、上側インク吸収体55は、その表面に段差を有している。そして、段差をなす上段面が第1領域52a、下段面が第2領域52bとなっており、この結果、印刷ヘッド24から第1領域52aまでの距離は、印刷ヘッド24から第2領域52bまでの距離よりも短くなっている。また、両領域52a,52bの境界線(境界位置P)は紙送り方向と略一致する方向に延び、第1領域52aの幅は第2領域52bの幅よりも大きく設計されている。下側インク吸収体56は、上側インク吸収体55に比べてインクの保持力が高いものであり、フェルトなどの不織布によって作製されており、ここでは不織布(商品名:キノクロス,王子キノクロス(株)製)が用いられている。電極部材57は、ステンレス(例えばSUS)製の金属からなる格子状のメッシュとして形成されている。このため、上側インク吸収体55に一旦吸収されたインクは格子状の電極部材57の隙間を通って下側インク吸収体56に吸収・保持される。電圧印加回路53は、電極部材57が正極、印刷ヘッド24が負極となるように直流電源(例えば400V)と抵抗素子(例えば1MΩ)とを介して両者を電気的に接続している。ここで、電極部材57は、導電性を有する上側インク吸収体55と接触しているため、上側インク吸収体55の表面に形成された第1及び第2領域52a,52bも電極部材57と同電位となる。電圧検出回路54は、第1及び第2領域52a,52bの電圧と同視される電極部材57の電圧を検出するように接続され、電極部材57の電圧信号を積分して出力する積分回路54aと、この積分回路54aから出力された信号を反転増幅して出力する反転増幅回路54bと、この反転増幅回路54bから出力された信号をA/D変換してコントローラへ出力するA/D変換回路54cとを備えている。積分回路54aは、1つのインク滴の飛翔・着弾による電圧変化が小さいことから、複数のインク滴の飛翔・着弾による電圧変化を積分することにより大きな電圧変化として出力するものである。反転増幅回路54bは、電圧変化の正負を反転させると共に回路構成によって決まる所定の増幅率で積分回路から出力された信号を増幅して出力するものである。A/D変換回路54cは、反転増幅回路54bから出力されたアナログ信号をディジタル信号に変換してコントローラ70に出力するものである。
キャップ装置40は、図1に示すように、印刷休止中などにノズル23が乾燥するのを防止するためにノズル23を封止するときに利用されるものである。このキャップ装置40は、印刷ヘッド24がキャリッジ22と共に右端(ホームポジションという)まで移動したときに該印刷ヘッド24のノズル形成面を覆うように作動される。また、キャップ装置40には、図示しない吸引ポンプが接続されている。そして、例えば印刷ヘッド検査装置50でノズルのインク詰まりが検出されたときなど、必要に応じて、キャップ装置40で封止された印刷ヘッド24のノズル形成面に吸引ポンプの負圧を作用させてノズル23から詰まったインクを吸引排出させる。なお、吸引排出された廃インクやフラッシングで使用された廃インクは、図示しない廃液タンクに溜められる。
コントローラ70は、図1に示すように、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、各種処理プログラムを記憶したROM73と、一時的にデータを記憶したりデータを保存したりするRAM74と、データを書き込み消去可能なフラッシュメモリ75と、外部機器との情報のやり取りを行うインタフェース(I/F)79と、図示しない入出力ポートとを備えている。ROM73には、アプリケーションプログラムである相対位置把握プログラム73aや印刷ヘッド検査プログラム73bなどが記憶されている。相対位置把握プログラム73aは、第1及び第2領域52a,52bの境界位置P(図4参照)に対する印刷ヘッド24の相対位置を把握するプログラムである。印刷ヘッド検査プログラム73bは、相対位置把握プログラム73aの実行により得られた相対位置を利用してノズル23からのインクの吐出状態を検査するプログラムである。RAM74には、印刷バッファ領域が設けられており、この印刷バッファにユーザPC10からインタフェース(I/F)79を介して送られてきた印刷データが記憶される。フラッシュメモリ75には、後述する相対位置把握プログラム73aの実行処理により得られる印刷ヘッド24の境界位置Pに対する相対位置や印刷ヘッド検査プログラム73bの実行時の検査位置などを含む位置情報が保存されている。このコントローラ70には、印刷ヘッド検査装置50の電圧検出回路54から出力された電圧信号や、リニア式エンコーダ25からのポジション信号などが入力ポートを介して入力される。また、コントローラ70からは、印刷ヘッド24への駆動信号やキャップ装置40への信号などが出力ポートを介して出力される。
次に、こうして構成された本実施形態のインクジェットプリンタ20の動作について説明する。ここでは、まず、メインルーチンの動作について説明する。図5は、コントローラ70のCPU72により実行されるメインルーチンのフローチャートである。このルーチンは、ROM73に記憶され、インクジェットプリンタ20の電源がオンされたあと所定のタイミングごとに(例えば数msecごとに)CPU72により実行される。このルーチンが開始されると、CPU72は、まず、印刷待ち状態の印刷データが存在するか否かを判定する(ステップS100)。ここでは、ユーザPC10から受信した印刷データは、RAM74に形成された印刷バッファ領域に格納されて印刷待ち状態の印刷データとなるため、印刷データを受信したときに印刷中の場合だけでなく直ちに印刷可能な場合であっても印刷待ち状態の印刷データとなる。そして、ステップS100で印刷待ち状態の印刷データが存在しないときには、そのままこのルーチンを終了する。一方、ステップS100で、印刷待ち状態の印刷データが存在したときには、印刷処理を実行する前に印刷ヘッド24のすべてのノズル23からインク滴が正常に吐出するか否かの検査を実行するが、その検査を開始する検査位置を設定するために必要となる、検査領域52の境界位置Pに対する印刷ヘッド24の相対位置を取得する(ステップS110)。この境界位置Pに対する印刷ヘッド24の相対位置は、フラッシュメモリ75に保存された位置情報から読み出すことにより取得する。境界位置Pに対する印刷ヘッド24の相対位置は、当初はデフォルト値が設定されているが、後述の相対位置把握ルーチンが実行されるごとに更新される。
次に、CPU72は、印刷ヘッド検査ルーチンを実行する(ステップS120)。この印刷ヘッド検査ルーチンは、図6に示すように、印刷ヘッド24に配置されたすべてのノズル23の詰まりの有無を検査する処理であり、ROM73に記憶されている。このルーチンが開始されると、CPU72は、今回の検査位置つまりノズル23からインクを吐出する検査領域52の位置を取得する(ステップS200)。ここでは、検査でのインクの吐出により検査領域52の表面にインクに含まれる固形物が堆積することがあるため、検査ごとに検査位置を変更するように設定されている。図7は、印刷ヘッド検査処理における検査位置の説明図である。図7では複数の検査位置p1,p2,p3,p4が設定され、1回の検査においては、検査位置の違いによる誘電電圧の検出値のばらつきが生じないように、各ノズル列43で同じ検査位置にインクを吐出するよう設定されている。また、ある検査位置だけにインクの固形分が堆積し過ぎないように、次回の検査位置は今回の検査位置とは別の位置にインクを吐出するようになっている。
続いて、前出のステップS110で取得した境界位置Pに対する印刷ヘッド24の相対位置に基づいて、今回の検査位置を設定する(ステップS210)。本実施形態では、印刷ヘッド24は、ノズル列43Yの位置を基準として位置決めされるものとする。ここで、境界位置Pに対するノズル列43Yの相対位置がわかると、任意の検査位置に対するノズル列43Yの相対位置を算出することができる。すなわち、境界位置Pと各検査位置p1,p2,…とは検査領域52内の予め定められた位置になるように設計されているため、境界位置Pに対するノズル列43Yの相対位置を基準点とすると、ノズル列43Yを例えば検査位置p1の直上に位置決めするには、基準点から境界位置Pと検査位置p1との長さを差し引いた位置にノズル列43Yを配置すればよい。なお、基準点はリニア式エンコーダ25による左右方向の座標上の点として表すものとする。このようにして今回の検査位置を設定することができる。
続いて、キャリッジモータ34を駆動して、印刷ヘッド24のノズル列43のうち検査対象となるノズル列43が今回の検査位置に対向するようにキャリッジ22を移動し(ステップS220)、検査対象となるノズル列43のうち1つのノズル23のマスク回路47及び圧電素子48(図2参照)を介してそのノズル23から帯電したインク滴を吐出させる(ステップS230)。ここで、帯電したインク滴が印刷ヘッド24のノズル23から飛翔して検査領域52の上側インク吸収体55に至る場合の電極部材57における電圧の推移について図8に基づいて説明する。図8は静電誘導によって誘導電圧が生じる原理の説明図であるが、この原理は推測によるものである。図8(a)に示すように、印刷ヘッド24でノズル23から飛翔する前のインク滴は電圧印加回路53によって負に帯電している。このため、図8(b)に示すように、この負に帯電したインク滴がノズル23から飛翔して上側インク吸収体55へ近づくにつれ、静電誘導によって上側インク吸収体55の表面には正電荷が増加する。この結果、印刷ヘッド24と電極部材57との間の電圧は、静電誘導によって生じる誘導電圧により当初の電圧値よりも高くなる。その後、図8(c)に示すように、負に帯電したインク滴が上側インク吸収体55に達すると、インク滴の負電荷により上側インク吸収体55の正電荷が中和される。この結果、印刷ヘッド24と電極部材57との間の電圧は当初の電圧値を下回る。その後、印刷ヘッド24と電極部材57との間の電圧は印加されている電圧値に戻る。このときの出力信号の振幅は、印刷ヘッド24から上側インク吸収体55(検査領域52)までの距離に依存するほか、飛翔するインク滴の有無やその大きさにも依存する。このため、ノズル23が詰まってインク滴が飛翔しなかったりインク滴が所定の大きさより小さかったりしたときには、出力信号の振幅が通常時に比べて小さくなるため、出力信号の振幅に基づいてノズル23の詰まりの有無を判定することができる。本実施形態では、インク滴が所定の大きさであっても1ショット分のインク滴による出力信号の振幅が極めて小さいことから、駆動波形を表す1セグメントの第1〜第3パルスP1,P2,P3のすべてを出力する操作を8回行うことにより24ショット分のインク滴を吐出する。これにより、出力信号は24ショット分のインク滴による積分値となるため、電圧検出回路54からは十分大きな出力波形が得られる。なお、電圧検出回路54から出力される信号は、反転増幅回路54bを経由することから振幅の向きが逆転する(図8参照)。
このように、検査対象となるノズル列43のうちの1つのノズル23のマスク回路47や圧電素子48を介してそのノズル23から帯電したインク滴を吐出させたあと、電圧検出回路54から出力された信号の振幅が閾値Vthr以上か否かを判定する(ステップS240)。この閾値Vthrは、24ショット分のインクが正常に吐出されたときに出力信号の振幅が超えることができるように経験的に定められた値である。電圧検出回路54から出力された信号は、24ショット分のインクが正常に吐出されたときであっても、印刷ヘッド24−第1領域52a間の電界強度と印刷ヘッド24−第2領域52b間の電界強度とが異なることから、検査位置が検査領域52の第1領域52a内にあるか第2領域52b内にあるかによって誘導電圧の大きさが異なるが、ここでは第1及び第2領域52a,52bのいずれに着弾したときでもノズル23の詰まりを判定できるような値に設定されている。なお、検査位置が第1領域52a内にある場合と第2領域52b内にある場合によって閾値Vthrの大きさを異なる値に設定してもよい。また、電界強度は第1領域52aの方が第2領域52bよりも大きいことから、検査位置が第1領域52a内にある方が誘導電圧の振幅が大きくなり高感度となるが、第1領域52aの幅が第2領域52bに比べて広いため、高感度で検査を行う機会が多くなる。そして、ステップS240で出力信号の振幅が閾値Vthr未満だったときには、今回のノズル23に詰まりなどの異常が生じているとみなし、そのノズル23を特定する情報(例えばどのノズル列の何番目のノズルかを示す情報)をRAM74の所定領域に記憶する(ステップS250)。
このステップS250のあと又はステップS240で出力信号の振幅が閾値Vthr以上のとき(つまり今回のノズル23が正常だったとき)、現在検査中のノズル列43に含まれるすべてのノズル23について検査を行ったか否かを判定し(ステップS260)、現在検査中のノズル列に未検査のノズル23があるときには、検査対象となるノズル23を未検査のものに更新し(ステップS270)、その後再びステップS230〜S260の処理を行う。一方、ステップS260で現在検査中のノズル列に含まれるすべてのノズル23について検査を行ったときには、印刷ヘッド24に含まれるすべてのノズル列43について検査を行ったか否かを判定し(ステップS280)、未検査のノズル列43が存在するときには、検査対象となるノズル列43を未検査のノズル列43に更新し(ステップS290)、その後再びステップS220〜S280の処理を行う。一方、ステップS280で印刷ヘッド24に含まれるすべてのノズル列43について検査を行ったときには、本ルーチンを終了する。この本ルーチンを実行することにより、RAM74の所定領域には、印刷ヘッド24に配列された全ノズル23のうち異常が発生しているノズル23がある場合にはそのノズル23を特定する情報が記憶され、異常が発生しているノズル23がない場合には何も記憶されない。
さて、図5のメインルーチンに戻り、上述した印刷ヘッド検査ルーチン(ステップS120)を実行したあと、印刷ヘッド24に配列された全ノズル23のうち異常が発生しているノズル23があるか否かをRAM74の所定領域の記憶内容に基づいて判定し(ステップS130)、異常が発生しているノズル23があるときには、詰まりが原因となっていることを考慮して印刷ヘッド24のクリーニングを行うが、その前にクリーニングを行った回数が所定回数(例えば3回)未満か否かを判定する(ステップS140)。そして、クリーニングを行った回数が所定回数未満のときには、印刷ヘッド24のクリーニングを実行する(ステップS150)。具体的には、キャリッジモータ34を駆動して印刷ヘッド24がキャップ装置40と対向するホームポジションに来るまでキャリッジ22を移動させ、キャップ装置40を作動してキャップ装置40が印刷ヘッド24のノズル形成面を覆うようにした後、ノズル形成面に図示しない吸引ポンプの負圧を作用させてノズル23から詰まったインクを吸引排出させる。このクリーニングを実行した後、ノズル23の異常が解消されたか否かを調べるため再びステップS120に戻る。なお、このステップS120では、異常が発生していたノズル23のみを再検査してもよいが、何らかの原因でクリーニング時に正常だったノズル23に詰まりが発生することも考えられることから、印刷ヘッド24のすべてのノズル23について再検査を行う。一方、ステップS140でクリーニングを行った回数が所定回数以上だったときには、クリーニングを行ったとしても異常が発生したノズル23は正常化しないとみなし、図示しない操作パネルにエラーメッセージを表示し(ステップS160)、このメインルーチンを終了する。
一方、ステップS130で異常が発生しているノズル23がなかったときには、印刷処理ルーチンを実行する(ステップS170)。この印刷処理ルーチンは、図9に示すように、印刷データを印刷する処理であり、ROM73に記憶されている。ここでは、「双方向印刷」を例に説明する。このルーチンが開始されると、CPU72は、まず、給紙処理を実行する(ステップS300)。給紙処理は、駆動モータ33の駆動により給紙ローラ36(図4参照)を回転駆動させ給紙トレイ14に載置された記録紙Sを紙送りローラ35まで搬送する処理である。次に、CPU72は、キャリッジモータ34の駆動によりキャリッジ22をホームポジションなどから図1において左方向に移動させながら印刷ヘッド24からインクを吐出させ印刷データに基づいて往路印刷を実行する(ステップS310)。続いて、CPU72は、現在印刷中の記録紙Sへ印刷すべき印刷データがあるか否かを判定し(ステップS320)、現在印刷中の記録紙Sへ印刷すべきデータがあるときには、紙送りローラ35を回転駆動し記録紙Sを所定量搬送する搬送処理を実行し(ステップS330)、キャリッジモータ34の駆動によりキャリッジ22を図1において右方向に移動させながら印刷ヘッド24からインクを吐出させ印刷データに基づいて復路印刷を実行する(ステップS340)。続いて、CPU72は、現在印刷中の記録紙Sへ印刷すべき印刷データがあるか否かを判定し(ステップS350)、現在印刷中の記録紙Sへ印刷すべきデータがあるときには、紙送りローラ35を回転駆動し記録紙Sを所定量搬送する搬送処理を実行し(ステップS360)、ステップS310〜S350の処理を実行する。一方、ステップS320又はステップS350で現在印刷中の記録紙Sへ印刷すべき印刷データがないときには、CPU72は、記録紙Sを排紙する排紙処理を実行する(ステップS370)。排紙処理は、排紙ローラ37を回転駆動し、記録紙Sを排紙トレイに排出する処理である。ステップS370のあと、CPU72は、印刷すべき次のページがあるか否かを判定し(ステップS380)、印刷すべき次のページがあるときには、ステップS300〜S370の処理を実行し、印刷すべき次のページがないときには、この印刷処理ルーチンを終了する。また、図5のメインルーチンも、この印刷処理ルーチンが終了したあと終了する。
次に、本発明の中核をなす制御である、インクジェットプリンタ20のCPU72によって実行される相対位置把握ルーチンについて説明する。図10は、この相対位置把握ルーチンのフローチャートである。このルーチンは、ROM73に記憶され、CPU72により所定のタイミングで(例えばインクジェットプリンタ20の電源がオンされたあとなど)実行される。このルーチンが開始されると、CPU72は、インクの吐出開始位置をフラッシュメモリ75に保存された位置情報から取得する(ステップS400)。ここでは、吐出開始位置は、検査領域52の左端のエッジに印刷ヘッド24のイエローのノズル列43Yが対向するときのリニア式エンコーダ25の左右方向の座標上の点Oとして定められている。但し、キャリッジモータ34を駆動してイエローのノズル列43Yがリニア式エンコーダ25による座標上の点Oとなるように移動したとしても、印刷ヘッド24の取付誤差などにより、ノズル列43Yが検査領域52の左端のエッジと正確に対向しないことがある。このようにノズル列43Yが多少ずれていても第1領域52aと第2領域52bとの境界位置Pを印刷ヘッド24のノズル列43Yが通過するよう設計されており、境界位置Pに対する印刷ヘッド24の相対位置を把握するには支障がないようになっている。
ステップS400でインクの吐出開始位置(点O)を取得したあと、CPU72は、取得した吐出開始位置に印刷ヘッド24のイエローのノズル列43Yが位置するようにキャリッジモータ34を駆動してキャリッジ22をホームポジションなどから移動させ(ステップS410)、このノズル列43Yに存在する特定のノズル23でインクを吐出させる(ステップS420)。この特定のノズル23は、ここでは、印刷ヘッド24のノズル列43Yの中心のノズル(例えば、ノズル23Yのn=90など)に設定されている。また、印刷ヘッド検査ルーチンのステップS230と同様、24ショットのインク滴が吐出されるよう設定され、負に帯電したインク滴がノズル23から飛翔して検査領域52に着弾するまでに惹起される静電誘導によって誘導電圧が発生し、その誘導電圧により検査領域52の電圧が変化する。
ステップS420でインクを吐出させたあと、CPU72は、帯電したインク滴がノズル23から飛翔したあと検査領域52に至るまでの検査領域52の電圧信号を電極部材57及び電圧検出回路54を介して入力してRAM74の所定領域に記憶し(ステップS430)、その後、検査領域走査処理が終了したか否かを判定する(ステップS440)。検査領域走査処理が終了したか否かの判定は、検査領域52の左端(吐出開始位置)から右端までキャリッジ22を移動したか否かに基づいて行う。なお、検査領域52の右端は、検査領域52の幅が所定の設計値であることから吐出開始位置からその幅だけ右方向に移動した位置として、リニア式エンコーダ25により認識することができる。
そして、ステップS440で検査領域走査処理が終了していないときには、キャリッジ22を最小移動単位分(1/180インチなど)だけ右方向に移動させ(ステップS445)、その後ステップS420〜S440の処理を繰り返す。すなわち、特定のノズル23でインクを吐出させ、帯電したインク滴がノズル23から飛翔したあと検査領域52に至るまでの検査領域52の電圧信号をRAM74に記憶させることを繰り返す。一方、ステップS440で検査領域走査処理が終了したとき、つまり、検査領域52の左端から右端までキャリッジ22を移動することにより第1領域52aから第2領域52bにわたってキャリッジ22を移動しながら帯電したインク滴を吐出させ、最小移動単位毎に検査領域52の電圧信号を取得したときには、第1領域52aにおける電圧信号と第2領域52bにおける電圧信号との切り替わり位置を求める(ステップS450)。
図11は、第1領域52aにおける電圧信号と第2領域52bにおける電圧信号との切り替わり位置を求める概念図である。上側インク吸収体55の第1及び第2領域52a,52bでは、印刷ヘッド24に対する電位差は同じであるが印刷ヘッド24から第1領域52aまでの距離は印刷ヘッド24から第2領域52bまでの距離より短いため、電界強度(=電位差/距離)は第1領域52aの方が第2領域52bより高い。この結果、第1領域52aで検出される誘導電圧は第2領域52bで検出される誘導電圧に比べて大きな値として得られる。ここでは、第1領域52aで検出される誘導電圧の最大値に基づいて定められた閾値V1が設定されている。この閾値V1は、ノイズなどの影響があってもインク滴が第1領域52aに吐出されたことが判別可能な値として定められている。また、第2領域52bで検出される誘電電圧の最大値に基づいて定められた閾値V2が設定されている。この閾値V2は、ノイズなどの影響があってもインク滴が第2領域52bに吐出されたことが判別可能な値として定められている。したがって、検出された誘電電圧が閾値V1以上であるときには、ノズル23から吐出されたインク滴が第1領域52aに向かって吐出されたことがわかる。また、検出された誘電電圧が閾値V2以上且つ閾値V1未満であるときには、ノズル23から吐出されたインク滴が第2領域52bに向かって吐出されたことがわかる。以上のことから、RAM74に記憶された電圧信号、すなわち検査領域52の最小移動単位毎に得られた電圧信号を比較判定することにより、第1領域52aにおける電圧信号と第2領域52bにおける電圧信号との切り替わり位置を求めることができる。なお、図11に示すように、吐出開始位置から最小移動単位で(k+1)回移動するまでは第1領域52aであることを示す電圧信号が得られ、吐出開始位置から最小移動単位で(k+2)回移動したあとは第2領域52bであることを示す電圧信号が得られたとすると、吐出開始位置から最小移動単位で(k+1)回移動した位置を切り替わり位置としてもよいし、吐出開始位置から最小移動単位で(k+2)回移動した位置を切り替わり位置としてもよいが、ここでは両者の中間位置を切り替わり位置とする。
さて、ステップS450のあと、CPU72は、第1領域52aにおける電圧信号と第2領域52bにおける電圧信号との切り替わり位置を求められたか否かを判定する(ステップS460)。この切り替わり位置が求められなかったとき、例えば今回使用した特定のノズル23が詰まっていたりしたときなどには、CPU72は、特定のノズル23とは別のノズル23(例えばノズル23Yのn=91など)に変更し(ステップS470)、ステップS400〜S460の処理を実行する。一方、ステップS460で切り替わり位置が求められたときには、求めた切り替わり位置を境界位置Pとみなし、該切り替わり位置に対する印刷ヘッド24の相対位置を把握する(ステップS480)。ここで、境界位置Pに対する印刷ヘッド24の相対位置の把握は、リニア式エンコーダ25の値を用いて行う。すなわち、今回得られた切り替わり位置に対応する印刷ヘッド24の位置をリニア式エンコーダ25の座標上の点として読み取り、それを境界位置Pに対する印刷ヘッド24の相対位置に関する情報とする。なお、境界位置Pに対する印刷ヘッド24の相対位置の分解能は、キャリッジ22の最小移動単位とインク滴の大きさに依存する。そして、この相対位置に関する情報をフラッシュメモリ75に保存し(ステップS490)、本ルーチンを終了する。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の検査領域52と該検査領域52をボックス内に有する検査ボックス51とを含む領域が本発明の包括領域に相当し、マスク回路47及び圧電素子48が印刷形成体出射手段に相当し、電圧検出回路54が電気的変化検出手段に相当し、CPU72が制御手段に相当し、インクが印刷形成体に相当し、ノズル23が出射孔に相当する。また、キャリッジモータ34がヘッド移動手段に相当し、電圧印加回路53が電位差発生手段に相当する。なお、本実施形態では、インクジェットプリンタ20の動作を説明することにより本発明の印刷ヘッドの検査方法の一例も明らかにしている。
以上詳述した本実施形態のインクジェットプリンタ20によれば、検査領域52の第1領域52aと第2領域52bとの境界位置Pに対して印刷ヘッド24がどの位置にあるかがわかるため、印刷ヘッド24の取付誤差などによるズレを考慮したマージンを検査領域52内に設ける必要がない。したがって、検査領域52を必要最小限の大きさ又はそれに近い大きさに抑えることができ、ひいてはインクジェットプリンタ20のコンパクト化を図ることができる。
また、ノズル23から帯電したインク滴を飛翔させる操作を第1領域52aから第2領域52bにわたって行うには、印刷ヘッド24を検査領域52と対向する位置に固定して第1領域52aから第2領域52bにわたって配列された別々のノズル23を利用して行うことも可能であるが、ここでは、検査領域52に対して印刷ヘッド24を移動させながら特定のノズル23を利用して行うこととしたため、別々のノズル23から出射して検査領域52の電圧を検出するのに比べて電圧の検出のばらつきを抑制することができる。このとき、特定のノズル23からインク滴が正常に飛翔しないことがあった場合には、別のノズル23からインク滴を飛翔させるため、確実に境界位置Pに対する印刷ヘッド24の相対位置を求めることができる。
更に、ノズル23から飛翔して検査領域52に到達したインク滴は上側インク吸収体55に吸収されるため、検査領域52に至ったインクがその後の検査領域52の電圧を検出する妨げになりにくい。また、上側インク吸収体55は導電性を有しているため、電極部材57と同電位になることから、帯電したインク滴がノズル23から検査領域52に至る過程で生じる電圧の変化が上側インク吸収体55の存在によって小さくなることもない。
更にまた、検査領域52は表面に段差を設けてその段差をなす上段面を第1領域52a、下段面を前記第2領域52bとしているため、比較的容易に印刷ヘッド24から各領域52a,52bまでの距離を異なるようにすることができる。
そして、検査領域52の電圧の最大値の変化の推移に基づいて第1領域52aと第2領域52bとの境界位置に対する印刷ヘッド24の相対位置を求めるため、比較的精度よく境界位置Pに対する印刷ヘッドの相対位置を求めることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、検査領域52は、印刷ヘッド24からの距離が第1領域52aと第2領域52bとで異なるように段差状に形成されているとしたが、図12に示す種々の形状としてもよい。具体的には、図12(a)の印刷ヘッド検査装置150に示すように、検査領域152の表面に凸状の段差を有し、検査領域152のうち凸状領域を除く領域を第1領域152aとし、凸状領域を第2領域152bとしてもよい。こうすれば、境界位置が2箇所あるため、印刷ヘッド24と検査領域52との相対位置をより精度よく求めることができる。また、図12(b)の印刷ヘッド検査装置250に示すように、検査領域252の表面に凹部を有し、検査領域252のうち凹部を除く領域を第1領域252aとし、検査領域252のうち凹部の領域を第2領域252bとしてもよい。こうしても、境界位置が2箇所あるため、印刷ヘッド24と検査領域252との相対位置をより精度よく求めることができる。また、図12(c)の印刷ヘッド検査装置350に示すように、検査領域352の表面に突起部を有し、検査領域352のうち突起部を除く領域を第1領域352aとし、検査領域352のうち突起部の領域を第2領域352bとしてもよい。こうすれば、突起部の先端部分でピークとなる誘電電圧が得られるため、第2領域352bの位置を把握しやすい。また、図12(d)の印刷ヘッド検査装置450に示すように、上側インク吸収体455を第1領域452aとし、電極部材457のうち上側インク吸収体455を貫通して表面に突出した突起を第2領域452bとしてもよい。こうすれば、第1領域452aが液体を吸収可能であるため、検査により吐出したインクを吸収することができる。また、第2領域452bとしての突起が電極部材457で形成され寸法精度がよいため、誘導電圧の切り替わり位置を求めやすい。また、図12(e)の印刷ヘッド検査装置550に示すように、検査領域552のうち、第1領域552aと第2領域552bとを電極部材577で形成してもよい。このとき、電極部材577をメッシュで形成してもよいし、検査ボックス51との間に隙間を設けて平板で形成してもよい。こうすれば、第1領域552a及び第2領域552bが電極部材577で形成され寸法精度がよいため、誘導電圧の切り替わり位置を求めやすい。あるいは、上述した検査領域52の第1領域52aと第2領域52bとのほかに第1領域52a及び第2領域52bと印刷ヘッド24からの距離が異なる第3領域,第4領域などを備えていてもよい。こうしても、境界位置が複数あるため、印刷ヘッド24と検査領域52との相対位置をより精度よく求めることができる。
上述した実施形態では、検査領域52と該検査領域52をボックス内に有する検査ボックス51とを含む包括領域のうちの検査領域52に第1及び第2領域52a,52bを形成したが、図13に示すように段差のないフラットな検査領域652を第1領域とし、検査領域652を取り囲む絶縁樹脂製の検査ボックス651の周壁の頂面651aを第2領域としてもよい。こうすれば、印刷ヘッド24と周壁の頂面651aとの間の電界強度は略ゼロになるのに対して印刷ヘッド24と検査領域652との間の電界強度はそれより大きな値になるため、周壁の頂面651aと検査領域652との境界位置Pを境にして電圧検出回路54の出力信号波形が変化する。なお、検査ボックス651は周壁の頂面651aが電気絶縁性を有していればよく、例えば検査ボックス651の全体を絶縁樹脂で形成してもよいし、周壁の頂面651aのみを絶縁樹脂でコーティングしてもよい。あるいは、図14に示すように段差のないフラットな検査領域752を第1領域とし、検査領域752を取り囲む導電性材料製(例えば金属製)の検査ボックス751の周壁の頂面751aを第2領域としてもよい。この検査ボックス751は、電極部材57と電気的に接続されている。こうすれば、周壁の頂面751aは検査領域752と同電位であるが印刷ヘッド24との距離が検査領域752よりも短いため、印刷ヘッド24と周壁の頂面751aとの間の電界強度は印刷ヘッド24と検査領域752との間の電界強度と異なる値となる。このため、周壁の頂面751aと検査領域52との境界位置Pを境にして電圧検出回路54の出力信号波形が変化する。なお、検査ボックス751は全体を金属で作製してもよいし、表面のみを金属被膜で覆うようにしてもよい。このように図13又は図14の構成を採用した場合でも、上述した実施形態と同様、境界位置Pに対して印刷ヘッド24がどの位置にあるかがわかるため、印刷ヘッド24の取付誤差などによるズレを考慮したマージンを検査領域652,752内に設ける必要がなく、検査領域652,752を必要最小限の大きさ又はそれに近い大きさに抑えることができ、ひいてはインクジェットプリンタ20のコンパクト化を図ることができる。また、上述した実施形態のように段差を境界位置Pにする場合に比べて、図13又は図14の構成を採用する方が境界位置Pの位置精度を高めやすい。
上述した実施形態では、相対位置把握ルーチンの実行タイミングをインクジェットプリンタ20の電源がONされたあととしたが、例えば相対位置把握ルーチンの実行タイミングをインクジェットプリンタ20の出荷前検査のときとしてもよい。こうすれば、ユーザがインクジェットプリンタ20を入手したときに既に検査領域52と印刷ヘッド24との相対位置のずれが修正されている。あるいは、相対位置把握ルーチンの実行タイミングを電源OFF時としてもよいし、所定のインターバル(例えば1日や1週間など)としてもよいし、印刷ヘッド検査の実行前としてもよい。
上述した実施形態では、相対位置把握処理でノズル23から吐出するインク量と印刷ヘッド検査処理でノズル23から吐出するインク量とがインク滴24ショット(8セグメント)と、同じであるとしたが、異なるインク量でそれぞれの処理を行ってもよい。特に、相対位置把握ルーチンでは、相対位置を把握するだけであるため、印刷ヘッド検査ルーチンよりも少ないインク量で実行してもよい。こうすれば、インクの消費を抑えることができるし、インク固形分の検査領域52での堆積を抑えることができる。
上述した実施形態では、閾値V1を第1領域52aで検出される誘導電圧の最大値に基づいて定められたものとし、閾値V2を第2領域52bで検出される誘電電圧の最大値に基づいて定められたものとしたが、閾値V1を第1領域52aで検出される誘導電圧の最小値に基づいて定められたものとし、閾値V2を第2領域52bで検出される誘電電圧の最小値に基づいて定められたものとしてもよい。こうしても、第1領域52aで検出される誘導電圧と第2領域52bで検出される誘導電圧との切り替わり位置を求めることができる。
上述した実施形態では、相対位置把握ルーチンで印刷ヘッド24を検査領域52の左端と右端との間で移動しながらノズル23からインク滴を吐出して誘電電圧を検出するとしたが、第1領域52aと第2領域52bの境界位置近傍に絞り込んで印刷ヘッド24を移動しながらノズル23からインク滴を吐出して誘電電圧を検出してもよい。こうすれば、インクの消費を抑制すると共に検査領域52上へのインクの固形物の堆積を抑制することができる。
上述した実施形態では、印刷ヘッド24を移動しながら特定のノズル23からインク滴を飛翔させて印刷ヘッド24と検査領域52との相対位置を把握するとしたが、検査領域52上に印刷ヘッド24を移動させたあと、印刷ヘッド24を固定したまま、まず第1列目のノズル列のノズル23(ノズル23Yの90番目のノズルなど)からインク滴を飛翔させて検査領域の電圧を検出し、そのあと2列目のノズル列のノズル(ノズル23Mの90番目のノズルなど)、3列目のノズル列のノズル(ノズル23Cの90番目のノズルなど)、という具合に最終列目のノズルまで同様にして検査領域52の電圧を検出し、このときの出力値の切り替わり位置から印刷ヘッド24と検査領域52との相対的な位置を求めてもよい。こうしても、検査領域52を必要最小限の大きさ又はそれに近い大きさに抑えることができる。
上述した実施形態では、印刷ヘッド検査ルーチンの実行タイミングをメインルーチンで印刷待ちのデータがあるとき(ステップS100)としたが、印刷ヘッド検査ルーチンの実行タイミングをキャリッジ22の移動回数が所定回数に達するごと(例えば100パスごとなど)に実行するとしてもよいし、所定のインターバルごと(例えば1日ごとや1週間ごとなど)に実行するとしてもよい。
上述した実施形態では、インクジェット方式を採用したフルカラーのインクジェットプリンタ20としたが、スキャナを搭載したマルチファンクションプリンタとしてもよいし、FAX機やコピー機などの複合印刷装置としてもよい。
上述した実施形態では、インクジェット方式を採用したインクジェットプリンタ20のキャリッジ22に本発明を適用するとしたが、ドットインパクト方式の印刷ヘッドに適用してもよい。具体的には、キャリッジ22の印刷ヘッド24には、圧電素子の駆動により複数の出射口から押し出し可能な印刷形成体としての複数のドットワイヤを備えたものとする。そして、電圧印加回路53により電圧を印加し、検査領域52に印刷ヘッド24を対向させ、キャリッジ22を移動しつつ印刷ヘッド24のドットワイヤのうち特定のドットワイヤを押し出す。すると、帯電したドットワイヤが検査領域52に接近するため、静電誘導により惹起された誘導電圧が生じる。続いて、該帯電したドットワイヤを押し出す操作を第1領域52aから第2領域52bにわたって実行する。そして、第1領域52aで検出した誘電電圧から第2領域52bで検出した誘電電圧に切り替わったときの印刷ヘッド24の位置を求め、該求めた切り替わり位置に基づいて第1領域52aと第2領域52bとの境界位置に対する印刷ヘッドの相対位置を把握する。こうしても、ドットインパクト方式の印刷装置において、印刷ヘッド24の出射口からドットワイヤが正常に出ているか否かを検査する検査領域52の大きさを必要最小限に抑えることができ、ひいてはドットインパクトプリンタの幅を小さくすることができる。
上述した実施形態では、上側インク吸収体55は導電性を有するものとしたが、上側インク吸収体55は導電性を有さないもの(つまり誘電体)としてもよい。この場合、誘電体である上側インク吸収体55の厚さは第1領域52aの方が第2領域52bよりも厚くなるので、印刷ヘッド24と電極部材57との間の電界強度に及ぼす影響が両領域52a,52bで異なる。したがって、上側インク吸収体55が誘電体であっても、印刷ヘッド24と第1領域52aとの間の電界強度は印刷ヘッド24と第2領域52bとの間の電界強度とは異なるから、ヘッド検査時の出力信号波形は第1領域52aと第2領域52bとで異なる。
上述した実施形態では、印刷ヘッド24側が負に帯電し、検査領域52側が正に帯電するようにしたが、正負を逆にしてもよい。
インクジェットプリンタ20の構成の概略を示す構成図である。 印刷ヘッド24の説明図である。 紙送り機構31の説明図である。 印刷ヘッド検査装置50の構成の概略を示す構成図である。 メインルーチンのフローチャートである。 印刷ヘッド検査ルーチンのフローチャートである。 印刷ヘッド検査処理における検査位置の説明図である。 静電誘導によって誘導電圧が生じる原理の説明図である。 印刷処理ルーチンのフローチャートである。 相対位置把握ルーチンのフローチャートである。 電圧信号の切り替わり位置を表す説明図である。 他の実施形態の説明図である。 他の実施形態の説明図である。 他の実施形態の説明図である。
符号の説明
14 給紙トレイ、18 記録紙挿入口、20 インクジェットプリンタ、21 プリンタ機構、22 キャリッジ、23 ノズル、24 印刷ヘッド、25 リニア式エンコーダ、26 インクカートリッジ、28 ガイド、31 紙送り機構、32 キャリッジベルト、33 駆動モータ、34 キャリッジモータ、35 紙送りローラ、36 給紙ローラ、37 排紙ローラ、40 キャップ装置、42 フラッシング領域、43 ノズル列、44 プラテン、47 マスク回路、48 圧電素子、50 印刷ヘッド検査装置、51 検査ボックス、52 検査領域、52a 第1領域、52b 第2領域、53 電圧印加回路、54 電圧検出回路、54a 積分回路、54b 反転増幅回路、54c 変換回路、55 上側インク吸収体、56 下側インク吸収体、57 電極部材、70 コントローラ、72 CPU、73 ROM、73a 相対位置把握プログラム、73b 印刷ヘッド検査プログラム、74 RAM、75 フラッシュメモリ、79 インタフェース(I/F)。

Claims (19)

  1. 印刷形成体が出射する複数の出射孔を備えた印刷ヘッドを検査する印刷ヘッド検査装置であって、
    前記印刷ヘッドの検査に利用される検査領域を含み、前記出射孔から出射した前記印刷形成体が到達可能であり前記印刷ヘッドとの間に生じる電界強度が異なる第1及び第2領域を互いに隣接して形成した包括領域と、
    前記出射孔から前記印刷形成体を出射させる印刷形成体出射手段と、
    前記包括領域での電気的変化を検出する電気的変化検出手段と、
    前記出射孔から前記印刷形成体を前記包括領域に向かって出射させる操作を前記第1領域から前記第2領域にわたって行うよう前記印刷形成体出射手段を制御することにより前記包括領域で生じる電気的変化を前記電気的変化検出手段によって検出し、該電気的変化に基づいて前記第1領域と前記第2領域との境界位置に対する前記印刷ヘッドの相対位置を求め、該相対位置に基づいて前記検査領域内の検査位置を設定し、該検査位置で前記印刷ヘッドの複数の出射孔の各々につき前記印刷形成体が正常に出射するか否かの検査を行う制御手段と、
    を備えた印刷ヘッド検査装置。
  2. 請求項1に記載の印刷ヘッド検査装置であって、
    前記包括領域に対して前記印刷ヘッドを移動させるヘッド移動手段、
    を備え、
    前記制御手段は、前記印刷ヘッドを移動させながら前記複数の出射孔のうちの特定の出射孔から前記印刷形成体を前記検査領域に向かって出射させる操作を前記第1領域から前記第2領域にわたって行うよう前記ヘッド移動手段及び前記印刷形成体出射手段を制御する、
    印刷ヘッド検査装置。
  3. 前記制御手段は、前記第1領域と前記第2領域との境界位置に対する前記印刷ヘッドの相対位置を求めることができなかったときには、前記特定の出射孔とは異なる出射孔を利用して再び前記相対位置を求めるようにする、
    請求項2に記載の印刷ヘッド検査装置。
  4. 前記第1領域と前記第2領域は、前記印刷ヘッドに対して所定の電位差を持ち前記印刷ヘッドからの距離が互いに異なるように形成されている、
    請求項1〜3のいずれかに記載の印刷ヘッド検査装置。
  5. 前記第1及び第2領域は、いずれも前記検査領域内に形成されている、
    請求項1〜4のいずれかに記載の印刷ヘッド検査装置。
  6. 前記印刷形成体は、インクであり、
    前記検査領域は、前記印刷ヘッドに対して所定の電位差を持つ電極部材と該電極部材のうち前記印刷ヘッドに面する側に設けられた液体吸収体とを備え、前記印刷ヘッドから前記液体吸収体までの距離が前記第1領域と前記第2領域とで異なるように形成されている、
    請求項5に記載の印刷ヘッド検査装置。
  7. 前記検査領域は、表面に段差を有し、該段差をなす上段面及び下段面の一方が前記第1領域であり、該段差をなす上段面及び下段面のもう一方が前記第2領域である、
    請求項5又は6に記載の印刷ヘッド検査装置。
  8. 前記検査領域は、表面に凹部を有し、該表面のうち前記凹部を除く少なくとも一部の領域が前記第1領域であり、前記凹部が前記第2領域である、
    請求項5又は6に記載の印刷ヘッド検査装置。
  9. 前記検査領域は、表面に凸部を有し、該表面のうち前記凸部を除く少なくとも一部の領域が前記第1領域であり、前記凸部が前記第2領域である、
    請求項5又は6に記載の印刷ヘッド検査装置。
  10. 前記印刷形成体は、インクであり、
    前記検査領域は、前記印刷ヘッドに対して所定の電位差を持つ電極部材と該電極部材のうち前記印刷ヘッドに面する側に設けられた液体吸収体とを備え、前記液体吸収体が前記第1領域であり、前記電極部材のうち前記液体吸収体を貫通して表面に突出した凸部が前記第2領域である、
    請求項5に記載の印刷ヘッド検査装置。
  11. 前記第1及び第2領域は、一方が前記検査領域でもう一方が該検査領域を取り囲む周壁の頂面である、
    請求項1〜4のいずれかに記載の印刷ヘッド検査装置。
  12. 前記周壁の頂面は、絶縁性材料で形成されている、
    請求項11に記載の印刷ヘッド検査装置。
  13. 前記周壁の頂面は、前記検査領域と同電位となるように形成され且つ前記印刷ヘッドまでの距離が前記検査領域に比べて短くなるように形成されている、
    請求項11に記載の印刷ヘッド検査装置。
  14. 前記制御手段は、前記操作を前記第1領域から前記第2領域にわたって行ったときの前記電気的変化検出手段によって検出された電気的変化の最大値又は最小値に基づいて前記第1領域と前記第2領域との境界位置に対する前記印刷ヘッドの相対位置を求める、
    請求項1〜13のいずれかに記載の印刷ヘッド検査装置。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の印刷ヘッド検査装置であって、
    前記印刷ヘッドと前記検査領域との間に所定の電位差を発生させると共に前記出射孔から出射する前の印刷形成体を帯電させる電位差発生手段、
    を備え、
    前記電位差発生手段は、前記操作が行われる際には、前記印刷ヘッドと前記検査領域との間に前記所定の電位差を発生させると共に前記出射孔から出射する前の印刷形成体を帯電させる、
    印刷ヘッド検査装置。
  16. 前記印刷ヘッドは、インクジェットヘッド又はドットインパクトヘッドである、
    請求項1〜15のいずれかに記載の印刷ヘッド検査装置。
  17. 印刷形成体が出射する複数の出射孔を備えた印刷ヘッドと、
    請求項1〜16のいずれかに記載の印刷ヘッド検査装置と、
    を備えた印刷装置。
  18. 印刷形成体が出射する複数の出射孔を備えた印刷ヘッドを、該印刷ヘッドの検査に利用される検査領域を含み前記出射孔から出射した前記印刷形成体が到達可能であり前記印刷ヘッドとの間に生じる電界強度が異なる第1及び第2領域を互いに隣接して形成した包括領域を利用して検査する、印刷ヘッド検査方法であって、
    (a)前記出射孔から前記印刷形成体を前記包括領域に向かって出射させる操作を前記第1領域から前記第2領域にわたって行うステップと、
    (b)前記ステップ(a)の実行中に検出した前記包括領域の電気的変化に基づいて前記第1領域と前記第2領域との境界位置に対する前記印刷ヘッドの相対位置を求めるステップと、
    (c)前記ステップ(b)で求めた相対位置に基づいて前記検査領域内の検査位置を設定し、該検査位置で前記印刷ヘッドの複数の出射孔の各々につき前記印刷形成体が正常に出射するか否かの検査を行うステップと、
    を含む印刷ヘッド検査方法。
  19. 請求項18に記載の印刷ヘッド検査方法の各ステップを1以上のコンピュータに実行させるためのプログラム。
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