JP2007061325A - 遊技機設置用スペーサ - Google Patents
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Abstract
樹脂製の筐体を用いた遊技機において、筐体を島に固定する際、筐体天板と、島設備の上側の筐体固定部との間を効果的に塞ぐことができるスペーサを提供する。
【解決手段】
筐体固定時に前記筐体固定部(3)の下面に当接する当接面(21a)を有する上部当接部(21)と、この上部当接部(21)の反当接面側に設けられ前記リブ(16)の上面に当接する底部当接部とを有し、前記底部当接部は、前記スペーサを前記天板上に載置した状態で前記上部当接部の当接面から前記リブの上面までの高さを一定の高さに保持する一の保持面(22)と、前記上部当接部の当接面から前記リブの上面までの高さを前記一の保持面によって保持するよりも低い位置で保持可能な他の保持面(27,28)を少なくとも一つ以上有している。
【選択図】 図5
Description
そこで本願発明は、特に樹脂製の筐体を用いた遊技機において、筐体を島に固定する際、筐体天板と、島設備の上側の筐体固定部との間を効果的に塞ぐことができるスペーサを提供することを目的とする。
なお、括弧内の符号及び図面番号は、発明の実施の形態において用いた符号及び番号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(特徴点)
(請求項1)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、上方に向かって突出するリブ(16)が形成された天板(13)を備える合成樹脂製の遊技機用筐体(10)と、遊技機設置設備の筐体固定部(上枠3)との間に用いる遊技機設置用スペーサ(20)である。
そして、このスペーサ(20)は、前記リブ(16)の上面に載置可能に形成されているとともに、筐体固定時に前記筐体固定部(3)の下面に当接する当接面(上面21a)を有する上部当接部(上面板21)と、この上部当接部(21)の反当接面側に設けられ前記リブ(16)の上面に当接する底部当接部とを有している。そして、前記底部当接部は、前記スペーサ(20)を前記天板(13)上に載置した状態で前記上部当接部(21)の当接面(21a)から前記リブ(16)の上面までの高さを一定の高さに保持する一の保持面(底面22)と、前記上部当接部(21)の当接面(21a)から前記リブ(16)の上面までの高さを前記一の保持面(22)によって保持するよりも低い位置で保持可能な他の保持面(第一段部27、第二段部28)を少なくとも一つ以上有していることを特徴とする。
前記「上部当接部」は、例えば平板状の板部材(上面板21)とすることができ、前記「当接面」はその上面(21a)とすることができる。上部当接部(21)は、当接面(21a)の他に、例えば筐体固定用の釘を貫通させるための貫通孔などを有していてもよい。また、「底部当接部」とは、その一部又は全部がリブ(16)の上面に当接するスペーサ(20)の部分であって、上部当接部(21)の裏側に設けられた脚部や立設板、前記当接面(21a)の裏面も含むものである。そして、この「底部当接部」は、当接面(21a)からの高さ位置が異なる一の保持面(22)と他の保持面(27,28)を有している。他の保持面(27,28)は複数あってもよい。
(作用)
スペーサ(20)を、天板(13)のリブ(16)の上面に、一の保持面(22)が当接するように設置して、筐体(10)を遊技機設置設備に設置すると、遊技機設置設備の筐体固定部(3)の下面とスペーサ(20)の当接面(21a)が当接した状態で、天板(13)の上面(リブ(16)の上面に同じ)と筐体固定部(3)の下面との間の隙間にスペーサ(20)が挟まった状態で、筐体(10)を固定することができる。すなわち、天板(13)と筐体固定部(3)との間に生じた、一の保持面(22)から当接面(21a)までの高さ寸法の隙間を塞ぐことかできる。
すなわち、本発明によれば、釘打ちによる樹脂筐体の変形を防止することができるとともに、単一のスペーサ(20)によって、天板(13)と筐体固定部(3)との間に生じた高さ寸法の異なる隙間を埋めることができる。
なお、天板(13)と筐体固定部(3)を釘などで固定する際、スペーサ(20)の配置された部分で釘打ちを行うようにすると、スペーサ(20)が天板(13)及び筐体固定部(3)の間で確実に固定されて好適である。
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記一の保持面は、前記上部当接部(上面板21,
210)の反当接面側に形成された突設部(側面板23,24,220)の底面(22,221)であり、前記他の保持面は、前記上部当接部(21,210)の当接面の裏面(21b,211)であることを特徴とする。
本発明以下請求項4までに記載の発明は、「一の保持面」及び「他の保持面」を特定したものである。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
本発明に係るスペーサ(20)の具体的外形形状としては、例えば図8(B)に示すような、肉厚の平板部材の裏面(231)に幅方向にわたって凹部(凹溝240)を形成したものとすることができる。この場合、凹部(240)の凹低面が「他の保持面」となる。
(請求項4)
請求項4記載の発明は、上記した請求項2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
本発明に係るスペーサ(20)の具体的外形形状としては、例えば図4や図6(A)(B)に示すように、「突設部」としての側面板(23,24)に複数のかぎ型の切り欠き(25,26)を設けたものであって、この切り欠き(25,26)は、「他の保持面」としての第一段部(27)及び第二段部(28)を有しており、第二段部(28)は「上部当接部」としての上面板(21)の当接面(上面21a)の裏面(21b)と面一であり、第一段部(27)は「一の当接面」としての底面(22)と前記第二段部(28)の間に位置するように形成したものとすることができる。
本発明によれば、単一のスペーサ(20)で、「一の保持面」と、複数の「他の保持面」とにより、天板(13)と筐体固定部(3)との間の隙間を埋めるために少なくとも三段階の高さ調節を行うことができる。
(請求項5)
請求項5記載の発明は、上記した請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項5記載の発明は、前記一の保持面が前記リブ(16)の上面に当接するように配置した前記スペーサ(20)を、水平方向に90度回転させることにより、前記他の保持面が前記リブの上面に当接するように形成したことを特徴とする。
本発明によれば、単一のスペーサ(20)で、その天板(13)に対する設置方向を変えるだけで、少なくとも二段階の高さの異なる隙間を埋めることができる。
請求項6記載の発明は、上記した請求項4記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項6記載の発明は、前記複数の他の保持面(27,28)のうち第一の他の保持面(27)が前記リブ(16)の上面に当接するように配置した前記スペーサ(20)を、水平方向に90度回転させることにより、第二の他の保持面(28)が前記リブ(16)の上面に当接するように形成したことを特徴とする。
本発明は、例えば図4に示すようなスペーサ(20)において、「第一の他の保持面」としての第二段部(28)を、リブ(16)の上面に当接させるようにして設置した場合には、第二段部(28)から「上部当接部」としての上面板(21)の上面(21a)までの高さ寸法の隙間を塞ぐことができ、このスペーサ(20)を水平方向に90度回転させて設置することにより、「第二の他の保持面」としての第一段部(27)がリブ(16)の上面に当接し、第一段部(27)から上面板(21)の上面(21a)までの高さ寸法の隙間を塞ぐことができるものとすることができる。なお、このスペーサ(20)を、「一の保持面」としての底面(22)を少なくとも二本の平行なリブ(16)の上面に当接させて設置すれば、底面(22)から上面(21a)までの高さ寸法の隙間を塞ぐことができる。
(図面の説明)
図1乃至図6は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1及び図2はスロットマシンの筐体とスペーサを示す斜視図、図3はスロットマシンの据え付け状態を示す断面図、図4、図6及はスペーサを示す図、図5はスペーサの取り付け状態を示す図である。
(スロットマシン1)
スロットマシン1は、図3に示すように、正面側に開口部11を有する箱形の筐体10と、開口部11を閉塞可能かつ開閉自在に筐体10に取り付けられた前扉30とから成る。前記筐体10の内部には、表面に複数の図柄が表示された回転リールを備えるリールユニット40と、特に図示しないがメダルを貯留するとともに払い出すためのホッパー装置や電源装置、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置が設けられている。前記前扉30の正面には、特に図示しないが、回転リールの図柄を視認可能な図柄表示窓が形成されており、回転リールの回転及び停止を操作するためのスタートスイッチ、ストップスイッチ等の操作手段が設けられている。また、前扉30の下部には、ホッパー装置から払い出されるメダルを貯留するための下皿が設けられている。
また、いわゆる面替えといわれるスロットマシン1の台交換の際には、筐体10を島に固定したまま、少なくともリールユニット40と制御装置を新機種に対応したものに交換することにより、遊技内容の異なる新たなスロットマシンとして使用することができるようになっている。なお、面替えの際には、前扉30も交換するようにしてもよい。また、前扉30を、筐体10の開口上部を塞ぐ上扉と、開口下部を塞ぐ下扉とに分割し、上扉のみを新機種に対応したものに交換するようにしてもよい。
筐体10は、図1に示すように、底板12と、天板13と、二枚の側板14、及び裏板15から成る方形の箱であり、プラスチックなどの合成樹脂により一体成形されている。そして、天板13、側板14の表面には、強度を保持するために、縦横にわたって立設され方形の枠を形成する複数のリブ16が設けられている。また、天板13には、図2に示すように、筐体10を島の上枠3に固定する釘を貫通させるための釘打ち孔17が複数個形成されている。なお、筐体10としては、図3に示すように、開口部11を上下に仕切る仕切部材としての中板を有していてもよい。
(スペーサ20)
スペーサ20は、図2及び図4に示すように、略正方形の平板である上面板21と、この上面板21の裏面21bから鉛直方向に立設された側面板(第一側面板23、第二側面板24)を有する箱形部材である。ここで、図4(A)はスペーサ20の裏面図であり、図4(B)は図4(A)において矢印Bの方向からみた側面図、図4(C)は図4(A)において矢印Cの方向からみた側面図をそれぞれ示すものである。
また、それぞれ相対向する第一側面板23及び第二側面板24には、下方に開口する側面視略かぎ型の切り欠き25,26が二個ずつ形成されている。すなわち、第一側面板23には切り欠き25が、第一側面板23と隣接する第二側面板24には切り欠き26が、それぞれ二個ずつ形成されている。そして、各切り欠き25,26は、スペーサ20の底面22からの高さが異なる二つの段部(第一段部27、第二段部28)を有している。すなわち、切り欠き25,26は、スペーサ20の底面22からH1(図4(B)参照)の高さ(スペーサ20の高さH3が10mmであるとすると例えば5mm)に設けられた第一段部27(27a,27b)と、H1よりもスペーサ20の底面22からの高さ寸法が大きいH2の高さ(例えば7.5mm)に設けられた第二段部28(28a,28b)を有している。なお、本実施の形態では、第二段部28は上面板21の裏面21bと面一になっている。
(スペーサ20による天板13と上枠3との隙間塞ぎ)
本実施の形態によるスペーサ20は、天板13への設置方法により、三段階の高さ調節が可能である。
まず、図5(A)に示すように、スペーサ20の底面22がリブ16の上端面と接合するようにスペーサ20を配置することができる。この場合、切り欠き25,26はいずれも16とは嵌り合っていない。このように配置した場合には、天板13の上面からスペーサ20の上面21aまでの高さは、ちょうどスペーサ20の高さH3(例えば10mm)に保持される。
なお、上面板21の中央に設けられた長方形状の凹部は、スペーサ20の水平方向の向き、すなわち第一側面板23及び第二側面板24の筐体10に対する方向が一見して確認できるようにするための目印である。スペーサ20を設置する場合には、この凹部の向き確認することにより、高さ調節を容易に行うことができる。
なお、スペーサ20の高さ寸法、第一段部27、第二段部28の底面22からの高さ寸法は、上記した寸法に限られず、適宜設定することができる。また、段部は二つだけでなく、例えば第三段部、第四段部を形成してもよい。ただ、天板13と上枠3との隙間がスペーサ20の設置によりぴたりと埋まる寸法でなくても、例えば1〜2ミリ程度の隙間であれば、釘打ちによる筐体10の変形もそれほど問題にならない。従って、本実施の形態のように三段階程度の高さ調節であっても、0〜10ミリの間の隙間ならば十分に対応することが出来るものである。逆に、例えば図7に示すように、側面板23,24に略方形の切り欠き250を形成し、段部を一つにしてもよい。これだと、スペーサ20の底面22と切り欠き250の段部とで、二段階の高さ調節ができる。この場合、段部は、図示したように、上面板21の裏面21bと面一でもよいし、上面板21の裏面21bよりも底面側であってもよい。
さらに、本発明は、天板13のリブ16が縦方向のみ、又は横方向のみに形成されている場合にも応用することができる。すなわち、特に図示しないが、第一側面板23又は第二側面板24のいずれか一方(一組)に、図6(A)(B)のいずれかに示すような切り欠きを形成することにより、天板13の上面からスペーサ20の上面21aまでの高さ、すなわち隙間を埋めることが可能な高さを三段階に調節可能とすることができる。
また、上記実施の形態では、スペーサ20を方形の上面板21と四面の側面板23,24からなる箱状に形成してあったが、本発明においてはスペーサ20の形状はこのようなものに限られない。例えば、図8(A)に示すように、方形の上面板210と上面板210の側端部に立設した相対向する二面の側面板220からなる断面門型の部材とし、上面板210の裏面211をリブ16の上面に当接させるか、側面板220の底面221をリブ16の上面に当接させるかにより、高さ調整可能とすることができる。あるいは、図8(B)に示すように、スペーサ20を肉厚の平板部材により形成し、設置時に下枠3の下面と当接する当接面230の裏面231に、リブ16のピッチと合致させて複数の凹溝240を形成し、平板部材230の裏面231をリブ16の上面に当接させるか、前記凹溝240をリブ16に嵌めあわせる(凹溝の溝底面232をリブ16の上面に当接させる)かにより、高さ調整可能となるようにしてもよいものである。要は、一個のスペーサ20において、その設置方向、設置位置を変えることにより、リブ16の上面からスペーサ20の上面21aまでの高さを調整できればよい。
3 上枠
10 筐体 11 開口部
12 底板 13 天板
14 側板 15 裏板
16 リブ 17 釘打ち孔
20 スペーサ 21 上面板(上部当接部)
21a 上面(当接面) 21b 裏面
22 底面(底部当接部、一の保持面) 23 第一側面板(底部当接部、突設部)
24 第二側面板(底部当接部、突設部) 25 切り欠き
26 切り欠き 27 第一段部(他の保持面)
28 第二段部(他の保持面) 29 釘打ち用開口
30 前扉 40 リールユニット
210 上面板 221 裏面
220 側面板 221 底面
230 当接面 231 裏面
232 溝底面 240 凹溝
250 切り欠き
Claims (6)
- 上方に向かって突出するリブが形成された天板を備える合成樹脂製の遊技機用筐体と、遊技機設置設備の筐体固定部との間に用いる遊技機設置用スペーサであって、
前記リブの上面に載置可能に形成されているとともに、筐体固定時に前記筐体固定部の下面に当接する当接面を有する上部当接部と、この上部当接部の反当接面側に設けられ前記リブの上面に当接する底部当接部とを有し、
前記底部当接部は、前記スペーサを前記天板上に載置した状態で前記上部当接部の当接面から前記リブの上面までの高さを一定の高さに保持する一の保持面と、前記上部当接部の当接面から前記リブの上面までの高さを前記一の保持面によって保持するよりも低い位置で保持可能な他の保持面を少なくとも一つ以上有していることを特徴とする遊技機設置用スペーサ。 - 前記一の保持面は、前記上部当接部の反当接面側に形成された突設部の底面であり、
前記他の保持面は、前記上部当接部の当接面の裏面であることを特徴とする請求項1記載の遊技機設置用スペーサ。 - 前記一の保持面は、前記上部当接部の当接面の裏面であり、
前記他の保持面は、前記当接面の裏面に形成された凹段部であることを特徴とする請求項1記載の遊技機設置用スペーサ。 - 前記他の保持面として、前記突設部の低面に形成された凹段部をさらに有していることを特徴とする請求項2記載の遊技機設置用スペーサ。
- 前記一の保持面が前記リブの上面に当接するように配置した前記スペーサを、水平方向に90度回転させることにより、前記他の保持面が前記リブの上面に当接するように形成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遊技機設置用スペーサ。
- 前記複数の他の保持面のうち第一の他の保持面が前記リブの上面に当接するように配置した前記スペーサを、水平方向に90度回転させることにより、第二の他の保持面が前記リブの上面に当接するように形成したことを特徴とする請求項4記載の遊技機設置用スペーサ。
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