JP2007061253A - ビデオゲーム装置、ゲームシステム、ゲームプログラム及び記録媒体 - Google Patents

ビデオゲーム装置、ゲームシステム、ゲームプログラム及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のゲーム装置が無線LANによって結合されたゲームシステムにおいて、各プレーヤの制御するキャラクタ間の友好度を評価するシステムを導入する。
【解決手段】複数のゲーム装置が無線LANによって相互に通信可能に接続されたゲームシステムにおいて、各プレーヤが各ゲーム装置を操作してゲーム空間上のハンターを動作させ、共同で共通の目的(例えば、モンスター討伐というクエスト)を達成すると、その目的達成に対して、他のハンターのギルドカードを有していることを条件に、当該他のハンターに対する友好度ポイントQP(i)が付与される。この友好度ポイントQP(i)は他のハンター毎に積算されるとともに、累積値として積算される。ハンター毎の友好度ポイントの積算値ΣQP(i)が所定の積算閾値SQPに達したり、友好度ポイントの累積値SUMQPが所定の累積閾値TQPに達したりすると、各ハンターは特定のアイテムを貰える。
【選択図】 図11

Description

本発明は、有線若しくは無線LAN(Local Area Network)によって相互に通信可能に接続可能なビデオゲーム装置、そのビデオゲーム装置を複数台相互に接続して複数のプレーヤが共通のゲームプログラムを実行することのできるゲームシステム、そのゲームプログラム、及びそのゲームプログラムが記録された記録媒体に関するものである。
従来、インターネットなどの通信網への接続機能を備えた複数のビデオゲーム装置を当該通信網を介してゲームサーバに接続させ、ビデオゲーム装置間で操作情報などの各種情報を相互に通信しながら、例えば、将棋やマージャンなどの対戦型ゲームプログラムを複数のプレーヤ間で実行することができるネットワークゲームシステムが知られている。
例えば、特開2001−187273号公報には、占い、将棋、トランプ、マージャン等の対戦型ゲームに不特定多数のプレーヤを参加可能にし、面識のないプレーヤ間での将棋やマージャン等のゲームの対戦を可能にするネットワークゲームシステムが記載されている。このネットワークゲームシステムでは、ゲームに参加したプレーヤ間で自己の個人情報(氏名、生年月日、住所、趣味、自画像、ゲーム成績などの情報)を相互に交換する方法として、個人情報を名刺のように表現し、プレーヤ同士が実際に名刺交換をするようにゲーム空間上で名刺を交換する方法が示されている。各プレーヤのビデオゲーム装置には取得した名刺に含まれる相手プレーヤの個人情報を記憶するメモリが設けられ、このメモリには相手プレーヤの個人情報とともに対戦したゲームの内容や成績などが保存するようになっている。
また、従来、例えば、ハンティングアクションゲームの一種であるゲームソフト「モンスターハンターG」に見られるように、ネットワークシステムに適用可能なゲームソフトも商品化されている。このゲームソフト「モンスターハンターG」には、シングルモードとネットワークモードの2種類のモードが設けられており、プレーヤのビデオゲーム装置がネットワークに接続可能な機能を有している場合は、プレーヤはビデオゲーム装置をインターネットに接続してネットワークモードでゲームを楽しむことができるようになっている。
モンスターハンターGは、多種多様の怪獣(以下、「モンスター」という。)が生息する仮想社会にプレーヤの分身であるメインキャラクタ(以下、「ハンター」という。)を登場させ、そのハンターがモンスターの討伐若しくは捕獲、キノコやタマゴなどの採取、生肉や魚などの入手などの種々の指令(以下、「クエスト」という。)を受注し、そのクエストを達成することにより報酬金を得てその仮想社会で生活することを内容とするハンティングアクションゲームである。
このモンスターハンターGでは、各プレーヤは単独でクエストを受注し、そのクエストをこなすこともできるが、他のプレーヤとチームを組んで共同で同一のクエストをこなすことも可能になっている。すなわち、ゲーム空間上に設けられたクエストを受注する所定の場所で、あるプレーヤの制御するハンターがクエストを受注した場合、そのクエストに対して協力者を募集することができ、この募集に対して他のプレーヤの制御するハンターが参加を表明すると、チームが結成され、その後、チームで共通のクエストを達成するための旅に出ることができるようになっている。
そして、このモンスターハンターGでは、チームを組む場合、ゲーム空間上においてハンター同士で個人情報が交換されるようになっている。この場合は、プレーヤ自身の個人情報ではなく、各プレーヤはゲーム空間に登場させる自己の分身であるハンターを創作するので、そのハンターに関する情報が相互に交換されることになる。
特開2001−187273号公報 モンスターハンターG公式ガイドブック(2005年6月7日初版発行 製作・発売元:株式会社エンターブレイン P4〜P15,P42〜P45参照)
ところで、「モンスターハンターG」のような、面識のない不特定多数のプレーヤがチームを組んで共通の目的に向かってゲーム展開をするようなゲームソフトでは、チームを組む際にゲーム空間上のハンターを通してプレーヤ同士の自己紹介をするのが通常であるが、同一のプレーヤと何回もチームを組んで複数のクエストをこなしていくようになると、プレーヤ間で何らかの信頼関係や友好関係が生じることにもなるから、このような友好関係がゲーム展開やゲーム効果にも反映されると、ゲーム効果の幅が広がり、ユーザにとってゲームの楽しみ方が向上することになるので、好ましい。
特に、複数の携帯型ビデオゲーム装置を有線若しくは無線LANなどによる無線によって相互に接続し、「モンスターハンターG」のようなゲームソフトを複数のプレーヤで行う場合は、複数のプレーヤが対面した状態でゲーム操作をすることが通常であるから、実際に当初面識のないプレーヤ同士であってもゲーム空間上において共同でクエストをこなすという作業を繰り返すことにより信頼関係や友好関係ができることにもなるから、その友好関係がゲーム展開やゲーム効果に反映されれば、ゲームの面白みがより向上することになる。
プレーヤ同士の自己紹介の方法としては、上記の特開2001−187273号公報に示されるように、ゲーム空間上で名刺に類似したカードなどを交換する方法が適している。カードの交換は実社会における名刺交換に類似した行為であり、カードを収集・整理することによって面識のできたプレーヤを整理することができる点で馴染みのある行為と考えられるからである。
しかしながら、特開2001−187273号公報に示されるビデオゲームにおける名刺交換は、ネットワークゲームとして提供されるゲームが将棋、トランプ、マージャン等の対戦型ゲームであり、対戦相手が面識のない相手となるため、実社会における名刺交換という行為を電子データにより実現するだけのものであり、ゲーム空間上における名刺交換という行為は何らゲーム展開やゲーム効果には反映されていない。また、商品化されているネットワークゲームが可能なゲームソフトにおいても名刺交換などによるプレーヤ同士の自己紹介を友好関係や信頼関係などの特定の関係に結び付けてゲーム展開やゲーム効果に反映したものは存在しない。
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、有線若しくは無線によって相互に通信可能に接続可能なビデオゲーム装置であって、複数のプレーヤが共通の目的に向かってゲーム展開を図る場合、協力回数や対戦回数などに基づきプレーヤ間の関係を評価するための評価ポイントを付与し、その評価ポイントの積算値に応じて所定のゲーム効果を発生させることにより、ゲーム内容やゲームの楽しみ方をより向上させたビデオゲーム装置、そのビデオゲーム装置により構成されるゲームシステム、そのゲームプログラム、及びそのゲームプログラムが記録された記録媒体を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面によって提供されるビデオゲーム装置は、他のビデオゲーム装置との間で有線若しくは無線のネットワークを構成することができ、ゲーム画面に自機及び他のビデオゲーム装置によって制御される複数のキャラクタを表示させ、これらのキャラクタが協力若しくは対戦しながらゲームが進行するビデオゲームを実行することができるビデオゲーム装置であって、ゲーム進行中に他のビデオゲーム装置との間で当該ゲーム進行に関係した情報を相互に通信する通信手段と、プレーヤの操作によって動作が制御される第1のキャラクタについて、当該第1のキャラクタに固有の情報である第1の固有情報を送信する固有情報送信手段と、他のゲーム装置から送信される、当該他のゲーム装置のプレーヤによって制御される第2のキャラクタに固有の情報である第2の固有情報を受信する固有情報受信手段と、前記固有情報受信手段によって受信された前記第2の固有情報を保存する固有情報保存手段と、前記第2のキャラクタと協力若しくは対戦することにより所定の条件を満たした場合に、前記第2の固有情報が前記固有情報保存手段によって保存されていることを条件に、前記第1のキャラクタと第2のキャラクタの関係を評価するための評価ポイントを発生させる評価ポイント発生手段と、前記評価ポイント発生手段によって取得した前記評価ポイントを積算する評価ポイント積算手段と、前記評価ポイントの積算値が所定の閾値に達すると、所定のゲーム効果を発生可能にするゲーム効果発生制御手段とを備えたことを特徴としている(請求項1)。
好ましい実施形態によれば、請求項1に記載のビデオゲーム装置において、前記評価ポイント発生手段は、前記第1のキャラクタと第2のキャラクタとの間の友好度を評価するための評価ポイントを発生させる(請求項2)。
また、請求項1又は2に記載のビデオゲーム装置において、前記評価ポイントの積算値を前記第2の固有情報と共に、文字、数字若しくは画像又はこれらの組み合わせによって前記ゲーム画面に表示する固有情報表示手段をさらに備えるとよい(請求項3)。また、請求項3に記載のビデオゲーム装置において、前記固有情報表示手段は、前記第2の固有情報及び前記評価ポイントの積算値を、カード形式で前記ゲーム画面に表示するとよい(請求項4)。
また、好ましい実施形態によれば、請求項1〜4のいずれかに記載のビデオゲーム装置において、前記評価ポイント積算手段は、前記第2のキャラクタ毎に前記評価ポイントを積算し、前記ゲーム効果発生制御手段は、前記第2のキャラクタ毎に、前記評価ポイントの積算値が所定の積算閾値に達すると、所定のゲーム効果を発生可能にする(請求項5)。また、請求項5に記載のビデオゲーム装置において、前記所定の積算閾値は、所定の間隔で設定された複数の積算閾値からなり、前記ゲーム効果発生制御手段は、前記第2のキャラクタ毎の前記評価ポイントの積算値が各積算閾値に達する毎に、所定のゲーム効果を発生可能にする(請求項6)
また、請求項5又は6に記載のビデオゲーム装置において、前記評価ポイント積算手段は、前記評価ポイント発生手段によって取得した前記評価ポイントを全て累積し、前記ゲーム効果発生制御手段は、前記評価ポイントの累積値が所定の累積閾値に達すると、所定のゲーム効果を発生可能にする(請求項7)。さらに、請求項7に記載のビデオゲーム装置において、前記所定の累積閾値は、所定の間隔で設定された複数の累積閾値からなり、前記ゲーム効果発生制御手段は、前記評価ポイントの累積値が各累積閾値に達する毎に、所定のゲーム効果を発生可能にする(請求項8)。
また、好ましい実施形態によれば、請求項1〜8のいずれかに記載のビデオゲーム装置において、前記所定のゲーム効果は、特定のアイテムを前記第1のキャラクタに付与することである(請求項9)。なお、請求項1〜8のいずれかに記載のビデオゲーム装置において、前記所定のゲーム効果は、前記第1のキャラクタの攻撃及び/または防御の属性情報を当該第1のキャラクタに対して有利に変更するようにしてもよい(請求項10)。また、請求項1〜8のいずれかに記載のビデオゲーム装置において、前記所定のゲーム効果は、隠されたゲーム展開を実行可能にするようにしてもよい(請求項11)。
本発明の第2の側面によって提供されるゲームシステムは、有線若しくは無線のネットワークにより相互に接続された請求項1〜11のいずれかに記載の複数のビデオゲーム装置からなり、各ビデオゲーム装置の表示画面に複数のプレーヤによって制御される複数のキャラクタを表示させ、これらのキャラクタと協力若しくは対戦しながらゲームが進行するビデオゲームを提供することを特徴とする(請求項12)。
本発明の第3の側面によって提供されるゲームプログラムは、ゲーム進行中に他のビデオゲーム装置との間で当該ゲーム進行に関係した情報を相互に通信する通信手段を備え、前記他のビデオゲーム装置との間で有線若しくは無線のネットワークを構成することができるビデオゲーム装置を制御するためのコンピュータに実行させるプログラムであって、前記コンピュータを、プレーヤの操作によって動作が制御される第1のキャラクタについて、当該第1のキャラクタに固有の情報である第1の固有情報を前記通信手段により送信させる固有情報送信制御手段と、前記他のゲーム装置から送信される、当該他のゲーム装置のプレーヤによって制御される第2のキャラクタに固有の情報である第2の固有情報を前記通信手段により受信させる固有情報受信制御手段と、前記固有情報受信制御手段によって受信した前記第2の固有情報をメモリに保存させる固有情報保存制御手段と、前記第2のキャラクタと協力若しくは対戦することにより所定の条件を満たした場合に、前記第2の固有情報が前記固有情報保存制御手段によって保存されていることを条件に、前記第1のキャラクタと第2のキャラクタの関係を評価するための評価ポイントを発生させる評価ポイント発生手段と、前記評価ポイント発生手段によって取得した前記評価ポイントを積算する評価ポイント積算手段と、前記評価ポイントの積算値が所定の閾値に達すると、所定のゲーム効果を発生可能にするゲーム効果発生制御手段として機能させるものである(請求項13)。
好ましい実施形態によれば、請求項13に記載のゲームプログラムにおいて、前記評価ポイント発生手段は、前記第1のキャラクタと第2のキャラクタとの間の友好度を評価するための評価ポイントを発生させる(請求項14)。
また、請求項13又は14に記載のゲームプログラムにおいて、前記コンピュータを、前記評価ポイントの積算値を前記第2の固有情報と共に、文字、数字若しくは画像又はこれらの組み合わせによって前記ゲーム画面に表示させる固有情報表示制御手段として更に機能させるとよい(請求項15)。また、請求項15に記載のゲームプログラムにおいて、前記固有情報制御表示手段は、前記第2の固有情報及び前記評価ポイントの積算値を、カード形式で前記ゲーム画面に表示するとよい(請求項16)。
また、好ましい実施形態によれば、請求項13〜16のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、前記評価ポイント積算手段は、前記第2のキャラクタ毎に前記評価ポイントを積算し、前記ゲーム効果発生制御手段は、前記第2のキャラクタ毎に、前記評価ポイントの積算値が所定の積算閾値に達すると、所定のゲーム効果を発生可能にする(請求項7)。また、請求項17に記載のゲームプログラムにおいて、前記所定の積算閾値は、所定の間隔で設定された複数の積算閾値からなり、前記ゲーム効果発生制御手段は、前記第2のキャラクタ毎の前記評価ポイントの積算値が各積算閾値に達する毎に、所定のゲーム効果を発生可能にする(請求項18)。
また、請求項17又は18に記載のゲームプログラムにおいて、前記評価ポイント積算手段は、更に前記評価ポイント発生手段によって取得した前記評価ポイントを全て累積し、前記ゲーム効果発生制御手段は、前記評価ポイントの累積値が所定の累積閾値に達すると、所定のゲーム効果を発生可能にする(請求項19)。
また、請求項19に記載のゲームプログラムにおいて、前記所定の累積閾値は、所定の間隔で設定された複数の累積閾値からなり、前記ゲーム効果発生制御手段は、前記友好度の評価ポイントの累積値が各累積閾値に達する毎に、所定のゲーム効果を発生可能にする(請求項20)。
また、好ましい実施形態によれば、請求項13〜20のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、前記所定のゲーム効果は、特定のアイテムを前記第1のキャラクタに付与することである(請求項21)。
なお、請求項13〜20のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、前記所定のゲーム効果は、前記第1のキャラクタの攻撃及び/または防御の属性情報を当該第1のキャラクタに対して有利に変更するようにしてもよい(請求項22)。また、請求項13〜20のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、前記所定のゲーム効果は、隠されたゲーム展開を実行可能にするようにしてもよい(請求項23)。
本発明の第4の側面によって提供される記憶媒体は、請求項13〜23のいずれかに記載のゲームプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録していることを特徴とする(請求項24)。
本発明によれば、他のビデオゲーム装置との間で有線若しくは無線のネットワークを構成し、ゲーム画面に自機及び他のビデオゲーム装置によって制御される複数のキャラクタを表示させ、これらのキャラクタが協力若しくは対戦しながらゲームを進行させるビデオゲームを行った場合、所定の条件を満たした場合に、他のプレーヤの制御する第2のキャラクタに固有の情報である第2の固有情報を、例えば、カード形式により取得していることを条件に、プレーヤが制御する第1のキャラクタと他のプレーヤの制御する第2のキャラクタの関係を評価するための評価ポイントが付与される。そして、その評価ポイントが付与される毎に積算され、その積算値が所定の積算閾値に達すると、所定のゲーム効果が発生可能になる。
例えば、ゲーム「モンスターハンターG」において、他のプレーヤの制御するキャラクタ(ハンター)と協力して共通のクエストを達成するようにゲームを進行させ、そのクエストを達成すると、他のプレーヤの制御する第2のキャラクタに固有の情報を記載した第2のカードを取得していることを条件に、プレーヤが制御する第1のキャラクタに第2のキャラクタとの関係、例えば、友好度を評価するための評価ポイントが付与される。そして、その評価ポイントが付与される度に、第2のキャラクタ毎に積算されるとともに、全評価ポイントが累積され、その第2のキャラクタ毎の積算値が所定の積算閾値に達する、若しくは、累積値が所定の累積閾値に達すると、所定のゲーム効果、例えば、友好度評価に専用の特定のアイテムを付与する、第1のキャラクタの攻撃・防御などの能力を当該第1のキャラクタに有利なように増加させる、隠されているゲーム展開を実行可能にするなどのゲーム効果が発生可能になる。
これにより、プレーヤは、共同で共通のクエストを達成するというゲーム進行を楽しむだけでなく、他のプレーヤとの協力作業を繰り返して友好度の評価ポイントを積算することにより、希少なアイテムの収集や、自己が制御する第1のキャラクタの能力アップや、隠されたゲーム展開の実行などのゲーム進行を楽しむことができる。
すなわち、ネットワークゲームのゲーム内容やゲームの楽しみ方の幅が広がり、より面白く、興趣に富むビデオゲーム装置及びこのビデオゲーム装置を用いたゲームシステムを提供することができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係るゲームシステムの一例を示す図である。
同図に示すように、ゲームシステム1は、無線LANにより相互にネットワークを構成した複数(図では4個としている)の携帯型ビデオゲーム装置2によって構成されている。携帯型ビデオゲーム装置2としては、例えば、ソニー・コンピュータ・エンターテインメント社の『PSP「プレイステーション・ポータブル」』(登録商標)を適用することができる。
携帯型ビデオゲーム装置2(以下、「ゲーム装置2」と略称する。)は、ゲームプログラム及びゲームデータが記録された専用の可搬型記録メディア(以下、「ゲームメディア」という。)から当該ゲームプログラム及びゲームデータを装置内のメモリ(RAM)に読み込み、CPU(Central Processing Unit)によってゲームプログラムを実行させることにより遊技者がゲーム内容を楽しむことができるものである。
ゲーム装置2は、無線LANによって他のゲーム装置2とワイヤレスでネットワークを構成し、ゲーム装置2同士で同一のゲームソフトを楽しむ機能(以下、「ワイヤレスLAN機能」という。)を備えている。
例えば、ゲームソフト「モンスターハンターG」では、インターネットによって複数のゲーム装置を相互に接続し、各ゲーム装置における操作情報を相互に通信することによって複数のプレーヤが共同で共通のクエストを達成するためのゲーム展開を楽しむことができる「ネットワークモード」というモードが設けられている。
ゲームソフト「モンスターハンターG」は、上述したように、ゲーム空間上に仮想社会を構築し、この仮想社会にプレーヤの分身となるキャラクタを登場させ、プレーヤがそのキャラクタの動作を制御して仮想社会で提供される種々のクエストを実行していくことを主たるゲーム展開とするものであるが、ネットワークモードでは、複数のプレーヤがチームを組んで共通のクエストを遂行することが可能になり、各ビデオゲーム装置ではチームを組んだ他のビデオゲーム装置によって制御される他のキャラクの動作をモニタしながら自己のキャラクタの動作を制御してゲームを進行させることができる。
ゲーム装置2のワイヤレスLAN機能は、ゲームソフト「モンスターハンターG」のネットワークモードに相当する機能を携帯型ビデオゲーム機で実現するものであり、具体的には、複数のゲーム装置2を無線LANによって相互にワイヤレスで接続し、各ゲーム装置2の操作情報を相互に通信することによって、各ゲーム装置2で、共通のクエスト達成を目的として、他のゲーム装置2で制御される他のキャラクタの動作をモニタしながら自己のキャラクタの動作を制御可能にするものである。
図2は、ゲーム装置2の内部構成を示すブロック図である。
ゲーム装置2は、CPU201、描画データ生成プロセッサ202、RAM(Random Access Memory)203、ROM(Read Only Memory)204、描画処理プロセッサ205、VRAM(Video-RAM)206、D/A(Digital-Analog)コンバータ207、表示部208、音声処理プロセッサ209、アンプ210、スピーカ211、操作部212、ドライバ213、無線LANモジュール214及びバス215を含んでいる。
ゲーム装置2では、ゲームプログラム及びゲームデータ(キャラクタや背景の画像データ、ステータスなどの情報表示用の画像データ、効果音やBGMなどの音声データ、文字や記号によるメッセージデータなど)が記録されたゲームメディア3をゲーム装置2に設けられたメディア装着部(図示省略)に装着し、ドライバ213によってゲームメディア3内のゲームプログラム及びゲームデータをRAM203に読み込み、CPU201によってゲームプログラムを実行することによりゲーム内容を楽しむことができる。遊技者は操作部212に設けられた操作部材を操作することによりゲームを進行させることができる。
CPU201、描画データ生成プロセッサ202、RAM203、ROM204、描画処理プロセッサ205、音声処理プロセッサ209、操作部212、ドライバ213及び無線LANモジュール214はバス215によって相互にデータ伝送可能に接続されている。
CPU201は、上記のようにドライバ213によってゲームメディア3からRAM203に読み込まれるゲームプログラムを実行することより、ゲーム進行を統括的に制御する。より具体的には、操作部212から遊技者の操作信号が入力されると、CPU201は、ゲームプログラムに従ってその操作信号に対する所定のゲーム進行処理を行い、その処理結果を表示部208にゲーム進行を示す画像(以下、「ゲーム画像」という。)として表示するとともに、スピーカ211から音響によって出力する。このゲーム進行処理には、例えば、メニュー画面やハンターが取得した複数のアイテムのリストを表示部208に表示する場合も含まれている。
表示部208に表示するためのゲーム画像の描画処理は、主として描画処理プロセッサ205によって行われる。CPU201は、操作部212からの遊技者の操作信号に基づき、表示部208に表示すべきゲーム画像の内容を決定し、その内容に対して必要な描画データを描画データ生成プロセッサ202に生成させ、その描画データを描画処理プロセッサ205に転送して描画処理を行わせる。
また、CPU201は、スピーカ211から出力すべき効果音若しくはBGMの音響内容を決定し、音声処理プロセッサ209にその音響内容に対した音声データを生成させ、その音声データに基づく音響をスピーカ211から出力させる。
描画データ生成プロセッサ202は、描画処理に必要な各種の演算処理を行うものである。CPU201は、表示部208に表示すべきゲーム画像を決定し、そのゲーム画像の描画に必要な画像データ(背景、ハンター及び敵キャラクタのデータなど)をRAM203から読み出して描画データ生成プロセッサ202に供給する。また、CPU201は、操作部212から入力される操作情報を描画データ生成プロセッサ202に供給する。
描画データ生成プロセッサ202は、CPU201から供給される画像データと操作情報に基づいて、描画に必要なデータ(例えば、ハンター、敵キャラクタ及び背景の位置関係を示すデータやアイテムのリストのデータなど)を演算し、その演算結果を描画処理プロセッサ205に供給する。
RAM203は、ドライバ213によってゲームメディア3から読み込まれたゲームプログラム及びゲームデータを格納するエリアと、CPU201がゲームプログラムを処理するためのワークエリアを提供するものである。RAM203には、ゲームの進行に応じて必要なゲームプログラムとゲームデータとがゲームメディア3から読み込まれて記憶される。
ゲームプログラムには、CPU201に実行させるための処理手順や各種命令等が記述されており、その中には、操作部212からの操作信号に応じてゲーム画面や音声等を制御するための内容が含まれている。ゲームデータには、例えば、ハンター、敵キャラクタ、その他のオブジェクト及び背景を構成する画像データやメニュー画面、アイテムのリスト等を表示させるための画像データなどが含まれ、BGMや各種の効果音として用いられる音声データも含まれている。
ROM204には、ディスクローディング機能などのゲーム装置2の基本的機能やゲームメディア3に記憶されたゲームプログラム及びゲームデータを読み出す手順などを示す基本プログラムが記憶されている。CPU201は、メディア装着部にゲームメディア3が装着されると、ROM204の基本プログラムに従ってドライバ213を動作させ、ゲームメディア3からゲームプログラム及びゲームデータをRAM203に読み込み、ゲーム開始状態に設定する。
描画処理プロセッサ205は、1/60秒毎にゲーム画像を生成し、表示部208に表示させるものである。描画処理プロセッサ205は、CPU201からの描画指令に基づき、描画データ生成プロセッサ202から供給されるデータを用いて表示部208に表示させるゲーム画像を作成する。描画処理プロセッサ205にはゲーム画像の作成作業をするためのVRAM206が接続されている。
VRAM206には、表示部208に表示される各コマの画像データを格納するためのバッファ領域(以下、「スクリーンバッファ」という。)が2個設けられている。スクリーンバッファ206A,206Bは同一のメモリ構造及びメモリ容量を有している。また、図示はしていないが、VRAM206はスクリーンバッファ206A,206Bに表示用の画像を作成するための作業領域を有している。
VRAM206に2個のスクリーンバッファ206A,206Bを設けるのは、表示部208に画像データを表示させる描画処理の場合、一方のスクリーンバッファ206Aを用いて表示部208への表示処理を行っている間に、作業領域を用いて他方のスクリーンバッファ206Bに次のコマの画像データを生成し、この処理をスクリーンバッファ206Aとスクリーンバッファ206Bとの間で交互に行うことにより、表示部208への1/60秒毎の各コマの描画処理をスムーズに行うためである。
D/Aコンバータ207は、VRAM206から出力される画像データをアナログ信号に変換して表示部208に出力するものである。D/Aコンバータ207にはスクリーンバッファ206Aからの画像データとスクリーンバッファ206Bからの画像データを切り換えるスイッチ回路が設けられ、このスイッチ回路の切り換えは描画処理プロセッサ205によって制御される。
表示部208は、上述したように、ゲーム装置2の動作状態やゲームの進行状態及びゲーム内容に関する種々の情報を表示するものである。表示部208は、横長長方形状の正面形状を有する薄型直方体で構成された装置本体の表面のほぼ中央に設けられた、例えば、半透過型カラー液晶ディスプレイとLED(Light Emitting Diode)からなる発光素子によって構成されている。ゲーム装置2の動作状態(電源の入/切、モードの設定状態など)は発光素子の点灯により表示され、ゲームの進行状態やゲーム内容に関する各種の情報は半透過型カラー液晶ディスプレイに表示させる。
音声処理プロセッサ209は、CPU201からの音声指令に基づき、RAM203から効果音もしくはBGMの音声データを読み出し、所要の加工処理とD/A変換処理をした後、アンプ210に出力する。アンプ210は、音声処理プロセッサ209から入力される音声信号を所定の増幅度で増幅した後、スピーカ211に出力する。なお、スピーカ211は、装置本体の左右の両端部にそれぞれ一個ずつ設けられ、ステレオ出力が可能になっている。
操作部212は、CPU212に動作指令を入力するものである。操作部212には、電源の入/切を行うための電源スイッチや無線LANを使用するためのワイヤレススイッチのほか、ゲームをするために必要な複数の操作ボタンが含まれる。複数の操作ボタンとは、例えば、上下左右の4個のキーからなる方向キーや、「○」、「△」「×」及び「□」の4個の操作ボタン、メニュー画面を表示させるためのメニューボタン、「SELECT」ボタン、「START」ボタンなどのゲーム装置のコントローラに一般的に装備されている操作ボタンである。
「START」ボタンは、基本的にゲームの開始時に「ゲーム開始」を指令するための操作ボタンであり、「SELECT」ボタンは、基本的にゲーム開始時にゲームの動作モードなどを選択するための操作ボタンであるが、ゲームプログラムによってゲーム進行中に、特定の指令(例えば、編集作業における「削除」や「確定」などの指令)を入力するための操作ボタンとしても機能するようになっている。
方向キーは、主として表示部208に表示されるハンターの移動方向を指定したり、メニュー画面に表示される選択項目を選択するための選択方向を指定したりするために操作される。また、「○」ボタン、「△」ボタン、「×」ボタン及び「□」ボタンは、例えば、ゲーム進行においてハンターの動作の種類(攻撃/防御の種類や走る/ジャンプ/屈むなどの種類)を指定したり、ハンターに関する情報(ハンターのステータスや取得したアイテムなどの情報)を表示させたり、メニュー画面において、選択項目に対して特定の指令(例えば、「詳細表示」、「確定」などの指令)を入力するために操作される。
ドライバ213は、メディア装着部に装着されたゲームメディア3から当該ゲームメディア3に記録されたゲームプログラムやゲームデータなどのデータを読み取るものである。ゲーム装置2がPSP(登録商標)の場合は、ゲームメディア3として光ディスクの一種であるUMD(Universal media Disc)(登録商標)が採用されているので、ドライバ213は、光ディスクドライバによって構成される。
無線LANモジュール214は、通信規格IEEE802.11b(使用周波数帯2.4GHz、通信速度11Mbps)に準拠した無線LANによって他のゲーム装置2とデータ通信を行い、ネットワークを構成するための通信モジュールである。無線LANモジュール214は、他のゲーム装置2の無線LANモジュール214との間でアドホックモードによりデータ通信を行い、他の複数のゲーム装置2との間で操作部212の操作情報やゲームのステータス情報などの各種情報を相互に送受する機能を果す。
次に、ゲームシステム1に適用されるゲームプログラムについて、無線LANを採用したゲーム機で楽しむために開発された、上述したゲームソフト「モンスターハンターG」のシリーズ作品(以下、「モンスターハンター ポータブル」という。)を例に説明する。
ゲームシステム1では、複数のプレーヤが同一の場所若しくは地域にそれぞれゲーム装置2を持ち寄り、互いに会話をしながらネットワークモードでゲームソフト「モンスターハンター ポータブル」を楽しむことになる。このゲームシステム1では、各プレーヤがゲーム空間上でハンターを介して他のプレーヤとコミュニケーションをとる一方で、直接会話をしながら他のプレーヤとコミュニケーションをとることになるから、インターネットを介してネットワークを構成する場合と異なり、プレーヤ同士の関係がより親密で、ゲーム展開における各プレーヤの心理状態が直接的に相互に影響し合うと考えられる。
特に、モンスターハンターGのように、複数のプレーヤが協力し合って共通のクエストの達成を目的としてゲーム操作をするようなゲームソフトの場合は、ゲームを通してプレーヤ同士で友好関係が生じるとも考えられるから、協力して共通の目的を達成した場合には、それらのプレーヤが制御するゲーム空間上のハンター間でも友好関係が深まったとして何らかのゲーム効果を発生させると、ゲーム効果が充実し、プレーヤのネットワークモードでのゲームの楽しみ方を向上させることができる。
そこで、本実施形態に係るゲームソフト「モンスターハンター ポータブル」では、ネットワークモードにおいて、ゲーム空間上に登場する複数のハンター間に友好関係を示す「友好度」という評価値を設け、複数のプレーヤがそれぞれ制御する複数のハンターがチームを組んで共通のクエストを達成した場合は、各ハンターに友好度を評価するための評価ポイント(以下、「友好度ポイント」という。)を付与し、その友好度ポイントの積算値が所定の積算閾値に達する毎に、所定のゲーム効果(例えば、特別のアイテムの付与やハンターの能力アップなど)を発生させるようにしている。
なお、プレーヤ同士で面識があったとしても、ゲーム空間においてそれらのプレーヤがそれぞれ制御するハンター同士で何ら面識がない状態では、チームを組んだとしても友好関係は生じ難いとの観点から、友好度ポイントの発生は、ハンター同士で自己紹介し、相互に相手のハンターを認知していることを条件としている。
そして、このハンター認知の条件をゲーム内容に反映するため、例えば、実社会における名刺に類似したカード(以下、「ギルドカード」という。)を各ハンターに設け、各ハンターはチームを組んだ他のハンターから当該ハンターのギルドカードを取得している場合に限り、友好度ポイントを発生させることとしている。
上記のように、本実施形態に係るゲームソフト「モンスターハンター ポータブル」は、ネットワークゲームにおいて、友好度ポイントに基づき所定のゲーム効果を発生させる点に特徴を有するものである。
そこで、以下の説明では、ゲームソフト「モンスターハンター ポータブル」のゲーム内容の概要と友好度ポイントに基づくゲーム効果の発生の部分について具体的に説明する。
まず、「モンスターハンター ポータブル」のゲーム内容の概要について説明する。
「モンスターハンター ポータブル」は、ゲーム空間上の仮想社会にプレーヤの分身であるハンターを登場させ、そのハンターを通してクエスト(仮想社会に存在する村や人々から寄せられる依頼や指令)をこなしていくことをゲーム進行の基本としている。
仮想社会は、例えば、現実世界に類似した環境(森や丘、ジャングル、砂漠、湖沼などの自然環境に類似した環境)に敵キャラクタである複数種類のモンスターが生息する社会で、クエストは、モンスターを討伐若しくは捕獲したり、仮想社会に存在する他の物(例えば魚、虫などの動物やキノコ、山菜などの植物や宝石などの鉱物等)を採取したり、仮想社会に配置された特定の品物(巨大な卵や村に行くチケットなど)を取得したりするものである。
クエストには多種多様の内容が含まれ、達成の難易度に応じて複数のレベルに分類されている。また、クエストは、そのレベルによって、例えば、「低」,「中」,「高」などの複数のクラスに分類されている。例えば、クエストの難易度がレベルL1〜L8の8段階に分類されている場合、レベルL1〜L3のクエストは低クラス、レベルL4,L5のクエストは中クラス、レベルL6〜L8のクエストは高クラスに分類されている。
モンスターには攻撃力や防御力の異なる複数種類のモンスターが含まれ、クエストの難易度が高くなるほど、討伐若しくは捕獲すべきモンスターの攻撃力や防御力が高くなっている。また、クエストのクラスによって採取若しくは取得できる他の物や特定の品物(以下、これらの物や品物を「アイテム」という。)の種類が異なっている。
プレーヤの分身として仮想社会に登場するハンターは、ゲーム進行によって攻撃力の異なる複数の武器と防御力の異なる防具とを取得することができ、プレーヤは取得した複数の武器及び防具の中から所望の武器と防具をハンターに装備させることができる。また、ゲーム進行によって攻撃力や防御力を補助する道具や武器や防具を作るためのアイテムを取得することができる。仮想社会には、武器や防具やアイテムを売買する武具屋や武器や防具を製造する武具工房が設けられており、ハンターは仮想社会に流通している通貨(単位[z])を用いて武具やアイテムを購入したり、製造したりすることができる。
プレーヤが仮想社会に存在するハンターを操作してクエストを達成すると、そのクエストの達成に対して報酬金が支払われる。この報酬金は、クエストレベルが高くなるのに応じて高額になっている。各プレーヤは単独でクエストを受注し、そのクエストを達成するためのゲーム進行を行うだけでなく、自己が受注したクエストに対して仲間を募集したり、あるいは、他のプレーヤが仲間を募集しているクエストに応募したりして予め決められた人数のチームを組んで共通のクエストを達成するためのゲーム進行を行うことができる。
プレーヤは単独でクエストを受注したときは、そのクエストの報酬金を全額取得できるが、他のプレーヤと共同でクエストを受注したときは、そのクエストの報酬金を均等割りした額しか取得できない。プレーヤは、ハンターに各種のクエストを達成させながら、報酬金を取得し、その報酬金で武具やアイテムを武具屋から購入したり、武具工房で製造したりすることで、ハンターを通じて仮想社会における生活を疑似的に体験することができる。
プレーヤがハンターを操作してクエストを達成すると、報酬金とは別に、そのクエストに設定されたハンターが称号を得るためのポイント(以下、「ハンターポイント」という。)がハンターに付与される。また、ハンターにはモンスターを討伐若しくは捕獲(以下、「討伐等」という。)する能力を示す複数の階級(以下、「ハンターランク」という。)が設定されており、各ハンターのハンターランクは所定のクエストをクリアするごとに上昇する。
また、ハンターランクによって受注可能なクエストのレベルが決められている。例えば、ハンターランクがHR1〜HR24の24段階である場合、これらのランクHR1〜HR24が3ランクごとに8つに分割され、分割されたランク群毎に受注可能なクエストレベルの最大レベルがそれぞれクエストレベルL1〜L8に対応付けられている。すなわち、ハンターランクHR1〜HR3で受注可能なクエストレベルは(L1)、ハンターランクHR4〜HR6で受注可能なクエストレベルは(L1,L2)、ハンターランクHR7〜HR9で受注可能なクエストレベルは(L1〜L3)、…ハンターランクHR22〜HR24で受注可能なクエストレベルは(L1〜L8)となっている。
プレーヤがゲームに初めて参加したときは、仮想社会に登場する当該プレーヤの分身であるハンターには必要最小限の装備と生活資金と住居が与えられる。従って、プレーヤは、ゲーム装置2を操作して仮想社会におけるハンターの動作を制御し、ハンターランクに応じたクエストをこなしながら、報酬金を獲得し、その報酬金によって必要な武具やアイテムを取得するという作業を繰り返すことになる。ハンターのハンターランクが上昇するのに応じて難易度(クエストレベル)の高いクエストが受注可能になり、難易度の高いクエストを達成すると、より高額の報酬金が得られるので、プレーヤは、ゲームの進行に応じて仮想社会におけるハンターの生活環境が向上していく様子を体験することができる。
また、複数のプレーヤによってそれぞれ制御される複数のハンターがチームを組んで共通のクエストを達成した場合は、ハンター間でギルドカードを交換していることを条件に、各ハンターに友好度ポイントQPが与えられる。この友好度ポイントQPはギルドカードを有しているハンター毎に付与されるので、各ハンターのギルドカードには、ハンター毎の友好度ポイントQP(i)(iはハンターナンバー)の積算値ΣQP(i)と、ハンター毎の友好度ポイントQP(i)の合計である友好度ポイントの累積値SUMQP=ΣQP(1)+ΣQP(2)+…+ΣQP(n)(nはギルドカードを交換可能なハンター数の最大値)とが記録される。
そして、ハンター毎の友好度ポイントQP(i)の積算値ΣQP(i)が予め設定された積算閾値SQPに達する毎に所定の特典がハンターに与えられるとともに、友好度ポイントQPの累積値SUMQPが予め設定された累積閾値TQPに達成する毎に所定の特典(ハンター毎の友好度ポイントの積算値に基づく特典とは異なる)がハンターに与えられる。予め設定された積算閾値SQPとは、例えば、10、20、30…のように、10の整数倍の値である。また、予め設定された累積閾値TQPとは、例えば、20、40、60…のように、20の整数倍の値である。なお、積算閾値SQP及び累積閾値TQPは設計的な事項であり、任意に設定することができるものである。
また、所定の特典とは、例えば、友好度ポイントQPによってのみ取得することできるアイテム、例えば、ハート型のコイン(以下、「ハートコイン」という。)がご褒美として貰えることである。このハートコインには色の異なる複数種類のコインが用意され、クリアした友好度ポイントQPの積算閾値SQP及び累積閾値TQPによって貰えるハートコインの色が異なるようになっている。
例えば、本実施形態では、緑、黄、白、青、赤の5種類のハートコインが用意され、緑及び黄のハートコインは、ハンター毎の友好度ポイントの積算値ΣQP(i)が所定の積算閾値SQPに達する毎に各ハンターに所定の枚数ずつ与えられる。例えば、ハンター毎に、友好度ポイントの積算値ΣQP(i)が積算閾値SQP=10、20、30、40に達すると、緑のハートコインが3枚ずつ各ハンターに与えられ、友好度ポイントの積算値ΣQP(i)が「40」を超えると、積算閾値SQP=10×K(K=5、6、7…)に達する毎に黄色のハートコインが3枚ずつ各ハンターに与えられる。
また、白、青及び赤のハートコインは、友好度ポイントの累積値SUMQPが所定の累積閾値TQPに達する毎に所定の枚数ずつ各ハンターに与えられる。いずれの色のハートコインが支払われるかは、上述したハンターランクに関係しており、本実施形態では、ハンターランクを低い順にノーマルランク、ハードランク、グレートランクの三種類に分類し、ノーマルランクのハンターには白のハートコインのみを与え、ハードランクのハンターには友好度ポイントの累積値SUMQPが累積閾値TQPに達する毎に白と青のハートコインを交互に与え、グレートランクのハンターには友好度ポイントの累積値SUMQPが累積閾値TQPに達する毎に白、青及び赤のハートコインを順繰りに与えるようにしている。
例えば、上述の例で、ハンターランクHR1〜HR12をノーマルランク、ハンターランクHR13〜HR20をハードランク、ハンターランクHR21〜HR24をグレートランクとすると、各ハンターは、ハンターランクHR1〜HR12では友好度ポイントQPを収集することによって白のハートコインのみが得られ、ハードランクHR13〜HR20では友好度ポイントQPを収集することによって白と青のハートコインが得られ、グレートランクHR21〜HR24では友好度ポイントQPの収集によって白、青及び赤のハートコインが得られる。
ハートコインは、ゲーム空間において、特定の希少アイテムと交換するためのコインである。防具や武具やその他のアイテムと交換するためのものという意味では、報酬金として支払われるコインと同じであるが、ハートコインは、特定の希少アイテムに対する専用のコインという点で報酬金用のコインとは異なる。すなわち、友好度ポイントQPを追加したことによって新たに追加された希少アイテム交換専用のコインである。
各色のハートコインによって交換できる希少アイテムは異なっており、緑、黄、白、青、赤の順に交換されるアイテムの希少性は高くなっている。従って、各プレーヤは自己の制御するハンターのハンターランクを高くするとともに、気の合ったプレーヤとチームを組んで多数のクエストをこなすことにより友好度ポイントQPを収集し、それにより希少価値の高いアイテムを入手することができるようになる。プレーヤは、通常、希少性の高いアイテムの取得を希求するから、本実施形態に係るゲームシステム1では、友好度ポイントの累積値SUMQPやプレーヤ毎の積算値ΣQP(i)によってしか得られない希少アイテムを設けることにより、プレーヤに新たなゲームの楽しみ方を提供し、ネットワークゲームの面白さをより高めるようにしている。
「モンスターハンター ポータブル」のゲーム空間は、プレーヤの分身であるハンターが居住すると共に、クエストを受注し、そのクエストのための準備をするためのフィールド(以下、「拠点フィールド」という。)と、モンスターが生息し、クエストをこなすためのフィールド(以下、「狩場フィールド」という。)によって構成されている。
拠点フィールドには、ハンターの居住する住居やハンターが集まる場所(以下、「集会所」という。)や武具屋や武具工房などか設けられており、各ハンターは、その住居を基点としつつ、集会所でクエストの受注とそのクエストをこなすための旅を繰り返してゲームが進行することになる。
図3は、ゲーム空間上においてハンターがクエストを受注し、そのクエストを達成するための旅に出る際の基本的な場面構成の一例を示したものである。
同図において、(a)は、ゲームを開始した際の最初の場面(「ハンターの家の中」の場面)を示すもので、ハンターAが家の中に居る状態を示している。プレーヤが操作部212の方向キーを操作すると、表示部208に表示されたハンターAは操作された方向に移動する。また、ハンターAが扉d1の前にいる状態で、プレーヤが操作部212の「□ボタン」を操作すると、ハンターAは扉d1を開けて家の外に出ることができる。従って、プレーヤが操作部212の方向キーを操作してハンターAを扉d1の前に移動させた後、操作部212の「□ボタン」を操作すると、ハンターAは、家の外に出ることになり、表示部208の画面は、(b)の「村の中」の場面に切り替えられる。
図3(b)は、ゲーム空間上のハンターAが暮らす村の場面を示し、この場面でプレーヤが操作部212の方向キーを操作すると、ハンターAが村の中を操作方向に移動することになる。村には、上述したように、ハンターAの家H1のほか、集会所H2や武具屋(図示せず)や武具工房(図示せず)が設けられ、プレーヤは操作部212の方向キーを操作してハンターAを所望の建物の入り口(扉など)の前に移動させ、操作部212の「□ボタン」を操作すると、ハンターAをその建物の中に入れることができる。
クエストの受注及びクエスト達成のための旅への出発は集会所H2で行われるので、プレーヤが操作部212の方向キーを操作してハンターAを集会所H2の扉d2の前に移動させ、操作部212の「□ボタン」を操作すると、ハンターAが集会所H2の中に入ることになり、表示部208の画面は、(c)の「集会所の中」の場面に切り替えられる。
同時に、無線LANモジュール214が起動され、他のゲーム装置2と間で情報の送受のための通信が行われる。この通信状態は、集会所H2から狩場フィールドにクエスト達成のための旅に出た場合にも継続されるが、集会所H2から村に出たときには解除される。すなわち、図3の(a),(b)の場面では他のゲーム装置2との間では無線LANは構成されず、同図(c),(d)の場面において無線LANが構成される。
図1において、4個のゲーム装置2を区別するために、上側のゲーム装置2から右回りの順にそれぞれ符号を「2A」,「2B」,「2C」,「2D」とし、図3(c)がゲーム装置2Aの表示部208におけるゲーム画面であるとすると、この状態で、ゲーム装置2Bのプレーヤが操作部212の方向キーや「□ボタン」を操作してハンターBを集会所H2の中に移動させると、ハンターBが集会所H2に入ってきたことを示す情報やハンターBに関する情報(ハンターBを描画するための情報や集会所における位置情報など)がゲーム装置2Aに送信されるとともに、ゲーム装置2AからハンターAに関する情報(ハンターAを描画するための情報や集会所における位置情報など)がゲーム装置2Bに送信される。
このハンターA,Bの集会所の中における位置情報の送受により、ゲーム装置2Aでは受信したハンターBに関する情報に基づき、描画処理プロセッサ205によって表示部208に表示されている「集会所の中」の場面にハンターBを登場させる描画処理が行われる。同様に、ゲーム装置2Bでは受信したハンターAに関する情報に基づき、描画処理プロセッサ205によって表示部208にはハンターAが存在する集会所H2にハンターBが入った画像に切り替える描画処理が行われる。他のゲーム装置2C,2Dについてもプレーヤによってゲーム装置2Bと同様の操作が行われると、描画処理プロセッサ205によって同様の描画処理が行われ、各ゲーム装置2A〜2Dでは、ゲーム装置2C,2Dのプレーヤの分身である2人のハンターが集会所H2に集まってくる画像が表示部208に表示されることになる。
「集会所の中」の場面では、カウンターにギルドマネージャーCとギルドの受付を行うギルド受付Dが表示される。ギルドマネージャーCは、各ハンターA,B,…との会話によりゲーム進行において必要な情報をプレーヤに提供する役割を果す。この情報には、集会所H2で受注可能なクエストに関する情報や受注したクエストに対して仲間を構成する方法などが含まれる。また、ギルドマネージャーCは、クエストを達成して戻ってきたハンターに対して、友好度ポイントの積算値ΣQP(i)が所定の積算閾値SQPに達成した場合や累積値SUMQPが所定の累積閾値TQPに達した場合に付与されるハートコインを当該ハンターに払い出す役割も有している。
一方、ギルド受付Dは、ハンターに対してクエストに関する情報を提供し、クエストの受注を可能にする役割を果す。例えば、ゲーム装置2Aにおいて、プレーヤが操作部212の方向キーや「○ボタン」を操作してハンターAをギルド受付Dと会話させると、図4に示すように、受注可能なクエストの選択画面Fが表示される。
そして、プレーヤが操作部212の方向キー(上下方向のキー)を操作して所望のクエスト、例えば、「モンスターM1狩り」を選択し、操作部212の「○ボタン」を操作してその選択を決定すると、「モンスターM1狩り」のクエストの受注が完了する。ゲーム装置2Aにおけるプレーヤの上記クエスト受注のための一連の操作情報は随時、他のゲーム装置2B〜2Dに送信される。
「集会所の中」の場面では、受注したクエストに対して仲間を募集するための掲示板Eも表示される(図3(c)参照)。上記クエスト受注のための一連の操作に続き、ギルド受付Dの「仲間を募集しますか?」との問いに対して、ゲーム装置2Aのプレーヤが、操作部212の方向キー(左右方向のキー)と「○ボタン」を操作して「YES」を選択し、同様の方法で募集する人数を指定する入力を行うことにより、受注した「モンスターM1狩り」のクエストが掲示板Eに貼り付けられる。「モンスターM1狩り」のクエストが掲示板Eに貼り付けられると、ゲーム装置2Aのプレーヤがこのクエストに対して仲間を募集している状態となる。
この募集状態は、ゲーム装置2B〜2Dの表示部208のゲーム画面に表示されるので、ゲーム装置2B〜2Dの各プレーヤが操作部212を操作して自己の制御するハンターを掲示板Eの前に移動させ、操作部212の「□ボタン」を操作すると、「モンスターM1狩り」のクエストへの参加が成立する。例えば、ゲーム装置2Bのプレーヤが操作部212を操作してハンターBを掲示板Eの前に移動させ、操作部212の「□ボタン」を操作すると、ハンターBの「モンスターM1狩り」のクエストへの参加が成立する。すなわち、ハンターAがハンターBとチームを組むことが成立する。このチーム成立の情報は、ゲーム装置2A〜2Dで相互に送受される。
本実施形態では、1つのクエストにチームを構成できる定員は最大4人にしているので、その後、ゲーム装置2C,2Dのプレーヤがそれぞれ自己の制御するハンター(以下、ゲーム装置2Cで制御されるハンターを「ハンターC」、ゲーム装置2Dで制御されるハンターを「ハンターD」という。)をハンターAのチームに参加させると、「モンスターM1狩り」のクエストに対する仲間の募集状態は解除され、そのクエストを達成するための旅に出ることが可能になる。
なお、ゲーム装置2Aのプレーヤは、定員未満の状態で後述するクエストへの出発のための操作を行うことにより、定員未満のチームでクエストを達成するための旅に出ることができる。一方、チームが定員になった場合は、ゲーム装置2A〜2D以外のゲーム装置2が当該ゲーム装置2で制御されるハンターをそのチームに参加させことはできず、他のチームのメンバーになるしかない。
ゲーム装置2A〜2Dの各プレーヤは、「モンスターM1狩り」のクエストに対するチームが結成された後、操作部212の方向キーを操作してハンターA〜Dを集会所H2に設けられた所定の出口(図3(c)には描かれていない。)に移動させ、ゲーム装置2Aのプレーヤが出発の操作、例えば、操作部212の「□ボタン」を押す操作をすると、ゲーム装置2A〜2Dの各表示部208のゲーム画面が図3(d)に示すように、クエストに対応して「狩場フィールド」の画面に切り替えられ、モンスターをハンティングするためのゲーム進行に移行する。
図3(d)の画面では、ゲーム装置2A〜2Dの各プレーヤは、互いに独立して操作部212を操作して自己の分身であるハンターA〜Dの動作を制御することができる。各ゲーム装置2A〜2Dの操作情報は相互に通信され、各ゲーム装置2A〜2Dの表示部208に表示される他のプレーヤの分身であるハンターA〜Dの動作に反映され、これにより各プレーヤは他のプレーヤとチームを組んでモンスターを討伐するゲームを楽しむことができる。
図3(c)に示す「集会所の中」の場面では、ハンターA〜D間で、上述したギルドカードの交換をすることができる。より具体的には、ゲーム装置2A〜2Dの各プレーヤは自己が制御するハンターA〜Dのギルドカードを、他のプレーヤのハンターA〜Dに渡す操作をすることができる。また、他のプレーヤは渡されたギルドカードを受け取るか否かを決定することができる。
従って、例えば、ゲーム装置2AのプレーヤがハンターAのギルドカードをゲーム装置2Bに送信したとき、ゲーム装置2Bのプレーヤが送信されたギルドカードを受け取る操作をすれば、ハンターAのギルドカードがハンターBに渡されたことになる。一方、ゲーム装置2Bのプレーヤが送信されたギルドカードを受け取らない操作をした場合や、既にハンターAのギルドカードを有しているなどの条件によって自動的に受取が拒否された場合は、ハンターAのギルドカードはハンターBに渡されないことになる。その結果、プレーヤAとプレーヤBがそれぞれ自己の制御するハンターにギルドカードを相手のハンターに渡す動作をさせるとともに、相手のハンターからのギルドカードを受け取る動作をさせると、ハンターA,B間でギルドカードの交換が成立することになる。
図5は、ギルドカードの一例を示す図である。
ギルドカード4は、ゲーム空間において、実社会の名刺に対応するものであり、横長長方形状を有している。カード内の右端部に、友好度ポイントに関する情報を表示する友好度表示領域AR1が設けられている。また、友好度表示領域AR1の左側の下部にハンターの自己紹介を記述する自己紹介領域AR2が設けられ、その上部の左側にハンターに固有の情報を表示するハンター固有情報表示領域AR3が設けられ、自己紹介表示領域AR2の上部のほぼ中央にハンターが現在装備している武器や防具に関する情報を表示する装備品表示領域AR4が設けられている。
友好度表示領域AR1には、ハンター毎の友好度ポイントの積算値ΣQP(i)が、ハート型容器41に蓄積されるポイント量によって表示される。ハート型容器41は100ポイントで満杯となり、100ポイントを超えると、ハート型容器41の数が「ハート記号×個数」で示されるようになっている。また、ハート型容器41内の友好度ポイントQPは、例えば10ポイント単位でポイントレベルが上昇するように表示される。
また、ハート型容器41は、図5に示すように、友好度対象のハンターを制御するプレーヤをモデル化したキャラクタ42が手に持った図柄で表示され、これによりキャラクタ42との友好度ポイントの積算値ΣQP(i)が視覚的に分かるようになっている。図5の例では、ギルドカード4がゲーム装置2Bのプレーヤの所有するハンターAのギルドカードであり、猫のキャラクタがゲーム装置2Aのプレーヤのモデルであるとすると、友好度表示領域AR1には、ハンターBのハンターAとの友好度を示す友好度ポイントの積算値ΣQP(i)が「250ポイント」であることが示されている。このように、キャラクタ画像により友好度を視覚的に表示しているのは、ゲームの視覚的な楽しさや面白さを創出するためのものであり、図5に示す表示態様に限定されるものではない。
自己紹介表示領域AR2には、ハンターの簡単な自己紹介のメッセージが文字によって表示される。例えば、「こんにちは、まだ、駆け出しのハンターです。よろしく。」などの文字メッセージが表示される。この自己紹介の文章は、後述するギルドカードの「編集」作業によってプレーヤが任意に入力することができる。ギルドカード4は、ハンターの名刺に相当するとはいっても、ゲーム仲間ではそのハンターを操作するプレーヤの名刺としての性格も有している。このため、自己紹介表示領域AR2の内容は、プレーヤ自身の紹介内容となる場合もある。
ハンター固有情報表示領域AR3には、ハンターの称号、ハンターの名称、ハンターランク、得意技、戦歴などの情報を表示される。このうちハンターの称号などはギルドカードの「編集」作業によってプレーヤが入力することができる。例えば、ハンターの称号は、予め複数の称号名が容易されており、プレーヤはその中から所望の称号を選択することより設定することができる。
装備品表示領域AR4には、ハンターが現在装備している装備品が上から「武器」、「頭装備」、「胴装備」、「腕装備」、「腰装備」及び「脚装備」の順に表示される。
ギルドカードに関する操作は、表示部208のゲーム画面にメニュー画面を表示させ、そのメニュー画面に含まれる「ギルドカード」を選択することにより、行うことができる。操作部212にはメニュー画面を表示させるための操作ボタンが含まれ、プレーヤはその操作ボタンを操作することにより、ゲーム画面にメニュー画面をポップアップ画面として表示させることができる。
メニュー画面には「ギルドカード」の項目を含む複数の項目が縦に配列されており、表示当初は最上段の項目が選択項目として反転表示される。メニュー画面の表示状態において、プレーヤの操作に基づく「ギルドカード」に関する処理は、図6に示すフローチャートに従って行われる。
まず、プレーヤが操作部212の方向キー(上下方向のキー)を操作して反転表示位置を「ギルドカード」の欄に移動させ、操作部212の「○ボタン」を操作して「ギルドカード」の選択を決定すると(S1:YES)、「ギルドカード」欄の横に「見る」、「編集」及び「渡す」のサブ項目が表示され、最上段の「見る」が選択項目として反転表示される(S2)。この表示状態で、プレーヤが操作部212の方向キー(上下方向のキー)と「○ボタン」を操作して所望の項目の処理を選択すると、その項目の処理プログラムが起動され、その項目の処理が行われる。
すなわち、「見る」の項目が選択されると(S3:YES)、表示部208のゲーム画面に、図7に示すような、他のプレーヤから取得したギルドカードのリストが表示され、プレーヤの操作部212の操作に基づき、このリストの中の所望のギルドカードを見る処理が行われる(S4)。
図7に示すように、ギルドカードのリストには、横方向にカードNo.、ハンターの名前、ハンターのハンターランク(HR)、友好度ポイントの欄が設けられ、取得したギルドカードがこれらの欄の内容とともに縦方向に8枚単位で表示される。
また、リストの上部には友好度ポイントの累積値SUMQPが表示される。表示当初はリストの最上段のギルドカードが選択項目として反転表示され、この反転表示位置はプレーヤが操作部212の方向キー(上下方向のキー)を操作することにより移動させることができる。図7の枠で囲まれた「No.2 JIRO 22 118」の部分は反転表示位置を示している。表示されていないギルドカード(No.9以降のギルドカード)がある場合は、プレーヤが操作部212の方向キー(左右方向のキー)を操作することにより、例えばNo.9からNo.18のギルドカードの表示された画面に順次切替表示される。
プレーヤは、操作部212の方向キー(上下方向のキー)を操作して所望のハンター名の位置を反転表示させ、操作部212の「○ボタン」を操作すると、そのハンター名のギルドカードが図5に示した表示態様で表示され、ギルドカードの詳細を見ることができる。そして、その後、プレーヤが操作部212の「×ボタン」を操作すると、図7に示すギルドカードのリスト表示に戻る。また、プレーヤが不要と思うハンター名のギルドカードは、そのハンター名を反転表示させて操作部212の「STARTボタン」を操作すると、削除することができる。
図6に戻り、「編集」の項目が選択されると(S5:YES)、表示部208のゲーム画面に、図8に示すような、自己の操作するハンターのギルドカードの編集画面が表示され、プレーヤの操作部212の操作に基づき、図5に示すギルドカードのハンター固有情報表示領域AR3のハンターの称号や自己紹介の内容を修正する処理が行われる(S5)。図8の編集画面においては、称号、自己紹介及びアクション(プレーヤをモデル化したキャラクタ42にさせる動作)が編集可能になっており、プレーヤは操作部212の方向キー(上下方向のキー)を操作することにより所望の編集欄を選択することができる。
プレーヤが自己紹介の欄を選択した後、操作部212の「○ボタン」を操作すると、表示部208にキーボードが表示され、プレーヤはこのキーボードを用いてその自己紹介の内容を変更することができる。そして、自己紹介の内容を入力した後、プレーヤが操作部212の「○ボタン」を操作すると、その内容が確定し、自己紹介の欄がその内容に修正される。
一方、プレーヤが称号若しくはアクションの欄を選択した後、操作部212の「○ボタン」を操作すると、予め設定されている複数の称号若しくはアクションがリスト表示され、プレーヤは操作部212の方向キー(上下方向のキー)を操作して所望の称号若しくはアクションを選択することができる。そして、その後、プレーヤが操作部212の「○ボタン」を操作すると、選択された内容が確定し、称号の欄若しくはアクションの欄がその内容に修正される。
図6に戻り、「渡す」の項目が選択されると(S7:YES)、自己のギルドカードを他のプレーヤに渡す処理が行われる(S8)。
図9は、プレーヤが自己のギルドカードを他のプレーヤに渡す処理の処理手順を示すフローチャートである。以下、ゲーム装置2Aのプレーヤからゲーム装置2Bのプレーヤにギルドカードを渡す処理について説明する。
「渡す」の処理が選択されると、表示部208のゲーム画面に、ギルドカードを渡すことのできる相手のハンターを縦方向に配列したリスト(以下、「ハンターリスト」という。)が表示される(S10)。このハンターリストには、無線LANによってゲーム装置2Aに接続されている他のゲーム装置2のプレーヤによって操作される全てのハンターが含まれるが、既にクエストの旅に出て行っているなどの条件によってギルドカードを渡すことができない場合は、表示色を変えるなどしてその旨が示されている。また、ハンターリストの当初の表示では、選択位置を示す反転表示位置は最上段のハンターとなっている。
ハンターリストが表示されている状態で、プレーヤにより操作部212の「□ボタン」が操作されると(S11:YES)、ハンターリスト上の選択位置にあるハンターが送信相手に設定される(S12)。また、プレーヤにより操作部212の方向キー(上下方向のキー)が操作されると(S13:YES)、ハンターリスト上の選択位置(反転表示位置)がその操作方向に移動される(S14)。また、プレーヤにより操作部212の「○ボタン」が操作されると(S15:YES)、ステップS16に移行し、設定された送信相手のゲーム装置2に対してギルドカードを送信する処理が行われる。
従って、プレーヤは、操作部212の方向キー(上下方向のキー)を操作して選択位置を所望のハンターに移動させるとともに、操作部212の「□ボタン」を操作することにより、ギルドカードを送信したい複数のハンターを設定することができる。
送信相手が設定された後、プレーヤにより操作部212の「○ボタン」が操作されると(S15:YES)、表示部208のゲーム画面にギルドカードの送信可否の確認メッセージが表示される(S16)。表示部208のゲーム画面には、例えば、「ギルドカードをカード送信します。よろしいですか? はい/いいえ」の文字による確認メッセージが表示される。
「はい/いいえ」の部分は、操作部212の方向キー(左右のキー)により選択可能になっており、プレーヤは、「はい」を選択して操作部212の「○ボタン」を操作すると(S17:YES)、設定されたハンターに対してギルドカードを渡す処理が実行される(S20)。すなわち、設定されたハンターがハンターBであると、ゲーム装置2Aからゲーム装置2BにハンターAのギルドカードの情報が送信される。なお、送信相手にハンターB以外にもハンターC,Dが設定されていると、ゲーム装置2Aからゲーム装置2B,2C,2Dに連続的にハンターAのギルドカードの情報が送信される。そして、その送信結果が表示部208のゲーム画面に表示され(S21)、ギルドカードを渡す処理は終了する。
ゲーム装置2Aの表示部208のゲーム画面に表示される送信結果は、ギルドカードの送信を完了したハンターに対しては、それらのハンターにギルドカードを送信した旨のメッセージを表示し、ギルドカードの送信に失敗したハンターに対しては、それらのハンターにギルドカードが送信できなかった旨のメッセージを表示するものである。
一方、プレーヤが「いいえ」を選択して操作部212の「○ボタン」を操作すると(S18:YES)、ステップS20,S21の処理をすることなく、ギルドカードを渡す処理は終了する。
なお、プレーヤは、操作部212の「×ボタン」を操作することにより、既に設定したギルドカードの送信相手をキャンセルすることができる。表示部208のゲーム画面にギルドカードの送信可否の確認メッセージが表示されている状態で、プレーヤにより操作部212の「×ボタン」が操作されると(S19)、ステップS10に戻り、ギルドカードの送信相手の設定処理に戻る。
図10は、他のプレーヤから送信されたギルドカードを受け取る処理の処理手順を示すフローチャートである。以下では、ゲーム装置2Aからギルドカードが送信されたゲーム装置2Bにおけるギルドカードの受け取り処理として説明する。
ゲーム装置2Aからのギルドカードの情報を受信したとき、ゲーム装置2Bでは、ハンターBがクエストの旅への出発準備が完了している状態であるか否か、ハンターAのギルドカードを既に持っているか否か、ギルドカードを保存するカードホルダが満杯であるか否か(RAM203に設けられるギルドカードの情報の記憶領域が一杯であるか否か)の判別がおこなわれ(S31,S33,S35)、ハンターBが出発準備完了状態であれば(S31:YES)、ゲーム装置2Aに「受取不可」の情報が返送されて(S32)、ギルドカードの受取り処理は終了する。また、ハンターBがギルドカードを既に持っていれば(S33:YES)、ゲーム装置2Aに「受取不要」の情報が返送されて(S34)、ギルドカードの受取り処理は終了し、カードホルダが満杯であれば(S35:YES)、ゲーム装置2Aに「受取不可」の情報が返送されて(S36)、ギルドカードの受取り処理は終了する。
ハンターBが出発準備完了状態ではなく(S31:NO)、かつ、ハンターAのギルドカードを持っておらず(S33:NO)、かつ、カードホルダが満杯でなければ(S35:NO)、ステップS37に移行し、表示部208のゲーム画面にギルドカードの受信を示す表示が行われる。この表示は、アイコンによる表示や「ギルドカードが届いています。」などの文字メッセージの表示によって行われる。
ギルドカードの受信に対して、プレーヤはそのギルドカードを見る、そのギルドカードを削除する(カードホルダに保存しない)、そのギルドカードをカードホルダに保存する、のいずれかの処理を行うことができる。ギルドカードを見る処理は、操作部212の「□ボタン」を操作することにより行われ、ギルドカードを削除する処理は、操作部212の「×ボタン」を操作することにより行われ、ギルドカードを保存する処理は、操作部212の「○ボタン」を操作することにより行われる。
従って、ギルドカードの受信の表示状態でプレーヤにより操作部212の「□ボタン」が操作されると(S38:YES)、ゲーム装置2Bの表示部208のゲーム画面に受信したハンターAのギルドカードが図5に示す表示態様で表示される(S39)。そして、ハンターAのギルドカードが表示された状態でプレーヤにより操作部212の「×ボタン」が操作されると(S40:YES)、ステップS37に移行し、ギルドカードの受信の表示状態に戻る。
また、ギルドカードの受信の表示状態でプレーヤにより操作部212の「×ボタン」が操作されると(S41:YES)、ゲーム装置2Bの表示部208のゲーム画面に受信したギルドカードの削除可否の確認メッセージが表示される(S42)。表示部208のゲーム画面には、例えば、「削除します。よろしいですか? はい/いいえ」の文字による確認メッセージが表示される。
「はい/いいえ」の部分は、操作部212の方向キー(左右のキー)により選択可能になっており、プレーヤが「はい」を選択して操作部212の「○ボタン」を操作すると(S43:YES)、受信したギルドカードを削除する処理とその処理結果を表示する処理が実行されて(S44)、ギルドカードの受取り処理は終了する。一方、プレーヤが「いいえ」を選択して操作部212の「○ボタン」を操作すると(S43:NO)、ステップS37に移行し、ギルドカードの受信の表示状態に戻る。
また、ギルドカードの受信の表示状態でプレーヤにより操作部212の「○ボタン」が操作されると(S45:YES)、ゲーム装置2Bの表示部208のゲーム画面に受信したギルドカードの保存可否の確認メッセージが表示される(S46)。表示部208のゲーム画面には、例えば、「保存します。よろしいですか? はい/いいえ」の文字による確認メッセージが表示される。
「はい/いいえ」の部分は、削除の場合と同様に、操作部212の方向キー(左右のキー)により選択可能になっている。プレーヤが「はい」を選択して操作部212の「○ボタン」を操作すると(S47:YES)、受信したギルドカードをカードホルダに保存する処理とその処理結果を表示する処理が実行されて(S48)、ギルドカードの受取り処理は終了する。一方、プレーヤが「いいえ」を選択して操作部212の「○ボタン」を操作すると(S47:NO)、ステップS37に移行し、ギルドカードの受信の表示状態に戻る。
次に、複数のハンターがチームを組んで狩場フィールドにクエスト達成するための旅に出たときのゲーム進行処理ついて、図11のフローチャートを用いて説明する。以下の説明では、ゲーム装置2Aにおける処理手順として説明する。
図11は、図3(d)に示す狩場フィールドの場面におけるゲーム進行の処理手順を示すフローチャートである。
プレーヤによるゲーム装置2Aの操作部212の操作の有無は常時監視されているとともに(S51)、他のプレーヤによるゲーム装置2B〜2Dの操作部212の操作の有無(ゲーム装置2B〜2Dからの操作情報の送信の有無)は常時監視されており(S52)、任意のタイミングでプレーヤによりゲーム装置2Aの操作部212が操作されると(S51:YES)、ゲーム装置2Aの表示部208に表示されたハンターAがその操作に応じた動作をするように、描画処理プロセッサ205により描画処理が行われる(S53)。また、ゲーム装置2Aの操作部212の操作情報が他のゲーム装置2B〜2Dに送信される(S54)。これにより、他のゲーム装置2B〜2Dでは、表示部208に表示されたハンターAがその操作に応じた動作をするように、描画処理プロセッサ205により描画処理が行われる。
また、任意のタイミングでゲーム装置2B〜2Dのいずれかから操作部212の操作情報が送信されると(S52:YES)、ゲーム装置2Aの表示部208に表示された、そのゲーム装置に対応するハンターがその操作に応じた動作をするように、描画処理プロセッサ205により描画処理が行われる(S55)。例えば、ゲーム装置2Bから操作部212の操作情報が送信されると、ゲーム装置2Aの表示部208に表示された、そのゲーム装置2Bに対応するハンターBがその操作に応じた動作をするように、描画処理プロセッサ205により描画処理が行われる。
そして、ステップS51〜S55の処理を繰り返しながら、ゲーム装置2A〜2Dの4人のプレーヤがそれぞれハンターA〜Dの動作を制御してクエストの対象であるモンスターを討伐すると(S56:YES)、クエスト達成の表示がなされ(S58)、クエスト達成の褒美として所定の報酬金が支払われる(S60)。続いて、カードホルダにハンターB〜Dのギルドカードが保存されているか否かが判別され(S61)、いずれのハンターB〜Dについてもギルドカードを有していなければ(S61:NO)ステップS65に移行し、集会所に戻る処理(図3(c)の「集会所の中」の場面に戻る処理)が実行され、クエストを達成するための旅のゲーム進行処理は終了する。
ハンターB〜Dのいずれかのギルドカードを有していると(S61:YES)、そのハンターに対する友好度ポイントQP(i)がハンターAに与えられる(S62)。例えば、ハンターB,C,Dの順にハンターナンバーを「1」,「2」,「3」とし、ハンターB〜Dの全てのギルドカードを有しているとすると、各ハンターB〜Dとの友好度ポイントQP(1),QP(2),QP(3)がハンターAに与えられる。
続いて、付与されたハンター毎の友好度ポイントQP(i)が友好度ポイントの積算値ΣQP(i)に加算され(S63)、友好度ポイントの積算値ΣQP(i)が更新される。
さらに、付与された全ての友好度ポイントQP(i)が友好度ポイントの累積値SUMQPに加算され(S64)、友好度ポイントの累積値SUMQPが更新される。例えば、ハンターB〜Dの全てについて友好度ポイントQP(1),QP(2),QP(3)が付与された場合、これらの友好度ポイントQP(1),QP(2),QP(3)が友好度ポイントの累積値SUMQPに加算される。
友好度ポイントQP(i)の積算処理及び累積処理が終了すると、ステップS65に移行し、集会所に戻る処理(図3(c)の「集会所の中」の場面に戻る処理)が実行され(S65)、クエストを達成するための旅のゲーム進行処理は終了する。
また、例えばクエストに出発したハンターが全員モンスターに倒される等してクエスト達成に失敗した場合には(S57:NO)、クエスト失敗の表示がなされ(S59)、報酬金の支払いや友好度ポイントQPの付与の処理がなされることなく集会所に戻る処理が実行され(S65)、クエスト達成のための旅のゲーム進行処理は終了する。
次に、友好度ポイントの積算値ΣQP(i)又は累積値SUMQPに基づく特別のゲーム効果を発生させる処理について、図12に示すフローチャートを用いて説明する。以下の説明でもゲーム装置2Aにおける処理手順として説明する。
図12は、クエストを達成して図3(c)に示す「集会所の中」の場面に戻り、ギルドマネージャーCと会話することにより友好度ポイントの積算値ΣQP(i)又は累積値SUMQPに基づきハートコインを受け取る処理手順を示すフローチャートである。
「集会所の中」の場面においても、プレーヤによるゲーム装置2Aの操作部212の操作の有無は常時監視されているとともに(S71)、他のプレーヤによるゲーム装置2B〜2Dの操作部212の操作の有無(ゲーム装置2B〜2Dからの操作情報の送信の有無)は常時監視されており(S72)、任意のタイミングでプレーヤによりゲーム装置2Aの操作部212が操作されると(S71:YES)、ゲーム装置2Aの表示部208に表示されたハンターAがその操作に応じた動作をするように、描画処理プロセッサ205により描画処理が行われ(S73)、ゲーム装置2Aの操作部212の操作情報が他のゲーム装置2B〜2Dに送信される(S74)。これにより、他のゲーム装置2B〜2Dでは、表示部208に表示されたハンターAがその操作に応じた動作をするように、描画処理プロセッサ205により描画処理が行われる。
また、任意のタイミングでゲーム装置2B〜2Dのいずれかから操作部212の操作情報が送信されると(S72:YES)、ゲーム装置2Aの表示部208に表示された、そのゲーム装置に対応するハンターがその操作に応じた動作をするように、描画処理プロセッサ205により描画処理が行われる(S75)。例えば、ゲーム装置2Bから操作部212の操作情報が送信されると、ゲーム装置2Aの表示部208に表示された、そのゲーム装置2Bに対応するハンターBがその操作に応じた動作をするように、描画処理プロセッサ205により描画処理が行われる。
そして、ステップS71,S73,S74の処理を繰り返すなかで、ハンターAがギルドマネージャーCに話しかけると(S76:YES)、友好度ポイントの累積値SUMQPが所定の累積閾値TQPに達しているか否かが判別される(S77)。所定の累積閾値TQPは、友好度ポイントの累積値SUMQPの上昇に応じて変化し、前回の友好度ポイントの累積値SUMQPが超えていない20の整数倍の値が所定の累積閾値TQPとなる。例えば、前回の友好度ポイントの累積値SUMQPが「35」であれば、「40」,「60」,…「20×K(K:整数)」が所定の累積閾値TQPとなる。友好度ポイントの累積値SUMQPが所定の累積閾値TQPに達していると(S77:YES)、友好度ポイントの累積値SUMQPの上昇に対するご褒美(ハートコイン)を払い出す処理Iが行われて(S78)、友好度ポイントに基づく特別のゲーム効果発生の処理は終了する。
ご褒美払い出し処理Iは、上述したように、ハンターAのハンターランクと友好度ポイントの累積値SUMQPとに基づいて、白、青又は赤のハートコインをハンターAに払い出す処理である。この処理では、ハンターAのハンターランクが判別され、その判別結果とステップS77の判別結果に基づいてハートコインのハンターAへの払い出す処理が行われる。
例えば、ハンターAがノーマルランクで、今回の友好度ポイントの累積値SUMQPが「40」に達していれば、白のハートコインがハンターAに払い出される。また、ハンターAがハードランクで、今回の友好度ポイントの累積値SUMQPが「40」に達していれば、前回のご褒美(TQP=20を超えたときのご褒美)では白のハートコインが払いだされているので、今回のご褒美では青のハートコインがハンターAに払い出される。また、ハンターAがグレートランクで、今回の友好度ポイントの累積値SUMQPが「60」に達していれば、前回のご褒美(TQP=40を超えたときのご褒美)では青のハートコインが払いだされているので、今回のご褒美では赤のハートコインがハンターAに払い出される。
ステップS77で友好度ポイントの累積値SUMQPが所定の累積閾値TQPに達していなければ(S77:NO)、ハンター毎の友好度ポイントの積算値ΣQP(i)が所定の積算閾値SQP(i)に達しているか否かが判別される(S79)。所定の積算閾値SQPは、友好度ポイントの積算値ΣQP(i)の上昇に応じて変化し、前回の友好度ポイントの積算値ΣQP(i)が超えていない10の整数倍の値が所定の積算閾値SQPとなる。また、ハンター毎に所定の積算閾値SQPも異なる。
例えば、ハンターBに対する前回の友好度ポイントの積算値ΣQP(i)が「35」であれば、「40」,「50」,…「10×K(K:整数)」がハンターBに対する所定の積算閾値SQP(1)(「1」はハンターBに付されたハンターナンバー)となる。また、ハンターCに対する前回の友好度ポイントの積算値ΣQP(i)が「12」であれば、「20」,「30」,…「10×K(K:整数)」がハンターCに対する所定の積算閾値SQP(2)(「2」はハンターBに付されたハンターナンバー)となる。
ハンター毎の友好度ポイントの積算値ΣQP(i)が所定の積算閾値SQP(i)に達していると(S79:YES)、友好度ポイントの積算値ΣQP(i)の上昇に対するご褒美(ハートコイン)を払い出す処理IIが行われて(S80)、友好度ポイントに基づく特別のゲーム効果発生の処理は終了する。
ご褒美払い出し処理IIは、上述したように、友好度ポイントの積算値ΣQP(i)に基づいて、ハンター毎に緑又は黄のハートコインをハンターAに払い出す処理である。例えば、ハンターBの今回の友好度ポイントの積算値ΣQP(1)が積算閾値SQP(1)=30に達していれば、緑のハートコインがハンターAに払い出される。また、ハンターBの今回の友好度ポイントの積算値ΣQP(1)が積算閾値SQP(1)=40に達していれば、黄のハートコインがハンターAに払い出される。
なお、上記実施形態では、友好度ポイントの積算値ΣQP(i)若しくは累積値SUMQPに対する特別のゲーム効果として希少アイテム交換用の専用コインを払い出すようにしているが、友好度ポイントに基づき何らかの特典をハンターAに与えるものであれば、これに限定されるものではない。例えば、ハンター毎の友好度ポイントの積算値ΣQP(i)に基づく特別のゲーム効果としては、そのハンターとチームを組んだときに、ハンターAの攻撃力もしくは防御力を当該ハンターAが有利となるように変化させるようにしてもよい。例えば、攻撃力や防御力を増加したり、特殊な攻撃技や連続技を使用できるようにしてもよい。
また、友好度ポイントの累積値SUMQPに基づくゲーム効果としては、一定の累積閾値TQPに達すると、隠しクエストを受注可能にしたり、隠しミニゲームを可能にしたりするようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ハンティングアクションゲームを例に説明したが、本発明に係る、友好度を評価し、その評価値に基づき何らかの特典をゲーム効果として発生させる構成は、複数のプレーヤが共通の目的に向かってゲーム進行を楽しむゲーム装置であれば、広く適用できるものであり、ゲームソフトのジャンルや種類に限定されるものではない。例えば、他のアクションゲームやロールプレーイングゲームやレーシングゲームや格闘ゲームや対戦型ゲームにも適用することができる。
また、上記実施形態では、複数のゲーム装置2を無線LANによってネットワークを構成したゲームシステム1について説明したが、本発明は、無線LANに代えてインターネット通信網を使用し、もしくは、複数のゲーム装置2を有線によりネットワークを形成させたゲームシステムにも適用できる。
本発明に係るゲームシステムの一例を示す構成図である。 携帯型ビデオゲーム装置の内部構成を示すブロック図である。 ゲーム空間上においてハンターがクエストを受注し、そのクエストを達成するための旅に出る際の基本的な場面構成の一例を示したものである。 クエストの選択画面が表示された状態を示す図である。 ギルドカードの一例を示す図である。 メニュー画面において、プレーヤの操作に基づく「ギルドカード」に関する処理の処理手順を示すフローチャートである。 取得したギルドカードのリストの一例を示す図である。 ギルドカードを編集する画面の一例を示す図である。 プレーヤが自己のギルドカードを他のプレーヤに渡す処理の処理手順を示すフローチャートである。 他のプレーヤから送信されたギルドカードを受け取る処理の処理手順を示すフローチャートである。 複数のハンターがチームを組んで狩場フィールドにクエストを達成するための旅に出たときのゲーム進行の処理手順を示すフローチャートである。 友好度ポイントの積算値又は累積値に基づく特別のゲーム効果を発生させる処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 ゲームシステム
2 携帯型ビデオゲーム装置
201 CPU
202 描画データ生成プロセッサ
203 RAM
204 ROM
205 描画処理プロセッサ
206 VRAM
207 D/Aコンバータ
208 表示部
209 音声処理プロセッサ
210 アンプ
211 スピーカ
212 操作部
213 ドライバ
214 無線LANモジュール
215 バス
3 ゲームメディア
4 ギルドカード

Claims (24)

  1. 他のビデオゲーム装置との間で有線若しくは無線のネットワークを構成することができ、ゲーム画面に自機及び他のビデオゲーム装置によって制御される複数のキャラクタを表示させ、これらのキャラクタが協力若しくは対戦しながらゲームが進行するビデオゲームを実行することができるビデオゲーム装置であって、
    ゲーム進行中に他のビデオゲーム装置との間で当該ゲーム進行に関係した情報を相互に通信する通信手段と、
    プレーヤの操作によって動作が制御される第1のキャラクタについて、当該第1のキャラクタに固有の情報である第1の固有情報を送信する固有情報送信手段と、
    他のゲーム装置から送信される、当該他のゲーム装置のプレーヤによって制御される第2のキャラクタに固有の情報である第2の固有情報を受信する固有情報受信手段と、
    前記固有情報受信手段によって受信された前記第2の固有情報を保存する固有情報保存手段と、
    前記第2のキャラクタと協力若しくは対戦することにより所定の条件を満たした場合に、前記第2の固有情報が前記固有情報保存手段によって保存されていることを条件に、前記第1のキャラクタと第2のキャラクタの関係を評価するための評価ポイントを発生させる評価ポイント発生手段と、
    前記評価ポイント発生手段によって取得した前記評価ポイントを積算する評価ポイント積算手段と、
    前記評価ポイントの積算値が所定の閾値に達すると、所定のゲーム効果を発生可能にするゲーム効果発生制御手段とを備えたことを特徴とする、ビデオゲーム装置。
  2. 前記評価ポイント発生手段は、前記第1のキャラクタと第2のキャラクタとの間の友好度を評価するための評価ポイントを発生させる、請求項1に記載のビデオゲーム装置。
  3. 前記評価ポイントの積算値を前記第2の固有情報と共に、文字、数字若しくは画像又はこれらの組み合わせによって前記ゲーム画面に表示する固有情報表示手段をさらに備える、請求項1又は2に記載のビデオゲーム装置。
  4. 前記固有情報表示手段は、前記第2の固有情報及び前記評価ポイントの積算値を、カード形式で前記ゲーム画面に表示する、請求項3に記載のビデオゲーム装置。
  5. 前記評価ポイント積算手段は、前記第2のキャラクタ毎に前記評価ポイントを積算し、前記ゲーム効果発生制御手段は、前記第2のキャラクタ毎に、前記評価ポイントの積算値が所定の積算閾値に達すると、所定のゲーム効果を発生可能にする、請求項1〜4のいずれかに記載のビデオゲーム装置。
  6. 前記所定の積算閾値は、所定の間隔で設定された複数の積算閾値からなり、前記ゲーム効果発生制御手段は、前記第2のキャラクタ毎の前記評価ポイントの積算値が各積算閾値に達する毎に、所定のゲーム効果を発生可能にする、請求項5に記載のビデオゲーム装置。
  7. 前記評価ポイント積算手段は、前記評価ポイント発生手段によって取得した前記評価ポイントを全て累積し、前記ゲーム効果発生制御手段は、前記評価ポイントの累積値が所定の累積閾値に達すると、所定のゲーム効果を発生可能にする、請求項5又は6に記載のビデオゲーム装置。
  8. 前記所定の累積閾値は、所定の間隔で設定された複数の累積閾値からなり、前記ゲーム効果発生制御手段は、前記評価ポイントの累積値が各累積閾値に達する毎に、所定のゲーム効果を発生可能にする、請求項7に記載のビデオゲーム装置。
  9. 前記所定のゲーム効果は、特定のアイテムを前記第1のキャラクタに付与することである、請求項1〜8のいずれかに記載のビデオゲーム装置。
  10. 前記所定のゲーム効果は、前記第1のキャラクタの攻撃及び/または防御の属性情報を当該第1のキャラクタに対して有利に変更することである、請求項1〜8のいずれかに記載のビデオゲーム装置。
  11. 前記所定のゲーム効果は、隠されたゲーム展開を実行可能にするものである、請求項1〜8のいずれかに記載のビデオゲーム装置。
  12. 有線若しくは無線のネットワークにより相互に接続された請求項1〜11のいずれかに記載の複数のビデオゲーム装置からなり、各ビデオゲーム装置の表示画面に複数のプレーヤによって制御される複数のキャラクタを表示させ、これらのキャラクタと協力若しくは対戦しながらゲームが進行するビデオゲームを提供することを特徴とする、ゲームシステム。
  13. ゲーム進行中に他のビデオゲーム装置との間で当該ゲーム進行に関係した情報を相互に通信する通信手段を備え、前記他のビデオゲーム装置との間で有線若しくは無線のネットワークを構成することができるビデオゲーム装置を制御するためのコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    プレーヤの操作によって動作が制御される第1のキャラクタについて、当該第1のキャラクタに固有の情報である第1の固有情報を前記通信手段により送信させる固有情報送信制御手段と、
    前記他のゲーム装置から送信される、当該他のゲーム装置のプレーヤによって制御される第2のキャラクタに固有の情報である第2の固有情報を前記通信手段により受信させる固有情報受信制御手段と、
    前記固有情報受信制御手段によって受信した前記第2の固有情報をメモリに保存させる固有情報保存制御手段と、
    前記第2のキャラクタと協力若しくは対戦することにより所定の条件を満たした場合に、前記第2の固有情報が前記固有情報保存制御手段によって保存されていることを条件に、前記第1のキャラクタと第2のキャラクタの関係を評価するための評価ポイントを発生させる評価ポイント発生手段と、
    前記評価ポイント発生手段によって取得した前記評価ポイントを積算する評価ポイント積算手段と、
    前記評価ポイントの積算値が所定の閾値に達すると、所定のゲーム効果を発生可能にするゲーム効果発生制御手段と、
    して機能させるためのゲームプログラム。
  14. 前記評価ポイント発生手段は、前記第1のキャラクタと第2のキャラクタとの間の友好度を評価するための評価ポイントを発生させる、請求項13に記載のゲームプログラム。
  15. 前記コンピュータを、前記評価ポイントの積算値を前記第2の固有情報と共に、文字、数字若しくは画像又はこれらの組み合わせによって前記ゲーム画面に表示させる固有情報表示制御手段として更に機能させる、請求項13又は14に記載のゲームプログラム。
  16. 前記固有情報表示制御手段は、前記第2の固有情報及び前記評価ポイントの積算値を、カード形式で前記ゲーム画面に表示する、請求項15に記載のゲームプログラム。
  17. 前記評価ポイント積算手段は、前記第2のキャラクタ毎に前記評価ポイントを積算し、前記ゲーム効果発生制御手段は、前記第2のキャラクタ毎に、前記評価ポイントの積算値が所定の積算閾値に達すると、所定のゲーム効果を発生可能にする、請求項13〜16のいずれかに記載のゲームプログラム。
  18. 前記所定の積算閾値は、所定の間隔で設定された複数の積算閾値からなり、前記ゲーム効果発生制御手段は、前記第2のキャラクタ毎の前記評価ポイントの積算値が各積算閾値に達する毎に、所定のゲーム効果を発生可能にする、請求項17に記載のゲームプログラム。
  19. 前記評価ポイント積算手段は、更に前記評価ポイント発生手段によって取得した前記評価ポイントを全て累積し、前記ゲーム効果発生制御手段は、前記評価ポイントの累積値が所定の累積閾値に達すると、所定のゲーム効果を発生可能にする、請求項17又は18に記載のゲームプログラム。
  20. 前記所定の累積閾値は、所定の間隔で設定された複数の累積閾値からなり、前記ゲーム効果発生制御手段は、前記友好度の評価ポイントの累積値が各累積閾値に達する毎に、所定のゲーム効果を発生可能にする、請求項19に記載のゲームプログラム。
  21. 前記所定のゲーム効果は、特定のアイテムを前記第1のキャラクタに付与することである、請求項13〜20のいずれかに記載のゲームプログラム。
  22. 前記所定のゲーム効果は、前記第1のキャラクタの攻撃及び/または防御の属性情報を当該第1のキャラクタに対して有利に変更することである、請求項13〜20のいずれかに記載のゲームプログラム。
  23. 前記所定のゲーム効果は、隠されたゲーム展開を実行可能にするものである、請求項13〜20のいずれかに記載のゲームプログラム。
  24. 請求項13〜23のいずれかに記載のゲームプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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