以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本願発明に係るゲームシステムの一例を示す構成図である。このゲームシステムは、例えば無線LAN(Local Area Network)によって相互にネットワークを構成した複数(図1では4個)の携帯型ゲーム装置1(以下、単に「ゲーム装置1」と言う。)によって構成されている。
ゲーム装置1は、無線LANによって他のゲーム装置1と通信可能に接続されることにより、ゲーム装置1同士で同一のゲームソフトを各プレーヤが実行することのできる機能(以下、「ワイヤレスLAN機能」という。)を備えている。
ゲーム装置1は、ゲームプログラム及びゲームデータが記録された専用の可搬型記録メディア(以下、「ゲームメディア」と言う。後述。)から当該ゲームプログラム及びゲームデータを装置内のメモリ(後述)に読み込み、CPU(後述)によってゲームプログラムを実行させることにより、プレーヤがゲーム展開を楽しむことができるものである。
この実施形態では、ゲーム装置1で楽しむことができるゲームとして、ゲーム空間上に仮想社会を構築し、この仮想社会にプレーヤの分身となるキャラクタ(以下、「ハンター」という。)を登場させ、プレーヤがそのハンターの動作を制御して仮想社会で提供される種々の依頼や指令(以下、「クエスト」という。)を実行していくことを主たるゲーム展開とするゲームについて説明する。より具体的には、このゲームは、プレーヤがゲーム装置1を操作することによりゲーム画面上で動作するハンターがゲーム上の敵キャラクタ(例えば恐竜であり、以下「モンスター」という。)を討伐するといった、いわゆるハンティングアクションゲームである。
このハンティングアクションゲームでは、上記ワイヤレスLAN機能によって各ゲーム装置1を相互に接続し、各ゲーム装置1における操作情報を相互に通信することによって、複数のプレーヤが共通のゲーム展開を楽しむことができる「パーティプレイ」といったモードが設けられている。パーティプレイモードでは、プレーヤは他の複数のプレーヤとチームを組んで同一の「クエスト」を受注し、協力し合ってその「クエスト」を達成するようなゲーム進行が可能になっている。
すなわち、このハンティングアクションゲームでは、複数のプレーヤが同一の場所にそれぞれゲーム装置1を持ち寄り、互いに会話をしながらパーティプレイモードでこのハンティングアクションゲームを楽しむことができる。このゲームシステムでは、各プレーヤがゲーム空間上でハンターを介して他のプレーヤとコミュニケーションをとることができる一方で、各プレーヤ同士で直接的に会話をすることにより他のプレーヤとコミュニケーションをとることができる。
また、このハンティングアクションゲームでは、パーティプレイモードと異なり、各プレーヤが単独でゲーム展開を楽しむことができる「シングルプレイ」といったモードも設けられている。
ハンティングアクションゲームでは、プレーヤが直接的に動作を制御することのできない、いわゆる「ノンプレーヤキャラクタ」が登場する。ノンプレーヤキャラクタは、ゲームプログラム(後述)のプログラム内容に基づいて動作し、例えばハンターの手助けとなる行動をするキャラクタである。ノンプレーヤキャラクタの中には、ハンターが所有する(ゲーム上で「雇う」という。)ことのできるものがいる。例えば、ハンターがこのノンプレーヤキャラクタを雇うことにより、ハンターに対して料理を作ったり会話を行ったりする。以下、このノンプレーヤキャラクタを「調理キャラクタ」ということにする。ハンターは、調理キャラクタが作った料理を食べることにより能力が増すように設定されているので、調理キャラクタは、ハンターに対して「クエスト」を達成するための手助けとなる行動を間接的に行う。
本実施形態では、上記ノンプレーヤキャラクタの一つとして、モンスターの討伐等の「クエスト」にお供をするノンプレーヤキャラクタ(以下、「オトモキャラクタ」という。)が登場する。すなわち、ハンターがこのオトモキャラクタを所有する(雇う)と、オトモキャラクタは、ハンターが「クエスト」を達成するための狩猟等にお供として帯同し、オトモキャラクタ自らがモンスター等に対して攻撃を行なうことによりハンターの手助けとなる行動を行う。
このハンティングアクションゲームでは、上記オトモキャラクタをプレーヤの分身となるハンターから、他のプレーヤの分身となる他のハンターに付与することができるようにされている。付与されたオトモキャラクタは付与先のハンターに所有されるのであるが、付与されたオトモキャラクタは、詳細は後述するように、多種多様のメッセージを用いて付与先のハンターと会話するようにされている。
メッセージの内容としては、例えば、付与元のハンターのゲーム上における履歴を賞賛したり、あるいは批判したりする内容が挙げられる。あるいは、付与元のハンターと付与先のハンターのゲーム上における履歴を比較し、その比較結果を賞賛したり、あるいは批判したりする内容が挙げられる。さらには、メッセージの内容としては、例えば、現状の自己の境遇についての感想、要求、好み、批判、賞賛等が挙げられる。
付与先のハンターを操作しているプレーヤは、オトモキャラクタとの会話を通じて、付与元のハンター(他のプレーヤ)のこのゲームにおける履歴(習得度合い)や、付与元のハンターとの比較結果等を知ることができる。そのため、付与先のハンターを操作しているプレーヤに、付与元のハンターへの優越感や劣等感を感じさせることができ、かかるプレーヤのゲームに対する意欲を高めることができる。
また、付与先のハンターを操作しているプレーヤは、他のプレーヤと例えば「君からもらったオトモキャラクタが君のことをこんな風に言っていた」と他のプレーヤのゲームの習得度等に関することを実際上の会話で行うことできるので、プレーヤ同士のコミュニケーションの促進を図ることができる。
図2は、上記ハンティングアクションゲームが実行されるゲーム装置1の内部構成を示すブロック図である。
ゲーム装置1は、CPU2、描画データ生成プロセッサ3、RAM4、ROM5、描画処理プロセッサ6、VRAM(Video-RAM)7、D/A(Digital-Analog)コンバータ8、表示部9、音声処理プロセッサ10、アンプ11、スピーカ12、操作部13、メディアドライブユニット14、無線LANモジュール15及びバス16によって構成されている。
ゲーム装置1では、上記ハンティングアクションゲームのソフトウェアが記録されたゲームメディア17がメディアドライブユニット14に装着され、このメディアドライブユニット14からゲームメディア17内のゲームプログラム及びゲームデータがRAM4に読み込まれ、CPU2によってゲームプログラムが実行されることにより、プレーヤがゲーム内容を楽しむことができるようになっている。プレーヤは、操作部13の各操作部材(図略)を操作することによりゲームを進行させることができる。
CPU2は、上記のようにメディアドライブユニット14によってゲームメディア17からRAM4に読み込まれるゲームプログラムを実行することより、ゲーム進行を統括的に制御する。
より具体的には、CPU2は、シングルプレイモードにおいては、操作部13からのプレーヤの操作信号に基づき、また、パーティプレイモードにおいては、操作部13からのプレーヤの操作情報とワイヤレスLAN機能を介して入力される他のゲーム装置1からの操作情報(ハンターに対するアクションの指令情報やハンターのゲーム画面上における位置の変化情報等)とに基づき、必要に応じてゲームメディア17からゲームプログラムや画像データ等をRAM4に読み込む。そして、これらのデータを処理したりゲームプログラムを実行したりすることにより、表示部9に表示すべき三次元画像の内容を決定する。また、その内容に対して必要な描画データを描画データ生成プロセッサ3に生成させ、その描画データを描画処理プロセッサ6に転送して描画処理を行わせる。
また、CPU2は、スピーカ12から出力すべき効果音若しくはBGMの音響内容を決定し、音声処理プロセッサ10にその音響内容に対応した音声データを生成させ、その音声データに基づく音響をスピーカ12から出力させる。
描画データ生成プロセッサ3は、描画処理に必要な各種の演算処理を行うものである。CPU2は、表示部9に表示すべきゲーム画像を決定し、そのゲーム画像の描画に必要な画像データ(例えばハンター、ノンプレーヤキャラクタ、モンスター及び背景の位置関係を示すデータ等)をRAM4から読み出して描画データ生成プロセッサ3に供給する。また、CPU2は、操作部13から入力される操作情報を描画データ生成プロセッサ3に供給する。
描画データ生成プロセッサ3は、CPU2から供給される画像データと操作情報に基づいて、描画に必要なデータを演算し、その演算結果を描画処理プロセッサ6に供給する。
RAM4は、メディアドライブユニット14によってゲームメディア17から読み込まれたゲームプログラム及びゲームデータを格納するエリアと、CPU2がゲームプログラムを処理するためのワークエリアを提供するものである。RAM4には、ゲームの進行に応じて必要なゲームプログラムとゲームデータとがゲームメディア17から読み込まれて記憶される。
ゲームプログラムには、CPU2に実行させるための処理手順や各種命令等が記述されており、その中には、操作部13からの操作信号に応じてゲーム画面や音声等を制御するための内容が含まれている。ゲームデータには、例えば、上述した背景、ハンター、ノンプレーヤキャラクタ及びモンスターのポリゴンデータ、テクスチャーデータ、及び光源データ等の画像データ、メニュー画面、アイテムのリスト及びハンターやノンプレーヤキャラクタのステータス等を表示させるための情報表示用の画像データ等が含まれるとともに、BGMや各種の効果音として用いられる音声データや文字や記号によるメッセージデータ等も含まれている。
また、ゲームデータには、図3〜図5に示すように、オトモキャラクタが、主人であるハンターに対して行う会話に用いられるメッセージの内容を格納するメッセージテーブルが含まれている。オトモキャラクタがハンターと会話を行う場合、このメッセージテーブルに格納されているメッセージの中から一のメッセージが選択されて読み出され、それが会話に用いられる。メッセージテーブルは、ハンターが所定場所(例えば「キッチン(後述)」)に移動したとき、上記ゲームメディア17からRAM4に読み込まれる。メッセージテーブルは、ハンターが所定場所にいる間、RAM4に常駐される。この場合、RAM4は、特許請求の範囲に記載の「第1の記憶手段」として機能する。なお、上記メッセージテーブルの詳細については、後述する。
なお、ここでいう「会話」とは、プレーヤ同士が実際に行うような言葉を交わすようなものではなく、ハンターがオトモキャラクタに対して話しかける動作を行い、その動作に対してオトモキャラクタが何らかの返事を行うことをいう。より具体的には、後述するように、ハンターがオトモキャラクタの近傍位置に移動し、プレーヤが所定の操作を行うと(例えば「○」ボタンを操作すると)、オトモキャラクタの近傍の表示画面にメッセージテーブルから選択された一のメッセージが文字にして表示される。本実施形態では、これらの操作及び動作を総じて「会話」という。
ROM5には、ディスクローディング機能等のゲーム装置1の基本的機能やゲームメディア17に記憶されたゲームプログラム及びゲームデータを読み出す手順等を示す基本プログラムが記憶されている。CPU2は、メディアドライブユニット14にゲームメディア17が装着されると、ROM5の基本プログラムにしたがってメディアドライブユニット14を動作させ、ゲームメディア17からゲームプログラム及びゲームデータをRAM4に読み込み、ゲーム開始状態に設定する。
上記ゲームプログラムは、複数のプログラムが組み合わされて構成されており、例えば表示部9に表示されているハンターの動作を操作情報に基づいて制御したり、ハンターが「クエスト」を受注したり、その「クエスト」を達成したりする等した場合のゲーム展開を制御するゲーム進行プログラム、各プレーヤ間でデータ(例えば、ハンターやノンプレーヤキャラクタ等のステータスデータ等)の送受信を制御するためのネットワーク制御プログラム、及び表示部9に表示すべき三次元画像を制御するグラフィック制御プログラム等によって構成されている。
描画処理プロセッサ6は、例えば1/30秒毎にゲーム画像を生成し、表示部9に表示させるものである。描画処理プロセッサ6は、CPU2から供給される画像データ及び操作情報に基づいて、描画に必要なデータを演算し、その演算結果に基づいてVRAM7に描画処理を行わせる。
VRAM7は、画像データの描画処理を行い、D/Aコンバータ8を介して表示部9に出力して表示させるものである。VRAM7には、テクスチャバッファ71とスクリーンバッファ72が設けられている。テクスチャバッファ71は、表示部9に表示すべき二次元画像のデータを作成するための前処理を行うためのバッファである。スクリーンバッファ72は、表示部9に表示される各コマの画像データを格納するためのバッファ領域であり、スクリーンバッファ72A,72Bといった2個構成とされている。スクリーンバッファ72A,72Bは、同一のメモリ構造及びメモリ容量を有している。
VRAM7に2個のスクリーンバッファ72A,72Bが設けられていることにより、表示部9への例えば1/30秒毎の各コマの描画処理をスムーズに行うことができる。すなわち、表示部9に画像データを表示させる描画処理の場合、一方のスクリーンバッファ72Aを用いて表示部9への表示処理を行っている間に、他方のスクリーンバッファ72Bに次のコマの画像データを生成し、この処理をスクリーンバッファ72Aとスクリーンバッファ72Bとの間で交互に行うことにより、描画処理をスムーズに行う。
D/Aコンバータ8は、VRAM7から出力される画像データをアナログ信号に変換して表示部9に出力するものである。D/Aコンバータ8には、スクリーンバッファ72Aからの画像データとスクリーンバッファ72Bからの画像データとを切り換えるスイッチ回路(図略)が設けられており、このスイッチ回路の切り換えは描画処理プロセッサ6によって制御される。
表示部9は、上述したように、ゲーム装置1の動作状態やゲームの進行状態及びゲーム内容に関する種々の情報を表示するものである。表示部9は、横長長方形状の正面形状を有する薄型直方体で構成された装置本体の表面のほぼ中央に設けられた、例えば、半透過型カラー液晶ディスプレイとLEDからなる発光素子によって構成されている。ゲーム装置1の動作状態(電源の入/切、モードの設定状態等)は、発光素子の点灯により表示され、ゲームの進行状態やゲーム内容に関する各種の情報は、半透過型カラー液晶ディスプレイに表示させる。
音声処理プロセッサ10は、効果音等の音声を発生させる処理に必要な各種の演算処理を行うものである。音声処理プロセッサ10は、CPU2からの音声指令に基づき、RAM4から効果音又はBGMの音声データを読み出し、所要の加工処理とD/A変換処理をした後、アンプ11に出力する。アンプ11は、音声処理プロセッサ10から入力される音声信号を所定の増幅度で増幅した後、スピーカ12に出力する。なお、スピーカ12は、装置本体の左右の両端部にそれぞれ一個ずつ設けられ、ステレオ出力が可能になっている。
操作部13は、CPU2に動作指令を入力するものである。操作部13には、電源の入/切を行うための電源スイッチや無線LANを使用するためのワイヤレススイッチの他、ゲームをするために必要な複数の操作ボタン等が含まれる。複数の操作ボタンとは、例えば、上下左右の4個のキーからなる方向キーや、「○」、「△」、「×」及び「□」の4個の操作ボタン、メニュー画面を表示させるためのメニューボタン、「SELECT」ボタン、「START」ボタン等のゲーム装置1に一般的に装備されている操作ボタン等である。
「START」ボタンは、基本的にゲームの開始時に「ゲーム開始」を指令するための操作ボタンであり、「SELECT」ボタンは、基本的にゲーム開始時にゲームの動作モード等を選択するための操作ボタンであるが、ゲームプログラムによってゲーム進行中に、特定の指令(例えば、編集作業における「削除」や「確定」等の指令)を入力するための操作ボタンとしても機能するようになっている。
方向キーは、主として表示部9に表示されるハンターの移動方向を指定したり、メニュー画面に表示される選択項目を選択するための選択方向を指定したりするために操作される。また、「○」ボタン、「△」ボタン、「×」ボタン及び「□」ボタンは、例えば、ゲーム進行においてハンターの動作の種類(攻撃/防御の種類や走る/ジャンプ/屈む等の種類)を指定したり、ハンターに関する情報(ハンターのステータスや取得したアイテム等の情報)を表示させたり、メニュー画面において、選択項目に対して特定の指令(例えば、「詳細表示」及び「確定」等の指令)を入力するために操作される。
メディアドライブユニット14は、ゲームメディア17から当該ゲームメディア17に記録されたゲームプログラムやゲームデータ等を読み取るものである。
ゲームメディア17は、例えば光ディスク等によって構成されており、ゲームメディア17には、シングルプレイモード及びパーティプレイモードの両モードが用意されたゲームプログラムやそのゲームプログラムの実行に必要な種々のデータが記録されている。ゲームプログラムには、上述したように、ゲーム進行プログラム、他のプレーヤによって操作されるハンターとチームを組んだ場合の他のプレーヤとのチャットを制御したり、他のプレーヤのゲーム装置1の操作データ等のデータを制御したりするネットワーク制御プログラム、三次元画像を表示させるためのグラフィック制御プログラム等が含まれる。
無線LANモジュール15は、例えば通信規格IEEE802.11b(使用周波数帯2.4GHz、通信速度11Mbps)に準拠した無線LANによって他のゲーム装置1とデータ通信を行い、ネットワークを構成するための通信モジュールである。無線LANモジュール15は、他のゲーム装置1の無線LANモジュール15との間で例えばアドホックモードによりデータ通信を行い、他の複数のゲーム装置1との間で操作部13の操作情報やゲームのステータスデータ等の各種情報を相互に送受する機能を果す。なお、「無線LANモジュール15」は、特許請求の範囲に記載の「第1の受信手段」及び「第2の受信手段」として機能する。
ここで、本実施形態に係る上記ハンティングアクションゲームの概要について説明する。
ハンティングアクションゲームは、上述したようにゲーム空間上の仮想社会にプレーヤの分身であるハンターを登場させ、そのハンターを通して多種多様な「クエスト」を達成していくことをゲーム進行の基本としている。
仮想社会は、例えば、現実世界に類似した環境(森や丘、ジャングル、砂漠及び湖沼等の自然環境に類似した環境)に敵キャラクタである複数種類のモンスターが生息する社会である。また、「クエスト」は、モンスターを討伐又は捕獲(以下、「討伐等」という。)したり、仮想社会に存在する他の物(例えば魚、虫等の動物やキノコ、山菜等の植物や宝石等の鉱物等)を採取したり、仮想社会に配置された特定の品物(巨大な卵等)を取得したりするといった依頼や指令である。
「クエスト」には多種多様の内容が含まれ、達成の難易度に応じて複数のレベル、例えば「低」,「中」,「高」等のレベルに分類されている。例えば、「クエスト」の難易度がレベルL1〜L8の8段階に分類されている場合、レベルL1〜L3の「クエスト」は低クラス、レベルL4,L5の「クエスト」は中クラス、レベルL6〜L8の「クエスト」は高クラスに分類されている。なお、「クエスト」は、村長(後述)から受ける「村長クエスト」と、集会所(後述)において斡旋してもらう「集会所クエスト」とが用意されている。
モンスターには攻撃力や防御力の異なる複数種類のモンスターが含まれ、「クエスト」の難易度が高くなるほど、討伐すべきモンスターの攻撃力や防御力が高くなっている。また、「クエスト」のクラスによって採取若しくは取得できる他の物や特定の品物(以下、これらの物や品物を「アイテム」という。)の種類が異なっている。
ハンターは、ゲーム進行によって攻撃力の異なる複数の武器と防御力の異なる防具とを取得することができ、プレーヤは取得した複数の武器及び防具の中から所望の武器と防具をハンターに装備させることができる。また、ハンターは、ゲーム進行によって攻撃力や防御力を補助する道具や武器や防具を作るためのアイテムを取得することができる。仮想社会には、武器や防具やアイテムを売買する武具屋や武器や防具を製造する武具屋が設けられており、ハンターは、仮想社会に流通している通貨を用いて武具やアイテムを購入したり、製造したりすることができる。
プレーヤがハンターを操作して「クエスト」を達成すると、その「クエスト」の達成に対して報酬金が支払われる。この報酬金は、「クエスト」のレベルが高くなるのに応じて高額になっている。各プレーヤは、単独で「クエスト」を受注し、その「クエスト」を達成するためのゲーム進行を行うだけでなく、自己が受注した「クエスト」に対して仲間を募集したり、あるいは、他のプレーヤが仲間を募集している「クエスト」に応募したりして、予め決められた人数のチームを組んで共通の「クエスト」を達成するためのゲーム進行を行うことができる。
プレーヤは、ハンターに各種の「クエスト」を達成させながら、報酬金を取得し、その報酬金で武具やアイテムを武具屋から購入したり、武具屋で製造したりすることで、ハンターを通じて仮想社会における生活を疑似的に体験することができる。
プレーヤがハンターを操作して「クエスト」を達成すると、報酬金とは別に、その「クエスト」に設定されたハンターが称号を得るためのポイントがハンターに付与される。また、ハンターにはモンスターを討伐等する能力を示す複数の階級(以下、「ハンターランク」という。)が設定されており、各ハンターのハンターランクは所定の「クエスト」をクリアするごとに上昇する。
プレーヤがゲームに初めて参加したときは、ハンターには、必要最小限の装備と生活資金と住居が与えられる。したがって、プレーヤは、ゲーム装置1を操作して仮想社会におけるハンターの動作を制御し、ハンターランクに応じた「クエスト」をこなしながら、報酬金を獲得し、その報酬金によって必要な武具やアイテムを取得するという作業を繰り返すことになる。ハンターのハンターランクが上昇するのに応じて難易度(クエストレベル)の高い「クエスト」が受注可能になり、難易度の高い「クエスト」を達成すると、より高額の報酬金が得られるので、プレーヤは、ゲームの進行に応じて仮想社会におけるハンターの生活環境が向上していく様子を疑似体験することができる。
ハンティングアクションゲームの仮想社会には、ハンターが居住すると共に、「クエスト」を受注し、その「クエスト」のための準備をするためのフィールド(以下、「拠点フィールド」という。)が設けられている。
図6は、ゲーム空間上においてハンターが「クエスト」を受注し、その「クエスト」を達成するための旅に出る際の基本的な場面構成の一例を示したものである。なお、図6において、「ハンターA」は、図6のゲーム画面が表示されるゲーム装置1を操作するプレーヤの分身となるハンターを示し、「ハンターC」は、他のゲーム装置1を操作するプレーヤの分身となるハンターを示している。
拠点フィールドとしての「村」には、例えば「集会所」、「自宅」、「農場」及び「訓練所」等といった複数の施設が設けられている。図6(a)は、「村」の広場を示す図であり、プレーヤによってゲームが開始又は再開されるときに表示部9に最初に表示される場面である。
「村」の広場には、「武具屋」及び「雑貨屋」(いずれも図示せず)が設けられている。「武具屋」は、ハンターAが所有する武器や防具を製造したり強化したりできる施設である。また、「雑貨屋」は、ハンターAがアイテムを売買できる施設である。また、図には示していないが、「村」の広場には、「農場」及び「訓練所」が繋がっており、ハンターAは、任意に「農場」又は「訓練所」に向かうことができる。「農場」は、例えば魚、虫、鉱物及び植物等のアイテムを採取できる施設であり、「訓練所」は、ハンターAが所定の訓練を行うことにより自己の能力を上げることのできる施設である。
「村」の広場には、図には示していないが、「村長」及び「行商人」といったノンプレーヤキャラクタが立っている。「村長」は、ハンターAに「クエスト(村長クエスト)」を提供したり、ハンターAに狩猟等に関して助言してくれたりするキャラクタである。「行商人」は、ハンターAにオトモキャラクタや調理キャラクタを与えたり、アイテムを売買したりするキャラクタである。
「村」の広場には、図6(a)に示すように、「集会所S1」や「自宅S2」が設けられており、ハンターAは、プレーヤの操作部13による操作によってこの広場から「集会所S1」や「自宅S2」に移動できたり、「集会所S1」や「自宅S2」から広場に戻れたりすることができるようになっている。
図6(b)は、表示部9に表示される「集会所S1」の場面を示す図である。プレーヤが「村」にいるハンターAを「集会所S1」に移動させると、表示部9の画面は、図6(b)の「集会所の中」の場面に切り替えられる。同時に、無線LANモジュール15が起動され、他のゲーム装置1と間で情報の送受のための通信可能な状態に移行する。この通信状態は、「集会所S1」から「狩場フィールド(後述、図6(c)参照)」に「クエスト」達成のための旅に出た場合にも継続されるが、「集会所S1」から「村」に出たときには解除される。すなわち、図6の(b),(c)の場面において他のゲーム装置1との間ではワイヤレスLANが構成される。
「集会所S1」は、複数のハンターが集まり、情報交換をしたりチームを組んだり「クエスト」を受注したりするための施設である。例えばハンターAは、受付嬢Bと会話を行うことにより、「クエスト」を受注することができる。なお、「集会所S1」は、パーティプレイを行うためにプレーヤ(ハンターA)が入場する「オンライン集会所」と、パーティプレイを行わずに「集会所クエスト」を行うためにプレーヤ(ハンターA)が入場する「オフライン集会所」とが用意されている。
プレーヤが動作制御するハンターAが「オンライン集会所」に移動するとともに、他のプレーヤが動作制御する他のハンターCも「オンライン集会所」に移動すると、他のハンターCが「オンライン集会所」に入ってきたことを示す情報や他のハンターCに関する情報(他のハンターCを描画するための情報や「オンライン集会所」における位置情報等)がハンターAが操作されるゲーム装置1に送信されるとともに、ハンターAのゲーム装置1からハンターAに関する同様の情報が他のハンターCが操作される他のゲーム装置1に送信される。なお、以下では、ハンターAが操作されるゲーム装置1を「ゲーム装置1A」とし、ハンターCが操作されるゲーム装置1を「ゲーム装置1C」として両ゲーム装置1を区別する。
これらの情報の送受により、ハンターAが操作されるゲーム装置1Aでは、受信したハンターCに関する情報に基づき、描画処理プロセッサ6によって表示部9に表示されている「オンライン集会所」の場面にハンターCを登場させる描画処理が行われる。同様に、ハンターCが操作されるゲーム装置1Cでは、受信したハンターAに関する情報に基づき、描画処理プロセッサ6によって表示部9にはハンターAが存在する「集会所S1」にハンターCが入った画像に切り替える描画処理が行われる。
また、後述するように、「オンライン集会所」に各ハンターが集まったとき、各プレーヤが操作する各ゲーム装置1において、各ハンターのステータスのデータ(以下、「ステータスデータ」という。)が相互に送受される。なお、プレーヤは、これらのステータスデータの内容を後述するギルドカードの形態で確認することができる。ステータスデータには、オトモキャラクタに関する情報も含まれている。これらのステータスデータの送受が行われることにより、例えば、ハンターAは、所有するオトモキャラクタを他のハンターCに付与したり、他のハンターCに当該オトモキャラクタに関する情報を伝達したりすることができる。なお、自己及び他のプレーヤのステータスデータは、RAM4に記憶される。この場合、RAM4は、特許請求の範囲に記載の「第2の記憶手段」として機能する。
各ハンターには、例えば実社会における名刺に類似したカード(以下、「ギルドカード」という。)が設けられており、「オンライン集会所」では他のハンターCとこのギルドカードを交換することができる。このギルドカードを参照することにより、ハンターAは、自己あるいは他のハンターCのステータスを確認することができる。なお、ギルドカードに格納されているステータス等の情報の一部は、後述するオトモキャラクタがメッセージを発するときに用いられる。
図7は、ギルドカードの一例を示す図である。
ギルドカード18の上部左側には、ハンターの固有の情報を表示するハンター固有情報表示領域18aが設けられ、その右側中央にハンターが現在装備している武器や防具に関する情報を表示する装備品表示領域18bが設けられ、装備品表示領域18bの右側に、友好度ポイントに関する情報を表示する友好度表示領域18cが設けられ、ハンター固有情報表示領域18a及び装備品表示領域18bの下側に、ハンターの自己紹介を記述する自己紹介領域18dが設けられている。
ハンター固有情報表示領域18aには、ハンターの称号、ハンターの名称、ハンターランク、及び戦歴等の情報が表示される。装備品表示領域18bには、ハンターが現在装備している装備品が上から「武器」、「頭装備」、「胴装備」、「腕装備」、「腰装備」及び「脚装備」の順に表示される。友好度表示領域18cには、ハンター毎の友好度の積算値が、炎型容器18eに蓄積されるポイント量によって表示される。なお、友好度とは、各ハンター同士の親密度を表すものである。自己紹介表示領域18dには、ハンターの簡単な自己紹介のメッセージが文字によって表示される。
なお、ハンターのステータスデータとしては、上記ギルドカード18に記載される内容以外に、例えばハンターの固有ID、ハンターが使用した武器及びその使用頻度、並びに勲章の数等があり、これらの情報も、ギルドカード18が交換されるとき、ステータスデータとしてハンター間でやり取りされる。ハンターの固有IDは、ゲームスタート時においてプレーヤがハンターを作成する際、当該ハンターに設定され、ハンターの識別情報となるものである。
このハンティングアクションゲームでは、拠点フィールドの他に、図6(c)に示すように、モンスターDが生息し、モンスターDを討伐等するといった「クエスト」を達成させるためにハンターAが移動するフィールド(以下、「狩場フィールド」という。)が設けられている。ハンターAは、「村」又は「集会所S1」から狩場フィールドに移動することができる。狩場フィールドには、例えば、「雪山」、「密林」、「砂漠」、及び「沼地」等のモンスターDの種類と生息環境の異なる複数のエリアが設けられている。
各エリアには、「ベースキャンプ」、「平原」、「雪原」、及び「洞穴」等といった土地条件が異なる複数の地域が設定されている。「ベースキャンプ」は、ハンターAが狩場フィールドの各エリアに入場する際、最初に表示部9に表示される場面であり、ハンターAが狩場フィールドで採取したアイテムを納品したり、休息をしたりできる地域である。ハンターAは、この「ベースキャンプ」から各地域に移動することができ、所定の地域では各地域間でも移動できるようになっている。
各プレーヤの操作するハンターAは、拠点フィールドである「村」を生活の拠点とし、「クエスト」を受注し、シングルプレイでは単独であるいはパーティプレイでは他のハンターC等とチームを組んで「クエスト」に応じた狩場フィールドに向かう。狩場フィールドでは、ハンターAは、各地域において「クエスト」を達成すべき行動(例えば所定のアイテムを採取する、所定のモンスターDを討伐する等)を行う。
図6(d)は、表示部9に表示される「自宅S2」の場面を示している。「自宅S2」は、ハンターAが所有するアイテムを保管したり、ハンターAが休息をとったりすることのできる施設である。なお、ハンターAがベッドb1に横たわる動作がされると、このゲームがセーブされるようになっている。
「自宅S2」には、図6(e)に示すように、ハンターAが食事をしたりノンプレーヤキャラクタと会話したりすることのできる「キッチン」が設けられている。「キッチン」には、プレーヤが直接的に動作を制御することのできないノンプレーヤキャラクタとして、例えばハンターAに対して料理を作るネコの外観をした調理キャラクタEが居住している。
ハンターAは、調理キャラクタEを自身の召使のような存在として複数匹所有する(雇う)ことができる。具体的にはハンターAは、調理キャラクタEを1匹目は無料で、二匹目以降は相応の金額で「行商人(図略)」等から取得することができる。調理キャラクタEは、ハンターAに雇われると、この「キッチン」に居住するようになる。
ハンターAは、この「キッチン」に移動し、調理キャラクタEに指示を出したり食材(例えば生肉や魚等)を差し出したりすることにより、調理キャラクタEに調理させることができる。また、ハンターAは、調理キャラクタEと会話したり、調理キャラクタEの要求する食材を調理キャラクタEに与えたり、あるいは調理キャラクタEから所定のアイテムを与えられたりすることができる。ハンターAは、調理キャラクタEが調理した料理を食べることによって、自身の能力(例えば体力や攻撃力)を上げることができる。
本実施形態では、上記した料理を作る調理キャラクタEとは別に、上述したように、ハンターAが狩猟や採取等の「クエスト」に行く際、お供として一緒に連れて行くことができるネコの外観をしたオトモキャラクタFが登場する。オトモキャラクタFは、狩猟時にモンスターD等に遭遇すると単独でモンスターD等に攻撃してハンターAを補助する行動をとる。
ハンターAは、オトモキャラクタFを相応の金額で「行商人」等から取得する(雇う)ことができる。オトモキャラクタFは、ハンターAに雇われると、「キッチン」に居住するようになる。ハンターAは、オトモキャラクタFを所定の条件下で所定数(例えば13匹)まで所有することができる。
「キッチン」では、複数のオトモキャラクタFを所有しているとき「クエスト」にお供として連れ出すオトモキャラクタFを選択したり、オトモキャラクタFの階級(後述)を変更したり、あるいはオトモキャラクタFを排除(ゲーム上では「解雇」という)したり、あるいは所定数の範囲内で新規に取得したりすることができる。
オトモキャラクタFは、例えば2つの階級に分けられている。階級には、例えば「レギュラー」及び「控え」が設定されており、ハンターAは「レギュラー」に登録したオトモキャラクタFを「クエスト」に帯同させることができる。「レギュラー」には例えば3匹まで登録することができ、「控え」には例えば10匹まで登録することができる。プレーヤは、所定の操作によりオトモキャラクタFを「レギュラー」及び「控え」に任意に登録したり、「レギュラー」と「控え」との間で入れ替えたりすることができる。
オトモキャラクタFには、各種のステータスがデータの形で設定されている。図8は、オトモキャラクタFのステータスを表すオトモキャラクタ用のギルドカード(以下、「キャラクタカード」という。)の一例である。このキャラクタカード19で表されるステータスデータは、ハンターAがオトモキャラクタFを所有したとき、上述したギルドカード18とともにRAM4に記憶されるものである。このキャラクタカード19は、図8に示すように、プレーヤの操作により表示部9の表示画面上に表示させることができる。
なお、他のプレーヤとの間でギルドカード18が交換されると、ギルドカード18で表されるデータも、他のプレーヤが操作するゲーム装置1との間で互いに送受信される。この場合、キャラクタカード19で表されるステータスデータもギルドカード18で表されるデータとともに、他のゲーム装置1との間で互いに送受信される。すなわち、ギルドカード18を交換した後は、自己のゲーム装置1では、他のプレーヤが所有するオトモキャラクタFのステータスをキャラクタカード19を用いて表示させることができ、他のプレーヤのゲーム装置1では、自己が所有するオトモキャラクタFのステータスをキャラクタカード19を用いて表示させることができる。
また、他のプレーヤとの間でギルドカード18が交換されない場合であって、オトモキャラクタFが他のプレーヤに付与されたときは、キャラクタカード19で表されるステータスデータは、ギルドカード18で表されるデータをともなわずに別途、他のプレーヤのゲーム装置1に転送される。
キャラクタカード19は、上部にオトモキャラクタFの顔と固有名称(図では「パトリシア」)が記載されており、その下部に各ステータスとその値とが記載されている。
各ステータスについて説明すると、「レベル」は、戦闘時に高いほど有利となるレベルのことであり(例えば20段階設定されている。)、このレベルが高いほど狩猟等に出たときの体力、攻撃力及び防御力が増し、そのオトモキャラクタFを狩猟に連れて行ったハンターAにより有利になる。なお、図8には示していないが、オトモキャラクタFのステータスとして「戦闘経験値」が設定されており、この「戦闘経験値」により「レベル」の段階が決定される。「戦闘経験値」は、オトモキャラクタFを「クエスト」に連れて行きその「クエスト」が成功すると上昇するようになっている。
「攻撃力」は、モンスターD等との戦闘時においてモンスターDに与えるダメージを数値化したものであり、この値が高いほどモンスターD等のダメージが大きくなる。「防御力」は、モンスターD等との戦闘時においてモンスターD等の攻撃時に対するダメージの受け難さを表すものであり、この値が高いとよりダメージを受け難くなっている。
「なつき度」は、オトモキャラクタFのハンターAに対する親密度を示すものであり、「クエスト」に連れていきその「クエスト」が成功すると「なつき度」が上昇するようになっている。「なつき度」は図8に示すように例えばハートの数(最高例えば4個)で表され、「なつき度」が高い(ハートの数が多い)と、オトモキャラクタFの無駄な行動が減ったり、モンスターDとの対戦時にダメージを受けたときより速く回復する行動をとったり、あるいは狩猟に連れて行ったときのハンターAとの物理的な距離(ハンターAに付いて行く距離)が接近したりする。つまり、ハンターAとの距離が短いほど「なつき度」が高いことを示す。
「なつき度」は、上記ハートの数を表す際のステータスデータとして、ハンターAに雇われたときの初期値が例えば「3500」に設定されている。「なつき度」は、例えば「0〜7000」の間で変化し、例えば「なつき度」が「0〜999」の場合、図8のキャラクタカード19の「なつき度」の欄にはハートの数は表されず、「なつき度」が「1000〜2499」の場合、ハートの数は1個、「なつき度」が「2500〜4499」の場合、ハートの数は2個、「なつき度」が「4500〜5999」の場合、ハートの数は3個、「なつき度」が「6000〜7000」の場合、ハートの数は4個といったように設定されている。
なお、オトモキャラクタFは他のハンターCに付与されることがあるのであるが、付与された直後は、当該オトモキャラクタFと他のハンターCとの親密度は有していないとして、「なつき度」は「0」にリセットされる。また、「なつき度」は、後述するように、図3ないし図5に示すメッセージテーブルに格納されている各メッセージが選択される際、その選択条件の一つとして用いられる。
「毛並み」とは、オトモキャラクタFとしてのネコの外観上の特徴を表すものであり、複数種類が用意されている。ハンターAがオトモキャラクタFを初めて雇うときにランダムに決定されるが、ハンターAの「クエスト」レベルに応じて登場するオトモキャラクタFの「毛並み」の種類が異なり、「クエスト」レベルが高いほどよりレアな「毛並み」のオトモキャラクタFが登場するようになっている。
「性格」とは、モンスターD等との戦闘時における行動に関するものであり、例えば爆弾好き又は接近戦好き、無謀又は臆病、攻撃目標がモンスターDの種類毎に存在するボスのモンスターDをねらうか否か等の種類がある。この「性格」も、ハンターAがオトモキャラクタFを初めて雇うときにランダムに決定される。
「攻撃系統」とは、モンスターD等に対する攻撃時にモンスターDを切断するのを好む傾向にあるのか、又は打撃するのを好む傾向にあるのかを示すものである。「攻撃傾向」とは、モンスターD等に対する攻撃時に、例えば爆弾等を使って遠距離で攻撃するのを好む傾向にあるのか、又は刀等を使って近距離で攻撃するのを好む傾向にあるのかを示すものである。これら「攻撃系統」や「攻撃傾向」も、ハンターAがオトモキャラクタFを初めて雇うときにランダムに決定される。
「特殊能力」とは、オトモキャラクタFが複数種類を備えることができる能力、例えば行動の素早さ、ダメージを受けたときの回復の早さ等といった特殊な能力のことである。オトモキャラクタFは、例えば3種類以下の特殊能力を備えるように設定されている。図8では、「特殊能力」の欄に、「特殊能力」を取得するためのポイント(以下、「にゃんこポイント」という。)の一例(図では「42ポイント」)が表示されている。この「にゃんこポイント」の値に基づいて、取得できる「特殊能力」の種類が決められており、取得可能な範囲でプレーヤが「特殊能力」を設定することができる。図8の「特殊能力」の欄の下側には、取得した「特殊能力」が表示されている。同図によると、「麻痺攻撃術」、「回復の角笛」及び「ネコボマー」が表示されている。
オトモキャラクタFの上記ステータスのうち、「戦闘経験値」、「なつき度」及び「にゃんこポイント」は、ハンターがオトモキャラクタFを「クエスト」に連れて行き、その「クエスト」が成功すると、それぞれの値が上昇するようになっている。この場合、「戦闘経験値」が上昇すれば、その値に応じて「レベル」も上昇していく。
また、オトモキャラクタFの上記ステータスのうち、「戦闘経験値」、「攻撃力」、「防御力」、「なつき度」及び「にゃんこポイント」は、所定のトレーニング(例えばシャドウボクシング、腹筋運動等)を行わせることにより、それらの値を所定の範囲でそれぞれ上昇させることができるようになっている。ハンターAは、このように、オトモキャラクタFを帯同させた「クエスト」を達成することにより、あるいはオトモキャラクタFにトレーニングを行わせたりすることにより、オトモキャラクタFを、いわゆる「育成」することができる。
また、図8には示していないが、オトモキャラクタFのステータスとして、「里親名」、「里親のハンターの固有ID」、「オトモキャラクタ自身の固有ID」及び「オトモ回数」が記憶される。
「里親」は、オトモキャラクタFを最初に雇ったハンター又はプレーヤのことであり、ステータスとしてその名前が記憶される。「里親」の名前は、プレーヤがハンター又はプレーヤの名称として任意に設定することができる。なお、ここでいう「里親」とは、「行商人」等からオトモキャラクタFを直接的に雇ったハンターのことを言い、例えば他のハンターCからオトモキャラクタFを付与され、付与されたオトモキャラクタFをさらに他のハンターCと異なるハンターに付与する場合の、付与したハンターは「里親」とは言わないようにされている。
「里親のハンターの固有ID」は、オトモキャラクタFを最初に雇ったハンター又はプレーヤの識別情報である。「里親のハンターの固有ID」は、後述するように、オトモキャラクタFがメッセージを発するとき、当該メッセージが格納されたメッセージテーブルを選出するときに用いられる。
「オトモキャラクタ自身の固有ID」は、オトモキャラクタFがハンターAに雇われると設定され、オトモキャラクタFの識別情報となるものである。このオトモキャラクタF自身の固有IDは、他のハンターCに付与されて他のハンターCに所有された場合でも変更されないようになっている。
「オトモ回数」は、ハンターがオトモキャラクタFを「クエスト」にお供させ、その「クエスト」が成功した場合の回数を表すものである。「オトモ回数」は、オトモキャラクタFが付与された直後は、他のハンターCは当該オトモキャラクタFを未だ一度も「クエスト」にお供させていないので、「0」にリセットされる。
本実施形態では、プレーヤ(ハンターA)は、図9に示すように、自己の所有するオトモキャラクタを複数の他のプレーヤ(ハンターC)に対して付与することができるようになっている。例えばプレーヤP1は、自己が所有しているオトモキャラクタFである例えば「パトリシア(オトモキャラクタの固有の名称)」を、プレーヤP2,P3,P4にそれぞれ付与することができる。この場合、自己が所有しているオトモキャラクタFは、そのまま所有する状態が維持され、すなわち、自己が所有しているオトモキャラクタFの分身が他のプレーヤに付与されることになる。したがって、一度の付与行為によって同じ固有IDのオトモキャラクタFが2匹存在することになる。
具体的には、プレーヤが操作するハンターAが「オンライン集会所」に移動し、自己を含む複数のプレーヤが「オンライン集会所」に集まったとき、ワイヤレスLAN機能を用いて各ゲーム装置1が相互に通信を行うことによって、オトモキャラクタFに関するデータを他のプレーヤのゲーム装置1に送信することができる。他のプレーヤのゲーム装置1においては、送信されたオトモキャラクタFに関するデータを受信することにより、他のプレーヤのゲーム装置1で動作制御されるハンターCが、当該オトモキャラクタFを所有することができる。
この場合、プレーヤP1が他のプレーヤP2,P3,P4に付与したオトモキャラクタFが有する、固有ID、固有の名称、里親名、里親のハンターの固有ID及びレベル等の各種のステータスデータは、ほぼそのまま他のプレーヤP2,P3,P4において引き継がれることになる。そのため、オトモキャラクタFのステータスデータである自身の固有ID、里親名及び里親のハンターの固有ID等を参照することにより、そのオトモキャラクタFが他のプレーヤから付与されたオトモキャラクタFであるか否かを判別することができる。
さらに、プレーヤP2は、図9に示すように、プレーヤP1から付与されたオトモキャラクタFを例えばプレーヤP5に付与することができ、プレーヤP3は、プレーヤP1から付与されたオトモキャラクタFを例えばプレーヤP6,P7にそれぞれ付与することができる。この場合も、当該オトモキャラクタFが有する各種のステータスデータは、そのままプレーヤP5あるいはプレーヤP6,P7に引き継がれる。したがって、各プレーヤ間同士では、同一の固有情報(固有ID、固有の名称及び里親名等)を有するオトモキャラクタFが複数存在することになる。
プレーヤは、他のプレーヤへのオトモキャラクタFの付与操作を所定条件下で何度でも行うことができ、オトモキャラクタFの付与回数が多くなると、オトモキャラクタFから所定のアイテムを取得することができる。このアイテムとしては、オトモキャラクタFのステータスの値(例えば攻撃力の値や防御力の値等)を上昇させるために用いられるスキルの値を上昇させる、例えば「猫守珠」及び「猫攻珠」といったものが挙げられる。
本実施形態の特徴点は、ハンターAが所有するオトモキャラクタFが多種多様なメッセージをハンターAに対して発することにあり、特に他のハンターCから付与されたオトモキャラクタFが当該他のハンターCに関する事項をメッセージにして発することにある。
ここで、メッセージテーブルについて、図3ないし図5を再び参照して詳述する。メッセージテーブルは、メッセージの内容によって例えば3つのメッセージテーブル(A)、(B)、(C)に分かれており、各メッセージテーブルには、複数種類のメッセージがそれぞれ格納されている。オトモキャラクタFがメッセージを発するときメッセージテーブルから一のメッセージが選択されるのであるが、所定の条件によって参照されるメッセージテーブルが決定され、決定されたメッセージテーブルに格納されたメッセージの中から一のメッセージが選択される。
メッセージテーブル(A)は、図3に示すように、例えばハンターAが「行商人」等から直接的に自ら雇ったオトモキャラクタFである場合に、そのオトモキャラクタFが話すメッセージが格納されている。メッセージテーブル(B)は、図4に示すように、オトモキャラクタFが他のハンターCから付与されており、かつ付与先のハンターAが付与元のハンターCのギルドカード18を有している場合に、オトモキャラクタFが話すメッセージが格納されている。メッセージテーブル(C)は、図5に示すように、オトモキャラクタFが他のハンターCから付与されており、かつ付与先のハンターAが付与元のハンターCのギルドカード18を有していない場合に、オトモキャラクタFが話すメッセージが格納されている。
より詳細には、メッセージテーブル(A)には、ゲーム上で有利になるアドバイスやヒントについてのメッセージ及びオトモキャラクタFを雇ったハンターAの履歴に関するメッセージ等が格納されている。メッセージグテーブル(A)に格納されるメッセージは、大略的に分類して、(A1)挨拶のメッセージ、(A2)オトモキャラクタの育成に関するメッセージ、(A3)特殊能力に関するメッセージ、(A4)ハンターの履歴に関するメッセージ等が格納されている。
(A1)の挨拶についてのメッセージとしては、図3に示すように、「雇ってくれてありがとうにゃ。」といったものが挙げられる。なお、この挨拶のメッセージは、ハンターAがいずれかのオトモキャラクタFと初めて会話を行う場合に、強制的に選択されるものである。(A2)のオトモキャラクタの育成に関するメッセージとしては、例えば「訓練によって上がるパラメータが違うんだにゃ。」といった育成に関してのアドバイスのメッセージが挙げられる。
(A3)の特殊能力に関するメッセージとしては、「経験を積むと回復速度がすごく早くなるにゃ。」といった特殊能力に関してのアドバイスのメッセージが挙げられる。(A4)の付与先のハンターの履歴に関するメッセージとしては、ハンターAが使用する回数が例えば30回以上である武器であって最も使用頻度の高いものを指摘し、その長所を賞賛するといったメッセージが挙げられる。例えば「旦那がよく使うアッパーブレイズはかっこいいにゃ。」といったメッセージである。
各メッセージには、固有の記号又は番号が付されているとともに、そのメッセージが選択対象となるか否かを判別するためのオトモキャラクタFの「なつき度」が設定されている(図3〜図5の各右欄参照。「0」〜「4」は、図8に示すキャラクタカード19の「なつき度」の欄のハートの数に対応している。)。
すなわち、オトモキャラクタFの現時点の「なつき度」に該当しないメッセージは、選択対象から除外されるようになっている。より具体的には、「休憩してもなつき度があがるのにゃ。」といったメッセージ(図3の種別「育成」の欄参照)は、「なつき度」が「0」、「1」、「2」の場合に設定されている(「なつき度」の欄に「1」が設定されていることを示す。)。したがって、「休憩してもなつき度があがるのにゃ。」といったメッセージが選択対象となるのは、オトモキャラクタFの現時点の「なつき度」が「0」、「1」、「2」である場合であって、現時点の「なつき度」が「3」、「4」である場合には、当該メッセージは選択対象とならないようにされている。
メッセージは、後述するように、「なつき度」が上昇していくに連れてハンターAに好意的なメッセージが出力されるように設定されている。上記のように選択対象の基準に「なつき度」が設定されていると、現時点の「なつき度」に応じた適切なメッセージをオトモキャラクタFに話させることができる。
メッセージテーブル(B)は本実施形態の特徴となる部分であり、メッセージテーブル(B)には、大略的に分類して(B1)挨拶のメッセージ、(B2)現在の状況等を表したメッセージ、(B3)付与元のハンターの履歴についてのメッセージ、(B4)付与元のハンターと付与先のハンターとの比較結果についてのメッセージ、(B5)オトモキャラクタの育成に関するメッセージ、及び(B6)付与先のハンターの履歴に関するメッセージがそれぞれ格納されている。
より具体的には、(B1)の挨拶のメッセージとしては、図4に示すように、「送られてきました。よろしくにゃ。」といったメッセージが挙げられる。なお、この挨拶のメッセージも、(A1)の挨拶のメッセージと同様に、ハンターAがいずれかのオトモキャラクタFと初めて会話を行う場合に、強制的に選択されるものである。
(B2)の現在の状況等を表したメッセージは、さらに複数種類に分類され、(B2a)例えば「前の旦那のほうがよかったにゃ。」といった現在の境遇に対する感想を表したメッセージ、(B2b)「今頃前の旦那はどうしているかにゃ。」といった付与元のハンターCに対する思い、郷愁を表したメッセージ、(B2c)「新しい旦那にはまだ慣れないにゃ。」といった付与先のハンターAに対する感想を表したメッセージ、(B2d)「育ててくれてありがとうにゃ。」といった付与先のハンターAに対する感謝を表したメッセージ、(B2e)「旦那さん、死ぬときは一緒にゃ。」といったクエストに関するメッセージ等が挙げられる。
オトモキャラクタFが他のハンターCから付与されていることは、オトモキャラクタFのステータスデータから判別されるので、これに基づいて上記メッセージが設定されているとともに、上記メッセージが選択対象となっている。
メッセージテーブル(B)に格納されるメッセージに対しても、そのメッセージが選択対象となるか否かを判別するための「なつき度」が設定されている。(B2a)の境遇に対する感想を表したメッセージでは、例えば「前の旦那のほうがよかったにゃ。」といったメッセージは、現時点の「なつき度」が「0」のときに選択対象となり(図4の「なつき度」の欄を参照)、「ガマンできないこともない。住めばミヤコにゃ。」といったメッセージは、現時点の「なつき度」が「1」のときに選択対象となり、「慣れてきた。ここも悪くないかにゃ。」といったメッセージは、現時点の「なつき度」が「2」のときに選択対象となるようにされている。すなわち、「なつき度」が上昇することに応じてオトモキャラクタFが話す可能性の高いメッセージの内容が、より付与先のハンターAに好意的なものになっていくように各メッセージが設定されている。
(B3)の付与元のハンターCの履歴についてのメッセージは、複数種類に分類され、例えば「前の旦那はアッパーブレイズをよく使っていたにゃ。」といった付与元のハンターCの使用頻度の高い武器を指摘したメッセージや、「前の旦那はほとんどクエストをクリアしてないにゃ。」といった付与元のハンターCのクエストのクリア回数に関するメッセージ等の履歴についてのものが格納されている。
例えば付与元のハンターCのクエストのクリア回数に関するメッセージでは、クエストのクリア回数によって以下のようにメッセージが格納されている。例えば、図4の種別「履歴」の欄に示すように、付与元のハンターCのクエストのクリア回数が例えば0〜49回であれば、上記のような付与元のハンターCを批判するようなメッセージが選択対象となる。また、付与元のハンターCのクエストのクリア回数が例えば50〜199回であれば、例えば「前の旦那のクエストのクリア回数は普通だにゃ。」といったメッセージが選択対象となる。また、付与元のハンターCのクエストのクリア回数が例えば200〜499回であれば、例えば「前の旦那のクエストのクリア回数はすごいんだにゃ。」といった付与元のハンターCを賞賛するメッセージが選択対象となる。
この付与元のハンターCのクエストのクリア回数に関するメッセージの中の「クリア回数」は、付与元のハンターCの「ギルドカード18」に含まれるステータスデータであるクエストのクリア回数が参照され、そのクリア回数に応じたメッセージが選択対象となる。
この他にも、付与元のハンターCのステータスデータが参照されるメッセージとしては、付与元のハンターの勲章の数に関するメッセージ、及び付与元のハンターCのハンターランクに関するメッセージ等が挙げられ、付与元のハンターCの履歴に応じて異なるメッセージが選択対象となる。
(B4)の付与元のハンターCと付与先のハンターAとの比較結果についてのメッセージの一例としては、クエストのクリア回数の比較に関するメッセージが挙げられる。具体的には、図4の種別「比較」の欄に示すように、付与元のハンターCのクエストのクリア回数が付与先のハンターAのクエストのクリア回数より多く、かつその差が例えば50回以上のときには、付与元のハンターCを賞賛するメッセージが選択対象となる。ここでは、例えば「前の旦那のほうがクエストのクリア回数が多いにゃ。」といったメッセージが格納されている。
また、逆に付与元のハンターCのクエストのクリア回数が付与先のハンターAのクエストのクリア回数より少なく、かつその差が例えば50回以上のときには、付与先のハンターAを賞賛するメッセージが選択対象となる。例えば「今の旦那のほうがクエストのクリア回数が多いにゃ。さすがだにゃ。」といったメッセージが格納されている。
この付与元のハンターCと付与先のハンターAとの比較結果についてのメッセージは、付与元のハンターCのステータスデータと、付与先のハンターAのステータスデータとがそれぞれ参照され、それらのステータスデータの比較結果に応じたメッセージが選択対象となる。
この他に、付与元のハンターCと付与先のハンターAとの比較結果についてのメッセージの一例としては、勲章の数の比較に関するメッセージ、所有するオトモキャラクタのレベル値の合計の比較に関するメッセージ、及び使用頻度の高い武器の比較に関するメッセージ等が挙げられる。
メッセージテーブル(B)の(B5)オトモキャラクタの育成に関するメッセージ、及び(B6)付与先のハンターの履歴に関するメッセージは、図3に示したメッセージテーブル(A)の(A2)オトモキャラクタの育成に関するメッセージ、及び(A4)ハンターの履歴に関するメッセージとそれぞれ同様である。
メッセージテーブル(C)も本実施形態の特徴となる部分であり、図5に示すようにメッセージテーブル(C)には、大略的に分類して、(C1)挨拶のメッセージ、(C2)現在の状況等を表したメッセージ、(C3)育成に関するメッセージ、及び(C4)ハンターの履歴についてのメッセージがそれぞれ格納されている。
(C1)の挨拶のメッセージ、(C3)の育成に関するメッセージ、及び(C4)のハンターの履歴についてのメッセージは、上述したメッセージテーブル(A)の(A1)、(A2)及び(A4)に格納されたメッセージと同様のものが用いられている。また、(C2)の現在の状況等を表したメッセージは、上述したメッセージテーブル(B)の(B2)に格納されたメッセージと同様のものが用いられている。
このように、メッセージテーブル(B)、(C)には、オトモキャラクタFが他のハンターCから付与されている場合に発するメッセージが格納されている。具体的には、例えば、付与元のハンターのゲーム上における履歴を賞賛したり、あるいは批判したりするメッセージが格納されている。あるいは、付与元のハンターCと付与先のハンターAのゲーム上における履歴を比較し、その比較結果を賞賛したり、あるいは批判したりするメッセージが格納されている。さらには、例えば、現状の自己(オトモキャラクタ)の境遇についての感想、要求、好み、批判、賞賛等を表したメッセージが格納されている。
付与先のハンターAを操作しているプレーヤは、オトモキャラクタFとの会話を通じて、付与元のハンターC(他のプレーヤ)のこのゲームにおける履歴(習得度合い)や、付与元のハンターとの比較結果等を知ることができる。そのため、付与先のハンターAを操作しているプレーヤに、付与元のハンターCへの優越感や劣等感を感じさせることができ、かかるプレーヤのゲームに対する意欲を高めることができる。
また、付与先のハンターAを操作しているプレーヤは、他のプレーヤと例えば「君からもらったオトモキャラクタが君のことをこんな風に言っていた」と他のプレーヤのゲーム習得度合い等に関することを実際上の会話で行うことできるので、プレーヤ同士のコミュニケーションの促進を図ることができる。
なお、図3ないし図5に示すメッセージテーブル(A)、(B)、(C)に格納されている各メッセージは、一例であり、これらのメッセージに代えて他のメッセージが格納されていてもよい。
次に、オトモキャラクタFがハンター間で付与される場合の付与処理について、図10に示すフローチャート及び表示部9に表示される表示画面(図6及び図11〜図15)を参照して説明する。なお、ここでは、ゲーム装置1AのハンターAから他のゲーム装置1CのハンターCにオトモキャラクタFを付与する場合について説明する。
各ゲーム装置1では、プレーヤによりゲームの開始若しくは再開の指示が行われると、ゲームメディア17からハンターAのゲーム開始時若しくは再開時の画像データと拠点フィールドにおけるゲーム進行プログラムとが読み出され、画像データに基づいて表示部9にゲーム開始時若しくは再開時のゲーム画面が表示されてゲーム可能状態となる。
本実施形態では、初めてゲームを始めるときやゲームを一旦終了した後、再開するときは拠点フィールドである「村」の広場からゲーム可能状態となるように設定されているので、図6(a)に示したように、ハンターAが「村」の広場に居る状態の画像が表示部9に表示され、プレーヤはこの表示状態からハンターAの動作を制御してゲームを進行させることになる。
そして、例えば、ゲーム装置1AのプレーヤがハンターAの動作を制御して「クエスト」を受注するための「オンライン集会所」に移動させると、ゲームメディア17から「オンライン集会所」内の画像データとその「オンライン集会所」内でのゲーム進行プログラムがゲームメディア17からRAM4に読み出され、図6(b)に示したように、表示部9に「オンライン集会所」内のゲーム画面が表示される。
このとき、他のゲーム装置1Cを操作するプレーヤが同様に自己の操作するハンターCを「オンライン集会所」に移動させると、他のゲーム装置1CからハンターAを操作するプレーヤのゲーム装置1Aに、ハンターCが「オンライン集会所」に移動したことの移動情報とハンターCに関する情報とが送信される。ゲーム装置1Aでは、上記移動情報とハンターに関する情報とに基づいて、図6(b)に示すように、表示部9のゲーム画面に自機で制御されるハンターAと他のゲーム装置1Cで制御されるハンターCとが「オンライン集会所」内に入っている画像が表示される。
以下、ハンターAが操作しているゲーム装置1Aに関して説明すると、この表示状態において、ゲーム装置1Aでは、図10に示すように、プレーヤによってメニューを表示させるための操作が行われたか否かの判別が行われる(S1)。メニューを表示させるための操作がない場合(S1:NO)、操作待ち状態となる。また、メニューを表示させるための操作が行われたと判別されると(S1:YES)、ハンターAがオトモキャラクタFを一匹以上所有しているか否かが判別される(S2)。オトモキャラクタFを一匹以上所有している場合(S2:YES)、「オンライン集会所」に他のハンターCが1人以上いるか否かが判別される(S3)。
ステップS3において「オンライン集会所」に他のハンターCが1人以上いる場合(S3:YES)、オトモキャラクタFを付与することができる条件が成立したので、図11に示すように、メニューの一覧21を表示画面の右側部分に表示させる(S4)。メニューには、アイテムに関する操作を行うための「アイテム」、調合に関する操作を行うための「調合」、「クエスト」を確認するための「クエスト確認」、何らかのアクションを操作するための「アクション」、「集会所」にいるプレーヤの一覧を表示するための「プレーヤ一覧」、ギルドカード18に関する操作を行うための「ギルドカード」及びオトモキャラクタFを他のハンターCに付与するための「オトモ渡し」等が項目として含まれる。
ステップS2においてハンターAがオトモキャラクタFを一匹以上所有していない場合(S2:NO)、又はステップS3において「オンライン集会所」に他のハンターCが1人以上いない場合(S3:NO)も、メニューの一覧21が表示されるが、この場合のメニューの「オトモ渡し」の項目はグレー色で表され、プレーヤが当該項目を操作設定できないようにされる(S5)。すなわち、ハンターAがオトモキャラクタFを一匹以上保有していない、又は「オンライン集会所」に他のハンターCが1人以上いない場合には、ハンターAは、オトモキャラクタFを他のハンターCに付与することができないからである。
次いで、「オトモ渡し」の項目が操作されたか否かが判別される(S6)。ここで、プレーヤがオトモキャラクタFの付与をキャンセルする操作を行うと(S6:キャンセル)、メニューの一覧21が非表示になり(S7)、処理はステップS1に戻る。なお、上記キャンセルする操作としては、例えばプレーヤによる「×」ボタンの操作が挙げられる。また、「オトモ渡し」の項目の操作がない場合(S6:NO)、操作待ち状態となる。
ステップS6において「オトモ渡し」の項目が操作された場合(S6:YES)、図12に示すように、オトモキャラクタFを他のハンターCに付与するための「渡す」、「レギュラー」と「控え」とにおいてオトモキャラクタFを入れ替えるための「入れ替え」、及びオトモキャラクタFを解雇するための「解雇する」の各項目が設けられたサブメニュー22が表示される(S8)。
次に、「渡す」、「入れ替え」及び「解雇する」が示されたサブメニュー22の中から「渡す」の項目の設定操作がされたか否かが判別される(S9)。「渡す」の項目の設定操作がない場合(S9:NO)、操作待ち状態となる。また、プレーヤによって「渡す」の項目の操作設定がされると(S9:YES)、ハンターAが所有するオトモキャラクタFの一覧23が、例えば図13に示すように表示画面の上部右側部分に表示される(S10)。
次いで、ハンターAが所有するオトモキャラクタFの一覧23の中からいずれかのオトモキャラクタFが選択されたか否かの判別が行われる(S11)。いずれかのオトモキャラクタFの選択操作がない場合(S11:NO)、操作待ち状態となる。
いずれかの付与しようとするオトモキャラクタFが選択操作されると(S11:YES)、付与先であるハンターCの一覧が表示される(S12)。この場合、付与先としては「オンライン集会所」に集まった、他のプレーヤが操作する他のハンターCの一覧24が、例えば図14に示すように表示される。
次いで、他のハンターCの一覧24からいずれかのハンターCの選択操作がされたか否かの判別が行われる(S13)。いずれかのハンターFの選択操作がない場合(S13:NO)、操作待ち状態となる。
また、付与先であるハンターCが選択操作されると(S13:YES)、ハンターAが付与したことを表すモーションが、例えば図15に示すように表示される(S14)。すなわち、ハンターAがハンターCに対してオトモキャラクタFを付与している様子が表示される。また、このとき、ハンターAが操作されるゲーム装置1AからハンターCが操作されるゲーム装置1Cに、オトモキャラクタFに関するデータが送信される。オトモキャラクタFに関するデータには、ステータスデータの他に、オトモキャラクタFを付与先であるハンターCが操作されるゲーム装置1Cの表示部9に表示させるための表示実行指令が含まれている。
すなわち、オトモキャラクタFの画像データは、ゲームプログラムに予め組み込まれており、付与先のゲーム装置1Cは、付与元のゲーム装置1Aから上記表示実行指令が送信されると、必要に応じてオトモキャラクタFの画像データをゲームデータから読み出し、表示部9にオトモキャラクタFを表示する。したがって、オトモキャラクタFの画像データは、実際にゲーム装置1A,1C間で送受信されるのではなく、上記処理によって、あたかもオトモキャラクタを付与元のゲーム装置1Aから付与先のゲーム装置1Cに付与したように表示される。
次いで、オトモキャラクタFの付与先のハンターCが操作されるゲーム装置1CからオトモキャラクタFを受け取ったことの情報を受信したか否かの判別が行われる(S15)。付与先のゲーム装置1CからオトモキャラクタFを受け取ったことの情報を受信した場合(S15:YES)、オトモキャラクタFの付与回数を更新する(S16)。
一方、付与先のゲーム装置1CからオトモキャラクタFを受け取ったことの情報を受信していない間に(S15:NO)、プレーヤの操作(例えば「×」ボタンの操作)によってオトモキャラクタFの付与を取り消すか否かの判別が行われる(S17)。プレーヤがオトモキャラクタFの付与を取り消す操作を行った場合(S17:YES)、付与回数を更新せずに、オトモキャラクタFの付与処理を終了する。すなわち、付与先のゲーム装置1CからオトモキャラクタFを受け取ったことの情報を受信する前に、プレーヤの操作によってオトモキャラクタFの付与を取り消すことができる。
プレーヤがオトモキャラクタFの付与を取り消す操作を行わない場合には(S17:NO)、ステップS15に戻る。すなわち、付与先のゲーム装置1CからオトモキャラクタFを受け取ったことの情報を受信するか、又はプレーヤによるオトモキャラクタFの付与を取り消す操作が行われるまで、ステップS15及びステップS17の判別処理を繰り返し、待機する。
次に、ハンターAがオトモキャラクタFを他のハンターCから受け取る場合の受け取り処理について、図16に示すフローチャート及び表示部9に表示される表示画面(図17〜図20)を参照して説明する。
ハンターAがオトモキャラクタを受け取るには、ハンターAがオトモキャラクタを付与する場合と同様に、ハンターAが「オンライン集会所」に移動していることが必要となる。すなわち、ハンターAが操作されるゲーム装置1Aでは、いずれかのゲーム装置1Cからオトモキャラクタのデータが送信されたことの情報が受信されたか否かの判別が行われる(S21)。当該ゲーム装置1Aでその情報が受信された場合(S21:YES)、図17に示すように、オトモキャラクタFを表すネコのアイコン25が表示画面の中央上部に点滅表示される(S22)。
すなわち、付与先のプレーヤは、「オンライン集会所」にハンターAを移動させたとき、表示画面にネコのアイコン25が表示されることによって、いずれかの他のハンターCがハンターAにオトモキャラクタFを付与しようとしていることが認識できる。
次いで、メニューを表示させるための操作が行われたか否かの判別が行われる(S23)。ハンターAがオトモキャラクタFを取得するためには、メニューを表示させる必要があるからである。
メニューを表示させるための操作が行われたと判別されると(S23:YES)、図18に示すように、メニューの一覧26が「オンライン集会所」の表示画面の右側部分に表示される(S24)。この場合、メニューの一覧26には、オトモキャラクタFのステータスを表示させるための「ステータス」、「詳細情報」、「資料」、「オプション」、「プレイヤーログ」及びオトモキャラクタFを受け取るための「受け取り」等が項目として含まれる。また、ステップS23においてメニューを表示させるための操作が行われない場合(S23:NO)、操作待ち状態となる。
その後、プレーヤによって「受け取り」の項目が操作されたか否かが判別され(S25)、「受け取り」の項目が操作されない場合(S25:NO)、操作待ち状態となる。また、例えばプレーヤがオトモキャラクタFを受け取らないようにするために、「受け取り」をキャンセルする操作(例えば「×」ボタンの操作)を行うと(S25:キャンセル)、受け取り処理が終了する。
また、ステップS25において「受け取り」の項目が操作されると(S25:YES)、図19に示すように、「オンライン集会所」にいるハンターCの一覧27が表示される(S26)。この場合、オトモキャラクタFのデータを送信したゲーム装置1Cを操作するプレーヤ名の右横に、ネコのアイコン28が表示される。これにより、付与先のプレーヤは、どのプレーヤがオトモキャラクタFを付与しようとしているかが認識できる。
次に、オトモキャラクタFを受け取ることを示す、操作部13の「○」ボタンが操作されたか否かが判別され(S27)、「○」ボタンが操作されない場合(S27:NO)、操作待ち状態となる。また、例えばプレーヤがオトモキャラクタFを受け取らないようにするために、キャンセルする操作(例えば「×」ボタンの操作)を行うと(S25:キャンセル)、受け取り処理が終了する。
また、ステップS27において「○」ボタンが操作されると(S27:YES)、送信されたオトモキャラクタの固有IDと、受信側のハンターAが所有する各オトモキャラクタFの固有IDとが一致しないか否かが判別される(S28)。固有IDが一致する場合(S28:NO)、当該オトモキャラクタFのデータを受信できないことの失敗メッセージが表示される(S29)。例えば「同じオトモキャラクタFが存在しています。これ以上、受け取れません。○ボタンを押してください。」といった失敗メッセージが表示される。
すなわち、同じ固有IDのオトモキャラクタFを複数所持することは、データ処理が複雑になるので禁止されており、上記ステップS28の判別処理はその禁止事項を実施する処理である。上記失敗メッセージに応じてプレーヤが「○」ボタンを操作すると、本処理を終了する。
ステップS28において固有IDが一致しない場合(S28:YES)、受信側のハンターAが所有するオトモキャラクタFの所有数に空きがあるか否かが判別される(S30)。すなわち、オトモキャラクタFを受け取る場合には、受け取ったオトモキャラクタFは「控え」に登録されることから、ここでは「控え」に空きがあるか否かが判別される。なお、「控え」に空きがない場合には、プレーヤの操作によって「控え」に登録されている、いずれかのオトモキャラクタFを解雇することができる。また、プレーヤの操作によって「控え」に登録されているオトモキャラクタFを「レギュラー」に登録することにより、「控え」に空きを作ることもできる。
オトモキャラクタFの所有数に空きがない場合(S30:NO)、当該オトモキャラクタFのデータを受信できないことの失敗メッセージが表示される(S31)。例えば「控えがいっぱいでこれ以上オトモキャラクタを受け取ることができません。「○」ボタンを押してください。」といった失敗メッセージが表示される。この失敗メッセージに応じてプレーヤが「○」ボタンを操作すると、本処理を終了する。
一方、ステップS30においてオトモキャラクタFの所有数に空きがある場合(S30:YES)、図20に示すように、オトモキャラクタFを受け取ったことを表すメッセージ29を表示する(S32)。この場合、受け取ったオトモキャラクタFのステータスデータの内容は、キャラクタカード19のステータスデータとしてRAM4に記憶される(S33)。この場合、オトモキャラクタFのステータスのうち、「なつき度」の値と「オトモ回数」の値とは「0」にリセットされて記憶される。オトモキャラクタFは、新しい主人となるハンターAになついていないからであり、また新しい主人となるハンターAとは「クエスト」には一度も帯同していないからである。
その後、付与元のゲーム装置1CへオトモキャラクタFを受け取ったことの情報を送信し(S34)、オトモキャラクタFの受け取り処理を終了する。
上記のようにして付与先のハンターAに、オトモキャラクタFが付与されると、付与先のハンターAが当該オトモキャラクタFを所有することになり、ハンターAは、当該オトモキャラクタFを「クエスト」に帯同させたり、所定のトレーニングを行わせたりすることができる。本実施形態では、付与先のハンターAと付与されたオトモキャラクタFとが会話することができる。
図21は、付与先のハンターAがオトモキャラクタFと会話する場合の処理手順を示したフローチャートである。
オトモキャラクタFは、付与先のハンターAに付与され、付与先のハンターAに雇われることになると、付与先の「キッチン」に生息するようになる。オトモキャラクタFは、付与先のハンターAから話しかけられると、付与先のハンターAに対してメッセージを返す。これにより、ハンターAとオトモキャラクタFとの会話が行われる。
まず、ハンターAが「キッチン」に入る操作が行われたか否かが判別される(S41)。ハンターAが「キッチン」に入る操作が行われない場合(S41:NO)、操作待ち状態となる。一方、ハンターAが「キッチン」に入る操作が行われた場合(S41:YES)、ハンターAが「キッチン」に移動し、すなわち、表示部9の表示画面は、図6(e)に示すようなハンターAがいる「キッチン」の場面が表示される。その後、ハンターAがオトモキャラクタFに話しかけたか否かが判別される(S42)。具体的には、ハンターAがオトモキャラクタFの近傍位置に移動し、例えば「○」ボタンが操作されるか否かによってオトモキャラクタFに話しかけたか否かが判別される。
ハンターAがオトモキャラクタFに話しかけないと判別されると(S42:NO)、操作待ち状態となる。一方、ハンターAがオトモキャラクタFに話しかけたと判別されると(S42:YES)、アイテムを渡す条件が成立しているか否かが判別される(S43)。すなわち、ハンターAに何らかのアイテムを渡すことの条件が成立している場合には、ハンターAにとってはオトモキャラクタFと会話を行うことよりアイテムを取得する方がより重要と認識されるので、この判別処理が会話を行う処理より優先される。
なお、アイテムを渡す条件が成立している場合とは、オトモキャラクタFの「オトモ回数」が所定回数を超えている場合、オトモキャラクタFの付与回数が所定回数を超えている場合等が挙げられる。
アイテムを渡す条件が成立している場合(S43:YES)、アイテムを渡す処理が行われ(S44)、渡す場合のメッセージ(例えば「チケットを渡すにゃ。」といったメッセージ)が表示画面に表示される(S45)。
一方、アイテムを渡す条件が成立していない場合(S43:NO)、当該オトモキャラクタFが、ハンターAが自ら雇ったオトモキャラクタFであるか否か(他のハンターCから付与されたオトモキャラクタFであるか否か)が判別される(S46)。当該オトモキャラクタFが、ハンターAが自ら雇ったオトモキャラクタFである場合(S46:YES)、RAM4に記憶されている図3に示したメッセージテーブル(A)が参照されて選択抽選処理が行われる(S47)。すなわち、ハンターAが自ら雇ったオトモキャラクタFが話すメッセージが格納されたメッセージテーブル(A)が参照され、そのメッセージテーブル(A)に格納されているメッセージのいずれかが、後述する選択抽選処理によって選択される。
図22は、上記選択抽選処理の処理手順を示すフローチャートである。選択抽選処理では、オトモキャラクタFがハンターAと会話する際に、表示部9の表示画面に表示されるメッセージが選択される。
なお、メッセージが再生(表示画面に表示)されると、表示されたメッセージの内容は一旦RAM4に記憶され、その後、新たなメッセージが表示されると、一旦記憶されていたメッセージは消去される。すなわち、直前に表示されたメッセージのみが記憶される。
この選択抽選処理では、参照されるメッセージテーブルに格納されている複数種類のメッセージのうち、選択の対象とならないメッセージを除外していき、残ったメッセージに対して抽選を行い、最終的に表示すべきメッセージを一つ選択するようにしている。
まず、挨拶のメッセージを既に選択したか否かが判別される(S61)。すなわち、ハンターAがオトモキャラクタFと会話するとき、オトモキャラクタFが初めて当該ハンターAと会話する場合には、挨拶のメッセージを選択するようにするための処理である。挨拶のメッセージを既に選択していない場合(S61:NO)、挨拶のメッセージが選択される(S62)。図3に示したメッセージテーブル(A)が参照される場合、(A1)の「雇ってくれてありがとうにゃ。」のメッセージが強制的に選択される。
挨拶のメッセージを既に選択している場合(S61:YES)、選択対象となるメッセージとして挨拶のメッセージを除外する処理が行われる(S63)。すなわち、例えば上記(A1)の「雇ってくれてありがとうにゃ。」のメッセージが、選択対象となるメッセージから除外される。
次いで、抽選対象となるメッセージを選択する処理として、RAM4に記憶されている一つ前に表示したメッセージを除外する処理が行われる(S64)。この処理は、連続してメッセージが表示されると、プレーヤがしつこさを感じ嫌気をさすことがあるのでそれを回避するために行われるものである。
次いで、抽選対象となるメッセージを選択する処理として、現時点の「なつき度」に一致しないメッセージを除外する処理が行われる(S65)。オトモキャラクタFには、付与先のハンターAに対する親密度として「なつき度」が設定されており、そのオトモキャラクタFの現時点の「なつき度」に基づいてその現時点の「なつき度」と一致しないメッセージが除外される。例えばオトモキャラクタFの現時点の「なつき度」が「2」の場合、「なつき度」の「2」が設定されていないメッセージは、選択対象となるメッセージから除外される。具体的には、図3に示したメッセージテーブル(A)が参照されている場合、種別「能力」の欄にある「経験を積むと回復速度がすごく早くなるにゃ。」といったメッセージは、「なつき度」の「2」が設定されていないので、選択対象となるメッセージから除外される。
次に、抽選対象となるメッセージを選択する処理として、メッセージを行う際、現状の条件に沿わないメッセージは除外する処理が行われる(S66)。例えば、(A4)の履歴に関するメッセージには(図3参照)、「使用回数が所定回数以上の武器から、最も使用頻度の高い武器を指摘し、長所をほめる」といったメッセージがあるが、現時点の武器の使用回数が所定回数以下である場合には、条件がこのメッセージに沿わないため、当該メッセージが除外される。
ステップS63,S64,S65,S66によってメッセージを除外する処理が行われた後、除外されなかった残りのメッセージで抽選(例えば、ランダム抽選)が行われる(S67)。この抽選によって、一のメッセージが選択される。
図21に戻り、ステップS46においてハンターAが話しかけようとしているオトモキャラクタFが、自己が雇ったオトモキャラクタFでない場合(S46:NO)、すなわち、オトモキャラクタFが他のハンターCから付与されたオトモキャラクタFである場合、付与元のハンターCのギルドカード18を有しているか否かが判別される(S48)。
具体的には、付与元のハンターCのギルドカード18を有しているか否かの判別は、オトモキャラクタFのステータスデータに含まれている里親のハンターの固有IDと、他のハンターCのギルドカード18のデータに含まれているハンターの固有IDとが一致しているか否かによって行われる。
付与元のハンターCのギルドカード18を有している場合(S48:YES)、RAM4に記憶されている図4に示したメッセージテーブル(B)が参照されて選択抽選処理が行われる(S49)。すなわち、付与先のハンターAが、付与元のハンターCから付与されたオトモキャラクタFに話しかけようとしており、かつ付与先のハンターAが以前に付与元のハンターCと「オンライン集会所」で会い、ギルドカード18を交換してそれを所有している場合、メッセージテーブル(B)が参照されて選択抽選処理が行われる。
この場合の選択抽選処理は、参照するメッセージテーブルが異なるだけで、図22に示した選択抽選処理と同様である。
ステップS48において、付与元のハンターCのギルドカード18を有していない場合(S48:NO)、RAM4に記憶されている図5に示したメッセージテーブル(C)が参照されて選択抽選処理が行われる(S50)。すなわち、付与先のハンターAが、付与元のハンターCから付与されたオトモキャラクタFに話しかけようとしているが、付与先のハンターAが付与元のハンターCのギルドカード18を所有していない場合、メッセージテーブル(C)が参照されて選択抽選処理が行われる。
この場合の選択抽選処理も、参照するメッセージテーブルが異なるだけで、図22に示した選択抽選処理と同様である。
ステップS47、S49、S50のいずれかの選択抽選処理において、選択抽選されたメッセージは、いずれかのメッセージテーブルから読み出され、出力される(S51)。すなわち、図23に示すように、表示部9の表示画面にオトモキャラクタFがハンターAに対して発するように、読み出されたメッセージ30が表示される。
このように、自己が雇ったオトモキャラクタFであるか、付与元のハンターCのギルドカード18を所有しているか等を条件として、ハンターの履歴、ハンター同士の比較結果等に基づいて一のメッセージが選択される。そのため、ハンターAは多種多様なメッセージを通じてオトモキャラクタFと会話をすることができ、プレーヤは、従来にはない新規な面白みを得ることができる。また、メッセージの内容には、ハンターAを褒めたり、ときには貶したり、あるいは前の主人であったハンターCへの思いを話して嫉妬心を増長させたりするといったものが含まれているので、プレーヤにゲームに対する意欲を高めることができる。
また、他のプレーヤの現状をオトモキャラクタFのメッセージを通じて認識することができたり、他のプレーヤとのゲーム上の履歴(習得度合い)の違いをオトモキャラクタFのメッセージを通じて認識することができたりするので、プレーヤ同士は実際上の会話においてそのことについて話すことができ、コミュニケーションの活性化が図られることになる。
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、ノンプレーヤキャラクタがネコをモチーフにしてデザインされたものとして説明したが、ノンプレーヤキャラクタはネコに限るものではない。また、他のハンターCに付与されるノンプレーヤキャラクタとしては、上記オトモキャラクタFに限らず、例えば調理キャラクタであってもよく、さらに他のノンプレーヤキャラクタであってもよい。
また、上記実施形態では、オトモキャラクタが発するメッセージは、オトモキャラクタFを受けとる側のゲーム装置1AのRAM4に記憶されていたが、これに限らず、例えばオトモキャラクタFが発するメッセージは、オトモキャラクタFを渡す側のゲーム装置1CのRAM4に記憶されており、オトモキャラクタFが付与されるとともに、メッセージについてのデータがゲーム装置1Aに送信されるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、オトモキャラクタFのステータスデータとして里親のハンターの固有IDが記憶され、記憶された里親のハンターの固有IDを参照してメッセージが選択されていたが、オトモキャラクタFが付与されたときに、里親のハンターの固有IDに代えて、付与先のハンターの固有IDが記憶され、その固有IDがメッセージの選択に用いられてもよい。
このようにすれば、付与元のハンターではあるが里親でないハンター(例えば図9に示すプレーヤP2に相当する。プレーヤP2がプレーヤP5にオトモキャラクタFである「パトリシア」を付与した場合、プレーヤP2は、プレーヤP5にとっては「パトリシア」の付与元のハンターであるが、「パトリシア」の里親ではない。)についても、当該ハンターのギルドカード18に含まれるステータスデータに基づいて、付与されたオトモキャラクタFがメッセージを発することができる。
また、オトモキャラクタFは、ハンターに対してメッセージを発するとき、例えば動作を交えるようにしてもよい。例えばメッセージの内容がハンターを批判するような内容の場合には、ハンターにそっぽを向いたり、例えば前の主人に対する思いを言うような内容の場合には、なつかしむように顔を上方に上げたり、あるいは例えばハンターの履歴をほめるような内容の場合には、跪いて両手を横いっぱいに広げたりといったアクション(動作)をメッセージとともに行うようにしてもよい。
また、メッセージの内容は、スピーカ12から音声にして出力されるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、オトモキャラクタFは「キッチン」でハンターと会話するようにされたが、オトモキャラクタFは例えばクエストにお供したとき、狩場フィールド等でモンスターDの討伐のヒントや付与元のハンターの戦い方等についてハンターと会話するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ハンターA,Cと、オトモキャラクタF(ノンプレーヤキャラクタ)とが登場し、他のゲーム装置1CからオトモキャラクタFが付与され、付与されたオトモキャラクタFが付与元のハンターCに関するメッセージを発するゲームについて説明したが、これに代えて、プレーヤが所定のキャラクタ(分身となるキャラクタであってよいしノンプレーヤキャラクタであってもよい。)を他のプレーヤから付与され、付与されたキャラクタが付与元の他のプレーヤに関するメッセージを発するようなゲームとしてもよい。
また、本実施形態では、発明が適用されるゲームとしてハンティングアクションゲームについて説明したが、適用されるゲームはこれに限定されるものではなく、他のアクションゲームやロールプレーイングゲームやレーシングゲームや格闘ゲームにも適用するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、無線LANによって相互にネットワークを構成した複数のゲーム装置1同士で通信が行われる場合について説明したが、この構成に代えて、インターネット等の通信回線を介して複数のゲーム装置1が例えばゲームサーバに接続された構成とされてもよい。この場合、ゲーム装置1としては、通信回線を介してゲームサーバと通信可能な機能を備えた、例えば家庭用テレビゲーム機やオンラインゲームのゲームソフトが搭載されているパーソナルコンピュータ等が採用される。