以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係るオンライン対戦ゲームを楽しむことができる携帯型のゲーム装置の概観を示す正面図である。図2は、同ゲーム装置の右側面図である。
ゲーム装置1は、ゲームプログラム及びゲームデータが記録された専用の可搬型記録メディア(以下、「ゲームメディア」という。)から当該ゲームプログラム及びゲームデータを装置内のメモリ(RAM)に読み込み、CPU(Central Processing Unit)によってゲームプログラムを実行させることによりプレイヤがゲーム内容を楽しむことができるものである。
また、ゲーム装置1は、ワイヤレス通信機能を備え、ワイヤレスプレイ対応のゲームソフトを楽しむことができる。なお、ワイヤレスプレイとは、ワイヤレス通信機能によって他のゲーム装置と接続し、当該他のゲーム装置との間でゲーム展開に関するデータを相互を送受することにより他のゲーム装置を操作するプレイヤと共同で同一の目的に向かってゲームを楽しんだり、そのプレイヤを相手にゲームキャラクタを介して対戦したりするプレイである。
ワイヤレス通信機能を備えた携帯型のゲーム装置としては、例えば、任天堂製の「ニンテンドーDS(登録商標)」が広く知られている。以下の説明では、ワイヤレスプレイ対応のゲームとして、ゲーム空間上に2体のゲームキャラクタを登場させ、2人のプレイヤがそれぞれ各ゲームキャラクタに攻撃動作や防御動作を行わせる操作をすることによって当該ゲームキャラクタを介して対戦する対戦型ゲームを例に説明する。具体例として、「ニンテンドーDS(登録商標)」専用の対戦ゲームである「流星のロックマン(登録商標)」を例に説明する。
この対戦ゲームは、ゲーム空間が「現実世界」と「電波世界」の2つの世界に分けられ、プレイヤがゲーム装置1の操作部材を操作して「ロックマン」と呼ばれる主人公のゲームキャラクタ(以下、「プレイヤキャラクタ」という。)を「電波世界」のフィールドに移動させ、その「電波世界」のフィールドの探索中にランダムに敵キャラクタ(この敵キャラクタはコンピュータによって動作が制御されている)と遭遇し、バトルに突入して当該敵キャラクタと対戦することを基本構成としている。この対戦ゲームは、敵キャラクタとのバトルを繰り返し、バトルの結果取得できるお金やアイテムなどによりプレイヤキャラクタを強化すると共に、フィールドに用意されたイベントをクリアすることを目的とする、いわゆるロールプレイングゲームである(以下、これを「ロールプレイングモード」という)。
また、この対戦ゲームには、ワイヤレス通信機能を用いて他のゲーム装置のプレイヤキャラクタ(ロックマン)とバトルを行う、すなわち、プレイヤキャラクタ同士のバトルによって他のゲーム装置を操作する他のプレイヤと対戦することができるモード(以下、このモードを「通信対戦モード」という。)が設けられている。
そして、バトルにおいて、プレイヤキャラクタは「ロックバスター」という銃器による銃撃とバトルカード」というカード状のアイテムを使用した攻撃を駆使して敵キャラクタ(通信対戦モードでは、他のプレイヤキャラクタであるロックマン)を攻撃する構成となっている。
ロックバスターは銃撃するだけの武器であるが、バトルカードには攻撃の種類や効果等の異なる多種多様なカードが含まれている。この対戦ゲームでは、ロックバスターと種類の異なる複数枚のバトルカードを駆使することで対戦相手のキャラクタに多種多様な攻撃を加えることができるので、通信対戦モードにおいては、プレイヤ同士が互いに攻撃及び防御の技術を競い合うことが醍醐味となっている。また、ロールプレイングモードにおいては、強化したプレイヤキャラクタでバトルを行うことができ、しかもそのバトルに勝利すると、プレイヤは勝利の報酬として所得できるお金やアイテムなどによってプレイヤキャラクタを更に強化することができるので、バトルを繰り返しながらプレイヤキャラクタを強化することもこの対戦ゲームの醍醐味となっている。
なお、本実施形態は、携帯型のゲーム装置であるが、本発明は有線若しくは無線による通信機能を備えた家庭用のテレビゲーム機やアーケードゲーム機などの他の種類のゲーム機やパーソナルコンピュータにも適用できることは言うまでもない。
ゲーム装置1は、横長長方形の薄型直方体からなる下側本体2と、この下側本体2の上面の上辺部に一対のヒンジにより開閉可能に取り付けられた上側本体3とを備えた折畳み可能な携帯型ゲーム装置である。下側本体2には主としてゲーム装置1を操作するための操作部材やゲームを制御する制御部材(コンピュータ)が設けられ、上側本体3は主としてゲーム展開を表示したり、効果音を発生したりするための出力部材が設けられている。下側本体2と上側本体3とは電気的に接続されている。
下側本体2には、中央に表示画面4(以下、「下画面4」という。)が設けられ、その両側にゲーム機のコントローラで周知の十字キーやセレクトボタン、スタートボタン、A,B,X,Yの4つの操作ボタンが設けられている。また、下側本体2の上側の両角部分に同コントローラで周知のRボタンとLボタンが設けられている。下画面4は、直接触れて操作することができるタッチパネルとなっている。従って、下画面4は、ゲーム展開を表示するためのゲーム画面として機能するとともに、十字キーや操作ボタンなどの操作部材に代わるタッチ操作部材として機能する。
なお、以下の説明では、タッチパネルとして説明するときには、下画面4を「タッチパネル4」という。タッチパネル4は、パネル面に多数の微小コンデンサ若しくは微小抵抗が格子状に配置されたもので、パネル面を直接手で触れたり、専用のタッチペンで触れたりして接触位置の微小コンデンサ若しくは微小抵抗を変化させ、その変化情報から画面上のタッチ位置を検出してCPUに入力するための入力装置である。
一般に、十字キーやLボタンはコントローラの左側に配置され、Rボタン、セレクトボタン、スタートボタン、Aボタン,Bボタン,Xボタン,Yボタンなどの操作ボタンはコントローラの右側に配置されるので、本実施形態に係るゲーム装置1でも十字キー7は下画面4の左側に配置され、Aボタン9a、Bボタン9b、Xボタン9x、Yボタン9yの4個の操作ボタン9とスタートボタン10a、セレクトボタン10bの2個の操作ボタン10は下画面4の右側に配置されている。また、Rボタン14は下側本体2の右上角部分に設けられ、Lボタン15は下側本体2の左上角部分に設けられている。
操作ボタン10は操作ボタン9の下側に配置されているが、上側に配置することもできる。十字キー7の下側には電源のオン/オフ状態を示す表示灯8が設けられている。
さらに下側本体2の上側の長辺に沿う側面の略中央にゲームメディアを装着するためのメディア装着部12Aが設けられ、下側本体2の右側面にゲームデータを保存するための外部メモリ(例えば、SDメモリカード)を装着する外部メモリ装着部12Bと電源ボタン13とが設けられている。
電源ボタン13は、ゲーム装置1内の回路に電源を供給してゲーム装置1を起動させる操作ボタンである。電源がオンになると、表示灯8が点灯する。十字キー7は、プレイヤがプレイヤキャラクタを動作させたり、メニュー画面やプレイヤに対戦モードや対戦相手を選択させるための通信メニュー画面(後述する)におけるカーソルを移動させたりするための操作キーとして使用される。
Rボタン14及びLボタン15は、例えば、プレイヤがバトルカードを選択するためのカード選択画面を開くために使用される。操作ボタン9は、カード選択画面でプレイヤにカードを選択させるときには、選択されたバトルカードの決定やキャンセルをしたり、バトルカードの説明を見たりするための操作部材として使用され、敵キャラクタとバトルを行うときには、選択したバトルカードの使用を指令したり、プレイヤキャラクタが通常武器として保持しているロックバスターの銃撃を指令するための操作部材として使用される。
上側本体3の下面(閉じた状態で下側本体2の上面に対向する面)の中央に表示画面5(以下、「上画面5」という。)が設けられ、その両側に効果音をステレオ出力するスピーカ11A,11Bが内蔵されている。
下画面4及び上画面5には、ゲームのタイトル画面や、後述するメニュー画面、カード選択画面、通信メニュー画面、オンライン対戦ゲームをするための各種の選択画面、ゲームの進行画面、対戦結果を示すリザルト画面などの各種の画面が表示される。ゲームの進行画面やリザルト画面は上画面5に表示され、メニュー画面、カード選択画面、通信メニュー画面、各種の選択画面は下画面4に表示される。下画面4及び上画面5は、例えば半透過型カラー液晶ディスプレイで構成され、略同一の表示サイズを有している。
メニュー画面、カード選択画面、通信メニュー画面、各種の選択画面における選択操作は、上記のように十字キー7と操作ボタン9とによって行うことができるが、タッチパネル4に直接触れて所望の項目を選択することもできる。
下側本体2には、ワイヤレス通信機能を果たす図略の無線LANモジュール(図5の無線LANモジュール37参照)が設けられており、この無線LANモジュールによって通信対戦モードによる対戦が可能になっている。
通信対戦モードによる対戦の態様としては、例えば、図3に示すように、ゲーム装置1を所有するプレイヤAと他の同一機種のゲーム装置1’を所有するプレイヤB(対戦相手)が近接距離に集まり、ゲーム装置1とゲーム装置1’との間で直接無線によりデータ通信を行いながら各ゲーム装置1,1’でそれぞれ対戦ゲームを展開させる態様(以下、「近接対戦モード」という。)と、図4に示すように、プレイヤAに対してプレイヤBが遠隔地に位置し、ゲーム装置1とゲーム装置1’との間をLAN17A,17B及びインターネット18を介してデータ通信を行いながら各ゲーム装置1,1’でそれぞれ対戦ゲームを展開させる態様(以下、「ネットワーク対戦モード」という。)がある。
図4の構成においては、LAN17AとLAN17Bとにそれぞれゲーム装置1とゲーム装置1’に対して無線LANの環境を構築するために、無線通信機能を備えたルータ16Aとルータ16Bとが設けられ、インターネット18上にオンライン対戦ゲームの運営を管理するゲームサーバ19が配置されている。
そして、図4では、ゲーム装置1がルータ16A、LAN17A及びインターネット18を介してゲームサーバ19にアクセスし、ゲーム装置1’がルータ16B、LAN17B及びインターネット18を介してゲームサーバ19にアクセスし、両ゲーム装置1,1’から送信される対戦相手の条件が一致すると、ゲームサーバ19によって両ゲーム装置1,1’が対戦機器として接続され、ゲーム装置1を操作するプレイヤAとゲーム装置1’を操作するプレイヤBとがそれぞれが操作するプレイヤキャラクタ(ロックマン)を介して対戦することができる構成となっている。
図5は、本発明に係るゲーム装置の内部構成を示すブロック図である。
ゲーム装置1は、CPU21、RAM(Random Access Memory)22、ROM(Read Only Memory)23、描画処理プロセッサ24、VRAM(Video-RAM)25、D/A(Digital-Analog)コンバータ26、表示部27、表示部28、音声処理プロセッサ29、アンプ30、スピーカ31、入力信号処理部32、タッチ操作部33、操作部34、ゲームメディア35、外部メモリ36、無線LANモジュール37及びバス38を含んでいる。
なお、表示部27の表示画面は図1の下画面4に対応し、表示部28の表示画面は図1の上画面5に対応し、スピーカ31は図1のスピーカ11A,11Bに対応している。また、タッチ操作部33は図1の下画面4に設けられたタッチパネル機能に対応し、操作部34は図1の十字キー7、電源ボタン13及び操作ボタン9,10に対応している。
ゲーム装置1では、ゲームプログラム及びゲームデータ(キャラクタや背景の画像データ、ステータスなどの情報表示用の画像データ、効果音やBGMなどの音声データ、文字や記号によるメッセージデータなど)が記録されたゲームメディア35をメディア装着部12Aに装着し、ゲームメディア35からゲームプログラム及びゲームデータをRAM22に読み込み、CPU21によってゲームプログラムを実行することによりゲーム内容を楽しむことができる。
また、ゲーム進行によって生成された各種のデータ(ゲームデータ)は外部メモリ36に保存される。従って、ゲームプログラムが起動されるごとに外部メモリ36から前回までのゲーム進行状態を示すゲームデータが読み込まれ、プレイヤは前回のゲーム状態から続いてゲームを楽しむことができる。
本実施形態では、ゲーム装置1の電源がOFFの間もゲームデータを保存しておくために外部メモリ36を用いているが、外部メモリ36に代えてEPROM、EEPROM、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリをゲーム装置1に内蔵してもよい。また、外部メモリ36としては、SDメモリカードのほか、メモリスティックカードやUSBメモリなどの他のメモリカードを使用することができる。
プレイヤは、タッチパネル4、十字キー7及び操作ボタン9の操作部材を操作することにより、ゲームを進行させることができる。
CPU21、RAM22、ROM23、描画処理プロセッサ24、音声処理プロセッサ29、入力信号処理部32、操作部34及び無線LANモジュール37はバス38によって相互にデータ伝送可能に接続されている。また、ゲームメディア35と外部メモリ36はそれぞれメディア装着部12Aと外部メモリ装着部12Bを介してバス38に接続される。
CPU21は、ゲームメディア35からRAM22に読み込まれるゲームプログラムを実行することにより、ゲーム進行を統括的に制御する。タッチ操作部33や操作部34からプレイヤの操作信号が入力されると、CPU21は、ゲームプログラムに従ってその操作信号に応じた処理を行い、その処理結果に応じたゲーム画面(上記のタイトル画面、各種のメニュー画面、各種の選択画面、ゲームの進行画面などを含む)を描画処理プロセッサ24に生成させて表示部27と表示部28に表示させるとともに、その処理結果に応じた効果音を音声処理プロセッサ29に生成させてスピーカ31から出力させる。
本実施形態のゲームプログラムには、ネットワーク対戦モードにおける対戦処理において後述するボスキャラクタ(第3のゲームキャラクタ)との対戦処理(以下、「ボス戦」という。)が含まれており、CPU21は、所定の条件が成立すると、そのボス戦の処理を行う。
表示部27,28に表示するためのゲーム進行画面やメニュー画面や各種の選択画面の描画処理は、主として描画処理プロセッサ24によって行われる。CPU21は、タッチ操作部33及び操作部34からのプレイヤの操作信号に基づき、表示部27,28に表示すべきゲーム進行画面等の内容を決定し、その内容に対して必要な描画データを生成し、その描画データを描画処理プロセッサ24に転送して描画処理を行わせる。
また、CPU21は、スピーカ31から出力すべき効果音若しくはBGMの音響内容を決定し、音声処理プロセッサ29にその音響内容に対した音声データを生成させ、その音声データをスピーカ31から出力させる。
RAM22は、ゲームメディア35や外部メモリ36から読み込まれたゲームプログラムとゲームデータを格納するエリアと、CPU21がゲームプログラムを処理するためのワークエリアを提供するものである。RAM22には、ゲーム開始時やゲームの進行に応じた適宜のタイミングで必要なゲームプログラムとゲームデータがゲームメディア35と外部メモリ36から読み込まれる。
ゲームプログラムには、CPU21に実行させるための処理手順や各種命令等が記述されており、その中には、タッチ操作部33又は操作部34からの操作信号に応じてゲーム画面や音声等を制御するための内容が含まれている。ゲームデータには、例えばプレイヤキャラクタ、通信対戦おける相手のプレイヤキャラクタ、敵キャラクタ、ボスキャラクタ及び背景や他の物体を描画するための画像データが含まれ、BGMや各種の効果音として用いられる音声データも含まれている。また、ゲームの進行によって生成され、ゲーム中やゲーム終了時に外部メモリ36に保存される各種のデータも含まれる。
ROM23は、ディスクローディング機能などのゲーム装置1の基本的機能やゲームメディア35に記憶されたゲームプログラム及びゲームデータを読み出す手順などを示す基本プログラムが記憶されている。CPU21は、メディア装着部12Aにゲームメディア35が装着されると、ROM23の基本プログラムに従ってゲームメディア35と外部メモリ36からゲームプログラム及びゲームデータをRAM22に読み込み、ゲーム開始状態に設定する。
描画処理プロセッサ24は、アニメーション画像の各コマの画像を生成し、表示部27及び表示部28に表示させる。描画処理プロセッサ24は、CPU21からの描画指令に基づき、表示部27及び表示部28に表示させる各コマの二次元画像(本来の対戦ゲームの進行を示す画像だけでなくメニュー画面や通信メニュー画面、カード選択画面、各種の選択画面、リザルト画面などの画像を含む)を作成する。描画処理プロセッサ24には各コマの二次元画像の作成作業をするためのVRAM25が接続されている。
VRAM25には、表示部27,28に表示される各コマの二次元画像のデータを格納するためのバッファメモリ(以下、「スクリーンバッファ」という。)が2個設けられている。スクリーンバッファ25A,25Bは同一のメモリ構造及びメモリ容量を有している。
D/Aコンバータ26は、VRAM25から出力される画像データをアナログ信号に変換して表示部27,28に出力するものである。D/Aコンバータ26にはスクリーンバッファ25Aからの画像データとスクリーンバッファ25Bからの画像データを切り換えるスイッチ回路が設けられ、このスイッチ回路の切り換えは描画処理プロセッサ24によって制御される。
音声処理プロセッサ29は、CPU21からの音声指令に基づき、RAM22から効果音もしくはBGMの音声データを読み出し、所要の加工処理とD/A変換処理をした後、アンプ30に出力する。アンプ30は、音声処理プロセッサ29から入力される音声信号を所定の増幅度で増幅した後、スピーカ31に出力する。
入力信号処理部32は、タッチ操作部33から入力されるタッチ情報(センサである抵抗やコンデンサの変化情報)に基づいてタッチパネル4におけるタッチ位置を算出し、その算出結果をCPU21に入力する。
無線LANモジュール37は、通信規格IEEE802.11b(使用周波数帯2.4GHz、通信速度11Mbps)に準拠した無線LANによって他のゲーム装置1’とデータ通信を行い、無線によるネットワークを構成するための通信モジュールである。無線LANモジュール37は、他のゲーム装置1’の無線LANモジュール37との間でアドホックモードによりデータ通信を行ったり、ルータ16A,16B、LAN17A,17B、インターネット18及びゲームサーバ19を介して他のゲーム装置1’との間でネットワークモードによりデータ通信を行ったりして、他のゲーム装置1’との間で操作部34の操作情報やゲームのステータス情報などの各種情報を相互に送受する機能を果す。
次に、本発明に係るゲーム装置のオンライン対戦ゲームの概要について説明する。
プレイヤキャラクタが他のプレイヤキャラクタと対戦するときには、例えば、図6に示すようなバトル画面40が上画面5に表示され、プレイヤAはこのバトル画面40によってバトルの展開を視認することができる。このバトルは、オンライン対戦バトルのプログラム(以下、「オンライン対戦プログラム」という。)を実行することによってバトルの展開及び図6に示したバトル画面40の表示内容が制御される。また、他のプレイヤキャラクタとの対戦の直前にボス戦が割り込まれたときには、オフライン対戦バトルのプログラム(以下、「オフライン対戦プログラム」という。)を実行することによってバトルの展開及び図6に示したバトル画面40の表示内容が制御される。
なお、バトルの展開において、対戦相手が他のプレイヤの操作する相手キャラクタPBの場合は、ゲームサーバ19を経由してゲーム装置1とゲーム装置1’との間で十字キー7や操作ボタン9の入力データや両キャラクタのステータスデータが相互に送受され、ゲーム装置1では受信した相手キャラクタPBに関する入力データやステータスデータを用いて対戦処理が行われるが、対戦相手がボスキャラクタの場合は、ゲーム装置1’との間で上記のデータの送受は行われず、ゲーム装置1内でプレイヤAによる十字キー7や操作ボタン9の入力データに基づいて対戦処理が行われる。オフライン対戦プログラムとオンライン対戦プログラムとは、対戦している両キャラクタの攻撃/防御や体力減算などの処理は、対戦相手がボスキャラクタであるか、他のプレイヤの操作する相手キャラクタであるかに関係なく基本的に同じであり、上記の処理を行うための入力データやステータスデータをオンラインで相互に通信するか否かが異なるものである。
バトル画面40には、プレイヤキャラクタPAの背後から仮想カメラで対戦相手の他のプイヤキャラクタPB(以下、「相手キャラクタPB」という。)を見たバトル状況を示す画像(遠近法で描いた画像)が表示され、バトル画面40の周辺と相手キャラクタPBの下部にバトルに関する各種のステータス情報が表示される。なお、バトル画面40の仮想カメラの位置は固定されているものではなく、プレイヤキャラクタPA又は相手キャラクタPBの攻撃または防御に応じて仮想カメラの位置を変化させてその攻撃および防御の効果を示すバトル画面40が作成される。
図6の例では、3つのレーン41からなる対戦場が設定され、その対戦場の両端(手前と奥)にプレイヤキャラクタPAと相手キャラクタPBが配置されている。各レーン41には複数のマス目が設けられ、プレイヤキャラクタPAと相手キャラクタPBは3つのレーン41の間を左右に移動することができる。
ステータス情報としては、プレイヤキャラクタPAの体力値(HP)42、相手キャラクタPBの体力値(HP)43、カード選択画面で選択されるバトルカードの枚数に関する情報44、次に発動できるバトルカードの名前と攻撃力の情報45、カスタムゲージ46などがあり、プレイヤキャラクタPAの体力値(HP)42は画面の左上隅に数値で表示され、相手キャラクタPBの体力値(HP)43は当該相手キャラクタPBの下部に数値で表示される。
バトルカードの枚数に関する情報44は、次に発動できるバトルカードを除いた残りのバトルカードの枚数を示す情報で、バトル画面40の下辺左側にカードのシンボルマークで表示される。また、次に発動できるバトルカードの名前と攻撃力の情報45はバトル画面40の下辺右側にカードのアイコン45aとともに、名称と攻撃力の数値が表示される。なお、1回の補給で所持できるバトルカードの枚数は限られており(例えば、6枚)、所持しているバトルカードを発動する順番も決められているので、それらの情報をプレイヤAに知らせるために情報44と情報45がステータス情報として表示される。
カスタムゲージ46は縦長のゲージで、バトル画面40の右上隅に縦方向に表示される。カスタムゲージ46は、バトル中にプレイヤAがバトルカードを補充することができる条件を示すゲージで、このカスタムゲージ46が満杯の状態でRボタン14又はLボタン15が押されると、下画面4に図7に示すようなカード選択画面CSGが表示され、上画面5に表示されているバトル状態を停止して、プレイヤAは当該カード選択画面CSGから所持できる枚数(例えば、6枚)以内でバトルカードBCを補充することができる。
なお、カスタムゲージ46は、バトル画面40のバトル状態が再開されたときは「0」であるが、時間の経過とともに所定のスピードで上昇するように構成されている。従って、バトル中にカスタムゲージ46が満杯になると、その状態が保持され、このときにプレイヤAはカード選択画面CSGを開いてバトルカードBCを補充することができる。なお、カード選択画面CSGにおけるバトルカードの選択方法は、本発明には関係しないので、その説明は省略する。
バトル画面40において、プレイヤAがBボタン9bを押すと、プレイヤキャラクタPAはロックバスターを発射させ、Bボタン9bが押し続けられている間はロックバスターが連射される。プレイヤキャラクタPAのロックバスターによる攻撃は、相手キャラクタPBがプレイヤキャラクタPAのいるレーン41上にいるときにダメージを与えることができる。
一方、プレイヤAがAボタン9aを押すと、プレイヤキャラクタPAはバトルカードによる攻撃を発動する。発動されるバトルカードは、バトル画面40の下辺右側にカードのアイコン45aで表示されたバトルカードである。バルトカードによる攻撃は、バトルカードに定義された攻撃の種類によって、相手キャラクタPBがプレイヤキャラクタPAのいるレーン41以外のレーン41上にいる場合でもダメージを与えることができる。また、プレイヤAがYボタン9yを押すと、プレイヤキャラクタPAの前に一定時間だけシールドが発生し、相手キャラクタPBからの攻撃を防御することができる。なお、相手のプレイヤBも操作ボタン9a,9b,9yの操作によって上記と同様の攻撃と防御をすることができる。
そして、プレイヤキャラクタPAと相手キャラクタPBとの攻防によってプレイヤキャラクタPAの体力値(HP)42と相手キャラクタPBの体力値(HP)43のいずれかが「0」になると、バトルは終了し、上画面5はバトル画面40からリザルト画面(後述)に切り換えられる。このときの勝敗は、体力値(HP)が残っている方が勝ちであり、体力値(HP)が「0」になっている方が敗けである。
本実施形態に係るオンライン対戦ゲームは、上述したように対戦社会にコンピュータの制御する極めて強力な神出鬼没のボスキャラクタを登場させ、対戦社会に入場するプレイヤに対して他のプレイヤと対戦させるだけでなく、そのボスキャラクタと対戦させるボス戦のプログラムが組み込まれていることに特徴を有している。
なお、ボスキャラクタの数に制限はないが、ボスキャラクタは通常の敵キャラクタとは異なり、対戦社会を放浪し、プレイヤAがオンライン対戦モードで他のプレイヤBと対戦をしようとするときにごく稀に突然現れ、プレイヤキャラクタPAを徹底的に痛めつけて風のように去っていくような都市伝説的存在を演出するものであるので、本実施形態では、互いに異なる2種類のボスキャラクタを出現させるようにしている。もちろん、ボスキャラクタは1体でもよく、3体以上でもよい。
ボスキャラクタの操作主体はコンピュータであり、プレイヤキャラクタPAや相手キャラクタPBの操作主体であるプレイヤ(人間)と異なり、実体のない操作主体である。その意味で、ボスキャラクタの操作主体はプレイヤ(人間)に対して仮想的な対戦相手と言うことができる。従って、本実施形態において対戦社会に2体のボスキャラクタを登場させるということは、対戦社会に多数のプレイヤ以外に仮想的な2人の対戦相手を参加させているということができる。2体のボスキャラクタの攻撃・防御のパターンは互いに異なり、これらの操作主体である仮想的な対戦相手も互いに異なる(すなわち、個性がある)と考えられるから、仮想的な対戦相手の攻撃・防御の特性として複数の種類を想定し、各特性に応じて複数のボスキャラクタを対戦社会に登場させるようにするとよい。
次に、本実施形態に係るゲーム装置1のオンライン対戦ゲームのゲーム進行について、図8〜図10のフローチャートを用いてボス戦処理を中心に説明する。
ゲーム装置1でゲームプログラムを起動させると、下画面4と上画面5には図22に示すようなゲームのタイトル画面(流星のロックマン(登録商標)のタイトル画面)が表示される。このタイトル画面で、スタートボタン10aが押されるとロールプレイングモードが開始され、ロールプレイングモードにおいてプレイヤAがXボタン9xを押すと、下画面4に図11に示すメニュー画面50が表示される。メニュー画面50には、中央にキャラクタ画像が表示され、その回りに8つの選択項目501が配列表示されている。また、メニュー画面50の右下隅にはメニュー画面50から抜けるための操作ボタン(EXITボタン)502が表示されている。選択項目501のうち、選択候補になっている選択項目(図11では「NETWORK」の選択項目501)には縁取り表示がされている。
プレイヤAが十字キー7を操作すると、縁取りの位置が変化し、プレイヤAは所望の選択項目501を選択することができる。そして、プレイヤAが「NETWORK」を選択し、Aボタン9aを押すと、ワイヤレス通信機能を用いた対戦ゲームに移行し、図12に示す通信メニュー画面60が表示される(S1)。
なお、プレイヤAがBボタン9bを押すと、EXITボタン502の操作となり、ロールプレイングモードに戻る。また、プレイヤAはタッチペンで直接「NETWORK」の選択項目501をタッチすることによっても当該選択項目501を選択することができ、直接EXITボタン502をタッチすることによってもロールプレイングモードに戻ることができる。上記の選択操作は、以下に説明するメニュー画面や選択画面における選択操作においても同様である。
続いて、ランダムマッチング(後述)による相手キャラクタとのバトルの連続数をカウントする連続数カウンタCCB、ボスキャラクタに勝利したことを示す勝利フラグFW及びボスキャラクタとの対戦の開始時に逃走したことを示す逃走フラグFRAがそれぞれ「0」に初期化される(S2)。また、2体のボスキャラクタのいずれかを出現させるための抽選を行ったか否かと抽選を行った場合は「当たり」であるか否かを示す2ビットの抽選フラグFDが(0,0)に初期化される。
なお、勝利フラグFW=1であれば、ボス戦に勝利したことを示し、勝利フラグFW=0であれば、ボス戦に勝利していないことを示す。また、逃走フラグFRA=1であれば、ボス戦開始時に逃走したことを示し、逃走フラグFRA=0であれば、逃走することなくボス戦を行ったことを示す。
また、抽選フラグFD=(0,0)であれば、抽選をしていないことを示し、抽選フラグFD≠(0,0)であれば、抽選をしたことを示す。そして、抽選した場合は、抽選フラグFD=(1,0)であれば、「アシッドエース(ACID ACE)」というボスキャラクタとの対戦に「当たり」が出たことを示し、抽選フラグFD=(0,1)であれば、「グレーブジョーカー(GRAVE JOKER)」というボスキャラクタとの対戦に「当たり」が出たことを示し、抽選フラグFD=(1,1)であれば、抽選が「外れ」であること(すなわち、ボス戦は無く、他のプレイヤとの対戦をすること)を示している。
また、上述したように、本実施形態では2種類のボスキャラクタを出現させるようにしているが、図8〜図10に示すフローチャートでは説明の便宜上、一方のボスキャラクタを出現させる内容で説明している。
なお、2種類のボスキャラクタのいずれを出現させるかは、例えば、ステップS14の前に抽選処理を行って決定するようにすればよい。
通信メニュー画面60は、プレイヤAに近接対戦モードとオンライン対戦モードのいずれかを選択させるためのメニュー画面である。通信メニュー画面60には、縦配列された「ちかくのひとと つうしん」と「Wi−Fiで つうしん」の2つの選択項目601が表示され、メニュー画面50と同様に選択候補には縁取り表示がされている。また、通信メニュー画面60の下部に選択候補についてのガイドメッセージ602(内容説明)が表示される。なお、ガイドメッセージ602の右上に表示される「B:EXIT」の表示は、通信メニュー画面60から抜けるための操作ボタンがBボタン9bであることを示す表示である。
「ちかくのひとと つうしん」の選択項目601は、図3に示した近接対戦モードによる対戦の選択項目であり、「Wi−Fiで つうしん」の選択項目601は、図4に示したオンライン対戦モードによる対戦の選択項目である。プレイヤAが「ちかくのひとと つうしん」を選択すると(S3:YES)、連続数カウンタCCB、勝利フラグFW、逃走フラグFRA及び抽選フラグFDがそれぞれ「0」に初期化され、抽選フラグFD=(0,0)にセットされる(S4)、近接対戦モードによる対戦処理に移行する(S5)。本実施形態では、近接対戦モードに移行したときにはボスキャラクタを登場させることなく上述したバトル画面40での対戦処理が行われるので、その対戦処理の説明は省略する。
本実施形態では、近接対戦モードでは対戦相手のプレイヤBが近距離におり、その対戦社会は膨大な不特定かつ未知のプレイヤが存在する荒涼とした対戦社会とは異なり、極めて狭い限られた対戦社会で、しかも対戦相手はプレイヤAの友人や知人であると考えられるので、特にボスキャラクタを登場させていないが、近接対戦モードでもボスキャラクタを登場させるようにしてもよい。
プレイヤAが「Wi−Fiで つうしん」を選択すると(S6:YES)、ゲーム装置1は無線LANモジュール37を用いて、図4に示すように、ルータ16A、LAN17A及びインターネット18を介してゲームサーバ19に接続されるとともに(S7)、下画面4に図13に示す無線通信メニュー画面70が表示される(S8)。なお、項目名に付されている「Wi−Fi」は、Wi−Fi Allianceによって互換性が検証されている無線LANの環境下での通信であることを示している。
無線通信メニュー画面70は、プレイヤAがオンライン対戦ゲームに移行したり、オンライン対戦ゲームにおける対戦相手を登録したり、ロールプレイングモードやオンライン対戦ゲームにおけるデータを更新したりするためのメニュー画面である。無線通信メニュー画面70の画面構成は基本的に通信メニュー画面60と同様で、画面中央に縦に配列された5つの選択項目701が表示され、画面の下部に選択されている選択項目のガイドメッセージ702が表示される。また、選択項目701とガイドメッセージ702との間にプレイヤAのオンライン対戦ゲームにおける対戦成績703(対戦数NTBと勝数NWB、図13では「109戦61勝」となっている。)が表示される。
なお、5つの選択項目701のうち、「Wi−Fi ウェーブバトル」がオンライン対戦ゲームに移行するための選択項目である。また、「ともだちコードで ブラザーしんせい」や「ともだちコードでバトルメイトとうろく」はオンライン対戦ゲームによって知り合った複数の対戦相手のうち、プレイヤAが再度対戦したい相手として予め登録しておく処理に移行するための選択項目である。
無線通信メニュー画面70でプレイヤAが「Wi−Fii ウェーブバトル」を選択すると(S9:YES)、ゲーム装置1の下画面4が図14に示す対戦者選択画面80に切り換えられる(S10)。なお、無線通信メニュー画面70でプレイヤAが「Wi−Fi ウェーブバトル」以外の項目を選択すると(S9:NO)、その選択項目の処理に移行することになるが、その後の処理は本願発明には関係しないので、説明を省略する。
対戦者選択画面80は、プレイヤAがオンライン対戦ゲームでの対戦相手を選択するためのメニュー画面である。オンライン対戦ゲームでの対戦相手の選択モードには、ゲームサーバ19(図4参照)にアクセスしている多数のプレイヤのうち、ゲームサーバ19によって所定の条件を満たすプレイヤがランダムに選択されるモード(以下、「ランダムモード」という。)と、プレイヤAが対戦相手として予め登録している複数のプレイヤの中から選択したプレイヤがゲームサーバ19にアクセスしているときに、ゲームサーバ19によってそのプレイヤが選択されるモード(以下、「指定モード」という。)がある。
対戦者選択画面80には8つの選択項目801が表示され、左上隅に「こくないの だれかと」と表示された選択項目801は、ランダムモードの選択項目である。一方、この選択項目以外の選択項目801は、指定モードの選択項目であり、各選択項目にはプレイヤAが対戦相手として予め登録したプレイヤのハンドルネームが表示される。図14では、プレイヤAがハンドルネーム「ときたん」を1人だけ登録しているので、指定モードの選択に対応する選択項目は、「ときたん」と表示された選択項目801だけとなっている。
対戦者選択画面80で、プレイヤAがランダムモードを選択すると(S11:YES)、ステップS14〜S19でボス戦の出現処理が行われる。
ボスキャラクタの出現処理では、まず、連続数カウンタCCBの値が予め設定された閾値K(例えば、K=20)以上であるか否か、勝利フラグFW及び逃走フラグFRAがいずれも「0」であるか否かが判別される(S14〜S16)とともに、抽選フラグFDが(0,0)であるか否かが判別される(S17)。CCB≧K(S14:YES)、勝利フラグFW=0(S15:YES)、逃走フラグFRA=0(S16:YES)、抽選フラグFD=(0,0)(S17:YES)であれば、ボスキャラクタを出現させるための抽選が行われ、その抽選結果がRAM22に格納される(S18)。
なお、抽選による「当たり」の確率は、例えば、25%程度の確率にするとよい。なお、ボスキャラクタをごく稀にしか出現させないで、都市伝説的な存在とするために、例えば、1%程度の非常に小さい確率にしてもよい。また、オンライン対戦ゲームにおける対戦社会は、プレイヤの参加人口の増加やプレイヤの操作技術の向上により変化するので、その変化に応じて当たりの確率を適宜調整するようにするとよい。
CCB<K(S14:NO)、勝利フラグFW=1(S15:NO)、逃走フラグFRA=1(S16:NO)であれば、ステップS20に移行し、抽選フラグFD≠(0,0)(S17:YES)であれは、ステップS18をスキップしてステップS19に移行する。
ボスキャラクタを出現させるための抽選とは、例えば、乱数を発生させ、その乱数が予め設定された数値であれば「当たり」(ボスキャラクタを出現させる)とし、そうでなければ「外れ」(ボスキャラクタを出現させない)とするものである。上述したように、抽選をしたか否かと抽選をした場合はその抽選結果の情報は2ビットの抽選フラグFDで表すようにしているので、RAM22に格納される抽選結果のデータは抽選フラグFDのデータである。出現させるボスキャラクタがアシッドエースの場合の抽選が「当たり」の場合は抽選フラグFD=(1,0)がRAM22に格納され、出現させるボスキャラクタがグレーブジョーカーの場合の抽選が「当たり」の場合は抽選フラグFD=(0,1)がRAM22に格納され、抽選が「外れ」の場合は抽選フラグFD=(1,1)がRAM22に格納される。
続いて、RAM22に格納されている抽選フラグFDが(1,1)であるか否かが判別され(S19)、抽選フラグFD=(1,1)であれば(S19:YES)、下画面4が図15に示す条件設定画面90に切り換えられる(S20)。
条件設定画面90は、ゲームサーバ19でランダムに選択される対戦相手の条件を設定するためのメニュー画面である。条件設定画面90の画面構成も基本的に通信メニュー画面60と同様で、画面中央に縦に配列された2つの選択項目901が表示され、画面の下部に選択されている選択項目のガイドメッセージ902が表示される。
図15に示す条件設定画面90では、プレイヤAは、対戦相手に設定する条件として、相手キャラクタの強さと相手キャラクタのカードなどによる強化の条件を設定することができる。上段の選択項目901は前者の条件を設定する項目であり、下段の選択項目901は後者の条件を設定する項目である。これらの選択項目901は、ゲームサーバ19によってランダムに決定される対戦相手の強さが自分よりも強すぎて対戦が著しくアンバランスになることをプレイヤAが避けられるようにするためのものである。
上段の選択項目901は、相手キャラクタPBの強さをプレイヤキャラクタPAと同程度とする条件(「あいてのつよさ:おなじくらい」と表示される場合)と任意の強さとする条件(「あいてのつよさ:だれとでも」と表示される場合)とに切り換え可能になっている。また、下段の選択項目901は、相手キャラクタのカードなどによる強化を許可しない条件(「カード・しょせきによるきょうか:NG」と表示される場合)と許可する条件(「カード・しょせきによるきょうか:OK」と表示される場合)とに切り換え可能になっている。すなわち、上下段の選択項目901は、各選択項目901が選択された状態でAボタン9aが操作される若しくはタッチペンで選択項目901がタッチされる毎に上記の2つの内容が交互に切り換えられるようになっている。
条件設定画面90に表示された状態で「OK」ボタン903が操作されると、表示された条件が選択される。従って、図15に示す条件設定画面90で「OK」ボタン903が操作されると、相手キャラクタPBの強さをプレイヤキャラクタPAと同程度とし、相手キャラクタのカードなどによる強化を許可しない条件が設定される。
条件設定画面90で、プレイヤAが所望の条件を設定すると、ステップS22に移行し、ランダムモードおけるオンライン対戦処理が行われる。また、対戦者選択画面80で、プレイヤAが指定モードを選択した場合は(S12:YES)、ステップS14〜S20(ボス戦の出現処理と対戦条件の設定処理)をスキップしてステップS22に移行し、指定モードおけるオンライン対戦処理が行われる。
ステップS12又はステップS20からステップS22に移行すると、選択された対戦相手の条件のデータがゲームサーバ19に送信され(S22)、ゲームサーバ19でマッチング処理が行われる(S23)。マッチング処理は、ゲームサーバ19が対戦条件の一致する2つのゲーム装置1,1’の組み合わせを算出し、両ゲーム装置1,1’をデータ通信可能に接続する処理である。プレイヤAがランダムモードを選択している場合には、ランダムマッチング処理が行われる。
ランダムマッチング処理とは、ゲームサーバ19に条件を設定してランダムモードの対戦相手を希望している複数のプレイヤの中から、条件に一致する2人のプレイヤをランダムに選択し、両プレイヤのゲーム装置を接続する処理である。従って、プレイヤAがランダムモードを選択している場合は、プレイヤAに対して当該プレイヤAが設定した条件と同様の条件を設定している他のプレイヤBがゲームサーバ19によって決定され、プレイヤAのゲーム装置1とプレイヤBのゲーム装置1’とがデータ通信可能に接続される。
一方、プレイヤAが特定の対戦相手を選択している場合(指定モードを選択している場合)は、選択された対戦相手のデータがゲームサーバ19に送信される(S22)。図14では、プレイヤAが登録している対戦相手が「ときたん」だけであるので、プレイヤAが「ときたん」と表示された選択項目801を選択すると、ハンドルネーム「ときたん」のプレイヤBが制御する相手キャラクタPBに関する情報がゲームサーバ19に送信される。従って、ゲームサーバ19では、ハンドルネーム「ときたん」のプレイヤBがアクセスしているか否かを判別し、アクセスしている場合であってプレイヤBもプレイヤAとの対戦を希望している場合に、プレイヤAのゲーム装置1とプレイヤBのゲーム装置1’とがデータ通信可能に接続される(S23)。
なお、対戦者選択画面80で、プレイヤAが対戦相手を選択することなく、Bボタン9bを押すと(S13:YES)、ステップS8に戻り、下画面4が図13に示した無線通信メニュー画面70に切り換えられて、上述したステップS8〜S13の処理が繰り返される。対戦者選択画面80で、プレイヤAが対戦モードも「EXIT」も選択しなければ、待機状態となる(S10〜S13のループ処理)。
図9に戻り、ステップ23のマッチング処理で、プレイヤAのゲーム装置1とプレイヤBのゲーム装置1’とが接続されると、ゲーム装置1は、プレイヤAの操作するプレイヤキャラクタPAに関する情報(ハンドルネームや対戦成績などの情報)をゲーム装置1’に送信し、ゲーム装置1’からプレイヤBの操作する相手キャラクタPBに関する情報を受信する(S24)。そして、ゲーム装置1では受信した相手キャラクタPBに関する情報に基づいて、例えば、図16に示すような対戦相手情報表示画面100が作成され、その対戦相手情報表示画面100が上画面5に表示される(S25)。相手のゲーム装置1’でも受信したプレイヤキャラクタPAに関する情報に基づいて、図16と同様の対戦相手情報表示画面が作成され、その対戦相手情報表示画面が上画面5に表示される。
対戦相手情報表示画面100には、中央にハンドルネーム、相手キャラクタPBのアイコン及び対戦成績(NTB戦NWB勝)を含む対戦相手の画像1001が表示され、その回りに特定の条件をクリアしているか否かを示す表示1002が6個表示されている。特定の条件とは、例えば、バトルカードを全て入手している、コンピュータが制御する特定の敵キャラクタを倒している、本発明に係るボス戦に勝利しているなどといった条件である。これらの対戦条件は非常に難度の高い条件であるので、6個の表示1002のうち、クリアしている項目数が多いほど、相手キャラクタPBが強いことを示している。従って、プレイヤAは、6個の表示1002の状態(クリアしている場合は、所定のシンボルマークの画像が表示され、クリアしていない場合は無表示となる)を確認することによって相手キャラクタPBの強さを知ることができる。
なお、図16では、左側の3枚と右側上段の1枚が未クリアで、右側の中段と下段の2枚がクリアされていることを示している。右側中段の「GRAVE JOKER ACID ACE DELETE」と表示された表示1002は、グレーブジョーカー(GRAVE JOKER)とアシッドエース(ACID ACE)という2体の強力なボスキャラクタのうちいずれかを倒したことを示している。
対戦相手が決定し、ゲーム装置1の下画面4に対戦相手情報表示画面100が表示されると(S25)、一定の時間後に図17に示す対戦内容設定画面110が下画面4に表示される(S26)。対戦内容設定画面110は、勝敗を決定するための条件を設定するための画面である。対戦内容設定画面110の画面構成も通信メニュー画面60と同様で、画面中央に縦に配列された3つの対戦内容1101が表示され、画面の下部に選択されている対戦内容のガイドメッセージ1102が表示される。また、対戦内容1101とガイドメッセージ1102との間にプレイヤAのオンライン対戦ゲームにおける対戦成績1103(NTB戦NWB勝)が表示される。
対戦内容には、1番勝負と3番勝負の2種類がある。1番勝負は1回のバトルで勝敗を決定するものであり、3番勝負は連続した3回のバトルの勝ち数で勝敗を決定するものである。なお、「チャット」と表示された選択項目1101は、チャット機能を用いてプレイヤA,B間であいさつ等の会話を行うためのものである。
対戦内容は対戦相手のプレイヤBも設定するので、各対戦内容1101の左側にプレイヤAが選択している内容を示すカーソル1104Aが表示され、右側に相手のプレイヤBが選択している内容を示すカーソル1104Bが表示される。プレイヤAは十字キー7を操作してカーソル1104Aの位置を変更することができる。プレイヤBも同様である。プレイヤA,Bが選択した対戦内容の情報はゲーム装置1とゲーム装置1’との間で相互にデータ通信により送受され、ゲーム装置1では受信したプレイヤBの選択した対戦内容の情報に基づいてカーソル1104Bの位置が設定される。なお、プレイヤA,Bは、タッチペンにより直接所望の対戦内容1101をタッチすることにより対戦内容を設定することもできる。
そして、両プレイヤA,Bが同一の対戦内容を選択してAボタン9aを押すと、対戦内容が決定され、バトル処理に移行する(S27:YES)。図17は、プレイヤA,Bが共に対戦内容として1番勝負(1回のバトルで勝敗を決定する)を選択した状態を示している。両プレイヤA,Bが同一の対戦内容を選択していると、その対戦内容1101にプレイヤA、B両方の縁取り表示がされるので、両プレイヤA,Bがその縁取り表示を確認してAボタン9aを押すと、対戦内容が成立することになる。
一方、対戦内容設定画面110で、プレイヤAがBボタン9bを押すと(S28:YES)、下画面4が図18に示す戻り先選択画面120に切り換えられる(S29)。そして、戻り先選択画面120でプレイヤAが所望の項目を選択すると、その項目に移行する処理が行われる(S31)。すなわち、戻り先選択画面120には、縦に4つの戻り先の選択項目1201が配列されており、プレイヤAが「ほかの たいせんしゃを さがす」の選択項目1201を選択すると、ステップS22に戻り、その情報がゲームサーバ19に送信されてゲームサーバ19でプレイヤBとは異なる他のプレイヤが対戦者として設定される。また、プレイヤAが「たいせんしゃリストに もどる」の選択項目1201を選択すると、ステップS10に戻り、下画面4が図14に示した対戦者選択画面80に切り換えられ、「Wi−Fiコネクションせつだん」の選択項目1201を選択すると(S30:YES)、下画面4が図17に切り替えられ、プレイヤBとの対戦が続行される。
ステップS27でバトルに移行すると、上画面5が図6に示したバトル画面40に切り換えられ、ステップS27で設定された対戦内容に従ってバトルが開始される。そして、オンライン対戦プログラムに従ってプレイヤキャラクタPAと相手キャラクタPBとの対戦処理が行われる(S32)。
一方、ステップS19で抽選フラグFD≠(1,1)であれば、すなわち、抽選フラグFD=(1,0)又は抽選フラグFD=(0,1)であれば(S19:NO)、上画面5が図19に示すボスキャラクタ出現画面130に切り換えられる(S21)。ボスキャラクタ出現画面130には、中央にボスキャラクタの名称(図19では「アシッドエース」)とシンボルマークを含む画像1301が表示され、その下部に「WARNING」の文字表示1302が点滅表示される。プレイヤAがオンライン対戦ゲームで未知の誰かを相手に対戦しようとしているときに、上画面5が突然、図19のボスキャラクタ出現画面130に切り換えられ、予想外のボス戦に突入するので、プレイヤAが初心者の場合にはプレイヤAに驚きと動揺を与え、プレイヤAが熟練者の場合には伝説的なボス戦に期待と興奮を生じさせることができる。
そして、ボスキャラクタ出現登場画面130の表示が所定の時間行われると、ステップS32に移行し、上画面5が図6に示すバトル画面40に切り換えられ、オフライン対戦プログラムに従ってボスキャラクタとの対戦処理が行われる。なお、図6では、相手キャラクタPBがロックマンとなっているが、ボス戦ではロックマンや通常の敵キャラクタとは異なるデザイン(例えば、威圧感や畏怖感を与えるデザイン)のボスキャラクタがバトル画面40に登場する。なお、ボスキャラクタは通常の敵キャラクタより武器や防具が強力であるとともに、その体力値も1桁大きい値を有する非常に強力な敵キャラクタである。
対戦処理は、プレイヤキャラクタPA又は相手キャラクタPB(ボス戦の場合は、ボスキャラクタ)のいずれか一方の体力値(HP)が「0」になるまで行われ(S32,S33のループ処理)、いずれか一方のキャラクタPA又はPBの体力値(HP)が「0」になると(S33:YES)、その時点でバトルは終了し、ステップS34以降でバトル終了処理が行われる。
バトルがボス戦の場合は(S34:YES)、プレイヤAが勝者であるか否かが判別され(S35)、勝者であれば(S35:YES)、勝利フラグFWが「1」にセットされ(S36)、敗者であれば(S35:NO)、ステップS36はスキップされる。
続いて、プレイヤAがボス戦の前に逃走したか否かが判別され(S37)、逃走していれば(S37:YES)、逃走フラグFRAが「1」にセットされ(S38)、逃走していなければ(S37:NO)、ステップS38はスキップされる。続いて、抽選フラグFDが(0,0)にリセットされ(S39)、上画面5が図20に示すボス戦に対するリザルト画面140に切り換えられ(S40)、所定の時間が経過した後、ステップS14に移行する。リザルト画面140は勝者を示す画面で、画面中央に対戦の勝利者に付与されるバトルカードの画像1401が表示され、その上部に対戦時間と強さのレベルを示す情報1402が表示される。
ボス戦の終了後にステップS14に移行すると、ボス戦に勝利していれば、勝利フラグFWは「1」にセットされているから(S36参照)、ステップS15からステップS20に移行することになる。また、ボス戦を逃走していれば、逃走フラグFRAは「1」にセットされているから(S38参照)、ステップS16からステップS20に移行することになる。従って、ボス戦に勝利するか、ボス戦を逃走した場合は、オンライン対戦ゲームの対戦処理に移行することになる。
また、ボス戦に敗北していれば、勝利フラグFW及び逃走フラグFRAは「0」のままで、抽選フラグFDだけが(0,0)にリセットされているから(S39参照)、ステップS17からステップS18に移行し、再度抽選が行われる。そして、この抽選で「当たり」が出れば、ステップS19からステップS21に移行することになり、再度ボス戦が行われ、抽選で「外れ」が出れば、ステップS19からステップS20に移行することになり、オンライン対戦ゲームの対戦処理に移行する。
従って、プレイヤAから見れば、希望したモードでオンライン対戦をしようとしたところに突然ボスキャラクタが出現してボス戦に突入し、そのボス戦が終了した後で希望のモードで当初のオンライン対戦が行われることになる。
なお、ステップS18の抽選で「外れ」が出た場合は、ステップS19からステップS20に移行し、プレイヤAは他のプレイヤBとのオンライン対戦に向けて上述した各種の選択操作(ステップS20,S26など)をすることになるが、この選択操作の中には対戦をやめる場合もある(ステップS28)。この場合は、ステップS29からステップS31に移行し、プレイヤAが戻り先選択画面120で「たいせんしゃリストに もどる」の選択項目1201を選択すると、ステップS10に戻り、ステップS11〜S18の処理が行われることになる。
そして、ステップS18で再度抽選が行われ、再度「外れ」が出た場合は、上記のループ処理が繰り返される可能性がある。その結果、抽選が何度も繰り返されることによってボス戦が出現し易くなるという不都合が生じるので、本実施形態では、ステップS18で抽選結果のデータを含む抽選フラグFDを保存しておき、抽選の前のステップS17で抽選フラグFDを確認し、抽選済みの場合は、その抽選の当たり/外れに関係なくステップS18をスキップして連続して抽選が繰り返されないようにしている。
バトルがボス戦でない場合は(S34:NO)、まず、抽選フラグFDが(0,0)にリセットされる(S41)。続いて、勝利フラグFWと逃走フラグFRAの状態が判別され(S42,S43)、勝利フラグFWも逃走フラグFRAも「0」であれば(S42:NO、S43:NO)、連続数カウンタCCBが「1」だけ増加され(S44)、勝利フラグFWと逃走フラグFRAのいずれかが「1」であれば(S42又はS43でYES)、ステップS44はスキップされる。
続いて、試合数NTBをカウントするカウンタCTBが1だけ増加される(S45)。なお、外部メモリ36から読み込まれるゲームデータには前回のゲーム終了時の対戦成績(NTB戦NWB勝)のデータが含まれており、ゲームプログラムが起動されたとき、カウンタCTBに外部メモリ36から読み込まれた試合数NTBがセットされる。従って、カウンタCTBでは前回のゲーム終了時の試合数NTBからバトルの回数(試合数)がカウントされることになるので、ステップS45では、今回のバトル数「1」が加算される。
続いて、プレイヤAが勝者であるか否かが判別され(S46)、勝者であれば(S46:YES)、勝数NWBをカウントするカウンタCWBが1だけ増加され(S47)、敗者であれば(S46:NO)、ステップS47はスキップされる。なお、カウンタCWBにはゲームプログラムが起動されたとき、外部メモリ36から読み込まれた勝数NWBがセットされるので、ステップS47では、今回のバトルの勝ち星(1勝)がその勝数NWBに加算される。
続いて、上画面5が図21に示すリザルト画面140’に切り換えられ(S48)、所定の時間が経過した後、ステップS26に戻り、下画面4が図17に示した対戦内容設定画面110に切り換えられ、上述したステップS26以降の処理が行われる。なお、オンライン対戦におけるリザルト画面140’のデザインは図20に示したボス戦のリザルト画面140と同一であり、対戦の勝利者に付与されるバトルカードの画像1401’が異なるのみである。
上記の処理によれば、ボス戦をすることなく、オンライン対戦モードに移行し、ランダムマッチングによって決定された相手プレイヤBとの対戦処理が繰り返された場合(ステップS14〜S20→S22〜S27→S32〜S34→S41〜S50のループ処理を参照)、ステップS44で連続数カウンタCCBによりその連続対戦数がカウントされるので、連続数カウンタCCBがKになると、ステップS18でボス戦の抽選が行われ、その抽選で当たりが出ると、ボスキャラクタが出現することになる。
また、抽選が外れた場合、ボスキャラクタは出現せず、オンライン対戦モードに移行してステップS44で連続数カウンタCCBの値が増加し、CCB>Kとなるので、抽選が外れてオンライン対戦モードによる対戦を繰り返すと、毎回抽選が行われることになり、ボスキャラクタが出現し易くなる。従って、プレイヤは、根気良くオンライン対戦モードでの対戦を連続して繰り返していれば、ボスキャラクタとの対戦を実現することができる。
従って、本実施形態によれば、オンライン対戦ゲームにおける対戦社会にコンピュータの制御による非常に強力な神出鬼没のボスキャラクタを存在させ、その存在を神秘的かつ都市伝説的な存在として演出するので、オンライン対戦ゲームに参加する多数のプレイヤにボスキャラクタとの対戦に強い関心と興味を惹起させ、オンライン対戦ゲームにおける対戦に意外性や新鮮味を与えることができる。また、これによりオンライン対戦ゲームへの参加人口を増やすことができる。
特に、ボスキャラクタは、所定の抽選条件が満たされている場合に抽選を行い、その抽選で当たりが出たときに出現させるようにしているので、ボスキャラクタの出現確率を小さくでき、これによりボスキャラクタの神秘性が演出できる。また、ボスキャラクタの出現は、他のプレイヤの対戦処理に移行する前に抽選で当たりが出ると、突然、ボスキャラクタとの対戦処理に変更することによって行っているので、対戦相手の意外性の新鮮味を高めることができる。
なお、上記の処理では、ボス戦が終了したとき、上画面5にリザルト画面140が表示されるのみで、特にプレイヤに特典を付与するなどの処理は行われないが、ゲームを終了するときにプレイヤに称号を付与するか否かを判別するためのフラグ(称号フラグ)のデータが外部メモリ36に記憶されるので、ゲームプログラムを再度起動すると、その称号フラグのデータに基づいてプレイヤに特別の称号が付与され、上画面5と下画面4に亘って表示されるタイトル画面にその称号が表示される。
なお、称号フラグは、アシッドエースとグレイブジョーカーにそれぞれ設けられており、初期設定ではいずれも「0」であるが、ボス戦でボスキャラクタの体力値(HP)が「0」になると(ボスを倒したとき)、称号フラグが「1」にセットされる。そして、ゲームプログラムを再度起動したとき、アシッドエースの称号フラグとグレイブジョーカーの称号フラグのいずれかが「1」になっていれば、プレイヤに称号が付与される。
図22は、タイトル画面の一例を示すものであるが、タイトル画面150の下半分(下画面4に表示される部分)の左下に「AJ」の文字と星の図柄でデザインされた特別の称号のマーク1501が表示され、この称号マーク1501によってプレイヤはボス戦に勝利したことを確認することができる。
なお、本実施形態では、ボスキャラクタとしてグレーブジョーカー(GRAVE JOKER)とアシッドエース(ACID ACE)の2体のボスキャラクタを用意しているので、いずれかのボスキャラクタを倒した場合に「AJ」の称号が付与され、タイトル画面150に称号マーク1501が表示されることになる。また、対戦相手となったプレイヤBのゲーム装置1’に表示される図16に示した対戦相手情報表示画面100に、「GRAVE JOKER ACID ACE DELETE」の表示1002が表示される。
プレイヤに付与する特典として称号だけでなく、対戦社会で極めてレアで非常に価値のある特定のアイテムを付与するようにしてもよく、ゲーム提供メーカからその称号やアイテムを有しているプレイヤからの要求に応じて褒美のレア商品(非売品)を提供するようにしてもよい。
上記実施形態では、ゲーム空間上にゲーム装置1,1’を操作するプレイヤA,Bによって操作されるゲームキャラクタPA,PBを登場させ、両ゲームキャラクタPA,PBを介して対戦する対戦型ゲームについて説明したが、本発明は、この種の対戦型ゲームに限られず、囲碁、将棋、チェス、マージャンなどのボードゲームをテレビゲームとした対戦型ゲームやその他の対戦型ゲームにも適用することができる。この場合は、コンピュータが制御するボスキャラクタは存在しないので、コンピュータが仮想の擬人化された対戦相手となることになる。
上記実施形態では、ランダムマッチングによる他のプレイヤとの連続対戦数が所定の回数以上になることやボス戦を逃走していないことを抽選条件としていたが、これらは必ずしも抽選条件にしなくてもよく、また、別の条件を抽選条件としてもよい。例えば、図16に示した対戦相手情報表示画面100に表示される「GRAVE JOKER ACID ACE DELETE」の表示を除く5枚の表示1002の中の所定の条件をクリアしていることや5枚の表示1002のうち、所定の枚数をクリアしていることを条件としてもよい。また、オンライン対戦の回数や勝利数が所定の閾値を越えることを条件としてもよい。
また、上記実施形態では、ボスキャラクタのデータはゲームメディア35に記録されていたが、ゲームサーバ19に格納しておき、ステップS19からステップS21に移行するときに、ゲームサーバ19から読み込むようにしてもよい。このようにすれば、プレイヤが不正な操作によってゲームメディア35からボスキャラクタの画像を取り出し、インターネットを通じて一版に公開するといった不正を防止することができる。
また、ボスキャラクタの動作を制御するプログラムをゲームサーバ19に設け、ボスキャラクタの動作をゲームサーバ19側で制御するようにしてもよい。このようすれば、プレイヤが、ボス戦を有利に戦えるようにするためにゲームメディア35内のボスキャラクタを制御するプログラムを不正に改造することを防止することができる。