以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1は本発明に係るゲームシステムの一例を示す構成図である。このゲームシステムは、例えば無線LAN(Local Area Network)によって相互にネットワークを構成した複数(図1では4個)の携帯型ゲーム装置1(以下、単に「ゲーム装置1」と言う。)によって構成されている。
ゲーム装置1は、無線LANによって他のゲーム装置1と通信可能に接続されることにより、ゲーム装置1同士で同一のゲームソフトを各プレーヤが実行することのできる機能(以下、「ワイヤレスLAN機能」という。)を備えている。
ゲーム装置1は、ゲームプログラム及びゲームデータが記録された専用の可搬型記録メディア(以下、「ゲームメディア」と言う。後述。)から当該ゲームプログラム及びゲームデータを装置内のメモリ(後述)に読み込み、CPU(後述)によってゲームプログラムを実行させることにより、プレーヤがゲーム展開を楽しむことができるものである。
この実施形態では、ゲーム装置1で楽しむことができるゲームとして、ゲーム空間上に仮想社会を構築し、この仮想社会にプレーヤの分身となるキャラクタ(以下、「ハンター」という。)を登場させ、プレーヤがそのハンターの動作を制御して仮想社会で提供される種々の依頼や指令(以下、「クエスト」という。)を実行していくことを主たるゲーム展開とするゲームについて説明する。より具体的には、このゲームは、プレーヤがゲーム装置1を操作することによりゲーム画面上で動作するキャラクタがゲーム上の敵キャラクタ(例えば恐竜であり、以下「モンスター」という。)を討伐するといった、いわゆるハンティングアクションゲームである。
このハンティングアクションゲームでは、上記ワイヤレスLAN機能によって各ゲーム装置1を相互に接続し、各ゲーム装置1における操作情報を相互に通信することによって、複数のプレーヤが共通のゲーム展開を楽しむことができる「パーティプレイ」といったモードが設けられている。パーティプレイモードでは、プレーヤは他の複数のプレーヤとチームを組んで同一の「クエスト」を受注し、協力し合ってその「クエスト」を達成するようなゲーム進行が可能になっている。
すなわち、このハンティングアクションゲームでは、複数のプレーヤが同一の場所にそれぞれゲーム装置1を持ち寄り、互いに会話をしながらパーティプレイモードでこのハンティングアクションゲームを楽しむことができる。このゲームシステムでは、各プレーヤがゲーム空間上でハンターを介して他のプレーヤとコミュニケーションをとることができる一方で、各プレーヤ同士で直接的に会話をすることにより他のプレーヤとコミュニケーションをとることができる。
また、このハンティングアクションゲームでは、パーティプレイモードと異なり、各プレーヤが単独でゲーム展開を楽しむことができる「シングルプレイ」といったモードも設けられている。
ハンティングアクションゲームでは、プレーヤが直接的に動作を制御することのできない、いわゆる「ノンプレーヤキャラクタ」が登場する。ノンプレーヤキャラクタは、ゲームプログラム(後述)のプログラム内容に基づいて行動し、ハンターの手助けとなる行動を行う。ノンプレーヤキャラクタの中には、ハンターが所有する(ゲーム上で「雇う」という。)ことのできるものがいる。例えば、ハンターがこのノンプレーヤキャラクタを雇うことにより、ハンターに対して料理を作ったり会話を行ったりする。以下、このノンプレーヤキャラクタを「調理キャラクタ」ということにする。ハンターは、調理キャラクタが作った料理を食べることにより能力が増すように設定されているので、調理キャラクタは、ハンターに対して「クエスト」を達成するための手助けとなる行動を間接的に行う。
本実施形態では、上記ノンプレーヤキャラクタの一つとして、モンスターの討伐等の「クエスト」にお供をするノンプレーヤキャラクタ(以下、「オトモキャラクタ」という。)が登場する。すなわち、ハンターがこのオトモキャラクタを所有する(雇う)と、オトモキャラクタは、ハンターが「クエスト」を達成するための狩猟等にお供として帯同し、オトモキャラクタ自らモンスター等に対して攻撃を行なうことによりハンターの手助けとなる行動を行う。
このハンティングアクションゲームでは、上記オトモキャラクタをプレーヤの分身となるハンターから、他のプレーヤの分身となる他のハンターに付与することができるようにされている。付与されたオトモキャラクタは、他のハンターのお供として「クエスト」に帯同する等してその能力を上昇させることができる。すなわち、プレーヤは、雇ったオトモキャラクタや他のプレーヤから付与されたオトモキャラクタを「育成する」ことができる。そして、他のハンターにおいて付与されたオトモキャラクタが育成された後、付与元のハンターにその育成情報が伝達されることにより付与元のハンターに所定の特典が与えられるようにされている。
他のハンター(プレーヤ)に対してオトモキャラクタを付与するときには、ハンター同士、すなわちプレーヤ同士がゲーム装置1及びネットワークを用いて通信を行う必要がある。また、オトモキャラクタの育成情報を付与元のハンターに伝達するときには、再度、プレーヤ同士がゲーム装置1及びネットワークを用いて通信を行う必要がある。そのため、各プレーヤ間でコミュニケーションの向上が図られることになる。以下、詳述する。
図2は、上記ハンティングアクションゲームが実行されるゲーム装置1の内部構成を示すブロック図である。
ゲーム装置1は、CPU2、描画データ生成プロセッサ3、RAM4、ROM5、描画処理プロセッサ6、VRAM(Video-RAM)7、D/A(Digital-Analog)コンバータ8、表示部9、音声処理プロセッサ10、アンプ11、スピーカ12、操作部13、メディアドライブユニット14、無線LANモジュール15及びバス16によって構成されている。
ゲーム装置1では、上記ハンティングアクションゲームのソフトウェアが記録されたゲームメディア17がメディアドライブユニット14に装着され、このメディアドライブユニット14からゲームメディア17内のゲームプログラム及びゲームデータがRAM4に読み込まれ、CPU2によってゲームプログラムが実行されることにより、プレーヤがゲーム内容を楽しむことができるようになっている。プレーヤは、操作部13の各操作部材(図略)を操作することによりゲームを進行させることができる。
CPU2は、上記のようにメディアドライブユニット14によってゲームメディア17からRAM4に読み込まれるゲームプログラムを実行することより、ゲーム進行を統括的に制御する。
より具体的には、CPU2は、シングルプレイモードにおいては、操作部13からのプレーヤの操作信号に基づき、また、パーティプレイモードにおいては、操作部13からのプレーヤの操作情報とワイヤレスLAN機能を介して入力される他のゲーム装置1からの操作情報(ハンターに対するアクションの指令情報やハンターのゲーム画面上における位置の変化情報等)とに基づき、必要に応じてゲームメディア17からゲームプログラムや画像データ等をRAM4に読み込む。そして、これらのデータを処理したりゲームプログラムを実行したりすることにより、表示部9に表示すべき三次元画像の内容を決定する。また、その内容に対して必要な描画データを描画データ生成プロセッサ3に生成させ、その描画データを描画処理プロセッサ6に転送して描画処理を行わせる。
また、CPU2は、スピーカ12から出力すべき効果音若しくはBGMの音響内容を決定し、音声処理プロセッサ10にその音響内容に対した音声データを生成させ、その音声データに基づく音響をスピーカ12から出力させる。
描画データ生成プロセッサ3は、描画処理に必要な各種の演算処理を行うものである。CPU2は、表示部9に表示すべきゲーム画像を決定し、そのゲーム画像の描画に必要な画像データ(例えばハンター、ノンプレーヤキャラクタ、モンスター及び背景の位置関係を示すデータ等)をRAM4から読み出して描画データ生成プロセッサ3に供給する。また、CPU2は、操作部13から入力される操作情報を描画データ生成プロセッサ3に供給する。
描画データ生成プロセッサ3は、CPU2から供給される画像データと操作情報に基づいて、描画に必要なデータを演算し、その演算結果を描画処理プロセッサ6に供給する。
RAM4は、メディアドライブユニット14によってゲームメディア17から読み込まれたゲームプログラム及びゲームデータを格納するエリアと、CPU2がゲームプログラムを処理するためのワークエリアを提供するものである。RAM4には、ゲームの進行に応じて必要なゲームプログラムとゲームデータとがゲームメディア17から読み込まれて記憶される。
ゲームプログラムには、CPU2に実行させるための処理手順や各種命令等が記述されており、その中には、操作部13からの操作信号に応じてゲーム画面や音声等を制御するための内容が含まれている。ゲームデータには、例えば、上述した背景、ハンター、ノンプレーヤキャラクタ及びモンスターのポリゴンデータ、テクスチャーデータ、及び光源データ等の画像データ、メニュー画面、アイテムのリスト及びハンターやノンプレーヤキャラクタのステータス等を表示させるための情報表示用の画像データ等が含まれるとともに、BGMや各種の効果音として用いられる音声データや文字や記号によるメッセージデータ等も含まれている。
ROM5には、ディスクローディング機能等のゲーム装置1の基本的機能やゲームメディア17に記憶されたゲームプログラム及びゲームデータを読み出す手順等を示す基本プログラムが記憶されている。CPU2は、メディアドライブユニット14にゲームメディア17が装着されると、ROM5の基本プログラムにしたがってメディアドライブユニット14を動作させ、ゲームメディア17からゲームプログラム及びゲームデータをRAM4に読み込み、ゲーム開始状態に設定する。
上記ゲームプログラムは、複数のプログラムが組み合わされて構成されており、例えば表示部9に表示されているハンターの動作を操作情報に基づいて制御したり、ハンターが「クエスト」を受注したり、その「クエスト」を達成したりする等した場合のゲーム展開を制御するゲーム進行プログラム、各プレーヤ間でデータ(例えば、ハンターやノンプレーヤキャラクタ等のステータスデータ等)の送受信を制御するためのネットワーク制御プログラム、及び表示部9に表示すべき三次元画像を制御するグラフィック制御プログラム等によって構成されている。
描画処理プロセッサ6は、例えば1/30秒毎にゲーム画像を生成し、表示部9に表示させるものである。描画処理プロセッサ6は、CPU2から供給される画像データ及び操作情報に基づいて、描画に必要なデータを演算し、その演算結果に基づいてVRAM7に描画処理を行わせる。
VRAM7は、画像データの描画処理を行い、D/Aコンバータ8を介して表示部9に出力して表示させるものである。VRAM7には、テクスチャバッファ71とスクリーンバッファ72が設けられている。テクスチャバッファ71は、表示部9に表示すべき二次元画像のデータを作成するための前処理を行うためのバッファである。スクリーンバッファ72は、表示部9に表示される各コマの画像データを格納するためのバッファ領域であり、スクリーンバッファ72A,72Bといった2個構成とされている。スクリーンバッファ72A,72Bは、同一のメモリ構造及びメモリ容量を有している。
VRAM7に2個のスクリーンバッファ72A,72Bが設けられていることにより、表示部9への例えば1/30秒毎の各コマの描画処理をスムーズに行うことができる。すなわち、表示部9に画像データを表示させる描画処理の場合、一方のスクリーンバッファ72Aを用いて表示部9への表示処理を行っている間に、他方のスクリーンバッファ72Bに次のコマの画像データを生成し、この処理をスクリーンバッファ72Aとスクリーンバッファ72Bとの間で交互に行うことにより、描画処理をスムーズに行う。
D/Aコンバータ8は、VRAM7から出力される画像データをアナログ信号に変換して表示部9に出力するものである。D/Aコンバータ8には、スクリーンバッファ72Aからの画像データとスクリーンバッファ72Bからの画像データとを切り換えるスイッチ回路(図略)が設けられており、このスイッチ回路の切り換えは描画処理プロセッサ6によって制御される。
表示部9は、上述したように、ゲーム装置1の動作状態やゲームの進行状態及びゲーム内容に関する種々の情報を表示するものである。表示部9は、横長長方形状の正面形状を有する薄型直方体で構成された装置本体の表面のほぼ中央に設けられた、例えば、半透過型カラー液晶ディスプレイとLEDからなる発光素子によって構成されている。ゲーム装置1の動作状態(電源の入/切、モードの設定状態等)は、発光素子の点灯により表示され、ゲームの進行状態やゲーム内容に関する各種の情報は、半透過型カラー液晶ディスプレイに表示させる。
音声処理プロセッサ10は、効果音等の音声を発生させる処理に必要な各種の演算処理を行うものである。音声処理プロセッサ10は、CPU2からの音声指令に基づき、RAM4から効果音又はBGMの音声データを読み出し、所要の加工処理とD/A変換処理をした後、アンプ11に出力する。アンプ11は、音声処理プロセッサ10から入力される音声信号を所定の増幅度で増幅した後、スピーカ12に出力する。なお、スピーカ12は、装置本体の左右の両端部にそれぞれ一個ずつ設けられ、ステレオ出力が可能になっている。
操作部13は、CPU2に動作指令を入力するものである。操作部13には、電源の入/切を行うための電源スイッチや無線LANを使用するためのワイヤレススイッチの他、ゲームをするために必要な複数の操作ボタン等が含まれる。複数の操作ボタンとは、例えば、上下左右の4個のキーからなる方向キーや、「○」、「△」「×」及び「□」の4個の操作ボタン、メニュー画面を表示させるためのメニューボタン、「SELECT」ボタン、「START」ボタン等のゲーム装置1に一般的に装備されている操作ボタン等である。
「START」ボタンは、基本的にゲームの開始時に「ゲーム開始」を指令するための操作ボタンであり、「SELECT」ボタンは、基本的にゲーム開始時にゲームの動作モード等を選択するための操作ボタンであるが、ゲームプログラムによってゲーム進行中に、特定の指令(例えば、編集作業における「削除」や「確定」等の指令)を入力するための操作ボタンとしても機能するようになっている。
方向キーは、主として表示部9に表示されるハンターの移動方向を指定したり、メニュー画面に表示される選択項目を選択するための選択方向を指定したりするために操作される。また、「○」ボタン、「△」ボタン、「×」ボタン及び「□」ボタンは、例えば、ゲーム進行においてハンターの動作の種類(攻撃/防御の種類や走る/ジャンプ/屈む等の種類)を指定したり、ハンターに関する情報(ハンターのステータスや取得したアイテム等の情報)を表示させたり、メニュー画面において、選択項目に対して特定の指令(例えば、「詳細表示」及び「確定」等の指令)を入力するために操作される。
メディアドライブユニット14は、ゲームメディア17から当該ゲームメディア17に記録されたゲームプログラムやゲームデータ等を読み取るものである。
ゲームメディア17は、例えば光ディスク等によって構成されており、ゲームメディア17には、シングルプレイモード及びパーティプレイモードの両モードが用意されたゲームプログラムやそのゲームプログラムの実行に必要な種々のデータが記録されている。ゲームプログラムには、上述したように、ゲーム進行プログラム、他のプレーヤによって操作されるハンターとチームを組んだ場合の他のプレーヤとのチャットを制御したり、他のプレーヤのゲーム装置1の操作データ等のデータを制御したりするネットワーク制御プログラム、三次元画像を表示させるためのグラフィック制御プログラム等が含まれる。
無線LANモジュール15は、例えば通信規格IEEE802.11b(使用周波数帯2.4GHz、通信速度11Mbps)に準拠した無線LANによって他のゲーム装置1とデータ通信を行い、ネットワークを構成するための通信モジュールである。無線LANモジュール15は、他のゲーム装置1の無線LANモジュール15との間で例えばアドホックモードによりデータ通信を行い、他の複数のゲーム装置1との間で操作部13の操作情報やゲームのステータス情報等の各種情報を相互に送受する機能を果す。
ここで、本実施形態に係る上記ハンティングアクションゲームの概要について説明する。
ハンティングアクションゲームは、上述したようにゲーム空間上の仮想社会にプレーヤの分身であるハンターを登場させ、そのハンターを通して多種多様な「クエスト」を達成していくことをゲーム進行の基本としている。
仮想社会は、例えば、現実世界に類似した環境(森や丘、ジャングル、砂漠及び湖沼等の自然環境に類似した環境)に敵キャラクタである複数種類のモンスターが生息する社会である。また、「クエスト」は、モンスターを討伐又は捕獲(以下、「討伐等」という。)したり、仮想社会に存在する他の物(例えば魚、虫等の動物やキノコ、山菜等の植物や宝石等の鉱物等)を採取したり、仮想社会に配置された特定の品物(巨大な卵等)を取得したりするといった依頼や指令である。
「クエスト」には多種多様の内容が含まれ、達成の難易度に応じて複数のレベル、例えば「低」,「中」,「高」等のレベルに分類されている。例えば、「クエスト」の難易度がレベルL1〜L8の8段階に分類されている場合、レベルL1〜L3の「クエスト」は低クラス、レベルL4,L5の「クエスト」は中クラス、レベルL6〜L8の「クエスト」は高クラスに分類されている。なお、「クエスト」は、村長(後述)から受ける「村長クエスト」と、集会所(後述)において斡旋してもらう「集会所クエスト」とが用意されている。
モンスターには攻撃力や防御力の異なる複数種類のモンスターが含まれ、「クエスト」の難易度が高くなるほど、討伐すべきモンスターの攻撃力や防御力が高くなっている。また、「クエスト」のクラスによって採取若しくは取得できる他の物や特定の品物(以下、これらの物や品物を「アイテム」という。)の種類が異なっている。
ハンターは、ゲーム進行によって攻撃力の異なる複数の武器と防御力の異なる防具とを取得することができ、プレーヤは取得した複数の武器及び防具の中から所望の武器と防具をハンターに装備させることができる。また、ハンターは、ゲーム進行によって攻撃力や防御力を補助する道具や武器や防具を作るためのアイテムを取得することができる。仮想社会には、武器や防具やアイテムを売買する武具屋や武器や防具を製造する武具屋が設けられており、ハンターは、仮想社会に流通している通貨を用いて武具やアイテムを購入したり、製造したりすることができる。
プレーヤがハンターを操作して「クエスト」を達成すると、その「クエスト」の達成に対して報酬金が支払われる。この報酬金は、「クエスト」のレベルが高くなるのに応じて高額になっている。各プレーヤは、単独で「クエスト」を受注し、その「クエスト」を達成するためのゲーム進行を行うだけでなく、自己が受注した「クエスト」に対して仲間を募集したり、あるいは、他のプレーヤが仲間を募集している「クエスト」に応募したりして、予め決められた人数のチームを組んで共通の「クエスト」を達成するためのゲーム進行を行うことができる。
プレーヤは、ハンターに各種の「クエスト」を達成させながら、報酬金を取得し、その報酬金で武具やアイテムを武具屋から購入したり、武具屋で製造したりすることで、ハンターを通じて仮想社会における生活を疑似的に体験することができる。
プレーヤがハンターを操作して「クエスト」を達成すると、報酬金とは別に、その「クエスト」に設定されたハンターが称号を得るためのポイントがハンターに付与される。また、ハンターにはモンスターを討伐等する能力を示す複数の階級(以下、「ハンターランク」という。)が設定されており、各ハンターのハンターランクは所定の「クエスト」をクリアするごとに上昇する。
プレーヤがゲームに初めて参加したときは、ハンターには、必要最小限の装備と生活資金と住居が与えられる。したがって、プレーヤは、ゲーム装置1を操作して仮想社会におけるハンターの動作を制御し、ハンターランクに応じた「クエスト」をこなしながら、報酬金を獲得し、その報酬金によって必要な武具やアイテムを取得するという作業を繰り返すことになる。ハンターのハンターランクが上昇するのに応じて難易度(クエストレベル)の高い「クエスト」が受注可能になり、難易度の高い「クエスト」を達成すると、より高額の報酬金が得られるので、プレーヤは、ゲームの進行に応じて仮想社会におけるハンターの生活環境が向上していく様子を疑似体験することができる。
ハンティングアクションゲームの仮想社会には、ハンターが居住すると共に、「クエスト」を受注し、その「クエスト」のための準備をするためのフィールド(以下、「拠点フィールド」という。)が設けられている。
図3は、ゲーム空間上においてハンターが「クエスト」を受注し、その「クエスト」を達成するための旅に出る際の基本的な場面構成の一例を示したものである。
拠点フィールドとしての「村」には、例えば「集会所」、「自宅」、「農場」及び「訓練所」等といった複数の施設が設けられている。図3(a)は、「村」の広場を示す図であり、プレーヤによってゲームが開始又は再開されるときに表示部9に最初に表示される場面である。
「村」の広場には、「武具屋」及び「雑貨屋」(いずれも図示せず)が設けられている。「武具屋」は、ハンターAが所有する武器や防具を製造したり強化したりできる施設である。また、「雑貨屋」は、ハンターAがアイテムを売買できる施設である。また、図には示していないが、「村」の広場には、「農場」及び「訓練所」が繋がっており、ハンターAは、任意に「農場」又は「訓練所」に向かうことができる。「農場」は、例えば魚、虫、鉱物及び植物等のアイテムを採取できる施設であり、「訓練所」は、ハンターAが所定の訓練を行うことにより自己の能力を上げることのできる施設である。
「村」の広場には、図には示していないが、「村長」及び「行商人」といったノンプレーヤキャラクタが立っている。「村長」は、ハンターAに「クエスト(村長クエスト)」を提供したり、ハンターAに狩猟等に関して助言してくれたりするキャラクタである。「行商人」は、ハンターAにオトモキャラクタや調理キャラクタを与えたり、アイテムを売買したりするキャラクタである。
「村」の広場には、図3(a)に示すように、「集会所S1」や「自宅S2」が設けられており、ハンターAは、プレーヤの操作部13による操作によってこの広場から「集会所S1」や「自宅S2」に移動できたり、「集会所S1」や「自宅S2」から広場に戻れたりすることができるようになっている。
図3(b)は、表示部9に表示される「集会所S1」の場面を示す図である。プレーヤが「村」にいるハンターAを「集会所S1」に移動させると、表示部9の画面は、(b)の「集会所の中」の場面に切り替えられる。同時に、無線LANモジュール15が起動され、他のゲーム装置1と間で情報の送受のための通信可能な状態に移行する。この通信状態は、「集会所S1」から(c)の「狩場フィールド」(後述)に「クエスト」達成のための旅に出た場合にも継続されるが、「集会所S1」から「村」に出たときには解除される。すなわち、図3の(b),(c)の場面において他のゲーム装置1との間ではワイヤレスLANが構成される。
「集会所S1」は、複数のハンターが集まり、情報交換をしたりチームを組んだり「クエスト」を受注したりするための施設である。例えばハンターAは、受付嬢Bと会話を行うことにより、「クエスト」を受注することができる。なお、「集会所S1」は、パーティプレイを行うためにプレーヤ(ハンター)が入場する「オンライン集会所」と、パーティプレイを行わずに「集会所クエスト」を行うためにプレーヤ(ハンター)が入場する「オフライン集会所」とが用意されている。
プレーヤが動作制御するハンターAが「オンライン集会所」に移動するとともに、他のプレーヤが動作制御する他のハンターCも「オンライン集会所」に移動すると、他のハンターCが「オンライン集会所」に入ってきたことを示す情報や他のハンターCに関する情報(他のハンターCを描画するための情報や「オンライン集会所」における位置情報等)がハンターAが操作されるゲーム装置1に送信されるとともに、ハンターAのゲーム装置1からハンターAに関する同様の情報がハンターCが操作される他のゲーム装置1に送信される。なお、以下では、ハンターAが操作されるゲーム装置1を「ゲーム装置1A」とし、ハンターCが操作されるゲーム装置1を「ゲーム装置1C」として両ゲーム装置1を区別する。
これらの情報の送受により、ハンターAが操作されるゲーム装置1Aでは、受信したハンターCに関する情報に基づき、描画処理プロセッサ6によって表示部9に表示されている「オンライン集会所」の場面にハンターCを登場させる描画処理が行われる。同様に、ハンターCが操作されるゲーム装置1Cでは、受信したハンターAに関する情報に基づき、描画処理プロセッサ6によって表示部9にはハンターAが存在する「集会所S1」にハンターCが入った画像に切り替える描画処理が行われる。
また、後述するように、「オンライン集会所」にハンターA,C以外のハンターが集まったとき、各プレーヤが操作する各ゲーム装置1において、各ハンターのステータスデータが相互に送受される。これらのステータスデータの送受が行われることにより、ハンターAは所有するオトモキャラクタをハンターCや他のハンターに付与したり、ハンターCや他のハンターに付与しかつハンターCや他のハンターによって育成されたオトモキャラクタの育成情報を受け取ったりすることができる。
各ハンターには、例えば実社会における名刺に類似したカード(以下、「ギルドカード」という。)が設けられており、「オンライン集会所」では他のハンターとこのギルドカードを交換することができる。このギルドカードを参照することにより、ハンターは、他のハンターのステータスを認識することができる。
図4は、ギルドカードの一例を示す図である。
ギルドカード18の上部左側には、ハンターの固有の情報を表示するハンター固有情報表示領域18aが設けられ、その右側中央にハンターが現在装備している武器や防具に関する情報を表示する装備品表示領域18bが設けられ、装備品表示領域18bの右側に、友好度ポイントに関する情報を表示する友好度表示領域18cが設けられ、ハンター固有情報表示領域18a及び装備品表示領域18bの下側に、ハンターの自己紹介を記述する自己紹介領域18dが設けられている。
ハンター固有情報表示領域18aには、ハンターの称号、ハンターの名称、ハンターランク、及び戦歴等の情報が表示される。装備品表示領域18bには、ハンターが現在装備している装備品が上から「武器」、「頭装備」、「胴装備」、「腕装備」、「腰装備」及び「脚装備」の順に表示される。友好度表示領域18cには、ハンター毎の友好度の積算値が、炎型容器18eに蓄積されるポイント量によって表示される。なお、友好度とは、各ハンター同士の親密度を表すものである。自己紹介表示領域18dには、ハンターの簡単な自己紹介のメッセージが文字によって表示される。
このハンティングアクションゲームでは、拠点フィールドの他に、図3(c)に示すように、モンスターDが生息し、モンスターDを討伐等するといった「クエスト」を達成させるためにハンターAが移動するフィールド(以下、「狩場フィールド」という。)が設けられている。ハンターAは、「村」又は「集会所」から狩場フィールドに移動することができる。狩場フィールドには、例えば、「雪山」、「密林」、「砂漠」、及び「沼地」等のモンスターの種類と生息環境の異なる複数のエリアが設けられている。
各エリアには、「ベースキャンプ」、「平原」、「雪原」、及び「洞穴」等といった土地条件が異なる複数の地域が設定されている。「ベースキャンプ」は、ハンターAが狩場フィールドの各エリアに入場する際、最初に表示部9に表示される場面であり、ハンターAが狩場フィールドで採取したアイテムを納品したり、休息をしたりできる地域である。ハンターAは、この「ベースキャンプ」から各地域に移動することができ、所定の地域では各地域間でも移動できるようになっている。
各プレーヤの操作するハンターAは、拠点フィールドである「村」を生活の拠点とし、「クエスト」を受注し、シングルプレイでは単独であるいはパーティプレイでは他のハンターC等とチームを組んで「クエスト」に応じた狩場フィールドに向かう。狩場フィールドでは、ハンターAは、各地域において「クエスト」を達成すべき行動(例えば所定のアイテムを採取する、所定のモンスターDを討伐する等)を行う。
図3(d)は、表示部9に表示される「自宅S2」の場面を示している。「自宅S2」は、ハンターAが所有するアイテムを保管したり、ハンターAが休息をとったりすることのできる施設である。なお、ハンターAがベッドb1に横たわる動作がされると、このゲームがセーブされるようになっている。
「自宅」には、図3(e)に示すように、ハンターAが食事をすることのできる「キッチン」が設けられている。「キッチン」には、プレーヤが直接的に動作を制御することのできないノンプレーヤキャラクタとして、例えばハンターAに対して料理を作るネコの外観をした調理キャラクタEが居住している。
ハンターAは、調理キャラクタEを自身の召使のような存在として複数匹所有する(雇う)ことができる。具体的にはハンターAは、調理キャラクタEを1匹目は無料で、二匹目以降は相応の金額で「行商人」等から取得することができる。調理キャラクタEは、ハンターAに雇われると、この「キッチン」に居住するようになる。
ハンターAは、この「キッチン」に移動し、調理キャラクタEに指示を出したり食材(例えば生肉や魚等)を差し出したりすることにより、調理キャラクタEに調理させることができる。また、ハンターAは、調理キャラクタEと会話したり、調理キャラクタEの要求する食材を調理キャラクタEに与えたり、あるいは調理キャラクタEから所定のアイテムを受け取ったりすることができる。ハンターAは、調理キャラクタEが調理した料理を食べることによって、自身の能力(例えば体力や攻撃力)を上げることができる。
本実施形態では、上記した料理を作る調理キャラクタEとは別に、上述したように、ハンターAが狩猟や採取等の「クエスト」に行く際、お供として一緒に連れて行くことができるネコの外観をしたオトモキャラクタFが登場する。オトモキャラクタFは、狩猟時にモンスター等に遭遇すると単独でモンスター等に攻撃してハンターAを補助する行動をとる。
ハンターAは、オトモキャラクタFを相応の金額で「行商人」等から取得する(雇う)ことができる。オトモキャラクタFは、ハンターAに雇われると、「キッチン」に居住するようになる。ハンターAは、オトモキャラクタFを所定の条件下で所定数(例えば13匹)まで所有することができる。
「キッチン」では、複数のオトモキャラクタFを所有しているとき「クエスト」にお供として連れ出すオトモキャラクタFを選択したり、オトモキャラクタFの階級(後述)を変更したり、あるいはオトモキャラクタFを排除(ゲーム上では「解雇」という)したり、あるいは所定数の範囲内で新規に取得したりすることができる。
また、オトモキャラクタFは、階級分けされている。階級には、例えば「レギュラー」及び「控え」が設定されており、ハンターAは「レギュラー」に登録したオトモキャラクタFを「クエスト」に帯同させることができる。「レギュラー」には例えば3匹まで登録することができ、「控え」には例えば10匹まで登録することができる。「レギュラー」及び「控え」におけるオトモキャラクタFの入れ替えは、プレーヤによる所定の操作により可能となっている。
オトモキャラクタFには、各種のステータスがデータの形で設定されている(このステータスのデータは、特許請求の範囲に記載の「属性情報」に相当する。)。図5は、オトモキャラクタFのステータスを表すオトモキャラクタ用のギルドカード(以下、「キャラクタカード」という。)の一例である。このキャラクタカード19で表されるステータスデータは、ハンターがオトモキャラクタを所有したとき、上述したギルドカード18のデータとともにRAM4(特許請求の範囲に記載の「記憶手段」に相当)に記憶されるものである。このキャラクタカード19は、図5に示すように、プレーヤの操作により表示部9の表示画面上に表示させることができる。
なお、他のプレーヤとの間でギルドカードが交換されると、ギルドカード18で表されるデータも、他のプレーヤが操作するゲーム装置1との間で互いに送受信される。この場合、キャラクタカード19で表されるステータスデータもギルドカード18で表されるデータとともに、他のゲーム装置1との間で互いに送受信される。すなわち、ギルドカード18を交換した後は、自己のゲーム装置1では、他のプレーヤが所有するオトモキャラクタのステータスをキャラクタカード19を用いて表示させることができ、他のプレーヤのゲーム装置1では、自己が所有するオトモキャラクタのステータスをキャラクタカード19を用いて表示させることができる。
また、他のプレーヤとの間でギルドカード18が交換されない場合であって、オトモキャラクタが他のプレーヤに付与されたときは、キャラクタカード19で表されるステータスデータは、ギルドカード18で表されるデータをともなわずに別途、他のプレーヤのゲーム装置1に転送される。
キャラクタカード19は、上部にオトモキャラクタの顔と固有名称(図では「パトリシア」)が記載されており、その下部に各ステータスとその値とが記載されている。
各ステータスについて説明すると、「レベル」は、戦闘時に高いほど有利となるレベルのことであり(例えば20段階設定されている。)、このレベルが高いほど狩猟等に出たときの体力、攻撃力及び防御力が増し、そのオトモキャラクタを狩猟に連れて行ったハンターにより有利になる。なお、図5には示していないが、オトモキャラクタのステータスとして「戦闘経験値」が設定されており、この「戦闘経験値」により「レベル」の段階が決定される。「戦闘経験値」は、オトモキャラクタを「クエスト」に連れて行きその「クエスト」が成功すると上昇するようになっている。
「攻撃力」は、モンスター等との戦闘時においてモンスターに与えるダメージを数値化したものであり、この値が高いほどモンスター等のダメージが大きくなる。「防御力」は、モンスター等との戦闘時においてモンスター等の攻撃時に対するダメージの受け難さを表すものであり、この値が高いとよりダメージを受け難くなっている。
「なつき度」は、オトモキャラクタのプレーヤに対する親密度を示すものであり、「クエスト」に連れていきその「クエスト」が成功すると「なつき度」が上昇するようになっている。「なつき度」は図5に示すように例えばハートの数で表され、「なつき度」が高い(ハートの数が多い)と、オトモキャラクタの無駄な行動が減ったり、モンスターとの対戦時にダメージを受けたときより速く回復する行動をとったり、あるいは狩猟に連れて行ったときのハンターとの物理的な距離(ハンターに付いて行く距離)が接近したりする。つまり、ハンターとの距離が短いほど「なつき度」が高いことを示す。
「なつき度」は、ハンターに雇われたときの初期値が例えば「3500」に設定されている(例えば0〜7000の間で変化する)。なお、後述するが、このオトモキャラクタは他のハンターに付与されることがあるのであるが、付与された直後は、当該オトモキャラクタと他のハンターとの親密度は有していないとして、「なつき度」は「0」にリセットされる。
「毛並み」とは、オトモキャラクタとしてのネコの外観上の特徴を表すものであり、複数種類が用意されている。ハンターがオトモキャラクタを初めて雇うときにランダムに決定されるが、ハンターの「クエスト」レベルに応じて登場するオトモキャラクタの「毛並み」の種類が異なり、「クエスト」レベルが高いほどよりレアな「毛並み」のオトモキャラクタが登場するようになっている。
「性格」とは、モンスター等との戦闘時における行動に関するものであり、例えば爆弾好き又は接近戦好き、無謀又は臆病、攻撃目標がモンスターの種類毎に存在するボスのモンスターをねらうか否か等の種類がある。この「性格」も、ハンターがオトモキャラクタを初めて雇うときにランダムに決定される。
「攻撃系統」とは、モンスター等に対する攻撃時にモンスターを切断するのを好む傾向にあるのか、又は打撃するのを好む傾向にあるのかを示すものである。「攻撃傾向」とは、モンスター等に対する攻撃時に、例えば爆弾等を使って遠距離で攻撃するのを好む傾向にあるのか、又は刀等を使って近距離で攻撃するのを好む傾向にあるのかを示すものである。これら「攻撃系統」や「攻撃傾向」も、ハンターがオトモキャラクタを初めて雇うときにランダムに決定される。
「特殊能力」とは、オトモキャラクタが複数種類を備えることができる能力、例えば行動の素早さ、ダメージを受けたときの回復の早さ等といった特殊な能力のことである。オトモキャラクタは、例えば3種類以下の特殊能力を備えるように設定されている。図5では、「特殊能力」の欄に、「特殊能力」を取得するためのポイント(以下、「にゃんこポイント」という。)の一例(図では「42ポイント」)が表示されている。この「にゃんこポイント」の値に基づいて、取得できる「特殊能力」の種類が決められており、取得可能な範囲でプレーヤが「特殊能力」を設定することができる。図5の「特殊能力」の欄の下側には、取得した「特殊能力」が表示されている。同図によると、「麻痺攻撃術」、「回復の角笛」及び「ネコボマー」が表示されている。
オトモキャラクタの上記ステータスのうち、「戦闘経験値」、「なつき度」及び「にゃんこポイント」は、ハンターがオトモキャラクタを「クエスト」に連れて行き、その「クエスト」が成功すると、それぞれの値が上昇するようになっている。この場合、「戦闘経験値」が上昇すれば、その値に応じて「レベル」も上昇していく。
また、オトモキャラクタの上記ステータスのうち、「戦闘経験値」、「攻撃力」、「防御力」、「なつき度」及び「にゃんこポイント」は、所定のトレーニング(例えばシャドウボクシング、腹筋運動等)を行わせることにより、それらの値を所定の範囲でそれぞれ上昇させることができるようになっている。ハンターは、このように、オトモキャラクタを帯同させた「クエスト」を達成することにより、あるいはオトモキャラクタにトレーニングを行わせたりすることにより、オトモキャラクタを、いわゆる「育成」することができる。
また、図5には示していないが、オトモキャラクタのステータスとして、「里親」、「固有ID」及び「オトモ回数」が記憶される。
「里親」は、オトモキャラクタを最初に雇ったハンター又はプレーヤのことであり、ステータスとしてその名前が記憶される。「里親」の名前は、プレーヤがハンター又はプレーヤの名称として任意に設定することができる。
「固有ID」は、オトモキャラクタがハンターに雇われると設定され、オトモキャラクタの識別情報となるものである。この固有IDは、他のハンターに付与されて他のハンターに所有された場合でも変更されないようになっている。
「オトモ回数」は、ハンターがオトモキャラクタを「クエスト」にお供させ、その「クエスト」が成功した場合の回数を表すものである。この「オトモ回数」は、後述するように、ハンターに所定の特典が付与されるときに用いられる。また、後述するが、「オトモ回数」は、オトモキャラクタが付与された直後は、他のハンターは当該オトモキャラクタを未だ一度も「クエスト」にお供させていないので、「0」にリセットされる。
本実施形態では、プレーヤ(ハンター)は、図6に示すように、自己の所有するオトモキャラクタを複数の他のプレーヤ(ハンター)に対して付与することができるようになっている。例えばプレーヤP1は、自己が所有しているオトモキャラクタである例えば「パトリシア(オトモキャラクタの固有の名称)」を、プレーヤP2,P3,P4にそれぞれ付与することができる。この場合、自己が所有しているオトモキャラクタは、そのまま所有する状態が維持され、すなわち、自己が所有しているオトモキャラクタの分身が他のプレーヤに付与されることになる。したがって、一度の付与行為によって同じ固有IDのオトモキャラクタが2匹存在することになる。
具体的には、プレーヤが操作するハンターが「オンライン集会所」に移動し、自己を含む複数のプレーヤが「オンライン集会所」に集まったとき、ワイヤレスLAN機能を用いて各ゲーム装置1が相互に通信を行うことによって、オトモキャラクタに関するデータが他のプレーヤのゲーム装置1に送信される。他のプレーヤのゲーム装置1においては、送信されたオトモキャラクタに関するデータを受信することにより、他のプレーヤのゲーム装置1で動作制御されるハンターが、当該オトモキャラクタを所有することができる。
この場合、プレーヤP1が他のプレーヤP2,P3,P4に付与したオトモキャラクタが有する固有ID、固有の名称、里親名及びレベル等の各種のステータスデータは、ほぼそのまま他のプレーヤP2,P3,P4において引き継がれることになる。そのため、例えばプレーヤP2では、付与されて所有するオトモキャラクタが、そのオトモキャラクタのステータスデータである固有IDや里親名等に基づいて、プレーヤP1から付与されたオトモキャラクタであることが認識される。
さらに、プレーヤP2は、図6に示すように、プレーヤP1から付与されたオトモキャラクタを例えばプレーヤP5に付与することができ、プレーヤP3は、プレーヤP1から付与されたオトモキャラクタを例えばプレーヤP6,P7にそれぞれ付与することができる。この場合も、当該オトモキャラクタが有する各種のステータスデータは、そのままプレーヤP5あるいはプレーヤP6,P7に引き継がれる。したがって、各プレーヤ間同士では、同一の固有情報を有するオトモキャラクタが複数存在することになる。
プレーヤは、他のプレーヤへのオトモキャラクタの付与操作を所定条件下で何度でも行うことができ、オトモキャラクタの付与回数が多くなると、オトモキャラクタから所定のアイテムを取得することができる。このアイテムとしては、オトモキャラクタのステータスの値(例えば攻撃力の値や防御力の値等)を上昇させるために用いられるスキルの値を上昇させる、例えば「猫守珠」及び「猫攻珠」といったものが挙げられる。
具体的には、オトモキャラクタの付与回数が計数され、当該付与回数が所定回数(例えば10のn倍(nは整数))になると、アイテム手渡し用のフラグがプレーヤの所有するオトモキャラクタに設定される。その後、ハンターが「キッチン」において、アイテム手渡し用のフラグが設定されたオトモキャラクタに話しかけることにより、当該アイテムが取得されるようになっている。
このように、プレーヤにとっては、オトモキャラクタを他のプレーヤに付与し、その付与回数が増えることにより、アイテムを取得できる可能性が高まるので、オトモキャラクタをできる限り付与しようとする。オトモキャラクタを付与するためには、他のプレーヤとゲーム装置1を介して通信を行わなければならず、その結果、他のプレーヤとの交流が深まり、ゲームをより一層楽しむことができるとの利点を有する。
各プレーヤ(ハンター)は、オトモキャラクタを所有しているとき、「クエスト」に連れて行く、あるいは所定のトレーニングを行う等によってオトモキャラクタのステータスの値を上昇させる、すなわちオトモキャラクタを育成することができるのであるが、同様に、オトモキャラクタが付与された他のハンターにおいても、他のプレーヤに雇われる状態となり、オトモキャラクタを育成することができる。したがって、各プレーヤのプレイ時間の経過によっては、同じ固有IDを有するオトモキャラクタであっても、育成の度合いの異なるオトモキャラクタが存在することになる。
なお、オトモキャラクタは、付与元のプレーヤに戻すことはできないようになっている。これは、付与元のプレーヤが動作制御するハンターが同じ固有IDのオトモキャラクタを複数保有することを回避するためである。
さらに、本実施形態では、プレーヤがオトモキャラクタを付与した他のプレーヤと、再びハンターを介して「オンライン集会所」で出会い、互いに通信を行ったとき、当該オトモキャラクタのステータスデータの値(例えば「クエスト」にお供した回数等を示す「育成の度合い」)がある程度上昇しておれば、里親のプレーヤに所定の特典が与えられるようになっている。
ここで、所定の特典としては、所定のアイテムを生産するのに必要なアイテム(後述の「里親チケット」)や、トレーニング効果を向上させることのできるアイテム等を取得することが挙げられる。具体的には、図7に示すように、プレーヤP1とプレーヤP2とがハンターを介して「オンライン集会所」に集まり、プレーヤP1がプレーヤP2にオトモキャラクタを付与するとする。その後、図8に示すように、付与されたオトモキャラクタがプレーヤP2において育成されるとする。
例えば、プレーヤP2がオトモキャラクタを「クエスト」にお供させ、その回数(以下、「オトモ回数」という。)が例えば5回になると、このオトモ回数として「5回」がキャラクタカード19に格納されるステータスデータとして記録される。さらに、プレーヤP2がオトモキャラクタを例えば10回「クエスト」にお供させると、そのオトモ回数として「10回」がキャラクタカード19のステータスデータとして記録され、以下、オトモ回数が増加する毎にその回数がキャラクタカード19のステータスデータとして記録されていく。
このような場合において、図9に示すように、再び、プレーヤP1とプレーヤP2とが「オンライン集会所」に集まり、プレーヤP1とプレーヤP2とが通信を行うと、キャラクタカード19のステータスデータとして記録された、オトモキャラクタのプレーヤP2におけるオトモ回数の値がプレーヤP1に送信される。プレーヤP1では、オトモ回数が所定回数(例えば10回)に到達しているか否かを判別し、オトモ回数が所定回数に到達していると、そのことを示すフラグ(以下、「活躍フラグ」という。)が、プレーヤP1が所有する付与元のオトモキャラクタに設定される。
その後、プレーヤP1が「活躍フラグ」が設定されたオトモキャラクタと「キッチン」において会話をすることにより、「活躍フラグ」が設定されているか否かが判別され、「活躍フラグ」が設定されていると所定の特典がプレーヤP1の制御対象のハンターに与えられる。
そのため、里親のプレーヤは、他のプレーヤにおいて自己が付与したオトモキャラクタが育成され、育成の度合いが高くなると、所定の特典が与えられることから、他のプレーヤに自身が所有するオトモキャラクタを積極的に付与しようとする。オトモキャラクタを付与するためには、「オンライン集会所」に移動し、他のプレーヤとゲーム装置1同士で通信を行う必要があることから、コミュニケーションの活性化が図られることになる。
また、プレーヤは、自己が付与したオトモキャラクタの育成の度合いによって所定の特典が取得できるが、所定の特典を取得するためには、オトモキャラクタのオトモ回数の値を他のプレーヤから受信しなければならず、すなわち、再び、他のプレーヤとゲーム装置1同士で通信を行う必要があることから、さらなるコミュニケーションの活性化が図られることになる。
このように、本実施形態は、オトモキャラクタを付与することによるプレーヤ間のコミュニケーションを促進することを目的としているが、それに加えて、付与したオトモキャラクタが育成されたことが付与元のプレーヤに伝達されることによってプレーヤ間のさらなるコミュニケーションの促進が図られる。
次に、オトモキャラクタを付与する場合の付与処理について、図10に示すフローチャート及び表示部9に表示される表示画面(図3及び図11〜図15)を参照して説明する。
各ゲーム装置1では、プレーヤによりゲームの開始若しくは再開の指示が行われると、ゲームメディア17からハンターのゲーム開始時若しくは再開時の画像データと拠点フィールドにおけるゲーム進行プログラムとが読み出され、画像データに基づいて表示部9にゲーム開始時若しくは再開時のゲーム画面が表示されてゲーム可能状態となる。
本実施形態では、初めてゲームを始めるときやゲームを一旦終了した後、再開するときは拠点フィールドである「村」の広場からゲーム可能状態となるように設定されているので、図3(a)に示したように、ハンターAが「村」の広場に居る状態の画像が表示部9に表示され、プレーヤはこの表示状態からハンターの動作を制御してゲームを進行させることになる。
そして、例えば、プレーヤがハンターの動作を制御して「クエスト」を受注するための「オンライン集会所」に移動させると、ゲームメディア17から「オンライン集会所」内の画像データとその「オンライン集会所」内でのゲーム進行プログラムがゲームメディア17からRAM4に読み出され、図3(b)に示したように、表示部9に「オンライン集会所」内のゲーム画面が表示される。
このとき、他のゲーム装置1を操作するプレーヤが同様に自己の操作するハンターCを「オンライン集会所」に移動させると、他のゲーム装置1からハンターAを操作するプレーヤのゲーム装置1に、ハンターCが「オンライン集会所」に移動したことの移動情報とハンターCを特定する情報とが送信される。各ゲーム装置1では、上記移動情報とハンター特定情報とに基づいて、図3(b)に示すように、表示部9のゲーム画面に自機で制御されるハンターAと他のゲーム装置1で制御されるハンターCとが「オンライン集会所」内に入っている画像が表示される。
以下、ハンターAを操作しているゲーム装置1に関して説明すると、この表示状態において、ゲーム装置1では、図10に示すように、プレーヤによってメニューを表示させるための操作が行われたか否かの判別が行われる(S1)。メニューを表示させるための操作がない場合(S1:NO)、操作待ち状態となる。また、メニューを表示させるための操作が行われたと判別されると(S1:YES)、ハンターAがオトモキャラクタを一匹以上所有しているか否かが判別される(S2)。オトモキャラクタを一匹以上所有している場合(S2:YES)、「オンライン集会所」に他のハンターCが1人以上いるか否かが判別される(S3)。
ステップS3において「オンライン集会所」に他のハンターCが1人以上いる場合(S3:YES)、オトモキャラクタを付与することができる条件が成立したので、図11に示すように、メニューの一覧21を表示画面の右側部分に表示させる(S4)。メニューには、アイテムに関する操作を行うための「アイテム」、調合に関する操作を行うための「調合」、「クエスト」を確認するための「クエスト確認」、何らかのアクションを操作するための「アクション」、「集会所」にいるプレーヤの一覧を表示するための「プレーヤ一覧」、「ギルドカード」に関する操作を行うための「ギルドカード」及びオトモキャラクタを他のプレーヤに付与するための「オトモ渡し」等が項目として含まれる。
ステップS2においてハンターAがオトモキャラクタを一匹以上所有していない場合(S2:NO)、又はステップS3において「オンライン集会所」に他のハンターCが1人以上いない場合(S3:NO)も、メニューの一覧21が表示されるが、この場合のメニューの「オトモ渡し」の項目はグレー色で表され、プレーヤが当該項目を操作設定できないようにされる(S5)。すなわち、ハンターAがオトモキャラクタを一匹以上保有していない、又は「オンライン集会所」に他のハンターCが1人以上いない場合には、ハンターAは、オトモキャラクタを他のハンターCに付与することができないからである。
次いで、「オトモ渡し」の項目が操作されたか否かが判別される(S6)。ここで、プレーヤがオトモキャラクタの付与をキャンセルする操作を行うと(S6:キャンセル)、メニュー一覧21が非表示になり(S7)、処理はステップS1に戻る。なお、上記キャンセルする操作としては、例えばプレーヤによる「×」ボタンの操作が挙げられる。また、「オトモ渡し」の項目の操作がない場合(S6:NO)、操作待ち状態となる。
ステップS6において「オトモ渡し」の項目が操作された場合(S6:YES)、図12に示すように、オトモキャラクタを他のハンターCに付与するための「渡す」、「レギュラー」と「控え」とにおいてオトモキャラクタを入れ替えるための「入れ替え」、及びオトモキャラクタを解雇するための「解雇する」の各項目が設けられたサブメニュー22が表示される(S8)。
次に、「渡す」、「入れ替え」及び「解雇する」が示されたサブメニュー22の中から「渡す」の項目の設定操作がされたか否かが判別される(S9)。「渡す」の項目の設定操作がない場合(S9:NO)、操作待ち状態となる。また、プレーヤによって「渡す」の項目の操作設定がされると(S9:YES)、ハンターAが所有するオトモキャラクタの一覧23が、例えば図13に示すように表示画面の上部右側部分に表示される(S10)。
次いで、ハンターAが所有するオトモキャラクタの一覧23の中からいずれかのオトモキャラクタが選択されたか否かの判別が行われる(S11)。いずれかのオトモキャラクタの選択操作がない場合(S11:NO)、操作待ち状態となる。
いずれかの付与しようとするオトモキャラクタが選択操作されると(S11:YES)、付与先であるハンターCの一覧が表示される(S12)。この場合、付与先としては「オンライン集会所」に集まった、他のプレーヤが操作する他のハンターCの一覧24が、例えば図14に示すように表示される。
次いで、他のハンターCの一覧24からいずれかのハンターの選択操作がされたか否かの判別が行われる(S13)。いずれかのハンターの選択操作がない場合(S13:NO)、操作待ち状態となる。
また、付与先であるハンターCが選択操作されると(S13:YES)、ハンターAが付与したことを表すモーションが、例えば図15に示すように表示される(S14)。すなわち、ハンターAがハンターCに対してオトモキャラクタFを付与している様子が表示される。また、このとき、ハンターAが操作されるゲーム装置1からハンターCが操作されるゲーム装置1に、オトモキャラクタFに関するデータが送信される。オトモキャラクタFに関するデータには、ステータスデータの他に、オトモキャラクタFを付与先であるハンターCが操作されるゲーム装置1の表示部9に表示させるための表示実行指令が含まれている。
すなわち、オトモキャラクタの画像データは、ゲームプログラムに予め組み込まれており、付与先のゲーム装置1は、付与元のゲーム装置1から上記表示実行指令が送信されると、必要に応じてオトモキャラクタの画像データをゲームデータから読み出し、表示部9にオトモキャラクタを表示する。したがって、オトモキャラクタの画像データは、実際にゲーム装置1間で送受信されるのではなく、上記処理によって、あたかもオトモキャラクタを付与元のゲーム装置1から付与先のゲーム装置1に付与したように表示される。
次いで、オトモキャラクタの付与先のハンターCが操作されるゲーム装置1からオトモキャラクタを受け取ったことの情報を受信したか否かの判別が行われる(S15)。付与先のゲーム装置1からオトモキャラクタを受け取ったことの情報を受信した場合(S15:YES)、オトモキャラクタの付与回数を更新する(S16)。すなわち、付与前の付与回数に「1」を加え、新たな付与回数とする。この付与回数は、上述したように、所定の回数に達すると、付与元のプレーヤに所定の特典が与えられるようになっている。なお、所定の特典を与えるためにカウントされる付与回数としては、付与するために選択したオトモキャラクタの付与回数でもよく、付与元のプレーヤが所有する全てのオトモキャラクタの付与回数でもよい。
一方、付与先のゲーム装置1からオトモキャラクタを受け取ったことの情報を受信していない間に(S15:NO)、プレーヤの操作(例えば「×」ボタンの操作)によってオトモキャラクタの付与を取り消すか否かの判別が行われる(S17)。プレーヤがオトモキャラクタの付与を取り消す操作を行った場合(S17:YES)、付与回数を更新せずに、オトモキャラクタの付与処理を終了する。すなわち、付与先のゲーム装置1からオトモキャラクタを受け取ったことの情報を受信する前に、プレーヤの操作によってオトモキャラクタの付与を取り消すことができる。
プレーヤがオトモキャラクタの付与を取り消す操作を行わない場合には(S17:NO)、ステップS15に戻る。すなわち、付与先のゲーム装置1からオトモキャラクタを受け取ったことの情報を受信するか、又はプレーヤによるオトモキャラクタの付与を取り消す操作が行われるまで、ステップS15及びステップS17の判別処理を繰り返し、待機する。
次に、オトモキャラクタの受け取り処理について、図16に示すフローチャート及び表示部9に表示される表示画面(図17〜図20)を参照して説明する。
オトモキャラクタを受け取るには、オトモキャラクタを付与する場合と同様に、付与先のハンターCが「オンライン集会所」に移動していることが必要となる。すなわち、付与先のハンターCが操作されるゲーム装置1では、いずれかのゲーム装置1からオトモキャラクタのデータが送信されたことの情報が受信されたか否かの判別が行われる(S21)。当該ゲーム装置1でその情報が受信された場合(S21:YES)、図17に示すように、オトモキャラクタを表すネコのアイコン25が表示画面の中央上部に点滅表示される(S22)。
すなわち、付与先のプレーヤは、「オンライン集会所」にハンターを移動させたとき、表示画面にネコのアイコン25が表示されることによって、いずれかのハンターが自己にオトモキャラクタを付与しようとしていることが認識できる。
次いで、メニューを表示させるための操作が行われたか否かの判別が行われる(S23)。付与先のプレーヤがオトモキャラクタを取得するためには、メニューを表示させる必要があるからである。
メニューを表示させるための操作が行われたと判別されると(S23:YES)、図18に示すように、メニューの一覧26が「オンライン集会所」の表示画面の右側部分に表示される(S24)。この場合、メニュー一覧には、キャラクタのステータスを表示させるための「ステータス」、「詳細情報」、「資料」、「オプション」、「プレイヤーログ」及びオトモキャラクタを受け取るための「受け取り」等が項目として含まれる。また、ステップS23においてメニューを表示させるための操作が行われない場合(S23:NO)、操作待ち状態となる。
その後、プレーヤによって「受け取り」の項目が操作されたか否かが判別され(S25)、「受け取り」の項目が操作されない場合(S25:NO)、操作待ち状態となる。また、例えばプレーヤがオトモキャラクタを受け取らないようにするために、「受け取り」をキャンセルする操作(例えば「×」ボタンの操作)を行うと(S25:キャンセル)、受け取り処理が終了する。
また、ステップS25において「受け取り」の項目が操作されると(S25:YES)、図19に示すように、「オンライン集会所」にいるハンターCの一覧27が表示される(S26)。この場合、オトモキャラクタのデータを送信したゲーム装置1を操作するプレーヤ名の右横に、ネコのアイコン28が表示される。これにより、付与先のプレーヤは、どのプレーヤがオトモキャラクタを付与しようとしているかが認識できる。
次に、オトモキャラクタを受け取ることを示す、操作部13の「○」ボタンが操作されたか否かが判別され(S27)、「○」ボタンが操作されない場合(S27:NO)、操作待ち状態となる。また、例えばプレーヤがオトモキャラクタを受け取らないようにするために、キャンセルする操作(例えば「×」ボタンの操作)を行うと(S25:キャンセル)、受け取り処理が終了する。
また、ステップS27において「○」ボタンが操作されると(S27:YES)、送信されたオトモキャラクタの固有IDと、受信側のプレーヤが所有する各オトモキャラクタの固有IDとが一致しないか否かが判別される(S28)。固有IDが一致する場合(S28:NO)、当該オトモキャラクタのデータを受信できないことの失敗メッセージが表示される(S29)。例えば「同じオトモキャラクタが存在しています。これ以上、受け取れません。○ボタンを押してください。」といった失敗メッセージが表示される。
すなわち、同じ固有IDのオトモキャラクタを複数所持することは、データ処理が複雑になるので禁止されており、上記ステップS28の判別処理はその禁止事項を実施する処理である。上記失敗メッセージに応じてプレーヤが「○」ボタンを操作すると、表示画面に点滅表示されていたネコのアイコン25を消滅させて本処理を終了する。
ステップS28において固有IDが一致しない場合(S28:YES)、受信側のプレーヤが所有するオトモキャラクタの所有数に空きがあるか否かが判別される(S30)。すなわち、オトモキャラクタを受け取る場合には、受け取ったオトモキャラクタは「控え」に登録されることから、ここでは「控え」に空きがあるか否かが判別される。なお、「控え」に空きがない場合には、プレーヤの操作によって「控え」に登録されている、いずれかのオトモキャラクタを解雇することができる。また、プレーヤの操作によって「控え」に登録されているオトモキャラクタを「レギュラー」に登録することにより、「控え」に空きを作ることもできる。
オトモキャラクタの所有数に空きがない場合(S30:NO)、当該オトモキャラクタのデータを受信できないことの失敗メッセージが表示される(S31)。例えば「控えがいっぱいでこれ以上オトモキャラクタを受け取ることができません。○ボタンを押してください。」といった失敗メッセージが表示される。この失敗メッセージに応じてプレーヤが「○」ボタンを操作すると、表示画面に点滅表示されていたネコのアイコン25を消滅させる。この場合、付与元のゲーム装置1から受信していたオトモキャラクタに関するデータは破棄され、本処理を終了する。
一方、ステップS30においてオトモキャラクタの所有数に空きがある場合(S30:YES)、図20に示すように、オトモキャラクタを受け取ったことを表すメッセージ29を表示する(S32)。この場合、受信していたオトモキャラクタのステータスデータの内容は、キャラクタカードのステータスデータとしてRAM4に記憶される(S33)。この場合、オトモキャラクタのステータスのうち、「なつき度」の値と「オトモ回数」の値とは「0」にリセットされて記憶される。オトモキャラクタは、新しい主人となるハンターになついていないからであり、また新しい主人となるハンターとは「クエスト」には一度も帯同していないからである。
その後、付与元のゲーム装置1へオトモキャラクタを受け取ったことの情報を送信し(S34)、オトモキャラクタの受け取り処理を終了する。
上記のようにして付与先のハンターに、オトモキャラクタが付与されると、付与先のハンターが当該オトモキャラクタを所有することになる。すなわち、付与先のゲーム装置1では、必要に応じてオトモキャラクタの画像データを読み出し、それを表示部9に表示させる。ハンターは、当該オトモキャラクタを「クエスト」に帯同させたり、所定のトレーニングを行わせたりすることができる。本実施形態では、オトモキャラクタを「クエスト」にお供させる「オトモ回数」によって付与元のハンターに所定の特典が与えられるようになっている。
図21は、オトモキャラクタの「オトモ回数」によって付与元のハンターに所定の特典が与えられるときの処理手順を示したフローチャートである。
オトモキャラクタは、付与先のハンターで雇われることになると、「クエスト」にお供することにより、図8に示したように「オトモ回数」が更新される。そして、「オトモ回数」が所定回数に達したときに付与元のハンターと再び通信を行うと、付与元のハンターには所定の特典が与えられる。
付与元のハンターが「オンライン集会所」に移動すると(S41)、他のハンターから「キャラクタカード」の内容が含まれる「ギルドカード」を受け取ったか否かが判別される(S42)。「ギルドカード」を受け取った場合(S42:YES)、付与元のハンターが所有するオトモキャラクタの固有IDと、上記「キャラクタカード」にステータスデータが格納されているオトモキャラクタの固有IDとが一致するか否かが判別される(S43)。
固有IDが一致した場合(S43:YES)、すなわち、他のハンターが所有するオトモキャラクタの中に、過去に自己が付与したオトモキャラクタが存在する場合、固有IDが一致したオトモキャラクタのステータスデータを参照して、オトモキャラクタの「オトモ回数」が所定回数(例えば10回)以上であるか否かが判別される(S44)。
オトモキャラクタの「オトモ回数」が所定回数以上である場合(S44:YES)、図9に示したように、自己が所有するオトモキャラクタに対して、付与先においてオトモキャラクタが活躍していたことを示すフラグ(以下、「活躍フラグ」という。)が設定される(S45)。
その後、付与元のハンターが「キッチン」に入ったか否かが判別され(S46)、付与元のハンターが「キッチン」に入らない場合(S46:NO)、待ち状態となる。付与元のハンターが「キッチン」に入った場合(S46:YES)、「キッチン」にいるオトモキャラクタのステータスが参照され、「活躍フラグ」が設定されているオトモキャラクタがいるか否かが判別される(S47)。
「活躍フラグ」が設定されているオトモキャラクタがいる場合(S47:YES)、オトモキャラクタに対して「里親チケット」が設定される(S48)。ここで、「里親チケット」とは、所定のアイテムの生産に必要なチケットのことである。
次いで、当該ハンターが「里親チケット」が設定されたオトモキャラクタに対して会話をしたか否かが判別される(S49)。ハンターがオトモキャラクタと会話していない場合(S49:NO)、待ち状態となる。
また、ハンターが「里親チケット」が設定されたオトモキャラクタに対して会話をした場合(S49:YES)、ハンターに「里親チケット」が与えられる(S50)。なお、「オトモ回数」の所定回数は、上記したように、例えば10回で一つの「活躍フラグ」が設定されるようにされているが、所定回数が10回の倍数である場合、その倍数分の「活躍フラグ」が設定され、「活躍フラグ」の数に応じた種類若しくは数の「里親チケット」が与えられるようにしてもよい。あるいは「オトモ回数」に応じた種類の「活躍フラグ」を設定し、この「活躍フラグ」の種類に応じた種類若しくは数の「里親チケット」が与えられるようにしてもよい。
このように、過去に付与したオトモキャラクタが他のハンターのもとで「オトモ回数」を増やす等して活躍している場合、そのオトモキャラクタを付与した付与元のプレーヤに所定の特典が与えられるので、プレーヤは、他のハンターで付与したオトモキャラクタが活躍してくれることを期待してオトモキャラクタの付与を頻繁に行おうとする。オトモキャラクタを付与するには、他のプレーヤと通信を行わなければならないので、コミュニケーションの、活性化が図られることになる。
また、特典が付与されるための活躍フラグが設定される場合にも、オトモキャラクタの付与先の他のプレーヤとの通信が必要となるため、さらなるコミュニケーションの活性化が図られることになる。
なお、特典が与えられるハンターは、里親のハンターだけでなく、送信先のハンターであって、さらにそのオトモキャラクタを他のハンターに付与したハンターであってもよい。具体的には、図6で示したように、例えばプレーヤP2は、プレーヤP1からオトモキャラクタを付与され、プレーヤP5に同一のオトモキャラクタを付与しているが、プレーヤP5においてオトモキャラクタが、特典が与えられる条件を満足する程度に育成され、その育成情報がプレーヤP5からプレーヤP2に伝達された場合、プレーヤP2に特典が与えられるようにしてもよい。
また、里親のハンターは、送信先のハンターにオトモキャラクタを付与し、さらに下位の送信先のハンター(以下、「孫ハンター」という)に当該オトモキャラクタを付与した場合、孫ハンターにおけるオトモキャラクタが、特典が与えられる条件を満足する程度に育成され、その育成情報が孫ハンターから里親のハンターに伝達されたとき、里親のハンターに特典が付与されてもよい。具体的には、図6に示したように、プレーヤP1がプレーヤP2にオトモキャラクタを付与し、さらにプレーヤP2がプレーヤP5に当該オトモキャラクタを付与した場合、プレーヤP5においてオトモキャラクタが、特典が与えられる条件を満足する程度に育成され、その育成情報がプレーヤP5からプレーヤP1(里親のハンター)に伝達されたとき、プレーヤP1に特典が与えられるようにしてもよい。
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、ノンプレーヤキャラクタがネコをモチーフにしてデザインされたものとして説明したが、ノンプレーヤキャラクタはネコに限るものではない。また、他のプレーヤに付与されるノンプレーヤキャラクタとしては、上記オトモキャラクタに限らず、例えば調理キャラクタであってもよく、さらに他のノンプレーヤキャラクタであってもよい。
また、上記実施形態では、付与先のハンターに特典が与えられる条件として、オトモ回数が所定回数以上であることを挙げたが、特典が与えられる条件としてはこれに限らず、例えば「なつき度」、「レベル」あるいは「戦闘経験値」等が所定値以上であることとしてもよい。
また、上記実施形態では、ハンターと、ノンプレーヤキャラクタとが登場し、ハンターがノンプレーヤキャラクタを他のハンターに付与し、付与したノンプレーヤキャラクタが育成されたことによりハンターが特典を付与されるゲームについて説明したが、これに代えて、プレーヤが所定のキャラクタ(分身となるキャラクタであってよいしノンプレーヤキャラクタであってもよい。)を他のプレーヤに付与し、付与したキャラクタが育成されたことに基づいて、プレーヤ自身がゲーム上の所定の特典を付与されるゲームとしてもよい。
また、本実施形態では、発明が適用されるゲームとしてハンティングアクションゲームについて説明したが、適用されるゲームはこれに限定されるものではなく、他のアクションゲームやロールプレーイングゲームやレーシングゲームや格闘ゲームにも適用するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、無線LANによって相互にネットワークを構成した複数のゲーム装置1同士で通信が行われる場合について説明したが、この構成に代えて、インターネット等の通信回線を介して複数のゲーム装置1が例えばゲームサーバに接続された構成とされてもよい。この場合、ゲーム装置1としては、通信回線を介してゲームサーバと通信可能な機能を備えた、例えば家庭用テレビゲーム機やオンラインゲームのゲームソフトが搭載されているパーソナルコンピュータ等が採用される。また、上記実施形態では、ネットワークを構成するゲーム装置1の台数を4台として説明したが、その台数は4台に限られず、2台以上の任意の台数でネットワークを構成することができる。