JP2007059847A - 半導体記憶装置、半導体記憶装置の製造方法及び半導体記憶装置の情報書き換え方法 - Google Patents

半導体記憶装置、半導体記憶装置の製造方法及び半導体記憶装置の情報書き換え方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007059847A
JP2007059847A JP2005246824A JP2005246824A JP2007059847A JP 2007059847 A JP2007059847 A JP 2007059847A JP 2005246824 A JP2005246824 A JP 2005246824A JP 2005246824 A JP2005246824 A JP 2005246824A JP 2007059847 A JP2007059847 A JP 2007059847A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
multilayer film
diffusion region
voltage
film
charge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005246824A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Ono
隆 小野
Narihisa Fujii
成久 藤井
Takashi Yuda
崇 湯田
Kenji Onuki
健司 大貫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP2005246824A priority Critical patent/JP2007059847A/ja
Priority to CNA2006100773753A priority patent/CN1921123A/zh
Priority to KR1020060040651A priority patent/KR20070024337A/ko
Priority to US11/425,710 priority patent/US20070045713A1/en
Publication of JP2007059847A publication Critical patent/JP2007059847A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/68Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable by only the electric current supplied, or only the electric potential applied, to an electrode which does not carry the current to be rectified, amplified or switched
    • H01L29/76Unipolar devices, e.g. field effect transistors
    • H01L29/772Field effect transistors
    • H01L29/78Field effect transistors with field effect produced by an insulated gate
    • H01L29/792Field effect transistors with field effect produced by an insulated gate with charge trapping gate insulator, e.g. MNOS-memory transistors
    • H01L29/7923Programmable transistors with more than two possible different levels of programmation
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C16/00Erasable programmable read-only memories
    • G11C16/02Erasable programmable read-only memories electrically programmable
    • G11C16/04Erasable programmable read-only memories electrically programmable using variable threshold transistors, e.g. FAMOS
    • G11C16/0466Erasable programmable read-only memories electrically programmable using variable threshold transistors, e.g. FAMOS comprising cells with charge storage in an insulating layer, e.g. metal-nitride-oxide-silicon [MNOS], silicon-oxide-nitride-oxide-silicon [SONOS]
    • G11C16/0475Erasable programmable read-only memories electrically programmable using variable threshold transistors, e.g. FAMOS comprising cells with charge storage in an insulating layer, e.g. metal-nitride-oxide-silicon [MNOS], silicon-oxide-nitride-oxide-silicon [SONOS] comprising two or more independent storage sites which store independent data
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/66007Multistep manufacturing processes
    • H01L29/66075Multistep manufacturing processes of devices having semiconductor bodies comprising group 14 or group 13/15 materials
    • H01L29/66227Multistep manufacturing processes of devices having semiconductor bodies comprising group 14 or group 13/15 materials the devices being controllable only by the electric current supplied or the electric potential applied, to an electrode which does not carry the current to be rectified, amplified or switched, e.g. three-terminal devices
    • H01L29/66409Unipolar field-effect transistors
    • H01L29/66477Unipolar field-effect transistors with an insulated gate, i.e. MISFET
    • H01L29/66833Unipolar field-effect transistors with an insulated gate, i.e. MISFET with a charge trapping gate insulator, e.g. MNOS transistors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Non-Volatile Memory (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)

Abstract

【課題】書き込み前と書き込み後の読み出し電流の差を大きくできる半導体記憶装置、その製造方法及び情報書き換え方法を提供する。
【解決手段】半導体記憶装置100は、第1拡散領域11と、ゲート絶縁膜32と、ゲート電極31と、第1多層膜141と、第3拡散領域113とを備える。ゲート絶縁膜32は、第1拡散領域11から離れた位置において、半導体基板10の上に形成されている。ゲート電極31は、ゲート絶縁膜32の上に形成されている。第1多層膜141は、第1拡散領域11とゲート絶縁膜32との間において、半導体基板10の上に形成されている。第3拡散領域113は、半導体基板10において第1多層膜141の付近に形成されている。第3拡散領域113は、不純物濃度が第1拡散領域11よりも低い。第1多層膜141には、正電荷(ホール)が主体として蓄積された後に、負電荷(電子)が主体として蓄積されて書き込みが行われる。
【選択図】 図14

Description

本発明は、半導体記憶装置、半導体記憶装置の製造方法及び半導体記憶装置の情報書き換え方法に関する。
従来から、MONOS(Metal−Oxide−Nitride−Oxide−Semiconductor)型の不揮発性のメモリセルが提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。特許文献1,2,4には、ONO(Oxide−Nitride−Oxide)膜の上に電極が形成される構造が示されている。特許文献3には、ONO(Oxide−Nitride−Oxide)膜の上に電極がない構造が示されている。
米国特許第5408115号(第1−12頁、第1−6図) 米国特許第6255166号(第1−20頁、第1−18図) 特開2005−64295(第1−22頁、第1−17図) 特開平6−309881(第1−4頁、第1−4図)
ONO膜の上に電極がない構造は、ONO膜の上に電極が形成される構造に比べて、制御のしやすさの点やコストの点などで有利である。
しかし、特許文献3の技術では、ONO膜の上に電極がないため、ONO膜への書き込みが行われる前の読み出し電流と、ONO膜への書き込みが行われた後の読み出し電流との差が不十分な傾向にある。
本発明の目的は、ONO膜への書き込みが行われる前の読み出し電流と、ONO膜への書き込みが行われた後の読み出し電流との差を大きくすることができる半導体記憶装置、半導体記憶装置の製造方法及び半導体記憶装置の情報書き換え方法を提供することにある。
本発明に係る半導体記憶装置は、第1拡散領域と、ゲート絶縁膜と、ゲート電極と、第1多層膜と、第3拡散領域とを備える。第1拡散領域は、半導体基板において形成されている。ゲート絶縁膜は、第1拡散領域から離れた位置において、半導体基板の上に形成されている。ゲート電極は、ゲート絶縁膜の上に形成されている。第1多層膜は、第1拡散領域とゲート絶縁膜との間において、半導体基板の上に形成されている。第3拡散領域は、半導体基板において第1多層膜の付近に形成されている。第3拡散領域は、不純物濃度が第1拡散領域よりも低い。第1多層膜には、第1電荷が主体として蓄積された後に、第2電荷が主体として蓄積されて書き込みが行われる。第2電荷は、第1電荷と逆極性である。
この半導体記憶装置では、第1多層膜には、第1電荷が主体として蓄積される。これにより、第1多層膜への書き込みが行われない場合の読み出し電流を大きくすることができる。また、第1多層膜には、第1電荷が主体として蓄積された後に、第2電荷が主体として蓄積されて書き込みが行われる。これにより、第1多層膜への書き込みが行われた場合の読み出し電流を小さくすることができる。
このように、第1多層膜への書き込みが行われない場合の読み出し電流を大きくすることができ、第1多層膜への書き込みが行われた場合の読み出し電流を小さくすることができる。このため、第1多層膜への書き込みが行われない場合の読み出し電流と、第1多層膜への書き込みが行われた場合の読み出し電流との差を大きくすることができる。
本発明に係る半導体記憶装置の製造方法は、第1ステップと、第2ステップと、第3ステップと、第4ステップと、第5ステップと、第6ステップと、第7ステップと、第8ステップと、第9ステップと、第10ステップとを備える。第1ステップでは、半導体基板が準備される。第2ステップでは、半導体基板の上に第1絶縁膜が形成される。第3ステップでは、第1絶縁膜の上に第1導電性膜が形成される。第4ステップでは、第1導電性膜がエッチングされてゲート電極が形成される。第5ステップでは、第1絶縁膜がエッチングされてゲート絶縁膜が形成される。第6ステップでは、ゲート電極の側面と半導体基板の表面とを覆うように、第2絶縁膜が形成される。第7ステップでは、半導体基板において、ゲート電極の付近に第3拡散領域と第4拡散領域とが形成される。第8ステップでは、第2絶縁膜の上に少なくとも第3絶縁膜が形成される。第9ステップでは、少なくとも第2絶縁膜及び第3絶縁膜がエッチングされて第1多層膜及び第2多層膜が形成される。第10ステップでは、半導体基板において、第3拡散領域よりゲート絶縁膜から遠い位置に第1拡散領域が形成され、第4拡散領域よりゲート絶縁膜から遠い位置に第2拡散領域が形成される。第1多層膜には、第1電荷が主体として蓄積された後に、第2電荷が主体として蓄積されて書き込みが行われる。第2電荷は、第1電荷と逆極性である。
この半導体記憶装置の製造方法では、第1多層膜には、第1電荷が主体として蓄積される。これにより、第1多層膜への書き込みが行われない場合の読み出し電流を大きくすることができる。また、第1多層膜には、第1電荷が主体として蓄積された後に、第2電荷が主体として蓄積されて書き込みが行われる。これにより、第1多層膜への書き込みが行われた場合の読み出し電流を小さくすることができる。
このように、第1多層膜への書き込みが行われない場合の読み出し電流を大きくすることができ、第1多層膜への書き込みが行われた場合の読み出し電流を小さくすることができる。このため、第1多層膜への書き込みが行われない場合の読み出し電流と、第1多層膜への書き込みが行われた場合の読み出し電流との差を大きくすることができる。
本発明に係る半導体記憶装置の情報書き換え方法は、第1拡散領域と、ゲート絶縁膜と、ゲート電極と、第1多層膜と、第3拡散領域とを有する半導体記憶装置の情報書き換え方法であって、蓄積ステップと、書き込みステップとを備える。第1拡散領域は、半導体基板において形成されている。ゲート絶縁膜は、第1拡散領域から離れた位置において、半導体基板の上に形成されている。ゲート電極は、ゲート絶縁膜の上に形成されている。第1多層膜は、第1拡散領域とゲート絶縁膜との間において、半導体基板の上に形成されている。第3拡散領域は、半導体基板において第1多層膜の付近に形成されている。第3拡散領域は、不純物濃度が第1拡散領域よりも低い。蓄積ステップでは、第1多層膜に第1電荷が主体として蓄積される。書き込みステップでは、蓄積ステップの後に、第1多層膜に、第2電荷が主体として蓄積されて書き込みが行われる。第2電荷は、第1電荷と逆極性である。
この半導体記憶装置の情報書き換え方法では、蓄積ステップにおいて、第1多層膜に第1電荷が主体として蓄積される。これにより、第1多層膜への書き込みが行われない場合の読み出し電流を大きくすることができる。また、書き込みステップにおいて、第1電荷が主体として蓄積された後に、第1多層膜に、第2電荷が主体として蓄積されて書き込みが行われる。これにより、第1多層膜への書き込みが行われた場合の読み出し電流を小さくすることができる。
このように、第1多層膜への書き込みが行われない場合の読み出し電流を大きくすることができ、第1多層膜への書き込みが行われた場合の読み出し電流を小さくすることができる。このため、第1多層膜への書き込みが行われない場合の読み出し電流と、第1多層膜への書き込みが行われた場合の読み出し電流との差を大きくすることができる。
本発明の半導体記憶装置では、第1多層膜への書き込みが行われない場合の読み出し電流と、第1多層膜への書き込みが行われた場合の読み出し電流との差を大きくすることができる。
本発明の半導体記憶装置の製造方法では、第1多層膜への書き込みが行われない場合の読み出し電流と、第1多層膜への書き込みが行われた場合の読み出し電流との差を大きくすることができる。
半導体記憶装置の情報書き換え方法では、第1多層膜への書き込みが行われない場合の読み出し電流と、第1多層膜への書き込みが行われた場合の読み出し電流との差を大きくすることができる。
<本発明の前提となる半導体記憶装置の構成及び動作>
本発明の前提となる半導体記憶装置の回路構成図を図1に示す。
(半導体記憶装置の概略構成)
半導体記憶装置1は、主として、複数のメモリセル1n,1o,1p,・・・,1r,1s,1v,・・・と、第1電圧印加部60と、第2電圧印加部50とを備える。
各メモリセル1n,・・・は、格子状に配列され、ゲート電極31,第1拡散領域11,第2拡散領域12,チャネル形成領域17などを有している。各メモリセル1n,・・・のゲート電極31は、ワードラインWLi,WLj,・・・に接続されている。各メモリセル1n,・・・の第1拡散領域11や第2拡散領域12は、ビットラインBLh,BLi,BLj,BLk,・・・に接続されている。各メモリセル1n,・・・のチャネル形成領域17には、第1拡散領域11や第2拡散領域12が接続されており、第1拡散領域11及び第2拡散領域12の一方がソース電極として働き、他方がドレイン電極として働くようになっている。
第1電圧印加部60は、ワードラインWLi,WLj,・・・を介して、各メモリセル1n,・・・のゲート電極31に接続されている。これにより、第1電圧印加部60は、各メモリセル1n,・・・のゲート電極31にゲート電圧VWi1,VWj1,・・・を印加することができるようになっている。
第2電圧印加部50は、ビットラインBLh,BLi,BLj,BLk,・・・を介して、各メモリセル1n,・・・の第1拡散領域11や第2拡散領域12に接続されている。これにより、第2電圧印加部50は、各メモリセル1n,・・・の第1拡散領域11及び第2拡散領域12の一方にソース電圧VBh1,・・・を印加することができ、他方にドレイン電圧VBi1,・・・を印加することができるようになっている。
(半導体記憶装置の概略動作)
各メモリセル1n,・・・は、ワードラインWLi,・・・を介して、第1電圧印加部60からゲート電圧VWi1,・・・の供給を受ける。ゲート電極31に供給されるゲート電圧VWi1,・・・がHレベルの場合に、メモリセル1n,・・・は、チャネル形成領域17がON状態になり、第1拡散領域11と第2拡散領域12との間に電流を流すことができる状態になる。また、ゲート電極31に供給されるゲート電圧VWi1,・・・がLレベルの場合に、メモリセル1n,・・・は、チャネル形成領域17がOFF状態になり、第1拡散領域11と第2拡散領域12との間に電流を流しにくい状態になる。
一方、各メモリセル1n,・・・は、ビットラインBLh,BLi,BLj,・・・を介して、第2電圧印加部50からソース電圧VBh1,・・・及びドレイン電圧VBi11,・・・の供給を受ける。
ビットラインBLh,・・・を介してメモリセル1n,・・・の第1拡散領域11にソース電圧VBh1,・・・が印加され、ビットラインBLi,・・・を介してメモリセル1n,・・・の第2拡散領域12にドレイン電圧VBi1,・・・が印加されている場合を考える。ソース電圧VBh1,・・・がドレイン電圧VBi1,・・・より大きければ、ゲート電圧VWi1,・・・がHレベルでありチャネル形成領域17がON状態になっているメモリセル1n,・・・において、第1拡散領域11から第2拡散領域12へドレイン電流Idsが流れる。また、ソース電圧VBh1,・・・がドレイン電圧VBi1,・・・より小さければ、ゲート電圧VWi1,・・・がHレベルでありチャネル形成領域17がON状態になっているメモリセル1n,・・・において、第2拡散領域12から第1拡散領域11へドレイン電流Idsが流れる。このようにして、ワードラインWLi,・・・とビットラインBLi,・・・とを介して第1電圧印加部60及び第2電圧印加部50により選択されたメモリセル1n,・・・が、消去・書き込み・読み出しなどの動作を行うようになっている。なお、ビットラインBLh,・・・を介してメモリセル1n,・・・の第1拡散領域11にドレイン電圧VBh1,・・・が印加され、ビットラインBLi,・・・を介してメモリセル1n,・・・の第2拡散領域12にソース電圧VBi1,・・・が印加されている場合も同様である。
(メモリセルの詳細構成)
メモリセルの回路構成を図2に示し、メモリセルの断面図を図3に示す。
メモリセル1nは、主として、第1拡散領域11,ゲート絶縁膜32,ゲート電極31,第1多層膜41,第3拡散領域13,第2拡散領域12,第2多層膜45,第4拡散領域14,Pウェル領域16及びチャネル形成領域17を備える。
第1拡散領域11は、半導体基板10において形成されている。第1拡散領域11は、AsやPなどのn型の不純物が高濃度(例えば、1020cm−3の濃度)でドープされた領域であり、ソース電極又はドレイン電極として働く。これにより、第1拡散領域11は、ソース電圧VBh1又はドレイン電圧VBh1の供給を受けることができるようになっている。
ゲート絶縁膜32は、第1拡散領域11から離れた位置において、半導体基板10の上に形成されている。ゲート絶縁膜32は、ゲート電極31と半導体基板10とを絶縁するための膜である。
ゲート電極31は、ゲート絶縁膜32の上に形成されている。ゲート電極31は、ポリシリコン膜33とシリサイド膜34との積層構造を有する導電性膜である(図15(a),(b)参照)。これにより、ゲート電極31は、ゲート電圧VWi1の供給を受けることができるようになっている。
第1多層膜41は、第1拡散領域11とゲート絶縁膜32との間において、半導体基板10の上に形成されている。第1多層膜41は、主として、第1絶縁層42,電荷蓄積層43及び第2絶縁層44を有している。第1絶縁層42は、半導体基板10と電荷蓄積層43とを絶縁する。電荷蓄積層43は、ホールや電子などの電荷を蓄積する。第2絶縁層44は、その上層の膜と電荷蓄積層43とを絶縁する。すなわち、電荷蓄積層43は、第1絶縁層42と第2絶縁層44とに挟まれていることにより、ホールや電子などの電荷を安定的に保持することができるようになっている。なお、第1絶縁層42や第2絶縁層44はシリコン酸化物を主成分とする膜であり、電荷蓄積層43はシリコン窒化物を主成分とする膜である。
第3拡散領域13は、半導体基板10において第1多層膜41の付近に形成されている。第3拡散領域13は、不純物濃度が第1拡散領域11よりも低い(例えば、1017cm−3の濃度)。この第3拡散領域13は、抵抗値が変わる可変抵抗器として作用する抵抗変化領域である。
第2拡散領域12は、半導体基板10においてゲート電極31に対して第1拡散領域11と反対側に形成されている。第2拡散領域12は、第1拡散領域11と同様に、AsやPなどのn型の不純物が高濃度(例えば、1020cm−3の濃度)でドープされた領域であり、ソース電極又はドレイン電極として働く。これにより、第2拡散領域12は、ソース電圧VBi又はドレイン電圧VBi1の供給を受けることができるようになっている。
第2多層膜45は、第2拡散領域12とゲート絶縁膜32との間において、半導体基板10の上に形成されている。第2多層膜45は、主として、第1絶縁層46,電荷蓄積層47及び第2絶縁層48を有している。第1絶縁層46は、半導体基板10と電荷蓄積層47とを絶縁する。電荷蓄積層47は、ホールや電子などの電荷を蓄積する。第2絶縁層48は、その上層の膜と電荷蓄積層47とを絶縁する。すなわち、電荷蓄積層47は、第1絶縁層46と第2絶縁層48とに挟まれていることにより、ホールや電子などの電荷を安定的に保持することができるようになっている。なお、第1絶縁層46や第2絶縁層48はシリコン酸化物を主成分とする膜であり、電荷蓄積層47はシリコン窒化物を主成分とする膜である。
第4拡散領域14は、半導体基板10において第2多層膜45の付近に形成されている。第4拡散領域14は、不純物濃度が第2拡散領域12よりも低い(例えば、1017cm−3の濃度)。この第4拡散領域14は、抵抗値が変わる可変抵抗器として作用する抵抗変化領域である。
Pウェル領域16は、半導体基板10において、Bなどのp型の不純物がバックゲート15よりも高濃度にドープされた領域である。また、Pウェル領域16において、第1拡散領域11と第2拡散領域12との間に位置する領域は、チャネル形成領域17となっている。すなわち、チャネル形成領域17においてゲート電極31に近い部分は、ゲート電極31に正電圧が供給された際に、極性が反転してn型のチャネルが形成される。
なお、他のメモリセル1o,・・・もメモリセル1nと同様である。
(メモリセルの詳細動作)
メモリセル1nの動作について表1を参照しながら説明する。なお、他のメモリセル1o,・・・もメモリセル1nと同様である。
((消去動作))
第1多層膜41の消去動作では、ゲート電圧VWi1=−Vge1(例えば、−3V)がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散領域11にはドレイン電圧VBh1=+Vde1(例えば、7V)が印加され、第2拡散領域12はソース電圧VBi1として開放状態にされる。これにより、ゲート電極31とドレイン電極(第1拡散領域11)との間に高電界が発生するので、ドレイン電極(第1拡散領域11)の端部でエネルギーバンドが深く曲げられてバンド間トンネル電流が発生する。このバンド間トンネル電流は、グランドレベルの電位に保たれているバックゲート15へ向かうようにPウェル領域16を流れるとともにホットホールを発生させる。発生したホットホールは、一点鎖線で示すように、ゲート電圧VWi1=−Vge1に引かれて第1多層膜41の電荷蓄積層43へ中和量で注入される。ここで、中和量は、蓄積されている電子を打ち消す量である。これにより、注入されたホットホールと電荷蓄積層43に蓄積される電子とが互いに打ち消しあって、電荷蓄積層43に蓄積される電荷が略ゼロになり、第1多層膜41の電荷蓄積層43に書き込まれた情報“1”が消去される。
第2多層膜45の消去動作では、ゲート電圧VWi1=−Vge1(例えば、−3V)がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散領域11はソース電圧VBh1として開放状態にされ、第2拡散領域12にはドレイン電圧VBi1=+Vde1(例えば、7V)が印加される。これにより、ゲート電極31とドレイン電極(第2拡散領域12)との間に高電界が発生するので、ドレイン電極(第2拡散領域12)の端部でエネルギーバンドが深く曲げられてバンド間トンネル電流が発生する。このバンド間トンネル電流は、グランドレベルの電位に保たれているバックゲート15へ向かうようにPウェル領域16を流れるとともにホットホールを発生させる。発生したホットホールは、二点鎖線で示すように、ゲート電圧VWi1=−Vge1に引かれて第2多層膜45の電荷蓄積層47へ中和量で注入される。ここで、中和量は、蓄積されている電子を打ち消す量である。これにより、注入されたホットホールと電荷蓄積層47に蓄積される電子とが互いに打ち消しあって、電荷蓄積層47に蓄積される電荷が略ゼロになり、第2多層膜45の電荷蓄積層47に書き込まれた情報“1”が消去される。
((書き込み動作))
第1多層膜41の書き込み動作では、ゲート電圧VWi1=+Vgw1(例えば、8V)がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散領域11にはドレイン電圧VBh1=+Vdw1(例えば、7V)が印加され、第2拡散領域12にはソース電圧VBi1=0が印加される。これにより、ソース電極(第2拡散領域12)からドレイン電極(第1拡散領域11)へ向かう電子が、ドレイン電極付近の抵抗変化領域(第3拡散領域13)で加速されてホットエレクトロンを発生させる。発生したホットエレクトロンは、ゲート電圧VWi1=+Vgw1に引かれて第1多層膜41の電荷蓄積層43へ注入される。これにより、第1多層膜41の電荷蓄積層43に情報“1”が書き込まれる。一方、第1多層膜41の書き込み動作の際に、ゲート電圧VWi1=0であれば、ホットエレクトロンが第1多層膜41の電荷蓄積層43へ注入されない。これにより、第1多層膜41の電荷蓄積層43に情報“1”が書き込まれない(情報“0”が書き込まれる)。
第2多層膜45の書き込み動作では、ゲート電圧VWi1=+Vgw1(例えば、8V)がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散領域11にはソース電圧VBh1=0が印加され、第2拡散領域12にはドレイン電圧VBi1=+Vdw1(例えば、7V)が印加される。これにより、ソース電極(第1拡散領域11)からドレイン電極(第2拡散領域12)へ向かう電子が、ドレイン電極付近の抵抗変化領域(第4拡散領域14)で加速されてホットエレクトロンを発生させる。発生したホットエレクトロンは、ゲート電圧VWi1=+Vgw1に引かれて第1多層膜41の電荷蓄積層43へ注入される。これにより、第1多層膜41の電荷蓄積層43に情報が書き込まれる。一方、第2多層膜45の書き込み動作の際に、ゲート電圧VWi1=0であれば、ホットエレクトロンが第2多層膜45の電荷蓄積層47へ注入されない。これにより、第2多層膜45の電荷蓄積層47に情報“1”が書き込まれない(情報“0”が書き込まれる)。
((消去動作と書き込み動作との関係))
第1多層膜41の消去動作では、電荷蓄積層43に蓄積される電荷が略ゼロにされる。そして、第1多層膜41の書き込み動作では、消去動作の後に、すなわち電荷蓄積層43に蓄積される電荷が略ゼロにされた後に、電荷蓄積層43にホットエレクトロンが注入されて書き込みが行われる。
すなわち、第1多層膜41の電荷蓄積層43に情報“1”が書き込まれている場合、電荷蓄積層43の負電荷(電子)により第3拡散領域13では電流(電子)が流れにくくなっており、第3拡散領域13の抵抗値は高くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図4に示すように、書き込み時間T1(例えば、10μs)である場合にI1(例えば、20μA)になる。一方、第1多層膜41の電荷蓄積層43に情報“1”が書き込まれていない(情報“0”が書き込まれている)場合、電荷蓄積層43のゼロ電荷(電荷がない)により第3拡散領域13では電流がやや流れやすくなっており、第3拡散領域13の抵抗値はやや低くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図4に示すように、I0(例えば、30μA)になる。
このため、第1多層膜41への書き込みが行われない場合(情報“0”が書き込まれている場合)の読み出し電流Ids=I0(例えば、30μA)と、第1多層膜41への書き込みが行われた場合の読み出し電流Ids=I1(例えば、20μA)との差ΔIds1(例えば、10μA)は、大きさが不十分な傾向にある。これにより、読み出し電流Idsに基づいて情報“1”と“0”とを判別することが困難になることがあり、情報“1”と“0”とを判別することができても判別に時間がかかることがある。
また、第2多層膜45の消去動作では、電荷蓄積層47に蓄積される電荷が略ゼロにされる。そして、第2多層膜45の書き込み動作では、消去動作の後に、すなわち電荷蓄積層47に蓄積される電荷が略ゼロにされた後に、電荷蓄積層47にホットエレクトロンが注入されて書き込みが行われる。
すなわち、第2多層膜45の電荷蓄積層47に情報“1”が書き込まれている場合、電荷蓄積層47の負電荷(電子)により第4拡散領域14では電流(電子)が流れにくくなっており、第4拡散領域14の抵抗値は高くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図4に示すように、書き込み時間T1(例えば、10μs)である場合にI1(例えば、20μA)になる。一方、第2多層膜45の電荷蓄積層47に情報“1”が書き込まれていない(情報“0”が書き込まれている)場合、電荷蓄積層47のゼロ電荷(電荷がない)により第4拡散領域14では電流がやや流れやすくなっており、第4拡散領域14の抵抗値はやや低くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図4に示すように、I0(例えば、30μA)になる。
このため、第2多層膜45への書き込みが行われない場合(情報“0”が書き込まれている場合)の読み出し電流Ids=I0(例えば、30μA)と、第2多層膜45への書き込みが行われた場合の読み出し電流Ids=I1(例えば、20μA)との差ΔIds1(例えば、10μA)は、大きさが不十分な傾向にある。これにより、読み出し電流Idsに基づいて情報“1”と“0”とを判別することが困難になることがあり、情報“1”と“0”とを判別することができても判別に時間がかかることがある。
(半導体記憶装置の製造方法)
半導体記憶装置の製造方法について、図5〜図11に示す工程断面図を用いて説明する。
まず、Bなどのp型の不純物が低濃度にドープされた半導体基板10が準備される。半導体基板10の一方の面にはBなどのp型の不純物イオンが半導体基板10より高濃度で注入されて、Pウェル領域16が形成される。半導体基板10の他方の面を有する領域は、バックゲート15となる。Pウェル領域16が形成された側の半導体基板10の表面には、熱酸化されて、例えば膜厚が100Å程度のシリコン酸化膜が形成される。続いて、例えば既存のCVD法を用いることで、シリコン酸化膜上に、例えば膜厚が200Å程度のシリコン窒化膜が形成される。
次に、シリコン窒化膜上に所定のレジスト液がスピン塗布され、これに既存の露光処理および現像処理が施されて、後工程において素子分離絶縁膜19を形成する領域上に開口を有するレジスト膜(図示せず)が形成される。続いて、形成されたレジスト膜をマスクとして、シリコン酸化膜およびシリコン窒化膜がパターニングされ、パターニングされたシリコン酸化膜19aおよびシリコン窒化膜19bで素子分離絶縁膜19が形成されない領域がカバーされると共に、素子分離絶縁膜19が形成される領域において半導体基板10が露出する。なお、この際、素子分離絶縁膜19が形成される領域にシリコン酸化膜が残留していても良い。また、パターニングされたシリコン窒化膜19bは、素子分離絶縁膜19が形成される際の熱酸化処理において、半導体基板10における素子分離絶縁膜19が形成されない領域(すなわちアクティブ領域AR)を保護するための保護膜として機能する。また、パターニングされたシリコン酸化膜19aは、半導体基板10とパターニングされたシリコン窒化膜19bとの接着性を保持する接着層として機能する。さらに、シリコン窒化膜19bのパターニングには、例えば既存のドライエッチングまたはウェットエッチングが用いられる。そして、シリコン窒化膜19bおよびシリコン酸化膜19aがパターニングされた後、レジスト膜は除去される。
このように形成されたシリコン窒化膜19bがマスクとされて露出された半導体基板10の表面が熱酸化されて、図5(a)に示すように、半導体基板10の表面に素子分離絶縁膜19が形成される。これにより、半導体基板10の表面がアクティブ領域ARとフィールド領域FRとに画定される。
そして、シリコン窒化膜19bが除去された後、露出された半導体基板10の表面がウェット酸化されて、図5(b)に示すように、例えば膜厚が100Å程度のシリコン酸化膜(第1絶縁膜)32aが形成される。このシリコン酸化膜32aは、後工程においてゲート絶縁膜32へと加工される絶縁膜である。なお、この工程では、シリコン酸化膜19aを完全に除去した後にシリコン酸化膜32aが形成されても良い。
その次に、図5(c)に示すように、素子分離絶縁膜19およびシリコン酸化膜32aの上に、例えばCVD法またはスパッタリング法にて、例えば4500Å程度の膜厚を有するポリシリコン膜33aが形成される。なお、このポリシリコン膜33aは、n型の不純物(例えばP)がドープされることで導電性が付与されている。
さらに、図6(a)に示すように、例えばCVD法またはスパッタリング法にて、例えば500Å程度の膜厚を有するシリサイド膜34aを形成する。このシリサイド膜34aには、例えばタングステンシリサイド膜であるWSix膜が用いられる。なお、ポリシリコン膜33aとシリサイド膜34aとは、後工程においてゲート電極31へと加工される導電性膜である。
次に、図6(b)に示すように、例えばCVD法にて、例えば1000Å程度の膜厚を有するシリコン酸化膜35aを形成する。このシリコン酸化膜35aは、後工程においてポリシリコン膜33aとシリサイド膜34aとをパターニングする際のハードマスクとなるマスク酸化膜35へと加工される膜であり、NSG(Nondoped Silicate Glass)膜である。
そして、シリコン酸化膜35a上に所定のレジスト液がスピン塗布され、既存の露光処理および現像処理が施されることで、後工程においてゲート電極31が形成される領域上にレジスト膜R1が形成される。続いて、形成されたレジスト膜R1をマスクとして、既存のエッチング技術にてシリコン酸化膜35aがパターニングされて、図7(a)に示すように、マスク酸化膜35が形成される。なお、シリコン酸化膜35aがパターニングされた後、レジスト膜R1は除去される。
さらに、パターニングされたマスク酸化膜35をハードマスクとして、既存のエッチング技術にてシリサイド膜34aおよびポリシリコン膜33aがパターニングされて、図7(b)に示すように、ポリシリコン膜33およびシリサイド膜34が形成される。すなわち、合計の膜厚が3000Å程度のゲート電極31が形成される。
なお、上記のようにゲート電極31がパターニングにより形成される際(図7(b)参照)、膜残りによるショートを防止するために、半導体基板10が露出しない程度にシリコン酸化膜32aがエッチングされるオーバエッチングが行われる。ただし、以上のようなドライエッチングの場合、ポリシリコン膜33aとシリコン酸化膜32aとの選択比が概ね10〜150程度であるため、ポリシリコン膜33a下のシリコン酸化膜32aも部分的にエッチングされ、露出された部分が薄膜化される(図7(b)のシリコン酸化膜32a1参照)。
そして、シリコン酸化膜32a1における薄膜化された部分が、図8(a)に示すように除去され、この部分の半導体基板10の表面が露出する。薄膜化された部分のシリコン酸化膜32a1の除去には、半導体基板10へのダメージを防止しつつ露出されたシリコン酸化膜32a1のみが除去されるようにするために、ウェットエッチングが用いられる。このウェットエッチングには、例えば濃度が5%程度で温度が25℃程度のフッ酸水溶液が用いられる。この方法が用いられた場合、シリコン基板(半導体基板10)に対するシリコン酸化膜32a1の選択比が非常に大きいため、半導体基板10へのダメージが少ない状態で、露出された部分のシリコン酸化膜32a1が除去される。
次に、図8(b)に示すように、素子分離絶縁膜19とゲート電極31との間において、例えば熱酸化にて、ゲート電極31の側面と半導体基板10の表面とを覆うように、例えば70Å程度の膜厚を有するシリコン酸化膜(第2絶縁膜)42a,46aが形成される。このシリコン酸化膜42a,46aは、後工程(図10(b)参照)において第1多層膜41の第1絶縁層42や、第2多層膜45の第1絶縁層46に加工される膜である。また、シリコン酸化膜42a,46aは、後に第3拡散領域13や第4拡散領域14が形成される工程(図9(a)参照)におけるイオン注入時のチャネリングおよび活性化熱処理時のアウトディフュージョンを防止するための保護膜として機能する。
このように、シリコン酸化膜42a,46aは、ゲート電極31をパターニングする際のプラズマエッチングによって絶縁特性が劣化したシリコン酸化膜32a1が除去された後に、新たな絶縁膜として形成されている。これにより、第1多層膜41の第1絶縁層42や、第2多層膜45の第1絶縁層46には、絶縁特性が劣化していない絶縁膜が用いられている。このため、第1絶縁層42,46の上層である電荷蓄積層43,47の電荷保持特性を維持することができるようになっている。また、薄膜化されたシリコン酸化膜32a1が除去される際、半導体基板10へのダメージが少ない条件(例えばフッ酸水溶液を用いたウェットエッチング)が採用されている。このため、半導体記憶装置1の特性が劣化することは防止される。
そして、図9(a)に示すように、素子分離絶縁膜19およびゲート電極31をマスクとしてイオン注入が行われることにより、素子分離絶縁膜19とゲート電極31との間において、拡散領域13a,14aが形成される。このイオン注入では、Bなどのp型の不純物イオンが、例えば1017cm−3程度の比較的低いドーズ量となるようにドープされる。
次に、図9(b)に示すように、素子分離絶縁膜19、マスク酸化膜35およびシリコン酸化膜42a,46aの上を覆うように、例えばCVD法にて、例えば100Å程度の膜厚を有するシリコン窒化膜(第3絶縁膜)43a,47aが形成される。このシリコン窒化膜43a,47aは、後工程において、第1多層膜41の電荷蓄積層43や、第2多層膜45の電荷蓄積層47に加工される膜である。
さらに、図10(a)に示すように、シリコン窒化膜43a,47aの上全体に、例えばCVD法にて、例えば50Å程度の膜厚を有するシリコン酸化膜44a,48aが形成される。このシリコン酸化膜44a,48aは、後工程において、第1多層膜41の第2絶縁層44や、第2多層膜45の第2絶縁層48に加工される膜である。
そして、上述のように形成したシリコン酸化膜44a,48aとシリコン窒化膜43a,47aとシリコン酸化膜42a,46aとが順次、異方性ドライエッチングされることで、図10(b)に示すように、ゲート電極31の側面から半導体基板10の表面を距離500Å程度延びる第1多層膜41及び第2多層膜45が形成される。
次に、図11(a)に示すように、素子分離絶縁膜19,マスク酸化膜35,第1多層膜41及び第2多層膜45の上に、例えばCVD法により、例えば500Å程度の膜厚を有する保護膜21を形成する。この保護膜21は、例えばシリコン酸化膜であり、後の第1拡散領域11及び第2拡散領域12が形成される工程(図11(b)参照)におけるイオン注入時のチャネリングおよび活性化熱処理時のアウトディフュージョンを防止するための保護膜として機能する。
さらに、素子分離絶縁膜19,ゲート電極31,第1多層膜41及び第2多層膜45をマスクとしてイオン注入が行われることにより、第1多層膜41と素子分離絶縁膜19との間や、第2多層膜45と素子分離絶縁膜19との間において、第1拡散領域11及び第2拡散領域12が形成される。このイオン注入では、As,Pなどのn型の不純物イオンが、例えば1020cm−3程度の比較的高いドーズ量となるようにドープされる。
その後、保護膜21の上に、層間絶縁膜(図示せず)が形成される。そして、既存のフォトリソグラフィ法およびエッチング法が用いられて、ゲート電極31,第1拡散領域11及び第2拡散領域12との上面の一部を露出させる開口(図示せず)が層間絶縁膜に形成され、これにタングステン(W)などの導電体が充填されて、コンタクト配線(図示せず)が形成される。次に、層間絶縁膜の上にアルミニウム(Al)や銅(Cu)などを含む上層配線(図示せず)がパターニングされた後、パッシベーション膜(図示せず)が形成される。これにより、半導体記憶装置1が製造される。
<本発明の第1実施形態に係る半導体記憶装置の構成及び動作>
本発明の第1実施形態に係る半導体記憶装置の回路構成図を図12に示す。以下、本発明の前提となる半導体記憶装置1と異なる部分を中心に説明し、本発明の前提となる半導体記憶装置1と同様の構成要素は同じ符号を用いてあらわし説明を省略する。
(半導体記憶装置の概略構成)
半導体記憶装置100は、主として、複数のメモリセル100n,100o,100p,・・・,100r,100s,100v,・・・と、第1電圧印加部160と、第2電圧印加部150とを備える。
各メモリセル100n,・・・は、後述のように、第1多層膜141及び第2多層膜145の機能が、本発明の前提となる半導体記憶装置1のメモリセル1n,・・・と異なる。
第1電圧印加部160は、ワードラインWLi,WLj,・・・を介して、各メモリセル100n,・・・のゲート電極31に接続されている。これにより、第1電圧印加部160は、各メモリセル100n,・・・のゲート電極31にゲート電圧VWi100,VWj100,・・・を印加することができるようになっている。
第2電圧印加部150は、ビットラインBLh,BLi,BLj,BLk,・・・を介して、各メモリセル100n,・・・の第1拡散領域11や第2拡散領域12に接続されている。これにより、第2電圧印加部150は、各メモリセル100n,・・・の第1拡散領域11及び第2拡散領域12の一方にソース電圧VBh100,・・・を印加することができ、他方にドレイン電圧VBi100,・・・を印加することができるようになっている。
(半導体記憶装置の概略動作)
各メモリセル100n,・・・は、ワードラインWLi,・・・を介して、第1電圧印加部160からゲート電圧VWi100,・・・の供給を受ける。ゲート電極31に供給されるゲート電圧VWi100,・・・がHレベルの場合に、メモリセル100n,・・・は、チャネル形成領域17がON状態になり、第1拡散領域11と第2拡散領域12との間に電流を流すことができる状態になる。また、ゲート電極31に供給されるゲート電圧VWi100,・・・がLレベルの場合に、メモリセル100n,・・・は、チャネル形成領域17がOFF状態になり、第1拡散領域11と第2拡散領域12との間に電流を流しにくい状態になる。
一方、各メモリセル100n,・・・は、ビットラインBLh,BLi,BLj,・・・を介して、第2電圧印加部150からソース電圧VBh100,・・・及びドレイン電圧VBi100,・・・の供給を受ける。
ビットラインBLh,・・・を介してメモリセル100n,・・・の第1拡散領域11にソース電圧VBh100,・・・が印加され、ビットラインBLi,・・・を介してメモリセル100n,・・・の第2拡散領域12にドレイン電圧VBi100,・・・が印加されている場合を考える。ソース電圧VBh100,・・・がドレイン電圧VBi100,・・・より大きければ、ゲート電圧VWi100,・・・がHレベルでありチャネル形成領域17がON状態になっているメモリセル100n,・・・において、第1拡散領域11から第2拡散領域12へドレイン電流Idsが流れる。また、ソース電圧VBh100,・・・がドレイン電圧VBi100,・・・より小さければ、ゲート電圧VWi100,・・・がHレベルでありチャネル形成領域17がON状態になっているメモリセル100n,・・・において、第2拡散領域12から第1拡散領域11へドレイン電流Idsが流れる。このようにして、ワードラインWLi,・・・とビットラインBLi,・・・とを介して第1電圧印加部160及び第2電圧印加部150により選択されたメモリセル100n,・・・が、消去・書き込み・読み出しなどの動作を行うようになっている。
なお、ビットラインBLh,・・・を介してメモリセル100n,・・・の第1拡散領域11にドレイン電圧VBh100,・・・が印加され、ビットラインBLi,・・・を介してメモリセル100n,・・・の第2拡散領域12にソース電圧VBi100,・・・が印加されている場合も同様である。
(メモリセルの詳細構成)
メモリセルの断面図を図13及び図14に示す。
メモリセル100nは、第1多層膜41の代わりに第1多層膜141を備え、第2多層膜45の代わりに第2多層膜145を備える。
第1拡散領域11は、ソース電圧VBh100又はドレイン電圧VBh100の供給を受けることができるようになっている。また、ゲート電極31は、ゲート電圧VWi100の供給を受けることができるようになっている。
第1多層膜141は、第1拡散領域11とゲート絶縁膜32との間において、半導体基板10の上に形成されている。第1多層膜141は、主として、第1絶縁層142,電荷蓄積層143及び第2絶縁層144を有している。第1絶縁層142は、半導体基板10と電荷蓄積層143とを絶縁する。電荷蓄積層143は、ホールや電子などの電荷を蓄積する。第2絶縁層144は、その上層の膜と電荷蓄積層143とを絶縁する。すなわち、電荷蓄積層143は、第1絶縁層142と第2絶縁層144とに挟まれていることにより
、ホールや電子などの電荷を安定的に保持することができるようになっている。なお、第1絶縁層142や第2絶縁層144はシリコン酸化物を主成分とする膜であり、電荷蓄積層143はシリコン窒化物を主成分とする膜である。
第2拡散領域12は、ソース電圧VBi100又はドレイン電圧VBi100の供給を受けることができるようになっている。
第2多層膜145は、第2拡散領域12とゲート絶縁膜32との間において、半導体基板10の上に形成されている。第2多層膜145は、主として、第1絶縁層146,電荷蓄積層147及び第2絶縁層148を有している。第1絶縁層146は、半導体基板10と電荷蓄積層147とを絶縁する。電荷蓄積層147は、ホールや電子などの電荷を蓄積する。第2絶縁層148は、その上層の膜と電荷蓄積層147とを絶縁する。すなわち、電荷蓄積層147は、第1絶縁層146と第2絶縁層148とに挟まれていることにより
、ホールや電子などの電荷を安定的に保持することができるようになっている。なお、第1絶縁層146や第2絶縁層148はシリコン酸化物を主成分とする膜であり、電荷蓄積層147はシリコン窒化物を主成分とする膜である。
他の点は、本発明の前提となる半導体記憶装置1のメモリセル1n,・・・と同様である。
なお、他のメモリセル100o,・・・もメモリセル100nと同様である。
(メモリセルの詳細動作)
メモリセル100nの動作について表2を参照しながら説明する。なお、他のメモリセル100o,・・・もメモリセル100nと同様である。
((消去動作))
第1多層膜141の消去動作では、ゲート電圧VWi100=−Vge100(例えば、−6V)がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散領域11にはドレイン電圧VBh100=+Vde100(例えば、5V)が印加され、第2拡散領域12はソース電圧VBi100として開放状態にされる。これにより、ゲート電極31とドレイン電極(第1拡散領域11)との間に高電界が発生するので、ドレイン電極(第1拡散領域11)の端部でエネルギーバンドが深く曲げられてバンド間トンネル電流が発生する。このバンド間トンネル電流は、グランドレベルの電位に保たれているバックゲート15へ向かうようにPウェル領域16を流れるとともにホットホールを発生させる。発生したホットホールは、一点鎖線で示すように、ゲート電圧VWi1=−Vge1に引かれる場合(図3参照)に比べて、ゲート電圧VWi100=−Vge100に強く引かれて第1多層膜141の電荷蓄積層143へ中和量よりも多くの量で注入される。ここで、中和量は、蓄積されている電子を打ち消す量である。これにより、注入されたホットホールが電荷蓄積層143に蓄積される電子と打ち消しあった後に残存し、電荷蓄積層143に蓄積される電荷が正電荷になり、第1多層膜141の電荷蓄積層143に書き込まれた情報“1”が消去される。
第2多層膜145の消去動作では、ゲート電圧VWi100=−Vge100(例えば、−6V)がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散領域11はソース電圧VBh100として開放状態にされ、第2拡散領域12にはドレイン電圧VBi100=+Vde100(例えば、5V)が印加される。これにより、ゲート電極31とドレイン電極(第2拡散領域12)との間に高電界が発生するので、ドレイン電極(第2拡散領域12)の端部でエネルギーバンドが深く曲げられてバンド間トンネル電流が発生する。このバンド間トンネル電流は、グランドレベルの電位に保たれているバックゲート15へ向かうようにPウェル領域16を流れるとともにホットホールを発生させる。発生したホットホールは、二点鎖線で示すように、ゲート電圧VWi1=−Vge1に引かれる場合(図3参照)に比べて、ゲート電圧VWi100=−Vge100に強く引かれて第2多層膜145の電荷蓄積層147へ中和量よりも多くの量で注入される。ここで、中和量は、蓄積されている電子を打ち消す量である。これにより、注入されたホットホールが電荷蓄積層147に蓄積される電子と打ち消しあった後に残存し、電荷蓄積層147に蓄積される電荷が正電荷になり、第2多層膜145の電荷蓄積層147に書き込まれた情報“1”が消去される。
なお、ここでは第1多層膜141及び第2多層膜145に書き込みが行われている状態(すなわち電子が蓄積されている状態)から消去動作を行う例を示したが、書き込みが行われていない状態(すなわち電子が蓄積されていない状態)からこの消去動作を行っても良い。この場合であっても、消去動作が行われることにより、第1多層膜141及び第2多層膜145にホットホールが残存し、蓄積される電荷が正電荷になる。
((書き込み動作))
第1多層膜141の書き込み動作では、ゲート電圧VWi100=+Vgw100(例えば、8V)がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散領域11にはドレイン電圧VBh100=+Vdw100(例えば、5.5V)が印加され、第2拡散領域12にはソース電圧VBi100=0が印加される。これにより、ソース電極(第2拡散領域12)からドレイン電極(第1拡散領域11)へ向かう電子が、ドレイン電極付近の抵抗変化領域(第3拡散領域113)で加速されてホットエレクトロンを発生させる。発生したホットエレクトロンは、ゲート電圧VWi100=+Vgw100に引かれて第1多層膜141の電荷蓄積層143へ注入される。ここで、第1多層膜141の電荷蓄積層143には正電荷(ホール)が蓄積されているので、第1多層膜41の電荷蓄積層43(図3参照)に比べて、ホットエレクトロンが注入されやすくなっている。これにより、第1多層膜141の電荷蓄積層143に効率的に情報“1”が書き込まれる。一方、第1多層膜141の書き込み動作の際に、ゲート電圧VWi100=0であれば、ホットエレクトロンが第1多層膜141の電荷蓄積層143へ注入されない。これにより、第1多層膜141の電荷蓄積層143に情報“1”が書き込まれない(情報“0”が書き込まれる)。
第2多層膜145の書き込み動作では、ゲート電圧VWi100=+Vgw100(例えば、8V)がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散領域11にはソース電圧VBh100=0が印加され、第2拡散領域12にはドレイン電圧VBi100=+Vdw100(例えば、5.5V)が印加される。これにより、ソース電極(第1拡散領域11)からドレイン電極(第2拡散領域12)へ向かう電子が、ドレイン電極付近の抵抗変化領域(第4拡散領域114)で加速されてホットエレクトロンを発生させる。発生したホットエレクトロンは、ゲート電圧VWi100=+Vgw100に引かれて第2多層膜145の電荷蓄積層147へ注入される。ここで、第2多層膜145の電荷蓄積層147には正電荷(ホール)が蓄積されているので、第2多層膜45の電荷蓄積層47(図3参照)に比べて、ホットエレクトロンが注入されやすくなっている。これにより、第2多層膜145の電荷蓄積層147に効率的に情報が書き込まれる。一方、第2多層膜145の書き込み動作の際に、ゲート電圧VWi100=0であれば、ホットエレクトロンが第2多層膜145の電荷蓄積層147へ注入されない。これにより、第2多層膜145の電荷蓄積層147に情報“1”が書き込まれない(情報“0”が書き込まれる)。
((消去動作と書き込み動作との関係))
第1多層膜141の消去動作では、第1多層膜141に正電荷(ホットホール)が主体として蓄積される。そして、第1多層膜141の書き込み動作では、消去動作の後に、すなわち第1多層膜141に正電荷が主体として蓄積された後に、第1多層膜141に負電荷(ホットエレクトロン)が注入されて書き込みが行われる。
すなわち、第1多層膜141の電荷蓄積層143に情報“1”が書き込まれている場合、電荷蓄積層143の負電荷(電子)により第3拡散領域113では電流(電子)が流れにくくなっており、第3拡散領域113の抵抗値は高くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図15に示すように、書き込み時間T1(例えば、10μs)である場合にI101(例えば、5μA)になる。一方、第1多層膜141の電荷蓄積層143に情報“1”が書き込まれていない(情報“0”が書き込まれている)場合、第1多層膜41の電荷蓄積層43に情報“1”が書き込まれていない(情報“0”が書き込まれている)場合(図4参照)に比べて、電荷蓄積層143の正電荷(ホール)により第3拡散領域113では電流がさらに流れやすくなっており、第3拡散領域113の抵抗値はさらに低くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図15に示すように、I100(例えば、35μA、>I0=30μA,図4参照)になる。
このため、第1多層膜141への書き込みが行われない場合(情報“0”が書き込まれている場合)の読み出し電流Ids=I100(例えば、35μA)と、第1多層膜141への書き込みが行われた場合の読み出し電流Ids=I101(例えば、5μA)との差ΔIds100(例えば、30μA)は、差ΔIds1(例えば、10μA,図4参照)に比べて大きくなっている。これにより、読み出し電流Idsに基づいて情報“1”と“0”とを判別することが容易になり、情報“1”と“0”とを判別する時間も短縮化する。
また、第2多層膜145の消去動作では、第2多層膜145に正電荷(ホットホール)が主体として蓄積される。そして、第2多層膜145の書き込み動作では、消去動作の後に、すなわち第2多層膜145に正電荷が主体として蓄積された後に、第2多層膜145に負電荷(ホットエレクトロン)が注入されて書き込みが行われる。
すなわち、第2多層膜145の電荷蓄積層147に情報“1”が書き込まれている場合、電荷蓄積層147の負電荷(電子)により第4拡散領域114では電流(電子)が流れにくくなっており、第4拡散領域114の抵抗値は高くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図15に示すように、書き込み時間T1(例えば、10μs)である場合にI101(例えば、5μA)になる。一方、第2多層膜145の電荷蓄積層147に情報“1”が書き込まれていない(情報“0”が書き込まれている)場合、第2多層膜45の電荷蓄積層47に情報“1”が書き込まれていない(情報“0”が書き込まれている)場合(図4参照)に比べて、電荷蓄積層147の正電荷(ホール)により第4拡散領域114では電流がさらに流れやすくなっており、第4拡散領域114の抵抗値はさらに低くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図15に示すように、I100(例えば、35μA、>I0=30μA,図4参照)になる。
このため、第2多層膜145への書き込みが行われない場合(情報“0”が書き込まれている場合)の読み出し電流Ids=I100(例えば、35μA)と、第2多層膜145への書き込みが行われた場合の読み出し電流Ids=I101(例えば、5μA)との差ΔIds100(例えば、30μA)は、差ΔIds1(例えば、10μA,図4参照)に比べて大きくなっている。これにより、読み出し電流Idsに基づいて情報“1”と“0”とを判別することが容易になり、情報“1”と“0”とを判別する時間も短縮化する。
(半導体記憶装置に関する特徴)
(1)
ここでは、第1多層膜141には、正電荷が主体として蓄積される。これにより、第1多層膜141への書き込みが行われない場合の読み出し電流I100(例えば、35μA)が、第1多層膜41への書き込みが行われない場合の読み出し電流I0(例えば、30μA)に比べて大きくなる。また、第1多層膜141には、正電荷が主体として蓄積された後に、負電荷が主体として蓄積されて書き込みが行われる。これにより、第1多層膜141への書き込みが行われた場合の読み出し電流I101(例えば、5μA)が、第1多層膜41への書き込みが行われた場合の読み出し電流I1(例えば、20μA)に比べて小さくなる。
このように、第1多層膜141への書き込みが行われない場合の読み出し電流I100(例えば、35μA)が読み出し電流I0(例えば、30μA,図4参照)に比べて大きくなり、第1多層膜141への書き込みが行われた場合の読み出し電流I101(例えば、5μA)が読み出し電流I1(例えば、20μA、図4参照)に比べて小さくなる。このため、第1多層膜141への書き込みが行われない場合の読み出し電流I100(例えば、35μA)と、第1多層膜141への書き込みが行われた場合の読み出し電流I101(例えば、5μA)との差ΔIds100(例えば、30μA)は、差ΔIds1(例えば、10μA,図4参照)に比べて大きくなる。
なお、第2多層膜145も、第1多層膜141と同様である。
(2)
ここでは、第1多層膜141には、正電荷(ホール)が中和量よりも多くの量で注入されて消去が行われる。これにより、消去動作後に、余った正電荷(ホール)が第1多層膜141に主体として蓄積されるようになる。そして、第1多層膜141には、負電荷(ホットエレクトロン)が蓄積されて書き込みが行われる。
このとき、第1多層膜141の電荷蓄積層143には正電荷(ホール)が蓄積されているので、第1多層膜41の電荷蓄積層43(図3参照)に比べて、ホットエレクトロンが注入されやすくなっている。これにより、第1多層膜141の電荷蓄積層143に効率的に情報“1”が書き込まれる。
(3)
ここでは、第1多層膜141の電荷蓄積層143は、正電荷(ホール)又は負電荷(電子)を蓄積する。また、第1絶縁層142は、半導体基板10と電荷蓄積層143とを絶縁する。第2絶縁層144は、その上層の膜と電荷蓄積層143とを絶縁する。これらにより、消去動作が行われた後に、電荷蓄積層143に正電荷(ホール)が主体として蓄積されるようになる。また、書き込み動作が行われた後に、電荷蓄積層143に負電荷(電子)が保持されるようになる。
(4)
ここでは、第1多層膜141には、主として、負電荷(電子)が蓄積されて書き込みが行われる。また、第2多層膜145にも、主として、負電荷(電子)が蓄積されて書き込みが行われる。これらにより、第1多層膜141及び第2多層膜145で1セルあたり2値の情報が書き込まれる。これにより、単位記憶容量あたりの製造コストが低減される。
(5)
ここでは、第1電圧印加部160は、消去が行われる際に、ゲート電圧VWi100として負電圧−Vge100(例えば、−6V)をゲート電極31に印加する。第2電圧印加部150は、消去が行われる際に、ソース電圧VBi100,・・・としてソース電極(第2拡散領域12)を開放状態にし、ドレイン電圧VBh100としてドレイン電極(第1拡散領域11)に+Vde100(例えば、5V)を印加する。これらにより、ドレイン電極(第1拡散領域11)の端部にバンド間トンネル電流が発生してPウェル領域16を流れるので、Pウェル領域16でホットホールが発生する。発生したホットホールは、ゲート電圧VWi1=−Vge1に引かれる場合(図3参照)に比べて、ゲート電圧VWi100=−Vge100に強く引かれて第1多層膜141の方へ移動する。このため、第1多層膜141に正電荷(ホットホール)を注入することが容易になっている。
(第1実施形態の変形例)
(A)第2電圧印加部150は、消去が行われる際に、ソース電圧VBi100,・・・としてソース電極(第2拡散領域12)を開放状態にする代わりに、ゼロ電圧をソース電極(第2拡散領域12)に印加してもよい。
(B)第1多層膜141は、負電荷(電子)を保持している状態が情報“1”が書き込まれた状態である代わりに、負電荷(電子)を保持している状態が情報“0”が書き込まれた状態であってもよい。同様に、第2多層膜145は、負電荷(電子)を保持している状態が情報“1”が書き込まれた状態である代わりに、負電荷(電子)を保持している状態が情報“0”が書き込まれた状態であってもよい。
(C)第3拡散領域113は、第1拡散領域11よりも不純物濃度が低ければ、n型である代わりにp型であってもよい。同様に、第4拡散領域114は、第2拡散領域12よりも不純物濃度が低ければ、n型である代わりにp型であってもよい。
また、各メモリセル1n,・・・は、図13・図14に示すようなNMOS構造である代わりに、PMOS構造であってもよい。すなわち、バックゲート15やPウェル領域16がn型であるとともに、第1拡散領域11,第2拡散領域12,第3拡散領域113及び第4拡散領域114がp型であってもよい。
(D)第1多層膜141の消去動作では、ホットホールが電荷蓄積層143へ中和量よりも多くの量で注入されるのが、一度の動作であっても良いし、複数回の動作であっても良い。例えば、ホットホールが電荷蓄積層143へ中和量で注入された後に、ホットホールが電荷蓄積層143へさらに注入されても良い。
<本発明の第2実施形態に係る半導体記憶装置の構成及び動作>
本発明の第2実施形態に係る半導体記憶装置の断面図を図16及び図17に示す。以下、本発明の前提となる半導体記憶装置1と異なる部分を中心に説明し、本発明の前提となる半導体記憶装置1と同様の構成要素は同じ符号を用いてあらわし説明を省略する。
(半導体記憶装置の概略構成)
半導体記憶装置200は、主として、複数のメモリセル200n,・・・と、第1電圧印加部260と、第2電圧印加部250とを備える。
各メモリセル200n,・・・は、後述のように、第1多層膜241及び第2多層膜245の機能が、本発明の前提となる半導体記憶装置1のメモリセル1n,・・・と異なる。
第1電圧印加部260は、ワードラインWLi,WLj,・・・を介して、各メモリセル200n,・・・のゲート電極31に接続されている。これにより、第1電圧印加部260は、各メモリセル200n,・・・のゲート電極31にゲート電圧VWi200,VWj200,・・・を印加することができるようになっている。
第2電圧印加部250は、ビットラインBLh,BLi,BLj,BLk,・・・を介して、各メモリセル200n,・・・の第1拡散領域11や第2拡散領域12に接続されている。これにより、第2電圧印加部250は、各メモリセル200n,・・・の第1拡散領域11及び第2拡散領域12の一方にソース電圧VBh200,・・・を印加することができ、他方にドレイン電圧VBi200,・・・を印加することができるようになっている。
(半導体記憶装置の概略動作)
各メモリセル200n,・・・は、ワードラインWLi,・・・を介して、第1電圧印加部260からゲート電圧VWi200,・・・の供給を受ける。ゲート電極31に供給されるゲート電圧VWi200,・・・がHレベルの場合に、メモリセル200n,・・・は、チャネル形成領域17がON状態になり、第1拡散領域11と第2拡散領域12との間に電流を流すことができる状態になる。また、ゲート電極31に供給されるゲート電圧VWi200,・・・がLレベルの場合に、メモリセル200n,・・・は、チャネル形成領域17がOFF状態になり、第1拡散領域11と第2拡散領域12との間に電流を流しにくい状態になる。
一方、各メモリセル200n,・・・は、ビットラインBLh,BLi,BLj,・・・を介して、第2電圧印加部250からソース電圧VBh200,・・・及びドレイン電圧VBi200,・・・の供給を受ける。
ビットラインBLh,・・・を介してメモリセル200n,・・・の第1拡散領域11にソース電圧VBh200,・・・が印加され、ビットラインBLi,・・・を介してメモリセル200n,・・・の第2拡散領域12にドレイン電圧VBi200,・・・が印加されている場合を考える。ソース電圧VBh200,・・・がドレイン電圧VBi200,・・・より大きければ、ゲート電圧VWi200,・・・がHレベルでありチャネル形成領域17がON状態になっているメモリセル200n,・・・において、第1拡散領域11から第2拡散領域12へドレイン電流Idsが流れる。また、ソース電圧VBh200,・・・がドレイン電圧VBi200,・・・より小さければ、ゲート電圧VWi200,・・・がHレベルでありチャネル形成領域17がON状態になっているメモリセル200n,・・・において、第2拡散領域12から第1拡散領域11へドレイン電流Idsが流れる。このようにして、ワードラインWLi,・・・とビットラインBLi,・・・とを介して第1電圧印加部260及び第2電圧印加部250により選択されたメモリセル200n,・・・が、消去・書き込み・読み出しなどの動作を行うようになっている。
なお、ビットラインBLh,・・・を介してメモリセル200n,・・・の第1拡散領域11にドレイン電圧VBh200,・・・が印加され、ビットラインBLi,・・・を介してメモリセル200n,・・・の第2拡散領域12にソース電圧VBi200,・・・が印加されている場合も同様である。
(メモリセルの詳細構成)
メモリセル200nは、第1多層膜41の代わりに第1多層膜241を備え、第2多層膜45の代わりに第2多層膜245を備える。
第1拡散領域11は、ソース電圧VBh200又はドレイン電圧VBh200の供給を受けることができるようになっている。また、ゲート電極31は、ゲート電圧VWi200の供給を受けることができるようになっている。
第1多層膜241は、第1拡散領域11とゲート絶縁膜32との間において、半導体基板10の上に形成されている。第1多層膜241は、主として、第1絶縁層242,電荷蓄積層243及び第2絶縁層244を有している。第1絶縁層242は、半導体基板10と電荷蓄積層243とを絶縁する。電荷蓄積層243は、ホールや電子などの電荷を蓄積する。第2絶縁層244は、その上層の膜と電荷蓄積層243とを絶縁する。すなわち、電荷蓄積層243は、第1絶縁層242と第2絶縁層244とに挟まれていることにより
、ホールや電子などの電荷を安定的に保持することができるようになっている。なお、第1絶縁層242や第2絶縁層244はシリコン酸化物を主成分とする膜であり、電荷蓄
積層243はシリコン窒化物を主成分とする膜である。
第2拡散領域12は、ソース電圧VBi200又はドレイン電圧VBi200の供給を受けることができるようになっている。
第2多層膜245は、第2拡散領域12とゲート絶縁膜32との間において、半導体基板10の上に形成されている。第2多層膜245は、主として、第1絶縁層246,電荷蓄積層247及び第2絶縁層248を有している。第1絶縁層246は、半導体基板10と電荷蓄積層247とを絶縁する。電荷蓄積層247は、ホールや電子などの電荷を蓄積する。第2絶縁層248は、その上層の膜と電荷蓄積層247とを絶縁する。すなわち、電荷蓄積層247は、第1絶縁層246と第2絶縁層248とに挟まれていることにより
、ホールや電子などの電荷を安定的に保持することができるようになっている。なお、第1絶縁層246や第2絶縁層248はシリコン酸化物を主成分とする膜であり、電荷蓄積層247はシリコン窒化物を主成分とする膜である。
他の点は、本発明の前提となる半導体記憶装置1のメモリセル1n,・・・と同様である。
なお、他のメモリセル200o,・・・もメモリセル200nと同様である。
(メモリセルの詳細動作)
メモリセル200nの動作について表3を参照しながら説明する。なお、他のメモリセル200o,・・・もメモリセル200nと同様である。
((消去動作))
第1多層膜241の消去動作では、ゲート電圧VWi200=+Vge200(例えば、1V)がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散領域11はソース電圧VBh200としてゼロ電圧が印加され、第2拡散領域12にはドレイン電圧VBi200=+Vde200(例えば、5V)が印加される。これにより、チャネル形成領域17においてゲート電極31に近い部分17aにチャネルが形成される。そして、ソース電極(第1拡散領域11)からドレイン電極(第2拡散領域12)へ向かって流れる電子が、チャネルでホットホールを発生させる。発生したホットホールは、一点鎖線で示すように、ゲート電圧VWi1=−Vge1に引かれる場合(図3参照)に比べて、ソース電極とドレイン電極との間の電界で強く加速されて第1多層膜241の電荷蓄積層243へ中和量よりも多くの量で注入される。ここで、中和量は、蓄積されている電子を打ち消す量である。これにより、注入されたホットホールが電荷蓄積層243に蓄積される電子と打ち消しあった後に残存し、電荷蓄積層243に蓄積される電荷が正電荷になり、第1多層膜241の電荷蓄積層243に書き込まれた情報“1”が消去される。
第2多層膜245の消去動作では、ゲート電圧VWi200=+Vge200(例えば、1V)がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散
領域11にはドレイン電圧VBh200=+Vde200(例えば、5V)が印加され、第2拡散領域12はソース電圧VBi200=0が印加される。これにより、チャネル形成領域17においてゲート電極31に近い部分17aにチャネルが形成される。そして、ソース電極(第2拡散領域12)からドレイン電極(第1拡散領域11)へ向かって流れる電子が、チャネルでホットホールを発生させる。発生したホットホールは、二点鎖線で示すように、ゲート電圧VWi1=−Vge1に引かれる場合(図3参照)に比べて、ソース電極とドレイン電極との間の電界で強く加速されて第2多層膜245の電荷蓄積層247へ中和量よりも多くの量で注入される。ここで、中和量は、蓄積されている電子を打ち消す量である。これにより、注入されたホットホールが電荷蓄積層247に蓄積される電子と打ち消しあった後に残存し、電荷蓄積層247に蓄積される電荷が正電荷になり、第2多層膜245の電荷蓄積層247に書き込まれた情報“1”が消去される。
なお、ここでは第1多層膜241及び第2多層膜245に書き込みが行われている状態(すなわち電子が蓄積されている状態)から消去動作を行う例を示したが、書き込みが行われていない状態(すなわち電子が蓄積されていない状態)からこの消去動作を行っても良い。この場合であっても、消去動作が行われることにより、第1多層膜241及び第2多層膜245にホットホールが残存し、蓄積される電荷が正電荷になる。
((書き込み動作))
第1多層膜241の書き込み動作では、ゲート電圧VWi200=+Vgw200(例えば、8V)がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散領域11にはソース電圧VBh200=0が印加され、第2拡散領域12にはドレイン電圧VBi200=+Vdw200(例えば、5.5V)が印加される。これにより、ソース電極(第1拡散領域11)からドレイン電極(第2拡散領域12)へ向かう電子が、ドレイン電極付近の抵抗変化領域(第4拡散領域214)で加速されてホットエレクトロンを発生させる。発生したホットエレクトロンは、ゲート電圧VWi200=+Vgw200に引かれて第1多層膜241の電荷蓄積層243へ注入される。ここで、第1多層膜241の電荷蓄積層243には正電荷(ホール)が蓄積されているので、第1多層膜41の電荷蓄積層43(図3参照)に比べて、ホットエレクトロンが注入されやすくなっている。これにより、第1多層膜241の電荷蓄積層243に効率的に情報が書き込まれる。一方、第1多層膜243の書き込み動作の際に、ゲート電圧VWi200=0であれば、ホットエレクトロンが第1多層膜241の電荷蓄積層243へ注入されない。これにより、第1多層膜241の電荷蓄積層243に情報“1”が書き込まれない(情報“0”が書き込まれる)。
第2多層膜245の書き込み動作では、ゲート電圧VWi200=+Vgw200(例えば、8V)がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散領域11にはドレイン電圧VBh200=+Vdw200(例えば、5.5V)が印加され、第2拡散領域12にはソース電圧VBi200=0が印加される。これにより、ソース電極(第2拡散領域12)からドレイン電極(第1拡散領域11)へ向かう電子が、ドレイン電極付近の抵抗変化領域(第3拡散領域213)で加速されてホットエレクトロンを発生させる。発生したホットエレクトロンは、ゲート電圧VWi200=+Vgw200に引かれて第2多層膜245の電荷蓄積層247へ注入される。ここで、第2多層膜245の電荷蓄積層247には正電荷(ホール)が蓄積されているので、第2多層膜45の電荷蓄積層47(図3参照)に比べて、ホットエレクトロンが注入されやすくなっている。これにより、第2多層膜245の電荷蓄積層247に効率的に情報“1”が書き込まれる。一方、第2多層膜245の書き込み動作の際に、ゲート電圧VWi200=0であれば、ホットエレクトロンが第2多層膜245の電荷蓄積層247へ注入されない。これにより、第2多層膜245の電荷蓄積層247に情報“1”が書き込まれない(情報“0”が書き込まれる)。
((消去動作と書き込み動作との関係))
第1多層膜241の消去動作では、第1多層膜241に正電荷(ホットホール)が主体として蓄積される。そして、第1多層膜241の書き込み動作では、消去動作の後に、すなわち第1多層膜241に正電荷が主体として蓄積された後に、第1多層膜241に負電荷(ホットエレクトロン)が注入されて書き込みが行われる。
すなわち、第1多層膜241の電荷蓄積層243に情報“1”が書き込まれている場合、電荷蓄積層243の負電荷(電子)により第3拡散領域213では電流(電子)が流れにくくなっており、第3拡散領域213の抵抗値は高くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図15に示すように、書き込み時間T1(例えば、10μs)である場合にI101(例えば、5μA)になる。一方、第2多層膜245の電荷蓄積層247に情報“1”が書き込まれていない(情報“0”が書き込まれている)場合、第2多層膜45の電荷蓄積層47に情報“1”が書き込まれていない(情報“0”が書き込まれている)場合(図4参照)に比べて、電荷蓄積層243の正電荷(ホール)により第3拡散領域213では電流がさらに流れやすくなっており、第3拡散領域213の抵抗値はさらに低くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図15に示すように、I100(例えば、35μA、>I0=30μA,図4参照)になる。
このため、第2多層膜245への書き込みが行われない場合(情報“0”が書き込まれている場合)の読み出し電流Ids=I100(例えば、35μA)と、第2多層膜245への書き込みが行われた場合の読み出し電流Ids=I101(例えば、5μA)との差ΔIds100(例えば、30μA)は、差ΔIds1(例えば、10μA,図4参照)に比べて大きくなっている。これにより、読み出し電流Idsに基づいて情報“1”と“0”とを判別することが容易になり、情報“1”と“0”とを判別する時間も短縮化する。
また、第2多層膜245の消去動作では、第2多層膜245に正電荷(ホットホール)が主体として蓄積される。そして、第2多層膜245の書き込み動作では、消去動作の後に、すなわち第2多層膜245に正電荷が主体として蓄積された後に、第2多層膜245に負電荷(ホットエレクトロン)が注入されて書き込みが行われる。
すなわち、第2多層膜245の電荷蓄積層247に情報“1”が書き込まれている場合、電荷蓄積層247の負電荷(電子)により第4拡散領域214では電流(電子)が流れにくくなっており、第4拡散領域214の抵抗値は高くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図15に示すように、書き込み時間T1(例えば、10μs)である場合にI101(例えば、5μA)になる。一方、第2多層膜245の電荷蓄積層247に情報“1”が書き込まれていない(情報“0”が書き込まれている)場合、第2多層膜45の電荷蓄積層47に情報“1”が書き込まれていない(情報“0”が書き込まれている)場合(図4参照)に比べて、電荷蓄積層245の正電荷(ホール)により第4拡散領域214では電流がさらに流れやすくなっており、第4拡散領域214の抵抗値はさらに低くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図15に示すように、I100(例えば、35μA、>I0=30μA,図4参照)になる。
このため、第2多層膜245への書き込みが行われない場合(情報“0”が書き込まれている場合)の読み出し電流Ids=I100(例えば、35μA)と、第2多層膜245への書き込みが行われた場合の読み出し電流Ids=I101(例えば、5μA)との差ΔIds100(例えば、30μA)は、差ΔIds1(例えば、10μA,図4参照)に比べて大きくなっている。これにより、読み出し電流Idsに基づいて情報“1”と“0”とを判別することが容易になり、情報“1”と“0”とを判別する時間も短縮化する。
(半導体記憶装置に関する特徴)
(1)
ここでは、第1多層膜241には、正電荷が主体として蓄積される。これにより、第1多層膜241への書き込みが行われない場合の読み出し電流I100(例えば、35μA)が、第1多層膜41への書き込みが行われない場合の読み出し電流I0(例えば、30μA)に比べて大きくなる。また、第1多層膜241には、正電荷が主体として蓄積された後に、負電荷が主体として蓄積されて書き込みが行われる。これにより、第1多層膜241への書き込みが行われた場合の読み出し電流I101(例えば、5μA)が、第1多層膜41への書き込みが行われた場合の読み出し電流I1(例えば、20μA)に比べて小さくなる。
このように、第1多層膜241への書き込みが行われない場合の読み出し電流I100(例えば、35μA)が読み出し電流I0(例えば、30μA、図4参照)に比べて大きくなり、第1多層膜241への書き込みが行われた場合の読み出し電流I101(例えば、5μA)が読み出し電流I1(例えば、20μA、図4参照)に比べて小さくなる。このため、第1多層膜241への書き込みが行われない場合の読み出し電流I100(例えば、35μA)と、第1多層膜241への書き込みが行われた場合の読み出し電流I101(例えば、5μA)との差ΔIds100(例えば、30μA)は、差ΔIds1(例えば、10μA,図4参照)に比べて大きくなる。
なお、第2多層膜245も、第1多層膜241と同様である。
(2)
ここでは、第1多層膜241には、正電荷(ホール)が中和量よりも多くの量で注入されて消去が行われる。これにより、消去動作後に、余った正電荷(ホール)が第1多層膜241に主体として蓄積されるようになる。そして、第1多層膜241には、負電荷(ホットエレクトロン)が蓄積されて書き込みが行われる。
このとき、第1多層膜241の電荷蓄積層243には正電荷(ホール)が蓄積されているので、第1多層膜41の電荷蓄積層43(図3参照)に比べて、ホットエレクトロンが注入されやすくなっている。これにより、第1多層膜241の電荷蓄積層243に効率的に情報“1”が書き込まれる。
(3)
ここでは、第1多層膜241の電荷蓄積層243は、正電荷(ホール)又は負電荷(電子)を蓄積する。また、第1絶縁層242は、半導体基板10と電荷蓄積層243とを絶縁する。第2絶縁層244は、その上層の膜と電荷蓄積層243とを絶縁する。これらにより、消去動作が行われた後に、電荷蓄積層243に正電荷(ホール)が主体として蓄積されるようになる。また、書き込み動作が行われた後に、電荷蓄積層243に負電荷(電子)が保持されるようになる。
(4)
ここでは、第1多層膜241には、主として、負電荷(電子)が蓄積されて書き込みが行われる。また、第2多層膜245にも、主として、負電荷(電子)が蓄積されて書き込みが行われる。これらにより、第1多層膜241及び第2多層膜245で1セルあたり2値の情報が書き込まれる。これにより、単位記憶容量あたりの製造コストが低減される。
(5)
ここでは、第1電圧印加部260は、第1多層膜241の消去動作において、ゲート電圧VWi200として正電圧+Vge200(例えば、1V)をゲート電極31に印加する。第2電圧印加部250は、第1多層膜241の消去動作において、ソース電圧VBi200,・・・としてソース電極(第1拡散領域11)としてゼロ電圧を印加し、ドレイン電圧VBh200としてドレイン電極(第2拡散領域12)に+Vde200(例えば、5V)を印加する。これにより、チャネル形成領域17においてゲート電極31に近い部分17aにチャネルが形成される。そして、ソース電極(第1拡散領域11)からドレイン電極(第2拡散領域12)へ向かって流れる電子により、チャネルでホットホールが発生する。発生したホットホールは、ゲート電圧VWi1=−Vge1に引かれる場合(図3参照)に比べて、ソース電極とドレイン電極との間の電界で強く加速されて第1多層膜241の方へ移動する。このため、第1多層膜241に正電荷(ホットホール)を注入することが容易になる。
<本発明の第3実施形態に係る半導体記憶装置の構成及び動作>
本発明の第3実施形態に係る半導体記憶装置の断面図を図18及び図19に示す。以下、本発明の前提となる半導体記憶装置1と異なる部分を中心に説明し、本発明の前提となる半導体記憶装置1と同様の構成要素は同じ符号を用いてあらわし説明を省略する。
(半導体記憶装置の概略構成)
半導体記憶装置300は、主として、複数のメモリセル300n,・・・と、第1電圧印加部360と、第2電圧印加部350とを備える。
各メモリセル300n,・・・は、後述のように、第1多層膜341及び第2多層膜345の機能が、本発明の前提となる半導体記憶装置1のメモリセル1n,・・・と異なる。
第1電圧印加部360は、ワードラインWLi,WLj,・・・を介して、各メモリセル300n,・・・のゲート電極31に接続されている。これにより、第1電圧印加部360は、各メモリセル300n,・・・のゲート電極31にゲート電圧VWi300,VWj300,・・・を印加することができるようになっている。
第2電圧印加部350は、ビットラインBLh,BLi,BLj,BLk,・・・を介して、各メモリセル300n,・・・の第1拡散領域11や第2拡散領域12に接続されている。これにより、第2電圧印加部350は、各メモリセル300n,・・・の第1拡散領域11及び第2拡散領域12の一方にソース電圧VBh300,・・・を印加することができ、他方にドレイン電圧VBi300,・・・を印加することができるようになっている。
(半導体記憶装置の概略動作)
各メモリセル300n,・・・は、ワードラインWLi,・・・を介して、第1電圧印加部360からゲート電圧VWi300,・・・の供給を受ける。ゲート電極31に供給されるゲート電圧VWi300,・・・がHレベルの場合に、メモリセル300n,・・・は、チャネル形成領域17がON状態になり、第1拡散領域11と第2拡散領域12との間に電流を流すことができる状態になる。また、ゲート電極31に供給されるゲート電圧VWi300,・・・がLレベルの場合に、メモリセル300n,・・・は、チャネル形成領域17がOFF状態になり、第1拡散領域11と第2拡散領域12との間に電流を流しにくい状態になる。
一方、各メモリセル300n,・・・は、ビットラインBLh,BLi,BLj,・・・を介して、第2電圧印加部350からソース電圧VBh300,・・・及びドレイン電圧VBi300,・・・の供給を受ける。
ビットラインBLh,・・・を介してメモリセル300n,・・・の第1拡散領域11にソース電圧VBh300,・・・が印加され、ビットラインBLi,・・・を介してメモリセル300n,・・・の第2拡散領域12にドレイン電圧VBi300,・・・が印加されている場合を考える。ソース電圧VBh300,・・・がドレイン電圧VBi300,・・・より大きければ、ゲート電圧VWi300,・・・がHレベルでありチャネル形成領域17がON状態になっているメモリセル300n,・・・において、第1拡散領域11から第2拡散領域12へドレイン電流Idsが流れる。また、ソース電圧VBh300,・・・がドレイン電圧VBi300,・・・より小さければ、ゲート電圧VWi300,・・・がHレベルでありチャネル形成領域17がON状態になっているメモリセル300n,・・・において、第2拡散領域12から第1拡散領域11へドレイン電流Idsが流れる。このようにして、ワードラインWLi,・・・とビットラインBLi,・・・とを介して第1電圧印加部360及び第2電圧印加部350により選択されたメモリセル300n,・・・が、消去・書き込み・読み出しなどの動作を行うようになっている。
なお、ビットラインBLh,・・・を介してメモリセル300n,・・・の第1拡散領域11にドレイン電圧VBh300,・・・が印加され、ビットラインBLi,・・・を介してメモリセル300n,・・・の第2拡散領域12にソース電圧VBi300,・・・が印加されている場合も同様である。
(メモリセルの詳細構成)
メモリセル300nは、第1多層膜41の代わりに第1多層膜341を備え、第2多層膜45の代わりに第2多層膜345を備える。
第1拡散領域11は、ソース電圧VBh300又はドレイン電圧VBh300の供給を受けることができるようになっている。また、ゲート電極31は、ゲート電圧VWi300の供給を受けることができるようになっている。
第1多層膜341は、第1拡散領域11とゲート絶縁膜32との間において、半導体基板10の上に形成されている。第1多層膜341は、主として、第1絶縁層342,電荷蓄積層343及び第2絶縁層344を有している。第1絶縁層342は、半導体基板10と電荷蓄積層343とを絶縁する。電荷蓄積層343は、ホールや電子などの電荷を蓄積する。第2絶縁層344は、その上層の膜と電荷蓄積層343とを絶縁する。すなわち、電荷蓄積層343は、第1絶縁層342と第2絶縁層344とに挟まれていることにより
、ホールや電子などの電荷を安定的に保持することができるようになっている。なお、第1絶縁層342や第2絶縁層344はシリコン酸化物を主成分とする膜であり、電荷蓄積層343はシリコン窒化物を主成分とする膜である。
第2拡散領域12は、ソース電圧VBi300又はドレイン電圧VBi300の供給を受けることができるようになっている。
第2多層膜345は、第2拡散領域12とゲート絶縁膜32との間において、半導体基板10の上に形成されている。第2多層膜345は、主として、第1絶縁層346,電荷蓄積層347及び第2絶縁層348を有している。第1絶縁層346は、半導体基板10と電荷蓄積層347とを絶縁する。電荷蓄積層347は、ホールや電子などの電荷を蓄積する。第2絶縁層348は、その上層の膜と電荷蓄積層347とを絶縁する。すなわち、電荷蓄積層347は、第1絶縁層346と第2絶縁層348とに挟まれていることにより
、ホールや電子などの電荷を安定的に保持することができるようになっている。なお、第1絶縁層346や第2絶縁層348はシリコン酸化物を主成分とする膜であり、電荷蓄
積層347はシリコン窒化物を主成分とする膜である。
他の点は、本発明の前提となる半導体記憶装置1のメモリセル1n,・・・と同様である。
なお、他のメモリセル300o,・・・もメモリセル300nと同様である。
(メモリセルの詳細動作)
メモリセル300nの動作について表4を参照しながら説明する。なお、他のメモリセル300o,・・・もメモリセル300nと同様である。
((消去動作))
第1多層膜341の消去動作では、ゲート電圧VWi300=0がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散領域11にはドレイン電圧VBh300=+Vde300(例えば、5V)が印加され、第2拡散領域12はソース電圧VBi300=−Vse300が印加される。これにより、ソース電極(第2拡散領域12)からPウェル領域16へ放出された電子が、ドレイン電極(第1拡散領域11)の空乏層に達すると電界加速されてホットホールを発生させる。発生したホットホールは、一点鎖線で示すように、ゲート電圧VWi1=−Vge1に引かれる場合(図3参照)に比べて、ゲート電極31とドレイン電極との間の電界で強く加速されて第1多層膜341の電荷蓄積層343へ中和量よりも多くの量で注入される。ここで、中和量は、蓄積されている電子を打ち消す量である。これにより、注入されたホットホールが電荷蓄積層343に蓄積される電子と打ち消しあった後に残存し、電荷蓄積層343に蓄積される電荷が正電荷になり、第1多層膜341の電荷蓄積層343に書き込まれた情報“1”が消去される。
第2多層膜345の消去動作では、ゲート電圧VWi300=0がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散領域11はソース電圧VBh300=−Vse300(例えば、−1V)が印加され、第2拡散領域12にはドレイン電圧VBi300=+Vde300(例えば、5V)が印加される。これにより、ソース電極(第1拡散領域11)からPウェル領域16へ放出された電子が、ドレイン電極(第2拡散領域12)の空乏層に達すると電界加速されてホットホールを発生させる。発生したホットホールは、二点鎖線で示すように、ゲート電圧VWi1=−Vge1に引かれる場合(図3参照)に比べて、ゲート電極31とドレイン電極との間の電界で強く加速されて第2多層膜345の電荷蓄積層347へ中和量よりも多くの量で注入される。ここで、中和量は、蓄積されている電子を打ち消す量である。これにより、注入されたホットホールが電荷蓄積層347に蓄積される電子と打ち消しあった後に残存し、電荷蓄積層347に蓄積される電荷が正電荷になり、第2多層膜345の電荷蓄積層347に書き込まれた情報“1”が消去される。
なお、ここでは第1多層膜341及び第2多層膜345に書き込みが行われている状態(すなわち電子が蓄積されている状態)から消去動作を行う例を示したが、書き込みが行われていない状態(すなわち電子が蓄積されていない状態)からこの消去動作を行っても良い。この場合であっても、消去動作が行われることにより、第1多層膜341及び第2多層膜345にホットホールが残存し、蓄積される電荷が正電荷になる。
((書き込み動作))
第1多層膜341の書き込み動作では、ゲート電圧VWi300=+Vgw300(例えば、8V)がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散領域11にはドレイン電圧VBh300=+Vdw300(例えば、5.5V)が印加され、第2拡散領域12にはソース電圧VBi300=0が印加される。これにより、ソース電極(第2拡散領域12)からドレイン電極(第1拡散領域11)へ向かう電子が、ドレイン電極付近の抵抗変化領域(第3拡散領域313)で加速されてホットエレクトロンを発生させる。発生したホットエレクトロンは、ゲート電圧VWi300=+Vgw300に引かれて第1多層膜341の電荷蓄積層343へ注入される。ここで、第1多層膜341の電荷蓄積層343には正電荷(ホール)が蓄積されているので、第1多層膜41の電荷蓄積層43(図3参照)に比べて、ホットエレクトロンが注入されやすくなっている。これにより、第1多層膜341の電荷蓄積層343に効率的に情報“1”が書き込まれる。一方、第1多層膜341の書き込み動作の際に、ゲート電圧VWi300=0であれば、ホットエレクトロンが第1多層膜341の電荷蓄積層343へ注入されない。これにより、第1多層膜341の電荷蓄積層343に情報“1”が書き込まれない(情報“0”が書き込まれる)。
第2多層膜345の書き込み動作では、ゲート電圧VWi300=+Vgw300(例えば、8V)がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散領域11にはソース電圧VBh300=0が印加され、第2拡散領域12にはドレイン電圧VBi300=+Vdw300(例えば、5.5V)が印加される。これにより、ソース電極(第1拡散領域11)からドレイン電極(第2拡散領域12)へ向かう電子が、ドレイン電極付近の抵抗変化領域(第4拡散領域314)で加速されてホットエレクトロンを発生させる。発生したホットエレクトロンは、ゲート電圧VWi300=+Vgw300に引かれて第2多層膜345の電荷蓄積層347へ注入される。ここで、第2多層膜345の電荷蓄積層347には正電荷(ホール)が蓄積されているので、第2多層膜45の電荷蓄積層47(図3参照)に比べて、ホットエレクトロンが注入されやすくなっている。これにより、第2多層膜345の電荷蓄積層347に効率的に情報が書き込まれる。一方、第2多層膜345の書き込み動作の際に、ゲート電圧VWi300=0であれば、ホットエレクトロンが第2多層膜345の電荷蓄積層347へ注入されない。これにより、第2多層膜345の電荷蓄積層347に情報“1”が書き込まれない(情報“0”が書き込まれる)。
((消去動作と書き込み動作との関係))
第1多層膜341の消去動作では、第1多層膜341に正電荷(ホットホール)が主体として蓄積される。そして、第1多層膜341の書き込み動作では、消去動作の後に、すなわち第1多層膜341に正電荷が主体として蓄積された後に、第1多層膜341に負電荷(ホットエレクトロン)が注入されて書き込みが行われる。
すなわち、第1多層膜341の電荷蓄積層343に情報“1”が書き込まれている場合、電荷蓄積層343の負電荷(電子)により第3拡散領域313では電流(電子)が流れにくくなっており、第3拡散領域313の抵抗値は高くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図15に示すように、書き込み時間T1(例えば、10μs)である場合にI101(例えば、5μA)になる。一方、第1多層膜341の電荷蓄積層343に情報“1”が書き込まれていない(情報“0”が書き込まれている)場合、第1多層膜41の電荷蓄積層43に情報“1”が書き込まれていない(情報“0”が書き込まれている)場合(図4参照)に比べて、電荷蓄積層343の正電荷(ホール)により第3拡散領域313では電流がさらに流れやすくなっており、第3拡散領域313の抵抗値はさらに低くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図15に示すように、I100(例えば、35μA、>I0=30μA,図4参照)になる。
このため、第1多層膜341への書き込みが行われない場合(情報“0”が書き込まれている場合)の読み出し電流Ids=I100(例えば、35μA)と、第1多層膜341への書き込みが行われた場合の読み出し電流Ids=I101(例えば、5μA)との差ΔIds100(例えば、30μA)は、差ΔIds1(例えば、10μA,図4参照)に比べて大きくなっている。これにより、読み出し電流Idsに基づいて情報“1”と“0”とを判別することが容易になり、情報“1”と“0”とを判別する時間も短縮化する。
また、第2多層膜345の消去動作では、第2多層膜345に正電荷(ホットホール)が主体として蓄積される。そして、第2多層膜345の書き込み動作では、消去動作の後に、すなわち第2多層膜345に正電荷が主体として蓄積された後に、第2多層膜345に負電荷(ホットエレクトロン)が注入されて書き込みが行われる。
すなわち、第2多層膜345の電荷蓄積層347に情報“1”が書き込まれている場合、電荷蓄積層347の負電荷(電子)により第4拡散領域314では電流(電子)が流れにくくなっており、第4拡散領域314の抵抗値は高くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図15に示すように、書き込み時間T1(例えば、10μs)である場合にI101(例えば、5μA)になる。一方、第2多層膜345の電荷蓄積層347に情報“1”が書き込まれていない(情報“0”が書き込まれている)場合、第2多層膜45の電荷蓄積層47に情報“1”が書き込まれていない(情報“0”が書き込まれている)場合(図4参照)に比べて、電荷蓄積層347の正電荷(ホール)により第4拡散領域314では電流がさらに流れやすくなっており、第4拡散領域314の抵抗値はさらに低くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図15に示すように、I100(例えば、35μA、>I0=30μA,図4参照)になる。
このため、第2多層膜345への書き込みが行われない場合(情報“0”が書き込まれている場合)の読み出し電流Ids=I100(例えば、35μA)と、第2多層膜345への書き込みが行われた場合の読み出し電流Ids=I101(例えば、5μA)との差ΔIds100(例えば、30μA)は、差ΔIds1(例えば、10μA,図4参照)に比べて大きくなっている。これにより、読み出し電流Idsに基づいて情報“1”と“0”とを判別することが容易になり、情報“1”と“0”とを判別する時間も短縮化する。
(半導体記憶装置に関する特徴)
(1)
ここでは、第1多層膜341には、正電荷(ホール)が主体として蓄積される。これにより、第1多層膜341への書き込みが行われない場合の読み出し電流I100(例えば、35μA)が、第1多層膜41への書き込みが行われない場合の読み出し電流I0(例えば、30μA)に比べて大きくなる。また、第1多層膜341には、正電荷(ホール)が主体として蓄積された後に、負電荷(電子)が主体として蓄積されて書き込みが行われる。これにより、第1多層膜341への書き込みが行われた場合の読み出し電流I101(例えば、5μA)が、第1多層膜41への書き込みが行われた場合の読み出し電流I1(例えば、20μA)に比べて小さくなる。
このように、第1多層膜341への書き込みが行われない場合の読み出し電流I100(例えば、35μA)が読み出し電流I0(例えば、30μA、図4参照)に比べて大きくなり、第1多層膜341への書き込みが行われた場合の読み出し電流I101(例えば、5μA)が読み出し電流I1(例えば、20μA、図4参照)に比べて小さくなる。このため、第1多層膜341への書き込みが行われない場合の読み出し電流I100(例えば、35μA)と、第1多層膜341への書き込みが行われた場合の読み出し電流I101(例えば、5μA)との差ΔIds100(例えば、30μA)は、差ΔIds1(例えば、10μA,図4参照)に比べて大きくなる。
なお、第2多層膜145も、第1多層膜141と同様である。
(2)
ここでは、第1多層膜341には、正電荷(ホール)が中和量よりも多くの量で注入されて消去が行われる。これにより、消去動作後に、余った正電荷(ホール)が第1多層膜341に主体として蓄積されるようになる。そして、第1多層膜341には、負電荷(ホットエレクトロン)が蓄積されて書き込みが行われる。
このとき、第1多層膜341の電荷蓄積層343には正電荷(ホール)が蓄積されているので、第1多層膜41の電荷蓄積層43(図3参照)に比べて、ホットエレクトロンが注入されやすくなっている。これにより、第1多層膜341の電荷蓄積層343に効率的に情報“1”が書き込まれる。
(3)
ここでは、第1多層膜341の電荷蓄積層343は、正電荷(ホール)又は負電荷(電子)を蓄積する。また、第1絶縁層342は、半導体基板10と電荷蓄積層343とを絶縁する。第2絶縁層344は、その上層の膜と電荷蓄積層343とを絶縁する。これらにより、消去動作が行われた後に、電荷蓄積層343に正電荷(ホール)が主体として蓄積されるようになる。また、書き込み動作が行われた後に、電荷蓄積層343に負電荷(電子)が保持されるようになる。
(4)
ここでは、第1多層膜341には、主として、負電荷(電子)が蓄積されて書き込みが行われる。また、第2多層膜345にも、主として、負電荷(電子)が蓄積されて書き込みが行われる。これらにより、第1多層膜341及び第2多層膜345で1セルあたり2値の情報が書き込まれる。これにより、単位記憶容量あたりの製造コストが低減される。
(5)
ここでは、第1電圧印加部360は、第1多層膜341の消去動作において、ゲート電圧VWi300としてゼロ電圧をゲート電極31に印加する。第2電圧印加部350は、第1多層膜341の消去動作において、ソース電圧VBi300,・・・としてソース電極(第2拡散領域12)に−Vse300(たとえば、−1V)を印加し、ドレイン電圧VBh300としてドレイン電極(第1拡散領域11)に+Vde300(例えば、5V)を印加する。これにより、ソース電極(第2拡散領域12)からPウェル領域16へ放出された電子が、ドレイン電極(第1拡散領域11)の空乏層に達すると電界加速されてホットホールを発生させる。発生したホットホールは、ゲート電圧VWi1=−Vge1に引かれる場合(図3参照)に比べて、ゲート電極31とドレイン電極との間の電界で強く加速されて第1多層膜341の方へ移動する。このため、第1多層膜341に正電荷(ホットホール)を注入することが容易になる。
<本発明の第4実施形態に係る半導体記憶装置の構成及び動作>
本発明の第4実施形態に係る半導体記憶装置の断面図を図20及び図21に示す。以下、本発明の前提となる半導体記憶装置1と異なる部分を中心に説明し、本発明の前提となる半導体記憶装置1と同様の構成要素は同じ符号を用いてあらわし説明を省略する。
(半導体記憶装置の概略構成)
半導体記憶装置400は、主として、複数のメモリセル400n,・・・と、第1電圧印加部460と、第2電圧印加部450とを備える。
各メモリセル400n,・・・は、後述のように、第1多層膜441及び第2多層膜445の機能が、本発明の前提となる半導体記憶装置1のメモリセル1n,・・・と異なる。
第1電圧印加部460は、ワードラインWLi,WLj,・・・を介して、各メモリセル400n,・・・のゲート電極31に接続されている。これにより、第1電圧印加部460は、各メモリセル400n,・・・のゲート電極31にゲート電圧VWi400,VWj400,・・・を印加することができるようになっている。ここで、ゲート電圧VWi400,・・・は、チャネル形成領域17をON/OFF状態にするのに十分な電圧である。
第2電圧印加部450は、ビットラインBLh,BLi,BLj,BLk,・・・を介して、各メモリセル400n,・・・の第1拡散領域11や第2拡散領域12に接続されている。これにより、第2電圧印加部450は、各メモリセル400n,・・・の第1拡散領域11及び第2拡散領域12の一方にソース電圧VBh400,・・・を印加することができ、他方にドレイン電圧VBi400,・・・を印加することができるようになっている。ここで、ソース電圧VBh400,・・・及びドレイン電圧VBi400,・・・は、各メモリセル400n,・・・に消去・書き込み・読み出しなどの動作を行わせるのに十分な電圧である。
(半導体記憶装置の概略動作)
各メモリセル400n,・・・は、ワードラインWLi,・・・を介して、第1電圧印加部460からゲート電圧VWi400,・・・の供給を受ける。ゲート電極31に供給されるゲート電圧VWi400,・・・がHレベルの場合に、メモリセル400n,・・・は、チャネル形成領域17がON状態になり、第1拡散領域11と第2拡散領域12との間に電流を流すことができる状態になる。また、ゲート電極31に供給されるゲート電圧VWi400,・・・がLレベルの場合に、メモリセル400n,・・・は、チャネル形成領域17がOFF状態になり、第1拡散領域11と第2拡散領域12との間に電流を流しにくい状態になる。
一方、各メモリセル400n,・・・は、ビットラインBLh,BLi,BLj,・・・を介して、第2電圧印加部450からソース電圧VBh400,・・・及びドレイン電圧VBi400,・・・の供給を受ける。
ビットラインBLh,・・・を介してメモリセル400n,・・・の第1拡散領域11にソース電圧VBh400,・・・が印加され、ビットラインBLi,・・・を介してメモリセル400n,・・・の第2拡散領域12にドレイン電圧VBi400,・・・が印加されている場合を考える。ソース電圧VBh400,・・・がドレイン電圧VBi400,・・・より大きければ、ゲート電圧VWi400,・・・がHレベルでありチャネル形成領域17がON状態になっているメモリセル400n,・・・において、第1拡散領域11から第2拡散領域12へドレイン電流Idsが流れる。また、ソース電圧VBh400,・・・がドレイン電圧VBi400,・・・より小さければ、ゲート電圧VWi400,・・・がHレベルでありチャネル形成領域17がON状態になっているメモリセル400n,・・・において、第2拡散領域12から第1拡散領域11へドレイン電流Idsが流れる。このようにして、ワードラインWLi,・・・とビットラインBLi,・・・とを介して第1電圧印加部460及び第2電圧印加部450により選択されたメモリセル400n,・・・が、消去・書き込み・読み出しなどの動作を行うようになっている。
なお、ビットラインBLh,・・・を介してメモリセル400n,・・・の第1拡散領域11にドレイン電圧VBh400,・・・が印加され、ビットラインBLi,・・・を介してメモリセル400n,・・・の第2拡散領域12にソース電圧VBi400,・・・が印加されている場合も同様である。
(メモリセルの詳細構成)
メモリセル400nは、第1多層膜41の代わりに第1多層膜441を備え、第2多層膜45の代わりに第2多層膜445を備える。
第1拡散領域11は、ソース電圧VBh400,VBi400又はドレイン電圧VBi400,VBh400の供給を受けることができるようになっている。また、ゲート電極31は、ゲート電圧VWi400の供給を受けることができるようになっている。
第1多層膜441は、第1拡散領域11とゲート絶縁膜32との間において、半導体基板10の上に形成されている。第1多層膜441は、主として、第1絶縁層442,電荷蓄積層443及び第2絶縁層444を有している。第1絶縁層442は、半導体基板10と電荷蓄積層443とを絶縁する。電荷蓄積層443は、ホールや電子などの電荷を蓄積する。第2絶縁層444は、その上層の膜と電荷蓄積層443とを絶縁する。すなわち、電荷蓄積層443は、第1絶縁層442と第2絶縁層444とに挟まれていることにより
、ホールや電子などの電荷を安定的に保持することができるようになっている。なお、第1絶縁層442や第2絶縁層444はシリコン酸化物を主成分とする膜であり、電荷蓄積層443はシリコン窒化物を主成分とする膜である。
第2拡散領域12は、ソース電圧VBh400,VBi400又はドレイン電圧VBi400,VBh400の供給を受けることができるようになっている。
第2多層膜445は、第2拡散領域12とゲート絶縁膜32との間において、半導体基板10の上に形成されている。第2多層膜445は、主として、第1絶縁層446,電荷蓄積層447及び第2絶縁層448を有している。第1絶縁層446は、半導体基板10と電荷蓄積層447とを絶縁する。電荷蓄積層447は、ホールや電子などの電荷を蓄積する。第2絶縁層448は、その上層の膜と電荷蓄積層447とを絶縁する。すなわち、電荷蓄積層447は、第1絶縁層446と第2絶縁層448とに挟まれていることにより
、ホールや電子などの電荷を安定的に保持することができるようになっている。なお、第1絶縁層446や第2絶縁層448はシリコン酸化物を主成分とする膜であり、電荷蓄積層447はシリコン窒化物を主成分とする膜である。
他の点は、本発明の前提となる半導体記憶装置1のメモリセル1n,・・・と同様である。
なお、他のメモリセル400o,・・・もメモリセル400nと同様である。
(メモリセルの詳細動作)
メモリセル400nの動作について表5を参照しながら説明する。なお、他のメモリセル400o,・・・もメモリセル400nと同様である。
((消去動作))
第1多層膜441の消去動作と第2多層膜445の消去動作とが同時に行われる点で、本発明の前提となるメモリセル1nの動作と異なる。
第1多層膜441及び第2多層膜445の消去動作では、ゲート電圧VWi400=−Vge400(例えば、−6V)がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散領域11にはドレイン電圧VBh400=+Vde400(例えば、5V)が印加され、第2拡散領域12はソース電圧VBi400=+Vse400(例えば、5V)が印加される。これにより、ゲート電極31とドレイン電極(第1拡散領域11)との間に高電界が発生するので、ドレイン電極(第1拡散領域11)の端部でエネルギーバンドが深く曲げられてバンド間トンネル電流が発生する。また、ゲート電極31とソース電極(第2拡散領域12)との間にも高電界が発生するので、ソース電極(第2拡散領域12)の端部でエネルギーバンドが深く曲げられてバンド間トンネル電流が発生する。これらのバンド間トンネル電流は、グランドレベルの電位に保たれているバックゲート15へ向かうようにPウェル領域16を流れるとともにホットホールを発生させる。発生したホットホールは、一点鎖線で示すように、ゲート電圧VWi1=−Vge1に引かれる場合(図3参照)に比べて、ゲート電圧VWi400=−Vge400に強く引かれて第1多層膜441の電荷蓄積層443や第2多層膜445の電荷蓄積層447へ中和量よりも多くの量で注入される。ここで、中和量は、蓄積されている電子を打ち消す量である。これにより、注入されたホットホールが電荷蓄積層443や電荷蓄積層447に蓄積される電子と打ち消しあった後に残存し、電荷蓄積層443や電荷蓄積層447に蓄積される電荷が正電荷になり、第1多層膜441の電荷蓄積層443に書き込まれた情報“1”が消去されるとともに、第2多層膜445の電荷蓄積層447に書き込まれた情報“1”が消去される。
なお、ここでは第1多層膜441及び第2多層膜445に書き込みが行われている状態(すなわち電子が蓄積されている状態)から消去動作を行う例を示したが、書き込みが行われていない状態(すなわち電子が蓄積されていない状態)からこの消去動作を行っても良い。この場合であっても、消去動作が行われることにより、第1多層膜441及び第2多層膜445にホットホールが残存し、蓄積される電荷が正電荷になる。
((書き込み動作))
第1多層膜441の書き込み動作では、ゲート電圧VWi400=+Vgw400(例えば、8V)がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散領域11にはドレイン電圧VBh400=+Vdw400(例えば、5.5V)が印加され、第2拡散領域12にはソース電圧VBi400=0が印加される。これにより、ソース電極(第2拡散領域12)からドレイン電極(第1拡散領域11)へ向かう電子が、ドレイン電極付近の抵抗変化領域(第3拡散領域413)で加速されてホットエレクトロンを発生させる。発生したホットエレクトロンは、ゲート電圧VWi400=+Vgw400に引かれて第1多層膜441の電荷蓄積層443へ注入される。ここで、第1多層膜441の電荷蓄積層443には正電荷(ホール)が蓄積されているので、第1多層膜41の電荷蓄積層43(図3参照)に比べて、ホットエレクトロンが注入されやすくなっている。これにより、第1多層膜441の電荷蓄積層443に効率的に情報“1”が書き込まれる。一方、第1多層膜441の書き込み動作の際に、ゲート電圧VWi400=0であれば、ホットエレクトロンが第1多層膜441の電荷蓄積層443へ注入されない。これにより、第1多層膜441の電荷蓄積層443に情報“1”が書き込まれない(情報“0”が書き込まれる)。
第2多層膜445の書き込み動作では、ゲート電圧VWi400=+Vgw400(例えば、8V)がワードラインWLiを介してゲート電極31に印加される。また、第1拡散領域11にはソース電圧VBh400=0が印加され、第2拡散領域12にはドレイン電圧VBi400=+Vdw400(例えば、5.5V)が印加される。これにより、ソース電極(第1拡散領域11)からドレイン電極(第2拡散領域12)へ向かう電子が、ドレイン電極付近の抵抗変化領域(第4拡散領域414)で加速されてホットエレクトロンを発生させる。発生したホットエレクトロンは、ゲート電圧VWi400=+Vgw400に引かれて第2多層膜445の電荷蓄積層447へ注入される。ここで、第2多層膜445の電荷蓄積層447には正電荷(ホール)が蓄積されているので、第2多層膜45の電荷蓄積層47(図3参照)に比べて、ホットエレクトロンが注入されやすくなっている。これにより、第2多層膜445の電荷蓄積層447に効率的に情報が書き込まれる。一方、第2多層膜445の書き込み動作の際に、ゲート電圧VWi400=0であれば、ホットエレクトロンが第2多層膜445の電荷蓄積層447へ注入されない。これにより、第2多層膜445の電荷蓄積層447に情報“1”が書き込まれない(情報“0”が書き込まれる)。
((消去動作と書き込み動作との関係))
第1多層膜441の消去動作では、第1多層膜441に正電荷(ホットホール)が主体として蓄積される。そして、第1多層膜441の書き込み動作では、消去動作の後に、すなわち第1多層膜441に正電荷が主体として蓄積された後に、第1多層膜441に負電荷(ホットエレクトロン)が注入されて書き込みが行われる。
すなわち、第1多層膜441の電荷蓄積層443に情報“1”が書き込まれている場合、電荷蓄積層443の負電荷(電子)により第3拡散領域413では電流(電子)が流れにくくなっており、第3拡散領域413の抵抗値は高くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図15に示すように、書き込み時間T1(例えば、10μs)である場合にI101(例えば、5μA)になる。一方、第1多層膜441の電荷蓄積層443に情報“1”が書き込まれていない(情報“0”が書き込まれている)場合、第1多層膜41の電荷蓄積層43に情報“1”が書き込まれていない(情報“0”が書き込まれている)場合(図4参照)に比べて、電荷蓄積層443の正電荷(ホール)により第3拡散領域413では電流がさらに流れやすくなっており、第3拡散領域413の抵抗値はさらに低くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図15に示すように、I100(例えば、35μA、>I0=30μA,図4参照)になる。
このため、第1多層膜441への書き込みが行われない場合(情報“0”が書き込まれている場合)の読み出し電流Ids=I100(例えば、35μA)と、第1多層膜441への書き込みが行われた場合の読み出し電流Ids=I101(例えば、5μA)との差ΔIds100(例えば、30μA)は、差ΔIds1(例えば、10μA,図4参照)に比べて大きくなっている。これにより、読み出し電流Idsに基づいて情報“1”と“0”とを判別することが容易になり、情報“1”と“0”とを判別する時間も短縮化する。
また、第2多層膜445の消去動作では、第2多層膜445に正電荷(ホットホール)が主体として蓄積される。そして、第2多層膜445の書き込み動作では、消去動作の後に、すなわち第2多層膜445に正電荷が主体として蓄積された後に、第2多層膜445に負電荷(ホットエレクトロン)が注入されて書き込みが行われる。
すなわち、第2多層膜445の電荷蓄積層447に情報“1”が書き込まれている場合、電荷蓄積層447の負電荷(電子)により第4拡散領域414では電流(電子)が流れにくくなっており、第4拡散領域414の抵抗値は高くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図15に示すように、書き込み時間T1(例えば、10μs)である場合にI101(例えば、5μA)になる。一方、第2多層膜445の電荷蓄積層447に情報“1”が書き込まれていない(情報“0”が書き込まれている)場合、第2多層膜45の電荷蓄積層47に情報“1”が書き込まれていない(情報“0”が書き込まれている)場合(図4参照)に比べて、電荷蓄積層447の正電荷(ホール)により第4拡散領域414では電流がさらに流れやすくなっており、第4拡散領域414の抵抗値はさらに低くなっている。これにより、読み出し電流Idsは、図15に示すように、I100(例えば、35μA、>I0=30μA,図4参照)になる。
このため、第2多層膜445への書き込みが行われない場合(情報“0”が書き込まれている場合)の読み出し電流Ids=I100(例えば、35μA)と、第2多層膜445への書き込みが行われた場合の読み出し電流Ids=I101(例えば、5μA)との差ΔIds100(例えば、30μA)は、差ΔIds1(例えば、10μA,図4参照)に比べて大きくなっている。これにより、読み出し電流Idsに基づいて情報“1”と“0”とを判別することが容易になり、情報“1”と“0”とを判別する時間も短縮化する。
(半導体記憶装置に関する特徴)
(1)
ここでは、第1多層膜441には、正電荷(ホール)が主体として蓄積される。これにより、第1多層膜441への書き込みが行われない場合の読み出し電流I100(例えば、35μA)が、第1多層膜41への書き込みが行われない場合の読み出し電流I0(例えば、30μA)に比べて大きくなる。また、第1多層膜441には、正電荷(ホール)が主体として蓄積された後に、負電荷(電子)が主体として蓄積されて書き込みが行われる。これにより、第1多層膜441への書き込みが行われた場合の読み出し電流I101(例えば、5μA)が、第1多層膜41への書き込みが行われた場合の読み出し電流I1(例えば、20μA)に比べて小さくなる。
このように、第1多層膜441への書き込みが行われない場合の読み出し電流I100(例えば、35μA)が読み出し電流I0(例えば、30μA、図4参照)に比べて大きくなり、第1多層膜441への書き込みが行われた場合の読み出し電流I101(例えば、5μA)が読み出し電流I1(例えば、20μA、図4参照)に比べて小さくなる。このため、第1多層膜441への書き込みが行われない場合の読み出し電流I100(例えば、35μA)と、第1多層膜441への書き込みが行われた場合の読み出し電流I101(例えば、5μA)との差ΔIds100(例えば、30μA)は、差ΔIds1(例えば、10μA,図4参照)に比べて大きくなる。
なお、第2多層膜145も、第1多層膜141と同様である。
(2)
ここでは、第1多層膜441には、正電荷(ホール)が中和量よりも多くの量で注入されて消去が行われる。これにより、消去動作後に、余った正電荷(ホール)が第1多層膜441に主体として蓄積されるようになる。そして、第1多層膜441には、負電荷(ホットエレクトロン)が蓄積されて書き込みが行われる。
このとき、第1多層膜441の電荷蓄積層443には正電荷(ホール)が蓄積されているので、第1多層膜41の電荷蓄積層43(図3参照)に比べて、ホットエレクトロンが注入されやすくなっている。これにより、第1多層膜441の電荷蓄積層443に効率的に情報“1”が書き込まれる。
(3)
ここでは、第1多層膜441の電荷蓄積層443は、正電荷(ホール)又は負電荷(電子)を蓄積する。また、第1絶縁層442は、半導体基板10と電荷蓄積層443とを絶縁する。第2絶縁層444は、その上層の膜と電荷蓄積層443とを絶縁する。これらにより、消去動作が行われた後に、電荷蓄積層443に正電荷(ホール)が主体として蓄積されるようになる。また、書き込み動作が行われた後に、電荷蓄積層443に負電荷(電子)が保持されるようになる。
(4)
ここでは、第1多層膜441には、主として、負電荷(電子)が蓄積されて書き込みが行われる。また、第2多層膜445にも、主として、負電荷(電子)が蓄積されて書き込みが行われる。これらにより、第1多層膜441及び第2多層膜445で1セルあたり2値の情報が書き込まれる。これにより、単位記憶容量あたりの製造コストが低減される。
(5)
ここでは、第1電圧印加部460は、第1多層膜441の消去動作において、ゲート電圧VWi400としてゼロ電圧をゲート電極31に印加する。第2電圧印加部450は、第1多層膜441の消去動作において、ソース電圧VBi400,・・・としてソース電極(第2拡散領域12)に−Vse400(たとえば、−1V)を印加し、ドレイン電圧VBh400としてドレイン電極(第1拡散領域11)に+Vde400(例えば、5V)を印加する。これにより、ソース電極(第2拡散領域12)からPウェル領域16へ放出された電子が、ドレイン電極(第1拡散領域11)の空乏層に達すると電界加速されてホットホールを発生させる。このため、第1多層膜441に正電荷(ホットホール)を注入することが容易になる。
(第4実施形態の変形例)
第4実施形態では、各メモリセル400n,・・・において2ビットの情報が同時に消去される場合が示されているが、さらに複数のメモリセル400n,・・・を有するブロック単位で消去されてもよい。この場合、多ビットについて同時に消去が行われてから各メモリセル400n,・・・の書き込み動作が行われるので、半導体記憶装置400の書き込み特性は向上する。
本発明の前提となる半導体記憶装置の回路構成図。 メモリセルの回路構成。 メモリセルの断面図。 メモリセルの読み出し電流の特性を示す図。 半導体記憶装置の工程断面図。 半導体記憶装置の工程断面図。 半導体記憶装置の工程断面図。 半導体記憶装置の工程断面図。 半導体記憶装置の工程断面図。 半導体記憶装置の工程断面図。 半導体記憶装置の工程断面図。 本発明の第1実施形態に係る半導体記憶装置の回路構成図。 メモリセルの断面図。 メモリセルの断面図。 メモリセルの読み出し電流の特性を示す図。 メモリセルの断面図。 メモリセルの断面図。 メモリセルの断面図。 メモリセルの断面図。 メモリセルの断面図。 メモリセルの断面図。
符号の説明
1,100,200,300,400 半導体記憶装置
10 半導体基板
11 第1拡散領域
12 第2拡散領域
13,113,213,313,413 第3拡散領域
14,114,214,314,414 第4拡散領域
31 ゲート電極
32 ゲート絶縁膜
41,141,241,341,441 第1多層膜
42,142,242,342,442 第1絶縁層
43,143,243,343,443 電荷蓄積層
44,144,244,344,444 第2絶縁層
45,145,245,345,445 第2多層膜
46,146,246,346,446 第1絶縁層
47,147,247,347,447 電荷蓄積層
48,148,248,348,448 第1絶縁層
50,150,250,350,450 第2電圧印加部
60,160,260,360,460 第1電圧印加部

Claims (11)

  1. 半導体基板において形成されている第1拡散領域と、
    前記第1拡散領域から離れた位置において、前記半導体基板の上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極と、
    前記第1拡散領域と前記ゲート絶縁膜との間において、前記半導体基板の上に形成された第1多層膜と、
    前記半導体基板において前記第1多層膜の付近に形成され、不純物濃度が前記第1拡散領域よりも低い第3拡散領域と、
    を備え、
    前記第1多層膜には、第1電荷が主体として蓄積された後に、第1電荷と逆極性である第2電荷が主体として蓄積されて書き込みが行われる、
    半導体記憶装置。
  2. 前記半導体基板は、P型であり、
    前記第1拡散領域は、N型であり、
    前記第3拡散領域は、N型及びP型のいずれかであり、
    前記第1電荷は、負電荷であり、
    前記第2電荷は、正電荷である、
    請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 前記第1多層膜は、
    第1電荷を蓄積する電荷蓄積層と、
    前記半導体基板と前記電荷蓄積層とを絶縁する絶縁層と、
    を有する、
    請求項1又は2に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記半導体基板において前記ゲート電極に対して前記第1拡散領域と反対側に形成されている第2拡散領域と、
    前記第2拡散領域と前記ゲート絶縁膜との間において、前記半導体基板の上に形成された第2多層膜と、
    前記半導体基板において前記第2多層膜の付近に形成され、不純物濃度が前記第2拡散領域よりも低い第4拡散領域と、
    をさらに備え、
    前記第2多層膜には、第1電荷が主体として蓄積された後に、第1電荷と逆極性である第2電荷が主体として蓄積されて書き込みが行われる、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体記憶装置。
  5. 前記ゲート電極にゲート電圧を印加する第1電圧印加部と、
    前記第1拡散領域及び前記第2拡散領域の一方にソース電圧を印加し、他方にドレイン電圧を印加する第2電圧印加部と、
    をさらに備えた、
    請求項4に記載の半導体記憶装置。
  6. 前記第1電圧印加部は、消去が行われる際に、前記ゲート電圧として正電圧を印加し、
    前記第2電圧印加部は、消去が行われる際に、前記ソース電圧としてゼロ電圧を印加し、前記ドレイン電圧として正電圧を印加する、
    請求項5に記載の半導体記憶装置。
  7. 前記第1電圧印加部は、消去が行われる際に、前記ゲート電圧としてゼロ電圧を印加し、
    前記第2電圧印加部は、消去が行われる際に、前記ソース電圧として負電圧を印加し、前記ドレイン電圧として正電圧を印加する、
    請求項5に記載の半導体記憶装置。
  8. 前記第1電圧印加部は、消去が行われる際に、前記ゲート電圧としてゼロ電圧及び負電圧のいずれかを印加し、
    前記第2電圧印加部は、消去が行われる際に、前記ソース電圧としてゼロ電圧を印加し、前記ドレイン電圧として正電圧を印加する、あるいは、前記ソース電圧として開放状態にし、前記ドレイン電圧として正電圧を印加する、
    請求項5に記載の半導体記憶装置。
  9. 前記第1電圧印加部は、消去が行われる際に、前記ゲート電圧としてゼロ電圧及び負電圧のいずれかを印加し、
    前記第2電圧印加部は、消去が行われる際に、前記ソース電圧として正電圧を印加し、前記ドレイン電圧として正電圧を印加する、
    請求項5に記載の半導体記憶装置。
  10. 半導体基板が準備される第1ステップと、
    前記半導体基板の上に第1絶縁膜が形成される第2ステップと、
    前記第1絶縁膜の上に第1導電性膜が形成される第3ステップと、
    前記第1導電性膜がエッチングされてゲート電極が形成される第4ステップと、
    前記第1絶縁膜がエッチングされてゲート絶縁膜が形成される第5ステップと、
    前記ゲート電極の側面と前記半導体基板の表面とを覆うように、第2絶縁膜が形成される第6ステップと、
    前記半導体基板において、前記ゲート電極の付近に第3拡散領域と第4拡散領域とが形成される第7ステップと、
    前記第2絶縁膜の上に少なくとも第3絶縁膜が形成される第8ステップと、
    少なくとも前記第2絶縁膜及び前記第3絶縁膜がエッチングされて第1多層膜及び第2多層膜が形成される第9ステップと、
    前記半導体基板において、前記第3拡散領域より前記ゲート絶縁膜から遠い位置に第1拡散領域が形成され、前記第4拡散領域より前記ゲート絶縁膜から遠い位置に第2拡散領域が形成される第10ステップと、
    を備え、
    前記第1多層膜には、第1電荷が主体として蓄積された状態で、第1電荷と逆極性である第2電荷が主体として蓄積されて書き込みが行われる、
    半導体記憶装置の製造方法。
  11. 半導体基板において形成されている第1拡散領域と、前記第1拡散領域から離れた位置において前記半導体基板の上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極と、前記第1拡散領域と前記ゲート絶縁膜との間において前記半導体基板の上に形成された第1多層膜と、前記半導体基板において前記第1多層膜の付近に形成され不純物濃度が前記第1拡散領域よりも低い第3拡散領域とを有する半導体記憶装置の情報書き換え方法であって、
    前記第1多層膜に第1電荷が主体として蓄積される蓄積ステップと、
    前記蓄積ステップの後に、前記第1多層膜に、前記第1電荷と逆極性である第2電荷が主体として蓄積されて書き込みが行われる書き込みステップと、
    を備えた、
    半導体記憶装置の情報書き換え方法。
JP2005246824A 2005-08-26 2005-08-26 半導体記憶装置、半導体記憶装置の製造方法及び半導体記憶装置の情報書き換え方法 Pending JP2007059847A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005246824A JP2007059847A (ja) 2005-08-26 2005-08-26 半導体記憶装置、半導体記憶装置の製造方法及び半導体記憶装置の情報書き換え方法
CNA2006100773753A CN1921123A (zh) 2005-08-26 2006-04-29 半导体存储器件及其制造方法和信息改写方法
KR1020060040651A KR20070024337A (ko) 2005-08-26 2006-05-04 반도체 기억 장치, 반도체 기억 장치의 제조 방법 및반도체 기억 장치의 정보 재기록 방법
US11/425,710 US20070045713A1 (en) 2005-08-26 2006-06-22 Semiconductor memory device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005246824A JP2007059847A (ja) 2005-08-26 2005-08-26 半導体記憶装置、半導体記憶装置の製造方法及び半導体記憶装置の情報書き換え方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007059847A true JP2007059847A (ja) 2007-03-08

Family

ID=37778780

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005246824A Pending JP2007059847A (ja) 2005-08-26 2005-08-26 半導体記憶装置、半導体記憶装置の製造方法及び半導体記憶装置の情報書き換え方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20070045713A1 (ja)
JP (1) JP2007059847A (ja)
KR (1) KR20070024337A (ja)
CN (1) CN1921123A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007128937A (ja) * 2005-11-01 2007-05-24 Oki Electric Ind Co Ltd 半導体記憶装置の製造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4354498B2 (ja) * 2007-03-30 2009-10-28 Okiセミコンダクタ株式会社 半導体メモリ装置の製造方法及び半導体メモリ装置の再生方法及び半導体メモリ装置の再出荷方法
US20200006501A1 (en) * 2017-03-31 2020-01-02 Intel Corporation Dielectric lining layers for semiconductor devices

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5408115A (en) * 1994-04-04 1995-04-18 Motorola Inc. Self-aligned, split-gate EEPROM device
US6255166B1 (en) * 1999-08-05 2001-07-03 Aalo Lsi Design & Device Technology, Inc. Nonvolatile memory cell, method of programming the same and nonvolatile memory array

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007128937A (ja) * 2005-11-01 2007-05-24 Oki Electric Ind Co Ltd 半導体記憶装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN1921123A (zh) 2007-02-28
US20070045713A1 (en) 2007-03-01
KR20070024337A (ko) 2007-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5132024B2 (ja) 不揮発性半導体メモリ装置を形成する方法
JP5459999B2 (ja) 不揮発性半導体記憶素子、不揮発性半導体装置及び不揮発性半導体素子の動作方法
TW512495B (en) Nonvolatile semiconductor memory device, process of manufacturing the same and method of operating the same
JP5007017B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2006108620A (ja) 導電性側壁スペーサを有する不揮発性メモリ装置及びその製造方法
JP2004015051A (ja) 不揮発性メモリセル、メモリ素子、及び不揮発性メモリセルの製造方法
JP2009054707A (ja) 半導体記憶装置およびその製造方法
CN106024797B (zh) 半导体器件及其制造方法
JP5538828B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2009094170A (ja) 不揮発性半導体メモリ及びその製造方法
JP5486884B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置、及びその製造方法
JP2004349311A (ja) 半導体記憶装置
JP4906329B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法
JP2004134799A (ja) 単一ビット不揮発性メモリーセル、および、その書き込み方法および消去方法
JP5328145B2 (ja) 不揮発性メモリデバイス及びその製造方法
JP2007059847A (ja) 半導体記憶装置、半導体記憶装置の製造方法及び半導体記憶装置の情報書き換え方法
JP6310802B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2007158093A (ja) 不揮発性半導体メモリデバイス及びその製造方法
JP4974880B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
KR100685880B1 (ko) 플래쉬 이이피롬 셀 및 그 제조방법
JP5434594B2 (ja) 不揮発性半導体メモリ装置
JP2004006549A (ja) 不揮発性半導体記憶装置における情報の消去方法
JP2004342852A (ja) 半導体記憶装置及びその製造方法、半導体装置、携帯電子機器、並びにicカード
JP2004342881A (ja) 半導体記憶装置および半導体装置およびicカードおよび携帯電子機器および半導体記憶装置の製造方法
JPH0450754B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070216

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070206