JP2007055020A - 空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】タイヤ内周面に発生するクラックを抑制することができる空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】60〜110mm幅の幅広ゴムリボン10aを周方向に巻き付けて環状体10を形成する工程を複数回繰り返して、環状体10が幅方向に連設されてなるインナーライナー部材12を形成し、そのインナーライナー部材12をタイヤ内周面に配して空気入りタイヤインナーライナー層とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、タイヤ内周面に発生するクラックを抑制しうる空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤに関する。
一般に、空気入りタイヤのインナーライナー層となるインナーライナー部材は、カレンダー装置を用いて未加硫ゴム組成物を所定幅且つ所定厚さで圧延し、得られたシート状の未加硫ゴム組成物を必要な長さで切断して、成形ドラムの外周に巻き付けることで形成される。この方法によれば、カレンダー装置の圧延幅を適宜に変更することにより種々のタイヤサイズに対応することができるが、該カレンダー装置の使用は製造設備の大型化を招来するという問題があった。
そこで、カレンダー装置に代えて押出機を使用し、シート状の未加硫ゴム組成物をタイヤサイズに対応した幅で押出成形することが考えられる。しかしながら、かかる場合には口金形状が極端に偏平となり、その中央部におけるゴムの吐出圧が両縁部に比べて大きくなるため、未加硫ゴム組成物の中央部が両縁部に先立って押し出されてしまい、引っ張り作用を受けた両縁部に亀裂が生じるという問題があった。また、各タイヤサイズに対応する口金を準備して適宜に使用する必要があるため、部品点数の増加と口金交換作業による煩雑化が避けられない。
これに対し、例えば下記特許文献1に開示されるように、未加硫ゴム組成物からなる小幅且つ小厚さのゴムリボンを周方向に沿ってらせん状に複数周巻き付けて、インナーライナー部材を形成することが知られている。かかるリボン巻き工法によれば、所望の断面形状を精度良く容易に形成することができる。しかしながら、リボン巻き工法により形成されたインナーライナー部材を用いて空気入りタイヤを製造した場合、そのタイヤ内周面に形成されたリボン界面からクラックが発生し易くなり、タイヤの耐久性を低下させるという問題があることが分かった。特に、タイヤ断面高さが110mm未満の偏平率(タイヤ断面高さ/タイヤ断面幅)が小さい空気入りタイヤでは、ベルト層の端部近傍からタイヤ断面最大幅位置にわたる領域において走行中に大きな歪みが作用するため、かかる領域での内周面クラックが顕著であった。
ここで、下記特許文献2には、インナーライナー部材をリボン巻き工法により成形し、そのインナーライナー部材とカーカスプライとの間に、ベルト層の端部近傍からタイヤ断面最大幅位置に延びるインスレーションゴムを配した空気入りタイヤが開示されている。しかしながら、かかる空気入りタイヤは、リボン界面がタイヤ内周面に一律に形成されるものであるため、上記の内周面クラックの問題を解決しうるものではない。
また、下記特許文献3には、幅寸法が40mm以下のゴムリボンを所定の重なり幅で巻き付けしてなる表面層により、インナーライナー部材のタイヤ内周面となる面を形成する方法が開示されている。しかしながら、当該方法は、比較的幅狭のゴムリボンの使用を前提としており、タイヤ内周面にリボン界面が相応に形成されるため、上記の内周面クラックの発生を十分に抑制することができない。
下記特許文献4には、一体に押出成形されたゴム押出品の両縁部にゴムリボンを巻き付けて、インナーライナー部材を形成する方法が開示されている。しかしながら、上記内周面クラックの問題に対しては、タイヤ内周面、特に走行時に大きな歪みが作用する領域の内周面においてリボン界面を低減させることが大変重要となってくるところ、当該方法は、ゴム押出品を用いることによりゴムリボンの巻き付け工程を低減して生産性を高めるためのものであり、上記問題の解決手段を開示するものではない。
下記特許文献5には、50〜300mm幅で押出成形したゴムリボンを周方向に沿ってらせん状に巻き付けて、インナーライナー部材を形成する方法が開示されている。しかしながら、かかる方法では、巻き付け始端と巻き付け終端の不要な部分を切除する必要があり、作業性やコストの点で好ましくない。なお、切除部分を形成しないように巻き付けることも可能であるが、上記のような比較的幅広のゴムリボンを用いた場合には、巻き付け始端又は巻き付け終端の近傍に、図7に示すようなリボンRの重複部分25や空隙部分26が不均一に形成されるため、重量バランスが悪化するという問題がある。
特開2002−178415号公報 特開2002−160508号公報 特開2002−79590号公報 特開2000−94542号公報 特開平9−29858号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、タイヤ内周面に発生するクラックを抑制することができる空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成することができる。即ち、本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、インナーライナー部材を形成し、タイヤ内周面に配してインナーライナー層とする工程を備える空気入りタイヤの製造方法において、60〜110mm幅の幅広ゴムリボンを周方向に巻き付けて環状体を形成する工程を複数回繰り返し、前記環状体が幅方向に連設されてなるインナーライナー部材を形成するものである。
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法によれば、60〜110mm幅の幅広ゴムリボンの環状体を幅方向に複数連設してインナーライナー部材を形成することにより、タイヤ内周面に形成されるリボン界面を大幅に低減することができ、該リボン界面より発生する内周面クラックを抑制することができる。また、インナーライナー部材の幅寸法は、環状体の形成数や重ね代を調整することにより適宜に変更することができるため、単一の口金を用いて複数のタイヤサイズに対応することができ、部品点数の増加や作業の煩雑化を引き起こすことがない。更に、幅広ゴムリボンをらせん状に巻き付けたときのように不要な部分を切除する必要がなく、上述したように重量バランスを悪化させることもない。
上記において、タイヤ成形時に少なくともベルト層の端部近傍からタイヤ断面最大幅位置にわたる領域のタイヤ内周面が単一の前記環状体により形成されるように、前記環状体の連設を行うものが好ましい。これにより、該領域のタイヤ内周面に形成されるリボン界面を確実に低減することができ、偏平率が小さい空気入りタイヤにおいても、走行時に大きな歪みが作用する領域における内周面クラックの発生を抑制することができる。
上記において、前記環状体の形成数が3〜6であるものが好ましく、これにより環状体間に形成されるリボン界面を極力低減して、内周面クラックを効果的に抑制しうるとともに、インナーライナー部材を効率的に形成することができる。
上記において、前記幅広ゴムリボンのジョイント部を前記環状体ごとに周方向にずらして略等間隔に配置するものが好ましい。本発明では、幅広ゴムリボンの巻き付け始端と巻き付け終端とが連なるジョイント部が環状体ごとに形成され、該ジョイント部は他の部分に比べて厚くなる傾向にある。そのため、本発明の上記構成によれば、これらのジョイント部を環状体ごとに周方向にずらして略等間隔に配置することにより、インナーライナー部材のユニフォミティを良好に確保することができる。
また、本発明に係る空気入りタイヤは、一対のビードの間に架け渡されるように配されたカーカス層と、前記カーカス層のトレッド部外側に配されたベルト層と、前記カーカス層のタイヤ内側に配され、60〜110mm幅の幅広ゴムリボンの環状体を幅方向に複数連設してなるインナーライナー層とを備えるものである。本発明に係る空気入りタイヤによれば、60〜110mm幅の幅広ゴムリボンの環状体を複数連設してなるインナーライナー層を備えることにより、タイヤ内周面に形成されるリボン界面が大幅に低減されて、該リボン界面より発生する内周面クラックが抑制されうる。
上記において、タイヤ断面高さが110mm未満であり、少なくとも前記ベルト層の端部近傍からタイヤ断面最大幅位置にわたる領域のタイヤ内周面が単一の前記環状体により形成されたものが好ましい。この構成によれば、タイヤ断面高さが110mm未満の空気入りタイヤの、走行時に大きな歪みが作用する領域のタイヤ内周面のリボン界面が効果的に低減されるため、内周面クラックが特に問題になるタイヤにおいて、その発生を効果的に抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る空気入りタイヤの一例を示す子午線半断面図である。図2は、その空気入りタイヤが備えるインナーライナー層の構造を模式的に示す断面図である。
タイヤTは、一対のビード部1と、ビード部1から各々タイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部2と、サイドウォール部2の各々のタイヤ径方向外側端にショルダー部を介して連なるトレッド部3とを備える。ビード部1には、ビードワイヤの収束体である環状のビード1aと、ビード1aのタイヤ径方向外側に配されたビードフィラー1bとが配設されている。カーカス層4は、ポリエステルコード等のコードをタイヤ赤道線Cに対して略90°の角度で平行配列した少なくとも1枚のカーカスプライからなり、本実施形態では一対のビード1aの間に2枚のカーカスプライが架け渡されるように配されている。
カーカス層4のトレッド部外側には、たが効果による補強を行うベルト層6が配設されている。ベルト層6は、スチールコードがタイヤ赤道線Cに対して20°前後に傾斜した2枚のベルトプライを、該スチールコードの傾斜方向が互いに逆向きになるように積層してなる。ベルト層6のタイヤ外側には、上記たが効果を補強するベルト補強層7が配され、更にそのタイヤ外側にはトレッドゴム8が配されている。
一方、カーカス層4のタイヤ内側には、タイヤの内圧を保持するためのインナーライナー層5が配されている。インナーライナー層5は、図2に示すように、60〜110mm幅の幅広ゴムリボン10aの環状体10を幅方向に複数連設してなり、本実施形態では4つの環状体10により構成されている。
本実施形態のタイヤTは、タイヤ断面高さHが110mm未満に設定されており、そのためベルト層6の端部E近傍からタイヤ断面最大幅位置Wにわたる領域20には、走行中に大きな歪みが作用する。しかしながら、その領域20のタイヤ内周面は単一の環状体10により形成されており、これによって領域20のタイヤ内周面に形成されるリボン界面が低減され、該リボン界面より発生する内周面クラックが好適に抑制される。ここで、タイヤ断面最大幅位置Wとは、タイヤ子午線断面におけるタイヤプロファイルの最大幅位置を意味し、図1に示すような外側に膨出するリムプロテクタ9は考慮しないものとする。
次に、上記の空気入りタイヤの製造方法について説明する。まず、成形ドラム15の外周面に、図3及び4に示すようなインナーライナー部材12を形成する。詳しくは、幅広ゴムリボン10aを周方向に平行に1周巻き付けて環状体10を形成するという工程を、本実施形態では4回繰り返し、この環状体10の縁部を重ねて幅方向に連設することでインナーライナー部材12を形成する。このとき、上記のように、タイヤ成形時に少なくとも領域20のタイヤ内周面を単一の環状体10が形成するように各環状体10を配置する。
インナーライナー部材12は、例えば図5に示す装置を用いて形成することができる。成形ドラム15は、軸16を中心としてR方向に回転可能に構成されていると共に、不図示の移動機構によりドラム軸方向に水平動可能に構成されている。ゴムリボン供給装置17は、所定形状の口金を介して未加硫ゴム組成物を押出成形しうる押出機を備えており、幅広ゴムリボン10aを成形ドラム15に供給する機能を有する。制御装置18は、ゴムリボン供給装置17の作動、成形ドラム15の回転及び水平動を制御する機能を有する。
上記の装置によれば、まず、成形ドラム15の外周面に幅広ゴムリボン10aの巻き付け始端を固定した状態で成形ドラム15を1回転させ、幅広ゴムリボン10aを所定長さで切断し、得られた巻き付け終端を巻き付け始端に重ねて圧着することで、幅広ゴムリボン10aの環状体10を形成することができる。その後、成形ドラム15を水平動させて巻き付け位置を変更し、上記と同様に環状体10を形成するという工程を繰り返すことで、環状体10が幅方向に連設された上記インナーライナー部材12が形成される。
インナーライナー部材12は、幅寸法が異なる幅広ゴムリボン10aの環状体により形成されるものでも構わないが、幅寸法が全て同じ幅広ゴムリボン10aの環状体により形成されることが好ましい。かかる場合、環状体10の形成数や幅広ゴムリボン10aの(環状体10の)重ね代を調整することで、各タイヤサイズに対応したインナーライナー部材12を形成することができる。これにより、複数のタイヤサイズ間で口金を共用することができ、部品点数の低下及び作業効率の向上を図ることができる。
幅広ゴムリボン10aの重ね代Lは、内周面クラックの発生をより確実に抑制する観点から、領域20に最も近い重なり部分で5mm以上確保されていることが好ましい。本実施形態では、環状体10の形成数が4であり3箇所の重なり部分が形成されている。従って、領域20に最も近い幅方向両側の重なり部分で5mm以上の重ね代を確保しつつ、中央の重なり部分の重ね代を調整することで、インナーライナー部材12の所望の幅寸法を得ることが好ましい。なお、当然ながら、いずれの重なり部分においてもタイヤの内圧を十分に保持可能な重ね代が確保される。
インナーライナー部材12を形成した後は、従来のタイヤ製造工程と同様にして行うことができる。即ち、インナーライナー部材12の外周側に所定幅のカーカスプライを巻き付けて円筒状に形成し、その端部近傍に外挿したビード1aを介して該カーカスプライの端部を巻き返した後、ビード1a同士の間隔を狭めながらカーカスプライの中央部を膨出変形させる。この動作に伴って、インナーライナー部材12の中央部も膨出変形し、図3に示す形状から図2に示すようなタイヤ内周面に沿った形状に変形する。その後、カーカスプライのトレッド部3外側にベルト層6、ベルト補強層7及びトレッドゴム8を配設し、必要に応じて他のゴム部材を貼り付けて生タイヤを成形する。インナーライナー部材12はタイヤ内周面に配されてインナーライナー層5となり、少なくとも領域20のタイヤ内周面が単一の環状体10により形成される。
本発明で用いられる幅広ゴムリボン10aは60〜110mm幅であり、好ましくは65〜100mm幅である。このように比較的幅広のゴムリボン10aの環状体10を連設することにより、タイヤ内周面に形成されるリボン界面を効率的に低減しうるとともに、インナーライナー部材12を少ない巻き付け回数で形成することができる。ここで、幅広ゴムリボン10aの幅寸法が60mm未満であると、リボン界面を低減して内周面クラックを抑制する効果に乏しくなる傾向にある。一方、110mmを超えるものであると、幅広ゴムリボン10aの重ね代が必要以上に大きくなるサイズができてしまい、不必要に重量及びコストを向上させる場合がある。また、上述したように、幅広ゴムリボンの両縁部に亀裂が生じ易くなる傾向にある。なお、タイヤ断面高さが110mm未満の空気入りタイヤにおいては、幅広ゴムリボン10aの幅寸法が110mmまであれば、領域20のタイヤ内周面を形成するのに十分である。
幅広ゴムリボン10aは、インナーライナー部材12の寸法に応じて例えば0.5〜1.4mm厚のものが用いられるが、特にこれに限られるものではない。本発明では、各環状体10を構成する幅広ゴムリボン10aが一律に同じ厚みであってもよいが、互いに異なる厚みの幅広ゴムリボン10aを用いても構わない。例えば、領域20のタイヤ内周面を形成する環状体10については、その厚みを比較的大きくすることにより内周面クラックの発生を効果的に抑制することができる。また、領域20から離れたタイヤ赤道線C付近の環状体10については、その厚みを比較的小さくすることによりタイヤの軽量化を図ることができる。
幅広ゴムリボン10aの断面形状は特に限られるものではないが、側部に傾斜面を有する台形をなすものが好ましく、これにより環状体10の縁部に幅広ゴムリボン10aを巻き付け易くなり、隣り合う環状体10間の継ぎ目における段差を抑制することができる。
環状体10の形成数は3〜6が好ましく、これにより比較的幅広のゴムリボンの環状体が連設されてインナーライナー部材12が形成されるため、上述のようにタイヤ内周面に形成されるリボン界面を効率的に低減しうるとともに、インナーライナー部材12を少ない巻き付け回数で形成することができる。この形成数が3未満であると、幅広ゴムリボン10aの幅寸法が大きくなる傾向にあるため、上述した重量やコスト、両縁部の亀裂の問題が顕著になる場合がある。また、形成数が6を超えると、リボン界面を低減して内周面クラックを抑制する効果が乏しくなる傾向にある。
本実施形態では、領域20に最も近い幅方向両側の環状体10が、タイヤ中央のタイヤ赤道線C付近の環状体10よりも先に形成されており、その縁部が重なり部分において内周側に配されている。そのため、リボン界面が領域20から遠ざかる側に形成され、内周面クラックがより好適に抑制される。
各環状体10は、上述のように、幅広ゴムリボン10aの巻き付け始端と巻き付け終端とが連なるジョイント部をそれぞれ有する。本実施形態では、4つのジョイント部J1〜J4が形成され、それらが図6に示すように環状体10ごとに周方向にずらして等間隔に配置されているため、インナーライナー部材12のユニフォミティが良好に確保される。このような配置は、幅広ゴムリボン10aの巻き付け始端を固定する際に成形ドラムを所定量回転させて、ジョイント部を所定角度ずらすことにより行うことができる。
[別実施形態]
(1)前述の実施形態では、幅方向両側の環状体を中央側に先立って形成する例を示したが、本発明では環状体の形成順序は特に限られない。例えば、環状体を連続的に連ねて形成し、インナーライナー部材を端部から順次形成するものでも構わない。かかる場合、成形ドラムが水平動する距離が短縮されるため、作業効率を高めることができる。
(2)前述の実施形態では、4つのジョイント部J1〜J4を周方向に等間隔に配置する例を示したが、本発明はこれに限られず、例えばジョイント部を周方向の同一箇所に配置するものでもよい。かかる場合、直線状に配列された各ジョイント部を圧着ローラで押圧することによって、各ジョイント部の圧着をまとめて行うことができ、作業効率を高めることができる。
本発明の効果を具体的に示すため、耐久性試験を行ったので以下に説明する。試験はJISD4230に規定する方法に従って行い、図1に示すタイヤ構造を有するタイヤサイズ225/35ZR20 97W(タイヤ断面高さ79mm)のテストタイヤを用いて、走行距離と故障との関係について調査した。
幅狭ゴムリボン(幅25mm、厚み0.7mm)をタイヤ周方向に沿ってらせん状に巻き付けてインナーライナー部材を形成し、該インナーライナー部材からなるインナーライナー層を備える空気入りタイヤを製作して従来例とした。また、前述の実施形態で示したように、幅広ゴムリボン(幅95mm、厚み0.7mm)の環状体を幅方向に4つ連設してインナーライナー部材を形成し、該インナーライナー部材からなるインナーライナー層を備える空気入りタイヤを製作して実施例とした。試験結果を表1に示す。
Figure 2007055020
表1に示すように、従来例では、走行距離が7000kmを越えた時点でタイヤ内周面にクラックが確認された。このクラックは、ベルト層の端部近傍からタイヤ断面最大幅位置にわたる領域のタイヤ内周面において、ゴムリボンの界面に沿って周方向に発生したものであった。一方、実施例では、走行距離が12000kmを越えた時点においてもクラック等の故障が確認されなかった。以上の結果から、実施例では内周面クラックの発生が抑制されており、従来例に比べて耐久性に優れていることがわかる。
本発明に係る空気入りタイヤの一例を示す子午線半断面図 インナーライナー層の構造を模式的に示す断面図 インナーライナー部材の断面図 インナーライナー部材の平面図 ゴムリボンの巻き付けを行う装置を示す概略構成図 成形ドラムの概略側面図 従来の製法を説明する平面図
符号の説明
1 ビード部
1a ビード
3 トレッド部
4 カーカス層
5 インナーライナー層
6 ベルト層
10 環状体
10a 幅広ゴムリボン
12 インナーライナー部材
15 成形ドラム
E ベルト層の端部
W タイヤ断面最大幅位置

Claims (6)

  1. インナーライナー部材を形成し、タイヤ内周面に配してインナーライナー層とする工程を備える空気入りタイヤの製造方法において、
    60〜110mm幅の幅広ゴムリボンを周方向に巻き付けて環状体を形成する工程を複数回繰り返し、前記環状体が幅方向に連設されてなるインナーライナー部材を形成することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. タイヤ成形時に少なくともベルト層の端部近傍からタイヤ断面最大幅位置にわたる領域のタイヤ内周面が単一の前記環状体により形成されるように、前記環状体の連設を行う請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記環状体の形成数が3〜6である請求項1又は2記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記幅広ゴムリボンのジョイント部を前記環状体ごとに周方向にずらして略等間隔に配置する請求項1〜3いずれか1項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 一対のビードの間に架け渡されるように配されたカーカス層と、前記カーカス層のトレッド部外側に配されたベルト層と、前記カーカス層のタイヤ内側に配され、60〜110mm幅の幅広ゴムリボンの環状体を幅方向に複数連設してなるインナーライナー層とを備える空気入りタイヤ。
  6. タイヤ断面高さが110mm未満であり、少なくとも前記ベルト層の端部近傍からタイヤ断面最大幅位置にわたる領域のタイヤ内周面が単一の前記環状体により形成された請求項5記載の空気入りタイヤ。
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