JP2007054908A - 記録装置、及び、記録装置におけるカッタ機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ロール紙ホルダ26に収容されたロール紙をプラテン7によってサーマルヘッド8に供給すると共に、記録後のロール紙を排出口16から排出するサーマルプリンタ100において、ロール紙の搬送路Sを挟んで対向する可動刃94及び固定刃95によりロール紙を切るオートカッタユニット9を備え、固定刃95は、可動刃94と固定刃95との摺り合い面に対する固定刃95の相対位置が変位した場合に、その変位量に応じて、変位を補償する方向に傾けられる。
【選択図】 図3
Description
これにより、固定刃と可動刃とを摺り合わせてシートを切るカッタ機構において、固定刃の相対位置が変位した場合に、その変位量に応じて変位を補償する方向に固定刃が傾けられるので、固定刃が変位した場合であっても、可動刃が固定刃に衝突したり、或いは、可動刃が固定刃と摺れ合う際に無理な角度に曲げられたりする等の不具合を確実に回避することができ、常に安定した切断動作を行うことが可能な記録装置を実現できる。
この場合、固定刃は付勢手段により付勢されて受け部に接しているので、仮に固定刃が受け部から離れる方向に変位したとしても、固定刃が傾いて、突出部が受け部に接した状態が保たれる。これにより、固定刃が変位した場合に、その変位量に応じて変位を補償する向きに固定刃が傾くという構成を、容易に実現できる。
前記蓋の他端には、前記シートの搬送路に対して、前記支持台に支持された前記固定刃と同じ側から露出する端面が形成され、この端面は、前記シートの搬送路からみて前記固定刃の先端と略面一の平面に構成されたものとしてもよい。
この構成によれば、蓋の端面が、シートの搬送路からみて固定刃の先端と略面一の平面となっているので、シートを本体の外側に引っ張る力が加わった場合に、この力が蓋の端面に沿った向きの力となる。これにより、シートが固定刃の先端に引っ掛かりにくく、シートの張力が固定刃に伝わりにくいので、シートに加わる力による固定刃の変位を抑制することができ、より安定した切断動作を行うことができる。
固定刃と可動刃とを摺り合わせてシートを切るカッタ機構において、固定刃の相対位置が変位した場合に、その変位量に応じて変位を補償する方向に固定刃が傾けられるので、固定刃が変位した場合であっても、可動刃が固定刃に衝突したり、或いは、可動刃が固定刃と摺れ合う際に無理な角度に曲げられたりする等の不具合を確実に回避することができ、常に安定した切断動作を行うことができる。
図1は、本発明を適用した実施形態に係る記録装置としてのサーマルプリンタ100の外観斜視図である。サーマルプリンタ100は、複数の発熱抵抗体が並べて配置されたサーマルヘッド8(図3)により、シートとしての記録媒体の記録面に、文字を含む画像を記録するものである。この実施形態では、記録媒体として、ロール状のサーマル紙(感熱紙)であるロール紙を用いた例について説明する。
サーマルプリンタ100は、図1に示すように、メインケース1にロール紙カバー2(蓋)及びカッタカバー3を組み付けて構成される略箱形の外装を有する。メインケース1は、サーマルプリンタ100の前面下部、左右両側面及び後面を構成する。また、メインケース1は、サーマルプリンタ100の左右側面から上面に延び、前後方向略中央部における上面の一部を構成する。また、サーマルプリンタ100は、その前面上部から上面前部にかけてカッタカバー3により覆われ、サーマルプリンタ100の上面略中央部から後端はロール紙カバー2により覆われる。従って、サーマルプリンタ100の上面においては、前方から順に、カッタカバー3、メインケース1、ロール紙カバー2が配設されている。
ロール紙カバー2は、サーマルプリンタ100の上面後端を中心として上方に回りながら開放可能であり、例えば、後述するロール紙ホルダ26(図2)にロール紙をセットする場合等に開放される。カッタカバー3は、サーマルプリンタ100の上面における基端部を中心として上方に開放可能に構成され、例えば、後述するオートカッタユニット9(図2)を調整する場合等に開放され、通常時(記録動作時等)は閉じられる。
また、サーマルプリンタ100の上面には、メインケース1の端面とロール紙カバー2の端面とに囲まれた排紙口16が開口する。排出口16からは、画像が記録されたロール紙が排出される。排紙口16のメインケース1側には切刃を有するマニュアルカッタ4が設けられ、排紙口16から排出されたロール紙をマニュアルカッタ4の切刃に押し付けて、手で切断できるようになっている。
図2に示すように、記録機構部20は、左サイドフレーム21、右サイドフレーム22、及びベースフレーム24からなる本体フレーム20Aを備える。
ベースフレーム24は、略水平の上板と、この上板の前端部を略直角に下方に折り曲げて構成される前側板24Aと、上板の左側端部を略直角に下方に折り曲げて構成される左側板24Bと、上板の右側端部を略直角に下方に折り曲げて構成される右側板24Cとを有する。前側板24Aの隅部には上述した電源スイッチ5が配設され、左側板24B及び右側板24Cには、サーマルプリンタ100の底面側に突出して設置面に当接する脚部28が、2個ずつ配置されている。
左サイドフレーム21及び右サイドフレーム22の前部には、フロント基板カバー12及びリア基板カバー13がベースフレーム24に対して略垂直に立設され、その上に、カッタ機構としてのオートカッタユニット9が載置されている。
また、左サイドフレーム21及び右サイドフレーム22の後部には、ロール紙を収容する収容部としてのロール紙ホルダ26が配設される。このロール紙ホルダ26の上方には、ロール紙カバーフレーム25が、左サイドフレーム21及び右サイドフレーム22にヒンジ27を介して支持される。このロール紙カバーフレーム25には上述したロール紙カバー2(図1)が固定され、図4を参照して後述するように、ヒンジ27を支点としてロール紙カバーフレーム25と共に上方に開放可能となっている。
図3に示すように、サーマルプリンタ100の略中央において、左サイドフレーム21及び右サイドフレーム22の間にはヘッドフレーム80が架け渡され、このヘッドフレーム80にはサーマルヘッド8が配設される。サーマルヘッド8は、その長手方向(すなわち、ロール紙の幅方向)に並べられた多数の発熱素子(図示略)を備え、ロール紙の記録面に接してロール紙を加熱することにより、文字を含む画像を記録する記録ヘッドである。
メイン基板10の上部にはフラットケーブルコネクタ10Aが設けられ、このフラットケーブルコネクタ10Aには、サーマルヘッド8に接続されたフラットケーブル15が差し込まれており、このフラットケーブル15を介してサーマルヘッド8の発熱素子(図示略)がメイン基板10に実装された制御回路により制御される。
基板コネクタ10Bには、インタフェース基板11が差込接続される。基板コネクタ10Bはボードtoボードコネクタであり、この基板コネクタ10Bを介して、インタフェース基板11に実装されたインタフェース回路とメイン基板10上の回路とが接続される。インタフェース基板11のインタフェース回路は、サーマルプリンタ100をコンピュータやキャッシュドロア等の各種機器に接続するための回路であり、これら各種機器からサーマルプリンタ100に入力される情報を記憶するためのメモリ等が含まれる。このインタフェース回路には、インタフェース基板11の後端に配設されたコネクタ31が接続される。インタフェース基板11の後端はリア基板カバー開口部13Aを貫通してサーマルプリンタ100の略中央まで延びており、インタフェース基板11の後部は底板29に固定された基板カバー30により覆われる。そして、この基板カバー30の後面からコネクタ31が露出し、上記各種機器を接続可能となっている。
オートカッタユニット9は、略直方体のユニットケース91の内部に収容された可動刃94と、可動刃94を動作させる駆動機構としてのウォーム91A及びウォームホイール97、クランクピン98とを備え、ユニットケース91の底面はユニット底面92により覆われる。また、オートカッタユニット9は、可動刃94に対してロール紙の搬送路Sを挟んで対向する固定刃95を備える。
ウォーム91Aは、カッタ駆動モータ(図示略)の動作により回転する。このウォーム91Aの回転は、ウォームホイール97(図5)を介してクランクピン98(図5)に伝達され、クランクピン98を、ロール紙の幅方向に沿って移動させる。このクランクピン98の動作によって、可動刃94が固定刃95に向かって移動される。可動刃94が固定刃95に向けて移動することにより、ロール紙が可動刃94と固定刃95との間に挟まれて、切断される。ここで、オートカッタユニット9は、ロール紙を幅方向に切断する動作を行うが、本実施形態では、幅方向の端部のみを切らずに残すものとして説明する。この場合、切断位置から先の部分が端部で繋がっており、ユーザが手でちぎるまで排出口16から落ちないので、切断されたロール紙の落下や紛失を防止できる。
上述のように、ロール紙カバー2は、ヒンジ27に連結されたロール紙カバーフレーム25に固定されており、ヒンジ27を中心としてロール紙カバーフレーム25とともに回動する。このロール紙カバー2を開放すると、図4に示すように、ロール紙カバーフレーム25とともにロール紙カバー2が上に移動し、さらに、ロール紙カバーフレーム25に支持された固定刃95及びプラテン7が上方に移動する。
そして、記録動作が開始されると、プラテン7によりロール紙が引き出されてサーマルヘッド8に供給され、サーマルヘッド8によって画像が記録される。画像が記録された後のロール紙はプラテン7によって排紙口16へ向けて搬送され、記録部分が排紙口16から外に出たタイミングでロール紙の搬送が停止され、オートカッタユニット9が動作してロール紙が切断される。
プラテン7の後方に位置するロール紙ホルダ26には、ロール紙の残量を検出するニアエンド検出器17が配設され、このニアエンド検出器17の検出結果に基づいて、インジケータ6Bによりロール紙の残量が報知される。
図5は、オートカッタユニット9の上面図であり、図6は可動刃94及び固定刃95及びその近傍を詳細に示す要部側面図である。なお、図5においては、理解の便宜を図るため、ユニットケース91の上面の図示を省略する。
また、取付部94Aには、後述する固定刃95の突出部95Dに対応する切欠部94Cが形成されている。この切欠部94Cは、可動刃94が固定刃95から最も離れた状態において突出部95Dに接しない位置及びサイズに構成されており、可動刃94が固定刃95に向かって移動する際に、突出部95Dの上に乗り上がる。
その後、さらに可動刃94が移動すると、刃部94Dは刃部95Aと擦れ合ってロール紙を切断しながら、固定刃95の上に乗り上がる。
刃部95Aの両端には、可動刃94側に向けて突出する突出部95D、95Eが形成される。突出部95D、95Eは、図6に示すように、受け部としてのユニット底面92の上面に接し、これら突出部95D、95Eの間を、サーマルヘッド8から搬送されたロール紙が通る。
突出部95Dの上面には、可動刃94側が低くなるよう傾斜が付されており、可動刃94が固定刃95側へ回動する際に、切欠部94Cがスムーズに突出部95Dに乗り上がるようになっている。
また、固定刃95の基端側、すなわち可動刃94から離れた側の端部においては、固定刃95の幅方向両端が切り欠かれて凹部95Cが形成され、凹部95Cより基端側の部分は、凹部95Cより突出した突起95Bとなっている。
ここで、固定刃95の下方にはロール紙カバーフレーム25の支持面25Bが位置しており、この支持面25Bによって固定刃95の下方への傾動が規制される。
ロール紙カバーフレーム25は、通常状態において、基端側(ヒンジ27側)の水平面部25Gがほぼ水平に、望ましくはユニット底面92の上面と面一となるよう配設されている。ロール紙カバーフレーム25の先端側に位置する支持面25Bは、水平面部25Gに対して約3度の傾斜を有する。
ここで、上述のように、固定刃95の突出部95D、95Eはユニット底面92の上面に接しているので、固定刃95は、押さえばね96とユニット底面92とによって挟まれ、傾動しないよう支持される。
そして、ロール紙カバーフレーム25がさらに上方へ移動すると、その移動に応じて固定刃95が傾動し、刃部95Aの位置が保持される。固定刃95は、最大で支持面25Bに接するまで、すなわち水平面部25Gに対して約3度まで傾動可能である。
しかしながら、本実施形態のサーマルプリンタ100は、固定刃95が上方に変位した場合に、その変位量に応じて変位を補償する方向に固定刃95を傾動させ、刃部95Aを同じ位置に保つ構成を有する。このため、上方に変位した固定刃95に可動刃94が衝突し、或いは、可動刃94が固定刃95に乗り上がる際に可動刃94が著しく上昇してウォーム91A及びクランクピン97を損傷するといった事態を確実に防止できる。そして、切断動作の際には、常に可動刃94がスムーズに固定刃95と擦れ合いつつ、固定刃95に乗り上がって、ロール紙を確実に切断することができる。
図7および図8は、ユニットケース91及びその近傍を示す要部拡大断面視図である。
図7に示す従来例では、排出口16を形成するロール紙カバー2の排紙支持面2Aは、ロール紙の搬送路Sからみて、その下方に位置する刃部95Aから後方に退避した位置にある。このため、オペレーターが、オートカッタが作動する際にロール紙を後方に引き上げた場合に(図中一点鎖線P1参照)、固定刃の刃部95Aに接触するロール紙の角度により固定刃95がロール紙引っ張り方向に回転してしまう。したがって、可動刃に対して固定刃の位置が適正に保持されなくなるため、固定刃と可動刃の衝突などのオートカッタ動作不良の原因になる。
図8に上記問題を解決する本発明の具体例を示す。この構成では、ロール紙を排出口16の外へ引っ張る力が加わった場合に、この力が排紙支持面2Aに沿った向きに作用するので(図中一点鎖線P2参照)、ロール紙は、可動刃94と固定刃95との間からほぼ真っ直ぐ引き上げられる。この場合、固定刃95に対するロール紙の引っ掛かりが極めて小さいため、固定刃95に作用する力は非常に小さく、固定刃95の変位は最小に抑えられる。
ここで、排紙支持面2Aとプラテン7の先端とがロール紙の搬送路Sに対して略面一の構成とすれば、ロール紙が引っ張られた場合に固定刃95に作用する力を、より小さくすることができる。この構成では、排紙支持面2Aが、プラテン7の先端と、固定刃95の先端である刃部95Aとを結ぶ平面と同一平面をなすので、ロール紙の位置が、プラテン7及びサーマルヘッド8と、排紙支持面2Aとによって規制される。このため、ロール紙を引っ張る力が加わった場合に、刃部95Aへのロール紙の引っ掛かりが殆ど無く、固定刃95に作用する力が極めて小さく抑えられる。
さらに、上記実施形態では、プラテン7の回転動作によってロール紙を搬送するものとして説明したが、この他に搬送ローラ等を備える構成とすることも可能である。さらに、上記実施形態では、固定刃95が、ヒンジ27に連結されてロール紙カバー2を支持するロール紙カバーフレーム25の先端に配設されるものとしたが、ロール紙カバーフレーム25とは別体として、固定刃95を支持する支持部材を設けてもよい。この場合、この支持部材がロール紙カバー2とともに回動可能に構成されていれば、本発明を適用可能である。さらにまた、ロール紙カバー2や、可動刃94及び固定刃95の具体的な形状についても任意であり、その他の細部構成についても本発明の趣旨を損なうことのない範囲において適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、記録装置としてサーマルプリンタを例示したが、これに限らず、例えば、ドットインパクト方式やインクジェット方式のプリンタであってもよい。さらには、複写機やファクシミリ等の電子写真方式により画像を記録する記録装置に適用することも可能である。
Claims (4)
- 本体内に収容されたシートを記録ヘッドに供給すると共に、当該記録ヘッドにより画像が記録された前記シートを排出する搬送機構を備えた記録装置において、
固定刃と可動刃とを前記シートの搬送路を挟んで対向させて配置し、前記可動刃を動作させて前記固定刃と摺り合わせることにより前記シートを切るカッタ機構を備え、
このカッタ機構は、摺り合い面に対する前記固定刃の相対位置が変位した場合に、その変位量に応じて、変位を補償する方向に前記固定刃を傾ける傾動機構を有すること、
を特徴とする記録装置。 - 前記固定刃は、前記可動刃に対向する縁に刃部が形成され、この刃部の長手方向端部において前記可動刃側に突出する突出部が設けられた板状部材であり、
前記傾動機構は、
前記シートの搬送路を挟んで前記固定刃の反対側に位置し、前記固定刃の一面側から前記固定刃の突出部を支持する受け部と、
前記固定刃を前記受け部側に付勢する付勢手段とを備えること、
を特徴とする請求項1記載の記録装置。 - 前記シートを収容する収容部と、一端を回動可能に支持された前記収容部の蓋と、この蓋の他端側に設けられ、前記蓋と一体に回動する前記固定刃の支持台とを備え、
前記蓋の他端には、前記シートの搬送路に対して、前記支持台に支持された前記固定刃と同じ側から露出する端面が形成され、この端面は、前記シートの搬送路からみて前記固定刃の先端と略面一の平面に構成されたことを特徴とする請求項1または2記載の記録装置。 - 本体内に収容されたシートを記録ヘッドに供給すると共に、当該記録ヘッドにより画像が記録された前記シートを排出する搬送機構を備えた記録装置において、排出される前記シートを切るカッタ機構であって、
前記シートの搬送路を挟んで対向するよう配置された固定刃及び可動刃と、
前記可動刃を動作させて前記固定刃と摺り合わせることにより前記シートを切る駆動機構と、
摺り合い面に対する前記固定刃の相対位置が変化した場合に、その変位量に応じて、変位を補償する方向に前記固定刃を傾ける傾動機構と、
を備えることを特徴とする記録装置のカッタ機構。
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JP2017177360A (ja) * | 2016-03-28 | 2017-10-05 | セイコーエプソン株式会社 | 印刷装置 |
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JPH09141595A (ja) * | 1995-11-21 | 1997-06-03 | Seiko Epson Corp | カッタ装置及びそれを用いたプリンタ |
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