JP2007054740A - 塗布装置、塗布方法、及び無端ベルトの製造方法 - Google Patents

塗布装置、塗布方法、及び無端ベルトの製造方法 Download PDF

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修平 山崎
Yuichi Yashiki
雄一 矢敷
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有道 福田
Junji Suzuki
淳司 鈴木
Yuji Hara
祐二 原
Tomoki Fuse
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Abstract

【課題】芯体の周方向での塗布むらを防止し、良好な塗膜を得ることが可能な塗布装置及び塗布方法を提供すること。また、その装置及び塗布方法を利用した無端ベルトの製造方法を提供すること。
【解決手段】環状塗布槽12へ塗布溶液18を供給する供給管を環状塗布槽12の外枠面(外壁)に周方向に等間隔で設け、そして、塗布溶液18が環状塗布槽12へ同液量及び同液圧で各供給管26から供給する。これにより、芯体の周方向での塗布むらを防止し、良好な塗膜を得ることが可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、芯体上にむらなく均一に溶液を塗布する塗布装置及び塗布方法、並びに、その装置及び方法を適用して無端ベルトを製造する方法に関する。該無端ベルトは、特に複写機、プリンター等の電子写真方式を利用した画像形成装置に好ましく用いられる。
画像形成装置において、感光体、帯電体、転写体、及び定着体等の小型/高性能化のために、肉厚が薄いプラスチック製フィルムからなるベルトが用いられる場合がある。その場合、ベルトに継ぎ目(シーム)があると、出力画像に継ぎ目の跡が生じるので、継ぎ目がない無端ベルトが好ましい。材料としては、強度や寸法安定性、耐熱性等の面でポリイミド樹脂やポリアミドイミド樹脂が好ましい。(適宜、ポリイミドはPI、ポリアミドイミドはPAIと略す)
PI樹脂で無端ベルトを作製するには、円筒体の内面にPI前駆体溶液を塗布し、回転しながら成膜する遠心成形法や、円筒体内面にPI前駆体溶液を展開する内面塗布法が知られているが、これらの方法では、PI前駆体の加熱の際に、皮膜を円筒体から抜いて加熱用芯体に載せ換える必要があり、工数がかかる短所がある。
他のPI樹脂無端ベルトの製造方法として、芯体の表面に浸漬塗布法によってPI前駆体溶液を塗布して乾燥し、加熱反応させた後、PI樹脂皮膜を芯体から剥離する方法もある。この方法では、塗布による塗膜形成工程から、加熱反応させる皮膜形成工程まで、芯体は一貫して同じものが使用され、載せ換える工数が不要という利点を有している。
ところが、PI樹脂の前駆体溶液は常温では非常に粘度が高く、上記浸漬塗布法で芯体上に塗布しようとすると、膜厚が所望値より厚くなりすぎる。そこで、特許文献1記載の環状体により、膜厚を制御する方法が適用できる(詳細方法は後述)。
但し、浸漬塗布法によって塗布しようとする場合、溶液の必要量は芯体の体積以上の容積であるため、非常に多いという問題がある。
溶液の必要量を削減するため、例えば特許文献2に開示されているような環状塗布方法を用いることができる。
特開2002−91027号公報 特開昭60−95546号公報
ここで、図8に従来の環状塗布装置の概略断面図を示す。また、図9に従来の環状塗布装置の概略平面図を示す。この環状塗布方法に適用される図8及び図9に示す環状塗布装置では、環状塗布槽120内に溶液を供給する際、環状塗布槽120に設けた複数の供給管260から塗布溶液180を送り込む方法がとられる。ところが、例えば、塗布溶液180の粘度が1Pa・s以上のように比較的高い場合、槽内に溜まっていた塗布溶液180と供給管260から供給された塗布溶液180が均一になりにくく、塗布溶液180は環状塗布槽120内に筋状に流入し(図8及び図9中、矢印)、塗膜にも筋を生じることがあった(以下、これを筋状模様と称する)。なお、図8中、100は芯体、160は環状シール材、200は環状体、240は腕を示す。
また、複数の供給管から供給する供給液量や供給液圧が一定でないと、芯体周方向での塗布むらが生じてしまい、改善が望まれている。
この問題は、環状塗布装置に限られず、複数の供給管から塗布槽内に溶液を供給する場合には同様な問題であり、改善が求められている。
従って、本発明は、芯体の周方向での塗布むらを防止し、良好な塗膜を得ることが可能な塗布装置及び塗布方法を提供することを目的とする。また、本発明は、その装置及び塗布方法を利用した無端ベルトの製造方法を提供することも目的する。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
本発明の塗布装置は、
塗布溶液を芯体に塗布するための塗布槽と、
前記塗布槽の側壁に連結され、前記塗布槽に塗布溶液を供給する複数の供給管と、
を具備する塗布装置であって、
前記複数の供給管が前記塗布槽の側壁周方向に等間隔で配設され、前記複数の供給管から前記塗布槽へ前記塗布溶液を供給する供給液量又は供給液圧が各供給管で同一である、
ことを特徴としている。
本発明の塗布装置では、複数の供給管が前記塗布槽の側壁周方向に等間隔で配設させ、当該供給管から塗布槽へ塗布溶液を供給する際、その供給液量又は供給液圧を各供給管で同一とすることで、例えば、塗布溶液の粘度が1Pa・s以上のように比較的高い場合でも、各供給管から供給される塗布溶液と塗布槽内に溜まっていた塗布溶液との混ざり具合が同一となる。また、塗布槽内に塗布溶液が溜まっていない状態での供給の場合でも、塗布槽内で塗布溶液が偏在することなく供給される。このため、芯体の周方向での塗布むらが防止され、良好な塗膜を得ることができる。
また、各供給管から供給される塗布溶液と塗布槽内に溜まっていた塗布溶液との混ざり具合が同一となるため、塗布溶液供給の際に生じる筋状模様も消えやすくなる。
本発明の塗布装置において、上記複数の供給管からの塗布溶液の供給液量又は供給液圧を同一とするには、例えば、前記複数の供給管と連結され、前記塗布溶液を分流する分流器をさらに備え、前記複数の供給管の長さが、各供給管で同一とすることがよい。
本発明の塗布装置において、前記分流器へ塗布溶液を供給するためのポンプをさらに備え、前記ポンプが、二軸スクリューポンプであることがよい。これにより、高粘度の塗布溶液を安定して多流量で送液でき、且つ溶液の損失も抑えられる。また、安定送液が可能であるため、供給液量又は供給液圧を各供給管で同一とし易くなる。
本発明の塗布装置において、非塗布時に前記塗布槽へ前記塗布溶液を供給し、塗布時に前記塗布槽への前記塗布溶液の供給を停止することがよい。これにより、塗布溶液供給時に生じる筋状模様が消えた状態で塗布することが可能となり、筋がなく良好な塗膜を得ることができる。
本発明の塗布装置において、前記塗布槽には、液を保持する共に、前記芯体の外径よりも小さい孔を持つ環状シール材を底部に具備し、前記環状シール材の孔に前記芯体を通し、前記塗布槽から前記芯体を相対的に上昇させ、前記芯体の表面に前記塗布溶液を塗布する、ことが好適である。特に、供給管を槽の側面から設けなければならない、所謂、環状塗布装置を適用することが好適である。
本発明の塗布装置において、前記塗布槽には、前記芯体の外径よりも大きい内径の孔を有する環状体を前記塗布溶液上に浮遊状態で具備し、前記塗布溶液に接触後の前記芯体を前記環状体の前記孔に通過させて、前記芯体の表面に前記塗布溶液を塗布することが好適である。環状体により芯体に付着する余分な塗布溶液が削ぎ落とされるので、均一で良好な塗膜を得ることが可能となる。
また、本発明の塗布方法は、上記本発明の塗布装置を適用し、前記塗布溶液に前記芯体を接触させて、前記芯体の表面に前記塗布溶液を塗布する塗布方法である。
一方、本発明の無端ベルトの製造方法は、上記本発明の塗布装置又は上記本発明の塗布方法を適用して、芯体上に皮膜形成樹脂溶液を塗布して塗膜を形成し、該塗膜を加熱して樹脂皮膜を形成した後、樹脂皮膜を芯体から抜き取ることを特徴としている。本発明の塗布装置を用いて、皮膜形成樹脂溶液を塗布するため、良好な無端ベルトを得ることが可能となる。
本発明によれば、芯体の周方向での塗布むらを防止し、良好な塗膜を得ることが可能な塗布装置及び塗布方法を提供することができる。また、その装置及び塗布方法を利用した無端ベルトの製造方法を提供することもできる。
以下、本発明の塗布装置について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、実質的に同一の機能を有する部材には全図面通して同じ符合を付与し、その説明を省略する場合がある。
図1は、本発明の実施形態に係る環状塗布装置を示す概略構成図である。図2は、本発明の実施形態に係る環状塗布装置の塗布槽周辺を示す概略構成図である。図3は、本発明の実施形態に係る環状塗布装置の塗布槽周辺を示す概略上面図である。図4は、本発明の実施形態に係る環状塗布装置を用いて塗布する様子を説明するための説明図である。但し、各図は主要部のみを示し、芯体の保持機構や昇降装置等、他の装置は省略する。
なお、本実施形態の環状塗布装置を用いて、芯体上に皮膜形成樹脂溶液を塗布して塗膜を形成する。ここで、「芯体上に塗布」とは、芯体側面の表面、及び該表面に層を有する場合は、その層の表面に塗布することをいう。また、「芯体を上昇」とは、塗布時の液面との相対関係であり、「芯体を停止し、塗布溶液面を下降」させる場合を含む。
本実施形態に係る塗布装置は、図1〜3に示すように、環状塗布槽12を有している。環状塗布槽12の底部には、芯体10の外径より若干小さい穴を有する環状シール材16を設けられており、芯体10を環状シール材16の中心に挿通させ、環状塗布槽12に塗布溶液18を収容する。これにより、塗布溶液18は漏れることがない。環状塗布槽12に満たされた塗布溶液18上には、中央に円孔22を有する環状体20を設置する。環状体20には、停止時の環状体20を支えるために、腕24が取り付けられている。
環状塗布槽12には、その外枠面(外壁)に周方向に等間隔で塗布溶液18を供給する供給管26が4つ設けられている。供給管26(供給口)の数は、環状塗布槽12の大きさ(内径の大きさ)よるが、2〜20個程度、環状塗布槽12の側面外周方向に等間隔で設けることがよい。
供給管26は、分流器14を介して供給用塗布溶液タンク30と連結され、ポンプ32により供給用塗布溶液タンク30から分流器14及び供給管26を経て環状塗布槽12へ塗布溶液が供給される。
供給管26は、環状塗布槽12との連結部から分流器14の連結部までの長さが全て同一としている。各供給管26の長さを全て同一であると、分流器14から同液量及び同液圧で各供給管26に塗布溶液18が供給され、そして、環状塗布槽12へ同液量及び同液圧で各供給管26から供給されることとなる。また、各供給管26から同液量及び同液圧で供給するには、各供給管26の長さのみならず、その外径、内径及びその構成材料も同一であることがよい。
分流器14には、図示しないがフィルター(例えば、金属繊維で織られたメッシュ金網や焼結させた焼結金網等)が内蔵されており、供給される塗布溶液18に異物が混入しないようにしている。
環状体20の材質は、溶液の溶剤によって侵されない金属やプラスチック等から選ばれる。環状体20の沈没防止のために、環状体20の外側又は環状塗布槽12には、腕24のほか、環状体20を支える足を設けても良い。
ここで、塗布時、芯体10の外径と円孔22の内径との間隙により、塗膜28の膜厚が決まるので、円孔22の内径は、所望の膜厚により調整する。また、円孔22内径の真円度が低いと膜厚均一性が低下するので、真円度は20μm以下であることが好ましく、10μm以下であることはさらに好ましい。もちろん、真円度が0μmであることが最適なのであるが、加工上は困難である。
環状体20の内壁面は、溶液に浸る下部が広く、上部が狭い形状であれば、直線的傾斜面のほか、階段状や曲線的でもよい。真円度を高く加工するために、円孔内壁面の上部には、芯体と平行になる部分があってもよい。
供給管26からは塗布溶液18が送り込まれが、槽内に塗布溶液18を送り込む方法としては、加圧空気を利用して圧送する方法や、適宜のポンプにより圧送する方法がある。本実施形態では、ポンプ32により圧送する方法を適用している。
ポンプ32には、図5に示す2軸スクリューポンプ32A(以下、ラジアルスクリューポンプと称する場合がある)が適用される。ここで、図5は、2軸スクリューポンプの一例を示す概略構成図である。
2軸スクリューポンプ32Aは、外部ベアリング方式による一方向流れの自給式ポンプであり、ポンプケーシング34と、ポンプケーシング34内に配置される2つの回転スクリュー36と、ポンプケーシング34及び回転スクリュー36を支持するポンプ本体38とを具備している。なお、図中、ポンプケーシング34は2点鎖線で示している。
回転スクリュー36は、回転軸36Aに対し螺旋状に送液羽根36Bが配設されている。そして、2つの回転スクリュー36は、一方の送液羽根36Bの間隙に他方の送液羽根36Bを入り込ませて、互いに非接触で噛み合わせるように配設されている。2つの回転スクリュー36は、図示しないがポンプ本体38に内蔵された駆動部材(モータ)により回転され、この回転に伴い当該送液羽根36Bの間隙に入り込んだ塗布溶液18が回転軸方向に移動される。これにより塗布溶液18が圧送されることとなる。
ポンプケーシング34には、溶液の入出方向が水平方向の溶液出入口34Aが側壁(回転スクリューの軸方向にあたる側壁)に設けられ、溶液の入出方向が鉛直方向(垂直方向)の溶液出入口34Bが上壁(回転スクリューとポンプ本体の連結部付近の上壁)に設けられている。
ポンプケーシング34は、溶液の入出方向が水平方向の溶液出入口34Aが供給用塗布溶液タンク30側の管と連結され、溶液の入出方向が鉛直方向の溶液出入口34Bが環状塗布槽12側の管と連結されている。
2軸スクリューポンプ32Aでは、塗布溶液18が供給用塗布溶液タンク30から水平方向に溶液出入口34Aに入り、ポンプケーシング34内に閉じ込められた塗布溶液18が上述のようにして回転スクリュー36によりポンプのスラスト方向に圧送され、そして、鉛直方向に溶液出入口34Bから排出される。このようにして、塗布溶液18が送液される。
2軸スクリューポンプ32Aは、以上のように塗布溶液18を送液することができるため、エア圧送に比べ、例えば粘度が1Pa・s以上と高粘度の溶液でも、多液量の塗布溶液18を安定して効率よく送液でき、かつ、液量の損失を抑えることができる。また、多液量の塗布溶液18を安定して効率よくため、分流器14から分流されて各供給管26から環状塗布槽12へと供給される塗布溶液18の液量及び液圧が各供給管26で同一となりやすくなる。また、2軸スクリューポンプ32Aは、一方の回転スクリュー36の送液羽根36Bが他方の回転スクリュー36の送液羽根36Bと非接触で配設されているので、スクリューの回転に伴う摩擦熱が生じることがないので、塗布溶液18の組成変化も抑制される。
さらに、2軸スクリューポンプ32Aは、図6に示すように、水平方向に対して傾斜して配設することがよい。この傾斜は、回転スクリュー36による送液方向(矢印方向)が重力方向に対して上向くように行う。本実施形態では、溶液出入口34Aへ入液する方向が重力方向に対して上向くように傾斜させている。また、傾斜角度は、水平方向と回転スクリュー36の軸方向とのなす角度(鋭角)で示され、5〜10°の範囲とすることがよい。これにより、回転スクリュー36とポンプケーシング34内に溜まる気泡が上方へ抜けるため、送られた塗布溶液18中に気泡が発生しなくなる。
本実施形態に係る塗布装置では、塗布時には図4に示すように、芯体10の下に他の芯体10A(これはベルトを作製しない中間体であってもよい)をつなぎ、環状塗布槽12の下部から上部に押し上げて、芯体10の表面に塗膜28を形成する。その際、環状体20は塗布溶液18の摩擦抵抗によって持ち上げられ、塗膜28の膜厚は、環状体20の円孔22と芯体10との隙間によって一定値に規制される。これにより、均一な塗膜28が得られる。
ここで、塗布する際の芯体10の引き上げ速度は、0.1〜1.5m/min程度が好ましい。芯体10を引き上げると、環状体20は浮遊状態で設置されているので、塗布溶液18の粘性による摩擦抵抗により持ち上げられる。環状体20は自由移動可能なので、芯体10と環状体20との摩擦抵抗が周方向で一定になるように、すなわち間隙が均一になるように環状体20は動き、芯体10上には均一な膜厚の塗膜28が形成される。このように、環状体20により膜厚を規制するので、膜厚を均一にして高粘度の溶液を塗布することができる。
そして、環状塗布槽12への塗布溶液18の供給は、塗布溶液18がポンプ32により供給用塗布溶液タンク30から分流器14へ送液され、当該分流器14で各供給管26へ分流される。そして、同一長さの供給管26を適用しているので、塗布溶液18は環状塗布槽12へ各供給管26から同液量及び同液圧で供給される。
このように本実施形態に係る塗布装置では、複数の供給管26を環状塗布槽12外壁に周方向に等間隔で配設させ、当該供給管26から環状塗布槽12へ塗布溶液18を供給する際、その供給液量又は供給液圧を各供給管で同一とすることで、例えば、塗布溶液18の粘度が1Pa・s以上のように比較的高い場合でも、各供給管26から供給される塗布溶液18と環状塗布槽12内に溜まっていた塗布溶液との混ざり具合が同一となる。また、環状塗布槽12内に塗布溶液18が溜まっていない状態での供給の場合でも、環状塗布槽12内で塗布溶液18が偏在することなく供給される。このため、芯体10の周方向での塗布むらが防止され、良好な塗膜を得ることができる。
また、環状塗布槽12への塗布溶液18の供給は、非塗布時に行い、塗布時には停止させている。環状塗布槽12への塗布溶液18の供給の際は、環状塗布槽12に満たされた塗布溶液18に筋状模様が生じるが、塗布時に予め塗布溶液18の供給を停止させることで、生じた筋状模様が消えた状態で塗布することが可能となり、筋のない塗膜を得ることができる。特に、供給管26からの供給液量又は供給液圧を各供給管で同一なので、各供給管26から供給される塗布溶液18と環状塗布槽12内に溜まっていた塗布溶液18との混ざり具合が同一となり、塗布溶液供給の際に生じる筋状模様も消えやすくなるため、塗布時に塗布溶液18の供給を停止させることは非常に有効である。
ここで、塗布溶液18の粘度が高いほど筋状模様が消滅するまでに、ある程度の時間がかかることがあるが、その場合は、塗布溶液18の供給を停止してから、塗布開始まで時間をあけることが好ましく、その時間の目安は、塗布溶液18の粘度をPa・sの単位で表した数値Nに対し、1/4NからN秒間とすることがよい。
さらに、チキソトロピー性を有する塗布溶液18を環状塗布槽12に満たしたまま、長時間塗布を行わなかった場合には、環状塗布槽12内の塗布溶液18の粘度が上昇し、供給する塗布溶液18との粘度の差が大きくなることがあるが、その場合には、環状塗布槽12内から塗布溶液18をいったん抜き取ることがよい。具体的に、塗布溶液18を抜き取る方法としては、例えば図7に示すように、芯体10にこれと同径の円筒容器40をつなぎ、芯体10が環状シール材16を通過後、円筒容器40の上端部を環状シール材16に差し込み固定する。そして、芯体10のみを引き上げることで、塗布溶液18が環状シール材16の裏側に回り込むことなく、円筒容器40に回収することができる。無論、これに限定されるわけではなく、ポンプ32として適用する2軸スクリューポンプを逆転作動させることで、各供給管26から引き抜いてもよい。これにより、芯体10を環状シール材16から抜くことなく、環状塗布槽12内の塗布溶液18を抜き取ることができる。
環状塗布槽12内の塗布溶液18の粘度上昇を防ぐためには、例えば、ポンプ32の正逆転動作を繰り返し、環状塗布槽12内の塗布溶液18の抜き取り・供給を繰り返してもよい。これにより、塗布溶液18にせん断を与え、粘度上昇を防ぐこともできる。
なお、これらの、塗布溶液18の抜き取りや供給は、塗布停止時に行われるが、具体的には、塗布停止直後に行ってもよいし、塗布開始直前に行ってもよい。また、塗布停止時に継続して塗布溶液18の抜き取り・供給を行ってもよいし、所定間隔で塗布溶液18の抜き取り・供給を行ってもよい。
ここで、上記実施形態では、塗布装置として環状塗布装置を適用した形態を説明したが、これに限られず、浸漬塗布装置にも適用することが可能である。なお、環状塗布装置では、環状塗布槽は浸漬塗布の槽よりも小さくできるので、溶液の必要量が少なくて済む利点がある。
以下、上記実施形態に係る環状塗布装置(環状塗布方法)を適用した本発明の無端ベルトの製造方法について説明する。以下、符号は省略して説明する。
本発明の無端ベルトの製造方法は、芯体上に皮膜形成樹脂溶液を塗布して塗膜を形成する塗膜形成工程と、該塗膜を加熱して樹脂皮膜を形成する皮膜形成工程と、樹脂皮膜を芯体から抜き取って無端ベルトを得る抜き取り工程と、を有する。
まず、芯体について説明する。芯体は、アルミニウムやステンレス、ニッケル、銅等の金属円筒が好ましい。芯体の長さは、端部に生じる無効領域に対する余裕幅を確保するため、目的とする無端ベルトの長さより、10〜40%程度長いことが望ましい。芯体の外径は、無端ベルトの直径に合わせ、肉厚は芯体としての強度が保てる厚さにする。
芯体の両端には、芯体を保持する保持板を取り付けてもよい。保持板は、ねじで固定しても良いし、芯体と溶接してもよい。保持板には、必要に応じて、円形や扇形など任意形状である通風孔や、中央に心棒を通す穴、又は軸があってもよい。また、吊り下げや載置のための部品を取り付けてもよい。
形成される皮膜が芯体表面に接着するのを防ぐため、芯体表面をフッ素樹脂やシリコーン樹脂で被覆したり、表面に離型剤を塗布する方法がある。
皮膜形成樹脂の種類によっては、加熱時に溶剤の揮発物や、反応時に発生する気体があり、加熱後の樹脂皮膜は、その気体のために、部分的に膨れを生じることがある。これは特に、PI樹脂皮膜において膜厚が50μmを越えるような場合に顕著である。
上記膨れを防止するために、特開2002−160239号公報開示の如く、芯体表面はRa0.2〜2μm程度に粗面化することが好ましい。粗面化の方法には、ブラスト、切削、サンドペーパーがけ等の方法がある。これにより、PI樹脂から生じる気体は、芯体とPI樹脂皮膜の間に形成されるわずかな隙間を通って外部に出ることができ、膨れを生じない。
次に、皮膜形成樹脂溶液について説明する。皮膜形成樹脂溶液は、強度などの観点から、PI前駆体、又はPAI樹脂などを溶液化(塗液化)したものが好適に挙げられる。PI前駆体又はPAI樹脂としては、種々の公知のものを用いることができる。それらの溶剤は、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトアミド、等の非プロトン系極性溶剤であり、常温での揮発性は低い。なお、溶液の濃度、粘度等は、適宜選択されるが、好ましい溶液の固形分濃度は10〜40質量%、粘度は1〜100Pa・sである。
次に、塗膜形成工程について説明する。塗膜形成工程では、上記実施形態に係る環状塗布装置を用いて、塗布溶液として皮膜形成樹脂溶液を芯体表面に塗布する。
次に、皮膜形成工程について説明する。皮膜形成工程では、皮膜形成樹脂溶液を芯体表面塗布した後、芯体を加熱乾燥装置に入れ、溶剤の乾燥を行う。乾燥時に塗膜が垂れる場合には、芯体を水平にして、回転させながら乾燥すると良い。回転速度は1〜60rpm程度が好ましい。
加熱条件は、90〜170℃の温度で20〜60分間が好ましい。その際、温度が高いほど加熱時間は短くてよく、温度は、段階的、又は一定速度で上昇させてもよい。
溶液がPAI樹脂溶液である場合には、溶剤の乾燥だけで皮膜を得ることができる。
溶液がPI前駆体溶液の場合、塗膜から溶剤を除去しすぎると、皮膜はまだ強度を保持していないので、割れを生じやすい。そこで、ある程度(PI前駆体皮膜中に15〜45質量%)、溶剤を残留させておくのがよい。
その後、250〜450℃、好ましくは300〜350℃前後で、20〜60分間、PI前駆体皮膜を加熱して縮合反応させることで、PI樹脂が形成される。その際、温度を段階的に上昇させてもよい。この工程では、皮膜は固定されているので、芯体の向きはどちらでもよいし、加熱中の回転もしなくてよい。
次に、抜き取り工程について説明する。抜き取り工程では、皮膜形成後、冷却し、形成された皮膜を芯体から剥離して無端ベルトを得る。無端ベルトには、さらに必要に応じて、穴あけ加工やリブ付け加工、等が施されることがある。
このようにして、無端ベルトを製造することができる。得られた無端ベルトを転写ベルトとして使用する場合には、樹脂溶液の中に必要に応じて導電性物質を分散させる。導電性物質としては、例えば、カーボンブラック、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ、グラファイト等の炭素系物質、銅、銀、アルミニウム等の金属又は合金、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン、SnO2−In23複合酸化物等の導電性金属酸化物、等が挙げられる。なお、これらの用途に好ましい無端ベルトの膜厚は30〜150μm程度である。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。
(実施例1)
PI前駆体溶液(商品名:UワニスA、宇部興産製、濃度18質量%)に、カーボンブラック(商品名:スペシャルブラック4、デグザヒュルス社製)を固形分質量比で23%混合し、次いで対向衝突型分散機により分散した。更に、シリコーンレベリング剤(商品名:DC3PA、ダウコーニングトーレシリコーン社製)を、濃度が500ppmになるよう添加し、塗布溶液とした。粘度は約40Pa・sであった。
別途、外径366mm、肉厚10mm、長さ450mmのアルミニウム製円筒を用意し、球形アルミナ粒子によるブラスト処理により、表面をRa1.0μmに粗面化した。該円筒の真円度は20μm以下であった。
円筒の表面には、シリコーン系離型剤(商品名:セパコート、信越化学製)を塗布し、芯体とした。
上記実施形態と同様な構成の環状塗布装置を用いて塗布を行った(図1〜3参照)。ここで、本環状塗布装置は次のようにして作製した。まず、内径500mm、内高80mmの槽の底面に内径386mmの穴をあけ、底面の裏面には、内径362mmの穴を有する厚さ0.5mmの硬質ポリエチレン製の環状シール材を取り付けた。槽の側面には、下から20mmの位置に、内径9mmのフッ素樹脂チューブから供給管を、周方向60°間隔で6箇所設置した。そして、6つの供給管は長さ5m、外径12mm、内径9mmのものを適用し、フィルター内蔵の分流器と連結した。当該フィルターとしては、ステンレス繊維焼結フィルター(目開き20μM、直径230M(ろ過面直径200mm)を適用した。
また、環状体として、外径420mm、円孔の最小部の内径367.1mm、高さ50mmのアルミニウム製のものを作製した。内壁は直線傾斜状であり、鉛直線との傾斜角は7°とした。上端には芯体と平行になる部分を2mm形成したが、その内径の真円度は8μmであった。
そして、環状塗布槽の中央に芯体を通し、環状体を配置した後、2軸スクリューポンプとしてラジアルスクリューポンプ(商品名:RADIAL SCREW PUMP<二軸スクリューポンプ>、伏虎金属工業株式会社製)を用いて、流量は約200ml/分で供給用塗布溶液タンクから分流器へPI前駆体溶液を供給した。そして、分流器から供給管と通じて環状塗布槽内へPI前駆体溶液を供給し、環状塗布槽内のPI前駆体溶液の高さが50mmになった時点で供給を停止した。環状塗布槽にPI前駆体溶液を供給し始め、これを停止するまでの時間は42分であり、環状塗布槽に供給されたPI前駆体溶液を確認すると気泡の発生はなかった。
ここで、各供給管から環状塗布槽へ供給される液量及び液圧を調べたところ、それぞれ液量は35ml/分、液圧は0.05MPaで均一であった。なお、この測定は次のようにして行った。液量は環状塗布槽側の各供給管をはずし、供給時それぞれを一定時間容器に受け、重量を測定し容積換算を行った。液圧は分流器直後の各供給管に圧力計を取り付け測定した。
また、ラジアルスクリューポンプは、設置角度(傾斜角度)を6°で傾斜させて設置し、インバータ周波数を3Hzとし、ポンプ送液方向をポンプケーシング側壁に設けた溶液出入口から入液させ上壁に設けた溶液出入口へと排出させる方向とした(図6参照)。これにより、ポンプケーシング内に留まる気泡が上方へ抜けて、送液するPI前駆体溶液に気泡の発生を防止している。
そして、芯体の下に他の芯体を配置し、0.8m/分で押し上げて塗布を行った。その際、環状体は約20mm持ち上げられた。これにより、芯体の上には、濡れ膜厚が約500μmのPI前駆体塗膜が形成された。塗膜を観察したところ、塗布むらも、筋も見られなかった。
塗布後、芯体の中央に20mmφのステンレス製シャフトを通し、回転台に載せて水平にし、6rpmで回転させながら、80℃で20分間、130℃で30分間、加熱してPI前駆体塗膜を乾燥させた。これにより、厚さ約150μmのPI前駆体皮膜を得た。
次いで、芯体を鉛直にし、シャフトを外して台に載せ、加熱装置に入れて200℃で30分、320℃で30分加熱反応させ、PI樹脂皮膜を形成した。
室温に冷えた後、芯体と皮膜の間にエアを吹き込みながら、芯体から皮膜を抜き取り、無端ベルトを得た。無端ベルトの膜厚は75μmで均一であった。該無端ベルトは両端から約35mmずつ切断し、長さ360mmの無端ベルトを得た。得られた無端ベルトは、100Vにおいて体積抵抗率を測定すると、約1010Ωcmの半導電性を有しており、電子写真用転写ベルトとして使用することができた。
さらに、塗布を停止した後、環状塗布槽内のPI前駆体溶液減少分だけ、再びPI前駆体溶液を上記同様に供給して、PI前駆体溶液の高さが50mmになったところで供給を停止した。そして、供給停止後、30秒経過した後、上記同様に塗布を開始して、無端ベルトを作製したところ、塗布むらも筋も見られなかった。
なお、ラジアルスクリューポンプを分解洗浄するために、内部に溜まる液量を計測すると、0.4Kgであった。
(比較例1)
実施例1において、6本の供給管のうち、2本の供給管を長さ2m、外径20mm、内径15mmとして、環状塗布槽にPI前駆体溶液を供給したところ、当該2本の供給管から供給されるPI前駆体溶液の液量及び液圧はそれぞれ液量40ml/分、液圧0.02MPaであり、残りの供給管から供給されるPI前駆体溶液の液量及び液圧はそれぞれ液量30ml/分、液圧0.07MPaであった。
そして、実施例1と同様にして無端ベルトを作製したところ、芯体への塗膜に塗布むらが生じていた。
(参考例1−1)
実施例1において、ラジアルスクリューポンプの代わりに、0.5MPaのエアの圧送でPI前駆体溶液を環状塗布槽へ供給した場合、約100ml/分の流量であった。環状塗布槽にPI前駆体溶液を供給し始め、これを停止するまでの時間は63分であった。
(参考例1−2)
実施例1において、ラジアルスクリューポンプの代わりに、モーノポンプ(商品名:ヘイシン モーノポンプ<型式:NL型サニタリーシリーズ NL30>、兵神装備株式会社製)を使用した場合、モーノポンプ内部に溜まる液量が、ラジアルスクリューポンプよりも2倍の0.8Kgであった。
(参考例1−3)
実施例1において、ラジアルスクリューポンプを水平配置して、環状塗布槽へPI前駆体溶液の供給を行ったところ、PI前駆体溶液へ若干の気泡が観察された。
(参考例1−4)
実施例1において、環状塗布槽にPI前駆体溶液を供給しながら塗布を行ったところ、塗膜には、溶液の筋に該当する筋模様が見られた。これは溶液供給後一定時間溶液を静置させなかったことにより、溶液の筋状模様が消滅しなかったためであると考えられる。
(実施例2)
実施例1の無端ベルト作製後、約16時間塗布を行わなかった状態で溶液の抜き取りを行った。溶液の抜き取りは次のように行った。芯体の下に、外径366mm、肉厚2mm、長さ300mmのステンレス製円筒容器を配置し、芯体と共に押し上げ塗布を行い、環状シール材に容器が差し込まれた時点で容器を固定し、芯体のみを引き抜いた(図7参照)。そして、溶液は容器に流れ込み、約4リットルの溶液を回収した。
そして、再び、実施例1と同様にして無端ベルトを作製したところ、塗膜には塗布むらも筋も見られなかった。
(実施例3)
実施例1の無端ベルト作製後、約16時間塗布を行わなかった状態で溶液の抜き取りを行った。溶液の抜き取りは次のように行った。ラジアルスクリューポンプを供給時とは逆転動作させ、環状塗布槽槽内のPI前駆体溶液を供給管から約30分かけて抜き取った。
そして、再び、実施例1と同様にして無端ベルトを作製したところ、塗膜には塗布むらも筋も見られなかった。
(実施例4)
実施例1の無端ベルト作製後、ラジアルスクリューポンプを正逆転動作することで溶液の抜き取りと供給を、次に塗布を行うまでの約16時間の間、8サイクル繰り返した。なお、ポンプのインバータの周波数を1Hzとしたとき、抜き取りと供給(液高さ50mmまで)は共に約60分かかった。その後、槽内の溶液の粘度を調べた結果、40Pa・sで変化しておらず、粘度上昇を防ぐことができた。
そして、再び、実施例1と同様にして無端ベルトを作製したところ、塗膜には塗布むらも筋も見られなかった。
(参考例2−1)
実施例1の無端ベルト作製後、約16時間塗布を行わなかった状態で、PI前駆体溶液の粘度を測定したところ、粘度は約45Pa・sで、16時間前より5Pa・s程上昇していた。この状態で芯体1本目の塗布を行ったが、塗膜に塗布むらも筋も観察されなかった。
その後、実施例1と同様に、溶液を供給し約30秒静置させ塗布を行うことを繰り返したが、塗膜には多数の深い筋が観察され、液垂れ跡のような模様が観察されるものもあった。加熱・脱型・切断後得られた無端ベルトにも同様の筋が観察された。この筋は、静置時の滞留液と新たに注入した注入液の境目が粘度の差からよりはっきりと残ってしまい、強く筋を発生したものと考えられる。
(参考例2−2)
参考例2−1において、塗布後の溶液注入を行わずに、塗布漕内の溶液のみで連続塗布を行った。溶液注入を行った時と違い、2本目以降も筋は発生しなかった。槽内の溶液量と、塗布毎に液面が下がること、環状体が浮き上がるのに必要な最低限の溶液量の関係から、芯体11本目以降は液切れを起こし、芯体に溶液が塗布されない領域が観察された。このことにより、溶液を長時間静置させることによる粘度上昇のみの要因では、筋は発生しないと考えられる。
以上説明した本実施例により、複数の供給管を環状塗布槽の外周面に周方向に等間隔で配設し、複数の供給管から同一液量及び同一液圧で環状塗布槽へ供給することで、塗布むらを防止できることがわかる。また、非塗布時にPI前駆体溶液の供給を行い、供給停止後、所定間隔をあけて塗布を行うことで、高粘度のPI前駆体溶液を用いても塗膜に筋が生じることも防止できることがわかる。また、送液用のポンプとしてラジアルスクリューポンプを適用することで、短時間で安定したPI前駆体溶液供給が行えることもわかる。また、液量の損失も防止されていた。
また、長時間塗布を行わない場合に生じるPI前駆体溶液の粘度上昇に起因する塗膜の筋を防止するためには、PI前駆体溶液を回収したり、抜き取り・供給を繰り返すことが有効であることもわかる。
本発明の実施形態に係る環状塗布装置を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る環状塗布装置の塗布槽周辺を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る環状塗布装置の塗布槽周辺を示す概略上面図である。 本発明の実施形態に係る環状塗布装置を用いて塗布する様子を説明するための説明図である。 2軸スクリューポンプの一例を示す概略構成図である。 2軸スクリューポンプの配置例を説明するための説明図である。 円筒容器により環状塗布槽から塗布溶液を回収する様子を説明するため説明図である。 従来の環状塗布装置の概略断面図を示す。 従来の環状塗布装置の概略平面図を示す。
符号の説明
10 芯体
12 環状塗布槽
14 分流器
16 環状シール材
18 塗布溶液
20 環状体
22 円孔
24 腕
26 供給管
28 塗膜
30 供給用塗布溶液タンク
32 ポンプ
40 円筒容器

Claims (6)

  1. 塗布溶液を芯体に塗布するための塗布槽と、
    前記塗布槽の側壁に連結され、前記塗布槽に塗布溶液を供給する複数の供給管と、
    を具備する塗布装置であって、
    前記複数の供給管が前記塗布槽の側壁周方向に等間隔で配設され、前記複数の供給管から前記塗布槽へ前記塗布溶液を供給する供給液量又は供給液圧が、各供給管で同一である、
    ことを特徴とする塗布装置。
  2. 前記複数の供給管と連結され、前記塗布溶液を分流する分流器をさらに備え、
    前記複数の供給管の長さが、各供給管で同一であることを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記分流器へ塗布溶液を供給するためのポンプをさらに備え、
    前記ポンプが、二軸スクリューポンプである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  4. 塗布溶液を芯体に塗布するための塗布槽と、
    前記塗布槽の側壁に連結され、前記塗布槽に塗布溶液を供給する複数の供給管と、
    を具備する塗布装置を用い、
    前記塗布溶液に前記芯体を接触させて、前記芯体の表面に前記塗布溶液を塗布する塗布方法であって、
    前記複数の供給管を前記塗布槽の側壁周方向に等間隔で配設し、前記複数の供給管から前記塗布槽へ前記塗布溶液を供給する供給液量又は供給液圧を各供給管で同一とする
    ことを特徴とする塗布方法。
  5. 非塗布時に前記塗布槽へ前記塗布溶液を供給し、塗布時に前記塗布槽への前記塗布溶液の供給を停止することを特徴とする請求項4に記載の塗布方法。
  6. 請求項4〜5のいずれか1項に記載の塗布方法により、芯体上に皮膜形成樹脂溶液を塗布して塗膜を形成し、該塗膜を加熱して樹脂皮膜を形成した後、樹脂皮膜を芯体から抜き取ることを特徴とする無端ベルトの製造方法。
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