JP2006218844A - 無端ベルトの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 芯体と樹脂皮膜端部との間に間隙を設けることが可能で、不良を発生させずに芯体から無端ベルトを容易に抜き取ることできる無端ベルトの製造方法を提供する。
【解決手段】 皮膜形成樹脂溶液を芯体表面に塗布して塗膜を形成し、該塗膜を加熱乾燥して樹脂皮膜を形成した後、該樹脂皮膜を芯体から抜き取る無端ベルトの製造方法であって、前記加熱乾燥して樹脂皮膜を形成した後で、前記樹脂皮膜を芯体から抜き取るまでに、前記樹脂皮膜の両端部の少なくとも一部と前記芯体との間に間隙を設ける間隙形成処理を施し、当該間隙に気体を吹き込み、前記芯体から前記樹脂皮膜を抜き取ることを特徴とする無端ベルトの製造方法である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複写機、プリンター等の電子写真方式を利用した画像形成装置に好ましく用い得る無端ベルトを製造する方法に関する。
画像形成装置において、感光体、帯電体、転写体、及び定着体等に、プラスチック製フィルムからなるベルトが用いられる場合、ベルトに継ぎ目(シーム)があると、出力画像に継ぎ目の跡が生じるので、継ぎ目のない無端ベルトが好ましい。その材料としては、強度や寸法安定性、耐熱性等の面でポリイミド樹脂やポリアミドイミド樹脂が好ましい。
以後、適宜、ポリイミドは「PI」、ポリアミドイミドは「PAI」と略し、皮膜形成樹脂溶液は、樹脂またはその前駆体の溶液を指す。
PI樹脂やPAI樹脂で無端ベルトを作製するには、特許文献1に記載のように、円筒体の内面に樹脂溶液を塗布し回転しながら乾燥させる遠心成形法や、特許文献2に記載のように、円筒体内面にPI前駆体溶液を展開する内面塗布法が知られている。しかし、これら内面に成膜する方法では、PI前駆体の加熱の際に、皮膜を円筒体から抜いて外型に載せ換える必要があり、工数がかかる短所がある。
他のPI樹脂無端ベルトの製造方法として、特許文献3に記載のように、芯体の表面に、PI前駆体溶液を塗布して乾燥し、加熱反応させた後、PI樹脂皮膜を芯体から剥離する方法もある。この方法では、芯体がそのまま外型になるので、芯体は一貫して同じものが使用され、載せ換える工数が不要という利点を有している。
また、PI樹脂皮膜を芯体から剥離する際、密着した皮膜を剥がすのは容易ではないが、特許文献4に記載のように、両者の熱膨張率の差によって直径の差を生じさせて隙間を形成し、必要に応じて隙間に気体を吹き込む方法もある。
PI樹脂の加熱反応時には、PI樹脂の種類にもよるが、250〜450℃もの高温が印加される。その際、PI前駆体皮膜からは残留溶剤や反応生成水の蒸気が発生し、PI前駆体皮膜は収縮する。収縮には膜厚の収縮と、芯体の長さ方向に収縮があり、両方の場合もある。芯体の長さ方向の収縮は、全長に対して5〜20%生じることがあるが、これを抑えると、膜厚の収縮が大きくなる傾向がある。
ところが、芯体表面への皮膜形成樹脂溶液の塗布において、芯体端部まで均一な塗膜を形成すると、該樹脂溶液が芯体端部にこびりついて、皮膜の芯体長さ方向の収縮が起こりにくくなる。そうなると、上述のように、膜厚の収縮が大きくなり、皮膜は芯体上で強く引き締まって、芯体から皮膜を抜き取ることが非常に困難になるので好ましくない。また、芯体と皮膜との隙間に気体を吹き込もうとしても、隙間が全く生じないこともあり、隙間を設ける効果が十分に発揮されない場合がある。
そこで、皮膜形成樹脂溶液を芯体表面に塗布する無端ベルトの製造方法において、該樹脂溶液を芯体端部に存在させず、ある程度の隙間を設けるような技術が望まれていた。
特開昭57−74131号公報 特開昭62−19437号公報 特開昭61−273919号公報 特開2003−236860号公報
以上から、本発明は、上記従来の課題を解決することを目的とする。すなわち、本発明は、芯体への外面塗布法にて無端ベルトを製造する際、芯体の端部の樹脂溶液塗膜を除去して、芯体と樹脂皮膜端部との間に間隙を設けることが可能で、不良を発生させずに芯体から無端ベルトを容易に抜き取ることできる無端ベルトの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的は、下記の本発明により達成される。
すなわち、本発明は、皮膜形成樹脂溶液を芯体表面に塗布して塗膜を形成し、該塗膜を加熱乾燥して樹脂皮膜を形成した後、該樹脂皮膜を芯体から抜き取る無端ベルトの製造方法であって、前記加熱乾燥して樹脂皮膜を形成した後で、前記樹脂皮膜を芯体から抜き取るまでに、前記樹脂皮膜の両端部の少なくとも一部と前記芯体との間に間隙を設ける間隙形成処理を施し、当該間隙に気体を吹き込み、前記芯体から前記樹脂皮膜を抜き取ることを特徴とする無端ベルトの製造方法である。
また、本発明は、皮膜形成樹脂溶液を芯体表面に塗布して塗膜を形成し、該塗膜を加熱乾燥して樹脂皮膜を形成した後、該樹脂皮膜を芯体から抜き取る無端ベルトの製造方法であって、前記塗膜を形成した後で、前記樹脂皮膜を芯体から抜き取るまでに、前記樹脂皮膜の両端部の少なくとも一部と前記芯体との間に間隙を設ける間隙形成処理を施し、当該間隙に気体を吹き込み、前記芯体から前記樹脂皮膜を抜き取ることを特徴とする無端ベルトの製造方法である。
本発明は、下記第1〜第8の態様を少なくとも1つ具備することが好ましい。
(1)第1の態様は、前記間隙形成処理が、前記樹脂皮膜の両端部の少なくとも一部を切断する第1の切断処理である態様である。
(2)第2の態様は、前記間隙形成処理が、前記塗膜を形成する前の前記芯体両端部の外周にマスキング部材を設け、前記加熱乾燥後に、前記マスキング部材を剥離する剥離処理である態様である。
(3)第3の態様は、前記マスキング部材の少なくとも1の端部の少なくとも一部と前記芯体の端部とが非平行となっている態様である。
(4)第4の態様は、前記皮膜形成樹脂溶液がポリイミド前駆体溶液であり、前記加熱乾燥後で前記剥離処理を施す前に加熱反応処理を施す態様である。
(5)第5の態様は、前記マスキング部材が粘着テープであり、該粘着テープが塗布温度で粘着性を有し、乾燥温度以上ではその粘着性が低下する性質を有する態様である。
(6)第6の態様は、前記芯体の両端部に被覆部材を設けて、前記加熱反応処理を施す態様である。
(7)第7の態様は、前記芯体および前記樹脂皮膜のそれぞれの端部同士を固定する固定部材を設けて、前記加熱反応処理を施す態様である。
(8)第8の態様は、前記間隙形成処理が、前記塗膜を形成する前の前記芯体両端部の外周に離型性樹脂皮膜を設け、前記加熱乾燥により間隙を形成する態様である。
(9)第9の態様は、前記芯体から前記樹脂皮膜を抜き取る前に、前記芯体の一方の端部に切断用金型を設け、前記樹脂皮膜を前記切断用金型に移動させ、移動後の前記樹脂皮膜の端部を切断する第2の切断処理を施す態様である。
本発明の無端ベルトの製造方法によれば、芯体と樹脂皮膜端部との間に間隙を設けることができるので、不良を発生させずに芯体から無端ベルトを容易に抜き取ることできる。
本発明は、皮膜形成樹脂溶液を芯体表面に塗布して塗膜を形成し、「該塗膜を形成した後」、あるいは、「該塗膜を加熱乾燥して樹脂皮膜を形成した後」、該樹脂皮膜を芯体から抜き取る無端ベルトの製造方法である。そして、加熱乾燥して樹脂皮膜を形成した後で、樹脂皮膜を芯体から抜き取るまでに、樹脂皮膜の両端部の少なくとも一部と芯体との間に間隙を設ける間隙形成処理を施し、当該間隙に気体を吹き込み、芯体からその樹脂皮膜(無端ベルト)を抜き取ることを特徴とする。以下、本発明の無端ベルトの製造方法について、詳細に説明する。
[第1の製造方法]
本発明の無端ベルトの第1の製造方法は、既述の間隙形成処理として、樹脂皮膜の両端部の少なくとも一部を切断する第1の切断処理を施して、樹脂皮膜の両端部の少なくとも一部と芯体との間に間隙を設けるものである。
当該第1の製造方法では、後述する第2の製造方法のような粘着テープの使用をしないかわりに、加熱乾燥後、第1の切断処理により端部の皮膜を除去するものである。第1の切断処理の方法としては、芯体を回転させながら刃物を皮膜端部に押し当てて切断したり、レーザー光で皮膜端部を切断する方法がある。刃物で切断する場合、芯体表面に傷が入らないようにする必要がある。
後述する第2の製造方法のように粘着テープを使うか、第1の製造方法のように粘着テープを使わずに切断処理により端部を除去するかは、作業のやり易さで判断される。いずれにしろ、端部皮膜の除去により、皮膜端部が芯体端部に固着するのを防止することができるほか、芯体と皮膜との間に隙間を形成しやすくすることができる。そして、隙間の存在により、皮膜から発生するガスが外部に抜けやすくなるので、皮膜に膨れが生じるのを低減することもできる。なお、第1の製造方法についてのその他の詳細(その他の工程等)は、後述する第2の製造方法と共通する。
[第2の製造方法]
本発明の無端ベルトの第2の製造方法は、皮膜形成樹脂溶液を芯体表面に塗布して塗膜を形成し(塗布工程)、その塗膜を加熱乾燥して樹脂皮膜を形成した後(樹脂皮膜形成工程)、樹脂皮膜を芯体から抜き取るものであり、特に、塗布工程では、塗膜を形成する前に芯体の両端部外周にマスキング部材を設けた状態で塗布を行う。
また、当該マスキング部材は、加熱乾燥後に剥離する(剥離処理)。このように、マスキング部材を設けて塗布を行い、その後マスキング部材を剥離する一連の処理が、既述の間隙形成処理に該当する。
上記のような剥離処理により、樹脂皮膜の端部の少なくとも一部と芯体との間に間隙(隙間)が設けられる。そして、この間隙に気体を吹き込み、芯体から樹脂皮膜を抜き取ることで、容易かつ効率的に無端ベルトを作製することができる。また、抜き取る際に過剰な力がかからないため、不良品の発生を防ぐこともできる。
以下、当該無端ベルトの製造方法を工程毎に詳細に説明する。なお、かかる工程以外にも、種々の公知の工程を適宜設けてもよい。
−準備工程−
皮膜形成樹脂溶液を塗布する芯体は、アルミニウムやステンレス、ニッケル、銅等の金属が好ましい。芯体の長さは、目的とする無端ベルトの幅以上の長さが必要であるが、端部に生じる無効領域に対する余裕幅を確保するため、芯体の長さは、目的とする無端ベルトの長さより、10〜40%程度長いことが望ましい。芯体の外径は、目的とする無端ベルトの直径に合わせ、肉厚は芯体としての強度が保てる厚さにする。
芯体は円筒形が好ましい。芯体の重量が大きい場合には、その両端に、保持板を取り付けるのが好ましい。保持板は、芯体の両端をはさむ構造や、芯体の内側に嵌合する構造のいずれでもよい。また、芯体及び/または保持板に、段差や切り込み等の加工があってもよい。保持板の取り付け方法は、ねじでもよいし、溶接でもよい。
また、形成される皮膜が芯体表面に接着することを防ぐため、芯体の表面には、離型性を付与することが好ましい。それためには、芯体表面をクロムやニッケルでメッキしたり、フッ素樹脂やシリコーン樹脂で被覆したり、表面に離型剤を塗布する方法がある。
一方、樹脂皮膜としてPI樹脂を使用する場合、PI樹脂は、加熱反応時に留溶剤の揮発物や、反応時に発生する水の蒸気等の気体発生が非常に多い性質があり、加熱反応後のPI樹脂皮膜には、発生する気体のために、部分的に提灯状の膨れを生じることがある。これは特にPI樹脂皮膜の膜厚が50μmを越えるような厚い場合に顕著である。
上記膨れを防止するために、特開2002−160239号公報に開示の如く、芯体表面はRa0.2〜2μm程度に粗面化することが好ましい。粗面化の方法には、ブラスト、切削、サンドペーパーがけ等の方法がある。これにより、PI樹脂から生じる気体は、芯体とPI樹脂皮膜の間に形成されるわずかな隙間を通って外部に出ることができ、膨れを生じない。
本発明においては、塗膜形成前、すなわち、塗布の前に図1に示すように、芯体1の端部外周にマスキング部材としての粘着テープ11を一周巻いて貼り付ける(図1は一端のみを示すが、実際には両端に必要)。芯体の長さが50〜1000mmである場合、粘着テープ11の幅は5〜20mm程度が好ましく、幅が広くなるほど、塗布領域が無効になる。粘着テープの材質は、ポリエステル、ポリイミド、フッ素樹脂など、耐溶剤性が十分なものが選ばれる。なお、以下の図面の説明で、同一符号を付したものは、それぞれ共通するものとする。
マスキング部材としては、上記粘着テープの他に、端部に勘合可能なリングやゴム、キャップ等を使用することができる。マスキング部材により芯体端部を被覆するときの被覆領域(端部からの距離)は、芯体の軸方向の長さをLとした場合、0.005L〜0.1Lとすることが好ましい。
また、当該マスキング部材は、芯体の端部だけでなく、端面にも設けてもよい(図18参照)。塗膜を形成する前の芯体表面両端部と端面を含む箇所にマスキング部材を設けることで、芯体端面に塗料を付着させず、端面を剥離しきれないカスを起因とする表面欠陥を低減させることができる。
マスキング部材として粘着テープを使用する場合、塗布時には粘着性を有するが、一定の乾燥温度(例えば、90℃、120℃、150℃、170℃)に達するとテープの粘着性が低下し、剥がれやすくなる性質を有するものを使用することが好ましい。このような粘着テープとしては、日東電工製の熱剥離シート「リバアルファ」等を挙げることができる。
上記粘着テープを使用する場合、それぞれの乾燥温度よりもさらに加熱しすぎて温度上昇させてしまうと、再固着してしまうので、その温度よりも加熱しないことが望ましい。例えば、乾燥温度が90℃の粘着テープを使用すると、約70℃から徐々に90℃に温度上昇していくことで、徐々に粘着力が低下していく。そして、最終的に、90℃になれば粘着力がなくなりなる。120℃用、150℃用、170℃も同様に、その温度より約マイナス20℃から除々に粘着力が低下していく。
芯体上に皮膜形成樹脂溶液を塗布する際、粘着テープを貼り付けた段差部分において、気泡が発生したり付着したりすることがある。そこで、マスキング部材として、その少なくとも1の端部の少なくとも一部が芯体の端部と非平行となっているもの使用することが好ましい。ここで、「非平行」とは、マスキング部材の長手方向でいずれか一方の端部が芯体の端部と平行でない部分を、当該マスキング部材が含むことをいう。具体的には、マスキング部材の長手方向端部の形状が、凹部や凸部、切り込みや斜面を有するような形状となっていることをいう。好ましいマスキング部材の形状としては、図9に示すような形状が挙げられる。
図9(A)に示すように、粘着テープ11aは、芯体中央側の端部を、斜めになるよう切っておいて、芯体の端部と非平行な状態としておくことが好ましい。粘着テープの長手方向端部が斜めになっていれば、粘着テープの段差があっても、環状シール材を通過する際に、斜面に沿って順次通過するので、気泡は発生しにくくなる。なお、粘着テープを斜めになるよう切った場合、芯体の裏側の粘着テープ11aは、図9(B)のように斜めの傾きは反対になる。粘着テープの長手方向端部を斜めに切る場合、図10に示すように、最も幅の狭い部分(X)と、最も幅の広い部分(Y)との比(X/Y)は1/10〜1/2になるようすることが好ましい。このように、粘着テープの端部を斜めにした場合は気泡が少なくなるので、その無効幅を少なくすることができる。
図15(C)に示すような端部嵌合部材110を、図15(A)に示すように、芯体1の上下に取り付けてもよい。端部嵌合部材は芯体に嵌めるだけなので、粘着テープよりも取り付けが容易であるばかりでなく、しわが入ることもない。
端部嵌合部材の材質は、塗膜が付着しにくいように、かつ、耐熱性や耐溶剤性を考慮して、フッ素樹脂が好ましい。その外径は、環状体の内径と略同一とし、端部嵌合部材が環状体を通過しても、端部嵌合部材の外面に塗液を付着させないようにすることが好ましい。また、端部嵌合部材110は芯体1の端部外周と端面も覆うので、芯体1同士を積み重ねる際に傷や凹みを生じやすい角部を保護することができる。
端部嵌合部材110の端部に設けるテーパーの好ましい角度(X)は20〜60°程度である。テーパーを形成することにより、端部嵌合部材が環状シール材を通過する時に、環状シール材がはじいて気泡を生じることを防止することができるほか、図15(B)の断面図を示すように、端部嵌合部材を取り外した後には、皮膜111の端部に隙間12を形成しやすくなり、皮膜111を抜き取る際には、そこから加圧空気を注入しやすくすることができる。
また、マスキング部材の代わりに、図16に示すように、金属製の芯体1の上下端部に、離型性樹脂被膜1010を形成してもよい。これにより、その上に皮膜形成樹脂溶液を塗布して塗膜を形成し、図17に示すように皮膜111を形成しても、芯体1の端部に離型性樹脂被膜1010があるために皮膜111の端部が芯体1に密着しないので、皮膜111の端部に加圧空気を当てると、芯体1との間に容易に隙間12ができ、そこから加圧空気を吹き込むことが可能になり、皮膜111を抜き取ることができる。この場合、皮膜形成樹脂溶液は芯体1の端部にまで全面に塗布するのではなく、離型性樹脂被膜1010の一部を覆うが、芯体1の端部にまでは塗布しないでおくことが好ましい。離型性樹脂被膜1010を覆う皮膜は2〜20mm程度、特に3〜15mm程度が好ましい。
離型性樹脂被膜1010の幅(芯体1の軸方向の長さ)は1〜10cm程度、特に2〜8cm程度が好ましい。また、その厚さは5〜60μm、特に10〜40μm程度が好ましい。芯体1に離型性樹脂被膜1010を設ける部分は、前記厚さの分、外径を小さくして、離型性樹脂被膜1010を設けても段差が生じないようにすることも有効である。
離型性樹脂としては、従来公知の定着ベルトの表面層に用いられる離型性樹脂を適用することができ、フッ素樹脂や、シリコーンゴム、フッ素ゴム等が好ましく挙げられる。フッ素樹脂としてはポリテトラフロロエチレン(PTFE、融点327℃)、テトラフロロエチレン・パーフロロアルキルエーテル共重合体(PFA、融点310℃)、テトラフロロエチレン・ヘキサフロロプロピレン共重合体(FEP、融点275℃)、エチレン・テトラフロロエチレン共重合体(ETFE、融点270℃)、エチレン・モノクロロトリフロロエチレン共重合体(ECTFE、融点245℃)等があるが、皮膜形成樹脂がポリイミド(PI)樹脂の場合は加熱温度が300℃程度必要なので、これらの中ではPTFEやPFAが好ましい。フッ素樹脂はその微粒子を水に分散して芯体端部に塗布し、融点以上の温度で焼き付け処理することにより、被膜を形成することができる。
ここで、離型性樹脂の離型性が強すぎて、その上に塗布した皮膜形成樹脂溶液がはじく場合には、皮膜形成樹脂溶液の親和性を良くするために、離型性樹脂の中に、例えば特開2000−338797号公報に記載されているような熱伝導性粉体や導電性粉体、あるいは特開2004−86202号公報に記載されているような無機充填材を含有させるのが好ましい。これらは複数を入れてもよい。含有量は離型性樹脂中に0.5〜15重量%程度がよい。
離型性樹脂の被膜が形成されていない芯体の中央部分には、樹脂皮膜が接着しないよう、シリコーン系離型剤やフッ素系離型剤の塗布層を形成するのが好ましい。なお、皮膜形成樹脂の種類によっては、加熱時に溶剤の揮発物や、反応時に発生する気体のために、加熱後の樹脂皮膜は部分的に膨れを生じることがある。これは特に、PI樹脂皮膜において膜厚が50μmを越えるような場合に顕著である。この膨れを防止するには、特開2002−160239号公報に開示の如く、芯体表面はRa0.2〜2μm程度に粗面化するのが好ましい。粗面化の方法には、ブラスト、切削、サンドペーパーがけ等の方法がある。これにより、PI樹脂から生じる気体は、芯体とPI樹脂皮膜の間に形成されるわずかな隙間を通って外部に出ることができ、膨れを生じない。参考であるが、芯体の表面全面に離型性樹脂を形成した場合、中央部分の皮膜に膨れを生じやすい。
−塗布工程−
芯体表面には皮膜形成樹脂溶液が塗布される。皮膜形成樹脂溶液の材料としては、PI、PAI、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリアリレート等が挙げられる。材料が熱可塑性樹脂の場合には、その溶液が用いられ、PIのように非熱可塑性樹脂の場合には、その前駆体が用いられる。皮膜形成樹脂溶液の濃度、粘度等は、適宜選択される。
例えば、PI前駆体としては、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)とp−フェニレンジアミン(PDA)とからなるもの、BPDAと4,4'−ジアミノジフェニルエーテルとからなるもの、ピロメリット酸二無水物(PMDA)と4,4'−ジアミノジフェニルエーテルとからなるもの等、種々公知のものを用いることができる。また、PI前駆体は、2種以上を混合して用いてもよいし、複数の酸又はアミンのモノマーを混合して共重合されてもよい。
PI前駆体の溶剤としては、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトアミド、等の非プロトン系極性溶剤が挙げられる。PI前駆体溶液の混合比、濃度、粘度等は、適宜選択される。なお、皮膜形成樹脂溶液の材料として、PIを用いる場合、「塗布工程」を特に、「PI前駆体塗膜形成工程」ということがある。
芯体上への塗布方法としては、芯体を溶液に浸漬して引き上げる浸漬塗布法、芯体を回転させながらその表面に溶液を吐出する流し塗り法、その際にブレードで皮膜を平滑化するブレード塗布法など、公知の方法が採用できる。上記流し塗り法やブレード塗布法では、塗布部を水平移動させるので、皮膜はらせん状に形成されるが、溶剤の乾燥が遅いものを用いて、皮膜の乾燥を遅くすれば、継ぎ目は自然に平滑になる。
なお、「芯体上に塗布」とは、芯体の側面の表面、及び該表面に層を有する場合は、その層の表面に塗布することをいう。また、「芯体を上昇」とは、塗布時の液面との相対関係であり、「芯体を停止し、塗布液面を下降」させる場合を含む。
塗布を浸漬塗布法で行う場合、溶液の粘度が高いと、膜厚が所望値より厚くなりすぎることがある。その際は、本発明者等が先に開示した特開2002−91027号公報に記載のように、環状体により膜厚を制御する方法が適用できる。
図7は、環状体により膜厚を制御する浸漬塗布法に用いる装置の一例を示す概略構成図である。但し、図は主要部のみを示し、芯体の保持板や、他の装置は省略する。
この浸漬塗布法は、図7に示すように、塗布槽3に入れられた溶液2に、芯体の外径よりも大きな円孔6を設けた環状体5を浮かべ、円孔6を通して芯体1を引き上げて塗布する方法である。
環状体5の材質は、溶液の溶剤によって侵されない金属やプラスチック等から選ばれる。また、浮上しやすいように中空構造であってもよいし、沈没防止のために、環状体の外周面または塗布槽に、環状体を支える足や腕を設けても良い。
環状体5は、溶液2の上で水平方向に自由移動が可能なように、溶液上に浮遊させる、環状体5をロールやベアリングで支える、環状体5をエア圧で支える、などの方法で設置する。
また、環状体5が塗布槽3の中央部に位置するように、環状体5を一時的に固定してもよい。
芯体1の外径と円孔6の内径との間隙により、塗膜4の膜厚が規制されるので、円孔6の内径は、所望の膜厚により調整する。間隙により塗膜の膜厚均一性も決まるので、円孔6の真円度は重要である。真円度が低いと膜厚均一性が低下し、ベルトの品質も悪化するので、真円度は20μm以下であることが好ましく、10μm以下であることはさらに好ましい。もちろん、真円度が0μmであることが最適なのであるが、加工上は困難である。
円孔6の内壁面(環状体5の内周)は、溶液に浸る下部が広く、上部が狭い形状であれば、図7に示すように、斜めの直線状で傾斜面のものや、図8に示すように、組み合わせた傾斜面であればよい。また、階段状や曲線的でもよい。
塗布の際、円孔6を通して芯体を引き上げる。引き上げ速度は、0.1〜1.5m/min程度が好ましい。この塗布方法に好ましいPI前駆体溶液の固形分濃度は10〜40質量%、粘度は1〜100Pa・sである。
芯体1を引き上げると、環状体5は水平方向に自由移動可能であるため、芯体1と環状体5との摩擦抵抗が周方向で一定になるように、すなわち間隙が均一になるように環状体5は動き、芯体1の表面には、均一な膜厚のPI前駆体塗膜4が形成される。
更に、浸漬塗布法に用いる塗布装置には、芯体を保持する芯体保持手段、並びに、該保持手段を上下方向に移動する第1の移動手段及び/又は塗布槽を上下方向に移動する第2の移動手段を有してもよい。
このように、環状体により膜厚を制御する塗布法を適用して、高粘度の溶液を塗布することで、芯体上端部での重力による塗膜の垂れも少なくなり、周方向でも軸方向でも膜厚を均一にすることができる。塗布後、図2に示すように、塗膜4'は芯体1の全面に形成され、粘着テープも被覆される。
なお、塗布工程おいて、既述のように、図8に示す環状塗布法も適用できる。図8は、環状塗布法に用いる装置の一例を示す概略構成図である。
図8(A)および(B)において、図7との違いは、環状塗布槽7の底部に、芯体の外径より若干小さい穴を有する環状シール材8を設けることである。芯体1を環状シール材8の中心に挿通させ、環状塗布槽7に溶液2を収容し、溶液は漏れることがない。芯体1は、環状塗布槽7の下部から上部に順次つき上げられ、表面に塗膜4が形成される。芯体の上下には、芯体に嵌合可能な中間体9、9'を取り付けてもよい。環状体5の機能は、前述と同様である。また、図8(B)に示すように、環状体5の過剰な上昇を防ぐために、環状シール材の上部に、上昇規制部材8Aを設けてもよい。
図8に示す環状塗布法では、環状塗布槽7は図7の浸漬塗布槽3よりも小さくできるので、溶液の必要量が少なくて済む利点がある。
−樹脂皮膜形成工程−
樹脂皮膜形成工程では、芯体に形成された塗膜を加熱乾燥させる。すなわち、塗膜中に存在する溶剤を除去する目的で、塗膜を静置しても変形しない程度の加熱乾燥を行う。加熱乾燥条件は、樹脂や溶剤の種類にもよるが、通常80〜170℃の温度で30〜60分間が好ましい。その際、温度が高いほど、加熱時間は短くてよい。温度は、時間内において段階的、または一定速度で上昇させてもよい。加熱の際、熱風を当てることも有効である。
加熱乾燥中に塗膜に垂れが生じる場合には、芯体の長手方向を水平にして、ゆっくり回転させることが有効である。回転速度は1〜60rpm程度が好ましい。
上記乾燥の後に、粘着テープを剥離する。図3(A)に示すように、芯体1の表面には、塗膜4'の端部が除去された芯体の露出部1'が形成される。塗膜4'の端部の断面図を図3(B)に示すが、端部には粘着テープを剥離する際に生じる隙間12が形成される。隙間12はわずかでも形成されれば良く、これにより、塗膜4'の端部は芯体へ密着した状態ではなくなるのである。なお、隙間12(間隙)は、周囲全体に連続的に形成されていてもよく、断続的もしくは一部にだけ形成されていてもよい。
―加熱反応処理工程(PI樹脂皮膜形成工程)−
樹脂材料が熱可塑性樹脂の場合、上記加熱乾燥のみで皮膜ができあがるが、更に高温乾燥が必要な場合は加熱を行う(加熱反応処理)。例えば、PI樹脂の場合は、好ましくは250〜450℃、より好ましくは300〜350℃前後で、20〜60分間、塗膜を加熱して縮合反応させることで、PI樹脂皮膜が形成される。その際、加熱の最終温度に達する前に、完全に残留溶剤を除去することが好ましく、具体的には、200〜250℃の温度で、10〜30分間加熱して残留溶剤を乾燥させ、続けて、温度を段階的、又は一定速度で徐々に上昇させて加熱することが好ましい。
ところで、加熱反応処理時にはPI前駆体皮膜(加熱乾燥後の皮膜)からは残留溶剤や反応生成水の蒸気が発生し、PI前駆体皮膜は収縮する。この収縮には膜厚の収縮と、芯体の長さ方向に収縮があり、両方の場合もある。
PI樹脂無端ベルトの製造において、均一な膜厚の収縮は問題にならないが、芯体の長さ方向の収縮は、全長に対して5〜20%生じることがあり、製品の長さが不足することになるので好ましくない。長さ方向の収縮は端部ほど起こりやすく、収縮した部分は膜厚が厚くなるので、不均一な膜厚になる。無端ベルトが転写ベルトのような半導電性の場合には、膜厚の不均一は抵抗の不均一になるので、特に好ましくない。皮膜の収縮によって、芯体端部は金属面が露出して、上記の如き劣化が引き起こされる問題もある。
そこで、本発明では、上記乾燥の後、芯体端部の劣化防止策をとることが好ましい。その方法としては、図4に示すように、芯体端部表面を覆い20で覆う方法が挙げられる。被覆部材である覆い20は金属の蓋であってもよいし、アルミホイルのような柔軟性の箔であってもよい。加熱時の輻射熱や熱風が、直に芯体端部表面に当たらないようになっていれば、多少の隙間があってもよく、塗膜4'の一部を覆っていてもよい。
次いで/または、PI前駆体皮膜の収縮防止策をとることが好ましい。その方法として、図5に示すように、PI前駆体皮膜である塗膜4'の端部に、固定部材14を取り付ける。その際、摩擦力だけでは収縮を十分に防止できないので、固定部材14がPI前駆体皮膜である塗膜4'と接する面15に、耐熱性接着剤を付着させることが好ましい。これにより、PI樹脂無端ベルトの長さ方向の収縮を防止することができる。固定部材14はアルミニウムやステンレス等の金属板を加工して作られる。
耐熱性接着剤としては、PI樹脂の加熱反応温度に耐えるものが必要であり、例えば、PI樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリベンズイミダゾール樹脂、フェノール樹脂等が挙げられるが、最適なのは、無端ベルトを作るのと同じPI樹脂を使うことである。具体的には、PI前駆体皮膜である塗膜4'の端部に固定部材14を取り付ける際、接触面に少量のPI前駆体溶液を付着させるものである。付着量が少量であれば、溶剤がPI前駆体皮膜である塗膜4'を溶解させてしまうことがない。
固定部材14は、芯体1の端部に固定され、PI前駆体皮膜4である塗膜4'が収縮しようとしても、外れないようにする。また、固定部材14は、図6(A)に示すように、小さいもの(付号14'に相当)に分割して複数個、取り付けてもよいし、図6(B)に示すように、金属バンドのように、分割しないで巻きつけてもよい。固定部材14を分割して取り付ける場合、両端の固定部材同士が対称に向き合っていることが好ましい。巻きつける場合は、少なくとも2箇所以上で芯体の端部に固定するのがよい。
固定部材14を巻きつける場合、接着剤は全面に付着させなくても、部分的であってもよい。固定部材14を取り付けた後、接着剤に溶剤が含まれている場合には、再び加熱乾燥をしてもよい。
加熱反応処理を施し冷却した後、芯体の覆い(被覆部材)を外し、後述するように、形成されたPI樹脂皮膜を芯体から剥離することで無端ベルトが得られる。皮膜端部に固定部材を取り付けた場合、PI樹脂皮膜と固定部材は接着剤で接着しているが、固定部材をひねったりすることで、固定部材を剥がすのは容易である。分割した固定部材を用いた場合、固定部材が存在した部分の長さは、固定部材がない箇所よりも長く、端面はうねったような形状になるが、固定部材がない箇所でも、長さ方向の収縮は抑えられていて問題はない。当然のことながら、固定部材の数が多いほうが、うねりは小さくなる。
−抜き取り工程−
加熱乾燥もしくは加熱反応処理を施した後は、室温程度まで冷却を行い、形成された樹脂皮膜を芯体から剥離することで、無端ベルトが得られる。その際、樹脂皮膜と芯体との間の隙間に気体(例えば、加圧空気)を吹き込み、芯体から剥離する。間隙に気体を吹き込むことで、その圧力により芯体と樹脂皮膜との密着性が低下し、芯体からの剥離性を向上させることができる。また、無理な力がかからないため、樹脂皮膜の破損などの不良を低減させることができる。
気体を吹き込ませる手段としては、エアガン等を使用することができる。エアガンの数は風量を増やすため1個よりも複数あることが望ましい。エアガンの先端口は金型の曲率に合わせて細長い形状であると、エアが芯体と皮膜の間に入り易く、短時間で皮膜を抜くことができる。空気圧は、強すぎると皮膜が破れてしまうことがあるので0.1〜0.6MPa程度が好ましく、0.1〜0.5MPaとすることがより好ましい。また、エアブローリング等も使用することができる。
樹脂無端ベルトの端部は、多少の変形等があるので、不要部分を切断し、中央の有効部分が製品とされる。無端ベルトには、さらに必要に応じて、穴あけ加工やリブ付け加工、等が施されることがある。
以上のようにすれば、芯体への外面塗布法にて無端ベルトを製造する際、芯体の端部の樹脂溶液塗膜を除去して、芯体と樹脂皮膜端部との間に間隙を設けることが可能で、不良を発生させずに芯体から無端ベルトを容易に作製することができる。
なお、無端ベルトをより容易に、かつ、歩留まりよく作製する観点から、芯体から樹脂皮膜を抜き取る前に、芯体の一方の端部に切断用金型を設け、樹脂皮膜を切断用金型に移動させ、移動後の樹脂皮膜の端部を切断する第2の切断処理を施すことが好ましい。
この第2の切断処理について、図11によって説明する。図11において、芯体1表面に皮膜111が形成されているが、抜き取る際には、その上または下(図では下)に、切断用金型120を配置する。切断用金型120は、芯体の外径より少し小さい外径を有し、皮膜が嵌まるだけの長さがあればよい。
このようにすることにより、芯体1から皮膜111を抜き取ると同時に切断用金型120に嵌めることができ、不安定な状態で持ち運ぶ必要がないので、折れ目を生じることは全くなくなる。次いで図12に示すように、切断用の刃物121を押し当て、切断用金型120または刃物121を回転させて、皮膜111を所望の長さに切断する。あらかじめ複数本分の無端ベルトを作製する場合には、それに応じた本数の刃物を用意すれば、同時に複数本分の切断を行うことができる。
なお、図11に示すように、切断用金型120の刃物を当てる位置には、溝123や筋等を設けておいても良い。また、皮膜111を切断用金型120に嵌めた際、皮膜の端部に欠陥等があった場合、ある程度は位置をずらして、有効部分にその欠陥が来ないようにすると良い。
切断用金型の外径は、皮膜を嵌める時には皮膜の内径より小さく、切断時は皮膜をしっかり保持できるよう、大きく変えられる構成であるのが好ましい。それには、例えば図13の断面図に示すように、複数の構成部材122a、122bに分割して、間隔を調整できるようにする方法がある。このようにして切断した後、切断用金型から皮膜を抜き取ると、所望の無端ベルトを得ることができる。
以上のようにして作製した無端ベルトを、転写ベルトや、接触帯電ベルトとして使用する場合には、PI材料の中に必要に応じて導電性物質を分散させる。導電性物質としては、例えば、カーボンブラック、カーボンブラックを造粒したカーボンビーズ、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ、グラファイト等の炭素系物質;銅、銀、アルミニウム等の金属又は合金;酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン、SnO2−In23複合酸化物等の導電性金属酸化物;等が挙げられる。前述したように皮膜が収縮すると抵抗値にむらを生じるが、収縮を防止することにより、抵抗値も均一にすることができる。
無端ベルトを定着ベルトとして使用する場合には、表面に付着するトナーの剥離性の向上のため、ベルト表面に非粘着性の樹脂層を形成することがよい。その非粘着性の材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等のフッ素系樹脂が好ましい。また、非粘着性の樹脂層には、オイル親和性や静電オフセットの向上のために、カーボン粉末や硫酸バリウム等が分散されていてもよい。
これらフッ素系樹脂層を形成するには、その水分散液を無端ベルトの表面に塗布して焼き付け処理する方法が好ましい。このように、ベルト表面にフッ素系樹脂層を形成するには、PI樹脂皮膜を芯体の表面に形成して加熱してから塗布してもよいが、PI前駆体溶液を塗布して溶剤を乾燥させた後、フッ素系樹脂分散液を塗布し、その後に加熱してイミド化反応とフッ素系樹脂の焼成処理を同時に行ってもよい。
無端ベルトを定着ベルトとして使用する場合、PI樹脂の厚さは25〜500μm、フッ素系樹脂層の厚さは5〜50μm程度が好ましい。
また、無端ベルトを定着ベルトとして使用する場合、ポリイミド樹脂を主成分としてなる無端ベルトであって、あらかじめ円筒状に形成されたポリイミド皮膜に対し、両端部をポリイミド皮膜全長の各7%以上を切断し、切断後のポリイミド皮膜の膜厚ばらつきを10μm以下とすることが好ましい。
本発明の製造方法により得られる無端ベルトは、電子写真複写機やレーザープリンタ等の機能性ベルトとして、画像形成装置に使用することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、各実施例は、本発明を制限するものではない。
(実施例1)
−PI前駆体塗膜形成工程−
PI前駆体溶液(商品名:UワニスS、宇部興産製、濃度18質量%)に、カーボンブラック(商品名:スペシャルブラック4、デグザヒュルス社製)を固形分質量比で23%混合し、次いで対向衝突型分散機により分散して塗液を調製した。
別途、外径366mm、肉厚10mm、長さ450mmのアルミニウム製円筒を用意し、球形アルミナ粒子によるブラスト処理により、表面をRa1.0μmに粗面化した。該円筒の真円度は20μm以下であった。また、保持板として、厚さが15mm、外径が上記円筒に嵌まる径、100mm径の通風孔が4つ、中央に20mm径の穴を設けたものをアルミニウム材で作製し、上記円筒に嵌め、TIG溶接により溶接した。円筒の表面には、シリコーン系離型剤(商品名:KS700、信越化学製)を塗布して、300℃で1時間、焼き付け処理を施し、芯体とした。
その両端部それぞれに、図1に示すように、幅10mmのポリエステル粘着テープ(商品名:No.31B、日東電工製)11を貼り付けた。
上記塗液を用い、図8に示す環状塗布装置により、PI前駆体塗膜を形成した。環状体5として、外径420mm、円孔6の最小部の内径367.1mm、高さ50mmのアルミニウム製のものを作製した。内壁は直線傾斜状であり、鉛直線との傾斜角は7°とし、内径の真円度は15μmであった。
内径450mm、高さ100mmの環状塗布槽7の底面に、内径364.5mmの穴を有する硬質ポリエチレン樹脂製の環状シール材8を取り付け、中央に芯体1を通した。環状塗布槽7に溶液2を入れ、環状体5を配置して、芯体1を0.8m/分で上昇させ、塗布を行った。これにより、芯体の表面には、濡れ膜厚が約500μmの塗膜4が形成された。
−PI樹脂皮膜形成工程−
芯体の保持板の中央穴に、20mmφのステンレス製シャフトを通し、回転台に載せて水平にし、6rpmで回転させながら、80℃で20分間、130℃で30分間、加熱して塗膜を乾燥させた。これにより、厚さ約150μmのPI前駆体皮膜を得た。その両端の粘着テープを、皮膜ごと除去すると、図3に示すように、芯体端部には露出部1'が形成され、図4の断面図に示すように、その端部には隙間12が生じていた。
次いで、芯体を垂直にし、シャフトを外して台に載せて加熱装置に入れ、200℃で30分、340℃で30分加熱反応させ、PI樹脂皮膜を形成した。
室温に冷えた後、上記隙間からエアガンで加圧空気(圧力:0.3MPa)を吹き込むと、皮膜は多少膨張して芯体との密着は容易に解除され、芯体から抜き取ることができた。抜き取り後、その両端から約35mmずつを切断し、長さ(幅)360mmの無端ベルトを得た。
得られた無端ベルトは、膜厚が75μmであり、100Vにおいて体積抵抗率を測定すると、約1010Ωcmの半導電性を有しており、電子写真用転写ベルトとして使用することができた。
(比較例1)
実施例1において、芯体に粘着テープを貼り付けず、他は同じようにして無端ベルトを製造した。得られた無端ベルトの端部は、芯体の端部にこびり付いて接着しており、容易に剥がすことはできなかった。
(実施例2)
PI前駆体溶液(商品名:UワニスA、宇部興産製、濃度18質量%)を用い、他は実施例1と同様にして、カーボンブラックを分散し、塗液を作製した。次いで実施例1と同様に塗布を行い、PI前駆体塗膜を乾燥させた。芯体と皮膜が室温に冷えた後、芯体を約10rpmで回転させながら皮膜の両端から約45mmの部分にカッタ−ナイフの刃を押し当てて切断(第1の切断処理)して端部を除去し、長さを360mmにした。
次いで、芯体を垂直にし、シャフトを外して台に載せ、加熱装置に入れて200℃で30分、340℃で30分加熱反応させ、PI樹脂皮膜を形成した。
芯体と皮膜が室温に冷えた後、エアガンを2つ使って、空気圧を0.4MPaにして芯体と皮膜の間にエアを吹き込み、芯体と皮膜に隙間をあけて芯体から皮膜を抜き取った。無端ベルトの膜厚は75μmで均一であった。
得られた無端ベルトは、100Vにおいて体積抵抗率を測定すると、約1010Ωcmの半導電性を有しており、電子写真用転写ベルトとして使用することができた。
(実施例3)
実施例2において塗布と乾燥は同じように行い、乾燥後の皮膜の切断をせずに加熱反応させた。芯体と皮膜が室温に冷えてから、芯体を約10rpmで回転させながら、皮膜の両端から約45mmの部分にカッタ−ナイフの刃を押し当てて切断(第1の切断処理)し、長さ360mmの無端ベルトを得た。次いで、エアガンを2つ使って、空気圧を0.4MPaにして芯体と皮膜の間にエアを吹き込み、芯体と皮膜に隙間をあけて芯体から皮膜を抜き取った。
この方法でも実施例2と同様な無端ベルトを得ることができるが、抜き取る前に皮膜を切断する点で、実施例2より実用的といえる。
なお、実施例2、3において、皮膜端部を切断しない場合、皮膜は芯体の端面にまで回りこんでいるため、エアを吹き込むことができず、従って、皮膜を芯体から抜き取ることはできなかった。
(実施例4)
溶剤可溶性のPAI樹脂溶液(商品名:HR16NN、東洋紡績製、濃度15質量%)に、カーボンブラック(実施例1と同じ)を固形分質量比で25%混合し、次いで対向衝突型分散機により分散し、塗布液とした。
芯体はステンレス(SUS304)で実施例1と同じ寸法・仕様で作製した。その両端には粘着テープを貼り付け、上記塗布液を用いて実施例1と同様にして塗布した。その後、芯体を水平で6rpmで回転させながら、80℃で20分間、180℃で50分間、加熱して塗膜を乾燥させた。
室温に冷えた後、その両端の粘着テープを、皮膜ごと除去すると、図3に示すように、芯体端部には露出部1'が形成され、図4の断面図に示すように、その端部には隙間12が生じていた。そこで、上記隙間からエアガンで加圧空気(圧力:0.3MPa)を吹き込むと、皮膜は多少膨張して芯体との密着は容易に解除され、芯体から抜き取ることができた。
これにより、厚さ75μmのPAI樹脂無端ベルトを得た。抜き取り後、その両端から約35mmずつ切断し、長さ360mmの無端ベルトを得た。
得られた無端ベルトは、100Vにおいて体積抵抗率を測定すると、やはり約1010Ωcmの半導電性であり、電子写真用転写ベルトとして使用することができた。
(実施例5)
実施例1において、粘着テープとして、幅40mmのポリエステル粘着テープ(商品名:No.31B、日東電工製)を用い、図10に示すように、60cmの長さに切断した後、さらに最小幅8mm、最大幅32mmで2つに切断した。これを芯体上端部に図9に示すように貼り付けた。他は実施例1と同様にして無端ベルトを得た。
この無端ベルトについて、下端から20mmを除去し、そこから長さ360mmの製品部分を切り取った。上端側の無効部分は最小幅15mm程度であったが、その部分には気泡はほとんどなかった。従って、何かのきっかけで製品部分に気泡が入るという虞は全くなく、実施例1よりも安定的に製造を継続できる利点があった。
(比較例2)
実施例2において、芯体に粘着テープを貼り付けず、他は同じようにして無端ベルトを製造した。得られた無端ベルトの端部は、芯体の端部にこびり付いて接着しており、端部からエアガンで加圧空気を吹き込もうとしても、うまくできず、そのため、皮膜を抜き取ることはできなかった。
(実施例6)
溶剤可溶性のPAI樹脂溶液(商品名:HR16NN、東洋紡績製、濃度15質量%)に、カーボンブラック(実施例1と同じ)を固形分質量比で25%混合し、次いで対向衝突型分散機により分散し、塗布液とした。
芯体はステンレス(SUS304)で実施例1と同じ寸法・仕様で作製した。その両端には粘着テープ(商品名:熱はく離シート「リバアルファ」日東電工製、幅:10mm、はく離時の加熱温度:120℃、)を貼り付け、上記塗布液を用いて実施例1と同様にして塗布した。その後、芯体を水平で6rpmで回転させながら、80℃で20分間、120℃で50分間、加熱して塗膜を乾燥させた。
乾燥炉から出すと、両端部に貼り付けた粘着テープは、実施例1のものより粘着力が弱くなっており、室温に冷えた後、その両端の粘着テープを、皮膜ごと除去することが容易にできた。図3に示すように、芯体端部には露出部1'が形成され、図4の断面図に示すように、その端部には隙間12が生じていた。但し、皮膜は端部以外は芯体に密着していて、自然には取り外すことはできなかった。そこで、上記隙間からエアガンで加圧空気(圧力:0.3MPa)を吹き込むと、皮膜は多少膨張して芯体との密着は容易に解除され、芯体から抜き取ることができた。
これにより、厚さ75μmのPAI樹脂無端ベルトを得た。抜き取り後、その両端から約35mmずつ切断し、長さ360mmの無端ベルトを得た。
得られた無端ベルトは、100Vにおいて体積抵抗率を測定すると、やはり約1010Ωcmの半導電性であり、電子写真用転写ベルトとして使用することができた。
(実施例7)
厚さ25μmのアルミホイルを直径410mmの円形に切り取り、塗膜を乾燥させた後の芯体の両端にかぶせて図4に示すように覆い20とした。その状態で実施例1と同様にしてPI樹脂皮膜を形成し、無端ベルトを作製した。
得られた無端ベルトは、100Vにおいて体積抵抗率を測定すると、約1010Ωcmの半導電性を有しており、電子写真用転写ベルトとして使用することができた。また、実施例1の無端ベルトよりも、外観上、良好な無端ベルトが得られた。
(実施例8)
固定部材として、厚さ1.5mm、幅15mmで、芯体に巻きつけられる長さのアルミニウム板を用意しておき、図6(B)に示すように、塗膜を乾燥させた後のPI前駆体皮膜である塗膜4'に巻きつけた。アルミニウム板の内面にはやはりカーボンブラックを分散していないPI前駆体溶液を適量付着させて接着した。アルミニウム板は2箇所で芯体端面と固定した。芯体の反対側にも同様に固定部材を設けた後、130℃で10分間、加熱して乾燥させた。
他は実施例1同様にして、無端ベルトを作製した。得られた無端ベルトとしては、実施例1の無端ベルトよりも、外観上、良好な無端ベルトが得られた。
(実施例9)
PI前駆体溶液(商品名:UワニスA、宇部興産製、濃度18質量%)に、カーボンブラック(商品名:スペシャルブラック4、デグザヒュルス社製)を固形分質量比で23%混合し、次いで対向衝突型分散機により分散した。更に、シリコーンレベリング剤(商品名:DC3PA、ダウコーニングトーレシリコーン社製)を、濃度が500ppmになるよう添加し、塗液とした。
別途、外径366mm、肉厚10mm、長さ450mmのアルミニウム製円筒を用意し、球形アルミナ粒子によるブラスト処理により、表面をRa1.0μmに粗面化した。該円筒の真円度は20μm以下であった。また、厚さが15mm、外径が上記円筒に嵌まる径、100mm径の通風孔12が4つ、中央に20mm径の穴を設けた保持板を同じアルミニウム材で作製し、上記円筒に嵌め、TIG溶接により溶接した。
円筒の表面には、シリコーン系離型剤(商品名:セパコート、信越化学製)を塗布した。芯体の端部には、幅10mmのポリエステル粘着テープを巻き付けた。これは塗膜が芯体側面に回り込まないようにする役割も果たす。
次いで上記塗液を用い、図8に示す環状塗布装置により、実施例1と同様にPI前駆体塗膜を形成した。これにより、芯体1の上には、濡れ膜厚が約500μmのPI前駆体塗膜4が形成された。
芯体の保持板の中央穴に、20mmφのステンレス製シャフトを通し、回転台に載せて水平にし、6rpmで回転させながら、80℃で20分間、130℃で30分間、加熱してPI前駆体塗膜を乾燥させた。これにより、厚さ約150μmのPI前駆体皮膜を得た。この時、芯体端部の粘着テープは除去した。次いで、芯体を垂直にし、シャフトを外して台に載せ、加熱装置に入れて200℃で30分、340℃で30分加熱反応させ、PI樹脂皮膜を形成した。
室温に冷えた後、図11に示すように、PI樹脂皮膜を形成した芯体1を切断用金型120の上に置き、芯体1と皮膜111との間に、圧力0.5MPaでエアガンからエアを吹き込みながら皮膜を抜き取り、切断用金型120に移動させた。切断用金型120は、図13に示すように、断面が半円状の2つの部材に分けて構成されており、皮膜を嵌める際には外径を約360mmと小さくし、皮膜を嵌めた後は外径を約366mmに拡径して皮膜を緊縛して保持した。
次いで、図12に示すように、切断用の刃物121を360mmの間隔で押し当て、切断用金型120を回転させて皮膜111を切断した。切断用金型120の刃物を当てる位置には、切断用の刃物121が直接金型に当たらないように溝123を設けた。切断後、切断用金型120の外径を約360mmと小さくして皮膜の緊縛を解除し、長さ360mm、内径365.5mmの折れ目がない無端ベルトを得た。
得られた無端ベルトは、膜厚が75μmで均一であったほか、100Vにおいて体積抵抗率を測定すると、約1010Ωcmの半導電性を有しており、電子写真用転写ベルトとして使用することができた。同じ操作を20回実施したが皮膜に折れ目が入る不具合は発生しなかった。
(実施例10)
PI前駆体溶液として、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、p−フェニレンジアミンが、N−メチルピロリドン中で合成された、固形分濃度18%(質量%、以下同じ)、粘度約20Pa・sの塗液を用意した。
外径70mm、長さ500mmの素管を350℃で10分間加熱し、自然冷却させた後、表面を切削して外径を68mmにしたアルミニウム製円筒を用意した。次いで、球形アルミナ粒子によるブラスト処理により、Ra0.8μmに粗面化した後、表面にシリコーン系離型剤(商品名:KS700、信越化学(株)製)を塗布して、300℃で1時間、焼き付け処理し、芯体とした。その両端部それぞれの全周に、幅10mmのポリエステル粘着テープ(商品名:No.31B、日東電工製)を貼り付けた。実施例1と同様にして、芯体上に塗液を塗布した。
乾燥工程において、芯体を20rpmで回転させながら、100℃の乾燥炉に入れた。60分後に取り出すと、約150μm厚のPI前駆体皮膜が形成され、残留溶剤は約40%(質量比)であった。その後、PI前駆体皮膜の表面にフッ素樹脂皮膜を被覆処理した。
加熱焼成工程として、150℃で20分間、220℃で20分間、及び380℃で30分間加熱して、PI樹脂皮膜を焼成した。室温に冷えた後、その両端の粘着テープを、皮膜ごと除去すると、芯体端部には露出部が形成され、その端部には隙間が生じていた。芯体から皮膜を取り外し、円筒形PI皮膜を得た。このとき円筒形PI皮膜の全長は430mmであり、膜厚は図14に示すように、両端の膜厚が厚い結果であった。その部分の長さは、両端からそれぞれ約30mmであった。
次いで、円筒形PI皮膜の両端のそれぞれを、全長の7%にあたる30mmづつ切断して長さ370mmのPI無端ベルトを作製した。このときベルトの平均PI膜厚は76μm、膜厚のばらつきは9μmであった。当該無端ベルトは、定着ベルトとして良好に使用することができた。
(実施例11)
−PI前駆体塗膜形成工程−
PI前駆体溶液(商品名:UワニスS、宇部興産製、濃度18質量%)に、カーボンブラック(商品名:スペシャルブラック4、デグザヒュルス社製)を固形分質量比で23%混合し、次いで対向衝突型分散機により分散した。
別途、外径366mm、肉厚10mm、長さ450mmのアルミニウム製円筒を用意し、球形アルミナ粒子によるブラスト処理により、表面をRa1.0μmに粗面化した。該円筒の真円度は20μm以下であった。また、保持板として、厚さが15mm、外径が上記円筒に嵌まる径、100mm径の通風孔が4つ、中央に20mm径の穴を設けたものをアルミニウム材で作製し、上記円筒に嵌め、TIG溶接により溶接した。円筒の表面には、シリコーン系離型剤(商品名:KS700、信越化学製)を塗布して、300℃で1時間、焼き付け処理を施し、芯体とした。
その両端部、両端面に沿ってそれぞれに、図18に示すように、幅19mm、厚さ0.05mmのポリエステル粘着テープ(商品名:No.31B、日東電工製)11を貼り付けた。
上記溶液を用い、図8に示す環状塗布装置により、PI前駆体塗膜を形成する。環状体5として、外径420mm、円孔6の最小部の内径367.1mm、高さ50mmのアルミニウム製のものを作製した。内壁は直線傾斜状であり、鉛直線との傾斜角は7°とし、内径の真円度は15μmであった。
内径450mm、高さ100mmの環状塗布槽7の底面に、内径364.5mmの穴を有する硬質ポリエチレン樹脂製の環状シール材8を取り付け、中央に芯体1を通した。環状塗布槽7に溶液2を入れ、環状体5を配置して、芯体1を0.8m/分で上昇させ、塗布を行った。これにより、芯体の表面には、濡れ膜厚が約500μmの塗膜4が形成された。
−PI樹脂皮膜形成工程−
芯体の保持板の中央穴に、20mmφのステンレス製シャフトを通し、回転台に載せて水平にし、6rpmで回転させながら、80℃で20分間、130℃で30分間、加熱して塗膜を乾燥させた。これにより、厚さ約150μmのPI前駆体皮膜を得た。その両端の粘着テープを、皮膜ごと除去すると、芯体端部には露出部が形成され、その端部には隙間が生じていた。
次いで、芯体を垂直にし、シャフトを外して台に載せて加熱装置に入れ、200℃で30分、340℃で30分加熱反応させ、PI樹脂皮膜を形成した。室温に冷えた後、上記隙間からエアガンで加圧空気(圧力:0.3MPa)を吹き込むと、皮膜は多少膨張して芯体との密着は容易に解除され、芯体から抜き取ることができた。抜き取り後、その両端から約35mmずつを切断し、長さ(幅)360mmの無端ベルトを得た。なお、本実施例の場合、実施例1よりも容易に皮膜を引き抜くことができた。
得られた無端ベルトは、膜厚が75μmであり、100Vにおいて体積抵抗率を測定すると、約1010Ωcmの半導電性を有しており、電子写真用転写ベルトとして使用することができた。
(実施例12)
−PI前駆体塗膜形成工程−
PI前駆体溶液(商品名:UワニスS、宇部興産製、濃度18質量%)に、カーボンブラック(商品名:スペシャルブラック4、デグザヒュルス社製)を固形分質量比で23%混合し、次いで対向衝突型分散機により分散した。
別途、外径366mm、肉厚10mm、長さ450mmのアルミニウム製円筒を用意し、球形アルミナ粒子によるブラスト処理により、表面をRa1.0μmに粗面化した。該円筒の真円度は20μm以下であった。また、保持板として、厚さが15mm、外径が上記円筒に嵌まる径、100mm径の通風孔が4つ、中央に20mm径の穴を設けたものをアルミニウム材で作製し、上記円筒に嵌め、TIG溶接により溶接した。円筒の表面には、シリコーン系離型剤(商品名:KS700、信越化学製)を塗布して、300℃で1時間、焼き付け処理を施し、芯体とした。
次いで、図15に示すように、その端部と端面に覆いかぶせるように、内径366mm、幅(長さ)30mm、厚さ0.55mmで、端部にテーパー角(X)30°を有するフッ素樹脂製の端部嵌合部材を上下に取り付けた。
以下、実施例11と同様にして塗膜4を形成した。なお、芯体の表面には、濡れ膜厚が約500μmの塗膜4が形成され、端部嵌合部材表面には塗膜は形成されていなかった。
−PI樹脂皮膜形成工程−
芯体の保持板の中央穴に、20mmφのステンレス製シャフトを通し、回転台に載せて水平にし、6rpmで回転させながら、80℃で20分間、130℃で30分間、加熱して塗膜を乾燥させた。これにより、厚さ約150μmのPI前駆体皮膜を得た。その両端の端部嵌合部材を取り外すと、図15Bに示すように、芯体端部には露出部が形成され、その端部には隙間12が生じていた。
次いで、芯体を垂直にし、シャフトを外して台に載せて加熱装置に入れ、200℃で30分、340℃で30分加熱反応させ、PI樹脂皮膜を形成した。室温に冷えた後、上記隙間からエアガンで加圧空気(圧力:0.3MPa)を吹き込むと、皮膜は多少膨張して芯体との密着は容易に解除され、約30秒で芯体から抜き取ることができた。抜き取り後、その両端から約35mmずつを切断し、長さ(幅)360mmの無端ベルトを得た。
得られた無端ベルトは、膜厚が75μmであり、100Vにおいて体積抵抗率を測定すると、約1010Ωcmの半導電性を有しており、電子写真用転写ベルトとして使用することができた。
(実施例13)
−PI前駆体塗膜形成工程−
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとをN−メチル−2−ピロリドン中で等モル反応させたPI前駆体の溶液(濃度20質量%、粘度約50Pa・s、熱膨張率28ppm)に、カーボンブラック(商品名:スペシャルブラック4、デグザヒュルス社製)を固形分質量比で30.5%混合し、次いで対向衝突型分散機により分散した。これに界面活性剤(商品名:LS009、楠本化成)を500ppm加え、塗布溶液とした。
別途、外径168mm、肉厚6mm、長さ450mmのアルミニウム製円筒(熱膨張率23ppm)を用意し、球形アルミナ粒子によるブラスト処理により、表面をRa1.0μmに粗面化した。この芯体の端部3cmずつに、硫酸バリウム粉体を10質量%含むPFA分散液(商品名:ENA096、三井デュポンフロロケミカル社製、濃度55%、粘度400mPa・s)を浸漬塗布し、100℃で10分間乾燥後、380℃で30分間の熱処理を施した。これにより、図16に示すように、芯体1の両端に30μm厚の離型性樹脂被膜1010を形成した。芯体の中央部分には、シリコーン系離型剤(商品名:セパコート、信越化学製)を塗布して、150℃で1時間、焼き付け処理を施した。
上記溶液を用い、図19(A)および(B)に示す回転塗布装置により塗布した。すなわち、1リットルの溶液2が入った容器23にモーノポンプ21を接続し、32ml/分の吐出量に調整し、吐出液の直下には、厚さ0.1mm、幅8mm、長さ50mmのステンレス板からなるブレード22を取り付けた。芯体1を120rpmで回転させ、吐出部とブレードを200mm/分で図面上、左から右方向へ移動させて、芯体の中央部400mmに溶液を塗布した。塗膜4は膜厚が約310μmであり、離型性樹脂被膜1010(図19については符号10)を片方約5mmずつ覆っている。
−PI樹脂皮膜形成工程−
次いで6rpmで回転させながら、80℃で20分間、130℃で30分間、加熱して塗膜を乾燥させた後、芯体を垂直に立てて、200℃で30分、300℃で30分加熱反応させ、PI樹脂皮膜を形成した。なお、塗布時のらせん状の筋は、乾燥過程で自然に平滑化され、できた皮膜には筋は見られなかった。
芯体が室温に冷えた後、形成された樹脂皮膜は自然には抜けることはなかった。離型性樹脂被膜1010の端部は離型性樹脂被膜を覆っていたが、エアガンで加圧空気(圧力:0.3MPa)を吹き付けると、図17に示すように、皮膜111の端部は離型性樹脂被膜1010には密着していないので容易にめくれて隙間12ができ、続いて皮膜111中央にも加圧空気が入り込んで、皮膜111と芯体1の密着は容易に解除され、約20秒で皮膜111を芯体1から抜き取ることができた。抜き取り後、その両端を切断し、長さ(幅)360mmの無端ベルトを得た。
この無端ベルトは膜厚が80μmであり、100Vにおいて体積抵抗率を測定すると、約1010Ωcmの半導電性を有しており、電子写真用転写ベルトとして使用可能であった。
粘着テープを貼り付けた芯体の概略図である。 塗膜を形成した芯体の概略図である。 (A)は粘着テープを除去した芯体の概略図であり、(B)は粘着テープを除去した後の皮膜の断面図である。 芯体端部に覆い(被覆部材)を取り付けた状態を示す概略図である。 固定部材を取り付けた状態を示す概略断面図である。 (A)は固定部材を取り付けた芯体の一例を示す斜視図であり、(B)は固定部材を取り付けた芯体の他の例を示す斜視図である。 浸漬塗布方法を示す概略図である。 環状塗布方法を示す概略図である。 (A)は一端が斜めの粘着テープを貼り付けた芯体の側面図であり、(B)はその裏側の側面図である。 斜めに切断する粘着テープの説明図である。 芯体と切断用金型の構成図である。 皮膜を切断する説明図である。 切断用金型の概略断面図である。 ベルト幅方向の膜厚を示す図である。 端部嵌合部材とその使用態様を説明する図であり、(A)は芯体に端部嵌合部材を嵌め合わせた状態を示す図であり、(B)は端部嵌合部材を抜き取った後の状態を示す図であり、(C)は端部嵌合部材の斜視図である。 芯体の上下端部に、離型性樹脂被膜1010を形成した態様を示す斜視図である。 図16の態様について、その部分断面を示す図である。 芯体の端部および端面にマスキング部材を設けた態様を示す図である。 回転塗布装置の概略図であり、(A)は横から見た図であり、(B)正面から見た図である。
符号の説明
1…芯体
1'…芯体の端部の露出部
2…溶液
3…塗布槽
4,4'…塗膜
5…環状体
6…円孔
7…環状塗布槽
8…環状シール材
9…中間体
11,11a…粘着テープ
12…隙間
111…皮膜
120…切断用金型
121…刃物
123…溝

Claims (11)

  1. 皮膜形成樹脂溶液を芯体表面に塗布して塗膜を形成し、該塗膜を加熱乾燥して樹脂皮膜を形成した後、該樹脂皮膜を芯体から抜き取る無端ベルトの製造方法であって、
    前記加熱乾燥して樹脂皮膜を形成した後で、前記樹脂皮膜を芯体から抜き取るまでに、前記樹脂皮膜の両端部の少なくとも一部と前記芯体との間に間隙を設ける間隙形成処理を施し、
    当該間隙に気体を吹き込み、前記芯体から前記樹脂皮膜を抜き取ることを特徴とする無端ベルトの製造方法。
  2. 皮膜形成樹脂溶液を芯体表面に塗布して塗膜を形成し、該塗膜を加熱乾燥して樹脂皮膜を形成した後、該樹脂皮膜を芯体から抜き取る無端ベルトの製造方法であって、
    前記塗膜を形成した後で、前記樹脂皮膜を芯体から抜き取るまでに、前記樹脂皮膜の両端部の少なくとも一部と前記芯体との間に間隙を設ける間隙形成処理を施し、
    当該間隙に気体を吹き込み、前記芯体から前記樹脂皮膜を抜き取ることを特徴とする無端ベルトの製造方法。
  3. 前記間隙形成処理が、前記樹脂皮膜の両端部の少なくとも一部を切断する第1の切断処理であることを特徴とする請求項1または2に記載の無端ベルトの製造方法。
  4. 前記間隙形成処理が、前記塗膜を形成する前の前記芯体両端部の外周にマスキング部材を設け、前記加熱乾燥後に、前記マスキング部材を剥離する剥離処理であることを特徴とする請求項1または2に記載の無端ベルトの製造方法。
  5. 前記マスキング部材の少なくとも1の端部の少なくとも一部と前記芯体の端部とが非平行となっていることを特徴とする請求項4に記載の無端ベルトの製造方法。
  6. 前記皮膜形成樹脂溶液がポリイミド前駆体溶液であり、前記加熱乾燥後で前記剥離処理を施す前に加熱反応処理を施すことを特徴とする請求項4または5に記載の無端ベルトの製造方法。
  7. 前記マスキング部材が粘着テープであり、該粘着テープが塗布温度で粘着性を有し、乾燥温度以上ではその粘着性が低下する性質を有することを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の無端ベルトの製造方法。
  8. 前記芯体の両端部に被覆部材を設けて、前記加熱反応処理を施すことを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の無端ベルトの製造方法。
  9. 前記芯体および前記樹脂皮膜のそれぞれの端部同士を固定する固定部材を設けて、前記加熱反応処理を施すことを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載の無端ベルトの製造方法。
  10. 前記間隙形成処理が、前記塗膜を形成する前の前記芯体両端部の外周に離型性樹脂皮膜を設け、前記加熱乾燥により間隙を形成することを特徴とする請求項2に記載の無端ベルトの製造方法。
  11. 前記芯体から前記樹脂皮膜を抜き取る前に、前記芯体の一方の端部に切断用金型を設け、前記樹脂皮膜を前記切断用金型に移動させ、移動後の前記樹脂皮膜の端部を切断する第2の切断処理を施すことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の無端ベルトの製造方法。
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