JP2007054696A - 塗布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 異物の大きさに応じてスリットノズルの停止と異物の除去を振り分けることができる塗布装置を提供する。
【解決手段】 リニアモータを駆動して門型移動機構3を図中右方向に移動させつつスリットノズル14下端の吐出口からガラス基板W表面に塗布液を塗布する際に、走行方向前方にセンサ17が感知し得る径寸法の異物G1が基板W上に付着していると、センサ17はそれを感知した時点でリニアモータに停止信号を出力し、門型移動機構3の走行を直ちに停止する。一方、走行方向前方にセンサ17が感知し得ない径寸法の異物G2が基板W上に付着している場合には、リニアモータには停止信号が出力されないので、門型移動機構3はそのまま走行する。そして、異物G2はプロテクター15によって排除される。また、異物G2の寸法が極めて小さい場合にはプロテクター15によって排除できないが、この場合にはスリットノズル14を傷つけるおそれもない。
【選択図】 図5

Description

本発明はガラス基板等の基板表面に塗布液を塗布する塗布装置に関する。
ステージ上に載置された基板上を、所定のギャップを維持しながらスリットノズルを移動させて基板表面にレジスト液等の塗布液を塗布する装置は従来から知られている。
このような塗布装置において、基板上に異物が付着していると、スリットノズルがこの異物上を通過する際に異物と接触し、スリットノズルの吐出口に小さな傷をつけてしまう。そして吐出口に傷がつくとそれ以降の塗膜に筋が入ってしまう。斯かる不利を解消する手段が特許文献1及び2に開示されている。
特許文献1には、スリットノズルの相対的な進行方向前面に板部材を上下動可能に取り付け、この板部材に振動検出部材を設け、スリットノズルの相対的な移動につれて基板表面に付着している異物が前記板部材の下端に当たると、板部材が振動し、この振動を前記振動検出部材で検出し、塗布を強制的に停止せしめるようにしている。
特許文献2には、レーザによる検出手段で基板表面の隆起部分或いは異物を検出し、隆起部分や異物がスリットノズルに当たる前にスリットノズルを退避せしめるようにしている。
特開2000−024571号公報 特開2002−001195号公報
特許文献1に開示される手段にあっては、ノズルに直接板部材と振動検出部材が取り付けられているため、メンテナンス性に劣る。また板部材と基板との間隔を大きく設定すると、大きな異物が通過しノズルを傷つけてしまい、逆に小さく設定すると、必要以上に強制停止が発生してしまう。
特許文献2に開示される手段にあっては、レーザによる検出手段を用いているため、比較的大きな異物しか検出できず、小さな異物がスリットノズルの吐出口に当たり、傷をつけるおそれがある。
上記課題を解決すべく請求項1に係る塗布装置は、一対の平行なレール間に基板載置ステージを配置し、この基板載置ステージを跨ぐようにスリットノズルを備えた門型移動機構を前記レール間に走行可能に架け渡した塗布装置において、前記門型移動機構は、前記一対の平行なレールのそれぞれに係合する走行体と、これら走行体間を連結する連結ビームと、前記走行体間に昇降動可能に支持されたノズルベースプレートとを備え、前記スリットノズルによる塗布方向を基準として前方となる前記ノズルベースプレートの一部に基板上に存在する微細な異物をスリットノズルの水平方向の移動に伴って排除するプロテクターが取り付けられ、このプロテクターよりも更に前方となる連結ビームまたは走行体の一部に基板上に存在する大きな異物を検出して前記走行体を停止させる信号を出力するセンサが取り付けられた構成とした。
前記連結ビームは1本でもよいが、平面視で前記ノズルベースプレートを挟んで前後にそれぞれ配置することも可能である。前後に2本配置した場合には走行体間に連結することで全体として枠状フレームを構成し、走行中の歪みが少なくなり、また前記連結ビームを前記門型移動機構が走行する際に基板及び基板載置ステージに接触しない限度において、下方位置に取り付けることでピッチングを抑制でき、正確な異物検出が行える。
本発明によれば、比較的大きな異物が基板に付着している場合には、スリットノズルの相対移動が直ちに停止し、小さな異物が基板に付着している場合には、スリットノズルの移動を停止することなく、プロテクターでそれを排除するため、スリットノズルの吐出口が傷つくことを防止しつつノズルの走行が頻繁に停止することがない。
以下に本発明の実施の態様を添付図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る塗布装置の全体平面図、図2は図1のA−A方向から見た拡大図、図3は一方の走行体の部分の拡大平面図、図4は一方の走行体の部分の拡大側面図である。
塗布装置は床面上にベースフレーム1を介して支持されている。このベースフレーム1上には一対のレール2,2を水平方向に且つ平行に設けている。これら一対のレール2には門型移動機構3が係合している。
また、ベースフレーム1上にはガラス基板Wなどを載置する基板載置ステージ4を設けている。尚ステージ4は床面などに固定してもよい。また、基板載置ステージ4から離れる方向を基準として、プリディスペンス部5、洗浄部6及びディップ槽7がこの順番で配置されている
前記門型移動機構3はレール2を抱持する形状のガントリーフレーム8を有している。このガントリーフレーム8の内側面にはレール2との間に隙間を形成するエアパッド9を備えている。
左右のガントリーフレーム8,8は2本の連結ビーム10,11にて連結一体化され、平面視で枠状をなしている。このように枠状をなすことで走行中の歪を少なくできるが、連結ビーム10,11については1本のみとしてもよい。

また、左右のガントリーフレーム8はそれぞれ図示しないリニアモータの可動部(コア部)に連結され、左右のリニアモータを同期して駆動することで、門型移動機構3はレール2に沿って振動なく移動する。ここで、連結ビーム10,11はガントリーフレーム8の上面に取り付けられているが、この位置は走行時に連結ビーム10,11が基板(基板載置ステージ4)に緩衝しない範囲で最も低い位置である。このように連結ビーム10,11の高さを低くすることで、走行時のピッチングを抑制することができる。
左右のガントリーフレーム8の上面にはシリンダユニットなどで構成されるノズル昇降機構12を固設し、左右のノズル昇降機構12間にノズルベースプレート13を水平且つ昇降自在に架設し、このノズルベースプレート13にスリットノズル14を取り付けている。而して、昇降機構12を駆動することでノズルベースプレート13とスリットノズル14は一体的に昇降動する。
またノズルベースプレート13の一部で塗布方向を基準としてスリットノズル14よりも前方となる部分にはスキージとして機能するプロテクター15を取り付けている。このプロテクター15の長さはスリットノズル14の幅よりも長く設定されている。またノズルベースプレート13にはスリットノズル14の下端と基板Wとの間隔を測定するレーザセンサ16を取り付けている。
前記プロテクター15の下端部は尖っており、スリットノズル14の吐出口とプロテクター15の下端部との水平方向の間隔は70〜75mmに設定し、垂直方向において、スリットノズル14下端の吐出口よりもプロテクター15の下端部の方が100〜50μm下がるように設定している。
更に塗布方向を基準として左右のガントリーフレーム8,8の前面には、異物検出用のセンサ17,17を取り付けている。これらセンサ17,17は例えば一方を発光素子とし他方を受光素子とする。センサ17,17はプロテクター15よりも前方の領域の異物を検出し、感知し得る最小の異物径は100μmに設定されている。
即ち、図5に示すように、ノズルベースプレート13を下げてスリットノズル14下端の吐出口と基板Wとの間隔を例えば100μmに設定する。この状態から、リニアモータを駆動して門型移動機構3を図中右方向に移動させつつスリットノズル14下端の吐出口からガラス基板W表面に塗布液を塗布する。
そしてこの時、走行方向前方にセンサ17が感知し得る径寸法の異物G1が基板W上に付着していると、センサ17はそれを感知した時点でリニアモータに停止信号を出力し、門型移動機構3の走行を直ちに停止する。
一方、走行方向前方にセンサ17が感知し得ない径寸法の異物G2が基板W上に付着している場合には、リニアモータには停止信号が出力されないので、門型移動機構3はそのまま走行する。そして、異物G2はプロテクター15によって排除される。また、異物G2の寸法が極めて小さい場合にはプロテクター15によって排除できないが、この場合にはスリットノズル14を傷つけるおそれもない。
尚、実施例にあってはガントリーフレーム8,8の前面にセンサ17を取り付けたが、前方の連結ビーム11にセンサ17を取り付けてもよい。
本発明の塗布装置は各種ディスプレイ装置に組み込むガラス基板に、塗膜を形成するための塗布装置として利用することができる。
本発明に係る塗布装置の全体平面図 図1のA−A方向から見た拡大図 一方の走行体周囲の拡大平面図 一方の走行体周囲の拡大側面図 本発明の作用を説明した図
符号の説明
1…ベースフレーム、2…レール、3…門型移動機構、4…基板載置ステージ、5…プリディスペンス部、6…洗浄部、7…ディップ槽、8…ガントリーフレーム、9…エアパッド、10,11…連結ビーム、12…ノズル昇降機構、13…ノズルベースプレート、14…スリットノズル、15…プロテクター、16…レーザセンサ、17…異物検出用のセンサ、G1…センサが感知し得る径寸法の異物、G2…センサが感知し得ない径寸法の異物、W…基板。

Claims (3)

  1. 一対の平行なレール間に基板載置ステージを配置し、この基板載置ステージを跨ぐようにスリットノズルを備えた門型移動機構を前記レール間に走行可能に架け渡した塗布装置において、
    前記門型移動機構は、前記一対の平行なレールのそれぞれに係合する走行体と、これら走行体間を連結する連結ビームと、前記走行体間に昇降動可能に支持されたノズルベースプレートとを備え、前記スリットノズルによる塗布方向を基準として前方となる前記ノズルベースプレートの一部に基板上に存在する微細な異物をスリットノズルの水平方向の移動に伴って排除するプロテクターが取り付けられ、このプロテクターよりも更に前方となる連結ビームまたは走行体の一部に基板上に存在する大きな異物を検出して前記走行体を停止させる信号を出力するセンサが取り付けられていることを特徴とする塗布装置。
  2. 請求項1に記載の塗布装置において、前記連結ビームは平面視で前記ノズルベースプレートを挟んで前後に配置され、これら前後の連結ビームを前記走行体間に連結することで全体として枠状フレームを構成することを特徴とする塗布装置。
  3. 請求項1に記載の塗布装置において、前記連結ビームは前記門型移動機構が走行する際に基板及び基板載置ステージに接触しない限度において
    、下方位置に取り付けたことを特徴とする塗布装置。
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