JP2007051996A - 電子線照射装置 - Google Patents

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Takayoshi Akao
隆嘉 赤尾
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Abstract

【課題】大きな領域に、効率よく、電子線を照射することが可能な、より簡素な構成、構造の電子線照射装置を提供する。
【解決手段】面状電子放出素子2と位置決め手段とが一のチャンバ4内に備わり、面状電子放出素子2から放出される電子線11が、直接、被照射物12に照射されるように構成される電子線照射装置1である。この電子線照射装置1は、面状電子放出素子2が、誘電体で構成されたエミッタ部と、電子を放出するための駆動電圧が印加される第1の電極及び第2の電極と、を有し、第1の電極は、エミッタ部の第1の面に形成され、エミッタ部が露出される複数の貫通孔を有し、第1の電極のうち、貫通孔の周部におけるエミッタ部と対向する面が、エミッタ部から離間しており、エミッタ部の第1の面から貫通孔を通じて電子線11を放出するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子線を発生させ、その電子線を被照射物に照射し、その被照射物の物質特性を変化させる電子線照射装置に関する。
近年、電子線照射装置に対する期待が高まっている。電子線照射装置は、飲料用水の滅菌や排ガス中の有害物を分解、除去する手段として利用可能であり、人間社会の安全・健康に資する手段としても有用であるが、近時、特に、半導体製造工程において重要な役割を担う装置となりつつある。これは、従来のフォトリソグラフィ工程(レジスト塗布、パターン露光、エッチング、レジスト剥離)を用いた製造方法の延長で、デバイスを、より高集積化し、より動作速度を高めようとすると、既存技術では限界があり、それを打開する手段として、電子線(EB、Electron Beam)を照射する技術が有効であると認識されるようになったからである(例えば、非特許文献1参照)。
半導体製造工程における電子線照射装置の用途としては、例えば層間絶縁膜の改質が挙げられる。デザインルールが100nmオーダーあるいはそれ以下の世代のデバイスにおいては、配線材料はアルミニウム、タングステンから銅へ移行し、高速化のために層間(配線間)絶縁膜として低誘電率膜(Low−k膜ともいう)が採用される。ところが、膜の低誘電率化は、膜密度の小さいポーラス膜(多孔質膜)の適用によって図られるので、膜の機械的強度や界面密着強度が問題となる。そこで、ポーラス膜に電子線を照射するプロセスにより、これらの強度の向上を図ろうという試みがなされている(このプロセスをEBキュアプロセスという、例えば、非特許文献2参照)。
ところで、一般に、電子線照射装置では、窓箔を透過させた電子を照射する方法が採用される。この場合の電子線照射装置の構成は、例えば以下のようなものである。電子線照射装置は、主に電子線を発生し放出する電子放出手段、電源装置、及び被照射物を位置決めし移動する搬送ステージで構成される。電子放出手段は、後述するフィラメントが損傷を受け難くするための真空チャンバを有するとともに、電子線を出すための窓部をその真空チャンバに備える。一方、搬送ステージは、窓部から出た電子線を被照射物が受け得るように、その真空チャンバの外に配設される。電子放出手段は、真空チャンバの中に配設され電子線を発生するターミナルを有し、そのターミナルは、熱電子を放出する陰極としてのフィラメントと、フィラメントで発生した熱電子をコントロールするグリッドと、を有する。窓部は、窓箔と窓構造体とを有し、窓箔によって、真空チャンバ内の真空雰囲気と真空チャンバ外の非真空雰囲気とが仕切られる。窓箔を介して電子線が真空チャンバ外へ放出されるため、窓箔の材料には、電子の透過効率が高く、高強度なチタン箔、又はシリコン薄膜が使用される。
しかしながら、このような従来の電子線照射装置は、以下に示される改善すべき問題を有していた。
第1に、多くの場合、電子線(熱電子)は一点のフィラメントから放出されるため、照射領域が狭いという問題があった。これに対しては、(ブラウン管テレビのように)電子をスキャンして照射領域を拡げ、必要な領域に照射することは可能である。ところが、そうすると電子は照射に必要なエネルギーより過大なエネルギーで照射されるため、被照射物を透過する電子も多量となり、効率の低下という問題に直面した。又、スキャンのために装置自体が複雑になり、加えて、過大なエネルギーで照射するために電源装置が大規模化するとともに二次的に発生するX線の遮蔽処理も必要となるという問題に遭遇した。
上述の、照射領域が狭いという問題に関しては、図6に示されるように、ターミナル内に多数のフィラメント及びグリッドを設けることにより、広い照射領域を確保する電子線照射装置も提案されている(非特許文献3参照)。しかし、ターミナル内に設けることが可能なフィラメント及びグリッドの数には実際には限りがある。そして、電子線(熱電子)はフィラメントから放射状に放出されるため、照射領域によって電子線の量にばらつきが生じてしまう。その結果、電子線を受けて変化する被照射物の物質特性の均一性が必ずしも充分ではないという新たな問題を抱えることになった。
第2に、チタン箔を透過させることから電子の放出に大きなエネルギーを必要とし、その結果、装置が肥大化、複雑化するという問題があった。又、効率を考えると、放出される電子線は損失なく被照射物に照射され、被照射物でエネルギーの全てが消費され、透過する無駄な電子線がないことが好ましいが、チタン箔を透過させることにより電子の放出にかかるエネルギーの量が律せられるため、被照射物でエネルギーが消費されるようなエネルギーの調節が実質的に不可能であるという問題を抱えていた。
他方、従来の電子線照射装置において、窓部を有する構成のものではあるが、被処理物に電子線を均一に照射することができるように工夫された電子線照射装置が提案されている。すなわち、電子線を外部へ出射する窓部を有する電子ビーム管を備え、電子ビーム管から出射した電子線により被処理物を処理する電子線照射装置において、電子ビーム管の窓部は、被処理物に窓部から出射された電子線を線状に照射するために直線状になっているとともに、窓部の外部前方に、電子線の進路を遮断する遮蔽部材が配置され、遮蔽部材は、窓部の一部分の領域に対向する位置に配置されている電子線照射装置が提案されている(特許文献1参照)。しかし、特許文献1に記載された発明の場合、大面積のワークWに対して面状に電子線を照射する際、以下の問題があった。
(1)フィラメント1aから放出された電子線が、フランジ1c及び遮蔽部材5で吸収されエネルギー損失となる。
(2)フィラメント1aでは面状に電子線を照射することができないので、複数の装置(フィラメント1a)を必要とし、システム全体が大型になってしまう。
(3)上記(2)の形態では、複数の装置の配置間隔において、照射電子線量が小さくなり、不均一な分布となる。
特開2002−341100号公報 日経マイクロデバイス誌、2002年10月号、119〜128ページ 東芝レビュー、Vol.59、No.8(2004)、17〜21ページ 岩崎電気株式会社ホームページ、http://www.iwasaki.co.jp/product/applied optics field/hbw system/index.html、2005年8月1日
本発明は、上記した従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、大きな領域に、効率よく、電子線を照射することが可能な、より簡素な構成、構造の電子線照射装置を提供することにある。研究が重ねられた結果、以下に示す手段により、上記目的を達成出来ることが見出された。
上記目的を達成するため、本発明によれば、真空状態に保持されたチャンバと、チャンバの内部に配設された電子線を発生させ放出する電子放出素子とを備え、電子放出素子から放出された電子線を被照射物に照射する電子線照射装置であって、電子放出素子が、面状の電子放出面を有し、電子線を被照射物に面状に照射することが可能な面状電子放出素子である電子線照射装置が提供される。
さらに具体的には、以下の2つの好ましい態様(第1の好ましい態様及び第2の好ましい態様)の電子線照射装置が提供される。
第1の好ましい態様の電子線照射装置として、被照射物が、チャンバの内部に配設されるとともに、チャンバ内における真空中において、面状電子放出素子から放出される電子線によって、直接、(従来のように窓部、即ち固体膜、を介さずに)照射されるように構成され、被照射物のチャンバ内における位置決めを行う位置決め手段をさらに備え、面状電子放出素子が、誘電体で構成されたエミッタ部と、電子を放出するための駆動電圧が印加される第1の電極及び第2の電極とを有し、第1の電極は、エミッタ部の第1の面に形成され、第2の電極は、エミッタ部の第2の面に形成され、少なくとも第1の電極は、エミッタ部が露出される複数の貫通孔を有し、第1の電極のうち、貫通孔の周部におけるエミッタ部と対向する面が、エミッタ部から離間しており、少なくともエミッタ部の第1の面から貫通孔を通じて電子線を放出するように構成された電子線照射装置が提供される。
上述の第1の好ましい態様の電子線照射装置において、面状電子放出素子と位置決め手段とが備わるチャンバは、真空状態に保持される。従って、上述の電子線照射装置には、チャンバ内を真空にしてその状態を保持する手段が付帯的に必要になるが、限定されるものではなく、真空ポンプ、排気ポンプ等を採用出来る。又、第1の電極及び第2の電極に電子を放出するために駆動電圧を印加する電源装置が付帯的に必要になる。又、被照射物と反応させたり処理を施すための気体を、真空チャンバ内に導入するためのバルブや配管を備えていてもよい。尚、本明細書において、真空状態とは大気圧から減圧された状態であることを意味する。圧力は10Pa以下、より好ましくは1Pa以下である。
上述の第1の好ましい態様の電子線照射装置において、被照射物の位置決めを行う位置決め手段は、限定されるものではないが、被照射物をチャンバ内へロード又はチャンバ外へアンロード出来る搬送機能を有するものであることが好ましい。例えば、XYステージや、回転機構を備えたステージを採用出来る。又、固定された(位置決めされた)ステージと、それとは独立したリフト、コンベア等の搬送機構とを有し、ロボットハンド等でそれらの間を移送出来るように構成してもよい。
上述の第1の好ましい態様の電子線照射装置においては、上記面状電子放出素子の第2の電極が、エミッタ部が露出される複数の貫通孔を有し、第2の電極のうち、貫通孔の周部におけるエミッタ部と対向する面が、エミッタ部から離間しており、第1の面に加えてエミッタ部の第2の面から電子線を放出することが好ましい。即ち、上述の電子線照射装置は、エミッタ部の2つの面から電子線を放出することが好ましい。これは、例えば、エミッタ部が2の面からなるシート状を呈する場合には、その両面から電子線を放出する態様である。
上述の第1の好ましい態様の電子線照射装置においては、電子線が、面状電子放出素子からパルスとして放出されることが好ましい。換言すれば、上述の電子線照射装置の面状電子放出素子は、電子線をパルスとして放出することが好ましい。
上述の第1の好ましい態様の電子線照射装置においては、面状電子放出素子のエミッタ部の第1の面及び第2の面のうち電子線を放出する面が、曲面として構成され、及び/又は、多面的に構成されるものであることが好ましい。尚、面が多面的に構成されるとは、面が曲面と平面とで構成されたり、方向の異なる平面が組み合わされるような態様等であることを意味する。
上述の第1の好ましい態様の電子線照射装置においては、上記貫通孔の平均径が、0.01〜100μmであることが好ましい。
上述の電子線照射装置においては、上記貫通孔の平均開孔率が、5〜60%であることが好ましい。
更に、上述の第1の好ましい態様の電子線照射装置においては、面状電子放出素子及び/又は位置決め手段が、真空状態に保持された一のチャンバ内に、複数備わるものであることが好ましい。例えば、面状電子放出素子が1つであり位置決め手段(被照射物)が2つという態様や、面状電子放出素子が4つであり位置決め手段(被照射物)が4つという態様を採ることが可能である。
第2の好ましい態様の電子線照射装置として、被照射物が、チャンバの外部の大気中に配設され、チャンバが、被照射物に対向する側に、電子線を通過させて大気中に放出する薄膜からなる複数の窓部と、窓部のそれぞれの周囲に配設された電子加速兼軌道制御電極と、チャンバ内を真空に保持した状態で窓部及び電子加速兼軌道制御電極を固定支持する絶縁性フランジ部とを有し、面状電子放出素子から放出された電子線が、電子加速兼軌道制御電極によって加速されるとともに窓部に集中的に導入され、窓部を通過後、大気中において、被照射物に面状に照射されるように構成された電子線照射装置が提供される。
このように、面状電子放出素子から放出された電子線は電子加速兼軌道制御電極によって生成される電界で軌道制御されて窓部へ導かれるため、フランジ等による吸収が防止される。従って、電子線の吸収によるエネルギーの損失を有効に防止することができる。また、面状電子放出素子であることから電子線は面状に放出されること、窓部が面状電子放出素子の全体に対して均等に配設されていること、及び窓部を通過した電子線は大気中を分子と衝突しながらある程度拡散すること等に起因して、被照射物に対して、1台の装置で均一な面状の電子線の照射をすることができる。
上述の第2の好ましい態様の電子線照射装置においては、窓部が、面状電子放出素子の電子放出面の全面に対応して略均等に配設されていることが、電子線を均等に照射することができることから好ましい。
上述の第2の好ましい態様の電子線照射装置においては、チャンバの絶縁性フランジ部が、被照射物の配設側に凸の、アーチ形状又はドーム形状であることが、より大きな領域に、効率よく、電子線を照射することができることから好ましい。また、このように絶縁性フランジ部をアーチ形状又はドーム形状とすることで、大気圧に対する真空空間の維持に必要な絶縁性フランジ部の厚さを薄くでき、装置の軽量化を図ることができる。
上述の第2の好ましい態様の電子線照射装置においては、窓部が、被照射物の配設側に凸の、アーチ形状又はドーム形状であることが、上記と同様に、より大きな領域に、効率よく、電子線を照射することができることから好ましい。また、このように窓部をアーチ形状又はドーム形状とすることで、大気圧に対する真空空間の維持に必要な窓部の薄膜の厚さを薄くでき、低エネルギーの電子を損失なく通過させることが可能となる。
更に、上述の第2の好ましい態様の電子線照射装置においては、面状電子放出素子及び被照射物が、それぞれ対応して複数配設されていることが、大きな領域に、エネルギー損失なく、電子線を照射することができることから好ましい。
次に、本発明によれば、被照射物が膜である、上記した何れかの電子線照射装置を用いた膜改質装置が提供される。本発明に係る膜改質装置は、その好ましい態様により、被照射物である膜(多孔質ではない膜)に電子線を照射することにより、その膜を多孔質化する(多孔質膜にする)ことが出来る。又、その好ましい態様により、被照射物である前記膜に電子線を照射することにより、その膜を多孔質化し、且つ機械的強度及び/又は界面密着強度を向上させることが可能である。又、その好ましい態様により、被照射物である膜が多孔質膜(ポーラス膜)であり、その多孔質膜に電子線を照射することにより、その多孔質膜の機械的強度及び/又は界面密着強度を向上させ得る。この多孔質膜(ポーラス膜)としては、半導体の層間絶縁膜として採用される低誘電率膜(Low−k膜)が例示出来る。ここで、機械的強度としては、例えば弾性率やモジュラス値が挙げられる。又、低誘電率膜の材料としては、公知のものを利用することが出来る((株)プレスジャーナル Semiconductor FPD World 2005.1,p.60を参照)。
本発明の第1及び第2の好ましい態様の電子線照射装置は、面状電子放出素子が、エミッタ部と駆動電圧が印加される第1の電極及び第2の電極とを有し、エミッタ部の面から(第1の)電極の複数の貫通孔を通じて電子線を放出するものであるため、電子線は一点から放出されるわけではなく、電子線を放出する点を平面に多数設けることが出来、平面全体から電子を放出するように構成することが可能である。そして、本発明の第1及び第2の好ましい態様の電子線照射装置においては、面状電子放出素子における電子を放出する点にあたる貫通孔の平均径が、0.01〜100μmであり、貫通孔の平均開孔率が、5〜60%である。従って、照射領域が広く、電子をスキャンして照射領域を拡げる必要がない。より好ましい貫通孔の平均径は、0.01〜1μmであり、より好ましい貫通孔の平均開孔率は、30〜60%である。放出される電子線の量を、より大きくすることが出来る上に、より電子線の均一性が、より高くなるからである。そして、照射に必要最小のエネルギーで、電子を放出、照射可能であり、無効に被照射物を透過する電子を生じず、効率を高めることが可能である。
更に、本発明の第1の好ましい態様の電子線照射装置は、初速をもつ電子をエミッタ部の面から放出させることが出来るので、加速電圧をかける必要がない。そのため、装置を、より簡素化、小型化することが出来る。又、本発明の第1及び第2の好ましい態様の電子線照射装置は、スキャンが不要であり、照射に必要なエネルギーを抑制出来るので、電源装置が小規模なもので済む。更に、X線の遮蔽処理も不要又はより簡素なもので対応出来る。尚更に、照射領域には、放射状に拡がった電子線が照射されず、概ね面状電子放出素子から被照射物の照射領域に平行に放出され照射されるので、照射領域によって電子線の量にばらつきが生じ難い。そのため、電子線を受けて変化する被照射物の物質特性を均一にすることが可能である。
加えて、光学系やマスク等を使用することなく、被照射物に、直接、パターン形成を行うことが出来る。例えば、電子線を放出する貫通孔にかかる(第1の)電極を区分して(個別電極として)、電極毎に、印加する電圧の大きさや印加時間を調節することによって、照射領域毎に、照射される電子線の量又は到達深度を変えれば、被照射物に所望のパターンを形成したり、所望の改質を施すことが可能である。即ち、本発明に係る電子線照射装置は、それのみで電子線によるパターン描画装置として機能し得るものである。又、例えば、半導体製造工程において、ウエハ上に形成された膜に電子線を照射して膜の改質を図る場合に、概ね円形のウエハが特に12インチ以上の大径になると、ウエハの中心部と周辺部とでは膜の特性が異なるものとなってしまう場合がある。これに対し、本発明に係る電子線照射装置を用いれば、上記の如く、照射領域毎に、照射される電子線の量又は到達深度を変えることにより、膜の改質の程度を調節出来るので、改質前に特性がばらついていた膜を、改質によって一定の特性にする、という処理が可能となる。
本発明の第1の好ましい態様の電子線照射装置は、電子線を発生させ放出する面状電子放出素子と、電子線が照射される被照射物の位置決めを行う位置決め手段とが、真空状態に保持された一のチャンバ内に備わり、面状電子放出素子から放出される電子線が、従来の電子線照射装置のように窓部を介さずに被照射物に照射されるように構成されており、チタン箔(金属箔)を透過させる必要がないことから、従来より小さなエネルギーで電子を放出することが可能である。そのため、装置を、より簡素化、小型化することが出来る。又、チタン箔を透過させないので、それによって電子の放出にかかるエネルギーの量が決定されない。加えて、本発明の第1及び第2の好ましい態様の電子線照射装置においては、電子線が面状電子放出素子からパルスとして放出される。従って、放出される電子線が損失なく被照射物に照射され、被照射物でエネルギーの全てが消費されるように、即ち、透過する無駄な電子線が生じないように、容易にエネルギーを調節することが出来る。
本発明の第1及び第2の好ましい態様の電子線照射装置においては、面状電子放出素子のエミッタ部の両面から電子線を放出することが可能である。又、本発明の第1の好ましい態様の電子線照射装置においては、面状電子放出素子及び/又は位置決め手段が、真空状態に保持された一のチャンバ内に、複数備わる態様を採ることが出来る。従って、スループットの向上に寄与するとともに、処理能力比で、装置を、より小型化することが可能である。
本発明の第1及び第2の好ましい態様の電子線照射装置においては、面状電子放出素子のエミッタ部の電子線を放出する面が、曲面として構成され、及び/又は、多面的に構成される。従って、被照射物の形状に応じて適切に電子線を放出することが可能であり、被照射物の被照射面が円筒の内面であったり、入り組んだ複雑な形状を呈していても、被照射物の物質特性を、均一に変化させることが可能である。
本発明の電子線照射装置によって、大きな領域に、効率よく、電子線を照射することが可能な、より簡素な構成、構造の電子線照射装置が提供される。
以下、本発明について、適宜、図面を参酌しながら、実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されて解釈されるべきものではない。本発明の要旨を損なわない範囲で、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良、置換を加え得るものである。例えば、図面は、好適な本発明の実施の形態を表すものであるが、本発明は図面に表される態様や図面に示される情報により制限されない。本発明を実施し又は検証する上では、本明細書中に記述されたものと同様の手段若しくは均等な手段が適用され得るが、好適な手段は、以下に記述される手段である。
図1は、本発明に係る電子線照射装置の第1の実施形態を示す断面図である。又、図7及び図8は、本発明に係る電子線照射装置の構成要素である面状電子放出素子の一部分を拡大して示す図であり、図7は面状電子放出素子の第1の電極側の面を示す写真であり、図8は面状電子放出素子の一部分の断面図である。図7において、黒い部分が貫通孔を表している。
図1に示される電子線照射装置1は、電子線11を発生させ放出する面状電子放出素子2と、電子線11が照射される被照射物12(例えば多孔質のシリコン酸化膜が形成されたウエハ)を載置するステージ3(位置決め手段)とが、真空状態に保持されたチャンバ4内に備わる電子線照射装置である。面状電子放出素子2と被照射物12を載置するステージ3とが、1つのチャンバ4内に存在し、面状電子放出素子2は支持部材7に支持されて、ステージ3上の被照射物12と対面しており、電子線は、直接、被照射物12へ照射される。従来の電子線照射装置(図6参照)のような窓部(窓箔及び窓構造体)は備わっていない。
電子線照射装置1において、面状電子放出素子2は、図8に示されるように、誘電体で構成されたエミッタ部81と、電子(e)を放出するための駆動電圧が印加される第1の電極82及び第2の電極83とを有する。第1の電極82は、エミッタ部81の第1の面(図8中において下面)に形成され、第2の電極83は、エミッタ部81の第2の面(図8中において上面)に形成される。第1の電極82は、エミッタ部81が露出される複数の貫通孔84を有し、第1の電極82のうち、貫通孔84の周部におけるエミッタ部81と対向する面が、エミッタ部81から(図8を参照)離間している。電子線照射装置1では、エミッタ部81の第1の面から貫通孔84を通じて、パルスとして電子線が被照射物12へ放出される。尚、面状電子放出素子2は、特開2005−142134号公報に開示されているものを好適に採用出来る。
ここで、面状電子放出素子2にかかる材料等について説明する。エミッタ部81を構成する誘電体は、好適には、比誘電率が比較的高い、例えば1000以上の誘電体を採用することが出来る。このような誘電体としては、チタン酸バリウムの他に、ジルコン酸鉛、マグネシウムニオブ酸鉛、ニッケルニオブ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、マンガンニオブ酸鉛、マグネシウムタンタル酸鉛、ニッケルタンタル酸鉛、アンチモンスズ酸鉛、チタン酸鉛、マグネシウムタングステン酸鉛、コバルトニオブ酸鉛等、又は、これらの任意の組み合わせを含有するセラミックスや、主成分が、これらの化合物を50重量%以上含有するものや、上記セラミックスに対して、更に、ランタン、カルシウム、ストロンチウム、モリブデン、タングステン、バリウム、ニオブ、亜鉛、ニッケル、マンガン等の酸化物、若しくは、これらの何れかの組み合わせ、又は、他の化合物を適切に添加したもの等を挙げることが出来る。
例えば、マグネシウムニオブ酸鉛(PMN)とチタン酸鉛(PT)の2成分系nPMN−mPT(n、mをモル数比とする)においては、PMNのモル数比を大きくすると、キュリー点が下げられて、室温での比誘電率を大きくすることが出来る。特に、n=0.85〜1.0、m=1.0−nでは比誘電率3000以上となり好ましい。例えば、n=0.91、m=0.09では室温の比誘電率15000が得られ、n=0.95、m=0.05では室温の比誘電率20000が得られる。
次に、マグネシウムニオブ酸鉛(PMN)、チタン酸鉛(PT)、ジルコン酸鉛(PZ)の3成分系では、PMNのモル数比を大きくする他に、正方晶と擬立方晶又は正方晶と菱面体晶のモルフォトロピック相境界(MPB:Morphotropic Phase Boundary)付近の組成とすることが比誘電率を大きくするのに好ましい。例えば、PMN:PT:PZ=0.375:0.375:0.25にて比誘電率5500、PMN:PT:PZ=0.5:0.375:0.125にて比誘電率4500となり、特に好ましい。更に、絶縁性が確保出来る範囲内でこれらの誘電体に白金のような金属を混入して、誘電率を向上させるのが好ましい。この場合、例えば、誘電体に白金を重量比で20%混入させるとよい。
又、エミッタ部81には、誘電体のうち圧電/電歪体や強誘電体、反強誘電体等を用いることが出来る。エミッタ部81として圧電/電歪体を用いる場合、その圧電/電歪体としては、例えば、ジルコン酸鉛、マグネシウムニオブ酸鉛、ニッケルニオブ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、マンガンニオブ酸鉛、マグネシウムタンタル酸鉛、ニッケルタンタル酸鉛、アンチモンスズ酸鉛、チタン酸鉛、チタン酸バリウム、マグネシウムタングステン酸鉛、コバルトニオブ酸鉛等、又は、これらの何れかの組み合わせを含有するセラミックスが挙げられる。主成分が、これらの化合物を50重量%以上含有するものであってもよいことはいうまでもない。又、上記セラミックスのうち、ジルコン酸鉛を含有するセラミックスは、エミッタ部81を構成する圧電/電歪体の構成材料として、最も使用頻度が高い。
圧電/電歪体をセラミックスにて構成する場合、上記セラミックスに、更に、ランタン、カルシウム、ストロンチウム、モリブデン、タングステン、バリウム、ニオブ、亜鉛、ニッケル、マンガン等の酸化物、若しくは、これらの何れかの組み合わせ、又は、他の化合物を、適宜、添加したセラミックスを用いてもよい。又、上記セラミックスに、SiO2、CeO2、Pb5Ge311、若しくは、これらの何れかの組み合わせを添加したセラミックスを用いてもよい。具体的には、PT−PZ−PMN系圧電材料にSiO2を0.2質量%、若しくは、CeO2を0.1質量%、若しくは、Pb5Ge311を1〜2質量%添加した材料が好ましい。例えば、マグネシウムニオブ酸鉛とジルコン酸鉛及びチタン酸鉛とからなる成分を主成分とし、更に、ランタンやストロンチウムを含有するセラミックスを用いることが好ましい。圧電/電歪体は、緻密であっても、多孔質であってもよく、多孔質の場合、その気孔率は40%以下であることが好ましい。
エミッタ部81として反強誘電体を用いる場合、その反強誘電体としては、ジルコン酸鉛を主成分とするもの、ジルコン酸鉛とスズ酸鉛とからなる成分を主成分とするもの、更には、ジルコン酸鉛に酸化ランタンを添加したもの、ジルコン酸鉛とスズ酸鉛とからなる成分に対してジルコン酸鉛やニオブ酸鉛を添加したものが望ましい。又、この反強誘電体は、多孔質であってもよく、多孔質の場合、その気孔率は30%以下であることが望ましい。
更に、エミッタ部81にタンタル酸ビスマス酸ストロンチウム(SrBi2Ta29)を用いた場合、分極反転疲労が小さく好ましい。このような分極反転疲労が小さい材料は、層状強誘電体化合物で、(BiO22+(Am-1m3 m+12-という一般式で表される。ここで、金属Aのイオンは、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Pb2+、Bi3+、La3+等であり、金属Bのイオンは、Ti4+、Ta5+、Nb5+等である。又、圧電/電歪/強誘電体/反強誘電体セラミックスに、例えば、鉛ホウケイ酸ガラス等のガラス成分や、他の低融点化合物(例えば酸化ビスマス等)を混ぜることによって、焼成温度を下げることが可能である。
圧電/電歪/強誘電体/反強誘電体セラミックスで構成する場合、その形状はシート状の成形体、シート状の積層体、あるいは、これらを他の支持用基板に積層又は接着したものであってもよい。更に、エミッタ部81に非鉛系の材料を使用する等により、エミッタ部81を融点又は蒸散温度の高い材料とすることで、電子もしくはイオンの衝突に対し損傷し難くなる。更に、エミッタ部81に窒化アルミを使用することも出来る。
電子線照射装置1において、面状電子放出素子2は、図7に示されるように、電子線を発生し放出する部分にあたる貫通孔84は多数存在する。電子線照射装置1の場合には、貫通孔84の平均開孔率は概ね20%であり、貫通孔84の平均径は概ね3μmである。
電子線照射装置1には、真空排気手段13が備わり、面状電子放出素子2とステージ3とが備わるチャンバ4の中は、真空にされその状態が保持される。又、電子線照射装置1には、電源装置14が備わっていて、第1の電極82及び第2の電極83に駆動電圧を印加する。
第1の電極82及び第2の電極83に印加する駆動電圧の波形について説明する。第1の電極82は、真空状態のチャンバ4と同電位に保持され、第2の電極83の電位を変化させる。ここで、第1の電極82に対する第2の電極83の電位が高い場合を正の電圧、低い場合を負の電圧と呼ぶことにする。先ず、正の電圧を印加した後、負の電圧を印加することで、素子から電子が放出される。これを繰り返すことで、パルス状の電子放出が得られる。放出される電子のエネルギーは、負の電圧に主に依存し、この絶対値を大きくすることで、放出電子のエネルギーを大きくするように制御することが出来る。1パルスあたりの放出電子量は、負の電圧と正の電圧で制御することが出来る。又、印加するパルスの周波数やパルス数によって、単位時間あたりの放出電子量(即ち、平均電流値)や総放出電子量を調節することが可能である(上述の特開2005−142134号公報参照)。
被照射物12を載置するステージ3は、回転機構5を備え、その回転機構5が回転することによって、被照射物12をステージ3とともにチャンバ4内へロードし、チャンバ4外へアンロードする。被照射物12及びステージ3をロード・アンロードするための出入口は、チャンバ4の開口部に設けられたシャッタ6で構成され、回転機構5と連動して開閉する。
電子線照射装置1においては、例えば、以下のようにして膜の改質処理が行われる。先ず、シャッタ6が開き、回転機構5によってステージ3がチャンバ4の外へ出てくる。そこへ、ロボットハンド等で把持され、例えば多孔質のシリコン酸化膜が形成されたウエハ(被照射物12)が、他の搬送装置等からステージ3に移載される。そして、回転機構5によってウエハを載せたステージ3がチャンバ4の中に入り、シャッタ6が閉じて、チャンバ4内は密閉される。次に、真空排気手段13によってチャンバ4内は所定の真空度にされる。そして、面状電子放出素子2により、例えば100V〜1,000Vの電圧を印加することによって素子から放出された電子線がウエハへ、所定時間だけ、照射される。これによりウエハ上のシリコン酸化膜は改質され、多孔質にもかかわらず高い機械的強度を有するものになる。印加する駆動電圧の大きさを変えることによって、シリコン酸化膜における電子の到達深度を変えることが可能である。例えば、表面部分のみを改質し、それで得られる機械的強度で充分な場合には、低電圧で照射すればよい。電子線の照射が終了したら、チャンバ4内を大気圧に戻した後に、シャッタ6が開き、回転機構5によって処理済みのウエハを載せたステージ3がチャンバ4の外へ出す。そして、ロボットハンド等でそのウエハを把持し、他の搬送装置等へ移載する。これらの工程が繰り返される。
次に、図2〜図5は、本発明に係る電子線照射装置の他の実施形態を示す斜視図であり、図9は、本発明に係る電子線照射装置の構成要素である面状電子放出素子の他の実施形態を示す図であり、面状電子放出素子の一部分を拡大した断面図である。図2に示される第2の実施形態である電子線照射装置20は、上記第1の実施形態である電子線照射装置1に準じた電子線照射装置であり、電子線11を発生させ放出する面状電子放出素子2と、電子線11が照射される被照射物12を載置するステージ3(位置決め手段)とが、真空状態に保持されたチャンバ内に、3つずつ(3組)備わるものである。図2において、チャンバ、シャッタは省略されているが、電子線照射装置20は回転手段5を備え、その回転機構5が回転することによって、被照射物12をステージ3とともにチャンバ4内へロードし、チャンバ4外へアンロードする。このような動作は電子線照射装置1と同様である。
図3に示される第3の実施形態である電子線照射装置30は、真空状態に保持されたチャンバ内に、電子線11を発生させ放出する面状電子放出素子32が2つ備わり、4つの被照射物12をそれぞれ吊持するハンガー36を4つ有する搬送機構35(位置決め手段)が備わるものである。電子線照射装置30では、2つの面状電子放出素子32の両面から放出された電子線11が4つの被照射物12に照射される。図3において、チャンバ、シャッタは省略されているが、搬送機構35が直線的に移動することによって、吊持された被照射物12をハンガー36とともにチャンバ内へロードし、チャンバ外へアンロードする。
電子線照射装置30においては、面状電子放出素子32が、図9示されるように、エミッタ部91が2の面からなるシート状を呈し、その両面から電子(e)を放出する。面状電子放出素子32は、誘電体で構成されたエミッタ部91と、電子(e)を放出するための駆動電圧が印加される第1の電極92及び第2の電極93とを有し、第1の電極92は、エミッタ部91の第1の面(図9中において左面)に形成され、第2の電極93は、エミッタ部91の第2の面(図9中において右面)に形成される。第1の電極92及び第2の電極93は、それぞれがエミッタ部91が露出される複数の貫通孔94を有し、第1の電極92及び第2の電極93のうち、貫通孔94の周部におけるエミッタ部91と対向する面が、エミッタ部91から(図9を参照)離間している。電子線照射装置30では、エミッタ部91の第1の面及び第2の面から貫通孔94を通じて、パルスとして電子線が被照射物12へ放出される。
図4には、第4の実施形態である電子線照射装置40のうち、面状電子放出素子42とそれを支持する支持体43のみが表されている。図4に示される面状電子放出素子42は、電子線11を放出する面が、直方体を構成するように、多面的に形成されており、電子線11を(支持体43側を除いて)5方向に放出することが可能なものである。面状電子放出素子42においては、第1の電極は内側に存在するエミッタ部の外面に形成され、第2の電極はエミッタ部の更に内側に形成される。このような電子線照射装置40においては、例えば、チャンバ内にロボットハンドを設置し、それによって支持体43を把持し、面状電子放出素子42を向ける方向を制御することにより、チャンバ内にロードされた被照射物のあらゆる面に向けて電子線を照射することが可能になる。従って、電子線の照射時間や、駆動電圧の調節と組み合わせることにより、被照射物のあらゆる部分に対し所望の物質特性変化を施すことが出来る。
図5には、第5の実施形態である電子線照射装置50のうち、面状電子放出素子52とそれを支持する支持体53、及び被照射物62のみが表されている。図5に示される面状電子放出素子52は、円柱状の支持体53の外周面に、第2の電極73、エミッタ部71、第1の電極72、の順に積層されるように形成され、全体としても円柱状を呈するものである。面状電子放出素子52では、第1の電極72側の電子線11を放出する面が、曲面として構成されており、電子線11を、周回的に放出することが可能なものである。このような電子線照射装置50においては、例えば、チャンバ内に直線的に移動する搬送機構を設置し、それに支持体53を固定して、面状電子放出素子52を移動させることにより、チャンバ内にロードされた円筒状の被照射物62の内面に向けて電子線を照射することが可能である。
図10(a)は、本発明に係る電子線照射装置の第6の実施形態を示す断面図であり、図10(b)は、図10(a)におけるA部の一部拡大図であり、図10(c)は、図10(a)における窓部の配設の状態を示す平面図である。図10(a)〜(c)に示すように、本実施の形態の電子線照射装置100は、被照射物112が、チャンバ104の外部の大気中に配設され、チャンバ104が、被照射物112に対向する側に、電子線111を通過させて大気中に放出する薄膜からなる複数の窓部150と、窓部150のそれぞれの周囲に配設された電子加速兼軌道制御電極170と、チャンバ104内を真空に保持した状態で窓部150及び電子加速兼軌道制御電極170を固定支持する絶縁性フランジ部180とを有し、面状電子放出素子110から放出された電子線111が、電子加速兼軌道制御電極170によって加速されるとともに窓部150に集中的に導入され、窓部150を通過後、大気中において、被照射物112に面状に照射されるように構成されている。ここで、各構成要素の材質等は上述の実施の形態の場合と同様の構成とすることができる。なお、図10(a)において、符号101は下部電極、符号102は強誘電体層、符号103は上部電極をそれぞれ示す。
図10(a)、(b)に示すように、面状電子放出素子110から放出された電子線111は電子加速兼軌道制御電極170によって生成される電界Eで軌道制御されて(電界Eに対して垂直方向に進むように制御されて)窓部へ導かれるため、絶縁性フランジ部180等による吸収が防止される。従って、電子線111の吸収によるエネルギーの損失を有効に防止することができる。また、面状電子放出素子110であることから電子線111は面状に放出されること、図10(c)に示すように、窓部150が面状電子放出素子110の全体に対して均等に配設されていること、及び図10(a)に示すように、窓部150を通過した電子線111は大気中を分子と衝突しながらある程度拡散すること等に起因して、被照射物112に対して、1台の装置で均一な面状の電子線の照射をすることができる。
図11は、本発明に係る電子線照射装置の第7の実施形態を示す断面図である。図11に示すように、本実施の形態の電子線照射装置200は、チャンバ204の絶縁性フランジ部280が、被照射物212の配設側に凸の、アーチ形状又はドーム形状であるように構成されている。このように構成することによって、面状電子放出素子210から放出され窓部250を通過した電子線211を、より大きな領域に、効率よく、照射することができる。また、このように絶縁性フランジ部280をアーチ形状又はドーム形状とすることで、大気圧に対する真空空間の維持に必要な絶縁性フランジ部280の厚さを薄くでき、装置の軽量化を図ることができる。
図12は、本発明に係る電子線照射装置の第8の実施形態を示す断面図である。図12に示すように、本実施の形態の電子線照射装置300は、チャンバ304の絶縁性フランジ部380によって支持される窓部350が、被照射物312の配設側に凸の、アーチ形状又はドーム形状となるように構成されている。このため、上記と同様に、面状電子放出素子310から放出され窓部350を通過した電子線311を、より大きな領域に、効率よく、照射することができることから好ましい。また、このように窓部350をアーチ形状又はドーム形状とすることで、大気圧に対する真空空間の維持に必要な窓部350を形成する薄膜の厚さを薄くでき、低エネルギーの電子を損失なく通過させることが可能となる。
図13は、本発明に係る電子線照射装置の第9の実施形態を示す断面図である。図13に示すように、本実施の形態の電子線照射装置400は、チャンバ404内に配設された面状電子放出素子410及び大気中に配設された被照射物412が、それぞれ対応して複数配設されるように構成されている。このため、上記と同様に、面状電子放出素子410から放出され窓部450を通過した電子線411を、大きな領域に、エネルギー損失なく、照射することができる。
本発明に係る電子線照射装置は、本発明に係る膜改質装置の他に、電子線を照射させることにより被照射物質の特性を変化させる仕組みが適用可能なあらゆる用途に利用出来る。例えば、半導体製造工程に使用されるマスクレスの露光装置(電子線により微細パターンを形成する装置)、走査型電子顕微鏡(SEM)、半導体製品テスタや、半導体製造工程又はそれ以外の製造工程における高分子化合物(樹脂)の架橋反応、重合反応等に基づく各種の膜(フィルム)の改質、塗料やそれを含むコート層の乾燥、硬化に利用することが可能である。更に、医療機器・容器の殺菌、滅菌や、地球温暖化の原因となる排ガス中の窒素酸化物、硫黄酸化物等の有害物を分解、除去する手段として適用出来る。
本発明に係る電子線照射装置の第1の実施形態を示す断面図である。 本発明に係る電子線照射装置の第2の実施形態を示す斜視図である。 本発明に係る電子線照射装置の第3の実施形態を示す斜視図である。 本発明に係る電子線照射装置の第4の実施形態を示す斜視図である。 本発明に係る電子線照射装置の第5の実施形態を示す斜視図である。 従来の電子線照射装置の一例を示す構成図である。 本発明に係る電子線照射装置の構成要素である面状電子放出素子の一部分を拡大して示す図であり、面状電子放出素子の第1の電極側の面を示す写真である。 本発明に係る電子線照射装置の構成要素である面状電子放出素子の一の実施形態を示す図であり、面状電子放出素子の一部分を拡大した断面図である。 本発明に係る電子線照射装置の構成要素である面状電子放出素子の他の実施形態を示す図であり、面状電子放出素子の一部分を拡大した断面図である。 図10(a)は、本発明に係る電子線照射装置の第6の実施形態を示す断面図であり、図10(b)は、図10(a)におけるA部の一部拡大図であり、図10(c)は、図10(a)における窓部の配設の状態を示す平面図である。 本発明に係る電子線照射装置の第7の実施形態を示す断面図である。 本発明に係る電子線照射装置の第8の実施形態を示す断面図である。 本発明に係る電子線照射装置の第9の実施形態を示す断面図である。
符号の説明
1,20,30,40,50 電子線照射装置
2,32,42,52 面状電子放出素子
3 ステージ
4 チャンバ
5 回転手段
6 シャッタ
7 支持部材
11 電子線
12,62 被照射物
13 真空排気手段
14 電源装置
35 搬送機構
36 ハンガー
43,53 支持体
71,81,91 エミッタ部
72,82,92 第1の電極
73,83,93 第2の電極
84 貫通孔
100,200,300,400 電子線照射装置
101 下部電極
102 強誘電体層
103 上部電極
110,210,310,410 面状電子放出素子
104,204,304,404 チャンバ
111,211,311,411 電子線
112,212,312,412 被照射物
150,250,350,450 窓部
170,270,370,470 電子加速兼軌道制御電極
180,280,380,480 絶縁性フランジ部
E 電界

Claims (18)

  1. 真空状態に保持されたチャンバと、前記チャンバの内部に配設された電子線を発生させ放出する電子放出素子とを備え、前記電子放出素子から放出された前記電子線を被照射物に照射する電子線照射装置であって、
    前記電子放出素子が、面状の電子放出面を有し、前記電子線を前記被照射物に面状に照射することが可能な面状電子放出素子である電子線照射装置。
  2. 前記被照射物が、前記チャンバの内部に配設されるとともに、前記チャンバ内における真空中において、前記面状電子放出素子から放出される前記電子線によって、直接、照射されるように構成され、
    前記被照射物の前記チャンバ内における位置決めを行う位置決め手段をさらに備え、
    前記面状電子放出素子が、誘電体で構成されたエミッタ部と、電子を放出するための駆動電圧が印加される第1の電極及び第2の電極と、を有し、前記第1の電極は、前記エミッタ部の第1の面に形成され、前記第2の電極は、前記エミッタ部の第2の面に形成され、少なくとも前記第1の電極は、前記エミッタ部が露出される複数の貫通孔を有し、前記第1の電極のうち、前記貫通孔の周部における前記エミッタ部と対向する面が、前記エミッタ部から離間しており、少なくとも前記エミッタ部の第1の面から前記貫通孔を通じて電子線を放出するように構成された請求項1に記載の電子線照射装置。
  3. 前記面状電子放出素子の前記第2の電極が、前記エミッタ部が露出される複数の貫通孔を有し、前記第2の電極のうち、前記貫通孔の周部における前記エミッタ部と対向する面が、前記エミッタ部から離間しており、前記第1の面に加えて前記エミッタ部の第2の面から電子線を放出する請求項1に記載の電子線照射装置。
  4. 前記電子線が、前記面状電子放出素子からパルスとして放出される請求項1〜3の何れか一項に記載の電子線照射装置。
  5. 前記面状電子放出素子の前記エミッタ部の第1の面及び第2の面のうち前記電子線を放出する面が、曲面として構成され、及び/又は、多面的に構成される請求項1〜4の何れか一項に記載の電子線照射装置。
  6. 前記貫通孔の平均径が、0.01〜100μmである請求項1〜5の何れか一項に記載の電子線照射装置。
  7. 前記貫通孔の平均開孔率が、5〜60%である請求項1〜6の何れか一項に記載の電子線照射装置。
  8. 前記面状電子放出素子及び/又は前記位置決め手段が、真空状態に保持された前記チャンバ内に、複数配設された請求項1〜7の何れか一項に記載の電子線照射装置。
  9. 前記被照射物が、前記チャンバの外部の大気中に配設され、
    前記チャンバが、前記被照射物に対向する側に、前記電子線を通過させて大気中に放出する薄膜からなる複数の窓部と、前記窓部のそれぞれの周囲に配設された電子加速兼軌道制御電極と、前記チャンバ内を真空に保持した状態で前記窓部及び前記電子加速兼軌道制御電極を固定支持する絶縁性フランジ部とを有し、
    前記面状電子放出素子から放出された前記電子線が、前記電子加速兼軌道制御電極によって加速されるとともに前記窓部に集中的に導入され、前記窓部を通過後、前記大気中において、前記被照射物に面状に照射されるように構成された請求項1に記載の電子線照射装置。
  10. 前記窓部が、前記面状電子放出素子の前記電子放出面の全面に対応して略均等に配設された請求項9に記載の電子線照射装置。
  11. 前記チャンバの前記絶縁性フランジ部が、前記被照射物の配設側に凸の、アーチ形状又はドーム形状である請求項9又は10に記載の電子線照射装置。
  12. 前記窓部が、前記被照射物の配設側に凸の、アーチ形状又はドーム形状である請求項9又は10に記載の電子線照射装置。
  13. 前記面状電子放出素子及び前記被照射物が、それぞれ対応して複数配設された請求項9〜12の何れか一項に記載の電子線照射装置。
  14. 前記面状電子放出素子が、誘電体で構成されたエミッタ部と、電子を放出するための駆動電圧が印加される第1の電極及び第2の電極と、を有し、前記第1の電極は、前記エミッタ部の第1の面に形成され、前記第2の電極は、前記エミッタ部の第2の面に形成され、少なくとも前記第1の電極は、前記エミッタ部が露出される複数の貫通孔を有し、前記第1の電極のうち、前記貫通孔の周部における前記エミッタ部と対向する面が、前記エミッタ部から離間しており、少なくとも前記エミッタ部の第1の面から前記貫通孔を通じて電子線を放出するように構成された請求項9〜13の何れか一項に記載の電子線照射装置。
  15. 前記被照射物が膜である請求項1〜14の何れか一項に記載の電子線照射装置を用いた膜改質装置。
  16. 前記被照射物である前記膜に電子線を照射することにより、前記膜を多孔質化する請求項15に記載の膜改質装置。
  17. 前記被照射物である前記膜に電子線を照射することにより、前記膜を多孔質化し、且つ機械的強度及び/又は界面密着強度を向上させ得る請求項15に記載の膜改質装置。
  18. 前記被照射物である前記膜が多孔質膜であり、前記多孔質膜に電子線を照射することにより、前記多孔質膜の機械的強度及び/又は界面密着強度を向上させ得る請求項15に記載の膜改質装置。
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