JP2007048968A - ゲート絶縁膜及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラズマによる影響が抑制できる範囲でより迅速にゲート絶縁膜が形成できる下層絶縁層の膜厚条件を提案する。
【解決手段】ソース領域106の上及びここからドレイン領域107の上の領域にかけて、膜厚50nm程度のアモルファスシリコン膜を形成し、これを結晶化させ、この後、原子層成長方法(Atomic Layer Deposition:ALD)により膜厚1〜7nm程度に酸化シリコンを堆積することで、下層絶縁膜109が形成された状態とする。この後、プラズマCVD法で、上層絶縁層110が形成された状態とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、液晶表示装置や有機ELを用いた表示装置などの駆動に用いられるゲート絶縁膜及びその製造方法に関する。
液晶表示装置や有機ELを用いた表示装置などでは、ガラス基板の上に形成された薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下”TFT”と略す)をスイッチング素子として用いている。このTFTは、耐熱性の低いガラス基板の上に形成されるため、ゲート絶縁膜は、高温処理を行わないプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成されている。
ところが、プラズマCVD法により形成される膜は、膜中に多くの結晶欠陥を含んでおり、緻密性が充分でないなど、信頼性があまり高くない。また、膜の形成時に、プラズマ中の荷電粒子の影響により、半導体と絶縁膜との界面に損傷を受けるなどの問題もある。例えば、界面がプラズマにより損傷を受けるとトラップが形成され、性能を大きく低下させる。このように、電界効果型のトランジスタでは、ゲート絶縁膜をプラズマCVD法により形成すると、トランジスタの特性があまり良くないという問題を有していた。
このような問題を解消する技術として、ゲート絶縁膜を原子層成長法により形成する技術が提案されている(特許文献1、2,3,4参照)。原子層成長法は、形成しようとする膜を構成する各元素の原料を基板に交互に供給することにより、原子層単位で薄膜を形成する技術である。
原子層成長法では、各元素の原料を供給している間に1層あるいはn層だけを表面に吸着させ、余分な原料は成長に寄与させないようにしている。これを、成長の自己停止作用という。原子層成長法では、高品質な膜が形成できる。また、原子層成長法では、例えば300℃程度と処理の温度を高くする必要が無く、ガラス基板の上でも絶縁膜が形成できるなど、適用範囲が広いという特徴を有している。
しかしながら、原子層成長法では、膜を形成する速度(成膜速度)があまり速くなく、所望とする時間内に、所望の膜厚のゲート絶縁膜を形成できない場合がある。例えば、液晶表示装置に用いられる薄膜トランジスタのゲート絶縁膜は、膜厚が100nm程度となり、原子層成長法により形成すると非常に多くの時間がかかり、現実的ではない。この問題を解消するために、原子層成長法により下層絶縁層を形成し、この上にプラズマCVD法などのより高速な成膜法で上層絶縁層を形成し、これらでゲート絶縁膜とする技術が提案されている(特許文献5参照)。
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
特開平1−179423号公報 特開平5−160152号公報 特開2001−172767号公報 特開2002−353154号公報 特開2005−191461号公報
しかしながら、特許文献5に記載された技術により形成されたゲート絶縁膜において、前述した成膜速度の観点からは、下層絶縁層は可能な限り薄い方が望ましい。しかしながら、下層絶縁層が薄すぎると、前述したプラズマによる影響を抑制できないという問題がある。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、この目的は、プラズマによる影響を抑制できる範囲でより迅速にゲート絶縁膜が形成できる下層絶縁層の膜厚条件を提案することである。
本発明に係るゲート絶縁膜は、シリコン半導体膜の上に膜厚1nm〜7nmの範囲に形成された下層絶縁層と、この下層絶縁層の上に形成された上層絶縁層とから構成され、下層絶縁層は、原子層成長法,光酸化法,オゾン酸化法,ラジカル酸化法の少なくとも1つにより形成されたものである。従って、シリコン半導体膜にはプラズマが照射されることがない状態で、下層絶縁層が形成される。上記、ゲート絶縁膜において、下層絶縁層は、膜厚2〜5nmの範囲に形成されているとより良い。なお、シリコン半導体膜は、ガラス基板の上に形成される。
本発明のゲート絶縁膜の製造方法は、シリコン半導体膜の上に、原子層成長法,光酸化法,オゾン酸化法,ラジカル酸化法の少なくとも1つにより膜厚1nm〜7nmの範囲に下層絶縁層を形成する工程と、下層絶縁層の上に上層絶縁層を形成して下層絶縁層と上層絶縁層とからなるゲート絶縁膜を形成する工程とを少なくとも備える。なお、下層絶縁層は、より良くは、膜厚2〜5nmの範囲に形成する。この製造方法によれば、シリコン半導体膜には、プラズマが照射されることなく下層絶縁層が形成される。
以上説明したように、本発明によれば、ゲート絶縁膜のシリコン半導体膜に接する下層絶縁層の部分は、プラズマが照射されない状態で形成され、また、膜厚1〜7nmの範囲に形成されるので、上層絶縁層の形成が成膜速度の速いプラズマCVD法で形成されても、シリコン半導体膜に対するプラズマのダメージが最も抑制された状態で、より迅速にゲート絶縁膜が形成できるという優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1,図2は、本発明の実施の形態におけるゲート絶縁膜を用いた電界効果型トランジスタの製造方法の一例を示す工程図である。図1,図2は、各工程における電界効果型トランジスタの断面構成を概略的に示している。以下、図1,図2を用いて本実施の形態について説明する。以下では、液晶表示装置などに用いられる正スタガ型の薄膜トランジスタを例に説明する。
まず、図1(a)に示すように、ガラス基板101の上に遮光膜102が形成された状態とする。例えば、ガラス基板101の上に、スパッタ法などにより金属膜を形成し、この金属膜を公知のフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とにより加工することで、遮光膜102が形成できる。
次に、図1(b)に示すように、ガラス基板101の上に絶縁層103が形成された状態とする。絶縁層103は、遮光膜102を覆うように形成された状態とする。次に、図1(c)に示すように、絶縁層103の上にソース電極104及びドレイン電極105が形成された状態とする。ソース電極104とドレイン電極105とは、遮光膜102の情報に、所定の間隔を有して配置された状態とする。
次に、図1(d)に示すように、ソース電極104の上にソース領域106が形成され、ドレイン電極105の上にドレイン領域107が形成された状態とする。ソース領域106とドレイン領域107とは、例えば、リンが添加されてn+形とされた膜厚50nm程度の半導体(シリコン)層を形成し、この半導体層を公知のフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とにより加工することで形成すればよい。
次に、図1(e)に示すように、ソース領域106の上及びここからドレイン領域107の上の領域にかけて、膜厚50nm程度のアモルファスシリコン膜(シリコン半導体膜)を形成し、これを加工することでチャネル層108が形成された状態とする。なお、ポリシリコンTFTの場合には、アモルファスシリコンを堆積した後、シリコン結晶化が行われる。ソース領域106とドレイン領域107とに挟まれた領域のチャネル層108が、電界効果型トランジスタのチャネルが形成される領域(チャネル領域)となる。
次に、原子層成長法(Atomic Layer Deposition:ALD)により酸化シリコンを堆積することで、図1(f)に示すように、酸化シリコンからなる下層絶縁層109が形成された状態とする。下層絶縁層109は、膜厚1〜7μmの範囲、より好ましくは2〜5nmの範囲に形成された状態とする。
ここで、原子層成長法による酸化シリコンの堆積について説明する。まず、所定の反応容器の中に基板を載置し、基板の温度を400〜600℃程度に加熱する。次いで、反応容器の中に、原料ガス(吸着ガス)としてSiCl4ガスを1分間供給し、基板に1層のSiCl4分子が吸着した状態とする。この後、反応容器の内部をArなどの不活性ガスによってパージし、基板に吸着した以外の余剰ガスが反応容器から除去された状態とする。
続いて、反応容器の内部に、例えばH2Oなどの酸化ガスを供給し、基板の表面に吸着している分子と反応させ、基板の表面にシリコン1原子層分の酸化シリコンの薄膜が形成された状態とする。この後、反応容器の内部をArなどの不活性ガスによってパージし、余剰なガスが反応室から除去された状態とする。これらを1サイクルとし、例えば、20サイクル程度繰り返すことで、膜厚が約2nm程度の酸化シリコンの薄膜が形成できる。
以上説明したことにより、下層絶縁層109を形成した後、この上にプラズマCVD法により酸化シリコンを堆積し、図2(g)に示すように、膜厚100nm程度の上層絶縁層110が形成された状態とする。プラズマCVD法による上層絶縁層109の形成は、次に示す条件で行えばよい。まず、電極面積が直径200mmの平行平板型のプラズマ処理装置を用いる。また、原料ガスとして、TEOS(Tetraethoxysilane,Si(OC254)を用い、酸化剤として酸素ガスを用いる。また、基板温度を350℃とし、反応室の内部の圧力を0.1〜1Torr程度とし、Rfパワーを50〜200Wとする。この条件により、膜厚100nm程度の上層絶縁層109を形成する。本実施の形態では、上述したことにより形成された下層絶縁層109と上層絶縁層110とにより、ゲート絶縁膜111が構成される。
次に、公知のフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とにより、下層絶縁層109と上層絶縁層110とを加工し、図2(h)に示すように、少なくともソース領域106,ドレイン領域107,及びチャネル層108を覆うように、ゲート絶縁膜111が形成された状態とする。ゲート絶縁膜111は、下層139と上層140とから構成されたものである。下層139は、前述したように、原子層成長法により形成されたものであり、上層140は、より速く成膜されるプラズマCVD法により形成されたものである。
次に、図2(i)に示すように、ソース領域106とドレイン領域107とに挟まれた領域のゲート絶縁膜111の上に、例えばアルミニウムからなるゲート電極112が形成された状態とすることで、薄膜トランジスタが形成された状態となる。
上述した図1,図2の製造方法によるゲート絶縁膜は、原子層成長法により形成した下層139と、より高速に膜が形成できるプラズマCVD法等により形成した上層140とによりゲート絶縁膜111を構成した。このため、半導体層のチャネルの部分に接触する部分のゲート絶縁膜は、原子層成長法により形成された絶縁膜から構成されていることになる。この結果、図1,図2を用いて説明した製造方法によるゲート絶縁膜によれば、半導体層のチャネル領域(シリコン半導体膜)とゲート絶縁膜との界面は、プラズマに曝されることがないので、例えばゲート絶縁膜における界面準位密度の増加を抑制できるようになり、トランジスタの特性劣化を抑制できるようになる。また、原子層成長法による下層139(下層絶縁層109)は、膜厚膜厚1〜7μmとあまり厚く形成する必要がないので、原子層成長法のみで形成する場合に比較し、より短時間で製造できるようになる。
ここで、下層絶縁層109(下層139)の膜厚範囲に関して説明する。発明者らが、ゲート絶縁膜111に占める下層139(下層絶縁層109)の膜厚と、チャネル層108の表面近傍における界面準位密度との関係を調査したところ、図3に示すように、膜厚が7nmより薄い範囲で、界面準位密度が小さくなることが判明した。なお、このとき、チャネル層108のかわりに、シリコンウエハをゲート絶縁膜形成用の基板に用いた。図3に示されているように、下層139の膜厚は、1〜7nmの範囲であれば、膜厚が7nmを超える範囲における界面準位密度より低い状態となる。これらのことより、下層絶縁層109は、膜厚1〜7nmの範囲で形成することにより、より界面準位密度が低下した状態が得られ、プラズマによる影響をより抑制できる状態となる。また、図3示されているように、下層139の膜厚が2〜5nmの範囲で、界面準位密度が1×1011cm-2/eV以下となり、最も良好な電気特性を示すようになる。従って、下層絶縁層109は、より良くは、膜厚2〜5nmの範囲に形成すればよい。
次に、本発明の実施の形態における他のゲート絶縁膜の製造方法について図を参照して説明する。図4は、本発明の他の実施の形態におけるゲート絶縁膜を用いた他の電界効果型トランジスタの製造方法の一例を示す工程図である。図4は、各工程における電界効果型トランジスタの断面構成を概略的に示している。以下、図4を用いて本実施の形態について説明する。以下では、液晶表示装置などに用いられるトップゲート型の薄膜トランジスタ(特許文献1,2参照)を例に説明する。
まず、図4(a)に示すように、ガラス基板401の上に、所定の間隔を開けてソース電極402,ドレイン電極403が形成された状態とする。これらは、例えば、所定の金属膜をガラス基板401の上に形成した後、金属膜を公知のフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とにより加工することで形成できる。次に、図4(b)に示すように、ガラス基板401の上にソース電極402,ドレイン電極403に渡る半導体層(シリコン半導体膜)404が形成された状態とする。半導体層404は、ガラス基板401の上に、例えば、膜厚100nm程度にアモルファスSiの膜を形成した後、この膜を公知のフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とにより加工することで形成できる。ポリシリコンTFTの場合には、アモルファスシリコンを堆積した後に、シリコンの結晶化が行われる。
次に、形成した半導体層404や各電極を含めたガラス基板401の上に、原子層成長法により膜厚1〜7nm,より好ましくは2〜5nmの範囲で酸化シリコンを堆積することで、図4(c)に示すように、下層絶縁層405が形成された状態とする。原子層成長法による下層絶縁層405の形成は、次に示す条件により行う。原料ガスとして、SiCl4ガスを用い酸化剤としてH2Oを用い、また、パージガスとしてアルゴンガスを用いる。また、基板温度は400〜600℃とし、反応室の内部における原料ガスの圧力は0.1〜10Torrで暴露時間は1〜3分とし、アルゴンガスによるパージを1分間行った後、反応室の内部における酸化剤の圧力は0.1〜100Torrで暴露時間は1〜3分とし、これらを所定の回数繰り返す。例えば、上述した一連の工程を20回行うことで、膜厚2nmの酸化シリコン層が形成できる。
次いで、よく知られたプラズマCVD法により、下層絶縁層405の上に酸化シリコンを堆積し、図4(d)に示すように、膜厚100nm程度の上層絶縁層406が形成された状態とする。プラズマCVD法による上層絶縁層406の形成は、次に示す条件で行えばよい。まず、電極面積が直径200mmの平行平板型のプラズマ処理装置を用いる。また、原料ガスとして、TEOS(Tetraethoxysilane,Si(OC254)を用い、酸化剤として酸素ガスを用いる。また、基板温度を350℃とし、反応室の内部の圧力を0.1〜1Torr程度とし、Rfパワーを50〜200Wとする。この条件により、膜厚100nm程度の上層絶縁層406を形成する。
次に、図4(e)に示すように、ソース電極402とドレイン電極403とに挟まれた領域の上層絶縁層406の上に、例えばアルミニウムからなるゲート電極407が形成された状態とする。例えば、上層絶縁層406の上に膜厚300nm程度にアルミニウムの膜を形成し、この上に、所望の形状のレジストパターンを形成し、これをマスクとしてアルミニウム膜を選択的にエッチングすることで、ゲート電極407を形成することができる。
次に、ゲート電極407の形成に用いた上記レジストパターンを用い、上層絶縁層406及び下層絶縁層405を選択的にエッチングし、図4(f)に示すように、下層435と上層436とからなるゲート絶縁膜408が形成された状態とする。また、これらの加工により、ゲート電極407の両脇の領域の半導体層404が露出された状態とする。
次に、ゲート電極407をマスクとして利用し、この両脇に露出した半導体層404に例えばリンをイオン注入し、加えてこれらの上部よりレーザを照射することで、図4(g)に示すように、ソース409及びドレイン410が形成された状態とする。半導体層404においては、ゲート電極407の両脇に露出した領域にレーザが照射され、イオンが注入された領域の電気抵抗が小さくなる。
これらの結果、ソース電極402にオーミック接続したソース409及びドレイン電極403にオーミック接続したドレイン410が形成される。また、半導体層404のゲート電極407の下方の領域は、イオンが注入されず、ノンドープであり、チャネルが形成される領域(チャネル領域)となる。従って、図4に示す薄膜トランジスタは、チャネル領域を挾むように接して配置されたソース409及びドレイン410と、チャネル領域の上に形成されたゲート絶縁膜408と、ゲート絶縁膜408の上に形成されたゲート電極407とから構成されたものとなる。
上述した図4に示す薄膜トランジスタ(電界効果トランジスタ)は、原子層成長法により形成した下層435と、より高速に膜が形成できるプラズマCVD法等により形成した上層436とによりゲート絶縁膜408を構成した。このように、図4に示す製造方法によれば、半導体層のチャネル領域(シリコン半導体膜)に接触する部分のゲート絶縁膜は、原子層成長法により形成された絶縁膜から構成されていることになり、半導体層のチャネル領域とゲート絶縁膜との界面は、プラズマに曝されることがない。この結果、例えばゲート絶縁膜における界面準位密度の増加を抑制できるようになり、トランジスタの特性劣化を抑制できるようになり、フラットバンド電圧も低く抑制された状態が得られる。
加えて、下層435の膜厚が1〜7nmの範囲とされているので、図3を用いて説明したように、上層絶縁層406を形成するときのプラズマダメージをより効果的に抑制できるようになる。また、原子層成長法による下層435(下層絶縁層405)は、膜厚1〜7nm程度とあまり厚く形成する必要がないので、原子層成長法のみで形成する場合に比較し、より短時間で製造できるようになる。なお、上述では、下層絶縁層を原子層成長法により形成するようにしたが、これに限るものではない。例えば、オゾン酸化法,光酸化法,及びラジカル酸化法など、400℃程度の温度条件でプラズマを用いない酸化シリコン層の形成方法により、下層絶縁層が形成されるようにしてもよい。これらの形成方法であっても、前述同様であり、下層絶縁層が1〜7nmの範囲に形成されていれば、上層絶縁層を形成するときのプラズマによるダメージをより抑制できるようになる。
本発明の実施の形態におけるゲート絶縁膜を用いた電界効果型トランジスタの製造方法の一例を示す工程図である。 本発明の実施の形態におけるゲート絶縁膜を用いた電界効果型トランジスタの製造方法の一例を示す工程図である。 ゲート絶縁膜111に占める下層139の膜厚と、チャネル層108の表面近傍における界面準位密度との関係を示す特性図である。 本発明の実施の形態におけるゲート絶縁膜を用いた他の電界効果型トランジスタの製造方法の一例を示す工程図である。
符号の説明
101…ガラス基板、102…遮光膜、103…絶縁層、104…ソース電極、105…ドレイン電極、106…ソース領域、107…ドレイン領域、108…チャネル層、109…下層絶縁層、110…上層絶縁層、111…ゲート絶縁膜、112…ゲート電極、139…下層、140…上層。

Claims (5)

  1. シリコン半導体膜の上に膜厚1nm〜7nmの範囲に形成された下層絶縁層と、
    この下層絶縁層の上に形成された上層絶縁層と
    から構成され、
    前記下層絶縁層は、原子層成長法,光酸化法,オゾン酸化法,ラジカル酸化法の少なくとも1つにより形成されたものであることを特徴とするゲート絶縁膜。
  2. 請求項1記載のゲート絶縁膜において、
    前記下層絶縁層は、膜厚2〜5nmの範囲に形成されていることを特徴とするゲート絶縁膜。
  3. 請求項1又は2記載のゲート絶縁膜において、
    前記シリコン半導体膜は、ガラス基板の上に形成されることを特徴とするゲート絶縁膜。
  4. シリコン半導体膜の上に、原子層成長法,光酸化法,オゾン酸化法,ラジカル酸化法の少なくとも1つにより膜厚1nm〜7nmの範囲に下層絶縁層を形成する工程と、
    前記下層絶縁層の上に上層絶縁層を形成して前記下層絶縁層と前記上層絶縁層とからなるゲート絶縁膜を形成する工程と
    を少なくとも備えることを特徴とするゲート絶縁膜の製造方法。
  5. 請求項4記載のゲート絶縁膜の製造方法において、
    前記下層絶縁層は、膜厚2〜5nmの範囲に形成することを特徴とするゲート絶縁膜の製造方法。
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