JP2007048946A - 電子機器の筐体構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 電子機器の筐体2の上部2aにファンモータ5が配置される。該ファンモータ5が取り付けられた筐体上部2aの下面は、表示部1側から対向する側壁2b側へ、下に傾斜した傾斜面に形成されている。ファンモータ5の駆動によってエアー中の水分、オイルミストが凝縮され、ファンモータ5のハウジングに付着し水滴、油滴7となって、滴下する。通風穴4の周側面を介して筐体2の内面まで油滴7は流れ落ちてくる。そして、該油滴7等は、通風穴4の輪郭線沿いに傾斜に従って側壁2b側にガイドされ流れる。側壁2bに沿って滴下する。制御基板3等の位置には水滴、油滴7は滴下して付着せず、制御基板、電子機器を保護する。
【選択図】 図3
Description
又、水滴、油滴はファンモータの停止時には、所定の領域に垂直に落下するが、ファンモータが駆動している際には、ファンモータで吸引されるエアーの流れに影響されて水滴、油滴は垂直に滴下せず、制御基板、電子部品に付着するという問題があった。
又、請求項2に係る発明は、前記通風穴の輪郭線を、前記一方の側壁側に対向する側壁側に近接する近接部が1以上有する形状とし、1以上の点に水滴、油滴を集積するようにしたものである。
請求項4に係る発明は、前記通風穴が設けられた筐体の下面の輪郭線部分において、前記一方の側壁側に対向する側壁側に近接する近接部の位置に、前記下面が下方へ突出した山部を形成し、該山部から前記傾斜面の傾斜方向と交差する方向にも下方への突出量を小さくして前記山部に向かって下面が下方に傾斜するよう構成し、該山部に水滴、油滴がより容易に集積するようにしたものである。
請求項6に係る発明は、リブが形成された通風穴の輪郭線が前記一方の側壁側に対向する側壁側に近接する近接部を1以上有する形状としたものである。
さらに、請求項8に係る発明は、前記リブに、前記一方の側壁側に対向する側壁側に近接する近接部の位置に前記下面が下方へ突出した山部を形成し、該山部から前記傾斜面の傾斜方向と交差する方向にも下方への突出量を小さくして前記山部に向かって下面が下方に傾斜するよう構成することによって、水滴、油滴がこの山の位置により容易に集積するようにしたものである。
請求項9に係る発明は、前記ファンモータは前記筐体の取付部に対して空隙をもって取り付けられ、該空隙を通って水滴、油滴が筐体の外面を伝わり滴下するようにしたものである。
図1は、本発明の電子機器の筐体構造を適用した制御装置の外観図である。図1において、符号1は表示部であり、該表示部1は筐体2の一側壁を構成している。該筐体2内に電子部品等が搭載された複数の制御基板や電気、電子部品が配置されている。図1において符号5’は、ファンモータが取り付けられる部位を示す。この実施形態では2つのファンモータが取り付けられる例を示している。
筐体2の一側壁には表示部1が取り付けられ、該筐体2内には、電気、電子部品や複数の制御基板3等が配設されている。又、筐体2の上部2aには、通風穴4が設けられ、該通風穴4の上部にはファンモータ5が取り付けられている。この通風穴4が設けられ、その上にファンモータ5が配設される筐体上部2aの少なくともファンモータ5の取り付け位置に対応する部分の下面(ファンモータ5が取り付けられる面の反対側の面)は傾斜面とされている。すなわち、筐体2の一側壁側が高く該側壁に対向する側壁側が低くなるように、傾斜面が形成されている。この実施形態では、表示部1を設ける側の側壁側を高くし、該側壁と対向する側壁2b側が低く形成された傾斜面とされている。
図4(a),(b)は、この筐体上部2aの通風穴4部分の拡大説明図である。図4(a)は側面図、図4(b)は正面図である。この図4に示す例では、筐体上部2aは傾斜して、一側壁側(表示部1側)が高く、対向する側壁側が低く構成されると共に、さらに、高い方の一側壁側(表示部1側)の筐体上部2aの板厚が薄く形成され、筐体上部2aの下面で形成される天井が高く形成されている。又、対向する側の側壁2b側の筐体上部2aの板厚は厚く形成されている。これによって、筐体上部2aの下面で形成される通風穴4の回りは、一側壁側(表示部1側)の天井が高く、対向する側の側壁2b側を低くして、該天井下面(筐体上部2aの下面)の傾斜をより強く形成している。なお、筐体上部2aは傾斜させずにその下面を上述したような板厚を変えることによって傾斜させるようにしてもよいものである。
図5(a)は、通風穴4の形状の輪郭線4aが連続する曲線での円又は楕円で形成されたものである。又、必要によって若しくは加工上から図5(b)に示すように、通風穴4の輪郭線4aを、直線を結びあわせた形状としても、さらには、図5(c)に示すように、任意の形状に形成してもよいものである。ただし、該輪郭線4aは、通風穴4の傾斜面上側の上半分(図5において、通風穴の概略中心を通り、傾斜面の傾斜方向に対して直交する線Lより傾斜面上側)においては、最上部位置Aより傾斜面に沿って常に下降し、傾斜面に沿って登ることがないように形成されている。これは、後述するように、この通風穴4の輪郭線4aを伝って滴下する油滴7等が途中でその流れを停止し溜まることを防止するものである。
筐体上部2aの下面(筐体2の内側面)は、前述した第1の実施形態と相違し、この別の実施形態は傾斜面で構成されていない。そして、該上部2aに設けられた通風穴4の輪郭線4aの部分には下方に突出するリブ9が設けられている。該リブ9は、一方の側壁側、すなわち表示部1側では、その下側への突出量が小さく表示部1と対向する側壁2b側に進むにつれて、徐々にその突出量を大きくすることによって、リブ9の下面は、表示部1側が高く(天井が高く)、表示部1と対向する側壁側が低くなる傾斜面を形成する(図8の左側の例参照)。なお、この傾斜面は、傾斜度が一定の連続する一様な面でなくても、ある程度傾斜度が不連続していても、連続して接続されているようなものであればよい。他の構成は、上述した第1の実施形態と同一である。すなわち、筐体上部2aの下面が傾斜していない点、及び通風穴4の輪郭線4aの部分にリブ9が設けられ、そのリブ9の下面が傾斜している点、以外は、第1の実施形態と同じである。なお、図7において、符号8は、ファンモータ5のハウジング6を載置する突出部を示すものであり、符号10は、該突出部8の上に載置されて取り付けられたファンモータ5のハウジング6と筐体上部2aとの間に形成された間隙を表している。
例えば図5(a)に示す通風穴4の場合、紙面上側が傾斜面の上側で、下側が傾斜面の下側であり、傾斜方向は紙面上側が高く下側が低くなる傾斜である。一方、最上部位置Aの近傍領域では、通風穴4の輪郭線4aは、紙面左右方向へ成分が大きく傾斜方向の成分は小さい。そのためこの位置A近傍に滴下した水滴、油滴7は、傾斜度が小さいことから、輪郭線4aに沿って流れるように促す促進度が小さい。
一方、図5(a)の最下部位置Cの近傍領域では、紙面左右方向へ成分が大きく傾斜方向の成分は小さい。そのため、水滴、油滴7が、輪郭線4aに沿って最下部位置C点に集積するように流れを促す促進度が小さい。
なお、上述した実施形態では、筐体2の一側壁を開口部とし、該開口部に表示部1を取り付けて、表示部1が筐体の一側壁を兼ねるものとしたが、筐体に開口部を持たない一体成形品で構成してもよく、又、開口部を有し、表示部以外の部材で側壁を構成しても良い。
2 筐体
2a 筐体の上部
2b 側壁
3 制御基板
4 通風穴
4a 輪郭線
5 ファンモータ
6 ファンモータのハウジング
7 水滴、油滴
8 突出部
9 リブ
10 間隙
Claims (9)
- 筐体の上部に設けられた通風穴の上部にファンモータが取り付けられる電子機器の筐体構造であって、
前記通風穴が形成された筐体上部の下面は、前記筐体のいずれか一方の側壁側を上方とした傾斜面に形成されると共に、少なくとも前記通風穴の中心部より傾斜方向上側の該通風穴の輪郭線は、傾斜面の最上部位置から、傾斜面に沿って登ることなく下降するように該通風穴が形成されていることを特徴とする電子機器の筐体構造。 - 前記通風穴はその輪郭線が前記一方の側壁側に対向する側壁側に近接する近接部を1以上有する形状とした請求項1記載の電子機器の筐体構造。
- 前記通風穴が設けられた筐体上部の下面の輪郭線部分には、前記傾斜面の最上部位置で下方への突出量を一番小さくした谷部が形成され、該谷部から前記傾斜面の傾斜方向と交差する方向にも下方への突出量を大きくして下方に傾斜するよう構成されている請求項1又は請求項2に記載の電子機器の筐体構造。
- 前記通風穴が設けられた筐体の下面の輪郭線部分には、前記一方の側壁側に対向する側壁側に近接する近接部の位置に、前記下面が下方へ突出した山部が形成され、該山部から前記傾斜面の傾斜方向と交差する方向にも下方への突出量を小さくして前記山部に向かって下面が下方に傾斜するよう構成されている請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の電子機器の筐体構造。
- 筐体の上部に設けられた通風穴の上部にファンモータが取り付けられる電子機器の筐体構造であって、
前記通風穴の周囲には下方に突出するリブが設けられ、該リブの下面は、前記筐体のいずれか一方の側壁側を上方とした傾斜面で形成され、少なくとも前記通風穴の中心部より傾斜方向上側のリブは、傾斜面の最上部位置から、傾斜面に沿って登ることなく下降するように該通風穴及びリブが形成されていることを特徴とする電子機器の筐体構造。 - 前記通風穴はその輪郭線が前記一方の側壁側に対向する側壁側に近接する近接部を1以上有する形状とした請求項5記載の電子機器の筐体構造。
- 前記リブは、その下面の傾斜面の最上部位置で下方への突出量を小さくした谷部が形成され、該谷部から前記傾斜面の傾斜方向と交差する方向に下方への突出量を大きくして下方に傾斜するよう構成されている請求項5又は請求項6に記載の電子機器の筐体構造。
- 前記リブは、前記一方の側壁側に対向する側壁側に近接する近接部の位置に前記下面が下方へ突出した山部が形成され、該山部から前記傾斜面の傾斜方向と交差する方向にも下方への突出量を小さくして前記山部に向かって下面が下方に傾斜するよう構成されている請求項5乃至7の内いずれか1項に記載の電子機器の筐体構造。
- 前記ファンモータは前記筐体の取付部に対して空隙をもって取り付けられることを特徴とする前記請求項1乃至8の内いずれか1項に記載の電子機器の筐体構造。
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