JP2007042422A - 酸化銅粒子を含有する電極材料及びそれを用いた固体酸化物形燃料電池の燃料極の製造方法 - Google Patents

酸化銅粒子を含有する電極材料及びそれを用いた固体酸化物形燃料電池の燃料極の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電極材料を含有するペーストの塗布・焼成により銅系燃料極を製造できる電極材料を提供することを主な目的とする。また、当該電極材料を用いる、簡便な銅系燃料極の製造方法を提供する。
【解決手段】下記の発明に係る;
(1)酸化銅粒子と酸化物イオン伝導性粒子とを含む複合粒子からなる電極材料、及び
(2)上記電極材料を含有するペーストからなる層を固体電解質表面に形成し、当該層を大気下800〜1000℃で焼成後、還元処理する、固体酸化物形燃料電池の燃料極の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、酸化銅粒子を含有する電極材料及びそれを用いた固体酸化物形燃料電池(SOFC)の燃料極の製造方法に関する。
酸化物イオン伝導体からなる固体電解質を空気極と燃料極との間に挟んだ構造を有するSOFCは、第三世代の発電用燃料電池として開発が進んでいる。SOFCは、空気極に酸素(空気)を、燃料極に水素、一酸化炭素等の燃料ガスを供給し、固体酸化物を介した酸化還元反応により起電力を得る。そのため、空気極及び燃料極は、良好な酸化物イオン伝導性及び電気伝導性が要求されるとともに良好なガス流通性を確保するために多孔性が要求される。これらの要求性能を高めることは、発電効率向上及び作動温度低下のために重要である。
従来、SOFCの燃料極として、銅粒子を含有する燃料極(銅系燃料極)が公知である。銅系燃料極は、燃料ガスとして炭化水素燃料(メタノール、エタノール等)を用いた場合において、炭素析出を抑制する長所を有する。
他方、銅系燃料極は、酸化銅(CuO)の融点が1083℃であり、金属銅(Cu)の融点が1023℃であり、他の燃料極材料と比べて融点が比較的低いため、銅系燃料極の材料を含有するペーストを固体電解質表面に塗布(例えば、スクリーン印刷)後、塗膜を焼成(焼付け)する簡便な方法により製造できない欠点を有する。
当該技術上の欠点より、従来、銅系燃料極の製造に際しては、一旦銅以外の成分により燃料極の骨格を作製し、その骨格に銅塩水溶液を含浸・担持するという複雑な製造方法が採用されている。
例えば、特許文献1及び非特許文献1には、一旦YSZ層からなる燃料極骨格を作製後、当該骨格に硝酸銅水溶液を含浸させる工程を有する燃料極製造方法が開示されている。
上記の製造方法は、ペーストの塗布・焼成の工程を有する他の燃料極製造方法に比して、工程が複雑であるだけでなく、銅の担持量を調整することも困難である。
従って、銅系燃料極をペーストの塗布・焼成という簡便な方法により製造可能とする電極材料(銅系燃料極材料)の開発が切望されている。
特表2002−538597号公報(特に、請求項1及び3) ADVANCED MATERIALS. 2000, 12, No.19, October 2「Anodes for Direct Oxidation of Dry Hydrocarbons in a Solid-Oxide Fuel Cell」
本発明は、電極材料を含有するペーストの塗布・焼成により銅系燃料極を製造できる電極材料を提供することを主な目的とする。また、当該電極材料を用いる、簡便な銅系燃料極の製造方法を提供することも目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、酸化銅粒子と酸化物イオン伝導性粒子とを含む複合粒子を用いることにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の酸化銅粒子を含有する電極材料及びそれを用いたSOFCの燃料極の製造方法に関する。
1.酸化銅粒子と酸化物イオン伝導性粒子とを含む複合粒子からなる電極材料。
2.酸化物イオン伝導性粒子が、Zr含有粒子及びCe含有粒子の少なくとも1種である、上記項1に記載の電極材料。
3.酸化物イオン伝導性粒子が、下記組成式(1)
(ZrO1−X(YO (1)
〔式中、nは酸素原子数を示す。xは0<x≦0.4を示す。〕
で示されるイットリア安定化ジルコニア粒子、若しくは、下記組成式(2)
(ZrO1−X(ScO (2)
〔式中、nは酸素原子数を示す。xは0<x≦0.4を示す。〕
で示されるスカンジア安定化ジルコニア粒子、又は、下記組成式(3)
(CeO1−X(MO (3)
〔式中、Mは1価のアルカリ金属カチオン、2価のアルカリ土類金属カチオン及び3価の希土類元素カチオンからなる群から選択される少なくとも1種のカチオンを示す。nは酸素原子数を示す。xは0<x≦0.4を示す。〕
で示されるセリア系酸化物粒子である、上記項1又は2に記載の電極材料。
4.銅化合物と酸化物状態において酸化物イオン伝導性を示す金属との両方を少なくとも溶解した溶液を原料溶液とし、当該原料溶液を噴霧熱分解法に供することにより製造される、上記項1〜3のいずれかに記載の電極材料。
5.上記項1〜4のいずれかに記載の電極材料を用いて製造される固体酸化物形燃料電池の燃料極であって、銅粒子が酸化物イオン伝導性粒子により包囲されている構造を有する、多孔性燃料極。
6.上記項1〜4のいずれかに記載の電極材料を含有するペーストからなる層を固体電解質表面に形成し、当該層を大気下800〜1000℃で焼成後、還元処理する、固体酸化物形燃料電池の燃料極の製造方法。
7.上記項5に記載の多孔性燃料極を備える固体酸化物形燃料電池。

以下、本発明について詳細に説明する。
1.本発明の電極材料
本発明の電極材料は、酸化銅粒子と酸化物イオン伝導性粒子とを含む複合粒子からなる。
当該複合粒子は、酸化銅粒子と酸化物イオン伝導性粒子とが凝集・結合したものであり、混合物とは区別される。また、酸化銅粒子と酸化物イオン伝導性粒子とは粒子として区別可能なものであり、複合粒子中で1種類の化合物となっているものではない。
複合粒子中の酸化銅粒子は、銅の価数は特に限定されず、CuO、CuO等がある。また、酸化銅粒子は不可避的に非酸化状態の金属銅が含まれていても許容される。
複合粒子中の酸化物イオン伝導性粒子は、酸化物イオン伝導性を有する粒子である限り限定されないが、Zr含有粒子及びCe含有粒子の少なくとも1種が好ましい。詳細には、酸化物イオン伝導性粒子は、下記組成式(1)
(ZrO1−X(YO (1)
〔式中、nは酸素原子数を示す。xは0<x≦0.4を示す。〕
で示されるイットリア安定化ジルコニア(YSZ)粒子、若しくは、下記組成式(2)
(ZrO1−X(ScO (2)
〔式中、nは酸素原子数を示す。xは0<x≦0.4を示す。〕
で示されるスカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)粒子、又は、下記組成式(3)
(CeO1−X(MO (3)
〔式中、Mは1価のアルカリ金属カチオン、2価のアルカリ土類金属カチオン及び3価の希土類元素カチオンからなる群から選択される少なくとも1種のカチオンを示す。nは酸素原子数を示す。xは0<x≦0.4を示す。〕
で示されるセリア系酸化物粒子が好適である。これらの酸化物イオン伝導性粒子は、1種又は2種以上を混合して使用できる。
上記YSZ粒子、ScSZ粒子及びセリア系酸化物粒子のいずれにおいても、Y、Sc又はMの固溶割合を示すxは、0<x≦0.4が好ましく、0.1≦x≦0.3がより好ましく、0.2程度が最も好ましい。
上記YSZ粒子、ScSZ粒子及びセリア系酸化物粒子の中でも、特にセリア系酸化物粒子は、酸化物イオン伝導性だけでなく、電子伝導性も良好であるため好適である。
複合粒子の平均粒子径は限定的ではないが、0.01〜10μm程度が好ましく、0.01〜1μm程度がより好ましい。
複合粒子における酸化銅粒子と酸化物イオン伝導性粒子との体積比(酸化銅は金属銅換算値)は、10:90〜70:30程度が好ましく、30:70〜60:40程度がより好ましく、60:40程度が最も好ましい。体積比が10:90〜70:30を逸脱する場合には、酸化銅粒子どうし又は酸化物イオン伝導性粒子どうしが分断され易くなる。
上記本発明の電極材料は、融点の低い酸化銅を含有するにも関わらず、酸化物イオン伝導性粒子とともに複合粒子となっていることにより、詳細な理由は明らかではないが、銅系燃料極の材料(ペーストを固体電解質表面に塗布・焼成する材料)として有用である。従って、本発明の電極材料を使用すれば、当該電極材料を含有するペースト塗膜を焼成・還元処理することにより、簡便にSOFC燃料極を製造できる。
上記本発明の電極材料(複合粒子)は、例えば、スプレードライ法、酸化銅粒子と酸化物イオン伝導性粒子とを精密に混合する方法、噴霧熱分解法等により製造できるが、特に噴霧熱分解法が好ましい。
以下、噴霧熱分解法を用いて複合粒子を製造する方法について説明する。
噴霧熱分解法では、噴霧対象となる原料溶液として、銅化合物と酸化物状態において酸化物イオン伝導性を示す金属との両方を少なくとも溶解した溶液を使用し、これを噴霧熱分解に供する。
銅化合物としては、例えば、炭酸塩、酢酸塩、硝酸塩等が使用できる。この中でも、酢酸塩又は硝酸塩が好ましい。
酸化物状態において酸化物イオン伝導性を示す金属としては、前記したZr、Ce等が挙げられる。例えば、原料としては、これらの金属(Zr、Ce等)の炭酸塩、酢酸塩、硝酸塩等が使用できる。この中でも、硝酸塩が好ましい。
原料溶液には、その他Y、Sc、M等(但し、Mは1価のアルカリ金属カチオン、2価のアルカリ土類金属カチオン及び3価の希土類元素カチオンからなる群から選択される少なくとも1種のカチオンを示す)を更に溶解してもよい。これは、目的の酸化物イオン伝導性粒子としてYSZ、ScSZ、セリア系酸化物等を製造する場合に適用する。
原料溶液に含まれる溶媒としては限定的ではないが、例えば、硝酸、水等が挙げられる。例えば、硝酸を上記金属塩の主溶媒として使用し、混合溶液の全量を調整するために水を併用する使用態様が挙げられる。
混合溶液中の各金属濃度は限定的ではなく、最終的に得ようとする酸化物イオン伝導性粒子の所望の組成、電極材料における酸化銅粒子と酸化物イオン伝導性粒子の所望体積比に応じて適宜設定できる。とりわけ酸化物イオン伝導性粒子の組成の観点からは、前記組成式(1)、(2)又は(3)となるように濃度を調整することが好ましく、体積比の観点からは、酸化銅粒子と酸化物イオン伝導性粒子との体積比(酸化銅は金属銅換算値)が10:90〜70:30程度(特に60:40程度)となるように調整することが好ましい。
噴霧熱分解法では、先ず上記混合溶液(原料溶液)を霧化し、混合溶液のエアロゾルを発生させる。混合溶液を霧化する方法としては、超音波照射が好適である。超音波照射を行うには、例えば、公知の超音波霧化装置が使用できる。超音波霧化装置は、装置電圧と超音波振動子の周波数とを調整することにより、エアロゾルの平均粒径を調整することができる。なお、超音波霧化装置と発生するエアロゾルを熱分解する中空管とが一体化した噴霧熱分解装置(例えば、図1参照)を好適に使用できる。なお、図1は、混合溶液が水及び硝酸を含み、キャリアガスとして空気を用いる場合の例示である。
前記エアロゾルの平均粒径は限定的ではないが、通常1〜5μm程度が好ましく、2〜3μm程度がより好ましい。
発生したエアロゾルは、キャリアガスとともに、加熱された中空管内を通過させることにより熱分解する。この熱分解により、原料溶液のエアロゾルは、所望の組成及び構造を有する本発明の電極材料(複合粒子)となる。
キャリアガスとしては、エアロゾルに影響を及ぼさないガスであれば限定的ではないが、例えば、空気、窒素、アルゴン等が挙げられる。
中空管としては、耐熱性のものであれば特に限定されないが、例えば、アルミナ製中空反応管が使用できる。中空管の径(内径)及び長さは特に限定されず、電極材料の製造規模に応じて設定できる。好適な実施態様では、内径24mmφ程度、長さ1300mm程度の中空反応管を用いる。このような中空反応管を用いる場合には、前記キャリアガスは、好ましくは0.5〜5L/min程度の流速で流せばよい。
中空管の加熱条件としては、中空管を通過する前記エアロゾルが熱分解により所望の電極材料となる限り特に限定されない。例えば、中空管の周囲に電気炉を配置して中空管を100〜1000℃に加熱すればよい。なお、好適な実施態様では、中空管を長さ方向に複数のゾーンに分割し、エアロゾルの入口に近い方から、第1ゾーン、第2ゾーン、第3ゾーン、第4ゾーン…と順に加熱温度が高くなるように設定することが好ましい。具体的には、中空管を長さ方向に4段階に均等に分けて、エアロゾルの入口に近い方から、第1ゾーン(100〜200℃程度、好ましくは200℃程度)、第2ゾーン(300〜600℃程度、好ましくは400℃程度)、第3ゾーン(600〜900℃程度、好ましくは600℃程度)、第4ゾーン(900〜1000℃程度、好ましくは1000℃程度)と加熱温度を設定することが好ましい。
実際にエアロゾルを熱分解に供する際には、予め中空管を所定温度まで上昇させておき、原料溶液の霧化状態(エアロゾル発生量)が安定した段階でキャリアガスをゆっくりと流し始め、霧化状態を観察しながらガス流量を所定流量まで徐々に高めることが好ましい。
熱分解により生成する電極材料(複合粒子)は、例えば、中空管の末端にメンブレンフィルター等を設置することにより容易に捕集できる。
以上の過程を経て、本発明の電極材料は製造できる。
2.SOFCの燃料極の製造方法
本発明の電極材料は、融点の低い酸化銅を含有するにも関わらず、酸化物イオン伝導性粒子とともに複合粒子となっていることにより、詳細な理由は明らかではないが、銅系燃料極の材料(ペーストを固体電解質表面に塗布・焼成する材料)として有用である。
即ち、本発明の電極材料を用いる場合には、当該電極材料を含有するペーストを固体電解質表面に塗布後、当該塗膜を焼成・還元処理することにより、簡便にSOFC燃料極を製造できる。
このようなSOFCの燃料極の製造方法としては、本願発明の電極材料を含有するペーストからなる層を固体電解質表面に形成し、当該層を大気下800℃〜金属銅の融点迄の温度(特に800〜1000℃)で焼成後、還元処理する製造方法が好適である。
以下、本製造方法について説明する。
前記ペーストは、例えば、本発明の電極材料と結合剤(例えば、ポリエチレングリコール)、溶剤(例えば、エタノール)等を十分に混合することにより調製できる。
固体酸化物の表面に前記ペーストからなる層を形成する方法は特に限定されず、例えば、スクリーン印刷による方法、ハケ塗りする方法、噴霧する方法等のいずれでもよい、特にスクリーン印刷による場合には、均一な厚みの層を精密に形成できる観点から好ましい。本発明の製造方法では、いずれの方法により形成された層も塗膜と称する。
形成した層(塗膜)は、溶剤を揮発させた後、焼成する。これにより、固体電解質表面に塗膜が焼付けされる。
塗膜の焼成条件は限定されないが、大気下800℃〜銅の融点迄の温度が好ましく、特に800〜1000℃程度が好ましい。800℃未満では、焼成(焼付け)が不十分となる場合がある。焼成時間は、焼成温度に応じて適宜設定できる。
次いで、焼付けされた塗膜に対して還元処理を行う。還元処理は、焼付け塗膜の酸化銅粒子を金属銅粒子に還元することを目的として行う。還元処理の方法は、前記目的を達成できる限り特に限定されず、例えば、水素雰囲気等の還元雰囲気下、500〜800℃程度で熱処理することにより行える。還元処理の時間は、温度条件に応じて適宜設定できる。これにより、本発明燃料極は製造できる。
燃料極の厚さは限定的ではないが、5μm以上が好ましく、5〜100μm程度がより好ましい。
本発明燃料極は、銅粒子が酸化物イオン伝導性粒子により包囲されている構造を有し、多孔質である。このような特異な構造を有する本発明燃料極のミクロ構造の模式図(発電試験後のミクロ構造模式図)を図2及び図3に示す。
図2及び図3中、1は銅粒子を示し、2は酸化物イオン伝導性粒子を示す。これらから明らかなように、本発明燃料極は、銅粒子が酸化物イオン伝導性粒子により包囲された特異な多孔質構造を有する。図2は、特に銅粒子どうしが凝集していない態様の例示であり、図3は、特に銅粒子どうしが凝集した上で酸化物イオン伝導性粒子により包囲された態様の例示である。本発明燃料極は、図2及び図3に示される両方の態様を含み得る。
このように、本発明の燃料極は、銅粒子が酸化物イオン伝導性粒子に包囲され、しかも多孔質構造を有することにより、電極反応に有効な表面積を多く確保できる。従って、本発明の燃料極は、SOFCの発電効率の向上に有効に寄与する。
3.本発明のSOFC
本発明のSOFCは、燃料極を上記方法により作製する以外は、公知の構成材料を使用できる。SOFCの概略を図4に示す。
図4に示すように、SOFCは、酸化物イオン導電性を有する固体電解質11、固体電解質11を挟んだ面のそれぞれに接触するように設置されている燃料極12、空気極13を主要構成要素とする。燃料極12に燃料(例えば、水素、天然ガス、メタノール、石炭ガス等)を供給し、空気極13に空気(即ち、酸素)を供給する。
この結果、空気極13に供給された酸素が空気極13から電子を受け取って酸化物イオンとなり、この酸化物イオンが固体電解質11を拡散して燃料極12に達し、燃料極12に供給された燃料と反応する。このとき、酸化物イオンから電子が離れて外部回路の負荷14を通り、空気極13に達し、電力が得られる。本発明のSOFCは、特に800℃未満の低温域においても良好な発電特性を発揮する。
固体電解質11の材料としては、例えば、YSZ、ランタンガレート系酸化物等が挙げられる。また、空気極13の材料としては、例えば、コバルタイト系酸化物であるSr0.5Co0.05(但し、nは酸素原子数を示す)、その他、La(Sr)MnO/8YSZ等が挙げられる。
なお、SOFCは、例えば、円筒状の支持管の円筒面上に空気極、固体酸化物及び燃料極を順次形成し、積層させた構造を有する円筒型SOFC、及び、上述のように平板状の固体酸化物の片面に燃料極を形成し、他方に空気極を形成した構造を有し、セパレータを介して順次積層したスタックを構成して使用する平板型SOFC等がある。本発明の燃焼極は、いずれのSOFCの燃料極としても使用できる。
本発明の電極材料は、融点の低い酸化銅を含有するにも関わらず、酸化物イオン伝導性粒子とともに複合粒子となっていることにより、詳細な理由は明らかではないが、銅系燃料極の材料(ペーストを固体電解質表面に塗布・焼成する材料)として有用である。
即ち、本発明の電極材料を用いる場合には、当該電極材料を含有するペーストを固体電解質表面に塗布後、当該塗膜を焼成・還元処理することにより、簡便にSOFC燃料極を製造できる。
噴霧熱分解装置の構成を示す概略図である。 本発明の多孔性燃料極のミクロ構造を示す模式図である。 本発明の多孔性燃料極のミクロ構造を示す模式図である。 SOFCの構成を示す概略図である。 実施例1で作製した燃料極のミクロ構造(表面:5000倍)を示す走査型電子顕微鏡観察像である。 実施例1で作製した燃料極のミクロ構造(断面:2000倍)を示す走査型電子顕微鏡観察像である。 実施例1で作製したSOFCの電流密度(A/cm)に対する、セル電圧(V)及び出力密度(W/cm)の測定結果を示す図である。 図7に示される測定結果のグラフ図である。
符号の説明
1.銅粒子
2.酸化物イオン伝導性粒子
11.固体電解質
12.燃料極
13.空気極
14.外部回路の負荷
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
≪電極材料の作製≫
酸化物イオン伝導性粒子(SDC)の組成が、(CeO0.8(SmO1.50.2となるように、Ce(NO及びSm(NOを秤量して硝酸水溶液に溶解後、Cu(NOと純水を加え、原料溶液を調製した。原料溶液は、酸化銅(金属銅換算)とSDCとの体積比が60:40になるように調整した。
次に、図1に示す噴霧熱分解装置を用いて、原料溶液から電極材料の粉体を作製した。具体的には、超音波振動子により、霧化室内の原料溶液を霧化した。発生させたミストは、キャリアガス(空気、流量1L/minで)により、電気炉で加熱された石英管に導入され、乾燥・熱分解処理を順次施した。合成されたCuO/SDCの複合粒子は、キャリアガスにより更にメンブレンフィルターに導入して捕集した。
乾燥・熱分解処理は、電気炉を4つのゾーン(Z1〜Z4)に分割し、キャリアガスの流入口に近い方から第1のゾーン(Z1)を200℃、第2のゾーン(Z2)を400℃、第3のゾーン(Z3)を800℃、第4のゾーン(Z4)を1000℃に設定し、4種の温度勾配を設けた状態で行った。
電極材料(複合粒子)の平均粒子径は0.5μmであった。
≪SOFCの作製≫
次に、合成したCuO/SDC複合粒子を含有するペーストを、ランタンガレート系電解質(La0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.15Co0.05:LSGMC、但し、nは酸素原子数を示す)のディスク(厚み0.2mm)上にスクリーン印刷を行い、1000℃で3時間焼成し、電極面積2cmの燃料極を作製した。作製した燃料極の発電試験後のミクロ構造を走査型電子顕微鏡で観察した結果を図5(表面5000倍)及び図6(断面2000倍)に示す。
次に、Sr0.5Co0.05(但し、nは酸素原子数を示す)からなる複合粒子を含有するペーストを空気極材料として、塗布・焼成によりLSGMCの反対面に焼き付けることにより(1100℃、3時間)、SOFCを作製した。空気極の電極面積は2cmとした。
≪電極性能の評価≫
作動温度750℃における電極性能を評価した。燃料ガスとして純水素ガスを使用し、酸化剤ガスとして乾燥空気を使用した。燃料ガス流量は7.7NmL/minとした。酸化剤ガスの流量は33NmL/minとした。
図7にSOFCの電流密度(A/cm)に対する、セル電圧(V)と出力密度(W/cm)との測定結果を示す。また、これらの相関関係をグラフ化したものを図8に示す。図8の結果からは、SOFCが750℃という低い作動温度において良好な電極性能を発揮することが分かる。

Claims (7)

  1. 酸化銅粒子と酸化物イオン伝導性粒子とを含む複合粒子からなる電極材料。
  2. 酸化物イオン伝導性粒子が、Zr含有粒子及びCe含有粒子の少なくとも1種である、請求項1に記載の電極材料。
  3. 酸化物イオン伝導性粒子が、下記組成式(1)
    (ZrO1−X(YO (1)
    〔式中、nは酸素原子数を示す。xは0<x≦0.4を示す。〕
    で示されるイットリア安定化ジルコニア粒子、若しくは、下記組成式(2)
    (ZrO1−X(ScO (2)
    〔式中、nは酸素原子数を示す。xは0<x≦0.4を示す。〕
    で示されるスカンジア安定化ジルコニア粒子、又は、下記組成式(3)
    (CeO1−X(MO (3)
    〔式中、Mは1価のアルカリ金属カチオン、2価のアルカリ土類金属カチオン及び3価の希土類元素カチオンからなる群から選択される少なくとも1種のカチオンを示す。nは酸素原子数を示す。xは0<x≦0.4を示す。〕
    で示されるセリア系酸化物粒子である、請求項1又は2に記載の電極材料。
  4. 銅化合物と酸化物状態において酸化物イオン伝導性を示す金属との両方を少なくとも溶解した溶液を原料溶液とし、当該原料溶液を噴霧熱分解法に供することにより製造される、請求項1〜3のいずれかに記載の電極材料。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の電極材料を用いて製造される固体酸化物形燃料電池の燃料極であって、銅粒子が酸化物イオン伝導性粒子により包囲されている構造を有する、多孔性燃料極。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の電極材料を含有するペーストからなる層を固体電解質表面に形成し、当該層を大気下800〜1000℃で焼成後、還元処理する、固体酸化物形燃料電池の燃料極の製造方法。
  7. 請求項5に記載の多孔性燃料極を備える固体酸化物形燃料電池。
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