JP2007041193A - 現像剤補給容器 - Google Patents

現像剤補給容器 Download PDF

Info

Publication number
JP2007041193A
JP2007041193A JP2005223882A JP2005223882A JP2007041193A JP 2007041193 A JP2007041193 A JP 2007041193A JP 2005223882 A JP2005223882 A JP 2005223882A JP 2005223882 A JP2005223882 A JP 2005223882A JP 2007041193 A JP2007041193 A JP 2007041193A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
developer
seal member
seal
sealing
discharge port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005223882A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromi Morinaga
浩海 森永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2005223882A priority Critical patent/JP2007041193A/ja
Publication of JP2007041193A publication Critical patent/JP2007041193A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】安定した開封性能と組み立て精度の管理上負担を軽減できる現像剤補給容器を提供すること。
【解決手段】電子写真画像形成装置本体に現像剤を補給する現像剤補給容器において、現像剤を補給する現像剤収納部と、収納した現像剤を排出するための排出口と前記排出口を封止するシール部材とを有し、前記シール部材の折り返し部には、折り返し部によって巻き込まれる胴部及び前記排出口を密閉しているカバーシール部のうち、引き裂かれて前記現像剤補給容器側に残存すべきカバーシール部の少なくとも一部分を押さえる足部を形成したスライド部材を装着し、前記シール部材を引き裂く際に、前記自由端部を引くと前記スライド部材は、前記胴部が前記シール部材の折り返し部に巻き込まれた箇所によって押し動かされ、シール部材の引き裂き部近傍でカバーシール部の残存すべき部分を押さえる。
【選択図】図10

Description

本発明は、静電式複写機、プリンタ等の画像形成装置の現像装置に現像剤(現像剤とは、磁性現像剤、非磁性現像剤等の一成分現像剤やキャリア成分を含めた二成分系現像剤のことを言う)を供給するために用いられる現像剤収納容器(現像剤補給容器)又は現像カートリッジ及びプロセスカートリッジとそれらの製造方法に関し、特に現像剤補給容器の現像剤排出口を封止するためのシール部材部材(ここでは単にシール部材と言う)とその構成に関するものである。
ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成方式を用いて記録媒体に画像を形成するものである。そして、電子写真画像形成装置としては、例えば電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えばレーザービームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置及びワードプロセッサ等が含まれる。
又、プロセスカートリッジとは、電子写真感光体に作用するプロセス手段としての帯電手段、現像手段及びクリーニング手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。又は、プロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段、クリーニング手段のうち少なくとも1つと電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。又は、プロセスカートリッジとは、少なくとも現像手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して電子写真画像形成装置本体に着脱可能とするものを言う。更に、本発明は、画像形成装置本体に着脱可能であり、少なくとも現像手段を有するカートリッジに適用することができる。
従来、静電式複写機、プリンタ等の画像形成装置には粉末の現像剤が使用され、現像剤の補給には現像剤補給容器が用いられているが、この現像剤の補給容器は一般に合成樹脂等で作られた円筒状若しくは直方体等の本体と、本体から粉末の現像剤を現像装置に補給するために開口している本体の開口部を封止するシール部材によって構成されている。特に、この現像剤補給容器に感光体ドラム、クリーナー、帯電器等を一体化させたプロセスカートリッジも作られている。
これらのシール部材の固着方法としては、主に熱溶着による接着や両面テープ等に代表される粘着材を用いた接着、予め粘着付与剤を処理して圧着にて接着する、等が一般的に取り入れられている。
このようなシール部材を現像剤補給容器に熱溶着にて固着する場合、その固着手段及び方法として、その主たる一例としてヒートシール、もう1つの主たる例としてインパルスシールにて固着する手段及び方法がある。
ここで、ヒートシールについて概要を述べると、予め電熱線等によって蓄熱されたシール治具を溶着対象(シール部材及び現像剤補給容器)に圧着してシール部材と現像剤補給容器を溶着する。シール治具の圧着面には、その形跡として溶着跡を残すための熱溶着パターンが形成されており、そのシール治具を一定の時間圧着させることによってシール部材を固着する。
一方のインパルスシールについて概要を述べると、非溶着時のシール治具はほぼ常温状態であり、圧着時のみ通電することにより加熱昇温してシール部材を溶着し、通電が終了すると直ちに常温に戻る。そのシール治具は母体となるヒーター取り付けブロックと、熱溶着パターン(溶着跡)を形成するヒーターリボンから構成されている。
ヒーターリボンは、厚さ0.3mm程度のニッケル−クロム鋼、ステンレス等の板金であり、熱溶着パターンの形状と電極から導電するための取付板が一体となった形で形成されたものである。
一般的にはヒーター取付ブロック、ヒーターリボン、共に導電性の金属が用いられるために、治具組立の際は絶縁性シートやカバーが介在・被覆される。この絶縁シートとして、主にテフロンクロス基材の保護テープ等が用いられている。
シール部材としては、例えば一軸延伸発泡ポリプロピレンにシーラント層をラミネートしたフィルム(ここではカバーフィルムと呼ぶ。図24の符号13d)や、ポリエステル・延伸ナイロン・低密度ポリエチレンにシーラント層をラミネートしたフィルム(図24の符号13bや図25の符号13、図26の符号13)等が一般的に用いられ、シーラント層としてはエチレン=酢酸ビニル共重合体系のものが用いられている。
或は、ポリエステルPETを基材としてナイロンやアルミ箔等の極薄い層厚(5〜50μm程度)のもの、及び接着面には同様に極薄い層厚の酢酸ビニル共重合系(EVA等)の接着層(5〜50μm程度)のシーラント材を積層した軟質の1枚式フィルム(総厚さ約100〜200μm程度のもの、図14の符号13)が用いられる例もある。
又、最近ではこれらのシール部材を直線的に、安定的に開封するための補助手段として、予め『ハーフカット』と呼ばれる(シール部材を貫通しない)切り込み線を加工し、この切り込み線に沿って開封されるシール部材も用いられている。
更に、シール部材の方式としては、1枚のフィルムでシールし、使用開始時に前記フィルムのシール部を剥離して開封するイージーピール方式(図25及び図26参照)と、前記フィルムを引き裂いて開封する方式(図14及び図24参照)もある。フィルムを引き裂く方式では、カバーフィルムとテアテープを一体化して、使用開始時にテアテープを引張り、カバーフィルムをテアテープで引き裂いて開封するテアテープ方式と呼ばれるもの(例えば、特許文献1参照)や、1枚の引き裂きシール部材を用いる方法(例えば、特許文献2〜6参照)等があり、何れも開封強度の低下や開口幅の制御が可能といった利点があるため、最近良く使用されている。
以上に述べたようなシール部材を用いた現像剤補給容器やプロセスカートリッジには、更にスライド式の蓋部材やシャッター部材を追加して構成したものもある。
その例の1つは、現像剤を補給する開口部の長さとほぼ同じのスライド式の蓋部材を開閉できるようにしており、更にその蓋部材を取り巻くようにフィルムのシール部材を構成しており、蓋部材がシール部材の牽引部材となって開口部を開閉できるようになっている。これらの構成により、単にシール部材のみの構成としているものでは、シール部材の引き出し長さが開口部長さよりも長くなってしまうことに対し、本例ではシール部材の引き出し長さを蓋部材の移動量と同じに(短く)している(例えば特許文献7)。
又は、特許文献8のようにシール部材を引き出すことにより、シール部材がスライド式開閉蓋の一部を巻き込むようにして通して連動させる構成とし、シール部材を引き出した際に、シール部材の、現像剤が付着した部分を外へ出さないように開閉蓋の面と向かい合わせた状態で引き出しができるように工夫を施したものもある。
特許文献9では従来の約半分程度の引き出し長さとなるように工夫したシール部材をスライド開閉蓋に連結し、開閉蓋を引き出すことによってシール部材を開封する。
特許文献10では、スライド開閉蓋(シャッター)を複数とし、それらのシャッターの間に引き出したシール部材を挟むようにしており、シール部材を引き出すと共にシャッターも連動して開けられるようにしている。
以上のようにシール部材が別の部材を巻き込むようにして構成したものにおいて、その課題は引き出し長さの短縮化や、シール部材に付着した現像剤を露出させないようにすることにある。
その他の例としては、特許文献11に示すように、プロセスカートリッジを構成する別部品の突起形状でシール部材のカバーシール部の一端部を押さえるものや、特許文献12に示すように、粘着テープ等の別部材でカバーシール部の一端部を押さえるものもあり、シール部材の開封性能をより向上するための工夫がなされているものもある。
特登録2629945号公報 特開昭59−013262号公報 実開昭63−060164号公報 特開平8−328369号公報 特開平11−072999号公報 特開平11−102105号公報 特開平1−280781号公報 特開平4−151682号公報 特開平4−128855号公報 特開平9−120205号公報 特開2002−040778号公報 特開2003−015393号公報
本発明は斯かる従来の技術に対し、別の課題に着目し、改良を講じたものである。
最近の現像剤補給容器やプロセスカートリッジの現像剤容器等には、従来の技術で述べたように、シール部材を引き裂いて開封するものがあり、そのカバーシール部を固着する際には、カバーシール部の一端部(自由端部を折り返す位置の近傍のことで、図14の符号Cの位置が該当する)を現像剤容器側に確実に押さえ付けられるように溶着又は接着する。
これは、シール部材を開封するときに、より確実に引き裂いて開封ができるようにするためのものである。
しかしながら、以上のようなことを施しても、特に固着条件が弱い場合や使用済み現像剤容器のリサイクル工程においては、カバーシール部の一端部の固着が不充分な場合があり、その結果シール部材の引き裂きが十分に行われずに本来残るべき残シール部(図21(C)の符号13d3が該当する)も共に引き剥がされる虞がある。
固着条件が弱い場合は、溶着時間を長くしたり、溶着温度を上げたり、接着力のより強いシール部材或は粘着剤等に変更する、等で対応は可能であるが、特に再生カートリッジで、過去に一度溶着されたシール部材の貼り付け面は多少の凹凸跡があるために、固着力が充分ではない箇所が現れ易くなる。その結果、凹凸による残シール部の固着不足及び残シール部の剥れが懸念される。
このような懸念に対応できるものとして、前記特許文献11又は12に示すような構成で対策が一応可能となる。
但し、再生カートリッジ等の既製品を再使用する場合は、特許文献に11における対応ができない(現像枠体という別部品にシール部材を押さえる突起物の無い)ものについては、突起物を別に用意するか、新たに部品を製作しなくてはならないため、効率良く再生工程を進める上で、又は管理上、多少厄介となる。又、特許文献12における対応も同様に、別の押さえ部材を組み立てる際に多少の初期熟練や精度が要求されるため、従来よりも簡単な組み立てができればより好ましい。
以上に述べた不具合や懸念を解消するために、本発明は、1つの追加部材によって、カバーシール部の一端部を精度良く確実に押さえて、品質や精度管理等の観点から、安定した開封性能と組み立て精度の管理上負担を軽減できる現像剤補給容器を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明は、電子写真画像形成装置本体に現像剤を補給する現像剤補給容器において、
前記現像剤を補給する現像剤収納部と、収納した現像剤を排出するための排出口と前記排出口を封止するシール部材とを有し、
前記シール部材は、前記排出口を密閉し、その一端を折り返して自由端とし、前記自由端を引くことで前記シール部材を引き裂いて前記排出口が開封するよう構成され、
前記シール部材は、前記排出口を直接密閉するカバーシール部と前記カバーシール部の一端から折り返して延出した自由端部から成り、
前記シール部材の折り返し部には、折り返し部によって巻き込まれる胴部及び前記排出口を密閉しているカバーシール部のうち、引き裂かれて前記現像剤補給容器側に残存すべきカバーシール部の少なくとも一部分を押さえる足部を形成したスライド部材を装着し、前記シール部材を引き裂く際に、前記自由端部を引くと前記スライド部材は、前記胴部が前記シール部材の折り返し部に巻き込まれた箇所によって押し動かされ、シール部材の引き裂き部近傍でカバーシール部の残存すべき部分を押さえることを特徴とする。
本発明によれば、シール部材(又は再シール部材)を引き裂いて引き出す時に、スライド部材がカバーシール部の残存すべき部分を直接押さえることにより、より確実な引き裂きができ、更にシール部材の引き出しによって折り返し部の移動に合わせてスライド部材が追従し、開封操作終了まで(シール部材の引き出し終了まで)引き裂き部分を直接押さえ続けることができるため、より快適な開封操作をもたらす。
又、本発明では、このスライド部材をシール部材の自由端部の幅寸法に合わせて構成することにより、位置合わせを簡単に行うことができる。
以下、本発明に係る現像剤容器、現像カートリッジ及びプロセスカートリッジを図面に則して更に詳しく説明する。
先ず、図1及び図2を参照して、本発明を適用し得るプロセスカートリッジ着脱式の電子写真画像形成装置(画像形成装置)の一例の全体構成を説明する。図1は電子写真画像形成装置Aの外観を示し、図2はプロセスカートリッジBの装着時における装置内部構成を示している。
本実施の形態の電子写真画像形成装置Aは、パーソナルコンピュータ等のホスト(外部機器)からの情報に応じて、電子写真方式の画像形成プロセスを用いて電子写真感光体に画像を形成するレーザービームプリンタである。
尚、以下の説明において、プロセスカートリッジB(図2、図3)の短手方向とは、プロセスカートリッジBを装置本体A1(図1)へ着脱する方向であり、記録媒体の搬送方向と一致している。又、プロセスカートリッジBの長手方向とは、プロセスカートリッジBを装置本体A1へ着脱する方向と交差する方向(略直交する方向)であり、記録媒体の搬送方向と交差(略直交)している。
画像形成装置Aは、電子写真画像形成プロセスによって記録媒体(例えば、記録用紙、OHPシート、布等)に画像を形成する。つまり、図2に示す画像形成装置Aは、像担持体としてドラム形状の電子写真感光体(以下、「感光体ドラム」と呼ぶ)7を有している。この感光体ドラム7を帯電手段8によって帯電させ、次いでこの感光体ドラム7に光学手段1から画像情報に応じたレーザー光を照射(走査露光)して潜像を形成する。この潜像を現像ユニット(現像装置)U1が、現像剤により現像剤像として現像する。
一方、感光体ドラム7への現像剤像の形成と同期して、カセット3aにセットした記録媒体2をピックアップローラ3b、搬送ローラ対3c,3d及びレジストローラ対3eで反転搬送する。次いで、感光体ドラム7に形成した現像剤像を転写手段としての転写ローラ4に電圧を印加することによって記録媒体2に転写する。
その後、現像剤像の転写を受けた記録媒体2を搬送ガイド3fで定着手段5へと搬送する。この定着手段5は、駆動ローラ5c及びヒータ5aを内蔵する定着ローラ5bを有する。そして、通過する記録媒体2に熱及び圧力を印加して、転写された現像剤像を定着する。
現像剤像が定着された記録媒体2を排出ローラ対3g,3h,3iで搬送し、反転経路3jを通して排出トレイ6へと排出する。排出トレイ6は、画像形成装置Aの装置本体A1の上面に設けられている。
プロセスカートリッジBはカートリッジカバー(開閉部材)A2を開閉することによって、電子写真画像形成装置Aに取り外し可能に装着できる。
次に、図3及び図4を参照して、プロセスカートリッジBについて説明する。図3はプロセスカートリッジBの外観を示し、図4はプロセスカートリッジBの概略断面を示す。
プロセスカートリッジBは、現像ユニットU1とクリーニングユニットU2とが回転可能に結合されてハウジングを構成している。そして、このハウジングが装置本体A1に取り外し可能に装着される。現像ユニットU1は、現像剤収納部の外郭としての現像剤容器枠体11と、現像手段9及び現像手段9を支持する現像枠体12とを有する。又、クリーニングユニットU2は、感光体ドラム7と、帯電手段8と、クリーニング手段10及びクリーニング枠体16と、ドラムシャッタ部材18とを有する。
プロセスカートリッジBは、図4に示すように、感光層を有する感光体ドラム7が回転され、その表面を帯電手段である帯電ローラ8への電圧印加によって一様に帯電する。次いで、光学手段1からの画像情報に応じたレーザービーム光を露光開口部1eを介して感光体ドラム7へ照射して潜像を形成する。この潜像を、現像剤を用いて現像手段9によって現像する。即ち、帯電ローラ8は、感光体ドラム7に接触して設けられており、感光体ドラム7の帯電処理を行う。尚、この帯電ローラ8は、感光体ドラム7に従動回転する。現像手段9は、感光体ドラム7の現像領域へ現像剤を供給して、感光体ドラム7に形成された潜像を現像する。
ここで、現像手段9は、内部が現像剤容器(現像剤収納部)11bとなっている現像剤容器枠体11内の現像剤を現像剤送り部材9bの回転によって、現像剤担持体(現像部材)である現像ローラ9cへ送り出す。そして、固定磁石を内蔵した現像ローラ9cを回転させると共に、現像ローラ9cの周面の現像剤量を規定する現像剤量規制部材(現像ブレード)9dによって摩擦帯電負荷を付与した現像剤層を現像ローラ9cの表面に形成する。その現像剤を感光体ドラム7の現像領域へ供給し、潜像に応じて感光体ドラム7へ転移させることによって現像剤像を形成して可視化する。
そして、転写ローラ4に現像剤像と逆極性の電圧を印加して、感光体ドラム7に形成された現像剤像を記録媒体2に転写した後に、クリーニング手段10によって感光体ドラム7上の残留現像剤を除去する。ここで、クリーニング手段10は、感光体ドラム7に当接して設けられた弾性クリーニングブレード10aによって感光体ドラム7に残留した現像剤を掻き落として、除去現像剤溜め10bへ集める。
尚、プロセスカートリッジBは、現像剤を収納する現像剤収納部11bを有する現像剤容器を形成する現像剤容器枠体11と、現像ローラ9c等の現像手段9を保持する現像室12bを形成する現像枠体12とを結合する。そして、これに感光体ドラム7、クリーニングブレード10a等のクリーニング手段10及び帯電ローラ8を取り付けたクリーニング枠体16を結合して構成している。このプロセスカートリッジBは、操作者によって装置本体A1に着脱可能である。
プロセスカートリッジBは、図3に示すように、長手方向の両端面のほぼ同一平面上に円筒形ガイド23a、短手ガイド23b、長手ガイド12cを有する。円筒形ガイド23aは、感光体ドラム7の中心線上にその中心を有する。長手ガイド12cは、プロセスカートリッジBの画像形成装置本体A1への装着方向Xとほぼ平行な方向に長く、円筒形ガイド23aに続いている。短手ガイド23bは、円筒形ガイド23aの上方に離れて位置する。
プロセスカートリッジBを画像形成装置本体A1に装着する際は次のようにして行う。即ち、カートリッジカバーA2が開かれた状態で、装着方向Xから見て装置本体A1の左右の内壁に、前下がりのそれぞれ上下2条のガイドレール(図示せず)が見える。この上側のガイドレールに短手ガイド23b、下側のガイドレールに円筒形ガイド23a及び長手ガイド12cを嵌合して斜め下方へプロセスカートリッジBを移動すると、プロセスカートリッジBは、図2に示す位置で円筒形ガイド23aがガイドレールの終端に設けた位置決め溝(図示せず)に嵌合して位置が定まる。プロセスカートリッジBの姿勢はクリーニング枠体16の上面が装置本体A1の固設部材(図示せず)に当接して定まる。尚、プロセスカートリッジBの装置本体A1からの取り外しは、上記装着操作の逆の作用で行われる。上記ガイドレール、位置決め溝等により装置本体側のプロセスカートリッジBの装着手段が構成される。
ここで、図5〜図9を参照して、現像ユニットU1について説明する。図5はプロセスカートリッジBの現像ユニットU1とクリーニングユニットU2を分離させた状態を示す。図6は現像ユニットU1を構成する現像枠体12を示し、図7は同じく現像ユニットU1を構成する現像剤容器枠体11を示す。
現像ユニットU1は、図4、図6及び図7に示すように、現像枠体12の長手方向ほぼ平行に1本ずつ存在する溶着リブ12aが、相対向する現像剤容器枠体11のフランジ11aに一体的に溶着されることで構成される。又、現像枠体12の長手方向両端部には、図6に示すように、端部シール14,15がそれぞれ両面テープで固定されている。
図8に示す現像剤排出口11cの周囲には、図7に示すように、現像剤排出口11cを密閉するためのシール部材13が溶着される。このシール部材13は、熱溶着パターンPの表面形状を成す熱溶着治具(図示せず)にて固着することができる。熱溶着パターンPの全体形状の一例を図9に示す。
続いて、シール部材13について説明する。
図10は現像剤容器枠体11(以下、略して現像剤容器と述べる場合あり)のシール部材13を固着し、更にスライド部材SBを配置した状態を示している。図10に示すように、シール部材13は、現像剤容器11の現像剤排出口11cの周縁に貼り付けられているカバーシール部13dと、これより幅の狭い折り返し部13b(これまでに述べた自由端部を指す)を有している。そして、カバーシール部13dと折り返し部13bの境にシール部材13を開封する際の最初の切り出し部(切り始め部)Cを2箇所有する(この切り出し部は、これまでに述べてきたカバーシール部の一端部であり、切り出し部Cにあるカバーシール部の端を押さえるようにスライド部材SBを配置する)。
切り出し部Cは、プロセスカートリッジBの長手方向に沿うカバーシール部13dの側縁部13d3(これまでに述べた残シール部を指す)に対しほぼ直角なカバーシール部13dの端縁部13d1と、この端縁部13d1に対して斜めになった切り出し部Cの稜線13d2とが続いた形状を有する。そして、この稜線13d2を切れ始めとして開封するように、シール部材13の開封の補助手段として引き裂きガイド13cがシール部材13の長手方向に沿って配されている。
尚、この稜線13d2はシール部材の形成においては省略することもできる。又、スライド部材SBも同様に、シール部材の開封における最低限の構成としては、省略しても開封そのものは可能である。
引き裂きガイド13cとしては、開封する部分の全長Lxに亘って、炭酸ガスレーザーRの照射(図13参照)によって形成されたシール部材を貫通しない切り込み線(ハーフカット)が2箇所施されている(図11及び図12参照)。
そして、この引き裂きガイド13cに沿ってシール部材が直線的に開封される。以下、引き裂きガイド13cを「ハーフカット」と呼ぶ。
シール部材13は、プロセスカートリッジBが使用開始されるまでの間に、現像剤容器11bに収納されている現像剤Tが現像室12bに排出されるのを防止している。
画像形成装置AにプロセスカートリッジBを新たに装着する場合、図15に示すように、シール部材13を開封方向O(プロセスカートリッジBの長手方向と略平行)へ引き抜いてから装着する。即ち、シール部材13は、現像剤容器11の現像剤排出口11cのシール部材13が引き抜かれる方向の長さより長く、例えば2倍以上に設定されている。そして、現像剤容器11の現像剤排出口11cの周縁部に固着されていないシール部材13の部分(折り返し部)13bは、現像剤容器11に固着された部分(カバーシール部)13dの上に折り返された後、その端部がプロセスカートリッジBの長手方向一端側面から突出する把手11tに固着されている。この状態で、現像剤容器枠体11は現像枠体12と結合される。
従って、操作者はシール部材13の開封に際し、把手11tを把持し、図19中矢印Oにて示す方向に引っ張ることにより、シール部材13を、折り返し部13a側から順次引き出すことができる。これによって、シール部材13は、2箇所の切り出し部Cから2条のハーフカット13cに沿って順次引き裂かれて開封される。そして、シール部材13の開封方向に対して切り出し部Cとは反対側の端部近傍でシール部材13は現像剤容器11に残存する部分(カバーシールの側縁部)13d3と切断分離される。
次に、シール部材13の切り出し部Cの近傍に設けられるスライド部材について図10〜図12を用いて説明する。
本発明によれば、シール部材13を開封する際、最初の切り出し部Cの近傍に、シール部材13の開封後に容器本体側に残存する部分(カバーシールの端縁部13d1及び側縁部13d3)がめくれ上がらないように押さえる役目を果たし、更にシール部材開封時に折り返し部と共に移動するスライド部材SBが設けられる。
スライド部材は、開封操作時には移動させるので、その際の摩擦力低減のために、表面が滑り易い材質にて好ましく形成され、例えばプラスチック材ではポリプロピレンやポリエチレン等の材質にて形成したものを好適に用いることができる。
このスライド部材は、例えば、厚手の紙等で形成しても構わない。結果的に切り出し部Cを確実に押さえ、シール部材13の開封による操作に耐えながら形状を維持、移動できるものであれば特に制限されるものではない。
図11は、シール部材を現像剤容器に固着し、スライド部材SBを配置する前の状態を示す。尚、図11では現像剤容器11にシール部材13を固着する部分(シール面部11s )のみを表している。
固着方法の一例として、シール部材13は熱溶着パターンPで熱溶着されている。この後、スライド部材SBを配置する。その配置した状態を示すのが図12である。本実施の形態では、スライド部材の材質をポリプロピレンにて形成した。寸法的にはガイドリブ11f(図中2箇所あり)の間隔L16よりも僅かに狭い幅L11とし、ガイドリブの間隔L16内に入るようにした。スライド部材SBの足部SB2の間隔L13は、カバーシール部の引き裂き幅L8よりも僅かに広い寸法とした。
ここで補足すると、スライド部材SBはシール部材13に巻き込まれるようにして移動(図21を参照)するので、シール部材によってスライド部材の位置が決まる。よって、前述のガイドリブ11fは不要とすることもできる。
本実施の形態では、現像枠体12と現像剤容器枠体11を組み立てた時に生まれる相互の隙間を確保してスライド部材の移動を検証するため、特にシール部材13の近傍にガイドリブ11fを設けているが、現像剤容器や現像枠体の剛性に問題なく、組み立て後の相互の面変形や反り等無ければガイドリブ11fが無くとも前述の隙間は確保されるので、不要にすることができる。
尚、スライド部材の厚さt2は、シール部材13の上に配置した際、ガイドリブ11aの高さt1(1.5mm)よりも僅かに低くなるようにし、本実施の形態では、1.2mmとした。現像枠体12(図6参照)を現像剤容器枠体11と組み立てる際に現像枠体の平面部12cとシール部材13との間に僅かな隙間を保持して、スライド部材の移動抵抗を少なくするためである。
尚、本実施の形態では、現像枠体と現像剤容器は超音波溶着して接合したが、接合後の現像枠体と現像剤容器との隙間は、フランジ11a(高さ1.5mm)が介在するため、相互の隙間は1.5mmに確保され、本実施の形態のスライド部材(厚さ1.2mm)は移動できるようにしている。
尚、各部の寸法は以下の通りとした。
シール部材のカバーシール部13dの長さ Lx:327mm
シール部材13の引き裂き幅 L8:37mm
シール部材の折り返し部13bの幅 L9:35mm
スライド部材SBの全幅 L11:55mm
スライド部材SBの全長 L12:35mm
スライド部材の足部の間隔 L13:38mm
スライド部材の厚さ t2:1.2mm
現像剤容器のガイドリブ11fの高さ t1:1.5mm
現像剤容器のガイドリブの間隔 L16:56mm
シール部材13にスライド部材SBを配置する場合、結果的にシール部材13の切り出し部Cを確実に押さえて、良好な引き裂き性が得られれば良く、スライド部材SBの形状や大きさ、位置等は特に限定されるものではない。しかし、配置する上でシール部材の折り返し部13bがスライド部材の胴部SB1を巻き込めるような寸法関係であり、足部SB2がカバーシール部の端縁部13d1を直接押さえ、且つ、足部の間隔L13がシール部材の引き裂き幅L8以上あることが好ましい。
又、スライド部材SBの配置の際は特に固定しなくても良いが、好ましくはごく弱い接着状態で固定または仮固定することが好ましい。これは物流を経てユーザーへ届いても、スライド部材の位置ずれを気にすることなく使用できるようにするためには好適である。或は、現像剤容器内の内圧を高めにしてシール部材を膨らませた状態でスライド部材を圧接する、等でも良く、ごく少量の接着剤を用いても良い。
本実施の形態においては、スライド部材の材質をポリプロピレン、シール部材の接触面側をPETとし、相互を超音波溶着のごく弱い条件にて剥離可能に接着した。
図11には、本実施の形態にて用いたスライド部材SBの足部SB2の大きさを、足幅L15と足部長さL14で表している。足幅L15は、切り出し部C、特に、端縁部13d1を押さえ付ける状態を達成できれば良く、シール部材13のハーフカット13cからカバーシール部13dの外郭を成す側縁部13d3までの距離L7と同等でも、それ以下としても構わない。より確実に押さえ付けるためには、足幅L15を可能な限り大きくすることが好ましい。本実施の形態では、ハーフカット13cからカバーシール部13dの側縁部13d3までの距離L7を8.5mmとし、足幅L15同じ8. 5mmとした。
足部長さL14は、切り出し部C、特に、端縁部13d1を押さえ付ける状態を達成でき、そのとき、以前にシール部材の折り返し部が胴部SB1を巻き込んでスライド部材SBを押し動かせる状態にできていれば良い。本実施の形態では、足部長さL14を25mmとし、スライド部材SBがカバーシール部の端縁部13d1から外に3mm(L4)はみだすようにし、このときの折り返し位置13aと胴部SB1までの間隔が若干量開いた状態とした。
又、スライド部材SBの位置に関する寸法は、シール部材13の開封方向の端縁部からのはみ出し量L4、シール部材13の幅方向(開封方向に略直交)のはみ出し量L5、ハーフカット13cとの隙間L6で表している。開封方向のはみ出し量L4は、切り出し部C、特に、端縁部13d1を押さえ付ける状態を達成するために必須である。
ハーフカット13cとの隙間L6においては、シール部材13のスムーズな開封を妨げることがないように隙間を開けるのが好ましい。本実施の形態では、ハーフカット13cとの隙間L6を1mmとした。
又、本実施の形態の別効果として、図9に示すシール部材13の熱溶着パターンP等の、シール部材13の固着手段の簡素化を図ることが可能となる(例えば、温度・時間・圧力等の熱溶着条件を弱く条件設定して省力化し、本実施の形態の構成によりシール部材13の着き具合をカバーすることもできる)。
以上、本実施の形態における詳細な寸法は以下の通りである。
(図10、図11参照)
シール部材13のカバーシール部13dの長さ Lx:327mm
シール部材13の全幅 L8+(2×L7):54mm
スライド部材SBの足幅 L15:8. 5mm
スライド部材SBの足部長さ L14:25mm
スライド部材の端縁部からのはみ出し量 L4:3mm
スライド部材の側縁部からの平均はみ出し量 L5:1mm
ハーフカット13cと足部SB2との隙間 L6:1mm
ハーフカット13cから側縁部13d3までの距離 L7:8.5mm。
尚、上記各実施例において、シール部材13の材料としては、一軸延伸発泡ポリプロピレン、又はポリエステルなどを用いることもできるが、上記各実施例では、二軸延伸ポリエステル(二軸延伸PET)基材にエチレン=酢酸ビニル共重合体系のシーラント層をラミネートした総厚さ128μmのフィルムを用いた。
更に説明すると、上記各実施例のシール部材13は、図13及び図14に示すように、炭酸ガスレーザーRにて連続的に熱溶融された引き裂きガイド13cを有する引き裂きガイド層13hを備えている。これにより、引き裂きガイド13cに沿ってシール部材13を開封することができる。
表層13fとしては、シール部材13の基材としての二軸延伸PETが用いられる。そして、現像剤容器枠体11の現像剤容器11bに熱溶着する場合には、熱溶着条件を最大限に拡大でき、しかも、フィルム自体の強度を保ちつつ引き裂き性能を確保するために、その厚さは10μm〜80μmが好ましく、より好ましくは12μm〜17μmとする。上記各実施例では、シール部材13の表層13fとして、厚さ12μmの二軸延伸PETを用いた。
レーザー遮断層13gとしては、炭酸ガスレーザーRを光吸収しないことは当然、炭酸ガスレーザーRにてシーラント層13j側より照射された場合に、引き裂きガイド層13hの熱溶融時の輻射熱により表層13fの結晶化が進み、フィルム強度が脆弱化することを確実に抑制するために、アルミ箔を好適に用いることができる。アルミ箔の厚さは5〜15μmが好ましく、より好ましくは7μm〜12μmとする。上記各実施例では約7μmとした。
引き裂きガイド層13hには二軸延伸PETが用いられる。炭酸ガスレーザーRに最適な光吸収を行い、レーザー照射部分13cがレーザー光の連続的照射に伴い確実に光吸収によって熱溶融し、これを引き裂きガイド13cとし得るように、更には、レーザー吸収過大でシーラント層13jのダメージが発生せず、しかも、レーザー加工スピードダウンを行わずにレーザー加工を行えるように、厚さ40μm〜70μmとすることが好ましく、より好ましくは40μm〜60μmとする。上記各実施例では約50μmとした。
シーラント層13jとしては、ヒートシール性及び接着強度が十分なエチレン=酢酸ビニル共重合体(EVA)を含むシーラント層を用いた。シーラント層13jの厚みは40μm〜80μmが好ましい。より好ましくは40μm〜60μmとする。上記各実施例では約50μmとした。
以上のようなシール部材13は、シーラント層13jに対してレーザー照射によるダメージを与えることなく、引き裂きガイド層13hを熱溶融させることができる。こうして、4層構成の内の1層をレーザー加工する。
又、表層13fからシーラント層13jまでの各層は、ドライラミネーション或は押し出しラミネーションで接着固定される。上記実施例では、ドライラミネーション或は押し出しラミネーション後のフィルムの厚さを128μmとした。
上記構成のシール部材13によれば、切り出し部Cで切れ始めた後も、切り出し幅を一定に保った状態で開封することができる。
以上のような構成で開封操作を行うと、図21(a)〜(c)に示すような流れでシール部材13の開封がなされる。折り返し位置13aは、シール部材の引き抜き操作ともに符号Wrのような移動する折り返し部となってスライド部材SBを巻き込みながら移動させる。シール部材の開封が終わったとき折り返し部13b及びカバーシール部13dは外へ引き抜かれ、スライド部材は現像剤容器枠体11と現像枠体12(図21では不図示)の中に取り残されて開封作業が終了する。
次に、以上に示したプロセスカートリッジBを用いてシール部材13の切り出し点の測定、確認を行った。測定条件、要領を図16及び図17を参照して以下に説明する。
図16は、上述のように、シール部材13を折り返して引き抜く様子を示している。この開封操作と同様にして、シール部材13の切り出し点を測定する。図17は、シール部材13の切り出し部Cの開封前及び開封後の状態を矢印を介して示している(「開封前」→「開封後」)。図16(a)は理想的な開封状態を表す切り出し部Cの状態を示し、図16(b)は切り出し点のずれが生じたときに発生するはみ出し部Dが付随した状態を示す。
つまり、図16(a)の状態では理想的な開封が行われ、はみ出し部Dが発生しない。そのため、「切り出し点のずれ量」を示すはみ出し量xは0である。一方、図16(b)の状態ではシール部材13の開封後にはみ出し部Dが発生し、はみ出し量xが生じる。
確認要領:
現像ユニットU1をプロセスカートリッジBとして完成させ、常温・常湿(23℃・50%)環境下、又、高温・高湿(40℃・95%)環境下及び低温(−20℃)環境下でそれぞれ1箇月保管した後に、図16(b)に示すように、シール部材開封後のはみ出し部Dの有無確認と、はみ出し量xの測定とを行った。
開封時の引張速度:9000mm/min
測定要領(はみ出し量xの測定):
図17及び図16(b)に示すように、シール部材開封方向O(概ね真っ直ぐ、略水平)に向けて開封して引き抜いたシール部材13の切り出し部Cにはみ出し部Dが付随しているかを確認し、付随している場合はそのはみ出し量xを測定する。
以上の要領にて、(1)スライド部材無し(従来例)、(2)スライド部材有り(実施例)、についてはみ出し量xを測定し、比較検討した。各ケース(1)〜(2)について、30サンプルずつ測定した。結果を表1に示す。
Figure 2007041193
表1に示すように、実施例に従うプロセスカートリッジBでは、はみ出し量xの低減、即ち、シール部材13の開封時の、切り始め点のずれ量の低減効果が得られ、バラツキの管理を省略できることが判明した。スライド部材の無い従来例に対して、実施例のスライド部材の有るものを用いた場合、シール部材13の切り出し部Cの破断性が向上し、はみ出し量x(切り出し点のずれ)は最大6mm(従来例)から1mmへと大幅に減少した。この結果は言い換えればシール部材の引き裂き性がさらに向上したことになる。
ここで、スライド部材のような押さえ部材にてシール部材の切り出し部を固定することによる具体的な作用を、図17を参照して説明する。
図17は、溶着条件上或は接着工程上の不具合等による固着不良(固着不足)でシール部材の固着が特に弱い状態において見られる、シール部材13の開封時の引き裂きに掛かる力を、実施例と従来例とで対比して示している。図17(a)は実施例のシール部材13における、シール部材13の開封に掛かる力の向きFと、裂け始め点ΔSにおいてシール部材13がめくれようとする方向OL、ORとを表している。又、図17(b)は、従来例のシール部材13における、開封に掛かる力の向きFと、裂け始め点ΔSにおいてシール部材がめくれようとする方向OL、ORとを表している。
シール部材13を折り返して開封しようとする場合、折り返し点Sから更に開封方向Oに向かってシール部材13を引いたとき、開封開始点ΔSにおいて、切り出し部Cでシール部材13の裂けが始まる。図17(a)に示すように、スライド部材SBを配置すると、シール部材13がめくれて剥がれようとする力Fに対抗して、剥がれを抑える作用が働く。そのため、図17(b)に示すように、押さえていない従来例よりも切り出し部Cのめくれ上がりが少なくなり、引き裂きが早く作用する。これにより、実施例によれば、開封開始時に切り出し部Cがシール部材13の折り返し部13bにつられてめくれ上がる量も少なくなり、図中左右の切り出し部Cからの、折り返し部13bのめくれ上がり方向OL、ORは、従来例よりも早く開封方向Oと平行な方向になる。これにより、実施例では、はみ出し量xのばらつきを抑えることができた。
一方、図19(b)に示す従来例においても、折り返し部13bのめくり上がり方向OL、ORは、開封方向Oといずれは平行になるが、実施例と比較すると、開封開始点ΔSの時点において、めくれ上がり方向OL、ORは剥がれようとする力Fとほぼ同じ方向のままである。その結果、切り出し部Cの裂け始めが遅れてしまう。これにより、従来例では、切り出し部Cでの切り出し点のずれ(はみ出し量x)のバラツキが大きくなる。
尚、一般に、熱溶着の条件を強くするとシール部材の固着状態も強くなる。従って、熱溶着自体に不具合が無ければ、上述の押さえ部材(スライド部材SB)による固定を行わない場合(従来例)でも、斯かる固定を行う場合と比較して切り出し点のずれの差は殆ど現れない。しかし、固着工程上の不具合などで固着力が低下する方向に固定品質のバラツキが発生する場合、熱溶着条件(溶着温度、時間、圧力等)を強くする等でシール部材13の現像剤容器枠体11への着き具合をカバーする必要が生じる。
ここで、熱溶着条件を強くし過ぎるとユーザーが開封するときの開封力上昇はもとより、シール部材13自体の固着力劣化や、複数の積層フィルムで構成したシール部材13の層間剥離等で積層の一部が剥がれる可能性がある。
これに対して、本発明に従って押さえ部材(スライド部材SB)にて固定する場合、シール部材の固定力等の条件を特に変えることなく別部材でシール部材13の上から押さえ込むので、従来の熱溶着に対して装置条件設定等の条件緩和が可能で、めくれ上がりをより簡易に抑えることができる。
尚、切り出し部Cの稜線13d2の設けられたものと、設けられていないもの、(即ち、端縁部13d1と折り返し部13bとが直角であるもの)とで、各々本発明の効果を確認したが、斯かる構成の違いにより、はみ出し量xが変化する影響は見られなかった。
以上、スライド部材SBで切り出し部Cの近傍を直接押さえることによって、切り出し点のずれ(はみ出し量x)が確実に抑えられ、より安定的な開封性能を得ることができた。
ここで、本実施例により別の効果も得られた。図22はシール部材13の開封操作を終える瞬間を示す一例図である。シール部材としては開封性能上必須ではないが、尾部13e(シール部材を長めにしている)を形成することにより、シール部材の固着工程において、溶着パターン外の部分、即ち、シール部材の掴みしろがより大きく確保できるため、組み立て作業をより容易にできる。但し、この尾部13eを長くし過ぎると、シール部材の開封が終わって外に引き抜かれる際に、この尾部が折り重なったまま(折り返し部ができたまま)の状態で引き抜かれ、シール部材同士の摩擦によってシール部材引き抜き抵抗力が発生し、ユーザーが不快に感じる虞がある。
本発明においてシール部材を引き抜く際は、シール部材が必ずスライド部材を周るようにして通過しなければならないため、シール部材同士の摩擦が回避されこのような不具合の心配が無くなる。
次に、図18〜図20を参照して、本発明の他の適用例について説明する。尚、図中、上記実施例と同様の機能を有する要素には同一符号を付している。
図18は、画像形成装置本体の現像装置に設けられたホッパー容器50(図19参照)へ現像剤を補給するための現像剤補給容器(現像剤容器)40であり、シール部材13が固着された様子を示している。又、図19は、この現像剤容器11bを画像形成装置本体のホッパー容器50へ装着した状態を示している。
つまり、例えば複写機等の画像形成装置において、装置本体に設けられた現像装置に現像剤を供給するために、現像装置に連結された補給用現像剤受け入れ用のホッパー容器50が設けられている。そして、このホッパー容器50に、補給用現像剤が充填された現像剤容器40から現像剤を移し替えることで現像剤の補給を行う。
図18に示すように、現像剤容器40は、現像剤収納部11bと、現像剤収納部11b内の現像剤をホッパー容器50へと排出するための現像剤排出口11cとを有する。そして、この現像剤排出口11cの周縁部に、上述のプロセスカートリッジBの現像剤容器11に設けたものと同様のシール部材13が貼り付けられている。これにより、現像剤排出口11cは封止されて現像剤収納部11bは使用前において密閉されている。
このシール部材13は、現像剤容器40の現像剤排出口11cのシール部材13が引き抜かれる方向(図中矢印O)の長さより長く、例えば2倍以上に設定されている。そして、現像剤容器40の現像剤排出口11cの周縁部に固着されていないシール部材13の部分(折り返し部)13bは、現像剤容器40に固着された部分(カバーシール部)13dの上に折り返された後、その端部が操作者によって引っ張ることが可能なように、現像剤容器40の外へと導かれている。
シール部材13は、現像剤容器40がホッパー容器50に装着された状態で、上記プロセスカートリッジBのシール部材13と概略同様にして、引き抜き除去される。尚、詳しい説明は省略するが、通常、シール部材13とは別に、例えばシール部材13の引き抜きに従動して開く蓋(図示せず)が現像剤容器40、ホッパー容器50に設けられており、シール部材13を開封した後にこれらの蓋を閉じてから現像剤容器40をホッパー容器50から離脱させる。これにより、現像剤容器40による現像剤補給時の現像剤飛散を防止する対策が成されている。
図20は、上記実施例と同様にして、シール部材13にスライド部材SBを組み立てた状態を示す。実施例では、切り出し部Cの近傍にスライド部材SBで固定する。
図20において、シール部材13、スライド部材SBの寸法・位置関係は、上述の実施例と全く同一とした。そして、上述の確認要領にて、切り出し点のずれ量低減効果を測定、確認したところ、表1の結果と同様、本発明に従って構成された現像剤容器においては、シール部材13の開封時における切れ出し点のずれ量の低減効果が得られ、バラツキの管理を省略し得ることが判明した。
以上説明したように、本発明によれば、シール部材13の固着が比較的弱い状態であっても、確実に切り出し部分Cで切れてスムーズな開封を行うことができ、開封後に残される部分が剥がれるのを防止することができる。
これにより、少なくとも「ハーフカット」部13cが施されたシール部材13において、ハーフカット13cの加工深さを更に深く入れるための装置、設定、使用設定並びに工程管理の難度アップに起因するコストアップを抑えることが可能である。
尚、上記各実施例では、スライド部材SBを図10に示すような形状を一例としているが、その他、図23(a),(b)に示すような形状でも良く、特に限定しない。
図23(a)に示すような形状の場合、頭部SB3を、図27に示すような現像剤容器11のシール部材引き出し口11gに嵌合する(例えばL22をL21よりも僅かに小さくする等)構成にすることにより、引き出し口キャップ31の代替部材として引き出し口の現像剤洩れ隙間の密閉と、シール部材引き抜き摩擦力の低減(引き出し口キャップ31とシール部材の摩擦力低減)ができた。
又、上述では、プロセスカートリッジ、現像剤補給容器に本発明を適用した実施例について説明したが、現像手段(現像剤担持体、現像剤量規制部材等)と、現像剤を収納した現像剤容器とを一体的にカートリッジ化した、画像形成装置本体に着脱可能な現像カートリッジ(現像装置)においても、現像剤容器を封止するシール部材に同様に適用可能である。現像カートリッジは、上述のプロセスカートリッジBの構成要素から、現像ユニットU1以外の要素の除いたものであると考えることができるので、シール部材、スライド部材に関する上述の全ての構成が当て嵌る。従って、ここでは詳しい説明は省略し、上記説明を援用する。
本発明を適用し得るプロセスカートリッジを着脱可能な電子写真画像形成装置(レーザービームプリンタ)の一例の外観斜視図である。 図1の電子写真画像形成装置の内部構成を示す概略縦断面図である。 図1の電子写真画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジの一例の外観斜視図である。 図3のプロセスカートリッジの内部構成を示す概略縦断面図である。 図3のプロセスカートリッジの現像ユニット(U1)とクリーニングユニット(U2)を分離した状態を示す外観斜視図である。 図3のプロセスカートリッジの現像ユニットを構成する現像枠体の外観斜視図である。 図3のプロセスカートリッジの現像ユニットを構成する現像剤容器枠体の外観斜視図である。 図3のプロセスカートリッジの、現像剤容器の外観斜視図である。 シール部材の熱溶着パターンの一例を説明するための現像剤容器枠体の外観図である。 シール部材が固着された現像剤容器枠体を示す図であり、スライド部材を配置した実施例の拡大図である。 シール部材が固着された現像剤容器枠体を示す略図であり、スライド部材を配置する前の図である。 シール部材が固着された現像剤容器枠体を示す略図であり、スライド部材を配置した時の図である。 シール部材の層構成の一実施例を示す概略拡大断面図である。 シール部材の一実施例の全体構成を示す概略斜視図である。 シール部材を引き抜いた様子を示す現像剤容器枠体の外観図である。 シール部材の切り出し部の状態を説明するためのシール部材の概略図であり(「開封前→開封後」)、(a)理想的な開封状態、(b)はみ出し部が付随した状態をそれぞれ示す。 シール部材の固着が特に弱い状態において見られるシール部材開封時の引き裂きに掛かる力を本発明の実施例(a)と従来例(b)とで対比して示す説明図である。 本発明を適用し得る画像形成装置本体の現像装置に設けられたホッパー容器に現像剤を供給するための現像剤補給容器(現像剤容器)の一例の外観斜視図である。 現像剤補給容器(現像剤容器)を画像形成装置本体へ装着した状態を示す概略断面図である。 スライド部材を用いた他の適用例を説明するための図であり、スライド部材の、他の実施例の拡大図である。 本発明における、開封操作の流れを示す図である。(a)開封前、(b)開封操作中、(c)開封終了 本発明における別の効果を示す図である。 スライド部材を用いた他の形状例を説明するための図である。 従来のシール部材の一例を示す図である。 従来のシール部材の一例を示す図である。 従来のシール部材の一例を示す図である。 現像剤容器のシール引き出し口と引き出し口キャップを示す図である。
符号の説明
1 光学手段
2 記録媒体
4 転写ローラ(転写手段)
5 定着手段
7 感光体ドラム(電子写真感光体、像担持体)
8 帯電ローラ(帯電手段)
9 現像手段
10 クリーニング手段
11 現像剤容器枠体
11a フランジ
11b 現像剤容器
11c 現像剤排出口
11f ガイドリブ
11s シール面部
12 現像枠体
12a 溶着リブ
12b 現像室
12c 平面部
13 シール部材(シール部材)
13a 折り返し位置
13b 折り返し部(自由端部)
13c 引き裂きガイド(ハーフカット)
13d カバーシール部
13d1 カバーシール部の端縁部
13d2 切り出し部の稜線
13d3 カバーシール部の側縁部
13e 尾部
13f 表層
13g レーザー遮断層
13h 引き裂きガイド層
13j シーラント層
16 クリーニング枠体
31 シール部材引き出し口キャップ
40 現像剤容器(現像剤容器)
50 ホッパー容器
A 電子写真画像形成装置
A1 画像形成装置本体
B プロセスカートリッジ
C 切り出し部(切り始め部、切り出し部)
D はみ出し部
P 熱溶着パターン
SB スライド部材
T 現像剤
U1 現像ユニット(現像装置)
U2 クリーニングユニット
Wr 折り返し位置(開封操作時)

Claims (1)

  1. 電子写真画像形成装置本体に現像剤を補給する現像剤補給容器において、
    前記現像剤を補給する現像剤収納部と、収納した現像剤を排出するための排出口と前記排出口を封止するシール部材とを有し、
    前記シール部材は、前記排出口を密閉し、その一端を折り返して自由端とし、前記自由端を引くことで前記シール部材を引き裂いて前記排出口が開封するよう構成され、
    前記シール部材は、前記排出口を直接密閉するカバーシール部と前記カバーシール部の一端から折り返して延出した自由端部から成り、
    前記シール部材の折り返し部には、折り返し部によって巻き込まれる胴部及び前記排出口を密閉しているカバーシール部のうち、引き裂かれて前記現像剤補給容器側に残存すべきカバーシール部の少なくとも一部分を押さえる足部を形成したスライド部材を装着し、前記シール部材を引き裂く際に、前記自由端部を引くと前記スライド部材は、前記胴部が前記シール部材の折り返し部に巻き込まれた箇所によって押し動かされ、シール部材の引き裂き部近傍でカバーシール部の残存すべき部分を押さえることを特徴とする現像剤補給容器。
JP2005223882A 2005-08-02 2005-08-02 現像剤補給容器 Withdrawn JP2007041193A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005223882A JP2007041193A (ja) 2005-08-02 2005-08-02 現像剤補給容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005223882A JP2007041193A (ja) 2005-08-02 2005-08-02 現像剤補給容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007041193A true JP2007041193A (ja) 2007-02-15

Family

ID=37799246

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005223882A Withdrawn JP2007041193A (ja) 2005-08-02 2005-08-02 現像剤補給容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007041193A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012103287A (ja) * 2010-11-05 2012-05-31 Canon Inc 現像装置、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012103287A (ja) * 2010-11-05 2012-05-31 Canon Inc 現像装置、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20140079432A1 (en) Developer accommodating container, developer accommodating unit, process catridge, electrophotographic image forming apparatus
JP2014149511A (ja) 現像剤収納容器、プロセスカートリッジ、電子写真画像形成装置
JP3977035B2 (ja) 現像剤容器の製造方法
JP3495916B2 (ja) シール部材及びトナー容器
JP3281483B2 (ja) 現像装置及びプロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP5489883B2 (ja) カートリッジ
JP3118078B2 (ja) プロセスカートリッジ
JP3486555B2 (ja) トナー供給容器
JP2002169366A (ja) プロセスカートリッジ
JP3710385B2 (ja) トナー補給容器及びプロセスカートリッジ
JP2007041193A (ja) 現像剤補給容器
JP3437340B2 (ja) 画像形成装置、プロセスカートリッジ及び現像装置
JP2002040780A (ja) トナーシール及びトナー収納容器及び現像カートリッジ及びプロセスカートリッジ
JP3825961B2 (ja) 現像装置
JP2007133198A (ja) 現像剤収納容器及びプロセスカートリッジ及びシール部材の開封方法
JP4046992B2 (ja) 現像剤補給容器の製造方法及びプロセスカートリッジの製造方法
JP2003015394A (ja) シール部材、現像剤容器、現像カートリッジ及びプロセスカートリッジ
JP2003015393A (ja) 現像剤容器、現像カートリッジ及びプロセスカートリッジ
JP2004126142A (ja) 現像剤補給容器、現像カートリッジ及びプロセスカートリッジの製造方法、及びシール治具
JPH0777864A (ja) 現像剤収納容器及び現像装置及びプロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP3486554B2 (ja) シールフィルムの取り付け方法
JP4154177B2 (ja) 現像剤収納容器、現像カートリッジ、及びプロセスカートリッジの製造方法、並びにこれらに用いる溶着装置
JP2012226253A (ja) 現像装置及びプロセスカートリッジ
JP2005258027A (ja) 現像剤補給容器及びその製造方法
JP2002162818A (ja) トナー補給容器及びプロセスカートリッジ及びそれらの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081007