JP2007038637A - 成形品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ファンブレード101中央部が冷却固化し結晶化を開始するのに合わせて、スライドプレート18をスライドして型プレート16、17の対向する薄肉部内壁面16a、17aの間隔を拡大し、ファンブレード101の拘束を解除する。これにより、ファンブレード101は、ファンブレード101より遅れて冷却されるシュラウドリング103の結晶化収縮に応じて移動することが可能になり、クラックの発生を防止できる。
【選択図】図11
Description
型閉めした金型(1)の製品部(30)に溶融樹脂を射出充填する充填工程と、
充填工程で充填した製品部(30)内の溶融樹脂を拘束した状態で冷却固化する冷却工程と、
金型(1)を型開きして製品部(30)から冷却工程で固化した成形品(100)を取り出す離型工程を備え、
厚肉部(102、103)と厚肉部(102、103)より肉厚が薄い薄肉部(101)とが交差した形状の成形品(100)を成形する成形品の製造方法であって、
冷却工程では、予め設定した充填工程での溶融樹脂の充填から第1所定時間後に、金型(1)による薄肉部(101)の拘束を解除し、
離型工程では、冷却工程における薄肉部(101)の拘束の解除後、充填工程での溶融樹脂の充填から第2所定時間後に、型開きして少なくとも厚肉部(102)を金型(1)の一部から離脱させることを特徴としている。
金型(1)は、固定型(10)と可動型(20)とからなるとともに、固定型(10)と可動型(20)とのそれぞれに薄肉部(101)を挟んで対向する薄肉部内壁面(16a、17a、26a、27a)を有し、
離型工程において金型(1)を型開きする際に、固定型(10)の薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を、可動型(20)の薄肉部内壁面(26a、27a)の間隔より大きくすることを特徴としている。
厚肉部(102、103)と厚肉部(102、103)より肉厚が薄い薄肉部(101)とが交差した形状の成形品(100)に対応した形状の製品部(30)を有する金型(1)と、
製品部(30)に溶融樹脂を射出充填する射出充填手段(40)と、
金型(1)の動作および射出充填手段(40)の動作を制御する制御手段(50)とを備える成形装置を用い、
制御手段(50)が、射出充填手段(40)により製品部(30)に溶融樹脂を充填した第1所定時間後に予め設定されたタイマー手段(51)により、金型(1)による薄肉部(101)の拘束を解除することを特徴としている。
上記一実施形態では、シロッコファン100の薄肉部であるファンブレード101の間を3枚の型部材で構成し、冷却工程では、薄肉部中央部の結晶化開始に合わせて、そのうちの1枚の型部材(スライドプレート18)をスライドして、ファンブレード101の拘束を解除するであったが、薄肉部に沿う部分を2枚以上の型部材で構成し、そのうちの1枚以上の型部材をスライドして、薄肉部の拘束を解除するものであればよい。
10 固定型
15 ゲート
16、17 型プレート(型部材)
16a、17a 内壁面(薄肉部内壁面、固定型の薄肉部内壁面)
18 スライドプレート(型部材、変更手段の一部)
19 サーボモータ(駆動手段、変更手段の一部)
20 可動型
26、27 型プレート(型部材)
26a、27a 内壁面(薄肉部内壁面、可動型の薄肉部内壁面)
28 スライドプレート(型部材、変更手段の一部)
29 サーボモータ(駆動手段、変更手段の一部)
30 製品部
30a 内壁面
31 ファンブレード成形部(薄肉部成形部位)
40 射出ユニット(射出充填手段)
50 制御装置(制御手段)
51 タイマー(タイマー手段)
100 シロッコファン(成形品)
101 ファンブレード(薄肉部)
102 ディスク部(厚肉部)
103 シュラウドリング(厚肉部)
116 型プレート(型部材)
117 スライドプレート(型部材、変更手段の一部)
116a、117a 内壁面(薄肉部内壁面、固定型の薄肉部内壁面)
Claims (19)
- 型閉めした金型(1)の製品部(30)に溶融樹脂を射出充填する充填工程と、
前記充填工程で充填した前記製品部(30)内の溶融樹脂を拘束した状態で冷却固化する冷却工程と、
前記金型(1)を型開きして前記製品部(30)から前記冷却工程で固化した成形品(100)を取り出す離型工程を備え、
厚肉部(102、103)と前記厚肉部(102、103)より肉厚が薄い薄肉部(101)とが交差した形状の成形品(100)を成形する成形品の製造方法であって、
前記冷却工程では、予め設定した前記充填工程での溶融樹脂の充填から第1所定時間後に、前記金型(1)による前記薄肉部(101)の前記拘束を解除し、
前記離型工程では、前記冷却工程における前記拘束解除後、前記充填工程での前記充填から第2所定時間後に、型開きして少なくとも前記厚肉部(102)を前記金型(1)の一部から離脱させることを特徴とする成形品の製造方法。 - 前記第1所定時間は、前記溶融樹脂が冷却固化する過程における収縮特性もしくはその関連特性に基づいて設定されることを特徴とする請求項1に記載の成形品の製造方法。
- 前記冷却工程では、前記製品部(30)を形成する前記金型(1)の内壁面(30a)のうち、前記薄肉部(101)を挟んで対向する薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を拡大して摩擦結合を少なくし、前記薄肉部(101)の前記拘束を解除することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の成形品の製造方法。
- 前記冷却工程では、前記薄肉部(101)の厚さ方向中央部の樹脂温度もしくはその関連値から求めた前記第1所定時間後に、前記製品部(30)を形成する前記金型(1)の内壁面(30a)のうち、前記薄肉部(101)を挟んで対向する薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を拡大して摩擦結合を少なくし、前記薄肉部(101)の前記拘束を解除することを特徴とする請求項1に記載の成形品の製造方法。
- 前記金型(1)は、前記薄肉部(101)に沿う部分を、複数層の型部材(16、17、18)により構成しており、
前記冷却工程では、前記複数層の型部材(16、17、18)のうち少なくとも1層の型部材(18)をスライドして、前記薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を拡大することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の成形品の製造方法。 - 前記離型工程では、前記冷却工程に対し、前記薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を更に拡大することを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか1つに記載の成形品の製造方法。
- 前記金型(1)は、固定型(10)と可動型(20)とからなるとともに、前記固定型(10)と前記可動型(20)とのそれぞれに前記薄肉部(101)を挟んで対向する前記薄肉部内壁面(16a、17a、26a、27a)を有し、
前記離型工程において前記金型(1)を型開きする際に、前記固定型(10)の前記薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を、前記可動型(20)の前記薄肉部内壁面(26a、27a)の間隔より大きくすることを特徴とする請求項3ないし請求項6のいずれか1つに記載の成形品の製造方法。 - 前記離型工程において前記製品部(30)から前記成形品(100)を取り出す際に、前記可動型(20)の前記薄肉部内壁面(26a、27a)の間隔を、前記冷却工程に対し更に拡大することを特徴とする請求項7に記載の成形品の製造方法。
- 前記充填工程では、前記製品部(30)の前記薄肉部成形部位(31)の延設方向に設けられたゲート(15)から、前記薄肉部形成部位(31)に向かって溶融樹脂を注入することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1つに記載の成形品の製造方法。
- 前記成形品(100)は、前記薄肉部(101)を複数有し、
前記充填工程では、前記製品部(30)の複数の前記薄肉部成形部位(31)のそれぞれに対応して設けられた複数の前記ゲート(15)から、前記薄肉部成形部位(31)に向かって溶融樹脂を注入することを特徴とする請求項9に記載の成形品の製造方法。 - 前記充填工程では、前記金型(1)の内壁面(30a)の温度を、射出充填する樹脂の流動特性および収縮特性に基づいて設定した所定温度とすることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1つに記載の成形品の製造方法。
- 前記成形品(100)に対応した形状の前記製品部(30)を有する前記金型(1)と、
前記製品部(30)に溶融樹脂を射出充填する射出充填手段(40)と、
前記金型(1)の動作および前記射出充填手段(40)の動作を制御する制御手段(50)とを備える成形装置を用い、
前記制御手段(50)が、前記射出充填手段(40)により前記製品部(30)に溶融樹脂を充填した前記第1所定時間後に予め設定されたタイマー手段(51)により、前記金型(1)による前記薄肉部(101)の拘束を解除することを特徴とする請求項1に記載の成形品の製造方法。 - 前記金型(1)は、前記薄肉部(101)に沿う部分を、複数層の型部材(16、17、18)により構成しており、
前記制御手段(50)が、前記複数層の型部材(16、17、18)のうち少なくとも1層の型部材(18)をスライドして、前記薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を拡大することを特徴とする請求項12に記載の成形品の製造方法。 - 前記制御手段(50)が、前記薄肉部(101)の厚さ方向中央部の樹脂温度もしくはその関連値から求めた前記第1所定時間後に、前記製品部(30)を形成する前記金型(1)の内壁面(30a)のうち、前記薄肉部(101)を挟んで対向する薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を拡大して摩擦結合を少なくし、前記薄肉部(101)の前記拘束を解除することを特徴とする請求項12または請求項13に記載の成形品の製造方法。
- 前記制御手段(50)が、前記冷却工程に対し、前記薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を、前記金型(1)を型開きして前記製品部(30)から固化した成形品(100)を取り出すときには、更に拡大することを特徴とする請求項12ないし請求項14のいずれか1つに記載の成形品の製造方法。
- 前記金型(1)は、
前記複数層の型部材(16、17、18)のうち少なくとも1層のスライド可能な楔形状の型部材(18)と、
このスライド可能な型部材(18)をスライド駆動する駆動手段(19)とを有することを特徴とする請求項5または請求項13に記載の成形品の製造方法。 - 前記複数層の型部材(16、17、18)は、3層の型部材(16、17、18)であり、
前記3層の型部材(16、17、18)のうち、中央層の型部材(18)を、前記スライド可能な型部材(18)とし、
前記駆動手段(19)は、前記スライド可能な型部材(18)を、前記薄肉部(101)の延設方向と略同一方向にスライド駆動することを特徴とする請求項16に記載の成形品の製造方法。 - 前記複数層の型部材(116、117)は、2層の型部材(116、117)であり、
前記2層の型部材(116、117)のうち、片方の型部材(117)を、前記スライド可能な型部材(117)とし、
前記駆動手段(19)は、前記スライド可能な型部材(117)を、前記薄肉部(101)の延設方向と略同一方向にスライド駆動することを特徴とする請求項16に記載の成形品の製造方法。 - 前記成形品(100)は遠心式ファン(100)であり、
前記薄肉部(101)は前記遠心式ファン(100)のファンブレード(101)であることを特徴とする請求項1ないし請求項18のいずれか1つに記載の成形品の製造方法。
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