JP2007038637A - 成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形品の厚肉部と薄肉部とが交差接続する箇所において発生するクラックを防止することが可能な成形品の製造方法を提供すること。
【解決手段】ファンブレード101中央部が冷却固化し結晶化を開始するのに合わせて、スライドプレート18をスライドして型プレート16、17の対向する薄肉部内壁面16a、17aの間隔を拡大し、ファンブレード101の拘束を解除する。これにより、ファンブレード101は、ファンブレード101より遅れて冷却されるシュラウドリング103の結晶化収縮に応じて移動することが可能になり、クラックの発生を防止できる。
【選択図】図11

Description

本発明は、樹脂成形品の製造方法に関し、特に肉厚が異なる部位を有する成形品を成形する方法に関する。
従来技術として、例えば下記特許文献1に開示された樹脂成形装置がある。この従来技術の成形装置は、シロッコファンを成型する金型からなるものである。
特開2004−34548号公報
上記特許文献1では詳細な説明はなされていないが、一般的に、シロッコファン等の遠心式ファンは、複数のファンブレード、ファンブレードと回転軸とを連結するためのディスク部、およびディスク部の接続部位とは反対側においてファンブレード相互を連結するシュラウドリング等により構成され、各部は略同一の厚さとなるように形成されている。
これに対し、近年、遠心式ファンのニーズとしてファンの小径化があり、ファン小径化のためにファンブレードの薄肉化が望まれている。これは、ファンブレードを薄肉化すると、空気流動抵抗の低下により風量増加が可能であり、軽量化に伴なうモーメント低下により高速回転が可能となるためである。
そこで、本発明者らは、ファンブレードを薄肉化したシロッコファンを成形したところ、ファンブレードとディスク部との接続箇所や、ファンブレードとシュラウドリングとの接続箇所、すなわち厚肉部と薄肉部とが交差接続する箇所において、クラックを生じるという不具合が発生した。
本発明者らは、この不具合について鋭意調査検討を行ない、不具合の原因は、薄肉部であるファンブレードと厚肉部であるディスク部、シュラウドリングとの成形時の冷却時間差にあることを見出した。
具体的には、先に冷却固化する薄肉部と薄肉部より遅れて冷却固化する厚肉部との収縮状態の差により、薄肉部と厚肉部との交差接続点において応力が発生し、クラックを生じさせるということを見出した。
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、成形品の厚肉部と薄肉部とが交差接続する箇所において発生するクラックを防止することが可能な成形品の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明の成形方法では、
型閉めした金型(1)の製品部(30)に溶融樹脂を射出充填する充填工程と、
充填工程で充填した製品部(30)内の溶融樹脂を拘束した状態で冷却固化する冷却工程と、
金型(1)を型開きして製品部(30)から冷却工程で固化した成形品(100)を取り出す離型工程を備え、
厚肉部(102、103)と厚肉部(102、103)より肉厚が薄い薄肉部(101)とが交差した形状の成形品(100)を成形する成形品の製造方法であって、
冷却工程では、予め設定した充填工程での溶融樹脂の充填から第1所定時間後に、金型(1)による薄肉部(101)の拘束を解除し、
離型工程では、冷却工程における薄肉部(101)の拘束の解除後、充填工程での溶融樹脂の充填から第2所定時間後に、型開きして少なくとも厚肉部(102)を金型(1)の一部から離脱させることを特徴としている。
これによると、冷却工程では、金型(1)製品部(30)への溶融樹脂充填から第1所定時間後には、金型(1)による成形品(100)の薄肉部(101)の拘束が解除される。この溶融樹脂充填から第1所定時間後に、成形品(100)の薄肉部(101)と厚肉部(102、103)との収縮状態に差があったとしても、先に冷却固化した薄肉部(101)の拘束が解除され、薄肉部(101)は厚肉部(102、103)の収縮に応じて移動することが可能になる。したがって、厚肉部(102、103)と薄肉部(101)との交差接続点における応力発生を抑制することができる。このようにして、厚肉部(102、103)と薄肉部(101)とが交差接続する箇所において発生するクラックを防止することが可能である。
また、請求項2に記載の発明の成形方法では、前記第1所定時間は、溶融樹脂が冷却固化する過程における収縮特性もしくはその関連特性に基づいて設定されることを特徴としている。
これによると、成形品(100)の薄肉部(101)と厚肉部(102、103)との収縮状態の差に応じた前記第1所定時間を設定でき、厚肉部(102、103)と薄肉部(101)との交差接続点における応力発生を確実に抑制することができる。したがって、厚肉部(102、103)と薄肉部(101)とが交差接続する箇所において発生するクラックを確実に防止することが可能である。
また、請求項3に記載の発明の成形方法のように、冷却工程では、製品部(30)を形成する金型(1)の内壁面(30a)のうち、薄肉部(101)を挟んで対向する薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を拡大して摩擦結合を少なくし、薄肉部(101)の拘束を解除することができる。
また、請求項4に記載の発明の成形方法では、冷却工程では、薄肉部(101)の厚さ方向中央部の樹脂温度もしくはその関連値から求めた前記第1所定時間後に、製品部(30)を形成する金型(1)の内壁面(30a)のうち、薄肉部(101)を挟んで対向する薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を拡大して摩擦結合を少なくし、薄肉部(101)の前記拘束を解除することを特徴としている。
これによると、薄肉部(101)と薄肉部(101)より遅れて冷却固化する厚肉部(102、103)との収縮状態の差の発生に応じて、薄肉部(101)を挟んで対向する薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を拡大して薄肉部(101)との摩擦結合を少なくし、薄肉部(101)の拘束を解除し、薄肉部(101)と厚肉部(102、103)との交差接続点における応力発生を確実に抑制することができる。したがって、薄肉部(101)と厚肉部(102、103)とが交差接続する箇所において発生するクラックを確実に防止することが可能である。
また、請求項5に記載の発明の成形方法のように、金型(1)の成形品(100)薄肉部(101)に沿う部分を複数層の型部材(16、17、18)により構成し、冷却工程では、これら複数層の型部材(16、17、18)のうち少なくとも1層の型部材(18)をスライドして、容易に薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を拡大することができる。
また、請求項6に記載の発明の成形方法では、離型工程では、冷却工程に対し、薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を更に拡大することを特徴としている。
これによると、金型(1)型開き時や成形品(100)取り出し時に、薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を大きく拡大して、成形品(100)の薄肉部(101)の拘束を確実に解除した状態とすることができる。したがって、金型(1)型開き時や成形品(100)取り出し時に、成形品(100)の薄肉部(101)に不要な応力が付勢され難い。
また、請求項7に記載の発明の成形方法では、
金型(1)は、固定型(10)と可動型(20)とからなるとともに、固定型(10)と可動型(20)とのそれぞれに薄肉部(101)を挟んで対向する薄肉部内壁面(16a、17a、26a、27a)を有し、
離型工程において金型(1)を型開きする際に、固定型(10)の薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を、可動型(20)の薄肉部内壁面(26a、27a)の間隔より大きくすることを特徴としている。
一般的に、金型(1)を型開きするときには、成形品(100)は、可動型(20)側に保持され、固定型(10)側から離される。請求項7に記載の発明によれば、成形品(100)に対する固定型(10)側の拘束解除を可動型(20)側より確実に行なうことができる。したがって、金型(1)を型開きするときに、成形品(100)を可動型(20)側に保持し固定型(10)側から確実に引き離すことができる。
また、請求項8に記載の発明の成形方法のように、離型工程において製品部(30)から成形品(100)を取り出す際に、可動型(20)の薄肉部内壁面(26a、27a)の間隔を、冷却工程に対し更に拡大すれば、型開き時に可動型(20)側に保持した成形品(100)を容易に取り出すことができる。
また、請求項9に記載の発明の成形方法では、充填工程では、製品部(30)の薄肉部成形部位(31)の延設方向に設けられたゲート(15)から、薄肉部形成部位(31)に向かって溶融樹脂を注入することを特徴としている。
これによると、金型(1)製品部(30)の薄肉部成形部位(31)に溶融樹脂を注入し易い。したがって、薄肉部(101)を有する成形品(100)の成形であっても射出圧力を抑制することができる。
また、請求項10に記載の発明の成形方法では、成形品(100)は、薄肉部(101)を複数有し、充填工程では、製品部(30)の複数の薄肉部成形部位(31)のそれぞれに対応して設けられた複数のゲート(15)から、薄肉部成形部位(31)に向かって溶融樹脂を注入することを特徴としている。
これによると、金型(1)製品部(30)の複数の薄肉部成形部位(31)に溶融樹脂を注入し易い。したがって、複数の薄肉部(101)を有する成形品(100)の成形であっても射出圧力を抑制することができる。
また、請求項11に記載の発明の成形方法では、充填工程では、金型(1)の内壁面(30a)の温度を、射出充填する樹脂の流動特性および収縮特性に基づいて設定した所定温度とすることを特徴としている。
これによると、製品部(30)内に注入した溶融樹脂を、冷却工程での収縮特性を考慮しつつ、比較的高温で低粘度を維持したまま充填することが可能である。したがって、薄肉部(101)を有する成形品(100)であっても、容易に成形することが可能である。
また、請求項12に記載の発明の成形方法では、
厚肉部(102、103)と厚肉部(102、103)より肉厚が薄い薄肉部(101)とが交差した形状の成形品(100)に対応した形状の製品部(30)を有する金型(1)と、
製品部(30)に溶融樹脂を射出充填する射出充填手段(40)と、
金型(1)の動作および射出充填手段(40)の動作を制御する制御手段(50)とを備える成形装置を用い、
制御手段(50)が、射出充填手段(40)により製品部(30)に溶融樹脂を充填した第1所定時間後に予め設定されたタイマー手段(51)により、金型(1)による薄肉部(101)の拘束を解除することを特徴としている。
これによると、制御手段(50)が射出充填手段(40)により製品部(30)に溶融樹脂を充填した後、タイマー手段(51)が予め設定された第1所定時間をカウントしたときに、制御手段(50)が金型(1)による薄肉部(101)の拘束を解除する。
制御手段(50)のこの金型(1)動作制御により、成形品(100)の厚肉部(102、103)と薄肉部(101)との交差接続点における応力発生を容易に抑制することができる。したがって、厚肉部(102、103)と薄肉部(101)とが交差接続する箇所において発生するクラックを容易に防止することが可能である。
また、請求項13に記載の発明の成形方法のように、金型(1)は、薄肉部(101)に沿う部分を、複数層の型部材(16、17、18)により構成し、制御手段(50)が、複数層の型部材(16、17、18)のうち少なくとも1層の型部材(18)をスライドして、薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を拡大することができる。
また、請求項14に記載の発明の成形方法では、制御手段(50)が、薄肉部(101)の厚さ方向中央部の樹脂温度もしくはその関連値から求めた前記第1所定時間後に、製品部(30)を形成する金型(1)の内壁面(30a)のうち、薄肉部(101)を挟んで対向する薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を拡大して摩擦結合を少なくし、薄肉部(101)の拘束を解除することを特徴としている。
これによると、制御手段(50)が、薄肉部(101)と薄肉部(101)より遅れて冷却固化する厚肉部(102、103)との収縮状態の差の発生に応じて、薄肉部(101)を挟んで対向する薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を拡大して薄肉部(101)との摩擦結合を少なくし、薄肉部(101)の拘束を解除し、薄肉部(101)と厚肉部(102、103)との交差接続点における応力発生を確実に抑制することができる。したがって、薄肉部(101)と厚肉部(102、103)とが交差接続する箇所において発生するクラックを確実に防止することが可能である。
また、請求項15に記載の発明の成形方法では、制御手段(50)が、冷却工程に対し、薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を、金型(1)を型開きして製品部(30)から固化した成形品(100)を取り出すときには、更に拡大することを特徴としている。
これによると、制御手段(50)が、金型(1)型開き時や成形品(100)取り出し時に、薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を大きく拡大して、成形品(100)の薄肉部(101)の拘束を確実に解除した状態とすることができる。したがって、金型(1)型開き時や成形品(100)取り出し時に、成形品(100)の薄肉部(101)に不要な応力が付勢され難い。
また、請求項16に記載の発明の成形方法では、金型(1)は、複数層の型部材(16、17、18)のうち少なくとも1層のスライド可能な楔形状の型部材(18)と、このスライド可能な型部材(18)をスライド駆動する駆動手段(19)とを有することを特徴としている。
これによると、駆動手段(19)によりスライド可能な楔形状の型部材(18)をスライド駆動して、容易に薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を拡大することができる。
また、請求項17に記載の発明の成形方法では、複数層の型部材(16、17、18)は、3層の型部材(16、17、18)であり、これら3層の型部材(16、17、18)のうち、中央層の型部材(18)を、スライド可能な型部材(18)とし、駆動手段(19)は、スライド可能な型部材(18)を、薄肉部(101)の延設方向と略同一方向にスライド駆動することを特徴としている。
これによると、薄肉部(101)を挟んで対向する薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を容易に変更することができる。
また、請求項18に記載の発明の成形方法では、複数層の型部材(116、117)は、2層の型部材(116、117)であり、これら2層の型部材(116、117)のうち、片方の型部材(117)を、前記スライド可能な型部材(117)とし、駆動手段(19)は、スライド可能な型部材(117)を、薄肉部(101)の延設方向と略同一方向にスライド駆動することを特徴としている。
これによると、薄肉部(101)を挟んで対向する薄肉部内壁面(116a、117a)の間隔を容易に変更することができる。
また、請求項19に記載の発明の成形方法では、成形品(100)は遠心式ファン(100)であり、薄肉部(101)は遠心式ファン(100)のファンブレード(101)であることを特徴としている。
遠心式ファン(100)は、ファンブレード(101)を薄肉化すると空気流動抵抗の低下により風量増加が可能であり、軽量化に伴なうモーメント低下により高速回転が可能となる。したがって、ファンブレード(101)を薄肉化すると遠心式ファン(100)の小径化が可能となる。請求項19に記載の発明によれば、薄肉のファンブレード(101)を有する遠心式ファン(100)を成形することが容易であり、遠心式ファン(100)を小径化することが可能である。
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用した一実施形態における成形品であるシロッコファン100の製造に用いる金型1の概略構造を示す断面図であり、図2は、金型1を含む成形装置(成形システム)の概略構成を示すブロック図である。また、図3は、この成形装置により成形される樹脂製(例えば、ポリプロピレン製、ポリアミド製)のシロッコファン100の概略構造を示す斜視図である。
図3に示すように、本実施形態の成形品であるシロッコファン100は、円周状に配置された図示上下方向に延びる複数のファンブレード101と、これら複数のファンブレード101を図示底面側(下方側)において相互に連結するとともに中心に回転軸接続孔を有するディスク部102と、複数のファンブレード101を図示上方側において相互に連結するシュラウドリング103とにより構成されている。
本実施形態のシロッコファン100は、肉厚を、ファンブレード101部は約0.2mm、ディスク部102およびシュラウドリング103部は約1.8mmとしている。すなわち、シロッコファン100は、厚肉部であるディスク部102およびシュラウドリング103と、薄肉部であるファンブレード101とが交差接続した形状をなしている。
図1に示すように、金型1は、図示しない射出成形機の固定プラテンに取り付ける固定盤11を有する固定型10と、固定プラテンに対し進退可能な図示しない可動プラテンに取り付ける可動盤21を有する可動型20とにより構成されている。
固定型10の型板12の可動型20側および可動型20の型板22の固定型10側には、それぞれ凹凸形状が形成され、固定型10と可動型20とが型合せ(型閉め)されると、固定型10と可動型20との間に空間が形成されるようになっている。この空間がシロッコファン100を成形するための製品部30である。
固定型10内には、製品部30への溶融樹脂の供給経路をなすスプルー13やランナー14が形成され、ランナー14の下流端には製品部30への溶融樹脂の注入口となるゲート15が設けられている。
ゲート15は、製品部30のファンブレード成型部(薄肉部成形部位)31の延設方向(図示右方側)において、ファンブレード成形部31に向かって溶融樹脂を注入するように形成されている。
図1では詳細図示していないが、図4に示すように、ゲート15は、シロッコファン100の複数のファンブレード101のそれぞれに対応して設けられている。すなわち、固定型10には、製品部30の複数のファンブレード成形部31のそれぞれに対応して複数のゲート15が設けられている。
なお、図4は、固定型10側から見たシロッコファン100とゲート15との位置関係を示す図であり、金型1製品部30とゲート15との位置関係を示していることになる。
図5は、シロッコファン100と金型1の要部との関係を示す斜視図であり、金型1の製品部30と本発明を適用した要部との関係を示していることになる。
図1では図示していないが、固定型10は、シロッコファン100の隣り合うファンブレード101(製品部30のファンブレード成形部31)の間のうちシュラウドリング103(シュラウドリング成形部33)の図示下方側となる部位を複数の(本例では3枚の)型部材16、17、18で構成している。
具体的には、製品部30に面した内壁面(薄肉部内壁面)16aを有する型プレート16と、製品部30に面した内壁面(薄肉部内壁面)17aを有する型プレート17と、両型プレート16、17の間に配置された楔形状のスライドプレート18とにより構成している。
スライドプレート18には、スライド駆動手段としてのサーボモータ19の出力端が接続しており、サーボモータ19の作動によりスライドプレート18を両型プレート16、17間に進退移動するようにスライドさせて、両型プレート16、17の内壁面16a、17aを、スライドプレート17のスライド方向と直交する方向に移動することができるようになっている。
一方、可動型20は、シロッコファン100のファンブレード101(製品部30のファンブレード成形部31)の間のうちディスク部102(ディスク部成形部32)の図示上方側となる部位を複数の(本例では3枚の)型部材26、27、28で構成している。
具体的には、製品部30に面した内壁面(薄肉部内壁面)26aを有する型プレート26と、製品部30に面した内壁面(薄肉部内壁面)27aを有する型プレート27と、両型プレート26、27の間に配置された楔形状のスライドプレート28とにより構成している。
スライドプレート28には、スライド駆動手段としてのサーボモータ29の出力端が接続しており、サーボモータ29の作動によりスライドプレート28を両型プレート26、27間に進退移動するようにスライドさせて、両型プレート26、27の内壁面26a、27aを、スライドプレート27のスライド方向と直交する方向に移動することができるようになっている。
図2に示すように、本実施形態の成形装置の主要構成要素は、周知の成形機型締ユニットに搭載された、前述の型部材16〜18、26〜28、サーボモータ19、29を内蔵する金型1と、この金型1内に溶融樹脂を射出するための周知の射出ユニット(射出充填手段)40とを備えている。
制御装置50は、射出ユニット40、および金型1を搭載した型締ユニットを作動制御するためのものであり、本実施形態における制御手段である。
制御装置50は、金型1の型閉め、射出ユニット40による型閉めした金型1製品部30への溶融樹脂の射出充填、充填した製品部30内の溶融樹脂冷却固化、製品部30内の溶融樹脂冷却固化後の金型1の型開き、および型開きした金型1の製品部30からの固化したシロッコファン100の取り出しを順次行なう周知の成形サイクルを実行するように、射出ユニット40および金型1を搭載した型締ユニットに信号を出力するとともに、両ユニットからの作動完了信号やデータ信号を入力するようになっている。
また、制御装置50は、金型1に内蔵されたサーボモータ19、29に作動信号を出力するとともに、サーボモータ19、29からの作動状態信号を入力するようになっている。
制御装置50は、内部に記憶手段を備えており、入力手段である入力装置60から入力されたシロッコファン100の成形条件等を記憶するとともに、射出ユニット40や金型1(実質的には型締ユニット)からの信号に基づいて、成形サイクルの進捗状況を把握できるようになっている。
制御装置50は、タイマー手段であるタイマー51を備えており、タイマー51に予め設定された時間が経過すると、サーボモータ19、29を含む金型1や型締ユニット、および射出ユニット40等に作動信号を出力するようになっている。
次に、上記構成の成形装置による成形品であるシロッコファン100の製造方法について説明する。
図6〜9は、シロッコファン100を成形する一成形サイクルを説明するための金型1工程別概略断面図である。
図2に示す制御装置50が射出ユニット40および金型1(実質的には型閉めユニット)を制御しシロッコファン100を成形するときには、まず、図6に示すように、固定型10と可動型20とを合わせて金型1を型閉めする。
次に、図7に示すように、型閉めした金型1のスプルー13の上流側端部に射出ユニット40(図2参照)の図示しないノズル部を当接して溶融した液状の樹脂を射出する。これにより、溶融樹脂は、スプルー13およびランナー14を流れ、ゲート15を介して製品部30内に充填される。
前述したように、製品部30の複数のファンブレード成形部31のそれぞれに対応して設けられた複数のゲート15から、ファンブレード成形部31に向かって溶融樹脂を注入される。
したがって、金型1製品部30の薄肉ファンブレード101を成型するため複数のファンブレード成形部31に溶融樹脂を注入し易い。すなわち、複数の薄肉部を有する成形品の成形であるものの、射出圧力を抑制することが可能である。
また、製品部30に溶融樹脂を充填するときの金型1の製品部30内壁面30aの温度は、本実施形態では、成形生産性を考慮して、樹脂の結晶化が進行する温度領域(結晶化温度範囲)内における比較的低温(例えば20℃)としている。これに対し、溶融樹脂を充填するときの金型1の内壁面30aの温度を、射出充填する樹脂の結晶化温度範囲内の上限近傍温度(結晶化が進行する温度範囲における比較的高い温度(実質的な上限温度)、例えば120℃)とするものであってもよい。
すなわち、金型1の内壁面30aの温度を、射出充填する樹脂の流動特性および結晶化等に伴なう収縮特性に基づいて設定した所定温度としている。これによると、製品部30内に注入した溶融樹脂を、比較的高温で低粘度を維持したまま充填することができるとともに、充填した樹脂の結晶化を進行することができる。したがって、射出圧力を一層抑制することが可能である。
製品部30に充填された溶融樹脂が冷却固化し、シロッコファン100が成形されたら、図8に示すように、固定型10と可動型20とを型開きし、図示しないエジェクタ装置を作動させて、図9に示すように、シロッコファン100を離型し、図示しない取り出し装置によりシロッコファン100を両型10、20間から取り出す。
図8、9では図示していないが、シロッコファン100を離型するときには、図示しないランナプレート等を作動して、スプルー13、ランナー14内で固化した樹脂も取り除く。
ここで、図6に示す工程が、金型1を型閉めする型閉め工程である。そして、図7に示す工程が、金型1の製品部30に溶融樹脂を射出充填する充填工程であるとともに、充填工程で充填した製品部30内の溶融樹脂を冷却固化する冷却工程である。
また、図8に示す工程が、金型1を型開きする型開き工程であり、図9に示す工程が、型開きした金型1の製品部30から固化したシロッコファン100を取り出す取り出し工程である。また、型開き工程および取り出し工程が本実施形態における離型工程である。
ここで、本実施形態の要部構成の作動について説明する。ここで、図10、11(a)、12は、図7のA−A線における工程別要部断面図(回転図)であり、図11(b)は、図11(a)のB―B線断面図である。また、図13は、成形装置が一成形サイクルを行なう場合の動作を示すタイムチャートである。
図7に示す充填工程が実行され、金型1製品部30内に溶融樹脂が注入されると、図10に示すように、固定型10側の型プレート16、17間のファンブレード成形部31、および固定型10と可動型20との間のシュラウドリング成形部33に溶融樹脂が充填される。そして、製品部30内に充填された溶融樹脂は、金型1に熱を奪われて内壁面30aに拘束された状態で冷却固化していく。
図14に冷却工程の樹脂温度変化を示すように、図10に示す厚肉部であるシュラウドリング103に対し、薄肉部であるファンブレード101は速やかに冷却固化し、結晶化温度(結晶化が進行する温度範囲)に到達すると、樹脂の結晶化が行なわれる。
これに対し、厚肉部であるシュラウドリング103は、ファンブレード101より遅れて冷却固化した後、結晶化温度に到達する。
図14からも明らかなように、厚肉部であるシュラウドリング103と薄肉部であるファンブレード101とは、金型1の内壁面30aに触れるそれぞれの表面部が、厚肉部と薄肉部との熱容量の差により厚肉部の方が若干遅れるものの、ほぼ同等に冷却される。
これに対し、シュラウドリング103の厚さ方向中央部とファンブレード101の厚さ方向中央部とでは、ファンブレード101の中央部が先に冷却され、シュラウドリング103の中央部はこれに遅れて冷却される。
すなわち、厚肉部であるシュラウドリング103と薄肉部であるファンブレード101とでは、表面部が結晶化を開始する温度に到達する時間はほぼ同時であるものの、厚さ方向の全域が結晶化を開始する温度に到達する時間は厚肉部の方が大きく遅れる。
したがって、薄肉部の表面部から中央部まで全域が結晶化開始温度に到達するまでは、厚肉部においても表面部から中央部に向かって順次結晶化開始温度に到達していく。ところが、薄肉部の厚さ方向全域が結晶化開始温度に到達した後は、薄肉部の全域が到達した時点で厚肉部の結晶化開始温度に未到達部位が、厚肉部中央部に向かって順次結晶化開始温度に到達していく。
これによると、薄肉部の全域が結晶化を開始するまでは、厚肉部でも表面部側から略同等の結晶化が行なわれ、薄肉部と厚肉部とでは結晶化に伴なう収縮量の差は比較的少ない。薄肉部の全域が結晶化を開始した後は、厚肉部の結晶化を開始する領域が順次増大していくため、薄肉部に対し厚肉部での結晶化に伴なう収縮量が大きくなる。
すなわち、ファンブレード101が全域で結晶化を開始した後は、シュラウドリング103の周方向(図11(a)図示矢印方向)に結晶化に伴なうファンブレード101より大きな収縮が発生する。
そこで、制御装置50は、図5に示すサーボモータ19を作動して、図11(a)に示すように、スライドプレート18を型プレート16、17間から引き抜く方向にスライド駆動する。
スライドプレート18は、図示上方側の方が断面積が小さい楔形状をなしている。また、図11(b)に示すように、スライドプレート18の両面にスライド方向に延設された係合突起部181と、両型プレート16、17にそれぞれ係合突起部181と同一方向に延設された係合溝部161、171とが、相互にスライド可能に係合している。
したがって、図11(a)に示すように、スライドプレート18が型プレート16、17間から引き抜かれる方向にスライドすると、型プレート16は図示右方向に強制的に移動され、型プレート17は図示左方向に強制的に移動される。これにより、両型プレート16、17の内壁面16a、17aの間隔が拡大され、内壁面16a、17aがファンブレード101から引き離される。これにより、内壁面16a、17aとファンブレード101との摩擦結合が低減されて、製品部30内のシロッコファン100のうち、ファンブレード101の拘束を解除する。
本例では、ファンブレード101と内壁面16a、17aとの間隔(隙間)を約0.3mmとして、ファンブレード101の拘束を解除するようになっている。
制御装置50の作動指令(スライドプレートスライド指示)は、上述したように、薄肉部であるファンブレード101厚さ方向中央部の樹脂温度が結晶化温度に到達した時点で行なわれるものである。
本実施形態では、制御装置50は、予め行なった調査結果に基づいて、製品部30内への溶融樹脂充填後、薄肉部中央部が結晶化温度に到達する時間を、入力装置60から入力され記憶手段に記憶し、タイマー51に第1所定時間として設定されている。
具体的には、成形テストを実施し、拘束の解除遅れによるクラックを発生しないとともに、拘束の解除が早すぎることによる所定以上の変形を発生しない第1所定時間を求め、この第1所定時間をタイマー51に予め設定している。
すなわち、薄肉部の厚さ方向中央部の樹脂温度の関連値に基づいて第1所定時間を求めタイマー51に設定している。第1所定時間は、薄肉部の厚さ方向中央部の樹脂温度の関連値に基づいて求めるものではなく、薄肉部の厚さ方向中央部の樹脂温度を直接測定して求めるものであってもよい。
ここで、第1所定時間は、射出充填された溶融樹脂が冷却固化する過程における収縮特性の関連特性であるテスト結果に基づいて設定されたものであり、実質的には、溶融樹脂が冷却固化する過程における収縮特性に基づいて設定されたものであると言うことができる。
図13に示すように、制御装置50は、タイマー51により射出ユニット40射出開始後の時間が前記第1所定時間経過したことを検出した時点で(すなわち、薄肉部中央部が結晶化を開始したと推定されるタイミングで)、スライドプレート18のスライド指示(図13図示スライド指示1)を行なう。
本実施形態では、図13に示すように、充填された樹脂を冷却固化する冷却工程のうち、射出ユニット40にて製品部30内に圧力(2次圧)が印加されている保圧状態中にスライド指示1が行われる。
ここでは説明を省略したが、可動型20側の型部材26、27、28も、上述の固定型10側の型部材16、17、18と同様な構成をなしており、制御装置50からサーボモータ29への指令により、射出ユニット40射出開始後第1所定時間が経過した時点で、ファンブレード101の拘束を解除するようになっている。
このように、薄肉部であるファンブレード101の拘束を解除した状態で冷却工程を行なっていくと、厚肉部であるディスク部102やシュラウドリング103の結晶化収縮がファンブレード101に遅れて大きく進行しても、ファンブレード101はディスク部102やシュラウドリング103の収縮に追従することができる。
スライドプレート18とこれを駆動する駆動手段であるサーボモータ19とからなる構成は、本実施形態において製品部30を形成する金型1の内壁面30aのうち、薄肉部101を挟んで対向する薄肉部内壁面16a、17aの間隔を変更する変更手段であると言える。また、スライドプレート28とこれを駆動する駆動手段であるサーボモータ29とからなる構成も変更手段であると言える。
図11(a)に示す状態で冷却工程を完了したら、前述したように、型開き工程に移行する。このとき、制御装置50は、図5に示すサーボモータ19を作動して、図12に示すように、スライドプレート18を型プレート16、17間から更に引き抜く方向にスライド駆動する(図13図示スライド指示2)。
本実施形態では、制御装置50は、予め行なった調査結果に基づいて、製品部30内への溶融樹脂充填後、冷却固化が進行しシロッコファン100が所定状態となる時間を、入力装置60から入力され記憶手段に記憶し、タイマー51に第2所定時間として予め設定されている。
図13に示すように、制御装置50は、タイマー51により射出ユニット40射出開始後の時間が前記第2所定時間経過したことを検出した時点で、スライドプレート18のスライド指示(図13図示スライド指示2)を行なう。
これにより、図12に示すように、ファンブレード101を挟んで対向する内壁面16aと内壁面17aとの間隔を更に拡大する。本例では、ファンブレード101と内壁面16a、17aとの間隔(隙間)を約0.5mmとして、ファンブレード101と内壁面16a、17aとの摩擦結合を更に低減するようになっている。
図示は省略しているが、ここでは、可動型20側のスライドプレート28はスライド駆動せず、ファンブレード101を挟んで対向する型プレート26の内壁面26aと型プレート27の内壁面27aとの間隔を変更しない。
制御装置50は、スライド指示2の動作が完了した信号を受け取ったら、型締ユニットを作動して金型1を型開きする型開き工程を実行する。型開き工程では、シロッコファン100の厚肉部であるディスク部103が固定型10(金型1の一部)から離脱される。
これにより、型開き工程では、固定型10側の対向する内壁面16a、17aの間隔が、可動型20側の対向する内壁面26a、27aの間隔より広くなる。したがって、型開き時には、摩擦力の差(離型力の差)により、図8に示すように、シロッコファン100を可動型20側に保持することができる。
型開き工程が進行し、図12に示す状態で図8に示す型開き工程を完了したら(制御装置50が、固定型10と可動型20とが完全に開いた旨の信号、もしくは少なくともシロッコファン100取り出し可能寸法だけ固定型10と可動型20とが離れたら旨の信号を受け取ったら)、前述したように、取り出し工程に移行する。このとき、制御装置50は、図5に示すサーボモータ29を作動して、スライドプレート28を型プレート26、27間から更に引き抜く方向にスライド駆動する(図13図示スライド指示3)。
本実施形態では、制御装置50は、製品部30内への溶融樹脂充填後、冷却工程および型開き工程が完了する時間を、入力装置60から入力され記憶手段に記憶し、タイマー51に第3所定時間として予め設定されている。
図13に示すように、制御装置50は、タイマー51により射出ユニット40射出開始後の時間が前記第3所定時間経過したことを検出した時点で、スライドプレート18のスライド指示(図13図示スライド指示3)を行なう。
これにより、ファンブレード101を挟んで対向する内壁面26aと内壁面27aとの間隔を更に拡大する。本例では、ファンブレード101と内壁面26a、27aとの間隔(隙間)を約0.5mmとして、ファンブレード101と内壁面26a、27aとの摩擦結合を更に低減するようになっている。
制御装置50は、スライド指示3の動作が完了した信号を受け取ったら、図示しないエジェクタ装置を作動させて、図9に示すように、シロッコファン100を可動型20から離型し、図示しない取り出し装置によりシロッコファン100を両型10、20間から取り出す。
これにより、取り出し工程では、可動型20側の対向する内壁面26a、27aの間隔が、型開き工程時より広くなる。したがって、シロッコファン100取り出し時には、摩擦力(離型力)を抑制して、型開き時に可動型20側に保持したシロッコファン100を容易に取り出すことができる。
上述の構成および作動によれば、冷却工程では、薄肉部であるファンブレード101厚さ方向中央部の樹脂の結晶化が開始するのとほぼ同時に、金型1によるファンブレード101の拘束を解除することができる。
これにより、ディスク部102やシュラウドリング103の表面部側の一部以外が冷却固化し結晶化して収縮を開始するときには、先に冷却固化していたファンブレード101の拘束が解除され、ファンブレード101はディスク部102やシュラウドリング103の結晶化収縮に応じて移動することが可能になる。
したがって、冷却工程における、ディスク部102やシュラウドリング103と、ファンブレード101との交差接続点における応力発生を抑制することができる。このようにして、ディスク部102やシュラウドリング103とファンブレード101とが交差接続する箇所において発生するクラックを防止することができる。
また、ファンブレード101の拘束の解除は、ファンブレード成形部31に沿う部分を複数層の型部材16、17、18および型部材26、27、28により構成し、これら複数層の型部材16、17、18および型部材26、27、28のうち、それぞれスライドプレート18、28をスライドするだけで、容易に薄肉部内壁面16a、17aおよび薄肉部内壁面26a、27aの間隔を拡大して行なうことができる。
また、ファンブレード101拘束解除のタイミングは、予め調査して設定した時間(前記第1所定時間)に基づいて行なうので、薄肉部中央部の樹脂が結晶化温度に到達したか否かを直接検出するセンサ等を設ける必要がない。
また、金型1を型開きして製品部30から冷却工程で固化したシロッコファン100を取り出す離型工程では、冷却工程に対し、薄肉部内壁面の間隔を更に拡大することができる。
これによると、金型1型開き時やシロッコファン100取り出し時に、薄肉部内壁面の間隔を大きく拡大して、シロッコファン100のファンブレード101に不要な応力が付勢されることを抑制できる。
また、制御装置50は、各工程におけるスライドプレートのスライド指示を、タイマー51に予め設定した、溶融樹脂射出開始の第1、第2、第3所定時間後に行なうので、金型内壁面の間隔変更制御が極めて容易である。
本実施形態によってファンブレードを極薄としたシロッコファンが得られれば、流動抵抗の減少によるファン風量の増加、軽量化による省動力化、回転モーメントが減少し高速回転が可能になることに伴なうファン径の小径化、材料費の低減等が可能となる。
(他の実施形態)
上記一実施形態では、シロッコファン100の薄肉部であるファンブレード101の間を3枚の型部材で構成し、冷却工程では、薄肉部中央部の結晶化開始に合わせて、そのうちの1枚の型部材(スライドプレート18)をスライドして、ファンブレード101の拘束を解除するであったが、薄肉部に沿う部分を2枚以上の型部材で構成し、そのうちの1枚以上の型部材をスライドして、薄肉部の拘束を解除するものであればよい。
例えば、図15(a)に示すように、薄肉部であるファンブレード101に沿う部分を、2層の型部材116、117で構成してもよい。
図15(b)に示すように、薄肉部101の中央部が結晶化を開始する温度に到達するのとほぼ同時に、これら2層の型部材116、117のうち、片方の型部材である楔形状のスライドプレート117を、楔形状の傾斜面に沿った方向に(薄肉部101の延設方向と略同一方向に)スライド駆動して、薄肉部101を挟んで対向する薄肉部内壁面116a、117aの間隔を拡大変更し、薄肉部101の拘束を解除する。
そして、図15(c)に示すように、金型を型開きする際には、型プレート116、スライドプレート117は、ともに薄肉部101の延設方向と同一方向に移動させる。
また、例えば、図16(a)に示すように、薄肉部であるファンブレード101に沿う部分を、2層の型部材116、117で構成し、図16(b)に示すように、薄肉部101の中央部が結晶化を開始する温度に到達するのとほぼ同時に、これら2層の型部材116、117のうち、片方の型部材である楔形状のスライドプレート117を、薄肉部101の延設方向と同一方向にスライド駆動して、薄肉部101を挟んで対向する薄肉部内壁面116a、117aの間隔を拡大変更し、薄肉部101の拘束を解除するものであってもよい。
そして、図16(c)に示すように、金型を型開きする際には、型プレート116、スライドプレート117を、ともに薄肉部101の延設方向と同一方向に移動させる。
また、例えば、図17(a)に示すように、薄肉部であるファンブレード101に沿う部分を、2層の型部材116、117で構成し、図17(b)に示すように、薄肉部101の中央部が結晶化を開始する温度に到達するのとほぼ同時に、これら2層の型部材116、117のうち、片方の型部材である楔形状のスライドプレート117を、薄肉部101の延設方向と同一方向にスライド駆動し、図17(c)に示すように、スライドプレート117を、楔形状の傾斜面に沿った方向に(薄肉部101の延設方向と略同一方向に)更にスライド駆動して、薄肉部101を挟んで対向する薄肉部内壁面116a、117aの間隔を拡大変更し、薄肉部101の拘束を確実に解除するものであってもよい。
そして、図17(d)に示すように、金型を型開きする際には、型プレート116、スライドプレート117を、ともに薄肉部101の延設方向と同一方向に移動させる。
なお、図17に示す例では、(b)に示す工程と(c)に示す工程を同時に行ない(スライドプレート117を(b)に示す方向と(c)に示す方向の中間の方向にスライドし)、薄肉部内壁面116a、117aを薄肉部101から同時に引き離すものであってもよい。
これらの例のように、金型1の薄肉部101に沿う部分を、2層の型部材により構成すれば、3層以上の場合より金型の構造を比較的簡素化することができるとともに、複数の薄肉部が近接していても、薄肉部間の型部材の強度を確保し易い。
また、上記一実施形態では、スライドプレートのスライド方向は、薄肉部の延設方向と同一方向であったが、スライドプレートは薄肉部延設方向に対し若干傾斜した延設方向と略同一方向にスライドするものであってもよい。
また、上記一実施形態では、図13を用いて説明したように、射出ユニット40による金型1製品部30内への溶融樹脂充填開始後の第1〜第3所定時間を予めタイマー51に設定し、タイマー51により溶融樹脂充填開始からの時間をカウントして前記第1〜第3所定時間となったときに、スライド指示1〜3を行なうものであったが、溶融樹脂充填開始後の第1〜第3所定時間に相当する時間の経過が検出できるものであれば、溶融樹脂充填開始時をタイマーへの時間設定の基準とするものでなくてもよい。
例えば、型閉め開始時をタイマーへの時間設定の基準とし、型閉め開始時からカウントするタイマー手段により、溶融樹脂充填開始後の所定時間を検出するものであってもかまわない。
また、上記一実施形態では、スライドプレート18をスライドして型プレート16、17を強制的にファンブレード101から離し、ファンブレード101の拘束を解除していたが、型プレート16、17を強制的に移動することなくフリーな状態とすることにより、ファンブレード101の拘束を解除するものであってもよい。
また、上記一実施形態では、スライドプレート18、28の駆動手段はサーボモータ19、29であったが、これに限定されるものではない。例えば、油圧シリンダ等であってもかまわない。
また、上記一実施形態では、成形品はシロッコファン100であったが、成形品はこれに限定されるものではなく、本発明は、厚肉部とこれより肉厚が薄い薄肉部とが交差した形状の成形品に広く適用することができる。例えば、ファンブレードが他の部位より薄肉であるターボファン等の遠心式ファンに適用するものであってもよい。
また、上記一実施形態では、成形品の薄肉部と厚肉部との結晶化に伴なう収縮状態の差に応じて薄肉部の拘束を解除する第1所定時間を設定していたが、クラック発生の原因となる収縮状態の差に応じて薄肉部の拘束を解除する第1所定時間を設定するものであればよい。換言すれば、溶融樹脂が冷却固化する過程における収縮特性もしくはその関連特性に基づいて第1所定時間を設定するものであればよい。
例えば、冷却固化する樹脂が結晶化を開始する前の体積収縮が薄肉部と厚肉部とで大きく異なり、この体積収縮の差による応力によりクラックが発生する場合には、所定の体積収縮差を発生するタイミングを直接求めたり、成形テスト等により経験的に求めたりして、第1所定時間を設定するものであってもよい。
また、結晶性樹脂の成形時に限定されず、結晶化しない非晶性樹脂の成形時であっても本発明は適用可能であり、非晶性樹脂成形品の薄肉部と厚肉部との収縮状態の差に応じて薄肉部の拘束を解除する第1所定時間を設定するものであってもよい。
本発明を適用した第1の実施形態における成形品であるシロッコファン100の製造に用いる金型1の概略構造を示す断面図である。 成形装置(成形システム)の概略構成を示すブロック図である。 成形品であるシロッコファン100の概略構造を示す斜視図である。 シロッコファン100とゲート15との位置関係を示す図である。 シロッコファン100と金型1の要部との関係を示す斜視図である。 成形サイクルを説明するための金型の工程別断面図の一部である。 成形サイクルを説明するための金型の工程別断面図の一部である。 成形サイクルを説明するための金型の工程別断面図の一部である。 成形サイクルを説明するための金型の工程別断面図の一部である。 金型の工程別要部断面図の一部であり、図7のA−A断面図である。 (a)は金型の工程別要部断面図の一部であり、(b)は(a)のB−B断面図である。 金型の工程別要部断面図の一部である。 成形装置が一成形サイクルを行なう場合の動作を示すタイムチャートである。 冷却工程の樹脂温度変化を示すグラフである。 (a)、(b)、(c)は、他の実施形態における金型の工程別要部断面図である。 (a)、(b)、(c)は、他の実施形態における金型の工程別要部断面図である。 (a)、(b)、(c)、(d)は、他の実施形態における金型の工程別要部断面図である。
符号の説明
1 金型
10 固定型
15 ゲート
16、17 型プレート(型部材)
16a、17a 内壁面(薄肉部内壁面、固定型の薄肉部内壁面)
18 スライドプレート(型部材、変更手段の一部)
19 サーボモータ(駆動手段、変更手段の一部)
20 可動型
26、27 型プレート(型部材)
26a、27a 内壁面(薄肉部内壁面、可動型の薄肉部内壁面)
28 スライドプレート(型部材、変更手段の一部)
29 サーボモータ(駆動手段、変更手段の一部)
30 製品部
30a 内壁面
31 ファンブレード成形部(薄肉部成形部位)
40 射出ユニット(射出充填手段)
50 制御装置(制御手段)
51 タイマー(タイマー手段)
100 シロッコファン(成形品)
101 ファンブレード(薄肉部)
102 ディスク部(厚肉部)
103 シュラウドリング(厚肉部)
116 型プレート(型部材)
117 スライドプレート(型部材、変更手段の一部)
116a、117a 内壁面(薄肉部内壁面、固定型の薄肉部内壁面)

Claims (19)

  1. 型閉めした金型(1)の製品部(30)に溶融樹脂を射出充填する充填工程と、
    前記充填工程で充填した前記製品部(30)内の溶融樹脂を拘束した状態で冷却固化する冷却工程と、
    前記金型(1)を型開きして前記製品部(30)から前記冷却工程で固化した成形品(100)を取り出す離型工程を備え、
    厚肉部(102、103)と前記厚肉部(102、103)より肉厚が薄い薄肉部(101)とが交差した形状の成形品(100)を成形する成形品の製造方法であって、
    前記冷却工程では、予め設定した前記充填工程での溶融樹脂の充填から第1所定時間後に、前記金型(1)による前記薄肉部(101)の前記拘束を解除し、
    前記離型工程では、前記冷却工程における前記拘束解除後、前記充填工程での前記充填から第2所定時間後に、型開きして少なくとも前記厚肉部(102)を前記金型(1)の一部から離脱させることを特徴とする成形品の製造方法。
  2. 前記第1所定時間は、前記溶融樹脂が冷却固化する過程における収縮特性もしくはその関連特性に基づいて設定されることを特徴とする請求項1に記載の成形品の製造方法。
  3. 前記冷却工程では、前記製品部(30)を形成する前記金型(1)の内壁面(30a)のうち、前記薄肉部(101)を挟んで対向する薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を拡大して摩擦結合を少なくし、前記薄肉部(101)の前記拘束を解除することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の成形品の製造方法。
  4. 前記冷却工程では、前記薄肉部(101)の厚さ方向中央部の樹脂温度もしくはその関連値から求めた前記第1所定時間後に、前記製品部(30)を形成する前記金型(1)の内壁面(30a)のうち、前記薄肉部(101)を挟んで対向する薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を拡大して摩擦結合を少なくし、前記薄肉部(101)の前記拘束を解除することを特徴とする請求項1に記載の成形品の製造方法。
  5. 前記金型(1)は、前記薄肉部(101)に沿う部分を、複数層の型部材(16、17、18)により構成しており、
    前記冷却工程では、前記複数層の型部材(16、17、18)のうち少なくとも1層の型部材(18)をスライドして、前記薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を拡大することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の成形品の製造方法。
  6. 前記離型工程では、前記冷却工程に対し、前記薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を更に拡大することを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか1つに記載の成形品の製造方法。
  7. 前記金型(1)は、固定型(10)と可動型(20)とからなるとともに、前記固定型(10)と前記可動型(20)とのそれぞれに前記薄肉部(101)を挟んで対向する前記薄肉部内壁面(16a、17a、26a、27a)を有し、
    前記離型工程において前記金型(1)を型開きする際に、前記固定型(10)の前記薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を、前記可動型(20)の前記薄肉部内壁面(26a、27a)の間隔より大きくすることを特徴とする請求項3ないし請求項6のいずれか1つに記載の成形品の製造方法。
  8. 前記離型工程において前記製品部(30)から前記成形品(100)を取り出す際に、前記可動型(20)の前記薄肉部内壁面(26a、27a)の間隔を、前記冷却工程に対し更に拡大することを特徴とする請求項7に記載の成形品の製造方法。
  9. 前記充填工程では、前記製品部(30)の前記薄肉部成形部位(31)の延設方向に設けられたゲート(15)から、前記薄肉部形成部位(31)に向かって溶融樹脂を注入することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1つに記載の成形品の製造方法。
  10. 前記成形品(100)は、前記薄肉部(101)を複数有し、
    前記充填工程では、前記製品部(30)の複数の前記薄肉部成形部位(31)のそれぞれに対応して設けられた複数の前記ゲート(15)から、前記薄肉部成形部位(31)に向かって溶融樹脂を注入することを特徴とする請求項9に記載の成形品の製造方法。
  11. 前記充填工程では、前記金型(1)の内壁面(30a)の温度を、射出充填する樹脂の流動特性および収縮特性に基づいて設定した所定温度とすることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1つに記載の成形品の製造方法。
  12. 前記成形品(100)に対応した形状の前記製品部(30)を有する前記金型(1)と、
    前記製品部(30)に溶融樹脂を射出充填する射出充填手段(40)と、
    前記金型(1)の動作および前記射出充填手段(40)の動作を制御する制御手段(50)とを備える成形装置を用い、
    前記制御手段(50)が、前記射出充填手段(40)により前記製品部(30)に溶融樹脂を充填した前記第1所定時間後に予め設定されたタイマー手段(51)により、前記金型(1)による前記薄肉部(101)の拘束を解除することを特徴とする請求項1に記載の成形品の製造方法。
  13. 前記金型(1)は、前記薄肉部(101)に沿う部分を、複数層の型部材(16、17、18)により構成しており、
    前記制御手段(50)が、前記複数層の型部材(16、17、18)のうち少なくとも1層の型部材(18)をスライドして、前記薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を拡大することを特徴とする請求項12に記載の成形品の製造方法。
  14. 前記制御手段(50)が、前記薄肉部(101)の厚さ方向中央部の樹脂温度もしくはその関連値から求めた前記第1所定時間後に、前記製品部(30)を形成する前記金型(1)の内壁面(30a)のうち、前記薄肉部(101)を挟んで対向する薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を拡大して摩擦結合を少なくし、前記薄肉部(101)の前記拘束を解除することを特徴とする請求項12または請求項13に記載の成形品の製造方法。
  15. 前記制御手段(50)が、前記冷却工程に対し、前記薄肉部内壁面(16a、17a)の間隔を、前記金型(1)を型開きして前記製品部(30)から固化した成形品(100)を取り出すときには、更に拡大することを特徴とする請求項12ないし請求項14のいずれか1つに記載の成形品の製造方法。
  16. 前記金型(1)は、
    前記複数層の型部材(16、17、18)のうち少なくとも1層のスライド可能な楔形状の型部材(18)と、
    このスライド可能な型部材(18)をスライド駆動する駆動手段(19)とを有することを特徴とする請求項5または請求項13に記載の成形品の製造方法。
  17. 前記複数層の型部材(16、17、18)は、3層の型部材(16、17、18)であり、
    前記3層の型部材(16、17、18)のうち、中央層の型部材(18)を、前記スライド可能な型部材(18)とし、
    前記駆動手段(19)は、前記スライド可能な型部材(18)を、前記薄肉部(101)の延設方向と略同一方向にスライド駆動することを特徴とする請求項16に記載の成形品の製造方法。
  18. 前記複数層の型部材(116、117)は、2層の型部材(116、117)であり、
    前記2層の型部材(116、117)のうち、片方の型部材(117)を、前記スライド可能な型部材(117)とし、
    前記駆動手段(19)は、前記スライド可能な型部材(117)を、前記薄肉部(101)の延設方向と略同一方向にスライド駆動することを特徴とする請求項16に記載の成形品の製造方法。
  19. 前記成形品(100)は遠心式ファン(100)であり、
    前記薄肉部(101)は前記遠心式ファン(100)のファンブレード(101)であることを特徴とする請求項1ないし請求項18のいずれか1つに記載の成形品の製造方法。
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