JP2007036084A - 抵抗素子、抵抗素子の製造装置及び製造方法 - Google Patents

抵抗素子、抵抗素子の製造装置及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 電気回路に使用される抵抗素子の正確な抵抗値を得ることができる抵抗素子及び抵抗素子の製造装置及び製造方法を提供することにある。
【解決手段】 電極1と電極2との間には、電気的な所定の抵抗値R(以降、所定の抵抗値Rと称す)を有する抵抗体電極としての抵抗電極3が配設され、電極1、電極2及び抵抗電極3は電気的に接続されている。また、電極2と抵抗電極3との間に導電性に優れた第3の電極としての導電性パターン4が配設され、電極2、抵抗電極3及び導電性パターン4は電気的に接続されている。導電性パターン4が電極2の一端から電極1に向かって距離L1の位置に配設された場合の、電極1と電極2との間の抵抗値rは、電極1と電極2との距離L2から距離L1を差し引いた距離L3に対応する抵抗電極3の抵抗値rとなる。
【選択図】 図1

Description

電気回路に使用される抵抗素子の製造装置及び製造方法に関する。特にインクジェット法を用いる手法に関する。
従来、インクジェット法を用いて、回路基板上に抵抗素子を形成する方法として、回路基板の上に硬化又は焼成すると抵抗素子となるインクを発射するインク吐出手段の移動量によって抵抗素子の抵抗値を制御する方法がある(例えば、特許文献1)。
また、インクジェット法を用いて、パターン形成面に任意の電気回路を製造する方法がある。特に、抵抗素子については、予め抵抗値が大きくなるように抵抗素子を回路基板上に形成し、後に抵抗材料を滴下して抵抗値を下げる方法がある(例えば、特許文献2)。
特開平9−130006号公報 特開平11−274671号公報(図20〜図22)
然しながら、回路基板の上に硬化又は焼成すると抵抗素子となるインクを発射するインク吐出手段の移動量によって抵抗素子の抵抗値を制御する方法は、抵抗素子となるインク量によって制御されており、正確な抵抗素子の抵抗値は得られない。
また、予め抵抗値が大きくなるように回路基板上に形成し、後に抵抗材料を滴下して抵抗値を下げる方法も、抵抗材料の滴下量に抵抗値が大きく左右されるため、正確な抵抗素子の抵抗値は得られない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電気回路に使用される抵抗素子の正確な抵抗値を得ることができる抵抗素子及び抵抗素子の製造装置及び製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、導電性液状材料を吐出するインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドから前記導電性液状材料が吐出される被吐出部材を載置する載置台と、前記インクジェットヘッドと前記載置台との相対位置を変更するインクジェットヘッド移動装置と、前記被吐出部材に前記インクジェットヘッド移動装置によって前記載置台との相対位置を変更して前記インクジェットヘッドから吐出された前記導電性液状材料を固化する固化装置とを備えたことを要旨とする。
これによれば、導電性液状材料を吐出するインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドから導電性液状材料が吐出される被吐出部材を載置する載置台と、インクジェットヘッドと載置台との相対位置を変更するインクジェットヘッド移動装置とによって、所望の導電性パターンを正確に得ることができる。また、インクジェットヘッドから吐出された導電性液状材料を固化する固化装置によって、導電性が良好な導電性パターンを得ることができる。
本発明では、導電性液状材料を吐出するインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドから前記導電性液状材料が吐出される被吐出部材を載置する載置台と、前記インクジェットヘッドと前記載置台との相対位置を変更するインクジェットヘッド移動装置と、前記被吐出部材に前記インクジェットヘッド移動装置によって前記載置台との相対位置を変更して前記インクジェットヘッドから吐出された前記導電性液状材料を固化する固化装置と、前記インクジェットヘッドによって吐出された前記導電性液状材料が前記固化装置によって固化された後に、前記被吐出部材に電気的に接触して抵抗素子の抵抗値を計測する抵抗計測装置を備えたことを要旨とする。
これによれば、導電性液状材料を吐出するインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドから導電性液状材料が吐出される被吐出部材を載置する載置台と、インクジェットヘッドと載置台との相対位置を変更するインクジェットヘッド移動装置とによって、所望の導電性パターンを正確に得ることができる。また、インクジェットヘッドから吐出された導電性液状材料を固化する固化装置によって、導電性が良好な導電性パターンを得ることができる。また、被吐出部材に電気的に接触して抵抗素子の抵抗値を計測する抵抗計測装置を備えているため、抵抗素子の抵抗値を計測することができる。
本発明の抵抗素子の製造装置において、前記抵抗計測装置で計測された前記抵抗素子の前記抵抗値が目標抵抗値より大きい場合は、前記抵抗素子の前記抵抗値と前記目標抵抗値との差分に相当する前記インクジェットヘッドの移動量を算定し、前記インクジェットヘッドから前記導電性液状材料を前記被吐出部材に吐出し、前記固化装置によって固化された後に、前記抵抗計測装置によって再び前記抵抗素子の前記抵抗値を計測することを要旨とする。
これによれば、抵抗計測装置で計測された抵抗素子の抵抗値が目標抵抗値より大きい場合は、抵抗素子の抵抗値と目標抵抗値との差分に相当するインクジェットヘッドの移動量を算定し、インクジェットヘッドから導電性液状材料を被吐出部材に吐出し、固化装置によって固化された後に、抵抗計測装置によって再び抵抗素子の抵抗値を計測することができるため、正確な抵抗値を有した抵抗素子を得ることができる。
本発明では、導電性液状材料を吐出するインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドから前記導電性液状材料が吐出される被吐出部材を載置する載置台と、前記インクジェットヘッドと前記載置台との相対位置を変更するインクジェットヘッド移動装置と、前記インクジェットヘッド移動装置によって前記載置台との相対位置を変更して前記インクジェットヘッドから吐出され、前記被吐出部材に着弾した前記導電性液状材料にレーザ光を照射するレーザ出力手段によって前記導電性液状材料を固化する固化装置とを備えたことを要旨とする。
これによれば、導電性液状材料を吐出するインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドから導電性液状材料が吐出される被吐出部材を載置する載置台と、インクジェットヘッドと載置台との相対位置を変更するインクジェットヘッド移動装置とによって、所望の導電性パターンを正確に得ることができる。また、インクジェットヘッドから吐出され被吐出部材に着弾した導電性液状材料にレーザ光を照射するレーザ出力手段によって導電性液状材料を固化する固化装置を備えているため、導電性液状材料が被吐出部材に着弾後の極短時間で導電性パターンとなるため、正確な抵抗値を有した抵抗素子を得ることができる。
本発明の抵抗素子の製造装置において、前記被吐出部材に電気的に接触して抵抗素子の抵抗値を常時計測する常時抵抗計測装置を備え、前記常時抵抗計測装置で計測された前記抵抗素子の前記抵抗値と目標抵抗値とを常時比較して、前記抵抗素子の前記抵抗値と前記目標抵抗値とに差がある場合は、前記被吐出部材に対する前記インクジェットヘッドからの前記導電性液状材料の吐出を継続し、前記抵抗素子の前記抵抗値と前記目標抵抗値とが略等しい場合は、前記被吐出部材に対する前記インクジェットヘッドからの前記導電性液状材料の吐出を停止することを要旨とする。
これによれば、被吐出部材に電気的に接触して抵抗素子の抵抗値を常時計測する常時抵抗計測装置を備えている。常時抵抗計測装置で計測された抵抗素子の抵抗値と目標抵抗値とを常時比較して、抵抗素子の抵抗値と目標抵抗値とに差がある場合は、被吐出部材に対するインクジェットヘッドからの導電性液状材料の吐出を継続し、抵抗素子の抵抗値と目標抵抗値とが略等しい場合は、被吐出部材に対するインクジェットヘッドからの導電性液状材料の吐出を停止することができるため、正確な抵抗値を有した抵抗素子を得ることができる。
本発明では、抵抗体電極と、前記抵抗体電極の基端に電気的に接続された第1の電極と、前記抵抗体電極の他端に電気的に接続され、前記第1の電極と対向する第2の電極と、前記抵抗体電極と前記第1の電極又は前記抵抗体電極と前記第2の電極との間を電気的に接続する第3の電極とを備え、少なくとも第3の電極はインクジェット法により生成されたことを要旨とする。
これによれば、抵抗体電極と、抵抗体電極の基端に電気的に接続された第1の電極と、抵抗体電極の他端に電気的に接続され、第1の電極と対向する第2の電極と、抵抗体電極と第1の電極又は抵抗体電極と第2の電極との間を電気的に接続する第3の電極とを備え、少なくとも第3の電極はインクジェット法により生成されるため、正確な抵抗値を有した抵抗素子を得ることができる。
本発明では、基板の上に抵抗体電極を配設するステップと、前記抵抗体電極の基端に電気的に接続された第1の電極を配設するステップと、前記抵抗体電極の他端に電気的に接続され、前記第1の電極と対向する第2の電極を配設するステップと、前記抵抗体電極と前記第1の電極又は前記抵抗体電極と前記第2の電極との間に、本発明の抵抗素子の製造装置によって電気的に接続する前記第3の電極を配設するステップとを備えたことを要旨とする。
これによれば、基板の上に抵抗体電極を配設するステップと、抵抗体電極の基端に電気的に接続された第1の電極を配設するステップと、抵抗体電極の他端に電気的に接続され、第1の電極と対向する第2の電極を配設するステップと、抵抗体電極と第1の電極又は抵抗体電極と第2の電極との間に、本発明の抵抗素子の製造装置によって電気的に接続する第3の電極を配設するステップとを備えたため、正確な抵抗値を有した抵抗素子を得ることができる。
本発明の抵抗素子の製造方法において、本発明の抵抗素子の製造装置が備える前記インクジェットヘッドと前記載置台との相対位置を制御して前記第3の電極を生成することを要旨とする。
これによれば、本発明の抵抗素子の製造装置が備えるインクジェットヘッドと載置台との相対位置を制御して第3の電極を生成することができるため、正確な抵抗値を有した抵抗素子を得ることができる。
以下、本発明を具体化した実施例について図面に従って説明する。
図1は、基板10に電極1、電極2、抵抗電極3及び導電性パターン4との関係を示すA'−A''の部分平断面図である。
被吐出部材としての基板10の上に回路パターンとしての銅等から成る第1の電極としての電極1及び第2の電極としての電極2が配設されている。また、電極1と電極2との間には、電気的な所定の抵抗値R(以降、所定の抵抗値Rと称す)を有する抵抗体電極としての抵抗電極3が配設され、電極1、電極2及び抵抗電極3は電気的に接続されている。また、電極2と抵抗電極3との間に導電性に優れた第3の電極としての導電性パターン4が配設され、電極2、抵抗電極3及び導電性パターン4は電気的に接続されている。
導電性パターン4が電極2の一端から電極1に向かって距離L1の位置に配設された場合の、電極1と電極2との間の抵抗値rは、電極1と電極2との距離L2から距離L1を差し引いた距離L3に対応する抵抗電極3の抵抗値rとなる。
電極1、電極2、抵抗電極3は、周知のフォトリソ技術で生成されてもよいし、インクジェット法で生成されてもよい。導電性パターン4はインクジェット法を利用して生成される。インクジェット法による生成方法については後述する。
同図に示すように抵抗計測装置としての抵抗計20と電気的に接続されているプローブ21,22を電極1,2に接触させて抵抗値rを計測する。
図2は、基板10に電極1、電極2、抵抗電極3及び導電性パターン4との関係を示すA'−A''の部分平断面図である。
被吐出部材としての基板10の上に回路パターンとしての銅等から成る第1の電極としての電極1及び第2の電極としての電極2が配設されている。電極1と電極2との間には、電気的な所定の抵抗値Rを有する抵抗体電極としての抵抗電極3が配設され、電極1、電極2及び抵抗電極3は電気的に接続されている。図1と異なる点は、電極2の一部が抵抗電極3と平行して延在する延在部2aを備えている。その延在部2aと抵抗電極3との間に、導電性に優れた第3の電極としての導電性パターン4が配設され、電極2、抵抗電極3及び導電性パターン4は電気的に接続されている。
導電性パターン4が電極2の延在部2aと抵抗電極3との間で距離L1の位置に配設された場合の、電極1と電極2との間の抵抗値rは、電極1と電極2との距離L2から距離L1を差し引いた距離L3に対応する抵抗電極3の抵抗値rとなる。
また、導電性パターン4と電極2の本体と延在部2aと抵抗電極3とで構成される領域2b(斜線部で示す)の一部又は全てに、導電性パターン4を配設してもよい。
図3は、電極1と電極2との間の抵抗値rと抵抗電極3と導電性パターン4とが積重している又は離れている距離L1との関係を示す相関グラフである。
相関線Mに示す通り、距離L1がゼロの場合は、抵抗電極3が有している所定の抵抗値Rとなる。距離L1が増加するに従って抵抗値rは減少し、距離L1が距離L2に達すると抵抗値rはゼロとなる。
従って、抵抗値rと距離L1は比例関係にあるため、距離L1を制御することによって正確な抵抗値rを得ることができる。また、この相関線Mに基づいて、インクジェット法での製造誤差を考慮して管理線Nが設定されている。導電性パターン4が距離L1まで生成される場合に、誤差ΔLの距離だけ短く管理する。これは、相関線Mを超えてしまうと抵抗値rが目標抵抗値Krを下回ってしまい修正が困難なためである。
図4は、実施例1における抵抗素子製造装置50の模式図である。図4(a)は、インクジェットヘッド12から導電性液状材料11が吐出されている模式図であり、図4(b)は、固化装置51により吐出された導電性液状材料11を導電性パターン4に固化処理している模式図であり、図4(c)は、電極1と電極2とにプローブ21,22を接触させ抵抗計20で抵抗値rを計測している模式図である。
本実施例は、図1の構成で説明しているが図2の構成でも同様に実施できる。抵抗素子製造装置50は、少なくともインクジェットヘッド12と、インクジェットヘッド移動装置13と、インクジェットヘッド移動装置制御部14と、載置台52と、固化装置51とを備えている。
図4(a)に示す状態は、抵抗素子の製造装置としての抵抗素子製造装置50によって基板10に導電性液状材料11が所望の形状に吐出され(以降、パターン形成という)、液状導電性パターン4aが生成されている状態を示し、図4(b)は、図4(a)でパターン形成された液状導電性パターン4aを有する基板10が載置されている載置台52を載置台移動制御部(図示せず)により固化装置51の下方に移動した状態を示す。図4(c)は、図4(b)で、固化装置51によって固化処理されて電気的な導電性を得た基板10上の導電性パターン4を有する基板10の電極1及び電極2に、抵抗計20のプローブ21,22を接触させて電極1と電極2との間の抵抗値rを計測している状態を示す。
図4(a)では、第1の電極としての電極1と、第2の電極としての電極2及び抵抗体電極としての抵抗電極3を有する基板10が載置台52に載置されている。電極1と電極2は基板10の回路パターンであり、抵抗電極3は、所定の抵抗値Rを有する回路パターンである。導電性のある物質又は所定の抵抗値Rを有する物質であれば特に限定するものではない。具体例としては、液晶パネル基板の配線電極、プリント基板の配線電極、表示装置の配線電極、半導体の配線電極、フレキシブル基板の配線電極等である。また、基板10の材質は特に限定するものではない。具体例としては、ガラス、石英等の無機質物質、プラスチック等の有機物質、半導体基板、布、紙等である。また、電極1、電極2及び抵抗電極3の生成方法は特に限定するものではない。具体例としては、印刷方法、エッチング方法、真空蒸着方法、スパッタ方法、接着方法、プラズマ方法、インクジェット法等がある。
こうして生成された電極2の一部を含む領域を起点として、インクジェットヘッド12から導電性液状材料11が吐出される。インクジェットヘッド12は、インクジェットヘッド移動装置13によって、載置台52に載置されている基板10の電極1、電極2及び抵抗電極3に対して相対的な位置を変更して(以降、インクジェットヘッド移動という)所望の形状に導電性液状材料11を吐出するようになっている。
ここで、導電性液状材料11の特性と材質について説明する。
「導電性液状材料11」とは、インクジェットヘッド12のノズル(図示せず)から吐出可能な粘度を有する材料をいう。この場合、材料が水性であること油性であることを問わない。ノズルから吐出可能な流動性(粘度)を備えていれば十分で、固体物質が混入していても全体として流動体であればよい。
導電性液状材料11の粘度は1mPa・s以上50mPa・s以下であるのが好ましい。粘度が1mPa・sより小さい場合には、導電性液状材料11の液滴を吐出する際にインクジェットヘッド12のノズルの周辺部が導電性液状材料11の流出により汚染されやすい。一方、粘度が50mPa・sより大きい場合は、ノズルにおける目詰まり頻度が高くなり、このため円滑な液滴の吐出が困難となり得る。
ここで導電性液状材料11の材質について説明する。導電性パターン4となる導電性液状材料11は、導電性微粒子及び有機金属化合物のうちの少なくとも一方を含有し、抵抗素子製造装置50によって所定の形状で所定の位置に設けられる。導電性微粒子及び有機金属化合物のうちの少なくとも一方を含有する導電性液状材料11としては、導電性微粒子を分散媒に分散させた分散液、液体の有機金属化合物、有機金属化合物の溶液、又はそれらの混合物を用いる。
ここで用いられる導電性微粒子は、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、パラジウム、マンガン、インジウム、スズ、アンチモン及びニッケルのうちの少なくともいずれか1つを含有する金属微粒子の他、これらの酸化物、並びに導電性ポリマーや超電導体の微粒子などが用いられる。
これらの導電性微粒子は分散性を向上させるために表面に、キシレンやトルエン等の有機溶剤やクエン酸等をコーティングして使うこともできる。導電性微粒子の粒径は1nm以上0.1μm以下であることが好ましい。0.1μmより大きいと後述する液滴吐出ヘッドの吐出ノズルに目詰まりが生じるおそれがある。また、1nmより小さいと導電性微粒子に対するコーティング材の体積比が大きくなり、得られる膜中の有機物の割合が過多となる。コーティング材で導電性微粒子を被覆したものを用いる場合、液状体の形態では導電性を示さず、乾燥、固化又は焼結した際に導電性を呈するような導電性液状材料11とすることもできる。
導電性微粒子のコーティング剤として、アミン、アルコール、チオールなどが知られている。より具体的には、導電性微粒子のコーティング剤として、2−メチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、ジエチルメチルアミン、2−ジメチルアミノエタノール、メチルジエタノールアミンなどのアミン化合物、アルキルアミン類、エチレンジアミン、アルキルアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、アルキルチオール類、エタンジチオールを用いることができる。
また、有機金属化合物としては、例えば金、銀、銅、パラジウムなどを含有する化合物や錯体で、熱分解により金属を析出するものが挙げられる。具体的には、クロロトリエチルホスフィン金(I)、クロロトリメチルホスフィン金(I)、クロロトリフェニルフォスフィン金(I)、銀(I)2,4−ペンタンヂオナト錯体、トリメチルホスフィン(ヘキサフルオロアセチルアセトナート)銀(I)錯体、銅(I)ヘキサフルオロペンタンジオナトシクロオクタジエン錯体、などが挙げられる。
導電性微粒子及び有機金属化合物のうちの少なくとも一方を含有する液体の分散媒又は溶媒としては、室温での蒸気圧が0.001mmHg以上200mmHg以下(約0.133Pa以上26600Pa以下)であるものが好ましい。蒸気圧が200mmHgより高いと、吐出後に分散媒又は溶媒が急激に蒸発してしまい、良好な膜を形成することが困難となるからである。
また、分散媒又は溶媒の蒸気圧は0.001mmHg以上50mmHg以下(約0.133Pa以上6650Pa以下)であるのがより好ましい。蒸気圧が50mmHgより高いと、液滴吐出法で液滴を吐出する際に乾燥によるノズル詰まりが起こり易く、安定な吐出が困難になるからである。一方、室温での蒸気圧が0.001mmHgより低い分散媒又は溶媒の場合には、固化又は乾燥が遅くなって膜中に分散媒又は溶媒が残留しやすくなり、後工程の熱及び/又は光処理後に良質の導電膜が得られにくくなる。
分散媒としては、前記の導電性微粒子を分散できるもので凝集を起こさないものであれば特に限定されない。例えば、水の他に、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、トルエン、キシレン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロヘキシルベンゼンなどの炭化水素系化合物、またエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンなどのエーテル系化合物、さらにプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノンなどの極性化合物を例示できる。これらのうち、微粒子の分散性と分散液の安定性、また液滴吐出法への適用の容易さの点で、水、アルコール類、炭化水素系化合物、エーテル系化合物が好ましく、より好ましい分散媒としては、水、炭化水素系化合物を挙げることができる。
前記導電性微粒子を分散媒に分散する場合の分散質濃度としては、1質量%以上80質量%以下とするのが好ましく、所望の導電膜の膜厚に応じて調整することができる。80質量%を超えると凝集をおこしやすくなり、均一な膜が得にくくなる。また、同様の理由で、前記有機金属化合物の溶液の溶質濃度としても、前記の分散質濃度と同範囲のものが好ましい。
前記導電性微粒子の分散液の表面張力は0.02N/m以上0.07N/m以下の範囲内であることが好ましい。液滴吐出法により導電性液状材料11を吐出する際、表面張力が0.02N/m未満であると、導電性液状材料11のノズル面に対する濡れ性が増大するため飛行曲りが生じやすくなり、0.07N/mを超えるとノズル先端でのメニスカスの形状が安定しないため吐出量や吐出タイミングの制御が困難になる。表面張力を調整するため、前記分散液には、基板10、電極1、電極2及び抵抗電極3との接触角を大きく低下させない範囲で、フッ素系、シリコーン系、ノニオン系などの表面張力調節剤を微量添加するとよい。ノニオン系表面張力調節剤は、導電性液状材料11の基板10、電極1、電極2及び抵抗電極3への濡れ性を向上させ、膜のレベリング性を改良し、膜の微細な凹凸の発生などの防止に役立つものである。前記表面張力調節剤は、必要に応じて、アルコール、エーテル、エステル、ケトン等の有機化合物を含んでもよい。
このような導電性液状材料11としては、具体的には、直径10nm程度の銀微粒子が有機溶剤に分散した銀微粒子分散液(真空冶金社製、商品名「パーフェクトシルバー」)の分散媒をテトラデカンで置換してこれを希釈し、濃度が60wt%、粘度が8mPa・s、表面張力が0.022N/mとなるように調整したものを例示することができる。
インクジェットヘッド移動装置13はインクジェットヘッド移動装置制御部14によって高い精度で位置決め及び移動を繰り返すようになっている。インクジェットヘッドが移動する方向は同図に示すY軸方向及びZ軸方向である。
図4(a)に示す状態は、電極2の一部を含む領域を起点として、距離L1まで導電性液状材料11がパターン形成されて、液状導電性パターン4aを生成している所である。図3で説明した通り、距離L1は誤差ΔLの距離だけ短く管理されている。この誤差ΔLのデータはインクジェットヘッド移動装置制御部14の記憶部(図示せず)に記憶され、必要に応じて読み出されて制御に使用される。
図4(b)に示す状態は、図4(a)で、距離L1が所定の距離に達して導電性液状材料11の吐出を停止し、載置台移動制御部(図示せず)により載置台52が固化装置51の下方に移動された所である。固化装置51は、紫外線照射装置、赤外線乾燥装置、又は熱風乾燥装置等から成る。この固化装置51からのエネルギーによって基板10上の液状導電性パターン4aは固化されて、第3の電極としての導電性パターン4となる。導電性パターン4は良好な導電性を備えるようになる。
図4(c)は、固化装置51の稼動を停止し、再び載置台移動制御部(図示せず)により載置台52が抵抗計20の下方に移動された所を示す。
抵抗計20と電気的に接続されているプローブ21,22を紙面の下方に移動してそれぞれのプローブ21,22を電極1及び電極2に接触させ、電極1と電極2の間の抵抗値rを計測する。計測された抵抗値rのデータは、インクジェットヘッド移動装置制御部14の記憶部(図示せず)に記憶される。インクジェットヘッド移動装置制御部14は、抵抗計20から送られた抵抗値rと相関線Mとの差を算出し、算出された差に基づいて、インクジェットヘッド12の移動量Phを算出する。
載置台52は、載置台移動制御部(図示せず)により再びインクジェットヘッド12の下方に移動する。前回に導電性液状材料11の吐出を停止した同じ位置に移動する。この位置から、インクジェットヘッド移動装置制御部14が移動量Phに至るまで導電性液状材料11を吐出する。吐出が終了すると再び固化装置51によって液状導電性パターン4aは固化処理され導電性パターン4となり、載置台52より基板10が取り外されて抵抗素子が完成する。
次に、実施例1における抵抗素子の製造方法について説明する。
図5は、実施例1における抵抗素子の製造方法を示すフローチャートである。同図に使用されている部材の番号は図1、図2及び図3の説明で使用したものである。ステップS1では、基板10の上に電極1、電極2及び抵抗体電極としての抵抗電極3を生成する。第1の電極としての電極1と第2の電極としての電極2は基板10の回路パターンであり、抵抗電極3は、所定の抵抗値Rを有する回路パターンである。導電性のある物質又は所定の抵抗値Rを有する物質であれば特に限定するものではない。具体例としては、液晶パネル基板の配線電極、プリント基板の配線電極、表示装置の配線電極、半導体の配線電極、フレキシブル基板の配線電極等である。また、基板10の材質は特に限定するものではない。具体例としては、ガラス、石英等の無機質物質、プラスチック等の有機物質、半導体基板、布、紙等である。また、電極1、電極2及び抵抗電極3の生成方法は特に限定するものではない。具体例としては、印刷方法、エッチング方法、真空蒸着方法、スパッタ方法、接着方法、プラズマ方法、インクジェット法等がある。
ステップS2では、抵抗素子製造装置50の載置台52へ基板10を載置する。載置台52と基板10との間で減圧されて載置されてもよいし、機械的に付勢されて載置されてもよい。
ステップS3では、インクジェットヘッド12から導電性液状材料11を基板10へ吐出する。吐出された導電性液状材料11が基板10の上に所望の形状となるために、ステップS4のインクジェットヘッド移動装置13によってインクジェットヘッド12と載置台52との相対位置を変更しながら吐出される。
ステップS5では、図3に示す相関線Mと管理線Nから求められる距離L1から誤差ΔLを差し引いた量に相当する領域に導電性液状材料11を吐出する。吐出された量が距離L1から誤差ΔLを差し引いた量に達した場合は吐出を停止する。
ステップS6では、載置台移動制御部(図示せず)により、載置台52は固化装置51の下方に移動する。載置台52に載置されている基板10の上にパターン形成された導電性液状材料11は、固化装置51によって固化処理されて導電性パターン4となる。導電性パターン4は良好な導電性を備えている。
ステップS7では、載置台移動制御部(図示せず)により、載置台52は抵抗計測装置としての抵抗計20の下方に移動される。抵抗計20に電気的に接続されているプローブ21,22を電極1と電極2とに接触させて、電極1と電極2との間の抵抗値rを計測する。ステップS8では、計測された抵抗値rのデータはインクジェットヘッド移動装置制御部14の記憶部(図示せず)に記憶される。記憶された抵抗値rは、インクジェットヘッド移動装置制御部14の記憶部(図示せず)に記憶されている目標抵抗値Krと比較され、比較された差に基づいてインクジェットヘッド12の移動量Phを算出する。
ステップS9では、ステップS8で算出されたインクジェットヘッド12の移動量Phに基づいて、再度、インクジェットヘッド12から基板10に導電性液状材料11を吐出するか否かを判断する。再度、吐出すると判断された場合はステップS3に進む。ステップS3に進んだ場合のステップS5では、相関線Mとの差に相当する分をインクジェットヘッド12の移動量Phに換算して、移動量Phだけ導電性液状材料11を吐出する。また、再度、吐出する必要がないと判断された場合は作業を終了して載置台52より基板10を取り外す。
以下、実施例1の効果を記載する。
(1)相関線Mと目標抵抗値Krから求められる距離L1に対して、製造誤差を考慮して管理線Nを設定し、誤差ΔLの距離だけ短く管理することにより、正確な抵抗値rを有する抵抗素子を製造することができる。
(2)固化装置51によって固化処理が施された後に、抵抗計測装置としての抵抗計20により、電極1と電極2の間の抵抗値rを計測し、この抵抗値rのデータと目標抵抗値Krとの差に基づいてインクジェットヘッド12の移動量Phを算出し、再び、導電性液状材料11を吐出してインクジェットヘッド12の移動した量が移動量Phに達した所で吐出を停止する。このことにより、正確な抵抗値rを有する抵抗素子を製造することができる。
以下、本発明を具体化した他の実施例について図面に従って説明する。
図6は、実施例2における抵抗素子の製造装置としての抵抗素子製造装置60の模式図である。
本実施例は、図1の構成で説明しているが図2の構成でも同様に実施できる。抵抗素子製造装置60は、少なくともインクジェットヘッド12と、載置台52と、インクジェットヘッド移動装置13と、インクジェットヘッド移動装置制御部14と、レーザ出力手段としてのレーザ装置54を備えた固化装置55と、常時抵抗計測装置としての抵抗計23を備えている。
レーザ出力手段としてのレーザ装置54は、少なくとも半導体レーザアレイ(図示せず)とレーザアレイ駆動制御部(図示せず)と、集光レンズ部(図示せず)とを備えている。レーザアレイ駆動制御部は、駆動するための信号を、インクジェットヘッド12から吐出された導電性液状材料11が基板10に着弾するタイミングと同期して半導体レーザアレイに送る。信号を受け取った半導体レーザアレイは所定の波長(例えば、800nm)のレーザ光Aを出射する。出射されたレーザ光Aは、集光レンズ部により基板10上に着弾する導電性液状材料11に焦点を合わせて所定時間照射される。また、レーザ光Aの出力値は、着弾した導電性液状材料11が有する分散媒を乾燥し、金属微粒子を焼成するエネルギーに設定されている。レーザ光Aを照射された基板10に着弾した導電性液状材料11は、導電性液状材料11が有する分散媒が極短時間で乾燥され、金属微粒子が焼成され(以降、固化処理という)て良好な導電性を有する導電性パターン4となる。
また、導電性液状材料11の基板10への着弾位置は、インクジェットヘッド移動装置制御部14によってインクジェットヘッド12が移動するため、レーザ装置54に対して相対位置が変化してしまう。そこで、レーザ装置54を連結部56によってインクジェットヘッド12と一体にした。こうすることによって、インクジェットヘッド12が移動してもレーザ装置54とインクジェットヘッド12との相対位置は変化しない。
インクジェットヘッド12には複数のノズル孔(図示せず)が配設され、圧電素子(図示せず)を駆動して導電性液状材料11を吐出する。レーザ装置54を複数の導電性液状材料11に対応して多数配設してもよい。好ましくは、レーザ装置54と導電性液状材料11の着弾位置との間にレーザ光反射板(図示せず)を設け、このレーザ光反射板の位置及び傾きを制御して一つのレーザ光Aを振り向けることにより、それぞれの導電性液状材料11にレーザ光Aを照射して導電性パターン4にすることができるようになる。
従って、抵抗素子製造装置60ではインクジェットヘッド12から導電性液状材料11が吐出され、基板10に着弾した導電性液状材料11は順次、レーザ出力手段としてのレーザ装置54を備えた固化装置55により固化処理されるため、電極1と電極2との間は、常に電気的に接続された状態となる。
このことから、抵抗素子製造装置60には常時抵抗計測装置としての抵抗計23が備えられ、抵抗計23と電気的に接続されたプローブ21,22が電極1及び電極2と常に接触している。インクジェットヘッド12から導電性液状材料11が吐出され、レーザ出力手段としてのレーザ装置54を備えた固化装置55により固化処理される毎に抵抗計23が計測している抵抗値rは変化していく。
抵抗計23で計測された抵抗値rのデータは、インクジェットヘッド移動装置制御部14に送られ、予めインクジェットヘッド移動装置制御部14の記憶部に記憶されている目標抵抗値Krと比較される。比較された結果、目標抵抗値Krよりも計測された抵抗値rが大きい場合は、その結果に基づいてインクジェットヘッド移動装置制御部14はインクジェットヘッド12からの導電性液状材料11の吐出を継続する。
また、計測された抵抗値rと目標抵抗値Krとを比較した結果、略等しい場合は、インクジェットヘッド移動装置制御部14はインクジェットヘッド12からの導電性液状材料11の吐出を停止する。
次に、実施例2における抵抗素子の製造方法について説明する。
図7は、実施例2における抵抗素子の製造方法を示すフローチャートである。同図に使用されている部材の番号は実施例1の図1、図2及び図3の説明で使用したものである。ステップS10では、基板10の上に電極1、電極2及び抵抗体電極としての抵抗電極3を生成する。第1の電極としての電極1と第2の電極としての電極2は基板10の回路パターンであり、抵抗電極3は、所定の抵抗値Rを有する回路パターンである。導電性のある物質又は所定の抵抗値Rを有する物質であれば特に限定するものではない。具体例としては、液晶パネル基板の配線電極、プリント基板の配線電極、表示装置の配線電極、半導体の配線電極、フレキシブル基板の配線電極等である。また、基板10の材質は特に限定するものではない。具体例としては、ガラス、石英等の無機質物質、プラスチック等の有機物質、半導体基板、布、紙等である。また、電極1、電極2及び抵抗電極3の生成方法は特に限定するものではない。具体例としては、印刷方法、エッチング方法、真空蒸着方法、スパッタ方法、接着方法、プラズマ方法、インクジェット法等がある。
ステップS11では、抵抗素子製造装置60の載置台52へ基板10を載置する。載置台52と基板10との間で減圧されて載置されてもよいし、機械的に付勢されて載置されてもよい。
ステップS12では、インクジェットヘッド12から導電性液状材料11を基板10へ吐出する。吐出された導電性液状材料11が基板10の上に所望の形状となるために、ステップS13のインクジェットヘッド移動装置13によってインクジェットヘッド12と載置台52との相対位置を変更しながら吐出される。
ステップS14では、レーザ出力手段としてのレーザ装置54を備えた固化装置55により固化処理されて導電性パターン4となる。
ステップS15では、電極1と電極2との間には、常に電気的に接続された常時抵抗計測装置としての抵抗計23が備えられている。この抵抗計23で計測される抵抗値rは、インクジェットヘッド12から導電性液状材料11が吐出されて、極短時間で固化装置55により固化処理され導電性パターン4となるため順次変化していく。
ステップS16では、抵抗計23で計測された抵抗値rのデータは、インクジェットヘッド移動装置制御部14に送られ、予めインクジェットヘッド移動装置制御部14の記憶部に記憶されている目標抵抗値Krと比較される。
ステップS17では、ステップS16で比較された結果、目標抵抗値Krよりも計測された抵抗値rが大きい場合は、ステップS12へ進んで、インクジェットヘッド移動装置制御部14はインクジェットヘッド12からの導電性液状材料11の吐出を継続する。
また、ステップS16で計測された抵抗値rと目標抵抗値Krとを比較した結果、略等しい場合は、インクジェットヘッド移動装置制御部14はインクジェットヘッド12からの導電性液状材料11の吐出を停止し、載置台52より基板10が取り外されて抵抗素子が完成する。
以下、実施例2の効果を記載する。
(3)レーザ出力手段としてのレーザ装置54を備えた固化装置55によって、インクジェットヘッド12から吐出された導電性液状材料11は、極短時間で導電性パターン4になるので、電極1と電極2との間に常時抵抗計測装置としての抵抗計23を常設して抵抗値rのデータと目標抵抗値Krとの差を取得することができる。このため正確な抵抗値rを有する抵抗素子を製造することができる。
なお、本発明は、上述した実施例に限定されず、種々の変更や改良など加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)本発明の方法により製造された抵抗素子の上に絶縁層を配設してもよい。これによれば、本発明の抵抗素子の耐湿性を向上することができる。
電子機器に利用される発振回路等の、個々の製品により抵抗値を変更する必要がある分野に利用することができる。また、微少な抵抗素子が必要な用途に適する。例えば、電子機器の電気回路、電子機器に利用される表示装置、携帯電話、携帯ラジオ、電波腕時計等の小型で軽量化を必要とする電子機器に利用することができる。
基板10に電極1、電極2、抵抗電極3及び導電性パターン4との関係を示すA'−A''の部分平断面図。 基板10に電極1、電極2、抵抗電極3及び導電性パターン4との関係を示すA'−A''の部分平断面図。 電極1と電極2との間の抵抗値rと抵抗電極3と導電性パターン4とが積重している又は離れている距離L1との関係を示す相関グラフ。 実施例1における抵抗素子製造装置50の模式図、(a)は、インクジェットヘッド12から導電性液状材料11が吐出されている模式図、(b)は、固化装置51により吐出された導電性液状材料11を導電性パターン4に固化処理している模式図、(c)は、電極1と電極2とにプローブ21,22を接触させ抵抗計20で抵抗値rを計測している模式図。 実施例1における抵抗素子の製造方法を示すフローチャート。 実施例2における抵抗素子の製造装置としての抵抗素子製造装置60の模式図。 実施例2における抵抗素子の製造方法を示すフローチャート。
符号の説明
1…第1の電極としての電極、2…第2の電極としての電極、2a…延在部、2b…領域、3…抵抗体電極としての抵抗電極、4…第3の電極としての導電性パターン、4a…液状導電性パターン、10…被吐出部材としての基板、11…導電性液状材料、12…インクジェットヘッド、13…インクジェットヘッド移動装置、14…インクジェットヘッド移動装置制御部、20…抵抗計測装置としての抵抗計、21,22…プローブ、23…常時抵抗計測装置としての抵抗計、50,60…抵抗素子の製造装置としての抵抗素子製造装置、51,55…固化装置、52…載置台、54…レーザ出力手段としてのレーザ装置、56…連結部、A…レーザ光、Kr…目標抵抗値、L1,L2,L3…距離、M…相関線、N…管理線、Ph…移動量、r…抵抗値、R…所定の抵抗値、ΔL…誤差。

Claims (8)

  1. 導電性液状材料を吐出するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドから前記導電性液状材料が吐出される被吐出部材を載置する載置台と、
    前記インクジェットヘッドと前記載置台との相対位置を変更するインクジェットヘッド移動装置と、
    前記被吐出部材に前記インクジェットヘッド移動装置によって前記載置台との相対位置を変更して前記インクジェットヘッドから吐出された前記導電性液状材料を固化する固化装置と
    を備えたことを特徴とする抵抗素子の製造装置。
  2. 導電性液状材料を吐出するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドから前記導電性液状材料が吐出される被吐出部材を載置する載置台と、
    前記インクジェットヘッドと前記載置台との相対位置を変更するインクジェットヘッド移動装置と、
    前記被吐出部材に前記インクジェットヘッド移動装置によって前記載置台との相対位置を変更して前記インクジェットヘッドから吐出された前記導電性液状材料を固化する固化装置と、
    前記インクジェットヘッドによって吐出された前記導電性液状材料が前記固化装置によって固化された後に、前記被吐出部材に電気的に接触して抵抗素子の抵抗値を計測する抵抗計測装置を備えたことを特徴とする抵抗素子の製造装置。
  3. 請求項1又は2に記載の抵抗素子の製造装置において、前記抵抗計測装置で計測された前記抵抗素子の前記抵抗値が目標抵抗値より大きい場合は、前記抵抗素子の前記抵抗値と前記目標抵抗値との差分に相当する前記インクジェットヘッドの移動量を算定し、前記インクジェットヘッドから前記導電性液状材料を前記被吐出部材に吐出し、前記固化装置によって固化された後に、前記抵抗計測装置によって再び前記抵抗素子の前記抵抗値を計測することを特徴とする抵抗素子の製造装置。
  4. 導電性液状材料を吐出するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドから前記導電性液状材料が吐出される被吐出部材を載置する載置台と、
    前記インクジェットヘッドと前記載置台との相対位置を変更するインクジェットヘッド移動装置と、
    前記インクジェットヘッド移動装置によって前記載置台との相対位置を変更して前記インクジェットヘッドから吐出され、前記被吐出部材に着弾した前記導電性液状材料にレーザ光を照射するレーザ出力手段によって前記導電性液状材料を固化する固化装置と
    を備えたことを特徴とする抵抗素子の製造装置。
  5. 請求項4に記載の抵抗素子の製造装置において、前記被吐出部材に電気的に接触して抵抗素子の抵抗値を常時計測する常時抵抗計測装置を備え、前記常時抵抗計測装置で計測された前記抵抗素子の前記抵抗値と目標抵抗値とを常時比較して、前記抵抗素子の前記抵抗値と前記目標抵抗値とに差がある場合は、前記被吐出部材に対する前記インクジェットヘッドからの前記導電性液状材料の吐出を継続し、前記抵抗素子の前記抵抗値と前記目標抵抗値とが略等しい場合は、前記被吐出部材に対する前記インクジェットヘッドからの前記導電性液状材料の吐出を停止することを特徴とする抵抗素子の製造装置。
  6. 抵抗体電極と、
    前記抵抗体電極の基端に電気的に接続された第1の電極と、
    前記抵抗体電極の他端に電気的に接続され、前記第1の電極と対向する第2の電極と、
    前記抵抗体電極と前記第1の電極又は前記抵抗体電極と前記第2の電極との間を電気的に接続する第3の電極とを備え、少なくとも前記第3の電極はインクジェット法により生成されたことを特徴とする抵抗素子。
  7. 基板の上に前記抵抗体電極を配設するステップと、
    前記抵抗体電極の基端に電気的に接続された前記第1の電極を配設するステップと、
    前記抵抗体電極の他端に電気的に接続され、前記第1の電極と対向する前記第2の電極を配設するステップと、
    前記抵抗体電極と前記第1の電極又は前記抵抗体電極と前記第2の電極との間に、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の前記抵抗素子の製造装置によって電気的に接続する前記第3の電極を配設するステップと
    を備えたことを特徴とする抵抗素子の製造方法。
  8. 請求項7に記載の抵抗素子の製造方法において、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の抵抗素子の製造装置が備える前記インクジェットヘッドと前記載置台との相対位置を制御して前記第3の電極を生成することを特徴とする抵抗素子の製造方法。
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