JP2007035715A - 積層電子部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シート積層体の切断負荷を軽減し得る積層電子部品の製造方法を提供する。
【解決手段】 セラミックグリーンシート11の一面において複数の内部電極パターン20を、一定方向でみて互いに間隔を隔てて形成する。更に、セラミックグリーンシート11の一面において内部電極パターン20が形成されない領域のうち、内部電極パターン20の位置に基づいて設定される切断予定線を除いた領域に、段差吸収層30を形成する。更に、内部電極パターン20及び段差吸収層30が形成されたセラミックグリーンシート11を少なくとも一層備えたシート積層体を作製する。更に、シート積層体を、前記切断予定線に従って切断する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、積層電子部品の製造方法に関する。
一般に、積層セラミックコンデンサなどの積層電子部品は、次のような工程によって製造されている。まず、セラミックグリーンシートに、導体ペーストでなる内部電極パターンを形成する。次に、内部電極パターンを有するセラミックグリーンシートを複数枚積層し、シート積層体を作る。そして、シート積層体を加圧した後、複数のチップ領域に切断して積層グリーンチップを得る。更に、その積層グリーンチップに対して、脱バインダ、焼成及び端子電極形成などの周知の工程を行い、積層電子部品を得る。
このような積層電子部品の製造工程では、内部電極パターンの層厚による段差の問題が無視できない。段差の問題を解消するための技術としては、内部電極パターンの周囲にセラミックペーストでなる段差吸収層を形成する技術が知られている(特許文献1を参照)。
しかしながら、特許文献1の開示技術では、内部電極パターンが形成されない領域のほぼ全面に、段差吸収層を形成する。このため、後にシート積層体を切断する際、切断刃は、段差吸収層にも入ることになる。段差吸収層を構成するセラミックは、内部電極パターンを構成する導体よりも硬く、段差吸収層の切断は、シート積層体全体でみた切断負荷の増大につながる。シート積層体の切断負荷が大きいと、切断時の衝撃によるクラックの発生、切断面の傾斜、切断ずれ、切断刃の寿命低下などの問題を招く。
特開2001−358036号公報
本発明の課題は、シート積層体の切断負荷を軽減し得る積層電子部品の製造方法を提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明に係る積層電子部品の製造方法では、セラミックグリーンシートの一面において複数の内部電極パターンを、一定方向でみて互いに間隔を隔てて形成する。更に、前記セラミックグリーンシートの前記一面において内部電極パターンが形成されない領域のうち、内部電極パターンの位置に基づいて設定される切断予定線を除いた領域に、段差吸収層を形成する。更に、内部電極パターン及び段差吸収層が形成された前記セラミックグリーンシートを少なくとも一層備えたシート積層体を作製する。更に、前記シート積層体を、前記切断予定線に従って切断する。
上述した本発明に係る積層電子部品の製造方法では、セラミックグリーンシートの一面において複数の内部電極パターンを、一定方向でみて互いに間隔を隔てて形成する。更に、上記セラミックグリーンシートの一面において内部電極パターンが形成されない領域のうち、内部電極パターンの位置に基づいて設定される切断予定線を除いた領域に、段差吸収層を形成する。従って、内部電極パターンの層厚による段差を吸収するための基本的構造が得られる。
更に、内部電極パターン及び段差吸収層が形成された上記セラミックグリーンシートを少なくとも一層備えたシート積層体を作製し、シート積層体を、上述の切断予定線に従って切断する。従って、段差吸収層が形成されていない位置に切断刃を入れることが可能となり、これにより、シート積層体の切断負荷を軽減することができる。よって、切断時の衝撃によるクラックの発生、切断面の傾斜、切断ずれ、切断刃の寿命低下などの問題を軽減することができる。
一つの実施形態では、前記シート積層体を、長さ方向でみた内部電極パターンの位置が交互にずれる態様で作製する。更に、前記セラミックグリーンシートの前記一面において内部電極パターンが形成されない領域のうち、前記長さ方向に隣り合う内部電極パターンの間に設定される第1の切断予定線を除いた領域に、前記段差吸収層を形成する。
もう一つの実施形態では、前記シート積層体を、長さ方向でみた内部電極パターンの位置が交互にずれる態様で作製する。前記セラミックグリーンシートの前記一面において内部電極パターンが形成されない領域のうち、前記長さ方向に隣り合う内部電極パターンの間に設定される第1の切断予定線と、前記長さ方向でみた内部電極パターンの中央部に設定される第2の切断予定線とを除いた領域に、前記段差吸収層を形成する。
以上述べたように、本発明によれば、シート積層体の切断負荷を軽減し得る積層電子部品の製造方法を提供することができる。
以下、本発明に係る積層電子部品の製造方法の実施形態について説明する。まず、積層電子部品について説明する。
図1は、本発明に係る積層電子部品の製造方法を適用し得る積層電子部品の一例を示す模式的断面図である。図示の積層電子部品は、セラミック基体1と、n層の内部電極21〜2nとを備える。図示実施形態において、本発明に係る製造方法は、積層セラミックコンデンサに適用されているが、他の積層電子部品、例えば積層インダクタなどに適用することもできる。
セラミック基体1は、例えばチタン酸バリウムを主成分とする誘電体材料などで構成される。セラミック基体1は、長さ方向X、幅方向Y及び厚さ方向Zを有する略直方体形状となっており、長さ方向Xでみた両端面160、170には、端子電極41、42が設けられている。
内部電極層21〜2nは、セラミック基体1の内部において厚さ方向Zに間隔を隔てて積層されている。詳しくは、内部電極21〜2nは、長さ方向Xでみた位置を交互にずらして配置され、セラミック基体1の両端面160、170に交互に導出されている。
具体的に説明すると、内部電極21は、平面で見て長さ方向X及び幅方向Yを有する長方形状となっており、長さ方向Xでみた一辺が、セラミック基体1の端面160に導出され、端子電極41に接続されている。長さ方向Xでみた他辺は、セラミック基体1のもう一つの端面170から長さ方向Xに間隔を隔てている。
次の内部電極22も、平面で見て長さ方向X及び幅方向Yを有する長方形状となっており、長さ方向Xでみた一辺が、セラミック基体1の端面160から長さ方向Xに間隔を隔てており、長さ方向Lでみた他辺が、セラミック基体1の端面170に導出され、端子電極42に接続されている。残りの内部電極23〜2nについても同様である。
このような内部電極の交互配置構造により、長さ方向Xでみたセラミック基体1の両端部16、17では、厚さ方向Zでみて内部電極と余白領域とが交互に位置することになる。また、長さ方向Xでみたセラミック基体1の中央部18では、厚さ方向Zでみて内部電極のみが位置することになる。
内部電極21〜2nは、例えばNiまたはCuなどで構成される。内部電極21〜2nの層数nは、要求される特性に応じて2以上の任意の値に設定され得る。積層セラミックコンデンサの場合、例えば200層である。
次に、このような積層電子部品の製造方法について説明する。
図2は、本発明に係る積層電子部品の製造方法の一実施形態に含まれる工程を示す図である。図2を参照すると、セラミックグリーンシート(未焼成セラミックシート)11が示されている。セラミックグリーンシート11は、セラミック粉末、溶剤及びバインダなどを混合したセラミックペーストで構成され、一定の厚さとなっている。セラミックグリーンシート11は、可撓性プラスチックフィルムなどの支持体(図示せず)に付着される。
次に、図2に示すように、セラミックグリーンシート11の一面に複数の内部電極パターン20を形成する。これらの内部電極パターン20は、セラミックグリーンシート11の面上で互いに長さ方向Xに間隔を隔て、かつ、幅方向Yに間隔を隔てるように形成される。詳しく説明すると、内部電極パターン20は、それぞれ、長さ方向X及び幅方向Yを有する長方形状となっており、長さ方向X及び幅方向Yに沿って行列状に配置されている。数値例を挙げると、内部電極パターン20の、長さ方向Xでみた長さ及び幅方向Yでみた幅は7.0mm、1.5mmであり、長さ方向Xでみた間隔及び幅方向Yでみた間隔は0.6mm、0.6mmである。
このような内部電極パターン20は、導体粉末、溶剤及びバインダなどを混合した導体ペーストを、所定パターンで印刷することにより形成される。内部電極パターン20の層厚は例えば2μmである。
更に、内部電極パターン20の位置に基づいて、第1〜第3の切断予定線P1〜P3が設定される。まず、第1、第2の切断予定線P1、P2は、幅方向Yに沿った切断予定線である。第1の切断予定線P1は、長さ方向Xに隣り合う内部電極パターン20の間に設定される。第2の切断予定線P2は、長さ方向Xでみた内部電極パターン20の中央部に設定される。
次に、第3の切断予定線P3は、長さ方向Xに沿った切断予定線である。第3の切断予定線P3は、幅方向Yに隣り合う内部電極パターン20の間に設定される。
次に、図3に示すように、セラミックグリーンシート11の一面に段差吸収層30を形成する。段差吸収層30は、セラミックグリーンシート11の一面において内部電極パターン20が形成されない領域のうち、切断予定線を除いた領域に形成される。図示実施形態の場合、段差吸収層30は、幅方向Yに延びる第1の切断予定線P1及び長さ方向Xに延びる第3の切断予定線P3を除いた領域に形成される。
詳しくは、段差吸収層30は、各内部電極パターン20ごとにその内部電極パターンを取り囲むように形成される。これらの段差吸収層30は、長さ方向Xでみると、第1の切断予定線P1を挟んで間隔を隔てて配置され、幅方向Yでみると、第3の切断予定線P3を挟んで間隔を隔てて配置されている。第1の切断予定線P1または第3の切断予定線P3における段差吸収層30の間隔については、後述する。第2の切断予定線P2に関しては、段差吸収層30は、第2の切断予定線P2を跨いで連続的に形成される。
このような段差吸収層30は、セラミックペーストを所定のパターンで印刷することにより形成される。印刷手法としては、スクリーン印刷法、グラビア印刷法またはオフセット印刷法などが挙げられる。段差吸収層30は、基本的には、セラミックグリーンシート11と同様な構成のセラミックペーストで構成される。また、段差吸収層30の層厚は、内部電極パターン20の層厚とほぼ同じ値に設定されることが好ましい。
本実施形態では、内部電極パターンの形成(図2参照)の後に、段差吸収層の形成(図3参照)を行っているが、内部電極パターンの形成及び段差吸収層の形成について時間的な順序関係は任意である。例えば、段差吸収層の形成の後に内部電極パターンの形成を行ってもよいし、内部電極パターンの形成と、段差吸収層の形成とを同時に行ってもよい。
次に、図4に示すように、内部電極パターン20及び段差吸収層30が形成されたセラミックグリーンシート11を少なくとも一層備えたシート積層体を作製する。詳しくは、内部電極パターン20及び段差吸収層30が形成されたセラミックグリーンシート11を、単位層61〜6nとしてシート積層体を作製する。シート積層体の作製における単位層61〜6nの配置は、次の通りである。
まず、長さ方向Xに注目すると、単位層61〜6nは、長さ方向Xでみた位置を交互にずらして配置される(オフセット積層)。詳しくは、単位層61〜6nは、積層方向Zでみて内部電極パターン20のみが位置する部分81のほかに、積層方向Zでみて内部電極パターン20と、内部電極パターンが形成されない余白領域とが交互に位置する部分82が生じるように配置される。更に詳しくは、内部電極パターン20と余白領域とが交互に位置する部分82は、長さ方向Xでみた内部電極パターン20の中央部に在る。積層方向Zに隣り合う2つの単位層でみると、一方の単位層の第1の切断予定線P1と、他方の単位層の第2の切断予定線P2とが積層方向Zに重なることになる。
次に、幅方向Yに注目すると、単位層61〜6nは、幅方向Yでみた位置を揃えて配置される。
更に図示は省略するが、シート積層体の作製にあたっては、上述の単位層61〜6nに加え、内部電極パターンを備えていないセラミックグリーンシートを外層単位層として配置する。外層単位層は、積層方向Zでみて単位層61〜6nの外側に配置される。
シート積層体を作製するための手法としては、内部電極パターン20及び段差吸収層30を備えたセラミックグリーンシート11を単位層61〜6nとして用意し、これらの単位層61〜6nを順次に積層する手法を採用することができる。また、セラミックグリーンシートの形成工程や、内部電極パターン及び段差吸収層の印刷工程などを、必要な回数だけ可撓性支持体上で繰り返すことによりシート積層体を作製する手法を採用してもよい。
このようにして得られたシート積層体は、加圧処理に付される。
次に、図5に示すように、シート積層体を、複数のチップ領域に切断する。具体的には、シート積層体は、上述した切断予定線に従い、長さ方向X及び幅方向Yに沿って切断される。
まず、幅方向Yに沿った切断について説明すると、シート積層体は、第1、第2の切断予定線P1、P2(図4参照)に従い、切断線C1、C2に沿って切断される。
次に、長さ方向Xに沿った切断について説明すると、シート積層体は、第3の切断予定線P3(図4参照)に従い、切断線C3に沿って切断される。
シート積層体を切断するための手法としては、円盤状の切断刃を回転させてシート積層体を切削する回転刃切断法、または、固定された切断刃を備えた切断具を用いてシート積層体を押し切る押し切り切断法などを採用することができる。切断刃の厚みは、例えば数10μm〜数100μmである。
このようにしてシート積層体を切断すると、積層グリーンチップが得られる。更に脱バインダ、焼成及び端子電極形成等の工程を行うと、図1に示した積層電子部品が得られる。
上述した積層電子部品の製造方法について、長さ方向Xでみた内部電極パターン20の配置に注目し、説明を行う。まず、図2に示すように、セラミックグリーンシート11の一面において複数の内部電極パターン20を、長さ方向Xでみて互いに間隔を隔てて形成する。更に、図3に示すように、セラミックグリーンシート11の一面において内部電極パターン20が形成されない領域のうち、長さ方向Xに隣り合う内部電極パターン20の間に設定される第1の切断予定線P1を除いた領域に、段差吸収層30を形成する。従って、内部電極パターン20の層厚による段差を吸収するための基本的構造が得られる。
そして、図4に示すように、内部電極パターン20及び段差吸収層30が形成されたセラミックグリーンシート11を少なくとも一層備えたシート積層体を作製した後、図5に示すように、シート積層体を、上述の第1の切断予定線P1に従って切断する。従って、段差吸収層20が形成されていない位置(第1の切断予定線P1の位置)に切断刃を入れることが可能となる。これにより、シート積層体の切断負荷、具体的には、幅方向Yに沿ってシート積層体を切断する際の切断負荷を軽減することができる。よって、切断時の衝撃によるクラックの発生、切断面の傾斜、切断ずれ、切断刃の寿命低下などの問題を軽減することができる。
切断ずれを考慮した観点からは、第1の切断予定線P1における段差吸収層30の間隔は、第1の切断予定線P1の位置に入れる切断刃の厚みよりも小さい値に設定することが好ましい。
更に、図2に示した内部電極パターン形成工程及び図3に示した段差吸収層形成工程により、第1の切断予定線P1の位置には、内部電極パターン20または段差吸収層30の何れも形成されない領域が生じる。従って、図4に示した積層工程では、この領域を通して積層方向Zの通気性を確保することができる。例えば、積層方向Zに空気が抜けるようになる。よって、空気の抱き込みに起因するデラミネーション、例えば、積層ずれ、ブクの発生などを低減させ、積層歩留を向上させることができる。
また、第1の切断予定線P1の位置には段差吸収層30が形成されないので、シート積層体全体でみると、第1の切断予定線P1の位置に僅かな窪みが生じることになる(図4参照)。従って、この窪みを画像処理で特定し、切断刃の位置を合わせることにより、画像処理による高精度な切断が可能となる。よって、切断歩留を向上させることができる。
次に、幅方向Yでみた内部電極パターン20の配置に注目し、説明を行う。まず、図2に示すように、セラミックグリーンシート11の一面において複数の内部電極パターン20を、幅方向Yでみて互いに間隔を隔てて形成する。更に、図3に示すように、セラミックグリーンシート11の一面において内部電極パターン20が形成されない領域のうち、幅方向Yに隣り合う内部電極パターン20の間に設定される第3の切断予定線P3を除いた領域に、段差吸収層30を形成する。
そして、図4に示すように、シート積層体を作製した後、図5に示すように、シート積層体を、第3の切断予定線P3に従って切断する。従って、段差吸収層20が形成されていない位置(第3の切断予定線P3の位置)に切断刃を入れることが可能となる。これにより、シート積層体の切断負荷、具体的には、長さ方向Xに沿ってシート積層体を切断する際の切断負荷を軽減することができる。
切断ずれを考慮した観点からは、第3の切断予定線P3における段差吸収層30の間隔は、第3の切断予定線P3の位置に入れる切断刃の厚みよりも小さい値に設定することが好ましい。
以下、第3の切断予定線P3に関する作用効果については、第1の切断予定線P1と同様である。例えば、通気性の改善効果が得られ、画像処理による切断が可能となる。よって、重複説明を省略する。
また、図示実施形態では、シート積層体の構成として、切断予定線を除いた領域に段差吸収層30を有するセラミックグリーンシート11を、複数層備えた構成が採用されているが、本発明は、そのような構成に限定されることはなく、切断予定線を除いた領域に段差吸収層30を有するセラミックグリーンシート11の層数は任意である。この点については、例えば、切断予定線を除いた領域に段差吸収層30を有するセラミックグリーンシート11が一層しか備えられていない構成でも、基本的な作用効果が得られることから明らかであろう。
図6は、本発明に係る積層電子部品の製造方法の別の実施形態に含まれる工程を示す図である。この実施形態も、図1に示した積層電子部品の製造方法に係る。図示において先の実施形態に現れた構成部分と同一性ある構成部分には、同一の参照符号を付し、重複説明をできるだけ省略する。
本実施形態では、段差吸収層30は、セラミックグリーンシート11の一面において内部電極パターン20が形成されない領域のうち、幅方向Yに延びる第1、第2の切断予定線P1、P2及び長さ方向Xに延びる第3の切断予定線P3を除いた領域に形成される。先に述べたように、第1の切断予定線P1は、長さ方向Xに隣り合う内部電極パターン20の間に設定される切断予定線であり、第2の切断予定線P2は、長さ方向Xでみた内部電極パターン20の中央部に設定される切断予定線である。また、第3の切断予定線P3は、幅方向Yに隣り合う内部電極パターン20の間に設定される切断予定線である。
詳しくは、段差吸収層30は、各内部電極パターン20ごとに、内部電極パターンの長さ方向Xの両側に形成される。長さ方向Xでみると、これらの段差吸収層30は、第1の切断予定線P1または第2の切断予定線P2を挟んで間隔を隔てて配置されている。第1、第2の切断予定線P1、P2における段差吸収層30の間隔については、後述する。
そして、内部電極パターン20及び段差吸収層30が形成されたセラミックグリーンシート11を少なくとも一層備えたシート積層体を作製した後、シート積層体を、第1〜第3の切断予定線P1〜P3に従って切断する。これらの点については、先の実施形態と同様である(図4、図5参照)。
図6を参照して説明したように、段差吸収層30は、長さ方向Xに隣り合う内部電極パターン20の間に設定される第1の切断予定線P1と、長さ方向Xでみた内部電極パターン20の中央部に設定される第2の切断予定線P2とを除いた領域に形成される。かような段差吸収層の構成によれば、シート積層体の切断負荷、具体的には、幅方向Yに沿ってシート積層体を切断する際の切断負荷を更に軽減することができる。
切断ずれを考慮した観点からは、第1、第2の切断予定線P1、P2における段差吸収層30の間隔は、第1、第2の切断予定線P1、P2の位置に入れる切断刃の厚みよりも小さい値に設定することが好ましい。
また、第2の切断予定線P2の位置でみると、内部電極パターン20は、第2の切断予定線P2を跨いで連続的に形成されており、段差吸収層30は、第2の切断予定線P2を挟んで間隔を隔てて形成されている。すなわち、第2の切断予定線P2の位置では、段差吸収層30のみに間隔が設けられ、内部電極パターン20には間隔が設けられていない。
段差吸収層30を構成するセラミックは、内部電極パターン20を構成する導体よりも硬い。従って、シート積層体の切断負荷を軽減する観点からは、段差吸収層30のみに、第2の切断予定線P2での間隔を設けた構造でも、相当な効果が得られる。
更に、内部電極パターン20が第2の切断予定線P2を跨いで連続的に形成された構造によれば、実際の切断刃位置が第2の切断予定線P2から或る程度ずれた場合でも、内部電極パターン20の切断端面が露出した状態を得ることができる。内部電極パターン20の切断端面は、その後の端子電極形成工程において、端子電極との接続性を確保するのに役立つ。
本発明に係る積層電子部品の製造方法を適用し得る積層電子部品の一例を示す模式的断面図である。 本発明に係る積層電子部品の製造方法の一実施形態に含まれる工程を示す図である。 図2に示した工程の後の工程を示す図である。 図3に示した工程の後の工程を示す図である。 図4に示した工程の後の工程を示す図である。 本発明に係る積層電子部品の製造方法の別の実施形態に含まれる工程を示す図である。
符号の説明
11 セラミックグリーンシート
20 内部電極パターン
30 段差吸収層

Claims (3)

  1. セラミックグリーンシートの一面において複数の内部電極パターンを、一定方向でみて互いに間隔を隔てて形成し、
    前記セラミックグリーンシートの前記一面において内部電極パターンが形成されない領域のうち、内部電極パターンの位置に基づいて設定される切断予定線を除いた領域に、段差吸収層を形成し、
    内部電極パターン及び段差吸収層が形成された前記セラミックグリーンシートを少なくとも一層備えたシート積層体を作製し、
    前記シート積層体を、前記切断予定線に従って切断する
    積層電子部品の製造方法。
  2. 請求項1に記載された積層電子部品の製造方法であって、
    前記シート積層体を、長さ方向でみた内部電極パターンの位置が交互にずれる態様で作製し、
    前記セラミックグリーンシートの前記一面において内部電極パターンが形成されない領域のうち、前記長さ方向に隣り合う内部電極パターンの間に設定される第1の切断予定線を除いた領域に、前記段差吸収層を形成する
    積層電子部品の製造方法。
  3. 請求項1に記載された積層電子部品の製造方法であって、
    前記シート積層体を、長さ方向でみた内部電極パターンの位置が交互にずれる態様で作製し、
    前記セラミックグリーンシートの前記一面において内部電極パターンが形成されない領域のうち、前記長さ方向に隣り合う内部電極パターンの間に設定される第1の切断予定線と、前記長さ方向でみた内部電極パターンの中央部に設定される第2の切断予定線とを除いた領域に、前記段差吸収層を形成する
    積層電子部品の製造方法。


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