JP2007033845A - 感光体用のクリーニング部材とそれを有する感光体カートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

感光体用のクリーニング部材とそれを有する感光体カートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 利用価値の高い感光体用クリーニング部材を提供すること。
【解決手段】 クリーニング部材60は、基布62aとその基布62aの表面に静電植毛された植毛群62dを有する植毛布62を備える。そして、この植毛布62の植毛群62dが実質的に寝ている。このクリーニング部材60を利用すれば、感光体に付着した紙粉を効果的に除去することができるとともに、感光体に付着した現像剤を通過させることができる。また、このクリーニング部材60は非常に安価である。
【選択図】 図5

Description

本発明は、電子写真プロセスで利用される感光体に接触して使用されるクリーニング部材に関する。特に、感光体に付着した紙粉を除去するクリーニング部材に関する。また、本発明は、このクリーニング部材を有する感光体カートリッジと画像形成装置に関する。
例えばレーザプリンタは電子写真プロセスを利用する。電子写真プロセスでは、回転している感光体を帯電させるプロセスと、感光体を露光するプロセスと、感光体の露光部分あるいは非露光部分に現像剤を付着させる現像プロセスと、感光体に付着した現像剤を印刷用紙に転写させる転写プロセス等が実行される。
感光体は、付着した現像剤を印刷用紙に転写させるために印刷用紙と接触する。このときに印刷用紙の紙粉が感光体に付着することがある。紙粉は、1mmを超えるものも存在するほど大きい。感光体に紙粉が付着したままだと、紙粉が付着している箇所において感光体の帯電不良が発生したり、露光が妨げられたりする。この場合、意図していない印刷結果が生じることになる。このために、感光体に付着した紙粉を除去する必要がある。特許文献1の技術では、複数本の毛がまばらに配列されているとともに毛が立っているブラシ部材を感光体に接触させ、感光体から紙粉を叩き落とす。
また、特許文献2には、感光体に付着した紙粉を電気的に除去する技術が開示されている。この技術では、電圧を印加したクリーニングローラと感光体の間の電位差を利用して感光体から紙粉を捕捉する。クリーニングローラには、捕捉された紙粉を除去する部材が接触している。また、この特許文献2には、感光体に接触するゴム製ブレードを用いることが開示されている。このブレードは、感光体の軸方向に伸びている。ブレードは、感光体の軸方向に隙間なく接触する。このようなブレードを用いても、感光体に付着した紙粉を除去することができる。
特開2005−43801号公報 特開2002−31996号公報
上記したブラシ部材を利用すると、紙粉を叩き落とすことが出来ないでブラシ部材の毛と毛の間に紙粉が捕捉されることがある。紙粉は大きいとともに紙粉には硬い成分が含まれているために、ブラシ部材に捕捉された紙粉によって感光体が傷つくことがある。
クリーニングローラを利用して感光体に付着した紙粉を電気的に除去する場合、紙粉によって感光体が傷つけられることはない。しかしながら、クリーニングローラや、それに電圧を印加する機構や、クリーニングローラから紙粉を除去する部材が必要である。製造コストが高くなる。
ブレードを利用すれば、紙粉がブレードに捕捉されることはないし、装置の製造コストも高くならない。しかしながら、ブレードを利用して紙粉を除去する場合、ブレードと感光体の間の摩擦が大きく、ブレードが変形したり感光体が傷ついたりする。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、従来のいずれの技術よりも利用価値の高い感光体用クリーニング部材を提供することを目的とする。
本発明者は、新規のクリーニング部材を開発するために、様々な部材を感光体に接触させて、各部材を利用した場合のクリーニング性能を評価した。その結果、基布とその基布に静電植毛された植毛群を有する植毛布が感光体用クリーニング部材として適していることを見出した。しかも、さらに研究を進めると、基布に対して各植毛が立っているものではなくて、植毛群が寝ていると非常に優れたクリーニング性能を発揮することがわかった。なお、上記した「寝ている」とは、植毛群の全ての植毛が寝ていることを意味しているのではなく、植毛群が実質的に寝ていることを意味する。植毛群のうちの少数の植毛が立っていることを排除するものではない。
このクリーニング部材は、電子写真プロセスで利用される感光体に植毛群が接触するようにして使用される。植毛群が寝ているために、各植毛の中間部(各植毛の側面ということもできる)が感光体に接触する。植毛群が立っている場合よりも、感光体に対する植毛群の接触面積を大きくすることができる。このために、感光体に付着した紙粉は、この植毛群によって確実に叩き落とすことができる。しかも、本発明者の実験では、このクリーニング部材を利用すると、感光体に付着した紙粉が植毛と植毛の間に捕捉されることがほとんどなかった。この効果には、静電植毛された植毛群が寝ていることが寄与していると推察することができる。なお、この理由はあくまで推察された理由であり、この理由によって本発明が限定して解釈されることはない。
このクリーニング部材を利用すると、柔らかい植毛群が感光体に接触することによって紙粉を除去するために、クリーニング部材と感光体の間に大きな摩擦は生じない。クリーニング部材が傷んだり感光体が傷ついたりすることを従来よりも抑制することができる。
このクリーニング部材を利用すれば、クリーニングローラやそれに電圧を印加する機構を利用する必要はない。非常に安価に感光体をクリーニングすることができる。また、本発明に係るクリーニング部材は、植毛と植毛の間に紙粉が捕捉されることを効果的に防止することができる。しかも、クリーニング部材や感光体が傷むことを防止することができる。本発明のクリーニング部材は、従来のいずれの技術よりも利用価値が高い。
近年、優れた転写性能を有する現像剤が開発されているが、感光体に付着した現像剤の全てが印刷用紙に転写されるわけではない。感光体に付着した現像剤のいくらかは転写しないで感光体に残る。感光体に残った現像剤を現像部(感光体に現像剤を供給する部材)で回収し、回収されたトナーを再び帯電させて再利用する画像形成装置が開発されている。本明細書では、このような画像形成装置のことを「(現像剤に対して)クリーナレスの画像形成装置」と呼ぶ。上記したクリーニング部材は、クリーナレスタイプの画像形成装置に利用されることが好ましい。
本発明のクリーニング部材は、植毛群が寝ているために、感光体に対する植毛群の接触面積は大きい。しかしながら、本発明者の実験によって、静電植毛された植毛群は、感光体に付着した現像剤を捕捉することなく通過させることがわかった。静電植毛法によって製造された植毛布を利用すると、紙粉を効果的に除去させることと現像剤を通過させることの両方を実現することができる。なお、ここでいう「現像剤を通過させる」とは、現像剤を実質的に通過させることを意味している。全ての現像剤を捕捉することなく通過させることを意味しているのではない。微量の現像剤が植毛群によって捕捉されることを排除するものではない。
クリーニング部材を通過した現像剤は現像部で回収されて再利用される。従来のブレードを利用する場合、転写しないで感光体に残った現像剤をブレードが取り除く。ブレードによって取り除かれた現像剤を回収する機構(ケース等)が必要になる。このような機構を設けると装置が大型化する。本発明のクリーニング部材によると、装置を小型化させることができる。
上記したクリーニング部材において、植毛群のそれぞれの植毛の寝ている方向が異なることが好ましい。
各植毛の寝ている方向が異なると、紙粉を効果的に除去することができる。なお、「寝ている方向が異なる」とは、同じ方向に寝ている植毛が全く存在しないことを意味しているのではなく、寝ている方向が実質的に異なることを意味している。
クリーニング部材は、複数の植毛が束になった植毛束が基布の表面に分散配置されたものであってもよい。
植毛束が分散配置されていると、基布の各部分における植毛群の配列密度を均一にすることができる。
本発明者の研究によって、以下の数値範囲を採用すると、優れた効果を発揮することがわかった。
植毛群のそれぞれの植毛の直径が5〜10μmであることが好ましい。
植毛群のそれぞれの植毛の長さが0.5〜0.7mmであることが好ましい。
植毛群の配列密度が1500〜15000本/mmであることが好ましい。
これらを採用すると、感光体から紙粉を除去する効果、クリーニング部材が紙粉を叩き落とす(捕捉しない)効果、及び現像剤を通過させる効果の少なくとも一つを向上させることができる。
クリーニング部材が感光体に接触する力が小さいと、クリーニングを効果的に行なうことができない。このために、クリーニング部材に、基布の裏面に固定されていて弾性変形する弾性部材を付加することが好ましい。
このようにすると、弾性部材の弾性力によって感光体側にクリーニング部材を均一に付勢することができる。
クリーニング部材を感光体に強く接触させると、感光体に傷がついてしまう。これを避けるために、弾性部材が60N以下の大きさの弾性力を有することが好ましい。
上記した植毛布は、結着剤によって束にされた毛束を基布に対して静電植毛する工程と、静電植毛された植毛束群の結着剤を除去して植毛束群を寝かす工程を経て製造されたものであることが好ましい。
このようにすると、感光体用のクリーニング部材に適した植毛布を提供することができる。
画像形成装置に着脱可能に装着される感光体カートリッジも本発明の創作物の一つである。この感光体カートリッジは、感光体と、その感光体に植毛群が接触している上記のクリーニング部材を備える。
この感光体カートリッジは非常に利用価値が高い。
また、画像形成装置も本発明の創作物の一つである。この画像形成装置は、感光体と、その感光体に植毛群が接触している上記のクリーニング部材を備える。
この画像形成装置は非常に利用価値が高い。
以下の実施例では、本発明の技術をレーザプリンタに適用した例を説明する。ここでは、その実施例に記載の技術の主要な特徴をまとめておく。
(形態1)感光体は、略円柱形状の感光体ドラムである。感光体ドラムは、その軸を中心に回転する。
(形態2)クリーニング部材は、感光体ドラムの回転軸方向に伸びている部材である。クリーニング部材の長さは、感光体ドラムの回転軸方向の長さにほぼ一致する。
(形態3)クリーニング部材は、感光体ドラムの回転方向において、感光体ドラムに付着したトナーを印刷用紙に転写する位置より下流側であって、感光体ドラムを帯電させる帯電器よりも上流側に配置されている。
(形態4)弾性部材はスポンジである。
(形態5)弾性部材は弾性変形可能な板状部材である。
(形態6)弾性部材の弾性力は20N〜60Nであることが好ましい。強すぎず弱すぎない大きさで植毛布を感光体に押圧することができる。
(形態7)印刷用紙に転写しないで感光体ドラムに残存したトナーはクリーニング部材を通過する。通過したトナーは現像部に回収され、回収されたトナーは再び帯電して再利用される。
図面を参照して本発明の実施例を説明する。図1は、本実施例のレーザプリンタ10の断面図である。以下では、レーザプリンタ10のことを、プリンタ10と簡単に記述することがある。本実施例では、図1の右方向をプリンタ10の前側とする。
プリンタ10はケーシング12を有する。ケーシング12は、複数の板状の部材によって構成されている。図1には、ケーシング12の一部を構成する部材として、後側カバー部材14と前側カバー部材16等が示されている。前側カバー部材16は、軸18を中心に揺動可能である。前側カバー部材16を揺動させることによって、ケーシング12を開閉することができる。前側カバー部材16が矢印R1方向に揺動すると、ケーシング12が開かれる。この状態では、後述のプロセスカートリッジ40を交換することができる。前側カバー部材16が矢印R2方向に揺動すると、ケーシング12が閉じられる。
プリンタ10は、給紙装置20とプロセスカートリッジ40と露光装置70とトナー定着装置90等を有する。これらの各装置20,40,70,90は、ケーシング12の内部に配置されている。以下では、各装置20,40,70,90について順に説明する。
給紙装置20は、給紙トレイ22と4つのローラ28,30,32,34等を備える。給紙トレイ22は、図1の状態から右方向に移動可能である。給紙トレイ22が右方向に移動すると、給紙トレイ22をケーシング12外に取出すことができる。この状態では、給紙トレイ22の上側開口から給紙トレイ22内に印刷用紙(図示省略)を補充することができる。印刷用紙が補充された給紙トレイ22を左方向に移動させると、ケーシング12内に給紙トレイ22を収納することができる。
給紙トレイ22は、積層された印刷用紙が載置される底板24を有する。底板24に載置されている最上位の印刷用紙は給紙ローラ28に接触する。給紙トレイ22がケーシング12内に収納されている状態では、図示省略の機構によって、底板24の前端部(図1の右側の端部)が上方に付勢されている。このために、印刷用紙の数が少なくなると、底板24は前端部のみが持ち上げられる。この構成によると、最上位の印刷用紙を給紙ローラ28に常に接触させることができる。
給紙ローラ28は、図示省略の駆動源に接続されている。給紙ローラ28は、反時計回りに回転可能である。給紙ローラ28が回転すると、給紙トレイ22に収容されている最上位の印刷用紙が右方向に送られる(矢印D1)。右方向に送られた印刷用紙は分離ローラ30に接触する。この分離ローラ30は、駆動源に接続されていない。分離ローラ30は、印刷用紙と接触することによって反時計回りに従動する。分離ローラ30は、複数枚の印刷用紙が送られてきたときに、それらのうちの一枚のみが下流側に送られるように印刷用紙を分離する。分離ローラ30を通過した印刷用紙は、ピンチローラ32と紙粉除去ローラ34の間に送られる。
ピンチローラ32と紙粉除去ローラ34は、駆動源に接続されていない。ピンチローラ32は、図示省略の付勢手段によって、紙粉除去ローラ34側に付勢されている。ピンチローラ32と紙粉除去ローラ34の間の印刷用紙は、ピンチローラ32によって紙粉除去ローラ34に押付けられる。紙粉除去ローラ34は、その表面に特殊な加工が施されており、接触した印刷用紙の紙粉を除去することができる。紙粉が除去された印刷用紙は、レール36に沿って、2つのレジストローラ38,38の間に送られる。
下側のレジストローラ38は、図示省略の駆動源に接続されている。下側のレジストローラ38が反時計回りに回転することによって、印刷用紙を矢印D2方向に送ることができる。上側のレジストローラ38は、下側のレジストローラ38によって送られる印刷用紙と接触することによって従動し、時計回りに回転する。
レジストローラ38によって印刷用紙が矢印D2方向に送られると、印刷用紙は印字される。具体的には、プロセスカートリッジ40と露光装置70と定着装置90によって印字が行われる。
プロセスカートリッジ40は、ケーシング12に対して着脱可能に装着されている。前側カバー16を開けると(矢印R1)、プロセスカートリッジ40をケーシング12から取り外すことが可能になる。古いプロセスカートリッジ40を新しいものに交換することができる。
プロセスカートリッジ40の詳しい構成は後で説明する。ここでは簡単に構成を説明しておく。プロセスカートリッジ40はケーシング42を有する。ケーシング42の上面には貫通孔42aが形成されている。ケーシング42の内部の右側には、トナー室45が形成されている。このトナー室45にトナーが収容されている。ケーシング42の内部の左側には、3つのローラ48,50,52と感光体ドラム54が配置されている。これらのローラ48,50,52とドラム54はそれぞれが図示省略の駆動源に接続されている。最も右方に位置するローラ48を供給ローラと呼ぶ。供給ローラ48の左側には現像ローラ50が配置されている。現像ローラ50の左側には感光体ドラム54が配置されている。感光体ドラム54の下側には転写ローラ52が配置されている。レジストローラ38によって矢印D2方向に送られた印刷用紙は、感光体ドラム54と転写ローラ52の間に入り込む。感光体ドラム54は時計回りに回転するとともに、転写ローラ52は反時計回りに回転する。感光体ドラム54と転写ローラ52が回転することによって、印刷用紙はさらに左方向に送られる(矢印D2)。左方向に送られる過程で、印刷用紙には、感光体ドラム54に付着したトナーが転写される。
感光体ドラム54にはクリーニング部材60が接触している。クリーニング部材60は、感光体ドラム54に付着している紙粉を除去する。クリーニング部材60は、感光体ドラム54に付着しているトナーは通過させる。クリーニング部材60の構成については後で詳しく説明する。
露光装置70は、プロセスカートリッジ40の上方に配置されている。露光装置70は、ケーシング12に固定されている。露光装置70はケーシング72を有する。ケーシング72の下面には、貫通孔72aが形成されている。ケーシング72内には、ポリゴンミラー74と反射鏡76とレンズ78と反射鏡80等を備えている。露光装置70は図示省略の光源を有している。光源からは印刷データの内容に基づいてレーザ光線が発光される。光源から供給されたレーザ光線は、ポリゴンミラー74で偏向して反射鏡76に向かう。レーザ光線は反射鏡76で反射してレンズ78を通過する。レンズ78を通過したレーザ光線は反射鏡80でさらに反射する。反射鏡80で反射したレーザ光線は、貫通孔72aからケーシング72外に出て下方に向かう。ケーシング72を飛び出したレーザ光線は、プロセスカートリッジ40のケーシング42の貫通孔42aを通って感光体ドラム54に到達する。これにより感光体ドラム54が所定のパターンで露光される。図1の矢印Lには、レーザ光線の上記した軌跡が示されている。
続いて、トナー定着装置90の構成について説明する。トナー定着装置90は、プロセスカートリッジ40の後方(図1の左側)に配置されている。トナー定着装置90は、フレーム92と加熱ローラ94と加圧ローラ96を備えている。フレーム92は、加熱ローラ94と加圧ローラ96を回転可能に支持している。
加熱ローラ94は、金属管94aと、その内部に配置されているハロゲンランプ94bを有している。ハロゲンランプ94bが金属管94aを加熱する。加熱ローラ94は図示省略の駆動源に接続されている。この駆動源が作用すると、加熱ローラ96は時計回りに回転する。加圧ローラ96は、図示省略の機構によって加熱ローラ94側に付勢している。加圧ローラ96は、その表面がゴムで形成されている。加圧ローラ96は駆動源に接続されていない。加圧ローラ96は、加熱ローラ94が時計回りに回転すると、従動して反時計回りに回転する。
プロセスカートリッジ40を通過した印刷用紙は、加熱ローラ94と加圧ローラ96の間に入り込む。加熱ローラ94が時計回りに回転すると、加熱ローラ94と加圧ローラ96の間の印刷用紙が左方向に送られる。高温に加熱された加熱ローラ94によって印刷用紙が加熱される。これにより、印刷用紙に転写されたトナーが熱によって定着する。トナー定着装置90を通過した印刷用紙は左上方向に送られる(矢印D3)。
フレーム92の左端のすぐ下側には、搬送ローラ97が配置されている。搬送ローラ97は、ケーシング12に回転可能に支持されている。搬送ローラ97は、図示省略の駆動源に接続されている。搬送ローラ97は反時計回りに回転する。搬送ローラ97は、トナー定着装置90を経て送られてくる印刷用紙をさらに左上方に送る。搬送ローラ97によって左上方に送られた印刷用紙は、レール98に沿って右方向に送られる。
レール98の右側には2つの排紙ローラ100,100が配置されている。下側の排紙ローラ100は、図示省略の駆動源に接続されている。下側の排紙ローラ100は、時計回りに回転する。上側の排紙ローラ100は、駆動源に接続されていない。下側の排紙ローラ100が時計回りに回転すると、上側の排紙ローラ100が従動して反時計回りに回転する。
搬送ローラ96によって送られてきた印刷用紙は、2つの排紙ローラ100,100の間に入り込む。下側の排紙ローラ100が時計回りに回転すると、2つの排紙ローラ100,100の間の印刷用紙は右方向に送られる。印刷用紙は、ケーシング12の外部に送り出される。ケーシング12の上面には排紙トレイ110が形成されている。ケーシング12の外部に送り出された印刷用紙は、排紙トレイ110の上に排紙される。
プリンタ10の構成を簡単に説明した。ケーシング12内を印刷用紙がどのように搬送されるのかについて説明した。次に、図2を参照にして、プロセスカートリッジ40の詳しい構造を説明する。図2は、プロセスカートリッジ40の拡大断面図を示す。
プロセスカートリッジ40は、2つのカートリッジ43,44によって構成されている。右側に配置されているカートリッジ43を現像カートリッジと呼び、左側に配置されているカートリッジ44を感光体カートリッジと呼ぶ。現像カートリッジ43と感光体カートリッジ44は分離可能に接続されている。図3には、現像カートリッジ43が分離された後の感光体カートリッジ44の断面図が示されている。このプロセスカートリッジ40によると、現像カートリッジ43のみを交換することができるとともに、感光体カートリッジ44のみを交換することもできる。プロセスカートリッジ40の全体を交換することもできる。
以下では、2つのカートリッジ43,44の構成を説明する。まず、現像カートリッジ43の構成を説明する。
現像カートリッジ43はケーシング43aを有する。このケーシング43a内にはトナー室45が形成されている。トナー室45の左側には供給ローラ48と現像ローラ50が配置されている。供給ローラ48と現像ローラ50は、ケーシング43a内に収納されている。トナー室45には、トナーが収容されている。本実施例では、正帯電性の非磁性1成分系のトナーを利用する。例えば、スチレン系単量体やアクリル系単量体を懸濁重合によって共重合させることによって得られた重合トナーを利用する。アクリル系単量体としては、アクリル酸、アルキル(C1〜C4)アクリレート、アルキル(C1〜C4)メタアクリレート等を採用することができる。この重合トナーは、略球形を有し、流動性に優れている。重合トナーには、着色剤やワックスが配合されている。また、流動性を向上させるために、シリカ等の外添剤が添加されている。トナーの平均粒径は約6〜10μmである。
トナー室45にはアジテータ46が収容されている。アジテータ46は、軸46aを回転中心として回転可能にケーシング43aに取り付けられている。アジテータ46が時計回りに回転すると、トナー室45内のトナーが攪拌される。これにより、トナーが供給ローラ48に供給される。
供給ローラ48は、供給ローラ本体48aと供給ローラ軸48bを備えている。供給ローラ本体48aは、導電性の発泡材料によって形成されている。供給ローラ軸48bは金属製である。供給ローラ48は、現像カートリッジ43のケーシング43aに回転可能に支持されている。供給ローラ48は、図示省略の駆動源に接続されている。供給ローラ48は、時計回りに回転する。
現像ローラ50は、供給ローラ48の左側で供給ローラ48に強く接触している。現像ローラ50は、現像ローラ本体50aと現像ローラ軸50bを備えている。現像ローラ本体50aは、導電性のゴム材料製である。このゴム材料としては、カーボン微粒子等を含む導電性のウレタンゴム又はシリコンゴムを採用することができる。このウレタンゴム又はシリコンゴムの表面は、フッ素が含まれているウレタンゴム又はシリコンゴムによって被覆されている。現像ローラ軸50bは金属製である。現像ローラ軸50bには、図示省略の電圧供給回路が接続されている。現像時(トナーを感光体ドラム54に付着させる時)には、この電圧供給回路から現像ローラ50にバイアスが印加される。現像ローラ50は、現像カートリッジ43のケーシング43aに回転可能に支持されている。現像ローラ50は、図示省略の駆動源に接続されている。現像ローラ50は反時計回りに回転する。
続いて、感光体カートリッジ44の構成を説明する。感光体カートリッジ44はケーシング44aを有する。このケーシング44aの上面に、レーザ光線が通過する貫通孔42aが形成されている。ケーシング44aの下面には、印刷用紙が入ってくる送入孔44bが形成されている。また、ケーシング44aの左側面には、印刷用紙が出ていく送出孔44cが形成されている。印刷用紙は、送入孔44bから感光体カートリッジ44内に入り、感光体ドラム54と転写ローラ52の間を通過し、送出孔44cから出て行く。
感光体カートリッジ44のケーシング44a内には、感光体ドラム54と転写ローラ52と帯電器66とクリーニング部材60が配置されている。
感光体ドラム54は、現像ローラ50の左側で現像ローラ50に接触している。感光体ドラム54は、感光体ドラム本体54aと感光体ドラム軸54bを有している。感光体ドラム本体54aは、円筒形状を有している。感光体ドラム本体54aは、正帯電性の感光体である。感光体ドラム本体54aの表面は、ポリカーボネート等によって構成されている。感光体ドラム軸54bは金属製である。感光体ドラム軸54bは、感光体カートリッジ44のケーシング44aに固定されている。感光体ドラム本体54aは、感光体ドラム軸54bに回転可能に取り付けられている。感光体ドラム本体54aは、図示省略の駆動源に接続されている。感光体ドラム本体54aは時計回りに回転する。
転写ローラ52は、感光体ドラム54の下側で感光体ドラム54に接触している。転写ローラ52は、転写ローラ本体52aと転写ローラ軸52bを備えている。転写ローラ本体52aは導電性のゴム材料製である。転写ローラ軸52bは金属製である。転写ローラ軸52bは、感光体カートリッジ44のケーシング44aに回転可能に取り付けられている。転写ローラ軸52bは、図示省略の駆動源に接続されている。転写ローラ52は、反時計回りに回転する。転写ローラ軸52bは、図示省略の電圧供給回路に接続されている。転写時(感光体ドラム54に付着したトナーを印刷用紙に転写させる時)には、この電圧供給回路から転写ローラ52にバイアスが印加される。
帯電器66は、感光体ドラム54の上方に配置されている。帯電器66と感光体ドラム54の間には隙間が設けられている。帯電器66はスコロトンタイプである。帯電器66は、放電ワイヤ66aとグリッド66bを有する。放電ワイヤ66aは、図2の紙面垂直方向に伸びるワイヤである。放電ワイヤ66aには高電圧が付与される。グリッド66bは、放電ワイヤ66aと感光体ドラム54の間に配置されている。グリッド66bにはバイアス電圧が印加される。これにより、放電ワイヤ66aの放電量を調整する。放電ワイヤ66aに高電圧を印加してコロナ放電させるとともに、グリッド66bにバイアス電圧を印加する。これにより、感光体ドラム54の表面(感光体ドラム本体54a)が正に帯電する。
クリーニング部材60は、感光体ドラム54の左側で感光体ドラム54に接触するように配置されている。クリーニング部材60は、感光体ドラム54の回転方向(時計回り方向)において、転写ローラ52より下流側であって帯電器66より上流側に配置されている。
図4には、クリーニング部材60の平面図が示されている。クリーニング部材60は、図2等の紙面垂直方向に伸びている。クリーニング部材60の横幅Sは、感光体ドラム本体54aの軸方向の長さとほぼ一致する。図4によく示されるように、クリーニング部材60の表面には複数の植毛62dが静電植毛されている。
図5には、図4のV−V線断面図が示されている。図5に示されるように、クリーニング部材60は、植毛布62とスポンジ部材64を有する。植毛布62は、基布62aと、その上面に形成されている接着剤層62bと、複数の植毛束62cによって構成されている。基布62aの厚みは約0.5〜0.7mmである。基布62aはポリエステル製である。接着剤層62bは、植毛束62cを基布62aに静電植毛する際に塗布された接着剤が凝固したものである。この接着剤としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、合成ゴムラテックス等を採用することができる。特に、アクリル系樹脂エマルジョンが好適である。基布62aの表面には、複数の植毛束62cが分散配置されている。複数の植毛束62cのそれぞれは、複数の植毛62dによって構成されている。各植毛62dは寝ている。図4や図5には、各植毛62dが寝て四方八方に広がっている様子がよく示されている。各植毛62dの直径は5〜10μmである。この大きさはトナーの径(6〜10μm)とほぼ等しい。各植毛62dの長さは0.5〜0.7mmである。基布62aの表面に対する植毛62dの面密度は1500〜15000本/mmである。
スポンジ部材64は、植毛布62の裏面(図5の下面)に両面テープによって接着されている。スポンジ部材64の厚みは、約6〜8mmである。スポンジ部材64の弾性力は約40Nに調整されている。スポンジ部材64の裏面は、感光カートリッジ44のケーシング44a(図2や図3参照)に両面テープで固定されている。
図6には、クリーニング部材60の一部を拡大して示している。図6では、一つの植毛束62cしか示されていない。図6によく示されるように、各植毛64dが感光体ドラム54に接触している。各植毛64dは寝ているために、それぞれの先端よりも主に中間部(植毛64dの側面とも言える)が感光体ドラム54に接触している。クリーニング部材60が感光体ドラム54に接触している状態では、スポンジ部材64が圧縮されている。このために、スポンジ部材64の弾性力(約40N)が植毛布62に加えられている。
図7を参照にして、クリーニング部材60を製造する方法を説明する。
(1)まず、複数の長い毛120を結着剤を用いて束にする(図7(A))。
(2)続いて、毛束120を0.5〜0.7mmの長さにカットする(図7(B))。カットされた毛束122を短パイルと呼ぶ。
(3)基布62aを用意する。基布62aにペースト状の接着剤62bを塗布する(図7(C))。
(4)高圧静電界中に基布62aと短パイル122を配置する。これにより、短パイル122が静電吸引力によって基布62aに引き寄せられる。基布62aの表面(接着剤塗布面)に垂直に短パイル122が突き刺さる(図7(D))。
(5)基布62aに塗布された接着剤62bが凝固した後に、結着剤を除去して結着剤で束にされている短パイル122を解く。この工程では、アルカリ処理や溶剤処理を利用することができる(図7(E))。これにより各植毛62dが寝る。
(6)基布62aの裏面(図7(F)の左面)にスポンジ部材64を固定する。これにより、クリーニング部材60が完成する。
プロセスカートリッジ40の構成について詳細に説明した。続いて、再び図2を参照して、上記構成を有するプロセスカートリッジ40の作用について説明する。
トナー室45のトナーは供給ローラ48に付着する。供給ローラ48に付着しているトナーは、供給ローラ48と現像ローラ50の間の摩擦によって正に帯電する。正に帯電しているトナーが現像ローラ50の表面を覆う。
一方において、感光体ドラム本体54aの表面は、帯電器66によって正に帯電している。正に帯電している感光体ドラム本体54aの表面は、露光装置70(図1参照)から発光されたレーザ光線を受光する。これにより、感光体ドラム本体54aの表面の所定部分が露光される。感光体ドラム本体54aの露光部分は電位が下がる。どの部分が露光されるのかは、印刷内容によって変わる。印刷内容に基づいた静電潜像が感光体ドラム本体54aに形成される。
現像ローラ50を被覆しているトナーは、感光体ドラム本体54aの露光部分に付着する。このとき、感光体ドラム54aの非露光部分にはトナーが付着しない。これにより、感光体ドラム本体54aに形成された静電潜像が可視像化する。
感光体ドラム本体54aに担持されているトナーは、感光体ドラム54と転写ローラ52の間の印刷用紙に転写される。このとき、転写ローラ52にはバイアスが印加される。感光体ドラム54と転写ローラ52の間の電位差によってトナーが印刷用紙に転写する。
感光体ドラム54は印刷用紙に接触する。このとき、印刷用紙の紙粉が感光体ドラム54に付着することがある。紙粉は視認できる程度に大きいものであり、1mmを超える場合もある。感光体ドラム54に付着した紙粉は、感光体ドラム54の回転方向(時計回り)に運ばれていく。感光体ドラム54に付着した紙粉は、クリーニング部材60の植毛群62d(図4又は図5参照)に接触する。これにより、紙粉が叩き落とされる。感光体ドラム54に付着した紙粉が除去される。除去された紙粉は、感光体カートリッジ44のケーシング44aの内面上あるいは印刷用紙上に落ちる。
本実施例のトナーは非常に転写性能がよい。しかしながら、印刷用紙に転写しなかった少量のトナーが感光体ドラム54に残存する。感光体ドラム54に残ったトナーはクリーニング部材60の植毛群62dで捕捉されない。感光体ドラム54に残ったトナーは、クリーニング部材60を通過する。クリーニング部材60がトナーで汚れることはない。感光体ドラム54の残存トナーは、現像ローラ50に付着する。即ち、通常の現像過程では現像ローラ50から感光体ドラム54にトナーが運ばれるが、それとは逆方向にトナーが運ばれる。この現象は、帯電器66によって感光体ドラム54が再び帯電し、感光体ドラム54と現像ローラ50の間の電位差によって起こる。現像ローラ50に逆移動したトナーは、供給ローラ48と現像ローラ50の間で再び帯電されて再利用される。
従来はトナーの転写性能があまり良くなかったために、多量のトナーが印刷用紙に転写しないで感光体ドラム54に残った。多量のトナーが感光体ドラム54に残存した場合でも、上記した逆移動現象は発生する。しかしながら、感光体ドラム54に多量のトナーが残っている場合は、感光体ドラム54への帯電や露光を精度よく行うことができない。即ち、残存トナーが付着している部分には帯電や露光がうまく行なわれない。このために、印刷の品質が悪くなる。また、感光体ドラム54に多量のトナーが残っている場合は、全ての残存トナーが逆移動しないこともある。この場合、残存トナーが印刷用紙に転写されてしまうことがある。この場合も印刷の品質が悪くなる。このために、従来は、感光体に残留したトナーを除去する必要があり、残留トナーを回収する装置(例えばブレード)を利用していた。本実施例では、非常に優れた転写性能を有するトナーを利用しているために、ごく少量のトナーしか感光体ドラム54に残らない。このために、残留トナーの回収装置を利用していない。即ち、本実施例のプリンタ10は、トナーに対してはクリーナレスタイプのプリンタである。本実施例のプリンタ10は、トナーの回収装置を設けていないために、装置を小型化することができる。
本実施例のプリンタ10について詳細に説明した。このプリンタ10を利用すると、感光体ドラム54に付着した紙粉をクリーニング部材60が確実に除去することができる。本実施例のクリーニング部材60は、静電植毛された植毛群62d(図4等参照)を利用した植毛布62を有する。クリーニング部材60の各植毛62dは四方八方に広がって寝ている。感光体ドラム54に対して各植毛62dの中間部が接触しており、感光体ドラム54と各植毛62dの接触面積が大きい。このために、感光体ドラム54に付着した紙粉がクリーニング部材62をすり抜けることを確実に防止することができる。
また、この植毛布62を利用すると、感光体ドラム54に付着した紙粉が植毛62dと植毛62dの間で捕捉されない。このために、紙粉によって感光体ドラム54を傷つけることを防止することができる。
本実施例では、トナーの直径の大きさにほぼ等しい直径(5〜10μm)の植毛62dを利用している。トナーより小さい直径の植毛62dを利用すると、トナーを捕捉してしまう可能性が高くなる。また、トナーより大きい直径の植毛62dになるほど植毛62dの間に紙粉が入り込み易くなり、感光体ドラム54を傷つける可能性が高くなる。本実施例のように、トナーの直径の大きさにほぼ等しい直径の植毛62dを利用することによって、紙粉は除去するがトナーは通過させることを実現していると推察することができる。なお、トナーの平均粒径の1〜3倍の範囲に植毛62dの直径を設定すると、クリーニング性能とトナー通過性能に優れた植毛布62を実現することができる。
また、各植毛62dの長さが0.5〜0.7mmに設定されているとともに、植毛群62dの密度が1500〜15000本/mmに設定されている。これらの数値範囲も、紙粉は除去するがトナーは通過させることに寄与しているものと推察できる。
本実施例では、クリーニング部材60がスポンジ部材64を有する。スポンジ部材64の弾性力(約40N)が植毛布62に加えられている。このために、植毛布62が適度の押圧力で感光体ドラム54に接触している。
本発明者は、スポンジ部材64の弾性力が変化すると、感光体ドラム54にどのような影響が出るのかを調査した。具体的には、20N、60N、及び127Nの三種類の弾性力を有するスポンジ部材を用意した。それぞれのスポンジ部材を装着したプリンタを利用して300枚の印刷用紙を印刷し、その後の感光体ドラム54の表面を観察した。その結果、127Nのスポンジを利用した場合は感光体ドラム54の表面に無数の傷が生じていたのに対し、20Nと60Nのスポンジ部材を利用した場合は感光体ドラム54の表面は良好であった。本実施例のように40Nの弾性力のスポンジ部材64を利用すると、感光体ドラム54の表面を傷つけることない。しかも、クリーニングに適した押圧力で植毛布62と感光体ドラム54を接触させることができる。
本実施例のクリーニング部材60は、電位差を利用して紙粉を除去する従来の構成と比べて安価である。また、固定式ブラシを利用した場合はブラシが紙粉を捕捉して感光体ドラム54を傷つけてしまうことがあるが、それを防止することができる。また、トナーを通過させるために、クリーニング部材60の清掃や交換を頻繁に行なう必要がない。本実施例のクリーニング部材60は、非常に利用価値が高い。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
(1)例えば、上記実施例では、スポンジ部材64を利用して弾性力を得ている。しかしながら、植毛布62に弾性力を与えることができる構成であれば、どのような構成を採用してもよい。例えば図8に示すように、弾性変形する板状部材164を利用してもよい。板状部材164と感光体ドラム54の位置関係は、板状部材164が20N〜60Nの弾性力を発揮するように調整される。このようにしても、クリーニングに適した押圧力で植毛布62と感光体ドラム54を接触させることができる。
(2)また、上記実施例ではクリーニング部材60が固定されている。しかしながら、クリーニング部材が移動するようにしてもよい。例えば、外表面が植毛布62で被覆された円筒形状のクリーニング部材を利用してもよい。この場合、円筒の軸を中心にクリーニング部材を回転させてもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
実施例のレーザプリンタの断面図を示す。 プロセスカートリッジの拡大断面図を示す。 感光体カートリッジの断面図を示す。 クリーニング部材の平面図を示す。 図4のV−V線断面図を示す。 植毛群が感光体ドラムに接触する様子を拡大して示す。 クリーニング部材の製造方法を示す。 弾性部材の別の例を説明するための図を示す。
符号の説明
10:レーザプリンタ
20:給紙装置
40:プロセスカートリッジ
45:トナー室
48:供給ローラ
50:現像ローラ
52:転写ローラ
54:感光体ドラム
60:クリーニング部材
62:植毛布
62a:基布
62b:接着剤層
62c:植毛束
62d:植毛
64:スポンジ部材
66:帯電器
70:露光装置
90:定着装置

Claims (11)

  1. 電子写真プロセスで利用される感光体に接触して使用され、感光体に付着した紙粉を除去するクリーニング部材であり、
    基布とその基布の表面に静電植毛された植毛群とを有する植毛布を備え、
    植毛布の植毛群が寝ていることを特徴とするクリーニング部材。
  2. 植毛群のそれぞれの植毛の寝ている方向が異なることを特徴とする請求項1のクリーニング部材。
  3. 複数の植毛が束になった植毛束が基布の表面に分散配置されていることを特徴とする請求項1又は2のクリーニング部材。
  4. 植毛群のそれぞれの植毛の直径が5〜10μmであることを特徴とする請求項1から3のいずれかのクリーニング部材。
  5. 植毛群のそれぞれの植毛の長さが0.5〜0.7mmであることを特徴とする請求項1から4のいずれかのクリーニング部材。
  6. 植毛群の配列密度が1500〜15000本/mmであることを特徴とする請求項1から5のいずれかのクリーニング部材。
  7. 基布の裏面に固定されていて弾性変形する弾性部材をさらに備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかのクリーニング部材。
  8. 弾性部材が60N以下の大きさの弾性力を有することを特徴とする請求項7のクリーニング部材。
  9. 植毛布が、結着剤によって束にされた毛束を基布に静電植毛する工程と、静電植毛された植毛束群の結着剤を除去して植毛束群のそれぞれの植毛を寝かす工程を経て製造されたものであることを特徴とする請求項1から8のいずれかのクリーニング部材。
  10. 画像形成装置に着脱可能に装着される感光体カートリッジであり、
    感光体と、その感光体に前記植毛群が接触している請求項1から9のいずれかのクリーニング部材とを備える感光体カートリッジ。
  11. 画像形成装置であり、
    感光体と、その感光体に前記植毛群が接触している請求項1から9のいずれかのクリーニング部材とを備える画像形成装置。
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