JP3606713B2 - 画像形成装置及びその装置に用いられる像担持体収納カートリッジ - Google Patents

画像形成装置及びその装置に用いられる像担持体収納カートリッジ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,電子写真方式の画像形成装置及びその装置に用いられる像担持体収納カートリッジに関する。さらに詳細には,発泡セル内で捕集されて固化した紙粉等の異物が像担持体を傷付けないようにする,または,像担持体を研磨することによってフィルミングを防止することができる画像形成装置及びその装置に用いられる像担持体収納カートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成装置は,帯電した感光体ドラム表面を露光して形成した静電潜像を,現像剤で顕像化した後に,印刷用紙にその現像剤の像を転写することにより,印刷用紙上に画像を形成するものである。近年,感光体ドラム表面に残留する現像剤を専用のクリーナを用いて除去しないクリーナレス型の画像形成装置が提案されている。
このクリーナレス型の画像形成装置は,導電性ブラシ等で帯電した感光体ドラム表面に露光によって静電潜像を形成し,この静電潜像を現像剤で顕現化して,印刷用紙にその現像剤の像を転写した後に,現像清掃手段が前回の転写の際に印刷用紙に転写されずに感光体ドラム上に残留した現像剤を回収する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,前記画像形成装置用のシートとして,種々の印刷用紙等を使用すると,感光体ドラムに紙粉等の異物が多く付着して,これら紙粉等の異物まで現像剤とともに回収されることになる。そして,これら紙粉等の異物を含んだ現像剤を使用すると,白抜け等の画像劣化の原因となる。
そのため,本願出願人は,像担持体表面に付着した紙粉等の異物を除去するとともに,像担持体表面に残留する現像剤を通過することができるように,個々の径が0.1乃至1ミリメートルの複数の発泡セルを有する発泡体からなる弾性体を像担持体に圧接させる画像形成装置を提案した。
しかし,提案した画像形成装置であっても,像担持体表面に付着した紙粉等の異物が,発泡セル内で捕集されて固化してしまい,固化した異物が像担持体を傷付けるおそれがある。また,クリーナレス型の画像形成装置の場合,像担持体表面に薄い被膜ができるフィルミングが生じやすく,このフィルミングは帯電ムラ,露光ムラ,現像ムラ等の原因となるので,フィルミングを防止する必要がある。
【0004】
本発明は,前記した従来の画像形成装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわち,その課題とするところは,像担持体表面に付着した紙粉等の異物を除去するとともに,発泡セル内で捕集されて固化した紙粉等の異物が像担持体を傷付けないようにする画像形成装置及びその装置に用いられる像担持体収納カートリッジを提供することにある。
更に,フィルミングを防止することにより,帯電ムラ,露光ムラ,現像ムラ等を防止することができる画像形成装置及びその装置に用いられる像担持体収納カートリッジを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この課題の解決を目的としてなされた請求項1に係る発明は,帯電した像担持体表面を露光して形成した静電潜像を,現像剤で顕像化した後に,被転写媒体にその現像剤の像を転写するとともに,転写後に像担持体上に残留した現像剤を下流側で回収する画像形成装置において,個々の径が0.1乃至1ミリメートルの複数の発泡セルを有する発泡体からなる弾性体を,前記像担持体表面に圧接するように,前記像担持体の転写部位から回収部位までの間に配置するとともに,前記弾性体に像担持体に付着する異物を捕集する異物捕集用空間部を,現像剤が搬送される方向に交差する方向に延びるように設けたことを特徴として特定する。 この場合,異物捕集用空間部は,弾性体と前記像担持体との圧接位置もしくはその上流側に,例えば,溝部,凹部等からなるのが望ましい。そして,現像剤の搬送方向に交差する方向に延びる異物捕集用空間部は,現像剤の搬送方向に沿って複数設けられているのが好適である。
【0006】
個々の径が0.1乃至1ミリメートルの複数の発泡セルを有する発泡体からなる弾性体を,前記像担持体表面に圧接するように,前記像担持体の転写部位から回収部位までの間に配置することにより,この弾性体は,像担持体表面に付着した紙粉等の異物を除去するとともに,像担持体表面に残留する現像剤を通過させる。この場合,異物捕集用空間部が,像担持体に付着する異物を捕集するので,弾性体が吸収する異物の量が少なくなって,異物が固化しにくくなる。それにより,発泡セル内で捕集されて固化した紙粉等の異物が,像担持体を傷付けることがなくなる。
【0007】
請求項2に係る発明は,弾性体に上流側及び下流側の異物捕集用空間部を形成し,この上流側の前記異物捕集用空間部は,下流側の前記異物捕集用空間部に比べて,大径の異物を捕集することができるように構成したことを特徴として特定する。具体的には,例えば,前記異物捕集用空間部側の上流側の弾性体に,下流側の弾性体と比較して直径の大きな発泡セルを設け、下流側の弾性体にそれと比較して直径の小さな発泡セルを設けるのが望ましい。また,前記異物捕集用空間部側の上流側の弾性体の硬度を低くし,前記異物捕集用空間部の下流側の弾性体の硬度を高くしてもよい。
【0008】
上流側の前記異物捕集用空間部は,下流側の前記異物捕集用空間部に比べて,大径の異物を捕集することができるので,上流側の前記異物捕集用空間部は大径の異物を,下流側の前記異物捕集用空間部は,小径の異物を分別して捕集することができる。それにより,弾性体が吸収する異物の量は更に少なくなるとともに,分別捕集により異物が固化しにくくなり,発泡セル内で捕集されて固化した紙粉等の異物が,像担持体を傷付けることが,更に少なくなる。
【0009】
請求項3に係る発明は,像担持体の転写部位から前記現像部位までの間に,前記像担持体上に付着する現像剤を像担持体側に押圧し,押圧された現像剤によって,前記像担持体の表面を研磨させる柔軟性部材を設けたことを特徴として特定する。この場合,柔軟性部材は,像担持体の転写部位から前記回収部位までの間に設けるのが望ましい。
【0010】
柔軟性部材が,前記像担持体上に付着する現像剤を像担持体側に押圧し,押圧された現像剤によって,前記像担持体の表面を研磨する。その結果,この研磨によって,フィルミングを防止することができるので,帯電ムラ,露光ムラ,現像ムラ等が防止される。
【0011】
請求項に係る発明は,帯電した像担持体表面を露光して形成した静電潜像を,現像剤で顕像化した後に,被転写媒体にその現像剤の像を転写するとともに,転写後に像担持体上に残留した現像剤を下流側で回収する画像形成装置に用いられる像担持体収納カートリッジにおいて,個々の径が0.1乃至1ミリメートルの複数の発泡セルを有する発泡体からなる弾性体を,前記像担持体表面に圧接するように配置するとともに,前記弾性体に像担持体に付着する異物を捕集する異物捕集用空間部を,現像剤が搬送される方向に交差する方向に延びるように設けたことを特徴として特定する。この異物捕集用空間部は,例えば,溝部,凹部等からなるのが望ましく,更に望ましくは,前記異物捕集用空間部は,複数設けられているのが良い。
【0012】
個々の径が0.1乃至1ミリメートルの複数の発泡セルを有する発泡体からなる弾性体を,前記像担持体表面に圧接するように配置することにより,像担持体表面に付着した紙粉等の異物を除去するとともに,像担持体表面に残留する現像剤を通過させる。この場合,異物捕集用空間部が,像担持体に付着する異物を捕集するので,弾性体が吸収する異物の量が少なくなって,異物が固化しにくくなる。それにより,発泡セル内で捕集されて固化した紙粉等の異物が像担持体を傷付けることがなくなる。
【0013】
請求項に係る像担持体収納カートリッジにおいて,前記弾性体に上流側及び下流側の異物捕集用空間部を形成し,この上流側の前記異物捕集用空間部は,下流側の前記異物捕集用空間部に比べて,大径の異物を捕集することができるように構成したことを特徴として特定する。この場合,前記異物捕集用空間部側の上流側の弾性体に,下流側の弾性体と比較して直径の大きな発泡セルを設け、下流側の弾性体にそれと比較して直径の小さな発泡セルを設けるのが望ましい。また,上流側の前記異物捕集用空間部側の弾性体の硬度を低くし,下流側の前記異物捕集用空間部の弾性体の硬度を高くしてもよい。
【0014】
上流側の前記異物捕集用空間部は,下流側の前記異物捕集用空間部に比べて,大径の異物を捕集することができるので,上流側の前記異物捕集用空間部は大径の異物を,下流側の前記異物捕集用空間部は,小径の異物を分別して捕集することができる。それにより,弾性体が吸収する異物の量が更に少なくなるとともに,分別捕集により異物が固化しにくくなり,発泡セル内で捕集されて固化した紙粉等の異物が,像担持体を傷付けることが,更に少なくなる。
【0015】
請求項に係る像担持体収納カートリッジにおいて,前記像担持体上に付着する現像剤を像担持体側に押圧し,押圧された現像剤によって,前記像担持体の表面を研磨させる柔軟性部材を備えたことを特徴として特定する。
【0016】
像担持体の転写部位から前記現像部位までの間に設けられた柔軟性部材が,前記像担持体上に付着する現像剤を像担持体側に押圧し,押圧された現像剤によって,前記像担持体の表面を研磨する。その結果,この研磨によってフィルミングを防止することができるので,帯電ムラ,露光ムラ,現像ムラ等が防止される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下,本発明に係る画像形成装置及びその装置に用いられる像担持体収納カートリッジを具体化した実施の形態について,図面を参照しつつ詳細に説明する。 本実施の形態は,レーザープリンタに用いられる電子写真方式の画像形成装置であり,この画像形成装置はファクス機,カラーもしくはモノクロのコピー機その他の装置であってもよい。
図1にその概略構成を示すように,レーザープリンタ1は,円筒状の感光体ドラム2の周囲に,帯電装置3,現像装置4,転写装置5が配置されている他に,感光体ドラム2の斜め上方には,レーザ露光装置6が配置されている。
また,レーザープリンタ1には,装置全体を統括制御するコントローラ(図示せず)が設けられている。更に,レーザープリンタ1内の下部には,前記帯電装置3,現像装置4,転写装置5等に所定の電圧を供給するため,駆動用電源としての電源13が配設されている。
【0018】
感光体ドラム2は,表面に感光層が形成されており,コントローラの制御により,図1中時計回り(矢印A方向)に回転できるようになっており,前記帯電装置3は,感光体ドラム2の感光層を所定電位に帯電させるものである。そして,感光体ドラム2の回転方向(矢印A方向)の帯電装置3の下流側を,前記レーザ露光装置6が,画像データに従ってレーザ光14を照射するので,その帯電装置3で所定電位に帯電した前記感光層に,電位減衰部が生じて静電潜像が形成される。
【0019】
前記現像装置4は,感光体ドラム2の現像部位2aでその静電潜像にトナーTを付与してトナー像を形成(顕現化)させるとともに,感光体ドラム2上の残留トナーTを回収部位2a(この実施の形態の場合,現像部位でもある)で回収するものである。
具体的には,現像装置4は,感光体ドラム2と隣接するケーシング15を有し,このケーシング15は,例えば,摩擦帯電性の非磁性一成分のトナーTを収容しているとともに,現像スリーブ16,撹拌羽根17を収納している。この撹拌羽根17は,現像スリーブ16の回転(矢印C)方向と反対方向に回転して,トナーTの凝縮を防止して現像スリーブ16へトナーTを供給する。
また,現像スリーブ16は,ケーシング15の開口を介して感光体ドラム2と面接触しつつ,矢印C方向に回転するが,この場合現像スリーブ16が導電性弾性材料からなり,電源13から印加された電圧により,現像スリーブ16に現像バイアスが印加されるので,現像スリーブ16の周囲に層状態に保持されたトナーTは,その回転に従って感光体ドラム2側に搬送され,感光体ドラム2上の現像部位2aの静電潜像に付着して顕現化する。
【0020】
また,感光体ドラム2上の残留トナーTをケーシング15内に回収する場合は,感光体ドラム2に対して現像スリーブ16を高電位にすることにより,感光体ドラム2によって現像装置4に搬送される残留トナーTが,現像スリーブ16に静電的に引き付けられて,感光体ドラム2上の回収部位2aから,感光体ドラム2によって現像装置4に搬送される。従って,この実施の形態のレーザープリンタ1は,転写後に像担持体(感光体ドラム2)上の残留トナーTを回収して再利用することができる。
【0021】
現像装置4の下方には,給紙カセット7が設置され,この給紙カセット7内に収納された印刷用紙等の被転写媒体(以下,単に「印刷用紙」という)Pに給紙ローラ8が圧接されている。また,レーザープリンタ1内には,給紙カセット7からガイド9a,9bに沿った用紙通路が形成されており,この用紙通路は,転写装置5と感光体ドラム2との間を,更には,上下一対の定着ローラ対10間を通っている。また,レーザープリンタ1の外方には,定着ローラ対10の下流の用紙通路と連通するように,排紙トレイ11が配設されている。それにより,給紙ローラ8が矢印方向に回転すると,印刷用紙Pは,ガイド9a,9bに沿った転写装置5と感光体ドラム2と間,定着ローラ対10の間を通って,排紙トレイ11上へ搬送される。
【0022】
前記転写装置5は,感光体ドラム2の転写部位2bで,その表面上のトナー像を印刷用紙Pに転写するものである。具体的には,転写装置5は,感光体ドラム2に対し,帯電装置3が感光体ドラム2に印加する電界とは逆極性の電界を印加するようになっており,感光体ドラム2の回転と同期しながら搬送された印刷用紙Pに,トナーTを静電的に引き付けて,感光体ドラム2の表面上のトナー像を印刷用紙Pに転写する。そして,定着ローラ対10は,転写されたトナー像を印刷用紙P上に定着することができる。
【0023】
前記帯電装置3は,図2に明示されるように,感光体ドラム2の主たる接触帯電手段である導電性ブラシ30と,この導電性ブラシ30に対して当接・離間するフリッカ部材31と,これら導電性ブラシ30及びフリッカ部材31を上側から覆うカバー32と,感光体ドラム2の回転方向上流側で予備帯電を行う補助帯電部材33とを備えている。
【0024】
その導電性ブラシ30は,導電性を有するベース素管に,例えば,カーボン等の導電性粒子をレーヨンに分散させた繊維を,10000本/インチ〜15000本/インチ程度の密度で植毛させたものである。この導電性ブラシ30は,感光体ドラム2の軸方向に同程度の長さを有しており,導電性ブラシ30と感光体ドラム2との接触安定性を良好にするため,導電性ブラシ30が感光体ドラム2に対して所定量(1〜3mm程度)くい込むように配置されている。
【0025】
この導電性ブラシ30は,電源13に接続され,直流電圧(例えば,1200ボルト),若しくは,直流電圧をスイッチングした電圧,若しくは,直流電圧に交流成分を重畳した電圧が印加されることにより,矢印B方向に回転する導電性ブラシ30のブラシ先端部において放電を生じ,感光体ドラム2の表面を帯電させる。
また,補助帯電部材33は,カバー32よりななめ下方に突き出た支持部32Aの下面側に取り付けられた導電性支持板34と,この導電性支持板34の下面側に付着されて感光体ドラム2の外周面に圧着される弾性体35とを備えている。
【0026】
その補助帯電部材33の導電性支持板34は,ダイオードD1を介して,電源13に接続されており,その導電性支持板34と接触している弾性体35と感光体ドラム2との無数の圧接点の一つ一つで,電源13と感光体ドラム2との電位差に基づいて,電荷注入現象が発生する。更に,圧接点の近傍では,後述する発泡セルによる空間が存在するため,微小空間で放電現象が発生し,感光体ドラム2の表面電位が上昇して,感光体ドラム2が予備帯電する。この補助帯電部材33の予備帯電と導電性ブラシ30による帯電とによって,感光体ドラム2は,例えば,−300ボルト〜−600ボルトにほぼ均一に帯電される。
【0027】
この弾性体35は,感光体ドラム2の転写部位2bから前記回収部位2aまでの間の導電性ブラシ30の上流側に設けられているが,発泡体である導電性のエーテル系ポリウレタン(導電性モルトプレーン)からなり,個々の径が0.1乃至1ミリメートルの複数の発泡セルを有する発泡体を有している。
【0028】
この発泡セルは,トナー粒径より大きく,かつ,紙粉等の異物D(図3,4参照)よりも小さいサイズであって,発泡セルの大きさは,平均して0.3mm程度である。また,弾性体35の硬度は,1平方cm当たり0.15kg程度で,弾性体35の感光体ドラム2表面への圧接力は1平方cm当たり0.1kg程度である。
この弾性体35は,上記のごとく,多数のセル(空孔)を有する発泡体であって,感光体ドラム2との外周面と,感光体ドラム2表面に無数の点で圧接していることから,弾性体35の発泡セルは,感光体ドラム2の表面に付着した印刷用紙P表面に塗布された特殊コーティング材料や,紙粉等の異物Dを除去するとともに,感光体ドラム2表面に残留するトナーTを通過させることができる。この場合,弾性体35としては,導電性モルトプレーンが好適である。
【0029】
しかし,感光体ドラム2に付着した紙粉等の異物Dの量が多くなると,その紙粉等の異物Dが,弾性体35を通過したり,あるいは,発泡セル内で捕集されて固化することがある。この弾性体35を通過した紙粉等の異物Dは,残留トナーTとともにケーシング15内部に回収されて,画像劣化の原因となったり,または,固化した紙粉等の異物Dが,感光体ドラム2表面を傷付ける原因となる。
そのため,この実施の形態では,弾性体35と前記感光体ドラム2との圧接位置の上流側及び弾性体35の中央部分において,図4に示されるように,感光体ドラム2に付着する異物Dを捕集する,例えば,斜面部,溝部,凹部等からなる異物捕集用空間部36A,36Bを,残留トナーTが搬送される方向(矢印A方向)に交差する方向(感光体ドラム2の長手方向)に延びるように設ける。このように構成するのは,異物捕集用空間部36A,36Bが,弾性体35と前記感光体ドラム2との圧接位置の上流側及び弾性体35の中央部分において,感光体ドラム2に付着する異物Dを捕集するので,弾性体35が吸収する異物Dの量が少なくなるからである。
【0030】
この場合,弾性体35の中央部分の異物捕集用空間部36Bを挟んで,前記感光体ドラム2表面の複数部位35A,35Bで圧接するように構成し,この上流側の前記異物捕集用空間部36Aは,下流側の前記異物捕集用空間部36Bに比べて,大径の異物Dを捕集することができるように構成するのがよい。このように構成するのは,上流側の前記異物捕集用空間部36Aは大径の異物Dを,下流側の前記異物捕集用空間部36Bは,小径の異物Dを分別して捕集することにより,異物捕集用空間部36A,36B内で,異物Dが固化しにくくなるからである。
【0031】
具体的には,異物捕集用空間部36A,36Bで挟まれる上流側の弾性体35Aに比べて,異物捕集用空間部36Bの下流側の弾性体35Bの材質密度を高くする。すなわち,上流側の弾性体35Aに比べて,異物捕集用空間部36Bの下流側の弾性体35Bの発泡セル数を小さくして,弾性体35Bの硬度を高くする。例えば,上流側の弾性体35Aは,45〜70個/インチの発泡セルを備え,下流側の弾性体35Bは,50〜120個/インチの発泡セルを備える。それにより,上流側の前記異物捕集用空間部36Aは,下流側の前記異物捕集用空間部36Bに比べて,大径の異物Dを捕集することができるので,上流側の前記異物捕集用空間部36Aは大径の異物Dを,下流側の前記異物捕集用空間部36Bは,小径の異物Dを分別して捕集することができる。
【0032】
その結果,弾性体35が吸収する異物Dの量が極めて少なくなって,弾性体35内で異物Dが固化しにくくなるので,従来技術のように,発泡セル内で捕集されて固化した紙粉等の異物Dが,感光体ドラム2を傷付けることがなくなる。
なお,他の実施の形態としては,図5(A),(B)に示されるように,異物捕集用空間部36を,例えば,感光体ドラム2の残留トナーTが搬送される方向(矢印A方向)に,3個もしくは4個以上並べて設けてもよい。
【0033】
異物捕集用空間部36を弾性体35に設けた場合と,異物捕集用空間部36を弾性体35に設けない場合の実験結果を,図6に示す。すなわち,異物捕集用空間部36を弾性体35に設ける場合,グラフaに示されるように,紙粉等の異物Dが異物捕集用空間部36にプリント枚数に比例して捕集されるが,異物捕集用空間部を設けない場合,グラフbのごとく,プリント枚数が5000枚を超えると,紙粉等の異物Dは捕集されずに,弾性体35と感光体ドラム2の表面間を通過する。
【0034】
このように異物捕集用空間部36が形成されない場合,レーザープリンタ1による印刷枚数が増加して,感光体ドラム2に圧接された弾性体35を通過する異物量が多くなるとともに,弾性体35の発泡セルに捕捉されて蓄積する異物量が,次第に多くなって,弾性体35による異物Dの捕捉が困難となる。それに対し,異物捕集用空間部36が形成されると,異物Dが異物捕集用空間部36に蓄積して,弾性体35の発泡セルによって捕捉されて蓄積する異物量は減少し,弾性体35から漏れる異物Dは少なくなるので,レーザープリンタ1による印刷枚数が増加しても,回収されたトナーTには,異物Dは混入しにくい。
【0035】
なお,残留トナーTの内の一部は,導電性ブラシ30に付着して内部に取り込まれることあるが,それを除去するため,図2に示されるように,導電性ブラシ30と当接離間することができるフリッカ部材31を設ける。
すなわち,このフリッカ部材31が,図2の実線位置に進入することにより,導電性ブラシ30と当接し,そのブラシに付いた残留トナーTは,フリッカ部材31によって掻き落とされ,再度感光体ドラム2上に落下する。この場合,フリッカ部材31は,導電性ブラシ30に対して常に当接していると,導電性ブラシ30の植毛された繊維が倒れた状態になる「毛倒れ」が生じるので,必要な時以外は離間できるように,図2の二点鎖線の位置に退避する。
【0036】
フリッカ部材31を設けない場合と,フリッカ部材31を導電性ブラシ30に一定量当接させた場合の実験結果を,図11に示す。すなわち,フリッカ部材31を設けない場合,グラフAに示されるように,プリント枚数に比例して,トナーTが導電性ブラシ30に大量に付着するが,フリッカ部材31を導電性ブラシ30に一定量当接させた場合,グラフBに示されるように,プリント枚数に比例して,トナーTが導電性ブラシ30に付着するものの,グラフAに示されるほど多くない。更に,フリッカ部材31を導電性ブラシ30に更に一定量当接させた場合,グラフCに示されるように,プリント枚数に最初比例して,トナーTが導電性ブラシ30に付着するものの,グラフA,Bに示されるほど多くなく,その後はほぼ一定量のトナーTが付くことになる。このようにフリッカ部材31が,導電性ブラシ30と当接する結果,そのブラシに付いた残留トナーTは十分に掻き落とされることが分かる。
【0037】
また,残留トナーT搬送方向の弾性体35の下流側には,図4に示されるように,感光体ドラム2上に付着する残留トナーTを感光体ドラム2側に押圧し,押圧された残留トナーTが,前記感光体ドラム2の表面を研磨させる,例えば,特殊ウレタンフォーム等の柔軟性部材38が配置されている。具体的には,この柔軟性部材38は,表面摩擦係数が0.5〜1.5,アスカC硬度が20以下,表面粗さが5マイクロメートル以下の材料特性を有するのが望ましく,更に望ましくは,アスカC硬度が5〜20,表面粗さが0.3〜2マイクロメートルの材料特性を有するのが良く,例えば,(株)ブリジストン社製のズレン(商品名)またはイノアック社製のポロンが好適である。
【0038】
そして,前記柔軟性部材38がこのような柔軟性を有する場合,感光体ドラム2上に付着する残留トナーTは,柔軟性部材38の方にくい込み込むことにより,感光体ドラム2に深い傷を付けないので,印刷用紙P上に形成される画像を劣化させない。このように柔軟性部材38が前記感光体ドラム2上に付着する残留トナーTを感光体ドラム2側に押圧し,押圧された残留トナーTが,前記感光体ドラム2の表面を研磨することによって,感光体ドラム2の表面は新しくなり,フィルミングを防止することができるので,帯電ムラ,露光ムラ,現像ムラ等を防止できる。
【0039】
次に,上記の構成を有するレーザープリンタ1の動作を,図1及び図3に基づいて説明する。なお,図3は主としてトナーTの回収時の状態を示しており,トナーTの帯電極性はマイナスとし,円柱状の感光体ドラム2を便宜的に平面状として説明する。
まず,画像が形成される領域では,図3に示される電源13の切換スイッチを実線で示すように切り換えて,直流電圧(−1200ボルト)でスイッチング素子27でスイッチングした電圧,または,電源13の切換スイッチを破線で示すように切り換えて直流電圧に交流成分を重畳した電圧を印加する。このような波形状の電圧を印加するのは,単に直流電圧を印加した場合より,感光体ドラム2の表面より均一に帯電することができ,帯電ムラを格段に少なくできるからである。
【0040】
装置の起動時,図1に示されるように,感光体ドラム2が図中時計回り(矢印A方向)に回転すると,その表面の感光層が帯電装置3を通過する際に所定電位に帯電する。そして,所定電位に帯電した感光層が,感光体ドラム2の回転によりレーザ露光される位置に達すると,そこで画像データに従ったレーザ光14の照射を受け,静電潜像が形成される。更に感光体ドラム2が回転して,現像装置4が現像位置2aでトナーTの供給を受けて静電潜像上にトナー像が形成されると,これ以後感光体ドラム2はその表面上にトナー像を担持して回転する。
トナー像が転写装置5に達して,感光体ドラム2に対し転写装置5から転写電界が印加されると,トナー像が吸引され印刷用紙Pに転写される。その後,トナー像が転写された印刷用紙Pは,定着ローラ対10間を通過することにより,トナー像が印刷用紙P上に定着して,排紙トレイ11上へ搬送される。
【0041】
転写時に印刷用紙Pに転写されずに,感光体ドラム2上に残留するトナーTは,図3に示されるように,印刷用紙Pに付着している紙粉等の異物Dと混じった状態にあり,これら残留トナーTと異物Dは,ともに感光体ドラム2の回転に従って搬送されて弾性体35に至る。
ここで,粒径が発泡セル径に比べて小さい残留トナーTは,感光体ドラム2に圧接した弾性体35を通過する一方,粒径が発泡セル径に比べて極めて大きい異物Dは,感光体ドラム2に対して圧接された弾性体35を通過することができず,上流側の前記異物捕集用空間部36は大径の異物Dを捕集する。
【0042】
その後,柔軟性部材38が前記感光体ドラム2上に付着する残留トナーTを感光体ドラム2側に押圧し,押圧された残留トナーTによって,前記感光体ドラム2の表面を研磨する。そして,フリッカ部材31が,導電性ブラシ30と当接し,そのブラシに付いた残留トナーTを再度感光体ドラム2上に落下させる。
これら残留トナーTを,感光体ドラム2が現像装置4に搬送するので,残留トナーTは高電位になっている現像スリーブ16に静電的に引き付けられて,前記カートリッジ15内部に回収される。
【0043】
なお,この場合,電源13から負の電圧が供給された弾性体35を通過する残留トナーTは,負に帯電されることになる。また,感光体ドラム2の表面にわずかに残留する静電潜像も,除電あるいは帯電されて感光体ドラム2表面の電位差が除去されるので,実質的に静電潜像が除去される。
【0044】
次に,他の実施の形態について説明する。
この実施の形態の場合,図7に示されるように,上記レーザープリンタ1等の画像形成装置に,感光体ドラム2等を収納する像担持体収納カートリッジ(以下単にカートリッジという)40を取り付ける構造になっている。
【0045】
このカートリッジ40は,一方向(反時計回り方向)に回転する円筒状の感光体ドラム2と,この感光体ドラム2の表面感光層を,時計回り方向に回転しながら帯電させる導電性ブラシ30と,感光体ドラム2表面に圧接するように,個々の径が0.1乃至1ミリメートルの複数の発泡セルを有する発泡体からなる弾性体35と,感光体ドラム2回転方向の弾性体35の下流側に設けられ,感光体ドラム2上に付着する残留トナーTを感光体ドラム2側に押圧し,押圧された残留トナーTによって,前記感光体ドラム2の表面を研磨させる柔軟性部材44と,前記導電性ブラシ30に対して当接及び離間するフリッカ部材31と,前記導電性ブラシ30等を上側から覆う上カバー46等とを備える。もっとも,カートリッジ40は,それら以外のものを備えてもよい。
【0046】
そして,導電性ブラシ30は,上述した実施の形態のごとく,前記ベース素管に植毛したものであるが,これらの毛1本1本は湾曲するとともに,それら毛先全体は空間上に円周面を形成する。そして,フリッカ部材31との当接により,導電性ブラシ30から飛散するトナーTを,できるだけ感光体ドラム2上に導くため,上カバー46及びフリッカ部材31は,毛先全体が形成する空間上の円周面にできるだけ近接するように構成するのが望ましい。
【0047】
また,前記弾性体35は,感光体ドラム2に付着した紙粉等の異物Dを捕集するべく,前記導電性ブラシ30の上流側に配置され,前記異物Dを捕集する異物捕集用空間部36を前記実施の形態同様に備え,前記カバー46内部に取り付けられた付勢部材48を介して,感光体ドラム2に対して押圧される。また,前記弾性体35と導電性ブラシ30との間に位置する前記柔軟性部材44は,前記感光体ドラム2の表面に弾性を有する,例えば,板バネ等からなる付勢部材50によって押圧されており,前記感光体ドラム2表面に過剰に押圧されないので,柔軟性部材44によって押さえられる残量トナーTは,感光体ドラム2表面に深い傷を形成せずに,適切に研磨する。
【0048】
また,フリッカ部材31は,導電性ブラシ30に接触して,そのブラシ30の毛先等に付いたトナーTを落下させるべく,以下の態様により,前記導電性ブラシ30に対して相対的に当接及び離間する。すなわち,前記カートリッジ40において,フリッカ部材31を,図7に示されるように,導電性ブラシ30に近接して配置するとともに,フリッカ部材31を導電性ブラシ30に当接させたり離間させたりする当接離間手段としての支持部材51bを配設する。
そして,このフリッカ部材31が,導電性ブラシ30の毛先にくい込むように当接する(図7の実線)場合,支持部材51bが図8の左方向(矢印D方向)の移動し,または,導電性ブラシ30の毛先から離間する(図7の2点鎖線)場合,支持部材51bが図8の右方向(矢印D方向と反対方向)の移動するように構成する。
【0049】
具体的には,フリッカ部材31は,図8に示されるように,両フレームF1間を交差するように延びる当接部31aと,この当接部31aを支持する左右の腕部31bとからなり,この両腕部31bには,左右のフレームF1に取り付けられた左右の支持部材51a,51bが,それぞれ連結されている。その左側フレームF1に固着された支持部材51aには,フリッカ部材31の当接部31aを導電性ブラシ30の毛先から離間(図8の実線)させるため,スプリングW1が取り付けれている。一方,右側フレームF1に左右移動可能に取り付けられた右側の支持部材51bには,フリッカ部材31の当接部31aを導電性ブラシ30の毛先に当接(図8の2点鎖線)させるため,スプリングW2が取り付けれている。
【0050】
また,この右側の支持部材51aの右側フレームF1には,図8及び図9に示される作動レバーR1が取り付けられているので,作動レバーR1の当接部R3が右側の支持部材51bを押すと,スプリングW2によって付勢される支持部材51bが,スプリングW1の付勢力を抗して,フリッカ部材31の両腕部31b及び当接部31aを左方側(矢印D方向)へ移動させることができる。そして,フリッカ部材31の左側の腕部31bが,左側フレームF1に取り付けられたガイド部材G1によって案内されて,フリッカ部材31の当接部31aが導電性ブラシ30の毛先と当接するので,導電性ブラシ30に付いたトナーTを落下させ,ブラシの汚れを防いで帯電性劣化による画像ノイズやフィルミングの発生を防止する。
【0051】
一方,作動レバーR1の当接部R3が右側の支持部材51bを押さなくなると,左側の腕部31bが,ガイド部材G1によって案内されながらスプリングW1によって付勢され,フリッカ部材31の両腕部31b及び当接部31aを右方側(矢印D方向の反対方向)へ移動させることができる。それにより,フリッカ部材31の当接部31aが導電性ブラシ30の毛先から離間するので,導電性ブラシ30のブラシが倒れた状態になる「いわゆる毛倒れ」を防止することができ,導電性ブラシ30の帯電性能の劣化,画像品質の劣化を防止できる。
【0052】
次に,右側の支持部材51aを移動させる作動レバーR1について,図9(A),(B)を参照して説明する。図9(A)は,作動レバーR1を上下に揺動させる機構を示す正面図であり,図9(B)は,その側面図である。
この作動レバーR1は,支点R2を回転中心として,実線位置と2点鎖線の位置との間で揺動するように構成されており,その揺動の結果,作動レバーR1の当接部R3が,支持部材51bを図8の左右方向に往復動させるように構成されている。すなわち,作動レバーR1の胴部R4が,感光体ドラム2を回転させるための駆動機構40の駆動力によって,図9の時計回り方向に回転するカム部材41の外周面によって押下されることにより,作動レバーR1は支点R2を回転中心として揺動し,作動レバーR1の当接部R3の位置が,図8の左右に移動する。
【0053】
この場合,駆動機構40は,感光体ドラム2を回転させるため,図9(A)の反時計回り方向に常時回転する駆動入力ギヤ43と,この駆動入力ギヤ43と歯合するとともに一部に欠歯44aが設けられた駆動ギヤ部44と,この駆動ギヤ部44と前記駆動入力ギヤ43とを歯合状態にするとともに,欠歯44aを介して非歯合状態にするための作動片45aを移動させるソレノイド45と,その作動片45aが受け部46aと当接しない場合に時計回り方向に回転するとともに受け部46aと当接した場合は回転を停止する第1のカム部46とを備えている。更に,駆動機構40は,この第1のカム部46と一体的に時計回り方向に回転する前記カム部材41と,このカム部材41と一体的に時計回り方向に回転するように第2のカム部47を時計回り方向に付勢するコイルバネ48とを備えている。
【0054】
それにより,コイルバネ48によって第2のカム部47が時計回り方向に付勢されるものの,ソレノイド45が非動作時であって,作動片45aと第1のカム部46の受け部46aとが当接する場合(作動片45aが2点鎖線の位置にある場合)には,第1のカム部46が時計回り方向に回転することができない。そのため,駆動入力ギヤ43が欠歯44aのところに位置して,駆動ギヤ部44は駆動入力ギヤ43の駆動力を受けることなく,回転は停止する。
この場合,作動レバーR1の胴部R4は,カム部材41の外周面の内の小径部41aと当接した状態にあって(図9(A)の実線),作動レバーR1の当接部R3は,図9(A),(B)の上方位置(実線)にあるとともに図8の右方向の位置にあるので,フリッカ部材31の当接部31aが導電性ブラシ30の毛先から離間した状態にある。
【0055】
ところが,ソレノイド45が作動して,作動片45aと第1のカム部46の受け部46aとが当接しない場合(作動片45aが実線の位置にある場合)には,コイルバネ48によって,第2のカム部47が時計回り方向に付勢される結果,第2のカム部47が,駆動ギヤ部44,第1のカム部46及びカム部材41と一体的に時計回り方向にわずかに回転し始める。すると,駆動入力ギヤ43が欠歯44aのところからはずれて,駆動ギヤ部44と駆動入力ギヤ43とが歯合し,駆動ギヤ部44が駆動入力ギヤ43の駆動力を受けるので,駆動ギヤ部44は,第2のカム部47,第1のカム部46及びカム部材41と一体的に時計回り方向に回転する。
【0056】
この場合,作動レバーR1の胴部R4は,カム部材41の外周面と当接しながら下方に移動し始め,大径部41bと当接した状態にある(図9(A)の2点鎖線)場合,作動レバーR1の当接部R3は,図9(A),(B)の下方位置(2点鎖線)にあるとともに図8の左方向の位置にあるので,フリッカ部材31の当接部31aが導電性ブラシ30の毛先に当接した状態になる。
その後,ソレノイド45が非動作時になって,駆動ギヤ部44,第2のカム部47,第1のカム部46及びカム部材41が一回転すると,作動片45aと第1のカム部46の受け部46aとが再び当接して,駆動入力ギヤ43が欠歯44aのところに位置する。
【0057】
そのため,駆動ギヤ部44は駆動入力ギヤ43の駆動力を受けることなく,時計回り方向の回転が停止した状態になり,作動レバーR1の胴部R4は,カム部材41の外周面の内の小径部41aと当接した状態にとなる(図9(A)の実線)。
従って,作動レバーR1の当接部R3は,図9(A),(B)の上方位置(実線)にあるとともに図8の右方向に位置するので,フリッカ部材31の当接部31aが,導電性ブラシ30の毛先から離間した状態にある。以下,ソレノイド45の動作または非動作によって,同様の態様を繰り返すことになる。
【0058】
次に,そのソレノイド45等の動作または非動作,その他のレーザープリンタ1の構成要素の動作のタイミングチャートを,図10を参照して説明する。
タイミングチャートS1は,レーザープリンタ1の駆動用電源の動作タイミイングを示し,タイミングチャートS2は,レーザープリンタ1への印刷用紙Pの給紙タイミイングを示す。また,タイミングチャートS3は,レーザープリンタ1の画像形成の動作タイミイングを示し,タイミングチャートS4は,レーザープリンタ1の帯電動作のタイミイングを示し,更に,タイミングチャートS5は,前記ソレノイド45等の動作または非動作のタイミイングを示す。以下各タイミングをTと略記する。
【0059】
S1,S4におけるT1で,レーザープリンタ1の駆動用の電源13がオンされ,導電性ブラシ30等による帯電動作がオンされる。S2におけるT2及びT3間で,給紙ローラ8による印刷用紙Pの給紙動作が行われ,S3におけるT4及びT5間で,レーザープリンタ1の画像形成の動作が行われる。S3におけるT5で,画像形成の動作が終了すると,S5におけるT5でソレノイド45が動作して,フリッカ部材31の当接部31aを導電性ブラシ30の毛先に当接し,画像形成の動作が行われない間,すなわち,T8まで当接し続ける。
また,S5におけるT5及びT8間である,S2におけるT6及びT7間で,給紙ローラ8による2枚目の印刷用紙Pの給紙動作が行われる。そして,S3におけるT8及びT9間で,レーザープリンタ1が2枚目の印刷用紙Pに画像形成行う。S3におけるT9で,2枚目の画像形成の動作が終了すると,S5におけるT9でソレノイド45が動作して,フリッカ部材31の当接部31aを導電性ブラシ30の毛先に当接し,画像形成の動作が行われない間,すなわち,T10まで当接し続ける。S1,S4におけるT11で,レーザープリンタ1の駆動用の電源13がオフされ,導電性ブラシ30等による帯電動作がオフされる。
【0060】
そして,画像を形成している場合,前記当接離間手段としての支持軸51bは,前記フリッカ部材31を前記導電性ブラシ30に対して離間させるので,例えば,印刷用紙PにトナーTを転写して画像を形成している場合,導電性ブラシ30に付いたトナーTは落下しないので,画像形成動作に支障は生じない。
また,前記レーザープリンタ1の駆動用電源13が印加されない場合,すなわち,S1におけるT1以前及びT11以後は,前記フリッカ部材31を前記導電性ブラシ30に対して離間させるので,導電性ブラシ30のブラシが倒れた状態になる「いわゆる毛倒れ」を防止することができる。
【0061】
以上詳細に説明したように,この実施の形態の発明によれば,帯電した感光体ドラム2表面を露光して形成した静電潜像を,トナーTで顕像化した後に,被転写媒体にそのトナーTを転写するとともに,転写後に感光体ドラム2上に残留したトナーTを下流側で回収して再利用するレーザープリンタ1において,個々の径が0.1乃至1ミリメートルの複数の発泡セルを有する発泡体からなる弾性体35を,前記感光体ドラム2表面に圧接するように,前記感光体ドラム2の転写部位2bから回収部位2aまでの間に配置するとともに,前記弾性体35に感光体ドラム2に付着する異物Dを捕集する異物捕集用空間部36を,トナーTが搬送される方向に交差する方向に延びるように設ける。
それにより,弾性体35が感光体ドラム2表面に付着した紙粉等の異物Dを除去するとともに,感光体ドラム2表面に残留するトナーTを通過させ,特に異物捕集用空間部36が,感光体ドラム2に付着する異物Dを捕集するので,弾性体35が吸収する異物Dの量が少なくなって,異物Dが固化しにくくなる。
【0062】
また,前記弾性体35に上流側及び下流側の異物捕集用空間部36A,36Bを形成し,この上流側の前記異物捕集用空間部36Aは,下流側の前記異物捕集用空間部36Bに比べて,大径の異物Dを捕集することができるように構成したので,上流側の前記異物捕集用空間部36Aは大径の異物Dを,下流側の前記異物捕集用空間部36Bは,小径の異物Dを分別して捕集することができる。
【0063】
また,前記感光体ドラム2上に付着するトナーTを感光体ドラム2側に押圧し,押圧されたトナーTによって,前記感光体ドラム2の表面を研磨させる柔軟性部材38を備えたので,トナーTの研磨によってフィルミングを防止することができ,帯電ムラ,露光ムラ,現像ムラ等が防止される。また,柔軟性部材38は,前記感光体ドラム2の表面に弾性を有する付勢部材50によって押圧されているので,付勢部材50は,柔軟性部材38を前記感光体ドラム2表面に過剰に押圧せず,感光体ドラム2の表面を研磨しすぎることがなくなる。
【0064】
また,導電性ブラシ30によって帯電した感光体ドラム2表面を露光して形成した静電潜像を,トナーTで顕像化した後に,印刷用紙PにそのトナーTを転写するレーザープリンタ1において,前記導電性ブラシ30に接触してブラシに付いたトナーTを落下させるフリッカ部材31と,このフリッカ部材31を前記導電性ブラシ30に対して相対的に当接及び離間させる支持部材51b等とを設けたので,フリッカ部材31を前記導電性ブラシ30に対して当接させて,導電性ブラシ30に付いたトナーTを落下させることができる。
それにより,ブラシの汚れを防いで帯電性劣化による画像ノイズやフィルミングの発生を防止できる。また,フリッカ部材31を前記導電性ブラシ30に対して離間させることができるので,導電性ブラシ30のブラシが倒れた状態になる「いわゆる毛倒れ」を防止することができる。
【0065】
そして,画像を形成している場合,前記支持部材51b等は,前記フリッカ部材31を前記導電性ブラシ30に対して離間させているので,導電性ブラシ30に付いたトナーTは落下しないので,印刷用紙PにトナーTを転写する画像形成動作に支障は生じない。
また,レーザープリンタ1の駆動用の電源13が印加されない場合,前記フリッカ部材31を前記導電性ブラシ30に対して離間させているので,導電性ブラシ30のブラシが倒れた状態になる「いわゆる毛倒れ」を防止することができる。
【0066】
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,感光体ドラム以外の像担持体を使用してもよい。また,導電性ブラシ30を,静止した状態のフリッカ部材31に対して当接及び離間するように移動させてもよいし,フリッカ部材30及び導電性ブラシ31を双方ともに当接及び離間するように移動させてもよい。
【0067】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明に係る画像形成装置及びその装置に用いられる像担持体収納カートリッジによれば,像担持体表面に付着した紙粉等の異物を確実に除去するとともに,発泡セル内で捕集されて固化した紙粉等の異物が像担持体を傷付けないようにすることができる。更に,フィルミングを防止することにより,帯電ムラ,露光ムラ,現像ムラ等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】画像形成装置における荷電装置を示す拡大して示す断面図である。
【図3】画像形成装置の動作の概略を説明する図である。
【図4】画像形成装置に使用される弾性体及び柔軟性部材を拡大して示す斜視図である。
【図5】(A)(B)ともに,他の実施の形態の画像形成装置に使用される弾性体の拡大側面図である。
【図6】プリント枚数と紙粉回収量との関係を示す図である。
【図7】他の実施の形態の画像形成装置に用いられるカートリッジを拡大して示す断面図である。
【図8】そのカートリッジを拡大して示す断面図である。
【図9】(A)はそのカートリッジ内の導電性ブラシとフリッカ部材とを相互に当接離間させる機構を示す正面図であり,(B)はその一部側面図である。
【図10】その実施の形態の画像形成装置のタイミングチャート図である。
【図11】プリント枚数と導電性ブラシに付くトナー量との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザープリンタ
2 感光体ドラム(像担持体)
3 帯電装置
4 現像装置
5 転写装置
6 レーザ露光装置
7 給紙カセット
13 駆動用電源
15 ケーシング
16 現像スリーブ
30 導電性ブラシ
31 フリッカ部材
33 補助帯電部材
35 弾性体
36,36A,36B 異物捕集用空間部
38 柔軟性部材
51b 支持部材(当接離間手段)
40 カートリッジ
D 異物

Claims (4)

  1. 帯電した像担持体表面を露光して形成した静電潜像を,現像剤で顕像化した後に,被転写媒体にその現像剤の像を転写するとともに,転写後に像担持体上に残留した現像剤を下流側で回収する画像形成装置において,
    個々の径が0.1乃至1ミリメートルの複数の発泡セルを有する発泡体からなる弾性体を,前記像担持体表面に圧接するように,前記像担持体の転写部位から回収部位までの間に配置するとともに,
    前記弾性体に像担持体に付着する異物を捕集する異物捕集用空間部を,現像剤が搬送される方向に交差する方向に延びるように設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載する画像形成装置において,
    前記弾性体に上流側及び下流側の異物捕集用空間部を形成し,この上流側の前記異物捕集用空間部は,下流側の前記異物捕集用空間部に比べて,大径の異物を捕集することができるように構成したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2に記載する画像形成装置において,
    前記像担持体上に付着する現像剤を像担持体側に押圧し,押圧された現像剤によって,前記像担持体の表面を研磨させる柔軟性部材を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 帯電した像担持体表面を露光して形成した静電潜像を,現像剤で顕像化した後に,被転写媒体にその現像剤の像を転写するとともに,転写後に像担持体上に残留した現像剤を下流側で回収する画像形成装置に用いられる像担持体収納カートリッジにおいて,
    個々の径が0.1乃至1ミリメートルの複数の発泡セルを有する発泡体からなる弾性体を,前記像担持体表面に圧接するように配置するとともに,
    前記弾性体に像担持体に付着する異物を捕集する異物捕集用空間部を,現像剤が搬送される方向に交差する方向に延びるように設けたことを特徴とする像担持体収納カートリッジ。
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