JP2007033625A - 光学部品の接着装置及び接着方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 面精度の高い光学部品同士を高精度に位置決めして接着できる光学部品の接着装置を提供する。
【解決手段】 光学部品の接着装置1は、撮像素子W2を6軸コンプライアンス機構10上の治具11に保持し、直交座標型ロボット20のハンドリング装置37にレンズW1を保持させる。直交座標型ロボット20には、接着剤塗布装置34が設けられており、レンズW1を押し付ける前に撮像素子W2の上面の中心に紫外線硬化型接着剤を少量塗布するようになっている。レンズW1を撮像素子W2を押し付けたときには、紫外線硬化型接着剤の薄膜が形成され、レンズW1と撮像素子W2との密着が防止される。
【選択図】 図1
【解決手段】 光学部品の接着装置1は、撮像素子W2を6軸コンプライアンス機構10上の治具11に保持し、直交座標型ロボット20のハンドリング装置37にレンズW1を保持させる。直交座標型ロボット20には、接着剤塗布装置34が設けられており、レンズW1を押し付ける前に撮像素子W2の上面の中心に紫外線硬化型接着剤を少量塗布するようになっている。レンズW1を撮像素子W2を押し付けたときには、紫外線硬化型接着剤の薄膜が形成され、レンズW1と撮像素子W2との密着が防止される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、複数の光学部品を接着する装置、複数の光学部品を接着する方法に関する。
複数の光学部品を接着する際には、光学部品同士の面合わせをしてから接着することが知られている。この際に使用される面合わせ装置には、一方の光学部品を緩衝手段に弾性的に保持させ、他方の光学部品を一方の光学部品に押し付けることで接着面を面合わせするように構成したものがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されている面合わせ装置を利用して、例えば、光ファイバの先端に光学部品を接着する際には、光学部品を弾性的に保持した状態で、光ファイバをクランプして光学部品に押し当て、所定の押圧力を作用させることで面合わせをする。さらに、光ファイバを光学部品に押し当てた状態でクランプを駆動させて、光ファイバと光学部品の光軸の位置合わせをしてから溶接固定する。
特開2003−172851号公報
しかしながら、光学部品は、高い面精度を有しているので、光学部品同士を押し付けて面合わせをする際に光学部品同士が密着し易い。このような現象は、リンギング現象とも呼ばれ、リンギング現象が生じた光学部品同士は、密着状態で相対的な位置を移動させることが困難になるため、この状態では位置合わせできなくなってしまう。また、このような密着状態を解消するためには、大きな力が必要であり、そのような力を加えると光学部品同士の相対的な位置がずれてしまうことがある。したがって、従来では、高い面精度を有する光学部品同士を面合わせし、かつ高精度に位置決めして接着することは困難であった。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、面精度の高い光学部品同士を高精度に位置決めして接着できるようにすることを主な目的とする。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、面精度の高い光学部品同士を高精度に位置決めして接着できるようにすることを主な目的とする。
上記の課題を解決する本発明の請求項1に係る発明は、第一の光学部品と第二の光学部品とを接着剤で接着する光学部品の接着装置であって、前記第一の光学部品のハンドリング装置と、前記接着剤を塗布する接着剤塗布装置と、前記ハンドリング装置の可動範囲内に設けられ、前記第二の光学部品を保持可能な治具を有する倣い機構と、前記第一の光学部品を前記第二の光学部品に押し当てて両者の接着面の面傾きを一致させる前に、少なくとも一方の前記光学部品の接着面に前記接着剤塗布装置で前記接着剤を塗布するように制御する制御装置とを備えることを特徴とする光学部品の接着装置とした。
この光学部品の接着装置は、2つの光学部品の接着面の面傾きを一致させる前に、接着剤を塗布してから行うので、面合わせをした状態で光学部品同士の位置を相対的にずらすことが可能になる。
この光学部品の接着装置は、2つの光学部品の接着面の面傾きを一致させる前に、接着剤を塗布してから行うので、面合わせをした状態で光学部品同士の位置を相対的にずらすことが可能になる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の光学部品の接着装置において、前記制御装置は、前記第一の光学部品の接着面と前記第二の光学部品との接着面の面傾きを一致させる前に塗布する前記接着剤の塗布量が、面傾きを一致させた後に前記第一の光学部品と前記第二の光学部品とを接着する際に塗布する前記接着剤の塗布量よりも少なくなるように制御することを特徴とする。
この光学部品の接着装置では、面合わせ時の接着剤の塗布量が少ないので、光学部品の接着面同士の間に角度誤差が生じない。
この光学部品の接着装置では、面合わせ時の接着剤の塗布量が少ないので、光学部品の接着面同士の間に角度誤差が生じない。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の光学部品の接着装置において、面傾きを一致させた後に前記第一の光学部品と前記第二の光学部品との相対位置を調整するために、前記第一の光学部品の接着面又は前記第二の光学部品の接着面の少なくとも一方を撮像する画像処理用カメラを備えることを特徴とする。
この光学部品の接着装置では、面合わせをした後に光学部品同士を引き離してから位置を確認するようにしたので、面合わせ時に光学部品同士の相対的な位置がずれたときには、光学部品の位置ずれを速やかに修正できる。
この光学部品の接着装置では、面合わせをした後に光学部品同士を引き離してから位置を確認するようにしたので、面合わせ時に光学部品同士の相対的な位置がずれたときには、光学部品の位置ずれを速やかに修正できる。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光学部品の接着装置において、前記接着剤は、紫外線硬化型の接着剤であり、前記接着剤を硬化させる紫外線照射装置を備えることを特徴とする。
この光学部品の接着装置では、紫外線を照射するまでは接着剤が硬化しないので、面合わせをした後に、光学部品同士の相対的な位置を調整することができる。
この光学部品の接着装置では、紫外線を照射するまでは接着剤が硬化しないので、面合わせをした後に、光学部品同士の相対的な位置を調整することができる。
請求項5に係る発明は、第一の光学部品と第二の光学部品とを接着剤で接着するにあたり、前記第一の光学部品又は前記第二の光学部品の一方に接着時よりも少量の前記接着剤を塗布した後に、前記第一の光学部品に対して前記第二の光学部品を相対的に押し付けて前記光学部品同士の接触面の面傾きを一致させる工程と、面傾きを一致させた後に前記第一の光学部品と前記第二の部品の位置合わせをする工程と、位置合わせをした後に、前記面傾きを一致させる工程の接着剤よりも塗布量を多くした接着剤を前記第一の光学部品と前記第二の光学部品の一方に塗布して前記第一の光学部品と前記第二の光学部品とを接着する工程と、を有することを特徴とする光学部品の接着方法とした。
この光学部品の接着方法では、2つの光学部品の接着面の面傾きを一致させる前に、接着剤を塗布した状態で行うので、光学部品同士が密着して離れなくなることがなくなり、面合わせ後の位置調整が可能になる。
この光学部品の接着方法では、2つの光学部品の接着面の面傾きを一致させる前に、接着剤を塗布した状態で行うので、光学部品同士が密着して離れなくなることがなくなり、面合わせ後の位置調整が可能になる。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の光学部品の接着方法において、前記第一の光学部品と前記第二の部品の位置合わせをする工程は、前記第一の光学部品と前記第二の光学部品を離隔させてから行うことを特徴とする。
この光学部品の接着方法では、面合わせをしたときに、光学部品同士の相対的な位置がずれた状態で接着されないように、光学部品同士を引き離して位置ずれの有無を確認する。
この光学部品の接着方法では、面合わせをしたときに、光学部品同士の相対的な位置がずれた状態で接着されないように、光学部品同士を引き離して位置ずれの有無を確認する。
本発明によれば、光学部品同士を接着剤で接着する前に、接着剤を光学部品の接着面に塗布した状態で面傾きを一致させるようにしたので、光学部品同士が密着して離れなくなることが防止される。したがって、面傾きを一致させた後に光学部品同士の位置合わせを精度良く行うことが可能になる。
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、光学部品の接着装置1は、ベース部2を有し、ベース部2上に第一の光学部品であるレンズW1を1つ載置する部品置き場3と、第二の光学部品である撮像素子W2を保持する保持部4と、画像処理用カメラであるレンズ位置検出カメラ5、レンズ高さ検出カメラ6がX方向に順番に配設されている。
図1に示すように、光学部品の接着装置1は、ベース部2を有し、ベース部2上に第一の光学部品であるレンズW1を1つ載置する部品置き場3と、第二の光学部品である撮像素子W2を保持する保持部4と、画像処理用カメラであるレンズ位置検出カメラ5、レンズ高さ検出カメラ6がX方向に順番に配設されている。
保持部4は、倣い機構である6軸コンプライアンス機構10を有し、6軸コンプライアンス機構10の上端部には撮像素子W2を保持する治具11が固定されている。治具11は、支持本体11Aと、支持本体11Aに対して水平移動自在に取り付けられた支持爪11Bとを有している。支持本体11Aは、隅部の1つが切り欠かれており、これによって2方向の側面が開放された凹部12が形成されている。凹部12の深さは、撮像素子W2の高さに略等しく、凹部12の2つの側面は撮像素子W2の2つの側面に当接可能になっている。支持爪11Bは、凹部12の側面の1つに対向して配置されており、不図示のコイルスプリングなどの弾性部材によって、支持本体11Aに近接するように常に付勢されている。6軸コンプライアンス機構10は、不図示の供給源から供給されるエアーで治具11に付加される荷重方向に合わせてXYZ軸方向に従動する移動動作に加えて、XYZ軸のそれぞれの軸を回転中心にして従動する傾き動作が可能に構成されている。また、エアーの供給を遮断することによって全方向の動作をロックすることが可能になっている。
レンズ位置検出カメラ5は、撮像面5Aが上向きに設定されており、撮像面5Aの外周に面発光型のリング照明13が設けられている。レンズ高さ検出カメラ6は、レンズW1の高さを検査するもので、Z方向の所定高さに設置されており、その撮像面6AはX方向に水平に設定されている。レンズ高さ検出カメラ6の撮像面6Aの外周には、面発光型のリング照明14が設けられている。なお、部品置き場3、保持部4、レンズ位置検出カメラ5、レンズ高さ検出カメラ6は、これらの上方に設置されている直交座標型ロボット20の可動範囲内に配設されている。
直交座標型ロボット20は、ベース部2から立設するサイドフレーム21に固定されている。直交座標型ロボット20は、X軸ステージ22を有し、X軸ステージ22のベース23は、サイドフレーム21に固定されている。ベース23の内部には、X方向に平行に延びるボールネジ機構が取り付けられており、このボールネジ機構のボールネジに係合する不図示のスライダをX方向に往復移動できるようになっている。ボールネジ機構は、ベース23の下方側に配置されたケース24内のモータに連結されている。X軸ステージ22のスライダには、Z軸ステージ25のベース26が取り付けられている。Z軸ステージ25は、ベース26の内部に取り付けられたボールネジ機構で不図示のスライダをZ方向に往復移動自在に支持した構成を有し、ボールネジ機構はベース26の側方に配置されたケース27内のモータに連結されている。
Z軸ステージ25のスライダには、エンドエフェクタ30が固定さている。エンドエフェクタ30は、X方向に延びる本体部31と、本体部31の下端をY方向に折り曲げたつば部32とを有し、X方向の矢視でL字形状になっている。本体部31の一端部側には、紫外線照射装置33と、接着剤塗布装置34とが別々のシリンダ35を介して取り付けられている。紫外線照射装置33及び接着剤塗布装置34のそれぞれの下端部は、つば部32の切り欠かれた部分を通ってエンドエフェクタ30よりも下方に突出している。
さらに、エンドエフェクタ30のつば部32には、切り欠きに近い方から、画像処理用カメラである撮像素子位置検出カメラ36と、ハンドリング装置37とが下向きに固定されている。撮像素子位置検出カメラ36は、撮像面が下向きに設定されており、撮像面の外周に面発光型のリング照明が取り付けられている。ハンドリング装置37は、エンドエフェクタ30側から回転機構部38と、チャック部39とを有している。
図2に示すように、回転機構部38は、エンドエフェクタ30のつば部32に固定されたθベース40と、θベース40の下部にθ方向に回転自在に設けられたθテーブル41とを有している。
チャック部39は、θテーブル41の下端に固定された吸引チャンバー42を有している。吸引チャンバー42は、中空のチャンバーからなり、側部のポートにはチューブ43が固定されている。このチューブ43は、不図示の吸引ポンプに接続されている。また、吸引チャンバー42の下端からは、吸引筒44が下向きに延びている。この吸引筒44は、上下に貫通する中空の部材からなり、吸引チャンバー42の内部及びチューブ43を介して吸引ポンプに接続される。さらに、吸引チャンバー42には、支持フレーム45が固定されている。支持フレーム45は、吸引筒44を避けるようにして下方に延び、その下端にチャック保持部46が固定されている。チャック保持部46の端面には、X方向に細長のガイド孔が2つ形成されており、そのそれぞれに爪部48の基端側が1つずつ摺動自在に挿入されている。チャック保持部46内では、各爪部48の基端側が不図示のアクチュエータに連結されており、アクチュエータを駆動させることで一対の爪部48を相互に近接あるいは離間する向きで水平移動できるようになっている。一対の爪部48の先端側は、対向する側部がV字状に切り欠かれると共に、上面側から下面側に向かって傾斜したナイフエッジ状になっており、ナイフエッジ状の尖部でレンズW1の外周面を挟持できるようになっている。
チャック部39は、θテーブル41の下端に固定された吸引チャンバー42を有している。吸引チャンバー42は、中空のチャンバーからなり、側部のポートにはチューブ43が固定されている。このチューブ43は、不図示の吸引ポンプに接続されている。また、吸引チャンバー42の下端からは、吸引筒44が下向きに延びている。この吸引筒44は、上下に貫通する中空の部材からなり、吸引チャンバー42の内部及びチューブ43を介して吸引ポンプに接続される。さらに、吸引チャンバー42には、支持フレーム45が固定されている。支持フレーム45は、吸引筒44を避けるようにして下方に延び、その下端にチャック保持部46が固定されている。チャック保持部46の端面には、X方向に細長のガイド孔が2つ形成されており、そのそれぞれに爪部48の基端側が1つずつ摺動自在に挿入されている。チャック保持部46内では、各爪部48の基端側が不図示のアクチュエータに連結されており、アクチュエータを駆動させることで一対の爪部48を相互に近接あるいは離間する向きで水平移動できるようになっている。一対の爪部48の先端側は、対向する側部がV字状に切り欠かれると共に、上面側から下面側に向かって傾斜したナイフエッジ状になっており、ナイフエッジ状の尖部でレンズW1の外周面を挟持できるようになっている。
これら各部の制御は、制御装置51によって行われている。制御装置51は、中央演算装置(CPU)などを備えており、駆動制御の他に、レンズ位置検出カメラ5、レンズ高さ検出カメラ6、撮像素子位置検出カメラ36の各撮像画像を取得して画像処理を行い、レンズW1や撮像素子W2の位置を演算できるように構成されている。なお、制御装置51は、パーソナルコンピュータであっても良い。
次に、この実施の形態の作用について説明する。
最初に、レンズW1を部品置き場3に載置し、撮像素子W2を保持部4の治具11にセットする。撮像素子W2は、手で支持爪11Bを支持本体11Aから引き離した状態で、凹部12の各側面に押し付けるように挿入する。その後、手を離すと支持爪11Bと支持本体11Aで撮像素子W2が挟み込まれるようにして位置決めして保持される。
最初に、レンズW1を部品置き場3に載置し、撮像素子W2を保持部4の治具11にセットする。撮像素子W2は、手で支持爪11Bを支持本体11Aから引き離した状態で、凹部12の各側面に押し付けるように挿入する。その後、手を離すと支持爪11Bと支持本体11Aで撮像素子W2が挟み込まれるようにして位置決めして保持される。
制御装置51が、直交座標型ロボット20を駆動させ、ハンドリング装置37をレンズW1の上方に移動させる。チャック部39のアクチュエータが一対の爪部48を離間させて開いてから、エンドエフェクタ30を下降させる。吸引筒44がレンズW1の上面に当接したら、吸引ポンプを稼動させて吸引筒44でレンズW1を吸着すると共に、アクチュエータで爪部48を閉じて、一対の爪部48でレンズW1の外周面を挟持する。レンズW1を保持したら、直交座標型ロボット20を駆動させてレンズW1を移動させる。そして、図3に示すように、レンズW1をレンズ位置検出カメラ5の上方、かつレンズ高さ検出カメラ6の側方に移動させ、レンズW1が正しくハンドリングされているか否かについての確認を行う。
この際に、レンズ位置検出カメラ5は、リング照明13でレンズW1を下方から照明しながらレンズW1全体の撮像を行う。制御装置51は、画像処理によってレンズW1の中心位置を検出する。レンズW1の中心位置は、例えば、撮像画像中のコントラストの違いからレンズW1の外縁を抽出することで演算することができる。また、レンズW1が角形等の回転非対称形状である場合には、レンズW1のθ方向の傾き角(レンズW1の角形を形成する1つの面と、演算に際しての基準面との、Z軸を中心とする回転方向θのずれの角度)を演算する。また、レンズ高さ検出カメラ6は、リング照明14でレンズW1を側方から照明しながらレンズW1を撮像する。制御装置51は、画像処理によってレンズW1の下面の位置を認識する。レンズW1の下面は、例えば、撮像画像中のコントラストの違いからレンズW1の外縁を抽出することで演算できる。
次に、図4に示すように、直交座標型ロボット20を駆動させ、治具11に保持された撮像素子W2の上方に、撮像素子位置検出カメラ36を移動させる。撮像素子位置検出カメラ36は、リング照明で撮像素子W2の上面を照明しながら撮像を行い、制御装置51で画像処理によって撮像素子W2の有効画素面の中心位置及び有効画素面のθ方向の傾き角(撮像素子W2の有効画素面を形成する一辺と、演算に際しての基準線との、Z軸を中心とする回転方向θのずれの角度)を検出する。有効画素面の中心位置及び傾き角の検出には、例えば、撮像画像中のコントラストの違いから撮像素子W2の外縁の抽出する手法を用いることができる。ここで、レンズW1が角形等の回転非対称形状である場合には、撮像素子W2のθ方向の傾き角に合わせてハンドリング装置37の回転機構部38を回転させ、撮像素子W2とレンズW1のθ方向の位置合わせをする。
その後、図5に示すように、直交座標型ロボット20を駆動させ、接着剤塗布装置34で撮像素子W2の上面の中央に少量の紫外線硬化型接着剤を塗布する。さらに、図6に示すように、直交座標型ロボット20をさらに駆動させ、レンズW1を撮像素子W2に押し付ける。このとき、少量の紫外線硬化型接着剤がレンズW1と撮像素子W2との間で薄い膜を生成すると共に、6軸コンプライアンス機構10によって撮像素子W2の上面(接着面)がレンズW1の下面(接着面)に倣って移動する。この状態で、6軸コンプライアンス機構10に供給しているエアーを遮断すると、撮像素子W2の上面の面傾きがレンズW1の下面の面傾きに一致した状態で、撮像素子W2が固定される。
ここで、レンズW1と撮像素子W2とは、紫外線硬化型接着剤の薄膜を介して当接しているので、前記したようなリンギング現象が防止される。したがって、直交座標型ロボット20を駆動させると、撮像素子W2に対してリンギング現象なしに、レンズW1を退避させることができる。レンズW1と撮像素子W2とを離隔させたら、リング照明で照明しながら図4に示すように撮像素子位置検出カメラ36で撮像素子W2の有効画素面の中心位置及びθ方向の傾き角を再度検出して撮像素子W2の位置データを作成する。次いで、リング照明で照明しながら、図3に示すようにレンズ位置検出カメラ6及びレンズ高さ検出カメラ7でレンズW1の中心位置及びθ方向の傾き角を再度検出してレンズW1の位置データを作成する。その後、図5に示すように、撮像素子W2の上面に接着剤塗布装置34で紫外線硬化型接着剤を適量塗布する。このときの紫外線硬化型接着剤の塗布量は、先に面合わせの際に塗布した塗布量よりも多い。
そして、画像処理時に作成した撮像素子W2及びレンズW1のそれぞれの位置データに基づいてレンズW1の中心位置及びθ方向の傾き角を修正し、撮像素子W2の有効画素面に正確に合わせてから撮像素子W2に押し付ける。この状態で、ハンドリング装置37の爪部48を開かせて、レンズW1を撮像素子W2上に搭載した状態でハンドリング装置37を退避させる。そして、直交座標型ロボット20を駆動させ、紫外線照射装置33をレンズW1の上方に移動させて、紫外線照射装置33から紫外線を照射して撮像素子W2に塗布した紫外線硬化型接着剤を硬化させる。そして、このようにして接着したレンズW1と撮像素子W2とからなる光学部品を治具11から取り出す。
なお、この実施の形態では、面合わせ時の紫外線硬化型接着剤の膜厚を5μmとすることでレンズW1と撮像素子W2との間のリンギング現象を防止することができた。しかしながら、紫外線硬化型接着剤の膜厚は、接着する光学部品の種類などによって変化させることができ、3μm〜8μmまでの範囲であれば、適宜変化させることが可能である。その理由は、3μmより膜厚が小さいと光学部品同士が密着してリンギング現象が起きてしまい、8μmより膜厚が大きいと2つの光学部品の間に角度誤差等が生じてしまうからである。
この実施の形態によれば、少量の紫外線硬化型接着剤を塗布してからレンズW1に撮像素子W2を押し付けてレンズW1の下面と撮像素子W2の上面との面傾きを一致させるようにしたので、レンズW1と撮像素子W2との間のリンギング現象を防止できる。したがって、レンズW1と撮像素子W2とを再び離隔させて位置合わせをすることができるので、高精度に位置決めを行うことができる。この際に、紫外線硬化型接着剤は、少量のみ塗布するので、面合わせの精度を低下させることはない。また、紫外線硬化型接着剤を使用することで、面合わせ後にレンズW1と撮像素子W2の位置を再度検査する間に接着剤が硬化することはない。
なお、本発明は前記の実施の形態に限定されずに広く応用することができる。
例えば、接着対象となる光学部品は、レンズW1と撮像素子W2に限定されない。また、接着する光学部品の数は、3つ以上でも良い。
光学部品同士を面合わせした状態で、離隔させることなく位置合わせを行っても良い。
直交座標型ロボット20は、Y方向に移動自在に構成されても良い。位置決めをさらに容易に行えるようになる。
また、紫外線照射装置33は、エンドエフェクタ30の本体部31に取り付けるものに限らず、撮像素子W2を保持する治具11の凹部12にセットされた前記撮像素子W2とレンズW1との間の接着剤に対して、ベース部2上において水平方向から、又は斜め上方から紫外線を照射するように、紫外線照射装置33を前記凹部12の支持爪11Bがない側のベース部2上に取り付けても良い。
例えば、接着対象となる光学部品は、レンズW1と撮像素子W2に限定されない。また、接着する光学部品の数は、3つ以上でも良い。
光学部品同士を面合わせした状態で、離隔させることなく位置合わせを行っても良い。
直交座標型ロボット20は、Y方向に移動自在に構成されても良い。位置決めをさらに容易に行えるようになる。
また、紫外線照射装置33は、エンドエフェクタ30の本体部31に取り付けるものに限らず、撮像素子W2を保持する治具11の凹部12にセットされた前記撮像素子W2とレンズW1との間の接着剤に対して、ベース部2上において水平方向から、又は斜め上方から紫外線を照射するように、紫外線照射装置33を前記凹部12の支持爪11Bがない側のベース部2上に取り付けても良い。
1 光学部品の接着装置
5 レンズ位置検出カメラ(画像処理用カメラ)
6 レンズ高さ検出カメラ(画像処理用カメラ)
10 6軸コンプライアンス機構(倣い機構)
11 治具
33 紫外線照射装置
34 接着剤塗布装置
36 撮像素子位置検出カメラ(画像処理用カメラ)
37 ハンドリング装置
51 制御装置
W1 レンズ(第一の光学部品)
W2 撮像素子(第二の光学部品)
5 レンズ位置検出カメラ(画像処理用カメラ)
6 レンズ高さ検出カメラ(画像処理用カメラ)
10 6軸コンプライアンス機構(倣い機構)
11 治具
33 紫外線照射装置
34 接着剤塗布装置
36 撮像素子位置検出カメラ(画像処理用カメラ)
37 ハンドリング装置
51 制御装置
W1 レンズ(第一の光学部品)
W2 撮像素子(第二の光学部品)
Claims (6)
- 第一の光学部品と第二の光学部品とを接着剤で接着する光学部品の接着装置であって、
前記第一の光学部品のハンドリング装置と、前記接着剤を塗布する接着剤塗布装置と、前記ハンドリング装置の可動範囲内に設けられ、前記第二の光学部品を保持可能な治具を有する倣い機構と、前記第一の光学部品を前記第二の光学部品に押し当てて両者の接着面の面傾きを一致させる前に、少なくとも一方の前記光学部品の接着面に前記接着剤塗布装置で前記接着剤を塗布するように制御する制御装置とを備えることを特徴とする光学部品の接着装置。 - 前記制御装置は、前記第一の光学部品の接着面と前記第二の光学部品との接着面の面傾きを一致させる前に塗布する前記接着剤の塗布量が、面傾きを一致させた後に前記第一の光学部品と前記第二の光学部品とを接着する際に塗布する前記接着剤の塗布量よりも少なくなるように制御することを特徴とする請求項1に記載の光学部品の接着装置。
- 面傾きを一致させた後に前記第一の光学部品と前記第二の光学部品との相対位置を調整するために、前記第一の光学部品の接着面又は前記第二の光学部品の接着面の少なくとも一方を撮像する画像処理用カメラを備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学部品の接着装置。
- 前記接着剤は、紫外線硬化型の接着剤であり、前記接着剤を硬化させる紫外線照射装置を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光学部品の接着装置。
- 第一の光学部品と第二の光学部品とを接着剤で接着するにあたり、
前記第一の光学部品又は前記第二の光学部品の一方に接着時よりも少量の前記接着剤を塗布した後に、前記第一の光学部品に対して前記第二の光学部品を相対的に押し付けて前記光学部品同士の接触面の面傾きを一致させる工程と、
面傾きを一致させた後に前記第一の光学部品と前記第二の部品の位置合わせをする工程と、
位置合わせをした後に、前記面傾きを一致させる工程の接着剤よりも塗布量を多くした接着剤を前記第一の光学部品と前記第二の光学部品の一方に塗布して前記第一の光学部品と前記第二の光学部品とを接着する工程と、
を有することを特徴とする光学部品の接着方法。 - 前記第一の光学部品と前記第二の部品の位置合わせをする工程は、前記第一の光学部品と前記第二の光学部品を離隔させてから行うことを特徴とする請求項5に記載の光学部品の接着方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005214183A JP2007033625A (ja) | 2005-07-25 | 2005-07-25 | 光学部品の接着装置及び接着方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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