JP2011053332A - 接合光学素子とその製造方法 - Google Patents

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博史 山口
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Abstract

【課題】少なくとも2枚の光学基材を接合する際、光学有効径の外側に設けられた斜面部を用いて位置決めを行うことで偏芯を抑制する。
【解決手段】接合光学素子10は、2枚の光学基材11,12と、2枚の光学基材11,12の間に熱硬化型樹脂1によるレンズ層3を有し、2枚の光学基材11,12が、夫々の光学基材11,12の光学有効径Dの外側に設けられた斜面部14,17を介して接触している。
【選択図】図4

Description

本発明は、2枚の光学基材の間にエネルギー硬化型樹脂によるレンズ層を有する接合光学素子とその製造方法に関する。
例えば、接合光学素子を得る一例として、2枚のガラス又はプラスチックの光学基材に未硬化のエネルギー硬化型樹脂を挟み、当該エネルギー硬化型樹脂にエネルギーを照射して硬化させる方法が公知である。
しかし、光学基材と樹脂を接合する際、光学基材同士の光軸等がずれたまま樹脂が硬化してしまうと、目的とする光学性能が得られない。そのため、接合光学素子においては、光学基材と樹脂を硬化する前に、光軸等のズレを修正することで光学性能を確保する必要がある。
これに対し、例えば特許文献1には、光学基材の位置決め(特に、貼り合わせ面同士の位置決め)を行うことで、製造時のズレの修正を行い、接合素子の光学性能を確保する技術が開示されている。
この特許文献1には、レンズの光学有効径の外側に他方のレンズを所定位置で支持するための位置決めフランジを有し、他方のレンズには位置決めフランジに当接する係合部を有している。そして、位置決めフランジと係合部を互いに嵌合することで、貼り合わせレンズの光軸ずれを防止することができるというものである。
特開平5−19104号公報
しかしながら、特許文献1のように、位置決めフランジを用いて光学基材の位置決めを行う場合、クリアランスの問題が発生する。すなわち、位置決めを行う際には、位置決め部のオス側をメス側に挿入するために、所定のクリアランスが必要になる。
例えば、図1Aにおいて、光学有効径の外側に嵌合部としての円筒部111を有する第1の光学基材110と、光学有効径の外側に被嵌合部としての円柱部121を有する第2の光学基材120とを貼り合わせる場合を考える。この場合、第1の光学基材110と、第2の光学基材120とが光軸O−Oで一致した状態で嵌合されるのが望ましい。
ここで、第1の光学基材110と、第2の光学基材120とをスムーズに嵌合するには、φ20のレンズの場合、基材同士の嵌合する面の間に少なくとも20μmのクリアランス(隙間)が必要と考えられる。従って、図1Bにおいて、第1の光学基材110と、第2の光学基材120との間で保証できる位置ズレaは、最大で40μmになる。このため、嵌合した場合でも、光軸が一致しない場合が生じる。
また、自動の位置決め装置を用いて位置合わせをする場合、第1の光学基材110と、第2の光学基材120の夫々の中心O1,を位置決めしなければならない。この時、図1Cに示すように、装置の位置決め精度が低く、光軸に垂直方向のずれが発生した場合、円筒部111と円柱部121が干渉してしまう。こうして、第1の光学基材110に第2の光学基材120が嵌合されない場合が生じる。
上記の二つの問題を防ぐためには、高精度な位置決め機構が必要になる。
さらに、通常のレンズにおける、光軸方向の位置ズレ公差は、片側で20μm以下とされている。更にレンズ110、レンズ120の各両面の位置ズレは、少なくとも7um程度発生する。従って、この公差を満足するため、円筒部111の外径と円柱部121の内径の片側の公差を5μm以下とする必要があるが、この場合、圧入しなければ嵌挿することはできない。
例えば、第1の光学基材110に第2の光学基材120を圧入したとする。すると、図1Dに示すように、光学基材110の円筒部111が側面方向(矢印A方向)に変形し、レンズ形状に歪が発生する。このため、接合光学素子に球面収差、アス(astigmatism非点収差)、コマ(comatic aberration)といった不具合が発生する。
このため、特許文献1では、偏芯20μm以下でかつアス、コマを、ニュートン本数の差に換算して1本以内といった通常のレンズ規格を両立することは困難である。
本発明は斯かる問題を解決するためになされたもので、少なくとも2枚の光学基材をエネルギー硬化型樹脂により接合する際、光学有効径の外側に設けられた斜面部を用いて位置決めを行うことで、高精度な位置決め機構を使うことなく、偏芯及び収差を抑制することのできる接合光学素子とその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、少なくとも2枚の光学基材と、前記2枚の光学基材の間にエネルギー硬化型樹脂によるレンズ層と、を有する接合光学素子において、
前記2枚の光学基材の少なくとも一方が、光学有効径の外側に斜面部を有し、
前記2枚の光学基材同士が、前記斜面部を介して接触している。
また、本発明は、少なくとも2枚の光学基材と、前記2枚の光学基材の間にエネルギー硬化型樹脂によるレンズ層と、前記2枚の光学基材の両方と接触する位置決め部材と、を有する接合光学素子において、
前記位置決め部材が、斜面部を有し、
前記2枚の光学基材の少なくとも一方と、前記位置決め部材が、前記斜面部を介して接触している。
好ましくは、前記位置決め部材は、前記2枚の光学基材を保持する鏡枠の一部であるとよい。
好ましくは、前記斜面部が、円錐筒の形状に設けられている。
好ましくは、前記光学基材の有する反貼り合わせ面において、輪帯状の溝が、光学有効径の外側、かつ前記斜面部よりも光軸に近い径の範囲に設けられている。
好ましくは、前記2枚の光学基材の有する反貼り合わせ面には、光軸に対して垂直方向の平坦部が、光学有効径の外側に設けられている。
また、本発明は、一の光学基材及び二の光学基材を準備する工程と、
前記一の光学基材上にエネルギー硬化型樹脂を供給する工程と、
前記一の光学基材上のエネルギー硬化型樹脂を前記二の光学基材により押延する工程と、
前記一の光学基材と前記二の光学基材同士の位置決めを行う工程と、
前記エネルギー硬化型樹脂を硬化させレンズ層を形成する工程と、
を備えた接合光学素子の製造方法であって、
前記一の光学基材及び二の光学基材の少なくとも一方には、斜面部が、光学有効径の外側に設けられ、
前記一の光学基材と、前記二の光学基材の位置決めを行う工程として、前記斜面部をもう一方の光学基材と接触させる。
また、本発明は、一の光学基材及び二の光学基材と、位置決め部材と、を準備する工程と、
前記一の光学基材上にエネルギー硬化型樹脂を供給する工程と、
位置決め部材を前記一の光学基材上に載置する工程と、
前記二の光学基材により前記エネルギー硬化型樹脂を押延する工程と、
前記二の光学基材と前記位置決め部材が接触し、光学基材同士の位置決めを行う工程と、
前記エネルギー硬化型樹脂を硬化させレンズ層を形成する工程と、
を備えた接合光学素子の製造方法であって、
前記一の光学基材及び前記二の光学基材の少なくとも一方には、斜面部が、光学有効径の外側に設けられ、
前記載置する工程と前記位置決めを行う工程のどちらかで、前記斜面部が前記位置決め部材と接触する。
また、本発明は、一の光学基材及び二の光学基材と、位置決め部材と、を準備する工程と、
一の光学基材上にエネルギー硬化型樹脂を供給する工程と、
前記位置決め部材を前記一の光学基材上に載置する工程と、
二の光学基材により前記エネルギー硬化型樹脂を押延する工程と、
前記二の光学基材と前記位置決め部材が接触し、光学基材同士の位置決めを行う工程と、
前記エネルギー硬化型樹脂を硬化させレンズ層を形成する工程と、
を備えた接合光学素子の製造方法であって、
前記位置決め部材には、斜面部が設けられ、
前記載置する工程と前記位置決めを行う工程のどちらかで、前記斜面部が前記光学基材と接触する。
好ましくは、前記一の光学基材及び前記二の光学基材が有する反貼り合わせ面には、光軸に対して垂直な平坦部が、光学有効径の外側に設けられ、
前記位置決めを行う工程の際に光学基材同士の平坦部が互いに平行になるように光学基材同士を保持するようにする。
好ましくは、前記エネルギー硬化型樹脂を供給する工程の前に、
前記位置決めを行う工程と、どちらか一方の光学基材を離反させ、再度位置決めする工程を少なくとも1回行うようにする。
本発明によれば、少なくとも2枚の光学基材をエネルギー硬化型樹脂により接合する際、光学有効径の外側に設けられた斜面部を用いて位置決めを行うことで、高精度な位置決めを行うことなく偏芯及び収差を抑制することのできる接合光学素子とその製造方法を提供することができる。
2枚の光学基材を嵌合するときの従来例を示す断面図である。 2枚の光学基材が位置ずれ状態で嵌合されたときの従来例を示す断面図である。 2枚の光学基材が干渉して嵌合できない状態の従来例を示す断面図である。 2枚の光学基材が圧入により変形したときの従来例を示す断面図である。 実施の形態1の貼り合わせる2枚の光学基材の断面図である。 同上の貼り合わせ方法の概略のフローチャートを示す図である。 同上の2枚の光学基材を貼り合わせてできた接合光学素子の断面図である。 貼り合わせ直前の光学基材の位置関係を示す図である。 貼り合わせ後の光学基材の位置関係を示す図である。 上基材(光学基材)に圧力を加えたときの状態を示す図である。 斜面部を利用して光学基材に加わる応力が緩和される状態を示す図である。 一方の光学基材にのみ斜面部を形成した変形例1aを示す図である。 一方の光学基材にのみ斜面部を形成した変形例1bを示す図である。 実施の形態2の貼り合わせる2枚の光学基材の断面図である。 同上の貼り合わせ方法の概略のフローチャートを示す図である。 同上の2枚の光学基材を貼り合わせてできた接合光学素子の断面図である。 変形例2の貼り合わせ方法の概略のフローチャートを示す図である。 変形例3の貼り合わせ方法の概略のフローチャートを示す図である。 実施の形態3の貼り合わせる2枚の光学基材の断面図である。 同上の貼り合わせ方法の概略のフローチャートを示す図である。 同上の2枚の光学基材を貼り合わせてできた接合光学素子の断面図である。 変形例4を示す図である。 実施の形態4の貼り合わせる2枚の光学基材の断面図である。 同上の2枚の光学基材を貼り合わせてできた接合光学素子の断面図である。 実施の形態5の貼り合わせる2枚の光学基材の断面図である。 同上の貼り合わせ方法の概略のフローチャートを示す図である。 同上の2枚の光学基材を貼り合わせてできた接合光学素子の断面図である。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
[実施の形態1]
(光学基材の構成)
図2は、貼り合わせる2枚の光学基材11,12の断面図である。
図2において、一の光学基材としての光学基材11は、両凹レンズ形状をなしている。この光学基材11は、貼り合わせ面11と反貼り合わせ面11とを有している。
貼り合わせ面11は、その近似曲率半径R1aがR1a=8mmの非球面形状を有している。なお、この貼り合わせ面11は非球面形状に限らない。例えば、球面形状であってもよい(他の実施の形態においてもそれは同様である)。
また、反貼り合わせ面11は、その近似曲率半径R1bがR1b=38mmの非球面形状を有している。なお、この反貼り合わせ面11も非球面形状に限らない。例えば、球面形状であってもよい(他の実施の形態においてもそれは同様である)。
ここで、「貼り合わせ面」とは、後述するエネルギー硬化型樹脂(本実施の形態では熱硬化型樹脂1)と接触する側の光学基材の面のことであり、「反貼り合わせ面」とは貼り合わせ面と光学基材を挟んで対向する光学基材の面のことである。
この光学基材11は、中心肉厚tがt=0.8mm、外径DがD=φ12.4mmのプラスチック成形レンズである。
この光学基材11は、光学有効径Dの光学面を有する貼り合わせ面11の外側に、光軸O−Oと垂直方向の平坦面13が形成されている。また、平坦面13は、輪帯状の平面である。ただし、平坦面13は、必ずしも光軸O−Oと垂直方向に延びる面である必要はなく、平面に代えて曲面であってもよい。これらの点は、後述する各実施の形態においても同様である。
さらに、本実施の形態では、平坦面13の外側には、斜面部14が形成されている。
この斜面部14は、光軸O−Oに対してθ=45°に形成されている。このように、斜面部とは、光学基材の光軸O−Oに対して角度を有する面のことである。この斜面部14は、貼り合わせ時に後述する光学基材12と接触する。この斜面部14は、光軸側に背を向けた面となっている。この斜面部14が、後述する光学基材12が有する斜面部17と面接触することで、光学基材11と光学基材12との位置決めを行う。なお、斜面部14の同軸度は2μm以内に加工されている。
また、この斜面部14は、本実施の形態では、円錐筒(両端の口径が異なる円筒)の形状をなしている。ただし、この斜面部14は、光学基材12の斜面部17と対向して接触すればよいため、必ずしも平面である必要はなく、また輪帯状である必要もない。例えば、輪帯状に等間隔に複数に分割された位置決め部としての形状であってもよい。
ここで、「位置決め」とは、例えば2枚の光学基材11、12の夫々の光軸と平行方向の位置と、夫々の光軸と垂直方向の位置の両方の位置関係が決定されることをいう。本実施の形態では、この位置決めを行う部分として斜面部14及び斜面部17(後述する)がある。また、「同軸度」とは、円柱状の光学基材11,12の外径の中心に対する内径の中心のズレをいう。これらの点は、後述する各実施の形態においても同様である。
また、斜面部14の角度θは、10°〜80°が望ましく、角度θが小さいほど、より正確な位置出しが可能である。一方、斜面部14の角度が大きいほど、位置出しが安定しないが、斜面部の剛性は高くなるため、後述するエネルギー硬化収縮に伴う光学基材11の変形は発生し難くなる。従って、光学基材11が、中肉が薄くて変形し易い場合は斜面部14の角度θが大きい方が有利である。
また、光学基材11の反貼り合わせ面11には、光学有効径Dの外側に、光軸O−Oに対して垂直方向に延びる平坦部15が形成されている。この平坦部15は、光学基材11の位置決めの際に基材保持面として用いることもできる。
本実施の形態では、光学基材11として、COP(シクロオレフィンポリマー)樹脂(ゼオネックス480R:日本ゼオン(株)社製)の熱可塑性樹脂を用いた。
次に、二の光学基材としての光学基材12は、凸メニスカス形状をなしている。この光学基材12は、貼り合わせ面12と反貼り合わせ面12とを有している。
貼り合わせ面12は、その近似曲率半径R2aがR2a=6.4mmの非球面形状を有している。なお、この貼り合わせ面12は非球面形状に限らない。例えば、球面形状であってもよい(他の実施の形態においても同様である)。
また、反貼り合わせ面12は、その近似曲率半径R2bがR2b=16mmの非球面形状を有している。なお、この反貼り合わせ面12も非球面形状に限らない。例えば、球面形状であってもよい(他の実施の形態においても同様である)。
この光学基材12は、中心肉厚tがt=2.4mm、外径DがD=φ12.4mmのプラスチック成形レンズである。
この光学基材12は、光学有効径Dの光学面を有する貼り合わせ面12の外側に、平坦面16が形成されている。この平坦面16は、光軸O−Oに対して垂直方向に延びる平面に形成されている。
この平坦面16は、輪帯状の平面である。ただし、平坦面16は、必ずしも平面である必要はなく、また、光軸O−Oに対して垂直方向に延びる平面である必要はない。平面に代えて曲面であってもよい。これらの点は、後述する各実施の形態においても同様である。
さらに、本実施の形態では、この平坦面16の外側には、斜面部17が形成されている。
この斜面部17は、光軸O−Oに対して45°に形成されている。この斜面部17は、貼り合わせ時に他方の光学基材11と接触する。この斜面部17は、光軸O−O側を向いた面となっている。この斜面部17が、光学基材11が有する斜面部14と面接触することで、光学基材11と光学基材12との位置決めを行う。なお、斜面部17の同軸度は2μm以内に加工されている。また、斜面部17の角度θは45°に限らないが、光学基材11の斜面部14と同一角度に形成されている。
この斜面部17は、本実施の形態では、円錐筒(両端の口径が異なる円筒)の形状をなしている。ただし、この斜面部17は、光学基材11の斜面部14と対向して接触すればよいため、必ずしも平面である必要はなく、また輪帯状である必要もない。例えば、輪帯状に等間隔に複数に分割された位置決め部としての形状であってもよい。
また、光学基材12の反貼り合わせ面12の光学有効径Dの外側には、光軸O−Oに対して垂直方向に延びる平坦部18が形成されている。この平坦部18は、光学基材12の位置決めの際に、基材保持面として用いることもできる。
本実施の形態では、光学基材12の材質として、非晶質ポリエステル共重合樹脂(OKP4:大阪ガスケミカル(株)社製)の熱可塑性樹脂を用いた。
なお、本実施の形態では、2枚の光学基材11,12を貼り合わせる場合について説明するが、これに限らない。例えば、2枚以上の光学基材を貼り合わせてもよい。この点は、全ての実施の形態を通じて共通する。
(貼り合わせ方法)
次に、貼り合わせ方法について説明する。
図3は、本実施の形態での貼り合わせ方法の概略のフローチャートである。図4は、2枚の光学基材11,12を貼り合わせてできた接合光学素子の断面図である。
図2に示したように、貼り合わせ装置(全体の図示省略)は、対向する一対の基材保持部63,65を有している。この基材保持部63,65は、円筒状をなしている。また、内側空間を真空にする真空吸着により、光学基材11,12を保持することができる。こうして、一方の基材保持部63によって光学基材11を真空吸着し、また、他方の基材保持部65によって光学基材12を真空吸着する。
なお、光学基材11と基材保持部63、及び光学基材12と基材保持部65、の夫々の当接部(受け部)は、光軸O−O方向の位置ずれが5μm以下、また、光軸O−Oと垂直方向の位置ずれ(傾き)は2μm以下に規制されている。
また、斜面部14,17は、貼り合わせ面11,12の光軸O−Oに対する同軸度が高精度に加工されている。このため、光学基材11の光軸と光学基材12の光軸とは、斜面部14,17が互いに嵌合することで正確に位置決めがなされる。
図3において、貼り合わせに際しては、この基材保持部63,65により、光学基材11を下、光学基材12を上にし、相対する位置に基材光学面を配置する。こうして、光学基材11と光学基材12とを、貼り合わせ面11,12が略対向した状態で、光軸O−O方向に所定距離を隔てて位置させる(図3のS1)。
続いて、不図示のシリンジを用いて、エネルギー硬化型樹脂(本実施の形態では熱硬化型樹脂1)を、光学基材11の貼り合わせ面11に所望量吐出する(図2参照)(図3のS2)。
このとき、熱硬化型樹脂1の吐出量は、斜面部14,17が互いに嵌合され、後述する中心樹脂厚と2枚の光学基材11,12の位置決めがなされた状態で、閉じた空間に充填される量とした。
次いで、光学基材11に対し、光学基材12を光軸O−O方向に接近移動させる。ただし、光学基材11に対し光学基材12を接近移動させる代わりに、光学基材12に対し光学基材11を接近移動させるようにしてもよい。この接近移動に関しては、他の実施例においても同様である。そして、光学基材11及び光学基材12の斜面部14,17が互いに嵌合するまで、熱硬化型樹脂1を光学基材12で押延する(図3のS3)。
こうして、製造される接合光学素子10(図4参照)は、斜面部14,17が嵌合することで所望の中心樹脂厚tとなるように設計されている。なお、中心樹脂厚tとは、光軸O−Oにおける熱硬化型樹脂1の光軸O−O方向の厚さをいう。この時、光学基材11と光学基材12は、斜面部14,17が互いに嵌合することで位置決めがなされる。
この状態を保持したまま、光学基材11及び光学基材12を加熱炉に入れる。こうして、80℃で3時間加熱することで熱硬化型樹脂1を硬化させ、レンズ層3が形成される(図3のS4)。ここでレンズ層とは、エネルギー硬化型樹脂がレンズ状に成形されて固化した状態の層をいう。これは他の実施例においても同様である。
なお、光学基材11,12の貼り合わせ面11,12は、貼り合わせ前に紫外線オゾン処理による親水処理が行われた後、シランカップリング剤による処理が行われている。こうすることで、光学基材11,12と熱硬化型樹脂1の密着性を上げるようにした。
(貼り合わせ後の形状)
図4に示すように、2枚の光学基材11,12を貼り合わせてできた接合光学素子10は、中心樹脂厚tがt=0.05mmであった。また、レンズ層3の光学有効径(φ8.8mm)Dにおける樹脂厚tはt=0.5mmであった。このとき、斜面部14,17は互いに嵌合し、2枚の光学基材11,12の位置決めがなされている。
また、光学基材11、12の光軸O−Oと平行方向の位置ずれは平均で25μmであり、光軸O−Oと垂直方向の傾きは平均で5minであった。さらに、接合光学素子10としてのレンズの非対称性を表すアス(光学面の形状誤差)、コマ(断面での非対称性)は、ニュートン本数の差に換算すると平均で各0.5本であった。
図5Aは、貼り合わせ直前の光学基材11,12の位置関係を示す図である。図5Bは、貼り合わせ後の光学基材11,12の位置関係を示す図である。なお、光学基材11,12の形状は、図4等のものと若干相違するが、説明の便宜上同一のものとする。
本実施の形態では、光学有効径Dの外側に設けられた斜面部14,17を利用して位置決めを行なった。また、斜面部14,17の同軸度は10μm以内に加工されている。このため、図5Aに示すように、例えば、貼り合わせ直前の光学基材11,12の光軸O,Oが光軸と垂直方向にずれていたとしても、図5Bに示すように、貼り合わせ後の光学基材11,12の位置関係は、斜面部14,17に倣って両者の光軸O−Oが一致する。
こうして、貼り合わせ後の光学基材11,12は、高精度に光軸が位置決めされることとなる。このため、本実施の形態によれば、簡易的な位置出し機構でも偏芯を抑制することができる。
図6Aは、圧入により光学基材11,12を貼り合わせた時の位置関係を示す図である。図6Bは、貼り合わせ後の光学基材11,12の位置関係を示す図である。
図6Aに示すように、矢印B方向に光学基材12に圧力を加え、位置精度を上げるために光学基材11,12同士を圧入したとする。すると、光学基材12は矢印C方向に変形する。しかし、その後、図6Bに示すように、斜面部14,17にかかる基材の弾性力によって、光学基材12は離反する矢印D方向に戻る。こうして、光学基材11、12に加わる圧力が緩和される。このため、本実施の形態によれば、光学基材11,12に加わる応力が緩和され、球面収差、アス、コマといった収差の発生を防止することができる。
なお、本実施の形態では、斜面部14,17を両方の光学基材11,12に設けた場合について説明したが、これに限らない。例えば、一方の光学基材11(又は光学基材12)にのみ、斜面部14(又は斜面部17)を形成してもよい。
(変形例1)
前述の一方の光学基材にのみ、斜面部を形成した場合の変形例について説明する。
図7は、光学基材12にのみ、斜面部17を形成したときの断面図であり、図8は、光学基材11にのみ、斜面部14を形成したときの断面図である。
図7に示すように、この変形例1aでは、他方の光学基材11の斜面部17と対応する部位に、斜面部でなくエッジ部14aを形成したものを用いている。こうして、両者を斜面部17とエッジ部14aで嵌合する。なお、光学基材11と光学基材12の間にはレンズ層3が形成されている。
また、図8に示すように、もう一つの変形例1bでは一方の光学基材11にのみ斜面部14を形成した場合は、他方の光学基材12の対応する部位に面取り部17aを形成したものを用いている。こうして、両者を斜面部14と面取り部17aで嵌合する。なお、光学基材11と光学基材12の間には、レンズ層3が形成されている。
このように、一方の光学基材11(又は光学基材12)にのみ斜面部14(又は斜面部17)を形成した場合においても、簡易的な位置出し機構で偏芯を抑制することができる。
[実施の形態2]
(光学基材の構成)
図9は、貼り合わせる2枚の光学基材21,22の断面図である。
なお、貼り合わせる一の光学基材としての光学基材21と、二の光学基材としての22の形状は、実施の形態1と同様である。そのため、同一又は相当する部位には、その符号に10を加えた番号を付してその説明を省略する。
本実施の形態では、実施の形態1と同様に、2枚の光学基材21,22の反貼り合わせ面21,22の光学有効径Dの外側に、光軸O−Oに対して垂直方向の平坦部25,28が設けられている。
(貼り合わせ方法)
次に、貼り合わせ方法について説明する。
図10は、本実施の形態での貼り合わせ方法の概略のフローチャートを示す図である。図11は、2枚の光学基材21,22を貼り合わせてできた接合光学素子20の断面図である。
貼り合わせ装置(全体の図示省略)は、対向する一対の基材保持部63,65を有している。この基材保持部63,65は、夫々内側に嵌合孔64,66が形成されている。この嵌合孔64,66に光学基材21,22を嵌合して、真空吸着により保持する。このとき、嵌合孔64,66の底面64a,66aに、光学基材21,22の反貼り合わせ面21,22の外側の平坦部25,28を当接させる。
こうして、光学基材21を下、光学基材22を上にし、互いに相対する位置に光学基材同士を保持する。こうして、光学基材21と光学基材22とを、光軸O−O方向に所定距離を隔てて貼り合わせ面21,22が略対向した状態で位置させる。このとき、基材保持部63,65により、平坦部25,28が互いに平行となるようにする(図10のS11)。この場合、本実施の形態では、嵌合孔64,66の底面64a,66aの平行度を2μm以下で規制を行った。
なお、「平行度」とは、JIS規格によれば、基準平面に平行なある間隔をもつ、互いに平行な2つの平面の間の空間を表わすと定義される。また、光学基材21,22の反貼り合わせ面21,22の平坦部25,28は、それぞれ、光軸O−Oに対して1μm以下の垂直度で加工されている。
続いて、不図示のシリンジを用いて、エネルギー硬化型樹脂(本実施の形態では熱硬化型樹脂1)を、光学基材21の貼り合わせ面21に所望量吐出する(図9参照)(図10のS12)。その後、光学基材21に対し光学基材22を光軸O−O方向に接近移動させる。さらに、光学基材21及び光学基材22の斜面部24,27が互いに嵌合するまで熱硬化型樹脂1を押延する(図10のS13)。
この時、光学基材21と光学基材22は、斜面部24,27が互いに嵌合することで位置決めがなされる。なお、光学基材21と光学基材22を近接する際にも、光学基材21,22の反貼り合わせ面21,22の外側の平坦部25,28の平行度は2μm以下で維持されている。
この状態を保持したまま、光学基材21及び光学基材22を加熱炉に入れる。こうして、80℃で3時間加熱することで熱硬化型樹脂1を硬化させ、レンズ層3が形成される(図10のS14)。
(貼り合せ後の形状)
図11は、2枚の光学基材21,22を貼り合わせてできた接合光学素子20の断面図である。
貼り合せ後の接合光学素子20の形状も実施の形態1と同じである。
本実施の形態では、光学基材21及び光学基材22の、光軸O−Oと平行方向の位置ずれは平均で15μm、光軸O−Oと垂直方向の傾きは平均で2minであった。
実施の形態1では、貼り合わせ前に光学基材11,12を保持するとき、その反貼り合わせ面11,12の外側の平坦部25,28よりも内側の光学面で保持していた。このため、光軸O−O方向と平行な方向の位置ずれにより傾きが発生する場合があった。これに対し、本実施の形態によれば、嵌合孔64,66の底面64a,66aで平坦部25,28を受けることで、光軸O−O方向の位置ずれがあっても傾きが発生することを防いでいる。こうして、接合光学素子20の偏芯精度の向上を図ることができた。
また、接合光学素子としてのレンズの非対称性を表すアス、コマは、ニュートン本数の差に換算すると平均で各0.5本であった。
(変形例2)
(光学基材の構成)
図示しないが、本変形例2では、貼り合わせ装置及び貼り合わせる光学基材21,22の形状は、実施の形態2の図9で示したものと同様である。また、実施の形態2と同一又は相当する部材には、同一の符号を付してその説明を省略する。
(貼り合わせ方法)
図12は、本変形例2での貼り合わせ方法の概略のフローチャートを示す図である。
前述した実施の形態2では、熱硬化型樹脂1の押延と同時に、光学基材21及び光学基材22の斜面部24,27を互いに嵌合させることで位置決めを行っていた。それに対し、本変形例2では、熱硬化型樹脂1の吐出前に光学基材21、22の斜面部24,27を接触させて位置決めを行う点が相違している。このように光学基材21及び光学基材22を一度接触させた場合、製造される接合光学素子20のシフト方向の位置ずれがさらに矯正されるためである。
実施の形態2の図9と同様に、光学基材21を下、光学基材22を上にして、互いに相対する位置に保持する。この基材保持部63,65は、真空吸着により光学基材31,32を保持する。この時、反貼り合わせ面21,22の平坦部25,28が平行になるように光学基材21,22を保持する(図12のS21)。
次いで、光学基材21に対し光学基材22を光軸O−O方向に接近移動させ、夫々の斜面部24,27を接触させる。
こうして、光学基材21と光学基材22とが、斜面部24,27で接触した後、基材保持部65による光学基材22の真空吸着を一時的に解除する。すると、光学基材22の光軸は、光学基材21の光軸に対して垂直方向に移動して位置決めがなされる(図12のS22)。
この位置決め状態で、基材保持部65によって光学基材22を真空吸着し、光学基材21と光学基材22とを光軸O−O方向に所定距離だけ離反させる(図12のS23)。
ここで、光学基材21の光軸と光学基材22の光軸とは、既に高精度に位置決めされている。このため、光学基材21と光学基材22とを光軸O−O方向に離反させても、両者の光軸O−Oは一致した状態が保たれる。この作業は、熱硬化型樹脂1を貼り合わせ面21に吐出しないで行う。これは、熱硬化型樹脂1への空気の巻き込みを防止するためである。
次に、熱硬化型樹脂1を、光学基材21の貼り合わせ面21に所望量吐出する(図12のS24)。
さらに、光学基材21及び光学基材22の斜面部24,27が互いに嵌合するまで、光学基材22により熱硬化型樹脂1を押延する(図12のS25)。この状態を保持したまま、光学基材21及び光学基材22を加熱炉に入れる。こうして、80℃で3時間加熱することで熱硬化型樹脂1を硬化させ、レンズ層3が形成される(図12のS26)。
(貼り合せ後の形状)
貼り合せ後の接合光学素子20の形状も、実施の形態2の図14と同じである。本変形例2では、光学基材21と光学基材22の平行方向の位置ずれは平均で15μm、垂直方向の傾きは平均で1.5minであった。接合光学素子としてのレンズの非対称性を表すアス、コマは、ニュートン本数の差に換算すると平均で各0.5本であった。本変形例2では、熱硬化型樹脂1の吐出前に光学基材21と光学基材22の位置ずれを、一度接触させることで修正している。本変形例2によれば、偏芯精度は実施の形態2よりも更に改善することができた。
(変形例3)
(光学基材の構成)
本変形例3においても、貼り合わせ装置(全体の図示省略)及び貼り合わせる光学基材21,22の形状は、実施の形態2と同様である。また、実施の形態2と同一又は相当する部材には、同一の符号を付してその説明を省略する。
(貼り合わせ方法)
図13は、本変形例3での貼り合わせ方法の概略のフローチャートを示す図である。
本変形例3では、2回の芯出し作業を行うものである。
すなわち、基材保持部63,65により、光学基材21を下、光学基材22を上にして、互いに相対する位置に光学基材21,22を保持する(図13のS31)。このとき、反貼り合わせ面21,22の平坦部25,28が平行となるようにする。
次に、光学基材21に対し、光学基材22を光軸O−O方向に接近移動して斜面部24,27で接触させる。接触したら、基材保持部65による光学基材22の真空吸着を一時的に解除する。すると、光学基材22の光軸は、光学基材21の光軸に対して垂直方向に移動して位置決めがなされる(図13のS32)。
その後、光学基材22を、光学基材21から光軸O−O方向に離反移動させる(図13のS33)。
次いで、再度、光学基材21に対し光学基材22を光軸O−O方向に接近移動させることで、斜面部24,27で接触させる。接触したら、基材保持部65による光学基材22の真空吸着を一時的に中断する。こうして、光学基材22の光軸は、光学基材21の光軸に対して垂直方向に移動して、さらなる位置決めがなされる(図13のS34)。
なお、この動作は3回以上行っても、基材位置がさらに修正されることは殆どなく、生産効率を考慮すると2回繰り返すのが最も良いと思われる。
この動作により、光学基材21と光学基材22の垂直方向と水平方向の位置決めが、より正確になされる。その後、熱硬化型樹脂1を貼り合わせ面21に所望量吐出する(図13のS35)。
さらに、光学基材21及び光学基材22の斜面部24,27が互いに嵌合するまで、光学基材22により熱硬化型樹脂1を押延する(図13のS36)。この状態を保持したまま、光学基材21及び光学基材22を加熱炉に入れる。こうして、80℃で3時間加熱することで熱硬化型樹脂1を硬化させ、レンズ層3が形成される(図13のS37)。
(貼り合せ後の形状)
貼り合せ後の接合光学素子20の形状も、実施の形態2の図11と同じである。本変形例3では、光学基材21と光学基材22の平行方向の位置ずれは平均で15μm、垂直方向の傾きは平均で1.3minであった。接合光学素子20としてのレンズの非対称性を表すアス、コマは、ニュートン本数の差に換算すると平均で各0.5本であった。本変形例3によれば、樹脂供給前の位置修正を繰り返すことで、偏芯のバラツキを抑えることができた。
[実施の形態3]
(光学基材等の構成)
図14は、貼り合わせる2枚の光学基材31,32の断面図である。
図14において、一の光学基材としての光学基材31は、両凹レンズ形状をなしている。この光学基材31は、貼り合わせ面31と反貼り合わせ面31とを有している。
貼り合わせ面31は、その近似曲率半径R1aがR1a=8mmの非球面形状を有している。
また、反貼り合わせ面31は、その近似曲率半径R1bがR1b=38mmの非球面形状を有している。
この光学基材31は、中心肉厚tがt=0.8mm、外径DがD=φ10mmのガラス成形レンズである。
この光学基材31は、光学有効径Dの光学面を有する貼り合わせ面31の外側に、斜面部34が形成されている。この斜面部34は、光軸側に背を向けた面となっている。この斜面部34は、貼り合わせ時に、後述する位置決め部材67と面接触することで、光学基材31と光学基材32の位置決めを行う。
本実施の形態では、この斜面部34は、円錐筒(両端の口径が異なる円筒)の形状をなしている。ただし、この斜面部34は、必ずしも平面である必要はなく、また輪帯状である必要もない。例えば、輪帯状に等間隔に複数に分割された位置決め部としての形状であってもよい。
この斜面部34は、光軸O−Oに対して45°の斜面に形成されている。この斜面部34は、同軸度が2μm以下に形成されている。なお、斜面部34の外側には、光軸O−Oに対して垂直方向に延びる平坦面33が設けられている。
また、反貼り合わせ面31の光学有効径の外側には、光軸O−Oに対して垂直方向に延びる平坦部35が設けられている。この平坦部35は、輪帯状の平面であり、その平面度が1μm以下に形成されている。
本実施の形態では、光学基材31として、光学硝材S−BSL7((株)オハラ製)を用いた。
次に、二の光学基材としての光学基材32は、凸メニスカス形状をなしている。この光学基材32は、貼り合わせ面32と反貼り合わせ面32とを有している。
貼り合わせ面32は、その近似曲率半径R2aがR2a=6.4mmの非球面形状を有している。また、反貼り合わせ面32は、その近似曲率半径R2bがR2b=16mmの非球面形状を有している。この光学基材32は、中心肉厚tがt=2.4mm、外径DがD=φ10mmのプラスチック成形レンズである。
この光学基材32では、光学有効径Dの光学面を有する貼り合わせ面32の外側に、斜面部37が形成されている。
この斜面部37は、光軸側に背を向けた面となっている。この斜面部37は、貼り合わせ時に後述する位置決め部材67と面接触することで、光学基材31と光学基材32との位置決めを行う。
この斜面部37は、光軸O−Oに対して70°に傾斜し、同軸度が2μm以下に設定されている。また、光学基材32の反貼り合わせ面32の光学有効径の外側には、平面度が1μm以下の平坦部38が設けられている。本実施の形態では、光学基材32として、PC(ポリカーボネート)樹脂(ユピゼータEP5000:三菱ガス化学(株)社製)の熱可塑性樹脂を用いた。
また、本実施の形態では、位置決め部材67を用いている。この位置決め部材67は、光学基材31と光学基材32の斜面部34、37と面接触して、光学基材31と光学基材32との位置決めを行う。
この位置決め部材67は、円環状をなしている。また、その上下の開口側両端に、斜面部67aと斜面部67bが形成されている。これらの斜面部67a、67bは、、円錐筒(両端の口径が異なる円筒)の形状に形成されている。
この斜面部67a、67bは、光軸側を向いた面となっている。この斜面部67a、67bは、光学基材31,32の斜面部34、37と面接触することで、光学基材31と光学基材32との位置決めを行う。
ただし、これらの斜面部67a、67bは、必ずしも平面である必要はなく、また輪帯状である必要もない。例えば、輪帯状に等間隔に複数に分割された位置決め面としての形状であってもよい。
この位置決め部材67の材質は、プラスチック又は金属が用いられる。本実施の形態では、ポリカーボネートを使用した。位置決め部材67の斜面部67a,67bは、各光学基材31、32に対応した斜面角(光学基材31側は45°、光学基材32側は70°)と同軸度(2μm以下)を有している。
(貼り合わせ方法)
次に、貼り合わせ方法について説明する。
図15は、本実施の形態での貼り合わせ方法の概略のフローチャートを示す図である。図16は、2枚の光学基材31,32を貼り合わせてできた接合光学素子30の断面図である。
前述した図14に示すように、貼り合わせ装置(全体の図示省略)は、対向する一対の円筒状の基材保持部63,65を有している。この基材保持部63,65は、内側に嵌合孔64,66が形成されている。この嵌合孔64,66の底面64a,66aに、反貼り合わせ面31,32の外側に設けられた平坦部35,38を夫々当接させる。
次いで、光学基材31を下、光学基材32を上にして、互いに相対する位置に保持する。この基材保持部63,65は、真空吸着により光学基材31,32を保持する。
このとき、光学基材31、32の反貼り合わせ面31,32の平坦部35,38は、互いに平行になるように保持されている。本実施の形態では、1μm以下の平行度で接合を行った。また、この平坦部35,38は、それぞれ光軸O−Oに対して1μm以下の垂直度で加工されている。
次いで、光学基材31の斜面部34に位置決め部材67を載置する(図15のS41)。ここで、光学基材31の斜面部34と位置決め部材の持つ斜面部67aが接触し、光学基材34と位置決め部材67間の位置決めがなされる。さらに、位置決め部材67の上方から、光軸O−O方向に光学基材32を当接する。このとき、光学基材31と光学基材32の反貼り合わせ面31,32に設けられた平坦部35,38は、平行度が1μm以下になるように調整されている。
位置決め部材67に、光学基材32を当接したら、基材保持部65による光学基材32の真空吸着を一時的に解除する。この動作により、光学基材31の斜面部34と、位置決め部材の持つ斜面部67bが接触し、光学基材31と光学基材32の位置決めがなされる(図15のS42)。
次に、位置決めした光学基材32を真空吸着して、この光学基材32を、光学基材31及び位置決め部材67から光軸O−O方向に離反させる(図15のS43)。
次に、再度、位置決め部材67の上方から光学基材32を当接し、光学基材32の真空吸着を解除して位置決めする。さらに、光学基材32を、光学基材31及び位置決め部材67から光軸O−O方向に、離反させる(図15のS44)。こうして、位置決め動作を2回繰り返す。この繰り返しにより、確実に位置出しを行うことができる。
次に、エネルギー硬化型樹脂(本実施の形態では、紫外線硬化型樹脂2)を、光学基材31の貼り合わせ面31に所望量吐出する(図15のS45)。その後、光学基材32を、光学基材31及び位置決め部材67に接近移動させる。そして、光学基材32が位置決め部材67の斜面部67bに嵌合するまで、光学基材32により紫外線硬化型樹脂2を押延する(図15のS46)。
なお、紫外線硬化型樹脂2の吐出量は、光学基材31と光学基材32の間に形成される中心樹脂厚が所望厚になったとき、樹脂径が光学有効径(D)以上になるような量とした。
この状態を保持したまま、光学基材31を通して下方から、紫外線ランプ4により紫外線を照射した。こうして、紫外線硬化型樹脂2を硬化させレンズ層3とした(図15のS47)。このとき、照度:20±2mW/cmのほぼ均一な照度分布を持つ紫外線を60秒照射した。
なお、光学基材31と光学基材32の有する貼り合わせ面31,32において、紫外線オゾン処理による親水処理を行った後、シランカップリング剤による処理を行った。これは、光学基材31、32と紫外線硬化型樹脂2との密着性を上げるためである。
(貼り合わせ後の形状)
図16は、光学基材31、32を貼り合わせてできた接合光学素子30の断面図である。
この接合光学素子30は、レンズ層3の中心樹脂厚tがt=0.2mmであった。また、レンズ層3の光学有効径D(D=φ8.8mm)における光軸O−O方向の樹脂厚tはt=0.65mmであった。また、光学基材31,32の斜面部と位置決め部材67の斜面部とは互いに嵌合し、光軸O−Oに対して平行方向と垂直方向の2枚の相対位置を決めている。
さらに、光学基材31と光学基材32の光軸のズレ(偏芯)は、平均で15μmであった。また、光軸O−Oと垂直方向の傾きは1.3minであった。また、光学基材31と光学基材32のアス、コマは、ニュートン本数の差に換算すると平均各0.3本であった。
本実施の形態のように、光学基材の材質にガラスを使う場合、実施の形態1、2のように、加工により光学基材の光学面側に光軸側を向いた面による斜面部を形成するのは困難である。本実施の形態によれば、光学基材の材質が、ガラスのように加工が困難な場合においても、光学基材31,32の斜面部と対向する位置に、光軸側を向いた斜面部を有している位置決め部材67を用いて位置決めを行う。ことで、簡易な位置出し機構により偏芯のない接合光学素子30を得ることができる。
なお、本実施の形態では、光学基材31と光学基材32の夫々に斜面部34,37を設けた場合について説明したが、これに限らない。例えば、次述する図17のような構成としてもよい。
(変形例4)
図17は、2枚の光学基材31,32を貼り合わせてできた接合光学素子30’の断面図である。
本変形例4では、図17に示すように、光学基材31と光学基材32の光学有効径Dの外側に、平坦部34’,37’を有している。そして、位置決め部材67のみに、斜面部67a,67bを有している。
一方、光学基材31、32には斜面部が設けられていない。こうして、位置決め部材67を、断面多角形の斜面部67a、67bで受けるようにしている。
この変形例4によれば、位置決め部材67に斜面部67a、67bを設け、斜面部との接触により光学基材31,32同士の位置決めを行う。これにより、加工により光学基材の光学面側に斜面部を形成するのが困難である場合にも、偏芯のない接合光学素子30’を得ることができる。
[実施の形態4]
(光学基材の構成)
図18は、貼り合わせる2枚の光学基材41,42の断面図であり、図19は、2枚の光学基材41,42を貼り合わせてできた接合光学素子40の断面図である。
図18において、貼り合わせる一の光学基材としての光学基材41と、二の光学基材としての光学基材42は、実施の形態1で用いた光学基材11、12と基本的に同一である。このため、実施の形態1の光学基材11、12と同一又は相当する部位には、その符号に30を加えた番号を付してその説明を省略する。
本実施の形態では、光学基材42は、その反貼り合わせ面42の光学有効径Dの外側で、かつ貼り合わせ面42の斜面部47よりも光軸に近い径の範囲(斜面部よりも内側)に、輪帯状の溝49を有している。この点が、実施の形態1の光学基材12と異なっている。
この溝49は、その幅wが約1.5mm、深さhが約2mmの断面略V形状をなしている。
なお、貼り合わせ方法と貼り合わせ後の形状は実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
本実施の形態によれば、光学基材42に溝49を有することで溝部分の基材剛性が弱くなる。このため、斜面部47に加わる応力が光学基材42の反貼り合わせ面42に伝わり難くなる。こうして、光学基材42のアス、コマをさらに小さくすることができる(ニュートン本数の差に換算すると0.3本)。
また、本実施の形態では、貼り合わせる2枚の光学基材41,42のうち、一方に溝49を設けた場合について説明したが、これに限らない。例えば、両方の光学基材41,42に溝49を設けてもよい。この場合には、両方の光学基材41,42のアス、コマを小さくすることができる。
[実施の形態5]
(光学基材の構成)
図20は、貼り合わせる2枚の光学基材51,52の断面図である。
図20において、貼り合わせる一の光学基材としての光学基材51と、二の光学基材としての光学基材52は、実施の形態3で用いた光学基材31、32と基本的に同一である。このため、実施の形態3の光学基材31、32と同一又は相当する部位には、その符号に20を加えた番号を付してその説明を省略する。
本実施の形態では、位置決め部材67が鏡枠68と一体になっている点が、実施の形態3と相違している。
鏡枠68は、円筒状をなしている。この鏡枠68には、内側に大径の第1の孔68aと小径の第2の孔68bが形成されている。第1と第2の孔68a、68bの境界には、位置決め部67’が中心に突出するように形成されている。この位置決め部67’は、輪帯状をなしている。
この位置決め部67’は、その上下端縁に、斜面部67a’と斜面部67b’が形成されている。斜面部67a’は、第1の孔68aを向くように形成されている。また、斜面部67b’は、第2の孔68bを向くように形成されている。
光学基材51と光学基材52の貼り合わせ時において、斜面部67a’は、光学基材51の斜面部54に面接触され、また、斜面部67b’は光学基材52の斜面部57に面接触して位置決めされる。
(貼り合わせ方法)
図21は、本実施の形態での貼り合わせ方法の概略のフローチャートを示す図である。
まず、光学基材51と鏡枠68との位置決めを行う(図21のS51)。
そのために光学基材51を、鏡枠68の第1の孔68aに嵌挿する。そして、光学基材51の光学有効径Dの外側の斜面部54と鏡枠68の位置決め部67’の斜面部67a’を嵌合させる。こうして、光学基材51を位置決め部67’の下面に当接させて、光学基材51と鏡枠68との位置決めが行われる。
このとき、光学基材51の外径と鏡枠68の第1の孔68aとはほぼ同径となっており、ガタなく嵌挿可能となっている。
次いで、鏡枠68と光学基材52との位置決めを行う(図21のS52)。
そのために、光学基材52を、鏡枠68の第2の孔68bに嵌挿する。このとき、鏡枠68の第2の孔68bの径dは、光学基材52の外径Dよりも大径となっている。このため、光学基材52が位置決め部67’に接触する際に、光学基材52は、光軸O−Oと垂直方向に移動することができる。
さらに、この位置決め部67’の斜面部67b’は、光学基材52の斜面部57に嵌合する。こうして、光学基材52を位置決め部67’の上面に当接させて、光学基材52と鏡枠68との位置決めが行われる。さらに、位置決め後に、光学基材51及び位置決め部67’に対し、光学基材52を、光軸O−O方向に離反させる(図21のS53)。
次いで、紫外線硬化型樹脂2を、光学基材51の貼り合わせ面51に所望量吐出する(図21のS54)。その後、光学基材52を光学基材51に接近移動させることで、光学基材52により中心樹脂厚が所望厚になるまで紫外線硬化型樹脂2を押延する(図21のS55)。この際、光学基材52と鏡枠68との位置決めが再度行われる。
なお、紫外線硬化型樹脂2の吐出量は、光学基材51と光学基材52により形成される中心樹脂厚が所望厚になった時、樹脂径が光学有効径以上になるような量とした。
この状態で保持したまま、光学基材51を通して下方から紫外線ランプ4により紫外線を照射し、紫外線硬化型樹脂2を硬化させレンズ層3とした(図22参照)(図21のS56)。このとき、照度:20±2mW/cmのほぼ均一な照度分布を持つ紫外線を60秒照射した。
なお、光学基材51,52の貼合面は、紫外線オゾン処理による親水処理を行った後、シランカップリング剤により処理をおこなった。こうする事で、基材と樹脂の密着性をあげるようにした。
(貼り合わせ後の形状)
図22は、2枚の光学基材51,52を貼り合わせてできた接合光学素子50の断面図である。
本実施の形態では、接合光学素子50は、位置決め部67’を挟み込んだ状態で、鏡枠68と一体的に固定されている。
本実施の形態によれば、位置決め部を鏡枠68に設けたため、光学基材51,52の接合工程と枠組み込み工程とを同時に行うことができ、生産性の向上を図ることができる。
さらに、本実施の形態によれば、接合光学素子50の鏡枠68への固定を、2枚の光学基材51,52が位置決め部67’を挟持することで行う。このため、接合光学素子50の鏡枠68への固着工程が不要となり、生産性の向上を図ることができる。
1 熱硬化型樹脂
2 紫外線硬化型樹脂
3 レンズ層
4 紫外線ランプ
10,20,30,30’、40,50 接合光学素子
11,21,31,41,51 光学基材
11、21,31,41,51 貼り合わせ面
11、21,31,41,51 反貼り合わせ面
12、22,32,42,52 光学基材
12、22,32,42,52 貼り合わせ面
12、22,32,42,52 反貼り合わせ面
13、23,33,43,53 平坦面
14、24,34,44,54 斜面部
14a エッジ部
15、25,35,45,55 平坦部
16、26,46、 平坦面
17、27,37,47,57 斜面部
17a 面取り部
18、28,38,48,58 平坦部
63 基材保持部
64 嵌合孔
64a 底面
65 基材保持部
66 嵌合孔
66a 底面
67 位置決め部材
67’ 位置決め部
68 鏡枠
68a 第1の孔
68b 第2の孔
110、120 光学基材
111 円筒部
121 円柱部

Claims (11)

  1. 少なくとも2枚の光学基材と、前記2枚の光学基材の間にエネルギー硬化型樹脂からなるレンズ層と、を有する接合光学素子において、
    前記2枚の光学基材の少なくとも一方が、光学有効径の外側に斜面部を設け、
    前記2枚の光学基材同士が、前記斜面部を介して接触していることを特徴とする接合光学素子。
  2. 少なくとも2枚の光学基材と、前記2枚の光学基材の間にエネルギー硬化型樹脂からな
    るレンズ層と、前記2枚の光学基材の光学有効径の外側にて、前記2枚の光学基材の両方と接触する位置決め部材と、を有する接合光学素子において、
    前記位置決め部材が、斜面部を設けており、
    前記2枚の光学基材の少なくとも一方と、前記位置決め部材が、前記斜面部を介して接触していることを特徴とする接合光学素子。
  3. 前記位置決め部材は、前記2枚の光学基材を保持する鏡枠の一部であることを特徴とする請求項2に記載の接合光学素子。
  4. 前記斜面部は、円錐筒の形状に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の接合光学素子。
  5. 前記光学基材の有する反貼り合わせ面において、
    輪帯状の溝が、光学有効径の外側、かつ前記斜面部よりも光軸に近い径の範囲に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の接合光学素子。
  6. 前記2枚の光学基材の有する反貼り合わせ面において、光軸に対して垂直方向の平坦部が、光学有効径の外側に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の接合光学素子。
  7. 一の光学基材及び二の光学基材を準備する工程と、
    前記一の光学基材上にエネルギー硬化型樹脂を供給する工程と、
    前記一の光学基材上のエネルギー硬化型樹脂を前記二の光学基材により押延する工程と、
    前記一の光学基材と前記二の光学基材同士の位置決めを行う工程と、
    前記エネルギー硬化型樹脂を硬化させレンズ層を形成する工程と、
    を備えた接合光学素子の製造方法であって、
    前記一の光学基材及び二の光学基材の少なくとも一方は、光学有効径の外側に斜面部を有し、
    前記一の光学基材と、前記二の光学基材の位置決めを行う工程として、前記斜面部をもう一方の光学基材と接触させることを特徴とする接合光学素子の製造方法。
  8. 一の光学基材及び二の光学基材と、位置決め部材と、を準備する工程と、
    前記一の光学基材上にエネルギー硬化型樹脂を供給する工程と、
    前記位置決め部材を前記一の光学基材上に載置する工程と、
    前記二の光学基材により前記エネルギー硬化型樹脂を押延する工程と、
    前記二の光学基材と前記位置決め部材が接触し、光学基材同士の位置決めを行う工程と、
    前記エネルギー硬化型樹脂を硬化させレンズ層を形成する工程と、
    を備えた接合光学素子の製造方法であって、
    前記一の光学基材及び前記二の光学基材の少なくとも一方が、光学有効径の外側に斜面部を有し、
    前記載置する工程と前記位置決めを行う工程のどちらかで、前記斜面部が前記位置決め部材と接触する
    ことを特徴とする接合光学素子の製造方法。
  9. 一の光学基材及び二の光学基材と、位置決め部材と、を準備する工程と、
    一の光学基材上にエネルギー硬化型樹脂を供給する工程と、
    前記位置決め部材を前記一の光学基材上に載置する工程と、
    二の光学基材により前記エネルギー硬化型樹脂を押延する工程と、
    前記二の光学基材と前記位置決め部材が接触し、光学基材同士の位置決めを行う工程と、
    前記エネルギー硬化型樹脂を硬化させレンズ層を形成する工程と、
    を備えた接合光学素子の製造方法であって、
    前記位置決め部材は斜面部を有し、
    前記載置する工程と前記位置決めを行う工程のどちらかで、前記斜面部が前記光学基材と接触することを特徴とする接合光学素子の製造方法。
  10. 前記一の光学基材及び前記二の光学基材が有する反貼り合わせ面において、光軸に対して垂直な平坦部が、光学有効径の外側に設けられており、
    前記位置決めを行う工程の際に光学基材同士の平坦部が互いに平行になるように光学基材同士を保持することを特徴とする請求項7または9に記載の接合光学素子の製造方法。
  11. 前記エネルギー硬化型樹脂を供給する工程の前に、
    前記位置決めを行う工程と、どちらか一方の光学基材を離反させ、再度位置決めする工程を少なくとも1回行うことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の接合光学素子の製造方法。
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