JP2006285109A - 複合光学素子及びその製造方法 - Google Patents

複合光学素子及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006285109A
JP2006285109A JP2005108002A JP2005108002A JP2006285109A JP 2006285109 A JP2006285109 A JP 2006285109A JP 2005108002 A JP2005108002 A JP 2005108002A JP 2005108002 A JP2005108002 A JP 2005108002A JP 2006285109 A JP2006285109 A JP 2006285109A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical element
plastic material
material layer
holding frame
molding die
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005108002A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Imai
聡 今井
Norimitsu Nagayama
典光 永山
Kiyoshi Tosaka
清 登坂
Masato Nakahama
正人 中濱
Hiroshi Akitake
浩 秋竹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP2005108002A priority Critical patent/JP2006285109A/ja
Publication of JP2006285109A publication Critical patent/JP2006285109A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)

Abstract

【課題】光学素子素材とその保持枠を一体化して光学素子を成形し、この一体成形された光学素子に可塑性材料層を形成する。
【解決手段】複合光学素子1は、加熱軟化される光学素子素材2aと、この光学素子素材2aと一体的に成形される保持枠3と、これら光学素子素材2a及び保持枠3を一体成形し、得られた光学素子2の光学面の一方に形成された可塑性材料層4とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベースとなる光学レンズに可塑性材料層を形成した複合光学素子及びその製造方法に関する。
複合光学素子は、ベースとなる光学レンズの表面に可塑性材料層を形成し、全体として非球面レンズの性能を持たせたものであり、単一の光学レンズでは得られない優れた性能を有することから、撮影光学系を有するカメラや、顕微鏡、内視鏡等の医療機器の分野等において重用されている。
このような複合光学素子を製造する従来技術として、例えば、特許文献1には、ガラス製レンズに樹脂成形体層を接合した複合光学素子に関する技術が記載されている。金型の転写面は所望の非球面を反転させた形状を有している。金型の上に紫外線硬化性樹脂を滴下し、その上にガラス製レンズを圧着して、該ガラス製レンズ越しに紫外線を照射すると、紫外線硬化性樹脂が硬化してガラス製レンズに樹脂成形体層が形成される。更に、樹脂成形体層をガラス製レンズと共に金型から剥がせば、非球面を有する複合光学素子が得られるというものである。
また、特許文献2には、球面レンズの一面に非球面の樹脂層を形成して複合非球面レンズを成形するに当たり、前記球面レンズを鏡筒のレンズ取付位置にセットし、このセットした球面レンズの一面に樹脂を滴下し、この滴下した樹脂を金型でプレスすることにより、複合非球面レンズを形成すると共に、プレスにより漏出した樹脂で球面レンズを鏡筒に接着する技術が開示されている。
更に、特許文献3には、レンズホルダに形成した貫通孔の内側に突部を形成し、この貫通孔に球形状のレンズ素材を挿入して前記突部に当接させ、次いで前記レンズ素材を加熱し、この加熱した球形状のレンズ素材を型により加圧・変形させて、前記突部を含む孔内面に圧着し、更にレンズ光学面を成形した技術が開示されている。
特開昭63−157103号公報(第3頁、図3) 特開2000−343546号公報(第2−3頁、図1) 特開平3−265529号公報(第3−4頁、図1)
ところで、ベースとなる光学素子(光学レンズ)を成形するには、対向する上下一対の金型をスリーブ型内に挿入し、スリーブ型内で上下の金型を摺動させてプレスし成形することが行われる。光学素子素材は下型の上面に配置された後、上型と下型とで挟み込まれる。上下型はスリーブ型内に摺動可能に挿入され、芯合わせされた状態に置かれる。理想的にはスリーブ型はクリアランスがゼロとなるように上下の金型を挟むことが好ましい。しかしながら、嵌合できないケースが発生したり、嵌合できても摺動時の力量が過大になったりする。反対に、クリアランスを比較的大きくした場合、上下の金型の押圧方向と略直交する方向にずれるシフトと、押圧方向と傾斜した方向にずれるチルトとが上下の金型の間で発生し易くなる。したがって、クリアランスを適正量に設定して、上下の金型の間に発生する偏芯を許容範囲内に収まるようにする必要がある。このことは、複合光学素子における樹脂層の成形用金型でも同様である。
また、光学素子はその外周部を利用して金型に取り付けられたり、鏡枠に組み付けられたりする。しかし、成形された光学素子は外周部が不均一に広がっているため、光軸と外形中心とのずれが発生し易い。偏芯の大きい光学素子では、光軸が金型中心や鏡枠中心から大きくずれるため、使用時に不都合が生じてしまう。成形された光学素子の偏芯を許容範囲内に抑えるため、後工程として、光学素子の光軸と外形中心とのずれを小さくする芯取り工程が必要になる。
加えて、複合光学素子の樹脂層を成形する場合、ベースとなる光学素子と成形時に光学素子を固定保持する取り付け部とのクリアランスを適正量に設定し、光学素子の光軸と樹脂層の光軸とのずれを小さくする必要がある。
しかし、特許文献1では、金型内面に滴下した樹脂に対してガラス製レンズを圧着する工程で、ガラス製レンズの保持方法の具体化を含め、ガラス製レンズの光軸と樹脂成形体層の光軸とを一致させるための調整作業が必要になる。更に、金型内面を凸形状とした場合、樹脂成形体層が硬化する前に、液状の樹脂がガラス製レンズの外周へ流れ出し、転写不良となるおそれがある。
また、特許文献2では、球面レンズの取り付け及び位置決めのための構造が必要となると共に、樹脂を鏡筒側に漏出させるための隙間が必要となり、このため、金型及び鏡筒の構造が複雑になる。更に、成形段階において金型と鏡筒の位置調整が必要となり、作業も煩雑となる。
特許文献3は、ベースとなる光学素子に関わり、レンズとレンズホルダを一体化した枠付きレンズが示されたものである。しかしながら、レンズ素材をレンズホルダの内周面に形成した突部に当接した後に成形するため、成形可能なレンズ形状が限定されることになる。
本発明は、斯かる課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、光学素子素材とその保持枠を一体化して偏芯精度の高い光学素子を成形し、この一体成形された光学素子に可塑性材料層を形成した複合光学素子を提供することにある。
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、
加熱軟化される光学素子素材と、
該光学素子素材と一体的に成形される保持枠と、
前記光学素子素材及び前記保持枠を一体成形し、得られた光学素子の光学面の少なくとも一方の面に一層以上形成された可塑性材料層と、を有する、ことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の複合光学素子において、
前記保持枠は、
前記光学素子の光軸と略直交する平面内で中心部に孔を有し、かつ前記光学素子の成形用金型及び前記可塑性材料層の成形用金型の夫々に形成された受け部に支持される底壁と、
該底壁の外周部から立設され、かつ前記光学素子の成形用金型及び前記可塑性材料層の成形用金型の夫々に形成された位置決め溝に嵌合されて位置決めされる外周壁と、を有する、ことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の複合光学素子において、
前記光学素子素材は、前記光学素子の成形用金型の間に挿入されて加熱軟化され、該成形用金型の転写面が転写されると共に、
前記光学素子素材が軟化して外径方向にはみ出し、前記底壁を表裏面側から挟み込むように前記光学素子素材及び前記保持枠を一体成形する、ことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の複合光学素子において、
前記可塑性材料層は、前記光学素子素材及び前記保持枠を一体成形した後、前記外周壁が前記可塑性材料層の成形用金型の前記位置決め溝に嵌合された状態で、軟化した可塑性材料層素材が、前記光学素子又は前記光学素子に形成された他の可塑性材料層と、前記可塑性材料層の成形用金型の転写面と、の間で成形され、硬化して層状に形成される、ことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の複合光学素子において、
前記可塑性材料層は、軟化時に、前記外周壁と前記底壁との結合部にて外部への漏出が規制される、ことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の複合光学素子において、
前記外周壁は、前記底壁に対して略直交する方向に立設している、ことを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の複合光学素子において、
前記外周壁は、前記底壁に対して略直交する方向よりも外側に傾斜している、ことを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の複合光学素子において、
前記外周壁に、周方向に所定間隔で切り欠き部を設けた、ことを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の複合光学素子において、
前記可塑性材料層は、熱可塑性樹脂、エネルギー硬化型樹脂、又はガラス材料のいずれかである、ことを特徴とする。
請求項10に係る発明は、加熱軟化される光学素子素材と、該光学素子素材と一体的に成形される保持枠と、前記光学素子素材及び前記保持枠を一体成形し、得られた光学素子の光学面の少なくとも一方の面に一層以上形成された可塑性材料層とを有する複合光学素子の製造方法において、
予め、前記保持枠に、前記光学素子の成形用金型及び前記可塑性材料層の成形用金型の夫々に形成された受け部に支持される底壁と、該底壁の外周部から立設され、かつ前記光学素子の成形用金型及び前記可塑性材料層の成形用金型の夫々に形成された位置決め溝に嵌合されて位置決めされる外周壁と、を形成加工する工程と、
前記底壁が前記光学素子の成形用金型に形成された受け部に支持された状態で、前記光学素子素材が、前記光学素子の成形用金型の間に挿入されて加熱軟化され、該成形用金型の転写面が転写されると共に、前記光学素子素材が軟化して外径方向にはみ出し、前記底壁を表裏面側から挟み込むようにして、前記光学素子素材及び前記保持枠を一体成形する工程と、
前記光学素子素材及び前記保持枠を一体成形した後、前記外周壁が前記可塑性材料層の成形用金型の前記位置決め溝に嵌合された状態で、軟化した可塑性材料層素材が、前記光学素子又は前記光学素子に形成された他の可塑性材料層と、前記可塑性材料層の成形用金型の転写面と、の間で成形されると共に硬化して、前記可塑性材料層を形成する工程と、を有する、ことを特徴とする。
本発明によれば、光学素子素材と一体的に成形される保持枠により、光学素子素材の光軸と保持枠の中心軸を略一致させた偏芯精度の高い光学素子を得ることができ、この一体成形された光学素子に可塑性材料層を形成した高精度な複合光学素子を得ることができる。更に、光学素子の取り付け及び組み立てに関しては、保持枠を介して金型への取り付け、あるいは、鏡枠への組み付けが実施できるため、従来成形した光学素子に必要であった芯取り工程が不要にできる。また、凸形状の光学素子を対象とした場合、保持枠に外周壁と底壁との接合部を設けたことにより、軟化した可塑性材料層素材が外部に漏出するのを防止することができる。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本実施の形態により成形された複合光学素子1の断面正面図であり、この複合光学素子1は、光学レンズ2と、この光学レンズ2を保持する有底円筒状の保持枠3と、光学レンズ2の表裏面側の光学面のうち一方の光学面(図の上表面)に形成された光学的に透明な可塑性材料層4とからなる。図2に示すように、前記保持枠3は、光学レンズ2の光軸7と略直交する平面内で中心部に開口部6aを有する底壁6と、該底壁6の外周部から立設された外周壁5とを有し、該底壁6の略中央には開口部6aが形成されている。前記外周壁5は、底壁6に対して略垂直に立設され、これら外周壁5と底壁6とで断面略L字状に形成されている。また、外周壁5と底壁6との結合部分には、後述する結合部8が形成されている。
図3及び図4は、前述した複合光学素子1の製造工程を示す図であり、図3に示すように、光学レンズ素材2aを成形する段階で、成形用の上型10及び下型11とスリーブ型12とで囲まれた空間に、保持枠3と光学レンズ素材2aを配置する。保持枠3は金属製の材料からなり、主に、鉄系金属、ステンレススチール、アルミニウム合金、銅合金等が用いられる。光学レンズ素材2aはガラス材料あるいは光学的に透明な熱可塑性樹脂材料からなるが、ここではガラス材料とする。光学レンズ素材2aの初期形状は特に限定されないが、ここではボール形状としている。上型10には、下型11との対向面側の外周部に、上型10の外径を若干小さくした外周溝10bが形成されている。この外周溝10bにより、上型10とスリーブ型12との間には、所定の空間が形成されている。また、スリーブ型12の内側には、保持枠3を下方から支持可能な受け部12aが形成されている。この受け部12aに前記保持枠3の底壁6が支持され、また下型11の転写面11aに光学レンズ素材2aが配置される。ここで、上型10の外周とスリーブ型12の内周および下型11の外周とスリーブ型12の内周は、それぞれが嵌合状態で摺動可能、かつ、偏芯量が許容範囲に収まるよう、仕上げられている。さらに、保持枠3の外周壁5の寸法は、スリーブ型12の内側に挿入可能、かつ、外周壁5の中心軸とスリーブ型12の中心軸とのずれが許容範囲内にあるよう、スリーブ型12に挿入した時のクリアランスが適正量になる大きさに仕上げられている。
そして、図4に示すように、光学レンズ素材2aを可塑状態となる温度まで加熱し、その後、下型11に対して上型10を接近させるように摺動させて光学レンズ素材2aを加圧する。このとき、上型10に形成された外周溝10bに、僅かなクリアランスを介して保持枠3の外周壁5が嵌合される。これにより、光学レンズ2が成形されるが、このとき、上型10及び下型11の中心軸と、光学レンズ2の光軸、及び保持枠3の中心軸が略一致した状態で、光学レンズ素材2aに上型10及び下型11の転写面10a,11aが転写され、更に、光学レンズ素材2aが保持枠3の底壁6の表裏面を挟み込むように接合して、保持枠3との一体化が行われる。これにより、光学レンズ2と保持枠3とを一体成形した偏芯精度の高い「枠付レンズ20」を得ることができる。
次いで、図5及び図6は、枠付レンズ20の一方の光学面(図の上表面)に可塑性材料層4を成形する工程を示している。可塑性材料層4はエネルギー硬化型樹脂、熱可塑性樹脂、ガラス材料のいずれかからなるが、ここではエネルギー硬化型樹脂としている。なお、前述した実施の形態で示した部材と同一又は相当する部材には、同一の符号を付して説明する。
図5において、スリーブ型12の内側に形成された受け部12aに、前述した枠付レンズ20を載置する。なお、この場合、枠付レンズ20の成形に用いた下型11は用いなくても良い。次に、枠付レンズ20の一方の光学面(図の上表面)に、UV硬化型の液状の樹脂層素材14aを滴下する。樹脂層素材14aに所望の形状を転写させるための上型10'を枠付レンズ20に対して接近する方向に若干下降させ、その外周溝10b'を保持枠3の外周壁5に嵌合させる。なお、上型10'の外周は、スリーブ型12の内周と嵌合状態で摺動可能、かつ、偏芯量が許容範囲に収まるよう、仕上げられている。さらに、外周溝10b'の外径寸法は、保持枠3の外周壁5に嵌合可能、かつ、外周壁5の中心軸と上型10'の中心軸とのずれが許容範囲内にあるよう、適正な大きさに仕上げられている。次に、図6に示すように、上型10'を下方に摺動させて、滴下した液状の樹脂層素材14aを光学レンズ2上で押し広げる。
このとき、凸形状の光学レンズ2を対象とした場合、液状の樹脂層素材14aは、保持枠3の外周壁5と底壁6との結合部8にて、液状樹脂の他方の光学面(図の下表面)への回り込みが規制される。こうして、光学レンズ2の一方の光学面にUV硬化型の樹脂層14が形成された段階で、枠付レンズ20の下方から紫外線を照射することで樹脂層14を硬化させる。
次いで、図7に示すように、上型10'及びスリーブ型12から複合光学素子1を取り出し、取り出された複合光学素子1は、保持枠3を介して図示しない鏡筒に直接組み付けられる。なお、本実施の形態では、光学レンズ2の一方の光学面に樹脂層14を形成した場合について説明したが、これに限るものではなく、他方の光学面に樹脂層を形成することもできる。可塑性材料層素材として、UV硬化型樹脂の替わりに熱硬化性樹脂またはガラス材料を用いることも可能である。その場合は、熱硬化性樹脂またはガラス材料のガラス転移点温度が光学レンズ素材2aのガラス転移点以下にある材料を選択する。成形工程では、可塑性材料層素材を光学レンズ素材2aの軟化点温度以下で加熱し、上型10で加圧して、光学レンズ2上に可塑性材料層4を成形する。その後、冷却して離型させれば、複合光学素子1が得られる。また、図8は、光学レンズ2の一方の光学面(図の上表面)に樹脂層14を成形した後に、更にその上に、前述したと同様の工程(図5及び図6参照)を重ねて、もう1つの樹脂層14'を成形してできた複合光学素子1'(全部で2層)を示している。
[第2の実施の形態]
これ以降の実施形態の説明では、基本的な構成および製造工程は第1の実施形態と同じであるため、相違点を中心に説明する。図9乃至図11は、複合光学素子を成形する際の他の実施の形態を示している。この実施の形態では、図9に示すように、前述したスリーブ型12の受け部12aの代わりに内斜面12bを形成し、更に、保持枠13の外周壁15を、底壁16に対して略直交方向よりも外側に若干傾斜した傾斜面に形成している。そして、この傾斜面の傾斜角度を、スリーブ型12の前記内斜面12bと略一致させている。これにより、スリーブ型12の内斜面12bにて保持枠13を支持すれば、上型10の外周部とスリーブ型12の内周部との間に多少のクリアランスがあったとしても、上型10及び下型11の中心軸と、光学レンズ2の光軸、及び保持枠13の中心軸を容易に一致させることができる。これにより、前述と同様に、上型10と下型11の間に光学レンズ素材(2a)と保持枠13を配置し、下型11に対して上型10を接近移動させて加圧すると、光軸が略一致した状態で、光学レンズ2と保持枠13とを一体的に接合して、枠付レンズ30を得ることができる。
次いで、図10に示すように、スリーブ型12の内側に形成された内斜面12bに、前記により成形された枠付レンズ30を載置する。次に、枠付レンズ30の一方の光学面(図の上表面)にUV硬化型の液状の樹脂層素材を滴下し、この滴下した液状の樹脂層素材を、上型10'を下方に摺動させて光学レンズ2上で押し広げる。このとき、液状の樹脂層素材は保持枠13の外周壁15と底壁16との結合部18にて、液状樹脂のはみ出しや液状樹脂の他方の光学面への回り込みが規制される。こうして、枠付レンズ30の一方の光学面に、UV硬化型の樹脂層24が形成された段階で、光学レンズ2の下方から紫外線を照射することで樹脂層24を硬化させる。
次いで、図11に示すように、上型10'及びスリーブ型12から複合光学素子21を取り出し、取り出された複合光学素子21は、保持枠13を介して図示しない鏡筒に直接組み付けられる。
[第3の実施の形態]
図12は、上述した実施の形態の変形例を示す図である。この実施の形態では、スリーブ型12に受け部12cを形成すると共に、保持枠13の外周壁15を底壁16に対して略直交方向よりも外側に若干傾斜した傾斜面に形成している。そして、この傾斜面の傾斜角度を、上型10に形成した傾斜面10cと略一致させている。これにより、スリーブ型12の受け部12cに保持枠13が支持され、また、下型11の転写面11aに光学レンズ素材(2a)が配置される。このため、上型10と下型11、及びスリーブ型12との間に多少のクリアランスがあったとしても、上型10及び下型11の中心軸と、光学レンズ2の光軸、及び保持枠13の中心軸を容易に一致させた状態で、光学レンズ2と保持枠13を一体的に接合させた枠付レンズ40を得ることができる。
次いで、図13に示すように、スリーブ型12の内側に形成された受け部12cに、前記により成形された枠付レンズ40を載置する。次に、この枠付レンズ40の一方の光学面(図の上表面)に、前述と同様の工程で、UV硬化型の液状の樹脂層素材を滴下し、UV硬化型の樹脂層34を成形することができる。
[第4の実施の形態]
図14(a)(b)は、他の実施の形態で成形された複合光学素子1"を示す図である。この実施の形態では、保持枠23は有底円筒状をなす外周壁25と底壁26を有し、底壁26の略中央には開口部26aが形成されている。外周壁25は、底壁26に対して略直交する方向に立設され、これら外周壁25と底壁26とで断面略L字状に形成されている。また、外周壁25には、周方向に複数の切欠部25aが形成されている。この切欠部25aが形成されていることにより、前述した実施の形態のように、上型(10)を下型(11)に接近移動させて加圧する際、保持枠23が弾性変形し易いため、該保持枠23が型とかじり現象がなくなり、嵌合状態からの脱着が容易である等の利点を有する。こうして、光学レンズ2と保持枠23との一体化による接合が行われ、更に、UV硬化型の可塑性材料層44も、前述と同様の工程で成形することができる。
成形された複合光学素子の断面正面図である。 保持枠の外観を示す図である。 上型及び下型間に光学レンズ素材と保持枠を配置した状態を示す図である。 光学レンズ素材と保持枠を加圧して枠付レンズを成形した状態を示す図である。 枠付レンズの一方の面に樹脂層素材を配置した状態を示す図である。 枠付レンズの一方の面に樹脂層を形成した状態を示す図である。 成形された複合光学素子の正面図である。 成形された複合光学素子(2層形成)の正面図である。 光学レンズ素材と保持枠を加圧して枠付レンズを成形した状態を示す図である。 枠付レンズの一方の面に樹脂層を形成した状態を示す図である。 成形された複合光学素子の正面図である。 光学レンズ素材と保持枠を加圧して枠付レンズを成形した状態を示す図である。 枠付レンズの一方の面に樹脂層を形成した状態を示す図である。 (a)は保持枠に切欠部を設けた複合光学素子の平面図、(b)はその正面図である。
符号の説明
1,1',1" 複合光学素子
2 光学レンズ
2a 光学レンズ素材
3 保持枠
4 可塑性材料層
5 外周壁
6 底壁
6a 開口部
7 光軸
8 結合部
10,10' 上型
10a 転写面
10b,10b' 外周溝
11 下型
11a 転写面
12 スリーブ型
12a 受け部
12b 内斜面
12c 受け部
13 保持枠
14,14' 樹脂層
15 外周壁
16 底壁
18 結合部
21 複合光学素子
23 保持枠
24 樹脂層
25 外周壁
26 底壁
34 樹脂層
44 樹脂層

Claims (10)

  1. 加熱軟化される光学素子素材と、
    該光学素子素材と一体的に成形される保持枠と、
    前記光学素子素材及び前記保持枠を一体成形し、得られた光学素子の光学面の少なくとも一方の面に一層以上形成された可塑性材料層と、を有する、
    ことを特徴とする複合光学素子。
  2. 前記保持枠は、
    前記光学素子の光軸と略直交する平面内で中心部に孔を有し、かつ前記光学素子の成形用金型及び前記可塑性材料層の成形用金型の夫々に形成された受け部に支持される底壁と、
    該底壁の外周部から立設され、かつ前記光学素子の成形用金型及び前記可塑性材料層の成形用金型の夫々に形成された位置決め溝に嵌合されて位置決めされる外周壁と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の複合光学素子。
  3. 前記光学素子素材は、前記光学素子の成形用金型の間に挿入されて加熱軟化され、該成形用金型の転写面が転写されると共に、
    前記光学素子素材が軟化して外径方向にはみ出し、前記底壁を表裏面側から挟み込むように前記光学素子素材及び前記保持枠を一体成形する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の複合光学素子。
  4. 前記可塑性材料層は、前記光学素子素材及び前記保持枠を一体成形した後、前記外周壁が前記可塑性材料層の成形用金型の前記位置決め溝に嵌合された状態で、軟化した可塑性材料層素材が、前記光学素子又は前記光学素子に形成された他の可塑性材料層と、前記可塑性材料層の成形用金型の転写面と、の間で成形され、硬化して層状に形成される、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の複合光学素子。
  5. 前記可塑性材料層は、軟化時に、前記外周壁と前記底壁との結合部にて外部への漏出が規制される、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の複合光学素子。
  6. 前記外周壁は、前記底壁に対して略直交する方向に立設している、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の複合光学素子。
  7. 前記外周壁は、前記底壁に対して略直交する方向よりも外側に傾斜している、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の複合光学素子。
  8. 前記外周壁に、周方向に所定間隔で切り欠き部を設けた、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の複合光学素子。
  9. 前記可塑性材料層は、熱可塑性樹脂、エネルギー硬化型樹脂、又はガラス材料のいずれかである、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の複合光学素子。
  10. 加熱軟化される光学素子素材と、該光学素子素材と一体的に成形される保持枠と、前記光学素子素材及び前記保持枠を一体成形し、得られた光学素子の光学面の少なくとも一方の面に一層以上形成された可塑性材料層とを有する複合光学素子の製造方法において、
    予め、前記保持枠に、前記光学素子の成形用金型及び前記可塑性材料層の成形用金型の夫々に形成された受け部に支持される底壁と、該底壁の外周部から立設され、かつ前記光学素子の成形用金型及び前記可塑性材料層の成形用金型の夫々に形成された位置決め溝に嵌合されて位置決めされる外周壁と、を形成加工する工程と、
    前記底壁が前記光学素子の成形用金型に形成された受け部に支持された状態で、前記光学素子素材が、前記光学素子の成形用金型の間に挿入されて加熱軟化され、該成形用金型の転写面が転写されると共に、前記光学素子素材が軟化して外径方向にはみ出し、前記底壁を表裏面側から挟み込むようにして、前記光学素子素材及び前記保持枠を一体成形する工程と、
    前記光学素子素材及び前記保持枠を一体成形した後、前記外周壁が前記可塑性材料層の成形用金型の前記位置決め溝に嵌合された状態で、軟化した可塑性材料層素材が、前記光学素子又は前記光学素子に形成された他の可塑性材料層と、前記可塑性材料層の成形用金型の転写面と、の間で成形されると共に硬化して、前記可塑性材料層を形成する工程と、を有する、
    ことを特徴とする複合光学素子の製造方法。

JP2005108002A 2005-04-04 2005-04-04 複合光学素子及びその製造方法 Pending JP2006285109A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005108002A JP2006285109A (ja) 2005-04-04 2005-04-04 複合光学素子及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005108002A JP2006285109A (ja) 2005-04-04 2005-04-04 複合光学素子及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006285109A true JP2006285109A (ja) 2006-10-19

Family

ID=37407082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005108002A Pending JP2006285109A (ja) 2005-04-04 2005-04-04 複合光学素子及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006285109A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008256938A (ja) * 2007-04-04 2008-10-23 Olympus Corp 光学部品及び光学部品の製造方法
JP2010532492A (ja) * 2007-07-03 2010-10-07 オプトメカ コーポレイション リミテッド 異なる素材からなるレンズユニット及びこれを備えるカメラモジュール、並びにその製造方法
US8280594B2 (en) 2009-09-28 2012-10-02 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Door opening/closing apparatus and coating film forming method
WO2020004129A1 (ja) * 2018-06-26 2020-01-02 日本電気硝子株式会社 レンズキャップ製造方法、レンズキャップ製造装置及びレンズキャップ

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60156502U (ja) * 1984-03-29 1985-10-18 株式会社 オ−デイオテクニカ ハイブリツト・レンズ
JPH08313779A (ja) * 1995-05-17 1996-11-29 Nippon Electric Glass Co Ltd レンズ部品及びその製造方法
JPH11231191A (ja) * 1998-02-10 1999-08-27 Fuji Xerox Co Ltd 光学部品の取付構造
JP2004287319A (ja) * 2003-03-25 2004-10-14 Alps Electric Co Ltd ホルダ付光学素子の製造方法
JP2004354647A (ja) * 2003-05-28 2004-12-16 Kyocera Corp 光学素子の固定構造及び固定方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60156502U (ja) * 1984-03-29 1985-10-18 株式会社 オ−デイオテクニカ ハイブリツト・レンズ
JPH08313779A (ja) * 1995-05-17 1996-11-29 Nippon Electric Glass Co Ltd レンズ部品及びその製造方法
JPH11231191A (ja) * 1998-02-10 1999-08-27 Fuji Xerox Co Ltd 光学部品の取付構造
JP2004287319A (ja) * 2003-03-25 2004-10-14 Alps Electric Co Ltd ホルダ付光学素子の製造方法
JP2004354647A (ja) * 2003-05-28 2004-12-16 Kyocera Corp 光学素子の固定構造及び固定方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008256938A (ja) * 2007-04-04 2008-10-23 Olympus Corp 光学部品及び光学部品の製造方法
JP2010532492A (ja) * 2007-07-03 2010-10-07 オプトメカ コーポレイション リミテッド 異なる素材からなるレンズユニット及びこれを備えるカメラモジュール、並びにその製造方法
US8300328B2 (en) 2007-07-03 2012-10-30 Optomecha Co., Ltd. Lens unit composed of different materials and camera module and method for manufacturing the same
US8280594B2 (en) 2009-09-28 2012-10-02 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Door opening/closing apparatus and coating film forming method
WO2020004129A1 (ja) * 2018-06-26 2020-01-02 日本電気硝子株式会社 レンズキャップ製造方法、レンズキャップ製造装置及びレンズキャップ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101087695B1 (ko) 이종재료 일체형 렌즈 유닛 및 이를 구비하는 카메라 모듈
KR101065577B1 (ko) 복합렌즈
US7929224B2 (en) Optical element and manufacturing method thereof
JP5014624B2 (ja) 撮影レンズ及び撮影レンズを用いた光学機器
JP2010271450A (ja) 接合光学素子を有する光学部品及びその製造方法
JP2006330116A (ja) 複合光学レンズとその製造方法
JP4930773B2 (ja) 光学素子の製造方法
JP2011221243A (ja) 光学系レンズ及びその製造方法
JP2006285109A (ja) 複合光学素子及びその製造方法
JP2009300626A (ja) 光学ガラスレンズセット及びその製法
JP2002043675A (ja) 光モジュール
US20100242544A1 (en) Optical lens forming mold
WO2017022500A1 (ja) 光学組立体の接着固定方法および光学組立体
WO2007145115A1 (ja) 複合光学素子及びその製造方法
JP2008268876A (ja) 撮影レンズおよびその製造方法ならびに複合レンズ
CN112649934B (zh) 光学镜头、摄像模组及其组装方法
JP2008285377A (ja) 接合光学素子
JP4786387B2 (ja) 複合光学素子の製造方法及びその成形用金型
US20080165438A1 (en) Optical lens unit including lens barrel containing lens and method for producing optical lens unit
KR20110107264A (ko) 광학 패키지와 렌즈의 접합 방법 및 광학 패키지
US10712477B2 (en) Lens structure formed by materials in different refractive indexes
WO2002056063A1 (fr) Lentille et corps soude d'un constituant optique
TW201006648A (en) Stacked lens, method of manufacturing the same and device for manufacturing the same
JP3154933U (ja) スタックレンズモジュールの位置決めレンズホルダー
TWI581031B (zh) 晶圓級透鏡系統及其製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20070511

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100302

A02 Decision of refusal

Effective date: 20100629

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02