JP2007032327A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 筒内噴射用インジェクタおよび吸気通路噴射用インジェクタの両方を備えた内燃機関において、一方のインジェクタに噴射異常が発生した場合における排気系の温度上昇を防止する。
【解決手段】 エンジン10の各気筒112には、筒内噴射用インジェクタ110および吸気通路噴射用インジェクタ120の両方が設けられる。エンジンECU300は、一方のインジェクタに噴射異常が発生した異常気筒では、両方のインジェクタを用いた燃料噴射を実行する運転領域において、当該異常インジェクタに加えて他方の正常インジェクタからの燃料噴射も禁止する。これにより、異常気筒での空燃比のリーン化による失火に伴って燃料未燃成分を含む排気が排出されることに起因する、排気系での温度上昇を防止できる。
【選択図】 図1

Description

この発明は内燃機関の制御装置に関し、より特定的には、筒内に向けて燃料を噴射する第1の燃料噴射手段(筒内噴射用インジェクタ)と、吸気通路および/または吸気ポート内に向けて燃料噴射する第2の燃料噴射手段(吸気通路噴射用インジェクタ)とを備えた内燃機関における一方のインジェクタの噴射異常時における燃料噴射制御に関する。
内燃機関の各インジェクタは、一般的に、燃料噴射信号に応答した通電時に電磁石として作用するソレノイドコイルを含んで構成される。インジェクタからの燃料噴射期間は、内燃機関の運転状態に応じた燃料噴射タイミングおよび燃料噴射量とするために精密に設定される必要がある。一般的な構成のインジェクタでは、ソレノイドコイルの非通電時には、プランジャコアの後方に配置されるスプリングの力で後方から押されるニードルによってインジェクタの燃料噴射口が塞がれた状態となる一方で、ソレノイドコイルの通電時には、磁力の発生によりプランジャコアが吸引され、プランジャコアの移動によってニードルが燃料噴射孔から抜けることによりこの燃料噴射孔から所定圧力の燃料が噴射される。
インジェクタでの断線故障の発生により、燃料噴射信号の発生時にソレノイドコイルの通電が行なわれない場合には、所望の燃料噴射を行なうことができなくなるため、エンジン出力、ひいては車両の運転状況に悪影響を及ぼす可能性がある。このため、インジェクタの断線故障については、故障したインジェクタの特定を含めて、速やかに故障診断して運転者に通知する必要がある。
このような観点から、複数気筒を有する内燃機関において、気筒毎の燃料噴射信号を伝送する信号線のそれぞれの断線を識別して検知する構成が特開2004−137938号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1に開示された内燃機関の断線検出装置では、主制御回路からの気筒毎に並列の燃料噴射信号を受信する際に、その受信の有無を表わす履歴フラグを発生してメモリにストアし、メモリにストアされた履歴フラグの状況を監視することによって、信号線の断線が発生した気筒を特定可能な構成としている。
また、内燃機関(エンジン)の一形式として、筒内に直接燃料噴射を行なう筒内噴射用インジェクタおよび吸気通路および/または吸気ポート内に向けて燃料噴射する吸気通路噴射用インジェクタの両方を備えた構成が知られている。特に、特開2002−364409号公報(特許文献2)には、このような内燃機関の均質燃焼運転時に、筒内噴射用インジェクタおよび吸気通路噴射用インジェクタの両者を使い分けて燃料噴射を実行することが開示されている。
特開2004−137938号公報 特開2002−364409号公報
上記のような筒内噴射用インジェクタおよび吸気通路噴射用インジェクタの両方を備えた内燃機関では、一方のインジェクタのみに断線等の噴射異常が発生するケースが起こり得る。このようなケースでは、両方のインジェクタを用いて燃料噴射量の一部ずつを噴射を実行する運転領域においては、一方の異常インジェクタからは燃料が噴射されない一方、他方の正常インジェクタからは当該気筒での燃料噴射量に両インジェクタ間での燃料噴射分担比率を乗じた所定量の燃料噴射が行なわれる。
この結果、当該異常気筒での空燃比がリーンとなって失火した場合には、正常インジェクタから噴射された燃料が未燃のまま排出されてしまう。これにより、他の正常気筒からの燃料未燃成分を含まない排気と、上記異常気筒からの燃料未燃成分を含む排気とが反応することによって、排気系での温度上昇、特にエキゾーストマニホールド下流に配置された触媒の過高温が発生する可能性がある。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、筒内噴射用インジェクタおよび吸気通路噴射用インジェクタの両方を備えた内燃機関において、一方のインジェクタに噴射異常が発生した場合における排気系の温度上昇を防止することである。
この発明による内燃機関の制御装置は、複数の気筒を備え、かつ、各気筒に筒内に燃料を噴射するための第1の燃料噴射手段および吸気通路内に燃料を噴射するための第2の燃料噴射手段が設けられた内燃機関を制御する。制御装置は、燃料噴射制御手段と、故障検出手段と、燃料噴射禁止手段とを備える。燃料噴射制御手段は、内燃機関の状態に基づいて、内燃機関での全燃料噴射量および、第1および第2の燃料噴射手段の間での燃料噴射量の分担比率を制御する。故障検出手段は、各第1の燃料噴射手段および各第2の燃料噴射手段の噴射異常を検知する。燃料噴射禁止手段は、燃料噴射制御手段によって第1および第2の燃料噴射手段の両方から燃料噴射を行なうように分担比率が設定された場合に、故障検出手段によって第1および第2の燃料噴射手段のいずれかの噴射異常が検知された異常気筒において、第1および第2の燃料噴射手段の両方からの燃料噴射を停止させる。
上記内燃機関の制御装置によれば、一方の燃料噴射手段(インジェクタ)に噴射異常が発生した異常気筒において、両方のインジェクタを用いた燃料噴射を実行する運転領域での燃料噴射を完全に停止できる。したがって、異常気筒から燃焼停止に伴って燃料未燃成分を含む排気が排出されて、他の正常気筒からの燃料未燃成分を含まない排気と反応することによる、排気系での温度上昇、特にエキゾーストマニホールド下流に配置された触媒の過高温の発生を防止できる。
好ましくは、この発明による内燃機関の制御装置では、燃料噴射禁止手段は、燃料噴射制御手段によって第1および第2の燃料噴射手段の両方から燃料噴射を行なうように分担比率が設定された場合に、異常気筒において第1および第2の燃料噴射手段からの燃料噴射を指示する制御信号の生成を停止する手段を含む。
上記内燃機関の制御装置によれば、燃料噴射手段(インジェクタ)からの燃料噴射制御に本来用いられる制御信号を利用して、新たなハード構成を追加することなく、一方の燃料噴射手段(インジェクタ)に噴射異常が発生した場合における排気系の温度上昇を防止できる。
また好ましくは、この発明による内燃機関の制御装置では、燃料噴射禁止手段は、燃料噴射制御手段によって第1および第2の燃料噴射手段の両方から燃料噴射を行なうように分担比率が設定された場合に、異常気筒における燃料噴射量を零に設定する手段を含む。
上記内燃機関の制御装置によれば、所定条件の成立時に燃料噴射量を零に設定する、いわゆるフューエルカット制御を流用して、新たなハード構成を追加することなく、一方の燃料噴射手段(インジェクタ)に噴射異常が発生した場合における排気系の温度上昇を防止できる。
この発明による内燃機関の制御装置によれば、筒内噴射用インジェクタおよび吸気通路噴射用インジェクタの両方を備えた内燃機関において、一方のインジェクタに噴射異常が発生した場合における排気系の温度上昇を防止できる。
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では図中における同一または相当部分には同一符号を付してその詳細な説明は繰返さないものとする。
図1に、本発明の実施の形態に係る内燃機関の制御装置であるエンジンECU(Electronic Control Unit)により制御されるエンジンシステムの概略構成図を示す。なお、図
1には、エンジンとして直列4気筒ガソリンエンジンを示すが、本発明はこのようなエンジンに限定されるものではない。
図1に示すように、エンジン(内燃機関)10は、複数の気筒112♯1〜112♯4を備える。なお、以下では、気筒112♯1〜112♯4を区別することなく総括的に表記する場合には、単に気筒112、あるいは各気筒112と記載することとする。
各気筒112はそれぞれ対応するインテークマニホールド20を介して共通のサージタンク30に接続されている。サージタンク30は、吸気ダクト40を介してエアクリーナ50に接続され、吸気ダクト40内にはエアフローメータ42が配置されるとともに、電動モータ60によって駆動されるスロットルバルブ70が配置されている。このスロットルバルブ70は、アクセルペダル100とは独立してエンジンECU300の出力信号に基づいてその開度が制御される。一方、各気筒112は共通のエキゾーストマニホールド80に連結され、このエキゾーストマニホールド80は三元触媒コンバータ90に連結されている。
各気筒112に対しては、筒内に向けて燃料を噴射するための筒内噴射用インジェクタ110と、吸気ポートまたは/および吸気通路内に向けて燃料を噴射するための吸気通路噴射用インジェクタ120とがそれぞれ設けられている。これらインジェクタ110、120はエンジンECU300の出力信号に基づいてそれぞれ制御される。
図1に示すように、各筒内噴射用インジェクタ110は共通の燃料分配管130に接続されている。この燃料分配管130は、燃料分配管130に向けて流通可能な逆止弁140を介して、機関駆動式の高圧燃料ポンプ150に接続されている。高圧燃料ポンプ150の吐出側は電磁スピル弁152を介して高圧燃料ポンプ150の吸入側に連結されており、この電磁スピル弁152の開度が小さいときほど、高圧燃料ポンプ150から燃料分配管130内に供給される燃料量が増大され、電磁スピル弁152が全開にされると、高圧燃料ポンプ150から燃料分配管130への燃料供給が停止されるように構成されている。なお、電磁スピル弁152はエンジンECU300の出力信号に基づいて制御される。
一方、各吸気通路噴射用インジェクタ120は、共通する低圧側の燃料分配管160に接続されており、燃料分配管160および高圧燃料ポンプ150は共通の燃料圧レギュレータ170を介して、電動モータ駆動式の低圧燃料ポンプ180に接続されている。さらに、低圧燃料ポンプ180は燃料フィルタ190を介して燃料タンク195に接続されている。燃料圧レギュレータ170は低圧燃料ポンプ180から吐出された燃料の燃料圧が予め定められた設定燃料圧よりも高くなると、低圧燃料ポンプ180から吐出された燃料の一部を燃料タンク195に戻すように構成されている。したがって吸気通路噴射用インジェクタ120に供給されている燃料圧および高圧燃料ポンプ150に供給されている燃料圧が上記設定燃料圧よりも高くなるのを阻止している。
エンジンECU300は、デジタルコンピュータから構成され、双方向性バス310を介して相互に接続されたROM(Read Only Memory)320、RAM(Random Access Memory)330、CPU(Central Processing Unit)340、入力ポート350および出力ポート360を備えている。
エアフローメータ42は吸入空気量に比例した出力電圧を発生し、このエアフローメータ42の出力電圧はA/D変換器370を介して入力ポート350に入力される。エンジン10には機関冷却水温(エンジン冷却水温)に比例した出力電圧を発生する水温センサ380が取付けられ、この水温センサ380の出力電圧は、A/D変換器390を介して入力ポート350に入力される。
燃料分配管130には燃料分配管130内の燃料圧に比例した出力電圧を発生する燃料圧センサ400が取付けられ、この燃料圧センサ400の出力電圧は、A/D変換器410を介して入力ポート350に入力される。三元触媒コンバータ90上流のエキゾーストマニホールド80には、排気ガス中の酸素濃度に比例した出力電圧を発生する空燃比センサ420が取付けられ、この空燃比センサ420の出力電圧は、A/D変換器430を介して入力ポート350に入力される。
本実施の形態に係るエンジンシステムにおける空燃比センサ420は、エンジン10で燃焼された混合気の空燃比に比例した出力電圧を発生する全域空燃比センサ(リニア空燃比センサ)である。なお、空燃比センサ420としては、エンジン10で燃焼された混合気の空燃比が理論空燃比に対してリッチであるかリーンであるかをオン−オフ的に検出するO2センサを用いてもよい。
アクセルペダル100は、アクセルペダル100の踏込み量に比例した出力電圧を発生するアクセル開度センサ440に接続され、アクセル開度センサ440の出力電圧は、A/D変換器450を介して入力ポート350に入力される。また、入力ポート350には、機関回転数を表わす出力パルスを発生する回転数センサ460が接続されている。エンジンECU300のROM320には、上述のアクセル開度センサ440および回転数センサ460により得られる機関負荷率および機関回転数に基づき、運転状態に対応させて設定されている燃料噴射量の値やエンジン冷却水温に基づく補正値などが予めマップ化されて記憶されている。
また、インテークマニホールド20、サージタンク30および吸気ダクト40に至る吸気経路のいずれかに大気温センサ405が設けられる。大気温センサ405は、吸入空気の温度に応じた出力電圧を発生する。大気温センサ405の出力電圧は、A/D変換器415を介して入力ポート350に入力される。
クランク角センサ480は、エンジン10のクランクシャフトに装着されたロータと、その近傍に配設されてロータの外周に設けられた突起の通過を検出する電磁ピックアップとを備えて構成されるものである。クランク角センサ480は、クランクシャフトの回転位相を検出するためのセンサであり、その出力は、上記突起の通過毎に発生されるパルス信号として、入力ポート350に与えられる。
エンジンECU300は、所定プログラムの実行により各センサからの信号に基づいて、エンジンシステムの全体動作を制御するための各種制御信号を生成する。これらの制御信号は、出力ポート360および駆動回路470を介して、エンジンシステムを構成する機器・回路群へ送出される。
本発明の実施の形態に係るエンジン10では、各気筒112に筒内噴射用インジェクタ110および吸気通路噴射用インジェクタ120の両方が設けられているため、上記のように算出された必要な全燃料噴射量について、筒内噴射用インジェクタ110および吸気通路噴射用インジェクタ120の間での燃料噴射分担制御を行なう必要がある。
以下では、両インジェクタ間での燃料噴射分担比率を、全燃料噴射量に対する筒内噴射用インジェクタ110からの燃料噴射量の比率である、DI比率rで示すこととする。すなわち、「DI比率r=100%」とは、筒内噴射用インジェクタ110からのみ燃料噴射が行なわれることを意味し、「DI比率r=0%」とは、吸気通路噴射用インジェクタ120からのみ燃料噴射が行なわれることを意味する。「DI比率r≠0%」、「DI比率r≠100%」および「0%<DI比率r<100%」とは、筒内噴射用インジェクタ110と吸気通路噴射用インジェクタ120とで燃料噴射が分担して行なわれることを意味する。なお、筒内噴射用インジェクタ110は、気化潜熱効果による耐ノッキング性能の向上により、出力性能の上昇に寄与できる。また、吸気通路噴射用インジェクタ120は、混合気の均質性向上効果による回転(トルク)変動抑制により、出力性能の上昇に寄与できる。
次に、図2を用いてエンジンの構造をさらに説明する。
図2を参照して、各気筒は、シリンダブロック101と、シリンダブロック101の上部に連結されるシリンダヘッド102とを備えるシリンダ108と、シリンダ108内を往復動するピストン103とを有して構成される。
シリンダ108内においては、シリンダブロック101およびシリンダヘッド102の内壁とピストンの頂面とによって混合気を燃焼するための燃焼室107が区画形成されている。シリンダヘッド102には、この燃焼室107に突出する態様で混合気に点火を行なう点火プラグ114と、燃焼室107に燃料を噴射供給する筒内噴射用インジェクタ110とが配設されている。さらに、吸気通路噴射用インジェクタ120は、インテークマニホールド、すなわち吸気通路20と燃焼室107との連通部分である吸気ポート22または/および吸気通路20に燃料を噴射供給するように配設されている。
吸気通路20および/または吸気ポート22に噴射された燃料を含む混合気は、吸気弁24の開弁期間に燃焼室107内へ導かれる。点火プラグ114による点火により燃料が燃焼された後の排気は、排気弁84の開弁期間に排気通路80を介して三元触媒コンバータ90へ送られる。
燃焼室107での燃料燃焼により、ピストン103は、シリンダ108内の往復運動を行なう。このピストン103は、エンジン10の出力軸であるクランクシャフト200に、コンロッド106を介して連結される。クランクシャフト200は、クランクピン205と、クランクアーム210と、クランクジャーナル220とを含む。
図3に示されるように、クランクシャフト200は、エンジン10の各気筒112に共通に設けられ、気筒112♯1〜112♯4の各々は、コンロッド106の一端がクランクピン205と連結されることによって、クランクシャフト200と連結される。クランクジャーナル220は、クランクシャフト200の主軸に相当する。クランクアーム210は、クランクピン205およびクランクジャーナル220を連結する。
これにより、順次点火される気筒112♯1〜112♯4でのピストン103の往復運動は、クランク回転軸202を中心軸とするクランクシャフト200の回転運動に変換される。
図4に示されるように、各気筒112の1燃焼サイクルは、吸気行程、圧縮行程、燃焼行程および排気行程から構成され、各行程は、クランク回転角180度に相当する。気筒112♯1〜112♯4は、たとえば♯1→♯2→♯4→♯3の順序で順次点火され、各行程が各気筒において順次実行されて、クランクシャフト200の2回転(720度)がエンジンの1燃焼サイクルに対応する。図1に示したクランク角センサ480をクランクシャフト200に装着することにより、クランクシャフト200の位相すなわち回転角度(以下、「クランク回転角度(0〜720度)」と称する)を、0度〜720度の範囲内において突起の配置ピッチに対応する所定角度刻みで検知可能である。
吸気通路噴射用インジェクタ120の燃料噴射期間は、各気筒112において排気行程(吸気弁24の閉時)または吸気行程に設けられる。一方、筒内噴射用インジェクタ110の燃料噴射期間は、各気筒112において、運転状況に応じて吸気行程および圧縮行程の少なくとも一方に設けられる。なお、一般に、その時点で燃料噴射期間をいずれの行程に設けるかについては、エンジンECU300により各気筒112で共通に設定される。
図5は、本発明の実施の形態に従うエンジンシステムにおける各インジェクタの駆動回路構成を説明するブロック図である。
図5を参照して、筒内噴射用インジェクタ110に対応して、インジェクタ駆動部500dが設けられ、吸気通路噴射用インジェクタ120に対してインジェクタ駆動部500pが設けられる。
インジェクタ駆動部500dは、エンジンECU300からの燃料噴射信号Ijt−d1〜Ijt−d4に応答して、ソレノイドコイル111♯1〜111♯4への給電を制御する。ソレノイドコイル111♯1〜111♯4は、気筒112♯1〜121♯4の筒内噴射用インジェクタ110にそれぞれ内蔵されている。
ソレノイドコイル111♯1は、ノードCOM−dbおよびノードINj−d1の間に接続され、ソレノイドコイル111♯2は、ノードCOM−daとノードINj−d2の間に接続される。ソレノイドコイル111♯3は、ノードCOM−daおよびノードINj−d3の間に接続される。ソレノイドコイル111♯4は、ノードCOM−dbおよびノードINj−d4の間に接続される。各ソレノイドコイル111♯1〜111♯4の通電時に、対応の筒内噴射用インジェクタ110は燃焼室内に向けて燃料を噴射する。
同様に、インジェクタ駆動部500pは、エンジンECU300からの燃料噴射信号Ijt−p1〜Ijt−p4に応答して、ソレノイドコイル121♯1〜121♯4への給電を制御する。ソレノイドコイル121♯1〜121♯4は、気筒112♯1〜112♯4の吸気通路噴射用インジェクタ120にそれぞれ内蔵されている。
ソレノイドコイル121♯1〜121♯4は、ノードCOM−pとノードINj−p1〜INj−p4との間にそれぞれ接続される。各ソレノイドコイル121♯1〜121♯4の通電時に、対応の吸気通路噴射用インジェクタ120は、吸気通路および/または吸気ポートに向けて燃料を噴射する。
燃料噴射信号Ijt−d1〜Ijt−d4は、気筒112♯1〜112♯4の筒内噴射用インジェクタ110にそれぞれ対応し、対応の筒内噴射用インジェクタ110の燃料噴射期間に生成されて、論理ハイレベル(以下、Hレベルと表記する)に設定される。燃料噴射期間以外では、燃料噴射信号Ijt−d1〜Ijt−d4は、生成が停止されて、論理ローレベル(以下、Lレベルと表記する)に設定される。
同様に、燃料噴射信号Ijt−p1〜Ijt−p4は、気筒112♯1〜112♯4の吸気通路噴射用インジェクタ120にそれぞれ対応し、対応の吸気通路噴射用インジェクタ120の燃料噴射期間に生成されてHレベルに設定され、燃料噴射期間以外ではその生成が停止されてLレベルに設定される。
まず、インジェクタ駆動部500d,500pによるインジェクタへの給電制御構成について説明する。
インジェクタ駆動部500dは、高電圧発生回路510dと、駆動制御回路520dと、高電圧供給トランジスタHTda,HTdbと、給電制御トランジスタTd1〜Td4と、電圧供給トランジスタKTda,KTdbとを含む。
高電圧発生回路510dは、電源電圧+Bを受けて高電圧VHを発生する。高電圧供給トランジスタHTdaおよびHTdbは、導通時にノードCOM−daおよびCOM−dbに高電圧VHをそれぞれ供給するように配置される。電圧供給トランジスタKTdaおよびKTdbは、導通時にノードCOM−daおよびCOM−dbに電源電圧+Bをそれぞれ供給するように配置される。給電制御トランジスタTd1〜Td4は、ノードINj−d1〜INj−d4と接地電圧GNDの間に抵抗素子Rd14またはRd23を介して接続される。高電圧供給トランジスタHTda,HTdb、電圧供給トランジスタKTda,KTdb、および給電制御トランジスタTd1〜Td4の導通(オン)および非導通(オフ)は、駆動制御回路520dによって制御される。
インジェクタ駆動部500pは、駆動制御回路520pと、給電制御トランジスタTp1〜Tp4とを含む。インジェクタ駆動部500pのノードCOM−pには、電源電圧+Bが供給される。給電制御トランジスタTp1〜Tp4は、ノードINj−p1〜INj−p4と接地電圧GNDの間に抵抗素子Rdを介して接続される。給電制御トランジスタTp1〜Tp4の導通(オン)および非導通(オフ)は、駆動制御回路520pによって制御される。
インジェクタ駆動部500d,500pによるインジェクタへの給電動作について、インジェクタ駆動部500dによる、燃料噴射信号Ijt−d1に応答したソレノイドコイル111♯1への給電動作を代表例として説明する。
燃料噴射信号Ijt−d1がLレベルからHレベルに変化すると、駆動制御回路520dは、高電圧供給トランジスタHTdbおよび給電制御トランジスタTd1を導通させる。これにより、ノードCOM−dbが高電圧VHと接続されるとともに、ノードINj−d1が接地電圧GNDと接続される。この結果、ソレノイドコイル111♯1が高電圧VHで駆動されることによりソレノイドコイル111♯1の通電が開始され、対応の筒内噴射用インジェクタ110からの燃料噴射が開始される。
通電開始後には、駆動制御回路520dによって、高電圧供給トランジスタHTdbに代えて電圧供給トランジスタKTdbが導通される。一方、給電制御トランジスタTd1の導通は維持される。これにより、ソレノイドコイル111♯1の通電が維持されて、対応の筒内噴射用インジェクタ110からの燃料噴射が継続される。
燃料噴射信号Ijt−d1がHレベルからLレベルに変化して燃料噴射期間が終了されると、駆動制御回路520dは、高電圧供給トランジスタHTdb、電圧供給トランジスタKTdbおよび通電制御トランジスタTd1の各々を非導通とする。これにより、ソレノイドコイル111♯1での通電が終了し、対応の筒内噴射用インジェクタ110からの燃料噴射も停止される。
その他のソレノイドコイル111♯2〜111♯4への給電動作も、ソレノイドコイル111♯1と同様に実行される。ソレノイドコイル121♯1〜121♯4への給電動作も、高電圧VHでなく電源電圧+Bがそのまま給電される点を除けば、ソレノイドコイル111♯1と同様に実行される。
次に、燃料噴射信号に応答して対応のソレノイドコイルが正常に通電されず、燃料噴射期間にインジェクタからの燃料噴射が行われない状態である「断線故障」の検出構成について説明する。
インジェクタ駆動部500dは、気筒112♯2および112♯3に共通に設けられた断線検出回路530dと、気筒112♯1および112♯4に共通に設けられた断線検出回路535dとを含む。
筒内噴射用インジェクタ110の燃料噴射期間は、各気筒112において吸気行程および圧縮行程の少なくとも一方に設けられるので、同一行程間の位相差がクランク回転角度で360度である2個の気筒毎に断線検出回路を設けることにより、燃料噴射期間が時間的に重ならない筒内噴射用インジェクタ110間で断線検出回路を共有することができる。
断線検出回路530dは、給電制御トランジスタTd2およびTd3を介して、ソレノイドコイル111♯2および111♯3とそれぞれ接続される。すなわち、断線検出回路530dは、ソレノイドコイル111♯2および111♯3に対して共通に電気的に接続される。断線検出回路535dは、給電制御トランジスタTd1およびTd4を介して、ソレノイドコイル111♯1および111♯4とそれぞれ接続される。すなわち、断線検出回路530dは、ソレノイドコイル111♯1および111♯4に対して共通に電気的に接続される。
ソレノイドコイル111♯1〜111♯4の各々は、駆動制御回路520dによる給電動作時に、対応の給電制御トランジスタTd1〜Td4の導通によって、対応の断線検出回路530dまたは535dと接続される。これにより、断線検出回路530dおよび535dの各々は、駆動制御回路520dによる給電対象であるソレノイドコイルと電気的に接続されるので、各ソレノイドコイルへの給電動作時におけるその電気的出力(たとえば逆起電圧の発生)を監視できる。
断線検出回路530dは、燃料噴射信号Ijt−d2およびIjt−d3のHレベル期間の各々において、接続されたソレノイドコイル111♯2または111♯3に正常通電時に発生すべき逆起電圧が発生したかどうかを監視し、逆起電圧が正常に検知されなかったときに故障検出信号IJf−daをHレベルに設定する。同様に、断線検出回路535dは、燃料噴射信号Ijt−d1およびIjt−d4のHレベル期間の各々において、接続されたソレノイドコイル111♯1または111♯4に正常通電時に発生すべき逆起電圧が発生したかどうかを監視し、逆起電圧が正常に検知されなかったときに故障検出信号IJf−dbをHレベルに設定する。
逆起電圧が正常に検知された場合を含み、故障検出時以外には、故障検出信号IJf−da,IJf−dbは、Lレベルに設定される。故障検出信号IJf−da,IJf−dbは、断線検出回路530dおよび535dからエンジンECU300へ送出される。
したがって、気筒112♯2または112♯3の筒内噴射用インジェクタに断線故障が発生した場合には、故障検出信号IJf−daがHレベルに設定される。同様に、気筒112♯1または112♯4の筒内噴射用インジェクタに断線故障が発生した場合には、故障検出信号IJf−dbがHレベルに設定される。
一方、インジェクタ駆動部500pは、気筒112♯1〜112♯4に共通に設けられた断線検出回路530pを有する。上記のように、吸気通路噴射用インジェクタ120の燃料噴射期間は、各気筒112において排気行程または吸気行程に設けられる。また、概略的には筒内噴射用インジェクタ110からの燃料噴射比率の上昇は高出力領域での出力性能上昇に寄与するので、断線故障の発生によるエンジン出力低下等が問題となるような運転領域では、筒内噴射用インジェクタ110からの燃料噴射が主となり吸気通路噴射用インジェクタ120からの燃料噴射量は少なくなる傾向にある。したがって、このような運転領域では、各吸気通路噴射用インジェクタ120からの燃料噴射期間は短く設定されるため、複数の気筒♯1〜♯4間で吸気通路噴射用インジェクタ120の燃料噴射期間が連続する可能性は低い。
したがって、インジェクタ駆動部500pを気筒112♯1〜112♯4に共通に設ける構成としても、燃料噴射期間が時間的に重ならない吸気通路噴射用インジェクタ120間で断線検出回路を共有することができる。
断線検出回路530pは、給電制御トランジスタTp1〜Tp4を介して、ソレノイドコイル121♯1〜121♯4とそれぞれ接続される。すなわち、断線検出回路530pは、ソレノイドコイル121♯1〜121♯4に対して共通に電気的に接続される。ソレノイドコイル121♯1〜121♯4の各々は、駆動制御回路520dによる給電動作時に、対応の給電制御トランジスタTp1〜Tp4の導通によって、断線検出回路530pと接続される。これにより、断線検出回路530pは、燃料噴射信号Ijt−p1〜Ijt−p4のHレベル期間の各々において、接続されたソレノイドコイル111♯1〜111♯4の各々に正常通電時に発生すべき逆起電圧が発生したかどうかを監視し、逆起電圧が検知されなかったときに故障検出信号IJf−pをHレベルに設定する。逆起電圧が正常に検知された場合を含み、故障検出時以外には、故障検出信号IJf−pは、Lレベルに設定される。故障検出信号IJf−pは、断線検出回路530pからエンジンECU300へ送出される。
したがって、各気筒112の吸気通路噴射用インジェクタ120のいずれかに断線故障が発生した場合には、故障検出信号IJf−pがHレベルに設定される。
エンジンECU300は、断線検出回路530d,535d,530pからの故障検出信号IJf−da,IJf−db,IJf−pと、クランク角センサ480によって検出されたクランク回転角度CAとに基づいて、各気筒112の各インジェクタ110,120の断線故障を、異常インジェクタを特定した上で検出できる。
既に説明したように、エンジン10において、ある気筒においてインジェクタ110,120の一方が断線により噴射異常を発生すると、図6に示すような問題点が発生する可能性がある。
図6を参照して、気筒112♯2においてインジェクタ110,120の一方に断線による噴射異常が発生すると、インジェクタ110,120の両方を用いて燃料噴射を実行する運転領域(すなわち、DI比率r≠0%かつr≠100%の領域)では、空燃比(A/F)のリーン化による失火時に、正常なインジェクタから噴射された燃料が未燃のまま含まれた排気116がエキゾーストマニホールド80へ排出されてしまう。
一方、その他の正常気筒112♯1、♯3および♯4からの排気115は、基本的に燃料未燃成分を含まない。
したがって、これらの排気115および116がエキゾーストマニホールド80の下流で反応することによって、排気系での温度上昇、特に触媒90で過高温が発生する可能性がある。
本発明の実施の形態による内燃機関の制御装置では、以下に説明するような噴射異常発生時のフェールセーフ制御を行なうことにより、図6で説明した排気系温度の上昇を防止する。
図7および図8は、本発明の実施の形態による内燃機関の制御装置による噴射異常発生時のフェールセーフ制御を説明するフローチャートである。図7および図8に示されたフェールセーフ制御は、エンジンECU300に予めプログラムされた一連の制御処理として、併せて実行される。
図7を参照して、エンジンECU300は、運転状態(代表的には、エンジン10の付加率および回転数)に応じて、燃料噴射量およびDI比率を設定する(ステップS100)。
エンジンECU300は、いずれかの気筒で筒内噴射用インジェクタ110の噴射異常を検知した場合(ステップS110でのYES判定時)には、当該筒内噴射用インジェクタ110に対応する燃料噴射信号の生成を停止(Lレベルへ固定)することによって、異常インジェクタからの燃料噴射を禁止する(ステップS120)。
さらに、ステップS110により設定されたDI比率に基づき、インジェクタ110,120の両方を用いて燃料噴射を実行する噴き分け領域、すなわち、DI比率r≠0%かつr≠100%の領域(ステップS130のYES判定時)では、異常インジェクタと同一気筒の吸気通路噴射用インジェクタ120についても、対応する燃料噴射信号の生成を停止(Lレベルへ固定)することによって燃料噴射を禁止する(ステップS140)。
一方、噴き分け領域以外、すなわち、DI比率r=0%またはかつr=100%の場合(ステップS130のNO判定時)には、異常インジェクタからの燃料噴射のみが禁止され、異常インジェクタと同一気筒の吸気通路噴射用インジェクタ120からの燃料噴射は禁止されない。
これに対して、図8に示したフローチャートでは、図7のフローチャートでのステップS110,S120,S140に代えて、ステップS110♯,S120♯,S140♯が実行される。
ステップS110♯では、エンジンECU300は、いずれかの気筒で吸気通路噴射用インジェクタ120の噴射異常を検知する。そして、吸気通路噴射用インジェクタ120の噴射異常を検知した場合(ステップS110♯でのYES判定時)には、当該吸気通路噴射用インジェクタ120に対応する燃料噴射信号の生成を停止(Lレベルへ固定)することによって、異常インジェクタからの燃料噴射を禁止する(ステップS120♯)。
ステップS140♯は、図7のステップS140と同様に、インジェクタ110,120の両方を用いて燃料噴射を実行する噴き分け領域(ステップS130のYES判定時)、すなわち、DI比率r≠0%かつr≠100%の領域で実行される。ステップS140♯では、エンジンECU300は、異常インジェクタと同一気筒の筒内噴射用インジェクタ110についても、対応する燃料噴射信号の生成を停止(Lレベルへ固定)することによって燃料噴射を禁止する。
一方、噴き分け領域以外、すなわち、DI比率r=0%またはかつr=100%の場合(ステップS130のNO判定時)には、異常インジェクタからの燃料噴射のみが禁止され、異常インジェクタと同一気筒の筒内噴射用インジェクタ110からの燃料噴射は禁止されない。
図7および図8によるフェールセーフ制御を併せて実行することにより、筒内噴射用インジェクタ110および吸気通路噴射用インジェクタ120の一方に噴射異常が発生した異常気筒での燃料噴射を停止できる。したがって、図6で説明したような、空燃比のリーン化による失火に伴って異常気筒から燃料未燃成分を含む排気が排出されることによる排気系での温度上昇を、新たなハード構成を設けることなく防止できる。
図9には、本発明の実施の形態による噴射異常発生時のフェールセーフ制御の変形例が示される。
図9を参照して、エンジンECU300は、ステップS100により、運転状態に応じて燃料噴射量およびDI比率を設定すると、ステップS200により、噴射異常が検知されたインジェクタの有無をチェックする。
さらに、エンジンECU300は、ステップS210により、インジェクタ110,120の両方を用いて燃料噴射を実行する噴き分け領域であるかどうかを判定する。そして、噴き分け領域、すなわち、DI比率r≠0%かつr≠100%の領域である場合には(ステップS130のYES判定時)、エンジンECU300は、ステップS220により、異常インジェクタを含む気筒の燃料噴射量を零に設定するフューエルカットを行なう。
一方、噴き分け領域以外、すなわち、DI比率r=0%またはかつr=100%の場合(ステップS210のNO判定時)には、図示しないが、ステップS120(図7)およびS120♯(図8)と同様の処理が実行されて、異常インジェクタからの燃料噴射が禁止される。
ステップS220は、フューエルカット制御におけるフューエルカット実行可否判定条件に上記ステップS200およびS210での判定を加えることにより実現できる。したがって、図9に示したフェールセーフ制御によれば、新たなハード構成を追加することなく、既存のフューエルカット制御を流用して、筒内噴射用インジェクタ110および吸気通路噴射用インジェクタ120の一方に噴射異常が発生した場合における排気系の温度上昇を防止できる。
なお、図7〜図9に示したフローチャートにおいて、ステップS100は本発明における「燃料噴射制御手段」に対応し、ステップS110、S110♯およびS200は、本発明での「故障検出手段」に対応する。また、ステップS140、S140♯およびS220は、本発明での「燃料噴射禁止手段」に対応する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る内燃機関の制御装置であるエンジンECUで制御されるエンジンシステムの概略構成図である。 図1に示したエンジンの構成を説明する図である。 各気筒が連結されるクランクシャフトの構成を説明する概略図である。 各気筒の燃焼サイクルを説明する図である。 本発明の実施の形態に従うエンジンシステムにおける各インジェクタの駆動回路構成を説明するブロック図である。 図1に示した構成のエンジンで一方のインジェクタに噴射異常が発生した場合の問題点を説明する概念図である。 本発明の実施の形態による噴射異常発生時のフェールセーフ制御を説明する第1のフローチャートである。 本発明の実施の形態による噴射異常発生時のフェールセーフ制御を説明する第2のフローチャートである。 本発明の実施の形態による噴射異常発生時のフェールセーフ制御の変形例を説明するフローチャートである。
符号の説明
10 エンジン、20 吸気通路(インテークマニホールド)、22 吸気ポート、24 吸気弁、30 サージタンク、40 吸気ダクト、42 エアフローメータ、50 エアクリーナ、60 電動モータ、70 スロットルバルブ、80 排気通路(エキゾーストマニホールド)、84 排気弁、90 三元触媒コンバータ、100 アクセルペダル、101 シリンダブロック、102 シリンダヘッド、103 ピストン、106 コンロッド、107 燃焼室、108 シリンダ、110 筒内噴射用インジェクタ、111♯1〜111♯4 ソレノイドコイル、112♯1〜112♯4 気筒、114 点火プラグ、115,116 排気、120 吸気通路噴射用インジェクタ、121♯1〜121♯4 ソレノイドコイル、130,160 燃料分配管、140 逆止弁、150 高圧燃料ポンプ、152 電磁スピル弁、170 燃料圧レギュレータ、180 低圧燃料ポンプ、190 燃料フィルタ、195 燃料タンク、200 クランクシャフト、202 クランク回転軸、205 クランクピン、210 クランクアーム、220 クランクジャーナル、380 水温センサ、400 燃料圧センサ、405 大気温センサ、420 空燃比センサ、440 アクセル開度センサ、460 回転数センサ、480 クランク角センサ、500d,500p インジェクタ駆動部、510d 高電圧発生回路、520d,520p 駆動制御回路、530d,535d,530p 断線検出回路、+B 電源電圧、GND 接地電圧、HTda,HTdb 高電圧供給トランジスタ、IJf−da,IJf−db,IJf−p 故障検出信号、Ijt−d1〜Ijt−d4,Ijt−p1Ijt−〜p4 燃料噴射信号、KTda,KTdb 電圧供給トランジスタ、r DI比率、Td1〜Td4,Tp1〜Tp4 給電制御トランジスタ、VH 高電圧。

Claims (3)

  1. 複数の気筒を備え、かつ、各前記気筒に筒内に燃料を噴射するための第1の燃料噴射手段および吸気通路内に燃料を噴射するための第2の燃料噴射手段が設けられた内燃機関の制御装置であって、
    前記内燃機関の状態に基づいて、前記内燃機関での全燃料噴射量および、前記第1および第2の燃料噴射手段の間での燃料噴射量の分担比率を制御する燃料噴射制御手段と、
    各前記第1の燃料噴射手段および各前記第2の燃料噴射手段の噴射異常を検知する故障検出手段と、
    前記燃料噴射制御手段によって前記第1および第2の燃料噴射手段の両方から燃料噴射を行なうように前記分担比率が設定された場合に、前記故障検出手段によって前記第1および第2の燃料噴射手段のいずれかの噴射異常が検知された異常気筒において、前記第1および第2の燃料噴射手段の両方からの燃料噴射を停止させる燃料噴射禁止手段とを備える、内燃機関の制御装置。
  2. 前記燃料噴射禁止手段は、前記燃料噴射制御手段によって前記第1および第2の燃料噴射手段の両方から燃料噴射を行なうように前記分担比率が設定された場合に、前記異常気筒において前記第1および第2の燃料噴射手段からの燃料噴射を指示する制御信号の生成を停止する手段を含む、請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記燃料噴射禁止手段は、前記燃料噴射制御手段によって前記第1および第2の燃料噴射手段の両方から燃料噴射を行なうように前記分担比率が設定された場合に、前記異常気筒における前記燃料噴射量を零に設定する手段を含む、請求項1記載の内燃機関の制御装置。
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