JP4470774B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、内燃機関の制御装置に関し、より特定的には、燃料噴射用インジェクタの断線故障検出機能を備えた制御装置に関する。
一般的に、内燃機関での燃料噴射は、各気筒に設けられたインジェクタ(燃料噴射弁)により実行され、インジェクタは、燃料噴射信号に応答した通電時に電磁石として作用するソレノイドコイルを含んで構成される。インジェクタからの燃料噴射期間は、内燃機関の運転状態に応じた燃料噴射タイミングおよび燃料噴射量とするために、精密に設定される必要がある。
一般的な構成のインジェクタでは、通電時に電磁石として機能するソレノイドコイルへの通電制御によって燃料噴射期間が制御される。具体的には、ソレノイドコイルの非通電時には、プランジャコアの後方に配置されるスプリングの力で後方から押されるニードルによってインジェクタの燃料噴射が塞がれた状態となる一方で、ソレノイドコイルの通電時には、磁力の発生によりフランジャコアが吸引され、フランジャコアの移動によってニードルが燃料噴射孔から抜けることによりこの燃料噴射孔から所定圧力の燃料が噴射される。
インジェクタでの断線故障の発生により、燃料噴射信号の発生時にソレノイドコイルの通電が行なわれない場合には、所望の燃料噴射を行なうことができなくなるため、エンジン出力、ひいては車両の運転状況に悪影響を及ぼす可能性がある。このため、インジェクタの断線故障については、故障したインジェクタの特定を含めて、速やかに故障診断して運転者に通知する必要がある。
このような観点から、複数気筒を有する内燃機関において、気筒毎の燃料噴射信号を伝送する信号線のそれぞれの断線を識別して検知する構成が提案されている(たとえば特許文献1)。特許文献1に開示された内燃機関の断線検出装置では、主制御回路からの気筒毎に並列の燃料噴射信号を受信する際に、その受信の有無を表わす履歴フラグを発生してメモリにストアし、メモリにストアされた履歴フラグの状況を監視することによって、信号線の断線が発生した気筒を特定可能な構成としている。
また、エンジンの一形式として、燃焼室内に直接燃料噴射する筒内噴射用インジェクタと、吸気ポート(吸気通路)燃料噴射する吸気通路噴射用インジェクタとを各気筒に有する構成の内燃機関が提案されている。このような内燃機関の均質燃焼運転時には、筒内噴射用インジェクタおよび吸気通路噴射用インジェクタの両者を使い分けて燃料噴射を実行することが提案されている(たとえば特許文献2)。
特開2004−137938号公報 特開2002−364409号公報
上記特許文献2に開示されるような、筒内噴射用インジェクタおよび吸気通路噴射用インジェクタの両方を有する構成の内燃機関では、内燃機関全体でのインジェクタの配置個数が増大する。したがって、各インジェクタに対応して故障検出機構を設ける構成とすればその配置個数が増大するため、断線故障が発生したインジェクタを特定可能な故障検出構成を効率的に配置する必要が生じる。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、複数のインジェクタを備える内燃機関、特に、各気筒に筒内噴射用インジェクタおよび吸気通路噴射用インジェクタの両方を有する構成の内燃機関において、断線故障が発生したインジェクタの特定を含むインジェクタの断線故障検出を効率的に実行可能な制御装置を提供することである。
本発明の内燃機関の制御装置は、共通のクランクシャフトに連結された複数の気筒を備え、かつ、各気筒には通電時に燃料を噴射する燃料噴射手段が配設される内燃機関の制御装置であって、制御回路と、駆動制御回路と、故障検出回路と、クランク角度検出器とを備える。制御回路は、燃料噴射手段からの燃料噴射期間を示す制御信号を発生するように構成される。駆動制御回路は、制御回路からの制御信号に応答して、燃料噴射手段に給電するように構成される。故障検出回路は、少なくとも1個の燃料噴射手段と電気的に接続され、接続された燃料噴射手段に対する駆動制御回路による給電時に該燃料噴射手段の断線故障を検出するように構成される。クランク角度検出器は、クランクシャフトの回転角度を検出する。故障検出回路は、燃料噴射期間が時間的に重ならない複数の燃料噴射手段と共通に電気的に接続されるように配置され、制御回路は、故障検出回路による検出結果とクランク角度検出器によって検出された回転角度とに基づいて、断線故障が発生した燃料噴射手段を特定する手段を有する。
上記内燃機関の制御装置によれば、複数の気筒にそれぞれ備えられた燃料噴射手段のうちの、燃料噴射期間が時間的に重ならない複数の燃料噴射手段によって故障検出回路を共有する構成とでき、かつ、共有された故障検出回路による断線故障検出と内燃機関のクランク角度とによって、断線故障が発生した燃料噴射手段(インジェクタ)を特定することができる。この結果、燃料噴射手段(インジェクタ)の個数に対する故障検出回路の配置個数を抑制した効率的な構成とできるので、内燃機関の製造コストを削減することができる。
本発明の他の構成による内燃機関の制御装置は、共通のクランクシャフトに連結された複数の気筒を備え、かつ、各気筒には、通電時に筒内に燃料を噴射するための第1の燃料噴射手段および吸気通路内に燃料を噴射するための第2の燃料噴射手段がそれぞれ配設される内燃機関の制御装置であって、制御回路と、駆動制御回路と、第1の故障検出回路と、第2の故障検出回路と、クランク角度検出器とを備える。制御回路は、運転状態に応じて全燃料噴射量に対する第1の燃料噴射手段および第2の燃料噴射手段の間での燃料噴射量の分担比率を制御するとともに、全燃料噴射量および分担比率に従って各気筒での第1の燃料噴射手段および第2の燃料噴射手段の燃料噴射期間をそれぞれ示す複数の制御信号を発生するように構成される。駆動制御回路は、制御回路からの複数の制御信号に応答して、各気筒の第1の燃料噴射手段および第2の燃料噴射手段にそれぞれ給電するように構成される。第1の故障検出回路は、少なくとも1個の第1の燃料噴射手段と電気的に接続され、接続された第1の燃料噴射手段に対する駆動制御回路による給電時にこの第1の燃料噴射手段の断線故障を検出するように構成される。第2の故障検出回路は、少なくとも1個の第2の燃料噴射手段と電気的に接続され、接続された第2の燃料噴射手段に対する駆動制御回路による給電時にこの第2の燃料噴射手段の断線故障を検出するように構成される。クランク角度検出器は、クランクシャフトの回転角度を検出する。第1および第2の故障検出回路の少なくとも一方は、燃料噴射期間が時間的に重ならない複数個の対応する燃料噴射手段と共通に電気的に接続されるように配置される。さらに、制御回路は、故障検出回路による検出結果とクランク角度検出器によって検出された回転角度とに基づいて、断線故障が発生した第1および第2の燃料噴射手段を特定する手段を有する。
上記内燃機関の制御装置によれば、各気筒に筒内噴射用の第1燃料噴射手段(インジェクタ)および吸気通路噴射用の第2の燃料噴射手段(インジェクタ)が配設された内燃機関に対して、第1燃料噴射手段の断線故障を検出する第1の故障検出回路と、第2の燃料噴射手段における断線故障を検出する第2の故障検出回路との両方が設けられる。これにより、第1の燃料噴射手段および第2の燃料噴射手段によって分担して燃料噴射を行なうことによって、片方の燃料噴射手段(インジェクタ)の断線故障のみではエンジンの回転変動に至らないような運転状況であっても、確実に燃料噴射手段の断線故障を検出することが可能となる。
さらに、燃料噴射期間が重ならない燃料噴射手段(インジェクタ)の間で故障検出回路を共有するように配置するため、第1および第2の燃料噴射手段の配置個数に比較して、第1および第2の故障検出回路の配置個数を削減できる。この結果、各気筒に複数の燃料噴射手段を備える構成の内燃機関においても、故障検出回路の配置個数を著しく増加させることなく、断線故障が発生した燃料噴射手段を特定可能な構成とすることができる。
好ましくは、本発明の内燃機関の制御装置では、第1の故障検出回路は、同一行程間の位相差が回転角度で360度となる2個の気筒ごとに配置されて、2個の気筒にそれぞれ配設された第1の燃料噴射手段に対して共通に電気的に接続される。
上記内燃機関の制御装置によれば、第1の燃料噴射手段(筒内噴射用インジェクタ)に対しては、行程の位相がクランク角度で360度異なる2個の気筒毎に故障検出回路を配置することで、燃料噴射期間が時間的に重ならない第1の燃料噴射手段間で故障検出回路を共有する構成を実現できる。これにより、気筒数の半分の個数の故障検出回路によって、第1の燃料噴射手段の断線故障を検出し、かつ断線故障が発生した気筒を特定することが可能となる。
また好ましくは、本発明の内燃機関の制御装置では、第2の故障検出回路は、各気筒に配設された第2の燃料噴射手段と共通に電気的に接続されるように配置される。
上記内燃機関の制御装置によれば、第2の燃料噴射手段(吸気通路噴射用インジェクタ)に対しては、全気筒間で故障検出回路を共有する。このような構成としても、断線故障の発生によるエンジン出力低下等が問題となる運転領域では、第1の燃料噴射手段(筒内噴射用インジェクタ)による燃料噴射が主となって第2の燃料噴射手段(吸気通路噴射用インジェクタ)からの燃料噴射量が少なく(すなわち燃料噴射期間が短く)なるので、燃料噴射期間が時間的に重ならない第2の燃料噴射手段間で故障検出回路を共有する構成を実現できる。これにより、単一の故障検出回路によって、全気筒での第2の燃料噴射手段の断線故障を検出し、かつ断線故障が発生した気筒を特定することが可能となる。
本発明による内燃機関の制御装置では、複数のインジェクタを備える内燃機関、特に、各気筒に筒内噴射用インジェクタおよび吸気通路噴射用インジェクタの両方を有する構成の内燃機関において、断線故障が発生したインジェクタの特定を含むインジェクタの断線故障検出を効率的に実行できる。
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では図中における同一または相当部分には同一符号を付してその詳細な説明は繰返さないものとする。
図1に、本発明の実施の形態に係る内燃機関の制御装置であるエンジンECU(Electronic Control Unit)により制御されるエンジンシステムの概略構成図を示す。なお、図1には、エンジンとして直列4気筒ガソリンエンジンを示すが、本発明はこのようなエンジンに限定されるものではない。
図1に示すように、エンジン(内燃機関)10は、4つの気筒112♯1〜112♯4を備える。なお、以下では、気筒112♯1〜112♯4を区別することなく総括的に表記する場合には、単に気筒112、あるいは各気筒112と記載することとする。
各気筒112はそれぞれ対応するインテークマニホールド20を介して共通のサージタンク30に接続されている。サージタンク30は、吸気ダクト40を介してエアクリーナ50に接続され、吸気ダクト40内にはエアフローメータ42が配置されるとともに、電動モータ60によって駆動されるスロットルバルブ70が配置されている。このスロットルバルブ70は、アクセルペダル100とは独立してエンジンECU300の出力信号に基づいてその開度が制御される。一方、各気筒112は共通のエキゾーストマニホールド80に連結され、このエキゾーストマニホールド80は三元触媒コンバータ90に連結されている。
各気筒112に対しては、筒内に向けて燃料を噴射するための筒内噴射用インジェクタ110と、吸気ポートまたは/および吸気通路内に向けて燃料を噴射するための吸気通路噴射用インジェクタ120とがそれぞれ設けられている。これらインジェクタ110、120はエンジンECU300の出力信号に基づいてそれぞれ制御される。
図1に示すように、各筒内噴射用インジェクタ110は共通の燃料分配管130に接続されている。この燃料分配管130は、燃料分配管130に向けて流通可能な逆止弁140を介して、機関駆動式の高圧燃料ポンプ150に接続されている。高圧燃料ポンプ150の吐出側は電磁スピル弁152を介して高圧燃料ポンプ150の吸入側に連結されており、この電磁スピル弁152の開度が小さいときほど、高圧燃料ポンプ150から燃料分配管130内に供給される燃料量が増大され、電磁スピル弁152が全開にされると、高圧燃料ポンプ150から燃料分配管130への燃料供給が停止されるように構成されている。なお、電磁スピル弁152はエンジンECU300の出力信号に基づいて制御される。
一方、各吸気通路噴射用インジェクタ120は、共通する低圧側の燃料分配管160に接続されており、燃料分配管160および高圧燃料ポンプ150は共通の燃料圧レギュレータ170を介して、電動モータ駆動式の低圧燃料ポンプ180に接続されている。さらに、低圧燃料ポンプ180は燃料フィルタ190を介して燃料タンク195に接続されている。燃料圧レギュレータ170は低圧燃料ポンプ180から吐出された燃料の燃料圧が予め定められた設定燃料圧よりも高くなると、低圧燃料ポンプ180から吐出された燃料の一部を燃料タンク195に戻すように構成されている。したがって吸気通路噴射用インジェクタ120に供給されている燃料圧および高圧燃料ポンプ150に供給されている燃料圧が上記設定燃料圧よりも高くなるのを阻止している。
エンジンECU300は、デジタルコンピュータから構成され、双方向性バス310を介して相互に接続されたROM(Read Only Memory)320、RAM(Random Access Memory)330、CPU(Central Processing Unit)340、入力ポート350および出力ポート360を備えている。
エアフローメータ42は吸入空気量に比例した出力電圧を発生し、このエアフローメータ42の出力電圧はA/D変換器370を介して入力ポート350に入力される。エンジン10には機関冷却水温(エンジン冷却水温)に比例した出力電圧を発生する水温センサ380が取付けられ、この水温センサ380の出力電圧は、A/D変換器390を介して入力ポート350に入力される。
燃料分配管130には燃料分配管130内の燃料圧に比例した出力電圧を発生する燃料圧センサ400が取付けられ、この燃料圧センサ400の出力電圧は、A/D変換器410を介して入力ポート350に入力される。三元触媒コンバータ90上流のエキゾーストマニホールド80には、排気ガス中の酸素濃度に比例した出力電圧を発生する空燃比センサ420が取付けられ、この空燃比センサ420の出力電圧は、A/D変換器430を介して入力ポート350に入力される。
本実施の形態に係るエンジンシステムにおける空燃比センサ420は、エンジン10で燃焼された混合気の空燃比に比例した出力電圧を発生する全域空燃比センサ(リニア空燃比センサ)である。なお、空燃比センサ420としては、エンジン10で燃焼された混合気の空燃比が理論空燃比に対してリッチであるかリーンであるかをオン−オフ的に検出するO2センサを用いてもよい。
アクセルペダル100は、アクセルペダル100の踏込み量に比例した出力電圧を発生するアクセル開度センサ440に接続され、アクセル開度センサ440の出力電圧は、A/D変換器450を介して入力ポート350に入力される。また、入力ポート350には、機関回転数を表わす出力パルスを発生する回転数センサ460が接続されている。エンジンECU300のROM320には、上述のアクセル開度センサ440および回転数センサ460により得られる機関負荷率および機関回転数に基づき、運転状態に対応させて設定されている燃料噴射量の値やエンジン冷却水温に基づく補正値などが予めマップ化されて記憶されている。
また、インテークマニホールド20、サージタンク30および吸気ダクト40に至る吸気経路のいずれかに大気温センサ405が設けられる。大気温センサ405は、吸入空気の温度に応じた出力電圧を発生する。大気温センサ405の出力電圧は、A/D変換器415を介して入力ポート350に入力される。
クランク角センサ480は、エンジン10のクランクシャフトに装着されたロータと、その近傍に配設されてロータの外周に設けられた突起の通過を検出する電磁ピックアップとを備えて構成されるものである。クランク角センサ480は、クランクシャフトの回転位相を検出するためのセンサであり、その出力は、上記突起の通過毎に発生されるパルス信号として、入力ポート350に与えられる。
エンジンECU300は、所定プログラムの実行により各センサからの信号に基づいて、エンジンシステムの全体動作を制御するための各種制御信号を生成する。これらの制御信号は、出力ポート360および駆動回路470を介して、エンジンシステムを構成する機器・回路群へ送出される。
本発明の実施の形態に係るエンジン10では、各気筒112に筒内噴射用インジェクタ110および吸気通路噴射用インジェクタ120の両方が設けられているため、上記のように算出された必要な全燃料噴射量について、筒内噴射用インジェクタ110および吸気通路噴射用インジェクタ120の間での燃料噴射分担制御を行なう必要がある。
以下では、両インジェクタ間での燃料噴射分担比率を、全燃料噴射量に対する筒内噴射用インジェクタ110からの燃料噴射量の比率である、DI比率rで示すこととする。すなわち、「DI比率r=100%」とは、筒内噴射用インジェクタ110からのみ燃料噴射が行なわれることを意味し、「DI比率r=0%」とは、吸気通路噴射用インジェクタ120からのみ燃料噴射が行なわれることを意味する。「DI比率r≠0%」、「DI比率r≠100%」および「0%<DI比率r<100%」とは、筒内噴射用インジェクタ110と吸気通路噴射用インジェクタ120とで燃料噴射が分担して行なわれることを意味する。なお、筒内噴射用インジェクタ110は、気化潜熱効果による耐ノッキング性能の向上により、出力性能の上昇に寄与できる。また、吸気通路噴射用インジェクタ120は、混合気の均質性向上効果による回転(トルク)変動抑制により、出力性能の上昇に寄与できる。
次に、図2を用いてエンジンの構造をさらに説明する。
図2を参照して、各気筒は、シリンダブロック101と、シリンダブロック101の上部に連結されるシリンダヘッド102とを備えるシリンダ108と、シリンダ108内を往復動するピストン103とを有して構成される。
シリンダ108内においては、シリンダブロック101およびシリンダヘッド102の内壁とピストンの頂面とによって混合気を燃焼するための燃焼室107が区画形成されている。シリンダヘッド102には、この燃焼室107に突出する態様で混合気に点火を行なう点火プラグ114と、燃焼室107に燃料を噴射供給する筒内噴射用インジェクタ110とが配設されている。さらに、吸気通路噴射用インジェクタ120は、インテークマニホールド、すなわち吸気通路20と燃焼室107との連通部分である吸気ポート22または/および吸気通路20に燃料を噴射供給するように配設されている。
吸気通路20および/または吸気ポート22に噴射された燃料を含む混合気は、吸気弁24の開弁期間に燃焼室107内へ導かれる。点火プラグ114による点火により燃料が燃焼された後の排気は、排気弁84の開弁期間に排気通路80を介して三元触媒コンバータ90へ送られる。
燃焼室107での燃料燃焼により、ピストン103は、シリンダ108内の往復運動を行なう。このピストン103は、エンジン10の出力軸であるクランクシャフト200に、コンロッド106を介して連結される。クランクシャフト200は、クランクピン205と、クランクアーム210と、クランクジャーナル220とを含む。
図3に示されるように、クランクシャフト200は、エンジン10の各気筒112に共通に設けられ、気筒112♯1〜112♯4の各々は、コンロッド106の一端がクランクピン205と連結されることによって、クランクシャフト200と連結される。クランクジャーナル220は、クランクシャフト200の主軸に相当する。クランクアーム210は、クランクピン205およびクランクジャーナル220を連結する。
これにより、順次点火される気筒112♯1〜112♯4でのピストン103の往復運動は、クランク回転軸202を中心軸とするクランクシャフト200の回転運動に変換される。
図4に示されるように、各気筒112の1燃焼サイクルは、吸気行程、圧縮行程、燃焼行程および排気行程から構成され、各行程は、クランク回転角180度に相当する。気筒112♯1〜112♯4は、たとえば♯1→♯2→♯4→♯3の順序で順次点火され、各行程が各気筒において順次実行されて、クランクシャフト200の2回転(720度)がエンジンの1燃焼サイクルに対応する。図1に示したクランク角センサ480をクランクシャフト200に装着することにより、クランクシャフト200の位相すなわち回転角度(以下、「クランク回転角度(0〜720度)」と称する)を、0度〜720度の範囲内において突起の配置ピッチに対応する所定角度刻みで検知可能である。
吸気通路噴射用インジェクタ120の燃料噴射期間は、各気筒112において排気行程(吸気弁24の閉時)または吸気行程に設けられる。一方、筒内噴射用インジェクタ110の燃料噴射期間は、各気筒112において、運転状況に応じて吸気行程および圧縮行程の少なくとも一方に設けられる。なお、一般に、その時点で燃料噴射期間をいずれの行程に設けるかについては、エンジンECU300により各気筒112で共通に設定される。
図5は、本発明の実施の形態に従うエンジンシステムにおける各インジェクタの駆動回路構成を説明するブロック図である。
図5を参照して、筒内噴射用インジェクタ110に対応して、インジェクタ駆動部500dが設けられ、吸気通路噴射用インジェクタ120に対してインジェクタ駆動部500pが設けられる。
インジェクタ駆動部500dは、エンジンECU300からの燃料噴射信号Ijt−d1〜Ijt−d4に応答して、ソレノイドコイル111♯1〜111♯4への給電を制御する。ソレノイドコイル111♯1〜111♯4は、気筒112♯1〜121♯4の筒内噴射用インジェクタ110にそれぞれ内蔵されている。
ソレノイドコイル111♯1は、ノードCOM−dbおよびノードINj−d1の間に接続され、ソレノイドコイル111♯2は、ノードCOM−daとノードINj−d2の間に接続される。ソレノイドコイル111♯3は、ノードCOM−daおよびノードINj−d3の間に接続される。ソレノイドコイル111♯4は、ノードCOM−dbおよびノードINj−d4の間に接続される。各ソレノイドコイル111♯1〜111♯4の通電時に、対応の筒内噴射用インジェクタ110は燃焼室内に向けて燃料を噴射する。
同様に、インジェクタ駆動部500pは、エンジンECU300からの燃料噴射信号Ijt−p1〜Ijt−p4に応答して、ソレノイドコイル121♯1〜121♯4への給電を制御する。ソレノイドコイル121♯1〜121♯4は、気筒112♯1〜112♯4の吸気通路噴射用インジェクタ120にそれぞれ内蔵されている。
ソレノイドコイル121♯1〜121♯4は、ノードCOM−pとノードINj−p1〜INj−p4の間にそれぞれ接続される。各ソレノイドコイル121♯1〜121♯4の通電時に、対応の吸気通路用インジェクタ120は、吸気通路および/または吸気ポートに向けて燃料を噴射する。
燃料噴射信号Ijt−d1〜Ijt−d4は、気筒112♯1〜112♯4の筒内噴射用インジェクタ110にそれぞれ対応し、対応の筒内噴射用インジェクタ110の燃料噴射期間に論理ハイレベル(以下、Hレベルと表記する)に設定され、燃料噴射期間以外では論理ローレベル(以下、Lレベルと表記する)に設定される。同様に、燃料噴射信号Ijt−p1〜Ijt−p4は、気筒112♯1〜112♯4の吸気通路噴射用インジェクタ120にそれぞれ対応し、対応の吸気通路噴射用インジェクタ120の燃料噴射期間にHレベルに設定され、燃料噴射期間以外ではLレベルに設定される。
まず、インジェクタ駆動部500d,500pによるインジェクタへの給電制御構成について説明する。
インジェクタ駆動部500dは、高電圧発生回路510dと、駆動制御回路520dと、高電圧供給トランジスタHTda,HTdbと、給電制御トランジスタTd1〜Td4と、電圧供給トランジスタKTda,KTdbとを含む。
高電圧発生回路510dは、電源電圧+Bを受けて高電圧VHを発生する。高電圧供給トランジスタHTdaおよびHTdbは、導通時にノードCOM−daおよびCOM−dbに高電圧VHをそれぞれ供給するように配置される。電圧供給トランジスタKTdaおよびKTdbは、導通時にノードCOM−daおよびCOM−dbに電源電圧+Bをそれぞれ供給するように配置される。給電制御トランジスタTd1〜Td4は、ノードINj−d1〜INj−d4と接地電圧GNDの間に抵抗素子Rd14またはRd23を介して接続される。高電圧供給トランジスタHTda,HTdb、電圧供給トランジスタKTda,KTdb、および給電制御トランジスタTd1〜Td4の導通(オン)および非導通(オフ)は、駆動制御回路520dによって制御される。
インジェクタ駆動部500pは、高電圧発生回路510pと、駆動制御回路520pと、高電圧供給トランジスタHTpと、給電制御トランジスタTp1〜Tp4と、電圧供給トランジスタKTpとを含む。
高電圧発生回路510pは、電源電圧+Bを受けて高電圧VHを発生する。高電圧供給トランジスタHTpは、導通時にノードCOM−pに高電圧VHを供給するように配置される。電圧供給トランジスタKTpは、導通時にノードCOM−pに電源電圧+Bを供給するように配置される。給電制御トランジスタTp1〜Tp4は、ノードINj−p1〜INj−p4と接地電圧GNDの間に抵抗素子Rdを介して接続される。高電圧供給トランジスタHTp、電圧供給トランジスタKTpおよび給電制御トランジスタTp1〜Tp4の導通(オン)および非導通(オフ)は、駆動制御回路520pによって制御される。
インジェクタ駆動部500d,500pによるインジェクタへの給電動作について、インジェクタ駆動部500dによる、燃料噴射信号Ijt−d1に応答したソレノイドコイル111♯1への給電動作を代表例として説明する。
燃料噴射信号Ijt−d1がLレベルからHレベルに変化すると、駆動制御回路520dは、高電圧供給トランジスタHTdbおよび給電制御トランジスタTd1を導通させる。これにより、ノードCOM−dbが高電圧VHと接続されるとともに、ノードINj−d1が接地電圧GNDと接続される。この結果、ソレノイドコイル111♯1が高電圧VHで駆動されることによりソレノイドコイル111♯1の通電が開始され、対応の筒内噴射用インジェクタ110からの燃料噴射が開始される。
通電開始後には、駆動制御回路520dによって、高電圧供給トランジスタHTdbに代えて電圧供給トランジスタKTdbが導通される。一方、給電制御トランジスタTd1の導通は維持される。これにより、ソレノイドコイル111♯1の通電が維持されて、対応の筒内噴射用インジェクタ110からの燃料噴射が継続される。
燃料噴射信号Ijt−d1がHレベルからLレベルに変化して燃料噴射期間が終了されると、駆動制御回路520dは、高電圧供給トランジスタHTdb、電圧供給トランジスタKTdbおよび通電制御トランジスタTd1の各々を非導通とする。これにより、ソレノイドコイル111♯1での通電が終了し、対応の筒内噴射用インジェクタ110からの燃料噴射も停止される。
その他のソレノイドコイル111♯2〜111♯4および121♯1〜121♯4への給電動作も、ソレノイドコイル111♯1と同様に実行される。すなわち、駆動制御回路520d,520pによるソレノイドコイル111♯1〜111♯4,121♯1〜121♯4への給電動作によって、各筒内噴射用インジェクタ110および各吸気通路噴射用インジェクタ120での燃料噴射期間が設定される。
次に、燃料噴射信号に応答して対応のソレノイドコイルが正常に通電されず、燃料噴射期間にインジェクタからの燃料噴射が行われない状態である「断線故障」の検出構成について説明する。
インジェクタ駆動部500dは、気筒112♯2および112♯3に共通に設けられた断線検出回路530dと、気筒112♯1および112♯4に共通に設けられた断線検出回路535dとを含む。
筒内噴射用インジェクタ110の燃料噴射期間は、各気筒112において吸気行程および圧縮行程の少なくとも一方に設けられるので、同一行程間の位相差がクランク回転角度で360度である2個の気筒毎に断線検出回路を設けることにより、燃料噴射期間が時間的に重ならない筒内噴射用インジェクタ110間で故障検出回路を共有することができる。
断線検出回路530dは、給電制御トランジスタTd2およびTd3を介して、ソレノイドコイル111♯2および111♯3とそれぞれ接続される。すなわち、断線検出回路530dは、ソレノイドコイル111♯2および111♯3に対して共通に電気的に接続される。断線検出回路535dは、給電制御トランジスタTd1およびTd4を介して、ソレノイドコイル111♯1および111♯4とそれぞれ接続される。すなわち、断線検出回路53dは、ソレノイドコイル111♯1および111♯4に対して共通に電気的に接続される。
ソレノイドコイル111♯1〜111♯4の各々は、駆動制御回路520dによる給電動作時に、対応の給電制御トランジスタTd1〜Td4の導通によって、対応の断線検出回路530dまたは535dと接続される。これにより、断線検出回路530dおよび535dの各々は、駆動制御回路520dによる給電対象であるソレノイドコイルと電気的に接続されるので、各ソレノイドコイルへの給電動作時におけるその電気的出力(たとえば逆起電圧の発生)を監視できる。
断線検出回路530dは、燃料噴射信号Ijt−d2およびIjt−d3のHレベル期間の各々において、接続されたソレノイドコイル111♯2または111♯3に正常通電時に発生すべき逆起電圧が発生したかどうかを監視し、逆起電圧が正常に検知されなかったときに故障検出信号IJf−daをHレベルに設定する。同様に、断線検出回路535dは、燃料噴射信号Ijt−d1およびIjt−d4のHレベル期間の各々において、接続されたソレノイドコイル111♯1または111♯4に正常通電時に発生すべき逆起電圧が発生したかどうかを監視し、逆起電圧が正常に検知されなかったときに故障検出信号IJf−dbをHレベルに設定する。
逆起電圧が正常に検知された場合を含み、故障検出時以外には、故障検出信号IJf−da,IJf−dbは、Lレベルに設定される。故障検出信号IJf−da,IJf−dbは、断線検出回路530dおよび535dからエンジンECU300へ送出される。
したがって、気筒112♯2または112♯3の筒内噴射用インジェクタに断線故障が発生した場合には、故障検出信号IJf−daがHレベルに設定される。同様に、気筒112♯1または112♯4の筒内噴射用インジェクタに断線故障が発生した場合には、故障検出信号IJf−dbがHレベルに設定される。
一方、インジェクタ駆動部500pは、気筒112♯1〜112♯4に共通に設けられた断線検出回路530pを有する。上記のように、吸気通路噴射用インジェクタ120の燃料噴射期間は、各気筒112において排気行程または吸気行程に設けられる。また、概略的には筒内噴射用インジェクタ110からの燃料噴射比率の上昇は高出力領域での出力性能上昇に寄与するので、断線故障の発生によるエンジン出力低下等が問題となるような運転領域では、筒内噴射用インジェクタ110からの燃料噴射が主となり吸気通路噴射用インジェクタ120からの燃料噴射量は少なくなる傾向にある。したがって、このような運転領域では、各吸気通路噴射用インジェクタ120からの燃料噴射期間は短く設定されるため、複数の気筒♯1〜♯4間で吸気通路噴射用インジェクタ120の燃料噴射期間が連続する可能性は低い。
したがって、インジェクタ駆動部500pを気筒112♯1〜112♯4に共通に設ける構成としても、燃料噴射期間が時間的に重ならない吸気通路噴射用インジェクタ120間で故障検出回路を共有することができる。
断線検出回路530pは、給電制御トランジスタTp1〜Tp4を介して、ソレノイドコイル121♯1〜121♯4とそれぞれ接続される。すなわち、断線検出回路530pは、ソレノイドコイル121♯1〜121♯4に対して共通に電気的に接続される。ソレノイドコイル121♯1〜121♯4の各々は、駆動制御回路520dによる給電動作時に、対応の給電制御トランジスタTp1〜Tp4の導通によって、断線検出回路530pと接続される。これにより、断線検出回路530pは、燃料噴射信号Ijt−p1〜Ijt−p4のHレベル期間の各々において、接続されたソレノイドコイル111♯1〜111♯4の各々に正常通電時に発生すべき逆起電圧が発生したかどうかを監視し、逆起電圧が検知されなかったときに故障検出信号IJf−pをHレベルに設定する。逆起電圧が正常に検知された場合を含み、故障検出時以外には、故障検出信号IJf−pは、Lレベルに設定される。故障検出信号IJf−pは、断線検出回路530pからエンジンECU300へ送出される。
したがって、各気筒112の吸気通路噴射用インジェクタ120のいずれかに断線故障が発生した場合には、故障検出信号IJf−pがHレベルに設定される。
エンジンECU300は、断線検出回路530d,535d,530pからの故障検出信号IJf−da,IJf−db,IJf−pと、クランク角センサ480によって検出されたクランク回転角度CAとに基づいて、各インジェクタ110,120の断線故障を検出する。
図6は、エンジンECU300によるインジェクタの断線故障検出ルーチンを示すフローチャートである。
図6を参照して、所定周期で起動される断線故障検出ルーチンでは、故障検出回路530d,535d,530pからの故障検出信号IJf−da,IJf−db,IJf−pについて、いずれかの故障検出信号がHレベルに設定されていないかが判定される(ステップS10)。
故障検出信号IJf−da,IJf−db,IJf−pの全部がLレベルである場合(ステップS10でのNO判定時)には、エンジンECU300は、各インジェクタ110,120について、「断線故障発生無」と判断して(ステップS110)、断線故障検出ルーチンを終了する。
一方、故障検出信号IJf−da,IJf−db,IJf−pのいずれかがHレベルである場合(ステップS100でのYES判定時)には、クランク回転角度CAを参照して、断線故障が発生した気筒の特定が行なわれる(ステップS120)。さらに、断線故障が発生したインジェクタの特定を含むインジェクタの断線故障検出結果をダイアグモニタ等の表示部(図示せず)に表示することによって運転者に通知して(ステップS130)、断線故障検出ルーチンは終了される。
たとえば、故障検出信号IJf−dbがHレベルであるときは、気筒112♯1または112♯4の筒内噴射用インジェクタ110に断線故障が発生している。このとき、図4から理解されるように、クランク回転角度CAが0〜360度および360度〜720度のいずれの範囲であるかによって、気筒112♯1および気筒112♯4のいずれで断線故障が発生しているかを特定できる。同様に、故障検出信号IJf−daがHレベルであるときは、クランク回転角度CAが0〜180度,540〜720度および180度〜540度のいずれの範囲であるかによって、気筒112♯2および気筒112♯3のいずれで断線故障が発生しているかを特定できる。
このように、筒内噴射用インジェクタ110については、同一行程間の位相差がクランク回転角度で360度である2個の気筒毎に断線検出回路を設けることにより、断線故障が発生した気筒(インジェクタ)の特定を含むインジェクタの断線故障検出を効率的に実行することができる。
また、故障検出信号IJf−pがHレベルであるときは、いずれかの気筒112で吸気通路噴射用インジェクタ120に断線故障が発生しているが、一般的には燃料噴射期間が1つの行程(排気行程または吸気行程)に限定される吸気通路噴射用インジェクタ120については、図4から理解されるように、クランク回転角度CAが0〜180度、180〜360度、360〜540度および540度〜720度のいずれであるかによって、断線故障が発生した気筒を特定できる。
このように、吸気通路噴射用インジェクタ120については、断線検出回路530pを共通に設けても、吸気通路噴射用インジェクタ120における断線故障の発生の検出および断線故障が発生した気筒の特定を効率的に実行できる。
また、筒内噴射用インジェクタ110および吸気通路噴射用インジェクタ120の両方に対応して断線検出回路530d,535d,530pを設ける構成としているので、筒内噴射用インジェクタ110および吸気通路噴射用インジェクタ120によって燃料噴射を分担することにより、片方のインジェクタの断線故障のみではエンジンの回転変動に繋がらないような運転領域であっても、確実に各インジェクタの断線故障を検出することが可能となる。
ここで図5に示した構成と本発明の構成との対応関係について説明すると、エンジンECU300はこの本発明における「制御回路」に対応し、駆動制御回路520d,520pは本発明における「駆動制御回路」に対応し、クランク角センサ480は本発明における「クランク角度検出手段」に対応する。また、断線検出回路530d,535d,530pの各々は、本発明での「故障検出回路」に対応し、特に、断線検出回路530d,535dの各々は本発明での「第1の故障検出回路」に対応し、断線検出回路530pは、本発明での「第2故障検出回路」に対応する。
図1では、直列4気筒エンジンに対する、断線検出回路の配置構成について説明したが、以下では、本発明の実施の形態の変形例として、直列6気筒エンジンに対する断線検出回路の配置構成について説明する。
図7に示されるように、クランクシャフト200は、エンジン10の各気筒112に共通に設けられ、気筒♯1〜♯6の各々は、コンロッド106の一端がクランクピン205と連結されることによって、クランクシャフト200と連結される。これにより、順次点火される気筒♯1〜♯6でのピストン103の往復運動は、クランク回転軸202を中心軸とするクランクシャフト200の回転運動に変換される。
図8に示されるように、気筒♯1〜♯6は、たとえば♯1→♯5→♯3→♯6→♯2→♯4の順序で順次点火され、各行程が各気筒において順次実行される。点火順序が隣接する気筒間での各行程の位相差は、クランク回転角度で120度となる。
図4と同様に、クランクシャフト200の2回転(720度)がエンジンの1燃焼サイクルに対応し、図1に示したクランク角センサ480によって、クランク回転角度を0度〜720度の範囲内において突起の配置ピッチに対応する所定角度刻みで検知可能である。
上記の点火順序に従えば、直列6気筒エンジンでは、気筒♯1と♯6との間、気筒♯2と♯5との間、および気筒♯3と♯4との間のそれぞれにおいて、同一行程間の位相差がクランク回転角度で360度となる。
したがって、図9に示すように、直列6気筒エンジンにおける故障検出システム600では、気筒♯1〜♯6の各々に設けられた筒内噴射用インジェクタ110に対して、3個の断線検出回路530d,540d,550dが配置される。断線検出回路530dは、気筒♯1および♯6の筒内噴射用インジェクタ110にそれぞれ含まれるソレノイドコイル111♯1および111♯6と電気的に接続される。同様に、断線検出回路540dは、気筒♯3および♯4の筒内噴射用インジェクタ110にそれぞれ含まれるソレノイドコイル111♯3および111♯4と電気的に接続される。また、断線検出回路550dは、気筒♯2および♯5の筒内噴射用インジェクタ110にそれぞれ含まれるソレノイドコイル111♯2および111♯5と電気的に接続される。
断線検出回路530d,540d,550dの各々は、図5に示した断線検出回路530d,535dと同様に構成されて、給電制御トランジスタ(図5)の導通により接続されたソレノイドコイルについて、対応の燃料噴射信号に応答した通電が正常に行なわれているかどうかを監視する。
この結果、気筒♯1または♯6の筒内噴射用インジェクタ110に断線故障が発生した場合には、断線検出回路530dからの故障検出信号IJf−daがHレベルに設定される。同様に、気筒♯3または♯4の筒内噴射用インジェクタ110に断線故障が発生した場合には、断線検出回路540dからの故障検出信号IJf−dbがHレベルに設定され、気筒♯2または♯5の筒内噴射用インジェクタ110に断線故障が発生した場合には、断線検出回路550dからの故障検出信号IJf−dcがHレベルに設定される。故障検出信号IJf−da,IJf−db,IJf−dcは、断線検出回路530d,540d,550dからエンジンECU300へ送出される。
これに対して、各吸気通路噴射用インジェクタ120に対しては、共通の断線検出回路530pが設けられる。断線検出回路530pは、気筒♯1〜♯6の吸気通路噴射用インジェクタ120にそれぞれ含まれるソレノイドコイル121♯1〜121♯6に対して共通に電気的に接続される。
断線検出回路530pは、図5に示したように、給電制御トランジスタ(図5)の導通により接続されたソレノイドコイルについて、対応の燃料噴射信号に応答した通電が正常に行なわれているかどうかを監視する。この結果、気筒♯1〜♯6のいずれかの吸気通路噴射用インジェクタ120に断線故障が発生した場合には、断線検出回路530pからの故障検出信号IJf−pがHレベルに設定される。故障検出信号IJf−pは、エンジンECU300へ送出される。
上記のような構成とすることにより、エンジンECU300では、図6に示した断線故障検出ルーチンに従って、故障検出信号IJf−da,IJf−db,IJf−dc,IJf−pと、クランク角センサ480からのクランク回転角度CAとに基づいて、各インジェクタ110,120の断線故障を検出可能である。
上述のように、断線故障の発生によるエンジン出力低下等が問題となるような運転領域では、各吸気通路噴射用インジェクタ120からの燃料噴射期間は短く設定されるため、複数の気筒♯1〜♯6間で吸気通路噴射用インジェクタ120の燃料噴射期間が連続する可能性は低い。したがって、直列6気筒エンジンにおいても、気筒♯1〜♯6に対して共通の断線検出回路530pを設ける構成とすることが可能である。
なお、吸気通路噴射用インジェクタ120の断線故障検出をさらに精密に行なえるように、断線検出回路の配置個数を増やす構成としてもよい。たとえば、図8から理解されるように、吸気行程がオーバーラップしない、気筒♯1〜♯3のグループおよび気筒♯4〜♯6のグループのそれぞれに独立の断線検出回路を設ける構成とすることができる。
以上説明したように、直列6気筒エンジンにおいても、筒内噴射用インジェクタ110および吸気通路噴射用インジェクタ120について、図5に示したのと同様の断線故障検出を行なうことができる。
なお、図に示した構成と本発明の構成との対応関係について説明すると、断線検出回路530d,540d,550d,530pの各々が本発明での「故障検出回路」に対応し、特に、断線検出回路530d,540d,550dの各々は本発明での「第1の故障検出ユニット」に対応し、断線検出回路530pは、本発明での「第2故障検出ユニット」に対応する。
なお、本実施の形態では、筒内噴射用インジェクタ110および吸気通路噴射用インジェクタ120の両方について、燃料噴射期間が重ならないインジェクタ間で故障検出回路を共有する構成について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。すなわち、筒内噴射用インジェクタ110および吸気通路噴射用インジェクタ120の一方についてのみ、燃料噴射期間が重ならないインジェクタ間で故障検出回路を共有する構成として、他方のインジェクタについてはインジェクタごとに故障検出回路を設ける構成とすることも可能である。
また、各気筒に設けられるインジェクタの個数(種類)に限定されず、本発明を適用することが可能である。たとえば、各気筒に単一のインジェクタが設けられるエンジンについても、燃料噴射期間が重ならないインジェクタ間で故障検出回路を共有できる。あるいは、各気筒に3以上の複数個(複数種類)のインジェクタが設けられるエンジンについても、インジェクタの種類ごとに分類して故障検出回路を配置する構成とすれば、燃料噴射期間が重ならないインジェクタ間で故障検出回路を共有できる。
次に、本発明の実施の形態に従うエンジンにおける好ましいDI比率の設定について説明しておく。
図10および図11は、図1に示したエンジンシステムにおけるDI比率の設定マップの第1の例を説明する図である。
図10および図11に示されるマップは、エンジンECU300のROM320に記憶される。図10は、エンジン10の温間用マップであって、図11は、エンジン10の冷間用マップである。
図10および図11に示すように、これらのマップは、エンジン10の回転数を横軸にして、負荷率を縦軸にして、筒内噴射用インジェクタ110の分担比率がDI比率rとして百分率で示されている。
図10および図11に示すように、温間時のマップと冷間時のマップとに分けてエンジン10の回転数と負荷率とに定まる運転領域ごとに、DI比率rを規定した。エンジン10の温度が異なると、筒内噴射用インジェクタ110および吸気通路噴射用インジェクタ120の制御領域が異なるように設定されたマップを用いて、エンジン10の温度を検知して、エンジン10の温度が予め定められた温度しきい値以上であると図10の温間時のマップを選択して、そうではないと図11に示す冷間時のマップを選択する。それぞれ選択されたマップに基づいて、エンジン10の回転数と負荷率とに基づいて、筒内噴射用インジェクタ110および/または吸気通路噴射用インジェクタ120を制御する。
図10および図11に設定されるエンジン10の回転数と負荷率について説明する。図10のNE(1)は2500〜2700rpmに設定され、KL(1)は30〜50%、KL(2)は60〜90%に設定されている。また、図11のNE(3)は2900〜3100rpmに設定されている。すなわち、NE(1)<NE(3)である。その他、図10のNE(2)や、図11のKL(3)、KL(4)も適宜設定されている。
図10および図11を比較すると、図10に示す温間用マップのNE(1)よりも図11に示す冷間用マップのNE(3)の方が高い。これは、エンジン10の温度が低いほど、吸気通路噴射用インジェクタ120の制御領域が高いエンジン回転数の領域まで拡大されるということを示す。すなわち、エンジン10が冷えている状態であるので、(たとえ、筒内噴射用インジェクタ110から燃料を噴射しなくても)筒内噴射用インジェクタ110の噴口にデポジットが堆積しにくい。このため、吸気通路噴射用インジェクタ120を使って燃料を噴射する領域を拡大するように設定され、均質性を向上させることができる。
図10および図11を比較すると、エンジン10の回転数が、温間用マップにおいてはNE(1)以上の領域において、冷間用マップにおいてはNE(3)以上の領域において、「DI比率r=100%」である。また、負荷率が、温間用マップにおいてはKL(2)以上の領域において、冷間用マップにおいてはKL(4)以上の領域において、「DI比率r=100%」である。これは、予め定められた高エンジン回転数領域では筒内噴射用インジェクタ110のみが使用されること、予め定められた高エンジン負荷領域では筒内噴射用インジェクタ110のみが使用されるということを示す。すなわち、高回転領域や高負荷領域においては、筒内噴射用インジェクタ110のみで燃料を噴射しても、エンジン10の回転数や負荷が高く吸気量が多いので筒内噴射用インジェクタ110のみでも混合気を均質化しやすいためである。このようにすると、筒内噴射用インジェクタ110から噴射された燃料は燃焼室内で気化潜熱を伴い(燃焼室から熱を奪い)気化される。これにより、圧縮端での混合気の温度が下がる。これにより対ノッキング性能が向上する。また、燃焼室の温度が下がるので、吸入効率が向上し高出力が見込める。
図10に示す温間マップでは、負荷率KL(1)以下では、筒内噴射用インジェクタ110のみが用いられる。これは、エンジン10の温度が高いときであって、予め定められた低負荷領域では筒内噴射用インジェクタ110のみが使用されるということを示す。温間時においてはエンジン10が暖まった状態であるので、筒内噴射用インジェクタ110の噴口にデポジットが堆積しやすい。しかしながら、筒内噴射用インジェクタ110を使って燃料を噴射することにより噴口温度を低下させることができるので、デポジットの堆積を回避することも考えられ、また、筒内噴射用インジェクタの最小燃料噴射量を確保して、筒内噴射用インジェクタ110を閉塞させないことも考えられる。このため、この領域では、筒内噴射用インジェクタ110を用いた燃料噴射を行なっている。
図10および図11を比較すると、図11の冷間用マップにのみ「DI比率r=0%」の領域が存在する。これは、エンジン10の温度が低いときであって、予め定められた低負荷領域(KL(3)以下)では吸気通路噴射用インジェクタ120のみが使用されるということを示す。これはエンジン10が冷えていてエンジン10の負荷が低く吸気量も低いため燃料が霧化しにくい。このような領域においては筒内噴射用インジェクタ110による燃料噴射では良好な燃焼が困難であるため、また、特に低負荷および低回転数の領域では筒内噴射用インジェクタ110を用いた高出力を必要としないため、筒内噴射用インジェクタ110を用いないで、吸気通路噴射用インジェクタ120のみを用いる。
また、通常運転時以外の場合、エンジン10がアイドル時の触媒暖気時の場合(非通常運転状態であるとき)、成層燃焼を行なうように筒内噴射用インジェクタ110が制御される。このような触媒暖気運転中にのみ成層燃焼させることで、触媒暖気を促進させ、排気エミッションの向上を図る。
図12および図13には、図1に示したエンジンシステムにおけるDI比率の設定マップの第2の例が示される。
図12(温間時)および図13(冷間時)に示された設定マップは、図10および図11に示された設定マップと比較して、低回転数領域の高負荷領域におけるDI比率設定が異なる。
エンジン10では、低回転数領域の高負荷領域においては、筒内噴射用インジェクタ110から噴射された燃料により形成される混合気のミキシングが良好ではなく、燃焼室内の混合気が不均質で燃焼が不安定になる傾向を有する。このため、このような問題が発生しない高回転数領域へ移行するに伴い筒内噴射用インジェクタの噴射比率を増大させるようにしている。また、このような問題が発生する高負荷領域へ移行するに伴い筒内噴射用インジェクタ110の噴射比率を減少させるようにしている。これらのDI比率rの変化を図12および図13に十字の矢印で示す。
このようにすると、燃焼が不安定であることに起因するエンジンの出力トルクの変動を抑制することができる。なお、これらのことは、予め定められた低回転数領域へ移行するに伴い筒内噴射用インジェクタ110の噴射比率を減少させることや、予め定められた低負荷領域へ移行するに伴い筒内噴射用インジェクタ110の噴射比率を増大させることと、略等価であることを確認的に記載する。また、このような領域(図12および図13で十字の矢印が記載された領域)以外の領域であって筒内噴射用インジェクタ110のみで燃料を噴射している領域(高回転側、低負荷側)においては、筒内噴射用インジェクタ110のみでも混合気を均質化しやすい。このようにすると、筒内噴射用インジェクタ110から噴射された燃料は燃焼室内で気化潜熱を伴い(燃焼室から熱を奪い)気化される。これにより、圧縮端での混合気の温度が下がる。これにより対ノッキング性能が向上する。また、燃焼室の温度が下がるので、吸入効率が向上し高出力が見込める。
また、図12および図13に示した設定マップにおける、その他の領域のDI比率設定については、図10(温間時)および図11(冷間時)と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
なお、図10〜図13を用いて説明したこのエンジン10においては、均質燃焼は筒内噴射用インジェクタ110の燃料噴射タイミングを吸気行程とすることにより、成層燃焼は筒内噴射用インジェクタ110の燃料噴射タイミングを圧縮行程とすることにより実現できる。すなわち、筒内噴射用インジェクタ110の燃料噴射タイミングを圧縮行程とすることで、点火プラグ周りにリッチ混合気が偏在させることにより燃焼室全体としてはリーンな混合気に着火する成層燃焼を実現することができる。また、筒内噴射用インジェクタ110の燃料噴射タイミングを吸気行程としても点火プラグ周りにリッチ混合気を偏在させることができれば、吸気行程噴射であっても成層燃焼を実現できる。
また、ここでいう成層燃焼には、成層燃焼と以下に示す弱成層燃焼の双方を含むものである。弱成層燃焼とは、吸気通路噴射用インジェクタ120を吸気行程で燃料噴射して燃焼室全体にリーンで均質な混合気を生成して、さらに筒内噴射用インジェクタ110を圧縮行程で燃料噴射して点火プラグ周りにリッチな混合気を生成して、燃焼状態の向上を図るものである。このような弱成層燃焼は触媒暖気時に好ましい。これは、以下の理由による。すなわち、触媒暖気時には高温の燃焼ガスを触媒に到達させるために点火時期を大幅に遅角させ、かつ良好な燃焼状態(アイドル状態)を維持する必要がある。また、ある程度の燃料量を供給する必要がある。これを成層燃焼で行なおうとしても燃料量が少ないという問題があり、これを均質燃焼で行なおうとしても良好な燃焼を維持するために遅角量が成層燃焼に比べて小さいという問題がある。このような観点から、上述した弱成層燃焼を触媒暖気時に用いることが好ましいが、成層燃焼および弱成層燃焼のいずれであっても構わない。
また、図10〜図13を用いて説明したエンジンにおいては、筒内噴射用インジェクタ110による燃料噴射のタイミングは、以下のような理由により、圧縮行程で行なうことが好ましい。ただし、上述したエンジン10は、基本的な大部分の領域には(触媒暖気時にのみに行なわれる、吸気通路噴射用インジェクタ120を吸気行程噴射させ、筒内噴射用インジェクタ110を圧縮行程噴射させる弱成層燃焼領域以外を基本的な領域という)、筒内噴射用インジェクタ110による燃料噴射のタイミングは、吸気行程である。しかしながら、以下に示す理由があるので、燃焼安定化を目的として一時的に筒内噴射用インジェクタ110の燃料噴射タイミングを圧縮行程噴射とするようにしてもよい。
筒内噴射用インジェクタ110からの燃料噴射時期を圧縮行程中とすることで、筒内温度がより高い時期において、燃料噴射により混合気が冷却される。冷却効果が高まるので、対ノック性を改善することができる。さらに、筒内噴射用インジェクタ110からの燃料噴射時期を圧縮行程中とすると、燃料噴射から点火時期までの時間が短いことから噴霧による気流の強化を実現でき、燃焼速度を上昇させることができる。これらの対ノック性の向上と燃焼速度の上昇とから、燃焼変動を回避して、燃焼安定性を向上させることができる。
さらに、エンジン10の温度によらず(すなわち、温間時および冷間時のいずれの場合であっても)、オフアイドル時(アイドルスイッチがオフの場合、アクセルペダルが踏まれている場合)には、図10または図12に示す温間用のDI比率マップを用いるようにしてもよい(すなわち、冷間および温間を問わず、低負荷領域において筒内噴射用インジェクタ110を用いる)。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る内燃機関の制御装置であるエンジンECUで制御されるエンジンシステムの概略構成図である。 図1に示したエンジンの構成を説明する図である。 各気筒が連結されるクランクシャフトの構成を説明する概略図である。 各気筒の燃焼サイクルを説明する図である。 本発明の実施の形態に従うエンジンシステムにおける各インジェクタの駆動回路構成を説明するブロック図である。 エンジンECU300によるインジェクタの断線故障検出ルーチンを示すフローチャートである。 6気筒エンジンの各気筒が連結されるクランクシャフトの構成を説明する概略図である。 6気筒エンジンでの各気筒の燃焼サイクルを説明する図である。 6気筒エンジンでの断線検出回路の配置例を説明するブロック図である。 図1に示したエンジンシステムにおけるDI比率設定マップ(機関温間時)の第1の例を説明する図である。 図1に示したエンジンシステムにおけるDI比率設定マップ(機関冷間時)の第1の例を説明する図である。 図1に示したエンジンシステムにおけるDI比率設定マップ(機関温間時)の第2の例を説明する図である。 図1に示したエンジンシステムにおけるDI比率設定マップ(機関冷間時)の第2の例を説明する図である。
符号の説明
10 エンジン、20 インテークマニホールド(吸気通路)、22 吸気ポート、24 吸気弁、30 サージタンク、40 吸気ダクト、42 エアフローメータ、50 エアクリーナ、60 電動モータ、70 スロットルバルブ、80 エキゾーストマニホールド(排気通路)、84 排気弁、90 三元触媒コンバータ、100 アクセルペダル、101 シリンダブロック、102 シリンダヘッド、103 ピストン、106 コンロッド、107 燃焼室、108 シリンダ、110 筒内噴射用インジェクタ、111 ソレノイドコイル(筒内噴射用インジェクタ:♯1〜♯6)、112 気筒(♯1〜♯6)、114 点火プラグ、120 吸気通路噴射用インジェクタ、121 ソレノイドコイル(吸気通路噴射用インジェクタ:♯1〜♯6)、130,160 燃料分配管、140 逆止弁、150 高圧燃料ポンプ、152 電磁スピル弁、170 燃料圧レギュレータ、180 低圧燃料ポンプ、190 燃料フィルタ、195 燃料タンク、200 クランクシャフト、202 クランク回転軸、205 クランクピン、210 クランクアーム、220 クランクジャーナル、300 エンジンECU、380 水温センサ、400 燃料圧センサ、405 大気温センサ、420 空燃比センサ、440 アクセル開度センサ、460 回転数センサ、480 クランク角センサ、500d,500p インジェクタ駆動部、510d,510p 高電圧発生回路、520d,520p 駆動制御回路、530d,535d,540d,550d 断線検出回路(筒内噴射用インジェクタ)、530p 断線検出回路(吸気通路噴射用インジェクタ)、600 故障検出システム、+B 電源電圧、CA クランク回転角度、GND 接地電圧、HTda,HTdb,HTp 高電圧供給トランジスタ、IJf−da,IJf−db,IFf−dc 故障検出信号(筒内噴射用インジェクタ)、IJf−p 故障検出信号(吸気通路噴射用インジェクタ)、Ijt−d1〜Ijt−d4 燃料噴射信号(筒内噴射用インジェクタ)、Ijt−p 燃料噴射信号(吸気通路噴射用インジェクタ)、KTda,KTdb,KTp 電圧供給トランジスタ、r DI比率、Td1〜Td4,Tp1〜Tp4 給電制御トランジスタ、VH 高電圧。

Claims (4)

  1. 共通のクランクシャフトに連結された複数の気筒を備え、かつ、各気筒には通電時に燃料を噴射する燃料噴射手段が配設される内燃機関の制御装置であって、
    前記燃料噴射手段からの燃料噴射期間を示す制御信号を発生するように構成された制御回路と、
    前記制御回路からの前記制御信号に応答して、前記燃料噴射手段に給電するように構成された駆動制御回路と、
    前記燃料噴射期間が時間的に重ならない複数個の前記燃料噴射手段と共通に電気的に接続され、接続された各前記燃料噴射手段について、前記駆動制御回路による給電時に該燃料噴射手段の断線故障を検出するように構成された故障検出回路と、
    前記クランクシャフトの回転角度を検出するクランク角度検出器とを備え、
    前記制御回路は、前記故障検出回路による検出結果と前記クランク角度検出器によって検出された前記回転角度とに基づいて、前記断線故障が発生した燃料噴射手段を特定する手段を有し、
    前記燃料噴射手段は、筒内に燃料を噴射するための第1の燃料噴射機構および吸気通路内に燃料を噴射するための第2の燃料噴射機構を含み、
    前記制御回路は、さらに、運転状態に応じて全燃料噴射量に対する前記第1の燃料噴射機構および前記第2の燃料噴射機構の間での燃料噴射量の分担比率を制御するとともに、前記全燃料噴射量および前記分担比率に従って各前記気筒での前記第1の燃料噴射機構および前記第2の燃料噴射機構の燃料噴射期間をそれぞれ示す複数個の前記制御信号を発生するように構成され、
    前記駆動制御回路は、さらに、前記制御回路からの前記複数個の制御信号に応答して、各前記気筒の前記第1の燃料噴射機構および前記第2の燃料噴射機構にそれぞれ給電するように構成され、
    前記故障検出回路は、
    第1の数の前記第1の燃料噴射機構と電気的に接続され、接続された前記第1の燃料噴射機構に対する前記駆動制御回路による給電時に該第1の燃料噴射機構の断線故障を検出するように構成された第1の故障検出ユニットと、
    第2の数の前記第2の燃料噴射機構と電気的に接続され、接続された前記第2の燃料噴射機構に対する前記駆動制御回路による給電時に該第2の燃料噴射機構の断線故障を検出するように構成された第2の故障検出ユニットとを含み、
    前記第2の数は2以上の整数であり、
    前記制御回路は、前記第1および前記第2の故障検出ユニットによる検出結果と前記クランク角度検出器によって検出された前記回転角度とに基づいて、前記断線故障が発生した第1および第2の燃料噴射機構を特定する手段をさらに有する、内燃機関の制御装置。
  2. 前記第1の故障検出ユニットは、同一行程間の位相差が前記回転角度で360度となる2個の気筒ごとに配置されて、前記2個の気筒にそれぞれ配設された前記第1の燃料噴射機構に対して共通に電気的に接続される、請求項記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記第2の故障検出ユニットは、各前記気筒に配設された前記第2の燃料噴射機構と共通に電気的に接続されるように配置される、請求項記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記第2の数は、前記第1の数よりも大きい、請求項記載の内燃機関の制御装置。
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