JP2007031720A - パ−ル光沢を有する樹脂成形品 - Google Patents

パ−ル光沢を有する樹脂成形品 Download PDF

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和久 中井
Yuji Kameumi
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Abstract

【課題】きめ細かで、異方性を有し、乱雲状の変化に富み、極めて装飾性に富む美麗なパ−ル光沢性を発現し、更に、紫外線遮断性、酸素等のガスバリア−性、耐熱性等の諸物性に優れた特性を有し、かつ、高度の熟練性を要することなく、その製造が簡単であり、更に、回収後再利用適性を有するパ−ル光沢を有する樹脂成形品を提供することである。
【解決手段】ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物からなり、更に、該ブレンド物を成形原料として押し出し成形法により押し出し成形して押し出し樹脂成形品を成形するに際し、上記のポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのエステル交換率を3〜30%以内の範囲内に調整して、押し出し成形してなる押し出し樹脂成形品からなることを特徴とするパ−ル光沢を有する樹脂成形品に関するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、パ−ル光沢を有する樹脂成形品に関し、更に詳しくは、同質の樹脂のブレンド物からなり、かつ、その一部が化学反応を起こして化学結合し、更に、回収後再利用適性を有し、また、パ−ル光沢、紫外線遮断性、酸素等に対するガスバリア−性、耐熱性等の諸物性に優れた特性を有するパ−ル光沢を有する樹脂成形品に関するものである。
従来、飲食品、化粧品、医薬品、雑貨品、その他等の物品を充填包装する包装用容器、あるいは、包装用材料として、種々の形態のものが開発され、提案されているが、そられの一つに、パ−ル光沢を有する樹脂成形品が知られている。
而して、上記のパ−ル光沢を有する樹脂成形品として、最も、一般的なものとしては、熱可塑性樹脂に雲母等を含むパ−ル顔料を添加し、十分に混練、溶融し、成形してなるパ−ル光沢を有する樹脂成形品が知られている。
また、近年、上記のようなパ−ル顔料を使用するパ−ル光沢を有する樹脂成形品に代えて、例えば、ポリエステル系樹脂とポリオレフィン系樹脂またはメタクリル系樹脂とからなる相互に相溶しない樹脂をブレンドした樹脂組成物を使用し、これを溶融、成形してなるパ−ル光沢を有する樹脂成形品が知られている。
これらのものは、パ−ル光沢表面を有し、そのパ−ル光沢と共に変化に富む乱雲状の流れ模様等を形成し、表面装飾性に優れた種々のプラスチック成形品を製造することができ、例えば、化粧品用容器あるいは瓶、あるいは、フィルムないしシ−ト等として使用されているものである。
更に、パ−ル光沢性等を意図していないポリエステル樹脂組成物として、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂(A)とエチレン−2,6−ナフタレート単位40〜90モル%とエチレンイソフタレート単位60〜10モル%との共重合ポリエステル樹脂(B)とのブレンド組成物であり、そのブレンド重量比(A)/(B)が10/90〜90/10であるこを特徴とするポリエステル樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献1等参照。)。
特開平3−140358号公報
しかしながら、上記のようなパ−ル光沢を有する樹脂成形品においては、種々の問題点があり、十分に満足し得るものではないというのが実状である。
例えば、上記のパ−ル顔料を使用するパ−ル光沢を有する樹脂成形品においては、変化に富むパ−ル光沢を発現させるため、例えば、パ−ル顔料の粒子径、添加量、分散性等を調整せねばならないものであり、極めて高度の熟練性を要するものである。
更に、パ−ル顔料を使用するパ−ル光沢を有する樹脂成形品においては、パ−ル顔料等の無機質粉末を含有していることから、そのプラスチック成形品を回収し、再利用に供する場合、著しく制限を受けることがあり、場合によっては、再利用に供する事ができないという問題点もある。
また、上記の相互に相溶しない樹脂をブレンドした樹脂組成物を使用したパ−ル光沢を有する樹脂成形品においては、きめ細かで、均一な異方性パ−ル光沢を有し、極めて高級感のある成形品を製造することができるという利点を有するも、異材質の樹脂を使用することから、その使用する樹脂の特性、粒子性状、ブレンド量、成形法、その他等の条件において、種々の制約が課せられ、その製造が極めて困難であり、高度の熟練性を有しなければならないという問題点がある。
更に、上記の相互に相溶しない樹脂をブレンドした樹脂組成物を使用したパ−ル光沢を有する樹脂成形品においては、異材質の樹脂を使用することから、使用後回収して再利用する際に、異材質の樹脂を分別して回収することは全く不可能なことであり、これにより、そのプラスチック成形品を回収し、再利用に供する場合、著しく制限を受けることがあり、場合によっては、再利用に供する事ができないという問題点もある。
また、上記のポリエステル樹脂組成物は、優れたガスバリヤ−性、透明性を有するフィルム、中空容器、トレー等の成形品を得るに適した成形性に優れるポリエステル樹脂組成物を提供することにあるものであって、パ−ル光沢性等については、何ら意図していないものである。
そこで本発明は、きめ細かで、異方性を有し、乱雲状の変化に富み、極めて装飾性に富む美麗なパ−ル光沢性を発現し、更に、紫外線遮断性、酸素等のガスバリア−性、耐熱性等の諸物性に優れた特性を有し、かつ、高度の熟練性を要することなく、その製造が簡単であり、更に、回収後再利用適性を有するパ−ル光沢を有する樹脂成形品を提供することである。
本発明者は、上記のような問題点を解決すべく種々研究の結果、同質の樹脂のブレンド物からなり、かつ、その一部が化学反応を起こして化学結合を生成することにより、パ−ル光沢性を発現することに着目し、まず、少なくとも、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とをブレンドしてブレンド物を生成し、次に、該ブレンド物を成形原料として、押し出し成形法により押し出し成形して押し出し樹脂成形品を成形するに際し、上記のポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのエステル交換率を、3〜30%以内の範囲内に調整して、種々の形状の押し出し樹脂成形品を成形したところ、きめ細かで、異方性を有し、乱雲状の変化に富み、極めて装飾性に富む美麗なパ−ル光沢性を発現し、更に、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂との配合割合を変化させることににより、当該成形品が、紫外線遮断性、酸素等のガスバリア−性、耐熱性等の諸物性に優れた特性を有し、かつ、高度の熟練性を要することなく、その製造が極めて簡単であり、更に、回収後再利用適性を有するパ−ル光沢を有する樹脂成形品を製造し得ることを見出して本発明を完成したものである。
すなわち、本発明は、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物からなり、更に、該ブレンド物を成形原料として押し出し成形法により押し出し成形して押し出し樹脂成形品を成形するに際し、上記のポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのエステル交換率を3〜30%以内の範囲内に調整して、押し出し成形してなる押し出し樹脂成形品からなることを特徴とするパ−ル光沢を有する樹脂成形品に関するものである。
以上の説明で明らかなように、本発明は、同質の樹脂のブレンド物からなり、かつ、その一部が化学反応を起こして化学結合を生成することにより、パ−ル光沢性を発現することに着目し、まず、少なくとも、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とをブレンドしてブレンド物を生成し、次に、該ブレンド物を原料として、押し出し成形法により押し出し成形して押し出し樹脂成形品を製造するに際し、上記のポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのエステル交換率を、3〜30%以内の範囲内に調整して、種々の形状の押し出し樹脂成形品を成形して、きめ細かで、異方性を有し、乱雲状の変化に富み、極めて装飾性に富む美麗なパ−ル光沢性を発現し、更に、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂との配合割合を変化させることににより、当該押し出し樹脂成形品が、紫外線遮断性、酸素等のガスバリア−性、耐熱性等の諸物性に優れた特性を有し、かつ、高度の熟練性を要することなく、その製造が極めて簡単であり、更に、回収後再利用適性を有するパ−ル光沢を有する樹脂成形品を製造し得ることができるというものである。
上記の本発明について以下に更に詳しく説明する。
まず、上記の本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品を構成する材料について説明すると、本発明において、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂としては、熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂を使用することができ、更に、具体的には、例えば、テレフタル酸等のベンゼン核を基本骨格とする芳香族飽和ジカルボン酸の一種またはそれ以上と、飽和二価アルコ−ルの一種またはそれ以上との重縮合により生成する熱可塑性のポリエステル系樹脂を使用することができる。
上記において、ベンゼン核を基本骨格とする芳香族飽和ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジフェニルエ−テル−4、4−ジカルボン酸、その他等を使用することができる。また、上記において、飽和二価アルコ−ルとしては、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、トリメチレングリコ−ル、テトラメチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル、ヘキサメチレングリコ−ル、ドデカメチレングリコ−ル、ネオペンチルグリコ−ル等の脂肪族グリコ−ル、シクロヘキサンジメタノ−ル等の脂環族グリコ−ル、2.2−ビス(4′−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ナフタレンジオ−ル、その他の芳香族ジオ−等を使用することができる。
本発明において、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂としては、具体的には、例えば、テレフタル酸とエチレングリコ−ルとの重縮合により生成する熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とテトラメチレングリコ−ルとの重縮合により生成する熱可塑性ポリブチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸と1、4−シクロヘキサンジメタノ−ルとの重縮合により生成する熱可塑性ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とイソフタル酸とエチレングリコ−ルとの共重縮合により生成する熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とエチレングリコ−ルと1、4−シクロヘキサンジメタノ−ルとの共重縮合により生成する熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とイソフタル酸とエチレングリコ−ルとプロピレングリコ−ルとの共重縮合により生成する熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂等を使用することができる。
なお、本発明においては、上記のようなベンゼン核を基本骨格とする飽和芳香族ジカルボン酸に、更に、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン酸等の脂肪族飽和ジカルボン酸の一種ないしそれ以上を添加して共重縮合することもでき、その使用量としては、ベンゼン核を基本骨格とする芳香族飽和ジカルボン酸に対し、1〜10重量%位を添加して使用することが好ましい。
次にまた、本発明において、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂としては、熱可塑性ポリエチレンナフタレ−ト樹脂を使用することができ、更に、具体的には、例えば、ナフタレンジカルボン酸等のナフタレン核を基本骨格とする芳香族飽和ジカルボン酸の一種またはそれ以上と、飽和二価アルコ−ルの一種またはそれ以上との重縮合により生成する樹脂を使用することができる。
上記において、ナフタレン核を基本骨格とする芳香族飽和ジカルボン酸としては、例えば、2、6−ナフタレンジカルボン酸、1、4−ナフタレンジカルボン酸、その他等を使用することができる。また、上記において、飽和二価アルコ−ルとしては、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、トリメチレングリコ−ル、テトラメチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル、ヘキサメチレングリコ−ル、ドデカメチレングリコ−ル、ネオペンチルグリコ−ル等の脂肪族グリコ−ル、シクロヘキサンジメタノ−ル等の脂環族グリコ−ル、2.2−ビス(4′−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ナフタレンジオ−ル、その他の芳香族ジオ−等を使用することができる。
本発明において、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂としては、具体的には、例えば、2、6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコ−ルとの重縮合により生成する熱可塑性ポリエチレンナフタレ−ト樹脂、2、6−ナフタレンジカルボン酸とテレフタル酸とエチレングリコ−ルとの共重縮合により生成する熱可塑性ポリエチレンナフタレ−ト樹脂等を使用することができる。
なお、本発明においては、上記のようなナフタレン核を基本骨格とする飽和芳香族ジカルボン酸に、更に、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン酸等の脂肪族飽和ジカルボン酸、あるいは、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジフェニルエ−テル−4、4−ジカルボン酸等ベンゼン核を基本骨格とする芳香族飽和ジカルボン酸の一種ないしそれ以上を添加して共重縮合することもでき、その使用量としては、ナフタレン核を基本骨格とする芳香族飽和ジカルボン酸に対し、1〜10重量%位を添加して使用することが好ましい。
上記において、共重縮合してなるコポリマ−としては、例えば、熱可塑性ポリエチレンナフタレ−ト樹脂80〜95モル%と熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂5〜20モル%からなるコポリマ−からなるポリエチレンナフタレ−ト系樹脂を使用することができる。
次に、上記の本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品は、基本的には、上記のようなポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物から構成されるものであるが、本発明においては、本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品の物性、特性、その他等について、新たな物性、特性等を付加させ、あるいは、向上させ、更には、変化させるために、更に、成形助剤として、第3成分を添加することができる。
上記の第3成分としては、熱に対する安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の光安定剤、染料・顔料等の着色剤、滑剤、帯電防止剤、静電気除去剤、フォ−ム化剤、内部潤滑剤、有機・無機難燃剤、ガラスビ−ズ、炭酸カルシウム、滑石(タルク)、シリカ、ケイ酸アルミニウム、粘度、雲母、硫酸カルシウム、カ−ボンブラック等の無機充填剤、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、フッ素系樹脂等の各種の樹脂ビ−ズからなる有機充填剤、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、金属繊維等の各種の強化繊維、その他等の添加剤の一種ないしそれ以上を添加して使用することができる。
更に、本発明においては、上記の第3成分として、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公知の樹脂の一種ないしそれ以上を添加して使用することもできる。
本発明において、上記のような第3成分の使用量としては、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物に対し0.1〜30重量%位、好ましくは、0.5〜10重量%位添加して使用することが望ましい。
上記において、具体的には、例えば、カ−ボンブラック等の黒色無機粉末等を添加することにより、本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品に、遮光性等の機能を付加することができる。
また、上記において、酸化チタン等を添加することにより、本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品に、耐光性、耐熱性等の機能を付加することができる。
更にまた、上記において、例えば、ポリカ−ボネ−ト系樹脂等を添加することにより、本発明にかかるパ−ル光沢樹脂成形品に、耐熱性、電気絶縁性等の機能を付加することができる。
また、上記において、例えば、ガラス繊維等を添加することにより、本発明にかかるパ−ル光沢樹脂成形品に、寸法安定性、耐熱性、電気絶縁性等の機能を付加することができる。
次に、本発明において、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物について説明すると、かかるブレンド物としては、上記のよなポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂の一種ないしそれ以上と、上記のようなポリエチレンナフタレ−ト系樹脂の一種ないしそれ以上とを混合し、更に、必要ならば、上記のような第3成分の一種ないしそれ以上を添加し、十分に混合ないし混練して、例えば、ペレット状のブレンド物等を生成して、本発明にかかるブレンド物を製造することができる。上記において、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂との配合割合としては、目的とする本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品の種類等により異なるが、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂10〜95重量%に対し、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂5〜90重量%の配合割合でブレンドすることができる。
なお、本発明において、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂の配合割合が多い場合には、本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品において、そのポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂の特性、物性等が発現し、また、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂の配合割合が多い場合には、本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品において、そのポリエチレンナフタレ−ト系樹脂の特性、物性等が発現する傾向にある。
例えば、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物において、前者90〜95重量%に対し、後者5〜10重量%の配合割合でブレンドすると、本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品においては、パ−ル光沢性と波長370nm以下の紫外線を90%以上を遮断する遮断性とを具備するパ−ル光沢を有する樹脂成形品を製造することができる。
また、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物において、前者70〜90重量%に対し、後者10〜30重量%の配合割合でブレンドすると、本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品においては、パ−ル光沢性と波長375nm以下の紫外線を90%以上遮断する遮断性とポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂成形品に対して1.3倍のガスバリア−性とを具備するパ−ル光沢を有する樹脂成形品を製造することができる。
更にまた、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物において、前者50〜70重量%に対し、後者30〜50重量%の配合割合でブレンドすると、本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品においては、パ−ル光沢性と波長380nm以下の紫外線を90%以上遮断する遮断性とポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂成形品に対して2.0倍のガスバリア−性とを具備するパ−ル光沢を有する樹脂成形品を製造することができる。
次にまた、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物において、前者10〜20重量%に対し、後者80〜90重量%の配合割合でブレンドすると、本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品にいて、パ−ル光沢性と波長385nm以下の紫外線を90%以上遮断する遮断性とポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂成形品に対して3.0倍のガスバリア−性と90℃の耐熱性とを具備するパ−ル光沢を有する樹脂成形品を製造することができる。
次に、本発明において、上記のような、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂の一種ないしそれ以上と、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂の一種ないしそれ以上とを混合し、更に、必要ならば、上記のような第3成分の一種ないしそれ以上を添加し、十分に混合ないし混練して、例えば、ペレット状のブレンド物等を使用して製造する本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品について説明すると、本発明においては、例えば、上記のようなペレット状のブレンド物等を使用し、押し出し成形法を利用して、例えば、容器形状、化粧材状、玩具状、フィルムないしシ−ト、その他等の各種の形状に押し出し成形して、本発明にかかるパ−ル光沢を有する押し出し樹脂成形品を成形し、製造することができる。
ところで、本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品において、パ−ル光沢性を発現するためには、その押し出し成形加工時に、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのエステル交換率を調整することが極めて重要な条件である。本発明においては、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのエステル交換率を、理論上100%エステル交換が進んだ時をベ−スとして、3〜30%以内位、好ましくは、5〜20%以内位に調整することが望ましい。
上記において、エステル交換率が、3%未満、更には、5%未満であると、成形条件として、成形時の樹脂温度を低くする必要があり、その結果、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂が、完全に溶融せず、未溶融のまま成形されるという問題点があり、更に、その両者の混練が不充分であるため、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂の高い流動性等の特性とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂の高い物性等の特性とを発現させることができず、その両者をブレンド成形を行うという利点を見出し得ないものであることから好ましくなく、また、エステル交換率が、20%を越えると、更には、30%を越えると、その成形条件において、樹脂の過度な混練、樹脂温度の上昇等の過酷な成形条件となり、その結果、樹脂が劣化し、極限粘度、成形性等の樹脂固有の物性が低下するという弊害を起こし、成形品等において、異方性等が損なわれ、充分なパ−ル光沢を発現させることが困難になるということから好ましくないものである。
なお、本発明において、上記のエステル交換率は、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物、更には、それからなる樹脂成形品等について、例えば、核磁気共鳴スペクトルの吸収を測定することにより確認することができる。
具体的には、上記のエステル交換率は、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物、更には、それからなる樹脂成形品等について、例えば、核磁気共鳴吸収法等により、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂成分と、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂成分と、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのエステル交換したエステル交換反応物成分の各々のスペクトルの吸収を測定し、その三つのピ−クから、下記に示す式を用いてエステル交換率を求めるものである。
エステル交換率(%)=〔(ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのエステル交換反応物成分)/2×(ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂成分)×(ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂成分)〕×100(%)
なお、上記の核磁気共鳴吸収スペクトルを測定する機種としては、例えば、日本電子株式会社製、機種名、GX−400(400MHz−H1 NMRスペクトル)等を使用して測定することができる。
更に、本発明において、上記のような範囲内においてエステル交換率を調整するためには、上記のポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂の一種ないしそれ以上と、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂の一種ないしそれ以上とを混合し、更に、必要ならば、上記のような第3成分の一種ないしそれ以上を添加し、十分に混合ないし混練してなるブレンド物を使用して押し出し成形加工する際に、押し出し成形直前におけるそのブレンド物の樹脂温度が極めて重要である。
而して、本発明において、押し出し成形直前におけるブレンド物の樹脂温度としては、260〜300℃位、好ましくは、270〜290℃位が望ましい。
上記において、260℃未満、更には、270℃未満であると、樹脂温度が低いために、完全に溶融されないペレット状の状態で成形され、目的とするエステル交換率を3%以上にすることが困難になることから好ましくなく、また、300℃を越えると、更には、290℃を越えると、高温であるため、樹脂の劣化が進み、極限粘度の低下やエステル交換率が30%を越えるため、充分なパ−ル光沢性を維持することがこんなんになることから好ましくないものである。
なお、上記の樹脂温度の測定は、株式会社ダイニスコ製の赤外線樹脂温度センサ−(機種名、MTX935−1、12/36−0−C−0−10−R26)で測定した。
而して、本発明において、具体的には、下記に示す押し出し成形条件で成形することにより、パ−ル光沢を発現することができるものである。
押し出し成形条件
(1).ブレンド物の乾燥
真空乾燥 160℃、4時間
(2).成形温度(℃)
270〜300℃
(3).背圧(Kg/cm2
5〜20Kg/cm2
(4).スクリュ−回転数(rpm)
130〜170rpm
(5).射出時間(sec)
10〜25sec
(6).冷却時間(sec)
40〜60sec
(7).サイクル時間(sec)
50〜80sec
(8).金型温度(℃)
10〜30℃
(9).チルロ−ル温度(℃)
15〜25℃
(10).ライン速度(m/sec)
7〜13m/sec
本発明においては、上記に示すような押し出し成形条件等を調整して押し出し成形加工することにより、エステル交換率を調整することができ、これにより、本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品を製造することができるものである。
なお、上記の押し出し成形条件において、特に、バレル温度等の設定温度を330℃以上に設定すると、エステル交換が促進され、押し出し成形が困難になり好ましくなく、また、上記の押し出し成形条件において、バレル内のブレンド物滞留時間(ホッパ−入り口から射出成形されるまでの時間)が、10min以上となるとエステル交換が促進し、パ−ル光沢性が損なわれて好ましくないものである。
本発明において、本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品が、パ−ル光沢性を発現する理由は、定かではないが、本発明においては、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とからなるブレンド物を射出成形すると、その一部において、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とが、エステル交換反応を起こし、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂の部分と、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂の部分と、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのエステル交換反応物の部分との3成分の部分が混在し、その混在している界面等において、光の透過、反射、屈折等の現象が、各々相違し、これにより光が散乱し、その表面から透視して、パ−ル光沢性を発現し、パ−ル光沢を視認し得るものであると推定されるものである。
而して、本発明において、本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品としては、上記のような押し出し成形加工により、例えば、包装用容器、ボトル(瓶)、玩具、雑貨物、フィルムないしシ−ト、その他等の各種の成形体を製造し、例えば、飲食品、各種の化粧品、洗剤、漂白剤、糊剤、医薬品、その他等を充填包装する包装用容器ないしボトル(瓶)、ヘア−ブラシ、櫛、歯ブラシ、リボン等の雑貨品、各種のプラスチック成形玩具、内装材等の化粧材、包装用材料、その他等に使用することができるものである。
上記の本発明について以下に実施例を挙げて更に具体的に説明する。
ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂として、三井石油化学工業株式会社製、商品名、J125のポリエチレンテレフタレ−ト樹脂(極限粘度、I.V値、0.79)を使用し、また、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂として、三菱化学株式会社製、商品名、NC−900Zのポリエチレンナフタレ−ト樹脂(ポリエチレンナフタレ−ト樹脂92モル%コポリマ−、極限粘度、I.V値、0.60)を使用した。
上記のポリエチレンテレフタレ−ト樹脂とポリエチレンナフタレ−ト樹脂とを、該ポリエチレンナフタレ−ト樹脂が30重量%となるようにブレンドし、次いで、160℃、4時間の乾燥条件で乾燥し、水分率200ppm以下のブレンド物を製造した。
次いで、上記のブレンド物を使用し、押し出し温度280℃、チルロ−ル温度20℃、ライン速度10m/s、ダイ巾300mmの押し出し条件で押し出し加工して、厚さ1mmのシ−トを製造した。
なお、押し出し機の仕様として、フィ−ダ−なし、ギアポンプなし、単軸押し出しで、タッチロ−ル式成形を行うシ−ト引き取り機を使用した。上記で製造したシ−トは、表面全面に均一でムラのないパ−ル光沢を有していた。
上記の実施例1と同様に、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂として、三井石油化学工業株式会社製、商品名、J125のポリエチレンテレフタレ−ト樹脂を使用し、また、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂として、三菱化学株式会社製、商品名、NC−900Zのポリエチレンナフタレ−ト樹脂(ポリエチレンナフタレ−ト樹脂92%コポリマ−)を使用した。
更に、上記のポリエチレンテレフタレ−ト樹脂とポリエチレンナフタレ−ト樹脂とを、該ポリエチレンナフタレ−ト樹脂が30重量%となるようにブレンドし、次いで、160℃、4時間の乾燥条件で乾燥し、水分率200ppm以下のブレンド物を製造した。
次いで、上記のブレンド物を使用し、上記の実施例1に示した押し出し成形条件と同じ条件で押し出し成形して、チュ−ブ容器を押し出し成形した。
上記で製造したチュ−ブ容器は、約0.5mmの肉厚を持ち、チュ−ブ全体にパ−ル光沢を有していた。
また、約1.5倍のバリア−性と375nm以下の紫外線波長を90%カットする性能を示した。
上記の実施例1と同様に、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂として、三井石油化学工業株式会社製、商品名、J125のポリエチレンテレフタレ−ト樹脂を使用し、また、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂として、三菱化学株式会社製、商品名、NC−900Zのポリエチレンナフタレ−ト樹脂(ポリエチレンナフタレ−ト樹脂92%コポリマ−)を使用した。
次に、上記のポリエチレンテレフタレ−ト樹脂とポリエチレンナフタレ−ト樹脂とを、そのブレンド比を別紙の図1に示すように変化させてブレンドし、次いで、160℃、4時間の乾燥条件で乾燥し、水分率200ppm以下の各ブレンド物を製造した。
次いで、上記の各ブレンド物を使用し、上記の実施例1に示した押し出し成形条件と同じ条件で押し出し成形して、各チュ−ブ容器を押し出し成形した。
上記で製造した各チュ−ブ容器は、約0.5mmの肉厚を持ち、チュ−ブ全体にパ−ル光沢を有していた。次に、上記で製造した各チュ−ブ容器について、酸素バリア−性を測定した。上記において、酸素バリア−性は、温度23℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の酸素透過度測定機〔機種名、オクストラン(OXTRAN)〕を使用して測定した。
上記で測定した酸素バリア−性と、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド比との相関関係を示すグラフを図1に示す。
図1より明らかなように、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂のブレンド比が増加するに従って、酸素バリア−性は、向上した。
上記の実施例1と同様に、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂として、三井石油化学工業株式会社製、商品名、J125のポリエチレンテレフタレ−ト樹脂を使用し、また、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂として、三菱化学株式会社製、商品名、NC−900Zのポリエチレンナフタレ−ト樹脂(ポリエチレンナフタレ−ト樹脂92%コポリマ−)を使用した。
次に、上記のポリエチレンテレフタレ−ト樹脂とポリエチレンナフタレ−ト樹脂とを、そのブレンド比を別紙の図2に示すように変化させてブレンドし、次いで、160℃、4時間の乾燥条件で乾燥し、水分率200ppm以下の各ブレンド物を製造した。次いで、上記の各ブレンド物を使用し、上記の実施例1に示した押し出し成形条件と同じ条件で押し出し成形して、各チュ−ブ容器を押し出し成形した。
上記で製造した各チュ−ブ容器は、約0.5mmの肉厚を持ち、チュ−ブ全体にパ−ル光沢を有していた。
次に、上記で製造した各チュ−ブ容器について、紫外線波長遮断性を測定した。
上記において、紫外線波長遮断性は、分光光度計(島津製作所株式会社製、自記分光光度計、機種名、UV−VIS)を使用して測定した。
上記で測定した紫外線波長遮断性と、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド比との相関関係を示すグラフを図2に示す。
図2より明らかなように、ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂のブレンド比が増加するに従って、紫外線波長遮断性は、向上した。
なお、上記の紫外線遮断性は、紫外線を90%以上遮断するものであった。
以上の説明で明らかなように、本発明は、同質の樹脂のブレンド物からなり、かつ、その一部が化学反応を起こして化学結合を生成することにより、パ−ル光沢性を発現することに着目し、まず、少なくとも、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とをブレンドしてブレンド物を生成し、次に、該ブレンド物を原料として、押し出し成形法により押し出し成形して押し出し樹脂成形品を製造するに際し、上記のポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのエステル交換率を、3〜30%以内の範囲内に調整して、種々の形状の押し出し樹脂成形品を成形して、きめ細かで、異方性を有し、乱雲状の変化に富み、極めて装飾性に富む美麗なパ−ル光沢性を発現し、更に、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂との配合割合を変化させることににより、当該押し出し樹脂成形品が、紫外線遮断性、酸素等のガスバリア−性、耐熱性等の諸物性に優れた特性を有し、かつ、高度の熟練性を要することなく、その製造が極めて簡単であり、更に、回収後再利用適性を有するパ−ル光沢を有する樹脂成形品を製造し得ることができるというものである。
本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品について、酸素バリア−性と、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド比との相関関係を示すグラフである。 本発明にかかるパ−ル光沢を有する樹脂成形品について、紫外線波長遮断性と、ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂とポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド比との相関関係を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂と熱可塑性ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物であって、かつ、前者50〜70重量%に対し、後者30〜50重量%の配合割合からなるブレンド物からなり、更に、該ブレンド物を成形原料として押し出し成形法により押し出し成形した押し出し樹脂成形品であって、かつ、上記の樹脂成形品が、上記の熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂と熱可塑性ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのエステル交換率を3〜30%以内の範囲内に調整してなる押し出し樹脂成形品からなり、また、上記の樹脂成形品が、パ−ル光沢性と波長380nm以下の紫外線遮断性とガスバリア−性とを有する押し出し樹脂成形品からなることを特徴とするパ−ル光沢を有する樹脂成形品。
  2. 熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂と熱可塑性ポリエチレンナフタレ−ト系樹脂とのブレンド物に、更に、第3成分をブレンドすることを特徴とする上記の請求項1に記載するパ−ル光沢を有する樹脂成形品。
  3. 第3成分が、カ−ボンブラックであることを特徴とする上記の請求項2に記載するパ−ル光沢を有する樹脂成形品。
  4. 第3成分が、酸化チタンであることを特徴とする上記の請求項2に記載するパ−ル光沢を有する樹脂成形品。
  5. 第3成分が、ポリカ−ボネ−ト系樹脂であることを特徴とする上記の請求項2に記載するパ−ル光沢を有する樹脂成形品。
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