JP2007030479A - 活性エネルギー線硬化樹脂積層体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】室温から高温までの広い温度範囲で3次元加工時の変形に追従し、柔軟性や破断伸度、応力解放時の弾性回復による低収縮率を同時に兼ね備え、各種基材に対応可能な意匠性ないし保護被膜や、注型重合法による成型品、立体造形物の形成に有用な活性エネルギー線硬化樹脂積層体を提供する。
【解決手段】活性エネルギー線硬化した樹脂層を2層以上含有する積層体において、23℃における破断伸度が80%以上であり、かつ80℃における50%伸張時の強度が5MPa以上であって、さらに80℃における破断伸度が80%以上であるか;少なくとも、23℃における破断伸度が80%以上である第1の樹脂層と、80℃における50%伸張時の強度が5MPa以上であり、かつ80℃における破断伸度が80%以上である第2の樹脂層とを含有する;活性エネルギー線硬化樹脂積層体。
【解決手段】活性エネルギー線硬化した樹脂層を2層以上含有する積層体において、23℃における破断伸度が80%以上であり、かつ80℃における50%伸張時の強度が5MPa以上であって、さらに80℃における破断伸度が80%以上であるか;少なくとも、23℃における破断伸度が80%以上である第1の樹脂層と、80℃における50%伸張時の強度が5MPa以上であり、かつ80℃における破断伸度が80%以上である第2の樹脂層とを含有する;活性エネルギー線硬化樹脂積層体。
Description
本発明は、後加工適性に優れた力学的特性を有する活性エネルギー線硬化樹脂積層体に関する。詳しくは、各種の基材上に、優れた意匠性を付与する、もしくは保護機能を有する皮膜を形成させる、あるいは注型重合法により優れた機械的強度を有する成型品を作成する、ための活性エネルギー線硬化樹脂積層体に関する。本発明はまた、このような活性エネルギー線硬化樹脂積層体の製造方法に関する。
従来、ラジカル重合型の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、活性エネルギー線の照射によって短時間で硬化し、耐擦傷性、耐薬品性、耐汚染性等に優れた皮膜や、成型品を提供することから、各種表面加工分野および注型成型品用途に広く用いられている。
活性エネルギー線硬化による表面加工の方法としては、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、3次元性成型部品に対して塗装等で塗工した後に、紫外線や電子線等を照射することにより硬化させて加飾層等を形成する方法が一般的である(特許文献1:特開昭61−220949号公報)。しかし、このように、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を成型部品に対して塗工した後に活性エネルギー線を照射する方法では、液状の活性エネルギー線硬化性組成物の塗工適性や硬化性が悪く、作業効率が悪いといった問題があった。
この問題を解消するため、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させて予め樹脂シートを作成し、または表面加工処理を施した後に、室温または加熱条件下で3次元加工を施す方法がある。ただし、この場合には、活性エネルギー線硬化樹脂シートに3次元加工時の変形に追従する柔軟性と伸度が必要となる。
例えば、このような方法として、雰囲気温度60〜80℃における引張伸び率が5〜75%であることを特徴とする化粧シートを用いる方法が開示されている(特許文献2:特開平7−101005号公報)。しかし、この方法で硬化物の柔軟性や伸度を向上させた場合には、室温における伸度が低下し、成型温度範囲が限られる上、得られる硬化物の伸度が未だ低いという問題があった。
また、25℃において厚さ100μmの膜が1kg/cm以上の破断強度と130%以上の破断伸びを持つことを特徴とする加飾シート成型物を用いる方法が開示されている(特許文献3:特開2003−326591号公報)。しかし、この方法では25℃を超える加熱条件下における伸度が低下するとともに、耐熱性が低下し、更には加熱時に樹脂シートのゴム弾性が高まることにより、3次元加工後の樹脂シートの弾性回復が起こり、収縮を発生するという問題があった。
一方、樹脂シートに所望の物性を付与するため、2層以上の積層体とする方法が知られている。このような方法として、基材フィルム上に2層以上の層を具備し、その当該層の塗膜のガラス転移温度を下層より上層の順に従い高くすることにより、硬化収縮を緩和する方法が開示されている(特許文献4:特開2004−314496号公報)。しかしながらこの技術は3次元加工を目的としておらず、伸度の面で問題があった。
特開昭61−220949号公報
特開平7−101005号公報
特開2003−326591号公報
特開2004−314496号公報
本発明は、室温から高温までの広い温度範囲で3次元加工時の変形に追従し、柔軟性や破断伸度、応力解放時の弾性回復による低収縮率を同時に兼ね備え、各種基材に対応可能な意匠性ないし保護被膜や、注型重合法による成型品、立体造形物の形成に有用な活性エネルギー線硬化樹脂積層体およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、活性エネルギー線硬化した樹脂層を2層以上含有する積層体において、所定の物性を有するものであれば、室温から高温までの広い温度範囲で3次元加工時の変形に追従し、柔軟性や破断伸度、応力解放時の弾性回復による低収縮率を同時に兼ね備え、各種基材に対応可能な意匠性ないし保護被膜や、注型重合法による成型品、立体造形物を実現し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下を要旨とするものである。
即ち、本発明は以下を要旨とするものである。
[1] 活性エネルギー線硬化した樹脂層を2層以上含有する積層体において、23℃における破断伸度が80%以上であり、かつ80℃における50%伸張時の強度が5MPa以上であって、80℃における破断伸度が80%以上であることを特徴とする活性エネルギー線硬化樹脂積層体。
[2] 活性エネルギー線硬化した樹脂層を2層以上含有する積層体において、少なくとも、23℃における破断伸度が80%以上である第1の樹脂層と、80℃における50%伸張時の強度が5MPa以上であり、かつ80℃における破断伸度が80%以上である第2の樹脂層とを含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化樹脂積層体。
[3] 積層体全体の厚みが5μm〜2000μmである[1]または[2]に記載の活性エネルギー線硬化樹脂積層体。
[4] 積層体を80℃で80%伸張し、応力を開放した後に、伸張前の該積層体に対して5%以上の伸張変形率を保つ[1]〜[3]に記載の活性エネルギー線硬化樹脂積層体。
[5] 活性エネルギー線硬化した樹脂層として、それぞれウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーを含有する組成物の硬化物層を有する[1]〜[4]に記載の活性エネルギー線硬化樹脂積層体。
[6] ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーが、(a−1)有機ジイソシアネートと、(a−2)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと、(a−3)ポリエーテルグリコール、ポリエステルグリコール、ポリエーテルエステルグリコールおよびポリカーボネートグリコールよりなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子グリコールおよび/または(a−4)炭素数2〜12の短鎖グリコールとの反応によって得られるものである[5]に記載の活性エネルギー線硬化樹脂積層体。
[7] 活性エネルギー線硬化性を有する2種以上の組成物を未硬化の状態で積層し、その後に活性エネルギー線を照射して硬化させることを特徴とする[1]〜[6]に記載の活性エネルギー線硬化樹脂積層体の製造方法。
本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体は、室温から高温までの広い温度範囲で3次元加工時の変形に追従し、柔軟性や破断伸度、応力解放時の弾性回復による低収縮率を同時に兼ね備えるため、この積層体を用いて、各種の基材上に優れた意匠性を付与したり、良好な保護機能を有する皮膜を形成したりすることができる。よって、本発明の積層体は塗装代替用フィルムとして用いることが出来、例えば内装・外装用の建装材や自動車などの各種部材などに有効に適用することが可能である。
以下に本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体およびその製造方法の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、これらの内容に特定はされない。
[活性エネルギー線硬化樹脂積層体]
本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体は、活性エネルギー線により硬化された樹脂層を2層以上含有する積層体であり、次の(1)または(2)の条件を満たすものである。
(1)23℃における破断伸度が80%以上であり、かつ80℃における50%伸張時の強度が5MPa以上であって、さらに80℃における破断伸度が80%以上である。
(2)少なくとも、23℃における破断伸度が80%以上である第1の樹脂層(以下「樹脂層(I)」と称す。)と、80℃における50%伸張時の強度が5MPa以上であり、かつ80℃における破断伸度が80%以上である第2の樹脂層(以下「樹脂層(II)」と称す。)とを含有する。
本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体は、活性エネルギー線により硬化された樹脂層を2層以上含有する積層体であり、次の(1)または(2)の条件を満たすものである。
(1)23℃における破断伸度が80%以上であり、かつ80℃における50%伸張時の強度が5MPa以上であって、さらに80℃における破断伸度が80%以上である。
(2)少なくとも、23℃における破断伸度が80%以上である第1の樹脂層(以下「樹脂層(I)」と称す。)と、80℃における50%伸張時の強度が5MPa以上であり、かつ80℃における破断伸度が80%以上である第2の樹脂層(以下「樹脂層(II)」と称す。)とを含有する。
上記(1)の条件を満たす積層体において、23℃における破断伸度は好ましくは90%以上、更に好ましくは100%以上である。この値が小さすぎると、室温における3次元加工時の変形追従性や柔軟性に劣る傾向にある。また、80℃における50%伸張時の強度の下限は好ましくは6MPa以上、より好ましくは7MPa以上であり、上限は好ましくは60MPa以下、より好ましくは50MPa以下である。この値が小さすぎると3次元加工後の積層体の弾性回復が起こり、収縮を発生する傾向にあり、大きすぎると3次元加工時の変形追従性や柔軟性に劣る傾向にある。更に、80℃における破断伸度は好ましくは90%以上、更に好ましくは100%以上である。この値が小さすぎると高温における3次元加工時の変形追従性や柔軟性に劣る傾向にある。
また、上記(2)の条件を満たす積層体において、樹脂層(I)の23℃における破断伸度は好ましくは90%以上、更に好ましくは100%以上である。この値が小さすぎると、室温における3次元加工時の変形追従性や柔軟性に劣る傾向にある。また、樹脂層(II)の80℃における50%伸張時の強度の下限は好ましくは6MPa以上、より好ましくは7MPa以上であり、上限は好ましくは60MPa以下、より好ましくは50MPa以下である。この値が小さすぎると3次元加工後の積層体の弾性回復が起こり、収縮を発生する傾向にあり、大きすぎると3次元加工時の変形追従性や柔軟性に劣る傾向にある。また、80℃における破断伸度は好ましくは90%以上、更に好ましくは100%以上である。破断伸度が小さすぎると高温における3次元加工時の変形追従性や柔軟性に劣る傾向にある。
本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体は、活性エネルギー線硬化後において、上述のような特定の物性を有する、2層以上の樹脂層の積層体である。ここで積層体とは3次元加工する際に使用する積層体の全体をさし、具体的には上述の樹脂層(I)と樹脂層(II)とを含む積層体であって、3次元成型前や成型後に剥離される、表面に平滑性やエンボスを与えるための剥離用フィルム、キャリアフィルム等は本発明の積層体に含まない。
本発明の積層体の厚み(積層体全体の厚み)は、目的とされる用途に応じて適宜決められるが、好ましくは下限値が5μm以上、より好ましくは10μm以上、更に好ましくは50μm以上、特に好ましくは70μm以上である。また、厚みの上限値は好ましくは2000μm以下、より好ましくは1000μm以下、更に好ましくは500μm以下、特に好ましくは200μm以下である。積層体の厚みが薄すぎると3次元成型後の意匠性や機能性の発現に劣る傾向にあり、厚すぎると3次元成型が困難になる傾向にある。
前述の樹脂層(I)および(II)の厚みは、それぞれ、好ましくは下限値が1μm以上、より好ましくは5μm以上、更に好ましくは10μm以上である。また、上限値は好ましくは2000μm以下、より好ましくは1000μm以下、更に好ましくは500μm以下である。
また、本発明の積層体における各層の厚みは、積層体を構成する層のうち最も薄い層と最も厚い層の比率が好ましくは1:99〜99:1である。この範囲を超えると、厚い層の物性が支配的となり、本発明の目的が達成されない場合がある。
また、本発明の積層体は80℃で80%伸張し、応力を開放した後に伸張前の積層体に対して5%以上の伸張変形率を保つことが好ましい。なお、この伸張変形率の値は、80℃の雰囲気下、10mm/minの速度で積層体を80%まで伸張後、保持時間なしで応力を開放し、80℃の雰囲気下を保った状態で10min以内に測定した値である。伸張変形率は、より好ましくは10%以上、更に好ましくは30%以上である。この伸張変形率が5%未満では、3次元加工時の変形追従性や柔軟性に劣る傾向にある。
なお、前記の樹脂層(I)と樹脂層(II)とを有する積層体の場合、その使用形態において、いずれの樹脂層が下層側(例えば基材への接着面側)で、いずれの樹脂層が表面側であっても良いが、成形時に曲率や伸び率の大きい層に、より優れた柔軟性が求められることから、凹型成型であれば樹脂層(I)が下層側で樹脂層(II)が上層側であることが好ましく、凸型成型であれば樹脂層(I)が上層側で樹脂層(II)が下層側であることが好ましい。また、表面の耐汚染性等の表面機能が求められる場合は、所望の機能に優れた樹脂層を上層側にすることが好ましい。
以下に本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体を構成する樹脂成分について詳細に説明する。
なお、本発明において「(メタ)アクリル酸」は「アクリル酸および/またはメタクリル酸」を、「(メタ)アクリレート」は「アクリレートおよび/またはメタクリレート」を、「(メタ)アクリロイルオキシ基」は「アクリロイルオキシ基および/またはメタクリロイルオキシ基」をそれぞれ意味する。
本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体を構成する、活性エネルギー線硬化した樹脂層は、ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)と、必要に応じて反応性希釈モノマー(B)とを含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物層であることが好ましい。
{ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)}
ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)は、分子内に、2個のラジカル重合性(メタ)アクリロイルオキシ基と少なくとも2個のウレタン結合を有する化合物であり、このようなウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)を含む活性エネルギー線硬化性組成物を活性エネルギー線の照射により硬化させることにより、バランスの取れた引張強度、および優れた引張伸度を有する被膜或いは成型品を得ることができる。
ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)は、分子内に、2個のラジカル重合性(メタ)アクリロイルオキシ基と少なくとも2個のウレタン結合を有する化合物であり、このようなウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)を含む活性エネルギー線硬化性組成物を活性エネルギー線の照射により硬化させることにより、バランスの取れた引張強度、および優れた引張伸度を有する被膜或いは成型品を得ることができる。
ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)は、好ましくは、
(a−1)有機ジイソシアネートと、
(a−2)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと、
(a−3)ポリエーテルグリコール、ポリエステルグリコール、ポリエーテルエステルグリコールおよびポリカーボネートグリコールよりなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子グリコールおよび/または(a−4)炭素数2〜12の短鎖グリコールと
の反応によって得られる。
(a−1)有機ジイソシアネートと、
(a−2)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと、
(a−3)ポリエーテルグリコール、ポリエステルグリコール、ポリエーテルエステルグリコールおよびポリカーボネートグリコールよりなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子グリコールおよび/または(a−4)炭素数2〜12の短鎖グリコールと
の反応によって得られる。
〈(a−1)有機ジイソシアネート〉
(a−1)成分である有機ジイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンメチルエステルジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(H12MDI)、ω,ω′−ジイソシアネートジメチルシクロヘキサン等の脂環族ジイソシアネート;キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート;p−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、トリジンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;等およびこれらの2種類以上の混合物が挙げられる。中でも、耐候性を要求される用途で好ましいのはIPDI、H12MDIであり、機械的強度が求められる場合にはTDI、MDIが好ましい。
(a−1)成分である有機ジイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンメチルエステルジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(H12MDI)、ω,ω′−ジイソシアネートジメチルシクロヘキサン等の脂環族ジイソシアネート;キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート;p−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、トリジンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;等およびこれらの2種類以上の混合物が挙げられる。中でも、耐候性を要求される用途で好ましいのはIPDI、H12MDIであり、機械的強度が求められる場合にはTDI、MDIが好ましい。
〈(a−2)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート〉
(a−2)成分であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートは、分子末端に有機ジイソシアネートに由来するイソシアネート基と反応することによってラジカル反応性を付与する作用を有し、その具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとカプロラクトンの付加物、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートとカプロラクトンの付加物が挙げられ、これらは、1種を単独で、または2種以上を併用して用いることができるが、上記した中でも2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
(a−2)成分であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートは、分子末端に有機ジイソシアネートに由来するイソシアネート基と反応することによってラジカル反応性を付与する作用を有し、その具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとカプロラクトンの付加物、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートとカプロラクトンの付加物が挙げられ、これらは、1種を単独で、または2種以上を併用して用いることができるが、上記した中でも2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
〈(a−3)高分子グリコール〉
(a−3)成分である高分子グリコールとしては、ポリエーテルグリコール、ポリエステルグリコール、ポリエーテルエステルグリコール、ポリカーボネートグリコール等が挙げられ、これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
(a−3)成分である高分子グリコールとしては、ポリエーテルグリコール、ポリエステルグリコール、ポリエーテルエステルグリコール、ポリカーボネートグリコール等が挙げられ、これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
ポリエーテルグリコールとしては環状エーテルを開環重合して得られるもの、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
ポリエステルグリコールとしては、ジカルボン酸(コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸等の1種または2種以上)またはその無水物と、低分子量ジオール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリテトラメチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン等の1種または2種以上)との重縮合によって得られるもの、例えばポリエチレンアジペート、ポリプロピレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリブチレンセバケート等;低分子量ジオールへのラクトンの開環重合によって得られるもの、例えばポリカプロラクトン、ポリメチルバレロラクトン等;が挙げられる。
ポリエーテルエステルグリコールとしては、ポリエステルグリコールに環状エーテルを開環重合したもの、ポリエーテルグリコールとジカルボン酸とを重縮合したもの、例えばポリ(ポリテトラメチレンエーテル)アジペート等が挙げられる。
ポリカーボネートグリコールとしては低分子量ジオールとアルキレンカーボネートまたはジアルキルカーボネートとから脱グリコールまたは脱アルコールによって得られるポリブチレンカーボネート、ポリヘキサメチレンカーボネート、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレン)カーボネート等およびこれらの共重合体が挙げられる。
これらの中で、耐候性が要求される用途で好ましいのはポリカーボネートグリコールである。
これらの高分子グリコールの水酸基価換算の分子量は下限値が通常200以上、好ましくは500以上であり、上限値が通常10000以下、好ましくは7000以下、更に好ましくは5000以下である。高分子グリコールの分子量が小さすぎると得られる活性エネルギー線硬化樹脂層の柔軟性に乏しく、大きすぎると活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度が著しく増加し、作業性が低下する傾向がある。
なお、本発明の効果に影響を及ぼさない範囲内で、上記高分子グリコールと併用して、ポリオレフィンポリオール、シリコンポリオール等のポリオールを用いることもできる。ポリオレフィンポリオールとしてはポリブタジエンポリオール、水添ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等が挙げられる。シリコンポリオールとしてはポリジメチルシロキサンポリオール等が挙げられる。
〈(a−4)短鎖グリコール〉
(a−4)成分である短鎖グリコールとしては、炭素数2〜12の短鎖グリコールが用いられる。具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリテトラメチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール等の脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ジオール;ビスヒドロキシエトキシベンゼン、ビスヒドロキシエチルテレフタレート、ビスフェノール−A等の芳香族系ジオール;N−メチルジエタノールアミン等のジアルカノールアミン;等およびこれらの2種類以上の混合物が挙げられる。
(a−4)成分である短鎖グリコールとしては、炭素数2〜12の短鎖グリコールが用いられる。具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリテトラメチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール等の脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ジオール;ビスヒドロキシエトキシベンゼン、ビスヒドロキシエチルテレフタレート、ビスフェノール−A等の芳香族系ジオール;N−メチルジエタノールアミン等のジアルカノールアミン;等およびこれらの2種類以上の混合物が挙げられる。
なお、本発明の効果に影響を及ぼさない範囲内で、上記短鎖グリコールと併用して、トリメチロールプロパン、グリセリン等のポリオール類を用いることもできる。
〈ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)の製造方法〉
ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)の製造方法としては、活性エネルギー線硬化樹脂積層体を実現するために、
(1) (a−1)有機ジイソシアネートと(a−3)高分子グリコールおよび/または(a−4)短鎖グリコールとをNCO過剰の条件下で反応させて得られたイソシアネート末端ウレタンプレポリマーと、(a−2)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとを反応させるプレポリマー法
(2) 全ての構成成分を同時に一括添加して反応させるワンショット法
(3) (a−1)有機ジイソシアネートと(a−2)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとを先に反応させ、分子中に(メタ)アクリロイル基とイソシアネート基とを同時に有するウレタン(メタ)アクリレートプレポリマーを合成した後、(a−3)高分子グリコール、および/または(a−4)短鎖グリコールと反応させる方法
等が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)の製造方法としては、活性エネルギー線硬化樹脂積層体を実現するために、
(1) (a−1)有機ジイソシアネートと(a−3)高分子グリコールおよび/または(a−4)短鎖グリコールとをNCO過剰の条件下で反応させて得られたイソシアネート末端ウレタンプレポリマーと、(a−2)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとを反応させるプレポリマー法
(2) 全ての構成成分を同時に一括添加して反応させるワンショット法
(3) (a−1)有機ジイソシアネートと(a−2)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとを先に反応させ、分子中に(メタ)アクリロイル基とイソシアネート基とを同時に有するウレタン(メタ)アクリレートプレポリマーを合成した後、(a−3)高分子グリコール、および/または(a−4)短鎖グリコールと反応させる方法
等が挙げられる。
〈ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)の平均架橋点間分子量とハードセグメント含有量〉
前述の(1),(2)の条件、特に前述の(2)の条件を満たす活性エネルギー線硬化樹脂積層体のウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)の構成は、主に平均架橋点間分子量(末端アクリレート基間の分子量、すなわちウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーの設計分子量)とハードセグメント含有量(設計分子量から高分子グリコール分の分子量を引いた値を設計分子量で除した値の百分率(重量%))には、以下のような好適範囲が存在する。
前述の(1),(2)の条件、特に前述の(2)の条件を満たす活性エネルギー線硬化樹脂積層体のウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)の構成は、主に平均架橋点間分子量(末端アクリレート基間の分子量、すなわちウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーの設計分子量)とハードセグメント含有量(設計分子量から高分子グリコール分の分子量を引いた値を設計分子量で除した値の百分率(重量%))には、以下のような好適範囲が存在する。
即ち、23℃における破断伸度が80%以上である樹脂層(I)を得るためには、樹脂層(I)に含まれるウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)の平均架橋点間分子量は1000〜100000であることが好ましい。ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)の平均架橋点間分子量が小さすぎると本発明に該当する23℃で80%以上の破断伸度が得られない場合があり、また、大きすぎると活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度が高くなり、塗布が困難となる場合がある。また、このウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)のハードセグメント含有量は60重量%以下が好ましい。ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)のハードセグメント含有量が大きすぎると凝集力が高まり、23℃で80%以上の破断伸度が得られない場合がある。
また、80℃における50%伸張時の強度が5MPa以上、破断伸度が80%以上である樹脂層(II)を得るためには、樹脂層(II)に含まれるウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)の平均架橋点間分子量は2000〜5000が好ましい。ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)の平均架橋点間分子量が小さすぎると本発明に該当する80℃で80%以上の破断伸度が得られない場合があり、大きすぎると50%伸張時に5MPa以上の強度が得られない場合がある。また、このウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)のハードセグメント含有量は40〜100重量%が好ましい。ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)のハードセグメント量が小さすぎると50%伸張時に5MPa以上の強度が得られない場合がある。
その他、前述の(1)または(2)の条件は、樹脂層を形成する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の後述の反応性希釈モノマーの構造、配合比率(重量比)を種々変更することによっても、実現することができる。
〈反応性希釈モノマー(B)〉
本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体の樹脂層を形成する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、必要に応じて反応性希釈モノマー(B)を含有してもよい。この反応性希釈モノマー(B)としては、具体的にはビニルエーテル類、モノ(メタ)アクリレート類、モノ(メタ)アクリルアミド類、ジ(メタ)アクリレート類、トリ(メタ)アクリレート類、テトラ(メタ)アクリレート類などが挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体の樹脂層を形成する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、必要に応じて反応性希釈モノマー(B)を含有してもよい。この反応性希釈モノマー(B)としては、具体的にはビニルエーテル類、モノ(メタ)アクリレート類、モノ(メタ)アクリルアミド類、ジ(メタ)アクリレート類、トリ(メタ)アクリレート類、テトラ(メタ)アクリレート類などが挙げられる。
反応性希釈モノマー(B)は、主に高粘性であるウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)の物性低下を抑えつつ活性エネルギー線硬化性樹脂組成物全体の粘度を低下させる目的で使用される。
反応性希釈モノマー(B)の具体例としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、α−クロロスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル系モノマー類;酢酸ビニル、酪酸ビニル、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アジピン酸ジビニル等のビニルエステルモノマー類;エチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類;ジアリルフタレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、アリルグリシジルエーテル等のアリル化合物類;アクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミド、 N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、メチレンビスアクリルアミド等のアクリルアミド類;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸モルフォリル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカン、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸フェニル等のモノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール(n=5〜14)、ジ(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール(n=5〜14)、ジ(メタ)アクリル酸1,3−ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,4−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ポリブチレングリコール(n=3〜16)、ジ(メタ)アクリル酸ポリ(1−メチルブチレングリコール)(n=5〜20)、ジ(メタ)アクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,9−ノナンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ネオペンチルグリコール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、ジシクロペンタンジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシプロピル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリオキシプロピル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド付加ビルフェノールFジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFエポキシジ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレート類等が挙げられる。
N,N−ジメチルアクリルアミド、 N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、メチレンビスアクリルアミド等のアクリルアミド類;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸モルフォリル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカン、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸フェニル等のモノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール(n=5〜14)、ジ(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール(n=5〜14)、ジ(メタ)アクリル酸1,3−ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,4−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ポリブチレングリコール(n=3〜16)、ジ(メタ)アクリル酸ポリ(1−メチルブチレングリコール)(n=5〜20)、ジ(メタ)アクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,9−ノナンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ネオペンチルグリコール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、ジシクロペンタンジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシプロピル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリオキシプロピル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド付加ビルフェノールFジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFエポキシジ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレート類等が挙げられる。
これらの反応性希釈モノマー(B)は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
上記した中でも本発明において、特に好ましい反応性希釈モノマー(B)成分としては、例えば、N−ビニルホルムアミド等のビニルエステルモノマー類、アクリロイルモルホリン、メタクリロイルモリフォリン、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカン、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等の分子内に環構造を有するモノ(メタ)アクリレート、
N,N−ジメチルアクリルアミド等のモノ(メタ)アクリルアミド類等のモノエチレン性不飽和単量体が挙げられる。
N,N−ジメチルアクリルアミド等のモノ(メタ)アクリルアミド類等のモノエチレン性不飽和単量体が挙げられる。
{活性エネルギー線硬化性樹脂組成物}
〈(A)成分と(B)成分の割合〉
本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体の樹脂層を形成するための活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(なお、本発明において、「活性エネルギー線硬化性樹脂組成物」とは活性エネルギー線による硬化前の組成物を指す。)に含まれるウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)(以下「(A)成分と称す場合がある。」)と必要に応じて添加される反応性希釈モノマー(B)(以下「(B)成分と称す場合がある。」)との割合は、これら(A)成分と(B)成分との合計に対して、ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)が、下限値が通常40重量部以上、好ましくは50重量部以上であり、上限値が通常100重量部以下、好ましくは90重量部以下、より好ましくは70重量部以下の範囲である。(A)成分が少なすぎると硬化不良を生じ、また多すぎると活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度が高くなり、塗工作業性が低下する傾向がある。
〈(A)成分と(B)成分の割合〉
本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体の樹脂層を形成するための活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(なお、本発明において、「活性エネルギー線硬化性樹脂組成物」とは活性エネルギー線による硬化前の組成物を指す。)に含まれるウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)(以下「(A)成分と称す場合がある。」)と必要に応じて添加される反応性希釈モノマー(B)(以下「(B)成分と称す場合がある。」)との割合は、これら(A)成分と(B)成分との合計に対して、ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)が、下限値が通常40重量部以上、好ましくは50重量部以上であり、上限値が通常100重量部以下、好ましくは90重量部以下、より好ましくは70重量部以下の範囲である。(A)成分が少なすぎると硬化不良を生じ、また多すぎると活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度が高くなり、塗工作業性が低下する傾向がある。
〈光重合開始剤〉
本発明の目的を妨げない範囲において、本発明に係る活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、活性エネルギー線による硬化のために光重合開始剤を添加することができる。
本発明の目的を妨げない範囲において、本発明に係る活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、活性エネルギー線による硬化のために光重合開始剤を添加することができる。
光重合開始剤の具体例としては、例えば、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチルオルソベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノンや、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン類;ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド類、メチルベンゾイルホルメート、1,7−ビスアクリジニルヘプタン、9−フェニルアクリジン等が挙げられる。
また、ラジカル重合性化合物として、ラジカル重合性の基と共にエポキシ基などのカチオン重合性の基を有する化合物を用いる場合は、上記した光ラジカル重合開始剤と共に光カチオン重合開始剤を併用してもよく、その場合の光カチオン重合開始剤の種類も特に制限されず、従来既知のものを使用することができる。
これらの光重合開始剤は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
光重合開始剤は、(A)成分および必要に応じて添加される(B)成分の合計100重量部に対して、下限値が好ましくは0.05重量部以上、特に好ましくは0.1重量部以上であり、上限値が好ましくは10重量部以下、特に好ましくは5重量部以下の範囲で配合される。光重合開始剤の添加量が少なすぎると、活性エネルギー線種によっては光硬化性が極端に低下し、実質的に工業生産に適さない。また多すぎると照射光量が小さい場合に、硬化させた被膜に臭気が残るおそれがある。
なお、活性エネルギー線として電子線を用いる場合には、通常、上記光重合開始剤を添加しない方が好ましい。
また、赤外線、可視光線、紫外線を用いる場合には、通常、上記光重合開始剤を添加するのが好ましい。
また、赤外線、可視光線、紫外線を用いる場合には、通常、上記光重合開始剤を添加するのが好ましい。
〈光増感剤〉
本発明に係る活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸アミル、4−ジメチルアミノアセトフェノン等公知の光増感剤を添加することもできる。
本発明に係る活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸アミル、4−ジメチルアミノアセトフェノン等公知の光増感剤を添加することもできる。
〈その他の成分〉
本発明に係る活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、炭酸カルシウム、シリカ、雲母等の無機フィラー、鉄、鉛等の金属フィラー、顔料や染料等の着色剤、その他、離型剤、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、難燃助剤、重合禁止剤、充填剤、シランカップリング剤等、公知の添加剤を用途に応じて適宜添加することができる。
本発明に係る活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、炭酸カルシウム、シリカ、雲母等の無機フィラー、鉄、鉛等の金属フィラー、顔料や染料等の着色剤、その他、離型剤、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、難燃助剤、重合禁止剤、充填剤、シランカップリング剤等、公知の添加剤を用途に応じて適宜添加することができる。
〈活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度〉
本発明に係る活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度は、用途や使用態様などに応じて調節し得るが、一般に、回転式E型粘度計を用いて測定したときに、25℃または40℃のいずれかにおいて、その粘度が10〜100000mPa・s程度であることが、取り扱い性、塗工性、成形性、立体造形性などの点から好ましく、100〜50000mPa・s程度であるのがより好ましい。
本発明に係る活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度は、用途や使用態様などに応じて調節し得るが、一般に、回転式E型粘度計を用いて測定したときに、25℃または40℃のいずれかにおいて、その粘度が10〜100000mPa・s程度であることが、取り扱い性、塗工性、成形性、立体造形性などの点から好ましく、100〜50000mPa・s程度であるのがより好ましい。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度の調節は、(A)成分および(B)成分の種類とそれらの配合割合の調節などによって行うことができる。
また、コーティング方式によっては活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の固形分を有機溶剤で希釈して粘度を低減することも可能である。この場合の好ましい溶剤としては、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられ、通常、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の固形分100重量部に対して200重量部未満で使用可能である。
{活性エネルギー線硬化樹脂積層体の製造方法}
上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いて、本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体を製造する方法としては、
(i) 全層を未硬化の状態で積層形成した後に活性エネルギー線で硬化させる方法
(ii) 下層を形成して活性エネルギー線にて硬化した後、あるいは半硬化させた後に、上層を形成し、再度活性エネルギー線で硬化する方法
(iii) それぞれの層を離型フィルムやベースフィルムに形成した後、未硬化あるいは半硬化の状態で層同士を貼りあわせ、その後、活性エネルギー線で硬化させる方法
など公知の方法を適用可能であるが、層間の密着性を高めるためには、未硬化の状態で積層した後に活性エネルギー線で硬化させる方法が好ましい。未硬化の状態で積層する方法としては、下層を活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の塗布により形成した後この下層上に上層を重ねて活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の塗布により形成する逐次塗布や、多重スリットから同時に2層以上の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を吐出させて重ねて塗布する同時多層塗布など公知の方法を適用可能であるが、この限りではない。
上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いて、本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体を製造する方法としては、
(i) 全層を未硬化の状態で積層形成した後に活性エネルギー線で硬化させる方法
(ii) 下層を形成して活性エネルギー線にて硬化した後、あるいは半硬化させた後に、上層を形成し、再度活性エネルギー線で硬化する方法
(iii) それぞれの層を離型フィルムやベースフィルムに形成した後、未硬化あるいは半硬化の状態で層同士を貼りあわせ、その後、活性エネルギー線で硬化させる方法
など公知の方法を適用可能であるが、層間の密着性を高めるためには、未硬化の状態で積層した後に活性エネルギー線で硬化させる方法が好ましい。未硬化の状態で積層する方法としては、下層を活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の塗布により形成した後この下層上に上層を重ねて活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の塗布により形成する逐次塗布や、多重スリットから同時に2層以上の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を吐出させて重ねて塗布する同時多層塗布など公知の方法を適用可能であるが、この限りではない。
本発明に係る活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の塗工方法としては、バーコーター法、アプリケーター法、カーテンフローコーター法、ロールコーター法、スプレー法、グラビアコーター法、コンマコーター法、リバースロールコーター法、リップコーター法、ダイコーター法、スロットダイコーター法、エアーナイフコーター法、ディップコーター法等、公知の方法を適用可能である。
また、この活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の塗膜を硬化させて本発明の積層体を製造する際に使用する活性エネルギー線としては、赤外線、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等が使用可能である。装置コストや生産性の観点から電子線または紫外線を利用することが好ましく、光源としては、電子線照射装置、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、Arレーザー、He−Cdレーザー、固体レーザー、キセノンランプ、高周波誘導水銀ランプ、太陽光等が適している。
活性エネルギー線の照射量は、用いる活性エネルギー線により異なり、電子線照射で硬化させる場合には、その照射量は1〜10Mradであることが好ましい。また、紫外線照射の場合は、その照射量は50〜1000mJ/cm2であることが好ましい。
硬化時の雰囲気は、空気、窒素、あるいはアルゴン等の不活性ガス中、或いはフィルムやガラス等と金属金型との間の密閉空間のいずれでもよい。
なお、本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体は、その要旨を超えない範囲で、前述の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物成分以外の他の添加剤を加えることによって前述の物性を示すものであっても良い。
さらには、本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体は、他の材料が積層された構造であっても良く、具体的には例えばポリエステル、ポリオレフィン、ナイロン、ポリカーボネート、(メタ)アクリル樹脂など種々のプラスチックや金属などと積層されたものであっても良い。
{活性エネルギー線硬化樹脂積層体の使用方法}
本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体は、例えば、次のようにして用いることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体は、例えば、次のようにして用いることができる。
〈1〉本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体をウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、エポキシ系接着剤等により基材に接着する。
この場合、基材としては、アルミニウム、鉄、ブリキ、トタン、亜鉛鋼板等の金属や合金、ポリエステル、ポリカーボネート、ABS、ポリスチレン、塩化ビニル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ナイロン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等のプラスチック、ガラス、セラミック、木材、紙、布、ゴム等よりなるものが挙げられる。
このような使用形態により、基材表面に塗装代替の意匠膜又は保護膜を形成することができる。
この場合、基材としては、アルミニウム、鉄、ブリキ、トタン、亜鉛鋼板等の金属や合金、ポリエステル、ポリカーボネート、ABS、ポリスチレン、塩化ビニル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ナイロン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等のプラスチック、ガラス、セラミック、木材、紙、布、ゴム等よりなるものが挙げられる。
このような使用形態により、基材表面に塗装代替の意匠膜又は保護膜を形成することができる。
〈2〉本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体に必要に応じて裏面に上記に記載の接着剤を塗布した後、金型の型面に配置し、樹脂を射出成型する。
これにより、本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体が一体化された成型品を得ることができる。
これにより、本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体が一体化された成型品を得ることができる。
〈3〉本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体に必要に応じて裏面に上記に記載の接着剤を塗布した後、金型に設置し、真空成型、圧空成型、真空圧空成型等で積層体を成型する。その後、成型された積層体の裏面に樹脂を射出する。
これにより、本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体が一体化された成型品を得ることができる。
これにより、本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体が一体化された成型品を得ることができる。
〈4〉本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体の裏面に上記に記載の接着剤を塗布し、基材に貼り合わせた後に、プレス機等を用いて成型することにより本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体が一体化された成型品を得ることができる。
〈5〉本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体を、予め成型した基材に貼り合わせる。これにより、本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体が一体化された成型品を得ることができる。
いずれの場合においても、本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体には、基材への接着面側に接着強度向上のためのエンボス加工が施されていても良く、また、表面側には意匠性付与のための着色や凹凸加工が施されていても良い。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明の具体的態様を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの実施例によって限定されるものではない。なお、以下において、「部」は「重量部」を意味する。
〈合成例1〉
攪拌器、還流冷却器、滴下漏斗、温度計を取り付けた4ツ口フラスコ中にイソホロンジイソシアネート666.9部を仕込み、50℃に加熱し、攪拌しながら、加熱したポリカーボネートジグリコール(クラレポリオールC−1090、分子量1000、(株)クラレ製)2000.0部を約1時間で滴下した。内温を80℃に保ち4時間反応させた後、2−ヒドロキシエチルアクリレート255.6部、メチルハイドロキノン1.17部、ジブチル錫ジオクトエート0.44部を添加し、さらに3時間、70℃で反応させた。反応の終点は赤外線吸収スペクトルの測定により、2260cm−1のイソシアネート基に由来するピークの消失によって確認した。
得られたウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーの設計値(平均架橋点間分子量、ハードセグメント含有量)は表1に示す通りである。
攪拌器、還流冷却器、滴下漏斗、温度計を取り付けた4ツ口フラスコ中にイソホロンジイソシアネート666.9部を仕込み、50℃に加熱し、攪拌しながら、加熱したポリカーボネートジグリコール(クラレポリオールC−1090、分子量1000、(株)クラレ製)2000.0部を約1時間で滴下した。内温を80℃に保ち4時間反応させた後、2−ヒドロキシエチルアクリレート255.6部、メチルハイドロキノン1.17部、ジブチル錫ジオクトエート0.44部を添加し、さらに3時間、70℃で反応させた。反応の終点は赤外線吸収スペクトルの測定により、2260cm−1のイソシアネート基に由来するピークの消失によって確認した。
得られたウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーの設計値(平均架橋点間分子量、ハードセグメント含有量)は表1に示す通りである。
このウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー55部に反応性希釈モノマーとしてイソボルニルアクリレート40部、およびN−ビニルホルムアミド5部を滴下希釈し((A)成分/(B)成分=55/45重量比)、ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー配合液(No.Ia)を得た。
このウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー配合液について、以下の評価を行い、結果を表1に示した。
このウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー配合液について、以下の評価を行い、結果を表1に示した。
〈評価項目と測定方法〉
(1)ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー配合液の粘度
E型粘度計EHD−R型((株)トキメック製)を用いて測定した。測定温度は25℃または40℃、サンプル量は1.5mlで、標準ローター(1°34′)を使用した。
(1)ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー配合液の粘度
E型粘度計EHD−R型((株)トキメック製)を用いて測定した。測定温度は25℃または40℃、サンプル量は1.5mlで、標準ローター(1°34′)を使用した。
(2)単層硬化膜の機械的特性
ポリエチレンフィルム上にアプリケーターを用いて膜厚100μmとなるようにウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー配合液を塗工し、電子線照射装置(アイグラフィックス社製CB175)を用い、酸素濃度100ppm以下の雰囲気下にて、加速電圧175KV、照射線量7Mradの条件で電子線を照射して硬化させた。硬化膜をポリエチレンフィルムから剥離し、10mm幅のストレートカッター(ダンベル社製SSK−1000−D)で切断して試験片を作成した。
ポリエチレンフィルム上にアプリケーターを用いて膜厚100μmとなるようにウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー配合液を塗工し、電子線照射装置(アイグラフィックス社製CB175)を用い、酸素濃度100ppm以下の雰囲気下にて、加速電圧175KV、照射線量7Mradの条件で電子線を照射して硬化させた。硬化膜をポリエチレンフィルムから剥離し、10mm幅のストレートカッター(ダンベル社製SSK−1000−D)で切断して試験片を作成した。
この試験片について、JIS K6301に準じ、引張試験機((株)オリエンテック製テンシロンUTM−III−100)を用い、温度23℃、引張速度10mm/分、相対湿度55%の条件下と、温度80℃、引張速度50mm/分、相対湿度55%の条件下で破断伸度を測定した。あわせて、80℃における50%伸張時における強度を測定した。
また、上記引張試験機((株)オリエンテック製テンシロンUTM−III−100)を用い、80℃の雰囲気下、10mm/minの速度で80%まで伸張後、保持時間なしで応力を開放し、80℃の雰囲気下を保った状態で10min以内に伸張変形率を測定した。
〈合成例2〜10、比較合成例1〉
表1に示す原料および仕込量としたこと以外は合成例1と同じ反応装置、反応条件で、表1に示す設計値のウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーを得、このウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーを用いて、表1に示す配合でウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー配合液No.Ib〜Ie、No.IIa〜IIe、および比較配合液を得た。
表1に示す原料および仕込量としたこと以外は合成例1と同じ反応装置、反応条件で、表1に示す設計値のウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーを得、このウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーを用いて、表1に示す配合でウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー配合液No.Ib〜Ie、No.IIa〜IIe、および比較配合液を得た。
各配合液を用いて、合成例1と同様に評価を行って、結果を表1に示した。
なお、表1中の化合物の略号は次の通りである。
IPDI:イソホロンジイソシアネート
H12MDI:4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)
C−1090:3−メチル−1,5−ペンチレン−1,6−へキシレンカーボネート
(3−MPD)(製品名:クラレポリオールC−1090;クラレ製、
水酸基価換算分子量1000)
C−2090:3−メチル−1,5−ペンチレン−1,6−へキシレンカーボネート
(3−MPD)(製品名:クラレポリオールC−2090;クラレ製、
水酸基価換算分子量2000)
C−3090:3−メチル−1,5−ペンチレン−1,6−へキシレンカーボネート
(3−MPD)(製品名:クラレポリオールC−3090;クラレ製、
水酸基価換算分子量3000)
P−2013:3−MPD/テレフタル酸/アジピン酸、テレフタル酸/アジピン酸
=90/10mol比(製品名:クラレポリオールP−2013;ク
ラレ製)
PTMG1000:ポリテトラメチレングリコール(分子量1000)
PTMG650:ポリテトラメチレングリコール(分子量650)
1,4−BD:1,4−ブタンジオール
1,9−ND:1,9−ノナンジオール
3−MPD:3−メチルペンタンジオール
2−HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
MHQ:メチルハイドロキノン
U−8:ジブチル錫ジオクトエート
IB−XA:イソボルニルアクリレート(製品名:IB−XA;共栄社化学製)
NVF−P:N−ビニルホルムアミド(製品名:NVF−P;ダイヤニトリックス社
製)
ACMO:アクリロイルモルホリン(製品名:ACMO;興人社製)
TPGDA:トリプロピレングリコールジアクリレート
TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート
IPDI:イソホロンジイソシアネート
H12MDI:4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)
C−1090:3−メチル−1,5−ペンチレン−1,6−へキシレンカーボネート
(3−MPD)(製品名:クラレポリオールC−1090;クラレ製、
水酸基価換算分子量1000)
C−2090:3−メチル−1,5−ペンチレン−1,6−へキシレンカーボネート
(3−MPD)(製品名:クラレポリオールC−2090;クラレ製、
水酸基価換算分子量2000)
C−3090:3−メチル−1,5−ペンチレン−1,6−へキシレンカーボネート
(3−MPD)(製品名:クラレポリオールC−3090;クラレ製、
水酸基価換算分子量3000)
P−2013:3−MPD/テレフタル酸/アジピン酸、テレフタル酸/アジピン酸
=90/10mol比(製品名:クラレポリオールP−2013;ク
ラレ製)
PTMG1000:ポリテトラメチレングリコール(分子量1000)
PTMG650:ポリテトラメチレングリコール(分子量650)
1,4−BD:1,4−ブタンジオール
1,9−ND:1,9−ノナンジオール
3−MPD:3−メチルペンタンジオール
2−HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
MHQ:メチルハイドロキノン
U−8:ジブチル錫ジオクトエート
IB−XA:イソボルニルアクリレート(製品名:IB−XA;共栄社化学製)
NVF−P:N−ビニルホルムアミド(製品名:NVF−P;ダイヤニトリックス社
製)
ACMO:アクリロイルモルホリン(製品名:ACMO;興人社製)
TPGDA:トリプロピレングリコールジアクリレート
TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート
〈実施例1〜7、比較例1〜4〉
合成例1〜10で得られたウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー配合液と比較合成例1で得られた比較配合液とを表2に示す組み合わせで、表2に示す膜厚および表2に示す塗布方法で積層形成した積層樹脂シートについて、以下の評価を行い、結果を表2に示した。
合成例1〜10で得られたウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー配合液と比較合成例1で得られた比較配合液とを表2に示す組み合わせで、表2に示す膜厚および表2に示す塗布方法で積層形成した積層樹脂シートについて、以下の評価を行い、結果を表2に示した。
なお、塗布方法および塗膜の硬化方法の詳細は次の通りである。
また、比較例1〜3の単層樹脂シートの塗布、硬化方法は合成例1における単層硬化膜の評価における方法と同様である。
〈未硬化の状態で積層する方法(表2中「A法」と記載する。)〉
ポリエチレンフィルム上に、下層に設定するウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー配合液を、下層の所望の厚みに等しいギャップのアプリケーターを用いて塗工し、その後、上層に設定するウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー配合液を、上層の所望の厚みに下層の厚みを加算したギャップのアプリケーターで塗工して積層塗膜を得、この積層塗膜に、電子線照射装置(アイグラフィックス社製CB175)を用い、酸素濃度100ppm以下の雰囲気下にて、加速電圧175KV、照射線量7Mradの条件で電子線を照射して硬化させ、硬化膜をポリエチレンフィルムから剥離した。
ポリエチレンフィルム上に、下層に設定するウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー配合液を、下層の所望の厚みに等しいギャップのアプリケーターを用いて塗工し、その後、上層に設定するウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー配合液を、上層の所望の厚みに下層の厚みを加算したギャップのアプリケーターで塗工して積層塗膜を得、この積層塗膜に、電子線照射装置(アイグラフィックス社製CB175)を用い、酸素濃度100ppm以下の雰囲気下にて、加速電圧175KV、照射線量7Mradの条件で電子線を照射して硬化させ、硬化膜をポリエチレンフィルムから剥離した。
〈下層を硬化後に上層を積層する方法(表2中「B法」と記載する。)〉
ポリエチレンフィルム上に、下層に設定するウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー配合液を、下層の所望の厚みに等しいギャップのアプリケーターを用いて塗工し、酸素濃度100ppm以下の雰囲気下にて、加速電圧175KV、照射線量1Mradの条件で電子線を照射して硬化させた。その後、下層上に上層の所望の厚みに等しいギャップのアプリケーターを用いて塗工し、酸素濃度100ppm以下の雰囲気下にて、加速電圧175KV、照射線量7Mradの条件で電子線を照射して硬化させ、硬化膜をポリエチレンフィルムから剥離した。
ポリエチレンフィルム上に、下層に設定するウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー配合液を、下層の所望の厚みに等しいギャップのアプリケーターを用いて塗工し、酸素濃度100ppm以下の雰囲気下にて、加速電圧175KV、照射線量1Mradの条件で電子線を照射して硬化させた。その後、下層上に上層の所望の厚みに等しいギャップのアプリケーターを用いて塗工し、酸素濃度100ppm以下の雰囲気下にて、加速電圧175KV、照射線量7Mradの条件で電子線を照射して硬化させ、硬化膜をポリエチレンフィルムから剥離した。
(1)硬化膜の機械的特性
得られた積層樹脂シート(比較例1〜3では単層樹脂シート)を10mm幅のストレートカッター(ダンベル社製SSK−1000−D)で切断して試験片を作製し、この試験片について、JIS K6301に準じ、引張試験機((株)オリエンテック製テンシロンUTM−III−100)を用い、引張速度10mm/分、温度23℃、相対湿度55%の条件下と、引張速度50mm/分、温度80℃、相対湿度55%の条件下での破断伸度と、80℃における50%伸張時における強度を測定した。
得られた積層樹脂シート(比較例1〜3では単層樹脂シート)を10mm幅のストレートカッター(ダンベル社製SSK−1000−D)で切断して試験片を作製し、この試験片について、JIS K6301に準じ、引張試験機((株)オリエンテック製テンシロンUTM−III−100)を用い、引張速度10mm/分、温度23℃、相対湿度55%の条件下と、引張速度50mm/分、温度80℃、相対湿度55%の条件下での破断伸度と、80℃における50%伸張時における強度を測定した。
また、上記引張試験機((株)オリエンテック製テンシロンUTM−III−100)を用い、80℃の雰囲気下、10mm/minの速度で80%まで引張後、保持時間なしで応力を開放し、80℃の雰囲気下を保った状態で10min以内に伸張変形率を測定した。
(2)室温での3次元加工試験
厚さ1mmのアルミニウム板上に汎用の湿気硬化型ウレタン接着剤を厚さ100μmに塗布し、その上に得られた積層樹脂シート(比較例1〜3では単層樹脂シート)を貼り(積層樹脂シートでは樹脂層(II)側が接着面)、23℃で3日間養生した。その後、屈曲試験機((株)東洋精機製作所製)で23℃の雰囲気下で180°折り曲げ、折り曲げ部分のシート状態を目視にて観察し、下記基準で評価した。
◎:変化なし
○:わずかに艶変化あり
△:軽微な亀裂あり
×:割れあり
厚さ1mmのアルミニウム板上に汎用の湿気硬化型ウレタン接着剤を厚さ100μmに塗布し、その上に得られた積層樹脂シート(比較例1〜3では単層樹脂シート)を貼り(積層樹脂シートでは樹脂層(II)側が接着面)、23℃で3日間養生した。その後、屈曲試験機((株)東洋精機製作所製)で23℃の雰囲気下で180°折り曲げ、折り曲げ部分のシート状態を目視にて観察し、下記基準で評価した。
◎:変化なし
○:わずかに艶変化あり
△:軽微な亀裂あり
×:割れあり
(3)80℃での3次元加工試験
得られた積層樹脂シート(比較例1〜3では単層樹脂シート)の裏面(積層樹脂シートでは樹脂層(II)側が裏面)に汎用のホットメルト接着剤を塗布し、シートの表面が金型側になるよう縦10cm×横10cm×深さ3cmの直方体状の金型にシートを設置し、80℃の雰囲気下で真空成型した後、ABS樹脂を210℃で射出した。得られた成型体の直角部分のシートの状態を目視にて観察し、下記基準で評価した。
◎:変化なし
○:わずかに艶変化あり
△:軽微な亀裂あり
×:割れあり
得られた積層樹脂シート(比較例1〜3では単層樹脂シート)の裏面(積層樹脂シートでは樹脂層(II)側が裏面)に汎用のホットメルト接着剤を塗布し、シートの表面が金型側になるよう縦10cm×横10cm×深さ3cmの直方体状の金型にシートを設置し、80℃の雰囲気下で真空成型した後、ABS樹脂を210℃で射出した。得られた成型体の直角部分のシートの状態を目視にて観察し、下記基準で評価した。
◎:変化なし
○:わずかに艶変化あり
△:軽微な亀裂あり
×:割れあり
(4)寒熱サイクル試験
(2),(3)で得られた試料を−25℃の雰囲気下で4時間放置後、毎分5℃で90℃まで昇温して4時間放置し、更に毎分5℃で−25℃まで降温する過程を1サイクルとし、200サイクル行った後、180°折り曲げ部分、あるいは成型体の直角部分のシート状態を目視にて観察し、上記と同様の基準で評価した。
(2),(3)で得られた試料を−25℃の雰囲気下で4時間放置後、毎分5℃で90℃まで昇温して4時間放置し、更に毎分5℃で−25℃まで降温する過程を1サイクルとし、200サイクル行った後、180°折り曲げ部分、あるいは成型体の直角部分のシート状態を目視にて観察し、上記と同様の基準で評価した。
本発明の活性エネルギー線硬化樹脂積層体は、室温から高温までの広い温度範囲で3次元加工時の変形に追従し、柔軟性や破断伸度、応力解放時の弾性回復による低収縮率を同時に兼ね備えるため、各種基材に対応可能な意匠性ないし保護被膜や、注型重合法による成型品、立体造形物を実現し得る。よって、本発明の積層体は、例えば塗装代替用フィルムとして用いることが出来、内装・外装用の建装材や自動車などの各種部材などに適用することが可能である。
Claims (7)
- 活性エネルギー線硬化した樹脂層を2層以上含有する積層体において、23℃における破断伸度が80%以上であり、かつ80℃における50%伸張時の強度が5MPa以上であって、80℃における破断伸度が80%以上であることを特徴とする活性エネルギー線硬化樹脂積層体。
- 活性エネルギー線硬化した樹脂層を2層以上含有する積層体において、少なくとも、23℃における破断伸度が80%以上である第1の樹脂層と、80℃における50%伸張時の強度が5MPa以上であり、かつ80℃における破断伸度が80%以上である第2の樹脂層とを含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化樹脂積層体。
- 積層体全体の厚みが5μm〜2000μmである請求項1または請求項2に記載の活性エネルギー線硬化樹脂積層体。
- 積層体を80℃で80%伸張し、応力を開放した後に、伸張前の該積層体に対して5%以上の伸張変形率を保つ請求項1ないし3のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化樹脂積層体。
- 活性エネルギー線硬化した樹脂層として、それぞれウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーを含有する組成物の硬化物層を有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化樹脂積層体。
- ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーが、(a−1)有機ジイソシアネートと、(a−2)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと、(a−3)ポリエーテルグリコール、ポリエステルグリコール、ポリエーテルエステルグリコールおよびポリカーボネートグリコールよりなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子グリコールおよび/または(a−4)炭素数2〜12の短鎖グリコールとの反応によって得られるものである請求項5に記載の活性エネルギー線硬化樹脂積層体。
- 活性エネルギー線硬化性を有する2種以上の組成物を未硬化の状態で積層し、その後に活性エネルギー線を照射して硬化させることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化樹脂積層体の製造方法。
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