JP2007029852A - スラリー状体の固液分離方法および装置 - Google Patents

スラリー状体の固液分離方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ホーニングスラッジ等のように、固体成分が細かなものや、絡み難い形状のものであっても、加工部の隙間から流出することなく、確実な固液分離が行え、またフィルタ交換等の煩雑な保守が不要なスラリー状体の固液分離方法および装置を提供する。
【解決手段】 内径面が円筒面状に形成された金型1と、この金型1の一端開口を開閉可能に閉じるゲート2と、金型1内に摺動自在に嵌合し、金型1内のスラリー状体Sをゲート2側に押し付けて圧搾する加圧ロッド3とを備える装置を用いる。加圧ロッド3の先端面およびゲート2の内面に、これら加圧ロッド3およびゲート2と金型1の間の隙間d1,d2を閉じる固液分離用の繊維状でペーパー状のフィルタ4,5を配置する。このフィルタ4,5を配置した状態で、金型1内のスラリー状体Sを圧搾し、固形化物SBとすることで、固液分離を行う。
【選択図】 図1

Description

この発明は、ホーニング加工、スーパー加工、ラッピング加工、研削加工等により生じる加工液と粉状の加工屑等の混ざり合ったスラリー状体から、あるいは木材加工等により生じたスラリー状体から、固体成分と液体成分とを分離し、固体成分については可能な場合は固形化するスラリー状体の固液分離方法および装置に関する。
研削加工や研磨加工では、研削屑等の粉状の加工屑が発生する。この粉状の加工屑は、クーラント等の加工液と混ざり合ったスラリー状体、つまりスラッジの状態で機外に排出する。排出されたスラッジは、ろ過や低圧フィルタプレス等によって固液分離し、加工液は回収して再利用する。
ろ過や、低圧フィルタプスレス等による固液分離法では、分離後の状態でも含液率が高く、十分な加工液の回収ができないばかりか、固液分離で濃縮された濃縮スラッジの再資源化ができず、従来は産業廃棄物として埋め立て処理していた。
このような課題を解消するものとして、研削スラッジについては、図10に概略を示すように、濃縮スラッジS′をシリンダ状の金型51内に投入し、加圧ロッド53で圧搾してブリケット状に固形化するものが種々提案され(例えば特許文献1)、既に実用化されている。金型51の他端はゲート52で閉じ、固形化物はゲート52を開いて加圧ロッド53により押し出す。
特開2001−300597号公報
シリンダ状の金型51と加圧ロッド53とを用いる研削スラッジの固形化装置は、加工屑が糸屑状で比較的粗く絡み易い研削スラッジには使用可能であるが、次のようなスラッジには使用できない。例えばホーニング加工のスラッジ、スーパー加工のスラッジ、ラッピング加工のスラッジ、軸受転動体(ころ,鋼球)の仕上げ研削加工スラッジ等には使用できない。
これは、加工屑が細かいことや、丸くて絡み難いことにより、金型51と加圧ロッド53やゲート52間等の加工部の機械的隙間δ1,δ2から加工屑が液体成分と共に流出してしまうためである。すなわち、一般的な研削屑は、比較的大きくて、また糸屑状なっているため、絡み易くて固形化が容易であり、また加工部の機械的隙間δ1,δ2から流出することが生じ難い。しかし、ホーニング加工のスラッジでは、加工屑が丸くて絡み合わず、またスーパー加工やラッピング加工のスラッジは加工屑が非常に細かい。軸受転動体の仕上げ研削加工スラッジも加工屑が細かい。そのため、上記の研削スラッジ用の固形化装置を使用することができない。
加工部の機械的隙間δ1,δ2から加工屑が流出することは、固形化を困難にするばかりでなく、回収された液体成分に加工屑が混じることから、加工液の再利用の妨げとなり、回収した加工液を再度ろ過する処理が必要となる。
なお、研削スラッジの固形化装置をホーニングスラッジの固形化等に利用する場合に、金属製のフィルタ等を固定して用い、加工部の機械的隙間から加工屑が流出することを防止することも試みられている。しかし、目詰まりにより安定したろ過ができなくなるため、フィルタを定期的に交換する必要が生じ、保守作業に手間がかかる。
この他のホーニング加工等のスラッジの処理方法としては、ベルト状のフィルタを用いて密閉室内のエアー圧によりフィルタを通過させる低圧フィルタプレスや、沈殿装置等を用いる方法がある。しかし、いずれもスラッジの含液率を十分に低下させることができず、沈殿装置では50〜80%程度にまでしか含液率を低下させることができない。そのため、加工液の回収効率が悪いうえ、残った濃縮状態のスラッジの再資源化が困難である。
この発明の目的は、固体成分が細かなものや、絡み難い形状のものであっても、加工部の隙間から流出することなく、確実な固液分離が行え、またフィルタ交換等の煩雑な保守が不要なスラリー状体の固液分離方法および装置を提供することである。
この発明の他の目体は、固体成分が細かなものや、絡み難い形状のものであっても、固液分離による固形化を可能とすることである。
この発明のスラリー状体の固液分離方法は、スラリー状体を固体成分と液体成分とに分離する方法であって、内径面が円筒面状に形成され前記スラリー状体が投入される金型と、この金型の一端開口を開閉可能に閉じるゲートと、前記金型内に摺動自在に嵌合し、前記金型内のスラリー状体を前記ゲート側に押し付けて圧搾する加圧ロッドとを備える装置を用い、前記加圧ロッドの先端面およびゲートの内面に、これら加圧ロッドの先端外周と金型の内径面間の隙間、およびゲートと金型との接触面間の隙間を閉じる固液分離用の繊維状のフィルタを配置した状態で、前記金型内のスラリー状体を前記加圧ロッドにより圧搾し、この圧搾により金型内に残った固体成分を前記フィルタと共に、前記加圧ロッドで押し出すことを特徴とする。上記ゲートは加圧ロッドのように金型内に進入するものであっても良い。両側のフィルタとスラリー状体の金型への装填の順序は、金型やゲートの構造等に応じて適宜選択すれば良い。
なお、この明細書で言うスラリー状体は、微細な固体と液体とが混ざったものを言い、スラッジを含む意味である。
この方法によると、加圧ロッドの先端面およびゲートの内面に、フィルタを配置した状態で、金型内のスラリー状体を圧搾するため、スラリー状体における固体成分が細かなものであったり、絡み難い形状のものであっても、金型と加圧ロッドやゲート間の隙間から固体成分が流出することが前記フィルタで阻止される。また、シリンダ状の金型と加圧ロッドとを用いるため、金型内に充填したスラリー状体を、強い圧力で圧搾できる。そのため、スラリー状体から液体成分を高度に絞り出すことができる。例えば、固液分離後の圧搾体は、液体成分が10wt%以下のものとできる。このように、高度に固液分離が行えるため、分離後の圧搾体の再利用のための取扱いが容易であり、また液体成分の回収率を高めることができて、資源を経済的に利用でき、自然環境への負荷も軽減できる。
上記フィルタは、圧搾により金型内に残った圧搾体と共に前記加圧ロッドで押し出し、毎回新品のフィルタを使用するため、安定したろ過が可能となり、フィルタを機械側に固定した場合のようなフィルタの目詰まりに対する定期的な交換が不要となる。そのため保守の手間が省け、作業環境の改善となる。また、上記フィルタは、圧搾処理毎に圧搾体と共に排出するため、単に金型内に入れるだけで良くて、取付作業のような複雑な作業が不要であり、金型内への装填が容易に行える。
フィルタは、圧搾体に付着した状態となるが、フィルタの材質を適宜選定することで、固体成分の再利用における異成分混入等の問題とならず、フィルタが付いたままで圧搾体を例えば製鋼原料等として再利用することができる。また、圧搾毎に新たなフィルタが必要であるが、従来では利用できなかったスラリー状体の固体成分の再利用が可能になることや、液体成分の回収率が向上することや回収された加工液のろ過が不要なことを考慮すると、フィルタの消費は環境面からもコスト面からも問題とはならない。
上記フィルタはペーパー状のフィルタであってもよい。ペーパー状のフィルタであると取扱性が良い。
この発明方法において、前記圧搾により前記スラリー状体の固体成分を前記金型内で固形化し、前記フィルタをその固形化物に付着させて排出するようにしても良い。
スラリー状体の材質により、固形化が困難なものもあり、そのようなものは、固形化せずに、単に含液率を低下させて圧搾体を再利用に供しても良いが、固形化することで、再利用のための取扱性が向上する。この場合に、フィルタは、圧搾時により固形化物に付着するが、そのまま固形化物に付着させておいても良い。これにより、使用済みフィルタの廃棄を別個に行う必要がなくて、作業性が向上する。上記のように、フィルタは、適宜の材質のものを用いることで、固形化物の再利用の妨げとならず、フィルタ付きの状態で固形化物を炉等に投入することができる。
この発明方法において、前記スラリー状体の固体成分が主に金属であっても良い。この金属は、例えば鉄を主成分とするものであっても良く、また焼入れされた材質のものであっても良い。スラリー状体の液体成分は、油性のものであっても、水性のものであっても良い。
固体成分が主に金属のスラリー状体としては、例えば、各種機械部品等におけるホーニング加工のスラッジ、スーパー加工のスラッジ、ラッピング加工のスラッジなどがあり、また軸受のころや鋼球等の転動体の仕上げ研削加工スラッジ等がある。固体成分が金属である場合、圧搾体を炉等に入れて製鋼原料等として再利用することができる。
この発明のスラリー状体の固液分離装置は、スラリー状体を固体成分と液体成分とに分離する装置であって、内径面が円筒面状に形成され前記スラリー状体が投入される金型と、この金型の一端開口を開閉可能に閉じるゲートと、前記金型内に摺動自在に嵌合し、前記金型内のスラリー状体を前記ゲート側に押し付けて圧搾する加圧ロッドとを備え、
前記加圧ロッドの先端面およびゲートの内面に、これら加圧ロッドの先端外周と金型の内径面間の隙間、およびゲートと金型との接触面間の隙間を閉じる固液分離用の繊維状のフィルタを配置した状態で、前記金型内のスラリー状体を前記加圧ロッドにより圧搾し、この圧搾により金型内に残った固体成分を前記フィルタと共に、前記加圧ロッドで押し出すものとしたことを特徴とする。上記フィルタはペーパー状のフィルタであってもよい。
この構成の固液分離装置によると、この発明の前述した固液分離方法に使用できて、この発明方法における前述の各効果、つまり固体成分が細かなものや、絡み難い形状のものであっても、加工部の隙間から流出することなく、確実な固液分離が行え、またフィルタ交換等の煩雑な保守が不要という効果が得られる。
この発明のスラリー状体の固液分離装置において、前記圧搾により前記スラリー状体の固体成分を前記金型内で固形化し、前記フィルタをその固形化物に付着させるものとしても良い。
また、この発明のスラリー状体の固液分離装置は、固液分離を行う前記スラリー状体の固体成分が主に金属であっても良い。
この発明のスラリー状体の固液分離方法は、スラリー状体を固体成分と液体成分とに分離する方法であって、内径面が円筒面状に形成され前記スラリー状体が投入される金型と、この金型の一端開口を開閉可能に閉じるゲートと、前記金型内に摺動自在に嵌合し、前記金型内のスラリー状体を前記ゲート側に押し付けて圧搾する加圧ロッドとを備える装置を用い、前記加圧ロッドの先端面およびゲートの内面に、これら加圧ロッドの先端外周と金型の内径面間の隙間、およびゲートと金型との接触面間の隙間を閉じる固液分離用の繊維状のフィルタを配置した状態で、前記金型内のスラリー状体を前記加圧ロッドにより圧搾し、この圧搾により金型内に残った固体成分を前記フィルタと共に、前記加圧ロッドで押し出す方法であるため、固体成分が細かなものや、絡み難い形状のものであっても、加工部の隙間から流出することなく、確実な固液分離が行えて、固形化物の再利用の容易化、液体成分の回収率の向上が図れ、またフィルタ交換等の煩雑な保守が不要で処理が容易である。
この発明のスラリー状体の固液分離装置は、スラリー状体を固体成分と液体成分とに分離する装置であって、内径面が円筒面状に形成され前記スラリー状体が投入される金型と、この金型の一端開口を開閉可能に閉じるゲートと、前記金型内に摺動自在に嵌合し、前記金型内のスラリー状体を前記ゲート側に押し付けて圧搾する加圧ロッドとを備え、前記加圧ロッドの先端面およびゲートの内面に、これら加圧ロッドの先端外周と金型の内径面間の隙間、およびゲートと金型との接触面間の隙間を閉じる固液分離用の繊維状のフィルタを配置した状態で、前記金型内のスラリー状体を前記加圧ロッドにより圧搾し、この圧搾により金型内に残った固体成分を前記フィルタと共に、前記加圧ロッドで押し出すものとしたため、固体成分が細かなものや、絡み難い形状のものであっても、加工部の隙間から流出することなく、確実な固液分離が行えて、固形化物の再利用の容易化、液体成分の回収率の向上が図れ、またフィルタ交換等の煩雑な保守が不要で処理が容易である。 前記圧搾により前記スラリー状体の固体成分を前記金型内で固形化し、前記フィルタをその固形化物に付着させるようにした場合は、固形化物の再利用のための取扱い性が向上する。
この発明の第1の実施形態における概要を図1および図2と共に説明する。このスラリー状体の固液分離装置は、内径面が円筒面状の金型1と、この金型1の一端開口を開閉可能に閉じるゲート2と、金型1内に摺動自在に嵌合し、金型1内に投入されたスラリー状体Sをゲート2側に押し付けて圧搾する加圧ロッド3とを備える。
この固液分離装置は、加圧ロッド3の先端面3aおよびゲート2の内面2aに、これら加圧ロッド3の先端外周と金型1の内径面間の隙間d1、およびゲート2と金型1との接触面間の隙間d2を閉じる固液分離用の繊維状のフィルタ4,5を配置した状態で、金型1内のスラリー状体Sを加圧ロッド3により圧搾し、この圧搾により金型1内に残った固体成分を前記フィルタ4,5と共に、加圧ロッド3で押し出すようにしたものである。上記隙間d1は、図では強調して示しているが、例えば0.1mm以下である。
金型1は立姿勢と横姿勢のいずれのものであっても良いが、この実施形態では立姿勢のものとされている。ゲート2は、金型1の下端の端面に沿って金型直径方向に摺動することで、金型1の下端開口を開閉するものとされている。ゲート2は、金型1の一端に挿脱自在にするプランジャ型のもの(例えば図10のゲート52のようなもの)であっても良い。
加圧ロッド3は、後述の加圧装置によって進退駆動され、金型1の上端から金型1内に挿脱可能で、かつゲート2が開いた状態で内部のスラリー状体Sの圧搾体を押し出し可能なストロークを有するものとされる。上記加圧装置は、サーボモータを駆動源とするものであっても、また油圧シリンダ等の油圧式のものであっても良い。
処理対象となるスラリー状体Sとしては、鋼材におけるホーニング加工のスラッジ、スーパー加工のスラッジ、ラッピング加工のスラッジ、軸受のころ,鋼球等の転動体の仕上げ研削加工スラッジ、その他一般の研削加工のスラッジ等が使用できる。ホーニング加工のスラッジでは、その加工屑の粒径が1〜50μm程度であり、スーパー加工ではサブミクロン単位である。上記各加工を行う鋼材は、例えば焼入等の熱処理が施されたものであっても良い。処理対象となるスラリー状体Sは、上記の他に、おからや小豆かす等の食品かすや、パルプかす、脱水汚泥等であっても良い。また、スラリー状体Sは、固体成分が超鋼やガラス粉からなるものであっても良い。
上下のフィルタ4,5は、紙フィルタまたは布製フィルタ等のペーパー状のものが使用される。フィルタ4,5は、この他に綿状やスポンジ状のものであってもよい。フィルタ4,5の材質は、化学繊維製のものであっても良いが、植物繊維製のものが好ましい。フィルタ4,5の形状は、例えば円形のものとされ、金型1内に装填した状態で金型1の内径面に沿って立ち上がり部分4a,5aが生じる程度に、金型1の内径よりも大径ものが使用される。フィルタ4,5の粗さは、処理対象となるスラリー状体Sに応じて選定される。スラリー状体Sが鋼材のホーニング加工によるものである場合、通気量V(cm3/cm2 s)が、10〜300程度のものが選定される。
上記構成の固液分離装置を用いた固液分離方法を説明する。金型1の下端開口がゲート2で閉じられ、加圧ロッド3が金型1から上方に抜け出した状態で、金型1内の底部に下側のフィルタ5を装填する。この後、スラリー状体Sを金型1内に上端開口から投入し、投入されたスラリー状体Sの上に被さるように、上側のフィルタ4を装填する。
このようにスラリー状体Sの投入、および上下のフィルタ4,5の装填が行われた状態で、加圧ロッド3を金型1内に進入させ、加圧ロッド3で金型1内のスラリー状体Sを圧搾する。圧搾が完了すると、ゲート2を開き、加圧ロッド3をさらに押し込んでスラリー状体Sの圧搾体を下端開口から排出する。
この圧搾によりスラリー状体Sから絞り出された油,水,その他の加工液等の液体成分は、金型1と加圧ロッド3間の隙間d1、および金型1とゲート2の接触面間の隙間d2から排出される。このとき、各隙間d1,d2はフィルタ4,5で閉じられているため、スラリー状体Sから絞り出された液体成分は、各隙間d1,d2から直接に排出されることはなく、フィルタ4,5を透過して排出されることになる。
このため、スラリー状体Sの固体成分がホーニング加工による加工屑やスーパー加工,ラッピング加工の加工屑等のように微細のものであっても、固体成分が金型1と加圧ロッド3やゲート2との隙間d1,d2から流出することがなく、フィルタ4,5で補足される。したがって、従来の研削スラッジ固形化装置では固液分離が困難であったスラリー状体であっても、固液分離が可能になる。これにより、スラリー状体Sの圧搾による固形化が容易になると共に、ホーニング液等の液体成分が清浄化された状態で排出され、後にろ過することなく、再利用可能な状態の液体成分が回収できる。
金型1内のスラリー状体Sは、圧搾により円柱形状のブリケット状の固形化物SB(図2)に固形化される。この固形化物SBは、固形化物本体SBaに両側のフィルタ4,5が付着したものとなる。また、円筒状の金型1と加圧ロッド3とを用いるため、圧力を高くして高度に固液分離することができる。スラリー状体Sがホーニング加工のスラッジである場合、スラッジ発生状態では含油率が例えば40wt%程度であり、この状態で金型1に投入されるが、上記圧搾により10%以下の含油率となる。
このように固形化物SBに固形化されることにより、運搬や保管等の取扱いが容易となるばかりでなく再資源化が可能となる。固体成分が鋼材のスラリー状体Sの場合、得られた固形化物SBは、製鋼原料として用いられ、炉内に投入される。また、含油率が例えば10%以下となる程度に、高度に固液分離が行えるため、液体成分である加工液の回収が高い効率で行える。これにより、資源を経済的に利用でき、自然環境への負荷も軽減できる。
なお、固形化が困難なスラリー状体Sの場合、必ずしも固形化しなくても良い。固形化されていなくても、圧搾により含液率が低くなっていることにより、製鋼原料等としての利用が可能である。また、固形化されなくても、高度に固液分離が行えて、加工油等の回収効率が高められ、かつ清浄化された加工油が回収できるため、この加工油の回収面のみに着目しても経済的なものとなる。
上記フィルタ4,5は、圧搾により金型1内に残った固形化物SBまたは未固形化の圧搾体と共に加圧ロッド3で押し出し、1回の圧搾毎に新たなフィルタ4,5を使用するためフィルタ目詰りの問題が発生せず、フィルタ交換の保守の手間が省ける。上記フィルタ4,5は、圧搾処理毎に圧搾体と共に排出するため、単に金型1内に入れるだけで良く、取付作業のような複雑な作業が不要であり、金型1内への装填が容易に行える。
フィルタ4,5は、固形化物SBに付着した状態となるが、フィルタ4,5の材質を適宜選定することで、異成分混入等の問題とならず、フィルタ4,5が付いたままで、固形化物SBを例えば製鋼原料等として再利用することができる。フィルタ4,5が植物繊維製のものである場合、炉に入れると燃焼してしまうため、鋼材の材質に影響せず、また燃えたときに発生するガスや燃えかすが公害の原因となることもない。フィルタ4,5が固形化物SBに付着することで、使用済みフィルタ4,5の廃棄を別個に行う必要がなくて、これによっても作業性が向上する。
フィルタ4,5は、圧搾毎に新たなものが必要であるが、従来では利用できなかったスラリー状体の固体成分の再利用が可能になることや、液体成分の回収率が向上することや回収された加工液の口力が不要なことを考慮すると、フィルタの消費は環境面からもコスト面からも問題とはならない。
図3ないし図8は、この固液分離装置の具体的構成例を示す。この固液分離装置は、前記金型1を所定の経路で移動させて複数の割出位置P1〜3Pで位置決め可能な金型位置決め装置11と、この金型位置決め装置11による一つの割出位置P2に設けられたフィルタ装填装置12と、他の割出位置P1に設けられたスラリー状体供給装置13と、さらに他の割出位置P3に設けられた加圧装置14とを備える。
金型位置決め装置11は、金型1およびゲート2が搭載されたトラバースユニット30を直線経路で案内する案内レール16と、進退装置17とでなる。トラバースユニット30は、トラバース台15に、上記金型1、ゲート2、およびシュート31を搭載したものである。案内レール16は上下に2本平行に固定基台41に設けられたバー状の部材であり、トラバース台15に設けられた被案内部18(図7)が摺動自在に嵌合する。進退装置17は、案内レール16と平行に設けられたボールねじ等の送りねじ機構19と、この送りねじ機構19のねじ軸19aを回転させるACサーボモータ等のモータ20とでなる。送りねじ機構19のねじ軸19aは固定基台41に回転自在に設置され、ボールナット19b(図7)はトラバース台15に固定されている。
図3おいて上記割出位置P1〜P3のうち、割出位置P2はフィルタ装填位置であり、そのトラバース台進退方向の両側に振り分けて、スラリー状体の供給用の割出位置P1、および加圧装置14による圧搾用の割出位置P3を配置されている。なお、トラバース台15は割出し位置P3よりさらに左側に移動してインテックスベースをストッパー38に押し当てて排出シュート31を右側に移動することでゲート2と入れ換え、割り出し位置P3に戻って加圧ロッド3で個型化物SBを排出する。
フィルタ装填装置12は、下端に真空チャックからなる吸着パッド21を設けた昇降ロッド22を、エアシリンダ等の昇降装置23で昇降させるものであり、下側のフィルタ5の金型1内への装填、および上側のフィルタ4の金型1内への装填を行うものとされる。下側のフィルタ5の装填は、平らな状態で金型1の上面置くようにし、後に加圧ロッド3で金型1内にフィルタ1を押し込むようにしても良い。なお、昇降装置23は、割出位置P2とその近傍のフィルタ供給台(図示せず)の上との間を往復移動可能に設けられ、フィルタ供給台上に準備されたフィルタを吸着して金型1内への装填を行う。
スラリー状体供給装置13は、スラリー状体Sを貯留して定量ずつ金型1に供給するホッパからなる。スラリー状体供給装置13は、パイプ等からなるものであっても良い。
加圧装置14は、加圧ロッド3を昇降させる機構であり、加圧ロッド3が下方に延びるように設けられた昇降体25を支持台26に昇降自在に設置し、加圧ロッド3を昇降体25と共にサーボモータ28および回転・直進変換機構27により昇降させるものである。サーボモータ28は、ACサーボモータからなり、減速機29を介して回転・直進変換機構27に伝達される。回転・直進変換機構27はボールねじ等の送りねじ機構からなり、昇降体25に固定されたナット27bと、昇降体25に回転自在に設置されたねじ軸27aとを備える。サーボモータ28は、加圧制御装置33により制御される。
トラバースユニット30につき説明する。金型1の下端開口から固形化物SBを排出するシュート31とゲート2とが共通のインデックスベース36に設置され、インデックスベース36は、トラバース台15に対して案内部材37(図7参照)を介してトラバース台移動方向に移動自在に支持されている。案内部材37は、図7の他の図では図示を省略している。案内部材37は、ゲート2が金型1内のスラリー状体Sの加圧時に、その加圧力を受けることが可能なように、インデックスベース36を支持可能なものとされる。インデックスベース36は、トラバース台15に対する移動で、ゲート2とシュート31とが互いに入れ替わって金型1と整合可能とされ、ゲート2またはシュート31が金型1と整合する位置ではその位置が保持され、強制力により位置保持の解除が可能なように、ボールプランジャ等の節度機構(図示せず)が案内部材37に設けられている。
トラバース台15の移動経路における両端には、トラバース台15上のインデックスベース36を当接させるストッパ38,39が固定基台41に設けてある。このストッパ38,39は、次の動作を行わせるものである。すなわち、金型位置決め装置11によるトラバース台15の移動により、図の左のストッパ38にインデックスベース36が当たると、インデックスベース36が停止するが、トラバース台15は移動を続けることができる。この移動により、トラバース台15上の金型1に対するゲート2とシュート31の位置が入れ替わる。これにより、図6(B)のようにゲート2が開き、金型1とシュート31とが整合する。
この状態から、トラバース台15を図3の右側へ移動させ、右端のストッパ39にインデックスベース36を押し当てると、上記とは逆方向にインデックスベース36がトラバース台15に対して移動し、ゲート2とシュート31とが元の状態に入れ替わって再度ゲート2が金型1を閉じる。
この構成の固液分離装置の動作を説明する。最初に、図4に示すように、トラバースユニット30を割出位置P2に位置させ、フィルタ装填装置12により金型1内へ下方のフィルタ5を装填する。なお、ゲート2は金型1の下端開口を閉じる位置にある。
この後、トラバースユニット30を割出位置P1に移動させ(図5)、スラリー状体供給装置13から金型1内に所定量のスラリー状体Sを投入する。
トラバースユニット30を割出位置P2に再度位置させ、上記フィルタ装填装置12により上側のフィルタ4を、金型1に装填する。
このフィルタ4,5の装填、スラリー状体Sの投入が行われたトラバースユニット30を、割出位置P3に移動させ(図3)、加圧装置14により、加圧ロッド3を金型1内に進入させて内部のスラリー状体Sを圧搾する。この圧搾により、スラリー状体Sは、図1と共に前述したように固形化物SBに固形化される。
この後、トラバースユニット30を左側へ移動させる。トラバースユニット30のインデックスベース36がストッパ38に当たった後もトラバースユニット30の移動を続けることで、図6(B)と共に前述したように、ゲート2が開いてシュート31が金型1と整合する位置となる。
この状態で、トラバースユニット30を圧搾用の割出位置P3に戻し、ここで加圧装置14の加圧ロッド3で金型1内の固形化物SBを下方へ押し出すことにより、固形化物SBは金型1から抜け落ちてシュート31上を滑り落ち、排出される。
この排出後、トラバースユニット30を図の右端へ移動させ、インデックスベース36をストッパ39に押し当てて、ゲート2が金型1を閉じるようにゲート2とシュート31の位置を入れ替えてから、次の固液分離のためにトラバースユニット30をフィルタ装填用の割出位置P2へ移動させる。
このように、金型1を搭載したトラバースユニット30を設け、金型1を移動させて各割出位置P1〜P3に移動させるようにしたため、上下のフィルタ4,5を装填する工程がありながら、上下のフィルタ4,5の装填、スラリー状体Sの投入、スラリー状体Sの圧搾、および固形化物SBの排出の各処理を行う装置が簡単な構成のもので済む。また、金型1を移動させるようにしたため、フィルタ装填装置12は、圧搾やスラリー状体Sの投入等を行っている間に、フィルタ4,5の供給台(図示せず)から新たなフィルタ4,5を吸着して準備しておくことができ、フィルタ装填から圧搾,排出までを効率良く行うことができ、生産性に優れたものとなる。
次に、固液分離のための加圧動作制御につき説明する。図3の加圧制御装置33は、加圧ロッド3に作用する圧力が所定の圧力以内となるように圧力制御するものであり、サーボモータ28の速度制御とトルク制御とを組み合わせて、図8のように制御する。
この加圧動作は、急速前進行程(1) 、加圧前進行程(2) 、加圧保持行程(3) 、急速後退行程(4) からなる動作とされる。加圧前進行程(2) では、トルクフィードバック制御および速度フィードバック制御を行い、加圧保持行程(3) ではトルクフィードバック制御を行う。具体的には、次のように制御される。
急速前進行程(1) は、加圧ロッド3の先端を金型1内のスラリー状体Sに近づける行程であり、速度一定等の速度制御とされる。この速度制御は、制御形式を問わない。
加圧前進行程(2) は、圧搾による固液分離を行う行程であり、負荷トルクが設定値を超えないように行うトルク制御により、スラリー状体Sに作用する圧力が一定の圧力以内となるように圧力制御を行う。また、このトルク制御と共に、設定速度を超えないように速度監視を行う。加圧前進行程(2) では、固液分離が進行するにつれてモータ出力トルクが増加するが、設定負荷トルクに到達すると前進を停止させる。
加圧保持行程(3) では、設定時間だけ設定負荷トルク時のモータ出力が保持されるように、トルク制御を行う。
急速後退行程(4) は、加圧ロッド3を金型1から抜き出す行程であり、速度一定等の制御を行う。
従来の研削スラッジ固形化装置は、油圧方式のため、加圧ロッドの駆動源である油圧シリンダは流量制御弁で速度制御されるのが一般的である。このため油圧方式は固液分離の行程の進行に合わせて最適な制御を行うことは困難である。
この実施形態におけるサーボモータ28とボールねじからなる回転・直進変換機構27による駆動方式では、制御が容易であり、次のようにして図8の制御をすれば、固液分離行程を最適に制御することが可能となり、効率の良い固液分離が可能となる。
固液分離開始時点の検出については、急速前進行程(1) での負荷トルクの急上昇を検出して加圧前進行程(2) に変更することで、投入スラリー状体Sの量に合わせた急速前進移動量となり、無駄時間が削減される。
また、次のように最適な固液分離が実現される。すなわち、加圧前進行程(2) の開始直後は、金型1内に充満したスラリー状体Sで発生する内圧により、フィルタ4,5が破れない圧力となるようにサーボモータ28の速度とトルクを制御して固液分離を開始する。固液分離が進行するに連れてサーボモータ28の速度とトルクを徐々に上昇させて最終の加圧保持圧力となるように出力トルクに到達させる。これらにより、最適な固液分離が行え、速度制御の油圧方式に比べて短時間で固液分離を完了させることができる。
サーボモータ28を採用した利点としては、次の各事項がある。
(1) 省エネ:油圧固定ポンプ方式に対して80数%、可変ポンプ方式に比べて40%程度の省エネルギの効果が得られる。
(2) メンテナンスの容易:油圧の作動油や油圧系のフィルタ交換等のメンテナンス作業が不要となる。
(3) 低騒音:作業環境が改善される。
(4) 効率の良い固液分離:サーボモータ28のトルク制御による最適な固液分離。
図9は、接着剤または硬化剤を注入する場合の追加の工程を示す。スラリー状体Sは、材質によっては圧搾だけでは固形化が困難な場合がある。このようなスラリー状体Sにおいて、固形化させる場合は、金型1内で圧搾したスラリー状体Sの圧搾体に対して、その圧搾体を金型1内に入れたままで、接着剤Aまたは硬化剤を圧搾体に注入することで、圧搾体を固形化することが好ましい。ここで言う硬化剤は、凝固剤を含む意味である。接着剤Aとしては、エポキシ樹脂系のものや、水溶性ウレタンフォーム等が使用できる。なお、フィルタ4を透過させて注入する必要があるため、フィルタ4を透過可能な材質の接着剤Aまたは硬化剤を使用する。
同図は、接着剤Aまたは硬化剤の注入手段であるノズルヘッド45を金型1内に挿入した状態を示す。このノズルヘッド45は、金型1内に略嵌合する状態に挿脱自在な外径のロッド状とされ、内部に接着剤Aまたは硬化剤を貯留する貯留室46を有し、圧搾体へのノズルヘッド45の押し当て面45aに上記貯留室46から開口する複数のノズル孔47が設けられている。また、貯留室46内の接着剤Aまたは硬化剤の上方空間へ加圧用の空気等の気体を送る加圧気体供給経路48が設けられている。
このノズルヘッド45は、例えば図3の圧搾用割出位置P3と排出用割出位置P4との間に、割出位置を追加してその割出位置に配置される。
この構成の場合、加圧装置14で金型1内のスラリー状体Sを圧搾した後、加圧ロッド3を抜き出し、注入用割出位置で図9の加圧ヘッド45を挿入して接着剤Aまたは硬化剤の注入が行われる。
このように、接着剤Aまたは硬化剤の注入を、スラリー状体Sを金型1内での圧搾後に行うようにすると、圧搾の前に接着剤または硬化剤を混入する場合と異なり、圧搾により絞り出された液体成分に接着剤や硬化剤が混ざらず、綺麗な液体成分を回収することができる。また、金型1内のスラリー状体Sを圧搾した後に、その圧搾体を金型1内に入れたままで接着剤Aまたは硬化剤を注入するため、固形化不完全の状態で圧搾体を金型1から排出することが不要で、作業性に優れる。
この発明の第1の実施形態に係るスラリー状体の固液分離方法およびその装置の要部を示す断面図である。 (A),(B)はそれぞれスラリー状体の固形化物の断面図および斜視図である。 同スラリー状体の固液分離装置の全体を示す破断正面図である。 同固液分離装置の動作状態の説明図である。 同固液分離装置の他の動作状態の説明図である。 (A),(B)はそれぞれ同固液分離装置におけるトラバースユニットの圧搾時および排出時の動作状態を示す破断正面図である。 (A),(B)はそれぞれ同固液分離装置におけるトラバースユニットの圧搾時および排出時の動作状態を示す破断側面図である。 同固液分離装置における加圧動作制御の説明図である。 この発明の他の実施形態における接着液の注入手段であるノズルヘッドと金型の関係を示す断面図である。 従来例の断面図である。
符号の説明
1…金型
2…ゲート
3…加圧ロッド
4,5…フィルタ
11…金型位置決め装置
12…フィルタ装填装置
13…スラリー状体供給装置
14…加圧装置
15…トラバース台
16…案内レール
17…進退装置
27…回転・直進変換機構
28…サーボモータ
30…トラバースユニット
31…シュート
33…加圧制御装置
36…インデックスベース
P1〜P4…割出位置
S…スラリー状体
SB…固形化物

Claims (8)

  1. スラリー状体を固体成分と液体成分とに分離する方法であって、内径面が円筒面状に形成され前記スラリー状体が投入される金型と、この金型の一端開口を開閉可能に閉じるゲートと、前記金型内に摺動自在に嵌合し、前記金型内のスラリー状体を前記ゲート側に押し付けて圧搾する加圧ロッドとを備える装置を用い、
    前記加圧ロッドの先端面およびゲートの内面に、これら加圧ロッドの先端外周と金型の内径面間の隙間、およびゲートと金型との接触面間の隙間を閉じる固液分離用の繊維状のフィルタを配置した状態で、前記金型内のスラリー状体を前記加圧ロッドにより圧搾し、この圧搾により金型内に残った固体成分を前記フィルタと共に、前記加圧ロッドで押し出すことを特徴とするスラリー状体の固液分離方法。
  2. 請求項1において、前記フィルタがペーパー状のフィルタであるスラリー状体の固液分離方法。
  3. 請求項1または請求項2において、前記圧搾により前記スラリー状体の固体成分を前記金型内で固形化し、前記フィルタをその固形化物に付着させて排出するスラリー状体の固液分離方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記スラリー状体を固体成分が主に金属であるスラリー状体の固液分離方法。
  5. スラリー状体を固体成分と液体成分とに分離する装置であって、内径面が円筒面状に形成され前記スラリー状体が投入される金型と、この金型の一端開口を開閉可能に閉じるゲートと、前記金型内に摺動自在に嵌合し、前記金型内のスラリー状体を前記ゲート側に押し付けて圧搾する加圧ロッドとを備え、
    前記加圧ロッドの先端面およびゲートの内面に、これら加圧ロッドの先端外周と金型の内径面間の隙間、およびゲートと金型との接触面間の隙間を閉じる固液分離用の繊維状のフィルタを配置した状態で、前記金型内のスラリー状体を前記加圧ロッドにより圧搾し、この圧搾により金型内に残った固体成分を前記フィルタと共に、前記加圧ロッドで押し出すものとしたことを特徴とするスラリー状体の固液分離装置。
  6. 請求項5において、前記フィルタがペーパー状のフィルタであるスラリー状体の固液分離装置。
  7. 請求項6において、前記圧搾により前記スラリー状体の固体成分を前記金型内で固形化し、前記フィルタをその固形化物に付着させて排出するスラリー状体の固液分離装置
  8. 請求項6または請求項7において、前記スラリー状体の固体成分が主に金属であるスラリー状体の固液分離装置。
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