JP2007029857A - スラリー状体の固液分離方法および装置 - Google Patents

スラリー状体の固液分離方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ホーニングスラッジ等のように、固体成分が細かなものや、絡み難い形状のものであっても、加工部の隙間から流出することなく、確実な固液分離が行えて、綺麗な液体成分が回収でき、またフィルタ交換等の煩雑な保守が不要なスラリー状体の固液分離方法および装置を提供する。
【解決手段】 内径面が円筒面状に形成された金型1と、この金型1の一端開口を開閉可能に閉じるゲート2と、金型1内に摺動自在に嵌合し、金型1内のスラリー状体Sをゲート2側に押し付けて圧搾する加圧ロッド3とを備える装置を用いる。スラリー状体Sは、固液分離用の袋状のフィルタ4内に入れた状態で、金型1内で加圧ロッド3により圧搾する。この圧搾により、スラリー状体S固形化物とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、ホーニング加工、スーパー加工、ラッピング加工、研削加工等により生じる加工液と粉状の加工屑等の混ざり合ったスラリー状体から、あるいは木材加工等により生じたスラリー状体から、固体成分と液体成分とを分離し、固体成分については可能な場合は固形化するスラリー状体の固液分離方法および装置に関する。
研削加工や研磨加工では、研削屑等の粉状の加工屑が発生する。この粉状の加工屑は、クーラント等の加工液と混ざり合ったスラリー状体、つまりスラッジの状態で機外に排出する。排出されたスラッジは、ろ過や低圧フィルタプレス等によって固液分離し、加工液は回収して再利用する。
ろ過や、低圧フィルタプスレス等による固液分離法では、分離後の状態でも含液率が高く、十分な加工液の回収ができないばかりか、固液分離で濃縮された濃縮スラッジの再資源化ができず、従来は産業廃棄物として埋め立て処理していた。
このような課題を解消するものとして、研削スラッジについては、図6に概略を示すように、濃縮スラッジS′をシリンダ状の金型51内に投入し、加圧ロッド53で圧搾してブリケット状に固形化するものが種々提案され(例えば特許文献1)、既に実用化されている。金型51の他端はゲート52で閉じ、固形化物はゲート52を開いて加圧ロッド53により押し出す。
特開2001−300597号公報
シリンダ状の金型51と加圧ロッド53とを用いる研削スラッジの固形化装置は、加工屑が糸屑状で比較的に粗く絡み易い研削スラッジには使用可能であるが、次のようなスラッジには使用できない。例えばホーニング加工のスラッジ、スーパー加工のスラッジ、ラッピング加工のスラッジ、軸受転動体(ころ,鋼球)の仕上げ研削加工スラッジ等には使用できない。
これは、加工屑が細かいことや、丸くて絡み難いことにより、金型51と加圧ロッド53やゲート52間等の加工部の機械的隙間δ1,δ2から加工屑が液体成分と共に流出してしまうためである。すなわち、一般的な研削屑は、比較的大きくて、また糸屑状となっているため、絡み易くて固形化が容易であり、また加工部の機械的隙間δ1,δ2から流出することが生じ難い。しかし、ホーニング加工のスラッジでは、加工屑が丸くて絡み合わず、またスーパー加工やラッピング加工のスラッジは加工屑が非常に細かい。軸受転動体の仕上げ研削加工スラッジも加工屑が細かい。そのため、上記の研削スラッジ用の固形化装置を使用することができない。
加工部の機械的隙間δ1,δ2から加工屑が流出することは、固形化を困難にするばかりでなく、回収された液体成分に加工屑が混じることから、加工液の再利用の妨げとなり、回収した加工液を再度ろ過する処理が必要となる。
なお、研削スラッジの固形化装置をホーニングスラッジの固形化等に利用する場合に、金属製のフィルタ等を固定して用い、加工部の機械的隙間から加工屑が流出することを防止することも試みられている。しかし、目詰まりにより安定したろ過ができなくなるため、フィルタを定期的に交換する必要が生じ、保守作業に手間がかかる。
この他のホーニング加工等のスラッジの処理方法としては、ベルト状のフィルタを用いて密閉室内のエアー圧によりフィルタを通過させる低圧フィルタプレスや、沈殿装置等を用いる方法がある。しかし、いずれもスラッジの含液率を十分に低下させることができず、沈殿装置では50〜80%程度にまでしか含液率を低下させることができない。そのため、加工液の回収効率が悪いうえ、残った濃縮状態のスラッジの再資源化が困難である。
この発明の目的は、固体成分が細かなものや、絡み難い形状のものであっても、加工部の隙間から流出することなく、確実な固液分離が行えて、綺麗な液体成分が回収でき、またフィルタ交換等の煩雑な保守が不要なスラリー状体の固液分離方法および装置を提供することである。
この発明のスラリー状体の固液分離方法は、スラリー状体を固体成分と液体成分とに分離する方法であって、内径面が円筒面状に形成され前記スラリー状体が投入される金型と、この金型の一端開口を開閉可能に閉じるゲートと、前記金型内に摺動自在に嵌合し、前記金型内のスラリー状体を前記ゲート側に押し付けて圧搾する加圧ロッドとを備える装置を用い、前記スラリー状体を、固液分離用の袋状のフィルタ内に入れた状態で、前記金型内で前記加圧ロッドにより圧搾することを特徴とする。
なお、この明細書で言うスラリー状体は、微細な固体と液体とが混ざったものを言い、スラッジを含む意味である。
この方法によると、スラリー状体を袋状のフィルタ内に入れた状態で圧搾するため、スラリー状体における固体成分が細かなものであったり、絡み難い形状のものであっても、金型と加圧ロッドやゲート間の機械隙間から固体成分が流出することが前記フィルタで阻止される。袋状のフィルタに入れて圧搾するため、上記機械隙間に対して部分的に配置したフィルタを用いる場合に比べて、密封性が向上し、スラリー状体の液体成分は、全てフィルタを通して外部に流出することになり、微細な固体成分が直接に前記機械隙間から流れ出すことを確実に防止できる。そのため、より一層細かな固体成分のスラリー状体であっても、確実な固液分離が可能になり、また固体成分の混じりのない綺麗な加工液等の液体成分が回収できて、その回収した液体成分を、再度のろ過を行うことなくそのまま再利用することも可能となる。また、シリンダ状の金型と加圧ロッドとを用いるため、金型内に充填したスラリー状体を、強い圧力で圧搾できる。そのため、スラリー状体から液体成分を高度に絞り出すことができる。例えば、固液分離後の圧搾体は、液体成分が10wt%以下のものとできる。このように、高度に固液分離が行えるため、分離後の圧搾体の再利用のための取扱いが容易であり、また液体成分の回収率を高めることができて、資源を経済的に利用でき、自然環境への負荷も軽減できる。
上記フィルタは、圧搾体を包んだ状態で加圧ロッド等で押し出し、毎回新品のフィルタを使用するため、安定したろ過が可能となり、フィルタを機械側に固定した場合のようなフィルタの目詰まりに対する定期的な交換が不要となる。そのため保守の手間が省け、作業環境の改善となる。
フィルタは、圧搾体に付着した状態となるが、フィルタの材質を適宜選定することで、固体成分の再利用における異成分混入等の問題とならず、フィルタが付いたままで圧搾体を例えば製鋼原料等として再利用することができる。前記フィルタは、例えば植物繊維系の紙を袋状にしたものが好ましい。植物繊維系のフィルタであると、固形化物を炉に入れた時に燃焼するが、その燃焼ガス等が公害の要因とならない。また、圧搾毎に新たなフィルタが必要であるが、従来では利用できなかったスラリー状体の固体成分の再利用が可能になることや、液体成分の回収率が向上することや、回収した加工液のろ過が不要なことを考慮すると、フィルタの消費は環境面からもコスト面からも問題とはならない。
この発明方法において、前記圧搾により前記スラリー状体の固体成分は、前記金型内で固形化しても良い。スラリー状体の材質により、固形化が困難なものもあり、そのようなものは、固形化せずに、単に含液率を低下させて圧搾体を再利用に供しても良いが、固形化することで、再利用のための取扱性が向上する。この場合に、フィルタは、圧搾時により固形化物に付着するが、そのまま固形化物に付着させておいても良い。これにより、使用済みフィルタの廃棄を別個に行う必要がなくて、作業性が向上する。上記のように、フィルタは、適宜の材質のものを用いることで、固形化物の再利用の妨げとならず、フィルタ付きの状態で固形化物を炉等に投入することができる。
前記スラリー状体の固体成分は、主に金属であっても良い。この金属は、例えば鉄を主成分とするものであっても良く、また焼入れされた材質のものであっても良い。スラリー状体の液体成分は、油性のものであっても、水性のものであっても良い。
固体成分が主に金属のスラリー状体としては、例えば、各種機械部品等におけるホーニング加工のスラッジ、スーパー加工のスラッジ、ラッピング加工のスラッジなどがあり、また軸受のころや鋼球等の転動体の仕上げ研削加工スラッジ等がある。固体成分が金属である場合、圧搾体を炉等に入れて製鋼原料等として再利用することができる。
この発明のスラリー状体の固液分離装置は、スラリー状体を固体成分と液体成分とに分離する装置であって、内径面が円筒面状に形成され前記スラリー状体が投入される金型と、この金型の一端開口を開閉可能に閉じるゲートと、前記金型内に摺動自在に嵌合し、前記金型内のスラリー状体を前記ゲート側に押し付けて圧搾する加圧ロッドとを備え、前記スラリー状体を、固液分離用の袋状のフィルタ内に入れた状態で、前記金型内で前記加圧ロッドにより圧搾するものである。
この構成の固液分離装置によると、この発明の前述した固液分離方法に使用できて、この発明方法における前述の各効果、つまり固体成分が細かなものや、絡み難い形状のものであっても、加工部の隙間から流出することなく、確実な固液分離が行え、またフィルタ交換等の煩雑な保守が不要という効果が得られる。
この固液分離装置において、前記金型の周壁に、スラリー状体の圧搾により生じた液体成分を排出する液体排出路を設けても良い。
金型の周壁に液体排出路が設けられていると、排液が早く行えて、固液分離に要する時間が短縮できる。
この発明のスラリー状体の固形化物は、スラリー状体を圧搾により円柱状に固形化した固形化物本体と、この固形化物本体を覆う袋状のフィルタとでなる。
この固形化物によると、固形化時にそのフィルタを用いることで、固体成分が細かなものや、絡み難い形状のものであっても、加工部の隙間から流出することなく、確実な固液分離が行える。また、完全な固形化が行えない場合に、袋状のフィルタを使用することで崩れた液体の飛散を防止することができ、取り扱いが容易となる。
この発明のスラリー状体の固液分離方法は、スラリー状体を固体成分と液体成分とに分離する方法であって、内径面が円筒面状に形成され前記スラリー状体が投入される金型と、この金型の一端開口を開閉可能に閉じるゲートと、前記金型内に摺動自在に嵌合し、前記金型内のスラリー状体を前記ゲート側に押し付けて圧搾する加圧ロッドとを備える装置を用い、前記スラリー状体を、固液分離用の袋状のフィルタ内に入れた状態で、前記金型内で前記加圧ロッドにより圧搾するため、固体成分が細かなものや、絡み難い形状のものであっても、加工部の隙間から流出することなく、確実な固液分離が行えて、固形化物の再利用の容易化、液体成分の回収率の向上が図れ、また綺麗な液体成分が回収でき、フィルタ交換等の煩雑な保守も不要で作業環境の改善となる。
この発明のスラリー状体の固液分離装置は、スラリー状体を固体成分と液体成分とに分離する装置であって、内径面が円筒面状に形成され前記スラリー状体が投入される金型と、この金型の一端開口を開閉可能に閉じるゲートと、前記金型内に摺動自在に嵌合し、前記金型内のスラリー状体を前記ゲート側に押し付けて圧搾する加圧ロッドとを備え、前記スラリー状体を、固液分離用の袋状のフィルタ内に入れた状態で、前記金型内で前記加圧ロッドにより圧搾するものとしたため、固体成分が細かなものや、絡み難い形状のものであっても、加工部の隙間から流出することなく、確実な固液分離が行えて、固形化物の再利用の容易化、液体成分の回収率の向上が図れ、また綺麗な液体成分が回収でき、フィルタ交換等の煩雑な保守も不要で作業環境の改善となる。金型の周壁に、スラリー状体の圧搾により生じた液体成分を排出する液体排出路を設けた場合は、圧搾時の廃液が早く行えて処理時間が短縮される。
この発明の一実施形態における概要を図1ないし図3と共に説明する。このスラリー状体の固液分離装置は、内径面が円筒面状の金型1と、この金型1の一端開口を開閉可能に閉じるゲート2と、金型1内に摺動自在に嵌合し、金型1内に投入されたスラリー状体Sをゲート2側に押し付けて圧搾する加圧ロッド3とを備える。金型1には、スラリー状体Sの圧搾により生じた液体成分を排出する液体排出路41が、周壁の全周に分散して複数設けられている。液体排出路41は、金型1の周壁を半径方向に貫通した孔からなり、軸方向の複数箇所および円周方向の複数箇所に設けられている。
この固液分離装置は、スラリー状体Sを固液分離用の袋状のフィルタ4内に入れた状態で、前記金型1内で加圧ロッド3により圧搾するするものとされる。
金型1は立姿勢と横姿勢のいずれのものであっても良いが、この実施形態では立姿勢のものとされている。ゲート2は、金型1の下端の端面に沿って金型直径方向に摺動することで、金型1の下端開口を開閉するものとされている。ゲート2は、金型1の一端に挿脱自在にするプランジャ型のもの(例えば図6のゲート52)であっても良い。
加圧ロッド3は、後述の加圧装置によって進退駆動され、金型1の上端から金型1内に挿脱可能で、かつゲート2が開いた状態で内部のスラリー状体Sの圧搾体を押し出し可能なストロークを有するものとされる。上記加圧装置は、サーボモータを駆動源とするものであっても、また油圧シリンダ等の油圧式のものであっても良い。
スラリー状体Sを袋状のフィルタ4に入れる工程は、図3に示すように、金型1の外部で行われる。同図の例では、袋状のフィルタ4(図3(A))に、ホッパ等のスラリー状体供給装置43(同図(B))からスラリー状体Sを入れ、同図(C)のように袋状のフィルタ4の上部開口を袋状フィルタ4の一部で閉じた後、その袋詰め状態のスラリー状体Sを金型1内に入れる(同図(D))。この状態で金型1内で加圧ロッド3により圧搾し、これにより同図(E)のように固形化物SBとして金型1から排出する。
スラリー状体Sを袋状のフィルタ4に入れる工程は、金型1内で行っても良いが、図3の例のように外部で行うことにより、金型1の稼働率を上げて生産性を向上させることができる。
処理対象となるスラリー状体Sとしては、鋼材におけるホーニング加工のスラッジ、スーパー加工のスラッジ、ラッピング加工のスラッジ、軸受のころ,鋼球等の転動体の仕上げ研削加工スラッジ、その他一般の研削加工のスラッジ等が使用できる。ホーニング加工のスラッジでは、その加工屑の粒径が1〜50μm程度であり、スーパー加工ではサブミクロン単位である。上記各加工を行う鋼材は、例えば焼入等の熱処理が施されたものであっても良い。処理対象となるスラリー状体Sは、上記の他に、おからや小豆かす等の食品かすや、パルプかす、脱水汚泥等であっても良い。また、スラリー状体Sは、固体成分が超鋼やガラス粉からなるものであっても良い。
袋状のフィルタ4は、紙フィルタまたは布フィルタ等を袋状にしたものが使用される。フィルタ4の材質は、繊維状のものであり、化学繊維製のものであってもよいが、植物繊維製のものが好ましい。袋状のフィルタ4の形状は、スラリー状体Sを入れた状態で金型1に収め易い形状のものであることが好ましく、例えば底付き円筒状の形状のものとされる。フィルタ4,5の粗さは、処理対象となるスラリー状体Sに応じて選定される。スラリー状体Sが鋼材のホーニング加工によるものである場合、通気量V(cm3/cm2 s)が、10〜300程度のものが選定される。
上記構成の固液分離装置を用いた固液分離方法を説明する。金型1の下端開口がゲート2で閉じられ、加圧ロッド3が金型1から上方に抜け出した状態で、図3と共に前述した袋状のフィルタ4に入れたスラリー状体Sを金型1内に入れる。
この状態で、加圧ロッド3を金型1内に進入させ、加圧ロッド3で金型1内のスラリー状体Sを圧搾する。圧搾が完了すると、ゲート2を開き、加圧ロッド3をさらに押し込んでスラリー状体Sの圧搾体を下端開口から排出する。
この圧搾によりスラリー状体Sから絞り出された油,水,その他の加工液等の液体成分は、金型1と加圧ロッド3間の隙間d1、および金型1とゲート2の接触面間の隙間d2や、金型周壁の液体排出路41から排出される。このとき、スラリー状体Sは袋状のフィルタ4内に入れられているため、スラリー状体Sから絞り出された液体成分は、各隙間d1,d2や液体排出路41から直接に排出されることはなく、フィルタ4,5を透過して排出されることになる。
このため、スラリー状体Sの固体成分がホーニング加工による加工屑やスーパー加工,ラッピング加工の加工屑等のように微細のものであっても、固体成分が金型1と加圧ロッド3やゲート2との隙間d1,d2から流出することがなく、フィルタ4で補足される。したがって、従来の研削スラッジ固形化装置では固液分離が困難であったスラリー状体であっても、固液分離が可能になる。これにより、スラリー状体Sの圧搾による固形化が容易になると共に、ホーニング液等の液体成分が清浄化された状態で排出され、後にろ過することなく、再利用可能な状態の液体成分が回収できる。
また、円筒状の金型1と加圧ロッド3とを用いるため、圧力を高くして高度に固液分離することができる。スラリー状体Sがホーニング加工のスラッジである場合、スラッジ発生状態では含油率が例えば40wt%程度であり、この状態で金型1に投入されるが、上記圧搾により10%以下の含油率となる。
金型1は、全周に液体排出路41が分散して設けられているため、機械隙間d1,d2のみから排出させる場合に比べて、圧搾時の排液が早く行え、固液分離処理の効率が高められ、生産性が向上する。
金型1内のスラリー状体Sは、圧搾により円柱形状のブリケット状の固形化物SB(図2)に固形化される。この固形化物SBは、固形化物本体SBaの全体がフィルタ4で包まれたものとなる。フィルタ4は、圧搾時に固形化物本体SBaに付着状態となる。
このように固形化物SBに固形化されることにより、運搬や保管等の取扱いが容易となる。固体成分が鋼材のスラリー状体Sの場合、得られた固形化物SBは、製鋼原料として用いられ、炉内に投入される。このような再利用の過程における取扱が、固形化によって容易となる。また、含油率が例えば10%以下となる程度に、高度に固液分離が行えるため、液体成分である加工液の回収が高い効率で行える。これにより、資源を経済的に利用でき、自然環境への負荷も軽減できる。
なお、固形化が困難なスラリー状体Sの場合、必ずしも固形化しなくても良い。固形化されていなくても、圧搾により含液率が低くなっていることにより、製鋼原料等としての利用が可能である。また、固形化されなくても、高度に固液分離が行えて、加工油等の回収効率が高められ、かつ清浄化された加工油が回収できるため、この加工油の回収面のみに着目しても経済的なものとなる。固形化が不完全な場合であっても、袋状のフィルタ4で包まれていることにより、フィルタ4がある程度破れ難い材質のものであれば、袋詰め状態で取り扱うことも可能となる。
上記フィルタ4は、圧搾により金型1内に残った固形化物SBまたは未固形化の圧搾体と共に加圧ロッド3で押し出し、1回の圧搾毎に新たなフィルタ4を使用する。そのため固定のフィルタを用いる場合と異なり、定期的なフィルタ交換の保守の手間が省ける。
フィルタ4は、固形化物SBに付着した状態となるが、フィルタ4の材質を適宜選定することで、異成分混入等の問題とならず、フィルタ4が付いたままで、固形化物SBを例えば製鋼原料等として再利用することができる。フィルタ4が植物繊維製のものである場合、炉に入れると燃焼してしまうため、鋼材の材質に影響せず、また燃えたときに発生するガスや燃えかすが公害の原因となることもない。フィルタ4が固形化物SBに付着することで、使用済みフィルタ4の廃棄を別個に行う必要がなくて、これによっても作業性が向上する。
フィルタ4は、圧搾毎に新たなものが必要であるが、従来では利用できなかったスラリー状体の固体成分の再利用が可能になることや、液体成分の回収率が向上することや、回収された加工液のろ過が不要なことを考慮すると、フィルタの消費は環境面からもコスト面からも問題とはならない。
図4および図5は、この固液分離装置の加圧装置の構成およびその加圧制御の方法を示す。加圧ロッド3は、加圧装置14により昇降させられ、加圧を行う。加圧装置14は、加圧ロッド3が下方に延びるように設けられた昇降体25を支持台26に昇降自在に設置し、加圧ロッド3を昇降体25と共にサーボモータ28および回転・直進変換機構27により昇降させるものである。サーボモータ28は、ACサーボモータからなり、減速機29を介して回転・直進変換機構27に伝達される。回転・直進変換機構27はボールねじ等の送りねじ機構からなる。サーボモータ28は加圧制御装置33により制御される。
加圧制御装置33は、加圧ロッド3に作用する圧力が所定の圧力以内となるように圧力制御するものであり、サーボモータ28の速度制御とトルク制御とを組み合わせて、図5のように制御する。
この加圧動作は、急速前進行程(1) 、加圧前進行程(2) 、加圧保持行程(3) 、急速後退行程(4) からなる動作とされる。加圧前進行程(2) では、トルク制御および速度制御を行い、加圧保持行程(3) ではトルク制御を行う。トルク制御および速度制御は、例えばフィードバック制御とされる。具体的には、次のように制御される。
急速前進行程(1) は、加圧ロッド3の先端を金型1内のスラリー状体Sに近づける行程であり、速度一定等の速度制御とされる。この速度制御は、制御形式を問わない。
加圧前進行程(2) は、圧搾による固液分離を行う行程であり、負荷トルクが設定値を超えないように行うトルク制御により、スラリー状体Sに作用する圧力が一定の圧力以内となるように圧力制御を行う。また、このトルク制御と共に、設定速度を超えないように速度監視を行う。加圧前進行程(2) では、固液分離が進行するにつれてモータ出力トルクが増加するが、設定負荷トルクに到達すると前進を停止させる。
加圧保持行程(3) では、設定時間だけ設定負荷トルク時のモータ出力が保持されるように、トルク制御を行う。
急速後退行程(4) は、加圧ロッド3を金型1から抜き出す行程であり、速度一定等の制御を行う。
従来の研削スラッジ固形化装置は、油圧方式のため、加圧ロッドの駆動源である油圧シリンダは流量制御弁で速度制御されるのが一般的である。このため油圧方式は固液分離の行程の進行に合わせて最適な制御を行うことは困難である。
この実施形態におけるサーボモータ28とボールねじからなる回転・直進変換機構27による駆動方式では、制御が容易であり、次のようにして図5の制御をすれば、固液分離行程を最適に制御することが可能となり、効率の良い固液分離が可能となる。
固液分離開始時点の検出については、急速前進行程(1) での負荷トルクの急上昇を検出して加圧前進行程(2) に変更することで、投入スラリー状体Sの量に合わせた急速前進移動量となり、無駄時間が削減される。
また、次のように最適な固液分離が実現される。すなわち、加圧前進行程(2) の開始直後は、金型1内に充満したスラリー状体Sで発生する内圧により、フィルタ4,5が破れない圧力となるようにサーボモータ28の速度とトルクを制御して固液分離を開始する。固液分離が進行するに連れてサーボモータ28の速度とトルクを徐々に上昇させて最終の加圧保持圧力となるように出力トルクに到達させる。これらにより、最適な固液分離が行え、速度制御の油圧方式に比べて短時間で固液分離を完了させることができる。
サーボモータ28を採用した利点としては、次の各事項がある。
(1) 省エネ:油圧固定ポンプ方式に対して80数%、可変ポンプ方式に比べて40%程度の省エネルギの効果が得られる。
(2) メンテナンスの容易:油圧の作動油や油圧系のフィルタ交換等のメンテナンス作業が不要となる。
(3) 低騒音:作業環境が改善される。
(4) 効率の良い固液分離:サーボモータ28のトルク制御による最適な固液分離。
なお、上記実施形態においては、圧搾だけで固形化を行う場合につき説明したが、圧搾だけでは固形化が困難な材質のスラリー状体Sにつき、固形化を行いたい場合は、接着剤または硬化剤を用いても良い。その場合、金型1内で圧搾したスラリー状体Sの圧搾体に対して、その圧搾体を金型1内に入れたままで、接着剤または硬化剤を圧搾体に注入することが好ましい。接着剤としては、エポキシ樹脂系のものや、水溶性ウレタンフォーム等が使用できる。
このように、接着剤Aまたは硬化剤の注入を、スラリー状体Sを金型1内での圧搾後に行うようにすると、圧搾の前に接着剤または硬化剤を混入する場合と異なり、圧搾により絞り出された液体成分に接着剤や硬化剤が混ざらず、綺麗な液体成分を回収することができる。
この発明の一実施形態に係るスラリー状体の固液分離方法およびその装置の要部を示す断面図である。 (A),(B)はそれぞれスラリー状体の固形化物の断面図および斜視図である。 フィルタへのスラリー状体の供給から固形化完了までの工程を示す工程説明図である。 同スラリー状体の固液分離装置の加圧装置を示す破断正面図である。 同固液分離装置における加圧動作制御の説明図である。 従来例の断面図である。
符号の説明
1…金型
2…ゲート
3…加圧ロッド
4…フィルタ
14…加圧装置
33…加圧制御装置
41…液体排出路
S…スラリー状体
SB…固形化物

Claims (5)

  1. スラリー状体を固体成分と液体成分とに分離する方法であって、内径面が円筒面状に形成され前記スラリー状体が投入される金型と、この金型の一端開口を開閉可能に閉じるゲートと、前記金型内に摺動自在に嵌合し、前記金型内のスラリー状体を前記ゲート側に押し付けて圧搾する加圧ロッドとを備える装置を用い、
    前記スラリー状体を、固液分離用の袋状のフィルタ内に入れた状態で、前記金型内で前記加圧ロッドにより圧搾することを特徴とするスラリー状体の固液分離方法。
  2. 請求項1において、前記スラリー状体の固体成分が主に金属であるスラリー状体の固液分離方法。
  3. スラリー状体を固体成分と液体成分とに分離する装置であって、内径面が円筒面状に形成され前記スラリー状体が投入される金型と、この金型の一端開口を開閉可能に閉じるゲートと、前記金型内に摺動自在に嵌合し、前記金型内のスラリー状体を前記ゲート側に押し付けて圧搾する加圧ロッドとを備え、
    前記スラリー状体を、固液分離用の袋状のフィルタ内に入れた状態で、前記金型内で前記加圧ロッドにより圧搾するものとしたことを特徴とするスラリー状体の固液分離装置。
  4. 請求項3において、前記金型の周壁に、スラリー状体の圧搾により生じた液体成分を排出する液体排出路を設けたスラリー状体の固液分離装置。
  5. スラリー状体を圧搾により円柱状に固形化した固形化物本体と、この固形化物本体を覆う袋状のフィルタとでなるスラリー状体の固形化物。
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