JP2007027236A - レーザ発振装置 - Google Patents

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亜紀 阿部
Yukinobu Anezaki
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Hironori Hirato
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Abstract

【課題】 励起光源としての半導体レーザと、励起光を集光するレンズと、励起光を受けてレーザ光を出射するレーザ発振部材とを備えるレーザ発振装置において、光軸の調整が必要な部分に関し、従来に比べて部品点数を少なくする。
【解決手段】 励起光源としての半導体レーザ20と、半導体レーザ20からの励起光を集光するレンズ30と、レンズ30にて集光された励起光を受けてレーザ光Lを出射するレーザ発振部材40とを備えるレーザ発振装置において、半導体レーザ20、レンズ30およびレーザ発振部材40といった光軸の調整が必要な各部材を、同一の絶縁基板10の一面上に搭載し、絶縁基板10の一面に、半導体レーザ20に通電するための基板電極11を形成するとともに、半導体レーザ20を、導電性接合部材を介して基板電極11と接続している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、励起光源としての半導体レーザを有する半導体レーザ励起式のレーザ発振装置に関し、たとえば、自動車に搭載され出射されたレーザ光によりエンジンの点火を行うレーザ点火装置として適用できる。
この種のレーザ発振装置としては、従来より、通電により励起光を発する励起光源としての半導体レーザと、半導体レーザの励起光を集光するレンズと、レンズにて集光された励起光を受けてレーザ光を出射するレーザ発振部材とを備えるものが提案されている(たとえば、非特許文献1参照)。
このようなレーザ発振装置では、半導体レーザを励起光源とし、レンズを介してレーザ発振部材へ励起光を入れるようにしているため、長寿命で集光損失が少なく、光変換効率に優れるという利点を持つ。
ここで、従来のレーザ発振装置は、一般に、半導体レーザ、レンズおよびレーザ発振部材といった各部材を別々のプレートに搭載したうえで、これらプレートを定盤に取り付けることにより組み付けられる。このとき、各部材が搭載されたプレート同士を位置あわせすることによって、各部材間の光軸を調整しながら、組付けを行う。
OPTRONICS,2001年,NO.4,p.142−149
しかしながら、従来では、半導体レーザ、レンズおよびレーザ発振部材といった光軸の調整が必要な各部材を別々のプレートに搭載し、さらに定盤に固定することで、レーザ発振装置の組み付けを行っているため、光軸の調整が必要な部分に関して部品点数が多くなる。
そのため、たとえば、各部材間の光軸調整が複雑になったり、組み付け工数が多くなったり、小型化が困難になるなどの問題が生じやすい。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、励起光源としての半導体レーザと、励起光を集光するレンズと、励起光を受けてレーザ光を出射するレーザ発振部材とを備える半導体レーザ励起式のレーザ発振装置において、光軸の調整が必要な部分に関し、各部材を別々のプレートに搭載し、さらに定盤することなく組み付けできるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、半導体レーザ(20)とレンズ(30)とレーザ発振部材(40)とを備える半導体レーザ励起式のレーザ発振装置において、半導体レーザ(20)、レンズ(30)およびレーザ発振部材(40)は、同一の絶縁基板(10)の一面上に搭載されており、絶縁基板(10)の一面には、半導体レーザ(20)に通電するための基板電極(11)が形成されており、半導体レーザ(20)は、導電性接合部材(50)を介して基板電極(11)と接続されていることを第1の特徴とする。
それによれば、絶縁基板(10)の一面に、半導体レーザ(20)に通電するための基板電極(11)を形成し、この基板電極(11)と半導体レーザ(20)とを電気的に接続しているため、半導体レーザ(20)への通電を基板電極(11)を介して行うことができ、レーザ発振機能は確保される。
また、半導体レーザ(20)、レンズ(30)およびレーザ発振部材(40)といった光軸の調整が必要な各部材が、同一の絶縁基板(10)の一面上に搭載されているため、これら各部材を別々のプレートに搭載することなく、同一の絶縁基板(10)上に搭載することで、レーザ発振装置を構成できる。
よって、本発明によれば、励起光源としての半導体レーザ(20)と、励起光を集光するレンズ(30)と、励起光を受けてレーザ光を出射するレーザ発振部材(40)とを備えるレーザ発振装置において、光軸の調整が必要な部分に関し、各部材を別々のプレートに搭載し、さらに定盤に別々に固定することなく組み付けることができる。
そのため、たとえば、本発明によれば、光軸の調整が必要な部分に関して部品点数を低減でき、各部材間の光軸調整を簡素化したり、組み付け工数を少なくしたり、小型化を容易することなどが可能になる。
ここで、半導体レーザ(20)は、通電される一方の極側の部位を絶縁基板(10)に向けるとともに他方の極側の部位を絶縁基板(10)の上方に向けた状態で、前記絶縁基板(10)の一面上に配置されており、半導体レーザ(20)の一方の極側の部位と基板電極(11)とは導電性接合部材(50)により接続されており、半導体レーザ(20)の他方の極側の部位と基板電極(11)とは、金属製のプレート(60)を介して接続されるとともに、半導体レーザ(20)の他方の極側の部位とプレート(60)との間、および、プレート(60)と基板電極(11)との間は、導電性接合部材(50)により接続されているものにできる。
また、本発明は、上記第1の特徴を有するレーザ発振装置において、絶縁基板(10)の他面には、絶縁基板(10)を介して半導体レーザ(20)の温度を調節する温調部材(200、210)が設けられており、半導体レーザ(20)の近傍部には、半導体レーザ(20)の温度を検出する温度検出部(70)が設けられており、温度検出部(70)により検出された前記温度に基づいて温調部材(200、210)を制御することを第2の特徴とする。
それによれば、半導体レーザ(20)の温度の変動を抑制することができるため、半導体レーザ(20)から発せられる励起光の温度変化に起因する波長変動を、極力抑制することができる。
また、本発明は、上記第1または第2の特徴を有するレーザ発振装置において、絶縁基板(10)のうち半導体レーザ(20)の搭載部とレーザ発振部材(40)の搭載部との間の部位には、絶縁基板(20)におけるその他の部位よりも熱伝導率の低い熱抵抗部(80)が設けられていることを第3の特徴とする。
それによれば、半導体レーザ(20)とレーザ発振部材(40)との間の絶縁基板(10)を介した熱の移動が抑制されるため、絶縁基板(10)上の各部の温度の安定化を図ることができる。
また、本発明は、上記第1〜第3の特徴を有するレーザ発振装置において、レンズ(30)およびレーザ発振部材(40)は、半導体レーザ(20)を接続する導電性接合部材(50)と同一の導電性接合部材(50)により絶縁基板(10)に接合されていることを第4の特徴とする。
それによれば、半導体レーザ(20)、レンズ(30)およびレーザ発振部材(40)といった各部材を、異なる接合部材を用いることなく、同一の導電性接合部材(50)により絶縁基板(10)に接合することができる。
また、本発明は、上記第1〜第4の特徴を有するレーザ発振装置において、同一の絶縁基板(10)に搭載される半導体レーザ(20)は、複数個であることを第5の特徴とする。
それによれば、半導体レーザ(20)が複数個ある場合にも、これら複数個の半導体レーザ(20)が同一の絶縁基板(10)上に搭載されているため、複数個の半導体レーザ(20)を別々のプレートに搭載し、さらに定盤することなく組み付けを行うことができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
図1は、本発明の実施形態にかかる半導体レーザ励起式のレーザ発振装置の要部すなわちレーザ共振器100を示す概略断面図であり、図2は、このレーザ共振器100の概略平面図であり、図3は、このレーザ共振器100における半導体レーザ20の接続構造を示す部分概略断面図である。また、図4は、本実施形態のレーザ発振装置S1の各部の結合関係を示すブロック図である。
本レーザ発振装置S1は、自動車に搭載されて出射されたレーザ光によりエンジンの点火を行うレーザ点火装置として適用されるものである。
図4に示されるように、本レーザ発振装置S1は、大きくは、点火用のレーザ光を出射するレーザ共振器100と、このレーザ共振器100の温度調節を行う温調部材200、210と、制御部300とを備えて構成されている。
ここで、制御部300は、自動車のバッテリ500から電力供給されるとともにエンジンECU400からの信号を受けてレーザ共振器100および温調部材200、210を制御するもので、回路基板などからなる
レーザ共振器100および温調部材200、210は一体化されてエンジンルームの適所に搭載され、レーザ共振器100から出射されるレーザ光は、図示しないエンジンの燃焼室に出射され、当該燃焼室内の混合気に点火するようになっている。
まず、レーザ共振器100は、図1、図2に示されるように、絶縁基板10を備えている。この絶縁基板10は、たとえばアルミナなどのセラミックからなる基板である。絶縁基板10の一面(図1中の上面)には、半導体レーザ20と、レンズ30と、レーザ発振部材40とが搭載されている。
ここでは、絶縁基板10の一面上において、基板中央部にレーザ発振部材40が配置され、その周囲を取り囲むように、複数個(図2に示される例では4個)の半導体レーザ20およびレンズ30が配置されている。ここで、各半導体レーザ20から発せられる励起光がレンズ30にて集光され、レーザ発振部材40に入射されるように、これら各部材20〜40は光軸調整がなされている。
絶縁基板10の一面上には、半導体レーザ20に通電するための基板電極11が形成されている。ここでは、基板電極11は、複数個の半導体レーザ20をつなぐように配置されている。
また、図2に示されるように、基板電極11は、この基板電極11と制御部300を構成する回路基板とを電気的に接続するための端子部11a、11bを有している。そして、この端子部11a、11bと制御部300とがハンダ、ネジなどにより結線されることにより、制御部300から基板電極11を介して半導体レーザ20に通電できるようになっている(図4参照)。
このような基板電極11は、絶縁基板10の一面に対して各種の成膜法によりパターニングされた金属膜である。本例では、基板電極11は、タングステン(W)やモリブデン(Mo)などの導体ペーストを用いた印刷法により成膜されている。
半導体レーザ20は、通電により励起光を発する励起光源として構成されるものであるならば、特に限定されるものではないが、本例では、半導体レーザ20として、励起光の波長が808nmであるアルミニウム−ガリウム−ヒ素系のセラミック半導体材料を採用している。
各半導体レーザ20は、図1、図3に示されるように、導電性接合部材50を介して、基板電極11と接続されている。この導電性接合部材50は、はんだや導電性接着剤などからなるものを採用できるが、本例では、Au−In(金−インジウム)系の高温はんだを採用している。
ここでは、図1、図3に示されるように、半導体レーザ20は、通電される一方の極側の部位を絶縁基板10に向けるとともに他方の極側の部位を絶縁基板10の上方に向けた状態で、絶縁基板10の一面上に配置されている。
本例では、半導体レーザ20は、エミッタを構成するプラス極(+極)側を図1、図3中の下方すなわち絶縁基板10側に向けるとともに、マイナス極(−極)側を図1、図3中の上方に向けて配置されている。
そして、半導体レーザ20におけるプラス極側の部位と基板電極11とは導電性接合部材50により接続されており、半導体レーザ20におけるマイナス極側の部位と基板電極11とは、金属製のプレート60を介して接続されている。つまり、本例では、プレート60は、半導体レーザ20におけるマイナス極側を基板電極11に取り出して接続するための取り出し電極として構成されている。
このプレート60は、たとえばCuや真鍮の表面に金メッキを施した金属製の板材からなり、図3に示されるように、半導体レーザ20におけるマイナス極側の部位から基板電極11に向かって曲げられた形状となっている。そして、半導体レーザ20のマイナス極側の部位とプレート60との間、および、プレート60と基板電極11との間は導電性接合部材50により接続されている。
このように各半導体レーザ20は、導電性接合部材50を介して、基板電極11とプレート60とにより挟み込まれた状態とすることにより、半導体レーザ20の両極が基板電極11に接続されている。
また、図1、図3に示されるように、各半導体レーザ20を挟み込んでいる基板電極11とプレート60との間には、絶縁材61が介在設定されている。この絶縁材61は、ポリイミドなどの樹脂フィルムなどからなる。この絶縁材61をスペーサとして、基板電極11とプレート60との間隔が確保されるとともに、これら両者11、60間の短絡が防止されるようになっている。
そして、複数個の半導体レーザ20は、基板電極11を介して電気的に直列に接続されており、本例では、図2に示される基板電極11の左側の端子部11aをマイナス側、右側の端子部11bをプラス側として、制御部300から電流が供給されるようになっている(図4参照)。
そして、この電流の供給により、各半導体レーザ20はレーザ発振部材40に向けて励起光を発するようになっている。このように、制御部300によって半導体レーザ20への電流の供給がなされるが、その作動の詳細については後述する。
ここで、図1、図2に示されるように、絶縁基板10の一面上にて、各半導体レーザ20の励起光の出射側、すなわち各半導体レーザ20とレーザ発振部材40との間に、半導体レーザ20の励起光を集光する上記レンズ30が配置されている。
ここでは、レンズ30は、半導体レーザ20を接続する導電性接合部材50と同一の導電性接合部材50により絶縁基板10に接合されている。本例では、レンズ30としては、半導体レーザの分野で用いられるガラスなどからなるシリンドリカルレンズを採用している。
そして、絶縁基板10の一面上にて、レンズ30にて集光される励起光の焦点となる位置には、上記レーザ発振部材40が設けられている。このレーザ発振部材40も、半導体レーザ20を接続する導電性接合部材50と同一の導電性接合部材50により絶縁基板10に接合されている。
このレーザ発振部材40は、レンズ30にて集光された励起光を受けてレーザ光Lを出射するものである。本例では、レーザ発振部材40は、図1に示されるように、一対の反射鏡42、43の間にレーザ媒質41を挟んでなる一般的な構成を採用している。
レーザ媒質41は、励起されることにより光を発するもので半導体レーザ20からの励起光を受けることにより蛍光を発する。すなわち、このレーザ媒質41は、レーザ発振部材40の核となるものである。限定するものではないが、本例では、レーザ媒質41は、Nd:YAGからなるものである。
ここで、一対の反射鏡42、43は、レーザ媒質41の上下端面にコーティングされた膜であり、図1中の下側すなわち絶縁基板10側の反射鏡42の方が、図1中の上側すなわち出射側の反射鏡43よりも反射率が大きいものとなっている。
これら反射鏡42、43は、たとえば、TaO2とSiO2とを交互に積層してなる多層膜として構成されており、この層の数を変えることにより各反射鏡42、43の反射率特性を調整することができる。
本例では、絶縁基板10の一面に垂直な方向において、このレーザ媒質41の上下端面が一対の反射鏡42、43により挟まれており、絶縁基板10側の反射鏡42にて導電性接合部材50を介して絶縁基板10の一面に接合されている(図1参照)。
そして、半導体レーザ20からの励起光は、レンズ30を介してレーザ媒質41の側面に入射されるようになっている。レーザ媒質41に励起光が入射されると、レーザ媒質41から発せられた光は、レーザ媒質41内で一対の反射鏡42、43の間を共振し、ある一定以上のエネルギーになると、出射側の反射鏡43を通してレーザ光Lが連続的に出射されるようになっている。
ここで、本実施形態のレーザ発振部材40においては、独自の構成として、図1、図2に示されるように、レーザ媒質41の周囲に透光性のセラミックからなる透光性部材44が設けられている。
この透光性部材44は、レーザ媒質41からの熱を逃がすためのものであり、本例ではYAGからなる。このような透光性部材44は、レーザ媒質41とともに焼結を行うことによりレーザ媒質41と一体的に形成される。
また、図1に示されるように、半導体レーザ20の近傍部には、半導体レーザ20の温度を検出する温度検出部としてのサーミスタ70が設けられている。このサーミスタ70は、半導体レーザ20の近傍に位置する上記プレート60に形成された穴に挿入されることにより取り付けられているもので、一般的なサーミスタを用いることができる。
そして、図4に示されるように、このサーミスタ70は、上記制御部300と電気的に接続されており、サーミスタ70からの信号が制御部300に送られることにより、制御部300にて半導体レーザ20の温度が測定され求められるようになっている。
なお、図1、図2に示される例では、サーミスタ70は複数個の半導体レーザ20のうちの1個に設けられているが、2個以上の半導体レーザ20について設けられていてもよいし、すべての半導体レーザ20に設けられていてもよい。
さらに、絶縁基板10の他面(図1中の下面)には、上記温調部材200、210が設けられており、温調部材200、210はレーザ共振器100と一体化している。ここでは、温調部材200、210は、絶縁基板10の他面側にて絶縁基板10側から第1の温調部材200、第2の温調部材210が順次、配置された形となっている。
本例では、第1の温調部材200は、板状のペルチエ素子から構成されている。ペルチエ素子は、一般に知られているもので、特に電流を流さないときは、吸熱も発熱もしないが、ある一方向に向かって電流を流すと吸熱し、それとは反対方向に向かって電流を流すと発熱するものである。
この第1の温調部材200は図示しない配線を有しており、それによって、図4に示されるように制御部300に電気的に接続されている。そして、制御部300は、上記した吸熱・発熱のために、第1の温調部材200に流す電流の向きを変えたり、あるいは当該電流を停止できるようになっている。
たとえば、本例では、板状の第1の温調部材200の厚み方向において、絶縁基板10側と第2の温調部材210側とにそれぞれ上記図示しない配線を設けることにより、第1の温調部材200は、その厚み方向に電流が流されるようになっている。
そして、第1の温調部材200は、制御部300によって、絶縁基板10側をプラス極として電流を流すことにより吸熱し、絶縁基板10側をマイナス極として電流を流すことにより発熱するようになっている。
第2の温調部材210は、たとえばアルミニウムやCuなどからなるブロック体であり、その内部に冷却水が循環する図示しない流路を備えている。また、この第2の温調部材210は、当該冷却水を溜めておくタンク211と当該冷却水を循環させるためのポンプ212とを備えている。
この第2の温調部材210のポンプ212は、図4に示されるように、制御部300に電気的に接続されており、制御部300からの信号によってON−OFFが行われるものである。ポンプ212がON状態となると、第2の温調部材210に冷却水が循環し、第2の温調部材210は吸熱を行い、ポンプ212がOFF状態となると、冷却水の循環が止まるようになっている。
このように、各温調部材200、210は、上記したように吸熱や発熱を行うことにより、絶縁基板10上の各部からの放熱を促進したり、あるいは、当該各部を加熱したりすることで、半導体レーザ20をはじめとするレーザ共振器100の温度調節を行うようになっている。
なお、これら第1の温調部材200および第2の温調部材210の制御は、サーミスタ70により検出された半導体レーザ20の温度に基づいて制御部300によって行われるが、具体的な説明については後述する(図5、図6参照)。
そして、これら第1および第2の温調部材200、210は、絶縁基板10の他面と第1の温調部材200との間、および、第1の温調部材200と第2の温調部材210との間に、熱伝導性を高めるために、図示しない高熱伝導性グリスを介して、ネジ締めなどにより絶縁基板10に固定されている。なお、これら絶縁基板10、各温調部材200、210は導電性のはんだや導電性接着剤などにより固定されてもよい。
また、図1、図2に示されるように、本実施形態のレーザ共振器100においては、絶縁基板10のうち半導体レーザ20の搭載部とレーザ発振部材40の搭載部との間の部位には、絶縁基板10におけるその他の部位よりも熱伝導率の低い熱抵抗部80が設けられている。
本例では、この熱抵抗部80は、絶縁基板10に対してプレス加工などにより形成され基板厚さ方向に貫通する開口部として構成されている。このような熱抵抗部80を形成することにより、絶縁基板10において熱抵抗部80の部分を通り抜けようとする熱の伝導が阻害され、半導体レーザ20の搭載部とレーザ発振部材40の搭載部との間で熱が伝導しにくくなる。
かかる本実施形態のレーザ発振装置S1は、たとえば、次のようにして組み付けることができる。基板電極11が形成された絶縁基板10の一面に、導電性接合部材50を介して、半導体レーザ20、絶縁材61、プレート60、レーザ発振部材40を搭載して接合する。
続いて、絶縁基板10の他面に第1および第2の温調部材200、210を取り付けた後、基板電極11の端子部11a、11b、サーミスタ70、各温調部材200、210と制御部300との結線を行う。それにより、本実施形態のレーザ発振装置S1ができあがる。
次に、主として図1〜図4および図5、図6を参照しながら、本実施形態のレーザ発振装置S1の作動を説明する。ここで、図5は、制御部300による温調部材200、210の制御処理を示すフローチャートであり、図6は、サーミスタ70による半導体レーザ20の実測温度と目標温度との差ΔTと第1の温調部材200に流す電流との関係を示す図である。
レーザ発振動作は、次の通りである。図4に示されるように、自動車のイグニッションがON状態になると、回路基板からなる制御部300に、バッテリ400から電力が供給される。そして、制御部300は、エンジンECU500から点火信号を受けて、レーザ共振器100の半導体レーザ20に対してパルス的な電流を出力する。
この電流が供給された半導体レーザ20は、上述したように励起光を発し、この励起光はレンズ30を介してレーザ発振部材40に入射され、レーザ発振部材40からレーザ光Lが出射される(図1参照)。レーザ共振器100から出射されたレーザ光Lは、図示しないエンジンの燃焼室内へ出射され、当該燃焼室内の混合気を燃焼させる。このようにしてエンジン点火がなされる。
このようなレーザ発振動作において、安定してレーザ発振をさせるには、半導体レーザ20の励起光の波長の変動幅を小さくする必要があるが、半導体レーザ20は温度変動により発光波長が変動するため、半導体レーザ20の温度変動を抑えることが必要になってくる。
本例では、半導体レーザ20の励起光波長は808nmであり、その変動幅を±0.3nmにする必要があるが、この範囲内に波長を制御するには、半導体レーザ20の温度を所定温度±1℃に制御する必要がある。以下、この±1℃程度の幅を持った所定温度を目標温度T’ということにする。
半導体レーザ20がこの目標温度T’にコントロールされた環境では、半導体レーザ20に電流を流した瞬間に目標の波長の励起光を出射できるが、目標温度T’からずれると、出力が低下したり、レーザ発振しないときがある。
そのため、本実施形態では、精度のよいレーザ発振を行うため、半導体レーザ20の温度を上記目標温度T’に維持すべく、図5に示されるように、温調部材200、210の制御を行う。
上記レーザ発振動作において、半導体レーザ20に電流が供給されレーザ発振が開始されると、温調部材200、210の制御がスタートする。
すると、図5に示されるように、ステップ600において、制御部300はサーミスタ70からの信号を取り込み、それによって、半導体レーザ20の温度Tを測定し、求める。以下、この測定された半導体レーザ20の温度Tを実測温度Tということにする。
次に、ステップ601において、制御部300は、この半導体レーザ20の実測温度Tと上記目標温度T’とを比較する。具体的には、実測温度Tが目標温度T’と同等か、それより上か下かを判定する。
ここで、目標温度T’は、上記したように、所定温度から±1℃程度の幅を持った値であるため、実測温度Tが、この目標温度T’の幅における最小値以上最大値以内であるときは、T=T’であると判定する。また、実測温度Tが目標温度T’よりも大きいときは、T>T’と判定し、実測温度Tが目標温度T’よりも小さいときは、T<T’と判定する。
実測温度Tが目標温度T’と同等であり、T=T’と判定されたとき、ステップ602に進み、制御部300は、第1の温調部材200をOFF状態とし、第1の温調部材200に対して電流を流さないようにする。
実測温度Tが目標温度T’よりも大きくT>T’と判定されたとき、制御部300は、実測温度Tと目標温度T’との差ΔT(=T−T’)を求め(ステップ603)、第1の温調部材200を冷却モードとなるように制御する(ステップ604)。
一方、実測温度Tが目標温度T’よりも小さくT<T’と判定されたとき、制御部300は、実測温度Tと目標温度T’との差ΔT(=T−T’)を求め(ステップ605)、第1の温調部材200を加熱モードとなるように制御する(ステップ606)。
ここで、サーミスタ70による半導体レーザ20の実測温度と目標温度との差ΔTと第1の温調部材200に流す電流との関係は、図6に示されるように、T>T’およびT<T’の各場合において、比例関係にある。この差ΔTと上記電流との関係は、制御部300に記憶されている。
そして、図6に示されるように、上記差ΔTが正であるときは、第1の温調部材200に流す電流を正の電流Iとし、上記差ΔTが負であるときは、第1の温調部材200に流す電流を負の電流(−I)とする。第1の温調部材200は、正電流の供給により吸熱し、それとは反対向きに流れる負電流の供給により発熱する。
そこで、T>T’の場合には上記求められた差ΔTは正であり、ステップ603、604において、制御部300は、この差ΔTに対して上記図6の関係における比例定数αを乗じることにより正電流(=αΔT)を求め、これを第1の温調部材200に対して流す。それにより、第1の温調部材200は、吸熱状態となって冷却モードとなり、絶縁基板10を介して半導体レーザ20を目標温度T’とするように冷却する。
また、T<T’の場合には上記求められた差ΔTは負であり、ステップ605、606において、制御部300は、この差ΔTに対して上記図6の関係における比例定数αを乗じることにより負電流(=α(ΔT))を求め、これを第1の温調部材200に対して方向に流す。それにより、第1の温調部材200は、発熱して加熱モードとなり、絶縁基板10を介して半導体レーザ20を目標温度T’とするように加熱する。
このようにして、第1の温調部材200による半導体レーザ20の温度調節が行われるが、本実施形態では、ステップ607に進むことで、第2の温調部材210の作動により、さらに安定した温度調節を実現する。
この場合、図5に示されるように、ステップ607において、制御部300は、半導体レーザ20の実測温度Tと上記目標温度T’とを比較し、実測温度Tが目標温度T’以上か否かを判定する。
実測温度Tが目標温度T’以上(T≧T’)であるとき、ステップ608へ進み、制御部300は、第2の温調部材210のポンプ212をON状態とし、第2の温調部材210に冷却水を循環させる。それにより、第2の温調部材210による冷却が行われ、半導体レーザ20が冷却される。
一方、実測温度Tが目標温度T’未満(T<T’)であるとき、ステップ609へ進み、制御部300は、第2の温調部材210のポンプ212をOFF状態とし、第2の温調部材210の冷却水の循環を停止させる。それにより、第2の温調部材210による冷却が停止され、このときは、上記第1の温調部材200による半導体レーザ20の加熱が促進される。
ここで、レーザ発振動作中においては発振動作が続くため、半導体レーザ20がいったん目標温度T’となれば、ほぼ常時、目標温度T’よりも半導体レーザ20の温度が高くなりうる状態にある。そのため、実測温度Tが目標温度T’よりも大きい(T>T’)場合だけでなく、目標温度T’の範囲内すなわちT=T’の場合にも、ポンプ212を作動させ、第2の温調部材210に冷却水を循環させた状態とし、半導体レーザ20を冷却するようにしている。
そして、このような第1の温調部材200および第2の温調部材210の制御は、レーザ発振動作中において繰り返し行われる。なお、図5では、ステップ601〜606の第1の温調部材200の制御を行った後、ステップ607〜609の第2の温調部材210の制御を行っているが、これら両温調部材200、210の制御は、独立した工程として、2つの制御を並列に行ってもよい。
このように、本実施形態のレーザ発振装置S1においては、温度検出部としてのサーミスタ70により検出された半導体レーザ20の実測温度Tに基づいて温調部材200、210を制御することにより、半導体レーザ20の温度を調節し、安定したレーザ発振を可能としている。
ところで、本実施形態によれば、通電により励起光を発する励起光源としての半導体レーザ20と、半導体レーザ20の励起光を集光するレンズ30と、レンズ30にて集光された励起光を受けてレーザ光を出射するレーザ発振部材40とを備える半導体励起式のレーザ発振装置において、半導体レーザ20、レンズ30およびレーザ発振部材40は、同一の絶縁基板10の一面上に搭載されており、絶縁基板10の一面には、半導体レーザ20に通電するための基板電極11が形成されており、半導体レーザ20は、導電性接合部材50を介して基板電極11と接続されていることを特徴とするレーザ発振装置S1が提供される。
このようなレーザ発振装置S1は、半導体レーザ20を励起光源とし、レンズ30を介してレーザ発振部材40へ励起光を入れるようにしているため、長寿命で集光損失が少なく、光変換効率に優れるという利点を持つ。
そして、本レーザ発振装置S1によれば、絶縁基板10の一面に形成された基板電極11を介して、半導体レーザ20への通電を行うことができるため、レーザ発振機能は確保される。
また、本実施形態においては、半導体レーザ20、レンズ30およびレーザ発振部材40といった光軸の調整が必要な各部材を同一の絶縁基板10上に搭載しているため、従来のように、これら各部材を別々のプレートに搭載し、さらに定盤に固定することが不要になる。
そして、本実施形態では、これら各部材20〜40の組付については、同一の絶縁基板10上に搭載すればすむため、従来に比べて部品点数を低減することができる。そのため、これら各部材間の光軸の調整を簡素化することができ、組み付け工程を短縮化することができ、製造コストの低減や装置の小型化などが可能になる。
このように、本実施形態によれば、励起光源としての半導体レーザ20と、励起光を集光するレンズ30と、励起光を受けてレーザ光を出射するレーザ発振部材40とを備えるレーザ発振装置S1において、光軸の調整が必要な部分に関し、各部材を別々のプレートに搭載し、さらに定盤に別々に固定することなく組み付けることができる。
また、光軸の調整が必要な部分に関し、従来に比べて部品点数を少なくできるため、各部材の接合部の数も少なくでき、振動や温度変化などに起因する当該接合部の位置ずれによって、光軸のずれが生じるといった不具合も低減される。
また、本実施形態のレーザ発振装置S1においては、半導体レーザ20は、通電される一方の極側の部位を絶縁基板10に向けるとともに他方の極側の部位を絶縁基板10の上方に向けた状態で、絶縁基板10の一面上に配置されており、半導体レーザ20の一方の極側の部位と基板電極11とは導電性接合部材50により接続されており、半導体レーザ20の他方の極側の部位と基板電極11とは、金属製のプレート60を介して接続されるとともに、半導体レーザ20の他方の極側の部位とプレート60との間、および、プレート60と基板電極11との間は、導電性接合部材50により接続されている。
それによれば、半導体レーザ20の一方の極側の部位は、導電性接合部材50を介して基板電極11に接合されることで、絶縁基板10に安定に支持される。また、半導体レーザ20の他方の極側の部位は、金属製のプレート60および導電性接合部材50を介して基板電極11に接合されることで、絶縁基板10に安定に支持される。
また、半導体レーザ20においては、一方の極側の部位から導電性接合部材50、基板電極11を介して絶縁基板10への放熱がなされるだけでなく、他方の極側にプレート60を介在させることにより、一方の極側だけでなく他方の極側からも絶縁基板10を介した放熱が可能になる。
また、複数個の半導体レーザ20を繋ぐ配線としての基板電極11が、絶縁基板10に密着したものとなっており、空中に浮遊している部分が無いので耐振動性が高い。また、小型化もできる。さらに、配線距離を短縮できるので、配線抵抗によるジュール熱を低減できる。
また、本実施形態のレーザ発振装置S1においては、絶縁基板10の他面には、絶縁基板10を介して半導体レーザ20の温度を調節する温調部材200、210が設けられており、半導体レーザ20の近傍部には、半導体レーザ20の温度を検出する温度検出部としてのサーミスタ70が設けられており、このサーミスタ70により検出された半導体レーザ20の温度に基づいて温調部材200、210を制御するようにしている。
それによれば、上記図5を参照して述べたように、半導体レーザ20の温度の変動を抑制し、目標温度T’に維持することができるため、半導体レーザ20から発せられる励起光の波長変動を極力抑制できる。また、装置の立ち上がり時には、半導体レーザ20を加熱して早期に目標温度T’とすることができるため、起動性に優れる。
また、本実施形態では、半導体レーザ20、レンズ30およびレーザ発振部材40といった各部材を同一の絶縁基板10の一面上に搭載しているため、この絶縁基板10の他面側に温調部材200、210を設けるだけで、各部材の温度調節を一括して行うことができる。
従来では、上述したように、各部材を別々のプレートに搭載し、さらに定盤に固定していたため、各部材毎に冷却部材を取り付けるなど、温度調節に関して複雑な構成となっていたが、本実施形態によれば、温度調節に関する構成を簡素化できる。
また、本実施形態のレーザ発振装置S1においては、絶縁基板10のうち半導体レーザ20の搭載部とレーザ発振部材40の搭載部との間の部位には、絶縁基板20におけるその他の部位よりも熱伝導率の低い熱抵抗部80が設けられている。
それによれば、半導体レーザ20とレーザ発振部材40との間の絶縁基板10を介した熱の移動が抑制される。具体的には、半導体レーザ20からレーザ発振部材40側に直接流入する熱を遮断して絶縁基板10からの放熱を促進することができる。
そのため、各部の温度の安定化を図ることができ、絶縁基板10の温度分布を均一にすることができる。その結果、絶縁基板10の変形に伴うアラインメントの変化、絶縁基板10の一面、他面に設けられた各部材との接合状態の変化を抑制できる。
また、本実施形態においては、レンズ30およびレーザ発振部材40は、複数個の半導体レーザ20を接続する導電性接合部材50と同一の導電性接合部材50により絶縁基板10に接合されている。
それによれば、複数個の半導体レーザ20、レンズ30およびレーザ発振部材40を、同一の導電性接合部材50により絶縁基板10に接合することができるため、これら各部材の接合工程の簡素化、コストの低減などが期待できる。
また、本実施形態では、半導体レーザ20は複数個であるが、これら複数個の半導体レーザ20が同一の絶縁基板10上に搭載されているため、複数個の半導体レーザ20を別々のプレートに搭載し、さらに定盤することなく組み付けを行うことができる。
ここで、図7(a)、(b)は、本実施形態における絶縁基板10の変形例を示す概略断面図であり、熱抵抗部80の変形例を示すものである。上記図1に示される例では、絶縁基板10の熱抵抗部80は、絶縁基板10を貫通した開口部として構成されたものであった。
それ以外にも、本実施形態では、熱抵抗部80としては、図7(a)、(b)に示されるように、開口部にさらに樹脂などからなる断熱材81を充填したものや、凹部すなわちザグリとして構成されたものを採用することもできる。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態に述べた半導体レーザ20、レンズ30、レーザ発振部材40の材質や構成は、あくまでも一実施形態であり、上述のものに限定されない。
たとえば、上記図1に示されるレーザ発振部材40は連続的にレーザ発振が行われるものであったが、このレーザ発振部材40において、レーザ媒質41と出射側の反射鏡43との間に、Cr:YAGなどからなる可飽和吸収体を介在させてもよい。この場合、可飽和吸収体は受動Qスイッチ素子として機能し、それにより、パルス的なレーザ発振が可能となる。
また、上記実施形態では、レーザ共振器100において、半導体レーザ20は複数個であったが、レーザ発振部材40を励起させレーザ発振が適切に行われるならば、半導体レーザ20は1個でもあってもよい。
また、半導体レーザ20からの励起光がレンズ30を介してレーザ発振部材40に入射されレーザ発振が適切に行われるならば、絶縁基板10の一面上におけるこれら各部材20〜40の位置関係は、上記図示例に限定されない。
また、上記実施形態では、半導体レーザ20、レンズ30、レーザ発振部材40は同一の導電性接合部材で接合されていたが、レンズ30およびレーザ発振部材40は導電性接合部材50とは異なる接合方法で、絶縁基板10に固定されていてもよい。たとえば、レンズ30およびレーザ発振部材40は、上記導電性接合部材50とは異なるはんだや接着剤、あるいはネジ締めなどにより接合されてもよい。
また、温調部材200、210および温度検出部70も上記したものに限定されるものではなく、それぞれ絶縁基板10の他面、半導体レーザ20の温度検出可能な近傍部に取り付けることができるものであればよく、温度検出部により検出された半導体レーザの温度に基づいて温調部材を制御することで半導体レーザ20の温度を調節できるようになっていればよい。
また、たとえば、絶縁基板10の材質や形状などによっては、熱抵抗部80が無くても、半導体レーザ20とレーザ発振部材40との間の絶縁基板10を介した熱の移動が抑制できるような場合などは、絶縁基板10には、熱抵抗部80が無くてもよい。
さらに、上記実施形態では、絶縁基板10と板状のペルチエ素子からなる第1の温調部材200とが別体であったが、絶縁基板そのものを板状のペルチエ素子により構成してもよい。
また、本発明のレーザ発振装置の用途は、上記したような自動車に搭載されエンジン点火装置以外のものであってもよい。
要するに、本発明は、励起光源としての半導体レーザと、励起光を集光するレンズと、励起光を受けてレーザ光を出射するレーザ発振部材とを備える半導体レーザ励起式のレーザ発振装置において、半導体レーザ、レンズおよびレーザ発振部材といった光軸の調整が必要な各部材を、同一の絶縁基板の一面上に搭載し、絶縁基板の一面に、半導体レーザに通電するための基板電極を形成するとともに、半導体レーザを、導電性接合部材を介して基板電極と接続したことを要部とするものであり、その他の部分については、適宜設計変更が可能である。
本発明の実施形態にかかるレーザ発振装置の要部であるレーザ共振器を示す概略断面図である。 図1に示されるレーザ共振器の概略平面図である。 図1に示されるレーザ共振器における半導体レーザの接続構造を示す部分概略断面図である。 上記実施形態のレーザ発振装置の各部の結合関係を示すブロック図である。 制御部による温調部材の制御処理を示すフローチャートである。 半導体レーザの実測温度と目標温度との差ΔTと、第1の温調部材に流す電流との関係を示す図である。 上記実施形態における絶縁基板の変形例を示す概略断面図である。
符号の説明
10…絶縁基板、11…基板電極、20…半導体レーザ、30…レンズ、
40…レーザ発振部材、50…導電性接合部材、60…プレート、
70…温度検出部としてのサーミスタ、200…第1の温調部材、
210…第2の温調部材。

Claims (6)

  1. 通電により励起光を発する励起光源としての半導体レーザ(20)と、前記半導体レーザ(20)の励起光を集光するレンズ(30)と、前記レンズ(30)にて集光された励起光を受けてレーザ光を出射するレーザ発振部材(40)とを備えるレーザ発振装置において、
    前記半導体レーザ(20)、前記レンズ(30)および前記レーザ発振部材(40)は、同一の絶縁基板(10)の一面上に搭載されており、
    前記絶縁基板(10)の一面には、前記半導体レーザ(20)に通電するための基板電極(11)が形成されており、
    前記半導体レーザ(20)は、導電性接合部材(50)を介して前記基板電極(11)と接続されていることを特徴とするレーザ発振装置。
  2. 前記半導体レーザ(20)は、通電される一方の極側の部位を前記絶縁基板(10)に向けるとともに他方の極側の部位を前記絶縁基板(10)の上方に向けた状態で、前記絶縁基板(10)の一面上に配置されており、
    前記半導体レーザ(20)の前記一方の極側の部位と前記基板電極(11)とは前記導電性接合部材(50)により接続されており、
    前記半導体レーザ(20)の前記他方の極側の部位と前記基板電極(11)とは、金属製のプレート(60)を介して接続されるとともに、前記半導体レーザ(20)の前記他方の極側の部位と前記プレート(60)との間、および、前記プレート(60)と前記基板電極(11)との間は、前記導電性接合部材(50)により接続されていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ発振装置。
  3. 前記絶縁基板(10)の他面には、前記絶縁基板(10)を介して前記半導体レーザ(20)の温度を調節する温調部材(200、210)が設けられており、
    前記半導体レーザ(20)の近傍部には、前記半導体レーザ(20)の温度を検出する温度検出部(70)が設けられており、
    前記温度検出部(70)により検出された前記温度に基づいて前記温調部材(200、210)を制御することを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ発振装置。
  4. 前記絶縁基板(10)のうち前記半導体レーザ(20)の搭載部と前記レーザ発振部材(40)の搭載部との間の部位には、前記絶縁基板(20)におけるその他の部位よりも熱伝導率の低い熱抵抗部(80)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のレーザ発振装置。
  5. 前記レンズ(30)および前記レーザ発振部材(40)は、前記半導体レーザ(20)を接続する前記導電性接合部材(50)と同一の導電性接合部材(50)により前記絶縁基板(10)に接合されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のレーザ発振装置。
  6. 前記同一の絶縁基板(10)に搭載される前記半導体レーザ(20)は複数個であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載のレーザ発振装置。
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