JP2007020157A - 多周波帯用べき級数型プリディストータ - Google Patents

多周波帯用べき級数型プリディストータ Download PDF

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Abstract

【課題】複数の無線システムが混在する環境において、使用する周波数帯を適応的に選択できる多周波帯用べき級数型プリディストータを提供する。
【解決手段】多周波帯用べき級数型プリディストータであり、遅延器5からなる線形伝達経路PLと、複数の周波数帯用の歪発生経路PD1, PD2が並列に設けられ、それぞれの周波数帯用歪発生経路PD1, PD2は、入力信号からそれぞれの周波数帯の信号を抽出する可変帯域信号抽出器111, 112と、その抽出した信号が与えられ、その信号の少なくとも1つの奇数次歪成分を発生し周波数帯用歪発生器経路PLの出力とする歪発生器131a, 132aとを含み、周波数帯制御器6は可変帯域信号抽出器111, 112の周波数帯を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の周波数帯を適応的に変更する高周波信号を電力増幅する電力増幅器で発生した歪み成分を補償する多周波帯用べき級数型プリディストータに関する。
マイクロ波帯電力増幅器の非線型歪補償方法のひとつとしてディジタル信号処理によるプリディストーション法(以下、ディジタルプリディストーション法)がある(例えば特許文献1)。ディジタルプリディストーション法の特徴は、ディジタル信号処理にてプリディストータの構成を可能とすることで複雑なアナログ回路を不要にしている点にある。
これまでにディジタルプリディストータには、予め増幅器の非線形特性を線形化するテーブルを持つルックアップテーブルによる構成が知られている(例えば非特許文献1及び特許文献2)。ルックアップテーブルを持つディジタルプリディストータは、歪成分を設計値以下にするように増幅器出力信号を帰還してルックアップテーブルの設定値を更新する。このようにして、ディジタル信号処理にて歪補償ができることが知られている。
べき級数モデルに基づくプリディストータがある。これまでにアナログ回路にて実現されており、歪改善量は30dB以上を達成している(非特許文献2)。べき級数モデルは増幅器の非線型特性を精度よくモデル化していることが知られている(例えば非特許文献3)。べき級数モデルを用いるディジタルプリディストータにおける歪補償方法では、増幅器出力信号からべき級数モデルにより各次数の係数を補正するための信号を抽出する必要がある。これまで特許文献1では、電力増幅器の出力信号から基本波を除去して補正用信号を抽出していた。より簡易にべき級数モデルの補正用信号を抽出する方法として、2周波数、等レベル搬送波をパイロット信号として用いる方法がある(非特許文献2)。
これまでの無線システムにおいて、例えばPDC(Personal Digital Cellualr)、GSM(Global System for Mobile Communications)、IMT-2000(International Mobile Telecommunication 2000)などの無線システムが使用されていた。これに対して、単一のハードウェアで複数の無線システムに対応できるように、無線機のソフトウェア化を行なう技術が存在している。単一ハードウェアで複数の無線システムに対応できれば、単一ハードウェアを利用する人は無線システムやその背景にあるコアネットワークをなんら意識することなく無線システムにより提供される単一の移動通信環境を利用できる。しかしながら、現実には複数の無線システムに対応した単一のハードウェアは実現に至っていない。
また地域またはオペレータごとに、無線システムで提供されるサービスが異なるようになり、要求される無線システムも多様化してくると考えられる。このため、同時期かつ同じ場所において、目的別の最適な無線システムをそれぞれ混在させる必要が生じると考えられる。
英国特許出願公開第2,335,812号明細書 特表2002-522989号公報 H.Girard, and K.Feher, "A new baseband linearizer for more efficient utilization of earth station amplifiers used for QPSK transmission", IEEE J. Select. Areas Commun. SAC-1, No.1, 1983. T.Nojima, and T.Knno, "Cuber predistortion linearizer for relay equipment in 800MHz band land mobile telephone system", IEEE Trans. Vech. Tech., Vol. VT-34, No. 4, pp.169-177, 1985. 11. Tri T.Ha, Solid-State Microwave amplifier Design, Chapter 6,Krieger Publishing Company, 1991.
これら複数の無線システムを用いる方法として、マルチバンド無線システムがある。この無線システムは伝搬環境やトラフィク状況に応じて使用する周波数帯域または周波数帯域数を適応的に可変する。所定の伝送品質または伝送量を確保するためには、使用されていない周波数帯域を用いたマルチバンド伝送が有効である。マルチバンド無線システムにおいて、使用される周波数帯域数は常にそれぞれの無線システムで保証すべき伝送状況に応じて可変される。また、同一帯域内においても同様にチャネル数が可変される。これらは、自事業者の使用する周波数帯と他事業者の使用する周波数帯とが混在している場合に、マルチバンド無線システムは、干渉認知技術、周波数共用技術、干渉キャンセル技術、与干渉低減回避技術、マルチバンド制御技術等によって、空いている周波数帯域を用いる適応制御を行なうことで周波数利用効率を高めることができる。
しかし、このようなマルチバンド無線システムに対応した基地局用べき級数型プリディストータにおいて、従来のべき級数型プリディストータの遅延線路を共通として、複数の周波数帯に対応した歪発生手段をもつべき級数型プリディストータを構成する方法がある。このような複数のべき級数型プリディストータを単に並列に構成する方法では、それぞれの歪発生手段に複数の周波数帯の送信信号が入力される。それぞれの歪発生手段はそれぞれの周波数帯に対して歪補償を行なうよう入力された送信信号の振幅と位相を調整する。
しかし、歪発生手段に入力される送信信号が、複数の周波数帯における送信信号の場合、それぞれの周波数帯の送信信号に対して最適な振幅と位相の調整を行なうことができない。例えば、800MHz帯と1.5GHz帯の送信信号であれば、歪発生器は800MHz帯に対して最適な振幅と位相を設定できるが、700MHzの周波数差のある1.5GHz帯に対して最適な振幅と位相を設定するには700MHzの周波数差に追随する高速動作の可能な振幅と位相設定手段が必要である。しかしながら、このような高速な振幅・位相設定手段はない。
このように、それぞれの周波数帯で動作するべき級数型プリディストータを複数使用しても、複数の周波数帯で動作するべき級数型プリディストータを単一構成することができなかった。
複数の送信帯域を持つマルチバンド無線システムにおいて、無線システムのサービス状況、他無線システムへの干渉等により周波数帯を変更することが考えられる。このような無線システムの周波数帯等の変更に際して、歪補償する周波数帯が固定している従来のべき級数型プリディストータは動作周波数の適応的な変更もできなかった。
長期間に渡り使用されるべき級数型プリディストータにとって周波数帯の変更は、各基地局にてべき級数型プリディストータ改修・変更を行なう必要があり、数多くのべき級数型プリディストータを再調整するには多大の労力と時間が必要になる。これらを不要にすることで経済化を図れるべき級数型プリディストータ構成が必要であった。
例えば、周波数帯f1とf2にて同時に歪補償を可能にするべき級数型プリディストータにおいては、周波数帯f2からf3に変更された場合に、周波数帯f1とf3にて同時に歪補償を行なうことができなかった。これは、従来のべき級数型プリディストータの動作帯域が固定されていること、さらに上述したように、f1とf3の周波数差のためループ調整ができなかった。
そこで本発明は、複数の無線システムに対応する単一のべき級数型プリディストータに関する。べき級数型プリディストータは、マルチバンド無線システムの周波数帯を制御するオペレーションセンタまたは基地局内制御器によって、増幅すべき周波数帯への切替を行なう。また本発明は、歪補償帯域の動的な変更が可能な送信増幅器の構成を可能にする多周波帯用べき級数型プリディストータを提供することにある。また、それぞれの周波数帯毎にべき級数型プリディストータを構成すると、単一のべき級数型プリディストータで実現する場合に比べて装置規模、消費電力の点で不利である。複数の周波数帯のプリディストーション処理を一括にできれば、装置の簡易化、低消費電力化、小型化を可能にする。
本発明によれば、多周波帯用べき級数型プリディストータは、
入力信号を遅延させる遅延器からなる線形伝達経路と、
N個、Nは2以上の整数、の歪発生経路と、、
入力信号をその線形伝達経路とそれらN個の歪発生経路とに分配する分配手段と、
それらN個の歪発生経路のそれぞれに挿入され、上記入力信号からことなるN個の周波数帯の信号を抽出するN個の可変帯域信号抽出器と、
それらN個の歪発生経路にそれぞれ挿入され、抽出されたそれらN個の周波数帯の信号の予め決めた奇数次の歪成分を発生するN個の歪発生器と、
その線形伝達経路の出力と、それらN個の歪発生経路の出力とを合成してプリディストータの出力する合成手段と、
それらN個の可変帯域信号抽出器の周波数帯域を制御する周波数帯制御器、
とを含むように構成される。
本発明による多周波帯用べき級数型プリディストータによれば複数の帯域信号を各帯域別に周波数分離し、各周波数帯別に奇数次の歪みを発生させ、その歪成分により電力増幅器で発生する歪成分を抑圧するように各周波数帯にて調整し、送信信号に合成して電力増幅器に入力する。この結果として電力増幅器の出力側における各周波数帯の奇数次歪成分は除去される。
つまり、各周波数帯別に独立して歪補償量を調整でき、複数の周波数帯の歪補償量を一括して処理することができる。よってこの発明によれば装置の簡易化、低消費電力化、小型化が可能となる。
このように本発明の多周波帯用べき級数型プリディストータを使用した増幅器構成は、無線システムのサービス状況に対応した周波数帯を線形増幅できることから、周波数帯の変更や搬送波の増加に伴う追加設備を不要にできる特徴がある。
本発明は、周波数帯の変更を容易かつ安価にするために、べき級数型プリディストータに可変フィルタを用いている。可変フィルタは中心周波数と周波数帯域幅を可変できるものであり、可変フィルタの通過帯域はそのときサービスする帯域に制御されることで、単一のべき級数型プリディストータで無線システムの周波数変更に対応できる。このように、本発明の多周波帯用べき級数型プリディストータはオペレーションセンタの周波数切替指令のみで動作帯域を切替られることから、従来のべき級数型プリディストータで必要としていた多大の労力をかけて調整を行なう作業が不要となる利点がある。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。各図面において対応する部分については、同一の参照符号を付けて重複説明を省略する。
[第1実施例]
図1に本発明による多周波帯用べき級数型プリディストータの原理的構成による第1実施例を示す。入力送信信号STの帯域はベースバンドでも、中間周波数でも、無線周波数でもよい。このプリディストータ100はプリディストーション回路10と、周波数帯制御器6と、歪検出器17と、ベクトル調整制御器18とを含み、プリディストーション回路10は、線形信号伝達経路PLと、第1の周波数帯用の3次歪発生経路PD1と、第2の周波数帯用の3次歪発生経路PD2と、これらの経路の出力信号を合成する合成器16とを含む。図1に示すプリディストータは2つの周波数帯(中心周波数f1とf2で表すものとする)における歪補償を実現するものであり、2つの周波数帯は、移動無線に適用すれば、f1が例えば800MHz帯、f2が例えば1.5GHz帯とすることができる。
入力送信信号STの帯域がベースバンドの場合、800MHz帯と1.5GHz帯に対応する2つの入力送信信号の中心周波数は例えば、-(1500-800)/2=-350MHz, +350MHzとする。その他の例としてはf1が1.5GHz帯、f2が2GHz帯であってもよい。更に、周波数帯の数は2つに限らず2つ以上の任意の数に適応することができる。また、各周波数帯の歪発生経路に3次歪発生器のみならず、5次以降の奇数次歪発生器を追加してもよい。以下の説明では便宜上、ベースバンドの信号であってもそれらの中心周波数を対応する2つの高周波の送信信号の周波数帯の中心周波数f1とf2で表すものとする。
送信信号STは線形信号伝達経路PLと2つの周波数帯に対応した第1及び第2歪発生経路PD1, PD2に分配される。第1の歪発生経路PD1は第1周波数帯の可変帯域信号抽出器111(図ではBPFと表記)と、3次歪発生器131aと、ベクトル調整器141aとの縦続接続により構成されている。第2の歪発生経路PD2は第2周波数帯の可変帯域信号抽出器112と、3次歪発生器132aと、ベクトル調整器142aとの縦続接続により構成されている。第1及び第2の歪発生経路PD1,PD2の出力は加算器16Aで合成され、その合成結果は加算器16Bで線形信号伝達経路PLの出力と合成される。加算器16Aと16Bは合成器16を構成している。
プリディストーション回路10をアナログ構成とする場合は、線形信号伝達経路PLの遅延器5は遅延線路で構成することができる。2つの可変帯域信号抽出器111,112は可変帯域通過フィルタで構成してもよいし、可変帯域阻止フィルタで構成してもよい。これらの可変フィルタは周波数帯制御器6により中心周波数と帯域幅が制御される。周波数帯制御器6はオペレーションセンタ等からの制御信号SCに従ってこれらの可変帯域信号抽出器111,112を制御する。あるいは、後で詳細に説明するように、破線で示す分配器4から分配された送信信号STからそれぞれの周波数帯を検出し、検出結果に基づいて可変帯域信号抽出器111,112を自動制御してもよい。
可変帯域信号抽出器111で抽出した中心周波数f1の帯域信号は3次歪発生器131aに供給される。3次歪発生器131aは入力信号を例えばXで表すと、中心周波数f1帯域の送信信号の3次歪みX3を発生する。ベクトル調整器141aは可変減衰器と可変位相器の縦続回路で構成されている。プリディストータの出力側に接続される電力増幅器(特に図示しない)で発生され、歪検出器17で検出された3次歪成分が3次歪発生器131aで発生された3次歪成分と振幅が一致し、位相が逆位相となるようにベクトル調整制御器141aはベクトル調整制御器18によって制御される。
同様に、可変帯域信号抽出器112で抽出した中心周波数f2の帯域信号は3次歪発生器132aに供給され、周波数帯域f2の送信信号の3次歪成分を発生する。この3次歪成分も、可変減衰器と可変位相器の縦続接続で構成されたベクトル調整器142aにより電力増幅器で発生する帯域f2の3次歪成分と等振幅、逆位相となるようにベクトル調整器142aを初期設定し、その設定状態を維持するようにベクトル調整制御器18で制御される。このベクトル調整器141a, 142aの調整は、プリディストータ100がディジタル構成の場合は、図示してない電力増幅器の出力の一部を分岐して周波数変換器26でベースバンド信号に変換し、そのベースバンドに変換された信号をアナログ・ディジタル変換器(以下、ADC)27でディジタル信号に変換し、得られたディジタル信号から歪検出器17により歪成分を検出し、その歪成分の電力が最小となるように行なわれる。
第1及び第2の歪発生経路PD1, PD2で発生した歪成分は加算器16Aで加算され、更に加算器16Bで線形信号伝達経路PLからの遅延された送信信号と合成されることにより、前置歪成分が付加された送信信号としてプリディストータ100から出力される。プリディストータ100の出力は必要に応じて図示してない周波数変換器により送信周波数帯に変換され、電力増幅器で増幅され、送信アンテナから電波として放射される。このために、歪検出器17には周波数帯f1とf2を抽出する可変帯域信号抽出器が含まれている。
可変帯域信号抽出器111,112の特性はそれぞれ中心周波数をf1,f2とする所望の帯域幅を有し、それぞれ第1及び第2の周波数帯の信号を抽出する。このような各帯域信号抽出器は例えば可変帯域通過フィルタ(バンドパスフィルタ:BPF)で構成してもよいし、あるいは可変帯域阻止フィルタ(バンドエリミネーションフィルタ:BEF)で構成してもよい。図1の実施例では、電力増幅器で発生する3次歪成分を補償する場合として歪発生経路PD1, PD2で3次歪成分を発生する場合を示したが、一般に、電力増幅器が発生する補償すべき奇数次歪成分と同じ奇数次の歪成分を発生するように構成する。
図2に可変帯域信号抽出器111,112を可変帯域通過フィルタで構成した場合の周波数対減衰特性をそれぞれ実線と破線で概念的に示す。中心周波数がそれぞれf1,f2の周波数帯の帯域外で急峻に減衰量が増大し、周波数帯間の分離が十分な特性とする必要がある。そのような特性は一般に複数のバンドパスフィルタを縦続接続して得ることができる。
図3は例えば可変周波数帯抽出器111,112を可変帯域阻止フィルタで構成した場合の周波数対減衰特性を示す。ただし、この例は図1のプリディストータに中心周波数がそれぞれf3,f4の第3及び第4歪発生経路が更に追加されているものとした場合の第1の可変帯域信号抽出器111に要求される特性を概念的に示している。この特性は、図3から明らかなように第1周波数帯FB1以外の周波数帯である第2、第3及び第4周波数帯FB2,FB3,FB4をそれぞれ阻止する3つの可変帯域阻止フィルタBEF2, BEF3, BEF4を図4に示すように縦続接続することにより形成することができる。
各可変帯域阻止フィルタはその帯域で十分な帯域阻止特性を有し、かつそれ以外の帯域で十分に低損失な通過特性を有するよう構成する。そのような各可変帯域阻止フィルタは例えばノッチフィルタで構成できる。ノッチフィルタは、誘電体共振器を用いるフィルタ、マイクロストリップラインによるスタブを用いたフィルタなどで実現することができる。図に示さないが、同様に、第2の可変帯域信号抽出器112の特性は他の第1、第3及び第4周波数帯FB1, FB3, FB4をそれぞれ阻止する3つの帯域阻止フィルタの縦続接続で形成することができる。図示してない第3及び第4周波数の可変帯域信号抽出器についても同様である。
各可変周波数帯抽出器111, 112を可変帯域通過フィルタで構成する場合は、中心周波数の帯域周辺を抽出しやすく、また中心周波数からのアイソレーションが比較的取りやすい利点がある。しかし、中心周波数がバンドパスフィルタの共振周波数となるため、信号の遅延が大きくなる。従って、その遅延量に合わせて図1における線形信号経路PLを構成する遅延器5の遅延量を大きくする必要があり、それによりプリディストータの安定性が低下する。特に、後述のようにプリディストータをアナログ回路で構成する場合は、線形信号伝達経路PLの遅延器5を構成する遅延線路が長くなり、信号の減衰が大きくなる。各可変周波数帯抽出器111, 112を可変帯域阻止フィルタで構成する場合は、抽出する周波数帯域において信号は中心周波数から十分に離れているので遅延が小さい。従って、線形信号経路の線路長は短く、低損失になる利点がある。このことはプリディストータの安定性に貢献する。更に、可変帯域阻止フィルタの設計も容易である。
以下のすべての実施例においても、各可変帯域信号抽出器は可変帯域通過フィルタで構成してもよいし、可変帯域阻止フィルタで構成してもよい。
可変帯域通過フィルタまたは可変帯域阻止フィルタは、その中心周波数及び/又は帯域幅を可変できる。中心周波数の可変方法については、例えばマイクロストリップラインでのフィルタの場合には、共振器長をダイオードやMEMS(Micro-Electro Mechanical System)スイッチ等のスイッチにより可変する方法である。帯域通過フィルタの帯域幅の可変方法については、中心周波数の異なるフィルタバンクのバンク切替数による方法がある。
図5に4つのフィルタBPF1〜BPF4によるフィルタバンクで可変帯域信号抽出器11を構成した例を示す。周波数帯制御器6はフィルタBPF1〜BPF4の前後にあるスイッチ11A,11BのON/OFFにより動作させるフィルタの選択を制御する。図6にフィルタ(BPF1)の周波数特性を太い実線で、他のフィルタBPF2, BPF3, BPF4の周波数特性をそれぞれ破線で示す。図7にフィルタ(BPF1)とフィルタ(BPF2)を同時に選択した場合のフィルタバンクの合成周波数特性を一点鎖線で示す。BPF1とBPF2は実線で示す隣接した周波数特性を有し、フィルタバンクの周波数特性はBPF1とBPF2の合成した周波数特性となる。BPF1とBPF2の帯域幅が等しければ、合成帯域幅の中心周波数は(f1+f2)/2となる。このように、フィルタバンクを用いることにより、通過帯域幅及び中心周波数を可変できる可変フィルタを構成できる。帯域阻止フィルタの帯域幅の可変方法については、マイクロストリップラインによる共振器をダイオードまたはMEMSスイッチ等でスイッチする方法がある。
可変周波数帯抽出器111, 112は,周波数帯制御器6の指示により中心周波数または通過帯域幅の一方または両方を可変する。周波数帯制御器6は通信網のオペレーションセンタ等の指令による制御信号SCに従ってべき級数型プリディストータで歪補償する周波数帯の中心周波数または帯域幅を可変する。これらの制御周期または制御速度はそれぞれの無線システムによって異なるが、べき級数型プリディストータの歪補償に係わる初期引き込み動作が高速であることから、少なくともその初期引き込み動作時間以上の制御周期または制御速度であれば、第一実施例にてこれらの可変帯域信号抽出器111, 112の設定を変更できる。
[第2実施例]
図8に本発明によるプリディストータの第2実施例を示す。この実施例ではアナログ回路によりプリディストータ100を構成し、送信機41と42から中心周波数がf1とf2の中間周波数帯の送信信号ST1, ST2を入力する場合を示す。送信信号ST1, ST2の中心周波数f1とf2はそれぞれ各帯域の帯域幅より充分大きい数100MHz程度離れているものとする。さらにこの実施例では、電力増幅器の3次歪と5次歪を補償するために、各周波数帯f1,f2の歪発生経路PD1, PD2は3次歪成分と5次歪成分を生成するように構成されている。
アナログプリディストーション回路10の入力における分配器8は広帯域(入力信号の帯域幅以上)の方向性結合器または電力分配器にて構成される。歪発生経路PD1は、周波数帯FB1の送信信号ST1を抽出する可変帯域信号抽出器111と、その抽出信号を2分配する分配器121と、2分配の一方が与えられ、送信信号ST1の3次歪成分を発生する3次歪発生器131aと、2分配の他方が与えられ、送信信号ST1の5次歪成分を発生する5次歪発生器131bと、それら歪発生器131a, 131bの出力の位相と振幅を調整するベクトル調整器141a, 141bと、それらのベクトル調整器141a, 141bの出力を合成する合成器151とを有している。
同様に、歪発生経路PD2は、周波数帯FB2の送信信号ST2を抽出する可変帯域信号抽出器112と、その抽出信号を2分配する分配器122と、2分配の一方が与えられ、周波数帯f2における送信信号の3次歪成分を発生する3次歪発生器132aと、2分配の他方が与えられ、周波数帯FB2における送信信号の5次歪成分を発生する5次歪発生器132bと、それら各歪発生器132a, 132bの出力の3次歪成分及び5次歪成分の位相と振幅を調整するベクトル調整器142a, 142bと、それらのベクトル調整器142a, 142bの出力を合成する合成器152と,を有している。合成器151と152の出力は第一出力合成器16Bで合成され、その合成結果は合成器16Aで線形信号伝達経路PLの出力と合成される。これにより、線形信号伝達経路PLを経て伝達された周波数帯FB1,FB2の送信信号に対し、それぞれの周波数帯で発生した3次歪成分と5次歪成分が前置歪成分として付加される。
これらのベクトル調整器141a, 141b, 142a, 142bも歪発生器で発生する歪成分が、各周波数帯FB1及びFB2で電力増幅器の発生する3次歪成分及び5次歪成分と振幅が一致し、位相が逆位相となるように初期設定するために設けられる。この初期設定状態はベクトル調整制御器18の制御動作によって維持される。
アナログプリディストーション回路10の出力信号は、周波数変換器23のミキサ23Aにて局部発振器23Bからのキャリア信号と混合され、所定の送信周波数帯に周波数変換され、電力増幅器24に与えられる。電力増幅器24の出力は図示してない送受信共用器に送出されるとともに、一部が分配器25により分配され、周波数変換器26により中間周波数帯に変換され、歪検出器17に与えられる。歪検出器17は各送信信号ST1とST2にかかわる電力増幅器24により発生された3次及び5次歪成分を検出してベクトル調整制御器18に与える。ベクトル調整制御器18は、検出された3次及び5次歪成分が最小となるようベクトル調整器141a, 141b, 142a, 142bを調整する。これにより各周波数帯にアナログプリディストーション回路10にて追加された前置歪成分は電力増幅器24が異なる周波数帯の送信信号を増幅する際にそれぞれ発生する歪成分を相殺する。
複数の送信周波数帯の送信信号によって電力増幅器24内で生じる相互変調歪成分は、それぞれの周波数間隔にて発生するが、それらの相互変調歪成分はたとえ生じても電力増幅器24の出力の共用器または帯域通過フィルタにて容易に除去できる。第2実施例における可変帯域信号抽出器111, 112は方向性結合器の組み合わせにて実現してもよい。
この実施例では各周波数帯FB1,FB2において3次歪成分と5次歪成分を発生する場合を示したが、発生すべき歪成分は補償対象の電力増幅器の入出力特性にも依存することから、必要に応じて7次歪成分も発生し、あるいは上述の3次と5次の組以外の組み合わせの歪成分を発生するようにプリディストータを構成する。そのような構成は図8から容易に発展させることができる。さらに、本実施例では周波数帯数をFB1とFB2の2つとしたが、さらに周波数帯の数を増やすように上記構成を容易に拡張することができる。これらのことは後述の他の実施例についても当てはまる。
[第3実施例]
図9に本発明によるプリディストータの第3実施例を示す。この実施例は図8のプリディストータ100をディジタル信号処理により実現する構成であり、各信号系統は同相信号(I信号)と直交信号(Q信号)の対により構成されている。この実施例においても、プリディストーション回路10は入力信号を分配する分配器8と、遅延器5としての遅延メモリで構成した線形信号伝達経路PLと、周波数帯FB1の信号を抽出するディジタル信号処理による可変帯域信号抽出器111と、周波数帯FB2の信号を抽出するディジタル信号処理による可変帯域信号抽出器112と、周波数帯FB1,FB2のそれぞれにおける3次及び5次歪成分を発生する3次及び5次歪発生器131a, 131b, 132a, 132bと、ベクトル調整器141a, 141b, 142a, 12bを備えている。
図8における各合成器43, 151, 152, 16A, 16Bは図9においてそれぞれ加算器により構成されている。また、歪検出器17では、周波数変換器26からのベースバンドの検出された信号がアナログ・ディジタル変換器(ADC)27によりディジタル信号として与えられ、そのディジタル変換された信号から歪成分を抽出し、それを直交検波して同相成分(I信号)と直交成分(Q信号)を出力する。これらの歪成分はベクトル調整制御器18に与えられる。ベクトル調整制御器18は、検出された歪成分の電力が最小となるようにベクトル調整器141a, 141b, 142a, 142bを調整する。
入力信号の中心周波数f1とf2はそれぞれの帯域幅より充分大きい数100MHz程度離れているものとする。分配器8はディジタル信号処理による可変帯域通過フィルタの組み合わせにて構成される。可変帯域信号抽出器111, 112はそれぞれ周波数帯FB1及びFB2の信号のみを抽出する。可変帯域信号抽出器111にて抽出された周波数帯FB1の信号は、この例では3次及び5次の歪成分をそれぞれ発生する奇数次歪発生器131a,131bに与えられて、3次及び5次歪成分が発生される。これら3次及び5次歪成分は可変位相器と可変減衰器によるベクトル調整器141a, 141bにおいて前述のように振幅と位相が制御器により調整される。
同様に、可変帯域信号抽出器112により抽出された周波数帯FB2の信号は、3次及び5次歪発生器132a, 132bに与えられ、その信号の3次及び5次歪成分が発生される。これら3次及び5次歪成分は可変位相器と可変減衰器により構成されたベクトル調整器142a, 142bにおいて振幅と位相をベクトル調整制御器18の制御に従って調整される。
このようにして周波数帯FB1及びFB2の歪発生経路PD1及びPD2により発生された3次及び5次歪成分が加算器151, 152にて合成され、加算器16において線形信号伝達経路PL出力の送信信号に合成される。合成された信号はディジタル・アナログ変換器21I, 21Qにてアナログ信号に変換される。アナログ信号はベクトル変調器22で直交変調され、周波数変換器23のミキサ23Aにより局部発振器23Bからの周波数fCのキャリア信号により所定の送信周波数帯に周波数変換され、電力増幅器24にて増幅される。このとき、各周波数帯にディジタルプリディストーション回路10にて追加された3次及び5次歪成分は電力増幅器24の生成した歪成分と相殺される。また、複数の送信周波数帯FB1,FB2の送信信号によって相互変調歪成分がそれぞれの周波数間隔にて発生するが、それらの相互変調歪成分はたとえ生じても送信周波数帯の外であり、電力増幅器出力の共用器または帯域通過フィルタにて容易に除去できる。
本実施例では送信信号の周波数帯の数を2としたが、2以上の周波数帯数には上記構成を用いて容易に拡張できる。
[第4実施例]
図10は図1,8の各アナログプリディストータの実施例において可変帯域信号抽出器111, 112を自動制御するための周波数帯制御器6の構成例を示す。この実施例の周波数帯制御器6は、帯域検出器6Aと帯域設定部6Bとから構成され、帯域検出器6Aはミキサ6A1と、局部発振器6A2と、掃引信号発生器6A3と、低域通過フィルタ(LPFと呼ぶ)6A4とから構成されている。
上記各実施例の分配器4によりプリディストータ100の入力送信信号STが周波数帯制御器6のミキサ6A1に分配される。送信信号STは、ここでも例えば図11Aに示すように中心周波数がf1とf2の2つの周波数帯FB1,FB2の信号を含むものとする。周波数帯FB1の下限周波数はf1L、上限周波数はf1Hであり、周波数帯FB2の下限周波数はf2L、上限周波数はf2Hである。局部発振器6A2は例えば電圧制御発振器であり、掃引信号発生器6A3からの電圧が鋸歯状に変化する掃引信号VSにより周波数が掃引された局部発振信号SLを発生する。この周波数掃引は、例えば図11Aに示した2つの周波数帯FB1,FB2よりも低い予め決めた掃引下限周波数FLからこれら2つの周波数帯よりも高い予め決めた掃引上限周波数FHまでを連続的に繰り返し掃引する(図11B参照)。
ミキサ6A1では、局部発振器6A2からの局部発振信号SLと入力信号STを乗算する。ミキサ6A1の出力からLPF6A4により直流付近の成分を抽出する。即ち、入力信号STの周波数成分と局部発振信号SLの掃引周波数が一致している区間でLPF 6A4から図11Cに示すように直流成分が出力される。抽出された直流成分は帯域検出器6Aの出力として帯域設定部6Bに与えられる。掃引信号電圧VSと掃引周波数の関係は図11Dに示すように予め測定されており、帯域設定部6Bは、掃引信号電圧VSとLPF 6A4からの帯域検出信号とを用いて周波数帯FB1の下限周波数f1Lと上限周波数f1H及び周波数帯FB2の下限周波数f2Lと上限周波数f2Hを検出する。また、各帯域の中心周波数をf1=(f1L+f1H)/2, f2=(f2L+f2H)/2として求める。
具体的には、帯域設定部6Bは、図11Eに示すように周波数の掃引につれLPF6A4から出力される直流成分電圧の立ち上がり及び立下りで閾値Vthと一致する時点の掃引周波数を順次f1L, f1H, f2L, f2Hと決定する。しかし、図11Eから理解されるように、閾値により決定されたf1L, f1H, f2L, f2Hから求まる周波数帯FB1, FB2の帯域幅は実際の帯域幅より狭くなるので、例えば検出されたf1L, f1H, f2L, f2Hに所定の係数をそれぞれ乗算することでより精確に下限周波数及び上限周波数を決定することができる。
帯域設定部6Bはこのようにして決定した周波数帯FB1の中心周波数f1、下限周波数f1L及び上限周波数f1Hを可変帯域信号抽出器111に設定し、周波数帯FB2の中心周波数f2、下限周波数f2L及び上限周波数f2Hを可変帯域信号抽出器112に設定する。可変帯域信号抽出器111として例えば図5に示す可変帯域信号抽出器11を使用する場合、決定された中心周波数、下限周波数、上限周波数により帯域通過フィルタBPF1〜BPF4から選択する帯域通過フィルタの組を指定する。
べき級数型プリディストータ100の入力信号STの周波数が動的に変更される場合、即ち、電力増幅器へ入力される信号の周波数が動的に変更される場合、周波数帯制御器6はその動的に変更される周波数に合わせて可変帯域信号抽出器を制御する必要がある。この変更できる時間は、局部発振器6A2の周波数掃引時間で決まる。つまり、周波数掃引の一周期の時間により決まる。図10の例では、局部発振器6A2の周波数掃引を高速にすることで、帯域検出器6Aの検出速度を高めることができる。
周波数掃引できる電圧制御発信器は一般の信号発生器に使用されている。低域通過フィルタ6A4はLCフィルタやオペアンプを用いたアクティブフィルタにて実現できる。帯域設定部6Bは直流電圧をディジタル化するアナログディジタル変換器とマイクロプロセッサにより実現できる。図10に示した周波数帯制御器6はアナログプリディストータを前提としているが、ディジタルプリディストータの場合も同様の機能構成で実現できる。
例えば移動通信基地局に設置される送信装置のべき級数型プリディストータに、図10の周波数帯制御器6を使用することにより、変復調装置から周波数帯に関する情報を得る必要なく、入力信号から周波数帯域情報を得ることができるので、プリディストータ単独で可変帯域信号抽出器の周波数帯域を設定することができる。そのため、制御系統を単純にすることができる。また、変調装置をアンテナ塔脚部の中継装置内に設置し、べき級数型プリディストータを含む電力増幅装置を中継装置から離れたアンテナ直下の塔頂装置内に設置する場合、これら変調装置と電力増幅装置間で運用周波数に関する情報をやり取りする必要がないので、それぞれの装置を独立して調整、改修などの保守が可能である。
[第5実施例]
図12は図9に示したディジタル構成されたプリディストータの実施例において可変帯域信号抽出器111, 112を自動制御するための周波数帯制御器6の構成を示す。この実施例の周波数帯制御器6では、分配器4から与えられるベースバンドの入力信号ST(I信号とQ信号)に含まれる送信周波帯を検出する。
周波数帯制御器6は帯域検出器6Aと帯域設定部6Bから構成され、帯域検出部6Aは高速フーリエ変換器(FFT)で構成され、帯域設定部6Bはレベル判定器6B1と、加算器6B2, 6B4と、1/2乗算器6B3, 6B5とから構成されている。
分配器4から分配された入力信号STは、FFTにより時間領域から周波数領域に変換されることで、入力信号STの周波数成分が検出される。レベル判定器6B1は、FFTにより検出された周波数成分を、図11Eの場合と同様に予め設定した閾値Vthと比較し、閾値と一致する周波数をそれぞれ周波数帯FB1の下限周波数f1L、上限周波数f1H、周波数帯FB2の下限周波数f2L、上限周波数f2Hとして検出する。加算器6B2によりf1Lとf1Hの和が計算され、1/2乗算器6B3によりその和に1/2が乗算され、乗算結果を周波数帯FB1の中心周波数f1と決定する。同様に、加算器6B4によりf2Lとf2Hの和が計算され、その和に1/2乗算器6B5により1/2が乗算され、乗算結果が周波数帯FB2の中心周波数f2と決定される。このようにして決定されたf1, f1L, f1H, f2, f2L, f2Hにより可変帯域信号抽出器111, 112の各中心周波数と帯域が設定される。
FFTとしてはすでに商用化されているICを使用することができる。FFTの代わりにDSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)を使用して帯域検出器6Aを実現してもよい。レベル判定器6B1は比較器により構成できる。このように簡単な回路により低域検出器6Aと帯域設定部6Bを構成できる。帯域設定部6BにDSPを使用して数値演算により下限周波数、上限周波数及び中心周波数を算出してもよい。
[第6実施例]
図13は図8の実施例における周波数帯制御器6の他の実施例を示す。この実施例では、帯域検出器6Aは可変フィルタ6A5と、周波数掃引部6A6と、2乗器6A7I, 6A7Qと、積分器6A8I, 6A8Qと、加算器6A9とから構成されている。2乗器6A7I, 6A7Qと、積分器6A8I, 6A8Qと、加算器6A9はパワー検出部6A10を構成している。帯域設定部6Bはレベル判定器6B1と、加算器6B2, 6B4と、1/2乗算器6B3, 6B5で構成されている。
分配器4からのディジタル入力送信信号STから、可変フィルタ6A5によりその狭帯域の周波数成分が抽出される。可変フィルタ6A5の狭通過帯域の中心周波数は周波数掃引部6A6で生成される周波数掃引信号により図14Aに示すように離散的に掃引される。可変フィルタ6A5の出力はI信号とQ信号であり、それぞれ2乗器6A7I, 6A7Qにて絶対値の2乗が計算される。積分器6A8I, 6A8Qは、可変フィルタ6A5の中心周波数が固定の場合はその周波数での時間平均を算出し、可変フィルタ6A5の中心周波数が掃引される場合には移動平均を算出する。いずれも、可変フィルタ6A5の出力の揺らぎを平均化するために行なわれる。積分器6A8I, 6A8Qの出力は加算器6A9で加算され、図14Bに示すように加算結果は電力検出器6A1Dの検出電力としてレベル判定器6B1に与えられる。
レベル判定器6B1は周波数掃引部6A6からの周波数掃引信号が表す離散的周波数を参照し、パワー検出部6A10の検出電力が図11Eで示したと同様に予め設定されている閾値Vth以上となる周波数を信号周波帯FB1, FB2の下限周波数と上限周波数として検出する。この場合、周波数を離散的に掃引するにつれ、閾値との比較結果が反転する周波数を下限周波数あるいは上限周波数と判定する。
帯域検出器6Aの可変フィルタ6A5はディジタルフィルタであり、通過帯域幅と中心周波数はディジタルフィルタの係数によって決定される。周波数掃引部6A6の出力に従って、可変フィルタ6A5は予め計算されている係数リストを用いて、通過帯域幅と中心周波数を設定する。その通過帯域幅は入力送信信号STの帯域幅に比較して十分に狭いように設定される。例えば、ベースバンドの送信信号STの帯域幅が15MHzであれば、可変フィルタ6A5の通過帯域幅は1KHz程度に設定される。周波数掃引部6A6は例えば一周期分の離散的掃引周波数の値をシフトレジスタに保持し、循環させながら出力させる構成としてもよいし、一周期分の離散的周波数の値をROMに格納しておき一連の周波数値を繰り返し読み出す構成としてもよい。積分器6A8I, 6A8Qは例えばFIRフィルタにより構成してもよいし、あるいは2乗器6a7I, 6A7Qの出力データをRAMに蓄積し、単純平均を求める構成としてもよい。
上記第4〜6実施例では、ディジタルプリディストータ100の入力信号STを分配器4で周波数帯制御部6に分配し、その入力信号STからそれに含まれる周波数帯FB1, FB2を帯域を検出する例を説明したが、例えば図8において、電力増幅器24の出力から得られた歪検出器17の入力信号を周波数帯制御部6に分配して、分配された信号から周波数帯FB1, FB2を検出してもよいことは明らかである。
この発明による多周波帯用べき級数型プリディストータは複数周波数帯の信号を送信する移動通信の基地局等に利用することができる。
本発明のプリディストーション回路を示す図である。 可変帯域信号抽出器を可変帯域通過フィルタで構成した場合の周波数対減衰特性の例を示す図である。 可変周波数帯抽出器を可変帯域阻止フィルタで構成した場合の周波数対減衰特性の例を示す図である。 可変帯域阻止フィルタの縦続接続を示す図である。 4つのフィルタによるフィルタバンク構成の例を示す図である。 フィルタバンクの周波数特性を示す図である。 フィルタバンクの周波数特性を示す図である。 本発明によるプリディストータの第2実施例を示す図である。 本発明によるプリディストータの第3実施例を示す図である。 自動制御を行なうための周波数帯制御器の構成を示す図である。 Aは入力信号のスペクトルの例を示す概念的図であり、Bは周波数掃引を説明するための図であり、Cは帯域検出器による検出出力の例を示す図であり、Dは掃引電圧と掃引周波数の関係を示す図であり、Eは閾値による帯域検出を説明するための図である。 ディジタルプリディストータに対応した周波数帯制御器の構成を示す図である。 周波数帯制御器の他の構成例を示す図である。 Aは離散的周波数掃引を説明するための図であり、Bはパワー検出部の出力例を示す図である。

Claims (11)

  1. 多周波帯用べき級数型プリディストータであり、
    入力信号を遅延させる遅延器からなる線形伝達経路と、
    N個、Nは2以上の整数、の歪発生経路と、
    入力信号を上記線形伝達経路と上記N個の歪発生経路とに分配する分配手段と、
    上記N個の歪発生経路のそれぞれに挿入され、上記入力信号から異なるN個の周波数帯の信号を抽出するN個の可変帯域信号抽出器と、
    上記N個の歪発生経路にそれぞれ挿入され、抽出された上記N個の周波数帯の信号の予め決めた奇数次の歪成分を発生するN個の歪発生器と、
    上記線形伝達経路の出力と、上記N個の歪発生経路の出力とを合成してプリディストータの出力する合成手段と、
    上記N個の可変帯域信号抽出器の周波数帯を制御する周波数帯制御器、
    とを含むことを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  2. 請求項1記載のプリディストータは、更に、
    上記N個の歪発生経路のそれぞれに挿入され、上記N個の周波数帯の信号の上記予め決めた奇数次の歪成分の位相と振幅を調整するN個のベクトル調整器を含むことを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  3. 請求項2記載のプリディストータにおいて、
    上記N個の歪発生経路のそれぞれは、上記N個の周波数帯の信号の上記予め決めた奇数次とは異なる少なくとももう1つの奇数次の歪成分を発生する少なくとももう1つの歪発生器と、各上記周波数帯の信号の上記もう1つの奇数次の歪成分の位相と振幅を調整する少なくとももう1つのベクトル調整器と、上記ベクトル調整器の出力と上記もう1つのベクトル調整器の出力を合成して上記N個の歪発生経路のそれぞれの出力とする少なくとももう1つのベクトル合成器とを含むことを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  4. 請求項1記載のプリディストータにおいて、
    上記N個の可変帯域信号抽出器のそれぞれは帯域通過フィルタで構成されることを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  5. 請求項1記載のプリディストータにおいて、
    上記N個の可変帯域信号抽出器のそれぞれは帯域阻止フィルタで構成されることを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  6. 請求項1記載のプリディストータにおいて、
    上記N個の可変帯域信号抽出器のそれぞれはその中心周波数が上記周波数帯制御器により制御されることを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  7. 請求項1記載のプリディストータにおいて、
    上記N個の可変帯域信号抽出器のそれぞれはその帯域幅が上記周波数帯制御器により制御されることを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  8. 請求項1のプリディストータにおいて、上記周波数帯制御器は、上記送信信号から上記N個の周波数帯の信号を検出する帯域検出器と、検出された上記N個の周波数帯の信号に基づいて上記N個の可変帯域信号抽出器を制御する帯域設定部とを含むことを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  9. 請求項8のプリディストータにおいて、上記帯域検出器は、
    掃引信号を発生する掃引信号発生器と、
    上記掃引信号に従って周波数掃引された局部発振信号を発生する局部発振信号発生器と、
    上記局部発振信号と上記入力送信信号とを乗算するミキサと、
    上記ミキサの出力から直流成分を抽出し、帯域検出信号として出力する低域通過フィルタ、
    とを含み、上記帯域設定部は、上記掃引信号を参照して上記帯域検出信号から上記N個の周波数帯のそれぞれの下限周波数、上限周波数および中心周波数を決定し、上記N個の可変帯域信号抽出器に設定することを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  10. 請求項8のプリディストータにおいて、上記帯域検出器は、上記送信信号を周波数領域信号に変換して上記N個の周波数帯の信号を検出する周波数領域変換手段を含み、上記帯域設定部は、検出された上記N個の周波数帯の信号のレベルを閾値と比較して各周波数帯の下限周波数と上限周波数を決定するレベル比較器と、各上記周波数帯の下限周波数と上限周波数からその平均を中心周波数として決定する手段とを含むことを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  11. 請求項8のプリディストータにおいて、上記帯域検出器は、
    周波数掃引信号を発生する周波数掃引信号発生器と、
    上記周波数掃引信号により中心周波数が掃引され、上記送信信号から各掃引周波数での周波数成分を抽出する可変フィルタと、
    上記周波数成分のパワーを検出するパワー検出部、
    とを含み、上記帯域設定部は、
    検出された上記周波数成分のパワーを閾値と比較して各周波数帯の下限周波数と上限周波数を決定するレベル比較器と、
    各上記周波数帯の下限周波数と上限周波数からその平均を中心周波数として決定する手段、
    とを含むことを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
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