JP2001244751A - 電力増幅器 - Google Patents

電力増幅器

Info

Publication number
JP2001244751A
JP2001244751A JP2000052632A JP2000052632A JP2001244751A JP 2001244751 A JP2001244751 A JP 2001244751A JP 2000052632 A JP2000052632 A JP 2000052632A JP 2000052632 A JP2000052632 A JP 2000052632A JP 2001244751 A JP2001244751 A JP 2001244751A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amplifying
power amplifier
signal
output
power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000052632A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumito Tomaru
史人 都丸
Yukinari Fujiwara
行成 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Kokusai Electric Inc
Original Assignee
Hitachi Kokusai Electric Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Kokusai Electric Inc filed Critical Hitachi Kokusai Electric Inc
Priority to JP2000052632A priority Critical patent/JP2001244751A/ja
Publication of JP2001244751A publication Critical patent/JP2001244751A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Amplifiers (AREA)
  • Transmitters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】π/4シフトQPSKなどの包絡線が変動するような
変調方式を用いた信号を増幅するための電力増幅器にお
いて、低い確率で生じる大振幅の信号に対しても十分な
増幅器の利得を確保しながら、高効率な電力増幅器を実
現することを目的とする。 【解決手段】変調波のレベル変動を検出し、検出した結
果により、複数の増幅素子の内、必要となる増幅素子の
みを動作させるようにした電力増幅器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、線形変調方式を用
いて、無線伝送、有線伝送を行う通信装置のうち、電力
増幅部に係るものである。
【0002】
【従来の技術】図3を用いて従来の電力増幅器の説明を
行う。図3は従来の電力増幅器の構成を示すブロック図
である。図3は、π/4シフトQPSK変調方式の無線通信装
置に用いる電力増幅器で、3波の変調波を共通増幅する
ものである。データ入力端子10,11,12は、それぞれ変
調器13,14,15を介して加算器16と接続されている。加
算器16は,ミキサ3を介し、第1の増幅部6、第2の増幅
部7と接続される。第1の増幅部6と第2の増幅部7は、合
成器8を介して、出力端子9と接続される。また、局部発
振器4は、ミキサ3に接続される。以下、この動作につい
て説明する。
【0003】データ入力端子10を介して変調器13に与え
られたディジタルデータは、変調器13によって、所定の
周波数f1にπ/4シフトQPSK方式の変調をかけられてから
加算器16に与えられる。また、データ入力端子11を介し
て変調器14に与えられたディジタルデータは、変調器14
によって、周波数f1とは別の所定の周波数f2にπ/4シフ
トQPSK方式の変調をかけられてから加算器16に与えられ
る。また同様に、データ入力端子12を介して変調器15に
与えられたディジタルデータは、変調器15によって、周
波数f1,周波数f2とはまた別の所定の周波数f3にπ/4シ
フトQPSK方式の変調をかけられてから加算器16に与えら
れる。
【0004】これら異なる周波数f1,f2,f3の被変調波
は、加算器16で合成されてからミキサ3に与えられる。
その合成信号は、ミキサ3において、局部発振器4から供
給される局部発振信号(キャリア信号)に変調される。
ミキサ3の出力は、第1の増幅部素子と第2の増幅素子7
とに与えられ、第1の増幅素子6と第2の増幅素子7と
で、それぞれの増幅素子の能力範囲内で所定の電力まで
増幅されてから、合成器8に与えられる。合成器8はそれ
ぞれの増幅素子で増幅された信号を合成して出力端子9
を介して出力する。以上のように、3つの変調波を共通
増幅したことにより、3波の周波数帯のAM(振幅変調)
成分を合成した信号ができる。
【0005】ここで、N(N:正整数)個の周波数帯のAM
成分を持った信号を合成した場合のピーク・ファクタ
(peak factor)について述べる。まず、ロールオフ率
α:0.2のπ/4シフトQPSK1波のピーク・ファクタは、
約5dBとなる。これは、変調波の信号パターンが疑似雑
音のようなランダムパターンである場合の被変調波の平
均振幅に対し、変調波の状態遷移により包絡線レベルが
変動し、約1.7倍の振幅(ピーク値)が瞬間的に生じる
ことを示し、電力増幅器に対しては、このピーク値に対
しても、ある程度の線形性が保てるような特性が要求さ
れる。ここで、N波の無変調搬送波を合成した場合の包
絡線変動を考えると、Nが2の場合、2つの搬送波のベ
クトル位相が一致した場合がピーク値となり、この時の
電力は、1波の電力より6 dB増え、2波の平均電力に比
べ3 dB増えることになる。またNが3の場合には、1波
の電力に比して10 dB、3波の平均電力に対して5 dB増
えることになる。以下同様に考えると、N波の無変調搬
送波の平均電力と、ピーク電力との差は、10 log Nで表
される。各々の搬送波に対して変調をかけた場合、変調
によるピーク・ファクタが加わるが、各変調データに相
関がなければ、N波合成時のピーク・ファクタは飽和傾
向を示す。
【0006】しかし、4波程度までの合成波のピーク・
ファクタは、近似的に (変調によるピーク・ファクタ)+10 log N(dB) と表され、例えば、N=3であれば、3波の変調波の合
成信号のピーク・ファクタは約10 dBである。
【0007】例として、図3に示す電力増幅器の出力の
規定が、平均電力で60 W/3波であるとすると、ピーク
・ファクタを考慮して、600 Wを出力可能な増幅部が必
要となる。既存の素子では、1石で600 Wを出力するの
が困難であるため、ミキサ3で周波数変換された信号
を、分配し、それぞれ第1の増幅素子6と第2の増幅素
子7とでそれぞれ増幅し、これら2つの増幅素子の出力
を合成して規定の出力電力を得ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術には、
めったに生じないピーク値の電力値まで増幅できる能力
を確保しようとするために、常時大電力を出力可能な増
幅素子を動作させるため、平均電力に比して増幅素子で
の消費電力が大きくなり、電力効率が低下してしまう欠
点があった。また複数波を取扱う電力増幅器において、
必要に応じて搬送波数を変化させるような場合に、最大
波数を取扱う場合を考慮して増幅器を動作させておくた
め、使用可能な最大波数より少ない波数で使用する場合
には効率が低下してしまう欠点があった。本発明の目的
は、めったに生じない低い確率で起きる大振幅の信号に
対しても十分な増幅素子の利得を確保しながら、大振幅
から小振幅にわたる広い振幅範囲の信号に対して、高効
率な電力増幅器を実現することを目的とする。
【0009】
【問題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の電力増幅器は、変調波のレベル変動を検
出し、検出した結果により、複数の増幅部の内、必要と
なる増幅部のみを動作させるようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図1によって
説明する。図1は本発明の電力増幅器の構成を示すブロ
ック図である。変調データ入力端子1は、レベル検出部
2、ミキサ3と接続され、レベル検出部2はスイッチ5の入
力端子に接続される。発振器4はミキサ3と接続され、ミ
キサ3はハイブリッド(H)29を介して第1の増幅素子6
とスイッチ5の制御端子に接続される。スイッチ5の出力
端子aは第2の増幅素子7に接続され、スイッチ5の出力
端子bは擬似負荷(D.L.)28に接続される。第1の増幅
素子6と第2の増幅素子7は、加算器8を介して出力端子9
に接続される。また、レベル検出部2は、電源制御部17
とも接続され、電源制御部17は、第1の増幅素子6と第
2の増幅素子7とに接続されている。以下、この動作に
ついて説明する。
【0011】図1において、変調データ入力端子1から
入力された変調波は、ミキサ3とレベル検出部2に与えら
れる。ミキサ3には、別に、局部発振器4が出力する基準
信号が与えられ、その基準信号周波数に変調データ入力
端子1から入力された変調波で変調がかけられる。ま
た、レベル検出部2では、変調波のレベルをモニタす
る。ミキサ3で変調された搬送波は、ハイブリッド29で
分配された後、第1の増幅素子6と、スイッチ5を介して
第2の増幅素子7に与えられ、第1の増幅素子6と第2の
増幅素子7とによって、所定の出力電力レベルまで増幅
される。
【0012】ここで、スイッチ5の出力が第2の増幅素
子7側に接続され、第2の増幅素子7が常に動作するもの
として、平均送信電力とピーク・ファクタの関係につい
て述べる。電力増幅器に求められる特性として、所定の
平均送信電力が出力可能であることは明らかであるが、
線形変調方式のため、ピーク・ファクタに対してもある
程度以上の線形性が確保できるだけの出力特性が要求さ
れる。例えば、変調方式をロールオフ率α:0.2のπ/4
シフトQPSK変調、平均出力電力を100 Wとすると、その
ピーク・ファクタは約5 dBであり、300 Wの出力に対し
ても、ある程度の線形性が要求されることになる。しか
し、従来技術で説明したように、例えば、飽和出力が30
0 Wの増幅素子を2台並列に動作させ、最大出力電力を
増加させる方式をとると、包絡線がピーク値、即ち(平
均出力電力+5)dBとなる時間の割合が比較的少ない
(めったに起きない)ため、平均電力を基準とした電源
効率は低下することになる。
【0013】そこで、レベル検出部2において入力する
信号の包絡線レベルを検出することによってモニタし、
検出した値がレベル検出部2で予め設定されている所定
のしきい値未満の場合には、スイッチ5の出力を出力端
子b側にして擬似負荷28に接続する。そして、レベル検
出部2はまた、電源制御部17にも信号を与え、第2の増
幅素子7の動作をさせないように電源制御部17から制御
させる。
【0014】また、レベル検出部2で検出した値が、所
定のしきい値を超えた場合には、スイッチ5の出力を出
力端子a側にして第2の増幅素子7に接続し、第2の増幅
素子7にハイブリッド29からの搬送波を与える。更に、
スイッチ5の切替操作に同期して、レベル検出部2はま
た、電源制御部17にも信号を与え、第2の増幅素子7が
動作するように、電源制御部17からバイアスをかけ、必
要とされる時間だけ、2つの増幅素子6と7を並列動作さ
せ、ピーク値に対して線形性を確保する。
【0015】スイッチ5の出力端子bに接続される疑似負
荷は、第2の増幅素子7が動作状態の時にその入力端側
から見たインピーダンスと、同じインピーダンスとす
る。これによって、第2の増幅素子7の動作のON/OFFに
よるインピーダンスの変化が生じないようにする。ま
た、加算器8で、2つの増幅素子6と7の出力を同じ位相
で合成する必要があるため、必要に応じ、移相器(図示
しない)がハイブリッド29と合成器8との間に挿入され
る。
【0016】本実施例では、変調波(ベースバンド信
号)レベルを用いて、スイッチ5と電源制御部17とを制
御するが、周波数変更後のミキサ3の出力信号を包絡線
検波したもので制御をかけてもよい。
【0017】次に、本発明の別の実施例を図2によって
説明する。図2は、本発明の電力増幅器の一実施例の構
成を示すブロック図である。データ入力端子10,11,12
は、それぞれ変調部13,14,15と接続され、変調部13,
14,15は加算器16を介してミキサ3及び検波器18に接続
され、検波器18はレベル検出部2に接続される。その他
の構成要素及び接続については、前述の図1の実施例と
同じであるので説明を省略する。
【0018】以下、本実施例の動作について説明する。
例として、α:0.2のπ/4シフトQPSK変調波を3波共通
増幅する場合について述べる。図2において、データ入
力端子10から入力されたベースバンド信号で、変調部13
で所定のマッピングと変調波の生成をなされ、更に所定
の周波数f1に変調をかけられる。同様に、変調部14で
も、データ入力端子11から入力されたベースバンド信号
で所定の周波数f2に変調をかけられ、変調部15でもデー
タ入力端子12から入力されたベースバンド信号で所定の
周波数f3に変調をかけられる。
【0019】これら変調された周波数f1〜f3の信号を加
算器16で合成する。合成後の信号スペクトルを図4に示
す。図4は3波合成時の信号スペクトの一例を示す図で
ある。横軸は周波数fを表し、縦軸は信号のレベルを表
す。加算器16で合成された信号は、ミキサ3で、局部発
振器4からの信号により所定の送信周波数に周波数変換
される一方、検波器18で包絡線検波される。3波合成さ
れた信号のピーク・ファクタは、従来例で述べたように
10 dBとなるが、システムによっては必ずしも3波を使
用せず、必要に応じて波数を制御する場合がある。例え
ば、1波使用時の平均電力と、3波合成時のピーク値と
を比べると、その差は15 dBとなる。1波あたりの平均
出力電力が20 Wであるとすると、3波合成時のピーク・
ファクタを考慮して、600 W出力可能な増幅器が必要と
なる。ここで、第1の増幅素子6、第2の増幅部素子の
出力電力がそれぞれ300 Wであるとして1波使用時、2
波使用時それぞれの平均電力/ピーク電力は1波使用時
で20W/60 W、2波使用時で40 W/240 Wであるため、第2
の増幅素子7を動作させることなく増幅可能であること
が解る。また、3波使用時であってもその平均出力電力
は60 Wであることから、平均出力近傍のレベルに対して
は第2の増幅素子7を動作させる必要はなく、ピーク値
付近までレベルが上昇した場合のみ、第2の増幅素子7
を動作させればよい。そこで、レベル検出部2で検出し
たレベルで、スイッチ5と電源制御部17を制御して、大
電力出力が必要なときのみ、2素子の増幅素子6,7を並
列動作させるようにする。
【0020】上述の実施例の説明中では、並列に使用す
る2つの増幅素子1つ、例えば第2の増幅素子7の動作
のON/OFFによって、入力側でのインピーダンスが変化し
ないようにする方法の一例についての説明を行った。し
かし、第2の増幅素子7の動作のON/OFFによって、これ
ら2つの増幅素子の出力側でのインピーダンスが変化し
ないようにすることも重要である。出力側でのインピー
ダンス変化を抑えるための実施例を、図6によって説明
する。図6は、合成器8の一実施例の構成を示すブロッ
ク図である。増幅素子7の出力側端子31は、スイッチ33
の入力端子a側に接続し、スイッチ33の入力端子b側は接
地されている。スイッチ33の出力端子は合成器42の一方
の入力に接続している。また、増幅素子6の出力側端子3
2は、スイッチ34の入力端子に接続し、スイッチ34の出
力端子a側はスイッチ35の入力端子a側に接続され、スイ
ッチ35の出力は、合成器42の他方の入力に接続してい
る。スイッチ34の出力端子b側は整合回路41に接続さ
れ、整合回路41はスイッチ35の入力端子b側に接続され
ている。合成器42の出力は出力端子40と接続される。
【0021】合成器42の内部では、スイッチ33の出力端
子と接続している一方の入力側は、バランス抵抗37と伝
送線路38とに接続し、伝送線路38は出力端子40と結合し
ている。スイッチ35の出力端子と接続している他方の入
力側は、スイッチ36の入力端子a側と伝送線路39とに接
続し、伝送線路39もまた出力端子40と結合している。伝
送線路38と39は、共に√2×50 Ωのインピーダンスを有
している。スイッチ36の入力端子b側はオープンとなっ
ており、スイッチ36のすっ呂キャ端子とバランス抵抗37
とが接続されている。また、スイッチ34の出力端子b側
は、50Ωと100Ωとのインピーダンスマッチングをする
ための整合回路41と接続しており、整合回路41はスイッ
チ35の入力端子b側に接続している。
【0022】2つの増幅素子のどちらも動作させるとき
は、電源制御部17が、第2の増幅素子7と同期して、ス
イッチ33,34,35,36のそれぞれ制御信号を送り、それ
らのスイッチをa側に接続する。また、第2の増幅素子7
の動作をOFFとするときは、電源制御部17が、第2の増
幅素子7と同期して、スイッチ33,34,35,36のそれぞ
れ制御信号を送り、それらのスイッチをb側に接続す
る。これによって、出力側インピーダンスも、入力側と
同様に、第2の増幅素子7の動作のON/OFFにより変化し
ない。
【0023】次に、本発明を用いた応用例について図5
を用いて説明する。図5は、無線通信装置に用いる、歪
み補償回路を有する電力増幅器の一実施例の構成を示す
ブロック図である。データ入力端子10,11,12は、それ
ぞれ変調部13,14,15を介して加算器16に接続され、加
算器16は分配器(Hyb)19を介して主増幅部20と遅延素
子23とに接続される。主増幅部20は、方向性器結合器
(Cpl)21と遅延素子(Delay)22を介して方向性結合器
(Cpl)26に接続され、遅延素子23(Delay)は、方向性
結合器(Cpl)24と誤差増幅部25を介して方向性結合器
(Cpl)26に接続され、方向性結合器26は出力端子17に
接続される。また、方向性結合器21は方向性結合器24と
接続される。以下、この動作について説明する。
【0024】データ入力端子10,11,12からそれぞれ入
力されたデータ信号は、それぞれ変調部13,14,15でそ
れぞれ周波数の異なる搬送波に変調をかけられ、加算器
16で合成される。合成後の信号スペクトルは、前述の実
施例と同様に、図4に示す信号である。この信号を主増
幅部20で所定の電力に増幅し、送信するが、無線通信で
は、実際の通信に使用するために割当てられた周波数及
び周波数帯域以外の不要輻射(スプリアス)について規
定されており、送信時のスプリアスをこの規定値以下に
しなければならない。π/4シフトQPSKのように、変調方
式により包絡線レベルが変動するような場合、主増幅部
20の非線形性により、歪みが発生しスプリアスとなるた
め、この非線形歪みを相殺するような歪み補償が行われ
る。図5はフィード・フォワード(FF)方式を用いた歪
み補償装置となっている。
【0025】このFF方式について説明する。主増幅部20
で増幅され、歪みが生じた信号は方向性結合器21でその
電力の一部を分配し、他の方向性結合器24に入力され
る。一方、分配器19では増幅される前の信号、即ち、無
歪みの信号を取出し、遅延素子23によって主増幅部20で
生じる遅延量と同じだけ遅延させ、更に方向性結合器24
で方向性結合器21から入力される信号に対して逆相とな
るように位相を合せる。
【0026】方向性結合器24では、主信号成分について
互いに逆相となる信号を合成するためその出力は主増幅
部20で生じた歪み成分のみとなる。抽出された歪み成分
を誤差増幅部25で増幅し、方向性結合器26に入力する一
方、主増幅部20の出力を遅延素子22によって、誤差増幅
部25で生じる遅延時間分遅延し、方向性結合器26に与え
る。方向性結合器26では、主増幅部20の出力と、方向性
結合器24及び誤差増幅ぶ25で抽出した歪み成分とを合成
するが、この際、主増幅部20の出力に含まれる歪み成分
に対して同レベル、逆位相で合成されるように、誤差増
幅部25の利得、遅延素子22の遅延量を調整し、歪み成分
を相殺する。
【0027】電源効率と、歪み改善量のみに着目した場
合、主増幅部20の平均出力電力が、極力飽和レベルに近
いレベルになるようにバイアスを設定することが望まし
いが、被変調波の包絡線レベルがピーク値に近くなるよ
うな場合、主増幅部20の飽和により、伝送品質が劣化し
てしまう。特に複数キャリアを共通増幅するような場合
には、平均出力電力と、ピーク電力の差が大きくなるた
め、主増幅部20に、前述した本発明の増幅器を使用し、
平均出力電力がある程度以上のレベルになったときに、
2つの増幅部を並列動作させる。
【0028】前述の第2の実施例と同様の例で考える
と、3波合成時の平均電力が60 W、ピーク電力が600 W
となるため、第1の増幅素子6及び第2の増幅素子7とも
に最大出力が300 Wとなる増幅器を用いる。スイッチ5を
切替えるためのしきい値としては、例えば、240 Wに設
定しておけば、2波出力までは、第1の増幅素子6のみ
が動作し、3波出力時のみ、必要に応じて、2つの増幅
素子6と7の両方が動作することとなる。これ以外にも、
変調方式、ロールオフ率等によって適宜しきい値レベル
を調整することで、最適化を図ることが可能である。
【0029】なお、前述の実施例では、入力するデータ
数は3つで説明したが、1つまたは2つ、あるいは4つ
以上でもよい。更に、増幅に使用する増幅部または素子
数も2つではなく3つ以上でもよい。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ある程度
低い確率で発生する大振幅の信号が生じた場合のみ、複
数の増幅部または複数の増幅素子を動作させ、それ以外
は1つまたは一部の増幅部または増幅素子しか動作させ
ないため、伝送品質の劣化を生じることなく、高効率な
電力増幅器を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電力増幅器の一実施例の構成を示す
ブロック図。
【図2】 本発明の電力増幅器の一実施例の構成を示す
ブロック図。
【図3】 従来の電力増幅器の構成を示すブロック図。
【図4】 3波合成時の信号スペクトの一例を示す図。
【図5】 本発明の歪み補償回路を有する電力増幅器の
一実施例の構成を示すブロック図。
【図6】 合成器の一実施例の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1:変調波データ端子、 2:レベル検出部、 3:ミキ
サ、 4:局部発振器、5:スイッチ、 6:第1の増幅
素子、 7:第2の増幅素子、 8:合成器、9:出力端
子、 10,11,12:データ入力端子、 13,14,15:変
調部、 16:加算器、 17:電源制御部、 18:検波
器、 19:分配器、 20:主増幅部、21,24,26:方向
性結合器、 22,23:遅延素子、 25:誤差増幅部、
27:出力端子、 f1,f2,f3:変調波のスペクトル信
号、 31,32:入力端子、 33〜36:スイッチ、37:バ
ランス抵抗、 38,39:伝送線路、 40:出力端子、
41:整合回路、 42:合成器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J091 AA01 AA41 AA51 CA21 CA35 CA36 FA18 HA25 HA38 KA00 KA15 KA26 KA29 KA32 KA53 KA55 KA68 SA13 TA01 TA03 5J092 AA01 AA41 AA51 CA21 CA35 CA36 FA18 HA25 HA38 KA00 KA15 KA26 KA29 KA32 KA53 KA55 KA68 SA13 TA01 TA03 5K060 BB07 FF06 HH06 HH34 HH39 KK03 LL01 LL04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送波の振幅の変化によりデータ信号を
    伝達する通信装置に用いる電力増幅器であって、前記デ
    ータ信号を入力し増幅する複数の増幅部と、該複数の増
    幅部によってそれぞれ増幅された信号を合成する合成器
    とを備え、該合成器によって合成した信号を出力する電
    力増幅器において、 入力する前記データ信号のレベル変動を検出し、検出し
    たレベルに応じて、前記複数の増幅素子のうちから選択
    した増幅素子を動作させることを特徴とする電力増幅
    器。
  2. 【請求項2】 搬送波の振幅の変化によりデータを伝達
    する通信装置に用いる電力増幅器において、 常時動作している第1の増幅素子と、複数の第2の増幅
    素子と、 変調波レベル、あるいは被変調波の包絡線レベルを検出
    する手段と、 検出したレベルに応じて制御信号を出力する制御部と、 前記第1の増幅素子の出力と、前記複数の第2の増幅素
    子の出力を合成する合成手段とを有し、 前記制御部の信号に応じて、前記複数の第2の増幅素子
    の中から、前記データを増幅する前記第2の増幅素子を
    選択し、選択した前記複数の第2の増幅素子の出力と、
    前記第1の増幅素子の出力とを合成することを特徴とす
    る電力増幅器。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の電力増幅
    器を用いて、 電力増幅器の非線形性を補償するための手段を有する線
    形補償装置付き電力増幅器を構成することを特徴とする
    電力増幅器。
JP2000052632A 2000-02-29 2000-02-29 電力増幅器 Pending JP2001244751A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000052632A JP2001244751A (ja) 2000-02-29 2000-02-29 電力増幅器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000052632A JP2001244751A (ja) 2000-02-29 2000-02-29 電力増幅器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001244751A true JP2001244751A (ja) 2001-09-07

Family

ID=18574116

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000052632A Pending JP2001244751A (ja) 2000-02-29 2000-02-29 電力増幅器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001244751A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100450934B1 (ko) * 2000-12-28 2004-10-02 삼성전자주식회사 부호분할다중접속 통신시스템의 고효율 단-전환식전력증폭기
JP2011030069A (ja) * 2009-07-28 2011-02-10 Mitsubishi Electric Corp 高周波増幅器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100450934B1 (ko) * 2000-12-28 2004-10-02 삼성전자주식회사 부호분할다중접속 통신시스템의 고효율 단-전환식전력증폭기
JP2011030069A (ja) * 2009-07-28 2011-02-10 Mitsubishi Electric Corp 高周波増幅器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7508885B2 (en) Digitally convertible radio
EP1181768B1 (en) Linearisation and modulation device
US6591090B1 (en) Predistortion control for power reduction
US7489910B2 (en) Wireless transmitter and amplifier
JP4948717B2 (ja) 信号増幅方法及び送信装置
JP4282655B2 (ja) 無線送信機および増幅器
JP7279391B2 (ja) 電力増幅回路及びアンテナ装置
JP2003503867A (ja) 増幅器を直線化する方法及び装置
US7761063B2 (en) Distortion compensator and wireless communication device
KR100342783B1 (ko) 전치왜곡 선형화장치
KR100801578B1 (ko) 전력증폭기의 혼변조 신호발생기 및 이를 구비한 전치왜곡선형화 장치
JP2008017072A (ja) 増幅器
US7289573B2 (en) Modulator/transmitter apparatus and method
EP1437825B1 (en) Intermodulation product cancellation in communication systems
KR20080065042A (ko) 도허티 전력 증폭기를 위한 디지털 전치 왜곡 선형화기
JP2003198273A (ja) 増幅回路
JP2003078451A (ja) 増幅装置
JP2001244828A (ja) 電力増幅器
JP2001244751A (ja) 電力増幅器
US6392481B1 (en) Method and apparatus for improved fed forward amplification
JPH1117464A (ja) 移相器
JP2001274633A (ja) 電力増幅装置
JP2003078359A (ja) 増幅装置
KR101131910B1 (ko) 이동통신시스템의 출력단
JP2008172511A (ja) 歪補償増幅装置