JP2011030069A - 高周波増幅器 - Google Patents

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一富 森
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和久 山内
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Teruyuki Shimura
輝之 紫村
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Abstract

【課題】小型の回路構成で負荷変動の影響を低減するとともに、低出力時の低消費電力化および高効率化を実現した高周波増幅器を得る。
【解決手段】入力分配整合回路23と、第1および第2の増幅素子3、20と、各増幅素子3、20にベースバイアス電圧を印加するベースバイアス回路4、21と、各増幅素子3、20にコレクタバイアス電圧を印加するコレクタバイアス回路5、22と、第1の増幅素子3で増幅された入力信号のインピーダンス整合をとるローパスフィルタ形整合回路6と、第2の増幅素子20で増幅された入力信号のインピーダンス整合をとるハイパスフィルタ形整合回路7と、各整合回路6、7を介した入力信号を合成するノードAと、合成信号を出力端子2の特性インピーダンスに変換する整合回路8とを備える。入力分配整合回路23は、分配信号に対し、各整合回路6、7で生じる位相差とは逆の位相差を与える。
【選択図】図1

Description

この発明は、入力端子から入力される高周波の入力信号を2分配して増幅するバランスアンプ構成の高周波増幅器に関するものである。
一般に、無線通信に用いられる高周波増幅器は、出力負荷の影響を大きく受けるデバイスであることから、通常、出力側にアイソレータを設けることにより、高周波増幅器の出力負荷を一定に保っている。しかし、無線通信機器の小型化を目的として、アイソレータを無くすことへの要求も高まりつつある。
一方、送信機と受信機との間の距離が変動する移動体通信システムにおいては、送信出力が一定ではなく変化するので、高周波増幅器においても、常に最大出力で動作するとは限らず、低出力で動作する時間も長い。したがって、移動体通信システムの高周波増幅器においては、低出力時の低消費電力化および高効率化に対する要求も高まっている。
たとえば、携帯電話端末に用いる高周波増幅器においては、特に小型化が重要であり、アイソレータ無しで負荷変動による特性変化が小さいことが求められ、かつ、最大出力よりも低出力の場合の確率の方がはるかに高いことから、低出力時の低消費電力化および高効率化が強く求められている。
従来から、負荷変動による特性変化が小さい高周波増幅器としては、複数の高周波増幅器を並列合成する高周波増幅器において負荷変動の影響を低減するために、それぞれの高周波増幅器の入出力に移相器を設けて、入出力の移相器の位相和を同じとし、かつ、出力側の移相器の位相をそれぞれ異なる値とする構成が提案されている(たとえば、特許文献1、図4、図7参照)。
また、負荷変動の影響を低減するための第2の従来例として、2並列の高周波増幅器の出力整合回路を、一方はローパスフィルタ(LPF)形整合回路を介し、他方はハイパスフィルタ(HPF)形整合回路を介した後で、ウィルキンソン合成器で合成し、ローパスフィルタ形整合回路とハイパスフィルタ形整合回路とのインピーダンス変成比を「2」に設定することにより、90度の位相差を発生させて、小型にバランスアンプを構成した高周波増幅器も提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
また、負荷変動の影響を低減するための第3の従来例として、2並列のアンプの出力整合回路を、一方は+45度の位相シフト素子を介し、他方は−45度の位相シフト素子を介した後で、合成器で合成することにより、バランスアンプを構成した高周波増幅器も提案されている(たとえば、特許文献3参照)。
一方、低出力時の低消費電力化および高効率化を実現するための従来例として、バランスアンプの一方を低出力時にオフする高周波増幅器(たとえば、特許文献4、図1参照)、または、高周波増幅器をバイパスする経路を設け、高出力時には高周波増幅器側をオフし、低出力時にはバイパス経路を選択して高周波増幅器をオフする構成が提案されている(たとえば、特許文献4、図3参照)。
また、低出力時の低消費電力化および高効率化を実現するための他の従来例として、複数の高周波増幅器を並列に合成し、出力レベルに応じて、各々の高周波増幅器をオンオフする高周波増幅器が提案されている(たとえば、特許文献5参照)。
なお、特許文献4(図1)および特許文献5(図4)の高周波増幅器は、特に効果としては記載されていないが、バランスアンプ構成となっているので、負荷変動の影響を低減しているとも言える。
特開平9−64758号公報、図4、図7 特開2006−311300号公報、図1〜図26 特表2006−521060号公報、図2、図3 特開平10−284947号公報、図1、図3 特表2000−502864号公報、図2、図4
従来の高周波増幅器は、特許文献1に記載の構成では、負荷変動の影響を低減できるものの、回路構成が大きいうえ、低出力時の消費電力が大きく、かつ効率が低いという課題があった。
また、特許文献2、3に記載の構成では、負荷変動の影響を低減すること、および小型化を実現できるものの、低出力時の消費電力が大きく、かつ効率が低いという課題があった。
また、特許文献4(図4)および特許文献5(図2)に記載の構成では、低出力時の低消費電力化および高効率化を実現できるものの、負荷変動時の特性変化が大きく、かつ回路構成が大きくなるという課題があった。
さらに、特許文献4(図1)および特許文献5(図5)に記載の構成では、負荷変動の影響を低減するとともに、低出力時の低消費電力化および高効率化をある程度は実現できるものの、回路構成が大きくなるうえ、低出力時に並列構成する個別の高周波増幅器をオフしたときに、オフ状態の高周波増幅器が高周波経路上に接続されている影響で、出力整合回路の損失が大きくなり、必要な出力電力レベルにおける消費電力が大きく、効率が低くなるという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、小型の回路構成で、負荷変動の影響を低減するとともに、低出力時の低消費電力化および高効率化を同時に実現することのできる高周波増幅器を得ることを目的とする。
この発明に係る高周波増幅器は、入力端子から入力される高周波の入力信号を増幅して出力端子から出力する高周波増幅器であって、入力信号のインピーダンス整合をとるとともに、入力信号を第1および第2の入力信号に2分配する入力分配整合回路と、第1の入力信号を増幅する第1の増幅素子と、第2の入力信号を増幅する第2の増幅素子と、第1の増幅素子のベース端子にベースバイアス電圧を印加する第1のベースバイアス回路と、第1の増幅素子のコレクタ端子にコレクタバイアス電圧を印加する第1のコレクタバイアス回路と、第2の増幅素子のベース端子にベースバイアス電圧を印加する第2のベースバイアス回路と、第2の増幅素子のコレクタ端子にコレクタバイアス電圧を印加する第2のコレクタバイアス回路と、第1の増幅素子により増幅された第1の入力信号のインピーダンス整合をとる1段のローパスフィルタ形整合回路と、第2の増幅素子により増幅された第2の入力信号のインピーダンス整合をとる1段のハイパスフィルタ形整合回路と、ローパスフィルタ形整合回路により整合された後の第1の入力信号と、ハイパスフィルタ形整合回路により整合された後の第2の入力信号とを合成する合成回路と、合成回路により合成された合成信号を出力端子の特性インピーダンスに変換する整合回路とを備え、入力分配整合回路は、分配された第1および第2の入力信号に対し、ローパスフィルタ形整合回路とハイパスフィルタ形整合回路とにおいて発生する位相差とは逆の位相差を与え、第2のベースバイアス回路は、出力端子からの出力電力または入力端子からの入力電力が一定値以上の場合には、第2の増幅素子に印加するベースバイアス電圧をオンし、出力端子からの出力電力または入力端子からの入力電力が一定値よりも小さい場合には、第2の増幅素子に印加するベースバイアス電圧をオフするものである。
この発明によれば、小型の回路構成で、負荷変動の影響を低減するとともに、低出力時の低消費電力化および高効率化を同時に実現することができる。
この発明の実施の形態1に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態1による出力整合回路のインピーダンス整合動作を示す説明図である。 この発明の実施の形態1によるハイパスフィルタ形整合回路のインピーダンス整合動作を示す説明図である。 この発明の実施の形態2に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態3に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態4に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態5に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態6に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態7に係る高周波増幅器の構成例1を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態7に係る高周波増幅器の構成例2を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態7に係る高周波増幅器の構成例3を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態7に係る高周波増幅器の構成例4を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態8に係る高周波増幅器のローパスフィルタ形整合回路の構成例1を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態8に係る高周波増幅器のローパスフィルタ形整合回路の構成例2を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態9に係る高周波増幅器のハイパスフィルタ形整合回路の構成例を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態10に係る高周波増幅器の構成例1を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態10に係る高周波増幅器の構成例2を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態11に係る高周波増幅器の構成例1を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態11に係る高周波増幅器の構成例2を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態11に係る高周波増幅器の構成例3を示す回路ブロック図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図である。
図1において、高周波増幅器は、入力端子1と、出力端子2と、第1の増幅素子3と、第1のベースバイアス回路4と、第1のコレクタバイアス回路5と、1段構成のローパスフィルタ(LPF)形整合回路6と、1段構成のハイパスフィルタ(HPF)形整合回路7と、整合回路8と、制御回路9と、高周波を通過させるDCカット容量14、24と、第2の増幅素子20と、第2のベースバイアス回路21と、第2のコレクタバイアス回路22と、入力分配整合回路23と、合成回路として機能するノードAとを備えている。
ローパスフィルタ形整合回路6は、直列インダクタ10(Ls)と、並列容量11(Cp)とにより構成されている。
同様に、ハイパスフィルタ形整合回路7は、直列容量12(Cs)と、並列インダクタ13(Lp)とにより構成されている。
なお、第1および第2のベースバイアス回路4、21は、FET素子を用いた場合には、第1および第2のゲートバイアス回路に置き換えられる。同様に、第1および第2のコレクタバイアス回路5、22は、FET素子を用いた場合には、第1および第2のドレインバイアス回路に置き換えられる。つまり、ここでは、代表的にトランジスタ素子を用い、ベースおよびコレクタと称しているが、ベースおよびコレクタは、それぞれ、ゲートおよびドレインの意味も含むものとする。
また、図1においては、第1の増幅素子3の出力インピーダンスZLと、第2の増幅素子20の出力インピーダンスZHと、ローパスフィルタ形整合回路6における中間インピーダンスZMLと、ハイパスフィルタ形整合回路7における中間インピーダンスZMHと、ノードAにおける中間インピーダンスZMと、出力端子2の特性インピーダンスZoutとが示されている。
入力分配整合回路23は、入力信号のインピーダンス整合をとるとともに、入力信号を第1および第2の入力信号に2分配して、第1および第2の増幅素子3、20のベース端子に入力する。
また、入力分配整合回路23は、分配された第1および第2の入力信号に対し、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とにおいて発生する位相差とは逆の位相差を与える。
第1のベースバイアス回路4は、第1の増幅素子3のベース端子にベースバイアス電圧を印加し、第1のコレクタバイアス回路5は、第1の増幅素子3のコレクタ端子にコレクタバイアス電圧を印加する。
同様に、第2のベースバイアス回路21は、第2の増幅素子20のベース端子にベースバイアス電圧を印加し、第2のコレクタバイアス回路22は、第2の増幅素子20のコレクタ端子にコレクタバイアス電圧を印加する。
第2のベースバイアス回路21は、制御回路9の制御下で、出力端子2からの出力電力または入力端子1からの入力電力が一定値以上(高出力)の場合には、第2の増幅素子20に印加するベースバイアス電圧をオンさせる。
一方、第2のベースバイアス回路21は、制御回路9の制御下で、出力端子2からの出力電力または入力端子1からの入力電力が一定値よりも小さい(低出力の)場合には、第2の増幅素子20に印加するベースバイアス電圧をオフする。
ローパスフィルタ形整合回路6は、第1の増幅素子3により増幅された第1の入力信号のインピーダンス整合をとり、整合後の第1の入力信号を、ノードAを介して整合回路8に入力する。
同様に、ハイパスフィルタ形整合回路7は、第2の増幅素子20により増幅された第2の入力信号のインピーダンス整合をとり、整合後の第2の入力信号を、DCカット容量14およびノードAを介して整合回路8に入力する。
ノードAは、ローパスフィルタ形整合回路6により整合された後の第1の入力信号と、ハイパスフィルタ形整合回路7により整合された後の第2の入力信号とを合成して整合回路8に入力する。
整合回路8は、ノードAにより合成された合成信号を出力端子2の特性インピーダンスに変換し、DCカット容量24を介して出力端子2から出力する。
次に、図1に示したこの発明の実施の形態1による動作について説明する。
入力端子1から入力された高周波の入力信号は、入力分配整合回路23によってインピーダンス整合されるとともに2分配され、第1の増幅素子3および第2の増幅素子20に入力される。
ここでは、第1および第2の増幅素子3、20を、HBT(Heterojunction Bipolar Transistor:ヘテロ接合バイポーラトランジスタ)で構成したが、各増幅素子は、FET、HEMT(High Electron Mobility Transistor:高電子移動度トランジスタ)、BJT(Bipolar junction transistor:バイポーラトランジスタ)などの任意の素子で構成され得る。
いずれの増幅素子を用いた場合も、それぞれ、第1および第2のベースバイアス回路4、21からベースバイアス電圧が供給され、第1および第2のコレクタバイアス回路5、22からコレクタバイアス電圧が供給されることになる。
第1の増幅素子3で増幅された入力信号は、ローパスフィルタ形整合回路6を介してノードAに送出され、第2の増幅素子20で増幅された入力信号は、ハイパスフィルタ形整合回路7を介してノードAに送出され、ノードAで合成された後、整合回路8を介して出力端子2から出力される。これにより、入力端子1から入力された高周波の入力信号は、インピーダンス整合され、かつ増幅されて出力端子2から出力される。
次に、図1とともに、図2および図3を参照しながら、各増幅素子3、20のコレクタから出力端子2までの回路要素からなる出力整合回路の動作について、さらに詳細に説明する。
図2および図3は出力整合回路によるインピーダンス整合の様子を示す説明図である。
図2においては、各増幅素子3、20がオンとなるベースバイアス電圧およびコレクタバイアス電圧が供給されている場合の様子を示しており、ローパスフィルタ形整合回路6、ハイパスフィルタ形整合回路7および整合回路8によるインピーダンス軌跡を示している。
図1において、第1の増幅素子3の出力インピーダンスZLは、ローパスフィルタ形整合回路6によって実軸上の中間インピーダンスZMLに変換される。
同様に、第2の増幅素子20の出力インピーダンスZHは、ハイパスフィルタ形整合回路7によって実軸上の中間インピーダンスZMHに変換される。
このとき、回路パラメータは、中間インピーダンスZML、ZMHが互いに等しくなるように決定される。
また、各整合回路6、7においては、インピーダンス変性比は同じであるが、回路構成が異なるので、ローパスフィルタ形整合回路6を通過した入力信号は、ハイパスフィルタ形整合回路7を通過した入力信号よりも通過位相が進んでいる。
入力分配整合回路23は、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とで発生する信号に逆の位相差を持たせる回路構成および回路パラメータを有している。これにより、第1の増幅素子3の経路を通過した入力信号の通過位相と、第2の増幅素子20の経路を通過した入力信号の通過位相とを合わせることができ、同相合成を可能にしている。
図1および図2において、2段目の整合回路8は、中間インピーダンスZM(=ZML/2=ZMH/2=Zon_tr)から、出力端子2の特性インピーダンスZout(=50Ω)に変換する。
多くの場合、特性インピーダンスZoutは、50Ωであることから、2つの並列高周波増幅器のそれぞれの出力側に通過位相の異なる回路を設け、入力側には逆の位相差を持つ回路を設けた構成となるので、前述の特許文献1の場合と同様に、負荷変動に対する影響を抑制することが可能となる。
また、ローパスフィルタ形整合回路6およびハイパスフィルタ形整合回路7は、位相差を得る回路と整合回路とを兼ねているので、小型化することができる。さらに、出力整合回路は、2段のインピーダンス変成となるので、広帯域化が可能となる。
特に、図1の高周波増幅器において、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とのインピーダンス変成比が「2」の場合には、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とで発生する位相差は90度となり、ここで、入力分配整合回路23で逆の位相差90度を発生させた場合には、高出力時にバランスアンプとして動作する。これにより、他の位相差の場合と比較して、さらに負荷変動による影響を抑制することが可能となる。
図3においては、各増幅素子3、20をそれぞれオフした場合に、各増幅素子3、20の出力インピーダンスZL、ZHが、中間インピーダンスZML、ZMHに変換される様子を示している。
図3内の時計方向の破線矢印は、仮に第1の増幅素子3をオフした場合のインピーダンス軌跡であり、直列インダクタ10および並列容量11からなるローパスフィルタ形整合回路6による中間インピーダンスZMLまでの軌跡を示している。
一方、図3内の反時計方向の実線矢印は、この発明の実施の形態1において第2の増幅素子20をオフした場合のインピーダンス軌跡であり、直列容量12および並列インダクタ13からなるハイパスフィルタ形整合回路7による中間インピーダンスZMHまでの軌跡を示している。
図1および図3において、各増幅素子3、20をオフした場合の出力インピーダンスZoff_tr(=ZL=ZH)は、実数部分は大きな値となるが、増幅素子内部の容量により、図3内の出力インピーダンスZL、ZHのように、反射係数がほぼ「1」の容量性インピーダンスとなる。
図3に示す通り、仮に第1の増幅素子3をオフした場合の出力インピーダンスZoff_trは、ローパスフィルタ形整合回路6(並列容量11の値Cp)によって、実軸上のショートに近い(低インピーダンスの)中間インピーダンスZMLに変換される。
一方、この発明の実施の形態1により第2の増幅素子20をオフした場合の出力インピーダンスZoff_trは、ハイパスフィルタ形整合回路7(並列インダクタ13の値Lp)によって、オープンに近い(高インピーダンスの)中間インピーダンスZMHに変換される。
すなわち、低出力時においては、並列構成の第1および第2の増幅素子3、20のうちの第2の増幅素子20をオフすることにより、低消費電力化および高効率化を実現する。
仮に、ローパスフィルタ形整合回路6側の第1の増幅素子3をオフした場合、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7との接続点(ノードA)からオフ状態の第1の増幅素子3を見たインピーダンスZMLは、図3内の破線矢印のように低インピーダンスとなるので、オンしている第2の増幅素子20で増幅された入力信号は、ノードAにおいて、オフ状態の第1の増幅素子3の影響を受けて、大きな損失が発生することになる。
これに対し、この発明の実施の形態1のように、ハイパスフィルタ形整合回路7側の第2の増幅素子をオフした場合には、ノードAからオフ状態の第2の増幅素子20を見たインピーダンスZMHは、図3内の実線矢印のように高インピーダンスとなるので、オンしている第1の増幅素子3で増幅された入力信号は、オフ状態の第2の増幅素子20の影響をほとんど受けず、損失が小さい状態で出力端子2から出力されることになる。
以上のように、この発明の実施の形態1(図1)に係る高周波増幅器は、入力端子1から入力される高周波の入力信号を増幅して出力端子2から出力する高周波増幅器であって、入力信号のインピーダンス整合をとるとともに、入力信号を第1および第2の入力信号に2分配する入力分配整合回路23と、第1の入力信号を増幅する第1の増幅素子3と、第2の入力信号を増幅する第2の増幅素子20と、第1の増幅素子3のベース端子にベースバイアス電圧を印加する第1のベースバイアス回路4と、第1の増幅素子3のコレクタ端子にコレクタバイアス電圧を印加する第1のコレクタバイアス回路5と、第2の増幅素子20のベース端子にベースバイアス電圧を印加する第2のベースバイアス回路21と、第2の増幅素子20のコレクタ端子にコレクタバイアス電圧を印加する第2のコレクタバイアス回路22と、第1の増幅素子3により増幅された第1の入力信号のインピーダンス整合をとる1段のローパスフィルタ形整合回路6と、第2の増幅素子20により増幅された第2の入力信号のインピーダンス整合をとる1段のハイパスフィルタ形整合回路7と、ローパスフィルタ形整合回路6により整合された後の第1の入力信号と、ハイパスフィルタ形整合回路7により整合された後の第2の入力信号とを合成するノードA(合成回路)と、ノードAにより合成された合成信号を出力端子2の特性インピーダンスに変換する整合回路8とを備えている。
入力分配整合回路23は、分配された第1および第2の入力信号に対し、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とにおいて発生する位相差とは逆の位相差を与える。
第2のベースバイアス回路21は、制御回路9の制御下で、出力端子2からの出力電力または入力端子1からの入力電力が一定値以上(高出力)の場合には、第2の増幅素子20に印加するベースバイアス電圧をオンする。
一方、第2のベースバイアス回路21は、出力端子2からの出力電力または入力端子1からの入力電力が一定値よりも小さい(低出力の)場合には、第2の増幅素子20に印加するベースバイアス電圧をオフする。
このように、高出力時には、制御回路9を用いて、ハイパスフィルタ形整合回路7側の第2の増幅素子20がオンとなるようなベースバイアス電圧を第2のベースバイアス回路21から出力するように制御するので、高出力時の性能に影響を与えることはない。
一方、低出力時には、制御回路9を用いて、ハイパスフィルタ形整合回路7側の第2の増幅素子20がオフとなるようなベースバイアス電圧を第2のベースバイアス回路21から出力するように制御するので、ノードAからオフ状態の第2の増幅素子20を見たインピーダンスが高くなる。
これにより、第1の増幅素子3で増幅された入力信号は、ほとんど影響を受けずに、損失が小さい状態で出力端子2から出力されるので、低消費電力化および高効率化が可能となる。
また、ローパスフィルタ形整合回路6およびハイパスフィルタ形整合回路7は、位相差を得る回路と整合回路とを兼ねているので小型化を実現することができる。
さらに、各増幅素子3、20から出力端子2までの出力整合回路は、2段インピーダンス変成となるので、広帯域化が可能となる。
なお、入力分配整合回路23は、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とで発生する逆の位相差を持たせる回路構成および回路パラメータとなればよいので、分配回路として任意の回路を用いることができる。
たとえば、入力分配整合回路23の分配回路として、ウィルキンソン分配器、90度ハイブリッド、または180度ハイブリッドを用いてもよく、分配器を用いずに、そのまま2分配してもよい。
また、入力分配整合回路23の分配回路と関連するそれぞれの整合回路は、異なる回路構成で必要な位相差が発生する回路パラメータとすればよい。
特に、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とのインピーダンス変成比が「2」の場合には、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とで発生する位相差が90度となり、ここで、入力分配整合回路23の分配回路に90度ハイブリッドを設けた場合には、それぞれの整合回路として同じものを用いることが可能となる。この場合、第1および第2の増幅素子3、20の入力整合が広帯域にわたって同じになるので、より広帯域な特性を実現することが可能となる。
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1(図1)では特に言及しなかったが、図4のように、ローパスフィルタ形整合回路6とノードAとの間、ならびに、ハイパスフィルタ形整合回路7とノードAとの間に、それぞれ位相調整線路28を設けてもよい。
図4はこの発明の実施の形態2に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図であり、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図4においては、ローパスフィルタ形整合回路6およびハイパスフィルタ形整合回路7とノードA(合成回路)との間に、それぞれ位相調整線路28が挿入されている点のみが前述(図1)と異なる。
図4において、ローパスフィルタ形整合回路6およびハイパスフィルタ形整合回路7の出力側に挿入された位相調整線路28の特性インピーダンスは、高出力時の中間インピーダンスZML(=ZMH)である。
したがって、2つの位相調整線路28の通過位相を同じに設定すれば、高出力時の特性は、前述(図1)と同様になる。
一方、低出力時には、位相調整線路28の位相量を設定することにより、ノードAからオフ状態の第2の増幅素子20を見たインピーダンスZMHを完全にオープン状態とすることができる。
これにより、さらに回路損失を低減して、低出力時の高周波増幅器をさらに高効率化することができ、同一出力時の消費電力をさらに低減することができる。
実施の形態3.
なお、上記実施の形態1(図1)では、出力端子2側にノードAおよび整合回路8を設けたが、図5のように、ウィルキンソン合成器15を設けてもよい。
図5はこの発明の実施の形態3に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図であり、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「A」を付して詳述を省略する。
図5において、ウィルキンソン合成器15は、出力端子2側のDCカット容量24に接続されたノードBと、ローパスフィルタ形整合回路6およびハイパスフィルタ形整合回路7の各出力間に挿入されたアイソレーション抵抗16と、ローパスフィルタ形整合回路6およびハイパスフィルタ形整合回路7の各出力とノードBとの間にそれぞれ挿入された1/4波長線路17と、アイソレーション抵抗16に並列接続されたスイッチ18とを備えている。
この場合、前述(図1)のノードAおよび整合回路8に代えて、ウィルキンソン合成器15を挿入した点のみが前述と異なる。
すなわち、図5においては、合成回路としてウィルキンソン合成器15を用い、前述の整合回路8を不要としている。
また、ウィルキンソン合成器15内において、アイソレーション抵抗16に並列接続されたスイッチ18は、制御回路9Aの制御下で、高出力時にはオフされ、低出力時にはオンされる。
次に、図5に示したこの発明の実施の形態3による動作について説明する。
まず、入力端子1からローパスフィルタ形整合回路6およびハイパスフィルタ形整合回路7までの動作は前述の実施の形態1と同様である。
このとき、高出力時であって、第1および第2の増幅素子3、20がともにオンされている場合には、ウィルキンソン合成器15内のスイッチ18は、制御回路9Aによりオフ状態となっている。
この場合、ウィルキンソン合成器15は、2系統の入力信号の合成と、中間インピーダンスから出力端子2の特性インピーダンスZout(一般的には、50Ω)へのインピーダンス変換とを同時に行う。
具体的には、入力側のインピーダンスをZML(=ZMH)とし、出力側のインピーダンスをZout(=50Ω)とするウィルキンソン合成器15を用いる。
したがって、アイソレーション抵抗16の抵抗値Riso(=ZML=ZMH)およびスイッチ18のサイズは、アイソレーション抵抗16とスイッチ18のオフ抵抗とを並列合成した抵抗値が、2×ZML(=2×ZMH)となるように決定される。
また、ウィルキンソン合成器15内の2つの1/4波長線路17の特性インピーダンスZsは、以下の式(1)を満たすように決定される。
Zs=√(ZML×Zout)=√(ZMH×Zout) ・・・(1)
これにより、前述の実施の形態1と同様の作用効果を奏する。
また、ポート間アイソレーションの確保されたウィルキンソン合成器15を用いていることから、負荷変動の特性への影響を抑制することができる。
特にローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とのインピーダンス変成比が「2」の場合には、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とで発生する位相差は90度となり、ここで、入力分配整合回路23で逆の位相差90度を発生させた場合には、高出力時にバランスアンプとして動作する。この場合、他の位相差の場合と比較して、さらに負荷変動による影響を抑制することが可能となる。
また、低出力時において、第1の増幅素子3はオンのままで、第2の増幅素子20をオフした場合に、仮にウィルキンソン合成器15内にスイッチ18を設けずに、アイソレーション抵抗16のみで構成すると、ウィルキンソン合成器15のアイソレーション特性に起因して、3dBの損失が発生して効率が低下してしまう。
これに対し、この発明の実施の形態3(図5)によれば、低出力時において第1の増幅素子3をオン、第2の増幅素子20をオフし、同時にウィルキンソン合成器15内のスイッチ18をオン状態とすることにより、ローパスフィルタ形整合回路6およびハイパスフィルタ形整合回路7の各出力側は、スイッチ18を介してショート(すなわち、接続)されるので、スイッチ18を介した接続点が、第1および第2の増幅素子3、20で増幅された入力信号が合成される点となる。
この場合、前述の図3で述べた通り、オフ状態の第2の増幅素子20の出力インピーダンスZHは、ハイパスフィルタ形整合回路7により、スイッチ18を介した接続点において、ほぼオープン状態(高いインピーダンス)となっているので、オンされた第1の増幅素子3で増幅された入力信号は、損失を発生することなく出力端子2から出力される。
これにより、低出力時の低消費電力化および高効率化が可能となる。
以上のように、この発明の実施の形態3(図5)に係る高周波増幅器は、入力信号のインピーダンス整合をとるとともに、入力信号を第1および第2の入力信号に2分配する入力分配整合回路23と、第1の入力信号を増幅する第1の増幅素子3と、第2の入力信号を増幅する第2の増幅素子20と、第1の増幅素子3のベース端子にベースバイアス電圧を印加する第1のベースバイアス回路4と、第1の増幅素子3のコレクタ端子にコレクタバイアス電圧を印加する第1のコレクタバイアス回路5と、第2の増幅素子20のベース端子にベースバイアス電圧を印加する第2のベースバイアス回路21と、第2の増幅素子20のコレクタ端子にコレクタバイアス電圧を印加する第2のコレクタバイアス回路22と、第1の増幅素子3により増幅された第1の入力信号のインピーダンス整合をとる1段のローパスフィルタ形整合回路6と、第2の増幅素子20により増幅された第2の入力信号のインピーダンス整合をとる1段のハイパスフィルタ形整合回路7と、ローパスフィルタ形整合回路6により整合された後の第1の入力信号と、ハイパスフィルタ形整合回路7により整合された後の第2の入力信号とを合成するとともに、合成された合成信号を出力端子2の特性インピーダンスに変換してインピーダンス整合を行うウィルキンソン合成器15とを備えている。
入力分配整合回路23は、分配された第1および第2の入力信号に対し、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とにおいて発生する位相差とは逆の位相差を与える。
また、第2のベースバイアス回路21は、出力端子2からの出力電力または入力端子1からの入力電力が一定値以上(高出力)の場合には、第2の増幅素子20に印加するベースバイアス電圧をオンし、出力端子2からの出力電力または入力端子1からの入力電力が一定値よりも小さい(低出力の)場合には、第2の増幅素子20に印加するベースバイアス電圧をオフする。
ウィルキンソン合成器15は、ローパスフィルタ形整合回路6およびハイパスフィルタ形整合回路7の各出力間に挿入されたアイソレーション抵抗16と、ローパスフィルタ形整合回路6およびハイパスフィルタ形整合回路7の各出力と出力端子2との間にそれぞれ挿入された1/4波長線路17と、アイソレーション抵抗16に並列接続されたスイッチ18とにより構成されている。
さらに、スイッチ18は、出力端子2からの出力電力または入力端子1からの入力電力が一定値以上(高出力)の場合には、オフ(開放)され、出力端子2からの出力電力または入力端子からの入力電力が一定値よりも小さい(低出力の)場合には、オン(閉成)される。
このように、高出力時には、制御回路9Aを用いて、第2の増幅素子20がオンとなるようなベースバイアス電圧を第2のベースバイアス回路21から出力するように制御し、同時に、ウィルキンソン合成器15内のスイッチ18をオフするように制御するので、性能に影響を与えることはない。
一方、低出力時には、制御回路9Aを用いて、第2の増幅素子20がオフとなるようなベースバイアス電圧を第2のベースバイアス回路21から出力するように制御し、同時に、ウィルキンソン合成器15内のスイッチ18をオンするように制御するので、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7との接続点からオフ状態の第2の増幅素子20を見たインピーダンスZMHが高くなり、第1の増幅素子3で増幅された入力信号は、ほとんど影響を受けずに、損失が小さい状態で出力端子2から出力される。
したがって、低消費電力化および高効率化が可能となる。
また、前述と同様に、ローパスフィルタ形整合回路6およびハイパスフィルタ形整合回路7は、位相差を得る回路と整合回路を兼ねているので、小型化を実現することができる。また、出力整合回路は、2段インピーダンス変成となるので広帯域化が可能となる。
さらに、図5の場合、アイソレーション特性を有するウィルキンソン合成器15を用いているので、高出力時の負荷変動に対する影響をさらに抑制することができる。
なお、前述と同様に、入力分配整合回路23は、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とで発生する逆の位相差を持たせる回路構成および回路パラメータを有していればよいので、分配回路として、ウィルキンソン分配器、90度ハイブリッド、180度ハイブリッドを用いてもよく、分配器を用いずにそのまま2分配してもよい。
また、入力分配整合回路23において、それぞれの整合回路は、異なる回路構成で必要な位相差が発生する回路パラメータとすればよい。
特に、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とのインピーダンス変成比が「2」の場合には、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とで発生する位相差が90度となるので、入力分配整合回路23の分配回路として90度ハイブリッドを設ければ、それぞれの整合回路は同じものを用いることが可能となる。この場合、第1および第2の増幅素子3、20の入力整合が広帯域にわたって同じとなるので、より広帯域な特性が可能となる。
実施の形態4.
なお、上記実施の形態3(図5)では特に言及しなかったが、図6のように、ローパスフィルタ形整合回路6とウィルキンソン合成器15との間、ならびに、ハイパスフィルタ形整合回路7とウィルキンソン合成器15との間に、それぞれ位相調整線路28を設けてもよい。
図6はこの発明の実施の形態4に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図であり、前述(図4、図5参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図6においては、ローパスフィルタ形整合回路6およびハイパスフィルタ形整合回路7とウィルキンソン合成器15との間に、それぞれ位相調整線路28が挿入されている点のみが前述(図5)と異なる。
図6において、ローパスフィルタ形整合回路6およびハイパスフィルタ形整合回路7の各出力側に挿入された位相調整線路28の特性インピーダンスは、前述(図4)と同様に、高出力時の中間インピーダンスZML(=ZMH)である。
したがって、2つの位相調整線路28の通過位相を同じに設定すれば、高出力時の特性は、前述(図5)と同様になる。
一方、低出力時には、スイッチ18を介した接続点からオフ状態の第2の増幅素子を見たインピーダンスZMHが完全にオープンとなるような通過位相量を、位相調整線路28に与えることができる。
これにより、回路損失をさらに低減して、低出力時の高周波増幅器を、さらに高効率にすることができ、また、同一出力時の消費電力をより低減することができる。
実施の形態5.
なお、上記実施の形態3(図5)では、第2の増幅素子20に対する第2のベースバイアス回路21に制御回路9Aを設けたが、図7のように、第1の増幅素子3に対する第1のベースバイアス回路4に制御回路9Bを設けてもよい。
図7はこの発明の実施の形態5に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図であり、前述(図5参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「B」を付して詳述を省略する。
図7において、制御回路9Bは、第1のベースバイアス回路4を介して、第1の増幅素子3をオンオフ制御するとともに、ウィルキンソン合成器15B内のスイッチ18をオンオフ制御する。
ウィルキンソン合成器15B内において、スイッチ18は、2分割されたアイソレーション抵抗16の間に直列接続されている。
この場合、スイッチ18は、制御回路9Bの制御下で、高出力時にはオフされ、低出力時にはオンされる。
また、制御回路9Bは、第1のベースバイアス回路4を、高出力時には第1の増幅素子3をオンするようにベース電圧を印加し、低出力時には第1の増幅素子3をオフするようにベース電圧を印加するように制御する。
なお、図7においては、対称性を考慮して、2分割されたアイソレーション抵抗16(各抵抗値がRiso/2)の間に直列にスイッチ18を挿入しているが、2つのアイソレーション抵抗16を片側に寄せて、前述(図5)と同様の抵抗値Risoの1個のアイソレーション抵抗16とし、スイッチ18を直列接続してもよい。
次に、図7に示したこの発明の実施の形態5による動作について説明する。
まず、高出力時には、第1および第2の増幅素子3、20がともにオンされており、直列のスイッチ18はオン状態にある。
このとき、前述と同様に、ウィルキンソン合成器15Bは、合成回路としてのみではなく、インピーダンスZML(=ZMH)から出力端子の特性インピーダンスZoutへのインピーダンス変成器の機能も兼ねている。
したがって、2つのアイソレーション抵抗16の合成抵抗値Risoと、アイソレーション抵抗16に直列接続されたスイッチ18のオン抵抗とを合わせた抵抗値を、ウィルキンソン合成器15Bのアイソレーション抵抗値「2×ZML(=2×ZMH)」に設定する。
また、ウィルキンソン合成器15B内の1/4波長線路17の特性インピーダンスZsは、前述の式(1)(Zs=√(ZML×Zout)=√(ZMH×Zout))を満たすように決定される。
これにより、前述の実施の形態1(図1)または実施の形態3(図5)と同様の作用効果を奏する。
また、ポート間アイソレーションの確保されたウィルキンソン合成器15Bを用いることにより、負荷変動の特性への影響を抑制することができる。
特に、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とのインピーダンス変成比が「2」の場合には、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とで発生する位相差が90度となり、ここで、入力分配整合回路23で逆の位相差90度を発生させれば、高出力時にバランスアンプとして動作する。この場合、他の位相差の場合と比較して、さらに負荷変動による影響を抑制することが可能となる。
なお、低出力時において、第2の増幅素子20をオンのままで、第1の増幅素子3をオフした際に、仮に、ウィルキンソン合成器15B内に直列のスイッチ18を設けずに、アイソレーション抵抗16をそのまま存在状態にすると、ウィルキンソン合成器15Bのアイソレーション特性に起因して、3dBの損失が発生して効率が低下してしまう。
これに対し、この発明の実施の形態5(図7)によれば、低出力時において、第2の増幅素子20をオン状態のままで、第1の増幅素子3をオフするとともに、同時にスイッチ18をオフ状態とすることにより、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7との出力側の接続点は、スイッチ18を介してオープン状態になるので、1/4波長線路17の出力側のノードBが、第1および第2の増幅素子3、20で増幅された入力信号が合成される接続点となる。
この場合、前述の図3で述べた通り、オフ状態の第1の増幅素子3の出力インピーダンスZLは、ローパスフィルタ形整合回路6により、ほぼショート状態(低インピーダンス)の中間インピーダンスZMLに変換されており、ノードBから第1の増幅素子3側を見たインピーダンスは、1/4波長線路17により、ほぼオープン状態のインピーダンスとなる。
したがって、オンしている第2の増幅素子20で増幅された入力信号は、損失を発生することなく出力端子2から出力されるので、低出力時の低消費電力化および高効率化が可能となる。
以上のように、この発明の実施の形態5(図7)に係る高周波増幅器は、入力信号のインピーダンス整合をとるとともに、入力信号を第1および第2の入力信号に2分配する入力分配整合回路23と、第1の入力信号を増幅する第1の増幅素子3と、第2の入力信号を増幅する第2の増幅素子20と、第1の増幅素子3のベース端子にベースバイアス電圧を印加する第1のベースバイアス回路4と、第1の増幅素子3のコレクタ端子にコレクタバイアス電圧を印加する第1のコレクタバイアス回路5と、第2の増幅素子20のベース端子にベースバイアス電圧を印加する第2のベースバイアス回路21と、第2の増幅素子20のコレクタ端子にコレクタバイアス電圧を印加する第2のコレクタバイアス回路22と、第1の増幅素子3により増幅された第1の入力信号のインピーダンス整合をとる1段のローパスフィルタ形整合回路6と、第2の増幅素子20により増幅された第2の入力信号のインピーダンス整合をとる1段のハイパスフィルタ形整合回路7と、ローパスフィルタ形整合回路6により整合された後の第1の入力信号と、ハイパスフィルタ形整合回路7により整合された後の第2の入力信号とを合成するとともに、合成された合成信号を出力端子2の特性インピーダンスに変換してインピーダンス整合を行うウィルキンソン合成器15Bとを備えている。
入力分配整合回路23は、分配された第1および第2の入力信号に対し、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とにおいて発生する位相差とは逆の位相差を与える。
第1のベースバイアス回路4は、制御回路9Bの制御下で、出力端子2からの出力電力または入力端子1からの入力電力が一定値以上の場合には、第1の増幅素子3に印加するベースバイアス電圧をオンし、出力端子2からの出力電力または入力端子1からの入力電力が一定値よりも小さい場合には、第1の増幅素子3に印加するベースバイアス電圧をオフする。
ウィルキンソン合成器15Bは、ローパスフィルタ形整合回路6およびハイパスフィルタ形整合回路7の各出力間に挿入されたアイソレーション抵抗16と、ローパスフィルタ形整合回路6およびハイパスフィルタ形整合回路7の各出力と出力端子2との間にそれぞれ挿入された1/4波長線路17と、アイソレーション抵抗16に直列接続されたスイッチ18とにより構成されている。
スイッチ18は、制御回路9Bの制御下で、出力端子2からの出力電力または入力端子1からの入力電力が一定値以上の場合には、閉成(オン)され、出力端子2からの出力電力または入力端子1からの入力電力が一定値よりも小さい場合には、開放(オフ)される。
このように、高出力時においては、制御回路9Bを用いて、第1の増幅素子3がオンとなるようなベースバイアス電圧を第1のベースバイアス回路4から出力するように制御し、同時に直列のスイッチ18をオンするように制御するので、特性に影響を与えることはない。
一方、低出力時においては、制御回路9Bを用いて、第1の増幅素子3がオフとなるようなベースバイアス電圧を第1のベースバイアス回路4から出力するように制御し、同時に、スイッチ18をオフするように制御するので、1/4波長線路17の出力側のノードBからオフ状態の第1の増幅素子3を見たインピーダンスが高くなり、第2の増幅素子20で増幅された信号は、ほとんど影響を受けず、すなわち損失が小さく出力端子2から出力される。
したがって、低消費電力化および高効率化が可能となる。
また、ローパスフィルタ形整合回路6およびハイパスフィルタ形整合回路7は、位相差を得る回路と整合回路とを兼ねているので小型化することができる。
また、各増幅素子3、20の出力側の出力整合回路は、2段インピーダンス変成となるので、広帯域化が可能となる。
さらに、アイソレーション特性を有するウィルキンソン合成器15Bを用いていることから、高出力時の負荷変動に対する影響をさらに抑制することができる。
なお、入力分配整合回路23は、前述のように、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とで発生する逆の位相差を持たせる回路構成および回路パラメータを有していればよいので、入力分配整合回路23内の分配回路として、ウィルキンソン分配器、90度ハイブリッド、または180度ハイブリッドを用いてもよく、さらに、分配器を用いずにそのまま2分配してもよい。この場合、入力分配整合回路23内のそれぞれの整合回路は、異なる回路構成で必要な位相差が発生する回路パラメータとすればよい。
特に、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とのインピーダンス変成比が「2」の場合には、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7とで発生する位相差が90度となるので、入力分配整合回路23の分配回路として90度ハイブリッドを設ければ、それぞれの整合回路は同じものを用いることが可能となる。この場合、第1の増幅素子3と第2の増幅素子20との入力整合が広帯域にわたって同じとなるので、さらに広帯域な特性が可能となる。
実施の形態6.
なお、上記実施の形態5(図7)では特に言及しなかったが、図8のように、ローパスフィルタ形整合回路6とウィルキンソン合成器15Bとの間、ならびに、ハイパスフィルタ形整合回路7とウィルキンソン合成器15Bとの間に、それぞれ位相調整線路28を設けてもよい。
図8はこの発明の実施の形態6に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図であり、前述(図4、図6、図7参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図8においては、ローパスフィルタ形整合回路6およびハイパスフィルタ形整合回路7とウィルキンソン合成器15Bとの間に、それぞれ位相調整線路28が挿入されている点のみが前述(図7)と異なる。
図8において、ローパスフィルタ形整合回路6およびハイパスフィルタ形整合回路7の各出力側に挿入された位相調整線路28の特性インピーダンスは、前述(図4、図6)と同様に、高出力時の中間インピーダンスZML(=ZMH)である。
したがって、2つの位相調整線路28の通過位相を同じに設定すれば、高出力時の特性は、前述(図7)と同様になる。
一方、低出力時には、スイッチ18をオフ状態とすることにより、ローパスフィルタ形整合回路6とハイパスフィルタ形整合回路7との出力側の接続点は、スイッチ18を介してオープン状態になるので、1/4波長線路17の出力側のノードBが、第1および第2の増幅素子3、20で増幅された入力信号が合成される接続点となる。
したがって、ノードBからオフ状態の第1の増幅素子3を見たインピーダンスが完全にオープンとなるような通過位相量を、位相調整線路28にて与えることができる。
これにより、回路損失をさらに低減して、低出力時の高周波増幅器をさらに高効率化することができ、また、同一出力時の消費電力をさらに低減することができる。
実施の形態7.
なお、上記実施の形態3〜6(図5〜図8)では特に言及しなかったが、ウィルキンソン合成器15、15B内の1/4波長線路17を、図9〜図12のいずれかのように、直列インダクタ30および並列容量31により構成してもよい。
図9〜図12はこの発明の実施の形態7に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図であり、前述(図5〜図8参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「C」〜「F」を付して詳述を省略する。
図9〜図12においては、前述の1/4波長線路17に代えて、ウィルキンソン合成器15C〜15F内に直列インダクタ30(LL)および並列容量31(CL)を設けた点のみが異なる。
図9、図11のウィルキンソン合成器15C、15Eにおいて、直列インダクタ30の両端とグランドとの間に挿入された各2つの並列容量31は、はしご形回路を構成している。
一方、図10、図12のウィルキンソン合成器15D、15Fにおいて、直列インダクタ30の出力端とグランドとの間に挿入された各並列容量31(2CL)は、1個にまとめられている。
また、図9、図10のウィルキンソン合成器15C、15Dにおいては、アイソレーション抵抗16に対して並列接続されたスイッチ18が用いられており、図10、図12のウィルキンソン合成器15E、15Fにおいては、アイソレーション抵抗16に対して直列接続されたスイッチ18が用いられている。
図9、図11のウィルキンソン合成器15C、15Eにおいて、直列インダクタ30の値LLおよび並列容量31の値CLは、それぞれ、前述(図5、図7)の特性インピーダンスZsの1/4波長線路17と同等の電気性能が、中心周波数で得られる値に設定される。
これにより、図9、図11の高周波増幅器は、それぞれ、前述(図5、図7)の高周波増幅器と同様の動作を実現することができ、前述と同様の作用効果が得られる。
また、1/4波長線路17が、集中定数回路素子である直列インダクタ30および並列容量31に置き換えられることにより、小型化が可能となる。
一方、図10、図12の高周波増幅器においては、それぞれ、図9、図11のウィルキンソン合成器15C、15E内の各2つの並列容量31を、出力側の1つの並列容量31にまとめて、値「2×CL」としている。
この場合、ローパスフィルタ形整合回路6D内の並列容量11Dの値Cparaは、前述の値Cpとウィルキンソン合成器15D内の値CLとを合わせた値(Cp+CL)に設定されている。
また、ハイパスフィルタ形整合回路7内の並列インダクタ13の値Lparaは、ハイパスフィルタ形整合回路7内の並列インダクタ13の値Lpと関連して、以下の式(2)を満足するように設定される。
1/(jω×Lpara)=1/(jω×Lp)+ω×CL ・・・(2)
したがって、図10、図12の高周波増幅器は、それぞれ前述(図9、図11)の高周波増幅器と同様の動作を実現することが可能となる。
さらに、図9、図11の高周波増幅器と比べて、並列容量31の数を少なくすることができ、小型化が可能となる。
なお、図9〜図12では、図5、図7の回路構成において、1/4波長線路17を直列インダクタ30および並列容量31(はしご形回路)に置き換え、さらに、2つの並列容量31を共通化した場合について説明したが、前述(図6、図8)の位相調整線路28を有する回路構成に対しても、同様に適用可能なことは言うまでもない。
以上のように、この発明の実施の形態7(図9〜図12)によれば、1/4波長線路は、ローパスフィルタ形整合回路6、6Dおよびハイパスフィルタ形整合回路7、7Dと出力端子2との間にそれぞれ直列に挿入された直列インダクタ30と、直列インダクタ30の少なくとも一端とグランドとの間に挿入された並列容量31とにより構成されているので、前述と同様の作用効果を奏することが可能となる。
実施の形態8.
なお、上記実施の形態1〜7(図1、図4〜図12)では、ローパスフィルタ形整合回路6(6D)を、直列インダクタ10および並列容量11(11D)により構成したが、図13のように、直列線路40およびオープンスタブ41により構成してもよく、または図14のように、直列線路40および並列容量11により構成してもよい。
図13、図14はこの発明の実施の形態8に係る高周波増幅器のローパスフィルタ形整合回路6G、6Hの構成例を示す回路ブロック図である。
図13において、ローパスフィルタ形整合回路6Gは、入出力端間に挿入された直列線路40と、直列線路40の出力端に接続されたオープンスタブ41とにより構成されている。
また、図14において、ローパスフィルタ形整合回路6Hは、入出力端間に挿入された直列線路40と、直列線路40の出力端に接続された並列容量11とにより構成されている。
図13のように、直列線路40およびオープンスタブ41で構成しても、図14のように、直列線路40および並列容量11で構成しても、ローパスフィルタ形整合回路6G、6Hは、前述と同様に動作するので、前述と同様の作用効果を奏することができる。
また、図13のように、直列インダクタ10の代わりに直列線路40を用い、並列容量11の変わりにオープンスタブ41を用いることにより、低損失に回路を構成することができ、さらに高効率化を実現することができる。
実施の形態9.
なお、上記実施の形態1〜7(図1、図4〜図12)では、ハイパスフィルタ形整合回路7(7D)を、直列容量12および並列インダクタ13(13D)により構成したが、図15のように、直列容量12およびショートスタブ42により構成してもよい。
図15はこの発明の実施の形態9に係る高周波増幅器のハイパスフィルタ形整合回路7Iの構成例を示す回路ブロック図である。
図15のように、並列インダクタ13(13D)の代わりにショートスタブ42を用いても、ハイパスフィルタ形整合回路7Iは前述と同様に動作するので、前述と同様の作用効果を奏することができる。
また、並列インダクタ13の代わりにショートスタブ42を用いることにより、低損失に回路を構成することができ、さらに高効率化を実現することができる。
実施の形態10.
なお、上記実施の形態3〜7(図5〜図12)では、ウィルキンソン合成器内に開閉式のスイッチ18を設けたが、図16または図17のように、FET(HEMT)スイッチ48を設けてもよい。
図15、図16はこの発明の実施の形態10に係る高周波増幅器を示す回路ブロック図であり、それぞれ、前述の実施の形態7(図10、図12)の構成に適用した場合を示している。
図16のウィルキンソン合成器15Jにおいては、スイッチ18の代わりに、FETスイッチ48を用いた点のみが図10と異なる。
同様に、図17のウィルキンソン合成器15Kにおいては、スイッチ18の代わりに、FETスイッチ48を用いた点のみが図12と異なる。
図16、図17の回路構成においても、前述(図10、図12)と同様の作用効果を奏する。
また、図16、図17においても、ハイパスフィルタ形整合回路7とウィルキンソン合成器15との間、ならびに、ウィルキンソン合成器15と出力端子2との間、の2箇所には、DCカット容量14、24が設けられており、これにより、必要なDCカットが達成される。
また、第1のコレクタバイアス回路5から供給されるコレクタ電圧は、ローパスフィルタ形整合回路6Dを経由して、FETスイッチ48のドレインおよびソースの一方に供給され、さらに、ウィルキンソン合成器15J、15Kを経由して、FETスイッチ48のドレインおよびソースの他方に供給される。
これにより、FETスイッチ48のドレインおよびソースに正の同電位を供給することができ、追加のバイアス回路を必要とせずに小型化を実現することが可能となる。
また、FETスイッチ48のドレインおよびソースが正電位となるので、ゲート電圧に負電圧を必要とせずに、正電圧のみでFETスイッチ48を制御することができ、これにより、負電圧発生回路が不要となり小型化を実現することが可能となる。
なお、図16、図17においては、ハイパスフィルタ形整合回路7Dとウィルキンソン合成器15J、15Kとの間に設けられるDCカット容量14を、直列容量12に対して直列に挿入したが、ハイパスフィルタ形整合回路7D内の並列インダクタ13Dに対して直列に挿入してもよい。
また、ここでは図10、図12の回路構成に対してFETスイッチ48を適用した場合を示したが、図4〜図8、図9、図11などの他の回路構成に対しても、同様にFETスイッチ48を適用することができ、同様の作用効果を奏することは言うまでもない。
実施の形態11.
なお、上記実施の形態1〜10(図1、図4〜図17)では、それぞれ1段構成の第1および第2の増幅素子3、20を用いたが、図18〜図20のように、第1および第2の増幅素子3、20を、それぞれ多段接続した複数の増幅素子により構成し、多段接続された複数の増幅素子3、20の相互間に段間整合回路19を挿入してもよい。
図18〜図20はこの発明の実施の形態11に係る高周波増幅器の構成例を示す回路ブロック図であり、それぞれ、前述の実施の形態1、3、5(図1、図5、図7)の構成に適用した場合を示している。
図18〜図20において、前述と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
この場合、2並列合成する第1および第2の増幅素子3、20を、それぞれ2段構成とし、各2段構成の第1および第2の増幅素子3、20の各段間に段間整合回路19が挿入されている点のみが前述(図1、図5、図7)と異なる。
また、前段および後段からなる第1および第2の増幅素子3、20の各段には、それぞれ、第1および第2のベースバイアス回路4、21、ならびに、第1および第2のコレクタバイアス回路5、22が接続されている。
図18、図19においては、後段の第2の増幅素子20にベースバイアス電圧を供給する第2のベースバイアス回路21に対してのみでなく、前段の第2の増幅素子20にベースバイアス電圧を供給する第2のベースバイアス回路21に対しても、制御回路9、9Aからの制御信号が供給されており、前述(図1、図5)の場合と同様の制御が行われる。
同様に、図20においては、後段の第1の増幅素子3にベースバイアス電圧を供給する第1のベースバイアス回路4に対してのみでなく、前段の第1の増幅素子3にベースバイアス電圧を供給する第1のベースバイアス回路4に対しても、制御回路9Bからの制御信号が供給されており、前述(図7)の場合と同様の制御が行われる。
なお、各増幅素子3、20の段数は、必要に応じて任意に設定され得る。
これにより、図18、図19においては、前述(図1、図5)と同様の作用効果を奏することができる。
また、後段の増幅素子に対してのみでなく、多段高周波増幅器の全段に対して制御するように構成したので、低出力時において、されに低消費電力化および高効率化を実現することができる。
同様に、図20においては、前述(図7)と同様の作用効果を奏するとともに、多段高周波増幅器の全段に対して制御するように構成したので、低出力時において、さらに低消費電力化および高効率化を実現することができる。
なお、ここでは、2段高周波増幅器の例を示したが、さらに多段化した高周波増幅器においても、同様の構成および制御を行うことにより、同様の作用効果を奏することができる。
さらに、ここでは、図1、図5、図7の回路構成に対して多段高周波増幅器を適用した場合を示したが、同様に、図4、図6、図8〜図11などの他の回路構成に対しても、同様に多段増幅器構成を適用することができ、同様の作用効果を奏することは言うまでもない。
1 入力端子、2 出力端子、3 第1の増幅素子、4 第1のベースバイアス回路、5 第1のコレクタバイアス回路、6、6D、6G、6H ローパスフィルタ形整合回路、7、7D、7I ハイパスフィルタ形整合回路、8 整合回路、9、9A、9B 制御回路、10 直列インダクタ(Ls)、11 並列容量(Cp)、11D 並列容量(Cpara)、12 直列容量(Cs)、13 並列インダクタ(Lp)、13D 並列インダクタ(Lpara)、14、24 カット容量、15、15B〜15F、15J、15K ウィルキンソン合成器、16 アイソレーション抵抗、17 1/4波長線路、18 スイッチ、19 段間整合回路、20 第2の増幅素子、21 第2のベースバイアス回路、22 第2のコレクタバイアス回路、23 入力分配整合回路、28 位相調整線路、30 直列インダクタ、31 並列容量、40 直列線路、41 オープンスタブ、42 ショートスタブ、48 FET(HEMT)スイッチ、A、B ノード。

Claims (15)

  1. 入力端子から入力される高周波の入力信号を増幅して出力端子から出力する高周波増幅器であって、
    前記入力信号のインピーダンス整合をとるとともに、前記入力信号を第1および第2の入力信号に2分配する入力分配整合回路と、
    前記第1の入力信号を増幅する第1の増幅素子と、
    前記第2の入力信号を増幅する第2の増幅素子と、
    前記第1の増幅素子のベース端子にベースバイアス電圧を印加する第1のベースバイアス回路と、
    前記第1の増幅素子のコレクタ端子にコレクタバイアス電圧を印加する第1のコレクタバイアス回路と、
    前記第2の増幅素子のベース端子にベースバイアス電圧を印加する第2のベースバイアス回路と、
    前記第2の増幅素子のコレクタ端子にコレクタバイアス電圧を印加する第2のコレクタバイアス回路と、
    前記第1の増幅素子により増幅された第1の入力信号のインピーダンス整合をとる1段のローパスフィルタ形整合回路と、
    前記第2の増幅素子により増幅された第2の入力信号のインピーダンス整合をとる1段のハイパスフィルタ形整合回路と、
    前記ローパスフィルタ形整合回路により整合された後の第1の入力信号と、前記ハイパスフィルタ形整合回路により整合された後の第2の入力信号とを合成する合成回路と、
    前記合成回路により合成された合成信号を前記出力端子の特性インピーダンスに変換する整合回路とを備え、
    前記入力分配整合回路は、分配された前記第1および第2の入力信号に対し、前記ローパスフィルタ形整合回路と前記ハイパスフィルタ形整合回路とにおいて発生する位相差とは逆の位相差を与え、
    前記第2のベースバイアス回路は、
    前記出力端子からの出力電力または前記入力端子からの入力電力が一定値以上の場合には、前記第2の増幅素子に印加するベースバイアス電圧をオンし、
    前記出力端子からの出力電力または前記入力端子からの入力電力が前記一定値よりも小さい場合には、前記第2の増幅素子に印加するベースバイアス電圧をオフすることを特徴とする高周波増幅器。
  2. 前記ローパスフィルタ形整合回路と前記合成回路との間、ならびに、前記ハイパスフィルタ形整合回路と前記合成回路との間に、それぞれ位相調整線路を設けたことを特徴とする請求項1に記載の高周波増幅器。
  3. 入力端子から入力される高周波の入力信号を増幅して出力端子から出力する高周波増幅器であって、
    前記入力信号のインピーダンス整合をとるとともに、前記入力信号を第1および第2の入力信号に2分配する入力分配整合回路と、
    前記第1の入力信号を増幅する第1の増幅素子と、
    前記第2の入力信号を増幅する第2の増幅素子と、
    前記第1の増幅素子のベース端子にベースバイアス電圧を印加する第1のベースバイアス回路と、
    前記第1の増幅素子のコレクタ端子にコレクタバイアス電圧を印加する第1のコレクタバイアス回路と、
    前記第2の増幅素子のベース端子にベースバイアス電圧を印加する第2のベースバイアス回路と、
    前記第2の増幅素子のコレクタ端子にコレクタバイアス電圧を印加する第2のコレクタバイアス回路と、
    前記第1の増幅素子により増幅された第1の入力信号のインピーダンス整合をとる1段のローパスフィルタ形整合回路と、
    前記第2の増幅素子により増幅された第2の入力信号のインピーダンス整合をとる1段のハイパスフィルタ形整合回路と、
    前記ローパスフィルタ形整合回路により整合された後の第1の入力信号と、前記ハイパスフィルタ形整合回路により整合された後の第2の入力信号とを合成するとともに、合成された合成信号を前記出力端子の特性インピーダンスに変換してインピーダンス整合を行うウィルキンソン合成器とを備え、
    前記入力分配整合回路は、分配された前記第1および第2の入力信号に対し、前記ローパスフィルタ形整合回路と前記ハイパスフィルタ形整合回路とにおいて発生する位相差とは逆の位相差を与え、
    前記第2のベースバイアス回路は、
    前記出力端子からの出力電力または前記入力端子からの入力電力が一定値以上の場合には、前記第2の増幅素子に印加するベースバイアス電圧をオンし、
    前記出力端子からの出力電力または前記入力端子からの入力電力が前記一定値よりも小さい場合には、前記第2の増幅素子に印加するベースバイアス電圧をオフし、
    前記ウィルキンソン合成器は、
    前記ローパスフィルタ形整合回路および前記ハイパスフィルタ形整合回路の各出力間に挿入されたアイソレーション抵抗と、
    前記ローパスフィルタ形整合回路および前記ハイパスフィルタ形整合回路の各出力と前記出力端子との間にそれぞれ挿入された1/4波長線路と、
    前記アイソレーション抵抗に並列接続されたスイッチとにより構成され、
    前記スイッチは、
    前記出力端子からの出力電力または前記入力端子からの入力電力が一定値以上の場合には、開放され、
    前記出力端子からの出力電力または前記入力端子からの入力電力が前記一定値よりも小さい場合には、閉成されることを特徴とする高周波増幅器。
  4. 前記ローパスフィルタ形整合回路と前記ウィルキンソン合成器との間、ならびに、前記ハイパスフィルタ形整合回路と前記ウィルキンソン合成器との間に、それぞれ位相調整線路を設けたことを特徴とする請求項3に記載の高周波増幅器。
  5. 入力端子から入力される高周波の入力信号を増幅して出力端子から出力する高周波増幅器であって、
    前記入力信号のインピーダンス整合をとるとともに、前記入力信号を第1および第2の入力信号に2分配する入力分配整合回路と、
    前記第1の入力信号を増幅する第1の増幅素子と、
    前記第2の入力信号を増幅する第2の増幅素子と、
    前記第1の増幅素子のベース端子にベースバイアス電圧を印加する第1のベースバイアス回路と、
    前記第1の増幅素子のコレクタ端子にコレクタバイアス電圧を印加する第1のコレクタバイアス回路と、
    前記第2の増幅素子のベース端子にベースバイアス電圧を印加する第2のベースバイアス回路と、
    前記第2の増幅素子のコレクタ端子にコレクタバイアス電圧を印加する第2のコレクタバイアス回路と、
    前記第1の増幅素子により増幅された第1の入力信号のインピーダンス整合をとる1段のローパスフィルタ形整合回路と、
    前記第2の増幅素子により増幅された第2の入力信号のインピーダンス整合をとる1段のハイパスフィルタ形整合回路と、
    前記ローパスフィルタ形整合回路により整合された後の第1の入力信号と、前記ハイパスフィルタ形整合回路により整合された後の第2の入力信号とを合成するとともに、合成された合成信号を前記出力端子の特性インピーダンスに変換してインピーダンス整合を行うウィルキンソン合成器とを備え、
    前記入力分配整合回路は、分配された前記第1および第2の入力信号に対し、前記ローパスフィルタ形整合回路と前記ハイパスフィルタ形整合回路とにおいて発生する位相差とは逆の位相差を与え、
    前記第1のベースバイアス回路は、
    前記出力端子からの出力電力または前記入力端子からの入力電力が一定値以上の場合には、前記第1の増幅素子に印加するベースバイアス電圧をオンし、
    前記出力端子からの出力電力または前記入力端子からの入力電力が前記一定値よりも小さい場合には、前記第1の増幅素子に印加するベースバイアス電圧をオフし、
    前記ウィルキンソン合成器は、
    前記ローパスフィルタ形整合回路および前記ハイパスフィルタ形整合回路の各出力間に挿入されたアイソレーション抵抗と、
    前記ローパスフィルタ形整合回路および前記ハイパスフィルタ形整合回路の各出力と前記出力端子との間にそれぞれ挿入された1/4波長線路と、
    前記アイソレーション抵抗に直列接続されたスイッチとにより構成され、
    前記スイッチは、
    前記出力端子からの出力電力または前記入力端子からの入力電力が一定値以上の場合には、閉成され、
    前記出力端子からの出力電力または前記入力端子からの入力電力が前記一定値よりも小さい場合には、開放されることを特徴とする高周波増幅器。
  6. 前記ローパスフィルタ形整合回路と前記ウィルキンソン合成器との間、ならびに、前記ハイパスフィルタ形整合回路と前記ウィルキンソン合成器との間に、それぞれ位相調整線路を設けたことを特徴とする請求項5に記載の高周波増幅器。
  7. 前記1/4波長線路は、
    前記ローパスフィルタ形整合回路および前記ハイパスフィルタ形整合回路と前記出力端子との間にそれぞれ直列に挿入された直列インダクタと、
    前記直列インダクタの少なくとも一端とグランドとの間に挿入された並列容量と
    により構成されたことを特徴とする請求項3から請求項6までのいずれか1項に記載の高周波増幅器。
  8. 前記スイッチは、FETスイッチにより構成されたことを特徴とする請求項3から請求項7までのいずれか1項に記載の高周波増幅器。
  9. 前記ローパスフィルタ形整合回路と前記ハイパスフィルタ形整合回路とのインピーダンス変成比は、「2」に設定されたことを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の高周波増幅器。
  10. 前記ローパスフィルタ形整合回路は、直列インダクタと並列容量とにより構成されたことを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の高周波増幅器。
  11. 前記ローパスフィルタ形整合回路は、直列線路と並列容量とにより構成されたことを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の高周波増幅器。
  12. 前記ローパスフィルタ形整合回路は、直列線路とオープンスタブとにより構成されたことを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の高周波増幅器。
  13. 前記ハイパスフィルタ形整合回路は、直列容量と並列インダクタとにより構成されたことを特徴とする請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の高周波増幅器。
  14. 前記ハイパスフィルタ形整合回路は、直列容量とショートスタブとにより構成されたことを特徴とする請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の高周波増幅器。
  15. 前記第1および第2の増幅素子は、それぞれ多段接続された複数の増幅素子からなり、
    多段接続された前記複数の増幅素子の相互間には、段間整合回路が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項14までのいずれか1項に記載の高周波増幅器。
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