JP2012191451A - 電力増幅装置、送信機及び電力増幅装置制御方法 - Google Patents

電力増幅装置、送信機及び電力増幅装置制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】入力信号の隣接サンプル間の相関が高い場合にも、適切な歪補償を行う電力増幅装置を提供する。
【解決手段】電力増幅器2は、信号を増幅する。誤差信号算出部3は、電力増幅器2からの出力及び前記入力信号を基に誤差信号を算出する。歪補償部1は、入力信号に異なる遅延量が与えられた複数の遅延信号及び誤差信号を基に生成された歪補償係数を用いて入力信号に対してプリディストーションを行い、該プリディストーションを行った前記入力信号を前記信号増幅部へ出力する。タップ間隔制御部4は、入力信号から算出した信号相関情報を基に前記歪補償部によるプリディストーションに用いられる前記遅延信号間の遅延間隔を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力増幅装置、送信機及び電力増幅装置制御方法に関する。
近年、無線通信の高速化に伴い、送信信号の広帯域化と高ダイナミックレンジ化が進んでいる。このような状況下で、信号品質の劣化を最小限に抑えるために、電力増幅器に高い線形性が要求されている。また、それと同時に、装置の小型化、運用コストの削減及び環境問題等の観点から、高い電力変換効率で動作する電力増幅器のニーズが高まっている。
ここで、線形性と電力変換効率とは一般的な電力増幅器では相反関係にある。例えば、飽和電力からバックオフした線形領域で電力増幅器を動作させることで、帯域外歪の発生を小さくすることができる。しかし、この場合、電力変換効率が著しく低下し、電力増幅器の消費電力が増加してしまう。そこで、線形性と電力変換効率とを両立させるために、電力変換効率の高い非線形領域で電力増幅器を動作させ、その際に発生する非線形歪を除去する歪補償を使用して線形性を維持することが行われている。この歪補償の一形態であるプリディストーション方式(以下、「PD方式」と言う。)は、電力増幅器の非線形歪の逆特性を予め送信信号に乗算することで電力増幅器の出力での線形性を高める技術である。ここで、PD方式における乗算とは、複素数の乗算である。このようなPD方式としては、キャリア数に応じて不要波の抑制を行う従来技術がある。また、複数の周波数帯に対応するルックアップテーブルを用いて歪補償を行う従来技術がある。
高効率動作する電力増幅器においては、メモリ効果という現象が発生することが知られている。メモリ効果とは、ある時刻の電力増幅器の入力に対する出力が過去の入力データの影響を受ける現象である。そのため、歪補償係数が現時刻の信号振幅のみで決まるメモリ効果非対応のPD方式の歪補償を高い電力効率で動作する電力増幅器に用いた場合、所望の歪抑圧効果を得ることが困難である。そこで、高い電力効率で動作する電力増幅器で所望の歪抑圧効果を得るために、現時刻だけではなく、過去のデータも用いてプリディストーション信号を生成するメモリ効果対応のPD方式の歪補償(以下、「メモリPD」と言う。)が提案されている。このメモリPDの一つに、送信信号と歪補償係数とでトランスバーサルフィルタ構成をとり、プリディストーション信号を生成する電力増幅器がある。以下では、トランスバーサルフィルタを用いて生成されたプリディストーション信号をトランスバーサル型プリディストーション信号と言う。
ここで、トランスバーサル型プリディストーション信号を用いる従来の電力増幅装置の動作の一例を説明する。この例では、フォワード系とフィードバック系のプリディストーション信号生成部があるものとする。電力増幅装置は、遅延素子により、最大Nクロック遅延させた送信信号を用いてN個の歪補償係数を求める。そして、求めた歪補償係数はトランスバーサルフィルタ構成を有するフォワード系のプリディストーション信号処理部に入力される。そして、歪補償係数は、遅延時間の一致する送信信号と乗算され、各乗算結果を加算した信号が、プリディストーション信号として出力される。フォワード系のプリディストーション信号生成部は、送信信号と係数生成部から供給される歪補償係数によって、電力増幅器の非線形歪の逆特性を持つプリディストーション信号を生成する。そして、フォワード系のプリディストーション信号はDA(Digital to Analog)変換された後、キャリア周波数にアップコンバートされ、電力増幅器に入力される。プリディストーションにより非線形歪が除去された電力増幅器の出力は、方向性統合器で一部が折り返され、ダウンコンバート、AD(Analog to Digital)変換及び復調処理が施され、ディジタルのフィードバック信号となる。フィードバック系のプリディストーション信号生成部は、フォワード系のプリディストーション信号生成部と同様の構成を有する。そして、フォワード系のプリディストーション信号は、フィードバック信号に対してプリディストーションを行う。そして、電力増幅装置は、フォワード系及びフィードバック系のプリディストーション信号の差分である誤差信号の電力を最小とするように歪補償係数の更新情報を求める。
また、トランスバーサル型プリディストーション信号を用いる増幅器としては、べき級数を用いて歪補償係数を求める従来技術がある。また、他の例としては、帯域内及び帯域外の信号に対してプリディストーションを施した信号を取得し、それらを用いてプリディストーション信号を作成する従来技術もある。
特表2006−505160号公報 特開2007−13947号公報 特開2007−20157号公報 特開2006−246398号公報 米国特許第6141390号明細書 米国特許第6356146号明細書
従来のトランスバーサル型プリディストーション信号を用いた歪補償方式では、入力された信号に遅延を与えるタップによる遅延時間τは送信信号の帯域が最大の場合を基準に決定され、そのタップ間隔が信号の特性によらず固定的に使用されている。これは、べき級数を用いる従来技術でも、帯域内及び帯域外の信号に対してプリディストーションを施す従来技術でも同様である。そのため、キャリアパターンが変更されて信号帯域が狭い場合や、データチャンネルの電力に対して制御チャンネルの電力が非常に大きい場合のように、入力された信号の隣接するサンプル点の相関が高い場合、歪補償係数が最適な値に収束しないおそれがある。なぜなら、入力された信号の隣接するサンプル点の相関が高い場合、各タップから出力される信号サンプルの値が似通った値となってしまう。そのため、歪補償係数を更新する際に、隣接するサンプル点のデータや他の係数の影響が強くなり、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムなどの最急降下法に基づく収束アルゴリズムでは係数更新量が正しく求めることができないことが要因と考えられる。このように、歪補償係数が最適な値に収束しないことで、歪抑圧性能が劣化してしまうという問題があった。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、入力信号の隣接サンプル点の相関が高い場合にも、適切な歪補償を行う電力増幅装置、送信機及び電力増幅装置制御方法を提供することを目的とする。
本願の開示する電力増幅装置、送信機及び電力増幅装置制御方法は、一つの態様において、増幅部は、入力信号を増幅する。誤差信号算出部は、前記増幅部からの出力及び前記入力信号を基に誤差信号を算出する。歪補償部は、前記入力信号に異なる遅延量が与えられた複数の遅延信号及び前記誤差信号を基に生成された歪補償係数を用いて前記入力信号に対してプリディストーションを行い、該プリディストーションを行った前記入力信号を前記増幅部へ出力する。遅延間隔制御部は、前記入力信号から算出した信号相関情報を基に前記歪補償部によるプリディストーションに用いられる前記遅延信号間の間隔を制御する。
本願の開示する電力増幅装置、送信機及び電力増幅装置制御方法の一つの態様によれば、入力信号の隣接サンプル点の相関が高い場合にも、適切な歪補償を行うことができるという効果を奏する。
図1は、実施例1に係る送信器の構成図である。 図2は、実施例1に係る送信機のPD信号生成部及び係数生成部の構成の詳細を表した図である。 図3は、実施例1に係る更新演算部の詳細を表す図である。 図4は、実施例1に係る信号特性検出部の詳細を表すブロック図である。 図5は、実施例1に係るFFTを用いた帯域幅の検出を説明するための図である。 図6は、係数生成部がLUTを有する場合におけるN=4クロック遅延までを考慮した制御信号設定を説明するための図である。 図7は、帯域比が0.5でN=4の場合の動作例を説明するための図である。 図8は、帯域比が0.5でN=4の場合のタップ間隔制御部、係数生成部及びPD信号生成部の動作を2τの遅延を与えるタップを用いて説明するための図である。 図9は、実施例1に係る送信機による信号送信における処理のフローチャートである。 図10は、実施例1の変形例に係る増幅器におけるタップ間隔制御部のブロック図である。 図11は、実施例1の変形例に係る送信機による信号送信における処理のフローチャートである。 図12は、実施例2に係る帯域幅の検出を説明するための図である。 図13は、実施例2に係る送信機による信号送信における処理のフローチャートである。 図14は、実施例3に係る増幅器のタップ間隔制御部のブロック図である。 図15は、サンプル点の間隔と相関電力費Pcorr(D)の関係の一例を表す図である。 図16は、演算式を用いて相関関係を求める場合のN=4クロック遅延までを考慮した制御信号設定を説明するための図である。 図17は、実施例3に係る送信機による信号送信における処理のフローチャートである。 図18は、実施例4に係る歪補償部の詳細を表すブロック図である。
以下に、本願の開示する電力増幅装置、送信機及び電力増幅装置制御方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例により本願の開示する電力増幅装置、送信機及び電力増幅装置制御方法が限定されるものではない。
図1は、実施例1に係る送信器の構成図である。また、図2は、実施例1に係る送信機のPD信号生成部及び係数生成部の構成の詳細を表した図である。
本実施例に係る送信機は、図1に示すように、歪補償部1、電力増幅器2、誤差信号算出部3、タップ間隔制御部4、DAC(Digital to Analog Convertor)21、アップコンバータ22、発振器23、ベースバンド信号生成部50及びキャリア生成部51を有している。ここで、歪補償部1、電力増幅器2、誤差信号算出部3、タップ間隔制御部4、DAC21、アップコンバータ22及び発振器23が「電力増幅装置」の一例である。
ベースバンド信号生成部50は、ベースバンド信号を生成する。そして、ベースバンド信号生成部50は、生成したベースバンド信号をキャリア生成部51へ出力する。
キャリア生成部51は、ベースバンド信号の入力をベースバンド信号生成部50から受ける。そして、キャリア生成部51は、受信したベースバンド信号を変調し送信信号であるキャリア(搬送波)を生成する。そして、キャリア生成部51は、生成した送信信号を歪補償部1及びタップ間隔制御部4へ出力する。
歪補償部1は、図1に示すように、PD信号生成部11、係数生成部12及び更新演算部13を有している。そして、PD信号生成部11は、図2に示すように、タップ111(1)〜タップ111(N)(Nは正の整数)というN個のタップ、乗算器112(0)〜乗算器112(N)というN個の乗算器及び加算器113を有している。以下では、タップ111(1)〜タップ111(N)を区別しない場合には、単にタップ111と言う。また、乗算器112(0)〜乗算器112(N)を区別しない場合には、単に乗算器112と言う。
PD信号生成部11は、図2に示すように、遅延時間τを与えるタップ111がN個直列に配置されたタップ遅延線を有している。PD信号生成部11は、送信信号の入力をキャリア生成部51から受ける。以下では、入力された送信信号を「入力信号」と言う。
そして、PD信号生成部11は、入力信号をタップ遅延線上のタップ111(1)からタップ111(N)に向けて各タップ111を順番に通過させていく。各タップ111は、通過した入力信号に対して遅延時間τを与える。そして、PD信号生成部11は、各タップ111を通過した直後の入力信号を分岐させ、乗算器112へ供給する。すなわち、PD信号生成部11は、入力信号に対してτ、2τ、・・・、Nτの遅延をそれぞれ与えたN個の信号を生成する。以下では、オリジナルの入力信号を0の遅延が与えられた信号として考え、タップ111によって遅延が与えられたN個の信号に入力信号を加えてできる、N+1個の信号を遅延信号と言う。
乗算器112は、遅延を与える前の入力信号に対応する1個の乗算器と各タップ111の出力に対応するN個の乗算器とからなる。そして、乗算器112(0)が、入力信号の入力を受けるとともに、他の乗算器112(1)〜乗算器112(N)は、対応するタップ111から出力された信号の入力を受ける。すなわち、N+1個の乗算器112は、それぞれ対応する各遅延信号の入力を受けることになる。さらに、乗算器112は、歪補償係数を後述する係数生成部12から受ける。具体的には、乗算器112(i)は、係数生成部122(i)から歪補償係数の入力を受ける。ここで、i=0、1、・・・、Nである。そして、乗算器112は、入力された遅延信号と歪補償係数とを複素乗算し、乗算結果を加算器113へ出力する。ここで、歪補償係数として0が入力された場合、乗算器112は0を出力することになる。
加算器113は、乗算結果の入力を各乗算器112から受ける。加算器113は、入力されたN+1個の乗算結果を加算し、プリディストーションが行われた送信信号(以下では、「プリディストーション信号」と言う。)を生成する。このプリディストーション信号は、電力増幅器2の非線形歪の逆特性を有している。ここで、乗算器112から0が入力された場合には、その乗算器112に入力された遅延信号はプリディストーション信号の生成には用いられないことになる。
ここで、N=4の場合で説明する。この場合、PD信号生成部11は、タップ111(1)〜タップ111(4)及び乗算器112(0)〜乗算器112(4)を有している。例えば、乗算器112(1)及び乗算器112(3)が、歪補償係数として0を受信したとする。この時、乗算器112(1)及び乗算器112(3)は0を出力する。すなわち、タップ111(1)及びタップ111(3)から出力された遅延信号はプリディストーション信号の生成に用いられないことになる。したがって、この場合、タップ間隔2τで動作するのと同じ状態になる。このように、乗算器112に歪補償係数として0を入力することで、遅延信号を間引くことができ、遅延信号間の遅延間隔を調整することができる。
そして、加算器113は、生成したプリディストーション信号をDAC21へ出力する。また加算器113は、プリディストーション信号を減算器36へ出力する。
更新演算部13は、誤差信号の入力を減算器36から受ける。また、更新演算部13は、歪補償係数の入力を係数生成部12から受ける。さらに、更新演算部13は、フィードバック信号の入力を直交復調器34から受ける。そして、更新演算部13は、受信した誤差信号及びフィードバック信号を基に最急降下法の一種であるLMSアルゴリズムを用いることで、新たな歪補償係数を求める。そして、更新演算部13は、新たな歪補償係数を係数生成部12へ供給する。これにより、係数生成部12の各歪補償係数生成部122の歪補償係数が更新される。
図3は、実施例1に係る更新演算部の詳細を表す図である。ここで、図3を参照して、本実施例に係る更新演算部13について詳細に説明する。
本実施例に係る更新演算部13は、図3に示すように1つの乗算器131、N+1個の乗算器133(0)〜乗算器133(N)及びN個のタップ132(1)〜タップ132(N)を有している。さらに、更新演算部13は、N+1個の加算器135(0)〜加算器135(N)及びconj(conjugate:複素共役算出部)136を有している。
乗算器131は、誤差信号(以下では、「e(t)」と表す。)を減算器36から受信する。
ここで、入力信号をx(t)とすると、次の数式1で表されるu(t)がPD信号生成部11から供給される信号である。
Figure 2012191451
また、フィードバック信号をy(t)とすると、次の数式2で表されるν(t)がPD信号生成部35から供給される信号である。
Figure 2012191451
そこで、乗算器131に供給される誤差信号e(t)はu(t)−ν(t)と表される。
そして、乗算器131は、ステップサイズμを誤差信号e(t)に乗算し、誤差信号をμによりスケーリングした誤差信号(μ×e(t))を算出する。そして、乗算器131は、μによりスケーリングされた誤差信号(μ×e(t))を各乗算器133(0)〜133(N)へ出力する。
conj136は、フィードバック信号の入力を直交復調器34から受ける。そして、conj136は、フィードバック信号y(t)の複素共役y(t)を求め乗算器133(0)及びタップ132(0)へ出力する。ここで、「*」は共役複素数演算を表している。
タップ132(1)は、複素共役y(t−i)に対して遅延τを与え乗算器133(0)及びタップ132(2)へ出力する。このように、タップ132(j)(1≦j≦N−1)は、入力された信号に乗算器133(j)及びタップ132(j+1)に遅延τを与えて出力する。ただし、タップ132(N)は、後続のタップが無いので、入力された信号に遅延τを与えて乗算器133(N)に出力するのみである。以下では、タップ132(i)によって遅延τが与えられた後の信号及び遅延が与えられる前の信号をまとめてy(t−i)(0≦i≦N)とする。このy(t−i)はiクロック過去のフィードバック信号y(t−i)の複素共役である。i=0の場合は、オリジナルのフィードバック信号y(t)の複素共役となる。
乗算器133(i)は、μによりスケーリングされた誤差信号(μ×e(t))に遅延iτが与えられたフィードバック信号の複素共役y(t−i)を乗算し、μ×e(t)×y(t−i)を求める。そして、乗算器133(i)は、乗算結果μ×e(t)×y(t−i)を加算器135(i)へ出力する。
加算器135(i)は、歪補償係数生成部122(i)が出力した歪補償係数LUT{a(t−i)}の入力を受ける。また、加算器135(i)は、乗算結果μ×e(t)×y(t−i)の入力を乗算器133(i)から受ける。そして、加算器135(i)は、歪補償係数LUT{a(t−i)}と乗算結果μ×e(t)×y(t−i)とを加算しLUT{a(t−i)}+μ×e(t)×y(t−i)を歪補償係数生成部122(i)における新たな歪補償係数として求める。そして、加算器135(i)は、算出した歪補償係数LUT{a(t−i)}+μ×e(t)×y(t−i)を歪補償係数生成部122(i)へ供給する。
タップ間隔制御部4は、図2に示すように信号特性検出部41及び制御信号生成部42を有している。
信号特性検出部41は、PD信号生成部11が受信した信号と同じ入力信号をキャリア生成部51から受信する。そして、信号特性検出部41は、入力信号の特性を検出する。そして、信号特性検出部は、検出した入力信号の特性を制御信号生成部42へ出力する。
ここで、本実施例では、信号特性検出部41は、信号の特性として信号の帯域幅を検出している。図4は、実施例1に係る信号特性検出部の詳細を表すブロック図である。図4に示すように信号特性検出部41は、FFT(Fast Fourier Transform)部411及び帯域幅検出部412を有している。FFT部411は、キャリア生成部51から入力された入力信号に対して高速フーリエ変換を行い、時間領域の信号を周波数領域に変換する。そして、FFT部411は、振幅特性であるスペクトラム情報を帯域幅検出部412へ出力する。
帯域幅検出部412は、スペクトラム情報の入力をFFT部411から受ける。そして、帯域幅検出部412は、図5で示すようにスペクトラム情報から入力信号が占有する帯域幅501を検出する。図5は、実施例1に係るFFTを用いた帯域幅の検出を説明するための図である。図5は横軸を周波数とし、縦軸を振幅スペクトラムとしている。図5で示すように、入力信号の最大の帯域幅は最大帯域幅502で表される。しかし、実際に入力信号が常に最大帯域幅502を全て使用しているわけでは無い。そこで、帯域幅検出部412は、スペクトラム情報が存在する最低の周波数から最高の周波数までの間を帯域幅501として検出する。そして、帯域幅検出部412は、検出した帯域幅の情報を制御信号生成部42へ出力する。
制御信号生成部42は、入力信号の特性の入力を信号特性検出部41から受ける。そして、制御信号生成部42は、入力信号の特性に対応した制御信号設定を予め記憶している。そして、制御信号生成部42は、入力信号の特性に応じた制御信号設定を特定し、係数生成部12に対して制御信号を出力する。ここで、図6を参照して、制御信号設定の具体例について説明する。図6は、係数生成部がLUTを有する場合におけるN=4クロック遅延までを考慮した制御信号設定を説明するための図である。
本実施例では、N=4の場合で説明する。入力信号の最大帯域幅に対する帯域幅検出部412が検出した帯域幅の比を帯域比とする。図6に示すように、制御信号生成部42は、例えば、帯域比が1.0の場合、すなわち最大帯域幅で送信する場合、制御信号の列701のように全LUT(Look Up Table)をイネーブル(enable)にするよう制御信号設定を記憶している。また、制御信号生成部42は、帯域比が0.5の場合、すなわち最大帯域幅の半分の帯域幅で送信する場合、制御信号の列702のようにLUTとLUTに入力される制御信号がディセーブル(disable)になるよう制御信号設定を記憶している。このように、LUT〜LUTのいずれかをディセーブルにすることにより、ディセーブルにされたLUTを有する歪補償係数生成部122からPD信号生成部11へ供給される歪補償係数が0になる。
係数生成部12は、N個のタップ121(1)〜タップ121(N)、N+1個の歪補償係数生成部122(0)〜歪補償係数生成部122(N)を有している。以下では、タップ121(1)〜タップ121(N)を区別しない場合には、単にタップ121と言う。また、歪補償係数生成部122(0)〜歪補償係数生成部122(N)を区別しない場合には、単に歪補償係数生成部122と言う。
係数生成部12は、N個のタップ121が直列に配置されたタップ遅延線を有している。係数生成部12は、入力信号をタップ遅延線に配置されたタップ遅延線上のタップ121(1)からタップ121(N)に向けて各タップ121を順番に通過させていく。各タップ121は、通過した入力信号に対して遅延時間τを与える。そして、係数生成部12は、各タップ121を通過した直後の入力信号を分岐させ、歪補償係数生成部122へ供給する。すなわち、係数生成部12は、入力信号に対してτ、2τ、・・・、Nτの遅延をそれぞれ与えたN個の信号を生成する。そして、係数生成部12は、入力信号に対してiτの遅延を与えた信号を歪補償係数生成部122(i)(i=0、1、・・・、N)へ供給する。すなわち、歪補償係数生成部122(i)には、iクロック過去の入力信号が入力される。ここで、i=0の場合は0の遅延を与える、すなわち遅延を与えないオリジナルの入力信号とする。
本実施例では、各歪補償係数生成部122がそれぞれLUTを有している場合で説明する。具体的には、歪補償係数生成部122(0)〜歪補償係数生成部122(N)はそれぞれLUT〜LUTを有している。そして、歪補償係数生成部122は、自己が有するLUTを用いて歪補償係数を求める場合で説明する。
歪補償係数生成部122は、制御信号生成部42から出力される制御信号の入力を受ける。ここで、歪補償係数生成部122は、制御信号としてそれぞれが有するLUTをディセーブルにするか否かの信号を制御信号生成部42から受ける。
また、歪補償係数生成部122は、更新演算部13から新たな歪補償係数の入力を受ける。そして、歪補償係数生成部122は、LUTがイネーブルの場合、すなわちLUTをディセーブルにする制御信号を受けていない場合、更新演算部13から入力された新たな歪補償係数に対応するLUTのアドレスを、新たな歪補償係数で上書きし更新する。これに対して、LUTをディセーブルにする制御信号を受けた場合、歪補償係数生成部122は、更新演算部13から入力された新たな歪補償係数に対応するLUTのアドレスを上書きせずに、歪補償係数をそのまま保持する。
そして、歪補償係数生成部122(i)は、入力信号に対してiτの遅延が与えられた信号、すなわちiクロック過去の信号の入力をタップ121(i)から受ける。ここで、歪補償係数生成部122(0)、すなわちi=0の場合は、キャリア生成部51から入力された入力信号を受信する。
そして、歪補償係数生成部122は、制御信号生成部42からLUTをディセーブルにする信号を受けた場合、PD信号生成部11の乗算器112に対して歪補償係数が0を供給する。また、LUTがイネーブル、すなわち制御信号生成部42からLUTをディセーブルにする信号を受けない場合、歪補償係数生成部122(i)は、歪補償係数としてLUT{a(t−i)}をPD信号生成部11の乗算器112(i)へ出力する。ここで、a(t−i)は、iクロック過去の入力信号x(t−i)から生成された、LUTにおけるアドレスである。例えば、a(t−i)は、iクロック過去の入力信号x(t−i)の振幅の常用対数(log10)等により計算される。
ここで、図7を参照して、帯域比が0.5でN=4の場合の動作を一例として説明する。図7は、帯域比が0.5でN=4の場合の動作例を説明するための図である。この場合、歪補償係数生成部122(1)と歪補償係数生成部122(3)がそれぞれ、LUTとLUTをディセーブルにする制御信号(OFFの信号)を受ける。この場合、歪補償係数生成部122(1)は、PD信号生成部11の乗算器112(1)へ歪補償係数として0を供給する。また、歪補償係数生成部122(3)は、乗算器112(3)へ歪補償係数として0を供給する。乗算器112に0を供給すると乗算結果が0になるため、その乗算器に入力された信号はPD信号の生成に用いられなくなる。また、歪補償係数生成部122(0)は、LUT{a(t)}をPD信号生成部11の乗算器112(1)へ出力する。また、歪補償係数生成部122(2)は、LUT{a(t−2)}をPD信号生成部11の乗算器112(2)へ出力する。また、歪補償係数生成部122(4)は、LUT{a(t−4)}をPD信号生成部11の乗算器112(4)へ出力する。この場合、乗算器112(1)及び乗算器112(3)からは0が出力される。そこで、加算器113は、乗算器112(0)、乗算器112(2)及び乗算器112(4)のぞれぞれの乗算結果を加算することで、プリディストーション信号を生成する。この場合、歪補償係数生成部122(1)及び歪補償係数生成部122(3)が歪補償係数として0を供給することにより、PD信号生成部11をタップの遅延時間(タップ間隔)を2τとして動作させることができる。
すなわち、この場合、本実施例に係るタップ間隔制御部4、係数生成部12及びPD信号生成部11は、図8で示す構成を有するタップ間隔制御部4、係数生成部12及びPD信号生成部11と同様の動作をすることになる。図8は、帯域比が0.5でN=4の場合のタップ間隔制御部、係数生成部及びPD信号生成部の動作を2τの遅延を与えるタップを用いて説明するための図である。すなわち、これは、遅延信号間の遅延時間を倍にしたことと同じである。すなわち、帯域比が0.5でN=4の場合の動作から得られる構成は、図7の構成から歪補償係数生成部122(1)、歪補償係数生成部122(3)、乗算器112(1)及び乗算器112(3)が取り除かれる。そして、帯域比が0.5でN=4の場合の動作から得られる構成は、歪補償係数生成部122(0)と122(2)との間にタップ151を配置し、歪補償係数生成部122(2)と122(4)との間に、タップ152を配置する。さらに、帯域比が0.5でN=4の場合の動作から得られる構成は、乗算器112(0)と112(2)との間にタップ153を配置し、乗算器112(2)と112(4)との間にタップ154を配置したものとなる。
このように、歪補償係数生成部122(i)が歪補償係数として0を出力することにより、PD信号生成部11のタップの遅延時間を変更することができる。すなわち、遅延信号間の遅延時間を変更することができる。
DAC21は、PD信号生成部11が有する加算器113からプリディストーション信号の入力を受ける。そして、DAC21は、受信したプリディストーション信号をディジタル信号からアナログ信号に変換する。そして、DAC21は、アナログ信号に変換したプリディストーション信号をアップコンバータ22へ出力する。
アップコンバータ22は、プリディストーション信号の入力をDAC21から受ける。そして、アップコンバータ22は、発振器23から入力された信号を用いて、受信したプリディストーション信号をキャリア周波数にアップコンバートする。そして、アップコンバータ22は、キャリア周波数のプリディストーション信号を電力増幅器2へ出力する。
電力増幅器2は、プリディストーション信号の入力をアップコンバータ22から受ける。電力増幅器2は、受信したプリディストーション信号を増幅し、送信信号を生成する。そして、電力増幅器2から出力された送信信号は、2つに分岐される。そして、送信信号の一方は、アンテナ24を介して外部の受信装置に向けて送信され、他方は、誤算信号算出部3へ送信される。
図1に示すように、誤差信号算出部3は、ダウンコンバータ31、発振器32、ADC33、直交復調器(DEM)34、PD信号生成部35及び減算器36を有している。
ダウンコンバータ31は、電力増幅器2から出力された送信信号の入力を受ける。そして、ダウンコンバータ31は、発振器32から入力された信号を用いて、受信した送信信号をベースバンド信号の周波数にダウンコンバートする。そして、ダウンコンバータ31は、ダウンコンバートした信号をADC33へ出力する。
ADC33は、ベースバンド信号の周波数にダウンコンバートされた信号の入力をダウンコンバータ31から受ける。そして、ADC33は、入力された信号をディジタル信号に変換する。そして、ADC33は、ディジタル信号に変換した信号を直交復調器34へ出力する。
直交復調器34は、ディジタル信号に変換された信号の入力をADC33から受ける。そして、直交復調器34は、受信した信号に対して直交復調を行い、I(Inphase)信号及びQ(Quadrature)信号からなるフィードバック信号を生成する。そして、直交復調器34は、フィードバック信号をPD信号生成部35及び更新演算部13へ出力する。
PD信号生成部35は、図示していないがPD信号生成部11と同様の構成を有する。本実施例では、PD信号生成部35は、N個のタップ、N+1個の乗算器及び1個の加算器を有する。PD信号生成部35は、フィードバック信号の入力を直交復調器34から受ける。そして、PD信号生成部35は、自己が有するタップ遅延線を通過させることで、受信した信号に対して順次遅延を与えていく。そして、PD信号生成部35は、各タップを通過しそのタップによって遅延が与えられた直後の信号を分岐し、N個の信号を生成する。具体的には、このN個の信号は、フィードバック信号に対してτ、2τ、・・・、Nτの遅延がそれぞれ与えられた信号である。そして、PD信号生成部35は、フィードバック信号及び遅延を与えたフィードバック信号を自己が有する乗算器へ入力する。また、PD信号生成部35の各乗算器には、係数生成部12から出力された歪補償係数が入力される。そして、PD信号生成部35は、各乗算器で乗算を行い、その乗算結果を自己の加算器に入力する。そして、PD信号生成部35は、加算器で乗算結果を加算し、プリディストーションが行われたフィードバック信号(以下では、「FB(Feed Back)系プリディストーション信号」と言う。)を生成する。そしてPD信号生成部35は、FB系プリディストーション信号を減算器36へ出力する。
減算器36は、プリディストーション信号の入力をPD信号生成部11から受ける。さらに、減算器36は、FB系プリディストーション信号の入力をPD信号生成部35から受ける。そして、減算器36は、プリディストーション信号とFB系プリディストーション信号との差分を計算し、誤算信号を生成する。そして、減算器36は、生成した誤差信号を更新演算部13へ出力する。
なお、図1において、電力増幅器2、アップコンバータ22、発振器23、ダウンコンバータ31及び発振器32は、RF(Radio Frequency)部に含まれ、アナログ回路により実現される。また、ベースバンド信号生成部50、キャリア生成部51、歪補償部1、タップ間隔制御部4、直交復調器34、PD信号生成部35及び減算器36は、BB(Baseband)部に含まれ、DSP、CPU、メモリなどにより実現される。
次に、図9を参照して、本実施例に係る送信機による信号送信における処理について説明する。図9は、実施例1に係る送信機による信号送信における処理のフローチャートである。ここでは、歪補償係数を更新するための新しい歪補償係数の算出の処理については説明しない。
信号特性検出部41のFFT部411は、キャリア生成部51から入力された入力信号に対して、高速フーリエ変換(FFT)を実施し、時間領域の送信信号を周波数領域に変換する(ステップS101)。
信号特性検出部41の帯域幅検出部412は、周波数領域に変換された入力信号の振幅特性であるスペクトラム情報をFFT部411から受ける。そして、帯域幅検出部412は、スペクトラム情報から入力信号が占有する帯域幅を検出する(ステップS102)。
そして、帯域幅検出部412は、最大帯域幅と検出した入力信号の帯域幅との帯域比を算出する(ステップS103)。そして、帯域幅検出部412は、算出した帯域比を制御信号生成部42へ出力する。
制御信号生成部42は、帯域幅検出部412から帯域比の入力を受ける。そして、制御信号生成部42は、記憶している帯域比と制御信号設定との対応から、入力された帯域比に対応する制御信号設定を取得する。そして、制御信号生成部42は、帯域比に対応する制御信号を係数生成部12へ出力する(ステップS104)。
LUTをディセーブルにする制御信号を制御信号生成部42から受けた歪補償係数生成部122は、自己のLUTをディセーブルにする(ステップS105)。
LUTがディセーブルにされた歪補償係数生成部122は、歪補償係数として0をPD信号生成部11の乗算器112へ出力する。これに対して、LUTがイネーブルのままの歪補償係数生成部122(i)は、歪補償係数LUT{a(t−i)}をPD信号生成部11の乗算器112(i)へ出力する(ステップS106)。
PD信号生成部11は、乗算器112を用いて遅延信号と歪補償係数生成部122から入力された歪補償係数とを乗算する。この時、入力された歪補償係数が0ならば、乗算器112は乗算結果として0を出力する。このため歪補償係数として0であった乗算器に入力された遅延信号はプリディストーション信号の生成に使用されなくなる。そして、PD信号生成部11は、加算器113を用いて各乗算器112から出力された乗算結果を加算し、プリディストーション信号を生成する(ステップS107)。そして、PD信号生成部11は、生成したプリディストーション信号を出力する。
プリディストーション信号は、DAC21でアナログ信号に変換され、アップコンバータ22及び発振器23によりRF信号に変換され電力増幅器2に入力される。電力増幅器2は、入力されたプリディストーション信号を増幅し送信信号を生成する(ステップS108)。
そして、電力増幅器2は、生成した送信信号を、アンテナ24を介して外部装置に向けて送信する(ステップS109)。
以上に説明したように、本実施例に係る増幅器では、入力信号の占有する帯域幅が狭い場合、隣接するサンプル点における信号相関が高いので、遅延信号を間引き、遅延間隔を大きくする。これにより、隣接するサンプル点における信号相関が高い場合にも、最急降下法に基づく収束アルゴリズムにより係数更新量を正しく求めることができ、歪補償係数を最適な値に収束させることができる。したがって、隣接するサンプル点における信号相関が高い場合にも、歪補償の性能の劣化を抑えることができる。
(変形例)
次に、本実施例に係る増幅器の変形例について説明する。本変形例は、帯域の検出をキャリア設定情報から取得することが実施例1と異なるものである。図10は、実施例1の変形例に係る増幅器におけるタップ間隔制御部のブロック図である。
図10に示すように、本実施例に係るタップ間隔制御部4の信号特性検出部41は、帯域幅検出部412を有していれば、FFT部411を有さなくても良い。
キャリア生成部51は、キャリア設定情報の入力を受ける。このキャリア設定情報には、使用する各キャリアの周波数シフト設定及びキャリア帯域幅などが含まれている。そして、キャリア生成部51は、キャリア設定情報をタップ間隔制御部4の信号特性検出部41に出力する。
信号特性検出部41は、キャリア設定情報の入力をキャリア生成部51から受ける。そして、信号特性検出部41の帯域幅検出部412は、受信したキャリア設定情報から送信に使用されるキャリアを特定する。そして、帯域幅検出部412は、特定した各キャリアの周波数シフト設定及びキャリア帯域幅から、マルチキャリア信号としての帯域幅を算出する。そして、帯域幅検出部412は、算出した帯域幅を制御信号生成部42へ出力する。
制御信号生成部42は、実施例1と同様に、帯域幅を用いてLUTの制御信号を生成し、歪補償係数生成部122へ出力する。これにより、遅延信号間の遅延時間の調整を行うことができる。
次に、図11を参照して、本変形例に係る送信機による信号送信における処理について説明する。図11は、実施例1の変形例に係る送信機による信号送信における処理のフローチャートである。図11では、制御信号生成部42による制御信号の出力以降の処理は実施例1と同様であるため、制御信号生成部42による制御信号の出力までの処理を記載している。
帯域幅検出部412は、キャリア生成部51から入力されたキャリア設定情報から、各キャリアの周波数設定を確認する(ステップS201)。
帯域幅検出部412は、周波数シフト設定及びキャリア帯域幅などのキャリア配置から入力信号の帯域幅を求める(ステップS202)。
そして、帯域幅検出部412は、最大帯域幅と検出した入力信号の帯域幅との帯域比を算出する(ステップS203)。そして、帯域幅検出部412は、算出した帯域比を制御信号生成部42へ出力する。
制御信号生成部42は、帯域幅検出部412から帯域比の入力を受ける。そして、制御信号生成部42は、記憶している帯域比と制御信号設定との対応から、入力された帯域比に対応する制御信号設定を取得する。そして、制御信号生成部42は、帯域比に対応する制御信号を係数生成部12へ出力する(ステップS204)。
以上に説明したように、本変形例に係る増幅器では、入力されたキャリア設定情報を用いて帯域幅を求めるため、入力信号に対してFFTを行うなどの処理を削減することができ、増幅器の処理負荷を削減することができる。
実施例2は、帯域幅を測定するにあたり、最大電力のキャリアとの電力差が所定の閾値内に収まるキャリアが占有する帯域を入力信号の帯域幅とすることが実施例1と異なるものである。そこで、以下では帯域幅の検出について主に説明する。本実施例に係る送信機のブロック図も図1で表される。また、本実施例に係るタップ間隔制御部のブロック図も図4で表される。本実施例に係る送信機において実施例1と同様の符号を有する各部は、特に説明の無い限り実施例1と同様の機能を有するものとする。
図12を参照して、本実施例に係る帯域幅検出部412による帯域幅の検出について説明する。図12は、実施例2に係る帯域幅の検出を説明するための図である。図12は横軸を周波数とし、縦軸を振幅スペクトラムとしている。また、図12は4つのキャリアが送信信号として設定されている場合である。図12において、入力信号の最大の帯域幅は最大帯域幅503で表される。また、帯域幅504は、入力信号が実際に占有している帯域幅である。
本実施例では、帯域幅検出部412は、電力差の閾値をTHとして記憶している。帯域幅検出部412は、スペクトラム情報の入力をFFT部411から受ける。そして、帯域幅検出部412は、図12で示すようにスペクトラム情報から、最大電力で送信するキャリアの振幅レベル(以下、「最大振幅レベル」という。)507を検出する。そして、帯域幅検出部412は、最大振幅レベル507との電力差がTH以内となる振幅を有するキャリアが占有する周波数帯を入力信号の帯域幅として検出する。図12では、振幅差506が、最大振幅レベル507との電力差がTHとなる振幅と最大振幅レベル507との振幅の差である。帯域幅検出部412は、最大振幅レベル507との振幅差が振幅差506より大きくなるキャリアの周波数帯を入力信号の周波数帯から除く。これにより、図12に示すように、帯域幅検出部412は、最大振幅レベル507を有する周波数における電力との電力差がTH以内となる帯域幅505を入力信号の帯域幅として検出する。図12で示すように、検出された帯域幅505は、入力信号が実際に占有している帯域幅よりも狭くなる。すなわち、本実施例に係る帯域幅検出部412により帯域幅を検出した場合、同じ入力信号であっても隣接サンプルの信号相関が実施例1の場合より高いと判定されることになる。そして、帯域幅検出部412は、検出した帯域幅の情報を制御信号生成部42へ出力する。
次に、図13を参照して、本変形例に係る送信機による信号送信における処理について説明する。図13は、実施例2に係る送信機による信号送信における処理のフローチャートである。図13では、制御信号生成部42による制御信号の出力以降の処理は実施例1と同様であるため、制御信号生成部42による制御信号の出力までの処理を記載している。
信号特性検出部41のFFT部411は、キャリア生成部51から入力された入力信号に対して、高速フーリエ変換(FFT)を実施し、時間領域の送信信号を周波数領域に変換する(ステップS301)。
信号特性検出部41の帯域幅検出部412は、周波数領域に変換された入力信号の振幅特性であるスペクトラム情報をFFT部411から受ける。そして、帯域幅検出部412は、スペクトラム情報から最大振幅レベルを検知する(ステップS302)。
そして、帯域幅検出部412は、最大振幅レベルとの電力差が閾値以内となる帯域幅を検出する(ステップS303)。
そして、帯域幅検出部412は、最大帯域幅と検出した入力信号の帯域幅との帯域比を算出する(ステップS304)。そして、帯域幅検出部412は、算出した帯域比を制御信号生成部42へ出力する。
制御信号生成部42は、帯域幅検出部412から帯域比の入力を受ける。そして、制御信号生成部42は、記憶している帯域比と制御信号設定との対応から、入力された帯域比に対応する制御信号設定を取得する。そして、制御信号生成部42は、帯域比に対応する制御信号を係数生成部12へ出力する(ステップS305)。
以上に説明したように、本実施例に係る増幅器は、受信した入力信号のうち最大電力で送信されるキャリアとの電力差が所定値以内である周波数帯域を帯域幅とする。入力信号の最大振幅レベルの電力に近い電力を有する周波数の信号が、入力信号の増幅において支配的な影響を与える。そのため、入力信号の増幅を考える場合、最大振幅レベルの電力に近い電力を有する周波数を入力信号の周波数とすることで、隣接サンプルとの信号相関を適切に判断することができる。これにより、隣接サンプルとの信号相関が高いという判断がより適切に行うことができる。したがって、歪補償の性能の劣化をより適切に抑えることができる。
本実施例に係る増幅器は、演算式を用いて相関関係を求めることが実施例1と異なるものである。そこで、以下では、演算式を用いた相関関係の求め方について主に説明する。本実施例に係る送信機のブロック図も図1で表される。本実施例に係る送信機において実施例1と同様の符号を有する各部は、特に説明の無い限り実施例1と同様の機能を有するものとする。
図14は、実施例3に係る増幅器のタップ間隔制御部のブロック図である。本実施例に係るタップ間隔制御部4の信号特性検出部41は、図14に示すように、相関演算部413を有している。
相関演算部413は、入力信号の隣接サンプル点の相関関係を求めるための式を予め記憶している。本実施例では、相関演算部413は、現時刻の送信信号x(t)とD個のサンプル点分だけ過去の送信信号x(t−D)の複素共役との乗算結果を一定区間に渡って積分したものを、同一区間での送信信号電力値で割って正規化した値を求める次の数式3を記憶している。ここで、数式3では、M個のサンプル分を一定区間としている。ここでは、Pcorr(D)を相関電力比と言う。
Figure 2012191451
図15は、サンプル点の間隔と相関電力比Pcorr(D)の関係の一例を表す図である。図15は、縦軸を相関電力比とし、横軸をサンプル点の間隔とする。図15を参照して、入力信号の帯域がWの場合とW/2の場合とにおける隣接サンプル点の相関関係の違いついて説明する。グラフ601は、帯域幅がWの場合のサンプル点の間隔と相関電力費Pcorr(D)の関係を示している。また、グラフ602は、帯域がW/2の場合のサンプル点の間隔と相関電力費Pcorr(D)の関係を示している。この場合、相関電力比603は、D´個のサンプル点の間隔での帯域幅がWの場合の相関電力比を表している。また、相関電力比604は、D´個のサンプル点の間隔での帯域幅がW/2の場合の相関電力比を表している。本実施例では、相関演算部413は、サンプル点の間隔がD´個のサンプル点分の間隔である場合の相関電力比を用いて隣接サンプル点の相関関係を求めるものとする。ここで、相関関係を求める場合のサンプル点の間隔Dは、各帯域幅における相関電力比の違いが明確に判定できる値が好ましい。例えば、あまり間隔Dが短いと帯域幅毎の差がなくなってしまう。また、間隔Dがあまり大きいと、相関電力比が求められない帯域幅が出てしまう場合がある。
ここで、本実施形態では、相関演算部413は、図15に示す閾値611、閾値612及び閾値613を記憶している。そして、相関演算部413は、算出した相関電力比と閾値との関係を求める。例えば、図15における、相関演算部413は、入力信号の帯域がWの場合には、相関電力比Pcorr(D´)を値603として求める。そして、相関演算部413は、値603が閾値613よりも小さいと判定する。また、相関演算部413は、入力信号の帯域がW/2の場合には、相関電力比Pcorr(D´)を値604として求める。そして、相関演算部413は、値604が閾値612以上かつ閾値611よりも小さいと判定する。
そして、相関演算部413は、求めた相関電力比と閾値との関係を制御信号生成部42へ出力する。
図16は、演算式を用いて相関関係を求める場合のN=4クロック遅延までを考慮した制御信号設定を説明するための図である。制御信号生成部42は、図16で表されるような閾値と相関電力比との関係と各LUTへの制御信号の対応を記憶している。
制御信号生成部42は、入力信号の相関電力比と閾値との関係の入力を相関演算部413から受ける。そして、制御信号生成部42は、記憶している閾値と相関電力比との関係と各LUTへの制御信号の対応から、入力された相関電力比と閾値との関係に対応する制御信号の設定を取得する。
例えば、入力信号が帯域幅Wの場合の、相関電力比が閾値613よりも小さいという関係を相関演算部413から受信すると、制御信号生成部42は、閾値613>Pcorr(D)に対応する設定を取得する。具体的には、制御信号生成部42は、制御信号の列703で表されるように、LUT〜LUTをいずれもイネーブルにする制御信号の設定を取得する。また、入力信号が帯域幅W/2の場合の、相関電力比が閾値612以上かつ閾値611よりも小さいという関係を相関演算部413から受信すると、制御信号生成部42は、閾値611>Pcorr(D)≧閾値612に対応する設定を取得する。具体的には、制御信号生成部42は、制御信号の列704で表されるように、LUT、LUT及びLUTをイネーブルにし、LUT及びLUTをディセーブルにする制御信号の設定を取得する。
図16は、相関電力比が高ければ隣接サンプル間の信号相関が高くなるような対応関係となっている。そして、図15に示されるように帯域幅Wの場合のほうが帯域幅W/2の場合よりも相関電力比が高くなる。すなわち、図16の対応関係は、帯域幅が狭くなればサンプル点の相関関係が高くなるような対応関係となっている。これは、帯域幅が狭ければ隣接サンプル間の信号相関が高いという内容と一致している。
そして、制御信号生成部42は、取得した制御信号の設定を各歪補償係数生成部122へ出力する。
次に、図17を参照して、本変形例に係る送信機による信号送信における処理について説明する。図17は、実施例3に係る送信機による信号送信における処理のフローチャートである。図17では、制御信号生成部42による制御信号の出力以降の処理は実施例1と同様であるため、制御信号生成部42による制御信号の出力までの処理を記載している。
信号特性検出部41の相関演算部413は、キャリア生成部51から入力された入力信号x(t)の相関演算を実施する(ステップS401)。この相関演算は、数式3の分子の部分にあたる。
また、相関演算部413は、同一区間の送信信号電力を計算する(ステップS402)。この同一区間の送信信号電力は、数式3の分母の部分にあたる。
そして、相関演算部413は、相関演算の演算結果及び同一区間の送信信号電力を用いて、相関電力比Pcorr(D)を求める(ステップS403)。そして、相関演算部413は、求めた相関電力比と予め記憶している閾値との関係を制御信号生成部42へ出力する。
制御信号生成部42は、帯域幅検出部412から相関電力比と閾値との関係の入力を受ける。そして、制御信号生成部42は、記憶している相関電力比と閾値との関係と制御信号設定との対応から、入力された相関電力比と閾値との関係に対応する制御信号設定を取得する。そして、制御信号生成部42は、相関電力比と閾値との関係に対応する制御信号を係数生成部12へ出力する(ステップS404)。
以上に説明したように、本実施例に係る増幅器は演算式を用いて相関関係を求め、求めた相関関係を用いて遅延信号の遅延間隔を制御している。そのため、相関関係を求める式を調整することで適正な遅延間隔の制御を行うことができ、増幅器の特性などの要求に応じた遅延間隔の制御を容易に行うことができる。
次に、実施例4に係る増幅器について説明する。本実施例に係る増幅器は、歪補償係数の生成を3次のべき乗多項式で実現することが実施例1〜3と異なるものである。以下では、歪補償係数の生成について主に説明する。本実施例に係る送信機のブロック図も図1で表される。本実施例に係る送信機において実施例1と同様の符号を有する各部は、特に説明の無い限り実施例1と同様の機能を有するものとする。
図18は、実施例4に係る歪補償部の詳細を表すブロック図である。本実施例に係る係数生成部12は、タップ121、歪補償係数生成部122及びABS123を有している。
ABS123は、入力信号をキャリア生成部51から受信する。そして、ABS123は、入力信号の絶対値を求める。そして、ABS123は、入力信号の絶対値を歪補償係数生成部122(0)及びタップ121(1)へ出力する。
ABS123から出力された信号は各タップ121を通過していく。そして、タップ(j)(j=1、2、・・・N)を通過した信号は分岐され、歪補償係数生成部122(j)へ供給される。
本実施例に係る歪補償係数生成部122は一例として、図18に示すように、3次のべき級数多項式で実現されている。ここで、図18では、例として歪補償係数生成部122(0)の内部を詳細に記載しているが、歪補償係数生成部122(1)〜122(N)も同様の構成を有し同様の動作を行う。歪補償係数生成部122(i)は、更新演算部13からαi,k(i=0、1、・・・、Nであり、k=1、2、3である。)の入力を受ける。αi,kは、歪補償係数生成部122(i)によるべき級数多項式のK次の係数である。例えば、歪補償係数生成部122(0)の乗算器124には、α0,1が更新演算部13から入力される。また、乗算器125には、α0,2が更新演算部13から入力される。また、乗算器126には、α0,3が更新演算部13から入力される。
そして、歪補償係数生成部122(i)は、次の数式4で表されるiクロック遅延した入力信号の振幅を入力とするK次のべき級数多項式Gの算出結果を歪補償係数としてPD信号生成部11の乗算器112(i)へ出力する。
Figure 2012191451
ただし、制御信号生成部42からべき級数演算をディセーブルにする制御信号が入力された場合、歪補償係数生成部122は、歪補償係数として0を出力する。
更新演算部13は、入力された誤差信号の電力が最小となるように、各歪補償係数生成部122へ供給するαi,k(i=0、1、・・・、Nであり、k=1、2、3である。)を求める。そして、更新演算部13は、求めたαi,kを各歪補償係数生成部122へ供給する。
以上に説明したように、本実施例に係る増幅器はべき級数多項式を用いて歪補償係数を算出することができる。
また、以上に説明した各実施例では、より効果的なプリディストーションを実施するため、フォワード系のプリディストーション信号生成部とフィードバック系のプリディストーション信号生成部を有する電力増幅装置を用いて説明した。ただし、各実施例の構成は、プリディストーション信号を生成する電力増幅装置であれば他の構成でも良く、例えば、入力信号と増幅器からの出力信号とを直接比較し誤差信号を生成する構成でも良い。
以上の各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)入力信号を増幅する増幅部と、
前記増幅部からの出力及び前記入力信号を基に誤差信号を算出する誤差信号算出部と、
前記入力信号に異なる遅延量が与えられた複数の遅延信号及び前記誤差信号を基に生成された歪補償係数を用いて前記入力信号に対してプリディストーションを行い、該プリディストーションを行った前記入力信号を前記増幅部へ出力する歪補償部と、
前記入力信号の相関情報を基に前記歪補償部によるプリディストーションに用いられる前記遅延信号間の間隔を制御する遅延間隔制御部と、
を備えたことを特徴とする電力増幅装置。
(付記2)前記遅延間隔制御部は、前記遅延信号を間引くことで前記遅延信号間の間隔を制御することを特徴とする付記1に記載の電力増幅装置。
(付記3)前記遅延間隔制御部は、
前記入力信号の信号特性を検出する信号特性検出部と、
前記検出された信号特性から信号相関を判定し、前記信号相関が高い場合に、前記プリディストーションに用いられる遅延信号間の間隔が長くなるように制御する制御信号を生成する制御信号生成部と
を備えたことを特徴とする付記1又は付記2に記載の電力増幅装置。
(付記4)前記信号特性検出部は、前記入力信号の帯域幅を検出し、
前記制御信号生成部は、検出した前記帯域幅が狭い場合には信号相関が高いと判定することを特徴とする付記3に記載の電力増幅装置。
(付記5)前記信号特性検出部は、前記入力信号において最大電力のキャリアとの電力差が予め決められた閾値内となるキャリアが存在する周波数帯を前記入力信号の帯域として検出することを特徴とする付記4に記載の電力増幅装置。
(付記6)前記信号特性検出部は、信号相関を算出する演算式を予め記憶しており、前記入力信号に対して該演算式を用いることで前記信号特性を検出することを特徴とする付記5に記載の電力増幅装置。
(付記7)前記歪補償部は、
前記遅延信号それぞれに対応するよう同数配置された、前記遅延信号及び前記誤差信号を基に各前記遅延信号に対応する歪補償係数を生成する歪補償係数生成部と、
前記遅延信号とそれぞれの前記遅延信号に対応する前記歪補償係数とを乗算し、各乗算結果を加算することで前記歪補償を行い歪補償を加えた信号を生成する信号生成部とを備え、
前記遅延間隔制御部は、特定の係数生成部が生成する歪補償係数を0とすることで、前記歪補償に用いられる遅延信号を間引く
ことを特徴とする付記1〜付記6のいずれか一つに記載の電力増幅装置。
(付記8)前記遅延間隔制御部は、前記遅延信号の信号相関とディセーブルにする前記係数生成部との対応を予め記憶しており、記憶している対応を基に前記特定の係数生成部を決定することを特徴とする付記7に記載の電力増幅装置。
(付記9)前記歪補償部は、所定の遅延を与えるタップが直列に複数配置され、入力された入力信号を、前記タップを順番に通過させることで順次前記遅延を与えていき、各タップで前記遅延が与えられた後の各信号を遅延信号として取得する遅延部を備え、
前記遅延間隔制御部は、特定の前記タップから出力された遅延信号を前記歪補償に用いないことで、前記遅延信号間の間隔を制御する
ことを特徴とする付記1〜付記8のいずれか一つに記載の電力増幅装置。
(付記10)前記歪補償部は、
前記誤差信号の電力が最小となる係数を前記歪補償係数の更新情報として算出する更新算出部と、
前記遅延信号及び前記歪補償係数の更新情報を基に各前記遅延信号に対応する歪補償係数を生成する歪補償係数生成部と
を備えたことを特徴とする付記1〜付記7のいずれか一つに記載の電力増幅装置。
(付記11)ベースバンド信号を生成するベースバンド信号生成部と、
前記ベースバンド信号をRF信号に変換するRF信号生成部と、
前記RF信号を増幅しアンテナを介して送出する増幅部と、
前記増幅部からの出力及び前記ベースバンド信号を基に誤差信号を算出する誤差信号算出部と、
前記ベースバンド信号に異なる遅延量が与えられた複数の遅延信号及び前記誤差信号を基に生成された歪補償係数を用いて前記ベースバンド信号に対してプリディストーションを行い、該プリディストーションを行った前記入力信号を前記RF信号生成部へ出力する歪補償部と、
前記ベースバンド信号の相関情報を基に前記歪補償部によるプリディストーションに用いられる前記遅延信号間の間隔を制御する遅延間隔制御部と、
を備えたことを特徴とする送信機。
(付記12)増幅器へ入力された第1の入力信号及び前記第1の入力信号に対応する該増幅器からの出力信号を基に誤差信号を算出し、
第2の入力信号の相関情報を基に、前記第2の入力信号に異なる遅延量が与えられた複数の遅延信号間の間隔を制御し、
前記間隔の制御を行った前記遅延信号及び前記誤差信号を基に生成された歪補償係数を用いて前記第2の入力信号に対してプリディストーションを行い、
該プリディストーションを行った前記第2の入力信号を前記増幅器により増幅する
ことを特徴とする電力増幅装置制御方法。
1 歪補償部
2 電力増幅器
3 誤差信号算出部
4 タップ間隔制御部
11 PD信号生成部
12 係数生成部
13 更新演算部
21 DAC
22 アップコンバータ
23 発振器
31 ダウンコンバータ
32 発振器
33 ADC
34 直交復調器
35 PD信号生成部
36 減算器
41 信号特性検出部
50 ベースバンド信号生成部
51 キャリア生成部
111(111(1)〜111(N)) タップ
112(112(0)〜112(N)) 乗算器
113 加算器
121(121(1)〜121(N)) タップ
122(122(0)〜122(N)) 歪補償係数生成部

Claims (8)

  1. 入力信号を増幅する増幅部と、
    前記増幅部からの出力及び前記入力信号を基に誤差信号を算出する誤差信号算出部と、
    前記入力信号に異なる遅延量が与えられた複数の遅延信号及び前記誤差信号を基に生成された歪補償係数を用いて前記入力信号に対してプリディストーションを行い、該プリディストーションを行った前記入力信号を前記増幅部へ出力する歪補償部と、
    前記入力信号から算出した信号相関情報を基に前記歪補償部によるプリディストーションに用いられる前記遅延信号間の間隔を制御する遅延間隔制御部と、
    を備えたことを特徴とする電力増幅装置。
  2. 前記遅延間隔制御部は、前記遅延信号を間引くことで前記遅延信号同士の間隔を制御することを特徴とする請求項1に記載の電力増幅装置。
  3. 前記遅延間隔制御部は、
    前記入力信号の信号特性を検出する信号特性検出部と、
    前記検出された信号特性から相関関係を判定し、前記相関関係が高い場合に、前記プリディストーションに用いられる遅延信号間の遅延間隔が長くなるように制御する制御信号を生成する制御信号生成部と
    を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電力増幅装置。
  4. 前記信号特性検出部は、前記入力信号の帯域幅を検出し、
    前記制御信号生成部は、検出した前記帯域幅が狭い場合には相関関係が高いと判定することを特徴とする請求項3に記載の電力増幅装置。
  5. 前記信号特性検出部は、前記入力信号において最大電力のキャリアとの電力差が予め決められた閾値内となるキャリアが存在する周波数帯を前記入力信号の帯域幅として検出することを特徴とする請求項4に記載の電力増幅装置。
  6. 前記歪補償部は、
    前記遅延信号及び前記誤差信号を基に各前記遅延信号に対応する歪補償係数を生成する、前記遅延信号それぞれに対応するよう同数配置された歪補償係数生成部と、
    前記遅延信号とそれぞれの前記遅延信号に対応する前記歪補償係数とを乗算し、各乗算結果を加算することで前記プリディストーションを行った信号を生成する信号生成部とを備え、
    前記遅延間隔制御部は、特定の係数生成部が生成する歪補償係数を0とすることで、前記歪補償に用いられる遅延信号を間引く
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一つに記載の電力増幅装置。
  7. ベースバンド信号を生成するベースバンド信号生成部と、
    前記ベースバンド信号をRF信号に変換するRF信号生成部と、
    前記RF信号を増幅しアンテナを介して送出する増幅部と、
    前記増幅部からの出力及び前記ベースバンド信号を基に誤差信号を算出する誤差信号算出部と、
    前記ベースバンド信号に異なる遅延量が与えられた複数の遅延信号及び前記誤差信号を基に生成された歪補償係数を用いて前記ベースバンド信号に対してプリディストーションを行い、該プリディストーションを行った前記入力信号を前記RF信号生成部へ出力する歪補償部と、
    前記ベースバンド信号から算出した信号相関情報を基に前記歪補償部によるプリディストーションに用いられる前記遅延信号間の間隔を制御する遅延間隔制御部と、
    を備えたことを特徴とする送信機。
  8. 増幅器へ入力された第1の入力信号及び前記第1の入力信号に対応する該増幅器からの出力信号を基に誤差信号を算出し、
    第2の入力信号から算出した信号相関情報を基に、前記第2の入力信号に異なる遅延量が与えられた複数の遅延信号間の間隔を制御し、
    前記間隔の制御を行った前記遅延信号及び前記誤差信号を基に生成された歪補償係数を用いて前記第2の入力信号に対してプリディストーションを行い、
    該プリディストーションを行った前記第2の入力信号を前記増幅器により増幅する
    ことを特徴とする電力増幅装置制御方法。
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