JP2007017476A - 電気光学装置、及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 電気光学装置用基板は、実装部品の実装領域又はその近傍に、複数の配線パターンの形成状態を検査するために、複数の配線パターンの直線状部が配列された検査領域を備えるとともに、複数の配線パターンと複数の表示信号出力用端子との接続不良を検証するための検査用パターンを備え、検査用パターンは、実装部品に備えられた複数の検査用端子のうち、少なくとも一つの検査用端子を隔てたいずれか二つにそれぞれ接続される、配線パターンの直線状部の延在方向に沿って延在する二つの配線部と、当該二つの配線部が結線される、直線状部が配列する方向に延在する結線部と、を含むとともに、当該結線部は、検査領域における直線状部が配列する方向と重ならない領域に配置される。
【選択図】 図4
Description
かかる液晶装置において、それぞれの画素領域における液晶材料を駆動させるために、ドライバICやフレキシブル回路基板が基板上に実装されるとともに、ドライバIC等から出力される駆動信号が、基板上に形成された複数の配線パターンを介して、それぞれの電極に供給されている。
すなわち、図14に示すように、特許文献2に記載の検査用導線627は、二本の導線を繋ぐ結線部630を有しており、当該結線部630が、プローブ検査の検査領域内に存在すると、異なる系統のプローブがそれぞれ検査用導線に載り上げてしまい、当該検査用導線を介して、系統の異なるプローブ間に電流が流れ、ショートの判定を生じてしまっていた。そうすると、プローブ検査では、ショートの発生箇所を特定することができないために、本来、液晶駆動用の配線パターンには問題がないにもかかわらず、検査対象となった基板が不良品として判定されてしまうという問題があった。
すなわち、本発明は、配線パターンの形成状態を検査した際に、検査用パターンによって、ショート等の誤判定がされることを防止して、配線パターンの形成不良及び実装部品の接続不良の検査の精度を著しく向上させた電気光学装置を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、そのような電気光学装置を備えた電子機器を提供することである。
実装部品は、複数の検査用端子をさらに備え、電気光学装置用基板は、実装部品の実装領域又はその近傍に、複数の配線パターンの形成状態を検査するために、複数の配線パターンの直線状部が配列された検査領域を備えるとともに、複数の配線パターンと複数の表示信号出力用端子との接続不良を検証するための検査用パターンをさらに備え、検査用パターンは、複数の検査用端子のうち、少なくとも一つの検査用端子を隔てたいずれか二つにそれぞれ接続される、配線パターンの直線状部の延在方向に沿って延在する二つの配線部と、当該二つの配線部が結線される、直線状部が配列する方向に延在する結線部と、を含むとともに、当該結線部は、検査領域における直線状部が配列する方向と重ならない領域に配置されることを特徴とする電気光学装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、それぞれの配線パターンと、半導体素子等の実装部品の表示信号出力用端子との接続不良を検証するための検査用パターンにおける結線部を、配線パターンの形成状態の検査に用いられる直線状部が配列する方向と重ならない領域に設けることにより、形成状態の検査を行う際に、検査用パターンによってショートの誤判定が発生することを防止することができる。したがって、配線パターンの形成状態の検査及び実装部品の接続不良の検査をそれぞれ精度よく行うことができる電気光学装置を効率的に提供することができる。
なお、ドライバ実装領域の近傍とは、ドライバ実装領域の周辺領域を意味する。
このように構成することにより、例えば、複数の検査ピンを有する複数系統のプローブを用いて、同時に複数の配線パターンの形成状態を検査することができ、検査効率を向上させることができる。
このように構成することにより、例えば、プローブを用いて配線パターンの形成状態を検査する際に、検査領域の端部においても、プローブが傾くことなく検査することができ、検査精度を向上させることができる。
このように構成することにより、半導体素子の実装領域内のスペースを利用して検査用パターンを形成することができ、電気光学装置の大型化を防ぐことができる。
このように構成することにより、同時に複数の配線パターンの形成状態を検査する場合であっても、検査用パターンによってショートの誤判定を生じることなく、効率的に検査を行うことができる。
このように構成することにより、検査用パターン上にプローブが載り上げた場合であっても、異なるプローブ間に電流が流れることがないために、ショートの誤判定を生じることがなく、精度よく検査を行うことができる。
このように構成することにより、異なる系統のプローブが検査用パターンに載り上げることがないために、ショートの誤判定を生じることがなく、精度よく検査を実施することができる。
すなわち、配線パターンと、半導体素子等の実装部品の端子との接続不良を検証するための検査用パターンを、配線パターンの形成状態の検査に用いられる直線状部が配列する方向と重ならない領域に設けることにより、形成状態の検査を行う際に、検査用パターンによってショートの誤判定が発生することを防止することができる。したがって、配線パターンの形成状態の検査及び実装部品の接続不良の検査をそれぞれ精度よく行うことができる電気光学装置を効率的に提供することができる。
すなわち、配線パターンの形成状態及び実装部品の接続不良の検査をそれぞれ精度よく行うことができる電気光学装置を備えているために、表示不良の発生が少ない電子機器とすることができる。
本発明の第1実施形態は、複数の配線パターンを備えた電気光学装置用基板と、複数の配線パターンと電気的に接続される複数の表示信号出力用端子を備えた実装部品と、電気光学装置用基板に保持された電気光学物質と、を含む電気光学装置である。
かかる電気光学装置において、実装部品は、複数の検査用端子をさらに備え、電気光学装置用基板は、実装部品の実装領域又はその近傍に、複数の配線パターンの形成状態を検査するために、複数の配線パターンの直線状部が配列された検査領域を備えるとともに、複数の配線パターンと複数の表示信号出力用端子との接続不良を検証するための検査用パターンをさらに備え、検査用パターンは、複数の検査用端子のうち、少なくとも一つの検査用端子を隔てたいずれか二つにそれぞれ接続される、配線パターンの直線状部の延在方向に沿って延在する二つの配線部と、当該二つの配線部が結線される、直線状部が配列する方向に延在する結線部と、を含むとともに、当該結線部は、検査領域における直線状部が配列する方向と重ならない領域に配置されることを特徴とする。
なお、各図中において、同じ符号を付したものは同一の部材を示しており、適宜説明を省略するとともに、それぞれの図中、一部の部材が適宜省略されている。
まず、図1及び図2を参照して、本発明に係る第1実施形態の液晶装置10の基本構造、すなわち、セル構造や配線等について具体的に説明する。ここで、図1は、本実施形態に係る液晶装置10の概略斜視図であり、図2は、図1中のEE断面を矢印方向に見た概略断面図である。なお、図1及び図2中、下側の面が画像表示面であって、矢印Wの方向から画像を視認することができる。
また、液晶装置10は、ガラス基板等を基体61とする素子基板60と、同様にガラス基板等を基体31とするカラーフィルタ基板30と、が対向配置されるとともに接着剤等のシール材23を介して貼り合わせられている。また、素子基板60と、カラーフィルタ基板30とが形成する空間であって、シール材23の内側部分に対して、開口部23aを介して液晶材料21を注入した後、封止材25にて封止されてなるセル構造を備えている。すなわち、素子基板60と、カラーフィルタ基板30との間に液晶材料21が充填されている。
このように構成された液晶装置10において、ドライバIC91からの駆動用信号を、データ線65及びTFD素子69を介して画素電極33に出力するとともに、走査信号を、引回し配線66を介して走査電極33に出力する。そして、電圧が印加された画素の液晶材料21に電界が発生するため、当該画素における液晶材料21中を、光を通過させ、又は通過させないようにでき、表示領域全体として文字、図形等の画像を表示させることができる。
また、図2に示すカラーフィルタ基板30は、基本的に、ガラス基板等からなる基体31上に、遮光膜39と、着色層37と、透明樹脂層40と、走査電極33と、が順次積層されて構成されている。また、走査電極33上には、液晶材料の配向性を制御するための配向膜45を備えるとともに、走査電極33等が形成されている面とは反対側の面に、鮮明な画像表示が認識できるように、位相差板(1/4波長板)47及び偏光板49が配置されている。
なお、カラーフィルタ基板が、半透過反射型又は反射型の液晶装置に使用される基板である場合には、例えば、カラーフィルタ基板30上の遮光膜39の下層に、所定形状にパターニングされたアルミニウム膜等からなる光反射膜が形成される。
かかる着色層37の配列パターンとしては、ストライプ配列を採用することが多いが、このストライプ配列の他に、斜めモザイク配列や、デルタ配列等の種々のパターン形状を採用することができる。
また、走査電極33の上には、ポリイミド樹脂等からなる配向膜45が全面的に形成されている。かかる配向膜は、ラビング処理をするなどして、液晶材料の配向性を制御するための部材である。
(1)基本構成
また、図2に示す素子基板60は、基本的に、ガラス基板等からなる基体61と、画素電極63と、データ線65と、引回し配線(図示せず)と、スイッチング素子としてのTFD素子69と、から構成されている。また、画素電極63上には、ポリイミド樹脂等からなる配向膜75が形成されている。さらに、基体61の外面には、位相差板(1/4波長板)77及び偏光板79が配置されている。そして、素子基板60における基板張出部60T上には、データ線65や引回し配線(図示せず)に対して電気的に接続されるようにドライバIC91が実装されている。
かかる素子基板60において、データ線65は、ストライプ状に配列された複数の配線からなり、それぞれのデータ線65の間には、画素電極63がマトリクス状に配置されている。また、当該画素電極63は、後述するTFD素子69を介して、データ線65と電気的に接続されている。そして、データ線65は、一端側が基板張出部60T上に実装されたドライバIC91に対して電気的に接続されており、当該ドライバIC91からの駆動用信号を画素電極33に対して出力できるように構成されている。
かかるデータ線65は、製造工程の簡略化の観点から、後述するTFD型素子の形成と同時に形成されるため、例えば、タンタル層、酸化タンタル層、及びクロム層が順次形成されて構成されている。また、画素電極63は、ITO(インジウムスズ酸化物)やIZO(インジウム亜鉛酸化物)等の透明導電材料を用いて形成されている。
また、二個のTFD素子は、データ線65と、画素電極63との間に介在するように形成され、反対のダイオード特性を有する第1のTFD素子及び第2のTFD素子から構成してあることが好ましい。
この理由は、このように構成することにより、印加する電圧波形として、正負対称なパルス波形を使用することができ、液晶装置等における液晶材料の劣化を防止することができるためである。すなわち、液晶材料の劣化を防止するために、ダイオードスイッチング特性が、正負方向において対称的であることが望まれ、二個のTFD素子を逆向きに直列接続することにより、正負対称なパルス波形を使用することができるためである。
かかる引回し配線66は、タンタル層、酸化タンタル層、及びクロム層等の金属材料や、ITO(インジウムスズ酸化物)、IZO(インジウム亜鉛酸化物)等の透明導電材料を用いて形成することができる。
(2)−1 配線パターン
次に、かかる素子基板の基板張出部におけるドライバ実装領域の拡大平面図を図4(a)に示し、図4(a)中のXX断面を矢印方向に見た断面図を図4(b)に示す。
かかる基板張出部60Tにおいて、配線パターン18としての、データ線65、及びカラーフィルタ基板側に導通される引回し配線66が形成されるとともに、当該データ線65等の端部に表示信号用端子14が形成されている。また、ドライバIC91には複数の出力用バンプ16が形成され、基板張出部60T上の表示信号用端子14に対して電気的に接続されることにより、ドライバIC91が実装されている。
かかる表示信号用端子14は、例えば、0.3μmの高さからなり、例えば、銀やアルミニウム等の金属材料や、ITO(インジウムスズ酸化物)やIZO(インジウム亜鉛酸化物)等の透明導電材料から構成することができる。
また、ドライバ実装領域26又は当該ドライバ実装領域26の近傍には、素子基板60の製造段階で、データ線65や引回し配線線66のショートや断線等の形成不良の有無を検証するための検査に使用される検査領域19を備えている。かかる検査領域19は、データ線65や引回し配線66の直線状部が配列され、当該直線状部に対して、例えば、複数の検査ピンを有するプローブを接触させながら検査が行われる。
そして、配線パターンが、断線やショート等の形成不良を生じることなく、正常に形成されている場合には、電流を供給したすべての画素が点灯し、例えば、表示領域において白表示がなされる。一方、配線パターンに断線が生じている場合には、断線が生じている配線が接続された画素には電流が供給されないために、線欠陥や点欠陥として視認される。また、データ線や引回し配線にショートが生じている場合には、二つのプローブ22の間に電流が流れるため、ショートの発生を検知することができる。
なお、ドライバ実装領域の近傍とは、ドライバ実装領域の周辺領域を意味する。
一般的に、データ線や引回し配線は、ドライバICの出力端子との接続箇所において接続されていれば十分であり、ドライバ実装領域の下部領域にまで形成する必要がない。しかし、このように構成することにより、ドライバ実装領域を利用して検査領域を確保することができ、ドライバICとの接続箇所から直接、それぞれの画素の配列位置や、左右の辺側に向かって配線することができる。したがって、基板張出部の面積が大きくなることを防止することができる。また、データ線等の配線パターンは、例えば、20μm以上のピッチ間隔で配置されているとともに、ドライバICの外形は、短辺であっても1mm以上あることから、プローブ検査の検査領域としての、直線状部の長さ及びピッチ間隔を十分に確保することができる。
また、本実施形態の液晶装置は、図4や図6に示すように、ドライバ実装領域26又は当該ドライバ実装領域26の近傍に、ドライバIC91の複数の出力用バンプ16と、データ線等の配線パターン18の端部に形成された複数の表示信号用端子14との接続不良を検証するための検査用パターン11を備えている。かかる検査用パターン11は、ドライバIC91に設けられた複数の検査用バンプ17のうち、少なくとも一つの検査用バンプを隔てたいずれか二つにそれぞれ接続される、配線パターン18の直線状部の延在方向に沿って延在する二つの配線部12と、それらの配線部12が結線される、直線状部が配列する方向に延在する結線部13とを含む導電パターンである。そして、ドライバIC91が複数の表示信号用端子14に対してずれて実装されている場合や、適切に実装されていた場合であっても、時間の経過に伴い、振動や端子部の劣化によってドライバIC91が浮いたりして接続不良を生じた場合に、当該接続不良を検知して信号を発生させることができる。
なお、かかる検査用パターンは、工程数を増やす必要がなく、また、データ線等の配線パターンと同じ厚さで形成することができることから、かかる配線パターンと同じ構成材料で形成されていることが好ましい。
ただし、言うまでもなく、本発明は、TFD素子を備えたアクティブマトリクス型の液晶装置やパッシブマトリクス型の液晶装置に限らず、TFT素子を備えた液晶装置であっても、適用することができる。
また、上述の図6の例で言えば、データ線65及び引回し配線66としての配線パターン18が、ドライバIC91の長辺側に向かって形成されているとともに、ドライバIC91の下部領域まで配線パターン18が延設され、直線状部を所定のピッチ間隔で配列した検査領域19が設けられている。また、それに隣接して、検査用パターン11が設けられているとともに、検査用パターン11における結線部13は、検査領域19の直線状部が配列する方向と重ならない領域に配置されている。したがって、検査領域19でプローブ検査を行う際に、検査用パターン11上にプローブが乗り上げた場合であっても、当該検査用パターンを介して異なる系統のプローブ間に電流が流れることがなくなる。
より具体的には、検査用パターンをこのように配置していない場合には、プローブ検査において、検査領域の端部付近のデータ線や引回し配線を検査する際に、図8(a)に示すように、プローブ22が傾いて、一部の検査ピン24と配線パターン18の直線状部との接触が不十分となって、プローブ検査を正確に実施できなくなる場合がある。
一方、検査用パターンを、所定位置に配置した場合には、図8(b)に示すように、検査用パターン11の配線部12側の検査ピン24も当該検査用パターン11と接触し、プローブ22が傾くことを防止して、プローブ検査を正確に行うことができるようになる。そして、このような場合においても、検査用パターンの結線部が所定位置にあるために、検査用パターンを介して、複数の検査ピン間に電流が流れて誤判定されることがなくなる。
ただし、検査用パターンの配線部が接続される検査用端子は、端から一つ目と三つ目の組み合わせに限られることはない。例えば、プローブ検査を行う際に、RGBに対応したデータ線に対して、それぞれ異なる三つの系統のプローブを用いるような場合には、図9に示すように、検査用パターン11の二つの配線部12は、複数の検査用端子15における一番端の検査用端子15と、二つの検査用端子を隔てた四つ目の検査用端子15に接続される二つの配線部とに接続する必要がある。
すなわち、実装部品における検査用端子や基板上の検査用パターンを設ける領域をより小さくするために、二つの配線部が接続される二つの検査用端子は、プローブ検査に使用されるプローブの系統数より一つ少ない数の検査用端子を隔てた検査用端子であることが好ましい。
ここまでは、実装部品として駆動用ドライバICを用いた例を説明したが、別の実装部品として、フレキシブル回路基板を実装した例について説明する。なお、以下の説明においては、素子基板の基板張出部における実装領域周辺の構成を中心に説明し、その他の構成については、上述した構成と同様の構成とすることができるために、ここでの説明を省略する。
かかる図10(a)〜(b)に示すように、素子基板における基板張出部60Tには、データ線65及び引回し配線66としての配線パターン18が形成されている。また、フレキシブル回路基板93の接続箇所の近傍には、配線パターン18の直線状部が配列された検査領域19が形成されている。さらに、これらの配線パターン18は端部18Aにおいて、フレキシブル回路基板93における配線パターン97と接続された配線端子97Aが形成されている。
すなわち、配線パターンの形成不良の検査を行う際に、基板上の配線パターンにおける表示信号用端子と実装部品としてのフレキシブル回路基板における配線端子との接続不良を検証するための検査用パターンによって、ショートの誤判定が生じることを防ぐことができる。したがって、それぞれの検査を精度よく行うことができるために、表示品位に優れた液晶装置を提供することができる。
なお、ここに記載した以外の、検査用パターンの形状等については、上述した構成と同様とすることができる。
以下、適宜図面を参照して、第1実施形態の液晶装置の製造方法の一例を説明する。
(1)カラーフィルタ基板の製造工程
まず、カラーフィルタ基板の基材としてのガラス基板上に、それぞれの画素間領域に対応させて、遮光膜を形成する。かかる遮光膜は、例えば、金属膜を用いて遮光膜を形成する場合には、クロム(Cr)等の金属材料を蒸着法等によりガラス基板上に積層した後、所定のパターンに合わせてエッチング処理することにより形成することができる。
なお、かかる遮光膜は、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色材を共に樹脂その他の基材中に分散させたものや、黒色の顔料や染料等の着色材を樹脂その他の基材中に分散させたものなどを用いて形成することもできる。その場合には、次の着色層の形成工程において、同時に形成することができる。
ここで、着色材を含有する樹脂層を構成する感光性樹脂材料の種類は特に制限されるものではないが、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール系樹脂、オキセタン系樹脂等の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
次いで、所定形状のパターンを有するフォトマスクを介して露光した後、現像剤を用いて現像することにより、所定の画素に対応させてパターニングされた着色層を形成する。
かかる露光及び現像処理を、色ごとに繰り返すことにより、R、G、Bそれぞれの色調を呈する着色層を形成することができる。
次いで、透明樹脂層上に、全面的にITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電材料からなる透明導電層を、例えば、スパッタリング法により形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングを施し、所定のパターン形状の電極33を形成する。例えば、製造するカラーフィルタ基板が、本実施形態の液晶装置のようなTFD素子(Thin Film Diode)を備えたアクティブマトリクス型の液晶装置や、パッシブマトリクス型の液晶装置に使用されるカラーフィルタ基板である場合には、複数の透明電極が並列したストライプ状にパターニングされる。また、製造するカラーフィルタ基板が、本実施形態の液晶装置のようなTFD素子(Thin Film Diode)を備えたアクティブマトリクス型の液晶装置に使用されるカラーフィルタ基板である場合には、表示領域一面に形成される面状電極となる。
次いで、透明電極33が形成された基板上において、それぞれのセル領域毎に、ポリイミド樹脂等からなる配向膜を形成することにより、カラーフィルタ基板を製造することができる。
素子基板は、まず、ガラス基板からなる基体上に、素子第1電極を形成する。この素子第1電極は、例えば、タンタル合金から構成されており、スパッタリング法や電子ビーム蒸着法を用いて形成することができる。このとき、素子第1電極の形成前に、第2のガラス基板に対する素子第1電極の密着力を著しく向上させることができるとともに、第2のガラス基板から素子第1電極への不純物の拡散を効率的に抑制することができることから、基体上に酸化タンタル(Ta2O5)等からなる絶縁膜を形成することも好ましい。
次いで、再び、スパッタリング法等により、素子第1電極を含む基板上に、全面的にクロム等の金属膜を形成し、それをフォトリソグラフィ法によって、パターニングすることにより、素子第2電極を形成し、TFD素子とすることができる。
また、素子第2電極を形成する工程において、同時に、所定のパターンに合わせてパターニングすることにより、データ線や引回し配線、検査用パターンが形成される。このとき、ドライバ実装領域に相当する領域又はその近傍に、形成されるデータ線や引回し配線の形成状態を検証するための検査領域として用いられる直線状部を含むように、データ線や引回し配線を形成する。また、所定の配線部と結線部とからなる検査用パターンを、結線部がデータ線や引回し配線の直線状部が配列する方向と重ならない領域に配置されるように形成する。
次いで、カラーフィルタ基板又は素子基板のいずれか一方において、表示領域を囲むようにしてシール材を積層した後、他方の基板を重ね合わせて、加熱圧着することにより、カラーフィルタ基板及び素子基板を貼り合わせて、セル構造を形成する。
次いで、カラーフィルタ基板と素子基板とが貼り合わせられ、ドライバICが実装される前の液晶パネルに対して、図5に示すように、検査領域19における、データ線や引回し配線としての配線パターン18の直線状部にプローブ22を接触させて、複数の配線パターン18の形成状態を検証する。すなわち、複数の検査ピン24を有する異なる二系統のプローブ22を、それぞれのプローブ22が一本おきに検査領域における配線パターン18の直線状部に対して接触させた後、電流を流す。このとき、形成した配線パターン18に、ショート等の形成不良が生じている場合には、異なる系統のプローブ22間に電流が流れるために、不良品を発見して抜き出すことができる。また、配線パターン18が断線している場合には、表示領域において表示不良となって視認できるために、不良品と判定することができる。
このとき、本実施形態の液晶装置の製造方法であれば、実装部品の接続不良を検証するための検査用パターンにおける結線部を、検査領域におけるデータ線や引回し配線の直線状部が配列する方向と重ならないように配置してあるために、当該検査用パターンに起因するショート等を防いで、正確なプローブ検査を実施することができる。そのため、データ線や引回し配線にショートや断線等が生じていないにもかかわらず、不良品として誤判定してしまうことを防止することができる。
次いで、不良品と判定されなかった液晶パネルのセル内に、シール材の一部に設けられた注入口から液晶材料を注入した後、封止材等により封止する。
また、素子基板上のドライバ実装領域に形成された端子部分に対して、ドライバICの出力用バンプを、半田材料等を用いて実装する。このとき、実装ずれが生じた場合には、検査用パターンを介して信号が発生し、実装ずれを検知することができる。
その後、配線パターンの形成不良及びドライバICの実装不良が検知されなかった液晶パネルにおいて、カラーフィルタ基板及び素子基板それぞれの外面に、位相差板(1/4λ板)及び偏光板を配置するとともに、バックライト等とともに筐体に組み込むことにより、液晶装置を製造することができる。
第2実施形態は、第1実施形態と同様の液晶装置であって、所定の配線部と結線部とからなる検査用パターンが、配線パターンの形成状態の検査を行うための検査領域における直線状部が配列する方向と重ならない領域に配置されることを特徴とする液晶装置である。
以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、その他の第1実施形態と同様の構成とすることができる点については説明を省略する。
図11に示すように、本実施形態の液晶装置は、ドライバIC91の実装領域又はその近傍に、複数の配線パターン18の形成状態を検査するために、複数の配線パターン18の直線状部が配列された検査領域19を備えるとともに、複数の配線パターン18と複数の出力用バンプ16との接続不良を検証するための検査用パターン11を備えている。
また、検査用パターン11は、ドライバIC91に設けられた複数の検査用バンプ17のうち、少なくとも一つの検査用バンプを隔てたいずれか二つにそれぞれ接続される、配線パターン18の直線状部の延在方向に沿って延在する二つの配線部12と、当該二つの配線部12が結線される、直線状部が配列する方向に延在する結線部13とを含むとともに、検査用パターン11が、検査領域19における直線状部が配列する方向と重ならない領域に配置されている。
本発明に係る第3実施形態として、第1実施形態の液晶装置を備えた電子機器について具体的に説明する。
また、表示情報出力源201は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ204によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示処理回路202に供給するように構成されていることが好ましい。
そして、本実施形態の電子機器であれば、実装部品の接続不良を検証するための検査用パターンにおける結線部が、配線パターンの形成状態を検査するための検査領域における、配線パターンの直線状部が配列された方向と重ならない領域に形成された液晶装置を備えるために、実装部品の接続不良及び配線パターンの形成不良の検査を、それぞれ正確に検査でき、表示不良の少ない電子機器とすることができる。
Claims (9)
- 複数の配線パターンを備えた電気光学装置用基板と、前記複数の配線パターンと電気的に接続される複数の表示信号出力用端子を備えた実装部品と、前記電気光学装置用基板に保持された電気光学物質と、を含む電気光学装置において、
前記実装部品は、複数の検査用端子をさらに備え、
前記電気光学装置用基板は、前記実装部品の実装領域又はその近傍に、前記複数の配線パターンの形成状態を検査するために、前記複数の配線パターンの直線状部が配列された検査領域を備えるとともに、前記複数の配線パターンと前記複数の表示信号出力用端子との接続不良を検証するための検査用パターンをさらに備え、
前記検査用パターンは、前記複数の検査用端子のうち、少なくとも一つの前記検査用端子を隔てたいずれか二つにそれぞれ接続される、前記配線パターンの直線状部の延在方向に沿って延在する二つの配線部と、当該二つの配線部が結線される、前記直線状部が配列する方向に延在する結線部と、を含むとともに、当該結線部は、前記検査領域における前記直線状部が配列する方向と重ならない領域に配置されることを特徴とする電気光学装置。 - 前記検査領域には、前記複数の配線パターンの直線状部が等間隔で配列されることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
- 前記検査用パターンの二つの配線部は、前記複数の配線パターンの直線状部が連続して配列されると想定した場合における、想定される直線状部の位置に対応してそれぞれ配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
- 前記実装部品が半導体素子であり、前記結線部が前記半導体素子の実装領域内に配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 前記形成状態の検査は、それぞれ等間隔で配置された複数のピンを備えた複数系統のプローブを用いて行う検査であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 前記検査用パターンの二つの配線部は、前記複数系統のプローブのうちのいずれか一つの系統のプローブにおける、前記複数のピンにそれぞれ対応した位置に配置されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 前記二つの配線部が接続された二つの検査用端子は、前記形成状態の検査における前記プローブの系統数より一つ少ない数の検査用端子を隔てた検査用端子であることを特徴とする請求項5又は6に記載の電気光学装置。
- 複数の配線パターンを備えた電気光学装置用基板と、前記複数の配線パターンと電気的に接続される複数の表示信号出力用端子を備えた実装部品と、前記電気光学装置用基板に保持された電気光学物質と、を含む電気光学装置において、
前記実装部品は、複数の検査用端子をさらに備え、
前記電気光学装置用基板は、前記実装部品の実装領域又はその近傍に、前記複数の配線パターンの形成状態を検査するために、前記複数の配線パターンの直線状部が配列された検査領域を備えるとともに、前記複数の配線パターンと前記複数の表示信号出力用端子との接続不良を検証するための検査用パターンをさらに備え、
前記検査用パターンは、前記複数の検査用端子のうち、少なくとも一つの前記検査用端子を隔てたいずれか二つにそれぞれ接続される、前記配線パターンの直線状部の延在方向に沿って延在する二つの配線部と、当該二つの配線部が結線される、前記直線状部が配列する方向に延在する結線部と、を含むとともに、前記検査用パターンは、前記検査領域における前記直線状部が配列する方向と重ならない領域に配置されることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載された電気光学装置を備えた電子機器。
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