JP2007015623A - 車両用シート制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 車両1に乗車する乗車人数を入力する(S12)とともに積載する荷物の形状を後方カメラ6、7で撮像した画像に基づいて検出し(S14)、その検出結果に基づいて予め記憶された複数種類のシートパターンから最適なシートパターンを選択し(S1)、選択されたシートパターンに基づいてアクチュエータ21〜25の駆動を制御してシート11〜15を移動及び回動させる(S42)ように構成する。
【選択図】 図3
Description
しかしながら、前記した特許文献1に記載されたシート制御装置では、このような積載物に関しては何らの考慮もされなかったので、乗車人数に基づいてシートを移動及び回動させたとしても、利用者が希望する適当なシート状態とすることができなかった。従って、利用者は一旦シートが移動された後に改めて積載物を考慮したシート位置に手動でシートを移動させ、またシートバックの前倒しや後倒しを行う必要があった。
尚、「乗車人数特定手段」及び「積載物形状特定手段」は、キーボートやタッチパネル等の入力手段を用いた入力操作に基づいて人数や形状を特定することとしても良いし、カメラで撮像した画像や赤外線センサ等による検出結果に基づいて人数や形状を特定することとしても良い。
先ず、本実施形態に係る車両1に配設された可動式のシート11〜15と、シート11〜15を可動させるアクチュエータ21〜25を制御するシート制御装置2の概略構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は本実施形態に係る車両1の内部に配設されたシートを示した模式図である。図2は本実施形態に係るシート制御装置2の概略構成を示した模式図である。
更に、本実施形態に係るシート制御装置2では、シート11〜15の前後方向の配置と、シートクッション11A〜15A及びシートバック11B〜15Bの回転位置がそれぞれ所定の位置にある状態を一のシートパターンとして計7パターン記憶しており、後述のように乗車人数と積載する荷物(積載物)の形状によって最適なシートパターンが選択され、選択されたシートパターンと同じ配置になるように自動的にアクチュエータ21〜25がシート11〜15を移動及び回動させる。
図3において、シート制御装置2の制御系は、シート可動ECU5を基本にして構成され、シート可動ECU5に対して所定の周辺機器が接続されている。
例えば、図4で示す「パターン1」では、フロントシート11、リアシート12、13、サードシート14、15はいずれも等間隔で前後方向に配設されており、且つ全てのシート11〜15のシートクッション11A〜15Aに対してシートバック11B〜15Bが直立した状態となる。そして、パターン1では底面積の大きいスペースの順に、荷室内のSP11、シート12の座席上のSP12、シート14の座席上のSP13、シート15の座席上のSP14、シート13の座席上のSP15、シート11の座席上のSP16の計6つのスペースが形成される。
例えば、図4に示したパターン1では、前記したようにSP11〜SP16の6つのスペースが対応付けられており、SP11は縦寸法がL11x、横寸法がL11y、高さ寸法がL11zで、更に底面積が(L11x×L11y)となり、SP11〜SP16の内で最も高い底面積順序である「1」が設定されている。同様に、SP12は縦寸法がL12x、横寸法がL12y、高さ寸法がL12zで、更に底面積が(L12x×L12y)となり、底面積順序として「2」が設定されている。また、SP13は縦寸法がL13x、横寸法がL13y、高さ寸法がL13zで、更に底面積が(L13x×L13y)となり、底面積順序として「3」が設定されている。また、SP14は縦寸法がL14x、横寸法がL14y、高さ寸法がL14zで、更に底面積が(L14x×L14y)となり、底面積順序として「4」が設定されている。また、SP15は縦寸法がL15x、横寸法がL15y、高さ寸法がL15zで、更に底面積が(L15x×L15y)となり、底面積順序として「5」が設定されている。また、SP16は縦寸法がL16x、横寸法がL16y、高さ寸法がL16zで、更に底面積が(L16x×L16y)となり、底面積順序として「6」が設定されている。
また、説明は省略するが、他のパターン2〜パターン7に関しても、パターン1と同様に各スペースSP21〜SP72に対して、縦・横・高さの各寸法と底面積順序が設定されている。
例えば、乗車人数が「1人」に設定された場合には、運転席のシート10以外には人が座らないのでパターン1〜パターン7の全てのシートパターンが選択候補となる。また、乗車人数が「2人」に設定された場合には、少なくとも2人分のシートが確保可能なパターン1〜パターン5のシートパターンが選択候補となる。また、乗車人数が「3人」に設定された場合には、少なくとも3人分のシートが確保可能なパターン1、2、5のシートパターンが選択候補となる。また、乗車人数が「4人」に設定された場合には、少なくとも4人分のシートが確保可能なパターン1、2のシートパターンが選択候補となる。また、乗車人数が「5人」に設定された場合には、少なくとも5人分のシートが確保可能なパターン1、2のシートパターンが選択候補となる。また、乗車人数が「6人」に設定された場合には、少なくとも6人分のシートが確保可能なパターン1のシートパターンのみが選択候補となる。更に、乗車人数が「7人」に設定された場合には、少なくとも7人分のシートが確保可能なパターン1のシートパターンのみが選択候補となる。
例えば、移動前(現在)のシートパターンが「パターン3」である場合には、各パターンへ移動する際に、「パターン3」の候補順序が1、「パターン2」の候補順序が2、「パターン4」の候補順序が3、「パターン1」の候補順序が4、「パターン5」の候補順序が5、「パターン6」の候補順序が6、「パターン7」の候補順序が7に設定されている。従って、後述の積載確認処理では「パターン3」→「パターン2」→「パターン4」→「パターン1」→「パターン5」→「パターン6」→「パターン7」の順で、且つ前記シートパターン抽出テーブル51により選択可能なシートパターンの範囲で荷物が積載可能か否か判定される。
入力条件のエラー表示では、例えば「ピッピー、設定できません。再度入力し直してください。」等の警告音声をスピーカ16から出力するとともに、液晶ディスプレイ8には同様の内容のメッセージを表示する。また、液晶ディスプレイ8にはエラー表示とともに乗車人数や積載する荷物の内容を変更して再度シートパターンの選択を行うか否かの選択肢を表示させ、利用者に操作部9を用いて選択させる。
また、S17では、前記S11で検出された現在のシートパターンと、移動可能なシート11〜15から、現在のシートパターンから移行不可能なシートパターンがあった場合には、当該シートパターンを選択対象から除く。例えば、現在のシートパターンがパターン1(図4参照)であって、且つシート12の上に荷物が載っておりシートの移動ができないと検出された場合には、パターン3、パターン4、パターン6、パターン7の4つのシートパターンに関してはシート12を移動又は回動させる必要があるので、移行不可能なシートパターンであると判定される。
例えば、図19では現在のシートパターンがパターン2である場合のシートパターン候補リスト54であり、シートパターン候補順序テーブル52に従って「パターン2」に候補順序1、「パターン3」に候補順序2、「パターン1」に候補順序3、「パターン4」に候補順序4がそれぞれ関連付けられ、更に、選択対象とならないシートパターンである「パターン5」〜「パターン7」には選択対象外であることを示す「NG」が関連付けられる。尚、シートパターン候補順序テーブル52は、前記したように現在のシートパターンから他のシートパターンにシート11〜15を移動及び回動させる際に、その可動量が少ない順に候補順序が設定されているので、短時間でのシートの配置の変更が可能となるシートパターンを優先的に選択することが可能となる。
その後、パターン1のシートパターンで更新後に最も底面積が広いスペースであるSP11Bに対して荷物2を積載すると、SP11Bの残りスペースからSP11CとSP11Dが新たな空きスペースとして定義される。そして、スペース候補リスト55は、新たに定義されたスペースであるSP11CとSP11Dを含めたリストに再度更新される。この際、新たに定義されたSP11Dの底面積((L11x−N1x−N2x)×L11y)は、SP12の底面積より小さくSP13の底面積より大きいので底面積順序「2」が設定される。一方、SP11Cの底面積(N1x×(L11y−N2y))は、SP11Aの底面積より小さいので底面積順序「8」が設定される。尚、この後に更に荷物を積載する場合には、最も底面積が広いスペースであるSP12に対して積載されることとなる。
一方、再度移動を行わないことが選択された場合(S47:NO)には、シート11〜15の移動及び回動を行うことなく当該シート移動処理を終了する。
また、予め所定のシート状態に基づいた複数のシートパターンから最適なシートパターンを選択するので、多数の荷物や複雑な形状をした荷物を積載する場合であっても、積載物の複数の積載パターンを想定したシートパターンから最適なシート状態を有するシートパターンを車両内に自動的に再現することが可能となる。従って、利用者は煩雑なシート移動に関する作業を必要とせず、容易にシート移動を行うことができる。
また、シートを移動させる前に選択されたシートパターンを液晶ディスプレイ8に表示する(S41)ので、シートを移動させることにより再現するシートパターンを予め利用者に対して報知することが可能となる。従って、利用者はシート移動後の車内のシート配置を予めイメージすることが可能であり、荷物の積載を容易に行うことができる。
また、座席の間に荷物が置かれていたり、座席の上に人が座っていたり、荷物が積載されていたりすること等によって、移動する必要のあるシート11〜15が移動できない状態にあるか否かが判定され(S45)、移動できないと判定された場合に液晶ディスプレイ8及びスピーカ16を用いて移動できないシートを特定する警告を行うので、移動する必要のあるシートに既に荷物が積載されていたり、人が座っていたりした場合等のシートの移動に支障が生じる事態が発生したとしても、安全にシート移動することが可能となる。
また、現在の車両内のシートの配置状態に基づいて複数のシートパターンからシートの可動量が少ないシートパターンを優先的に選択する(S18、S21)ので、短時間でのシートの配置の変更が可能となるとともにシートを可動することにより発生する虞のある駆動系のトラブル等を最小限に抑えることが可能となる。
例えば、本実施形態では積載する荷物の形状に基づいてシートパターンを選択することとしているが、形状以外にも荷物の材質を考慮してシートパターンを選択することとしても良い。例えば、荷物がダンボール箱などの堅い材質であった場合には、積載した荷物の上に更に別の荷物を積載することが可能となる。従って、前記S14の処理において荷物の材質を特定する情報(例えば、「上積み可」又は「上積み不可」)を操作部9により入力可能とすることにより、前記S27の残りスペースで「上積み可」に設定された荷物の上のスペースを追加して定義することが可能となる。また、折り畳み可能な材質であるか否かを考慮して、シートパターンの選択を行うこととしても良い。それにより、シートパターンの選択において、荷物の状態に合わせたより的確な選択が可能となる。
更に、手動で移動させた後の各シート11〜15の状態を新たなシートパターンとして登録し、次回以降において新たに登録されたシートパターンを選択可能なようにしても良い。
2 シート制御装置
5 シート可動ECU
6、7 後方カメラ
8 液晶ディスプレイ
9 操作部
11〜15 シート
16 スピーカ
21〜25 アクチュエータ
31〜35 重量センサ
41 CPU
42 ROM
43 RAM
Claims (6)
- 車両内に可動可能に配設されたシートを可動させるシート可動手段と、
前記シート可動手段を制御するシート可動制御手段と、を有する車両用シート制御装置において、
前記車両に乗車する人数を特定する乗車人数特定手段と、
前記車両に積載する積載物の形状を特定する積載物形状特定手段と、を備え、
前記シート可動制御手段は、前記乗車人数特定手段及び前記積載物形状特定手段の検出結果に基づいて前記シート可動手段を制御することを特徴とする車両用シート制御装置。 - 前記シートが所定の状態で車両内に配置されたパターンを一のシートパターンとして複数パターン記憶するパターン記憶手段を有し、
前記シート可動制御手段は、
前記乗車人数特定手段及び前記積載物形状特定手段の検出結果に基づいて前記パターン記憶手段に記憶された複数のシートパターンから一のシートパターンを選択するパターン選択手段を備え、
前記パターン選択手段によって選択されたシートパターンに従って前記シートが車両内に配置されるように前記シート可動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用シート制御装置。 - 前記パターン選択手段によって選択されたシートパターンを表示するシートパターン表示手段を有することを特徴とする請求項2に記載の車両用シート制御装置。
- 前記シートの状態を検出するシート状態検出手段と、
前記シート状態検出手段の検出結果に基づいて前記シートが前記パターン選択手段によって選択されたシートパターンに変更可能か否か判定する変更判定手段と、
前記変更判定手段によって変更できないと判定された場合に警告を行う警告手段と、を有することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の車両用シート制御装置。 - 前記パターン選択手段は、現在の車両内のシートの配置状態に基づいて前記パターン記憶手段に記憶された複数のシートパターンからシートの可動量が少ないシートパターンを優先的に選択することを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の車両用シート制御装置。
- 前記車両に積載する積載物の材質を特定する荷物材質特定手段を有し、
シート可動制御手段は、前記荷物材質特定手段の検出結果に基づいて前記シート可動手段を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の車両用シート制御装置。
Priority Applications (1)
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