JP2006142855A - シート装置を搭載した車両 - Google Patents

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JP2006142855A JP2004331709A JP2004331709A JP2006142855A JP 2006142855 A JP2006142855 A JP 2006142855A JP 2004331709 A JP2004331709 A JP 2004331709A JP 2004331709 A JP2004331709 A JP 2004331709A JP 2006142855 A JP2006142855 A JP 2006142855A
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Abstract

【課題】位置の変更が可能なシートを搭載した自動車において、乗員の身体的特徴と荷物の積載性とを自動判定し、それぞれの要求に応じた適切なシートアレンジを行えるようにし、さらに両者の要求が相反する場合でも干渉などの不具合を生じないようにする。
【解決手段】乗員の携行物のICタグなどから携行物情報を読み込み、被介助者か介助不要者かなどを含めた身体的特徴を判定し、判定結果に基づいて乗員用の最適シートアレンジを設定しシート位置を自動で変更し且つそれを報知する。乗員の荷物のICタグなどから荷物情報を読み込み、既載の荷物を合わせた積荷全体の外形寸法や重量などから、積荷全体を収容可能な荷物用の最適シートアレンジを設定して、シート位置を自動で変更し且つそれを報知する。乗員用シートアレンジ及び荷物用シートアレンジのうち、いずれか一方のシートアレンジが先に行われているときには、他方のシートアレンジの実行を抑制する。
【選択図】図10

Description

本発明は、シート位置を変更可能なシート装置が搭載された車両に関し、特にそれらを乗員の身体的特徴や荷物に応じて適切に、かつ容易に変更するための情報処理の技術分野に属する。
従来より、自動車のシートクッションの位置やシートバックの傾きなどについて、乗員の好みに関する情報をICカードなどの記録媒体に記録させておき、乗車時にそのICカードを読取装置に挿入するだけで、好みのポジションが得られるようにしたシステムは公知である。例えば特許文献1に記載のものでは、運転席以外のシートについてもそれぞれ前後位置や座面の高さ、或いは座面や背もたれの傾きなどについての情報を設定してICカードに記録させておき、この情報に応じて各シート毎に位置を自動で調整することで、運転者以外の乗員にも快適なシート環境を提供することができる。
また、従来より、所謂1BOXや2BOXと呼ばれる車室と荷室とが繋がったタイプの自動車では、個々のシートのクッションの位置やシートバックの傾きを変更できるだけでなく、それらを重ねて折り畳んだり、さらにはフロア下に収納したりして、荷室の容積を大幅に変更できるものがある(以下、この明細書においてはシートクッションの前後左右の位置や高さ、シートバックの傾き、及び、それらを畳んで格納したりする場合の全体の位置などを含めて「シート位置」と呼び、このシート位置の変更をシートアレンジともいう)。
しかし、そのように多彩なシートアレンジを常に利用しているユーザは比較的少なく、ユーザの大半は、実際に家具や大型家電製品などを購入したとき、或いは購入しようとするときになって初めて、それら購入対象の物品(荷物)を載せるためのシートアレンジについて考えることになる。このため、シートアレンジの仕方に迷うことが多く、いろいろなシートアレンジを試したものの、結局、荷物を収容できないということも起こり得る。
この点につき、例えば特許文献2に開示されるように、車外の情報センターにおいて予め多数の自動車の車室乃至荷室の大きさや形状、及びシートアレンジの仕方に関する情報を蓄積しておき、ユーザの携帯端末から送られてくる荷物の情報に基づいて、この荷物を自動車の荷室へ積み込むコンピュータシミュレーションを行い、これにより当該荷物の積み込みが可能か否か判定するようにしたシステムは、既に提案されている。
そのシステムでは、自動車の荷室を模擬する3次元のソリッドモデルを用いて物理的に荷物の収容が可能かどうか判定し、この判定結果をユーザに提供するとともに、既に収容されている荷物や乗員とのスペースの取り合い、さらには荷物の壊れやすさや柔軟性なども考慮して、この荷物を積み込むのに適したシートアレンジやその手順についてのガイド情報をユーザに提供するようになっている。
尚、近年、物品に種々の情報を記録した電子的乃至磁気的記録媒体(ICタグ、電子ラベル、電子レッテルなどと呼ばれている)を直接、張り付けたり、内蔵したりすることが行われており、このような記録媒体を利用して自転車の盗難や放置などに対処することが提案されている(例えば特許文献3を参照)。
特開2002−104105号公報 特開2003−022327号公報 特開2002−216084号公報
ところで、一般に、車両の乗員は、車室への乗り降りを容易に行える者だけではなく、例えば乳幼児や車椅子の利用者のように乗降時に介助を必要とする者や、高齢者のように必ずしも介助の必要はないが、状況に応じて介助をすることが望ましい者(以下、両者を併せて被介助者ともいう)も存在する。このような被介助者の場合は着座後の好みのポジションとは別に、乗車時にシートに着座するまでの動作を容易に行えるようにするための適切なシートアレンジというものがある。
この点について、前記前者の従来例(特許文献1)のシステムでは被介助者に対しては何も配慮されておらず、乳幼児や車椅子の利用者などの乗り降りを介助しやすいように、或いは小さな子供や高齢者などが乗り降りしやすいように、シートの位置を変更できるものではない。
また、前記のような被介助者に限らず、それ以外の乗員、即ち介助が不要で素早く行動できる乗員(以下、介助不要者とも言う)を対象とした場合でも、前記前者の従来例(特許文献1)のシステムでは、予め自動車の各シート毎に所定の乗員の好みのポジションを設定してICカードに記録させておかなくてはならず、煩雑である。
一方、前記後者の従来例(特許文献2)に開示されるシステムでも、シミュレーションに必要な荷物の情報はユーザが間違いなく携帯端末に入力する必要があり、煩雑であるとともに、その入力に少しでもミスがあると、誤ったシミュレーションが行われてしまい、誤った情報が提供されてしまう虞れがある。
加えて、いずれのシステムにおいても、乗員の好みに対応したシートアレンジと、荷物を積み込みやすいようにするためのシートアレンジとの間に相反する要求がある場合に、どのようにして折り合いをつけるかという問題が残されている。
尚、前記特許文献3は、自転車の登録ユーザなどの検出にICタグを利用するという技術を開示するだけのもので、前記のような問題を示唆するものではなく、ましてやその問題の解決策を提示するようなものでは全くない。
本発明は、斯かる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、位置の変更が可能なシートを搭載した車両において、乗員の身体的特徴と荷物の積載性とを自動で判定して、それぞれの要求に応じてシート位置を容易に且つ適切に変更できるようにするとともに、それら両者の要求が相反するものである場合にも不具合を招かないようにすることにある。
前記の目的を達成するために、本発明では、ICタグなどから読み取った乗員の携行物の情報に基づいてその身体的特徴を判定するとともに、同様にして読み取った荷物の情報に基づいてその積載性に関与する属性を判定し、それぞれの判定結果に基づいてシート位置を自動で調整するか、その調整について報知するかの制御を行うようにし、その上で、前記乗員の身体的特徴に応じた制御と荷物の積載性に応じた制御とが同時に行われることは抑制するようにした。
尚、前記の乗員の身体的特徴の判定というのは、乗員の体格や体型についての判定は勿論、前記の如く乗員が被介助者か否かの判定も含み、この被介助者の中には、例えば和服などのように動作の規制される服装であるが故に、介助することが好ましい者も含まれる。従って、身体的特徴というのは、必ずしも乗員の身体そのものの特徴だけを意味するのではなく、その動作を規制するような衣類や装備を着用していることなども含めた概念である。
また、前記荷物の積載性に関与する属性というのは、主に荷物の外形寸法、重量、柔軟性、壊れやすさなどであるが、これに加えて、例えば生鮮食品の場合の温度状態なども含めた広い概念であり、さらに、複数の荷物がある場合には、それら全体の外形寸法や重量も考慮したものである。
そして、本願の請求項1の発明は、シート位置を変更可能なシート装置を搭載した車両であって、
車両本体に配設され、乗員の携行物に関する情報が記録されている記録手段から、その携行物情報を読み取る第1読取装置と、該第1読取装置により読み取られた携行物情報に基づいて、前記乗員の身体的特徴を判定する第1判定手段と、該第1判定手段により判定された身体的特徴に基づいて、前記シート装置のシート位置を自動で調整するか、或いはそのシート位置の調整について乗員に報知するか、の少なくとも一方の制御を行う乗員用シート制御手段と、を備えるとともに、
乗員の所持する車両用携行品及び前記車両本体の少なくとも一方に配設され、乗員の荷物に添付された荷物情報の記録手段から、その荷物情報を読み取る第2読取装置と、該第2読取装置によって読み取られた荷物情報から、前記荷物の荷室への積載性に関与する少なくとも1つの属性を判定する第2判定手段と、該第2判定手段により判定された荷物の属性に基づいて、前記シート装置のシート位置を自動で調整するか、或いはそのシート位置の調整について乗員に報知するか、の少なくとも一方の制御を行う荷物用シート制御手段と、を備え、
さらに、前記乗員用シート制御手段及び荷物用シート制御手段の制御が同時に行われることを抑制する抑制手段を備える構成とする。
前記の構成により、まず、車両に乗員が乗り込もうとするときには、乗員の携行物に関する情報が第1読取装置によって記録手段(例えばICタグ、電子ラベルなどのように携行物に直接、又は間接的に取り付けられているものは勿論、ICカードのように個人情報が記録されているものも含まれる)から読み取られる。そして、その携行物情報から判定される乗員の身体的特徴に基づいて、乗員用シート制御手段により、前記シート装置のシート位置が自動で調整されるか、又は、そのシート位置の調整について乗員への報知が行われて、容易に乗員の身体的特徴に即した適切なシート位置とすることができるようになる。
すなわち、携行物のICタグなどから得られる情報に基づいて、例えば乗員が被介助者であるか介助不要者であるか、乗員の体格は大きいか小さいか、などの身体的特徴を自動で且つ正確に判定することができ、この判定結果に基づいて、乗員に適したシート位置を決定することができる。このため、予め自らの好みを設定した乗員でなくでも適切なポジションを得ることができる。また、乗員が被介助者である場合には、車室への乗り降りがしやすいように、或いはその乗り降りを介助しやすいように、シート位置を適切に変更することができる。
一方、乗員が車両に荷物を積載しようとするときには、その荷物に関する情報が第2読取装置によって、荷物情報の記録手段(例えばICタグ、電子ラベルなどのように荷物に直接、又は間接的に取り付けられているもの)から読み取られ、この荷物情報から判定される積載性に関与する属性に基づいて、荷物を荷室に収容するための適切なシート位置が決定される。そして、荷物用シート制御手段により前記シート装置のシート位置が自動で調整されるか、或いは、そのシート位置の調整(シートアレンジ)についての報知が行わる。
そのように荷物のICタグなどから自動的に荷物情報が読み取られるので、人手による入力の煩わしさや入力ミスの虞れがなくなり、この荷物情報から荷物の例えば外形寸法、重量、壊れやすさなどの属性を判定して、その積載に適したシートアレンジを特定することができる。そして、自動でシートアレンジが行われる場合は勿論、そのシートアレンジの仕方や具体的な手順についてのガイダンスが行われるだけであっても、乗員はシートアレンジの仕方に迷うことがなく、荷物の積載に適したシートアレンジを容易且つ確実に行うことができる。
その上さらに、前記の乗員用シート制御手段による制御と荷物用シート制御手段による制御とが同時に行われようとするとき、このことが抑制手段によって抑制される。すなわち、一般的に、前記乗員のためのシートアレンジと荷物の積載のためのシートアレンジとは必ずしも一致せず、相反することも多いので、両者を同時に行おうとすると、同じシート装置に関する制御同士が干渉したり、或いは、それぞれシート装置の変更されるシート同士が干渉(衝突)したりする虞れがある。そこで、2つの制御が同時に行われることを抑制手段によって抑制し、これにより前記干渉などの不具合の発生を防止するようにしている。
より具体的に、前記抑制手段は、前記乗員用シート制御手段と荷物用シート制御手段とのうち、先に開始した一方の制御手段による制御の実行中、他方の制御手段による制御を抑制するものとすればよい(請求項2の発明)。こうすれば、既に実行されているシートアレンジのための動作が途中で止まったり、或いは途中で遅くなったりすることがなく、従って乗員に違和感を覚えさせることなく、後から行われるシートアレンジとの間での干渉などの不具合を防止することができる。
また、前記抑制手段は、前記乗員用シート制御手段と荷物用シート制御手段とのうち、荷物用シート制御手段による制御を優先的に抑制するものとしてもよい(請求項3の発明)。こうすれば、乗員用シート制御手段による制御が優先的に行われるので、特に乗員が被介助者である場合に有効であるが、反対に、乗員用シート制御手段による制御を優先的に抑制するものとしてもよく(請求項4の発明)、こうすれば、荷物用シート制御手段による制御が優先的に行われるので、大きな荷物を積み込むような場合に有効である。
好ましくは、前記抑制手段は、荷室と隣接するシート装置について、前記乗員用シート制御手段及び荷物用シート制御手段の双方によってシート位置の調整に関する制御が行われるときに、少なくとも一方の制御を禁止するものとする(請求項5の発明)。こうして少なくとも一方の制御を禁止するすることで、制御干渉を確実に防止できる。
尚、その際に、前記と同様に先に開始した一方の制御の実行中は他方の制御を禁止するようにしてもよいし、乗員用シート制御手段又は荷物用シート制御手段のいずれかによる制御を優先的に禁止するようにしてもよい。或いは、双方の制御を禁止するようにすることも可能である。
また、好ましくは、前記抑制手段は、荷室と隣接しないシート装置について、前記乗員用シート制御手段によってシート位置の調整に関する制御が行われる一方、当該シート装置について前記荷物用シート制御手段による制御は行われないとき、当該シート装置についての前記乗員用シート制御手段による制御は許容するものとする(請求項6の発明)。
すなわち、乗員用シート制御手段による制御と荷物用シート制御手段による制御とが異なるシート装置について行われ、制御干渉が起き得ないときには、双方の制御を同時に行う方が利便性が高いからである。但し、例えば異なるシート装置についてそれぞれシート位置の調整が行われると、それらシート装置同士が干渉(衝突)する虞れはあるので、シート位置調整のための作動速度を低下するなどして、制御を抑制することも可能である。
以上、説明したように、本願発明によると、位置の変更が可能なシートを搭載した車両において、携行物の情報に基づいて乗員の身体的特徴を判定し、この判定結果に基づいて決定した適切なシート位置になるように、乗員用シート制御手段によってシート位置を自動で調整するか、そのシート位置の調整について乗員に報知するか、というシート位置の変更に関する制御を行うようにしたので、予め好みを設定した乗員でなくでも適切なポジションを得ることができるし、乗員が被介助者の場合には乗り降りのしやすい適切なシート位置とすることができる。
また、乗員により積み込まれる荷物のICタグなどから得られる情報によって該荷物の積載性に関与する属性を判定し、この判定結果に基づいて決定した適切なシートアレンジになるように、荷物用シート制御手段によって前記と同様のシート位置の変更に関する制御を行うようにしたので、荷物の積載に適したシートアレンジを容易に実現することができる。
さらに、前記の乗員用シート制御手段による制御と荷物用シート制御手段による制御とが同時に行われることは抑制することで、同じシート装置についての制御干渉が発生したり、或いは異なるシート装置同士が干渉(衝突)したりすることも防止できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る自動車V(車両)の主にシートレイアウトを模式的に示す。この自動車Vには、車室最前部のインストゥルメントパネル1を臨む前部シートとして、右側(車体の右側であり、以下、特に断らない限り同様とする)に運転席2が、左側に助手席3が並んで配置されており、それぞれシートクッションを前後及び上下に移動させたり、シートバックの傾きを調整したりできるようになっている。また、それら各前部シート2,3のシートバック背面には、それぞれアシストグリップ2a,3aが取り付けられている。
前記前部シート2,3の後方には、それぞれ、左右独立のキャプテンシートからなる後部シート4,5が配設されていて(ベンチシートであってもよい)、その後方には、シートバックによって区画されて荷室6が形成されている。これら後部シート4,5は、前記前部シート2,3と同様にそれぞれシートクッションを前後及び上下に移動させたり、シートバックの傾きを調整したりすることができ、前方にスライド移動させれることによって後方の荷室6を広げることができる。また、後部シート4,5は、それぞれシートバックをシートクッション上に重ねて、両者を一体に前方へ向かって回動させることにより、前部シート2,3の背後に折り畳んで格納することもでき(所謂ダブルフォールディング)、こうすれば、荷室6が前部シート2,3の背後まで拡大される。
そのようなシート位置の調整を自動的に行えるように、この実施形態では、各シート2〜5にそれぞれ対応して電気モータなどのアクチュエータ19,19,…(図1には示さず)が配設されており、図2に示すように、それらの各アクチュエータ19の作動はコントローラ20によって制御されるようになっている。言い換えると、自動車Vには、各シート2〜5毎にアクチュエータ19の作動によって、シートの前後左右の位置や座面の高さ、シートバックの傾きなどを調整し、さらにそれらを折り畳んで格納するといった種々のシートアレンジを自動で行える自動シートアレンジ装置Aが搭載されている。
この自動シートアレンジ装置Aの構成は前記図2に示されており、コントローラ20には、前記各シート2〜5のシークッションにそれぞれ配設されて、乗員の着座などを検出する重量センサ等からなる着座センサ21が接続されている。また、図2にのみ示すが、コントローラ20には、自動車Vのドア7〜11(バックドア11を含む)にそれぞれ配設されて、その開閉状態を検出するアセンサ22が接続されているとともに、自動車Vに搭載されたキーレスエントリシステムの車載機23も接続されていて、相互に信号を授受可能になっている。
さらに、コントローラ20には、後述の如く、車室内の物品や乗員の携行物に付いているICタグ(記録手段)から無線通信により所定の情報を読み取るためのリーダ装置24が接続されている。このリーダ装置24は、図1に示すように各ドア7〜11に対応して、それぞれ、ドア開口部の外側の所定範囲(破線で模式的に示す)から物品に添付されたICタグの情報を読み取れるように、例えば車室の天井部やピラーなどに配設されている(以下、車外向リーダともいう)。
前記車外向リーダ装置24のうち、乗員の乗降用の各ドア7〜10毎に設けられているものが、自動車Vに乗り込もうとしている乗員の携行物のICタグから、その携行物の情報を読み取る第1読取装置であり、バックドア11に設けられているものが、乗員の荷物に添付されたICタグから、その荷物情報を読み取る第2読取装置である。また、前記車外向リーダ装置24の他に、自動車Vには、各シート2〜5及び荷室6に対応して、シートクッション上や荷室6の物品からICタグ情報を読み取れるように、例えば車室の天井部などにもリーダ装置24が配置されている(以下、車内向リーダともいう)。
また、図2のみに示すが、コントローラ20には、各シート2〜5や各ドア7〜11に対応してピラーなどに配設され、後述の如く乗員が自動シートアレンジを許容するための所定の操作を行う操作ボタン25が接続されているとともに、シート位置の調整について乗員に報知するための報知器26が接続されている。この報知器26は、例えば、シート位置調整の音声ガイドを行うスピーカーや、単にアクチュエータが作動中であることを報知するブザーなどでもよく、それ以外に、シートアレンジの手順を表示するためのLCDやELなどのディスプレイ装置でもよい。
尚、この実施形態では、前部シート2,3及び後部シート4,5にそれぞれ隣接する乗降用の左右のフロントドア7,8及びリヤドア9,10がいずれも前側のヒンジを中心に回動して開閉されるヒンジ式のものであるが、これに限らず、左右のリヤドア9,10だけは車体外側面に沿って前後にスライドして開閉されるスライド式のものであってもよいし、全ての乗降用ドア7〜10がスライドドアであってもよい。また、最後部のバックドア11は、この実施形態では上ヒンジのハッチゲートであるが、これに限らず、横ヒンジのものであってもよい。
(自動シートアレンジ装置)
本発明の特徴として、この実施形態の自動シートアレンジ装置Aは、乗員の身体的特徴をその携行物の情報などから自動で判定するとともに、乗員の所持する荷物の荷室6への積載性を自動で判定して、これに応じて自動でシート位置を調整するようになっている。すなわち、近年、物品やその包装に種々の情報(例えば物品の種類、大きさ、重さなど)を記録したICタグ(電子ラベル、電子レッテルなどとも呼ばれる)を直接、張り付けたり、内蔵したりすることが実用化されつつあり、自動車Vに搭載したリーダ装置24によってそれらICタグの情報を読み取れば、この情報に基づいて、乗員の体格や衣服の種類などを推定し、また、荷物の大きさや重さ、或いは壊れやすさなどの積載性に関する属性を精度よく判定することができる。
前記ICタグは、一般的に無線通信用のアンテナを有しており、リーダ装置からの電波を受信して電磁誘導により起動されて、記録している情報をリーダ装置に対して送信するようになっている。従って、ICタグは、電池などを必要とせず、リーダ装置から所定の距離内であれば非接触で情報を提供することができる。
そして、乗員がいずれかの乗降用ドア7〜10から乗り込むことを予測したときには、そのドア7〜10に対応して設けた車外向リーダ装置24によって携行物のICタグの情報を読み取り、この携行物の情報などに基づいて、乗員が例えば乳幼児や車椅子の利用者のように乗降時に介助を必要とする者や、高齢者のように必ずしも介助の必要はないが、行動が比較的緩慢で状況に応じて介助をすることが望ましい者、即ち被介助者であると判定したときには、車室への乗り降りがしやすくなるように、或いはその乗り降りを介助しやすいように、シート位置の変更(シートアレンジ)を行うようにしている。
また、乗員がバックドア11を開いて荷物を積み込むことを予測したときには、そのバックドア11に対応して設けた車外向リーダ装置24によって荷物のICタグの情報を読み取り、この荷物の大きさや重さ、或いは壊れやすさなどの積載性に関する属性に基づいて、その荷物を積み込めるように、或いは積み込みがしやすいように、シートアレンジを行うようにしている。
(乗員のためのシートアレンジ)
以下に、まず、前記コントローラ20により実行される乗員のための自動シートアレンジの制御手順を、主に図3のフローチャートに基づいて具体的に説明する。最初にスタート後のステップS1において、自動シートアレンジ装置Aの制御に用いる種々のデータを入力する。これは例えば、各シート2〜5の現在位置や乗員の着座状況を確認したり、シートにチャイルドシートが装着されているかどうか確認したり、或いはドアが開いているかどうか確認するためのものである。そして、続くステップS2では、例えば運転席2などの所定のシートに乗員が着座しており、自動車Vが走行中であると考えられる状況かどうか判別して、YESであればリターンする一方、NOであればステップS3に進む。
ステップS3では、自動シートアレンジ装置Aの起動を選択する起動操作があったかどうか判別する。これは、例えばキーレスエントリシステムのリモコンの解錠ボタンが所定時間内に続けて2回、押されたときや、或いは、自動車Vのドアノブの付近に設けられているエントリボタンが押されたときなど、予め設定されている起動操作が行われたときに、起動操作あり(YES)と判別してステップS4に進む(この際、リモコンなどに設けた起動確認ランプを点灯させるようにしてもよい)。一方、YESと判別されるまではステップS1に戻る。
ステップS4では、乗降用ドア7〜10の車外向リーダ装置24を作動させてICタグの情報を読み込み、この情報(携行物情報)をメモリする。これは、例えば、乗降用ドア7〜10のうちのアンロックされたもののリーダ装置24のみを所定時間、作動させるようにしてもよいし、或いは、全てのリーダ装置24をそれぞれ所定時間、作動させるようにしてもよい。また、読み取った携行物情報の全てをメモリするのではなく、乗員の身体的特徴を判定するのに適した主要な携行物を予め設定しておき、この情報(例えば乗員の衣類のサイズや種類、或いは杖、老眼鏡、補聴器、高齢者用IDカード、身体に装着したギブスなどの情報)のみをメモリする。判定に不適な小物(アクセサリ、時計、文具など)の情報は読み込んでも、メモリしない。
続くステップS5では、例えばベビーシート(乳児用シート)やチャイルドシート(幼児用シート、子供用シート)、或いはターンクッション等の乗降補助具が装着されているかどうかなど、シートに関する取付装備の情報を読み込んでメモリする。尚、ターンクッションというのは、シートクッション上に載置される回転台のことで、乗員が乗り降りしやすいようにその身体の向きを前方から左右方向に回動させて変更できるものである。
前記シートの取付装備の情報は、予めコントローラ20に設定入力して、記憶させておいてもよいし、車内向リーダ装置24によって読み取るようにしてもよいし、これとは別に車室内に設置したカメラなどによって検出することも可能である。また、シートの取付装備の情報だけでなく、例えば車室が車椅子を搭載可能なレイアウトになっているかどうかなど、その自動車に固有の情報も参照することが望ましい。
続いて、ステップS6では、前記ステップS4,S5にて取得した情報に基づいて、乗員のための最適なシートアレンジ(シート位置)を決定する。この最適シートアレンジは、乗員が被介助者であるか介助不要者であるかによって大きく異なり、介助不要者に対しては、主にその体格や体型に対応した快適なシートポジションを提供することを目的とする一方、被介助者に対しては、車室への乗り降りがしやすくなる(或いは乗り降りを介助しやすくなる)ようなシートアレンジを主目的とする。
この実施形態では、前記のように携行物の情報に車室の情報を加味して、まず乗員の身体的特徴を予め設定されている類型(大柄か小柄か、被介助者か介助不要者か、等々)の中から選択し、それからこの類型毎に予め設定されているシートアレンジを採用する。
より具体的には、例えば、乗員の携行物に被介助者と判定するためのものが何も含まれておらず、また、シート2〜5上にもチャイルドシートや乗降補助具などが何も装着されていなければ、乗員は介助不要者であると判定する。そして、例えば乗員の衣服のサイズに基づいて大柄であると判定すればシートクッションを後ろに移動させ、小柄であると判定すれば前に移動させる。
一方、乗員が老眼鏡や杖を携行していて高齢の被介助者であると判定したときや、乗員がギブスをしていたり、裾の長いドレスや和服を着ていて、その動作が規制されると判定したきには、当該乗員の乗り降りがしやすいように、シートバックを略垂直状態に起こすとともに、後部シート4,5であれば、乗員が前部シート2,3のアシストグリップ2a,3aを掴めるようシートクッションを所定量、前に移動させる(図5の仮想線参照)。これらは乗員の着座後に、車室内に設けた操作ボタンなどの操作に応じて元に戻すことが好ましい。また、仮にアシストグリップ2a,3aがない自動車Vであれば、前部シート2,3との間の間隔を広げ足下を広くするために、後部シート4,5のシートクッションを後ろに下げるようにしてもよい。
また、例えば、シートクッションの上にベビーシートやチャイルドシート或いはターンクッションなどの乗降補助具が装着されている場合でも、携行物情報には、乳幼児や高齢者などの被介助者のものがなく、介助不要者のものだけであったり、或いは、それら被介助者のものと介助不要者のものとが両方、含まれていることもあるが、被介助者の携行物にICタグなどが付いていないケースもあるので、このときには乳幼児や高齢者など被介助者の乗り降りを介助不要者が介助していると考えられる。
そこで、乗員は被介助者であると判定して、シート上にベビーシートがあれば、乳児を後ろ向きに乗せると考えて、その乗せ降ろしがしやすいようにシートクッションを所定量、前に移動させる。一方、シート上にチャイルドシートがあれば、これに幼児が着座しやすいように足下を広げるために、シートクッションは後ろに下げるようにする。
以上のように設定した最適シートアレンジに対して、続くステップS7では現在のシートアレンジを判定する。この現在のシートアレンジが前記最適シートアレンジと同じであれば、シートアレンジの変更は不要であり、この場合は続くステップS8においてNOと判定して、後述のステップS14に進む一方、現在のシートアレンジが最適シートアレンジと異なっていれば、ステップS8において変更要(YES)と判定してステップS9に進む。このステップS9では、前記ステップS6における乗員の身体的特徴の判定結果から、乗員が被介助者であるか、それ以外の介助不要者であるか判別する。
そして、乗員が被介助者であると判別すれば(YES)、続くステップS10においてドアセンサ22からの信号によりドア7〜10が開いているかどうか判別し、ドアが閉じていれば(NO)、開くまで待ってからステップS12に進んで、シート2〜5のアクチュエータ19に駆動信号を出力して、前記最適シートアレンジとなるようにシート位置を変更するとともに、報知器26によりシートアレンジの変更動作について乗員に報知する。続いてステップS13においてドアが閉じられれば、制御を終了してリターンする。
つまり、この実施形態では、乗員が被介助者である場合、その乗り降りがしやすいように(或いは乗り降りを介助しやすいように)、シート2〜5に着座するよりも前にシート位置を変更すべく、ドア7〜10の開放を契機としてシートアレンジのための制御を行うようにしている。そして、そのために、乗員がドアから所定範囲内に接近して自動シートアレンジ装置Aの起動操作を行うと、これにより乗車を予測して直ちにICタグ情報などを読み込み、この情報に基づいて乗員の身体的特徴を判定する。
また、ドアが開いているときにのみシート位置の変更作動を行うことで、その作動状況を乗員やその介護者が目視にて確認することができ、安全性も高い。尚、作動状況に応じてシート位置の変更を中止できるように、シート近傍の所定箇所(例えばピラートリムなど)にキャンセルスイッチを設けてもよい。
一方、前記ステップS9において被介助者でないNOと判定して進んだステップS11では、着座センサ21からの信号に基づいて乗員の着座を検出した後、所定時間(例えば60〜120秒)内にそのシートの操作ボタン25が押されたかどうか判定して(所定操作あり?)、この操作があれば前記ステップS12に進み、前記と同様にシートアレンジの変更動作及び報知を行う一方、所定時間が経過しても操作ボタン25が押されなければ、ステップS14に進んで報知器26を作動させ、シートアレンジを行わない(非動作)ことを報知した後に、前記ステップS13に進む。
すなわち、乗員が介助不要者であれば、シート2〜5に着座するよりも前にシート位置を変更する必要はないので、乗員を立ったまま待たせることがないように、着座検出後にシートアレンジを行うようにしている。しかも、その際に余計なシートアレンジが行われないように、乗員により操作ボタン25が押されてシートアレンジが許容された後に限って、シート位置を変更するようにしている。
尚、そのように乗員の判断でシートアレンジが許容されたときでも、自動車Vの走行中はシートアレンジを禁止することが好ましい。また、前記ステップS12におけるシート位置の変更動作速度は、乗員が被介助者である場合には介助不要者の場合と比べて遅くすることが好ましい。これは安全を十分に確認できるようにするためである。さらに、前記ステップS14においてはシートアレンジを行わないことを報知するだけでなく、その理由も報知するようにしてもよい。
前記図3に示すフローにおいて、ステップS3〜S6の制御手順が、乗員の乗車を予測して車外向リーダ装置24により読み取った携行物情報に基づき、これに車室の情報を加味して乗員の身体的特徴を判定する第1判定手段20aを構成している。この判定手段20aは、乗員が、車室への乗降時に介助することが望ましい所定の被介助者であるか、或いはそれ以外の介助不要者であるかを判定可能なものであって、この実施形態では、携行物情報に前記被介助者及び介助不要者の双方にそれぞれ対応するものが含まれているときには、乗員が被介助者であると判定するようになっている。
また、前記フローのステップS6〜S12の制御手順が、前記第1判定手段20aにより判定された乗員の身体的特徴に基づいて乗員用の最適シートアレンジを決定し、これにより各シート2〜5のシート位置を自動で調整するとともに、そのシート位置の調整について乗員に報知するための制御を行う乗員用シート制御手段20bを構成している。この制御手段20bは、乗員が介助不要者であれば、着座センサ21による乗員の着座検出後であって且つ操作ボタン25が押された後にシートアレンジなどの制御を行う一方、乗員が被介助者であれば、シート2〜5に着座するよりも前に制御を行うようになっている。
次に、自動車Vに乗員が乗車する際の自動シートアレンジ装置Aの一連の作動を、乗員が被介助者の場合と介助不要者の場合とに分けて図4のタイムチャートにより説明すると、まず、時刻t1に自動シートアレンジ装置Aの起動を選択する操作が行われて(図3のフローのステップS3に対応する。以下、同様)、車載機23からコントローラ20に起動操作信号が入力すると、これに応じて携行物情報とシートに関する取付装備情報とが読み込まれて(ステップS4,S5)情報読取信号が入力し、その後、直ちに最適シートレイアウトの設定などが行われる(ステップS6〜S9)。
そして、乗員が被介助者であれば、時刻t2にドア7〜10のいずれかが開かれてドアセンサ信号が入力すると(ステップS10)、その開かれたドア7〜10に隣接するシート2〜5のアクチュエータ19に駆動信号が出力されて、シート位置が変更されるとともに、報知器26により報知が行われる。例えば、高齢の被介助者が後部シート5に乗り込むときには、図5に仮想線で示すようにシートバックが起こされて、シートクッションが前進する。これにより、後部シート5全体がドア開口部D内に現れ、乗員は、前部シート3のアシストグリップ3aを掴んで、容易に後部シート5に腰を下ろせるようになる。そうして、シート位置の変更が時刻t3に終了した後、時刻t5にドア7〜10が閉じられると(ステップS13)、制御終了となる。
尚、仮に乗員がドア7〜10を開いた後に自動シートアレンジ装置Aの起動操作を行った場合には、図4に破線で示すように、情報の読み込みが終わった時点で既にドア7〜10が開いているので、直ちにシート2〜5のアクチュエータ19に駆動信号が出力されて、シートアレンジが行われることになる。
一方、乗員が介助不要者であれば、前記のように携行物やシートの取付装備の情報に基づいて最適シートレイアウトが設定された後、時刻t4に乗員がシート2〜5のいずれかに着座して、着座センサ信号が入力すると、それから所定時間のタイマカウントが行われる。この所定時間が経過する前の時刻t6にそのシート2〜5の操作ボタン25が操作されて、操作信号が入力すると(ステップS11)、そのシート2〜5のアクチュエータ19に駆動信号が出力されて、シート位置が変更されるとともに、報知器26により報知が行われる。そして、時刻t7にシート位置の変更が終了すれば、この時点で既にドア7〜10が閉じられているので(ステップS13)、制御終了となる。
こうして、この実施形態における乗員用シートアレンジ制御によれば、携行物の情報に基づいて乗員の身体的特徴を判定し、この判定結果に基づいて決定した適切なシート位置になるように自動でシート位置を調整することで、予め好みを設定した乗員でなくでも適切なポジションを得ることができるし、乗員が被介助者の場合には乗り降りのしやすい適切なシート位置とすることができる。
(荷物の積載のためのシートアレンジ)
次に、荷物の積載のための自動シートアレンジの手順を主に図6及び図7のフローチャートに基づいて具体的に説明する。尚、このフローは、前記図3に示す乗員用シートアレンジのフローと並行してコントローラ20により実行される。
まず、図6に示すスタート後のステップT1では、前記図3のフローのステップS1と同様に制御のためのデータを入力し、続くステップT2では、同ステップS3と同様に自動シートアレンジ装置Aの起動操作があったかどうか判別する。そして、起動操作が行われるまではステップT1に戻る一方、起動操作が行われてYESと判別すれば、ステップT3に進む(この際、起動確認ランプを点灯させるようにしてもよい)。
ステップT3では、乗員が自動車Vの荷室6に乗せようとしている荷物(以下、予載荷物ともいう)のICタグから荷物情報を読み込むために、バックドア11の車外向リーダ装置24を所定時間、作動させる。このように、起動操作に応じて乗員による荷物の積み込みを予測して車外向リーダ装置24を作動させることで、予載荷物の荷物情報を適切なタイミングで確実に行える。尚、そのように起動操作信号の入力に応じて行う他に、例えばバックドア11がアンロックされたときから所定時間、リーダ装置24を作動させるようにしてもよいし、バックドア11が開かれたときから所定時間、作動させるようにしてもよい。
また、読み取った荷物情報の全てをメモリするのではなく、自動車Vへの積載性を判定するのに適した主要な荷物を予め設定しておき、この荷物(例えば旅行鞄や家具、家電製品など、通常の荷室容積の1/4以上を占めるような比較的大きな荷物や例えば10kg以上の比較的重い荷物など)の情報のみをメモリして、判定に不適な小物(アクセサリ、時計、文具など)の情報はメモリしないのが好ましい。こうすれば、車両への積載性に影響の大きな荷物についての荷物情報のみに基づいて、正確な判定を行えるからである。
或いは、読み取った荷物情報の中に荷物の外形の情報と、この荷物を収納可能な収納物の外形の情報とが含まれている場合、その荷物の外形の情報はメモリせず、収納物の外形の情報のみをメモリするのが好ましい。すなわち、ICタグのような記録媒体は、物品だけでなくその包装用の袋や梱包用の箱にも別に取り付けられることがあるが、例えばテレビとその梱包箱の両方の荷物情報が読み取られた場合には、テレビが箱に梱包されている状態であると判断することで、荷物の積載性について正確に判定することができるからである。
続いて、ステップT4では、車内に既に積載されている荷物(既載荷物)や各シート2〜5上の物品のICタグから情報を読み込むために、車内向リーダ装置24を所定時間、作動させて、その情報をメモリする。こうして読み取った物品の情報に基づいて、その物品が既載荷物なのか、チャイルドシートのようにシート2〜5に装着されたものなのかを認識することができる。尚、前記予載荷物情報と同様に、読み取った情報の全てをメモリするのではなく、既載荷物についても自動車Vへの積載性を判定するのに適した前記主要な荷物の情報のみをメモリすればよい。
続いて、ステップT5では、前記既載荷物の総重量が所定値以上か(例えば20kg以上か)どうか、或いはその既載荷物の外形寸法が所定値以上か(例えば荷物の高さが室内高の9割以上か)どうか判別する。そして、いずれかが所定値以上でYESであれば、既載荷物がかなり大きいか重いものであってシート2〜5の動作に伴い荷崩れが起きると、これによる不具合が大きいと判断し、後述する図7のステップT15へ進んで自動シートアレンジは行わないようにする一方、NOであればステップT6に進む。
ステップT6では、アクチュエータ19の動作履歴などから現シートアレンジを確認し、それから荷室6の直前に位置するシート2〜5の状況を認識する。すなわち、例えば各シート2〜5の着座センサ21からの信号と、前記ステップT4にて車内向リーダ装置24により読み取ったICタグの情報と、メモリに保存されている前回走行中の乗員の着座状況や予め登録されている装備品などの情報とに基づいて、荷室6直前のシート2〜5に現在、乗員が着座しているか、ベビーシート(乳児用シート)やチャイルドシート(幼児用シート、子供用シート)、或いはターンクッション等の乗降補助具が装着されているか、停車前の前回の走行中に乗員が着座していたかなど、荷物用のシートアレンジを抑制する要因となるものを判定する。
前記ステップT6に続くステップT7では、前記ステップT3,T4,T6にて読み込んだ各種の情報に基づいて、荷物の積載のために最適なシートアレンジを決定する。例えば、まず、前記ステップT3にて読み込んだ予載荷物の情報に基づいて、それらを所定の手順で積載したときの荷物全体の外形寸法及び重量を当該荷物の積載性に関与する属性として判定し、これにステップT4にて読み込んだ既載荷物の外形寸法及び重量を加味して、両者を合わせた積荷全体の外形寸法や重量を判定する。尚、前記所定の手順というのは、相対的に大きなものや重いものを下にするという当たり前の手順であり、ステップT6では、このような手順での荷物の積載を模擬するようにした周知のソフトウェアプログラムを利用することができる。
そして、そうして求めた積荷全体の外形寸法や重量などに基づき、その積荷全体の重量が自動車Vの最大積載量などに対応する所定値を越えないことを前提として、基本的にはその積荷全体を収容可能な荷室スペースが形成されるように、従来周知のシミュレーション(例えば特許文献2に開示されるようなもの)によってシートアレンジの概略を決定する。このように既載荷物も考慮して荷積みのシミュレーションを行うことで、積荷全体を残さず積載可能なシートアレンジを概ね特定することができる。
それから、前記荷積みのシミュレーションにより仮決定したシートアレンジを基礎として、前記荷室6直前のシート2〜5における乗員の着座状況を加味し、シート位置の変更を抑制すべき何らかの要因(アレンジ抑制要因)があるシート2〜5については、これをできるだけ動かさずに済むようにシートアレンジを決定する。すなわち、詳しくは後述するが、例えば、第1に現在、乗員が着座していること、第2にベビーシート、チャイルドシートなどが装着されていること、第3に前回の走行中に乗員が着座していたこと、の順に優先順位を付けて、その優先順位の高いものほど、シート位置の変化が小さくなるようにシートアレンジを決定する。
ここで、前記の優先順位は、実際に乗員が着座する確率の高いシートほどアレンジを強く抑制するとともに、健常者よりも被介助者のためのスペースを確保することを優先したものである。また、シート位置の変化が小さくなるように自動シートアレンジを抑制するというのは、例えばシート位置の調整量を相対的に小さくしたり、調整速度を相対的に低くしたりするだけでなく、シート位置の調整をしないことも含む。
前記ステップT7に続いて、図7のステップT8では、前記のように決定した荷物用の最適シートアレンジとステップT6で確認した現在のシートアレンジとを比較して、自動シートアレンジを行うかどうか判別し、シートアレンジが不可能か又は不要でNOであれば、後述のステップT15に進む一方、シートアレンジが可能で且つ必要であれば、YESと判別してステップT9に進み、今度はドアセンサ22からの信号によりバックドア11が開いているかどうか判別する。そして、ドア閉状態でNOであれば開くまで待つ一方、ドア開状態であればステップT10に進む。
ステップT10では、前記最適シートアレンジとするために位置を変更するシート2〜5にアレンジ抑制要因がないかどうか判別し、何らかの要因があってNOであれば、後述のステップT13に進む一方、シートアレンジを抑制する要因がなければ、YESと判定してステップT11に進む。そして、シート2〜5のアクチュエータ19に駆動信号を出力して、前記最適シートアレンジとなるようにシート位置を変更するとともに、報知器26によりシートアレンジの変更動作について乗員に報知する。そしてステップT12においてドアが閉じられれば、制御を終了してリターンする。
すなわち、荷物の積載のためにシートアレンジを行うことが必要であって、且つそれを抑制する必要がないときには、バックドア11が開かれていることを条件として、即ち荷物を積み込もうとしている乗員の見ている前で、自動でシートアレンジを行う。このように自動で適切なシートアレンジが行われるので、乗員は自分でシートを動かす必要がなく、また、目の前でシートの作動状況を確認できる。
しかも、そうして目の前でシートの作動状況を確認できることに加えて、そのシートアレンジの仕方について例えば音声ガイドなどの報知があるので、乗員はシートの動作に不測の不具合がないことを容易に確認でき、極めて利便性が高く、また安全性も高い。尚、作動状況に応じてシートアレンジを中止できるように、バックドア11の開口付近の例えばピラートリムなどにキャンセルスイッチを設けておくこともできる。
これに対し、前記ステップT10において何らかのアレンジ抑制要因があると判定して進んだステップT13では、前記の最適シートレイアウトを報知器26により所定時間、乗員に報知し、その所定時間(例えば60〜120秒)が経過するまでの間に操作ボタン25が押されるか、或いは、例えばキーレスエントリシステムのリモコンの解錠ボタンが所定時間以上、続けて押されるなどの所定の操作が行われたときに、コントローラ20に入力する操作信号の入力に応じてステップT14においてYESと判別し、前記ステップT11,T12に進んで、前記と同様に自動シートアレンジを行う。
すなわち、何らかのアレンジ抑制要因があるときには、先にシート位置の調整内容を報知し、これを乗員が確認してシートアレンジを許容した場合に限って、自動シートアレンジを行うようにする。こうすることで、万一、間違って望ましくないシート位置の変更が行われること(例えば乗員が着座予定であったり、チャイルドシートが装着されているシートが折り畳まれることなど)も防止することができる。また、そのようにアレンジ抑制要因のある自動シートアレンジを行うときには、アレンジ抑制要因のないときに比べて、シート位置の変化が相対的に小さくなるようにする(後述)。
一方、前記所定時間内に前記のような操作が行われなければ、乗員が自動シートアレンジを行う必要がないと判断したので、前記ステップT14においてNOと判別して、ステップT15に進む。このステップT15では報知器26を作動させ、シートアレンジを行わない(非動作)ことを報知した後に前記ステップT12に進み、ドアが閉じられればリターンする。尚、前記ステップT15においてシートアレンジを行わないことを報知するだけでなく、その理由も報知するようにしてもよい。
すなわち、例えば、既載荷物が所定以上に大きいか重いものであるときや(ステップT5にてYES)、如何にシート位置を変更しても全部の荷物を積載できないか、その反対に荷物が小さくてシート位置を変更しなくても積載できるとき(ステップT8にてNO)、さらに乗員による所定操作が行われなかったときには(ステップT14にてNO)、自動シートアレンジは行わない。
そのように既載荷物の外形寸法や重量が大きいときに自動シートアレンジを行わないようにすることで、荷崩れによる荷物の破損など大きな不具合の発生を予防することができる。この際、一律に自動シートアレンジを禁止するのではなく、荷物の状況に応じてシートアレンジを抑制するようにしてもよい。また、前記のように、乗員による所定操作が行われなかったときに自動シートアレンジを行わないようにすることで、乗員の(シートアレンジ不要という)意志を反映した適切な制御が行える。
前記図6に示すフローのステップT2〜T7の制御手順が、乗員による荷物の積み込みを予測してバックドア11の車外向リーダ装置24により予載荷物のICタグから読み取った荷物情報に基づき、その予載荷物の積載性に関与する外形寸法や重量などの属性を判定する第2判定手段20cを構成している。
また、前記ステップT7と図7に示すフローのステップT8〜T15が、前記第2判定手段20cにより判定された予載荷物の外形寸法や重量などに基づき、これに既載荷物や乗員の着座状況などを加味して荷物用の最適シートアレンジを決定し、これにより各シート2〜5のシート位置を自動で調整するとともに、そのシート位置の調整について乗員に報知するための制御を行う荷物用シート制御手段20dを構成している。
次に、乗員が自動車Vに荷物を積み込む際の自動シートアレンジ装置Aの一連の作動を、アレンジ抑制要因のない場合とある場合とに分けて、図8のタイムチャートに基づき、図9を参照して具体的に説明する。
まず、図8のタイムチャートにおいて時刻t1に自動シートアレンジ装置Aの起動を選択する操作が行われて(図6のフローのステップT2に対応する。以下、同様)、車載機23からコントローラ20に起動操作信号が入力すると、該コントローラ20は車外向及び車内向リーダ装置24を作動させて、乗員が積み込もうとしている予載荷物の情報と荷室6の既載荷物や車室の物品の情報とをそれぞれ読み込ませる(ステップT3,T4)。これにより、車外向及び車内向リーダ装置24からそれぞれコントローラ20へ情報読込信号が入力する。
そうして読み込んだ情報に基づいて、予載荷物の積載性の判定や既載荷物の認識、さらには荷室6直前のシート2〜5の着座状況の認識などが行われて(ステップT6)、荷物用の最適シートレイアウトが決定される(ステップT7)。すなわち、例えば図9(a)に示すように、丸めた絨毯などの長大な荷物Lを載せるときには、左側の前部シート3及び左側の後部シート5のシートバックを前に倒し、それらのシートバック背面上に跨るようにして、荷物L(仮想線で示す)を載せるようにする。また、同図(b)に示すように外形寸法の大きな荷物Lを載せるときには、後部シート4,5を前進させたり、ダブルフォールディングさせたりして、荷室スペースを拡大する。
さらに、同図(c),(d)などに示すように、積み込もうとする予載荷物の他に既載荷物があれば、その両方を収容できるように荷室スペースを拡大する必要があり、また、荷室6直前に位置する後部シート4,5のアレンジは、乗員の着座状況を考慮して行わなくてはならない。すなわち、例えば同図(c)のように右側の後部シート4にチャイルドシートCが装着されていて、ここに子供が座ると推定される一方、左側の後部シート5には既に乗員Mが着座しているときには、乗員Mの着座している左側シート5の作動は禁止する一方、チャイルドシートCが装着されている右側シート4については、シートバックを前に倒すことは禁止するものの、シートクッションは前進させ、これにより荷室スペースを拡大する。
こうして、図示の如く、大きな鞄などの袋物の既載荷物L1の後ろにさらに大きな箱入りの家電製品等の荷物L2を積載することができる。しかも、乗員Mが現に着座しているシート5は動かさないことで、この乗員Mのためのスペースを確保し、さらにシート5の予期せぬ作動に伴う不快感を緩和することができる。また、チャイルドシートCの装着されているシート4についてもシートバックの前倒しを禁止することで、乗員のスペースを確保することができる。
また、同図(d)のように右側シート4にチャイルドシートCが装着される一方、左側シート5には、前回走行中に乗員が着座しており、従って再び乗員が着座する可能性が高いと推定されるとき(図中?マークで示す)にも、これら両方のシートアレンジを抑制する。但し、今度は前回、乗員が着座していた左側シート5の作動よりもチャイルドシート装着の右側シート4の作動を強く抑制する。具体的には、いずれもシートバックの前倒しは禁止するとともに、右側シート4の前進移動量を左側シート5よりも小さくすればよい。
そうすることで、前記図(c)の場合と同様に大きな袋物の既載荷物L1と大きな箱入りの荷物L2とを両方共に積載することができる。また、チャイルドシート装着の右側シート4の前進移動量を相対的に小さくすることで、被介助者である乗員のためのスペースを優先的に確保して、その乗り降りに介助が必要な場合でも十分な広さが得られるようになる。
前記図9(a),(b)の例のように、乗員の着座状況を考慮してもシートアレンジの抑制要因がない場合は、図8のタイムチャートの上側に示すように、時刻t2にバックドア11が開かれてドアセンサ信号が入力すると(ステップT9)、直ちに各シート2〜5のアクチュエータ19に駆動信号が出力されて、シート位置が変更されるとともに、このシート位置の変更について報知器26により報知が行われる。そうして、シート位置の変更が時刻t4に終了した後に、乗員により荷物が積み込まれて、その後、時刻t6にバックドア11が閉じられると(ステップT12)、制御終了となる。
尚、仮に乗員がバックドア11を開いた後に自動シートアレンジ装置Aの起動操作を行った場合には、図8において破線で示すように、情報の読み込みが終わった時点で既にバックドア11が開いているので、直ちにシート2〜5のアクチュエータ19に駆動信号が出力されて、シートアレンジが行われることになる。
一方、前記図9(c),(d)の例のように、シートアレンジの抑制要因がある場合は、図8のタイムチャートの下側に示すように、時刻t2にバックドア11が開かれてドアセンサ信号が入力すると(ステップT9)、報知のみが行われるとともに(ステップT13)所定時間のタイマカウントが行われ、この所定時間が経過する前の時刻t3に操作ボタン25の操作などが行われて、コントローラ20に操作信号が入力すると(ステップT14)、シート2〜5のアクチュエータ19に駆動信号が出力されて、シート位置が変更される。そして、時刻t5にシート位置の変更が終了した後に乗員により荷物が積み込まれて、その後、バックドア11が閉じられれば(時刻t6)、制御終了となる。
こうして、この実施形態における荷物用シートアレンジ制御によれば、乗員により積み込まれる荷物のICタグなどから得られる情報によって該荷物の大きさや重さなどを判定し、これに基づいて決定した適切なシートアレンジになるように自動でシート位置を調整することで、荷物の積載に適したシートアレンジを容易且つ確実に実現できる。
(シートアレンジの協調制御)
上述の如く、乗員の身体的特徴に対応した自動シートアレンジと、荷物の積載スペースを確保するための自動シートアレンジとを、それぞれ独立して行うようにした場合、両者の要求は必ずしも一致せず、相反することも多いので、同じシート2〜5について2つの制御が干渉したり、或いは、それぞれシート位置の変更される別のシート2〜5同士が物理的に干渉(衝突)したりする虞れがあった。
これに対し、この実施形態では、前記のような不具合の発生を防止するために、前記乗員のための自動シートアレンジと荷物のための自動シートアレンジとが同時に行われることを抑制するようにしている。すなわち、図10のフローに一例を示すように、スタート後のステップU1において、上述した乗員のための自動シートアレンジが行われているかどうか判別する(乗員用シートアレンジ動作中?)。これは、コントローラ20の内部で例えばフラグの状態を参照することによって判別することもできるし、各シート2〜5のアクチュエータ19の作動状態から判別することもできる。
そして、乗員用の自動シートアレンジが行われておらず、NOと判別すれば後述のステップU4に進む一方、乗員用の自動シートアレンジが行われていれば(YESと判別)、ステップU2に進んで、今度は上述した荷物のための自動シートアレンジが開始されるかどうか判別する(荷物用シートアレンジ開始?)。これは、例えば、前記図7のフローのステップT9においてバックドア11の開作動を検出して、ステップT10〜T15に進むときにYESと判別し、そうでなければNOと判別する。
そうしてNOと判別すればリターンする一方、YESと判別すれば、すなわち、コントローラ20の荷物用シート制御手段20dによる荷物用シートアレンジが開始されると判別すれば、ステップU3に進んで、その荷物用シートアレンジ、即ち図7のフローのステップT10〜T15における制御を抑制し、しかる後にリターンする。
つまり、前記乗員用シートアレンジと荷物用シートアレンジとのうち、先に乗員用シートアレンジが実行されていれば、後から開始される荷物用シートアレンジは抑制するようにしている。尚、具体的な抑制の仕方については後述する。
一方、前記ステップU1において乗員用のシートアレンジが行われていない(NO)と判別して進んだステップU4では、今度は、前記ステップU1の乗員用シートアレンジの場合と同様にして、前記荷物用のシートアレンジが行われているかどうか判別する。そして、荷物用シートアレンジも行われていない(NO)と判別すればリターンする一方、荷物用シートアレンジが行われている(YES)と判別すれば、ステップU5に進んで、今度は前記乗員用シートアレンジが開始されるかどうか判別する(乗員用シートアレンジ開始?)。
この判別は、例えば、前記図3のフローのステップS10においていずれかの乗降用ドア7〜10の開作動を検出したか、或いは同ステップS11において乗員着座後の所定操作を検出して、ステップS12〜S14に進むときにYESと判別し、そうでなければNOと判別する。そうしてNOと判別すればリターンする一方、YESと判別すれば、すなわち、コントローラ20の乗員用シート制御手段20bによる乗員用シートアレンジが開始されると判別すれば、ステップU6に進んで、その乗員用シートアレンジ、即ち図3のフローのステップS12〜S14における制御を抑制して、しかる後にリターンする。
つまり、前記乗員用シートアレンジと荷物用シートアレンジとのうち、先に荷物用シートアレンジが実行されていれば、後から開始される乗員用シートアレンジは抑制するようにしている。ここで、前記制御の抑制というのは、シート位置の調整に関する制御を禁止することを含むが、それだけではなくて、例えばシート位置の調整量を低下させたり、その調整速度を低下させたりしてもよいし、或いは所定の時間、遅延させるようにすることもできる。
具体的には、例えば、図11(a)に模式的に示すように、先にバックドア11が開かれて、大きな荷物Lを積み込むために後部シート4,5をそれぞれ前進させるシートアレンジが行われているときに、左側のフロントドア8が開かれて、乗員が乗り込もうとすれば、その乗員のための左側前部シート3の自動シートアレンジを抑制する。但し、図の例では、左側前部シート3は荷室6と隣接しておらず、荷物Lを荷室6に積み込むためのシートアレンジは後部シート4,5について行われており、前部シート2,3については行われないから、いずれのシート2〜5においても直接、制御干渉が起きることはない。
そこで、この場合には、後から開始される左側前部シート3についての乗員用シートアレンジが、既に行われている後部シート4,5についての荷物用シートアレンジと同時に行われることを許容し、その左側前部シート3のシート位置の調整量乃至調整速度を低下させるか、或いは、制御の開始を遅延させる。こうすることで、乗員用及び荷物用の双方のシートアレンジが同時に行われて利便性が向上するとともに、異なるシート同士の干渉(衝突)は抑制することができる。尚、左側前部シート3のみならず、後部シート4,5についてもシート位置の調整量乃至調整速度を低下させるようにしてもよい。
また、同図(b)に示すが、前記と同様に先にバックドア11が開かれて、荷物Lの積み込みのために後部シート4,5を前進させるときに、左側のリヤドア10が開かれて、乗員が乗り込もうとすれば、その乗員のための左側後部シート5の自動シートアレンジは禁止する。この例では、左側後部シート5が荷室6と隣接しており、このシート5に対しては荷物Lの積み込みのためのシートアレンジと乗員のためのシートアレンジとが双方共に行われることになるので、後から開始される乗員のためのシートアレンジを禁止するすることで、制御干渉を確実に防止するようにしたものである。
尚、そのように一方のシートアレンジを一律に禁止するのではなく、状況に応じて、シート位置の調整量乃至調整速度を低下させたり、或いは、制御の開始を遅延させたりするだけでもよい。例えば荷物側の要求により左側後部シート5を前方へ移動させるとともに、乗員側の要求も左側後部シート5を前方へ移動させるという場合には、後からの乗員用シートアレンジも許容することができる。また、反対に制御干渉の虞れがある場合には、一律に両方のシートアレンジを禁止するようにすることもできる。
こうして、乗員用及び荷物用の2つの自動シートアレンジのうち、先に開始された一方のシートアレンジの実行中は、他方のシートアレンジを抑制するようにしたので、既に実行されているシートアレンジの動作が途中で止まったり、或いは途中で遅くなったりすることがなく、従って乗員に違和感を覚えさせることなく、他方のシートアレンジとの間での干渉などの不具合を防止することができる。
前記図10に示す協調制御のフローは、図3や図6,7にそれぞれ示す乗員用及び荷物用シートアレンジの制御フローと並行してコントローラ20により実行されるものであり、このフロー全体が、乗員用シート制御手段20b及び荷物用シート制御手段20dの制御が同時に行われることを抑制する抑制手段20eを構成している。この抑制手段20eは、前記乗員用シート制御手段20bと荷物用シート制御手段20dとのうち、先に開始した一方の制御手段による制御(シートアレンジ)の実行中、他方の制御手段による制御(シートアレンジ)を抑制するようになっている。
尚、乗員用及び荷物用シートアレンジの協調のさせ方は、上述のものに限らず、例えば荷物用シートアレンジを優先的に抑制する、即ち、基本的に乗員用シートアレンジを優先して実行するようにしてもよい。このためには、例えば前記図10のフローのステップU6において、荷物用シートアレンジ制御を抑制するようにすればよく、こうすれば、いずれのシートアレンジが先に開始されたかに拘わらず、常に乗員のための自動シートアレンジが優先的に行われることになるので、特に乗員が被介助者である場合に有効である。
反対に、例えば前記図10のフローのステップU3において乗員用シートアレンジ制御を抑制するようにすれば、乗員用シートアレンジを優先的に抑制することもできる。こうすれば、基本的に荷物用シートアレンジが優先して実行されるようになるので、大きな荷物を積み込むような場合に有効である。
すなわち、例えば図9(a)を参照して先に説明したように、丸めた絨毯などの長大な荷物Lは、前倒しにした左側の前部シート3及び後部シート5のシートバック背面上に跨るようにして載せるので、この荷物Lを積み込むための自動シートアレンジとしては、前記左側の前部シート3及び後部シート5のシートバックをそれぞれ自動で前倒しにすることが好ましい。
ところが、一般的に、そのような長い荷物Lを積み込む場合には、この荷物Lを所持した乗員が自動車Vのバックドア11を開いて、荷室6に後側から荷物Lを押し込むだけでなく、例えば図11(c)に示すように左側のフロントドア8を開いて、別の乗員が車室に身を乗り入れて、荷物Lを前側から引き込むようにして、積み込みを手伝うことが多いと考えられる。
その場合、前記別の乗員は、左側のフロントドア8を開いて上半身を車室に乗り入れてはいても、左側前部シート3に着座するわけではないので、このシート3において乗員用シートアレンジを行う必要はない。そればかりか、乗員用シートアレンジを行おうとすると、前記荷物Lの積み込みのためにシートバックを前倒しするという荷物用シートアレンジとは相反するものにならざるを得ない。
斯かる状況を想定して、前記の如く基本的に荷物用シートアレンジを優先して実行するようにすれば、前記図11(c)に示すように左側のフロントドア8が開かれていても、左側前部シート3についての乗員用シートアレンジは抑制されて(禁止が好ましい)、優先的に行われる荷物用シートアレンジによって該左側前部シート3のシートバックは前倒しされたままになるから、その背面上に容易に荷物Lを載せることができる。
したがって、この実施形態に係る自動シートアレンジ装置Aによれば、まず、乗員のためのシートアレンジとして、携行物のICタグなどから得られる情報に基づいて乗員の身体的特徴を自動判定し、この判定結果に基づいて決定した適切シートアレンジになるように、アクチュエータ19を作動させて、シート位置を自動調整するようにしたので、予め好みを設定した乗員でなくでも、その体格や服装などに応じた適切なポジションを極めて容易に得ることができる。
また、乗員が被介助者である場合には、乗降用のドア7〜10が開かれるのと同時にシートアレンジを行うことで、被介助者がシート2〜5に着座する前にシートの位置を変更して、乗り降りがしやすい(或いはその介助がしやすい)ようにすることができる。しかも、そのようにドア7〜10が開いているときにシートアレンジを行うことで、シート位置の変更作動を乗員や介助者が目視にて確認することができ、さらに、その変更作動についての報知が行われるので、利便性だけでなく安全性も極めて高い。
一方、荷物の積載のためのシートアレンジとして、その荷物のICタグなどから得られる情報に基づいて、その積載性に関与する外形寸法や重量などの属性を自動的に判定し、主にこの判定結果に基づいて最適なシートアレンジを決定するようにしたので、乗員は、荷物の情報を自ら入力する煩わしさや入力ミスから開放されるとともに、そうして決定した最適なシートアレンジになるようにアクチュエータ19が作動して、自動でシートアレンジが行われることで、乗員が自らシートを動かす必要がなく、極めて利便性が高い。
しかも、前記荷物の積載のための最適シートアレンジの決定に際して、乗員により積み込まれる予載荷物の情報に基づくのみならず、既に車室乃至荷室に積載されている既載荷物の情報や荷室6の直前に位置するシート2〜5の着座状況も加味するようにしているので、全ての荷物を積載可能とし且つ乗員の着座スペースも確保する高次元の最適シートアレンジを実現することができる。
その上さらに、この実施形態では、前記乗員のためのシートアレンジと荷物の積載のためのシートアレンジとが同時に行われようとするときに、状況に応じて少なくとも一方のシートアレンジのための制御を抑制することで、一般的に相反する要求を有することの多い2つの制御が同時に行われて、同一のシート2〜5において制御干渉を生じたり、或いは異なるシート2〜5同士が干渉(衝突)したりすることを防止できる。
(他の実施形態)
尚、本発明の構成は、上述した実施形態ものに限定されることなく、その他の種々の構成をも包含するものである。すなわち、前記実施形態の乗員用シートアレンジでは、図3のフローのステップS4〜S6に示すように、乗員の身体的特徴を、ICタグなどから読み取った携行物情報だけでなく、チャイルドシートなど車室に関する情報も加味して判定するようにしているが、これに限らず、携行物情報だけで判定するようにしてもよい。
また、同フローのステップS9〜S11に示すように、乗員が被介助者か介助不要者かでシートアレンジを行う時期を異ならせているが、これに限るものではなく、例えば乗員の身体的特徴によらず、ドア7〜10の開放を契機としてシートアレンジを行うようにしてもよい。こうすると、乗員が介助不要者であってもシート2〜5に着座する前にシート位置が変更されることになる。
また、前記乗員用シートアレンジにおいて、乗員が介助不要者のときはシートアレンジなどを行わず、被介助者のときにのみ行うようにしてもよいし、その反対に、乗員が介助不要者のときにのみ、シートアレンジなどを行うようにすることもできる。
また、前記実施形態では、乗員の携行物に関する情報が記録されている記録手段として、ICタグなどのように携行物に直接、又は間接的に取り付けられているものを用いており、これに記録されている情報をリーダ装置24により非接触で読み取るようにしているが、これに限らず、記録手段は、例えばICカードのように個人情報が記録された読み書き可能な記録媒体であってもよい。
一方、荷物情報が記録されている記録手段としては、前記ICカードなどは含まず、前記実施形態のICタグなどのように荷物(物品)に直接、又は間接的に取り付けられているものに限るが、このICタグなどから荷物情報を読み取る第2読取装置は、前記実施形態のように車両本体に配設した車外向リーダ装置24に限定されない。例えば、リーダ装置24をキーレスエントリシステムのリモコンなどの車両用携行品に配設しておき、これがICタグの所定距離(例えば数cm〜十数cmくらい)以内に接近した状態で荷物情報を読み取るように構成することもできる。こうすれば、乗員が意図的に読み取らせた荷物情報のみに基づいて、荷物の積載性を適切に判定できるようになる。
また、前記実施形態の荷物用シートアレンジでは、荷物の積載性に関与する属性として、複数の予載荷物の外形寸法や重量を判定するようにしているが、これに限らず、例えば、さらに荷物の柔軟性や壊れやすさなども判定するのが好ましく、荷物が生鮮食品などの場合には、熱い物と冷たい物とは離して積載するのが好ましいので、このような荷物の温度状態なども含めて判定を行い、この判定結果に基づいて最適シートアレンジを決定するようにしてもよい。
また、前記荷物用シートアレンジでは、車内向リーダ装置24によって読み込んだICタグ情報に基づいて、既載荷物や乗員の着座状況に関連するシート2〜6上の装備を認識するようにしているが、これに限らず、例えば車外向リーダ装置24による読み込み結果を利用して、既載荷物を認識することも可能である。
すなわち例えば、前記車外向リーダ装置24によって予載荷物のICタグなどから荷物情報を読み取ってメモリするだけでなく、反対に室乃至荷室から降ろされる荷物(降車荷物)の荷物情報も読み取って、この降車荷物の情報をメモリから消去するようにし、こうして消去した後にメモリされている荷物情報を既載荷物のものとして認識するようにすればよい。
さらに、前記実施形態では、前記乗員用及び荷物用シートアレンジの両方で、シート位置の自動調整とそれについての報知との両方を行うようにしているが、これに限らず、例えばいずれか一方、或いは両方のシートアレンジのときに、報知はせずに、シート位置の自動調整だけを行うようにしてもよく、反対に、最適シートアレンジを乗員に報知するだけに留めることもできる。そのように報知のみを行うようにした場合、これを抑制するというのは、報知を行わないことを含むのは勿論であるが、結果としてシート位置の変化が小さくなるように報知の内容を変更する(抑制する)ことも含む。
さらにまた、前記実施形態では、各シート2〜5などに対応して操作ボタン25を配設し、これにより乗員などが自動シートアレンジを許容するかどうか決定できるようにしているが、これに限らず、例えばキーレスエントリシステムのリモコンに操作ボタンを配設してもよいし、或いは、そのリモコンの解錠ボタンやドアノブ付近のエントリボタンなどを通常の操作とは異なる態様で操作したときに、自動シートアレンジが許容されるようにしてもよい。
加えて、本発明は、図1に示す自動車VのようなRV車やハッチバック車などに限らず、4ドアのセダンや3ドアのコンパクトカーは勿論、オープンカーやトラック、バスなどにも適用可能である。セダンに適用する場合、第2読取装置としての車内向リーダ装置24をトランクルームに配設するとともに、車外向リーダ装置24をトランクリッドに対応して配設し、さらに該トランクリッドの開閉状態を検出するセンサ(前記実施形態のドアセンサ22に相当するもの)も設ける必要がある。
以上、説明したように、本発明は、乗員の身体的特徴を自動判定し、これに対応する乗員用シートアレンジを容易に行えるようにするとともに、乗員の所持する荷物の外形寸法や重量などを自動で判定し、これに対応する荷物用シートアレンジも容易に行えるようにしたものなので、自動車のシート装置に有用であり、特にシートアレンジの種類が豊富なRV車などに好適なものである。
本発明の実施形態に係るシート装置を搭載した車両の概略構成を示す図である。 自動シートアレンジ装置の構成を示す図である。 乗員用シートアレンジの制御手順を示すフローチャート図である。 乗員用シートアレンジの動作を示すタイムチャート図である。 乗員用シートアレンジの具体例を示す説明図である。 荷物用シートアレンジの前半の制御手順を示すフローチャート図である。 荷物用シートアレンジの後半の制御手順を示すフローチャート図である。 荷物用シートアレンジの動作を示すタイムチャート図である。 荷物用シートアレンジの具体例を模式的に示す説明図である。 協調制御の手順を示すフローチャート図である。 協調制御のの具体例を模式的に示す説明図である。
符号の説明
V 自動車(車両)
2,3 前部シート(シート装置)
4,5 後部シート(シート装置)
6 荷室
7〜10 乗降用ドア
11 バックドア
19 アクチュエータ
20 コントローラ
20a 第1判定手段
20b 乗員用シート制御手段
20c 第2判定手段
20d 荷物用シート制御手段
20e 抑制手段
24 リーダ装置(第1及び第2読取装置)

Claims (6)

  1. シート位置を変更可能なシート装置と、
    車両本体に配設され、乗員の携行物に関する情報が記録されている記録手段から、その携行物情報を読み取る第1読取装置と、
    前記第1読取装置により読み取られた携行物情報に基づいて、前記乗員の身体的特徴を判定する第1判定手段と、
    前記第1判定手段により判定された乗員の身体的特徴に基づいて、前記シート装置のシート位置を自動で調整するか、或いはそのシート位置の調整について乗員に報知するか、の少なくとも一方の制御を行う乗員用シート制御手段と、を備えるとともに、
    乗員の所持する車両用携行品及び前記車両本体の少なくとも一方に配設され、乗員の荷物に添付された荷物情報の記録手段から、その荷物情報を読み取る第2読取装置と、
    前記第2読取装置によって読み取られた荷物情報から、前記荷物の荷室への積載性に関与する少なくとも1つの属性を判定する第2判定手段と、
    前記第2判定手段により判定された荷物の属性に基づいて、前記シート装置のシート位置を自動で調整するか、或いはそのシート位置の調整について乗員に報知するか、の少なくとも一方の制御を行う荷物用シート制御手段と、を備え、
    さらに、前記乗員用シート制御手段及び荷物用シート制御手段の制御が同時に行われることを抑制する抑制手段を備えている
    ことを特徴とするシート装置を搭載した車両。
  2. 請求項1のシート装置を搭載した車両において、
    前記抑制手段は、前記乗員用シート制御手段と荷物用シート制御手段とのうち、先に開始した一方の制御手段による制御の実行中は、他方の制御手段による制御を抑制するものであることを特徴とするシート装置を搭載した車両。
  3. 請求項1のシート装置を搭載した車両において、
    前記抑制手段は、前記乗員用シート制御手段と荷物用シート制御手段とのうち、荷物用シート制御手段による制御を優先的に抑制するものであることを特徴とするシート装置を搭載した車両。
  4. 請求項1のシート装置を搭載した車両において、
    前記抑制手段は、前記乗員用シート制御手段と荷物用シート制御手段とのうち、乗員用シート制御手段による制御を優先的に抑制するものであることを特徴とするシート装置を搭載した車両。
  5. 請求項1のシート装置を搭載した車両において、
    前記抑制手段は、荷室と隣接するシート装置について、前記乗員用シート制御手段及び荷物用シート制御手段の双方によってシート位置の調整に関する制御が行われるときに、少なくとも一方の制御を禁止するように構成されていることを特徴とするシート装置を搭載した車両。
  6. 請求項1又は請求項5のいずれかのシート装置を搭載した車両において、
    前記抑制手段は、荷室と隣接しないシート装置について、前記乗員用シート制御手段によりシート位置の調整に関する制御が行われる一方、当該シート装置について前記荷物用シート制御手段による制御は行われないとき、当該シート装置についての前記乗員用シート制御手段による制御は許容するように構成されていることを特徴とするシート装置を搭載した車両。
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