JP2007012535A - 燃料電池システム及びそのガス漏れ検知方法並びに移動体 - Google Patents

燃料電池システム及びそのガス漏れ検知方法並びに移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】 燃料電池システムのガス漏れ検知精度を向上させる。
【解決手段】 反応ガスが供給されることにより電力を発生させる燃料電池20と、この燃料電池20に接続するガス通路(燃料ガス供給路31及び燃料ガス循環路32)と、を備え、このガス通路に複数の隣接する閉空間が形成される燃料電池システム10であって、ガス漏れ検知対象となる少なくとも一の閉空間の下流側に隣接する他の閉空間の圧力を低下させた状態で、この一の閉空間におけるガス漏れを検知する検知手段(制御部50)を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池システム及びそのガス漏れ検知方法並びに移動体に関する。
現在、反応ガス(燃料ガス及び酸化ガス)の電気化学反応により電力を発生させる燃料電池システムが提案され、実用化されている。かかる燃料電池システムにおいては、反応ガス用のガス通路におけるガス漏れを迅速かつ正確に検知することが非常に重要である。このため、近年においては、燃料電池の電気負荷が小さいときに燃料電池の発電を停止させ、燃料電池システムのガス循環供給系に所定の閉空間を形成し、この閉空間内の圧力状態に基づいて燃料ガスの漏れを検知する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−308866号公報
特許文献1に記載の技術においては、閉空間内の圧力状態に基づいてガス漏れを検知しているが、燃料電池の発電を停止させた場合においても暫くの間は反応ガスがガス通路内を流れるため、ガス通路にガス漏れがなくとも閉空間内の圧力変化は生じ得る。従って、閉空間内の圧力状態のみに基づくガス漏れ検知方式だけでは誤検知が生じるおそれがあった。
また、特許文献1に記載の技術においては、ガス漏れを検知する際にガス通路に閉空間を形成する必要があるが、システムによってはこの閉空間を確実に形成することができない場合がある。かかる場合には、検知対象となる閉空間内に外部からガスが流入するため、検知対象となる閉空間内の圧力状態が変化し、ガス漏れの検知が阻害されてしまうこととなる。
本発明は、以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、燃料電池システムのガス漏れ検知精度を向上させることを目的とする。
上述した問題を解決するため、本発明に係る燃料電池システムは、反応ガスが供給されることにより電力を発生させる燃料電池と、この燃料電池に接続するガス通路と、を備え、このガス通路に複数の隣接する閉空間が形成される燃料電池システムにおいて、ガス漏れ検知対象となる少なくとも一の閉空間の下流側に隣接する他の閉空間の圧力を低下させた状態で、前記一の閉空間におけるガス漏れを検知する検知手段を備えるものである。
かかる構成によれば、ガス漏れ検知対象となる少なくとも一の閉空間の圧力降下(圧力変化)を検知するだけでなく、この一の閉空間の下流側に隣接する他の閉空間の圧力上昇(圧力変化)を検知することが可能になるので、この一の閉空間のガス漏れ態様として、この一の閉空間の一部を画成するガス通路配管の壁面割れによるガス漏れ(外部漏れ)だけでなく、この一の閉空間をガス通路内に形成するためのバルブ(封止手段)の閉弁異常(例えば、シール不良)による他の閉空間へのガス漏れ(内部漏れ)を検知することができる。従って、一の閉空間の内部における圧力状態のみに基づいてガス漏れを検知する従来のガス漏れ検知方式のみを採用する場合と比較すると、ガス漏れ検知の精度を向上させることができる。
ここで、「反応ガス」とは、燃料電池に供給される燃料ガスだけでなく、燃料電池に供給される酸化ガスも含む意味である。また、「ガス通路」とは、燃料電池に供給する反応ガスのガス供給通路、ガス循環通路、ガス排出通路の少なくとも1つの通路を意味する。また、ガス漏れ検知の対象となるガス通路は、燃料ガス側のガス通路と酸化ガス側のガス通路の少なくとも一方であり、両方であってもよい。従って、上記構成において「一の閉空間におけるガス漏れを検知する」とは、燃料ガス側と酸化ガス側のガス通路の少なくとも一部の領域でガス漏れを検知することを意味する。なお、「ガス漏れ」とは、ガス通路上に配置された弁の異常(例えば、故障)や配管の損傷等に起因して、一の閉空間に対するガス通路からガスが漏出することを意味する。
前記燃料システムにおいて、検知手段は、ガス漏れ検知対象となる一の閉空間の下流側に隣接する他の閉空間の圧力が上昇した場合に、前記一の閉空間と前記他の閉空間とからなる新たな閉空間におけるガス漏れを検知するものであることが好ましい。
かかる構成によれば、ガス漏れ検知対象となる一の閉空間の下流側に隣接する他の閉空間の圧力が上昇した場合に、2つの閉空間を連通させて1つの閉空間としてガス漏れ(異常)を検知することができるので、システム全体において簡易かつ迅速にガス漏れ検知行うことが可能となる。
また、前記燃料システムにおいて、検知手段は、少なくとも一の減圧弁を含む閉空間のガス漏れを検知するものとすることができる。
また、本発明に係る移動体は、前記燃料電池システムを備えるものである。
かかる構成を採用すると、ガス漏れ検知の精度が高い燃料電池システムを備えているため、移動体の安全性を向上させることができる。
また、本発明に係る燃料電池システムのガス漏れ検知方法は、反応ガスが供給されることにより電力を発生させる燃料電池と、この燃料電池に接続するガス通路と、を備え、ガス通路に複数の隣接する閉空間が形成される燃料電池システムのガス漏れ検知方法であって、ガス漏れ検知対象となる少なくとも一の閉空間の下流側に隣接する他の閉空間の圧力が所定圧力以下まで低下したか否かを判定する第1の工程と、この第1の工程で肯定的な判定がなされた場合に、前記一の閉空間内の所定時間における圧力低減値が所定閾値以上であるか否かを判定する第2の工程と、この第2の工程で肯定的な判定がなされた場合に、前記他の閉空間の圧力が上昇したか否かを判定する第3の工程と、を含むものである。
かかる方法によれば、ガス漏れ検知対象となる少なくとも一の閉空間の下流側に隣接する他の閉空間の圧力を所定圧力以下まで低下させた状態で、前記一の閉空間内における圧力状態の判定(所定時間における圧力低減値が所定閾値以上であるか否かの判定)と、前記他の閉空間における圧力状態の判定(圧力が上昇したか否かの判定)と、を行うので、前記一の閉空間におけるガス漏れを容易かつ確実に検知することができる。すなわち、前記一の閉空間内における圧力状態に異常があり(所定時間における圧力低減値が所定閾値以上であり)、かつ、前記一の閉空間の下流側に隣接する他の閉空間における圧力状態が正常(圧力上昇なし)である場合には、前記一の閉空間でガス配管の壁面割れ等によるガス通路外へのガス漏れが発生したものと判定することができる。一方、前記他の閉空間における圧力状態が異常(圧力上昇あり)である場合には、前記閉空間を形成するバルブ(封止手段)の閉弁異常等による当該一の閉空間から他の閉空間へのガス漏れ、つまり、ガス通路内でのガス漏れが発生したものと判定することができる。従って、ガス漏れ検知精度を向上させることができる。
前記燃料電池システムのガス漏れ検知方法において、第3の工程で肯定的な判定がなされた場合に、前記一の閉空間と前記他の閉空間とからなる新たな閉空間におけるガス漏れを検知するようにすることが好ましい。
このようにすると、前記一の閉空間内における圧力状態に異常があり(所定時間における圧力低減値が所定閾値以上であり)、かつ、前記一の閉空間の下流側に隣接する他の閉空間における圧力状態に異常がある(圧力上昇がある)場合に、2つの閉空間を連通させて1つの閉空間としてガス漏れ(異常)を検知することができるので、システム全体において簡易かつ迅速にガス漏れ検知行うことが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、燃料電池システムのガス漏れ検知精度を向上させることができる。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
まず、図1を用いて、本発明の実施形態に係る燃料電池システム10の構成について説明する。なお、本実施形態においては、燃料電池システム10を燃料電池車両(FCHV;Fuel Cell Hybrid Vehicle)の車載発電システムとして用いる例を示すが、車両以外の移動体(例えば船舶、飛行機、ロボット等)に搭載される発電システムや定置用発電システムとして用いることができる。
燃料電池システム10は、燃料電池20と、燃料電池20に接続された燃料ガス供給系統及び酸化ガス供給系統と、燃料電池20を冷却する冷却系統と、を備えている。燃料電池20は、複数の単電池を積層してなるスタック構造を備えており、例えば、固体高分子電解質型燃料電池等から構成されている。
燃料電池20に接続された燃料ガス供給系統は、燃料電池20に燃料ガスを供給する経路上に配設されたガス配管やバルブ等を総称するものであり、図1に示すように、燃料ガス供給源30、燃料ガス供給路31、燃料ガス循環路32及びアノードオフガス流路33を含んで構成される。燃料ガス供給路31、燃料ガス循環路32及びアノードオフガス流路33の少なくとも一部が、本発明におけるガス通路の一実施例に相当する。
燃料ガス供給源30は、例えば、高圧水素タンク又は水素貯蔵タンク等の水素貯蔵源や、改質原料を水素リッチガスに改質する改質器等によって構成される。燃料ガス供給路31は、燃料ガス供給源30から放出される燃料ガスを燃料電池20のアノード極に導くためのガス通路であり、図1に示すように、上流から下流にかけてタンクバルブH201、高圧レギュレータH9、低圧レギュレータH10、水素供給バルブH200及びFC入口バルブH21が各々配設されている。高圧に圧縮された燃料ガスは高圧レギュレータH9によって中圧に減圧され、さらに低圧レギュレータH10によって低圧(通常運転圧力)に減圧される。なお、高圧レギュレータH9及び低圧レギュレータH10は、本発明における減圧弁の一実施例に相当する。
燃料ガス循環路32は、アノード極での未反応燃料ガスを燃料電池20に還流させるための帰還ガス通路であり、図1に示すように、上流から下流にかけてFC出口バルブH22、水素ポンプ63及び逆止弁H52が各々配設されている。燃料電池20から排出された低圧の未反応燃料ガスは水素ポンプ63によって適度に加圧され、燃料ガス供給路31に導かれる。逆止弁H52は、燃料ガス供給路31から燃料ガス循環路32への燃料ガスの逆流を抑制する。アノードオフガス流路33は、燃料電池20から排出された水素オフガスをシステム外に排気するためのガス通路であり、図1に示すように、パージバルブH51が配設されている。
前記したタンクバルブH201、水素供給バルブH200、FC入口バルブH21、FC出口バルブH22及びパージバルブH51は、各ガス通路31〜33や燃料電池20に対して燃料ガスを供給し又は遮断するためのシャットバルブであり、例えば、電磁弁によって構成されている。このような電磁弁として、例えば、オンオフ弁、或いはPWM制御で弁開度をリニアに調整できるリニア弁等が好適である。
なお、FC入口バルブH21、FC出口バルブH22、および逆止弁H52を省略してもよい。また、水素供給バルブH200を省略してもよい。
燃料ガス供給系統は、高圧部(タンクバルブH201〜水素供給バルブH200の区間)、低圧部(水素供給バルブH200〜FC入口バルブH21)、FC部(スタック入口バルブH21〜FC出口バルブH22)及び循環部(FC出口バルブH22〜逆止弁H52)の4つのセクションから構成されている。本実施形態においては、セクション(高圧部、低圧部、FC部及び循環部)毎に閉空間を形成し、これら閉空間毎にガス漏れ検知を行う。また、本実施形態においては、ある閉空間でガス漏れが検知された場合に、その閉空間と、その閉空間に隣接する閉空間と、から構成される新たな閉空間においてガス漏れ検知を行うこととしている。
また、別の実施例として、閉空間は、高圧部と低圧部の2つのセクションであってもよい。この場合の低圧部は、上記本実施形態の低圧部(水素供給バルブH200〜FC入口バルブH21)とFC部と循環部とから構成される。
各セクションには、燃料ガスの圧力を検出する圧力センサP6、P7、P9、P61、P5、P10、P11が配設されている。圧力センサP6は、燃料ガス供給源30の燃料ガス供給圧を検出する。圧力センサP7は、高圧レギュレータH9の二次圧を検出する。圧力センサP9は、低圧レギュレータH10の二次圧を検出する。圧力センサP61は、燃料ガス供給路31の低圧部の圧力を検出する。圧力センサP5は、スタック入口の圧力を検出する。圧力センサP10は、水素循環ポンプ63の入力ポート側(上流側)の圧力を検出する。圧力センサP11は、水素循環ポンプ63の出力ポート側(下流側)の圧力を検出する。なお、圧力センサは、バルブの数(閉空間の数)によって、位置や数を適宜変更してもよい。
燃料電池20に接続された酸化ガス供給系統は、燃料電池20に酸化ガスを供給する経路上に配設されたガス配管やバルブ等を総称するものであり、図1に示すように、エアコンプレッサ(酸化ガス供給源)40、酸化ガス供給路41及びカソードオフガス流路42を含んで構成される。
エアコンプレッサ40は、図1に示すように、エアフィルタ61を介して外気から取り込んだ空気を圧縮し、その圧縮エアを酸化ガスとして燃料電池20のカソード極に供給する。燃料電池20の電池反応に供した後の酸素オフガスはカソードオフガス流路42を流れてシステム外に排気される。酸素オフガスは燃料電池20での電池反応により生成された水分を含むため高湿潤状態になっている。加湿モジュール62は酸化ガス供給路41を流れる低湿潤状態の酸化ガスと、カソードオフガス流路42を流れる高湿潤状態の酸素オフガスとの間で水分交換を行い、燃料電池20に供給される酸化ガスを適度に加湿する。
燃料電池20に供給される酸化ガスの背圧は、図1に示すように、カソードオフガス流路42のカソード出口付近に配設された圧力調整弁A4によって調圧される。カソードオフガス流路42の下流は希釈器64に連通しており、希釈器64に酸素オフガスを供給する。希釈器64はアノードオフガス流路33の下流にも連通しており、水素オフガスを酸素オフガスによって混合希釈した後にシステム外に排気するように構成されている。
燃料電池20を冷却する冷却系統は、図1に示すように、冷却水路71、循環ポンプC1、ラジエータC2、バイパス弁C3及び熱交換器70を含んで構成されている。循環ポンプC1は、冷却水路71を通じて燃料電池20内部を流れる冷媒を循環させる。冷却水路71には、ラジエータC2を経由させずに冷媒を熱交換器70に導くバイパス流路72が配設されている。ラジエータC2は、ファンC13を回転させることによって、冷媒を降温させる。
熱交換器70は、ヒータ70aを備えており、燃料電池20から電力の供給を受けてヒータ70aを加熱させ、冷媒を昇温させる。燃料電池20から熱交換器70への電力供給は、リレーR1、R2のオン/オフによって制御できる。ラジエータC2の上流には、バイパス弁C3が配設されており、バイパス弁C3の弁開度を調整することによって、ラジエータC2及び熱交換器70に向けて流れる冷媒の流量を制御し、冷媒温度を調整できるように構成されている。
燃料電池20で発電された直流電力の一部は、図1に示すように、DC/DCコンバータ53によって降圧され、バッテリ(蓄電装置)54に充電される。トラクションインバータ51及び補機インバータ52は、燃料電池20とバッテリ54の双方又は何れか一方から供給される直流電力を交流電力に変換してトラクションモータM3と補機モータM4の各々に交流電力を供給する。補機モータM4は、水素ポンプ63を駆動するモータM2やエアコンプレッサ40を駆動するモータM1等を総称している。なお、バッテリ54の代わりに、蓄電装置として各種二次電池(リチウムイオン、ニッケル水素)やキャパシタを使用してもよい。
制御部50は、図1に示すように、車両に対する加速要求を検出するアクセルセンサ55が検出したアクセル開度、車速センサ56が検出した車速等に基づいてシステム要求電力(車両走行電力と補機電力との総和)を求め、燃料電池20の出力電力が目標電力に一致するように燃料電池システム10を制御する。具体的には、制御部50は、エアコンプレッサ40を駆動するモータM1の回転数を調整して酸化ガス供給量を調整するとともに、燃料ガス供給系統の各種バルブの開閉制御や水素ポンプ63を駆動するモータM2の回転数を調整して燃料ガス供給量を調整する。また、制御部50は、DC/DCコンバータ53を制御して燃料電池20の運転ポイント(出力電圧、出力電流)を調整し、燃料電池20の出力電力が目標電力に一致するように調整する。
また、制御部50は、燃料ガス供給系統の各セクション(高圧部、低圧部、FC部及び循環部)に形成された閉空間毎に燃料ガス漏れの検知を行う。この際、制御部50は、ガス漏れ検知対象となる少なくとも一の閉空間の下流側に隣接する他の閉空間の圧力を低下させた状態で、この一の閉空間のガス漏れ検知を行う。また、制御部50は、ガス漏れ検知対象となる一の閉空間の下流側の圧力が上昇した場合に、この一の閉空間と、この一の閉空間の下流側に隣接する他の閉空間と、から構成される新たな閉空間のガス漏れ検知を行う。すなわち、制御部50は本発明における検知手段の一実施例として機能する。
次に、図2〜図29を用いて、本発明の実施形態に係る燃料電池システム10の制御部50が実行するシステム制御について説明する。
最初に、図2のフローチャートを用いて燃料電池システム10の制御部50が実行するシステム制御(メインルーチン)の概要を説明した後、図3〜図29のフローチャートを用いて各サブルーチンについて説明する。
まず、燃料電池システム10が起動すると(S101;YES)、制御部50は燃料ガス供給系統のガス漏れ判定を行う(S102)。ここで、ガス漏れがなく、正常に発電できると判定されると(S103;YES)、通常発電制御が行われ(S104)、しかる後に負荷駆動判定制御が行われる(S104')。このようにして通常運転が継続され、所定の間欠運転開始条件が満たされると(S105;YES)、発電を停止して制御部50は燃料ガス供給系統のガス漏れ判定を行う(S106)。ここで、間欠運転とは、アイドリング時、低速走行時又は回生制動時等のように低負荷運転時に燃料電池20の発電を一時休止し、バッテリ54から供給される電力で走行する運転モードをいう。
その後、燃料電池20の発電量が余剰の場合、補機類の電力消費を増大させるための補機制御が行われる(S107)。そして、システム停止が行われる場合には(S108;YES)、制御部50は燃料ガス供給系統のガス漏れ判定を行い(S109)、システム停止処理を行う(S110)。ガス漏れが検出された場合には(S111;YES)、異常停止処理を行う(S112)。なお、S107の補機制御をS104'の負荷駆動判定制御の後に行ってもよい。
続いて、各サブルーチンについて説明する。図3はシステム起動時のガス漏れ判定処理ルーチン(S102)を示すフローチャートである。かかるガス漏れ判定処理ルーチンが呼び出されると、制御部50はタンクバルブH201、水素供給バルブH200、FC入口バルブH21及びFC出口バルブH22を開き、燃料ガス供給路31を通じて燃料電池20に燃料ガスを供給する(S201)。
次いで、制御部50は燃料ガス供給系統に配設されている全ての圧力センサP5〜P6の各々の圧力値が所定の圧力値Pj1〜Pj7以上であるか否かを判定する(S202)。全ての圧力センサP5〜P6の各々が所定の圧力値Pj1〜Pj7以上に達し、燃料ガス供給路31及び燃料ガス循環路32の圧力がガス漏れ判定を行える状態にまで昇圧すると(S202;YES)、制御部50はタンクバルブH201、水素供給バルブH200、FC入口バルブH21及びFC出口バルブH22を閉弁する(S203)。かかる閉弁により、燃料ガス供給路31及び燃料ガス循環路32の各セクション(高圧部、低圧部、FC部及び循環部)に閉空間が形成される。
このように閉空間を形成してから所定時間t1経過後に(S204)、制御部50は圧力センサP5〜P6の圧力値をP5P〜P6Pとして記憶する(S205)。さらに、閉空間を形成してから所定時間t2経過すると(S206)、制御部50は記憶済みの圧力値P5P〜P6Pと、所定時間t2経過時点で圧力センサP5〜P6が検出した圧力値との差圧ΔP5〜ΔP6を演算する(S207)。ここで求めた差圧ΔP5〜ΔP6は所定時間内(t2−t1)における圧力低下量に相当する。
制御部50はそれぞれの差圧ΔP5〜ΔP6が所定の圧力値pj8〜Pj14以上であるか否かを判定する(S208)。差圧ΔP5〜ΔP6の全てが所定の圧力値pj8〜Pj14以下である場合には(S208;NO)、ガス漏れがないと考えられるので、システム起動を完了し、通常発電を開始する(S209)。一方、差圧ΔP5〜ΔP6のうち何れか一つでも所定の圧力値pj8〜Pj14以上である場合には(S208;YES)、制御部50はガス漏れが生じていると判定する(S210)。
図4は通常発電制御ルーチン(S104)を示すフローチャートである。かかる通常発電制御ルーチンが呼び出されると、制御部50は燃料ガス供給系統の各バルブ(タンクバルブH201、水素供給バルブH200、FC入口バルブH21及びFC出口バルブH22)を開弁する(S301)。次いで、アクセル開度、車速等に基づいて車両要求パワー(システム要求電力)を演算し(S302)、燃料電池20の出力電力とバッテリ54の出力電力の比を決定する(S303)。制御部50は燃料電池発電量―エア・ストイキ・マップを参照して、所望の流量の酸化ガスが燃料電池20に供給されるようにモータM1の回転数を制御する(S304)。さらに、制御部50は燃料電池発電量―水素・ストイキ・マップを参照して、所望の流量の燃料ガスが燃料電池20に供給されるように、燃料ガス供給系統の各種バルブとモータM2の回転数を制御する(S305)。次いで、制御部50は燃料電池発電量―燃料ガスパージ頻度マップを参照してパージバルブH51の開閉制御を行う(S306)。
図5は通常発電制御ルーチンを終了した後に実行される負荷駆動判定制御ルーチン(S104’)を示すフローチャートである。かかる負荷駆動判定制御ルーチンが呼び出されると、制御部50はバッテリセンサ57から供給される検知信号やSOC−バッテリ温度マップを参照し、バッテリ54が負荷(例えば、モータM1,M2のような電力消費装置)に供給することができる電力量(バッテリ放電可能パワー)W3を演算する(S11a)。次いで、制御部50は、アクセル開度、車速等に基づいて車両要求パワー(システム要求電力)PPWを演算し(S21)、バッテリ放電可能パワーW3が車両要求パワーPPW以上であるか否か(すなわち、バッテリ54からシステム要求電力以上の電力を負荷に供給することができるか否か)を判定する(S31)。制御部50は、肯定的な結果が得られた場合には(S31;YES)、通常運転から間欠運転への移行を許可し(S41)、バッテリ54のみによって負荷を駆動する制御を開始する。一方、制御部50は、否定的な結果が得られた場合には(S31;NO)、通常運転から間欠運転への移行を禁止し(S51)、燃料電池20及びバッテリ54を併用して負荷を駆動する。以上説明した通常発電制御ルーチン及び負荷駆動判定制御ルーチンが所定のインターバルで繰り返し実行される。
図6〜図25は、間欠運転時又はシステム停止時のガス漏れ判定処理ルーチン(S106,S109)を示すフローチャートである。かかるガス漏れ判定処理ルーチンが呼び出されると、制御部50は、高圧部の圧力判定を行う(S401)。圧力判定とは、各セクションの圧力がガス漏れ判定に必要な圧力に達しているか否かを判定することである。図6に示すように、まず、制御部50はタンクバルブH201を開弁し(S402)、圧力センサP6が検出した圧力が所定の閾値P6B以上であって、かつ、その状態が所定開弁時間taを超えて持続した場合(S403;YES)には、タンクバルブH201を閉弁する(S404)。一方、圧力センサP6が検出した圧力が所定の閾値P6B未満の場合や、圧力センサP6で検出した圧力が所定の閾値P6B以上であってもその状態が所定開弁時間taを超えて持続しない場合(S403;NO)には、タンクバルブH201を開弁したままとする(S405)。
次いで、高圧部及び低圧部から構成されるセクション(高低圧部)の圧力判定を行う(S406)。図6に示すように、まず、制御部50はタンクバルブH201及び水素供給バルブH200を開弁し(S407)、圧力センサP6が検出した圧力が所定の閾値P6B以上であって、かつ、その状態が所定開弁時間taを超えて持続した場合(S408;YES)には、タンクバルブH201を閉弁する(S409)。一方、圧力センサP6が検出した圧力が所定の閾値P6B未満の場合や、圧力センサP6で検出した圧力が所定の閾値P6B以上であってもその状態が所定開弁時間taを超えて持続しない場合(S408;NO)には、タンクバルブH201を開弁したままとする(S410)。
次いで、高圧部、低圧部及びFC部から構成されるセクション(高低圧FC部)の圧力判定を行う(S411)。図7に示すように、まず、制御部50はタンクバルブH201、水素供給バルブH200及びFC入口バルブH21を開弁し(S412)、圧力センサP6が検出した圧力が所定の閾値P6B以上であって、かつ、その状態が所定開弁時間taを超えて持続した場合(S413;YES)には、タンクバルブH201を閉弁する(S414)。一方、圧力センサP6が検出した圧力が所定の閾値P6B未満の場合や、圧力センサP6で検出した圧力が所定の閾値P6B以上であってもその状態が所定開弁時間taを超えて持続しない場合(S413;NO)には、タンクバルブH201を開弁したままとする(S415)。
次いで、高圧部、低圧部、FC部及び循環部から構成されるセクション(高低圧FC循環部)の圧力判定を行う(S416)。図7に示すように、まず、制御部50はタンクバルブH201、水素供給バルブH200、FC入口バルブH21及びFC出口バルブH22を開弁し(S417)、圧力センサP6が検出した圧力が所定の閾値P6B以上であって、かつ、その状態が所定開弁時間taを超えて持続した場合(S418;YES)には、タンクバルブH201を閉弁する(S419)。一方、圧力センサP6が検出した圧力が所定の閾値P6B未満の場合や、圧力センサP6で検出した圧力が所定の閾値P6B以上であってもその状態が所定開弁時間taを超えて持続しない場合(S418;NO)には、タンクバルブH201を開弁したままとする(S420)。
次いで、低圧部及びFC部から構成されるセクション(低圧FC部)の圧力判定を行う(S421)。図8に示すように、まず、制御部50はタンクバルブH201、水素供給バルブH200及びFC入口バルブH21を開弁し(S422)、圧力センサP6が検出した圧力が所定の閾値P6B以上であって、かつ、その状態が所定開弁時間taを超えて持続した場合(S423;YES)には、タンクバルブH201及び水素供給バルブH200を閉弁する(S424)。一方、圧力センサP6が検出した圧力が所定の閾値P6B未満の場合や、圧力センサP6で検出した圧力が所定の閾値P6B以上であってもその状態が所定開弁時間taを超えて持続しない場合(S423;NO)には、タンクバルブH201及び水素供給バルブH200を開弁したままとする(S425)。
次いで、低圧部、FC部及び循環部から構成されるセクション(低圧FC循環部)の圧力判定を行う(S426)。図8に示すように、まず、制御部50はタンクバルブH201、水素供給バルブH200、FC入口バルブH21及びFC出口バルブH22を開弁し(S427)、圧力センサP6が検出した圧力が所定の閾値P6B以上であって、かつ、その状態が所定開弁時間taを超えて持続した場合(S428;YES)には、タンクバルブH201及び水素供給バルブH200を閉弁する(S429)。一方、圧力センサP6が検出した圧力が所定の閾値P6B未満の場合や、圧力センサP6で検出した圧力が所定の閾値P6B以上であってもその状態が所定開弁時間taを超えて持続しない場合(S428;NO)には、タンクバルブH201及び水素供給バルブH200を開弁したままとする(S430)。
次いで、FC部及び循環部から構成されるセクション(FC循環部)の圧力判定を行う(S431)。図9に示すように、まず、制御部50はタンクバルブH201、水素供給バルブH200、FC入口バルブH21及びFC出口バルブH22を開弁し(S432)、圧力センサP6が検出した圧力が所定の閾値P6B以上であって、かつ、その状態が所定開弁時間taを超えて持続した場合(S433;YES)には、タンクバルブH201、水素供給バルブH200及びFC入口バルブH21を閉弁する(S434)。一方、圧力センサP6が検出した圧力が所定の閾値P6B未満の場合や、圧力センサP6で検出した圧力が所定の閾値P6B以上であってもその状態が所定開弁時間taを超えて持続しない場合(S433;NO)には、タンクバルブH201、水素供給バルブH200及びFC入口バルブH21を開弁したままとする(S435)。
続いて、制御部50は、高圧部のパージ判定を行う(S436)。パージ判定とは、燃料ガスをパージするか否かを判定することである。図10に示すように、まず、圧力センサP6が検出した圧力と高圧部の目標圧力P6Aとの差圧に基づいて、高圧部の圧力を目標圧力P6Aに一致させるために必要な燃料ガス消費量を演算する(S437)。次いで、パージバルブH51の一回あたりのパージ量と高圧部の容積との比から減圧度ΔPQを算出し(S438)、高圧部の圧力と目標圧力P6Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)以下である場合には(S439;YES)、燃料ガスをパージすると、高圧部の圧力が目標圧力P6Aよりも低下してしまうため、パージを禁止する(S440)。一方、高圧部の圧力と目標圧力P6Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)を超える場合には(S439;NO)、燃料ガスをパージしても、高圧部の圧力が目標圧力P6A以下になることはないので、パージを許可する(S441)。
次いで、低圧部のパージ判定を行う(S442)。図10に示すように、まず、圧力センサP61が検出した圧力と低圧部の目標圧力P61Aとの差圧に基づいて、低圧部の圧力を目標圧力P61Aに一致させるために必要な燃料ガス消費量を演算する(S443)。次いで、パージバルブH51の一回あたりのパージ量と低圧部の容積との比から減圧度ΔPQを算出し(S444)、低圧部の圧力と目標圧力P61Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)以下である場合には(S445;YES)、燃料ガスをパージすると、低圧部の圧力が目標圧力P61Aを低下してしまうため、パージを禁止する(S446)。一方、低圧部の圧力と目標圧力P61Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)を超える場合には(S445;NO)、燃料ガスをパージしても、低圧部の圧力が目標圧力P61A以下になることはないので、パージを許可する(S447)。
次いで、FC部のパージ判定を行う(S448)。図11に示すように、まず、圧力センサP5が検出した圧力とFC部の目標圧力P5Aとの差圧に基づいて、FC部の圧力を目標圧力P5Aに一致させるために必要な燃料ガス消費量を演算する(S449)。次いで、パージバルブH51の一回あたりのパージ量とFC部の容積との比から減圧度ΔPQを算出し(S450)、FC部の圧力と目標圧力P5Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)以下である場合には(S451;YES)、燃料ガスをパージすると、FC部の圧力が目標圧力P5Aを低下してしまうため、パージを禁止する(S452)。一方、FC部の圧力と目標圧力P5Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)を超える場合には(S451;NO)、燃料ガスをパージしても、FC部の圧力が目標圧力P5A以下になることはないので、パージを許可する(S453)。
次いで、循環部のパージ判定を行う(S454)。図11に示すように、まず、発電を禁止する(S455)。次いで、パージバルブH51の一回あたりのパージ量と循環部の容積との比から減圧度ΔPQを算出し(S456)、循環部の圧力と目標圧力P10Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)以下である場合には(S457;YES)、燃料ガスをパージすると、循環部の圧力が目標圧力P10Aを低下してしまうため、パージを禁止する(S458)。一方、循環部の圧力と目標圧力P10Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)を超える場合には(S457;NO)、燃料ガスをパージしても、循環部の圧力が目標圧力P10A以下になることはないので、パージを許可する(S459)。
次いで、高圧部及び低圧部から構成されるセクション(高低圧部)のパージ判定を行う(S460)。図12に示すように、まず、圧力センサP6が検出した圧力と高低圧部の目標圧力P6Aとの差圧に基づいて、高低圧部の圧力を目標圧力P6Aに一致させるために必要な燃料ガス消費量を演算する(S461)。次いで、パージバルブH51の一回あたりのパージ量と高低圧部の容積との比から減圧度ΔPQを算出し(S462)、高低圧部の圧力と目標圧力P6Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)以下である場合には(S463;YES)、燃料ガスをパージすると、高低圧部の圧力が目標圧力P6Aよりも低下してしまうため、パージを禁止する(S464)。一方、高低圧部の圧力と目標圧力P6Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)を超える場合には(S463;NO)、燃料ガスをパージしても、高低圧部の圧力が目標圧力P6A以下になることはないので、パージを許可する(S465)。
次いで、高圧部、低圧部及びFC部から構成されるセクション(高低圧FC部)のパージ判定を行う(S466)。図12に示すように、まず、圧力センサP6が検出した圧力と高低圧FC部の目標圧力P6Aとの差圧に基づいて、高低圧FC部の圧力を目標圧力P6Aに一致させるために必要な燃料ガス消費量を演算する(S467)。次いで、パージバルブH51の一回あたりのパージ量と高低圧FC部の容積との比から減圧度ΔPQを算出し(S468)、高低圧FC部の圧力と目標圧力P6Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)以下である場合には(S469;YES)、燃料ガスをパージすると、高低圧FC部の圧力が目標圧力P6Aよりも低下してしまうため、パージを禁止する(S470)。一方、高低圧FC部の圧力と目標圧力P6Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)を超える場合には(S469;NO)、燃料ガスをパージしても、高低圧FC部の圧力が目標圧力P6A以下になることはないので、パージを許可する(S471)。
次いで、高圧部、低圧部、FC部及び循環部から構成されるセクション(高低圧FC循環部)のパージ判定を行う(S472)。図13に示すように、まず、圧力センサP6が検出した圧力と高低圧FC循環部の目標圧力P6Aとの差圧に基づいて、高低圧FC循環部の圧力を目標圧力P6Aに一致させるために必要な燃料ガス消費量を演算する(S473)。次いで、パージバルブH51の一回あたりのパージ量と高低圧FC循環部の容積との比から減圧度ΔPQを算出し(S474)、高低圧FC循環部の圧力と目標圧力P6Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)以下である場合には(S475;YES)、燃料ガスをパージすると、高低圧FC循環部の圧力が目標圧力P6Aよりも低下してしまうため、パージを禁止する(S476)。一方、高低圧FC循環部の圧力と目標圧力P6Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)を超える場合には(S475;NO)、燃料ガスをパージしても、高低圧FC循環部の圧力が目標圧力P6A以下になることはないので、パージを許可する(S477)。
次いで、低圧部及びFC部から構成されるセクション(低圧FC部)のパージ判定を行う(S478)。図13に示すように、まず、圧力センサP61が検出した圧力と低圧FC部の目標圧力P61Aとの差圧に基づいて、低圧FC部の圧力を目標圧力P61Aに一致させるために必要な燃料ガス消費量を演算する(S479)。次いで、パージバルブH51の一回あたりのパージ量と低圧FC部の容積との比から減圧度ΔPQを算出し(S480)、低圧FC部の圧力と目標圧力P61Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)以下である場合には(S481;YES)、燃料ガスをパージすると、低圧FC部の圧力が目標圧力P61Aよりも低下してしまうため、パージを禁止する(S482)。一方、低圧FC部の圧力と目標圧力P61Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)を超える場合には(S481;NO)、燃料ガスをパージしても、低圧FC部の圧力が目標圧力P61A以下になることはないので、パージを許可する(S483)。
次いで、低圧部、FC部及び循環部から構成されるセクション(低圧FC循環部)のパージ判定を行う(S484)。図14に示すように、まず、圧力センサP61が検出した圧力と低圧FC循環部の目標圧力P61Aとの差圧に基づいて、低圧FC循環部の圧力を目標圧力P61Aに一致させるために必要な燃料ガス消費量を演算する(S485)。次いで、パージバルブH51の一回あたりのパージ量と低圧FC循環部の容積との比から減圧度ΔPQを算出し(S486)、低圧FC循環部の圧力と目標圧力P61Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)以下である場合には(S487;YES)、燃料ガスをパージすると、低圧FC循環部の圧力が目標圧力P61Aよりも低下してしまうため、パージを禁止する(S488)。一方、低圧FC循環部の圧力と目標圧力P61Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)を超える場合には(S487;NO)、燃料ガスをパージしても、低圧FC循環部の圧力が目標圧力P61A以下になることはないので、パージを許可する(S489)。
次いで、FC部及び循環部から構成されるセクション(FC循環部)のパージ判定を行う(S490)。図14に示すように、まず、圧力センサP5が検出した圧力とFC循環部の目標圧力P5Aとの差圧に基づいて、FC循環部の圧力を目標圧力P5Aに一致させるために必要な燃料ガス消費量を演算する(S491)。次いで、パージバルブH51の一回あたりのパージ量とFC循環部の容積との比から減圧度ΔPQを算出し(S492)、FC循環部の圧力と目標圧力P5Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)以下である場合には(S493;YES)、燃料ガスをパージすると、FC循環部の圧力が目標圧力P5Aよりも低下してしまうため、パージを禁止する(S494)。一方、FC循環部の圧力と目標圧力P5Aとの差圧がΔPQ+所定値(余裕度)を超える場合には(S493;NO)、燃料ガスをパージしても、FC循環部の圧力が目標圧力P5A以下になることはないので、パージを許可する(S495)。
各セクションのパージ判定が終了すると、図15に示すように、制御部50は水素消費量―燃料電池発電量マップを参照して、S437、S443、S449、S461、S467、S473、S479、S485、S491で求めた燃料ガスを消費するための燃料電池20の発電量を求める(S496)。さらに、燃料電池発電量―エア・ストイキ・マップを参照して、所望の発電量を得るために必要な酸化ガスが燃料電池20に供給されるようにモータM1の回転数を調整する(S497)。そして、水素供給バルブH200が開弁している場合には(S498;YES)、制御部50は燃料電池発電量―水素ストイキ・マップを参照して所望の発電量を得るために必要な燃料ガス流量が燃料電池20に供給されるように、燃料ガス供給系統の各種バルブとモータM2の回転数を調整する(S499)。さらに、制御部50は燃料電池発電量―パージ頻度マップを参照してパージバルブH51を開閉制御する(S500)。
一方、水素供給バルブH200が閉弁している場合には(S498;NO)、制御部50は水素ポンプ63を停止し(S501)、燃料電池発電量―パージ頻度マップを参照してパージバルブH51を開閉制御する(S502)。パージバルブH51を開閉する際には、パージバルブH51の1次圧、2次圧及び開弁時間に基づいて1回あたりのパージ量を演算する(S503)。ここで、パージバルブH51の1次圧は圧力センサP11が検出した圧力値によって求めることができる。パージバルブH51の2次圧はカソードオフガス流路42を流れる酸素オフガスの流量によって求めることができる。
制御部50はバッテリ54のSOC(State Of Charge)が所定値(例えば80%〜90%)以上である場合には(S504;YES)、燃料ガスの消費によって発電した電力をバッテリ54に蓄電することができないので、制御部50は燃料電池20の発電量を減少させ、かつ燃料ガスのパージ量を増加させる(S505)。また、燃料ガスのパージ頻度が所定頻度より多くなると(S506;YES)、システム外に排気される燃料ガス濃度が高くなるので、排気燃料ガス濃度を低減させるためにエアコンプレッサ40の回転数を増加させて、カソードオフガス流路42を流れる酸素オフガスの流量を増量し、希釈器64で希釈される排気燃料ガス濃度を低減する(S507)。
このように、電力発電による燃料ガスの消費と、燃料ガスのパージ操作と、を実行することで(S496〜S507)、燃料ガス供給系統の各セクションの圧力を迅速に低下させることができる。より詳細には、高圧部、低圧部及びFC部の圧力は電力発電による燃料ガス消費と燃料ガスのパージ操作によって低下させることができ、循環部の圧力は燃料ガスのパージ操作によって低下させることができる。なお、圧力を低下させる場合、パージ操作をせず、発電による燃料ガスの消費だけでもよい。
次に、ガス漏れ判定について詳細に説明する。各セクションのガス漏れ判定は、燃料ガス供給系統に配設されている各バルブを閉弁し、閉空間(略密閉空間)を形成して、その閉空間の圧力低下代を検出することにより行う。
まず、高圧部のガス漏れ判定(S508)について説明する。図16に示すように、圧力センサP6の検出圧力が目標圧力P6A以下になると(S509;YES)、高圧部の圧力がガス漏れ判定に好適な圧力に達したことを示しているので、制御部50は水素供給バルブH200を閉弁する(S510)。これにより高圧部は密封状態になり、閉空間が形成される。次いで、制御部50は、水素供給バルブH200の下流側に配設されている圧力センサP61の検出圧力が所定圧力PJA1以下に降圧したか否かを判定する(S511)。所定圧力PJA1は、水素供給バルブH200が確実に閉弁しているか否かを判定するための圧力である。圧力センサP61の検出圧力が所定圧力PJA1以下になると(S511:YES)、高圧部のガス漏れ判定を行うために、水素供給バルブH200の閉弁時から所定時間t3が経過したか否かを判定する(S512)。所定時間t3が経過すると(S512:YES)、圧力センサP6の検出圧力をP6Pとして記憶する(S513)。
さらに、水素供給バルブH200の閉弁時から所定時間t4が経過したか否かを判定し(S514)、所定時間t4が経過すると(S514;YES)、記憶済みの圧力P6Pと圧力センサP6の検出圧力との差圧(圧力低下代)ΔP6を演算する(S515)。ここで、差圧ΔP6が所定圧力Pj15(所定閾値)以上である場合には(S516;YES)、高圧部及び低圧部からなるセクション(高低圧部)の漏れ判定を許可する(S517)とともに、高圧部の漏れ判定を禁止する(S518)。一方、差圧ΔP6が所定圧力Pj15未満である場合(S516;NO)には、制御部50は低圧部のガス漏れ判定を許可した上で(S519)、高圧部の漏れ判定を禁止する(S518)。なお、圧力センサP61の検出圧力が所定圧力PJA1を超える場合(S511:NO)、水素供給バルブH200の閉弁時から所定時間t3が経過していない場合(S512;NO)又は所定時間t4が経過していない場合(S514;NO)には、制御部50は次の低圧部のガス漏れ判定に移行する。
次いで、低圧部のガス漏れ判定(S520)について説明する。図17に示すように、制御部50は、圧力センサP61の検出圧力が目標圧力P61A以下になると(S521;YES)、低圧部の圧力がガス漏れ判定に好適な圧力に達したことを示しているので、制御部50はFC入口バルブH21を閉弁する(S522)。これにより低圧部は密封状態になり、閉空間が形成される。次いで、FC入口バルブH21の下流側に配設されている圧力センサP5、P11の検出圧力が各々所定圧力PJA2、PJA3以下に降圧したか否かを判定する(S523)。所定圧力PJA2、PJA3は、FC入口バルブH21が確実に閉弁しているか否かを判定するための圧力である。圧力センサP5、P11の検出圧力がそれぞれ所定圧力PJA2、PJA3以下になると(S523:YES)、低圧部のガス漏れ判定を行うために、FC入口バルブH21の閉弁時から所定時間t5が経過したか否かを判定する(S524)。所定時間t5が経過すると(S524:YES)、圧力センサP61の検出圧力をP61Pとして記憶する(S525)。
さらに、FC入口バルブH21の閉弁時から所定時間t6が経過したか否かを判定し(S526)、所定時間t6が経過すると(S526;YES)、記憶済みの圧力P61Pと圧力センサP61の検出圧力との差圧(圧力低下代)ΔP61を演算する(S527)。ここで、差圧ΔP61が所定の閾値圧力Pj16以上である場合には(S528;YES)、低圧部及びFC部からなるセクション(低圧FC部)の漏れ判定を許可する(S529)とともに、低圧部の漏れ判定を禁止する(S530)。一方、差圧ΔP61が所定の閾値圧力Pj16未満である場合(S528;NO)には、制御部50はFC部のガス漏れ判定を許可した上で(S531)、低圧部の漏れ判定を禁止する(S530)。なお、圧力センサP5、P11の検出圧力が所定圧力PJA2、PJA3を超える場合(S523:NO)、FC入口バルブH21の閉弁時から所定時間t5が経過していない場合(S524;NO)又は所定時間t6が経過していない場合(S526;NO)には、制御部50は次のFC部のガス漏れ判定に移行する。
次いで、FC部のガス漏れ判定(S532)について説明する。図18に示すように、制御部50は、圧力センサP5の検出圧力が目標圧力P5A以下になると(S533;YES)、FC部の圧力がガス漏れ判定に好適な圧力に達したことを示しているので、制御部50はFC出口バルブH22を閉弁する(S534)。これによりFC部は密封状態になり、閉空間が形成される。次いで、FC出口バルブH22の下流側に配設されている圧力センサP10の検出圧力が各々所定圧力PJA4以下に降圧したか否かを判定する(S535)。所定圧力PJA4は、FC出口バルブH22が確実に閉弁しているか否かを判定するための圧力である。圧力センサP10の検出圧力が所定圧力PJA4以下になると(S535:YES)、FC部のガス漏れ判定を行うために、FC出口バルブH22の閉弁時から所定時間t7が経過したか否かを判定する(S536)。所定時間t7が経過すると(S536:YES)、圧力センサP5の検出圧力をP5Pとして記憶する(S537)。
さらに、FC出口バルブH22の閉弁時から所定時間t8が経過したか否かを判定し(S538)、所定時間t8が経過すると(S538;YES)、記憶済みの圧力P5Pと圧力センサP5の検出圧力との差圧(圧力低下代)ΔP5を演算する(S539)。ここで、差圧ΔP5が所定の閾値圧力Pj17以上である場合には(S540;YES)、FC部及び循環部からなるセクション(FC循環部)の漏れ判定を許可する(S541)とともに、FC部の漏れ判定を禁止する(S542)。一方、差圧ΔP5が所定の閾値圧力Pj17未満である場合(S540;NO)には、制御部50は循環部のガス漏れ判定を許可した上で(S543)、FC部の漏れ判定を禁止する(S542)。なお、圧力センサP10の検出圧力が所定圧力PJA4を超える場合(S535:NO)、FC出口バルブH22の閉弁時から所定時間t7が経過していない場合(S536;NO)又は所定時間t8が経過していない場合(S538;NO)には、制御部50は次の循環部のガス漏れ判定に移行する。
次いで、循環部のガス漏れ判定(S544)について説明する。図19に示すように、制御部50は、圧力センサP10の検出圧力が目標圧力P10A以下になると(S545;YES)、循環部の圧力がガス漏れ判定に好適な圧力に達したことを示しているので、制御部50は発電を禁止する(S546)。このとき、パージ弁の開弁が禁止されて循環部は密封状態になり、閉空間が形成される。次いで、循環部のガス漏れ判定を行うために、発電禁止時から所定時間t9が経過したか否かを判定する(S547)。所定時間t9が経過すると(S547:YES)、圧力センサP10の検出圧力をP10Pとして記憶する(S548)。
さらに、発電禁止時から所定時間t10が経過したか否かを判定し(S549)、所定時間t10が経過すると(S549;YES)、記憶済みの圧力P10Pと圧力センサP10の検出圧力との差圧(圧力低下代)ΔP10を演算する(S550)。ここで、差圧ΔP10が所定の閾値圧力Pj18以上である場合には(S551;YES)、循環部にガス漏れが生じていると判定して(S552)、次の高低圧部のガス漏れ判定に移行する。ガス漏れの原因としては、FC出口バルブH22や逆止弁H52の開故障又は燃料ガス循環路32の破損等が考えられる。一方、差圧ΔP10が所定の閾値圧力Pj18未満である場合(S551;NO)には、制御部50は循環部のガス漏れ判定を禁止した上で(S553)、次の高低圧部のガス漏れ判定に移行する。なお、発電禁止時から所定時間t9が経過していない場合(S547;NO)又は所定時間t10が経過していない場合(S549;NO)には、制御部50は次の高低圧部のガス漏れ判定に移行する。
次いで、高圧部及び低圧部から構成される高低圧部のガス漏れ判定(S554)について説明する。図20に示すように、制御部50は、圧力センサP6の検出圧力が目標圧力P6AB以下になると(S555;YES)、高低圧部の圧力がガス漏れ判定に好適な圧力に達したことを示しているので、制御部50はFC入口バルブH21を閉弁する(S556)。これにより高低圧部は密封状態になり、閉空間が形成される。次いで、FC入口バルブH21の下流側に配設されている圧力センサP5、P11の検出圧力が各々所定圧力PJA2、PJA3以下に降圧したか否かを判定する(S557)。圧力センサP5、P11の検出圧力が所定圧力PJA2、PJA3以下になると(S557:YES)、高低圧部のガス漏れ判定を行うために、FC入口バルブH21の閉弁時から所定時間t11が経過したか否かを判定する(S558)。所定時間t11が経過すると(S558:YES)、圧力センサP6の検出圧力をP6Pとして記憶する(S559)。
さらに、FC入口バルブH21の閉弁時から所定時間t12が経過したか否かを判定し(S560)、所定時間t12が経過すると(S560;YES)、記憶済みの圧力P6Pと圧力センサP6の検出圧力との差圧(圧力低下代)ΔP6を演算する(S561)。ここで、差圧ΔP6が所定の閾値圧力Pj19以下である場合には(S562;YES)、水素供給バルブH200のシール不良に起因するガス漏れが生じていたと判定する(S563)。その後、前記したFC部の漏れ判定を行う(S564)とともに高低圧部の漏れ判定を禁止する(S565)。一方、差圧ΔP6が所定の閾値圧力Pj19を超える場合(S562;NO)には、制御部50は後述する高低圧FC部のガス漏れ判定を行う(S566)とともに高低圧部の漏れ判定を禁止する(S565)。なお、圧力センサP5、P11の検出圧力が所定圧力PJA2、PJA3を超える場合(S557:NO)、FC入口バルブH21の閉弁時から所定時間t11が経過していない場合(S558;NO)又は所定時間t12が経過していない場合(S560;NO)には、制御部50は次の高低圧FC部のガス漏れ判定に移行する。
次いで、高圧部、低圧部及びFC部から構成される高低圧FC部のガス漏れ判定(S567)について説明する。図21に示すように、制御部50は、圧力センサP6の検出圧力が目標圧力P6AC以下になると(S568;YES)、高低圧FC部の圧力がガス漏れ判定に好適な圧力に達したことを示しているので、制御部50は発電を禁止して(S569)、FC出口バルブH22を閉弁する(S570)。これにより高低圧FC部は密封状態になり、閉空間が形成される。次いで、FC出口バルブH22の下流側に配設されている圧力センサP10、P11の検出圧力が各々所定圧力PJA2、PJA3以下に降圧したか否かを判定する(S571)。圧力センサP10、P11の検出圧力が所定圧力PJA2、PJA3以下になると(S571:YES)、高低圧FC部のガス漏れ判定を行うために、FC出口バルブH22の閉弁時から所定時間t13が経過したか否かを判定する(S572)。所定時間t13が経過すると(S572:YES)、圧力センサP6の検出圧力をP6Pとして記憶する(S573)。
さらに、FC出口バルブH22の閉弁時から所定時間t14が経過したか否かを判定し(S574)、所定時間t14が経過すると(S574;YES)、記憶済みの圧力P6Pと圧力センサP6の検出圧力との差圧(圧力低下代)ΔP6を演算する(S575)。ここで、差圧ΔP6が所定の閾値圧力Pj20以下である場合には(S576;YES)、FC入口バルブH21のシール不良に起因するガス漏れが生じていたと判定する(S577)。その後、前記した循環部の漏れ判定を行う(S578)とともに高低圧FC部の漏れ判定を禁止する(S573)。一方、差圧ΔP6が所定の閾値圧力Pj20を超える場合(S576;NO)には、制御部50は後述する高低圧FC循環部のガス漏れ判定を行う(S580)とともに、高低圧FC部の漏れ判定を禁止する(S579)。なお、圧力センサP10、P11の検出圧力が所定圧力PJA2、PJA3を超える場合(S571:NO)、FC出口バルブH22の閉弁時から所定時間t13が経過していない場合(S572;NO)又は所定時間t14が経過していない場合(S574;NO)には、制御部50は次の高低圧FC循環部のガス漏れ判定に移行する。
次いで、高圧部、低圧部、FC部及び循環部から構成される高低圧FC循環部のガス漏れ判定(S581)を行う。図22に示すように、制御部50は、圧力センサP6の検出圧力が目標圧力P6AD以下になると(S582;YES)、高低圧FC循環部の圧力がガス漏れ判定に好適な圧力に達したことを示しているので、制御部50は発電を禁止する(S583)。このとき、パージ弁の開弁が禁止されて高低圧FC循環部は密封状態になり、閉空間が形成される。次いで、高低圧FC循環部のガス漏れ判定を行うために、発電禁止時から所定時間t15が経過したか否かを判定する(S584)。所定時間t15が経過すると(S584:YES)、圧力センサP6の検出圧力をP6Pとして記憶する(S585)。
さらに、発電禁止時から所定時間t16が経過したか否かを判定し(S586)、所定時間t16が経過すると(S586;YES)、記憶済みの圧力P6Pと圧力センサP6の検出圧力との差圧(圧力低下代)ΔP6を演算する(S587)。ここで、差圧ΔP6が所定の閾値圧力Pj21以下である場合には(S588;YES)、FC出口バルブH22のシール不良に起因するガス漏れが生じていたと判定する(S589)。その後、高低圧FC循環部の漏れ判定を禁止する(S590)。一方、差圧ΔP6が所定の閾値圧力Pj21を超える場合(S588;NO)には、制御部50はガス漏れが生じていると判定し(S591)、高低圧FC循環部の漏れ判定を禁止する(S590)。ガス漏れの原因としては、燃料ガス供給路31や燃料ガス循環路32の破損等(水素供給バルブH200、FC入口バルブH21及びFC出口バルブH22のシール不良以外の原因)が考えられる。なお、発電禁止時から所定時間t15が経過していない場合(S584;NO)又は所定時間t16が経過していない場合(S586;NO)には、制御部50は次の低圧FC部のガス漏れ判定に移行する。
次いで、低圧部及びFC部から構成される低圧FC部のガス漏れ判定(S592)を行う。図23に示すように、制御部50は、圧力センサP61の検出圧力が目標圧力P61AB以下になると(S593;YES)、低圧FC部の圧力がガス漏れ判定に好適な圧力に達したことを示しているので、制御部50は発電を禁止して(S594)、FC出口バルブH22を閉弁する(S595)。これにより低圧FC部は密封状態になり、閉空間が形成される。次いで、低圧FC部のガス漏れ判定を行うために、FC出口バルブH22の閉弁時から所定時間t17が経過したか否かを判定する(S597)。所定時間t17が経過すると(S597:YES)、圧力センサP61の検出圧力をP61Pとして記憶する(S598)。
さらに、FC出口バルブH22の閉弁時から所定時間t18が経過したか否かを判定し(S599)、所定時間t18が経過すると(S599;YES)、記憶済みの圧力P61Pと圧力センサP61の検出圧力との差圧(圧力低下代)ΔP61を演算する(S600)。ここで、差圧ΔP61が所定の閾値圧力Pj22以下である場合には(S601;YES)、FC入口バルブH21のシール不良に起因するガス漏れが生じていたと判定する(S602)。その後、前記した循環部の漏れ判定を行う(S603)とともに低圧FC部の漏れ判定を禁止する(S604)。一方、差圧ΔP61が所定の閾値圧力Pj22を超える場合(S601;NO)には、制御部50は後述する低圧FC循環部のガス漏れ判定を行う(S605)とともに、低圧FC部の漏れ判定を禁止する(S604)。なお、圧力センサP10、P11の検出圧力が所定圧力PJA2、PJA3を超える場合(S596:NO)、FC出口バルブH22の閉弁時から所定時間t17が経過していない場合(S597;NO)又は所定時間t18が経過していない場合(S599;NO)には、制御部50は次の低圧FC循環部のガス漏れ判定に移行する。
次いで、低圧部、FC部及び循環部から構成される低圧FC循環部のガス漏れ判定(S606)を行う。図24に示すように、制御部50は、圧力センサP61の検出圧力が目標圧力P61AC以下になると(S607;YES)、低圧FC循環部の圧力がガス漏れ判定に好適な圧力に達したことを示しているので、制御部50は発電を禁止する(S608)。このとき、パージ弁の開弁が禁止されて低圧FC循環部は密封状態になり、閉空間が形成される。次いで、低圧FC循環部のガス漏れ判定を行うために、発電禁止時から所定時間t19が経過したか否かを判定する(S609)。所定時間t19が経過すると(S609:YES)、圧力センサP61の検出圧力をP61Pとして記憶する(S610)。
さらに、発電禁止時から所定時間t20が経過したか否かを判定し(S611)、所定時間t20が経過すると(S611;YES)、記憶済みの圧力P61Pと圧力センサP61の検出圧力との差圧(圧力低下代)ΔP61を演算する(S612)。ここで、差圧ΔP61が所定の閾値圧力Pj23以下である場合には(S613;YES)、FC出口バルブH22のシール不良に起因するガス漏れが生じていたと判定する(S614)。その後、低圧FC循環部の漏れ判定を禁止する(S615)。一方、差圧ΔP61が所定の閾値圧力Pj23を超える場合(S613;NO)には、制御部50はガス漏れが生じていると判定し(S616)、低圧FC循環部の漏れ判定を禁止する(S615)。ガス漏れの原因としては、燃料ガス供給路31や燃料ガス循環路32の破損等(水素供給バルブH200、FC入口バルブH21及びFC出口バルブH22のシール不良以外の原因)が考えられる。なお、発電禁止時から所定時間t19が経過していない場合(S609;NO)又は所定時間t20が経過していない場合(S611;NO)には、制御部50は次のFC循環部のガス漏れ判定に移行する。
次いで、FC部及び循環部から構成されるFC循環部のガス漏れ判定(S617)を行う。図25に示すように、制御部50は、圧力センサP5の検出圧力が目標圧力P5AB以下になると(S618;YES)、FC循環部の圧力がガス漏れ判定に好適な圧力に達したことを示しているので、制御部50は発電を禁止する(S619)。このとき、パージ弁の開弁が禁止されてFC循環部は密封状態になり、閉空間が形成される。次いで、FC循環部のガス漏れ判定を行うために、発電禁止時から所定時間t21が経過したか否かを判定する(S620)。所定時間t21が経過すると(S620:YES)、圧力センサP5の検出圧力をP5Pとして記憶する(S621)。
さらに、発電禁止時から所定時間t22が経過したか否かを判定し(S622)、所定時間t22が経過すると(S622;YES)、記憶済みの圧力P5Pと圧力センサP5の検出圧力との差圧(圧力低下代)ΔP5を演算する(S623)。ここで、差圧ΔP5が所定の閾値圧力Pj24以下である場合には(S624;YES)、FC出口バルブH22のシール不良に起因するガス漏れが生じていたと判定する(S625)。その後、FC循環部の漏れ判定を禁止する(S626)。一方、差圧ΔP5が所定の閾値圧力Pj24を超える場合(S624;NO)には、制御部50はガス漏れが生じていると判定し(S627)、FC循環部の漏れ判定を禁止する(S626)。ガス漏れの原因としては、燃料ガス供給路31や燃料ガス循環路32の破損等(FC入口バルブH21及びFC出口バルブH22のシール不良以外の原因)が考えられる。なお、発電禁止時から所定時間t21が経過していない場合(S620;NO)又は所定時間t22が経過していない場合(S622;NO)には、制御部50は次工程に移行する。
図26及び図27は補機制御ルーチン(S107)を示すフローチャートである。かかる補機制御ルーチンが呼び出されると、制御部50は、図26に示すように、SOC−バッテリ温度マップを参照して、バッテリ54に充電可能な電力W2を演算する(S701)。バッテリ54はSOCが少ない程充電可能な電力が多く、またバッテリ温度が低温又は高温である程充電可能な電力は少ない。次いで、制御部50は燃料電池20の発電量PAに応じた補機損失W3を演算する(S702)。次いで、発電量PAが充電可能電力W2と補機損失W3との総和を超えているか否かを判定する(S703)。発電量PAが充電可能電力W2と補機損失W3との総和を超えている場合には(S703;YES)、発電量PAが余剰気味であるので、水素ポンプ63の流量をアップして水素ポンプ63の駆動負荷(消費電力)を増大させるか、又は圧力調整弁A4の弁開度を小さくしてカソードオフガス流路42の流体抵抗を大きくし、エアコンプレッサ40の駆動負荷(消費電力)を増大させる(S704)。
次いで、制御部50は燃料電池20の温度状態を検出し、温度センサT2の検出温度が所定温度TH1以上であるか、或いは温度センサT31の検出温度が所定温度TH2以上であるか否かを判定する(S705)。所定温度TH1,TH2としては、燃料電池20がドライアップ気味になる温度に設定するのが好ましい。温度センサT2の検出温度が所定温度TH1以上であるか、又は、温度センサT31の検出温度が所定温度TH2以上である場合には(S705;YES)、燃料電池発電量−エア・ストイキ・マップを参照して、燃料電池20がドライアップしない程度の酸化ガス流量が燃料電池20に供給されるように、エアコンプレッサ40の回転数を調整する(S706)。一方、温度センサT2の検出温度が所定温度TH1未満であり、かつ、温度センサT31の検出温度が所定温度TH2未満である場合には(S705;NO)、燃料電池20に供給される酸化ガス流量を増大させても、燃料電池20はドライアップしないと考えられるので、エアコンプレッサ40の回転数を上げて、エアコンプレッサ40の駆動負荷(消費電力)を増大させる(S707)。
次いで、制御部50は循環ポンプC1の駆動力(消費電力)を増大させて冷媒流量を増大させ、或いはラジエータ・ファンC13を駆動して冷却系統の補機損失を増大させる(S708)。これにより余剰電力を多く消費することができるが、その一方で、燃料電池20の温度は通常運転温度よりも低下する場合がある。制御部50はFC冷却水出口温度T2−補機動力−外気温度TOUTマップ(三次元マップ)を参照して燃料電池20の温度低下代ΔTCを演算する(S709)。この三次元マップは燃料電池20の冷媒温度と、冷却補機(循環ポンプC1、ラジエータ・ファンC13)の駆動負荷と、外気温度TOUTとに基づいて、燃料電池20の温度低下代を予め求めたマップデータである。
次いで、制御部50は、図27に示すように、FC冷却水出口温度T2−ΔTC−凝縮水量推定マップを参照して、燃料電池20内部で生成される凝縮水量を推定する(S710)。燃料電池20のアノード側は殆ど飽和水蒸気で満たされていると考えられるので、温度低下代ΔTCから凝縮水量をある程度推定できる。次いで、制御部50は凝縮水量−水素ポンプ増加流量マップ、凝縮水量−エアコンプレッサ増加流量マップ、凝縮水量−パージ頻度増加マップを参照して、凝縮水量に応じて水素ポンプ63とエアコンプレッサ40の回転数を増加させる。凝縮水量が多い程、フラッディングによるセル電圧低下がみられるので、燃料ガスと酸化ガスの供給量を増大させる。また、燃料ガスに含まれている水分をできるだけ多く排出するため、パージバルブH51のパージ頻度を増加させる(S711)。
次いで、制御部50は燃料電池20の温度状態を検出し、温度センサT2の検出温度が所定温度TH3以下であるか、或いは温度センサT31の検出温度が所定温度TH4以下であるか否かを判定する(S712)。所定温度TH3,TH4としては、燃料電池20の運転温度が通常運転温度を下回る程度の温度に設定するのが好ましい。温度センサT2の検出温度が所定温度TH3以下であるか、或いは温度センサT31の検出温度が所定温度TH4以下である場合には(S712;YES)、冷媒温度を昇温させるため、制御部50はバイパス弁C3を閉じ、ラジエータ・ファンC13をオフにして、リレーR1,R2をオンにする(S713)。これにより、冷媒はラジエータC2をバイパスして熱交換器70に流入し、熱交換器70にて昇温される。ヒータ70aを通電することによって、余剰電力を効率よく消費できる。
次いで、制御部50は補機インバータ52の温度を検出し、水素ポンプ63のインバータ温度又はエアコンプレッサ40のインバータ温度が所定温度TH5以下であるか否かを判定する(S714)。所定温度TH5としては、補機インバータ52の熱損失が過大になる温度に設定するのが好ましい。水素ポンプ63のインバータ温度又はエアコンプレッサ40のインバータ温度が所定温度TH5以下である場合には(S714;YES)、補機インバータ52の熱損失は少ないと考えられるので、インバータ周波数を上昇させて、熱損失を大きくする(S715)。一方、水素ポンプ63のインバータ温度又はエアコンプレッサ40のインバータ温度が所定温度TH5以上である場合には(S714;NO)、補機インバータ52の熱損失は大きいので、インバータ周波数を通常値に維持する(S716)。
図28はシステム停止処理ルーチン(S110)を示すフローチャートである。かかるシステム停止処理ルーチンが呼び出されると、制御部50は、循環部のガス漏れ判定が完了したか否かを判定する(S801)。循環部のガス漏れ判定が完了したならば(S801;YES)、制御部50はFC入口バルブH21及びFC出口バルブH22を開弁し、燃料ガス供給路31及び燃料ガス循環路32に残留している燃料ガスを燃料電池20に導く(S802)。これと同時に、制御部50はエアコンプレッサ40を回転させて燃料電池20に酸化ガスを供給する。燃料電池20に導入された燃料ガスは電力発電によって消費される。更に、制御部50は適当な時間間隔でパージバルブH51を開弁することにより、燃料ガスをパージし、燃料電池20を循環する燃料ガスの不純物濃度を低減する。そして、圧力センサP5の検出圧力が目標圧力P5AE以下に降圧したか否かを判定する(S803)。目標圧力P5AEとしては、システム停止時に燃料ガスがカソード側にクロスリークしない程度の圧力が好ましい。圧力センサP5の検出圧力が目標圧力P5AE以下に降圧すると(S803;YES)、制御部50はFC入口バルブH21、FC出口バルブH22、及びパージバルブH51を閉弁し、エアコンプレッサ40と水素ポンプ63を停止させて、発電を停止する(S804)。
図29は異常停止処理ルーチン(S112)を示すフローチャートである。前記したガス漏れ判定(S102、S106、S109)において、ガス漏れが生じていると判定されると(S210、S552、S591、S616、S627)、異常停止処理ルーチンが呼び出される。同ルーチンが呼び出されると、制御部50は燃料ガス供給系統に配設されている全てのバルブ、即ち、タンクバルブH201、水素供給バルブH200、FC入口バルブH21、FC出口バルブH22及びパージバルブH51を全て閉弁し、更にエアコンプレッサ40及び水素ポンプ63を停止させて、発電を停止する(S901)。
以上説明した実施形態に係る燃料電池システム10においては、ガス漏れ検知対象となる少なくとも一の閉空間(例えば高圧部に係る閉空間)の下流側に隣接する他の閉空間の圧力を低下させた状態で、この一の閉空間におけるガス漏れを検知する。すなわち、ガス漏れ検知対象となる少なくとも一の閉空間の圧力降下を検知するだけでなく、この一の閉空間の下流側に隣接する他の閉空間の圧力上昇を検知することが可能になるので、この一の閉空間の一部を画成するガス通路配管の壁面割れによるガス漏れ(外部漏れ)だけでなく、この一の閉空間をガス通路内に形成するためのバルブの閉弁異常(例えば、シール不良)による他の閉空間へのガス漏れ(内部漏れ)を検知することができる。従って、一の閉空間の内部における圧力状態のみに基づいてガス漏れを検知する従来のガス漏れ検知方式のみを採用する場合と比較すると、ガス漏れ検知の精度を向上させることができる。
<第2実施形態>
次に、図30〜図34を参照して、本発明の第2実施形態に係る燃料電池システムについて説明する。本実施形態に係る燃料電池システムは、第1実施形態に係る燃料電池システム10の制御部の構成を変更したものであり、その他の構成については第1実施形態と実質的に同一である。このため、変更した構成を中心に説明することとし、第1実施形態と共通する部分については同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態における制御部は、第1実施形態における制御部50と同様に、アクセルセンサ55が検出したアクセル開度等に基づいてシステム要求電力を求め、燃料電池20の出力電力が目標電力に一致するように燃料電池システムを制御するとともに、DC/DCコンバータ53を制御して燃料電池20の運転ポイントを調整し、燃料電池20の出力電力が目標電力に一致するように調整する。また、本実施形態における制御部50は、燃料ガス供給系統の各セクション(高圧部、低圧部、FC部及び循環部)に形成された閉空間毎に燃料ガス漏れの検知を行う。この際、制御部50は、ガス漏れ検知対象となる少なくとも一の閉空間の下流側の圧力を低下させた状態で、この一の閉空間のガス漏れ検知を行い、この一の閉空間の下流側に隣接する他の閉空間の圧力が上昇した場合に、この一の閉空間においてガス漏れ(特に、バルブの閉弁異常)が発生したものと判定する。一方、この一の閉空間の下流側に隣接する他の閉空間の圧力が上昇しない場合には、当該一の閉空間を画成する燃料ガス供給系統のガス配管に壁面割れが生じる等によるガス配管外へのガス漏れが発生したものと判定する。
次に、図30〜図34を用いて、本発明の実施形態に係る燃料電池システムの制御部が実行するシステム制御について説明する。本実施形態におけるシステム制御は、第1実施形態で説明したメインルーチンのうち、間欠運転時又はシステム停止時のガス漏れ判定に係る工程(図2;S106、S109)を一部変更したものであり、その他の工程は第1実施形態と実質的に同一である。従って、変更した工程を中心に説明することとする。
まず、メインルーチンについて説明する。燃料電池システムが起動すると、第1実施形態(図2)と同様に、制御部は燃料ガス供給系統のガス漏れ判定(S102)を行う。ここでガス漏れがなく、正常に発電できると判定されると、通常発電制御(S104)が行われ、しかる後に負荷駆動判定制御(S104')が行われる。このようにして通常運転が継続され、所定の間欠運転開始条件が満たされると(S105;YES)、発電を停止して制御部は燃料ガス供給系統のガス漏れ判定を行う(S106)。その後、補機類の電力消費を増大させるための補機制御が行われる(S107)。そして、システム停止が行われる場合には、制御部は燃料ガス供給系統のガス漏れ判定(S109)を行い、システム停止処理(S110)を行う。ガス漏れが検出された場合(S111;YES)には、異常停止処理を行う(S112)。
なお、本実施形態においては、システム起動時のガス漏れ判定処理ルーチン、通常発電制御ルーチン、負荷駆動判定制御ルーチン、補機制御ルーチン、システム停止処理ルーチン及び異常停止処理ルーチンについては、第1実施形態(図3〜図5及び図26〜図29)と実質的に同一であるので、説明を省略する。
次に、間欠運転時又はシステム停止時のガス漏れ判定処理ルーチンについて説明する。かかるガス漏れ判定処理ルーチンにおいては、まず、第1実施形態と同様に、ガス漏れ判定処理前の各種処理(各セクションにおける圧力判定やパージ判定等)を行う。これらガス漏れ判定処理前の各種処理は、第1実施形態(図6〜図15)と実質的に同一であるので、説明を省略することとする。
次いで、制御部は、図6〜図15に示すような圧力判定やパージ判定等を経た後、ガス漏れ判定に先立って、図30に示すような閉弁処理を行う。閉弁処理とは、各バルブを閉弁してガス通路に閉空間を形成する処理である。図30に示すように、圧力センサP6の検出圧力が目標圧力P6A以下になると(S1001;YES)、高圧部の圧力がガス漏れ判定に好適な圧力に達したことを示しているので、制御部は水素供給バルブH200を閉弁する(S1002)。これにより高圧部は密封状態になり、閉空間が形成される。次いで、圧力センサP61の検出圧力が目標圧力P61A以下になると(S1003;YES)、低圧部の圧力がガス漏れ判定に好適な圧力に達したことを示しているので、制御部はFC入口バルブH21を閉弁する(S1004)。これにより低圧部は密封状態になり、閉空間が形成される。次いで、圧力センサP5の検出圧力が目標圧力P5A以下になると(S1005;YES)、FC部の圧力がガス漏れ判定に好適な圧力に達したことを示しているので、制御部はFC出口バルブH22を閉弁する(S1006)。これによりFC部は密封状態になり、閉空間が形成される。次いで、圧力センサP10の検出圧力が目標圧力P10A以下になると(S1007;YES)、循環部の圧力がガス漏れ判定に好適な圧力に達したことを示しているので、制御部は発電を禁止する(S1008)。このとき、パージ弁の開弁が禁止されて循環部は密封状態になり、閉空間が形成される。
続いて、制御部50は、図31に示すようなガス漏れ判定開始処理を行う。ガス漏れ判定開始処理とは、ガス漏れ判定を開始する前に行う所定の処理である。図31に示すように、制御部は、水素供給バルブH200の下流側に配設されている圧力センサP61の検出圧力が所定圧力PJA1以下に降圧したか否か、FC入口バルブH21の下流側に配設されている圧力センサP5及び圧力センサP11の検出圧力が各々所定圧力PJA2、PJA3以下に降圧したか否か、FC出口バルブH22の下流側に配設されている圧力センサP10の検出圧力が所定圧力PJA4以下に降圧したか否か、を判定する(S1009)。所定圧力PJA1〜PJA4は、各バルブが確実に閉弁しているか否かを判定するための圧力であり、S1009は本発明における第1の工程の一実施例である。
そして、各圧力センサP61〜圧力センサ10の検出圧力が各々所定圧力PJA1〜PJA4以下になると(S1009:YES)、各バルブの閉弁を終えて発電を禁止した時から所定時間t3が経過したか否かを判定する(S1010)。所定時間t3が経過すると(S1010:YES)、圧力センサP6、P61、P5、P10の検出圧力を、各々P6P、P61P、P5P、P10Pとして記憶する(S1011)。そして、記憶済みの圧力P6P〜P10Pと、圧力センサP6〜P10の検出圧力と、の差圧(圧力低下代)ΔP6、ΔP61、ΔP5、ΔP10を演算する(S1012)。なお、圧力センサP61〜圧力センサ10の検出圧力が所定圧力PJA1〜PJA4を超える場合(S1009:NO)又は発電禁止時から所定時間t3が経過していない場合(S1010;NO)には、制御部は検出圧力の記憶や差圧の演算を行うことなく、次の高圧部のガス漏れ判定に移行する。
次に、高圧部のガス漏れ判定(S1013)について説明する。図32に示すように、制御部は、前記した閉弁処理における発電禁止(S1008)時から所定時間t4が経過したか否かを判定するとともに、この所定時間t4内に、記憶した圧力P6Pと圧力センサP6の検出圧力との差圧(圧力低減値)ΔP6が所定圧力Pj15(所定閾値)以上になったか否かを判定する(S1014)。S1014は本発明における第2の工程の一実施例である。そして、所定時間t4内に差圧ΔP6が所定圧力Pj15以上になった場合(S1014;YES)には、制御部は記憶した圧力P61Pと圧力センサP61の検出圧力との差圧ΔP61が所定圧力PJB1以下であるか否かを判定する(S1015)。ここで、所定圧力PJB1として「負」の値を採用しており、記憶した圧力P61Pよりも圧力センサP61の検出圧力が高くなって差圧ΔP61が「負」となり(すなわち圧力上昇があり)かつ所定圧力PJB1以下である場合(S1015;YES)には、高低圧部のガス漏れ判定を許可し(S1016)、その後高圧部のガス漏れ判定を禁止する(S1017)。
一方、所定時間t4内に差圧ΔP6が所定圧力Pj15以上になった場合(S1014;YES)であって、差圧ΔP61が所定圧力PJB1を超える(すなわち圧力上昇がない)場合(S1015;NO)には、高圧部にガス漏れが発生したものと判定し(S1018)、高圧部のガス漏れ判定を禁止する(S1017)。S1015は本発明における第3の工程の一実施例である。高圧部のガス漏れの原因としては、タンクバルブH201又は水素供給バルブH200の開故障、レギュレータH9、H10又は燃料ガス供給路31の破損等が考えられる。なお、差圧ΔP6が所定圧力Pj15未満のまま所定時間t4が経過した場合(S1014;NO、S1019;YES)には、特に処理を行うことなく高圧部のガス漏れ判定を禁止する(S1017)。また、所定時間t4が経過していない場合(S1019;NO)においても、制御部は次の低圧部のガス漏れ判定に移行する。
次いで、低圧部のガス漏れ判定(S1020)について説明する。図33に示すように、制御部は、前記した閉弁処理における発電禁止(S1008)時から所定時間t4が経過したか否かを判定するとともに、この所定時間t4内に、記憶した圧力P61Pと圧力センサP61の検出圧力との差圧ΔP61が所定の閾値圧力Pj16以上になったか否かを判定する(S1021)。S1021は本発明における第2の工程の一実施例である。そして、所定時間t4内に差圧ΔP61が所定圧力Pj16以上になった場合(S1021;YES)には、制御部は記憶した圧力P5Pと圧力センサP5の検出圧力との差圧ΔP5が所定圧力PJB2(負の値)以下であるか否かを判定し(S1022)、差圧ΔP5が所定圧力PJB2以下である(圧力上昇がある)場合(S1022;YES)には、低圧FC部のガス漏れ判定を許可する(S1023)。その後、制御部は記憶した圧力P11Pと圧力センサP11の検出圧力との差圧ΔP11が所定圧力PJB3(負の値)以下であるか否かを判定し(S1024)、差圧ΔP11が所定圧力PJB3以下である(圧力上昇がある)場合(S1024;YES)には、低圧FC循環部のガス漏れ判定を許可して(S1025)、低圧部のガス漏れ判定を禁止する(S1026)。
一方、所定時間t4内に差圧ΔP61が所定圧力Pj16以上になった場合(S1021;YES)であって、差圧ΔP5が所定圧力PJB2を超える(圧力上昇がない)場合(S1022;NO)には、低圧FC部のガス漏れ判定をすることなく、差圧ΔP11が所定圧力PJB3以下であるか否かを判定する(S1024)。そして、差圧ΔP11が所定圧力PJB3を超える(圧力上昇がない)場合(S1024;NO)には、低圧部にガス漏れが発生したものと判定し(S1027)、低圧部のガス漏れ判定を禁止する(S1026)。S1022及びS1024は本発明における第3の工程の一実施例である。低圧部のガス漏れの原因としては、水素供給バルブH200又はFC入口バルブH21の開故障、燃料ガス供給路31の破損等が考えられる。なお、差圧ΔP61が所定圧力Pj16未満のまま所定時間t4が経過した場合(S1021;NO、S1028;YES)には、特に処理を行うことなく低圧部のガス漏れ判定を禁止する(S1026)。また、所定時間t4が経過していない場合(S1028;NO)においても、制御部は次のFC部のガス漏れ判定に移行する。
次いで、FC部のガス漏れ判定(S1029)について説明する。図34に示すように、制御部は、前記した閉弁処理における発電禁止(S1008)時から所定時間t4が経過したか否かを判定するとともに、この所定時間t4内に、記憶した圧力P5Pと圧力センサP5の検出圧力との差圧ΔP5が所定の閾値圧力Pj17以上になったか否かを判定する(S1030)。S1030は本発明における第2の工程の一実施例である。そして、所定時間t4内に差圧ΔP5が所定圧力Pj17以上になった場合(S1030;YES)には、制御部は記憶した圧力P10Pと圧力センサP10の検出圧力との差圧ΔP10の絶対値が所定圧力PJB4(負の値)以下であるか否かを判定し(S1031)、差圧ΔP10の絶対値が所定圧力PJB4以下である(圧力上昇がある)場合(S1031;YES)には、FC循環部のガス漏れ判定を許可する(S1032)。その後、制御部は、FC部のガス漏れ判定を禁止する(S1033)。
一方、所定時間t4内に差圧ΔP5が所定圧力Pj17以上になった場合(S1030;YES)であって、差圧ΔP10が所定圧力PJB4を超える(圧力上昇がない)場合(S1031;NO)には、FC部にガス漏れが発生したものと判定し(S1034)、FC部のガス漏れ判定を禁止する(S1033)。S1031は本発明における第3の工程の一実施例である。FC部のガス漏れの原因としては、FC入口バルブH21又はFC出口バルブH22の開故障、燃料ガス供給路31又は燃料ガス循環路32の破損等が考えられる。なお、差圧ΔP5が所定圧力Pj17未満のまま所定時間t4が経過した場合(S1030;NO、S1035;YES)には、特に処理を行うことなくFC部のガス漏れ判定を禁止する(S1033)。また、所定時間t4が経過していない場合(S1035;NO)においても、制御部は次の循環部のガス漏れ判定に移行する。
次いで、循環部のガス漏れ判定(S1036)について説明する。図34に示すように、制御部は、記憶した圧力P10Pと圧力センサP10の検出圧力との差圧ΔP10が所定の閾値圧力Pj18以上になったか否かを判定する(S1037)。そして、差圧ΔP10が所定圧力Pj18以上になった場合(S1037;YES)には、制御部は循環部にガス漏れが生じていると判定して(S1038)、次の工程に移行する。ガス漏れの原因としては、FC出口バルブH22や逆止弁H52の開故障又は燃料ガス循環路32の破損等が考えられる。一方、差圧ΔP10が所定の閾値圧力Pj18未満である場合(S1037;NO)には、制御部は循環部のガス漏れ判定を禁止した上で(S1039)、次の工程に移行する。
次いで、第1実施形態と同様に、高低圧部のガス漏れ判定、高低圧FC部のガス漏れ判定、高低圧FC循環部のガス漏れ判定、低圧FC部のガス漏れ判定、低圧FC循環部のガス漏れ判定及びFC循環部のガス漏れ判定を行う。これら高低圧部からFC循環部のガス漏れ判定は、第1実施形態(図20〜図25)と実質的に同一であるので、説明を省略することとする。
以上説明した実施形態に係る燃料電池システムにおいては、ガス漏れ検知対象となる一の閉空間(例えば高圧部に係る閉空間)の下流側に隣接する他の閉空間の圧力が上昇した場合に、この一の閉空間とこの一の閉空間の下流側に隣接する他の閉空間(低圧部に係る閉空間)とからなる新たな閉空間のガス漏れを検知する、つまり、2つの閉空間を連通させて1つの閉空間としてガス漏れ(異常)を検知することができるので、システム全体において簡易かつ迅速にガス漏れ検知行うことが可能となる。
なお、以上説明した各実施形態では、燃料ガスのガス通路のガス漏れ(ガス通路上に配置された各弁の開故障、ガス通路からの漏洩)を検知するシステムに本発明を適用した例示したが、酸化ガスのガス通路のガス漏れを検知するシステムに本発明を適用することもできる。
また、以上説明した各実施形態では、負荷駆動源としてバッテリを例示したが、キャパシタなどのあらゆる蓄電装置に適用可能である。また、蓄電装置に限らず、燃料電池と別体に設けられた全ての負荷駆動源に適用可能である。例えば、燃料電池のほかに燃料タンクやエンジンを備えたハイブリッド電気自動車などであれば、エンジン等の内燃機関を負荷駆動源とすることができ、また、燃料電池のほかに送電線等を介して電力の供給を受ける受電機構を備えた電車などであれば、受電機構を負荷駆動源とすることができる。さらに、燃料電池のほかにガス・タービンなどを備えた航空機などであれば、ガス・タービンを負荷駆動源とすることができ、また、燃料電池のほかに原子炉を備えた潜水艦などであれば、原子炉などの原子力発電機構を負荷駆動源とすることができる。さらに、内燃機関による駆動力で発電する発電機(オルタネータ)等も負荷駆動源としても良い。これら各他の負荷駆動源が負荷に供給可能な電力の総和を求め、求めた総和がシステム要求電力以上であるか否かを判断するようにしても良い(図5;S11b〜S11e)。
図5のS11b〜S11eについて説明すると、制御部はバッテリ放電可能パワーW3を演算すると、図示していない内燃機関状態検出センサの検出信号等に基づいて内燃機関供給可能パワーW4を演算する(S11a→S11b)。同様に、制御部は、図示していない受電状態検出センサ、ガス・タービン状態検出センサ、原子炉状態検出センサ等に基づいて、受電可能パワーW5、ガス・タービン供給可能パワーW6、原子力供給パワーW7をそれぞれ演算する(S11c→S11d→S11e)。そして、制御部はアクセル開度、車速等を基に車両要求パワーPPWを演算した後、これら他の駆動源が供給可能な電力の総和が車両要求パワーPPW以上であるか否かを判定する(S21→S31)。この後の処理は本実施形態と同様に説明することができるため、省略する。以上説明したように、燃料電池と別体に設けられた負荷駆動源が1つ存在する場合だけでなく、負荷駆動源が複数存在する場合にも適用可能である。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係るシステム制御のメインルーチンである。 本発明の第1実施形態に係るシステム制御におけるシステム起動時のガス漏れ判定処理ルーチンである。 本発明の第1実施形態に係るシステム制御における通常発電制御ルーチンである。 本発明の第1実施形態に係るシステム制御における負荷駆動判定制御ルーチンである。 本発明の第1実施形態に係るシステム制御におけるガス漏れ判定処理ルーチンである。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 本発明の第1実施形態に係るシステム制御における補機制御ルーチンである。 同上。 本発明の第1実施形態に係るシステム制御におけるシステム停止処理ルーチンである。 本発明の第1実施形態に係るシステム制御における異常停止処理ルーチンである。 本発明の第2実施形態に係るシステム制御におけるガス漏れ判定処理ルーチンである。 同上。 同上。 同上。 同上。
符号の説明
10…燃料電池システム 20…燃料電池 31…燃料ガス供給路(ガス通路) 32…燃料ガス循環路(ガス通路) 50…制御部(検知手段) H9…高圧レギュレータ(減圧弁) H10…低圧レギュレータ(減圧弁) H201…タンクバルブ H200…水素供給バルブ H21…FC入口バルブ H22…FC出口バルブ H51…パージバルブ

Claims (6)

  1. 反応ガスが供給されることにより電力を発生させる燃料電池と、前記燃料電池に接続するガス通路と、を備え、前記ガス通路に複数の隣接する閉空間が形成される燃料電池システムであって、
    ガス漏れ検知対象となる少なくとも一の閉空間の下流側に隣接する他の閉空間の圧力を低下させた状態で、前記一の閉空間におけるガス漏れを検知する検知手段を備える燃料電池システム。
  2. 前記検知手段は、ガス漏れ検知対象となる一の閉空間の下流側に隣接する他の閉空間の圧力が上昇した場合に、前記一の閉空間と前記他の閉空間とからなる新たな閉空間におけるガス漏れを検知する請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記検知手段は、少なくとも一の減圧弁を含む閉空間のガス漏れ検知を行う請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載の燃料電池システムを備えた移動体。
  5. 反応ガスが供給されることにより電力を発生させる燃料電池と、前記燃料電池に接続するガス通路と、を備え、前記ガス通路に複数の隣接する閉空間が形成される燃料電池システムのガス漏れ検知方法であって、
    ガス漏れ検知対象となる少なくとも一の閉空間の下流側に隣接する他の閉空間の圧力が所定圧力以下まで低下したか否かを判定する第1の工程と、
    前記第1の工程で肯定的な判定がなされた場合に、前記一の閉空間内の所定時間における圧力低減値が所定閾値以上であるか否かを判定する第2の工程と、
    前記第2の工程で肯定的な判定がなされた場合に、前記他の閉空間の圧力が上昇したか否かを判定する第3の工程と、
    を含む燃料電池システムのガス漏れ検知方法。
  6. 前記第3の工程で肯定的な判定がなされた場合に、前記一の閉空間と前記他の閉空間とからなる新たな閉空間におけるガス漏れを検知する請求項5に記載の燃料電池システムのガス漏れ検知方法。
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