JP3846354B2 - 燃料電池システムのガス漏れ検知方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムのガス漏れ検知方法及び装置に関し、詳しくは、燃料ガスの漏れを燃料電池システム内部で検知する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃料電池システムにおいて、水素含有燃料ガスの漏れを検知する方法として、特開平11−224681号公報や特開平8−329965号公報に開示される方法があった。
前記特開平11−224681号公報に開示される方法は、燃料電池の出力電流値に基づいて、燃料電池における燃料ガスの使用量を算出し、この燃料ガス使用量から燃料ガスボンベ内の燃料ガス圧力を算出して、この算出圧力と実際に圧力センサで検出した圧力値とを比較することにより、燃料ガスの漏洩を判断するものである。
【0003】
また、特開平8−329965号公報に開示される方法は、燃料電池の上流部と下流部に各々弁を設けて、発電運転前に前記弁を閉じることで燃料ガスを封入し、その圧力変化を圧力検知手段で検知して、封入圧力の低下に基づいて燃料ガスの漏洩を検知するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平11−224681号公報に開示される方法では、パージ制御による燃料ガスの消費を、漏れとして誤検出する可能性があるという問題があった。
燃料電池システムでは、燃料電池に供給される加湿水素含有燃料ガスに含まれる水蒸気が燃料極の周りで水となり、水が排出経路に充満するほどになると燃料電池の出力低下に至るフラッディング現象が生じる。
【0005】
上記フラッディング現象の対策として、例えば燃料電池の出力低下に基づいて水の充満を判断すると、燃料ガスを用いて水をパージさせるようにしている。
ここで、パージのために使われた燃料ガスは燃料電池の出力にはほとんど寄与しないので、パージのために使われた燃料ガスが漏れ分として算出されることになり、漏れを高精度に検出させようとすると、パージ実行時に漏れの発生が誤検出されるという問題が生じることになる。
【0006】
また、特開平8−329965号公報に開示される方法は、圧力計の値を監視することで燃料ガス漏れの有無を判断できるため低廉な検知方法ではあるが、始動前に漏れを検出する方法であるため、運転開始後の漏れ発生は、再度始動されるまでの間検出されないという欠点があった。
特に車両用の燃料電池システムでは、走行に伴って生じる機械的な振動や衝撃の入力、更には、熱的な変化を大きく受けて熱変形するなど、漏れが生じる可能性は圧倒的に走行中に多い。
【0007】
従って、従来例のように始動前でしか検出できない漏れ検出方法では、車両用の燃料電池システムに対して必要な検出性能を確保できないという問題が生じることになる。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、燃料ガスの漏れを運転中でも検出でき、然も低廉な、燃料電池システムのガス漏れ検知方法及び装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのため、請求項1,4記載の発明に係る検知方法及び装置では、燃料電池の電気負荷が閾値よりも小さいときに燃料電池の出力電流を遮断し、このときの燃料電池を含む燃料ガス循環供給系の閉空間における圧力状態に基づいて、前記閉空間における燃料ガス漏れを検知する構成とした。
【0009】
上記構成によると、燃料電池の電気負荷が閾値よりも小さく、燃料電池の発電を止めることができる状態になると、燃料電池の出力電流を遮断することで燃料電池の発電を止める。
発電を止めると、燃料電池で燃料ガスが消費されない状態になり、燃料電池を含む燃料ガス循環供給系の閉空間における圧力状態が、漏れのみに影響されるようになるから、圧力状態から燃料ガス漏れの有無を検知する。
【0010】
請求項2,5記載の発明に係る検知方法及び装置では、燃料電池の電気負荷が閾値よりも小さいときに燃料電池の出力電流を遮断すると共に、前記閉空間への燃料供給源からの燃料ガスの供給を強制的に遮断し、このときの閉空間における圧力降下速度に基づいて燃料ガス漏れを検知する構成とした。
上記構成によると、燃料供給源からの燃料ガスの供給が遮断される閉空間では、漏れによって燃料ガスが外部に流出すると、閉空間内の圧力が、漏れがないときに比べて急激に低下することになるから、圧力降下速度が漏れの発生を示す程度に大きいか否かに基づいて漏れの発生を検知する。
【0011】
請求項3,9記載の発明に係る検知方法及び装置では、前記閉空間内の圧力損失部の前後差圧を検出し、この前後差圧に基づいて燃料ガス漏れを検知する構成とした。
上記構成によると、閉空間からの漏れが発生すると、閉空間内に燃料ガスの流れが発生し、該流れによって圧力損失部の前後に差圧が生じることになるので、圧力損失部の前後差圧に基づいて燃料ガスの流れの発生を検知し、以って、燃料ガス漏れの有無を検知する。
【0012】
請求項6記載の発明に係る検知装置では、前記閉空間内の圧力降下速度に基づいて燃料ガス漏れを検知する構成において、出力電流の遮断によって漏れの検知を行わせるときに、燃料電池を含む燃料ガス循環供給系の閉空間を複数の閉空間に遮断し、かつ、該複数の閉空間それぞれの圧力を検出するよう構成し、前記複数の閉空間毎の圧力降下速度に基づいて、燃料ガス漏れの有無及び燃料ガス漏れの発生箇所を判断する構成とした。
【0013】
上記構成によると、燃料供給源からの燃料ガスの供給が遮断される閉空間を、複数に遮断し、該複数の閉空間毎に圧力を検出させることで、燃料ガス漏れの発生箇所を、前記複数の閉空間のいずれかに特定する。
請求項7記載の発明に係る検知装置では、前記閉空間内の圧力降下速度に基づいて燃料ガス漏れを検知する構成において、前記閉空間内の圧力損失部の間における圧力を複数箇所でそれぞれに検出し、それぞれの検出部位における圧力降下速度に基づいて、燃料ガス漏れの有無及び燃料ガス漏れの発生箇所を判断する構成とした。
【0014】
上記構成によると、圧力損失部を境界とする擬似的な閉空間を複数設定し、該擬似閉空間毎の圧力降下速度から、燃料ガス漏れの発生箇所を、前記擬似閉空間のいずれかに特定する。
請求項8記載の発明に係る検知装置では、請求項7の構成において、それぞれの検出部位における圧力降下速度のうちの最も大きな圧力降下速度が閾値よりも大きいときに、最も大きな降下速度を示した検出部位での燃料ガス漏れの発生を判断する構成とした。
【0015】
上記構成によると、一箇所での燃料ガス漏れが圧力損失部を介して他の検出圧力に影響を与えることになるが、燃料ガス漏れの発生箇所での圧力降下が最も大きくなるから、最も大きな降下速度を示した検出部位を燃料ガス漏れの発生箇所として特定する。
請求項10記載の発明に係る検知装置では、前記閉空間内の圧力損失部の前後差圧に基づいて燃料ガス漏れを検知する構成において、前記閉空間内における複数の圧力損失部の前後差圧をそれぞれに検出し、前記前後差圧が閾値よりも大きいときに燃料ガス漏れの発生を判断すると共に、隣接する検出部それぞれでの差圧の方向に基づいて燃料ガス漏れの発生箇所を判断する構成とした。
【0016】
上記構成によると、圧力損失部の前後差圧の方向から、燃料ガスの流れ方向を特定でき、これに基づいて燃料ガス漏れの発生箇所を特定する。
請求項11記載の発明に係る検知装置では、燃料ガス漏れの有無を判断させるときに、パージ手段による循環系からのパージを強制的に遮断して前記閉空間を形成させる構成とした。
【0017】
上記構成によると、燃料ガス循環供給系を閉空間として漏れ検出を行わせることができるように、パージを強制的に遮断する。
【0018】
【発明の効果】
請求項1,4記載の発明によると、燃料電池の電気負荷が閾値よりも小さいときに燃料電池の出力電流を遮断して、燃料ガスが消費されない閉空間を形成させるから、例えば、車両用燃料電池システムでは、減速エネルギーの回生が行われるときなど、燃料電池の出力電流が小さい、或いは、出力電流の必要がないときに、燃料漏れの検知を行わせることができ、運転途中に比較的低廉な圧力計によって燃料ガス漏れの検知が行えるという効果がある。
【0019】
請求項2,5記載の発明によると、燃料供給源からの燃料ガスの供給が遮断される閉空間内の圧力降下に基づいて漏れの検知を行わせるから、簡便な構成で運転途中に燃料ガス漏れの検知が行えるという効果がある。
請求項3,9記載の発明によると、閉空間内の圧力損失部の前後差圧に基づいて、燃料ガス漏れによって生じる燃料ガスの流れを検出させるので、閉空間内の絶対圧に影響されることなく、然も、高精度に燃料ガス漏れの発生を検知することができるという効果がある。
【0020】
請求項6記載の発明によると、複数に遮断される閉空間毎の圧力降下に基づいて、燃料ガス漏れの発生箇所を、精度良く特定することができるという効果がある。
請求項7記載の発明によると、燃料ガス循環供給系を、弁などを用いて複数に区分することなしに、燃料ガス漏れの発生箇所を特定することができ、漏れ箇所の特定を簡便な構成で行わせることができるという効果がある。
【0021】
請求項8記載の発明によると、燃料ガス漏れの影響が、圧力損失部を介して他の圧力検出部位に影響を与えても、燃料ガス漏れの発生箇所を圧力降下速度から精度良く特定することができるという効果がある。
請求項10記載の発明によると、圧力損失部の前後差圧から、燃料ガス漏れに伴う燃料ガスの流れ方向を特定して、燃料ガス漏れの発生箇所を精度良く特定することができるという効果がある。
【0022】
請求項11記載の発明によると、燃料ガス漏れの検出に必要な閉空間を、確実に形成させて、燃料電池の電気負荷が閾値よりも小さいときに確実に燃料ガス漏れの検知を行わせることができるという効果がある。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、第1の実施形態における車両用燃料電池システムを示す図である。
この図1において、水素ガス供給源1(燃料供給源)からの燃料ガスは、燃料ガス供給ライン2,減圧調整弁3,燃料ガス供給ライン4,エジェクタ5,燃料ガス供給ライン6を介して、燃料電池10の燃料極(図示省略)に導入され、燃料電池10にて消費されなかった燃料ガスは、燃料ガス排出ライン11及び燃料ガス循環ライン12を介し、前記エジェクタ5によって燃料ガス供給ライン6に還流される。
【0024】
上記燃料ガス供給ライン2,減圧調整弁3(供給源遮断手段),燃料ガス供給ライン4,エジェクタ5,燃料ガス供給ライン6,燃料ガス排出ライン11及び燃料ガス循環ライン12によって、燃料ガス循環供給系が構成される。
前記燃料ガス排出ライン11には、パージ弁13が介装されるパージライン14が接続されている。
【0025】
上記パージ弁13及びパージライン14によってパージ手段が構成される。
前記パージ弁13は、燃料ガス排出ライン11に溜まった水を燃料ガスと共に排出させるときに開制御される。
一方、燃料電池10の空気極(図示省略)には、酸化ガス供給源20からの酸化ガス(空気)がガス供給ライン21を介して供給され、燃料電池10にて消費されなかった酸化ガスは、排出ライン22を介して排出される。
【0026】
また、前記燃料電池10の出力電流iを出力する出力配線32には、出力電流iを検出する電流計31、及び、前記出力電流iを遮断する出力電流遮断器30(出力電流遮断手段)が介装される。
更に、前記燃料ガス供給ライン6内の圧力を検出する圧力計7(圧力状態検出手段,圧力検出手段)が設けられている。
【0027】
前記電流計31及び圧力計7の検出出力が入力される信号処理装置40は、前記パージ弁13及び出力電流遮断器30の開閉動作を制御すると共に、減圧調整弁3を強制的に遮断させる機能を有している。
上記構成において、水素ガス供給源1から燃料ガス流量Q0が供給され、エジェクタ5で還流ガス流量Q2を加えた流量Q1(=Q0+Q2)が燃料電池10の燃料極に導かれる。
【0028】
燃料電池10では、出力電流iに見合ったΔQの流量が消費され、残った燃料ガスQ2が循環し、燃料ガス供給ライン6に還流されるようになっている。
即ち、燃料電池10の燃料極に供給される燃料ガス流量は、
ΔQ=Q1−Q2=Q0
の関係があり、前記減圧調整弁3は、燃料電池10における消費燃料量(燃料ガス循環供給ラインの圧力低下)に見合った燃料ガスを供給する。
【0029】
ここで、車両で要求される電気負荷、即ち、出力電流iは、非常に大きく変動し得る値であり、例えば車両制動時(減速時)に、車両慣性エネルギーを電気エネルギーに変換する回生制動装置を備える場合には、電気エネルギーが回生制動によって供給され得るために、燃料電池10からの出力電流iが不要、或いは、極めて小さな値になり、このとき減圧調整弁3は燃料ガスの流れを遮断するか供給量Q0を微小に絞ることになる。
【0030】
そして、回生制動が終了すれば出力電流をゼロ(又は微小値)にする条件が解除されるため、車両電気負荷に対応する要求電流iに見合った燃料ガス消費流量が再現されて、燃料供給流量Q0も流れ出すようになる。
このように、車両用の燃料電池システムにおいては、常時燃料電池10の発電が要求されるものではなく、燃料電池10の発電を停止させることができる状態が運転中に発生する。
【0031】
燃料電池10の発電が停止される状態では、燃料ガスが燃料電池10で消費されないから、パージ弁13が閉じていて閉空間を形成する状態であれば、燃料ガスが閉空間内に閉じ込められることになって大きな圧力変化は発生しない。
ここで、水素ガス供給源1からの燃料ガスの供給が遮断されていれば、閉空間からの燃料ガスの漏れが発生したときに、前記閉空間の圧力が降下することになり、係る圧力降下に基づいて燃料ガス漏れの発生を推定することができる。
【0032】
そこで、前記信号処理装置40は、図2のフローチャートに示すような手順によって燃料ガス漏れの有無を検知する。
尚、前記信号処理装置40は、図2のフローチャートに示すように、電気負荷判別手段,遮断制御手段,燃料ガス漏れ判断手段,パージ遮断手段としての機能を備えている。
【0033】
まず、ステップS1では、出力電流i(電気負荷)が閾値i0よりも小さいか否かを判別する。
そして、出力電流i(電気負荷)が閾値i0よりも小さいときには、ステップS2へ進み、パージ弁13を強制的に閉状態に保持し、次のステップS3では、減圧調整弁3を強制的に閉状態に保持させるようにする。
【0034】
尚、減圧調整弁3の上流側又は下流側に遮断弁を設けて、水素ガス供給源1からの燃料ガスの供給を強制的に遮断させる構成としても良い。
更に、ステップS4では、前記出力電流遮断器30によって出力電流iの出力を遮断し、燃料電池10の発電(燃料ガスの消費)を止める。
上記処理によって、水素ガス供給源1からの燃料ガスの供給が遮断される燃料電池10を含む閉空間が機械的に形成される一方、燃料電池10における燃料ガスの消費が0になり、前記閉空間からの燃料ガスの漏れがない場合には、前記圧力計7で検出される圧力が大きな変化を示すことはない。
【0035】
ステップS5では、前記閉空間内における圧力降下速度を示す、前記圧力計7による検出圧力Pの単位時間Δt当たりの変化量ΔP/Δtを演算する。
尚、前記変化量ΔP/Δtは、圧力Pの減少変化に対してプラスの値に算出されるものとする。
そして、ステップS6では、前記変化量ΔP/Δtが閾値Aよりも大きいか否かを判別する。
【0036】
前記変化量ΔP/Δtが閾値Aを超え、圧力Pの減少速度が基準値を超えていると判断されるときには、閉空間からの燃料ガスの漏れによって所定以上の速度で圧力降下しているものと判断し、ステップS7へ進んで、漏れ検知信号の出力及び漏れ検知表示出力を行う。
前記漏れ検知表示出力は、例えば車両の運転席付近に設けた警告灯の点灯などを行う制御信号である。
【0037】
上記実施形態による燃料ガス漏れ検知では、運転中に出力電流i(電気負荷)が閾値i0よりも小さくなる毎(例えば減速運転毎)に、燃料ガス漏れの有無を判断させることができるため、燃料ガス漏れの発生を応答良く検知できると共に、比較的低廉な圧力計7を用いるため、低コストで漏れ検知装置を構成できる。ところで、上記実施形態では、減圧調整弁3,燃料ガス供給ライン4,エジェクタ5,燃料ガス供給ライン6,燃料電池10,燃料ガス排出ライン11及び燃料ガス循環ライン12を含んでなる燃料ガス循環供給系の閉空間に対して、1つの圧力計7を設ける構成であるため、閉空間のいずれかで燃料ガス漏れが発生していることを検知できるものの、漏れ発生箇所を限定することができない。
【0038】
そこで、図3に示す第2の実施形態に示すように、燃料ガス循環供給系の閉空間を、更に2つの閉空間に分割遮断する遮断弁8,15(閉空間分割手段)を設けると共に、該遮断弁8,15で遮断される閉空間毎に圧力計7,9を設けるようにして、いずれの圧力検出値が、所定以上の圧力降下速度を示すかによって、燃料ガス漏れの箇所を前記2つの閉空間のいずれかに特定することができる。
【0039】
具体的には、燃料ガス供給ライン6の途中に第1遮断弁8を介装し、かつ、燃料ガス排出ライン11の途中に第2遮断弁15を介装する一方、第1遮断弁8とエジェクタ5との間の燃料ガス供給ライン6内の圧力を検出するように圧力計7を設け、第2遮断弁15と燃料電池10との間の燃料ガス排出ライン11内の圧力を検出するように圧力計9を設けてある。
【0040】
そして、第2の実施形態では、図4のフローチャートに示すようにして漏れ検知を行う。
図4のフローチャートにおいて、ステップS11〜ステップS13では、前記ステップS1〜ステップS3と同様に、燃料電池10の出力電流iが閾値i0よりも小さいことを条件に、パージ弁13及び減圧調整弁3を強制的に閉状態に保持する処理を行う。
【0041】
更に、次のステップS14で前記遮断弁8,15を閉じることで、燃料ガス循環供給系の閉空間を2つに分割遮断する。
そして、ステップS15では、前記出力電流遮断器30によって出力電流iの出力を遮断し、燃料電池10の発電(燃料ガスの消費)を止める。
上記処理により、燃料ガスの漏れがない場合には圧力が急激な低下を示すことのない2つの閉空間が形成される。
【0042】
ステップS16では、圧力計7の検出圧力P1に基づいて、変化量ΔP1/Δt(圧力低下速度)を演算し、ステップS17では、圧力計9の検出圧力P2に基づいて、変化量ΔP2/Δt(圧力低下速度)を演算する。
ステップS18では、ステップS16,17で算出した変化量ΔP1/Δt,ΔP2/Δtのうちの大きい方(降下速度が速い方)を選択し、ステップS19では、ステップS18で選択した変化量ΔP/Δtが閾値Aよりも大きいか否かを判別する。
【0043】
そして、変化量ΔP/Δtが閾値Aよりも大きいときには、ステップS20へ進み、漏れ検知信号の出力及び漏れ検知表示出力を行うと共に、ステップS21へ進んで、例えば漏れ発生を検知した圧力計7,9を記憶することで、燃料ガス漏れ発生部位を記憶させる。
漏れ発生箇所を記憶することで、例えば漏れが一時的に発生し、その後漏れ部が塞がって警報が出力されなくなっても、漏れの履歴及び漏れ発生箇所を後から知ることができる。
【0044】
尚、漏れ発生箇所の記憶は、前記信号処理装置40内のメモリ等を用いても良いし、個別に設けた記憶装置に記憶させても良い。
本実施形態では、閉空間を遮断弁8,15によって2つに分割遮断したから、例えば、圧力計7の検出圧力の降下速度が他方よりも大きく、かつ、閾値Aを超える値を示した場合には、遮断弁15から燃料ガス循環ライン12,エジェクタ5を経由して遮断弁8に至る閉空間のいずれかで燃料ガス漏れが発生していることになり、逆に、圧力計9の検出圧力の降下速度が他方よりも大きく、かつ、閾値Aを超える値を示した場合には、遮断弁8から燃料電池10,燃料ガス排出ライン11を経由して遮断弁15に至る閉空間のいずれかで燃料ガス漏れが発生していることになる。
【0045】
尚、上記実施形態では、閉空間を2つに分割遮断してそれぞれに圧力計を設けることで、2つの閉空間のいずれか一方に漏れ発生箇所を特定できる構成としたが、分割遮断する閉空間の数を3つ以上とし、それぞれに圧力計を備えるようにすれば、より細かく燃料ガス漏れ箇所を特定することができる。
但し、実用上は燃料ガス供給システムの規模や配管構造等により必要数を決定すれば良い。
【0046】
また、上記第2実施形態では、遮断弁8,15によって閉空間を機械的に遮断し、相互に独立した2つの閉空間を形成する構成としたが、燃料ガス循環供給ラインに介装されるエジェクタ5,燃料電池10は圧力損失部を構成し、燃料漏れの箇所での圧力降下が閉空間の全てに影響するものの、その影響度合いは、前記圧力損失部により制限される。
【0047】
即ち、燃料ガス供給ライン6での圧力降下速度と、燃料ガス排出ライン11及び燃料ガス循環ライン12での圧力降下速度とは、燃料漏れが発生している方の圧力降下速度がより大きくなる。
従って、遮断弁8,15を設けることなく、燃料ガス漏れの発生箇所を特定することが可能であり、係る構成とした第3の実施形態を以下に示す。
【0048】
図5は第3の実施形態の燃料電池システムを示すものであり、第1の実施形態を示す図1のシステム構成図に対して、燃料ガス排出ライン11に圧力計9を追加して、該圧力計9と燃料ガス供給ライン6に設けられる圧力計7とによって、それぞれに圧力を検出する。
そして、前記圧力計7,9を用いた燃料ガス漏れの検知は、図6のフローチャートに示す手順で行われる。
【0049】
図6のフローチャートにおいて、ステップS31〜ステップS33では、前記ステップS1〜ステップS3と同様に、燃料電池10の出力電流iが閾値i0よりも小さいことを条件に、パージ弁13及び減圧調整弁3を強制的に閉状態に保持する処理を行う。
ここで、燃料ガス循環供給系の閉空間に介装されるエジェクタ5,燃料電池10が圧力損失部となるため、擬似的に、燃料ガス供給ライン6と、燃料ガス排出ライン11及び燃料ガス循環ライン12との2つの閉空間に分けられることになる。
【0050】
ステップS34では、前記出力電流遮断器30によって出力電流iの出力を遮断し、燃料電池10の発電(燃料ガスの消費)を止める。
上記処理により、燃料ガスの漏れがない場合には圧力が急激な低下を示すことのない2つの閉空間が擬似的に形成される。
ステップS35では、圧力計7の検出圧力P1に基づいて、変化量ΔP1/Δt(圧力低下速度)を演算し、ステップS36では、圧力計9の検出圧力P2に基づいて、変化量ΔP2/Δt(圧力低下速度)を演算する。
【0051】
ステップS37では、ステップS35,36で算出した変化量ΔP1/Δt,ΔP2/Δtのうちの大きい方(降下速度が速い方)を選択し、ステップS38では、ステップS37で選択した変化量ΔP/Δtが閾値Aよりも大きいか否かを判別する。
そして、変化量ΔP/Δtが閾値Aよりも大きいときには、ステップS39へ進み、漏れ検知信号の出力及び漏れ検知表示出力を行うと共に、ステップS40へ進んで、例えば漏れ発生を検知した圧力計7,9を記憶することで、燃料ガス漏れ発生部位を記憶させる。
【0052】
上記第1〜第3実施形態では、燃料ガスの供給が遮断され、かつ、発電が止められた燃料電池10を含む燃料ガス循環供給系の閉空間における圧力降下に基づいて、燃料ガスの漏れを検知する構成としたが、燃料ガスの漏れが発生すると、燃料電池10での燃料の消費がないにも関わらずに、閉空間内に燃料ガスの流れが発生し、エジェクタ5,燃料電池10,減圧調整弁3などの圧力損失部に前後差圧を生じることになる。
【0053】
そこで、以下に示す第4の実施形態では、前記前後差圧に基づいて燃料ガス漏れの検知を行う。
図7は第4の実施形態の燃料電池システムを示すものであり、減圧調整弁3前後の燃料ガス供給ライン2と燃料ガス供給ライン4との差圧を検出する第1差圧計16、エジェクタ5前後の燃料ガス供給ライン4と燃料ガス供給ライン6との差圧を検出する第2差圧計17、エジェクタ5前後の燃料ガス循環ライン12と燃料ガス供給ライン6との差圧を検出する第3差圧計18、燃料電池10前後の燃料ガス供給ライン6と燃料ガス排出ライン11との差圧を検出する第4差圧計19が設けられている。
【0054】
ここで、各差圧計16〜19(圧力状態検出手段,差圧検出手段)の差圧出力値を、ΔP1,ΔP2,ΔP3,ΔP4とし、かつ、各差圧計16〜19の感圧極性は、図7にプラス記号で示す側の圧力が相対的に高いときに、前記差圧出力値ΔP1,ΔP2,ΔP3,ΔP4としてプラスの値が出力されるものとする。そして、前記差圧計16〜19を用いた燃料ガス漏れの検知は、図8のフローチャートに示す手順で行われる。
【0055】
まず、ステップS51では、出力電流i(電気負荷)が閾値i0よりも小さいか否かを判別する。
そして、出力電流i(電気負荷)が閾値i0よりも小さいときには、ステップS52へ進み、パージ弁13を強制的に閉状態に保持し、次のステップS53では、前記出力電流遮断器30によって出力電流iの出力を遮断し、燃料電池10の発電(燃料ガスの消費)を止める。
【0056】
ステップS54では、各差圧計16〜19の出力値ΔP1,ΔP2,ΔP3,ΔP4を読み込む。
ステップS55では、読み込んだ出力値ΔP1,ΔP2,ΔP3,ΔP4が、電気信号ノイズ、又は、燃料電池システムの設計値以内の微小圧力変動値より大きいか否かを、各出力値ΔP1,ΔP2,ΔP3,ΔP4の絶対値と予め定めた閾値Aとを比較して判定する。
【0057】
ここで、全ての出力値ΔP1,ΔP2,ΔP3,ΔP4が閾値A以下であるときには、ステップS56へ進み、全ての差圧計16〜19の検出差圧を0と見なし、次のステップS57では、燃料ガス漏れなしの判定を下す。
全ての検出差圧が0の場合は、燃料ガス循環供給ライン4,6,11,12における燃料ガスの流れが止まっていることを示し、これは、燃料電池10の発電を止めたために燃料ガスが消費されないで配管内に留まっている状態と合致することから、燃料ガス漏れは発生していないと判断される。
【0058】
一方、ステップS55で、出力値ΔP1,ΔP2,ΔP3,ΔP4の中で閾値Aを超えるものがあると判断されると、ステップS58へ進む。
ステップS58では、差圧計16〜19の出力値のうちでその絶対値が閾値A以下であるものについては0と見なし、閾値Aを超えるものについては差圧の方向のみをプラス,マイナスで保存する。
【0059】
そして、ステップS59では、図9に示すような判定マップと、実際の差圧検出パターンとの比較に基づいて、燃料ガス漏れの発生箇所の特定を行う。
例えば、第1差圧計16の検出結果がプラスであるのに対し、第2差圧計17の検出結果が0又はマイナスであるときには、燃料ガス供給ライン4(Q0配管)において燃料ガスが漏れているものと判定する。
【0060】
即ち、第1差圧計16の検出結果がプラスであるということは、減圧調整弁3の上流側よりも下流側の圧力が低く、減圧調整弁3において燃料電池10側に向かう燃料ガスの流れが発生していることになる一方、第2差圧計17の検出結果が0又はマイナスであるときには、エジェクタ5では流れがないか、燃料ガス供給ライン6側から燃料ガス供給ライン4側に向かう流れが生じていることになり、これは、燃料ガス供給ライン4における燃料ガス漏れの発生を示すことになる。
【0061】
また、第3差圧計18及び第4差圧計19の検出差圧が共にマイナスであった場合には、燃料ガス排出ライン11,燃料ガス循環ライン12よりも燃料ガス供給ライン6の圧力が低いことになり、これは、燃料ガス排出ライン11から燃料電池10を介して燃料ガス供給ライン6側に流れ込む流れが発生し、同時に、燃料ガス循環ライン12からエジェクタ5を介して燃料ガス供給ライン6側に流れ込む流れが発生していることになり、これは、燃料ガス供給ライン6(Q1配管)における燃料ガス漏れの発生を示すことになる。
【0062】
逆に、第3差圧計18及び第4差圧計19の検出差圧が共にプラスであった場合には、燃料ガス供給ライン6よりも燃料ガス排出ライン11,燃料ガス循環ライン12の圧力が低いことになり、これは、燃料ガス供給ライン6から燃料電池10を介して燃料ガス排出ライン11側に流れ込む流れが発生し、同時に、燃料ガス供給ライン6からエジェクタ5を介して燃料ガス循環ライン12側に流れ込む流れが発生していることになり、これは、燃料ガス排出ライン11,燃料ガス循環ライン12(Q2配管)における燃料ガス漏れの発生を示すことになる。
【0063】
尚、図9中の網掛け表示は、漏れ箇所判定に必要な最小の組み合わせを示し、網掛け部分の組み合わせのみで漏れ箇所を特定することができる。
但し、全ての差圧出力から判定することも可能であり、その際には、図9に記載されない条件が検出された場合、燃料電池システム全体が何らかの不具合を起こしていると判断し、緊急停止など重要な警報を出力するようにしても良い。
【0064】
ステップS59で漏れ発生箇所の特定を行うと、ステップS60では、判定結果をその後の修理作業等に備えて履歴情報として記憶し、次のステップS61では、運転者に対しては、漏れ発生を警報または表示にて知らせ、安全確保のための操作を促す。
上記のように差圧に基づいて、燃料漏れに伴う燃料ガスの流れの発生を検出する構成であれば、配管内の絶対圧に左右されずに高い検出感度を得ることができ、これによって微少な燃料ガス漏れの検知を行え、またコストも安くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における燃料電池システムのブロック図。
【図2】第1の実施形態における漏れ検知の手順を示すフローチャート。
【図3】第2の実施形態における燃料電池システムのブロック図。
【図4】第2の実施形態における漏れ検知の手順を示すフローチャート。
【図5】第3の実施形態における燃料電池システムのブロック図。
【図6】第3の実施形態における漏れ検知の手順を示すフローチャート。
【図7】第4の実施形態における燃料電池システムのブロック図。
【図8】第4の実施形態における漏れ検知の手順を示すフローチャート。
【図9】第4の実施形態で漏れ箇所判定に用いる判定マップを示す図。
【符号の説明】
1…水素ガス供給源
2…燃料ガス供給ライン
3…減圧調整弁
4…燃料ガス供給ライン
5…エジェクタ
6…燃料ガス供給ライン
7,9…圧力計
8,15…遮断弁
10…燃料電池
11…燃料ガス排出ライン
12…燃料ガス循環ライン
13…パージ弁
14…パージライン
16〜19…差圧計
20…酸化剤ガス供給源
21…ガス供給ライン
22…排出ライン
30…出力電流遮断器
31…電流計
32…出力配線
40…信号処理装置
Claims (11)
- 燃料電池の電気負荷が閾値よりも小さいときに、前記燃料電池の出力電流を遮断し、このときの前記燃料電池を含む燃料ガス循環供給系の閉空間における圧力状態に基づいて、前記閉空間における燃料ガス漏れを検知することを特徴とする燃料電池システムのガス漏れ検知方法。
- 前記閉空間への燃料供給源からの燃料ガスの供給を強制的に遮断し、該閉空間における圧力降下速度に基づいて燃料ガス漏れを検知することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システムのガス漏れ検知方法。
- 前記閉空間内の圧力損失部の前後差圧に基づいて燃料ガス漏れを検知することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システムのガス漏れ検知方法。
- 燃料電池,燃料供給源,燃料ガス循環供給系を含んで構成される燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池の出力電流を遮断する出力電流遮断手段と、
前記燃料電池を含む燃料ガス循環供給系の閉空間内の圧力状態を検出する圧力状態検出手段と、
前記燃料電池の電気負荷が閾値よりも小さい状態を判別する電気負荷判別手段と、
該電気負荷判別手段で燃料電池の電気負荷が閾値よりも小さいと判別されたときに、前記出力電流遮断手段により燃料電池の出力電流を遮断する遮断制御手段と、
該遮断制御手段により出力電流の遮断が行われているときに、前記圧力状態検出手段で検出される圧力状態に基づいて、前記閉空間からの燃料ガス漏れの有無を判断する燃料ガス漏れ判断手段と、
を含んで構成されたことを特徴とする燃料電池システムのガス漏れ検知装置。 - 燃料電池,燃料供給源,燃料ガス循環供給系を含んで構成される燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池の出力電流を遮断する出力電流遮断手段と、
前記燃料ガス循環供給系への燃料供給源からの燃料ガスの供給を強制的に遮断する供給源遮断手段と、
前記燃料電池を含む燃料ガス循環供給系の閉空間内における圧力を検出する圧力検出手段と、
前記燃料電池の電気負荷が閾値よりも小さい状態を判別する電気負荷判別手段と、
該電気負荷判別手段で燃料電池の電気負荷が閾値よりも小さいと判別されたときに、前記出力電流遮断手段により燃料電池の出力電流を遮断すると共に、前記供給源遮断手段により燃料供給源からの燃料ガスの供給を強制的に遮断させる遮断制御手段と、
該遮断制御手段により出力電流の遮断及び前記燃料供給源からの燃料ガスの供給が強制的に遮断されるときに、前記圧力検出手段で検出される圧力の降下速度に基づいて、前記閉空間からの燃料ガス漏れの有無を判断する燃料ガス漏れ判断手段と、
を含んで構成されたことを特徴とする燃料電池システムのガス漏れ検知装置。 - 前記燃料電池を含む燃料ガス循環供給系の閉空間を複数の閉空間に遮断する閉空間分割手段を備えると共に、前記圧力検出手段が前記複数の閉空間それぞれの圧力を検出するよう構成し、前記燃料ガス漏れ判断手段が、前記複数の閉空間毎の圧力降下速度に基づいて、燃料ガス漏れの有無及び燃料ガス漏れの発生箇所を判断することを特徴とする請求項5記載の燃料電池システムのガス漏れ検知装置。
- 前記圧力検出手段が、前記閉空間内の圧力損失部の間における圧力を複数箇所でそれぞれに検出し、前記燃料ガス漏れ判断手段が、それぞれの検出部位における圧力降下速度に基づいて、燃料ガス漏れの有無及び燃料ガス漏れの発生箇所を判断することを特徴とする請求項5記載の燃料電池システムのガス漏れ検知装置。
- 前記燃料ガス漏れ判断手段が、前記それぞれの検出部位における圧力降下速度のうちの最も大きな圧力降下速度が閾値よりも大きいときに、最も大きな降下速度を示した検出部位での燃料ガス漏れの発生を判断することを特徴とする請求項7記載の燃料電池システムのガス漏れ検知装置。
- 燃料電池,燃料供給源,燃料ガス循環供給系を含んで構成される燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池の出力電流を遮断する出力電流遮断手段と、
前記燃料電池を含む燃料ガス循環供給系の閉空間における少なくとも1つの圧力損失部の前後差圧を検出する差圧検出手段と、
前記燃料電池の電気負荷が閾値よりも小さい状態を判別する電気負荷判別手段と、
該電気負荷判別手段で燃料電池の電気負荷が閾値よりも小さいと判別されたときに、前記出力電流遮断手段により燃料電池の出力電流を遮断する遮断制御手段と、
該遮断制御手段により出力電流の遮断が行われているときに、前記差圧検出手段で検出される差圧に基づいて、前記閉空間からの燃料ガス漏れの有無を判断する燃料ガス漏れ判断手段と、
を含んで構成されたことを特徴とする燃料電池システムのガス漏れ検知装置。 - 前記差圧検出手段が、前記閉空間内における複数の圧力損失部の前後差圧をそれぞれに検出し、前記燃料ガス漏れ判断手段が、前記前後差圧が閾値よりも大きいときに、燃料ガス漏れの発生を判断すると共に、隣接する検出部それぞれでの差圧の方向に基づいて燃料ガス漏れの発生箇所を判断することを特徴とする請求項9記載の燃料電池システムのガス漏れ検知装置。
- 前記燃料電池システムが、燃料ガス循環供給系の循環系からのパージを制御するパージ手段を含んで構成され、
前記燃料ガス漏れ判断手段による燃料ガス漏れの判断を行わせるときに、前記パージ手段によるパージを強制的に遮断して前記閉空間を形成させるパージ遮断手段を設けたことを特徴とする請求項4〜10のいずれか1つに記載の燃料電池システムのガス漏れ検知装置。
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