JP2007002066A - 熱硬化性離型コート剤、離型フィルム又はシート、及び熱転写フィルム又はシート - Google Patents

熱硬化性離型コート剤、離型フィルム又はシート、及び熱転写フィルム又はシート Download PDF

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Abstract

【課題】
各種剥離剤からなる剥離層を容易に剥離し、剥離力の調整が可能な熱硬化性離型コート剤、並びに、支持フィルム又はシート上に、この熱硬化性離型コート剤を使用して形成された離型層を有する、離型フィルム又はシート及び熱転写フィルム又はシートを提供する。
【解決手段】
フッ素樹脂及びアミノ樹脂を含有することを特徴とする熱転写フィルム又はシート用の熱硬化性離型コート剤;支持フィルム又はシートと、該支持フィルム又はシート上に、前記熱硬化性離型コート剤を使用して形成された離型層を有することを特徴とする離型フィルム又はシート;並びに、前記離型フィルム又はシート上に転写層を有することを特徴とする熱転写フィルム又はシート。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、熱転写フィルム又はシート用の熱硬化性離型コート剤、並びに、支持フィルム又はシート上に、この熱硬化性離型コート剤を使用して形成された離型層を有する離型フィルム又はシート、及び熱転写フィルム又はシートに関する。
従来、熱転写フィルムは、熱転写フィルムの転写層を被転写体に転移させて、被転写体の表面に絵柄等の意匠を簡便に付与するために広く用いられている。
このような熱転写フィルムの一例を図4に示す。図4に示す熱転写フィルム10bは、支持フィルム1b上に、熱硬化性離型コート剤から形成された離型層2bと、離型層2b上に、剥離層5b、絵柄等の装飾層6b、接着剤層7bからなる転写層3bを積層した構成を有する。また、支持フィルム1bと離型層2bとの積層体は離型フィルム20bと称される。
図4に示す熱転写フィルム10bは、図5(A)に示すように、熱転写フィルムの最表面部にある接着剤層7bと被転写体4bとを重ね合わせ、上部から熱と圧力を加え、次いで、図5(B)に示すように、離型層2bと剥離層5bとの界面で剥離させ、転写層3bを被転写体4bに転移させて、被転写体4bの表面に絵柄等を付与するために用いられている。
また、図4に示す熱転写フィルム10bは、支持フィルム1b表面に、主にエポキシメラミン樹脂系の熱硬化性離型コート剤等の熱硬化性離型コート剤を塗布することにより、離型層2bを形成し、離型層2bの上に剥離剤を塗布することにより剥離層5bを形成し、剥離層5b上に装飾層6b及び接着剤層7bを順次形成することにより、製造されている。
上述したように、熱転写フィルムは、被転写体の表面に絵柄等の意匠を簡便に付与するために広く用いられている。ところが、近年、IT関連分野の発展とともに熱転写フィルムの用途が多岐にわたり、その用途に合わせて選定される剥離剤の種類も様々になってきており、熱硬化性離型コート剤と剥離剤の組み合わせによっては、剥離不良が発生する事例が多くなってきた。
例えば、エポキシメラミン系熱硬化性離型コート剤と剥離層との界面における化学的あるいは物理的な作用により、熱硬化性離型コート剤と剥離剤とが剥離し難くなり、転写不良が発生したり、剥離剤として紫外線硬化型樹脂を含むものを使用する場合において、紫外線照射後に熱硬化性離型コート剤の成分と紫外線硬化型樹脂の成分が反応して接着してしまい、剥離が困難となる場合があった。
従って、種々の剥離剤からなる剥離層を容易に剥離できる、新しい熱硬化性離型コート剤の開発が強く要望されていた。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、各種剥離剤からなる剥離層を容易に剥離できる離型層形成用の熱硬化性離型コート剤、並びに、支持フィルム又はシート上に、この熱硬化性離型コート剤を使用して形成された離型層を有する、離型フィルム又はシート、及び熱転写フィルム又はシートを提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、フッ素樹脂とアミノ樹脂との混合物を含有する熱硬化性離型コート剤を調製し、この熱硬化性離型コート剤を用いて形成した離型層は、各種剥離剤からなる剥離層を容易に剥離できることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明の第1によれば、フッ素樹脂及びアミノ樹脂を含有することを特徴とする熱転写フィルム又はシート用の熱硬化性離型コート剤が提供される。
本発明の熱硬化性離型コート剤においては、さらに、アルキド樹脂又はアクリルポリオール樹脂の少なくとも一種を含有することが好ましい。
本発明の第2によれば、支持フィルム又はシートと、該支持フィルム又はシート上に、本発明の熱硬化性離型コート剤を使用して形成された離型層を有することを特徴とする離型フィルム又はシートが提供される。
本発明の第3によれば、本発明の離型フィルム又はシート上に、転写層を有することを特徴とする熱転写フィルム又はシートが提供される。
本発明の熱硬化性離型コート剤から形成された離型層は、各種剥離剤からなる剥離層を容易に剥離することができる。
本発明の離型フィルム又はシート及び熱転写フィルム又はシートは、本発明の熱硬化性離型コート剤から形成された離型層を有するので、各種剥離剤からなる剥離層を容易に剥離することができ、転写層を被転写体に確実に転移させて、成形体等の表面に絵柄等の意匠を簡便に付与することができる。
以下、本発明を、1)熱硬化性離型コート剤、2)離型フィルム又はシート、及び3)熱転写フィルム又はシート、に項分けして詳細に説明する。
1)熱硬化性離型コート剤
本発明の熱硬化性離型コート剤は、熱転写フィルム又はシートの離型層形成用のコート剤であり、少なくともフッ素樹脂とアミノ樹脂とを含有することを特徴とする。
(1)フッ素樹脂
本発明に用いるフッ素樹脂は、分子中にフッ素を含有する樹脂である。フッ素樹脂の具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルコキシビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリビニリデンフロライド、ポリビニルフロライド等が挙げられる。これらは一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
また、アミノ樹脂と反応させるために、分子内に水酸基を有するフッ素樹脂を用いることもできる。分子内に水酸基を有するフッ素樹脂としては、例えば、フッ素原子を含有する重合性単量体と水酸基を含む重合性単量体とを共重合させて得られるフッ素樹脂(含フッ素共重合体)が挙げられる。水酸基を含む重合性単量体としては、特に限定されず、フッ素原子を含有する重合性単量体と共重合できる公知の重合性単量体を使用できる。
本発明に用いるフッ素樹脂の重量平均分子量は、特に制限されないが、10,000〜300,000であるのが好ましく、20,000〜200,000であるのがより好ましい。重量平均分子量があまりに小さいと、一般に樹脂の粘着性が強くなり、印刷時のガイドロール取られが起こりやすくなる。逆に大きくなりすぎると、粘度が高くなるため、多量の溶剤で希釈する必要があり、印刷時の溶液固形分が低くなるので適正な膜厚を維持するのが困難になる。
本発明に用いるフッ素樹脂が水酸基を含むフッ素樹脂の場合、その水酸基価は、特に制限されないが、10〜50KOHmg/gの範囲であるのが好ましく、20〜40KOHmg/gの範囲であるのがより好ましい。水酸基価があまりに低くなると、硬化塗膜の架橋密度が低くなる。逆に高くなりすぎると、樹脂の粘着性が強くなり印刷時のガイドロール取られが起こりやすく、また、硬化不足になり易いため硬化温度を高く、又は硬化時間を長くする必要が生じる。
(2)アミノ樹脂
本発明に用いるアミノ樹脂は、尿素、メラミン、グラアナミン、スルホアミド、アミノ基含有アクリル樹脂等の、アミノ基含有化合物とホルムアルデヒドとを反応させて得られる樹脂である。アミノ樹脂の具体例としては、尿素樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、アニリン樹脂等が挙げられる。これらは一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の熱硬化性離型コート剤は、上記したフッ素樹脂とアミノ樹脂の混合物を必須の構成成分とし、配合する樹脂の種類及び配合割合を変化させることで、剥離力を任意に調整することができる。
フッ素樹脂とアミノ樹脂との配合割合は、フッ素樹脂:アミノ樹脂(重量比)で、通常、1:100〜100:1の範囲であるが、より優れた剥離性が発揮される観点から、好ましくは10:90〜90:10、より好ましくは20:80〜80:20の範囲である。
また、フッ素樹脂及びアミノ樹脂の合計配合量は、特に制限されないが、熱硬化性離型コート剤全体に対して、通常、10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%、より好ましくは30〜80重量%である。
(3)アルキド樹脂及びアクリルポリオール樹脂
本発明の熱硬化性離型コート剤は、上記したフッ素樹脂及びアミノ樹脂を必須の構成成分とするが、さらに、アルキド樹脂又はアクリルポリオール樹脂の少なくとも一種を含有していてもよい。アルキド樹脂又はアクリルポリオール樹脂の種類及び含有量を適宜選定することにより、剥離力を任意の値に調整することができる。
用いるアルキド樹脂としては、無水フタル酸等の多塩基酸とグリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールとを縮合して得られる樹脂、又はこのものを、更にヒマシ油等の各種の油脂、不飽和脂肪酸、ロジン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、イソシアネート等で変性して得られる樹脂等が挙げられる。
アクリルポリオール樹脂は、水酸基を有する重合性不飽和単量体類と、該水酸基を有する重合性不飽和単量体類と共重合可能な他の重合性不飽和単量体類とを常法により共重合させることにより得られる樹脂である。
水酸基を有する重合性不飽和単量体類としては、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートの如き(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸の如き多価カルボン酸類のジヒドロキシアルキルエステル類;ヒドロキシアルキルビニルエーテル類;等が挙げられる。
水酸基を有する重合性不飽和単量体類と共重合可能な他の重合性不飽和単量体類としては、メチルメタアクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートもしくはシクロヘキシル(メタ)アクリレートの如きアルキル(メタ)アクリレート類;メトキシエチル(メタ)アクリレート等に代表されるようなアルコキシアルキル(メタ)アクリレート類;ジメチルマレエート、ジエチルフマレート、ジブチルフマレートもしくはジブチルイタコネートの如きマレイン酸、フマル酸ないしはイタコン酸等によって代表されるジカルボン酸類と1価アルコール類とのジエステル類;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸の如き不飽和モノ−又はジ−カルボン酸類又は上述したような酸無水物の種々のカルボキシル基含有単量体類;グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテルの如きエポキシ基含有単量体類;スチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン等のスチレン系モノマー類;等が挙げられる。
本発明に用いるアクリルポリオール樹脂の水酸基価は、特に制限されないが、通常、10〜100mgKOH/g、好ましくは20〜80mgKOH/gである。
また、アクリルポリオール樹脂のガラス転移温度は、特に制限されないが、通常10〜100℃、好ましくは30〜80℃である。
アルキド樹脂又はアクリルポリオール樹脂の含有量は、本発明の効果が損なわれない範囲であれば特に制限されないが、熱硬化性離型コート剤全体に対して、通常、0〜50重量%である。
(4)その他の樹脂
本発明の熱硬化性離型コート剤においては、必要に応じて、上記フッ素樹脂、アミノ樹脂と相溶する他の樹脂を、本発明の効果が損なわれない範囲で含有させることができる。このような樹脂としては、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、各種変性ポリ塩化ビニル、ポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹脂等が挙げられる。
(5)他の成分
本発明の熱硬化性離型コート剤は、上記したフッ素樹脂とアミノ樹脂を必須構成成分とし、所望により、アルキド樹脂又はアクリルポリオール樹脂の少なくとも一種を含有し、さらに、所望により他の成分を含有していてもよい。
他の成分としては、艶消し材、酸触媒、各種添加剤等が挙げられる。
艶消し材は、任意の艶消し意匠性を付与するために配合される。用いる艶消し材としては、可視光線を乱反射させる関係上、粒径が0.5〜10μm、好ましくは1〜7μmの粒状固体を用いることができる。材料としては、二酸化珪素、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム等の無機化合物;ポリエチレン、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等の有機化合物;が挙げられる。
艶消し材を配合する場合、その配合量は、熱硬化性離型コート材の固形分に対して、通常1〜25重量%、好ましくは5〜20重量%である。
酸触媒は、熱硬化反応を促進させるために配合させる。用いる酸触媒としては、酸成分であれば特に限定されないが、パラトルエンスルホン酸等の有機酸が好ましい。酸触媒を含有させる場合、熱硬化反応を制御する目的で、トリエチルアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等のアミン類を併用することができる。
各種添加剤としては、特に制限されず、公知のものが使用でき、例えば、レベリング剤、ブロッキング防止剤、静電防止剤、可塑剤、オレフィンワックス、界面活性剤等が挙げられる。これらの添加剤は、流動性の改良及び表面改質等を目的として添加される。
(6)熱硬化性離型コート剤の調製
本発明の熱硬化性離型コート剤は、上記したフッ素樹脂及びアミノ樹脂、並びに、所望により、アルキド樹脂又はアクリルポリオール樹脂の少なくとも一種、及び艶消し材等の他の成分を、溶剤に溶解又は分散させることにより調製することができる。
本発明の熱硬化性離型コート剤の調製に用いる溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ジアセトンアルコール等のケトン系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、エチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素系溶剤;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル等のエステル系溶剤;ジエチルエーテル、ジn−プロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤;N,N−ジメチルホルムアミド、n−メチルピロリドン等のアミド系溶剤;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールエーテル系溶剤;等が挙げられる。これらの溶剤は一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、ケトン系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、脂環式炭化水素系溶剤、(ケトン系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤又は脂環式炭化水素系溶剤)と(アルコール系溶剤又はグリコールエーテル系溶剤)との組み合わせが好ましい。
溶剤の使用量は、特に制限されないが、熱硬化性離型コート剤全体に対して、通常、10〜200重量%、好ましくは50〜100重量%である。
以上のようにして調製される本発明の熱硬化性離型コート剤は、後述するように、本発明の離型フィルム又はシートの離型層形成用材料として有用である。
2)離型フィルム又はシート
本発明の離型フィルム又はシートは、支持フィルム又はシートと、該支持フィルム又はシート上に、本発明の熱硬化性離型コート剤を使用して形成された離型層を有することを特徴とする。
本発明に用いる支持フィルム又はシートとしては、合成樹脂フィルム又はシートの単層体又は積層体、あるいは、上質紙、薄葉紙、グラシン紙、硫酸紙の紙等が挙げられる。
合成樹脂フィルム又はシートを用いる場合、合成樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体等のポリエステル樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂;ポリビニルフロライド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体等のフッ素樹脂;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロン等のビニル重合体;酢酸セルロース、セロファン等のセルロース系樹脂;ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系樹脂;ポリスチレン;ポリカーボネート;ポリアリレート;ポリイミド;等が挙げられる。
なかでも、本発明に用いる支持フィルム又はシートとしては、熱可塑性のポリエステル系樹脂にて製造された合成樹脂フィルム又はシートが好ましく、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
また、本発明に用いる支持フィルム又はシートとしては、その表面が未処理である他に、コロナ放電処理、易接着コート処理等の公知の表面処理が施されたものを使用することができる。
支持フィルム又はシートの厚みは、特に制限されないが、通常、5〜200μmであるが、熱硬化時の温度に耐え得る厚みが要求される観点からは、30〜100μmが好ましい。
離型層は、本発明の熱硬化性離型コート剤を支持フィルム又はシート上に塗工して形成することができる。
離型層の厚みは、通常0.2〜3.0μmである。
本発明においては、上記離型層に艶消し材を添加して離型層表面を凹凸に形成することができる。艶消し材としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、炭酸バリウム、アルミナ、ガラスバルーン、ポリエチレン等の微粒子を用いることができる。微粒子の粒径は、通常1〜7μm程度である。
以上のようにして、本発明の離型フィルム又はシートを得ることができる。本発明の離型フィルム又はシートは、後述する本発明の熱転写フィルム又はシートの製造原料として好適である。
3)熱転写フィルム又はシート
本発明の熱転写フィルム又はシートは、本発明の離型フィルム又はシート上に、転写層を有することを特徴とする。
転写層は、本発明の熱転写フィルム又はシートと被転写体とを重ね合わせた後、上部から熱と圧力を加えることにより、または、被転写体となる樹脂を熱転写フィルム又はシート上に溶融射出させることにより、離型層と剥離して被転写体に転写される層である。
転写層は、剥離層;絵柄層、金属蒸着層等の装飾層;接着剤層;等の層から選択した一種以上の層から形成されてなる。例えば、前記離型フィルム又はシートの離型層上に、剥離層、装飾層、接着剤層が積層された構造とすることができる。
剥離層は、前記離型層シートの離型層上に、剥離剤を塗布することにより形成することができる。
剥離剤としては、離型シートと剥離性を有し、且つ転写終了後は転写層の表面保護層として所望の物性を有する樹脂組成を選定すればよい。
剥離層を形成する樹脂は、特に制限されず、例えば、メチルメタアクリレートを主体とする樹脂を用いることができる。また、特に表面の耐擦傷性、耐薬品性、耐汚染性を要する場合等では、アクリルポリオール樹脂とイソシアネート樹脂との混合物や、熱硬化性樹脂又は電離放射線硬化性樹脂の使用が好ましい。
剥離層の厚みは、所望の物性等により選定することができるが、通常0.5〜8.0μmである。
装飾層は全面に設けても部分的に模様状に設けてもよく、模様としては木目、石目、布目等の天然物の意匠、文字、図形、記号、各種抽象模様等いずれでもよい。
接着剤層は、転写層を被転写体に転移、接着させるための層で、感熱接着剤、感圧接着剤、溶剤活性型接着剤、電離放射線硬化性接着剤等の中から用途に応じて選定して、形成することができる。尚、絵柄層、剥離層等接着剤層以外の転写層自身が十分な接着性を有するときは接着剤層を省略することもできる。感熱接着剤は加熱によって接着性が発現するものであり、通常熱可塑性樹脂、アイオノマー等が用いられる。
接着剤層の厚みは特に制限されず、要求される接着強度等に応じて適宜設定することができる。
本発明の熱転写フィルム又はシートの一例の層構成断面図を図1に示す。図1に示す熱転写フィルム又はシート(10a)は、支持体層(1a)上に、熱硬化性離型コート剤を使用して形成された離型層(2a)、該離型層(2a)上に剥離層(3a)、該剥離層(3a)上に接着剤層(4a)が積層された構造を有する。
なお、図1においては装飾層の図示を省略しているが、装飾層は、剥離層(3a)と接着剤層(4a)の間に形成することができる。
また、後述する装飾層や剥離層等の接着剤層以外の転写層自身が十分な接着性を有するときは接着剤層(4a)を省略することもできる。
本発明の熱転写フィルム又はシートの転写層を被転写体に転写する方法としては、例えば、以下の(i)ロールを用いて加圧・加熱する方法や、(ii)いわゆるインモールド転写法による方法が挙げられる。
(i)の方法では、図2に示すように、本発明の熱転写フィルム又はシートの接着剤層(4a)側と、被転写体(5a’)とを重ね合わせて、本発明の熱転写フィルム又はシートの接着剤層(4a)上に被転写層(5a)を積層する。次いで、図3に示すように、連続的に上部からロールを用いて熱と圧力を加える。これにより、接着剤層(4a)の接着剤が軟化し、接着剤層(4a)と被転写層(5a)とが接着すると同時に、剥離層(3a)が離型層(2a)との界面で剥離し、剥離層(3a)と接着剤層(4a)とが被転写層(5a)に転写される。
また(ii)のインモールド方法では、成型同時転写機の成形金型内に転写箔を装着した後、該成形金型内に本発明の熱転写フィルム又はシートを設置し、該成形金型内に被転写層(5a)を形成する溶融樹脂を射出することにより、本発明のフィルム又はシートの接着剤層(4a)上に被転写層(5a)を形成する。次いで、図3に示すように、被転写層(5a)が形成されると同時に、被転写層を形成する溶融樹脂の熱量で接着剤層(4a)の接着剤が軟化して、接着剤層(4a)と被転写層(5a)とが接着し、また、剥離層(3a)が離型層(2a)との界面で剥離して、剥離層(3a)と接着剤層(4a)とが被転写層(5a)に転写される。
本発明の離型フィルム又はシート及び熱転写フィルム又はシートは、本発明の熱硬化性離型コート剤から形成された離型層を有するので、各種剥離剤からなる剥離層を容易に剥離することができ、転写層を被転写体に確実に転移させて、成形体等の表面に絵柄等の意匠を簡便に付与することができる。
次に、実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)
フッ素樹脂(商品名:ルミフロン200、旭硝子(株)製、加熱残分60%)20重量部に、尿素樹脂(商品名:メラン265、日立化成工業(株)製、加熱残分60.1%、溶剤組成:キシレン/イソブチルアルコール)70重量部、メチルエチルケトン10重量部の混合液を調製した。
この混合液100重量部に、パラトルエンスルホン酸溶液(加熱残分50%、トルエン25%、メチルアルコール25%)10重量部を混合し、更に2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール2重量部を混合して、溶液粘度15秒(リゴーカップ#3、20℃)に調整して熱硬化性離型コート剤Aを得た。このコート剤Aにて、ヘリオ、175線、コンプレスト、130°の版を使用し、厚さ38μの未処理ポリエステル支持フィルム1a上に印刷し、硬化炉温度140℃、硬化時間20秒にて熱硬化させ、離型層2aを形成することにより、離型層付きポリエステルフィルム20aを作製した。このものを離型フィルムAとする。
次いで、この離型フィルムA上に、一般転写フィルム用剥離剤(商品名:TM−FHK剥離剤、大日精化工業(株)製)を、ヘリオ、175線、コンプレスト、130°の版にて印刷して剥離層3aを形成し、更に、一般転写フィルム用接着剤(商品名:TM−REX(P)B−1シール剤、大日精化工業(株)製)を、ヘリオ、175線、コンプレスト、130°の版にて印刷して接着層4aを形成することにより、図1に示す構造の熱転写フィルム10aを得た。
次に、熱転写フィルム10aの接着層4a上に被転写体5a’を重ね合わせ、図3に示すように、ポリエステル支持フィルム1a側からロールを200℃で押圧して、転写時の剥離性を確認したところ、剥離性は良好であり、ロール押圧時の加熱温度を300℃とした場合においても良好な剥離性を示した。
結果を第1表に示す。
なお、第1表中、剥離強度(gf/25mm幅)は、最大測定荷重50ニュートンのテンションゲージ(バネ量り)で測定した値であり、200℃ロール転写は、ロール転写機のロール表面温度200℃、テーブル速度2m毎分の条件下で、ポリエステル支持フィルム1a側からロールで押圧して、転写時の剥離性を調べた結果を示す。また、300℃ロール転写は、ロール転写機のロール表面温度300℃、テーブル速度2m毎分の条件下で、ポリエステル支持フィルム1a側からロールで押圧して、転写時の剥離性を調べた結果を示す。
(実施例2)
フッ素樹脂(商品名:ルミフロン200、旭硝子(株)製、加熱残分60%)20重量部に、シリコーン変性アミノアルキド樹脂(商品名:テスファイン319、日立化成ポリマー(株)製、加熱残分45%)70重量部、及びメチルエチルケトン10重量部の混合液を調製した。
この混合液100重量部に、パラトルエンスルホン酸溶液(加熱残分50%、トルエン25%、メチルアルコール25%)10重量部を混合し、更に2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール2重量部を混合して、溶液粘度15秒(リゴーカップ#3、20℃)に調整して熱硬化性離型コート剤Bを得た。このコート剤Bにて、実施例1と同様にして離型層付きポリエステルフィルムを作製した。このものを離型フィルムBとする。
次いで、この離型フィルムBを用いて、実施例1と同様にして熱転写フィルムを得た。
得られた熱転写フィルムについて、実施例1と同様に200℃ロール転写時の剥離性を確認したところ剥離性は良好であり、300℃ロール転写時においても良好な剥離性を示した。結果を第1表に示す。
(実施例3)
フッ素樹脂(ルミフロン200、旭硝子(株)製、加熱残分60%)20重量部に、尿素樹脂(商品名:メラン265、日立化成工業(株)製、加熱残分60.1%、溶剤組成:キシレン/イソブチルアルコール)70重量部、メチルエチルケトン10重量部の混合液を調製した。この混合液100重量部に、パラトルエンスルホン酸溶液(加熱残分50%、トルエン25%、メチルアルコール25%)10重量部を混合し、更に2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール2重量部を混合して、溶液粘度15秒(リゴーカップ#3、20℃)に調整して熱硬化性離型コート剤Cを得た。このコート剤Cにて、実施例1と同様にして離型層付きポリエステルフィルムを作製した。このものを離型フィルムCとする。
次いで、この離型フィルムC上に、紫外線硬化型樹脂剥離剤(商品名:セイカビーム、大日精化工業(株)製)を、バーコーター#7にて厚みが5μmとなるように塗布して、剥離層を形成することにより、熱転写フィルムを得た。
次に、得られた熱転写フィルムの剥離層(紫外線硬化型樹脂剥離剤の層)側から、積算光量1000mjの紫外線を照射した。その後、実施例1と同様に200℃ロール転写時の剥離性を確認したところ剥離性は良好であり、300℃ロール転写時においても良好な剥離性を示した。結果を第1表に示す。
(実施例4)
フッ素樹脂(商品名:ルミフロン100,旭硝子(株)製、加熱残分50%)20重量部に、シリコーン変性アミノアルキド樹脂(商品名:テスファイン319、日立化成ポリマー(株)製、加熱残分45%)70重量部、メチルエチルケトン10重量部の混合液を調製した。この混合液100重量部に、パラトルエンスルホン酸溶液(加熱残分50%、トルエン25%、メチルアルコール25%)10重量部を混合し、更に2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール2重量部を混合して、溶液粘度15秒(リゴーカップ#3、20℃)に調整して熱硬化性離型コート剤Dを得た。このコート剤Dにて、実施例1と同様にして離型層付きポリエステルフィルムを作製した。このものを離型フィルムDとする。
次いで、この離型フィルムDを用いて、実施例3と同様にして剥離層(紫外線硬化型樹脂剥離剤の層)を形成することにより熱転写フィルムを得た。
次に、得られた熱転写フィルムの剥離層(紫外線硬化型樹脂剥離剤の層)側から、積算光量1000mjの紫外線を照射した。その後、実施例1と同様に200℃ロール転写時の剥離性を確認したところ、剥離性は良好であり、300℃ロール転写時においても良好な剥離性を示した。結果を第1表に示す。
(比較例1)
エポキシ樹脂(商品名:AER−6084、旭化成エポキシ(株)製、ビスフェノールAタイプエポキシ樹脂)20重量部、メチルエチルケトン50重量部、尿素樹脂(商品名:メラン265、日立化成工業(株)製、加熱残分60.1%、溶剤組成キシレン/イソブチルアルコール)30重量部の混合液を調製した。
この混合液100重量部に、パラトルエンスルホン酸溶液(加熱残分50%、トルエン25%、メチルアルコール25%)10重量部を混合し、更に2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール2重量部を混合して、溶液粘度15秒(リゴーカップ#3、20℃)に調整して熱硬化性離型コート剤Gを得た。このコート剤Gにて、実施例1と同様にして離型層付きポリエステルフィルムを作製した。このものを離型フィルムGとする。
次いで、この離型フィルムGを用いて、実施例1と同様にして熱転写フィルムを得た。
得られた熱転写フィルムについて、実施例1と同様に200℃ロール転写時の剥離性を確認したところ、剥離性は良好であったが、300℃ロール転写加温時においては部分的に剥離強度が強くなり剥離不良となった。結果を第1表に示す。
(比較例2)
エポキシ樹脂(商品名:AER−6084、旭化成エポキシ(株)製、ビスフェノールAタイプエポキシ樹脂)20重量部、メチルエチルケトン50重量部、尿素樹脂(商品名:メラン265、日立化成工業(株)製)、加熱残分60.1%、溶剤組成キシレン/イソブチルアルコール)30重量部の混合液を調製した。
この混合液100重量部に、パラトルエンスルホン酸溶液(加熱残分50%、トルエン25%、メチルアルコール25%)10重量部を混合し、更に2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール2重量部を混合して、溶液粘度15秒(リゴーカップ#3、20℃)に調整して熱硬化性離型コート剤Hを得た。このコート剤Hにて実施例1と同様にして離型層付きポリエステルフィルムを作製した。このものを離型フィルムHとする。
次いで、この離型フィルムHを用いて、実施例3と同様にして剥離層を形成することにより熱転写フィルムを得た。
次に、得られた熱転写フィルムの剥離層(紫外線硬化型樹脂剥離剤の層)側から、積算光量1000mjの紫外線を照射した。その後、実施例1と同様に200℃ロール転写時の剥離性を確認したところ、剥離強度が強く剥離することができなかった。また、300℃ロール転写時も同様に剥離できなかった。結果を第1表に示す。
Figure 2007002066
第1表より、フッ素樹脂とアミノ樹脂を含有する熱硬化性離型コート剤を使用して離型層を形成した場合(実施例1〜4)には、良好な剥離性を有していた。一方、エポキシ樹脂とアミノ樹脂を含有する熱硬化性離型コート剤を使用して離型層を形成した場合(比較例1、2)では、剥離性不十分又は剥離不良であった。
(実施例5)
フッ素樹脂(商品名:ルミフロン200,旭硝子(株)製、加熱残分60%)20重量部に、尿素樹脂(商品名:メラン265、日立化成工業(株)製、加熱残分60.1%、溶剤組成キシレン/イソブチルアルコール)70重量部、メチルエチルケトン10重量部、及び、艶消し材として、二酸化珪素(商品名:エースマットOK412、デグサジャパン(株)製)3重量部の混合液を調製した。この混合液100重量部に、パラトルエンスルホン酸溶液(加熱残分50%、トルエン25%、メチルアルコール25%)10重量部を混合し、更に2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール2重量部を混合して、溶液粘度15秒(リゴーカップ#3、20℃)に調整して熱硬化性離型コート剤Eを得た。このコート剤Eにて、ヘリオ、175線、コンプレスト、130°の版を使用し、厚さ38μの未処理ポリエステルフィルムに印刷し、硬化炉温度140℃、硬化時間20秒にて熱硬化させて、離型層付きポリエステルフィルムを作製した。このものを離型フィルムEとする。
次いで、この離型フィルムE上に、紫外線硬化型樹脂剥離剤(商品名:セイカビーム、大日精化工業(株)製)を、バーコーター#7にて、厚みが5μmとなるように塗布して剥離層を形成することにより、熱転写フィルムを得た。
次に、得られた熱転写フィルムの剥離層(紫外線硬化型樹脂剥離剤の層)側から、積算光量1000mjの紫外線を照射した。その後、実施例1と同様の剥離性を確認したところ、200℃ロール転写時の剥離性は良好で、300℃ロール転写時においても良好な剥離性を示した。また、転写後の表面に均一な艶消し意匠性が付与された。
(実施例6)
フッ素樹脂(商品名:ルミフロン100、旭硝子(株)製、加熱残分50%)20重量部に、シリコーン変性アミノアルキド樹脂(商品名:テスファイン319、日立化成ポリマー(株)製、加熱残分45%)70重量部、メチルエチルケトン10重量部、及び艶消し材として二酸化珪素(商品名:エースマットOK412、デグサジャパン(株)製)3重量部の混合液を調製した。
この混合液100重量部に、パラトルエンスルホン酸溶液(加熱残分50%、トルエン25%、メチルアルコール25%)10重量部を混合し、更に2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール2重量部を混合して、溶液粘度15秒(リゴーカップ#3、20℃)に調整して熱硬化性離型コート剤Fを得た。このコート剤Fにて、ヘリオ、175線、コンプレスト、130°の版を使用し、厚さ38μの未処理ポリエステルフィルムに印刷し、硬化炉温度140℃、硬化時間20秒にて熱硬化させて、離型層付きポリエステルフィルムを作製した。このものを離型フィルムFとする。
この離型フィルムF上に、紫外線硬化型樹脂剥離剤(商品名:セイカビーム、大日精化工業(株)製)をバーコーター#7にて、厚みが5μmとなるように塗布し、紫外線硬化型樹脂剥離剤側から、積算光量1000mjの紫外線を照射して、紫外線硬化型樹脂剥離剤の200℃ロール転写時の剥離性を確認したところ、剥離性良好で、300℃ロール転写時においても良好な剥離性を示した。
また、転写後の表面に均一な艶消し意匠性が付与出来た。
本発明の熱転写フィルム又はシートの一例の層構成断面図である。 本発明の熱転写フィルム又はシートに被転写体を積層する工程を説明する概念図である。 本発明の熱転写フィルム又はシートと被転写体を重ね合わせ、加熱・加圧することにより、あるいは射出成形加工することにより、離型層と剥離層との界面で剥離する工程を説明する概念図である。 従来の熱転写フィルムの層構成断面図である。 熱転写フィルムを被転写体と重ね合わせ、上部から熱と圧力を加え、転写層を被転写体に転移させる工程を説明する概念図である。
符号の説明
1a…ポリエステルフィルム、1b…支持フィルム、2a,2b…離型層、3a,5b…剥離層、3b…転写層、4a…接着剤層、5a…被転写層、5a’…被転写体、6b…装飾層、7b…接着剤層、10a,10b…熱転写フィルム、20a、20b…硬化層付きポリエステルフィルム(離型フィルム)

Claims (4)

  1. フッ素樹脂及びアミノ樹脂を含有することを特徴とする熱転写フィルム又はシート用の熱硬化性離型コート剤。
  2. さらに、アルキド樹脂又はアクリルポリオール樹脂の少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性離型コート剤。
  3. 支持フィルム又はシートと、該支持フィルム又はシート上に、請求項1又は2に記載の熱硬化性離型コート剤を使用して形成された離型層を有することを特徴とする離型フィルム又はシート。
  4. 請求項3に記載の離型フィルム又はシート上に、転写層を有することを特徴とする熱転写フィルム又はシート。


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